JP2003059428A - 偏向ヨークおよびカラー陰極線管装置 - Google Patents

偏向ヨークおよびカラー陰極線管装置

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JP2003059428A
JP2003059428A JP2001242182A JP2001242182A JP2003059428A JP 2003059428 A JP2003059428 A JP 2003059428A JP 2001242182 A JP2001242182 A JP 2001242182A JP 2001242182 A JP2001242182 A JP 2001242182A JP 2003059428 A JP2003059428 A JP 2003059428A
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deflection
magnetic field
coil
tube axis
axis component
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JP2001242182A
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Koji Shimada
耕治 島田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 120度を超えるような高偏向角のカラー陰
極線管装置において発生する正の異方性非点収差などを
低減すること。 【解決手段】 陰極線管の管軸を含む水平面と垂直面で
4分割された各領域に付加コイル75a〜75dを配置
する。各付加コイル75a〜75dは、水平偏向コイル
72と垂直偏向コイルを絶縁する漏斗状をしたセパレー
タ71の錐体状部内側に設けられた凹部に収納され、水
平偏向電流と同期した電流が通電されて、水平偏向磁界
の管軸成分と逆向きの管軸成分を含む磁界を発生する。
これにより、正の異方性非点収差の原因である水平偏向
磁界の管軸成分が減殺されて、当該正の異方性非点収差
が低減ないし解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏向ヨークおよび
当該偏向ヨークを用いたカラー陰極線管装置に関し、特
に、セルフコンバーゼンス・インライン型カラー陰極線
管に用いられる偏向ヨークおよび当該偏向ヨークを用い
たカラー陰極線管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】偏向ヨークの発生する偏向磁界を、図1
3(b)に示すように垂直はバレル形(たる形)磁界分
布に、図13(c)に示すように水平はピンクッション
形(糸巻き形)磁界分布にすることにより、格別の補正
回路を要することなく、R(赤),G(緑),B(青)
の各色に対応した3本のビームをスクリーン上で一つに
集まるようにしたセルフコンバーゼンス型のカラー陰極
線管装置が、従来から広く実用化されている。なお、本
明細書においては、X-Y-Z直交座標系を、図13
(a)に示すように、電子銃の電子ビーム射出位置を原
点とし、当該原点から水平にスクリーンへ向かう管軸方
向をZ軸、水平面上でZ軸と直交しスクリーン側から見
て右方向に向かう軸をX軸、原点から垂直方向上方に向
かう軸をY軸として定めることとする。また、上記直交
座標系で区画される8つの空間の内、Z≧0の領域にあ
る4つの空間を図13(a)に示すように、第1〜第4
象限とする。さらに、本明細書では、管軸(Z軸)を境
界として上下を規定し、スクリーン側から電子銃を見た
ときの管軸を境界として左右を規定する。
【0003】ところで、偏向磁界の分布を上記したバレ
ル形やピンクッション形といった非斉一な磁界分布にす
ることによって生じ得る収差やラスター歪がある。水平
偏向磁界をピンクッション形にすると、スクリーンの四
隅にいくほど、Gの電子ビームに対して、RとBの電子
ビームが上下相反する方向にずれてしまう。これを正の
異方性非点収差と言う。例えば、第1象限について説明
すると、図13(b)に示すように、ピンクッション形
に歪んだ水平偏向磁界は、スクリーンの右上隅にいくほ
ど水平方向にねてしまう。その結果、R,G,Bの各電
子ビームに作用するローレンツ力の垂直成分(この場合
は、下向きに作用する)は、R,G,Bの順に大きくな
るので、Gの電子ビームに対して、Rの電子ビームは下
方に、Bの電子ビームは上方にずれてしまうのである。
【0004】同様のことが、スクリーンの他の象限でも
発生し、図14(a)に示すように、一点鎖線で示すR
の電子ビームと破線で示すBの電子ビームのスクリーン
上での到達位置が、実線で示すGの電子ビームからずれ
てしまう。正の異方性非点収差を改善する方法の一つと
して、垂直偏向磁界をより強いバレル形にする方法があ
る。バレル形の垂直偏向磁界は、スクリーンの左右端ほ
ど垂直方向に傾くため、図13(c)に示すように、
R,G,Bの各電子ビームに作用するローレンツ力の垂
直成分は、水平偏向磁界の場合とは反対に、B,G,R
の順に大きくなる。そこで、このバレル形を強めると、
その差がより大きくなり、正の異方性非点収差が改善さ
れるのである。
【0005】ところが、バレル形を強めると、図14
(b)に示すような、上下糸巻き歪が増長してしまう。
垂直偏向磁界のバレル形を強めると、スクリーンの左右
端に行くほど磁力線の密度が高くなる。すなわち、スク
リーンの左右端にいくほど磁界の強さが強くなって、ス
クリーンの上半分では電子ビームを上方に押し上げる
力、下半分では下方に引き下げる力(ローレンツ力)が
強くなるからである。
【0006】この上下糸巻き歪は、水平偏向磁界をさら
に強いピンクッション形にすることによって改善される
のであるが、そうすると、また、正の異方性非点収差が
大きくなってしまう。このように、水平偏向磁界のピン
クッション形の度合いと垂直偏向磁界のバレル形の度合
いとは、正の異方性非点収差と上下糸巻き歪に対して、
互いに、逆方向に作用するのであるが、従来は、実用上
問題が生じないよう両偏向磁界を適度に調整していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
カラー受像装置の薄型化に伴う高偏向角化、特に、偏向
角が110度以上になると、従来の手法では、偏向磁界
をどのように調整しても正常な画面が得られないといっ
た事態が発生している。また、垂直偏向磁界の強いバレ
ル形と水平偏向磁界が組み合わさった結果、所望の水平
偏向磁界が得られずに、図14(c)に示すような負の
異方性非点収差(Gの電子ビームに対するRとBの電子
ビームの位置関係が、正の異方性非点収差における位置
関係と逆転するもの)が生じ、正常な画面が得られない
といった事態も発生している。
【0008】本発明は、上記した課題に鑑み、上記した
収差やラスター歪を効果的に低減できる偏向ヨークおよ
び当該偏向ヨークを用いたカラー陰極線管装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る偏向ヨークは、偏向磁界を発生させ、
陰極線管のネックに収納されたインライン型電子銃から
射出される電子ビームを偏向する偏向ヨークであって、
前記偏向磁界の管軸成分を減殺又は増強する調整手段を
備えたことを特徴とする。
【0010】また、前記偏向ヨークは、ストレート部と
錐体状部とからなる漏斗状をし、前記陰極線管のネック
からファンネルにかけた位置に被装されるセパレータ
と、当該セパレータの内周面に沿って設けられた水平偏
向コイルと、セパレータ外周面に沿って設けられた垂直
偏向コイルとを有する偏向ヨークであって、前記調整手
段は、前記陰極線管の管軸を含む水平面と垂直面とで4
分割された各領域に少なくとも1個ずつ配された磁石体
からなり、各磁石体は、管軸方向において前記セパレー
タの錐体状部に対応する位置に配されていることを特徴
とする。
【0011】さらに、前記各磁石体は、前記水平偏向コ
イルに通電される水平偏向電流と同期した電流が通電さ
れる付加コイルであって、各付加コイルは、通電時に、
前記水平偏向コイルの発生する水平偏向磁界の管軸成分
を減殺する場合には、当該水平偏向磁界の管軸成分の向
きとは逆向きの管軸成分を含む磁界を発生し、増強する
場合には、当該水平偏向磁界の管軸成分の向きと同じ向
きの管軸成分を含む磁界を発生することを特徴とする。
【0012】さらに、また、前記水平偏向コイルは、前
記各領域毎に、少なくとも1個ずつ開設された窓を有
し、前記各付加コイルは、前記窓の縁辺に沿って設けら
れていることを特徴とする。また、前記各磁石体は、前
記垂直偏向コイルに通電される垂直偏向電流と同期した
電流が通電される付加コイルであって、各付加コイル
は、通電時に、前記垂直偏向コイルの発生する垂直偏向
磁界の管軸成分を減殺する場合には、当該垂直偏向磁界
の管軸成分の向きとは逆向きの管軸成分を含む磁界を発
生し、増強する場合には、当該垂直偏向磁界の管軸成分
の向きと同じ向きの管軸成分を含む磁界を発生すること
を特徴とする。
【0013】また、前記各領域において、少なくとも1
個の付加コイルは、管軸と陰極線管のガラスパネルの対
角線とを含む平面上に配されていることを特徴とする。
また、前記磁石体は永久磁石であることを特徴とする。
また、前記磁石体は、前記セパレータに設けられた凹部
に収納されていることを特徴とする。
【0014】上記の目的を達成するため、本発明に係る
カラー陰極線管装置は、上記したいずれかの偏向ヨーク
を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するのであるが、先ず、偏向角を110度以上の高偏向
角とした場合に、水平偏向磁界の影響で生じる正の異方
性非点収差について説明する。図1は、一般的な高偏向
角の陰極線管装置を、第1象限においてX軸と直交する
平面で切断したときの、ネックからファンネルにかけて
発生する水平偏向磁界の様子を破線で表した模式図であ
る。なお、X軸方向の切断位置は、管軸(Z軸)からX
軸方向に偏向ヨークの最大口径のほぼ半分進んだ所であ
る。
【0016】水平偏向コイルは、Z軸方向において、ス
トレート管状のネックと漏斗状に膨らんだファンネルの
境界部を含み、その両側にまたがった範囲に設けられて
いる。また、水平偏向コイルは、陰極線管の上部側と下
部側とで対向して設けられた上側水平コイルと下側水平
コイルとからなり、これらのコイルによって、破線で示
す上向きの磁界を発生して、電子ビームを左から右へと
偏向する。
【0017】ここで、水平偏向磁界の磁束密度「ベクト
ルBH(以下BHと略しベクトルを現すものとする。)」
の水平成分をBhx、垂直成分をBhy、管軸成分をBhz、
電子ビームの速度「ベクトルV(以下Vと略しベクトル
を現すものとする。)」の水平成分をVx、垂直成分を
Vy、管軸成分をVzとし、電子の電荷をe(>0)とす
ると、当該水平偏向磁界が電子ビームに及ぼすローレン
ツ力「ベクトルFH(以下FHと略しベクトルを現すもの
とする。)」は、FH=−e・(V×BH)で現され、そ
の水平成分Fhxは、 Fhx=−e・(Vy・Bhz−Vz・Bhy) … となり、垂直成分Fhyは、 Fhy=−e・(Vz・Bhx−Vx・Bhz) … となる。
【0018】スクリーンの大きさを変えずに陰極線管装
置をZ軸方向に縮めて薄型とすると、偏向角が増大し、
ネックに続くファンネルの立ち上がり(斜面)が急にな
り、そのため、当該ファンネルに沿って配置されている
水平偏向コイル部分の管軸(Z軸)と成す角度も大きく
なる。その結果、図1に示すように、下側水平コイルか
ら上側水平コイルへ向かう水平偏向磁界が、管軸後方
(Z軸の負の方向)へとより大きく湾曲し、その管軸成
分Bhzが増大する。また、偏向角の増大に伴って、電子
ビームの水平速度成分Vxも増大する。
【0019】前記直交座標系において、X,Y,Z共に
正の領域、すなわち、第一象限を例に説明すると、式
からも明らかなように、当該管軸成分Bhz(<0)によ
るローレンツ力は、水平方向(X軸方向)に速度成分
(Vx>0)を有する電子ビームを下方に下げる方向に
作用する。しかも、管軸成分Bhz(水平偏向磁界)は、
水平偏向コイルに近いほど大きな値となる。その結果、
R,G,Bの各電子ビームに作用する前記ローレンツ力
は、R,G,Bの順に大きくなって、正の異方性非点収
差が発生するのである。
【0020】偏向角が110度未満である従来の場合に
は、問題となるような正の異方性非点収差を生じさせる
ほど上記管軸成分Bhzは大きくなく、特に問題とはなら
なかったのであるが、110度以上の偏向角の陰極線管
装置を開発する過程で、当該管軸成分Bhzに起因する上
記した問題が浮上してきたのである。次に説明する実施
の形態1及び実施の形態2では、水平偏向磁界の管軸成
分Bhzを減殺することによって、上記問題の解消を図っ
ている。 (実施の形態1)図2は、実施の形態1に係るカラー陰
極線管装置の概略構成を示す一部切り欠き斜視図であ
る。
【0021】当該カラー陰極線管装置は、偏向角が12
0度、アスペクト比が16対9のセルフコンバーゼンス
・インライン型の陰極線管装置である。図2に示すよう
に、このカラー陰極線管装置は、内側に蛍光面11が形
成されているガラスパネル10と漏斗状をしたガラスフ
ァンネル20と細い円筒状のネック30とがこの順に接
合されてなる陰極線管本体40と、ネック30内に収納
されたインライン型電子銃50と、前記パネル内面(蛍
光体スクリーン11)に沿って配されたシャドウマスク
60とを備えている。なお、上記インライン形電子銃5
0は、B,G,Rに対応する3本の電子銃が、左からこ
の順に水平方向(X軸方向)に配されてなるものであ
る。
【0022】また、陰極線管本体40の、ネック30と
ファンネル20の境界を跨いだ前後の外周には、偏向ヨ
ーク70が備えられている。図3に偏向ヨーク70のよ
り詳細な図を示す。図3(a)は、偏向ヨーク70をガ
ラスパネル10側から見た正面図であり、図3(b)
は、当該偏向ヨーク70を適当な位置で切断した斜視図
である。
【0023】偏向ヨーク70は、当該偏向ヨーク70が
配される陰極線管本体40の外周形状に合わせて漏斗状
に形成されたセパレータ71と、セパレータ71内側に
沿って配されたサドル形の水平偏向コイル72と、セパ
レータ外側に沿って配されたサドル形の垂直偏向コイル
73と垂直偏向コイル73の外側に配された磁性体から
なるコア74とを備えている。
【0024】セパレータ71は、合成樹脂で成形された
板状体であり、水平偏向コイル72と垂直偏向コイル7
3とを電気的に絶縁する役割を果たしている。なお、セ
パレータ71において、ネック形状に合わせて形成され
た部分をストレート部、ファンネル形状に合わせて形成
され、斜面を有する部分を錐体状部と言うこととする。
【0025】水平偏向コイル72は、セパレータ71内
側の上側と下側とで対向して設けられた、上側水平コイ
ル72nと下側水平コイル72sとからなり、垂直偏向
コイル73は、セパレータ71外側の右側と左側とで対
向して設けられた、右側垂直コイル73e(図示せず)
と左側垂直コイル73w(図示せず)とからなる。上側
・下側水平コイル72n,72sの各々は、銅線がサド
ル形に巻回されてなるものであり、蛍光体スクリーン1
1側に大径ベンド部721、電子銃50側に小径ベンド
部722、これらを結ぶコーン部723を有する。ま
た、コーン部723は、ネック外面に沿った直線部とフ
ァンネル外面に沿った斜面部とからなる。さらにコーン
部723には水平偏向磁界の分布を調整するための隙間
723w(以下、当該隙間を「窓」と言う。)が空けら
れている。窓723wは、管軸方向に細長い略長方形又
は略三角形状をしている。なお、図示はしないが、右側
・左側垂直コイル73e,73wも、上記した水平コイ
ル72n,72sと同様に銅線が巻回されてなるもので
あり、管軸方向前後に大径ベンド部・小径ベンド部、こ
れらを結ぶコーン部を有し、コーン部には、窓が設けら
れている。
【0026】上記のように構成された偏向ヨーク70に
おいて、水平偏向コイル72には、のこぎり波水平偏向
電流が通電され、垂直偏向コイル73には、水平偏向電
流とは異なった周波数ののこぎり波垂直偏向電流が通電
される。水平偏向コイル72はピンクッション形の水平
偏向磁界を、垂直偏向コイル73はバレル形の垂直偏向
磁界を陰極線管本体40内に発生し、電子銃50から射
出される電子ビームが両磁界の作用によって偏向され、
蛍光体スクリーン11を走査することとなる。
【0027】本実施の形態の偏向ヨーク70には、図4
に示すように、さらに、セパレータ71を管軸を通る垂
直面(Y−Z平面)および管軸を通る水平面(X−Z平
面)で4分割した各々には、付加コイル75が1個ずつ
備えられている。すなわち、付加コイル75は、第1〜
第4象限の各象限に各1個ずつ備えられていることとな
る(75a〜75d)。なお、本図を含め、これ以降の
図面については、偏向コイルの銅線1本1本については
作図せず、偏向コイルを全体的に想像線(一点鎖線)で
現すものとする。各付加コイル75a〜75dは、フェ
ライトなどの磁性体からなる細い棒状の磁芯751に銅
線752を巻回したものである。各付加コイル75a〜
75dは、その長手方向を管軸方向に向け(平行ではな
い)かつ、セパレータ71の錐体状部斜面にほぼ平行と
なる姿勢で、セパレータ71の錐体状部の内側に設けら
れた窪み(凹部)に収納されている。すなわち、各付加
コイル75a〜75dは、ファンネル20の斜面、ひい
ては、水平偏向コイル72の斜面に平行となる姿勢で取
り付けられている。第2〜第4象限における付加コイル
75b〜75dは、第1象限における付加コイル75a
を基準とし、それぞれ、第1象限の付加コイル75aに
対し、Y−Z平面、Z軸、X−Z平面に関し、対称な位
置に配置される。
【0028】これらの付加コイル75a〜75dには、
後述するように、水平偏向電流と同期した電流が通電さ
れるようになっており、ある象限に電子ビームが偏向さ
れているときには、その象限に配された付加コイル75
の発生する磁界が電子銃50側端部から出てスクリーン
11側端部へと戻るような向きとなるように、当該付加
コイル75の銅線の巻回方向および通電する電流の向き
が設定されている。
【0029】図5は、付加コイル75の駆動形態を示す
図である。なお、本図においては、4個直列に接続され
た付加コイル75a〜75dを一つのブロックで現して
おり、また図示はしないが実際には抵抗等の回路素子を
用いて回路構成する。図5(a)は、水平偏向コイル7
2と付加コイル75を駆動する電源を別電源101,1
02とした例である。ただし、付加コイル75の駆動電
源102は、水平偏向コイル72の駆動電源101と同
期した電流を当該付加コイル75に給電するようになっ
ている。図5(b)は、一の駆動電源103に対し、水
平偏向コイル72と付加コイル75とを直列に接続した
例である。図5(c)は、一の駆動電源104に対し、
水平偏向コイル72と付加コイル75とを並列に接続し
た例である。図5(d)は、水平偏向コイル72用の駆
動電源105から水平偏向コイル72に至る途中で、電
磁誘導作用を利用して、付加コイル75用の駆動電流を
取り出した例である。なお、図5(d)に示す例では、
水平偏向コイル72に流れる電流の波形に対して付加コ
イル75に流れる電流の波形の位相が180度ずれるこ
ととなるため、本例の付加コイル75の銅線の巻回方向
は、他の3例(図5(a)〜図5(c))の巻回方向と
は逆向きに調整されている。
【0030】以上のように構成・配置された付加コイル
75の作用について、図6を参照しながら説明する。図
6は、図1に対応する図である。付加コイル75には、
水平偏向電流と同期した電流が通電されるので、水平偏
向コイル72による電子ビームの偏向量に応じた電流が
付加コイル75に通電されることとなる。付加コイル7
5に電流が流れると、付加コイル75は、水平偏向磁界
の管軸成分とは逆向きの管軸成分Bczを含む磁界「ベク
トルBC(以下BCと略しベクトルを現すものとす
る。)」を発生する。その結果、付加コイルの発生する
磁界BCの管軸成分Bczは、水平偏向磁界BHの管軸成分
Bhz(図1)を減殺するように作用する。このため、管
軸後方へ大きく湾曲していた水平偏向磁界は、起立する
ように変化し(破線で示す状態から二点鎖線で示す状態
に変化し)、当該水平偏向磁界の管軸成分に起因して発
生する正の異方性非点収差を軽減ないし解消することが
できるのである。
【0031】なお、上記の例では、棒状の磁芯751に
銅線752を巻回して付加コイル75を構成したが、こ
れに限らず、例えば、長手方向がセパレータの錐体状部
斜面(曲面)に沿うように加工された、短冊状の薄板を
磁芯に用いてもよい。こうすることによって、当該付加
コイルのセパレータへの取付けが容易になると共に、セ
パレータにおける収納スペースを削減できることとな
る。 (実施の形態2)実施の形態2は、付加コイルの配置位
置が異なっている以外は、基本的に実施の形態1と同じ
構成である。したがって、共通する部分の説明は省略
し、異なる部分を中心に説明する。また、図面におい
て、実施の形態1と共通する構成要素には同じ符合を用
いることとする。
【0032】図7は、実施の形態2に係る偏向ヨーク8
0を示す図である。図7(a)は、偏向ヨーク80をガ
ラスパネル10側から見た正面図であり、図7(b)
は、当該偏向ヨーク80を適当な位置で切断した斜視図
である。本実施の形態では、各付加コイル85a〜85
dが水平偏向コイル72の窓723w内に配置されてい
る。より具体的には、水平偏向コイル72の厚み(2〜
3mm程度)分だけ生じる窓723wの沿面に付加コイ
ル85が配されているのである。また、各付加コイル8
5a〜85dは、略長方形に空けられた窓723w内
の、X−Z平面(水平面)に近い側の長辺に沿って配さ
れている。
【0033】この位置に付加コイル85を配置したの
は、この付近から生じる水平偏向磁界の管軸成分が特に
強いからである。図8に、偏向ヨークの窓723wを含
む、管軸に垂直な平面上での、水平偏向磁界BHの管軸
成分Bhzの強度分布を示す。なお、当該強度分布は、コ
ンピュータによるシュミレーションによって得られたも
のである。
【0034】本図からわかるように、水平偏向コイル7
2の窓723wの縁辺部723wA周辺で強い管軸成分
が発生しており、このあたりを通過する電子ビームが特
にこの管軸成分Bhzの影響を受け手、スクリーン11周
辺部における正の異方性非点収差が大きくなってしま
う。そこで、水平偏向コイルの窓723wの縁辺723
wAに沿って付加コイル85を設けて、この付近で生じ
る水平偏向磁界BHの管軸成分Bhzを特に打ち消すよう
にしたのである。
【0035】続いて、偏向角を110度以上の高偏向角
とした場合に、垂直偏向磁界の影響で生じる上下糸巻き
歪について説明する。図9は、一般的な高偏向角の陰極
線管装置を第1象限においてY軸と直交する平面で切断
したときの、ネックからファンネルにかけて発生する垂
直偏向磁界の様子を表す模式図である。なお、Y軸方向
の切断位置は、管軸(Z軸)からY軸方向に偏向ヨーク
の最大口径のほぼ1/3進んだところである。
【0036】垂直偏向コイルも水平偏向コイルと同様、
上述したように、Z軸方向において、ストレート管状の
ネックと漏斗状に膨らんだファンネルの境界部を含みそ
の両側にまたがった範囲に設けられている。また、垂直
偏向コイルは、電子ビームを上向きに偏向するときに
は、右側垂直コイルから左側垂直コイルの向きに磁界を
発生させ、下向きに偏向するときには、この逆向きに磁
界を発生させる。
【0037】ここで、垂直偏向磁界の磁束密度「ベクト
ルBV(以下BVと略しベクトルを現すものとする。)」
の水平成分をBvx、垂直成分をBvy、管軸成分をBvzと
すると、当該垂直偏向磁界が電子ビームに及ぼすローレ
ンツ力「ベクトルFV(以下FVと略しベクトルを現すも
のとする。)」は、FV=−e・(V×BV)で現され、
その水平成分FVxは、 FVx=−e・(Vy・BVz−Vz・BVy) … となり、垂直成分FVyは、 FVy=−e・(Vz・BVx−Vx・BVz) … となる。
【0038】スクリーンの大きさを変えずに陰極線管装
置をZ軸方向に縮めて薄型とすると、偏向角が増大し、
ネックに続くファンネルの立ち上がり(斜面)が急にな
り、そのため、当該ファンネルに沿って配置されている
垂直偏向コイル部分の管軸(Z軸)と成す角度も大きく
なる。その結果、例えば、上向き偏向時において、図9
に示すように、右側垂直コイルから左側垂直コイルへ向
かう垂直偏向磁界が、管軸(Z軸)方向へより大きく湾
曲し、左右端部側ほど、その管軸成分BVzが増大する。
また、偏向角の増大に伴って、電子ビームの水平速度成
分Vxも増大する。
【0039】前記直交座標系において、X,Y,Z共に
正の領域、すなわち、第一象限を例に説明すると、式
からも明らかなように、ローレンツ力は、水平方向(X
軸方向)に速度成分(Vx>0)を有する電子ビームを
上方に押し上げる方向に作用する。しかも、管軸成分B
Vzは、右端部にいくほど大きな値となる。その結果、電
子ビームの垂直方向の変位量がスクリーン左右端部に行
くほど大きくなる上下糸巻き歪を増大させてしまうので
ある。
【0040】偏向角が110度未満である従来の場合に
は、問題となるような上下糸巻き歪を生じさせるほど上
記管軸成分BVzは大きくなく、特に問題とはならなかっ
たのであるが、水平偏向磁界の場合と同様、110度以
上の大きな偏向角の陰極線管装置を開発する過程で、当
該管軸成分Bvzに起因する上記した問題が浮上してきた
のである。
【0041】次に説明する実施の形態3では、垂直偏向
磁界の管軸成分Bvzを打ち消すことによって、上記問題
の解消を図っている。 (実施の形態3)実施の形態3は、付加コイルの配置位
置および付加コイルに垂直偏向電流と同期した電流を通
電すること以外は、基本的に実施の形態1と同じ構成で
ある。したがって、共通する部分の説明は省略し、異な
る部分を中心に説明する。また、図面において、実施の
形態1と共通する構成要素には同じ符合を用いることと
する。
【0042】図10は、実施の形態3に係る偏向ヨーク
90を示す図である。図10(a)は、偏向ヨーク90
をガラスパネル10側から見た正面図であり、図10
(b)は、当該偏向ヨーク90を適当な位置で切断した
斜視図である。本実施の形態の付加コイル95も、第1
〜第4象限の各象限に1個ずつ配置されている。また、
各付加コイル95a〜95dは、その長手方向を管軸方
向に向け(平行ではない)かつ、セパレータ91の錐体
状部斜面にほぼ平行となる姿勢で配されているのである
が、セパレータ91の錐体状部の外側に設けられた窪み
(凹部)に収納されている。
【0043】第1象限における付加コイル95aは、図
10(a)に示すように、管軸(Z軸)を含む平面をZ
軸を中心に回転させた際、Y軸からX軸に向かって、4
0度〜70度を通過する領域の範囲(40度、70度共
に含む)、好ましくは略60度の位置に配され、第2〜
第4象限における付加コイル95b〜95dは、それぞ
れ、第1象限の付加コイル95aに対し、Y−Z平面、
Z軸、X−Z平面に関して対称な位置に配置されてい
る。アスペクト比16:9の陰極線管装置において、ガ
ラスパネル10の対角線が上記略60度の位置にあり、
当該略60度から前後の上記領域における垂直偏向磁界
BVの管軸成分Bvzが特に上下糸巻き歪を発生する原因
になるからである。
【0044】これらの付加コイル95a〜95dには、
前述したように、垂直偏向電流と同期した電流が通電さ
れるようになっており、ある象限に電子ビームが偏向さ
れているときには、その象限に配された付加コイル95
の発生する磁界がスクリーン10側端部から出て電子銃
50側端部へと戻るような向きとなるように、当該付加
コイル95の銅線の巻回方向および通電する電流の向き
が設定されている。
【0045】図11は、付加コイル95の駆動形態を示
す図であり、図5で説明した水平偏向電流と同期した電
流を通電する場合と同様な形態となっている。すなわ
ち、図11(a)は、垂直偏向コイル73と付加コイル
95を駆動する電源を別電源201,202とした例で
あり、付加コイル95の駆動電源202は、垂直偏向コ
イル73の駆動電源201と同期した電流を当該付加コ
イル95に給電するようになっているものである。図1
1(b)は、一の駆動電源203に対し、垂直偏向コイ
ル73と付加コイル95とを直列に接続した例であり、
図11(c)は、一の駆動電源204に対し、垂直偏向
コイル73と付加コイル95とを並列に接続した例であ
り、図11(d)は、垂直偏向コイル73用の駆動電源
205から垂直偏向コイル73に至る途中で、電磁誘導
作用を利用して、付加コイル95用の駆動電流を取り出
した例である。また、図11(d)に示す例において
は、付加コイル95の銅線の巻回方向が、他の3例(図
11(a)〜図11(c))の巻回方向とは逆向きの調
整されているのも、図5(d)の場合と同様である。
【0046】以上のように構成・配置された付加コイル
95の作用について、図12を参照しながら説明する。
図12は、図9に対応する図である。付加コイル95に
は、垂直偏向電流と同期した電流が通電されるので、垂
直偏向コイル73による電子ビームの偏向量に応じた電
流が付加コイル95に通電されることとなる。付加コイ
ル95に電流が流れると、付加コイル95は、垂直偏向
磁界BVの管軸成分Bvzとは逆向きの管軸成分Bczを含
む磁界BCを発生する。その結果、付加コイルの発生す
る磁界BCの管軸成分Bczは、垂直偏向磁界BVの管軸成
分Bvz(図9)を減殺するように作用する。このため、
破線で示すように管軸方向に大きく張り出していた垂直
偏向磁界は、二点鎖線で示すように変化することとな
り、当該垂直偏向磁界BVの管軸成分Bvzに起因して発
生する上下糸巻き歪を軽減ないし解消することができる
のである。
【0047】以上、本発明を実施の形態に基づいて説明
したが、本発明は上記した実施の形態に限らないことは
言うまでもなく、例えば、以下のような形態とすること
もできる。 (1)上記実施の形態では、偏向磁界の管軸成分を減殺
する減殺手段として用いる磁石体に、磁芯付コイル(付
加コイル)を用いたが、これに限らず、空芯コイルでも
かまわない。あるいは、棒磁石その他の永久磁石を用い
ることとしてもよい。永久磁石を用いる際の磁極の向き
は、ある象限に配される永久磁石の磁極が、上記実施の
形態において、その象限に電子ビームが偏向されている
時に当該象限に配置された付加コイルが呈する磁極の向
きと同じ向きとなるようにする。
【0048】(2)水平偏向コイル、セパレータ、垂直
偏向コイル、フェライトコアが内側から順に積層されて
なる偏向ヨークにおいて、付加コイルの配置位置を、実
施の形態1ではセパレータ内側に設けられた凹部、実施
の形態2では水平偏向コイルの窓(上記積層方向で言え
ば、水平偏向コイルと同じ位置)、実施の形態3ではセ
パレータ外側に設けられた凹部としたが、付加コイルの
配置位置は、これらに限らず、フェライトコアの内側で
あれば、どの位置でもよい。フェライトコアの内側に配
置すれば、少なくとも、陰極線管内へ磁界を発生するこ
とができるからである。例えば、付加コイルは、凹部に
収納せず、水平偏向コイルとファンネルの間に設けるこ
ととしてもよい。
【0049】(3)実施の形態1では、付加コイルのZ
軸周りにおける配置角度(Y軸からX軸に向かって図っ
た角度)に関しては、特に言及しなかったが、実施の形
態3の付加コイルの配置角度と同様とすることが好まし
い。正の異方性非点収差もガラスパネル(蛍光体スクリ
ーン)の4隅(ガラスパネルの対角線上付近)で大きく
なるからである。なお、上記実施の形態では、第1象限
に配される付加コイルの上記配置角度は60度が好まし
いとしたが、この好ましい配置角度は、アスペクト比に
よって異なるのは言うまでもなく、例えば、4対3のア
スペクト比の場合の好ましい配置角度は、略53度にな
る。
【0050】(4)負の異方性非点収差が発生する場合
は、付加コイルに逆向きの電流を流すことにより、偏向
磁界の管軸成分を増強し、負の異方性非点収差を軽減な
いし解消することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る偏向
ヨークによれば、正の異方性非点収差や上下糸巻き歪を
悪化させる原因となる、偏向磁界の管軸成分が減殺され
ることとなる。また、負の異方性非点収差の原因とな
る、偏向磁界の管軸成分が増強されることとなる。
【0052】また、本発明に係るカラー陰極線管装置に
よれば、高偏向角化にともなって発生する正の異方性非
点収差や上下糸巻き歪が解消ないし軽減された画面を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な高偏向角の陰極線管装置において、ネ
ックからファンネルにかけて発生する水平偏向磁界の第
1象限における様子を表した図である。
【図2】実施の形態に係るカラー陰極線管装置の概略構
成を示す斜視図である。
【図3】(a)は、実施の形態1に係る偏向ヨークの正
面図である。(b)は、上記偏向ヨークを切断した斜視
図である。
【図4】(a)は、図3(a)における水平偏向コイル
を一点鎖線で表した図である。(b)は、図3(b)に
おける水平偏向コイルを一点鎖線で表した図である。
【図5】付加コイルに水平偏向電流と同期した電流を流
すための形態を示す図であり、(a)は、付加コイルの
駆動電源を、水平偏向コイルの駆動電源と同期している
別の電源とした例であり、(b)は、水平偏向コイルと
付加コイルとを一の駆動電源に直列に接続した例であ
り、(c)は、水平偏向コイルと付加コイルとを一の駆
動電源に並列に接続した例であり、(d)は、水平偏向
コイル用の駆動電源から水平偏向コイルに至る途中で、
電磁誘導作用を利用して、付加コイル用の駆動電流を取
り出した例である。
【図6】付加コイルが、水平偏向磁界の管軸成分とは逆
向きの管軸成分を含んだ磁界を発生している様子を表し
た図である。
【図7】(a)は、実施の形態2に係る偏向ヨークの正
面図である。(b)は、上記偏向ヨークを切断した斜視
図である。
【図8】陰極線管の管軸に垂直な平面上における水平偏
向磁界の管軸成分の強度分布を示す図である。
【図9】一般的な高偏向角の陰極線管装置において、ネ
ックからファンネルにかけて発生する垂直偏向磁界の第
1象限における様子を表した図である。
【図10】(a)は、実施の形態3に係る偏向ヨークの
正面図である。(b)は、上記偏向ヨークを切断した斜
視図である。
【図11】付加コイルに垂直偏向電流と同期した電流を
流すための形態を示す図であり、(a)は、付加コイル
の駆動電源を、垂直偏向コイルの駆動電源と同期してい
る別の電源とした例であり、(b)は、垂直偏向コイル
と付加コイルとを一の駆動電源に直列に接続した例であ
り、(c)は、垂直偏向コイルと付加コイルとを一の駆
動電源に並列に接続した例であり、(d)は、垂直偏向
コイル用の駆動電源から垂直偏向コイルに至る途中で、
電磁誘導作用を利用して、付加コイル用の駆動電流を取
り出した例である。
【図12】付加コイルが、垂直偏向磁界の管軸成分とは
逆向きの管軸成分を含んだ磁界を発生している様子を表
した図である。
【図13】(a)は、本明細書における座標系を説明す
るための図である。(b)は、ピンクッション形の水平
偏向磁界を表す図である。(c)は、バレル形の垂直偏
向磁界を表す図である。
【図14】(a)は、正の異方性非点収差を説明するた
めの図である。(b)は、上下糸巻き歪を表した図であ
る。
【符号の説明】
30 ネック 50 電子銃 70 偏向ヨーク 71,81,91 セパレータ 72 水平偏向コイル 73 垂直偏向コイル 75a〜75d 付加コイル 85a〜85d 付加コイル 95a〜95d 付加コイル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏向磁界を発生させ、陰極線管のネック
    に収納されたインライン型電子銃から射出される電子ビ
    ームを偏向する偏向ヨークであって、 前記偏向磁界の管軸成分を減殺又は増強する調整手段を
    備えたことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 前記偏向ヨークは、ストレート部と錐体
    状部とからなる漏斗状をし、前記陰極線管のネックから
    ファンネルにかけた位置に被装されるセパレータと、当
    該セパレータの内周面に沿って設けられた水平偏向コイ
    ルと、セパレータ外周面に沿って設けられた垂直偏向コ
    イルとを有する偏向ヨークであって、 前記調整手段は、前記陰極線管の管軸を含む水平面と垂
    直面とで4分割された各領域に少なくとも1個ずつ配さ
    れた磁石体からなり、各磁石体は、管軸方向において前
    記セパレータの錐体状部に対応する位置に配されている
    ことを特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】 前記各磁石体は、前記水平偏向コイルに
    通電される水平偏向電流と同期した電流が通電される付
    加コイルであって、各付加コイルは、通電時に、前記水
    平偏向コイルの発生する水平偏向磁界の管軸成分を減殺
    する場合には、当該水平偏向磁界の管軸成分の向きとは
    逆向きの管軸成分を含む磁界を発生し、増強する場合に
    は、当該水平偏向磁界の管軸成分の向きと同じ向きの管
    軸成分を含む磁界を発生することを特徴とする請求項2
    記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】 前記水平偏向コイルは、前記各領域毎
    に、少なくとも1個ずつ開設された窓を有し、前記各付
    加コイルは、前記窓の縁辺に沿って設けられていること
    を特徴とする請求項3記載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】 前記各磁石体は、前記垂直偏向コイルに
    通電される垂直偏向電流と同期した電流が通電される付
    加コイルであって、各付加コイルは、通電時に、前記垂
    直偏向コイルの発生する垂直偏向磁界の管軸成分を減殺
    する場合には、当該垂直偏向磁界の管軸成分の向きとは
    逆向きの管軸成分を含む磁界を発生し、増強する場合に
    は、当該垂直偏向磁界の管軸成分の向きと同じ向きの管
    軸成分を含む磁界を発生することを特徴とする請求項2
    記載の偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】 前記各領域において、少なくとも1個の
    付加コイルは、管軸と陰極線管のガラスパネルの対角線
    とを含む平面上に配されていることを特徴とする請求項
    5記載の偏向ヨーク。
  7. 【請求項7】 前記磁石体は永久磁石であることを特徴
    とする請求項2記載の偏向ヨーク。
  8. 【請求項8】 前記磁石体は、前記セパレータに設けら
    れた凹部に収納されていることを特徴とする請求項2,
    3,5〜7のいずれか1項に記載の偏向ヨーク。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の偏
    向ヨークを備えたことを特徴とするカラー陰極線管装
    置。
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