JP2003059817A - 露光方法及び露光装置並びにマイクロデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法及び露光装置並びにマイクロデバイス製造方法

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JP2003059817A
JP2003059817A JP2001250008A JP2001250008A JP2003059817A JP 2003059817 A JP2003059817 A JP 2003059817A JP 2001250008 A JP2001250008 A JP 2001250008A JP 2001250008 A JP2001250008 A JP 2001250008A JP 2003059817 A JP2003059817 A JP 2003059817A
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illumination light
optical system
wafer
mask
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JP2001250008A
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Kenichiro Kaneko
謙一郎 金子
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板がデフォーカスして位置決めされた場合
であっても、照明光の基板に対するテレセントリック性
の崩れ等に起因して生ずる誤差を適正に補正する。 【解決手段】 照明光IL2の入射方向(Z方向)の複
数の位置に基板Wを移動させつつ、照明光IL2の光路
に設けられた光学系(照明系、投影系PL)に起因する
誤差をそれぞれ予め測定するしておき、基板Wの露光時
にZ方向における基板Wの位置を検出し、当該Z方向の
位置における対応する誤差を低減するように、該光学系
の光学特性(例えば、倍率)又はZ方向に直交する面内
での該基板Wの位置を補正した後に、基板Wを露光す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路、
表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバ
イス、又はフォトマスク等をフォトリソグラフィ技術を
用いて製造する際に使用される露光方法及び露光装置、
並びにこれらを用いたデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路、液晶表示素子、薄膜磁
気ヘッド等のマイクロデバイスは、一般的に光リソグラ
フィ技術を用いて製造される。光リソグラフィ技術は、
微細なパターンが形成されたマスク又はレチクル(以
下、これらを総称して「マスク」という)に照明光を照
射し、そのパターンの像を、フォトレジスト等の感光剤
が塗布された半導体ウエハやガラスプレート等の感光基
板上に転写する技術である。この光リソグラフィ技術に
おいては露光装置が用いられる。
【0003】光リソグラフィ技術に用いられる露光装置
としては、感光基板を2次元的に移動自在なステージ上
に載置し、このステージにより感光基板を歩進(ステッ
ピング)させて、マスクのパターンの像を感光基板上の
各ショット領域に順次露光する動作を繰り返す、所謂ス
テップ・アンド・リピート方式の露光装置、例えば縮小
投影型のステッパーが多用されている。また、近時にお
いては、露光時にマスクと基板とを同期走査して走査露
光を行うステップ・アンド・スキャン方式の露光装置も
用いられている。
【0004】近年、特に半導体集積回路は高速化、高機
能化、低消費電力化、及び小型化等の要求から150〜
180nm程度のプロセスルールで製造されることが多
い。かかる微細な回路を高い精度をもって製造するに
は、マスクに形成されたパターンの像を高い精度で忠実
に基板上に転写する必要がある。このため、露光装置が
備える投影光学系は極力残存収差が小さくなるように設
計、製造、及び調整されている必要がある。
【0005】また、マスクのパターンを転写するときに
は、投影光学系の最良結像位置に対して基板を正確に位
置合わせするとともに、投影光学系を介して基板上に照
射される照明光のテレセントリック性の崩れ量が極力小
さくなるように投影光学系を調整する必要がある。さら
に、照明光学系から射出され、マスクを照射する照明光
については、マスクに対する照明光のテレセントリック
性の崩れ量があると、投影光学系を介して最終的に基板
上に照射される照明光のテレセントリック性に影響を与
えるため、この照明光のテレセントリック性も極力小さ
くする必要がある。以下、照明光のテレセントリック性
の崩れによるものを含め、最終的に基板に投影される投
影光の基板に対するテレセントリック性の崩れ量を「テ
レセン」という。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したテ
レセンを正確に零にすることは現実的には困難であるた
め、僅かではあってもテレセンが残留することになる。
この場合において、基板が投影光学系の最良結像位置か
らデフォーカスした状態となると、デフォーカス量に応
じて投影光学系の光軸に直交する方向に像が変位(シフ
ト)し、投影光学系による像の投影倍率が変化し、ある
いは光学収差としてのディストーション(歪曲収差)が
変化する。ここで、シフト量や投影倍率は、最良結像位
置に対する基板のデフォーカス量に対して線形的に変化
し、ディストーションは非線形的に変化する。
【0007】上述したデフォーカス量は投影光学系の焦
点深度内に収まる程度であるから、テレセンの残留によ
る結像特性への悪影響は、従来はそれほど問題とされな
かった。
【0008】しかしながら、近年のパターンの微細化の
要求に伴って、テレセンが零でないことにより生ずるデ
フォーカスに応じた像のシフト、投影倍率の変化、ある
いはディストーションによる影響を無視することはでき
なくなってきている。
【0009】マイクロデバイスの製造においては、通
常、基板上に設定された複数の区画領域(ショット)毎
に、マスクとショットとの相対的な位置を正確に位置合
わせした状態で、マスクに形成されたパターンの像を基
板に転写する工程が数回〜数十回程度繰り返し行われ
る。基板上に形成するパターンが微細化している現在で
は、投影光学系の光軸方向における基板の位置がショッ
ト毎に検出され、調整される。従って、上述した像のシ
フト、投影倍率の変化、あるいはディストーションはシ
ョット毎に異なるため、ショット毎に重ね合わせ精度を
悪化させるという問題が生じる。
【0010】また、一台の露光装置で一枚の基板に対す
る全ての露光処理を行うわけではなく、一枚の基板に対
して異なる露光処理(相異なるパターンの転写)を行っ
ているため、露光装置間の特性(例えば、上述した露光
装置毎のテレセンの相違に起因する像のシフト、投影倍
率の変化、又はディストーションの相違等)のばらつき
に起因する重ね合わせ精度(トータル・オーバーレイ)
を悪化させるという問題がある。
【0011】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、照明光の入射方向に基板がデ
フォーカスした場合であっても、照明光の基板に対する
テレセントリック性の崩れ等に起因して生ずる誤差を適
正に補正することにより、重ね合わせ精度の悪化を防止
し、高密度、高品質、高信頼なデバイス等を製造できる
ようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す例で
は、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施形
態の図に示す代表的な参照符号を付して説明するが、本
発明の構成又は各構成要件は、これら参照符号によって
拘束されるものに限定されない。
【0013】1.本発明の第1の観点によると、パター
ンが形成されたマスク(R)に照明光を照射(IL1)
し、該マスクを介した照明光(IL2)で基板(W)を
露光する露光方法であって、前記照明光(IL2)の入
射方向の複数の位置に前記基板を移動させつつ、前記照
明光の光路に設けられた光学系(12、13、16、P
L)に起因する誤差をそれぞれ予め測定する測定工程
(S10〜S20)と、前記基板を露光する際に前記照
明光の入射方向における前記基板の位置を検出する位置
検出工程(S34)と、前記位置検出工程により検出さ
れた前記基板の位置における前記測定工程により測定さ
れた対応する誤差を低減するように、前記光学系の光学
特性を補正する補正工程(S37)と、前記補正工程に
よる補正を実施した後に、前記基板を露光する露光工程
(S38)とを備えた露光方法が提供される(請求項
1)。
【0014】この露光方法において、より具体的には、
前記光学系に起因する誤差としては、該光学系のテレセ
ントリック性の崩れに起因する誤差や該光学系の光学収
差(歪曲収差)に起因する誤差を例示することができる
(請求項2,3)。
【0015】この露光方法では、照明光の入射方向にお
ける基板の位置に応じて、光学系に起因する誤差を予め
測定しておき、基板の露光時に照明光の入射方向におけ
る該基板の位置に応じて、その位置における誤差が低減
するように該光学系の光学特性を補正するようにしてい
るので、基板の露光時に該基板が僅かにデフォーカスし
て位置決めされた場合であっても、マスクのパターンを
基板上の最適位置に忠実に露光転写することができる。
【0016】上述した露光方法において、特に限定され
ないが、前記補正工程(S36、S37)では前記光学
系(12、13、16、PL)の倍率を補正するように
できる(請求項4)。
【0017】上述した露光方法において、特に限定され
ないが、前記補正工程(S36、S37)は、前記位置
検出工程(S34)により検出された前記基板(W)の
位置における前記測定工程(S10〜S20)により測
定された対応する誤差を低減するように、前記照明光
(IL2)の入射方向に直交する面内での前記基板の位
置を補正する位置補正工程(S36)を含むことができ
る(請求項5)。
【0018】上述した露光方法において、特に限定され
ないが、前記測定工程(S10〜S20)は、前記基板
(W)上における前記マスク(R)を介した照明光(I
L2)の空間像を測定する空間像測定工程(S14)を
含むことができる(請求項6)。
【0019】上述した露光方法において、特に限定され
ないが、前記測定工程(S10〜S20)は、前記マス
ク(R)に照射する前記照明光(IL1)の照明条件を
変更しつつ行うことが望ましい(請求項7)。
【0020】上述した露光方法において、特に限定され
ないが、前記位置検出工程(S34)、前記補正工程
(S36)及び前記露光工程(S38)は、前記基板
(W)上に設定された複数の区画領域(ショット領域)
毎に行うようにできる(請求項9)。
【0021】2.本発明の第2の観点によると、パター
ンが形成されたマスク(R)に照明光(IL1)を照射
し、該マスクを介した照明光(IL2)で基板(W)を
露光する露光装置であって、前記基板を前記照明光の入
射方向に移動する昇降装置を含む移動装置(19)と、
前記照明光の入射方向における前記基板の位置を検出す
る位置検出装置(24a、24b)と、前記照明光の光
路に設けられた光学系(12、13、16、PL)に起
因する誤差を測定する測定装置(26)と、前記光学系
の光学特性を補正する補正装置(29、30、32、3
3)と、前記照明光の入射方向の複数の位置に前記基板
を移動しつつ、前記光学系に起因する誤差をそれぞれ測
定するよう前記移動装置及び前記測定装置を制御する第
1制御装置(25)と、前記基板の露光時に、前記位置
検出装置により検出された前記基板の位置における前記
測定装置により測定された対応する誤差を低減するよう
に、前記補正装置を制御する第2制御装置(25、2
8)とを備えた露光装置が提供される(請求項9)。
【0022】この露光装置では、照明光の入射方向にお
ける基板の位置に応じて、光学系に起因する誤差、例え
ば、該光学系のテレセントリック性の崩れに起因する誤
差や該光学系の光学収差に起因する誤差を測定してお
き、基板の露光時に照明光の入射方向における該基板の
位置に応じて、その位置における誤差が低減するように
該光学系の光学特性を補正するようにしているので、基
板の露光時に該基板が僅かにデフォーカスして位置決め
された場合であっても、マスクのパターンを基板上の最
適位置に忠実に露光転写することができる。
【0023】上述した露光装置において、特に限定され
ないが、前記補正装置は、前記マスク(R)と前記基板
(W)の間に配置される投影光学系(PL)の倍率を補
正する倍率補正装置(29)を含むことができる(請求
項10)。
【0024】上述した露光装置において、特に限定され
ないが、前記補正装置は、前記マスク(R)と前記基板
(W)との間に配置される投影光学系(PL)の光学収
差を補正する収差補正装置(29)を含むことができる
(請求項11)。
【0025】上述した露光装置において、特に限定され
ないが、前記移動装置(19)は、前記基板(W)を前
記照明光(IL2)の入射方向に直交する面内で移動す
るシフト装置(19)を含み、前記第2制御装置(2
5、28)は、前記補正装置(29、30、32、3
3)による補正と併せて、前記基板の位置を補正するよ
う前記シフト装置(29)を制御するようにできる(請
求項12)。
【0026】上述した露光装置において、特に限定され
ないが、前記測定装置(26)は、前記基板(W)上に
おける前記マスク(R)を介した照明光(IL2)の空
間像を測定する空間像測定装置を含むことができる(請
求項13)。
【0027】上述した露光装置において、特に限定され
ないが、前記マスク(R)に照射する照明光(IL1)
を異なる照明条件に設定する照明条件設定装置(11)
をさらに備え、前記測定装置(26)は、前記マスクに
照射する前記照明光の照明条件を変更しつつ、前記測定
を実施するようにできる(請求項14)。
【0028】3.本発明の第3の観点によると、上述し
た露光方法又は露光装置を用いて前記マスク(R)に形
成されたパターンの像を前記基板(W)に転写する転写
工程(S53)を含むデバイス製造方法が提供される
(請求項15,16)。マスクのパターンの像を高精度
で基板上に露光転写することができるので、高品質で高
信頼なデバイスを製造することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係
る露光装置の構成を示す図である。本実施形態において
はステップ・アンド・スキャン方式の露光装置を用いた
場合を例に挙げて説明する。なお、以下の説明において
は、図1中に示されたXYZ直交座標系を設定し、この
XYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係につい
て説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面
に対して平行となるよう設定され、Y軸が紙面に対して
垂直となる方向に設定されている。図中のXYZ座標系
は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、
Z軸が鉛直上方向に設定される。X軸に沿う方向がスキ
ャン(走査)方向である。
【0030】図1において、露光光源1としては断面が
略長方形状の平行光束である照明光ILを射出するAr
Fエキシマレーザ光源(波長193nm)が用いられ
る。この露光光源1としては、これ以外に、例えばg線
(波長436nm)、i線(波長365nm)を射出す
る超高圧水銀ランプ、又はKrFエキシマレーザ(波長
248nm)、若しくはFレーザ(波長153nm)
を用いることができる。
【0031】露光光源1から射出された照明光ILは露
光装置本体との間で光路を位置的にマッチングさせるた
めの可動ミラー等を含むビームマッチングユニット(B
MU)2を通り、光アッテネータとしての可変減光器3
に入射する。なお、露光光源1の発光の開始、停止、及
び出力(発振周波数、パルスエネルギー)の制御、並び
に、可変減光器3における減光率の補正は、後述する主
制御系25の制御の下で行われ、基板としてのウエハW
に照射される照明光IL2の光量が制御される。
【0032】可変減光器3を通った照明光ILは、所定
の光軸に沿って配置される第1レンズ系4a及び第2レ
ンズ系4bからなるビーム整形光学系5を経て、第1段
のオプティカル・インテグレータとしての第1フライア
イレンズ6に入射する。この第1フライアイレンズ6か
ら射出された照明光ILは、第1レンズ系7、光路折り
曲げ用のミラー8、及び第2レンズ系9を介して第2段
のオプティカル・インテグレータとしての第2フライア
イレンズ10に入射する。なお、オプチカル・インテグ
レータとしては、第1及び第2フライアイレンズ6,1
0に限られず、例えば、内面反射型インテグレータ(ロ
ッドインテグレータなど)又は回折光学素子等を用いて
もよい。フライアイレンズ6,10は、この実施形態で
は、照度分布均一性を高めるために直列に2段配置した
が、1段であってもよい。
【0033】第2フライアイレンズ10の射出面、即ち
マスクとしてのレチクルRに形成されたパターンDPの
パターン形成面(レチクル面)に対する光学的なフーリ
エ変換面(照明光学系の瞳面)には開口絞り板11が回
転自在に配置されている。ここで、開口絞り板11の構
成について説明する。図2は開口絞り板11の正面図で
ある。図2に示すように、開口絞り板11には、通常照
明用の円形の開口絞り11a、変形照明用の一例として
の輪帯照明用の開口絞り11b、変形照明の別の例とし
ての変形光源(又はいわゆる傾斜照明)用の複数(図2
に示した例では4個)の偏心した小開口よりなる開口絞
り11c、及び小さいコヒーレンスファクタ(σ値=照
明光学系の射出側開口数/投影光学系PLの入射側開口
数)用の小円形の開口絞り11dが切り換え自在に配置
されている。
【0034】開口絞り板11は、本発明にいう照明光を
異なる照明条件(通常照明、変形照明、及び小σ照明)
に設定する照明条件設定装置に相当するものであり、後
述する主制御系25が駆動モータ31を制御して開口絞
り11a〜11dの位置を制御するすることにより照明
条件が設定される。図1に示した例では、開口絞り11
aが光路上に配置され、照明条件が通常照明に設定され
ている場合を図示している。なお、開口絞り板11の代
わりに、あるいはそれと組み合わせて、例えば照明光学
系内に交換して配置される複数の回折光学素子、照明光
学系の光軸に沿って可動なプリズム(円錐プリズム、多
面体プリズムなど)、及びズーム光学系の少なくとも1
つを含む光学ユニットを、光源1とオプティカルインテ
グレータ(6又は10)との間に配置し、そのオプティ
カルインテグレータがフライアイレンズであるときはそ
の入射面上での照明光の強度分布、そのオプティカルイ
ンテグレータが内面反射型インテグレータであるときは
その入射面に対する照明光の入射角度範囲を可変とする
ことで、照明光学系の瞳面上での照明光の光量分布(2
次光源の大きさや形状)、即ち照明条件の変更に伴う光
量損失を抑えることが望ましい。
【0035】第2フライアイレンズ10から射出され
て、開口絞り11aを透過した照明光ILは光軸にAX
に沿って第1レンズ系12及び第2レンズ系13を経て
順次、固定ブラインド(固定照明視野絞り)14a及び
可動ブラインド(可動照明視野絞り)14bに入射す
る。後者の可動ブラインド14bは、レチクル面に対す
る共役面に設置され、前者の固定ブラインド14aはそ
の共役面から所定量だけデフォーカスした面に配置され
ている。
【0036】固定ブラインド14aは、例えば特開平4
−196513号に開示されているように、投影光学系
PLの円形視野内の中央で走査露光方向と直交した方向
に直線スリット状又は矩形状(以下、まとめて「スリッ
ト状」という)に伸びるように配置された開口部を有す
る。可動ブラインド14bは、ウエハWに設定された各
区画領域(ショット領域)への走査露光の開始時及び終
了時に不要な露光を防止するために、照明視野領域の走
査方向の幅を可変とするために使用される。可動ブライ
ンド14bは、さらに走査方向(X方向)と直交した非
走査方向(Y方向)に関してレチクルRのパターンDP
が形成された領域のサイズに応じてその幅を可変とする
ためにも使用される。可動ブラインド14bには駆動機
構34が取り付けられており、後述する主制御系25か
ら出力される制御信号に基づいて駆動機構34が可動ブ
ラインド14bのYZ平面内における位置を設定する。
【0037】露光時に固定ブラインド14aを通過した
露光光ILは、光折り曲げ用のミラー15及びレンズ系
16を介してレチクルRのパターン面の照明領域(照明
視野領域)を照明する。前記レンズ系16は、例えば、
結像用のレンズ系、副コンデンサレンズ系、及び主コン
デンサレンズ系からなる。本実施形態では以上説明し
た、ビームマッチングユニット2、可変減光器3、第1
レンズ系4a及び第2レンズ系4bからなるビーム整形
光学系5、第1フライアイレンズ6、第1レンズ系7、
光路折り曲げ用のミラー8、第2レンズ系9、第2フラ
イアイレンズ10、開口絞り板11、第1レンズ系1
2、第2レンズ系13、固定ブラインド14a、可動ブ
ラインド14b、光折り曲げ用のミラー15、及びレン
ズ系16により照明光学系が構成される。なお、以下の
説明では、便宜のため照明光学系から射出され、レチク
ルRに照射される照明光ILを「照明光IL1」とす
る。
【0038】照明光IL1がレチクルRに照射される
と、レチクル面に形成されているパターンDPの像が投
影光学系PLを介して所定の投影倍率α(αは例えば1
/4,1/5等)で投影光学系PLの結像面に配置され
たウエハWに設定されたショット領域に投影され、パタ
ーンDPの像が転写される。ウエハWは、例えば半導体
(シリコン等)又はSOI(Silicon On I
nsulator)等の円形状の基板である。なお、以
下では、説明の便宜のため、レチクルRに形成されたパ
ターンDP等のパターンを含み投影光学系PLを介して
ウエハWに照射される照明光を「照明光IL2」とい
う。
【0039】レチクルRには、前述したパターンDPの
他にレチクルRの位置を計測するためのマーク及び後述
する照明特性を測定するためのマークを含むレチクルマ
ークRMが形成されている。このレチクルRはレチクル
ステージ17上に保持され、ウエハWはその表面にフォ
トレジスト等の感光剤が塗布され、ウエハホルダ18を
介してウエハステージ19上に保持されている。
【0040】投影光学系PLはレンズエレメントL1、
L2等の複数の光学素子を有し、その光学素子の硝材と
しては照明光IL(IL2)の波長に応じて石英、蛍石
等の光学材料から選択される。なお、本実施形態の投影
光学系PLは、ジオプトリック系(屈折系)であるが、
カタジオプトリック系(反射屈折系)を使用してもよ
い。
【0041】ウエハステージ19は本発明にいう移動装
置の一部をなすものであり、ウエハWをウエハホルダ1
8上に載置した状態でXY平面内において移動するXY
ステージ(シフト装置)を有している。また、ウエハス
テージ19は、ウエハホルダ18が固定されるととも
に、投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)に移動可
能なウエハテーブル(昇降装置)を有し、このZステー
ジによりウエハWの表面のZ方向の位置を任意に設定す
ることができるようになっている。ウエハステージ19
は、例えばウエハテーブルを駆動して、ウエハWをXY
平面内で微小回転する機能、及びZ軸に対する角度を変
化させてXY平面に対するウエハWの傾きを調整する機
能をも備えている。
【0042】ウエハステージ19の上面の一端には移動
鏡20が取り付けられ、移動鏡20の鏡面に対向した位
置にレーザ干渉計21が配置されている。図1では図示
を簡略化しているが、移動鏡20はX軸に垂直な鏡面を
有する平面鏡及びY軸に垂直な鏡面を有する平面鏡から
構成されている。また、レーザ干渉計21は、X軸に沿
って移動鏡20にレーザビームを照射する2個のX軸用
のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡20にレーザビ
ームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X
軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干
渉計により、ウエハステージ19のX座標及びY座標が
計測される。また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測
値の差により、ウエハステージ19のXY平面内におけ
る回転角が計測される。
【0043】レーザ干渉計21により計測されたX座
標、Y座標、及び回転角の情報は位置情報として主制御
系25へ出力される。主制御系25は、供給された位置
情報をモニターしつつ駆動モータ22へ制御信号を出力
し、ウエハステージ19の位置決め動作を制御する。な
お、図1には示していないが、レチクルステージ17に
もウエハステージ19に設けられた移動鏡20及びレー
ザ干渉計21と同様のものが設けられており、レチクル
ホルダ17のXYZ位置等の情報が主制御系25に入力
され、主制御系25はこの情報を基にしてレチクルRの
位置調整を行う。
【0044】また、照明光IL1をレチクルRに照射し
てパターンDPの像をウエハWに転写する際に、主制御
系25はレチクルRとウエハWとの同期走査を制御す
る。具体的には、レチクルR上の照明光IL1が照射さ
れる領域に対してレチクルRを+X方向(又は−X方
向)に速度Vで走査するのに同期して、ウエハW上の
レチクルRのパターンDPの像を含んだ照明光IL2が
投影される領域に対してウエハWが−X方向(又は+X
方向)に速度α・V(αは投影光学系PLの投影倍
率)で走査される。なお、走査の開始時及び終了時に不
要な部分への転写を防止するために、可動ブラインド1
4bの開閉動作が制御される。
【0045】本実施形態に係る露光装置には、投影光学
系PLの側方にオフ・アクシスのアライメントセンサ2
3が設けられている。このアライメントセンサ23は、
FIA(Field Image Alignmen
t)方式のアライメントセンサであり、ウエハW上に設
定されたショット領域に対応して形成されたアライメン
トマーク(不図示)の位置情報を計測するために設けら
れている。
【0046】このアライメントセンサ23は、ハロゲン
ランプを光源として備え、ハロゲンランプから射出され
る光を検出光としてウエハW上に照射する。光源として
ハロゲンランプを用いるのは、ハロゲンランプの射出光
の波長域は500〜800nmであり、ウエハW上面に
塗布されたフォトレジストを感光しない波長域であるた
め、及び波長帯域が広く、ウエハW表面における反射率
の波長特性の影響を軽減することができるためである。
【0047】このアライメントセンサ23は、検出光を
ウエハW上に照射して得られる反射光又は回折光をCC
D(Charge Coupled Device)等
の撮像素子で撮像し、画像解析を行ってアライメントマ
ークの位置情報を計測する。アライメントセンサ23に
よって計測されたアライメントマークの位置情報は主制
御系25へ出力される。主制御系25はアライメントセ
ンサ23から出力されるアライメントマークの位置情報
及び予め記憶している各ショット領域の位置情報等が含
まれるプロセスデータに基づいて、駆動モータ22へ制
御信号を出力してウエハWの位置決めを行う。アライメ
ントセンサ23は、主としてウエハWのXY平面内にお
ける位置を計測するものである。
【0048】また、本実施形態に係る露光装置はウエハ
WのZ方向の位置を検出するために、位置検出装置とし
ての斜入射方式の面位置検出装置を投影光学系PLの側
方に備えている。この面位置検出装置は、図1に示され
ているように、ウエハWに対して斜め方向から検出光を
投射する投光系24aとウエハWからの反射光を受光す
る受光系24bとから構成されている。ここで、図3を
参照して面位置検出装置について詳細に説明する。図3
は面位置検出装置の構成を示す側面図である。図3に示
すように、光ファイバ40の一端から射出された検出光
は、コンデンサレンズ41を介して送光スリット板42
に照射される。
【0049】送光スリット板42は、図4に示されてい
るように、例えば透明ガラス基板にクロム等の遮光用の
金属が蒸着されて構成され、その中央部にスリット42
aが形成されている。送光スリット板42を検出光が透
過することにより検出光は送光スリット板42に形成さ
れたスリット42aの形状に整形される。
【0050】図3に戻り、送光スリット板42に形成さ
れたスリット42aを透過した検出光は偏向ミラー43
によって偏向され、対物レンズ44を介してウエハWの
表面に対して斜め方向からウエハW上に設定された検出
点SP0に入射する。よって、前述したスリット42a
の像がウエハWの検出点SP0に投射される。なお、光
ファイバ40、コンデンサレンズ41、送光スリット板
42、偏向ミラー43、及び対物レンズ44により、面
位置検出装置の投光系24a(図1参照)が構成され
る。
【0051】ウエハWによって反射、回折、又は散乱さ
れた検出光は、対物レンズ45、振動ミラー46、受光
スリット板47、及び集光レンズ48を順に介して光電
変換素子49に至り、光電変換される。受光スリット板
47に形成されたスリットは、その長手方向が送光スリ
ット板42に形成されるスリット42aの長手方向と同
一の方向に設定される。なお、対物レンズ45、振動ミ
ラー46、受光スリット板47、集光レンズ48、及び
光電変換素子49により、面位置検出装置の受光系24
b(図1参照)が構成される。
【0052】ここで、上述した面位置検出装置の検出原
理について説明する。検出動作を行っている間、振動ミ
ラー46は図3中の符号d1が付された方向(スリット
42aの長手方向と同方向に設定された軸の周り)に振
動する。振動ミラー46が振動することによりウエハW
の表面で反射されたスリット像は、受光スリット板47
に形成されたスリットに対して振動する。従って、光電
変換素子49は、受光スリット板47及び集光レンズ4
5を通過した光を光電検出し、光電変換素子49から出
力される信号に基づいて主制御系25が所謂同期検波の
手法によってウエハWの表面の位置(検出点SP0の位
置)を検出する。
【0053】主制御系25は、この検出結果に基づいて
ウエハWのZ方向の位置を調整し、さらに投影光学系P
Lの光軸AXに対する傾斜角を調整する。なお、図4に
おいては、1つのスリット42aのみが形成されている
場合を例示しているが、ウエハW上における複数点を同
時に計測するために、送光スリット板42及び受光スリ
ット板47に複数のスリットを形成することが好まし
い。
【0054】本実施形態の露光装置は、照明光ILの光
路中に設けられる光学系(照明光学系、投影光学系PL
等)に起因する誤差を、投影光学系PLからウエハW上
に照射される空間像を検出することにより測定する測定
装置として、空間像測定装置26をウエハステージ19
内に備えている。
【0055】ここで、光学系に起因する誤差とは、ウエ
ハWに照射される照明光IL2のテレセントリック性の
崩れ(テレセン)により生ずるデフォーカスに起因する
誤差、即ち、照明光IL2に含まれる像のシフト(XY
平面内での位置ずれ)、投影倍率の変化、又は当該光学
系の光学収差としてのディストーション(歪曲収差)に
起因する誤差をいう。像のシフト量及び投影倍率は基板
のZ方向の位置に応じて線形的に変化し、ディストーシ
ョンは基板のZ方向の位置に応じて非線形的に変化す
る。なお、上述したテレセントリック性の崩れに起因す
る誤差には、投影光学系PLに係るテレセントリック性
の崩れにより生ずるもののみならず、照明光学系に係る
テレセントリック性の崩れにより生じずるものも含まれ
る。
【0056】図5は空間像測定装置26の構成を示す断
面図である。図5に示されているように、空間像測定装
置26は、ウエハステージ19の上面に形成された数ミ
リ程度の内径を有する開口部AS1、第1リレーレンズ
26a、第2リレーレンズ26b、及びCCD等の撮像
素子26cを備えて構成される。第1リレーレンズ26
a及び第2リレーレンズ26bは、ウエハWがウエハス
テージ19上に載置されたときのウエハWの上面とほぼ
同一となるように設定された焦点面CPと撮像素子26
cの撮像面とを光学的に共役にする。よって、焦点面C
Pが投影光学系PLの結像面と一致しているときに、投
影光学系PLを介して照射される空間像のコントラスト
が最も鮮明となる。撮像素子26cで撮像された空間像
の画像信号は主制御系25へ出力されて画像処理が施さ
れる。空間像測定装置26を用いてウエハWに照射され
る空間像を測定する際には、レチクルステージ17を移
動して、レチクルRに形成されたレチクルマークRMを
照明光IL1の照射位置に配置する。
【0057】主制御系25は、画像処理した結果に基づ
いてレチクルマークRMの位置情報を求め、求めた位置
情報の(仮想的な)理想格子からのずれ量に基づいて誤
差量を測定する。画像処理して求められる理想格子から
のずれ量は、上述の像のシフト量、投影倍率の変化、及
びディストーションを全て含んだものであるため、主制
御系25は、得られた理想格子からのずれ量に対して演
算処理を施して像のシフト量、投影倍率の変化、及びデ
ィストーション毎に分離することによりそれぞれの誤差
量を得る。
【0058】この誤差量はZ方向の位置に応じて変化す
るため、Z方向の複数の位置に対して測定する必要があ
る。図5を用いて説明したように、焦点面CPはウエハ
Wの上面とほぼ同一に設定されているので、空間像測定
装置26がZ軸方向のどの位置の空間像を測定している
かは、図1中の投光系24a及び受光系24bからなる
面位置検出装置によりウエハWのZ方向の位置を検出す
ることにより得ることができる。よって、主制御系25
は、面位置検出装置の検出結果(ウエハWのZ方向の位
置)と得られた誤差量とを対応づけて誤差データとして
記憶装置27に記憶する。この記憶装置27は、例えば
半導体メモリ等の内部記憶装置やハードディスク等の外
部記憶装置によって実現される。
【0059】さらに、本実施形態の露光装置は、主制御
系25の制御の下、ウエハWのZ軸方向の位置と記憶装
置27に記憶されている誤差データとに基づいて、投影
光学系PLの光学特性(結像特性)を補正することによ
り、ウエハWに投影される像の形状が最適な状態となる
ように補正・調整する結像特性制御装置28を備えてい
る。
【0060】投影光学系PLには、その一部のレンズエ
レメント(例えば、レチクルRにより近い位置に配置さ
れたレンズエレメントL1,L2)を光軸AX軸方向に
駆動するとともに、その光軸AXに垂直な平面に対して
傾斜させるレンズ駆動機構29が設けられている。な
お、図1においてはレンズ駆動機構29を簡略化して図
示しているが、レンズ駆動機構29は、例えば電子式の
マイクロメータ、又はピエゾ素子等の駆動素子を備え、
駆動装置に印加する電圧を変更調整することにより、当
該レンズエレメントL1,L2等の姿勢及び位置を制御
する。レンズ駆動機構29によって、投影光学系PLの
光学特性を変更調整することにより、投影倍率αやディ
ストーションを補正することができる。なお、結像特性
制御装置28は本発明にいう第2制御装置に相当し、レ
ンズ駆動機構29は本発明にいう補正装置に相当する。
【0061】また、上述した第2フライアイレンズ1
0、第1レンズ系12、及び第2レンズ系13にはそれ
ぞれ第1駆動ユニット30、第2駆動ユニット32、及
び駆動ユニット群33が装着されている。第1駆動ユニ
ット30は第2フライアイレンズ10の光軸AX方向
(図1中矢印A1の方向)の位置を調整し、第2駆動ユ
ニット32は、第1レンズ系12の光軸AX方向(図1
中矢印A2の方向)の位置を調整する。また、駆動ユニ
ット群33は、第2レンズ系13の光軸AXに垂直な面
(YZ平面)内における位置、及び光軸AXに対する第
2レンズ系13の傾斜角を制御する。
【0062】第1駆動ユニット30、第2駆動ユニット
32、及び駆動ユニット群33としては、例えば電子式
のマイクロメータ、又はピエゾ素子等で駆動対象の光学
部材のフランジ部を変位させる駆動装置を使用すること
ができる。この場合、各駆動ユニットにはそれぞれ駆動
可能範囲(駆動ストローク)内での光学部材の変位量を
示すエンコーダ(ロータリエンコーダ等)が組み込まれ
ており、これらのエンコーダの検出値が主制御系25に
供給され、主制御系25はこの検出結果に基づいて第1
駆動ユニット30、第2駆動ユニット32、及び駆動ユ
ニット群33各々を駆動して第2フライアイレンズ1
0、第1レンズ系12、及び第2レンズ系13の状態を
制御する。
【0063】ここで、第2フライアイレンズ10、第1
レンズ系12、及び第2レンズ系13の位置等を調整す
るのは、レチクルRに照射される照明光IL1につい
て、レチクルRに対する照明光IL1のテレセントリッ
ク性の崩れ量が極力小さくなるように設定することで、
ウエハWに対する照明光IL2のテレセントリック性の
崩れ量に与える影響を極力小さくするためである。これ
は、別の観点から着目すると、第2フライアイレンズ1
0、第1レンズ系12、及び第2レンズ系13の位置等
を調整することにより、ウエハWに投影される像の位置
ないし形状を補正できることを意味している。従って、
誤差低減のための光学特性の補正は、上述した投影光学
系PLについてのレンズ駆動機構29によって実施する
ことに加えて、あるいは単独で、これらの第1駆動ユニ
ット30、第2駆動ユニット32、及び駆動ユニット群
33によって実施するようにしてもよい。
【0064】次に、本発明に係る露光装置が備える空間
像測定装置26を用いて、ウエハWに投影される像につ
いての誤差を、露光処理に先立って予め測定する際の動
作について説明する。図6は当該誤差を測定する際の露
光装置の一動作例を示すフローチャートである。
【0065】誤差を測定するにあたり、まず主制御系2
5はレチクルステージ17を移動してレチクルRに形成
されているレチクルマークRMを照明光IL1が照射さ
れる位置に配置するとともに、図示しないウエハローダ
を制御してウエハWをウエハホルダ18上に載置する
(ステップS10)。ここで、ウエハWをウエハホルダ
18上に載置するのは、図1中の投光系24a及び受光
系24bからなる面位置検出装置を用いてウエハWのZ
方向の位置を検出するためである。
【0066】次に、主制御系25は、駆動モータ31を
制御して回転開口絞り板11を適宜に回転させることに
より、所定の照明条件に設定する(ステップS11)。
ここでは、第2フライアイレンズ10の射出面に開口絞
り11aが配置され、照明条件として通常照明が設定さ
れているものとする。以上の処理が終了すると、主制御
系25は、駆動モータ22を制御してウエハステージ1
9をZ軸方向に移動させてウエハWをZ軸方向の初期位
置に設定する(ステップS12)。
【0067】その後、主制御系25は面位置検出装置を
用いて初期位置に設定されたウエハWのZ軸方向の正確
な位置を検出する(ステップS13)。次に、主制御系
25は駆動モータ22を介してXY平面内でウエハステ
ージ19を移動させるとともに、照明光IL1をレチク
ルRに照射し、投影光学系PLを介してレチクルマーク
RMの縮小像を含む照明光IL2が照射される位置(レ
チクルマークRMが投影される位置)に空間像測定装置
26を配置し、レチクルマークRMの空間像を測定する
(ステップS14)。通常、レチクルRには複数のレチ
クルマークRMが形成されているため、照明光IL2に
は複数のレチクルマークRMの像が含まれる。従って、
主制御系25は、ウエハステージ19をXY平面内で移
動させて投影されるレチクルマークRMの像の位置に順
次空間像測定装置26を配置して空間像を測定する。こ
れにより、前述のブラインド14a,14bによって規
定されるレチクルRの照明領域(照明光IL1の照射領
域)、即ち投影光学系PLに関して照明領域と共役な露
光領域(照明光IL2の照射領域)内の複数点でそれぞ
れレチクルマークRMの投影像が検出されることにな
る。なお、本実施形態では照明領域内の全てのレチクル
マークRMを同時に照明光IL1で照明することとした
が、例えば可動ブラインド14bによって照明領域を部
分的に遮光しながら、複数のレチクルマークRMの一部
を選択して照明光IL1を照明するようにしてもよい。
【0068】次に、主制御系25は測定された空間像に
対して画像処理を施し、ウエハW上に投影されるレチク
ルマークRMの像の位置を求め、この像の位置の理想格
子からのずれ量を求める。図7は、ウエハW上に投影さ
れるレチクルマークRMの像が理想格子からずれる様子
を示す図である。なお、図7(a)及び図7(b)にお
いては理想格子を破線で示している。図7(a)に示し
たレチクルマークRMは、長手方向がX方向の矩形形状
のマーク要素をY方向に配列してなるマークと、長手方
向がY方向の矩形形状のマーク要素をX方向に配列して
なるマークとをその中心が一致するように重畳させた形
状をしており、各レチクルマークRMは理想格子上に配
置されるように形成されている。よって、このレチクル
マークRMの像が忠実にウエハW上に投影されれば、レ
チクルマークRMの中心位置は理想格子上に配置される
筈である。
【0069】しかしながら、実際には、テレセンやディ
ストーションの影響で、図7(b)に示したように、レ
チクルマークRMの像が理想格子の位置からずれてしま
う。図7(b)において、符号Pを付した点は計測され
たレチクルマークRMの像の中心位置を示しており、各
像の中心位置に付随して付した矢印は、各像のずれ方向
とずれ量とを示している。上述したように、この理想格
子からの像のずれ量は、像のXY面内におけるシフト
量、投影倍率の変化、及びディストーションを全て含ん
だものであるため、主制御系25は、得られた理想格子
からの像のずれ量に対して演算処理を施して像のシフト
量、投影倍率の変化、及びディストーション毎に分離す
ることにより、それぞれの誤差量を得る(ステップS1
5)。以上の処理によって誤差量を求めると、主制御系
25はステップS13で検出されたウエハWのZ方向の
位置とステップS15で得た誤差量とを対応づけて照明
条件とともに記憶装置27に誤差データとして記憶する
(ステップS16)。
【0070】次に、主制御系25は、現在のウエハWの
Z方向の位置(ステップS13で検出された位置)が予
め設定されたZ方向における移動範囲外であるか否かを
判断する(ステップS17)。ウエハWのZ方向の移動
範囲は、例えば投影光学系PLの設計値から求められる
焦点深度内、又はこの焦点深度を含んである範囲となる
ように予め設定されている。ここで、移動範囲内である
と判断した場合(判断結果が「NO」の場合)には、主
制御系25は駆動モータ22を介してウエハステージ1
9を所定量だけZ方向に移動させ(ステップS18)、
ステップS13に戻り、上述と同様の処理を繰り返す。
【0071】一方、ステップS17において、ウエハW
のZ方向の位置が移動範囲外であると主制御系25が判
断した場合(判断結果が「YES」の場合)には、次に
全照明条件(通常照明、変形照明、及び小σ照明)につ
いての上述した測定処理が終了したか否かを判断する
(ステップS19)。全照明条件をまだ終了していない
と判断した場合(判断結果が「NO」の場合)には、主
制御系25は駆動モータ31を制御して開口絞り板11
を回転させることにより、照明条件を他の照明条件に変
更する(ステップS20)。例えば、第2フライアイレ
ンズ10の射出面に開口絞り11bを配置することによ
り照明条件を輪帯照明に変更する。照明条件を変更した
後は、ステップS12に戻り、上述したステップと同様
のステップが実施される。
【0072】一方、ステップS19において全照明条件
が終了したと主制御系25が判断した場合には、当該誤
差を測定する一連の動作が終了する。このようにして、
ウエハWのZ方向の位置と誤差との関係が求められる。
なお、図6に示したステップS10〜S20は、本発明
にいう測定工程に相当する。
【0073】次に、本実施形態の露光装置を用いてウエ
ハWの露光処理を行う際の動作について説明する。図8
は露光処理を示すフローチャートである。露光処理が開
始すると、まず主制御系25は駆動モータ31を制御し
て開口絞り板11を回転させることにより、照明条件
(通常照明、変形照明、及び小σ照明の何れ)を設定す
る(ステップS30)。次に、主制御系25は露光処理
で用いるレチクルRをレチクルステージ17上に配置し
た後、レチクルステージ17を移動し、照明光IL1が
照射される位置にパターンDPを配置する(ステップS
31)。次に、図示しないウエハローダを制御してウエ
ハWをウエハホルダ18上に載置する(ステップS3
2)。
【0074】ウエハWの載置が終了すると、次にアライ
メントセンサ23を用いてウエハW上に形成されたアラ
イメントマークの位置を計測することにより、ウエハW
の位置を計測する(ステップS33)。次に、投光系2
4a及び受光系24bからなる面位置検出装置を用いて
ウエハWのZ方向の位置を検出する(ステップS3
4)。ウエハWのZ方向の位置が検出されると、主制御
系25はステップS30で設定した照明条件において、
ステップS34で検出されたZ方向の位置に対応づけら
れている誤差データを記憶装置27から読み出す(ステ
ップS35)。
【0075】次に、主制御系25はステップS35で読
み出した誤差データに基づいて、露光対象のショット領
域のXY平面内における位置を補正する(ステップS3
6)。ここでは、ウエハWのZ方向の位置のずれ量に応
じて生ずるシフト量が補正されるように、XY平面にお
いてウエハステージ19を移動させる。シフト量の補正
とともに、主制御系25は、ステップS36で読み出し
た誤差データに基づいて結像特性制御装置28に制御信
号を出力してレンズ駆動機構29を駆動することによ
り、ウエハWのZ方向の位置ずれに応じて投影光学系P
Lの投影倍率や歪曲収差を補正する。ステップS36及
びステップS37において補正処理を行うことにより、
ウエハWに照射される照明光IL2のテレセンが零でな
いことや光学系の光学収差に起因して生ずる誤差が、ウ
エハWのZ方向の位置に応じて適正に補正されることに
なる。
【0076】以上の工程が終了すると、照明光IL1を
レチクルRに照射し、主制御系25はレチクルRとウエ
ハWとを同期走査しつつ、投影光学系PLを介してレチ
クルRに形成されたパターンDPの縮小像をウエハWに
転写する。1つのショットに対する転写が終了すると、
次に主制御系25は露光すべきショットが他に有るか否
かを判断し(ステップS39)、有ると判断した場合に
はウエハステージ19をXY平面内で移動させて次に露
光するショットを所定の位置に配置する(ステップS4
0)。一方、ステップS39にて、露光すべきショット
が他に無いと判断した場合には、ステップS41におい
て露光すべきウエハが他に存在するか否かを判断し、存
在する場合にはステップS42にて図示しないウエハロ
ーダを用いてウエハホルダ18に載置されていたウエハ
Wを搬出するとともに、未処理のウエハW搬入すること
によりウエハWの交換を行って、ステップS32の処理
に戻る。一方、ステップS41において他のウエハWが
無いと判断した場合には、ウエハホルダ18上に載置さ
れているウエハWを搬出することにより一連の露光処理
が終了する。
【0077】なお、上述した説明ではZ方向における誤
差データの測定は、精度の観点からはなるべく短いピッ
チで行うことが望ましいが、非常に短いピッチで行った
場合、データの採取に時間を要し、あるいはデータ量が
膨大となるため、スループットやデータ量の観点から比
較的に粗い妥当なピッチに設定し、露光時におけるウエ
ハWのZ方向の位置に対応する誤差データがない場合に
は、最も近い誤差データを使用し、あるいは当該露光時
におけるウエハWのZ方向の位置が含まれる二点間を線
形補間して対応する誤差データを算出するようにすると
よい。
【0078】以上説明した実施形態は、本発明の理解を
容易にするために記載されたものであって、本発明を限
定するために記載されたものではない。従って、上記の
実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に
属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0079】例えば、上述した説明では、ステップ・ア
ンド・ スキャン方式の縮小投影型露光装置に本発明を
適用した場合について説明しているが、ステップ・アン
ド・リピート方式の縮小投影型露光装置に適用すること
が可能である。また、半導体素子や液晶表示素子の製造
に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレ
イ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCDなど)の製
造にも用いられる露光装置、及びレチクル又はマスクを
製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに
回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用でき
る。さらに、マイクロマシンやDNAチップを製造する
ための露光装置にも本発明を適用することができる。即
ち、本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく
適用可能である。
【0080】なお、前述の実施形態では空間像測定装置
26の全てをウエハステージ19に設ける必要はなくそ
の一部、例えば照明光IL2が入射する受光面が少なく
ともウエハステージ19に配置されていればよい。さら
に、空間像測定装置26は撮像方式に限られるものでは
なく、レチクルマークRMの投影像とスリット状の開口
とを相対移動するとともに、その開口を通過する照明光
IL2の光量を検出する方式などでもよい。また、レチ
クルRに形成されるレチクルマークRMの投影像を検出
する代わりに、例えばレチクルステージ17に形成され
る基準マークの投影像を空間像測定装置26で検出して
もよく、前述の実施形態と全く同様の効果を得ることが
できる。さらに、レチクルマークRM又はレチクルステ
ージ17の基準マークの数は任意でよく、必要に応じて
レチクルステージ17を移動して、照明領域内の各計測
点にレチクルマークRM又は基準マークを位置決めすれ
ばよい。
【0081】また、本発明の補正装置はレンズ駆動機構
29に限られるものではなく、例えば光源1の制御パラ
メータ(印加電圧など)を調整して、光源1から発振さ
れる照明光ILの波長を所定範囲内でシフトさせる方式
を採用してもよいし、この方式とレンズ駆動機構29と
を併用してもよい。なお、レンズ駆動機構29によって
微動可能なレンズエレメントの数や位置は上記実施形態
に限られるものではなく任意で構わない。
【0082】本実施形態の露光装置の照明光ILとして
は、g線やi線、又はKrFエキシマレーザ、ArFエ
キシマレーザ、Fレーザに限られず、X線や電子線な
どの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線
を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタ
ンヘキサボライト(LaB)、タンタル(Ta)を用
いることができる。
【0083】また、例えば、DFB半導体レーザ又はフ
ァイバーレーザから発振される赤外域又は可視域の単一
波長レーザを、エルビウム(又はエルビウムとイットリ
ビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅
し、さらに非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換し
た高調波を用いてもよい。なお、単一波長発振レーザと
してはイットリビウム・ドープ・ファイバーレーザを用
いる。
【0084】さらに、投影光学系の倍率は縮小系のみな
らず等倍および拡大系のいずれでもよい。投影光学系と
しては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は
硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を
用い、FレーザやX線を用いる場合は反射屈折系また
は屈折系の光学系にし(レチクルも反射型タイプのもの
を用いる)、また、電子線を用いる場合には光学系とし
て電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いれ
ばよい。なお、電子線が通過する光路は真空状態にす
る。
【0085】ウエハステージやレチクルホルダにリニア
モータ(USP5、623,853又はUSP5、52
8、118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用
いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス
力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、
ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいい
し、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。ステ
ージの駆動装置としては、2次元に磁石を配置した磁石
ユニットと、2次元にコイルを配置した電機子ユニット
とを対向させ電磁力によりステージを駆動する平面モ−
タを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユ
ニットとのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニ
ットと電機子ユニットとの他方をステージの移動面側に
設ければよい。
【0086】ウエハステージの移動により発生する反力
は、特開平8−166475号公報(USP5、52
8、118)に記載されているように、フレーム部材を
用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。レチクル
ステージの移動により発生する反力は、特開平8−33
0224号公報(US S/N 08/416,55
8)に記載されているように、フレーム部材を用いて機
械的に床(大地)に逃がしてもよい。
【0087】上述した本発明の実施形態に係る露光装置
(図1)は、ウエハWを精度よく高速に位置制御するこ
とができ、スループットを向上しつつ高い露光精度で露
光が可能となるように、照明光学系、レチクルステージ
17を含むレチクルアライメント系、ウエハステージ1
9を含むウエハアライメント系、投影光学系PL等の図
1に示された各要素が電気的、機械的、又は光学的に連
結して組み上げられた後、総合調整(電気調整、動作確
認等)をすることにより製造される。なお、露光装置の
製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンル
ームで行うことが望ましい。
【0088】最後に、本発明の実施形態に係る露光装置
を使用したデバイスの製造について説明する。図9は、
本発明の実施形態に係る露光装置を用いてデバイス(I
CやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄
膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)を生産する際のフロ
ーチャートである。図9に示されているように、まず、
ステップS50(設計ステップ)において、デバイスの
機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行
い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引
き続き、ステップS51(マスク製作ステップ)におい
て、設計した回路パターンを形成したマスクを製作す
る。一方、ステップS52(ウエハ製造ステップ)にお
いて、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0089】次に、ステップS53(ウエハプロセスス
テップ)において、ステップS50〜ステップS52で
用意したマスクとウエハを使用して、リソグラフィ技術
によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、
ステップS54(組立ステップ)において、ステップS
53において処理されたウエハを用いてチップ化する。
このステップS54には、アッセンブリ工程(ダイシン
グ、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程が含まれる。最後に、ステップS55(検
査ステップ)において、ステップS54で作製されたデ
バイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行
う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが
出荷される。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
照明光の入射方向における基板の位置に応じて、光学系
に起因する誤差を測定しておき、基板の露光時に照明光
の入射方向における該基板の位置に応じて、その位置に
おける誤差が低減するように該光学系の光学特性を補正
し、あるいは該基板の該照明光の入射方向に直交する面
内での位置を補正するようにしているので、基板の露光
時に該基板が僅かにデフォーカスして位置決めされた場
合であっても、マスクのパターンを基板上の最適位置に
忠実に露光転写することができるという効果がある。
【0091】その結果として、微細なパターンを高い精
度をもって形成することができ、品質が良好で、信頼性
の高いデバイス等を製造することができるようになると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の構成を示
す図である。
【図2】 本発明の実施形態における開口絞り板の正面
図である。
【図3】 本発明の実施形態における面位置検出装置の
構成を示す側面図である。
【図4】 本発明の実施形態における送光スリット板の
構成を示す図である。
【図5】 本発明の実施形態における空間像測定装置の
構成を示す断面図である。
【図6】 本発明の実施形態における誤差計測処理を示
すフローチャートである。
【図7】 本発明の実施形態におけるウエハ上に投影さ
れるレチクルマークの像が理想格子からずれる様子を示
す図である。
【図8】 本発明の実施形態における露光処理を示すフ
ローチャートである。
【図9】 本発明の実施形態に係る露光装置を用いてマ
イクロデバイスを製造する際の製造工程を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10…第2フライアイレンズ 11…開口絞り板 12…第1レンズ系 13…第2レンズ系 16…レンズ系 19…ウエハステージ 24a…投光系 24b…受光系 26…空間像測定装置 27…記憶装置 28…結像特性制御装置 29…レンズ駆動機構 IL1,IL2…照明光 PL…投影光学系 R…レチクル W…ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA04 AA07 AA35 AA39 BB02 BB27 CC20 FF51 GG03 HH12 HH13 JJ03 JJ26 LL02 LL04 LL13 LL30 PP12 2H052 BA02 BA03 BA06 BA09 BA12 5F046 CC15 DA12 DB05 DB11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンが形成されたマスクに照明光を
    照射し、該マスクを介した照明光で基板を露光する露光
    方法であって、 前記照明光の入射方向の複数の位置に前記基板を移動さ
    せつつ、前記照明光の光路に設けられた光学系に起因す
    る誤差をそれぞれ予め測定する測定工程と、 前記基板を露光する際に前記照明光の入射方向における
    前記基板の位置を検出する位置検出工程と、 前記位置検出工程により検出された前記基板の位置にお
    ける前記測定工程により測定された対応する誤差を低減
    するように、前記光学系の光学特性を補正する補正工程
    と、 前記補正工程による補正を実施した後に、前記基板を露
    光する露光工程とを備えたことを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記光学系に起因する誤差は、該光学系
    のテレセントリック性の崩れに起因する誤差であること
    を特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記光学系に起因する誤差は、該光学系
    の光学収差に起因する誤差であることを特徴とする請求
    項1に記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記補正工程では、前記光学系の倍率を
    補正することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に
    記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記補正工程は、前記位置検出工程によ
    り検出された前記基板の位置における前記測定工程によ
    り測定された対応する誤差を低減するように、前記照明
    光の入射方向に直交する面内での前記基板の位置を補正
    する位置補正工程を含むことを特徴とする請求項1〜4
    の何れか一項に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記測定工程は、前記基板上における前
    記マスクを介した照明光の空間像を測定する空間像測定
    工程を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項
    に記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 前記測定工程は、前記マスクに照射する
    前記照明光の照明条件を変更しつつ行われることを特徴
    とする請求項1〜6の何れか一項に記載の露光方法。
  8. 【請求項8】 前記位置検出工程、前記補正工程及び前
    記露光工程は、前記基板上に設定された複数の区画領域
    毎に行われることを特徴とする請求項1〜7の何れか一
    項に記載の露光方法。
  9. 【請求項9】 パターンが形成されたマスクに照明光を
    照射し、該マスクを介した照明光で基板を露光する露光
    装置であって、 前記基板を前記照明光の入射方向に移動する昇降装置を
    含む移動装置と、 前記照明光の入射方向における前記基板の位置を検出す
    る位置検出装置と、 前記照明光の光路に設けられた光学系に起因する誤差を
    測定する測定装置と、 前記光学系の光学特性を補正する補正装置と、 前記照明光の入射方向の複数の位置に前記基板を移動し
    つつ、前記光学系に起因する誤差をそれぞれ測定するよ
    う前記昇降装置及び前記測定装置を制御する第1制御装
    置と、 前記基板の露光時に、前記位置検出装置により検出され
    た前記基板の位置における前記測定装置により測定され
    た対応する誤差を低減するように、前記補正装置を制御
    する第2制御装置とを備えたことを特徴とする露光装
    置。
  10. 【請求項10】 前記補正装置は、前記マスクと前記基
    板の間に配置される投影光学系の倍率を補正する倍率補
    正装置を含むことを特徴とする請求項9に記載の露光装
    置。
  11. 【請求項11】 前記補正装置は、前記マスクと前記基
    板との間に配置される投影光学系の光学収差を補正する
    収差補正装置を含むことを特徴とする請求項9に記載の
    露光装置。
  12. 【請求項12】 前記移動装置は、前記基板を前記照明
    光の入射方向に直交する面内で移動するシフト装置を含
    み、 前記第2制御装置は、前記補正装置による前記光学特性
    の補正と併せて、前記基板の位置を補正するよう前記シ
    フト装置を制御することを特徴とする請求項9〜11の
    何れか一項に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記測定装置は、前記基板上における
    前記マスクを介した照明光の空間像を測定する空間像測
    定装置を含むことを特徴とする請求項9〜12の何れか
    一項に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記マスクに照射する照明光を異なる
    照明条件に設定する照明条件設定装置をさらに備え、 前記測定装置は、前記マスクに照射する前記照明光の照
    明条件を変更しつつ、前記測定を実施することを特徴と
    する請求項9〜13の何れか一項に記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜8の何れか一項に記載の露
    光方法を用いて前記マスクに形成されたパターンの像を
    前記基板に転写する転写工程を含むことを特徴とするデ
    バイス製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項9〜14の何れか一項に記載の
    露光装置を用いて前記マスクに形成されたパターンの像
    を前記基板に転写する転写工程を含むことを特徴とする
    デバイス製造方法。
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