JP2003058243A - プラント監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示画面により、機器や配管の物理的な空間
的設置位置を容易に把握できるプラント監視装置を得
る。 【解決手段】 プラントの機器や配線・配管等の設備の
論理的な接続関係および当該機器等の状態を表示するフ
ロー画面表示手段（Ａ部分）と、プラントの空間的構造
および設備の空間的設置位置に関するデータを保有して
いるプラント空間情報データベース４と、データベース
４のデータを用いて、プラントの構造および上記設備の
空間的設置位置をウインドウ１３（Ｂ部分）により２次
元グラフィックあるいは３次元グラフィックで空間的に
表示する空間情報表示手段３とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はプラント監視装置
に関し、特に、発電・上下水道・各種産業プラントなど
の種々のプラントの監視および制御を行うためのプラン
ト監視装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２１は、従来のプラント監視装置にお
けるプラント状態を監視するための配管等の接続関係を
示した画面（以下、フロー画面とする。）の一例を示し
たものである。図において、２００は当該フロー画面で
あり、２０１は、フロー画面２００内に表示されたプラ
ント内の特定の機器を表すシンボル、２０２は、同じく
フロー画面２００内に表示されたプラント内の特定の配
管を表すシンボルである。このように、従来のプラント
監視装置においては、各機器・配管・系統などを表すシ
ンボル２０１及び２０２から構成されるフロー画面２０
０を表示している。

【０００３】フロー画面２００においては、プラントの
機器の運転状態や各種プロセス値などを、収集された情
報に基づいて、それらを表すシンボル２０１及び２０２
や数値の表示を変化させることによって、常に表示内容
を更新させてリアルタイムに現在の状態を表示させるこ
とができるので、プラント監視機能を実現し、プラント
の安定した運営を行うことができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プラント監視装置のフロー画面２００は、図２１に示す
ように、プラント内の機器や配管の論理的な接続関係を
表しているに過ぎず、それらの物理的な絶対位置を示し
てはいない。

【０００５】従って、フロー画面２００上のシンボル２
０１及び２０２の示す機器が、大規模なプラントの敷地
や建屋のどこに位置しているのかは、プラントを熟知す
る熟練者でなければすぐには分からないという問題点が
ある。たとえば、フロー画面２００上で機器の故障を検
出し、現場に行く必要が生じた場合でも、その機器の存
在する場所や、そこへ至る道のりなどは、すぐにわから
ない場合がある。これにより、リアルタイムに現在の状
態を表示させて、迅速に故障等を検出することができた
場合にも、結果として、現場への到着にはかなりの時間
がかかってしまい、速やかな対応がとれないという問題
点があった。

【０００６】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたものであり、表示画面により、機器や配管の物
理的な位置を容易に把握できるプラント監視装置を得る
ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、プラントの
設備間の論理的な接続関係および上記設備の状態を表示
するフロー画面表示手段と、上記プラントの空間的構造
および上記設備の空間的設置位置に関するデータを保有
しているデータベースと、上記データベースのデータを
用いて、上記プラントの空間的構造および上記設備の空
間的設置位置を空間的に表示する空間情報表示手段とを
備えたプラント監視装置である。

【０００８】また、上記空間情報表示手段が、対象とな
る設備までの道のりを表示する。

【０００９】また、上記空間情報表示手段が、空間的に
表示している上記プラントの空間的構造および上記設備
の空間的設置位置の画面を、回転及び拡大／縮小して表
示する。

【００１０】また、対象となる設備の空間的設置位置お
よび対象となる設備までの道のりの少なくともいずれか
一方を音声ガイダンスにより知らせる音声出力手段をさ
らに備えている。

【００１１】また、上記データベースが、上記プラント
の空間的構造および上記設備の空間的設置位置に関する
データを複数種類保有しており、上記空間情報表示手段
が、上記複数種類のデータを同時に表示する。

【００１２】また、上記プラントの上記設備のいずれか
に故障が発生した場合に、上記故障を検出して、上記空
間情報表示手段に通知する故障発生検出手段をさらに備
え、上記空間情報表示手段が、上記通知に従って、故障
した上記設備の空間的設置位置を空間的に表示する。

【００１３】また、対象となる設備の空間的設置位置お
よび対象となる設備までの道のりの少なくともいずれか
一方を印刷する印刷手段をさらに備えている。

【００１４】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１は、この発明
の実施の形態１によるプラント監視装置の構成を示した
構成図であり、図２は、図１のプラント監視装置によっ
て表示される表示画面を示した説明図である。図１にお
いて、１はプラント状態を監視するためにプラントの設
備（機器、配線・配管等）の論理的な接続関係および当
該設備の状態をシンボル等を用いて表示するフロー画面
を表示するためのフロー画面表示手段、２はプラントに
属する機器に関するタグや位置情報を持つプラント機器
情報データベース（ＤＢ）、３はプラントの空間情報や
機器設置場所を画面表示するための空間情報表示手段、
４はプラントに関する３Ｄ情報（プラントの空間的構造
および機器や配線・配管等の空間的設置位置に関するデ
ータ）を持つプラント空間情報データベース、５はユー
ザに対してすべての情報を表示するためのディスプレイ
等の表示装置から構成された表示手段である。

【００１５】また、図２において、Ａはフロー画面を表
示しているフロー画面表示部分であり、Ｂは後述する位
置情報表示ウインドウ１３を表示している位置情報表示
ウインドウ表示部分である。１１は、フロー画面内に表
示されたプラント内の特定の機器を表すシンボル、１２
は、シンボル１１により示される機器に関する情報を展
開表示するためのプルダウンメニューである。１３は、
プラントの空間構造を表示し、シンボル１１に対応する
機器がプラント内のどの位置にあるのかを３次元または
２次元表示する位置情報表示ウインドウ、１４は、位置
情報表示ウインドウ１３内においてシンボル１１による
機器の場所を表すためのシンボルであり、シンボル１１
との対応が明確になるようにシンボル１１と同じ形式で
表示されている。１５は、プラント監視装置を操作して
いるユーザの現在位置を示すシンボルである。

【００１６】次に、図２を用いて動作について説明す
る。図２において、はじめに、画面表示手段５のフロー
画面表示部分Ａには、フロー画面表示手段１が、プラン
ト機器情報データベース２が持つプラントに属する機器
に関するタグや位置情報を読み出し、プラント内の機器
や配管の接続状態等を表示することにより、プラント状
態を監視するためのフロー画面が表示されている。フロ
ー画面の中に表示されている各図形シンボル１１等は、
プラント中に存在する多数の機器の運転状態や計測結果
を表現しており、ユーザはそれらの状態を観測すること
によってプラント監視を実現している。それらのシンボ
ルのうち、特定の機器を表現するシンボル１１に対し
て、ユーザがマウスクリックやタッチパネルのタッチ操
作などの選択操作を行うことにより、フロー画面表示手
段１は、その機器に関連する情報を展開表示するための
プルダウンメニュー１２を表示する。プルダウンメニュ
ー１２の中には、その機器に関する複数種類の情報を引
き出すためのインデクスを順に羅列して表示している。
たとえば、その機器に関するアラーム情報のみを表示す
るためのアラームインデクスや、機器に関するこれまで
の操作情報を表示するための操作履歴インデクスや、機
器に関連するトレンドグラフを表示するためのトレンド
インデクスなどであるが、そのインデクス中に本発明で
機器設置場所案内を表示するための位置案内インデクス
１２ａを追加表示しておく。

【００１７】この位置案内インデクス１２ａをユーザが
選択操作すると、空間情報表示手段３が、位置情報表示
ウィンドウ１３を表示させるとともに、プラント空間情
報データベース４が持つプラントの空間情報を読み出
し、プラント空間情報を２次元グラフィックあるいは３
次元グラフィックで、ユーザがプラントの構造を容易に
把握できる形で、位置情報表示ウィンドウ１３に表示す
る。また同時に、空間情報表示手段３は、プラント機器
情報データベース２に格納されている機器の位置情報、
つまり、シンボル１１に対応する機器がプラント中のど
の３次元位置にあるのか、という情報を読み出し、位置
情報表示ウィンドウ１３の中に、シンボル１４のよう
に、フロー画面で表示されているのと同じ形式のシンボ
ルで表示する。その際に、視認性を高めるために、シン
ボル１４を点滅表示させるなどの表示効果を用いてもよ
い。また、現在位置を示すシンボル１５を同様に表示す
るようにしてもよく、これにより、現在位置と対象機器
との位置関係の把握をさらに容易にすることができる。

【００１８】以上のように、この実施の形態によれば、
プラント内の機器の設置場所を、プラントの論理接続状
態を表すフロー画面から、位置情報表示ウインドウ１３
を選択表示することにより容易に知ることができるた
め、フロー画面上で機器の異常が検出された際に、ユー
ザが簡単に設置場所やその場所への道のりを把握するこ
とができ、機器の停止や交換などの現場での対応を迅速
に行うことができる。また、緊急時以外にも、通常時に
監視装置の前に居る監視員（ユーザ）でも、位置情報表
示ウインド１３からプラント内の機器配置を把握するこ
とができ、監視員のプラントに関する知識の学習効果や
作業効率の向上を見込むことができる。

【００１９】実施の形態２．図３は、この発明の実施の
形態２によるプラント監視装置の構成を示した構成図で
あり、図４は、図３のプラント監視装置によって表示さ
れる表示画面を示した説明図である。図３は図１と基本
的に同じ構成であるが、本実施の形態においては、図１
のプラント機器情報データベース２の代わりに、機器間
を接続する配管や配線などに関しては、どのような空間
的な広がりを有しているか（すなわち、どのような方向
にどのくらいの長さにわたって延びているか）という空
間的広がり情報を含んだ位置情報を持つプラント機器情
報データベース２ａを備える。なお、当該データベース
２ａにおいて、空間的な広がりを有さない機器について
は、実施の形態１と同じように、その位置情報を持つ。

【００２０】図４において、２１は、フロー画面表示手
段１が表示している、配管や配線など機器の接続情報を
表すシンボルである。他の構成は、図２と同じであるた
め、ここでは説明を省略する。シンボル２１に対して、
マウスクリックなどの選択操作を行うと、実施の形態１
と同様の手順で、空間情報表示ウィンドウ１３が表示さ
れる。空間情報表示手段３は、ウィンドウ１３に、デー
タベース２aから読み出した、シンボル２１に対応する
空間的広がり情報を、たとえば、シンボル２２のような
線状の形状で表示する。なお、その際には、空間中での
広がりを把握しやすくするために、地下の部分は色や線
種を変えるなどの表示効果の使用をおこなう。

【００２１】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、配管や配線等のように空間的な広がりのあるものに
ついては、プラント機器情報データベース２ａに、当該
空間的広がり情報を格納しておいて、必要に応じて、位
置情報表示ウインドウ１３内に表示させるようにしたの
で、配管や配線がプラント内をどのように延びているの
かを容易に把握することができ、異常が検出された場合
等に、迅速に対応することができる。

【００２２】実施の形態３．図５は、この発明の実施の
形態３によるプラント監視装置の構成を示した構成図で
あり、図６は、図５のプラント監視装置によって表示さ
れる表示画面を示した説明図である。図５は、図１とほ
ぼ同じ構成であるが、プラント内の指定された２地点の
間のルートを検索して割り出すためのルート検索手段６
が追加されている。

【００２３】図６において、フロー画面中の特定の機器
を表すシンボル１１に対して選択操作すると、実施の形
態１と同様の手順で、プルダウンメニュー１２を経て、
空間情報表示ウィンドウ１３を表示する。その際に、ル
ート検索手段６は、現在位置１５から当該機器の設置位
置１４に至るまでの最適なルートを検索する。空間情報
表示手段３は、その検索結果に基づいて、ウィンドウ１
３中の空間情報表示に、３１のような線状の形状で表示
する。複数のルートが考えられる場合には、それらを同
時に表示してもよい。また、その際には、わかりやすく
するために、ルート毎に色を変えて表示するようにして
もよい。

【００２４】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、ルート検索手段６を設けて、現在位置から機器の設
置位置までの最適なルートを検索して表示するようにし
たので、機器の設置位置までの道順を容易に把握するこ
とができ、異常が検出された場合等に、迅速に対応する
ことができる。

【００２５】実施の形態４．図７は、この発明の実施の
形態４によるプラント監視装置の構成を示した構成図で
あり、図８は、図７のプラント監視装置によって表示さ
れる表示画面を示した説明図である。図７は図１とほぼ
同じ構成であるが、図１の空間情報表示手段３に立体グ
ラフィックの回転・拡縮機能（拡大／縮小機能）を追加
した空間情報表示手段３ａを持つ。すなわち、この空間
情報表示手段３ａにより、空間情報表示ウインドウ１３
内に表示されている空間情報表示画面を回転させたり、
拡大または縮小させて表示することができる。

【００２６】図８において、シンボル１１から、実施の
形態１と同様の手順で、プルダウンメニュー１２を経
て、ウィンドウ１３を表示する。その際に、図８に示す
ユーザのマウス操作４１によって、空間情報表示手段３
ａは、ウィンドウ１３に表示された空間情報表示画面
を、自由に回転・ズームイン・ズームアウト表示し、対
象機器の３次元的位置関係の把握をより容易にする。マ
ウス操作４１がなくても、一定時間間隔で回転・ズーム
イン・ズームアウトなどを繰り返す表示をおこなうよう
にしてもよい。

【００２７】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、回転および拡縮機能を有する空間情報表示手段３ａ
を設けて、位置情報表示ウインドウ１３の空間情報表示
画面を回転・拡大・縮小することができるようにしたの
で、他の装置や設備等の陰で見えにくいような位置に設
置されているような機器については回転により見やすく
することができ、また、機器周辺が複雑な構造になって
いても拡大により詳細な状態を容易に把握することがで
き、また、縮小によればプラントの全体構成を一瞥で把
握することができる。これにより、機器の３次元的位置
関係を容易に把握することができ、異常が検出された場
合等に、迅速に対応することができる。

【００２８】実施の形態５．図９は、この発明の実施の
形態５によるプラント監視装置の構成を示した構成図で
あり、図１０は、図９のプラント監視装置によって表示
される表示画面を示した説明図である。図９は図５とほ
ぼ同じ構成であるが、図５の空間情報表示手段３に、仮
想体感（バーチャルリアリティー）画面を表示するため
のウォークスルー機能を追加した空間情報表示手段３ｂ
を持つ。

【００２９】図１０において、シンボル１１から、実施
の形態１と同様の手順で、ウィンドウ１３を表示する。
その際に、空間情報表示手段３ｂは、プラント空間情報
データベース４から読み出した情報をもとに、ウィンド
ウ１３に仮想体感（バーチャルリアリティー）画面を表
示し、ユーザのマウス操作によって対象機器までのウォ
ークスルーを可能とする。仮想体感画面には、例えば、
図１０に示すように、プラント内の廊下や通路、扉、壁
などが３次元的に表示されており、ユーザのマウス操作
による移動に合わせて、ユーザの視野に入ると予想され
る画面が展開されていくものである。これにより、ユー
ザはあたかもプラント内を通過して対象機器の設置位置
まで移動したように体感することができ、対象機器まで
の道順を十分に把握することができる。なお、ウィンド
ウ１３の中には、プラント全体における位置把握をする
ための位置把握ウィンドウ５１や、該当機器に至る方向
目印５２を示すことで、現実世界との対比を容易に行え
るようにする。

【００３０】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、仮想体感画面を表示する空間情報表示手段３ｂを設
けて、位置情報表示ウインドウ１３に仮想体感画面を表
示してユーザが対象機器までのウォークスルーを体感で
きるようにしたので、最もわかりやすく、対象機器まで
の道順を把握することができる。これにより、機器の３
次元的位置関係を容易に把握することができ、異常が検
出された場合等に、迅速に対応することができる。

【００３１】実施の形態６．図１１は、この発明の実施
の形態６によるプラント監視装置の構成を示した構成図
であり、図１２は、図１１のプラント監視装置によって
表示される表示画面を示した説明図である。図１１は図
１とほぼ同じ構成であるが、図１のプラント空間情報デ
ータベース４に建築図や航空写真（図示省略）などのイ
メージデータの情報を追加したプラント空間情報データ
ベース４ａを備える。図１２において、シンボル１１か
ら、実施の形態１と同様の手順で、ウィンドウ１３を表
示する。空間情報表示手段３は、プラント空間情報デー
タベース４ｂから読み出した建築図や航空写真などの情
報を、ウィンドウ１３に表示し、必要に応じて、その上
に２つのデータベース２及び４から読み出した機器の設
置場所や、現在位置を表示する。

【００３２】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、建築図や航空写真等の情報を有する空間情報データ
ベース４を設けて、位置情報表示ウインドウ１３に建築
図や航空写真などを表示するようにしたので、対象機器
の３次元的位置関係を容易に把握することができ、異常
が検出された場合等に、迅速に対応することができる。

【００３３】実施の形態７．図１３は、この発明の実施
の形態７によるプラント監視装置の構成を示した構成図
であり、図１４は、図１３のプラント監視装置によって
表示される表示画面を示した説明図である。図１３は図
１とほぼ同じ構成であるが、所定の音声ガイダンスを発
声させるための音声出力手段７が追加され、それに伴っ
て、図１の空間情報表示手段３に音声ガイダンス機能が
追加された空間情報表示手段３ｃが設けられている。図
１４において、シンボル１１から、実施の形態１と同様
の手順でウィンドウ１３を表示する。その際に、空間情
報表示手段３ｃは、データベース４から読み出した機器
の位置情報を、音声ガイダンス機能によって、音声出力
手段７により、「（ピンポーン）。○×設備ポンプ１号
は、Ａ棟３階階段横の△□室奥の向かって右側にありま
す。」７１のように音声出力する。

【００３４】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、音声出力手段７を設けて、音声ガイダンスにより、
対象機器の設置位置を知らせるようにしたので、設置位
置を容易に把握することができ、異常が検出された場合
等に、迅速に対応することができる。

【００３５】実施の形態８．図１５は、この発明の実施
の形態８によるプラント監視装置の構成を示した構成図
であり、図１６は、図１５のプラント監視装置によって
表示される表示画面を示した説明図である。図１５は図
１とほぼ同じ構成であるが、図１のプラント空間情報デ
ータベースに、３Ｄ地図と建築図といった種類の異なる
プラント情報を追加したプラント空間情報データベース
４ｂを持つ。図１６において、シンボル１１から、実施
の形態１と同様の手順でウィンドウ１３を表示するが、
その際に、本実施の形態においては、ウインドウ１３を
複数個表示させることができ、従って、空間情報表示手
段３は、データベース４ｂから得られる複数種類の情報
を、複数のウィンドウ１３に表示し、それらの情報を組
み合わせて用いることができるようにする。また、一つ
のウィンドウ１３の内部を縦横に分割することで、複数
種類の情報を同時表示してもよい。

【００３６】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、種類の異なるプラント情報を持ったプラント空間情
報データベース４ｂを設けて、空間情報表示手段によ
り、複数種類の情報を同時にウインドウ１３に表示する
ようにしたので、それらの情報を組み合わせて設置位置
を把握することができるので、利便性が向上し、異常が
検出された場合等に、迅速に対応することができる。

【００３７】実施の形態９．図１７は、この発明の実施
の形態９によるプラント監視装置の構成を示した構成図
であり、図１８は、図１７のプラント監視装置によって
表示される表示画面を示した説明図である。図１７は図
１とほぼ同じ構成であるが、プラント機器の故障を検出
して通知する故障検出手段８を持つ。図１８において、
シンボル１１に対応する機器に関して故障が発生する
と、それを故障検出手段８が検出して、空間情報表示手
段３に通知する。通知を受けた空間情報表示手段３は、
データベース２及び４とから情報を読み出し、故障した
機器１１に対応する空間情報を、ウィンドウ１３に表示
する。表示の形態としては、例えば、実施の形態１と同
様の形で表示する。

【００３８】上述の実施の形態１〜８においては、ユー
ザが表示画面に表示された各図形シンボルによって表現
される運転状態や計測結果から故障であるか否かを判定
していたが、本実施の形態においては、故障発生検出手
段８により故障を検出してユーザに知らせるようにした
ので、プラント監視作業に不慣れなユーザにおいても容
易に故障を検知することができる。

【００３９】実施の形態１０．図１９は、この発明の実
施の形態１０によるプラント監視装置の構成を示した構
成図であり、図２０は、図１９のプラント監視装置によ
って表示される表示画面を示した説明図である。図１９
は図１とほぼ同じ構成であるが、プリンタに画面を印刷
するための印刷手段９を持つ。図２０において、シンボ
ル１１から、実施の形態１と同様の手順でウィンドウ１
３を表示する。その際に、空間情報表示手段３は、表示
したウィンドウ１３内の情報を、印刷手段１９によりプ
リンタに印刷出力し、現場に向かうユーザが容易に利用
可能な形にする。フロー画面表示手段１も印刷手段９に
より同時に印刷をおこなってもよい。また、印刷ボタン
１０１をウインドウ１３内に設けておき、ユーザのマウ
スクリックなどの選択操作により、印刷を開始するよう
にしてもよい。

【００４０】以上のように、本実施の形態においては、
実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、さら
に、空間情報表示ウインドウ１３に表示された情報を印
刷するための印刷手段９を設けて、印刷出力するように
したので、現場に向かうユーザは、対象機器の設置位置
や設置位置までの道順などをそれにより参照しながら現
場に向かうことができるので、設置位置が現場付近でわ
からなくなって見つからなかったりすることを防止で
き、異常が検出された場合等に、迅速に対応することが
できる。

【００４１】

【発明の効果】この発明は、プラントの設備間の論理的
な接続関係および上記設備の状態を表示するフロー画面
表示手段と、上記プラントの空間的構造および上記設備
の空間的設置位置に関するデータを保有しているデータ
ベースと、上記データベースのデータを用いて、上記プ
ラントの空間的構造および上記設備の空間的設置位置を
空間的に表示する空間情報表示手段とを備えたプラント
監視装置であるので、プラント内の機器の設置場所を、
プラントの論理接続状態を表すフロー画面から容易に知
ることができるため、フロー画面上で機器の異常が検出
された際に、ユーザが簡単に設置場所やその場所への道
のりを把握することができ、機器の停止や交換などの現
場での対応を迅速に行うことができる。また、緊急時以
外にも、通常時に監視装置の前に居る監視員でも、プラ
ントフロー画面からプラント内の機器配置を把握するこ
とができ、操作員のプラントに関する知識の学習効果や
作業効率の向上を見込むことができる。

【００４２】また、上記空間情報表示手段が、対象とな
る設備までの道のりを表示するようにしたので、監視員
が容易に道のりを把握して、いち早く、現場に向かうこ
とができる。

【００４３】また、上記空間情報表示手段が、空間的に
表示している上記プラントの空間的構造および上記設備
の空間的設置位置の画面を、回転及び拡大／縮小して表
示するようにしたので、設備が見えにくいまたはわかり
にくい位置に配置されている場合にも、回転や拡大／縮
小することにより、見やすくなり、容易にその位置を把
握することができる。

【００４４】また、対象となる設備の空間的設置位置お
よび対象となる設備までの道のりの少なくともいずれか
一方を音声ガイダンスにより知らせる音声出力手段をさ
らに備えているので、さらに容易にプラント内の設備の
設置場所を把握することができる。

【００４５】また、上記データベースが、上記プラント
の空間的構造および上記設備の空間的設置位置に関する
データを複数種類保有しており、上記空間情報表示手段
が、上記複数種類のデータを同時に表示するようにした
ので、それらの複数のデータを組み合わせることによ
り、さらに容易に設備の設置場所を把握することができ
る。

【００４６】また、上記プラントの上記設備のいずれか
に故障が発生した場合に、上記故障を検出して、上記空
間情報表示手段に通知する故障発生検出手段をさらに備
え、上記空間情報表示手段が、上記通知に従って、故障
した上記設備の空間的設置位置を空間的に表示するよう
にしたので、監視作業に不慣れな監視員においても、確
実に故障を検出することができる。

【００４７】また、対象となる設備の空間的設置位置お
よび対象となる設備までの道のりの少なくともいずれか
一方を印刷する印刷手段をさらに備えているので、さら
に容易にプラント内の機器の設置場所を把握することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１を示す構成図であ
る。

【図２】 この発明の実施の形態１による画面例であ
る。

【図３】 この発明の実施の形態２を示す構成図であ
る。

【図４】 この発明の実施の形態２による画面例であ
る。

【図５】 この発明の実施の形態３を示す構成図であ
る。

【図６】 この発明の実施の形態３による画面例であ
る。

【図７】 この発明の実施の形態４を示す構成図であ
る。

【図８】 この発明の実施の形態４による画面例であ
る。

【図９】 この発明の実施の形態５を示す構成図であ
る。

【図１０】 この発明の実施の形態５による画面例であ
る。

【図１１】 この発明の実施の形態６を示す構成図であ
る。

【図１２】 この発明の実施の形態６による画面例であ
る。

【図１３】 この発明の実施の形態７を示す構成図であ
る。

【図１４】 この発明の実施の形態７による画面例であ
る。

【図１５】 この発明の実施の形態８を示す構成図であ
る。

【図１６】 この発明の実施の形態８による画面例であ
る。

【図１７】 この発明の実施の形態９を示す構成図であ
る。

【図１８】 この発明の実施の形態９による画面例であ
る。

【図１９】 この発明の実施の形態１０を示す構成図で
ある。

【図２０】 この発明の実施の形態１０による画面例で
ある。

【図２１】 従来のプラント監視装置の画面例である。

【符号の説明】

１ フロー画面表示手段、２，２ａ プラント機器情報
データベース、３，３ａ，３ｂ，３ｃ 空間情報表示手
段、４，４ａ，４ｂ プラント空間情報データベース、
５ 画面表示手段、６ ルート検索手段、７ 音声出力
手段、８ 故障発生検出手段、９ 印刷手段、１１ 機
器シンボル、１２ プルダウンメニュー、１３ 空間情
報表示ウィンドウ、１４ 機器シンボル、１５ 現在位
置表示シンボル、２１ 機器接続物（配管、配線など）
シンボル、２２ 経路情報図形、３１ ルート情報図
形、４１ マウスカーソル、５１ 位置把握ウィンド
ウ、５２ 方向目印、７１ 音声ガイダンス。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラントの設備間の論理的な接続関係お
   よび上記設備の状態を表示するフロー画面表示手段と、 上記プラントの空間的構造および上記設備の空間的設置
   位置に関するデータを保有しているデータベースと、 上記データベースのデータを用いて、上記プラントの空
   間的構造および上記設備の空間的設置位置を空間的に表
   示する空間情報表示手段とを備えたことを特徴とするプ
   ラント監視装置。
2. 【請求項２】 上記空間情報表示手段が、対象となる設
   備までの道のりを表示することを特徴とする請求項１に
   記載のプラント監視装置。
3. 【請求項３】 上記空間情報表示手段が、空間的に表示
   している上記プラントの空間的構造および上記設備の空
   間的設置位置の画面を、回転及び拡大／縮小して表示す
   ることを特徴とする請求項１または２に記載のプラント
   監視装置。
4. 【請求項４】 対象となる設備の空間的設置位置および
   対象となる設備までの道のりの少なくともいずれか一方
   を音声ガイダンスにより知らせる音声出力手段をさらに
   備えたことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに
   記載のプラント監視装置。
5. 【請求項５】 上記データベースが、上記プラントの空
   間的構造および上記設備の空間的設置位置に関するデー
   タを複数種類保有しており、 上記空間情報表示手段が、上記複数種類のデータを同時
   に表示することを特徴とする請求項１ないし４のいずれ
   かに記載のプラント監視装置。
6. 【請求項６】 上記プラントの上記設備のいずれかに故
   障が発生した場合に、上記故障を検出して、上記空間情
   報表示手段に通知する故障発生検出手段をさらに備え、 上記空間情報表示手段が、上記通知に従って、故障した
   上記設備の空間的設置位置を空間的に表示することを特
   徴とする請求項１ないし５のいずれかに記載のプラント
   監視装置。
7. 【請求項７】 対象となる設備の空間的設置位置および
   対象となる設備までの道のりの少なくともいずれか一方
   を印刷する印刷手段をさらに備えたことを特徴とする請
   求項１ないし６のいずれかに記載のプラント監視装置。