JP2003057675A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】画素領域の開口率を低下させることなく、表示
品質を向上させる。 【解決手段】本発明に係わる液晶表示装置において、透
明基板の表面側には、各画素領域毎に、隣接する画素領
域との境界領域上で、データ線、ゲート線および隣接す
る画素領域の画素電極から絶縁分離されている一方、同
じ画素領域の画素電極には導電接続する状態に形成され
た導電性遮光層を有し、これらの導電性遮光層によって
ブラックマトリクスが構成されている構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置に関
し、特に、アクティブマトリクス基板の側に形成したブ
ラックマトリクスのような遮光層の構造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的なフラットパネル型ディスプレイ
である液晶表示装置においては、図28および図29に
示すように、画像信号を供給するデータ線(ソース線)
502a、502b・・・および走査信号を伝達するゲ
ート線503a、503b・・・・が格子状に配置され
て、各画素領域501aa、501ab・・・が区画形
成された一方側の透明基板と、共通電極533が形成さ
れた他方側の透明基板530(対向基板)との間に液晶
540が封入されており、共通電極533と各画素領域
501aa、501ab・・・の画素電極515506
との間に薄膜トランジスタ(TFT)508を介して印
加される電位を制御して、画素領域501aa、501
ab・・・毎の液晶の配向状態を変えるようになってい
る。このような液晶表示装置においては、たとえば、図
29に示すように、データ線502aと画素電極506
との隙間からの光の漏れ(矢印Aで示す。)が表示の品
位を低下させてしまうという問題点がある。また、デー
タ線502aと画素電極506との間の電界の影響によ
って液晶の配向状態が乱れるリバースチルトドメイン領
域が画素電極506の外端縁より内側に発生し、その領
域に起因して、表示の品位が低下するという問題点もあ
る。このため、画素毎の表示の精彩度を高める目的に、
共通電極533が形成された他方側の透明基板530
に、画素領域間の境界領域に対応して遮光性のブラック
マトリクス531を形成し、この画素領域間の境界領域
にブラックマトリクス531が位置するように2枚の透
明基板509、530を対向させて表示の品位を確保し
ている。ここで、各画索領域間の境界領域とブラックマ
トリクス531との間に位置ずれが発生していると、表
示の品質が低下するため、ブラックマトリクス531の
幅にマージンもたせて上述の位置ずれが発生することを
防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶表
示装置に対しては、画面の大型化と共に、表示の高品質
化が要求されている状況下にあって、従来のようにブラ
ックマトリクスの幅をマージンをもつように広げておく
ことは、画素領域における開口率(表示可能な領域の面
積比)の低下を招来し、表示品質の向上を妨げるという
問題点がある。そこで、本願発明者は、マトリクスアレ
イが形成された透明基板の側にブラックマトリクスも形
成しておくことによって、画素領域間の境界領域とブラ
ックマトリクスとの位置ずれを防止し、ブラックマトリ
クスの幅を必要最小限の幅に設定可能とすることを提案
するものである。この提案に沿って、本願発明者が最初
に案出したものは、図30および図31に比較例として
示す液晶表示装置である。これらの図において、透明基
板509の表面側にはデータ線502a、502b・・
・およびゲート線503a、503b・・・が格子状に
配置されて各画素領域501aa、501ab・・・が
区画形成されており、これらの各画素領域501aa、
501ab・・・の境界領域に沿ってブラックマトリク
ス517が形成されている。ここで、ブラックマトリク
ス517は、たとえば、画素領域501bbにおいて、
データ線502aが導電接続するソース504、ゲート
線503aが導電接続するゲート電極505および画素
電極506が導電接続するドレイン507によって構成
されたTFT508の表面側に層間絶縁膜513、51
5を介して形成されており、データ線502a、ゲート
線503aおよび画素電極506のいずれとも絶縁分離
された状態にある。このような構成の液晶表示装置にお
いては、ブラックマトリクス517の幅に不必要なマー
ジンを設けなくとも、各画素領域とブラックマトリクス
517とを高い精度で位置合わせできるので、液晶表示
装置の開口率が犠性になることがない。しかしながら、
この液晶表示装置においては、以下のような新たな問題
がある。ブラックマトリクス517には、いずれの電位
も印加されておらず、フローティング状態にあるため、
液晶表示装置の動作状態によって、ブラックマトリクス
517の電位が変動し、この電位の変動によって画素電
極506と他方側の透明基板の共通電極との間に存在す
る液晶の配向状態が乱れて、表示の品質を低下させてし
まう。また、いずれの画素領域501aa、501ab
・・・に対するブラックマトリクス517も共通である
ため、たとえば、ブラックマトリクス517が画索領域
501bbの画素電極506、データ線502a、50
2bまたはゲート線503a、503bなどと短絡して
いると、液晶表示装置全体が表示不良になってしまう。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の問題点に鑑みて、
本発明においては、マトリクスアレイと同一基板上に形
成されたブラックマトリクスの構造を最適化することに
より、表示の品質や信頼性などを犠牲とすることなく、
開口率を向上可能な液晶表示装置を実現する目的に、液
晶表示装置に対して以下の手段を講じてある。
【0005】すなわち、本発明に係る液晶表示装置にお
いては、透明基板の表面側でデータ線およびゲート線に
よって区画形成された各画素領域のうちの第1の画素領
域には、データ線に導電接続するソースおよびゲート線
に導電接続するゲート電極を備える薄膜トランジスタ
と、この薄膜トランジスタのドレインを介して電位が印
加可能な画素電極と、この画素領域に隣接する第2の画
素領域との境界領域側に形成されてブラックマトリクス
を構成し、データ線、ゲート線および第2の画素領域の
画素電極から絶縁分離されている一方、第1の画素領域
の画素電極には導電接続する導電性遮光層とを設けたこ
とに基本的な特徴を有する。
【0006】ここで、導電性遮光層は、その外端縁が第
1の画素領域と第2の画素領域との境界領域上にあるよ
うにすることが好ましい。
【0007】また、導電性遮光層については、第1の画
素領域において、第2の画素領域とのいずれの境界領域
側にも導電性遮光層を設け、この導電性遮光層によっ
て、第1の画素領域が第2の画素領域から区画されてい
る構造、または、第1の画素領域において、第2の画素
領域との境界領域のうちの2つの境界領域側に導電性遮
光層を設け、この導電性遮光層および他の2つの境界領
域側にある第2の画素領域側の導電性遮光層によって、
第1の画素領域が第2の画素領域から区画されている構
造を採用することができる。
【0008】本発明において、データ線の表面側略全体
が、対応する第1の画素領域の導電性遮光層およびこの
データ線を介して隣接する第2の画素領域側の導電性遮
光層のうちの少なくともいずれか一方の導電性遮光層に
よって層間絶縁膜を介して覆われた状態にしてあること
が好ましい。
【0009】ここで、画素電極および導電性遮光層の構
成については、画素電極および導電性遮光層のうちの一
方側が層間絶縁膜の接続孔を介してドレインに導電接続
し、この一方側に他方側が導電接続する構造、または、
簡素電極と導電性遮光層とが、層間絶縁膜たる下層側層
間絶縁膜の表面側に形成された上層側層間絶縁膜を介し
て形成され、この上層側層間絶縁膜の接続孔を介して導
電接続している構造を採用することができる。
【0010】また、画素電極および導電性遮光層のうち
の一方側が、他方側の表面上に形成されて互いに導電接
続している構造も採用することができる。この場合に
は、画素電極および導電性遮光層は、互いに外端縁が略
一致していることが好ましい。それには、液晶表示装置
の製造方法において、画素電極および導電性遮光層のう
ちの下層側にある層に対するパターニング工程では、上
層側にある層の外端縁および上層側にある層のパターニ
ングに用いたマスクをマスクとしてパターニングを行
う。
【0011】本発明において、画素電極および導電性遮
光層のうちの一方側が、層間絶縁膜の接続孔を介してド
レインに導電接続する導電性を備えた積み上げ電極層を
介してドレンに導電接続し、この一方側に他方側が導電
接続している構造を採用することが好ましい。この場合
には、積み上げ電極層が光透過性も備えていること、た
とえば、積み上げ電極層もITO層から構成されている
ことが好ましい。
【0012】また、積み上げ電極層を有する構造を採用
した場合には、画素電極は、その外端縁がデータ線の上
方にまで拡張して、その形成領域を広く確保することが
できる点で好ましい。
【0013】ここで、積み上げ電極層の構成について
は、積み上げ電極層を薄膜トランジスタの非形成領域ま
で拡張して形成し、この非形成領域上で、すなわち、薄
膜トランジスタによる凹凸が反映されていない平坦な領
域上で、画素電極と積み上げ電極層とが導電接続してい
ることが好ましい。
【0014】本発明において、データ線については、薄
膜トランジスタのソースに層間絶縁膜の第1の接続孔を
介して導電接続する第1のデータ線およびこの第1のデ
ータ線表面に導電接続して多重配線構造を構成する第2
のデータ線とで構成する一方、積み上げ電極層について
は、薄膜トランジスタのドレインに層間絶縁膜の第2の
接続孔を介して導電接続する第1の積み上げ電極層およ
びこの第1の積み上げ電極層表面に導電接続する第2の
積み上げ電極層とで構成することが好ましい。この場合
には、第1のデータ線と第1の積み上げ電極層とを同一
材料で構成し、第2のデータ線と第2の積み上げ電極層
とを同一材料で構成することが、互いの工程を援用し合
って形成していくことができる点で好ましい。
【0015】また、第1および第2の画素領域を備える
アクティブマトリクスと同一基板上に形成された駆動回
路においては、アクティブマトリクス側に形成された層
間絶縁膜と同層の層間絶縁膜を介して配線層が導電接続
する多層配線構造をもって構成することが好ましい。
【0016】本発明において、ゲート電極およびゲート
線については、真性の多結晶シリコンまたは1×10
20/cm 以下のリンを含む多結晶シリコン層と、
この多結晶シリコン層の表面上に形成されて多重配線構
造を構成する高融点金属の硅化物層とで構成することが
好ましい。この場合には、液晶表示装置の製造方法にお
いて、透明基板の表面側にソース・ドレイン領域および
チャネル領域となる第1の多結晶シリコン膜を形成する
工程と、この多結晶シリコン膜の表面にゲート電極絶縁
膜を形成する工程と、ゲート電極およびゲート縁の下層
側となる第2の多結晶シリコン膜を推積する工程と、つ
ぎに、第2の多結晶シリコン膜に850°C以下の温度
でリン拡散を行う工程と、つぎに、ゲート電極およびゲ
ート線の上層側となる高融点金属の硅化物層を推積する
工程と、つぎに、第2の多結晶シリコン膜および高融点
金属の硅化物層を同時にパターニングしてゲート電極お
よびゲート線を形成する工程とを行う。
【0017】本発明においては、保持容量を構成する目
的に、画素電極および導電性遮光層のうちの少なくとも
一方は、その前段側ゲート線側の外端縁がそれに隣接す
る前段側ゲート線の上方に位置するようにして重畳部分
を構成することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明の実
施例1に係る液晶表示装置のマトリクスアレイの一部を
示す平面図、図2は、そのI−I線における断面図であ
る。
【0019】本例の液晶表示装置においては、図1に示
すように、垂直方向のデータ線102a、102b・・
・(信号線)と、水平方向のゲート線103a、103
b・・・(走査線)とが格子状に配置され、それらの間
に各画素領域101aa、101ab、101ac、1
01ba、101bb・・・が区画形成されている。以
下に画素領域101bb(第1の画素領域)を例にとっ
て、その構造を説明する。ここで、画素領域101bb
には画素領域101ab、101ba、101cb、1
01bc(第2の画素領域)が隣接しており、画素領域
101bbには、データ線102aが導電接続するソー
ス104、ゲート線103bが導電接続するゲート電極
105、および画素電極106が導電接続するドレイン
107によってTFTl08が構成されている。ここ
で、画素電極106は、ITOからなる透明電極であっ
て、画素碩域101bbの略全面にわたって形成されて
いる。
【0020】このTFTl08の断面構造は、図2に示
すように、液晶表示装置全体を支持する透明基板109
の表面側に多結晶シリコン層110が形成されており、
この多結晶シリコン層110には、真性の多結晶シリコ
ン領域であるチャネル領域111を除いて、n型の不純
物としてのリンが導入されて、ソース104およびドレ
イン107が形成されている。ここで、リンの導入は、
多結晶シリコン層110の表面側に形成されたゲート電
極酸化膜112の上のゲート電極105をマスクとする
イオン注入を利用することにより、ソース104および
ドレィン107がセルフアラインとなるように行われ
る。このTFTl08の表面側には、シリコン酸化膜か
らなる下層側層間絶縁膜113が堆積されており、それ
には第1の接続孔113aと第2の接続孔113bとが
開口されている。そのうちの第1の接続孔113aを介
して、低抵抗金属層、たとえばアルミニウム層あるいは
アルミニウムを含む合金層からなるデータ線102aが
ソース104に導電接続している。一方、第2の接続孔
113bを介しては、画素電極106がドレイン107
に導電接続している。
【0021】さらに、この液晶表示装置においては、透
明基板109の表面側に、上層側層間絶縁膜115と、
その表面側に形成された遮光性および導電性を備えるク
ロム層116bb(導電性遮光層)を有する。ここで、
クロム層116bbは、画素領域101bbにおいてT
FTl08の形成領域と対角の位置、すなわち、画素領
域101bbと画素領域101ab、101ac、10
1bcとが接する側の端部において、上層側層間絶縁膜
115の接続孔115aを介して画素電極106に導電
接続している。また、クロム層116bbは、その外端
縁116xが画素領域101bbと画素領域101a
b、101ba、101cb、101bcとの境界領
域、すなわち、データ線102a、102bおよびゲー
ト線103a、103bの直上に位置するように形成さ
れており、データ線102a、102bおよびゲート線
103a、103bとは層間絶縁膜113115を介し
て絶縁分離された状態にある。さらに、クロム層116
bbのような導電性遮光層は、いずれの画素領域にも同
様に形成されているが、いずれも隣接する画素領域のク
ロム層とは絶縁分離された状態にある。たとえば、クロ
ム層116bbの外端縁116xと、クロム層116a
b、116ba、116cb、116bcの外端縁11
6xとは、データ線102a、102bおよびゲート線
103a、103bの直上位置で絶縁分離された状態に
ある。従って、いずれのクロム層、たとえば、クロム層
116bbは画素領域101ab、101ba、101
cb、101ccの各画素電極とも絶縁分離された状態
にあるため、クロム層116bbには同じ画素領域10
1bbの画素電極106から電位が印加されることがあ
っても、他の画素領域の画素電極から電位が印加されな
い状態にある。加えて、データ線102aの表面側略全
体は、層間絶縁膜115とクロム層116bb、116
baの端部によって覆われ、データ線102aに印加さ
れた電位が、その表面側の液晶に対して影響を及ぼすこ
ともないようになっている。また、クロム層116bb
は、前段のゲート線103aの側に広い重なり面積をも
って形成され、このクロム層116bbは、画素電極1
06に導電接続しているため、保持容量を構成している
状態にある。
【0022】本例においては、マトリクスアレイに加え
てブラックマトリクス116も形成された透明基板10
9と、カラーフィルタおよび共通電極が形成された他方
側の透明基板(図示せず)との間に液晶が封入されて、
液晶表示装置が構成される。そして、データ線102
a、102b・・・およびゲート線103a、103b
・・・によって伝達される信号によって、共通電極と各
画素電極106との間に発生する電位を制御して、画素
領域毎の液晶の配向状態を変え、情報を表示するように
なっている。
【0023】ここで、従来の液晶表示装置においては、
共通電極が形成された透明基板には、透明基板109の
画素領域の境界領域に対応するブラックマトリクスが形
成されているが、本例の液晶表示装置においては、各ク
ロム屑、たとえば、クロム層116bbが画素領域10
1bbと周囲の画素領域との境界領域に形成されている
ことを利用して、各クロム層116bb、116ab、
116ba、116cb、116cc・・・をブラック
マトリクスとして利用するため、共通電極が形成された
透明基板の側にはブラックマトリクスを形成しておく必
要がない。従って、従来のように、2枚の透明基板を対
向させるときに、各画素領域の境界領域とブラックマト
リクス116との位置合わせ精度が問題にならないの
で、ブラックマトリクス116の幅を、各画素領域の境
界領域、すなわち、データ線102a、102b・・・
およびゲート線103a、103bなどの幅に対応させ
て、最小限の幅に設定できる。それ故、液晶表示装置の
開口率を向上可能である。
【0024】また、クロム層116bbは、データ線1
02a、102b、ゲート線103a、103bおよび
隣接する画素領域101ab、101ba、101c
b、101bcの画素電極から絶縁分離されている一方
で、同じ画素領域101bbの画素電極106には導電
接続しているため、クロム層116bbの電位は、液晶
表示装置の動作状態にかかわらず、常に画素電極106
と同じ電位が印加された状態にある。それ故、クロム層
116bbの電位は、画素領域101bbにおいて、画
素電極106と共通電極との間に存在する液晶の配向状
態を乱すことがないので、高い表示品質が得られる。ま
た、ブラックマトリクス116は、画素領域101bb
など、画素領域毎に電気的に独立した状態のクロム層1
16bb・・・によって構成されているため、たとえ
ば、画素領域101bbにおいて、クロム層116bb
とデータ線102aとが短絡状態にあっても、この画素
領域101bbのみが表示不可能、すなわち、その影響
は表示の点欠陥の発生に止まるので、液晶表示装置の信
頼性も高い。
【0025】(実施例2)図3は、本発明の実施例2に
係る液晶表示装置のマトリクスアレイの一部を示す平面
図、図4は、そのII−II線における断面図である。
ここで、実施例1に係る液晶表示装置の各部分と対応す
る機能を有する部分については同符号を付して、それら
の詳細な説明は省略する。
【0026】この実施例に係る液晶表示装置において
も、垂直方向のデータ線102a、102b.・・・
と、水平方向のゲート線103a、103b・・・とが
格子状に配線されて区画形成された各画素領域101a
a、101ab、101ac、101ba、101bb
・・・のうち、たとえば、画素領域101bb(第1の
画素領域)においては、透明基板109の表面側にTF
Tl08が形成されており、それらの表面側には、シリ
コン酸化膜からなる下層側層間絶縁膜113が推積され
ている。そして、第1の接続孔113aを介して、デー
タ線102aがソース104に導電接続している。さら
に、それらの表面側には上層側層間絶縁膜115も形成
されており、これらの第1および上層側層間絶縁膜11
3115を貫通する接続孔115aを介して、遮光性お
よび導電性を有するクロム層116bb(導電性遮光
層)がドレイン107に導電接続している。そして、ド
レイン107を介して電位が印加されるべき画素電極1
06は、上層側層間絶縁膜115の表面側に形成されて
クロム層116bbに導電接続している。ここで、クロ
ム層116bbは、実施例1と同様に、その外端縁11
6xが画素領域101bbと、それに隣接する画素領域
101ab、101ba101cb、101cb(第2
の画素領域)との境界領域、すなわち、データ線102
a、102bおよびゲート線103a、103bの形成
領域の直上に位置するように形成されており、これらの
データ線102a、102bおよびゲート線103a、
103bとは層間絶縁膜113115によって絶縁分離
された状態にある。さらに、クロム層116bbのよう
な導電性遮光層は、いずれの画素領域にもクロム層11
6ab、116ba・・・として形成されているが、い
ずれのクロム層も隣接する画素領域のクロム層とは絶縁
分離された状態にある。たとえば、クロム層116bb
は、画素領域101ab、101ba、101bc、1
01cbの各画素電極106と絶縁分離された状態にあ
る。このため、クロム層116bbには、同じ画素領域
101bbの画素電極106を介してのみ電位が印加さ
れる状態にある。そして、データ線102aの表面側
は、層間絶縁膜115およびクロム層116bb、11
6baの端部によって覆われ、データ線102aに印加
された電位が、その表面側の液晶に影響を及ぼすことが
ないようになっている。
【0027】このような構成の液晶表示装置において
も、実施例1に係る液晶表示装置と同様に、透明基板1
09の側に、マトリクスアレイに加えて、その各画素領
域の境界領域に対応してブラックマトリクス116が形
成されているため、ブラックマトリクス116の幅を必
要最小限の幅に設定することができるので、液晶表示装
置の開口率が高い。また、クロム層116bbは、同じ
画素領域101bbの画素電極106のみに導電接続し
ているため、液晶表示装置の動作状態にかかわらず、ク
ロム層116bbには画素電極106の電位と同じ電位
が印加された状態にあり、クロム層116bbの電位
が、画素電極106と共通電極との間に存在する液晶の
配向状態を乱すことがない。また、いずれのクロム層も
画素領域毎に電気的に独立しているため、1つの画素領
域101bbにおいて、クロム層とデータ線などとが短
絡しても、その影響が表示の点欠陥が発生するに止まる
ので、液晶表示装置の信頼性が高いままである。
【0028】(実施例3)図5は、本発明の実施例3に
係る液晶表示装置のマトリクスアレイの一部を示す平面
図、図6は、そのIII−III線における断面図であ
る。ここで、実施例1に係る液晶表示装置の各部分と対
応する機能を有する部分については同符号を付して、そ
れらの詳細な説明は省略する。
【0029】この実施例に係る液晶表示装置において
も、たとえば、画素領域101bb(第1の画素領域)
においては、実施例1と同様に、透明基板109の表面
側に形成されたTFTl08に対し、データ線102a
は下層側層間絶縁膜113の接続孔113aを介してソ
ース104に導電接続している一方、画素電極106は
上層側層間絶縁膜113bを介してドレイン107に導
電接続している。そして、画素電極106には、上層側
層間絶縁膜115の表面側に形成されたクロム層116
bbが、接続孔115aを介して導電接続している。
【0030】本例において、クロム層116bbは、そ
の外端縁116xがデータ線102aおよびゲート線1
03aを越えて、隣接する画素領域101ba、101
cbの内側にまで拡張されている。一方、画素領域10
1bbにおける画素領域101bc、101abとの境
界領域側には、クロム層116bbが形成されておら
ず、クロム層116bbは、隣合う境界領域上でL字状
を呈している。そして、画素領域101bbにおける画
素領域101bcとの境界領域側には、画素領域101
bcに形成されたクロム層116bcの端部がデータ線
102bを越えて、画素領域101bbの内側にまで拡
張されている。また、画素領域101bbにおける画素
領域101abとの境界領域側には、画素領域101a
bに形成されたクロム層116abの端部がゲート線1
03bを越えて、画素領域101bbの内側にまで拡張
されている。その結果、画素領域101bbは、それ自
身に対応して形成されたクロム層116bbと、隣接す
る画素領域101bc、101abに対応して形成され
たクロム層116bc、116abとによって区画形成
された状態にある。
【0031】本例においては、これらのクロム層116
bb、116bc、116ab・・・が各画素領域10
1bb・・・を区画形成する状態にあることを利用し
て、クロム層116bb・・・をブラックマトリクス1
16として利用する。
【0032】このため、本例の液晶表示装置において
は、実施例1と同様に、液晶表示装置の開口率が高めら
れており、また、ブラックマトリクス116がフローテ
ィング状態にないので、その電位が液晶の乱れを引き起
こさない。さらに、ブラックマトリクス116は画素領
域毎に電気的に独立したクロム層116bb、116b
c、116ab・・・から構成されているので、クロム
層116bb、116bc、116ab・・・の1つの
画素領域における短絡の影響は表示の点欠陥に止まる。
【0033】さらに、本例においては、実施例1および
実施例2の液晶表示装置と異なり、クロム層116b
b、116bc、116ab・・・の端部同士がデータ
線102a、102b・・・およびゲート線103a、
103b・・・上で広い範囲にわたって近接配置されて
いない。このため、ブラックマトリクス116を形成す
るプロセスにおいて、通常の精度をもってクロム層11
6bb、116bc、116ab・・・を形成しても、
それらが互いに短絡することもない。さらに画素領域1
06は層間絶縁膜113の表面上に形成され、クロム層
116bb、116bc、116ab・・・は層間絶縁
膜115の表面上に形成されている。すなわち、画素領
域106と、隣接する画素領域のクロム層116bb、
116bc、116ab・・・とが異なる層上に形成さ
れているため、それらを近接して配置しても、短絡しあ
うこともない。それ故、画素領域毎に電気的に独立した
クロム層116bb、116bc、116ab・・・か
らなるブラックマトリクス116を容易に形成すること
ができる。
【0034】なお、実施例3においては、隣接する画素
領域との境界領域のうち、隣合う2つの境界領域側に導
電性遮光層としてのクロム層116bb、116bc、
116ab・・・を配置し、このクロム層および他の2
つの境界領域側で隣接する画素領域のクロム層によっ
て、画素領域は隣接する各画素領域から区画されている
構成であったが、実施例3の変形例として、図7に示す
ように、ブラックマトリクス116を、隣接する画素領
域との境界領域のうち、対向する2つの境界領域側に導
電性遮光層としてのクロム層118ab、118bc、
119ab、119bc・・・を隣接する画素領域毎に
属する方向を変えて形成したものであってもよい。この
場合には、各クロム層118ab、118bc、119
ab、119bc・・・は、それぞれ図中の「→」で示
す方向の画素領域101aa、101ab、101ac
・・・の画素電極に導電接続した構造となる。
【0035】ここで、液晶表示装置を構成する各要素の
形状、構造、材質などは、製造すべき液晶表示装置のサ
イズ、用途などによって、所定の条件に設定されるべき
性質のものであり、限定のないものである。
【0036】また、いずれの実施例においても、ブラッ
クマトリクスを構成する導電性遮光層にクロム層を用い
たが、その材質には限定がなく、導電性および遮光性を
有する材料であれば、チタンやアルミニウムといった金
属層、シリコン層、モリブデンシリサイドやタングステ
ンシリサイドといったシリサイト化合物などを用いるこ
ともできる。
【0037】(実施例4)図8は、本発明の実施例4に
係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス基板の
一部を示す概略平面図、図9は、そのIV−IV線にお
ける断面図である。
【0038】本例の液晶表示装置においても、実施例1
に係る液晶表示装置と同様に、垂直方向のデータ線20
2a、202b・・・(信号線)と、水平方向のゲート
線203a、203b・・・(走査線)とが格子状に配
置され、それらの間に各画素領域201aa、201a
b、201ac・・・が区画形成されており、以下に画
素領域201bb(第1の画素領域)を例にとって、そ
の構造を説明する。ここで、図9に示す対向基板230
の側には、カラー表示可能とするためのカラーフィルタ
232、共通電極233および対向基板側配向膜234
が形成されている。また、対向基板230の側には、対
向基板側ブラックマトリクス231が形成されている
が、本例の液晶表示装置においては、後述するとおり、
アクティブマトリクス基板の側にもブラックマトリクス
が形成されており、対向基板側ブラックマトリクス23
1は、アクティブマトリクス基板の側のブラックマトリ
クスを補完する目的に設けられている。
【0039】図8に示すように、画素領域201bb
(第1の画素領域)には画素領域201ab、201b
a、201cb、201bc(第2の画素領域)が隣接
しており、画素領域201bbにおいては、データ線2
02aが導電接続するソース204、ゲート線203b
が導電接続するゲート電極205および画素電極206
が導電接続するドレイン207によって、TFT208
が構成されている。ここで、画素電極206は、導電性
および光透過性の材料としてのITOからなる透明電極
であって、画素領域201bbの略全面にわたって形成
されており、その端部がデータ線202a、202bお
よびゲート線203a、203bの直上に位置するまで
拡張されている。そして、いずれの画素電極206も前
段のゲート線203aの側に広い重なり面積を有してい
る。
【0040】このTFT208の断面構造は、図9に示
すように、液晶表示装置全体を支持する透明基板209
の表面側に多結晶シリコン層210が形成されており、
この多結晶シリコン層210には、真性の多結晶シリコ
ン領域であるチャネル領域211を除いて、n型の不純
物としてのリンが導入されてソース204およびドレイ
ン207が形成されている。このTFT208の表面側
には、シリコン酸化膜からなる下層側層間絶縁膜213
が推積されており、それには第1の接続孔213aが開
□され、この第1の接続孔213aを介して、アルミニ
ウム層からなるデータ線202aがソース204に導電
接続している。
【0041】さらに、本例の液晶表示装置においては、
下層側層間絶縁膜213の表面側に、上層側層間絶縁膜
215が形成されており、この上層側層間絶縁膜215
および下層側層間絶縁膜213には第2の接続孔215
aが開口されている。そして、第2の接続孔215aを
介して画素電極206がドレイン207に導電接続して
いる。ここで、画素電極206は、画素領域201bb
とそれに隣接する画素領域201ab、201ba、2
01bc、201cbとの境界領域において、その外端
縁206xがデータ線202a、202bおよびゲート
線203a、203bの直上に位置するように形成され
ている。
【0042】また、本例の液晶表示装置においては、上
層側層間絶縁膜215の表面側であって画素電極206
の下層側には、遮光性および導電性を備えるモリブデン
シリサイド層216bb(導電性遮光層)が形成されて
おり、このモリブデンシリサイド層216bbは、画素
領域201bbと、それに隣接する画素領域201a
b、201ba、201cb、201bcとの境界領域
において、その外端縁216xがデータ線202a、2
02bおよびゲート線203a、203bの直上に位置
するように形成されて、しかも、画素電極206の外端
縁206xと一致している。ここで、モリブデンシリサ
イド層216bbのような導電性遮光層は、いずれの画
素領域にも同様に形成されているが、隣接する画素領域
201ab、201ba、201cb、201bcのい
ずれのモリブデンシリサイド層216ab、216b
a、216cb、216bcの外端縁216xとも、モ
リブデンシリサイド層216bbは、データ線202
a、202bおよびゲート線203a、203bの直上
位置で絶縁分離された状態にある。従って、モリブデン
シリサイド層216bbは、同じ画素領域201bbの
画素電極206から電位が印加されることがあっても、
他の画素領域の画素電極から電位が印加されない状態に
ある。加えて、データ線202aの表面側略全体は、層
間絶縁膜215、モリブデンシリサイド層216bb、
216baの端部および画素電極206の端部によって
覆われているため、データ線202aに印加された電位
が、その表面側の液晶に対して影響を及ぼすこともない
ようになっている。
【0043】このような構成をもって、透明基板209
の表面側に形成されたアクティブマトリクスには、画素
電極206およびモリブデンシリサイド層216bbの
表面側に配向側220が形成された状態で、対向基板2
30との間には液晶が充填されて、液晶の配向を利用し
た表示が可能になる。
【0044】このような構成の液晶表示装置において
は、各モリブデンシリサイド層216bb、216a
b、216ba・・・をブラックマトリクス216とし
て利用するため、データ線およびゲート線が遮光性を有
していれば対向基板230の側にブラックマトリクスを
必要としないか、あるいは、データ線またはゲート線が
遮光性を有していなければ、図9に示す対向基板側ブラ
ックマトリクス231のように、補完的に形成するだけ
でよく、2枚の透明基板を対向させるときの位置合わせ
精度を考慮して、ブラックマトリクス216または対向
基板側ブラックマトリクス231の幅を不必要に広くす
る必要がない。ここで、各モリブデンシリサイド層21
6bb、216ab・‥は、画素領域201bb、20
1ab‥・と同一の透明基板209の表面側につくり込
まれているため、位置関係の精度が高く、データ線20
2a、202b・・・およびゲート線203a、203
bなどの幅に対応させて、最小限の幅に設定できるの
で、液晶表示装置の開口率を高くすることができる。ま
た、モリブデンシリサイド層216bbの電位は、常に
画素電極206と同じ電位が印加される状態にあるた
め、モリブデンシリサイド層216bbの電位が液晶の
配向状態を乱すことがないので、高い表示品質が得られ
る。
【0045】しかも、画素電極206およびブラックマ
トリクス216のいずれもが電極として作用しても、画
素電極206の外周範囲とブラックマトリクス216の
外周範囲とを一致させることができるので、これらの電
極からの電位のまわり込むことによって液晶の配向が乱
れる領域(リバースチルトドメイン領域)をブラックマ
トリクス216で確実に覆うことができる。さらに、ブ
ラックマトリクス216は、画素領域毎に電気的に独立
した状態のモリブデンシリサイド層216bb・・・に
よって構成されているため、たとえば、画素領域201
bbにおいて、モリブデンシリサイド層216bbとデ
ータ線202aとが短絡状態にあっても、この画素領域
201bbの点欠陥のみに止まるので、液晶表示装置の
信頼性も高い。
【0046】さらに、液晶表示装置の高精細化に伴っ
て、画素領域201bbは微細化されているため、画素
領域201bbにおける表示容量が減少し、オフ抵抗の
高いTFT208を構成してリーク電流を小さくして
も、ゲート線203bの非選択期間内に表示電圧が低下
し、表示の保持特性が低くなりやすい傾向がある。しか
しながら、本例の液晶表示装置においては、画素電極2
06の端部が前段のゲート線203aの上方に位置し、
それらの間で電荷蓄積容量を形成している。このため、
画素領域201bbの選択期間中は、前段のゲート線2
03aが非選択期間で、ゲート線203aには基準電位
が印加されていることを利用して、電荷蓄積容量に電荷
を蓄積し、画素領域201bbの液晶印加電圧の保持特
性を向上することもできる。
【0047】つぎに、図10(a)〜(c)に示す領域
のうちの左側領域を参照して、本例の液晶表示装置の製
造方法の一部を説明する。図10(a)〜(c)は、本
例の液晶表示装置の製造方法の一部を示す工程断面図で
ある。
【0048】ここで、図10(a)に示すように、透明
基板209の上にTFT208を形成するまでの工程に
ついては、周知の方法を採用できるので、それらの説明
は省略するが、TFT208を形成した後に、まず、下
層側層間絶縁膜213を形成する。つぎに、第1の接続
孔213aを形成し、そこにアルミニウム層からなるデ
ータ線202aを形成して、データ線202aをTFT
208のソース204に導電接続する。つぎに、下層側
層間絶縁膜213の表面側に上層側層間絶縁膜215を
形成した後に、この上層側層間絶縁膜215に第2の接
続孔215aを形成する。
【0049】つぎに、モリブデンシリサイド層を推積し
た後に、図10(b)に示すように、それをパターニン
グして、モリブデンシリサイド層216aを形成する。
この状態では、まだ、モリブデンシリサイド層216a
は、ブラックマトリクス216を構成するパターンにま
でパターニングされた状態にない。
【0050】つぎに、モリブデンシリサイド層216a
の表面側にITO層206aを形成した後に、まず、I
TO層206aをパターニングして、図10(c)に示
すように、画素電極206を形成する。その後に、画素
電極206をパターニング形成したときのマスクをその
まま利用して、または、画素電極206自身をマスクと
してモリブデンシリサイド層216aをパターニングし
て、ブラックマトリスク216を構成すべきモリブデン
シリサイド層216bbを形成する。このように、画素
電極206およびモリブデンシリサイド層216bbの
うちの下層側にある層に対するパターニング工程では、
上層側にある層の外端縁または上層側にある層のパター
ニングに用いたマスクをマスクとしてパターニングを行
う。
【0051】その結果、画素電極206の外端縁206
xとモリブデンシリサイド層216bbの外端縁216x
とは一致し、いずれもデータ線202aの直上位置にあ
る構造となる。なお、以降の工程については、周知の工
程を採用できるので、その説明を省略する。
【0052】以上のとおり、本例に係る液晶表示装置の
製造方法によれば、画素電極206をパターニング形成
するときには、その下層側にはモリブデンシリサイド層
216aがあって下層側が保護されている。このため、
ITO層206aをパターニングするのに塩素系のエッ
チャントを使用したときに、上層側層間絶縁膜215に
ピットなどがあっても、エッチャントによって下層側に
あるアルミニウム層で構成されたデータ線202aが侵
されることがない。このため、データ線202aに断線
などが発生しないので、液晶表示装置の信頼性が向上す
る。
【0053】なお、図10(a)〜(c)に示す領域の
うち、右側領域に示す工程断面図は、上記の製造方法に
対する変形例である。
【0054】すなわち、図10(b)に示すように、第
2の接続孔215aの内部には、モリブデンシリサイド
層216aを残した状態にしてある。このため、図10
(c)に示すように、画素電極206を形成した後にお
いて、ITO層からなる画素電極206は、モリブデン
シリサイド層216bbを介してシリコンからなるドレ
イン領域207に導電接続することになるため、画素電
極206とドレイン領域107とを直接的に接続した場
合に比して、そこでの接触抵抗を低減することもでき、
表示品質の向上を図ることもできる。
【0055】なお、図13(a)〜(c)の左側領域お
よび右側領域のいずれの側に示す製造方法で形成された
アクティブマトリクス基板も、画素領域206がブラッ
クマトリクス216の上層側にある構造であるが、これ
に限らず、画素領域206とブラックマトリクス216
との上限関係が逆の構造にすることも可能である。
【0056】(実施例5)図11は、本発明の実施例5
に係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス基板
の一部を示す槻略平面図、図12は、そのV−V線におけ
る断面図である。ここで、図8および図9に示した実施
例4に係る液晶表示装置の各部分と対応する機能を有す
る部分については同符号を付して、それらの詳細な説明
は省略する。
【0057】本例の液晶表示装置においても、画素領域
201bb(第1の画素領域)には、画素領域201a
b、201ba、201cb、201bc(第2の画素
領域)が隣接している。ここで、画素領域201bbに
は、ソース204、ゲート電極205およびドレイン2
07によって、TFT208が構成されており、このT
FT208の表面側には、シリコン酸化膜からなる下層
側層間絶縁膜213が堆積されている。この下層側層間
絶縁膜213には第1の接続孔213aおよび第2の接
続孔213bが開口され、そのうちの第1の接続孔21
3aを介して、アルミニウム層からなるデータ線202
aがソース204に導電接続し、第2の接続孔213b
を介してはITO層からなる画素電極206がドレイン
207に導電接続している。
【0058】ここで、画素電極206は、画素領域20
1bbと、それに隣接する画素領域201ab、201
ba、201bc、201cbとの境界領域の近傍にま
で形成されて、その外端縁206xは、データ線202
a、202bおよびゲート線203a、203bの形成
位置から内側にある。また、本例の液晶表示装置におい
ても、画素電極206の表面側に遮光性および導電性を
備えるモリブデンシリサイド層216bb(導電性遮光
層)を有し、このモリブデンシリサイド層216bb
も、画素領域201bbと、それに隣接する画素領域2
01ab、201ba、201bc、201cbとの境
界領域の近傍にまで形成されて、その外端縁216x
は、データ線202a、202bおよびゲート線203
a、203bの形成位置から内側にあって、画素電極2
06の外端縁206xと一致している。ここで、モリブ
デンシリサイド層216bbの幅については、画素領域
201bbにおいて液晶の配向に乱れが生じやすい側の
幅を太くし、乱れが生じにくい側の幅を狭くすることが
好ましい。そこで、本例の液晶表示装置において、デー
タ線202aの側でデータ線202aの電荷の影響によ
って液晶の配向が乱れるリバースチルトドメイン領域を
遮光する目的に、モリブデンシリサイド層216bbの
データ線202aの側の幅W1は、データ線202bの
側の幅W2に比して太くなるように設定し、アライメン
トずれが発生しても、確実にリバースチルトドメイン領
域を覆うことによって、表示の品位を高く維持する一
方、開口率の低下を最小限に抑えるようにしてある。
【0059】このような構成の液晶表示装置において
も、各モリブデンシリサイド層216bb・・・をブラ
ックマトリクスとして利用するため、透明基板209の
側に構成されたアクティブマトリクス基板の側と、対向
基板230の側とを対向させるときに、モリブデンシリ
サイド層216bbが対向基板側ブラックマトリクス2
31の位置合わせにおけるマージンとなって、位置合わ
せ精度が問題にならない。また、モリブデンシリサイド
層216bbの電位は、画素電極206と同じ電位が印
加された状態にあるため、液晶の配向状態を乱すことが
ないので、高い表示品質が得られる。また、ブラックマ
トリクス216は、画素毎に電気的に独立した状態のモ
リブデンシリサイド層216bb・・・によって構成さ
れているため、画素領域201bbにおいて、モリブデ
ンシリサイド層216bbとデータ線202aとが短絡
状態にあっても、この画素領域201bbのみの表示の
点欠陥に止まるので、液晶表示装置の信頼性も高い。
【0060】つぎに、図13(a)〜(d)に示す領域
のうちの左側領域を参照して、本例の液晶表示装置の製
造方法の一部を脱明する。図13(a)〜(d)は、本
例の液晶表示装置の製造方法の一部を示す工程断面図で
ある。
【0061】ここで、図13(a)に示すように、透明
基板209の上にTFT208を形成するまでの工程に
ついては、周知の方法を採用できるので、それらの説明
は省略するが、TFT208を形成した後には、まず、
下層側層間絶縁膜213を推積した後に、下層側層間絶
縁膜213に第1の接続孔213aおよび第2の接続孔
213bを形成する。つぎに、画素電極206を形成す
べきITO層206aをスパッタ形成する。
【0062】つぎに、図13(b)に示すように、モリ
ブデンシリサイド層216aを堆積した後に、モリブデ
ンシリサイド層216aのみをパターニングする。この
状態では、まだ、モリブデンシリサイド層216aは、
ブラックマトリクス216を構成するパターンにまでパ
ターニングされていない状態である一方、ITO層20
6aも、画素電極206を構成するパターンにパターニ
ングされていない状態である。
【0063】つぎに、図13(c)に示すように、IT
O層206aをパターニングするに先立って、モリブデ
ンシリサイド層216aの端縁をパターニングして、ブ
ラックマトリクスを構成するモリブデンシリサイド層2
16bbを形成した後に、そのまま同じマスクを利用し
てITO層206aをパターニングして画素電極206
を形成する。ここで、エッチング精度を高く確保する目
的に、モリブデンシリサイド層216aに対してはCF
ガスによってプラズマエッチングを施す一方、ITO
層206aに対しては、モリブデンシリサイド層216
aに対するプラズマエッチングに引き続いて、CH
スとHガスとの混合ガスを用いて異方性ドライエッチ
ンを施す。その結果、画素電極206およびモリブデン
シリサイド層216bbの外端縁206x、216xは、
いずれも、画素領域201bbと、それに隣接する画素
領域201ab、201ba、201bc、201cb
との境界領域の近傍において一致する構造となる。な
お、CFガスによるプラズマエッチングは、モリブデ
ンシリサイド層216aに代えて、モリブデンシリサイ
ド層やタングステンシリサイド層を採用しても同様に行
なえる。
【0064】つぎに、データ線202a、202bを構
成すべきアルミニウム層を形成した後に、図13(d)
に示すように、パターニングを行って、データ線202
aを形成する。
【0065】以降の工程については、周知の工程を採用
できるので、それらの説明は省略する。
【0066】以上のとおり、本例に係る液晶表示装置の
製造方法によれば、画素電極206およびブラックマト
リクス216がいずれも電極として作用しても、画素電
極206の外周範囲とブラックマトリクス216の外周
範囲とを一致させることができるので、これらの電極か
らの電位が液晶に及ぼす配向の乱れをブラックマトリク
ス216で確実に覆うことができる。
【0067】なお、図13(a)〜(d)に示す領域の
うちの右側領域に示す工程断面図は、上記の製造方法に
対する変形例である。
【0068】すなわち、図13(b)に示すように、下
層側層間絶縁膜213を形成した後の領域a−1および
領域a−2において、下層側層間絶縁膜213の表面側
にITO層206aを形成した後に、第1の接続孔21
3aおよび第2の埠統孔213bを形成する。
【0069】つぎに、図13(b)に示すように、モリ
ブデンシリサイド層216aを形成する。その結果、T
FT208のソース204およびドレイン207にモリ
ブデンシリサイド層216aが導電接続する状態にな
る。
【0070】つぎに、図13(c)に示すように、モリ
ブデンシリサイド層216aをパターニングして、ブラ
ックマトリクス216を構成するモリブデンシリサイド
層216bbを形成するとともに、領域c−1、c−2
においては、第1の接続孔213a、213bの内部に
モリブデンシリサイド層216b、216cを残す。そ
の後に、モリブデンシリサイド層216bbの端部をマ
スクとして利用し、ITO層206aをパターニングし
て画素電極206を形成する。その結果、画素電極20
6およびモリブデンシリサイド層16bbの外端縁20
6x、216xは、いずれも、画素領域201bbと、そ
れに隣接する画素領域201ab、201ba、201
bc、201cbとの境界領域の近傍において一致する
構造となる。
【0071】しかる後に、図13(d)に示すように、
領域d−1のモリブデンシリサイド層216bの表面側
にデータ線202aを形成し、データ線202aがモリ
ブデンシリサイド層216bbを介してソース204に
導電接続する構造とする。
【0072】以降の工程については、周知の工程を採用
できるので、それらの説明は省略する。
【0073】このような製造方法によれば、アルミニウ
ム層たるデータ線202aは、シリコンからなるソース
204に対してモリブデンシリサイド層206bを介し
て接続するので、アルミニウムとの共晶反応によってシ
リコンがくわれることを防止できるため、薄いシリコン
薄膜からTFT208を形成できるので、そのON/OFF
比を向上することができる。
【0074】また、図13(d)における領域d−2に
おいては、ITO層からなる画素電極206とシリコン
からなるドレイン207とがモリブデンシリサイド層2
06aを介して導電接続しているため、画素電極206
とドレイン207とを直接的に接続した場合に比してそ
の接触抵抗を低減することもでき、表示品質の向上を図
ることもできる。
【0075】なお、図13(a)〜(d)の左側領域お
よび右側領域のいずれの側に示す製造方法においても、
画素領域206がブラックマトリクス216の下層側に
ある場合について説明したが、これに限らず、逆の構造
にすることも可能である。
【0076】(実施例6)図14は、本発明の実施例4
に係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス基板
の一部を示す概略平面図、図15は、そのVI−VI線
における断面図である。
【0077】本例の液晶表示装置は、その基本的な構造
が実施例4に係る液晶表示装置と同様であって、アクテ
ィブマトリクス基板の側と、対向基板の側との間に充填
する液晶の種類のみが異なるため、対応する部分には同
符号を付してそれらの詳細な説明は省略する。
【0078】これらの図において、本例の液晶表示装置
も、実施例4に係る液晶表示装置と同様に、画素領域2
01bbには、画素電極206の表面側に遮光性および
導電性を備えるモリブデンシリサイド層216bb(導
電性遮光層)を有し、このモリブデンシリサイド層21
6bbは、画素領域201bbと、それに隣接する画素
領域201ab、201ba、201bc、201cb
との境界領域にあって、その外端縁216xは、データ
線202a、202bおよびゲート線203a、203
bの直上において、画素電極206の外端縁206xと
一致している。
【0079】このような構成のアクティブマトリクス基
板に対しては、対向基板230が対向するように配置さ
れ、これらの基板の間には液晶241が充填される。こ
こで、本例の液晶表示装置においては、ポリマー分散型
液晶が充填されているので、アクティブマトリクス基板
および対向基板230の表面側には配向膜が形成されて
いない。その他の構成については、実施例4に係る液晶
表示装置と同様である。
【0080】本例の液晶表示装置においても、実施例4
に係る液晶表示装置と液晶の種類は異なるが、その各モ
リブデンシリサイド層216bb、216ab、216
ba・・・をブラックマトリクス216として利用する
ため、対向基板230の側にブラックマトリクスを必要
としないか、あるいは、図15に示すように、対向基板
側ブラックマトリクス231を補完的に形成するだけで
よいので、2杖の透明基板を対向させるときの位置合わ
せ精度が問題にならない。従って、ブラックマトリクス
216および対向基板側ブラックマトリクス231の幅
に不必要にマージンを設ける必要がないので、液晶表示
装置の開口率を高くすることができるなど、実施例4に
係る液晶表示装置と同様な効果を奏する。
【0081】(実施例7)図16は、本発明の実施例7
に係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス基板
の一部を示す概略平面図、図17は、そのVII−VI
I線における断面図である。
【0082】本例の液晶表示装置においても、垂直方向
のデータ線302a、302b・・・(信号線)と、水
平方向のゲート線303a、303b・・・(走査線)
とによって区画形成された画素領域のいずれの画素領域
においても、画素領域301bb(第1の画素領域)の
ように、データ線302aが導電接続するソース311
a、ゲート線303bが導電接続するゲート電極30
5、および画素電極306が導電接続するドレイン31
1bによって、TFT308が構成されている。ここ
で、TFT308は、機能的には実施例1の液晶表示装
置のTFTなどと同様であるが、本例の液晶表示装置に
おいては、いわゆる逆スタガ型TFTとして構成されて
いる。すなわち、液晶表示装置全体を支持する透明基板
309の表面側に絶縁膜が形成されており、その表面に
ゲート電極305が形成されている。さらに、それらの
表面側には、ゲート電極絶縁膜305a、ノンドープの
アモルファスシリコン層310およびn型不純物が導入
されたアモルファスシリコン層(ソース311a、31
1b)が形成され、このアモルファスシリコン層(ソー
ス311a、311b)に対して、ソース電極304a
およびドレイン電極307aが形成されている。そのう
ち、ドレイン電極307aに対しては、層間絶縁膜31
3を介して、画素電極306が導電接続している。
【0083】さらに、本例の液晶表示装置においても、
層間絶縁膜313の表面側において、画素電極306の
下層側に遮光性および導電性を備えるモリブデンシリサ
イド層316bb(導電性遮光層)を有し、このモリブ
デンシリサイド層316bbは、画素領域301bb
と、それに隣接する画素領域301ab、301ba、
301bc、301cbとの境界領域にあって、その外
端縁306xは、データ線302a、302bおよびゲ
ート線303a、303bの直上に位置するように形成
されている。ここで、モリブデンシリサイド層316b
bのような導電性遮光層は、いずれの画素領域にも同様
に形成されているが、いずれも隣接する画素領域の画索
電極およびモリブデンシリサイド層とは絶縁分離された
状態にある。その他の構成については、実施例4に係る
液晶表示装置と同様であるため、対応する部分には同符
号を付してそれらの説明は省略する。
【0084】このような構成の液晶表示装置において
は、実施例4に係る液晶表示装置と、TFT308の構
造の差に起因する構造的な差異はあるものの、その表示
の原理は同様であるため、実施例4に係る液晶表示装置
と同様な効果を奏する。たとえば、各画素領域301b
b‥・に形成されたモリブデンシリサイド層316bb
・・・をブラックマトリクス316として利用するた
め、対向基板330の側にブラックマトリクスを必要と
しないか、あるいは、図17に示す対向基板側アクティ
ブマトリクス331のように、データ線302a、30
3aを通過する光のみを遮る補完的なものだけを形成す
るだけでよく、2杖の透明基板を対向させるときの位置
合わせ精度を考慮して、ブラックマトリクス316また
は対向基板側アクティブマトリクス331の幅を不必要
に広くする必要がない。しかも、各モリブデンシリサイ
ド層316bb‥・は、画素領域301bb・・・と同
一の透明基板309の表面側につくり込まれているた
め、位置関係の精度が高く、データ線302a、302
b・・・およびゲート線303a、303bなどの幅に
対応させて、最小限の幅に設定できるので、液晶表示装
置の開口率を高くすることができる。また、モリブデン
シリサイド層316bbの電位が液晶の配向状態を乱す
ことがないので、高い表示品質が得られる。しかも、画
素電極306の外周範囲とブラックマトリクス316の
外周範囲とを一致させることができるので、これらの電
極からの電位が液晶に及ぼす配向の乱れをブラックマト
リクス316で確実に覆うことができるなどの効果を奏
する。
【0085】(実施例8)図18は、本発明の実施例8
に係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス基板
の一部を示す概略平面図、図19は、そのVIII―V
III線における断面図である。ここで、図8および図
9に示した実施例4に係る液晶表示装置の各部分と対応
する機能を有する部分については同符号を付してある。
【0086】本例の液晶表示装置においても、図18に
示すように、画素領域201bb(第1の画素領域)に
は、データ線202aが導電接続するソース204、ゲ
ート線203bが導電接続するゲート電極205、およ
び画素電極206が導電接続するドレイン207によっ
て、TFT208が構成されている。ここで、画素電極
206は、導電性および光透過性の材料としてのITO
からなる透明電極であって、画素領域201bbの略全
面にわたって形成されており、その端部がデータ線20
2a、202bおよびゲート線203a、203bの直
上に位置するまで拡張されている。そして、いずれの画
素電極206も前段のゲート線203aの側に広い重な
り面積を有している。
【0087】この画素領域201bbの断面構造は、図
19に示すように、液晶表示装置全体を支持する透明基
板209の表面側に形成された多結晶シリコン層210
に、チャネル領域211を除いて、n型の不純物として
のリンが導入されて、ソース204およびドレイン20
7が形成されている。このTFT208の表面側には、
シリコン酸化膜からなる下層側層間絶縁膜213が推積
されており、それには第1の接続孔213aと第2の接
続孔213bとが開口されている。そのうちの第1の接
続孔213aを介して、アルミニウム層からなるデータ
線202aがソース204に導電接続している。
【0088】一方、第2の接続孔213bを介しては、
画素電極206と同じく導電性および光透過性の材料と
してのITOからなる積み上げ電極層214がドレイン
207に導電接続している。ここで、下層側層間絶縁膜
213の表面は、TFT208の形状に対応して凹凸が
反映されているが、積み上げ電極層214は、TFT2
08が形成されていない平坦な領域208a上(TFT
208の非形成領域上)にまで拡張形成されている。従
って、この領域208a上における積み上げ電極層21
4の表面は平坦になっている。
【0089】さらに、この液晶表示装置においては、透
明基板209の表面側に、シリコン酸化膜からなる上層
側層間絶縁膜215が形成されており、その表面側に画
素電極206が形成されている。ここで、画素電極20
6は、上層側層間絶縁膜215の接続孔215aを介し
て積み上げ電極層214に導電接続しており、この接続
孔215aは、TFT208が形成されていない平坦な
領域208a上に形成されている。このため、画素電極
206は積み上げ電極層214の平坦領域に導電接続し
ている。なお、上層側層間絶縁膜215としてはポリイ
ミド層などを用いることなどにより、その表面を平坦化
して、液晶の配向性をより高めてもよい。
【0090】本例においては、マトリクスアレイが形成
された透明基板209と、カラーフィルタおよび共通電
極が形成された他方側の透明基板(図示せず)との間に
液晶が封入されて、液晶表示装置が構成される。そし
て、データ線202a、202b・・・およびゲート線
203a、203b・・・によって伝達される信号によ
って、共通電極と各画素電極206との間に発生する電
位を制御して、画素領域毎の液晶の配向状態を変え、情
報を表示するようになっている。ここで、画素電極20
6へは、電位がTFT208のドレイン207および積
み上げ電極層215を介して印加される。
【0091】また、本例の液晶表示装置においては、上
層側層間絶縁膜215の表面側であって画素電極206
の下層側には、遮光性および導電性を備えるモリブデン
シリサイド層216bb(導電性遮光層)が形成されて
おり、このモリブデンシリサイド層216bbは、画素
領域201bbと、それに隣接する画素領域201a
b、201ba、201bc、201cbとの境界領域
において、その外端縁216xがデータ線202a、2
02bおよびゲート線203a、203bの直上に位置
するように形成されて、しかも、画素電極206の外端
縁206xと一致している。ここで、モリブデンシリサ
イド層216bbのような導電性遮光層は、いずれの画
素領域にも同様に形成されているが、隣接する画素領域
201ab、201ba、201cb、201bcのい
ずれのモリブデンシリサイド層216ab、216b
a、216bc、216cbの外端縁216xとも、モ
リブデンシリサイド層216bbは、データ線202
a、202bおよびゲート線203a、203bの直上
位置で絶縁分離された状態にある。
【0092】このような構成の本例の液晶表示装置にお
いては、各モリブデンシリサイド層216bb・・・を
ブラックマトリクスとして利用するため、図12に示す
ように、透明基板209の側に構成されたアクティブマ
トリクス基板の側と、対向基板230の側とを対向させ
るときに、モリブデンシリサイド層216bbが対向基
板側ブラックマトリクス231の位置合わせにおけるマ
ージンとなって、位置合わせ精度が問題にならない。ま
た、モリブデンシリサイド層216bbの電位は、画素
電極206と同じ電位が印加された状態にあるため、液
晶の配向状態を乱すことがないので、高い表示品質が得
られる。また、ブラックマトリクス216は、画素毎に
電気的に独立した状態のモリブデンシリサイド層216
bb・・・によって構成されているため、画素領域20
1bbにおいて、モリブデンシリサイド層216bbと
データ線202aとが短絡状態にあっても、この画素領
域201bbのみの表示の点欠陥に止まるので、液晶表
示装置の信頼性も高い。
【0093】また、本例の液晶表示装置において、デー
タ線202aは下層側層間絶縁膜213上に形成され
て、その第1の接続孔213aを介して薄膜トランジス
タ208のソース204に導電接続している一方、画素
電極206は、パッドとしての積み上げ電極層214に
積み上げされた状態で、上層側層間絶縁膜215上に形
成されている。すなわち、データ線202aと画素電極
206とは、互いに異なる層上に形成されているので、
短絡する危険性がない。従って、データ線202aの上
方位置にまで画素電極206の端部206xを配置する
ことができるので、データ線202aの近傍も表示部と
して利用できる。それ故、画素領域201bbの開口率
が高い。
【0094】さらに、画素電極206はデータ線202
aに対するシールド効果を発揮するので、データ線20
2aの電位が液晶の配向を乱すことがない。それ故、表
示の品質が向上する。さらに、積み上げ電極層214
は、導電性を有しているので、マトリクスアレイを構成
するのに支障がなく、また、金属層を積み上げ電極層と
して用いた場合と異なり、ITOからなる積み上げ電極
層214は光透過性を有しているので、画素領域206
が導電接続しやすいように、積み上げ電極層214を拡
張形成しても、画素領域201bbの開口率が犠牲にな
ることがない。加えて、画素電極206は、積み上げ電
極層214を介して積み上げされた状態にあるため、下
層側および上層側層間絶縁膜213、215の接続孔2
13b、215aは、いずれもがアスペクト比の低い構
造になっているので、接続孔213b、215aの内部
における導電接続部の信頼性が高い。
【0095】また、本例においては、積み上げ電極層2
14に、画素電極206と同じくITOを用いているた
め、積み上げ電極層214と画素電極206との接続抵
抗が低い。それ故、ドレイン207と画素電極206と
の間の抵抗分は低いレベルを維持できる。さらに、積み
上げ電極層214および上層側層間絶縁膜215の表面
側は、TFT208の形状が反映されて凹凸を有してい
るが、上層側層間絶縁膜215の接続孔215aは、T
FT208が形成されていない平坦な領域208a上に
形成されているので、積み上げ電極層214と画素電極
206とのコンタクトの信頼性が高く、そのコンタクト
抵抗も低い。また、このような接続構造は、平坦部分を
底上げして、画素電極206表面を平坦化させて、液晶
の配向状態を改善する効果も発揮する。
【0096】さらに、液晶表示装置の高精細化に伴っ
て、画素領域201bbは微細化されているため、画素
領域201bbにおける表示容量が減少し、オフ抵抗の
高いTFT208を構成してリーク電流を小さくして
も、ゲート線203bの非選択期間内に表示電圧が低下
し、表示の保持特性が低くなりやすい傾向がある。しか
しながら、本例の液晶表示装置においては、画素電極2
06の端部が前段のゲート線203aの上方に位置し、
それらの間で電荷蓄積容量を形成している。このため、
画素領域201bbの選択期間中は、前段のゲート線2
03aが非選択期間で、ゲート線203aには基準電位
が印加されていることを利用して、電荷蓄積容量に電荷
を蓄積し、画素領域201bbの液晶印加電圧の保持特
性を向上することもできる。しかも、本例においては、
画素電極206を前段のゲート電極203aの側に広い
重なり面積を有するように形成してあるため、保持特性
を向上させる効果が顕著である。
【0097】(実施例9)図20は、本発明の実施例9
に係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス基板
の一部を示す概略平面図、図21は、そのIX−IX線
における断面図である。ここで、図8および図9に示し
た実施例4に係る液晶表示装置または図18および図1
9に示した実施例8に係る液晶表示装置の各部分と対応
する機能を有する部分については同符号を付して、それ
らの詳細な説明を省略する。
【0098】これらの図において、画素領域201bb
には、データ線202aが導電接続するソース204、
ゲート線203bが導電接続するゲート電極205、お
よび画素電極206が導電接続するドレイン207によ
って、TFT208が構成されている。ここで、画素電
極206は、導電性および光透過性の材料としてのIT
Oからなる透明電極であって、画素領域201bbの略
全面にわたって形成されており、その端部がデータ線2
02a、202bおよびゲート線203a、203bの
直上に位置するまで拡張されている。そして、いずれの
画素電極206も前段のゲート線203aの側に広い重
なり面積を有している。
【0099】この画素領域201bbの断面構造は、透
明基板209の表面側に形成された多結晶シリコン層2
10に、チャネル領域211を除いてソース204およ
びドレイン207が形成されている。このTFT208
の表面側には、シリコン酸化膜からなる下層側層間絶縁
膜213が推積されており、それには第1の接続孔21
3aと第2の接続孔213bとが開口されている。その
うちの第1の接続孔213aを介して、アルミニウム層
からなるデータ線202aがソース204に導電接続し
ている。
【0100】一方、第2の接続孔213bを介しては、
積み上げ電極層214がドレイン207に導電接続して
いる。ここで、下層側層間絶縁膜213の表面は、TF
T208の形状に対応して凹凸が反映されているが、積
み上げ電極層215は、TFT208が形成されていな
い平坦な領域208a上(TFT208の非形成領域
上)にまで拡張形成されている。従って、この領域20
8a上における積み上げ電極層214の表面は平坦にな
っている。また、透明基板209の表面側に、シリコン
酸化膜からなる上層側層間絶縁膜215が形成されてお
り、その表面側に画素電極206が形成されている。こ
の画素電極206は、上層側層間絶縁膜215の接続孔
215aを介して積み上げ電極層214に導電接続して
おり、この接続孔215aは、TFT208が形成され
ていない平坦な領域208a上に形成されている。この
ため、画素電極206は積み上げ電極層214の平坦領
域に導電接続している。
【0101】本例の液晶表示装置においては、データ線
202aが、アルミニウム層で構成された下層側の第1
のデータ線202aと、モリブデンシリサイド層で構
成された上層側の第2のデータ線202aとで構成さ
れた冗長配線構造になっている。一方、積み上げ電極層
214も、アルミニウム層で構成された下層側の第1の
積み上げ電極層214aと、モリブデンシリサイド層で
構成された上層側の第2の積み上げ電極層214bとで
構成されている。しかも、ソース層202aと積み上げ
電極層214とは、同層にあって、第1のデータ線20
2aと第1の積み上げ電極層214aとは同時形成さ
れたものであって、第2のデータ線202aと第2の
積み上げ電極層214bとが同時形成されたものであ
る。なお、第2のデータ線202aおよび第2の積み
上げ電極層214bを構成すべき材料としては、画素電
極206をパターニングするときのエッチャントに溶解
しない材料として、モリブデンシリサイドの他にも、チ
タンシリサイド、タングステンシリサイド、タンタルシ
リサイド、チタン、タングステン、タンタル、チタンナ
イトライドなどを用いることができる。
【0102】また、本例の液晶表示装置においては、上
層側層間絶縁膜215の表面側であって画素電極206
の下層側には、遮光性および導電性を備えるモリブデン
シリサイド層216bb(導電性遮光層)が形成されて
おり、このモリブデンシリサイド層216bbは、画素
領域201bbと、それに隣接する画素領域201a
b、201ba、201bc、201cbとの境界領域
において、その外端縁216xがデータ線202a、2
02bおよびゲート線203a、203bの直上に位置
するように形成されて、しかも、画素電極206の外端
縁206xと一致している。ここで、モリブデンシリサ
イド層216bbのような導電性遮光層は、いずれの画
素領域にも同様に形成されているが、隣接する画素領域
201ab、201ba、201cb、201bcのい
ずれのモリブデンシリサイド層216ab、216b
a、216cb、216bcの外端縁216xとも、モ
リブデンシリサイド層216bbは、データ線202
a、202bおよびゲート線203a、203bの直上
位置で絶縁分離された状態にある。
【0103】このような構成の本例の液晶表示装置にお
いては、各モリブデンシリサイド層216bb・・・を
ブラックマトリクスとして利用するため、透明基板20
9の側に構成されたアクティブマトリクス基板の側と、
対向基板の側とを対向させるときに、位置合わせ精度が
問題にならない。また、モリブデンシリサイド層216
bbの電位は、画素電極206と同じ電位が印加された
状態にあるため、液晶の配向状態を乱すことがないの
で、高い表示品質が得られる。また、ブラックマトリク
ス216は、画素毎に電気的に独立した状態のモリブデ
ンシリサイド層216bb・・・によって構成されてい
るため、画素領域201bbにおいて、モリブデンシリ
サイド層216bbとデータ線202aとが短絡状態に
あっても、この画素領域201bbのみの表示の点欠陥
に止まるので、液晶表示装置の信頼性も高い。
【0104】また、本例の液晶表示装置においては、デ
ータ線202aが冗長配線構造になっているので、その
信頼性が高い。しかも、積み上げ電極層214も、アル
ミニウム層で構成された第1の積み上げ電極層214a
とモリブデンシリサイド層で構成された第2の積み上げ
電極層214bとで構成されて、ITO層からなる画素
電極206は、モリブデンシリサイド層で構成された第
2の積み上げ電極層214bを介してアルミニウム層で
構成された第1の積み上げ電極層214aに導電接続し
ているため、モリブデンシリサイド層は、ITO層とア
ルミニウム層とのコンタクト層として機能するので、そ
こでの接触抵抗を低減する。しかも、モリブデンシリサ
イドで上層側の第2の積み上げ電極層214bを構成し
ているため、画素電極206をエッチング形成する時に
そのエッチャント、で積み上げ電極層214が侵されな
い。
【0105】さらに、データ線202aと画素電極20
6とは、互いに異なる層上に形成されているので、短絡
する危険性がない。従って、データ線202aの上方位
置にまで画素電極206の端部206xを配置すること
ができるので、可能な限りの開口率を確保できる。ま
た、画素電極206はデータ線202aに対するシール
ド効果を発揮するので、データ線202aの電位が液晶
の配向を乱すことがない。それ故、表示の品質が向上す
る。
【0106】また、画素電極206は、積み上げ電極層
214を介して積み上げされた状態にあるため、下層側
および上層側層間絶縁膜213、215の接続孔213
b、215aは、いずれもがアスペクト比の低い構造に
なっているので、接続孔213b、215aの内部にお
ける導電接続部の信頼性が高い。しかも、積み上げ電極
層214および上層側層間絶縁膜215の表面側は、T
FT208の形状が反映されて凹凸を有しているが、上
層側層間絶縁膜215の接続孔215aは、TFT20
8が形成されていない平坦な領域208a上に形成され
ているので、積み上げ電極層214と画素電極206と
のコンタクトの信頼性が高く、そのコンタクト抵抗も低
い。また、このような接続構造は、平坦部分を底上げし
て、画素電極206表面を平坦化させて、液晶の配向状
態を改善する効果も発揮する。
【0107】さらに、本例の液晶表示装置においては、
画素電極206の端部が前段のゲート線203aの上方
に位置し、しかも、画素電極206を前段のゲート電極
203aの側に広い重なり面積を有するように形成して
あるため、保持特性を向上させる効果が顕著である。
【0108】(実施例10)図22は、本発明の実施例
10に係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス
基板の一部を示す概略平面図、図23は、そのX−X線に
おける断面図である。ここで、図1および図2に示した
実施例1に係る液晶表示装置と対応する機能を有する部
分については同符号を付して、それらの詳細な説明を省
略する。
【0109】本例の液晶表示装置においても、垂直方向
のデータ線102a、102b・・・(信号線)と、水
平方向のゲート線103a、103b・・・(走査線)
とが格子状に配置され、それらの間に各画素領域101
aa、101ab、101ac、101ba、101b
b・・・が区画形成されて、マトリクスアレイが構成さ
れている。そのうち、画素領域101bbにおいては、
データ線102aが導電接続するソース104、ゲート
線103bが導電接続するゲート電極105、および画
素電極106が導電接続するドレイン107によって、
TFTl08が構成されている。ここで、画素電極10
6は、導電性および光透過性の材料としてのITOから
なる透明電極であって、画素領域101bbの略全面に
わたって形成されている。ここで、TFTl08の表面
側には、シリコン酸化膜からなる下層側層間絶縁膜11
3が推積されており、それには第1の接続孔113aと
第2の接続孔113bとが開口されている。そのうちの
第1の接続孔113aを介してアルミニウム層からなる
データ線102aがソース104に導電接続している。
一方、第2の接続孔113bを介しては、画素電極10
6がドレイン107に導電接続している。さらに、透明
基板109の表面側に、シリコン酸化膜からなる上層側
層間絶縁膜115が形成されており、その表面側にモリ
ブデンシリサイド層116bbが形成されている。ここ
で、モリブデンシリサイド層116bbは、上層側層間
絶縁膜115の接続孔115aを介して画素電極106
に導電接続しており、この接続孔115aは、TFTl
08が形成されていない平坦な領域108aとして、画
素領域102bbにおけるTFTl08の形成位置とは
対角の位置に形成されている。このため、モリブデンシ
リサイド層116bbは、画素電極106の平坦領域に
導電接続している。
【0110】さらに、本例の液晶表示装置においては、
ゲート電極105が、多結晶シリコン層に1×1020
/cm以下のリンを拡散した厚さが1500オングス
トローム以下の下層側ゲート電極層105aと、厚さが
2000オングストローム以下のモリブデンシリサイド
層で構成された上層側ゲート電極層105bとの2層構
造になっている。このような2層構造のゲート電極は、
まず、多結晶シリコン膜を1000オングストロームの
厚さに形成した後に、それに酸素および窒素雰囲気中で
オキシ塩化リンを用いて850°Cの温度条件で拡散し
て下層側ゲート電極層105aを形成した後に、200
0オングストロームのモリブデンシリサイド層をスパッ
タ形成して上層側ゲート電極層105bを積層したもの
を、CF −O系のガスを用いてドライエッチングした
ものである。ここで、上層側ゲート電極105bを構成
するモリブデンシリサイドの組成式をMoSixで表し
たときに、Xの値については、2.0〜3.5に設定す
ることが好ましく、この範囲よりも大きな値の場合に
は、抵抗値が大きくなり、2.5近傍であることがクラ
ックの発生を防止するのに適している。なお、モリブデ
ンシリサイドに代えて、タングステンシリサイドやチタ
ンシリサイドも採用できる。
【0111】このような構成の本例の液晶表示装置にお
いては、各モリブデンシリサイド層116bb・・・を
ブラックマトリクス116として利用するため、透明基
板109の側に構成されたアクティブマトリクス基板の
側と、対向基板の側とを対向させるときに、モリブデン
シリサイド層116bbが対向基板側ブラックマトリク
スの位置合わせにおけるマージンとなって、位置合わせ
精度が問題にならない。また、モリブデンシリサイド層
116bbの電位は、画素電極106と同じ電位が印加
された状態にあるため、液晶の配向状態を乱すことがな
いので、高い表示品質が得られる。また、ブラックマト
リクス116は、画素毎に電気的に独立した状態にある
ため、画素領域101bbにおいて、モリブデンシリサ
イド層116bbとデータ線102aとが短絡状態にあ
っても、表示の点欠陥に止まる。また、本例の液晶表示
装置においては、ゲート電極105が、多結晶シリコン
層にリンを拡散した厚さが1500オングストローム以
下の下層側ゲート電極層105aと、厚さが2000オ
ングストローム以下のモリブデンシリサイド層で構成さ
れた上層側ゲート電極層105bとのポリサイド構造を
採用しながらも、それらの膜厚および不純物導入量を最
適化して、クラックの発生を防止しているので、ゲート
電極105およびゲート線103a、103bの低抵抗
化を実現している。また、下層側層間絶縁膜113およ
び上層側層間絶縁膜115に割れなどが発生することも
防止できる。
【0112】また、本例においては、上層側層間絶縁膜
115の表面側は、TFTl08の形状が反映されて凹
凸を有しているが、上層側層間絶縁膜115の接続孔1
15aは、TFTl08が形成されていない平坦な領域
108aとして、画素領域102bbにおけるTFTl
08の形成位置とは対角の位置に形成されているため、
モリブデンシリサイド層116bbと画素電極106と
のコンタクトの信頼性が高い。
【0113】(実施例11)図24は、本発明の実施例
11に係る液晶表示装置に用いたアクティブマトリクス
基板の一部を示す概略平面図、図25は、そのXI−X
I線における断面図である。ここで、図18および図1
9に示した実施例8に係る液晶表示装置と対応する槻能
を有する部分については同符号を付して、それらの詳細
な説明を省略する。
【0114】本例の液晶表示装置においても、画素領域
201bbにおいて、透明基板209の表面側に形成さ
れた多結晶シリコン層210に、チャネル領域211を
除いて、n型の不純物としてのリンが導入されて、ソー
ス204およびドレイン207が形成されている。この
TFT208の表面側には、シリコン酸化膜からなる下
層側層間絶縁膜213が推積されており、それには第1
の接続孔213aと第2の接続孔213bとが開口され
ている。そのうちの第1の接続孔213aを介してデー
タ線202aがソース204に導電接続している。
【0115】一方、第2の接続孔213bを介しては、
耐酸性を有する金属配線層としてのクロム層からなる積
み上げ電極層214がドレイン207に導電接続してい
る。ここで、接続孔213bの形成位置と、接続孔21
5aの形成位置との関係は、接続孔215aが接続孔2
13bとゲート電極205との間に位置している。
【0116】また、本例の液晶表示装置においては、上
層側層間絶縁膜215の表面側であって画素電極206
の下層側には、遮光性および導電性を備えるモリブデン
シリサイド層216bb(導電性遮光層)が形成されて
おり、このモリブデンシリサイド層216bbは、画素
領域201bbと、それに隣接する画素領域201a
b、201ba、201bc、201cbとの境界領域
において、その外端縁216xがデータ線202a、2
02bおよびゲート線203a、203bの直上に位置
するように形成されて、しかも、画素電極206の外端
縁206xと一致している。ここで、モリブデンシリサ
イド層216bbのような導電性遮光層は、いずれの画
素領域にも同様に形成されているが、隣接する画素領域
201ab、201ba、201cb、201bcのい
ずれのモリブデンシリサイド層216ab、216b
a、216cb、216bcの外端縁216xとも、モ
リブデンシリサイド層216bbは、データ線202
a、202bおよびゲート線203a、203bの直上
位置で絶縁分離された状態にある。
【0117】さらに、本例の液晶表示装置において、透
明基板209の表面側には、アクティブマトリクスアレ
イを駆動するための駆動回路も、図26および図27に
示すようなCMOS回路をもって形成されている。ここ
で、図26は駆動回路のCMOS回路の断面図、図27
はその平面図である。
【0118】これらの図において、nチャネル型TFT
410およびpチャネル型TFT420は、アクティブ
マトリクス側と同時形成されていくが、アクティブマト
リクス側において、ゲート電極205、データ線202
aおよび画素電極206が、それぞれの層間に下層側層
間絶縁膜213または上層側層間絶縁膜215を有して
いることを利用して、駆動回路側にも多層配線構造が構
成されている。すなわち、駆動回路側とアクティブマト
リクス側とは、駆動回路側ゲート電極441、駆動回路
側ゲート電極配線層442および下層側層間絶縁膜21
3の形成工程までは、それぞれの工程を援用し合って形
成し、その後は、駆動回路側のソース線411、421
を形成した後に、上層側屠間絶縁膜215を形成する。
そして、上層側層間絶縁膜215および下層側層間絶縁
膜213に対して接続孔415a、415bを形成し、
これらの接続孔415a、415bを介して、アルミニ
ウム配線層430をnチャネル型TFT410およびpチ
ャネル型TFT420のドレイン417、427に導電
接続するようにしてある。なお、アルミニウム配線層4
30の表面側に形成されているのは、表面保護層230
である。
【0119】このような構成の本例の液晶表示装置にお
いても、各モリブデンシリサイド層216bb・・・を
ブラックマトリクスとして利用するため、実施例8に係
る液晶表示装置と同様な効果を奏するのに加えて、以下
の効果も奏する。すなわち、アクティブマトリクス側に
おいて、ゲート電極205、データ線202aおよび画
素電極206が、それぞれの層間に下層側層間絶縁膜2
13または上層側層間絶縁膜215を有していることを
利用して、nチャネル型TFT410およびpチャネル型
TFT420のドレイン417、427に対するアルミ
ニウム配線層430を多層配線構造をもって形成してあ
るため、各配線層間での短絡などの問題点が発生しな
い。また、多層配線構造であるため、nチャネル型TF
T410およびpチャネル型TFT420を備えた駆動
回路を形成するのに必要な面積も小さくて済み、基板の
面積が同じであれば、画素領域を拡張でき、画素側の面
積が同じであれば、基板全体、すなわち、液晶表示装置
を小型化できる。
【0120】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る液晶表示装
置において、透明基板の表面側には、各画素領域毎に、
隣接する画素領域との境界領域上で、データ線、ゲート
線および隣接する画素領域の画素電極から絶縁分離され
ている一方、同じ画素領域の画素電極には導電接続する
状態に形成された導電性遮光層を有し、これらの導電性
遮光層によってブラックマトリクスが構成されているこ
とに特徴を有する。従って、本発明によれば、透明基板
の表面側に、マトリクスアレイと共にブラックマトリク
スも形成されているので、画素領域間の境界領域とブラ
ックマトリクスとが高い精度で位置合わせされる。従っ
て、ブラックマトリクスの幅のマージンを最小とできる
ので、開口率を向上させることができる。しかも、導電
性遮光層は、同じ画素領域の画素電極のみに導電接続し
ているため、その電位は常に画素電極と同じ電位が印加
された状態にある。それ故、ブラックマトリクスの電位
は、画素電極と共通電極との間に存在する液晶の配向状
態を乱すことがないので、表示の品質が高い。さらに、
導電性遮光層は画素領域毎に電気的に独立して形成され
ているので、1つの画素領域において、導電性遮光層と
データ線などとが短絡状態にあっても、その影響は表示
の点欠陥の発生に止まるので、液晶表示装置の信頼性が
高い。
【0121】ここで、画索領域は、隣接する画素領域と
の境界領域のうち、隣合う2つの境界領域側に導電性遮
光層を有している場合には、導電性遮光層同士が広い範
囲にわたって近接配置されないため、製造プロセスにお
いて通常の精度をもって導電性遮光層を形成しても、そ
れらが互いに短絡することもない。
【0122】また、画素電極と導電性遮光層との外端縁
が一致している場合には、画素電極とデータ線との間に
かかる電界の影響によって生じる液晶の配向の乱れを導
電性遮光層で確実に覆うことができる。
【0123】本発明において、下層側層間絶縁膜上に形
成されたデータ線と、導電性および光透過性の積み上げ
電極層によって積み上げされて、上層側層間絶縁膜上に
形成された画素電極とを有し、その端部がデータ線の上
方位置にまで形成されている場合には、データ線と画素
電極とは異なる層間絶縁膜上に形成されているため、画
素電極をデータ線の上方にまで拡張しても、互いに短絡
することがない。それ故、データ線近傍も表示部とする
ことができるので、画素領域の開口率が高い。また、画
素電極はデータ線に対するシールド効果を発揮するの
で、データ線の電位が液晶の配向を乱すことがない。そ
れ故、表示の品質が向上する。
【0124】ここで、積み上げ電極層が光透過性も有し
ている場合には、積み上げ電極層の形成が開口率を低下
させることもない。従って、積み上げ電極層を画素電極
との導電接続に適する領域に拡張して形成することがで
きる。たとえば、薄膜トランジスタの非形成領域上で積
み上げ電極層と画素領域とを導電接続させた場合には、
平坦領域において導電接続する構造になるので、それら
の接続部の信頼性が高い。しかも、平坦領域を底上げす
ることによって、画素電極表面を平坦化させて、液晶の
配向状態を改善する効果も発揮する。
【0125】画素電極または導電性遮光層の端部が前段
側のゲート線の上方に位置する場合には、このゲート線
と画素電極とは電荷蓄積容量を形成するので、表示の保
持特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る液晶表示装置のマトリ
クスアレイの一部を示す平面図である。
【図2】図1のI−I線における断面図である。
【図3】本発明の実施例2に係る液晶表示装置のマトリ
クスアレイの一部を示す平面図である。
【図4】図3のII−II線における断面図である。
【図5】本発明の実施例3に係る液晶表示装置のマトリ
クスアレイの一部を示す平面図である。
【図6】図5のIII−III線における断面図であ
る。
【図7】本発明の実施例3の変形例に係る液晶表示装置
のマトリクスアレイの平面の摸式図である。
【図8】本発明の実施例4に係る液晶表示装置のマトリ
クスアレイの一部を示す平面図である。
【図9】図8のIV−IV線における断面図である。
【図10】(a)〜(c)のいずれも、図8に示す液晶
表示装置の製造方法の一部を示す工程断面図である。
【図11】本発明の実施例5に係る液晶表示装置のマト
リクスアレイの一部を示す平面図である。
【図12】図11のV−V線における断面図である。
【図13】(a)〜(d)のいずれも、図11に示す液
晶表示装置の製造方法の一部を示す工程断面図である。
【図14】本発明の実施例6に係る液晶表示装置のマト
リクスアレイの一部を示す平面図である。
【図15】図14のVI−VI線における断面図であ
る。
【図16】本発明の実施例7に係る液晶表示装置のマト
リクスアレイの一ぶを示す平面図である。
【図17】図16のVII−VII線における断面図で
ある。
【図18】本発明の実施例8に係る液晶表示装置のマト
リクスアレイの一部を示す平面図である。
【図19】図18のVIII−VIII線における断面
図である。
【図20】本発明の実施例9に係る液晶表示装置のマト
リクスアレイの一部を示す平面図である。
【図21】図20のIX−IX線における断面図であ
る。
【図22】本発明の実施例10に係る液晶表示装置のマ
トリクスアレイの一部を示す平面図である。
【図23】図22のX−X線における断面図である。
【図24】本発明の実施例11に係る液晶表示装置のマ
トリクスアレイの一部を示す平面図である。
【図25】図24のXI−XI線における断面図であ
る。
【図26】本発明の実施例11に係る液晶表示装置のマ
トリクスアレイと同一基板上に形成された駆動回路の一
部の構成を示す断面図である。
【図27】本発明の実施例11に係る液晶表示装置のマ
トリクスアレイと同一基板上に形成された駆動回路の一
部の構成を示す平面図である。
【図28】従来の液晶表示装置のマトリクスアレイの一
部を示す平面図である。
【図29】図28のXII−XII線における断面図で
ある。
【図30】比較例に係る液晶表示装置のマトリクスアレ
イの一部を示す平面図である。
【図31】図30のXIIII−XIIII線における
断面図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月27日(2002.5.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 液晶表示装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液晶表示装
置は、基板上にデータ線およびゲート線によって区画形
成された各画素領域のうちの第1の画素領域には、前記
データ線と前記ゲート線に接続された薄膜トランジスタ
と、画素電極と、この画素領域に隣接する第2の画素領
域との少なくとも1つの境界領域側に形成され、前記デ
ータ線および前記ゲート線から絶縁分離されると共に、
前記第1の画素領域の画素電極に導電接続される導電性
遮光層とを有し、前記第1の画素領域の導電性遮光層
は、前記ゲート線および前記画素電極に重なるように配
置されていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】上記構成の如く、画素電極側の基板に導電
性遮光層を設けたので、導電性遮光層とゲート線との間
に光漏れが生じることを防止でき、表示品質や信頼性な
どを犠牲にすることなく、開口率を向上させることがで
きる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】前記導電性遮光層は、その外端縁が前記ゲ
ート線上にあれば良い。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】前記第1の画素領域は、前記第2の画素領
域とのいずれの境界域側にも前記導電性遮光層を有し、
この導電性遮光層によって、前記第1の画素領域は前記
第2の画素領域から区画されても良い。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】前記第1の画素領域は、前記第2の画素領
域との境界域のうちの2つの境界領域側に前記導電性遮
光層を有し、この導電性遮光層および他の2つの境界領
域側の導電性遮光層によって前記第2の画素領域から区
画されても良い。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】前記第1の画素領域の導電性遮光層は、層
間絶縁膜を介して前記ゲート線の幅方向に跨って形成さ
れていると良い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、本発明に係る液晶表示装置は、基板
上にデータ線およびゲート線によって区画形成された各
画素領域のうちの第1の画素領域には、前記データ線と
前記ゲート線に接続された薄膜トランジスタと、画素電
極と、この画素領域に隣接する第2の画素領域との少な
くとも1つの境界領域側に形成され、前記データ線およ
び前記ゲート線から絶縁分離されると共に、前記第1の
画素領域の画素電極に導電接続される導電性遮光層とを
有し、前記第1の画素領域の導電性遮光層は、前記ゲー
ト線および前記画素電極に重なるように配置されて成
り、前記画素電極と前記導電性遮光層とは、その両者の
間に形成される層間絶縁膜に形成した接続孔を介して導
電接続していることを特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】削除
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正内容】
【0120】
【発明の効果】以上に記載された通り、画素領域に隣接
する画素領域との少なくとも1つの境界領域側に形成さ
れ、データ線およびゲート線から絶縁分離されると共
に、第1の画素領域の画素電極に導電接続される導電性
遮光層とを有し、画素領域の導電性遮光層は、ゲート線
および画素電極に重なるように配置したので、導電性遮
光層とゲート線との間に光漏れが生じることを防止で
き、表示品質や信頼性などを犠牲にすることなく、開口
率を向上させることができる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0121
【補正方法】削除
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0122
【補正方法】削除
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】削除
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0124
【補正方法】削除
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0125
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長瀬 克己 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 湯田坂 一夫 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 井上 孝 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の表面側でデータ線およびゲー
    ト線によって区画形成された各画素領域のうちの第1の
    画素領域には、前記データ線に導電接続するソースおよ
    び前記ゲート線に導電接続するゲート電極を備える薄膜
    トランジスタと、この薄膜トランジスタのドレインを介
    して電位が印加可能な画素電極と、この画素領域に隣接
    する第2の画素領域との境界領域側に形成されてブラッ
    クマトリクスを構成し、前記データ線、前記ゲート線お
    よび前記第2の画素領域の画素電極から絶縁分離されて
    いる一方、前記第1の画素領域の画素電極には導電接続
    する導電性遮光層と、を有することを特徴とする液晶表
    示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記導電性遮光層
    は、その外端縁が前記第1の画素領域と前記第2の画素
    領域との境界領域上にあることを特徴とする液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第1の画素領域
    は、前記第2の画素領域とのいずれの境界領域側にも前
    記導電性遮光層を有し、この導電性遮光層によって、前
    記第1の画素領域は前記第2の画素領域から区画されて
    いることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記第1の画素領域
    は、前記第2の画素領域との境界領域のうちの2つの境
    界領域側に前記導電性遮光層を有し、この導電性遮光層
    および他の2つの境界領域側にある第2の画素領域側の
    導電性遮光層によって前記第2の画素領域から区画され
    ていることを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかの項
    において、前記データ線の表面側略全体が、対応する第
    1の画素領域の導電性遮光層およびこのデータ線を介し
    て隣接する第2の画素領域側の導電性遮光層のうちの少
    なくともいずれか一方の導電性遮光層によって層間絶縁
    膜を介して覆われた状態にあることを特徴とする液晶表
    示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかの項
    において、前記画素電極および前記導電性遮光層のうち
    の一方側は層間絶縁膜の接続孔を介して前記ドレインに
    導電接続しており、この一方側に他方側が導電接続して
    いることを特徴とする液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記画素電極と前記
    導電性遮光層とは、前記層間絶縁膜たる下層側層間絶縁
    膜の表面側に形成された上層側層間絶縁膜を介して形成
    され、この上層側層間絶縁膜の接続孔を介して導電接続
    していることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項6において、前記画素電極および
    前記導電性遮光層のうちの一方側は、他方側の表面上に
    形成されて互いに導電接続していることを特徴とする液
    晶表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記画素電極および
    前記導電性遮光層は、互いに外端縁が略一致しているこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項5のいずれかの
    項において、前記画素電極および前記導電性遮光層のう
    ちの一方側は、層間絶縁膜の接続孔を介して前記ドレイ
    ンに導電接続する導電性を備えた積み上げ電極層を介し
    て前記ドレンに導電接続し、この一方側に他方側が導電
    接続していることを特徴とする液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記積み上げ電
    極層は、光透過性も備えていることを特徴とする液晶表
    示装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記積み上げ電
    極層および前記画素電極は、いずれもITO層から構成
    されていることを特徴とする液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項11また請求項12において、
    前記画素電極は、その外端縁が前記データ線の上方に位
    置することを特徴とする液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項10ないし請求項13のいずれ
    かの項において、前記積み上げ電極層は、前記薄膜トラ
    ンジスタの非形成領域まで形成され、この非形成領域上
    で、前記画素電極は前記積み上げ電極層に導電接続して
    いることを特徴とする液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項10ないし請求項14のいずれ
    かの項において、前記データ線は、薄膜トランジスタの
    ソースに層間絶縁膜の第1の接続孔を介して導電接続す
    る第1のデータ線およびこの第1のデータ線表面に導電
    接続して多重配線構造を構成する第2のデータ線を有
    し、前記積み上げ電極層は、前記薄膜トランジスタのド
    レインに前記層間絶縁膜の第2の接続孔を介して導電接
    続する第1の積み上げ電極層およびこの第1の積み上げ
    電極層表面に導電接続する第2の積み上げ電極層と、を
    有することを特徴とする液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記第1のデー
    タ線と前記第1の積み上げ電極層は、同一材料で形成さ
    れており、前記第2のデータ線と前記第2の積み上げ電
    極層も同一材料で形成されていることを特徴とする液晶
    表示装置。
  17. 【請求項17】 請求項10ないし請求項16のいずれ
    かの項において、前記第1および第2の画素領域を備え
    るアクティブマトリクスと同一基板上に形成された駆動
    回路においては、アクティブマトリクス側に形成された
    層間絶縁膜と同層の眉間絶縁膜を介して配線層が導電接
    続する多層配線構造を有することを特徴とする液晶表示
    装置。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし請求項17のいずれか
    の項において、前記ゲート電極および前記ゲート線は、
    真性の多結晶シリコンまたは1×1020/cm以下
    のリンを含む多結晶シリコン層と、この多結晶シリコン
    層の表面上に形成されて多重配線構造を構成する高融点
    金属の硅化物層とを有することを特徴とする液晶表示装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項1ないし請求項18のいずれか
    の項において、前記画素電極および前記導電性遮光層の
    うちの少なくとも一方は、その前段側ゲート線側の外端
    縁がそれに隣接する前段側ゲート線の上方に位置するこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  20. 【請求項20】 請求項9に規定する液晶表示装置の製
    造方法であって、前記画素電極および前記導電性遮光層
    のうちの下層側にある層に対するパターニング工程にお
    いては、上層側にある層の外端縁および上層側にある層
    のパターニングに用いたマスクをマスクとしてパターニ
    ングを行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項18に規定する液晶表示装置の
    製造方法であって、透明基板の表面側にソース・ドレイ
    ン領域およびチャネル領域となる第1の多結晶シリコン
    膜を形成する工程と、この多結晶シリコン膜の表面にゲ
    ート電極絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート電極およ
    びゲート線の下層側となる第2の多結晶シリコン膜を堆
    積する工程と、つぎに、前記第2の多結晶シリコン膜に
    850°C以下の温度でリン拡散を行う工程と、つぎ
    に、前記ゲート電極および前記ゲート線の上層側となる
    高融点金属の硅化物層を堆積する工程と、つぎに、前記
    第2の多結晶シリコン膜および高融点金属の硅化物層を
    同時にパターニングして前記ゲート電極および前記ゲー
    ト線を形成する工程とを有することを特徴とする液晶表
    示装置の製造方法。
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