JP2003057386A - 使用済燃料貯蔵装置、その製造方法、及び使用済燃料の貯蔵方法 - Google Patents

使用済燃料貯蔵装置、その製造方法、及び使用済燃料の貯蔵方法

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JP2003057386A
JP2003057386A JP2001245316A JP2001245316A JP2003057386A JP 2003057386 A JP2003057386 A JP 2003057386A JP 2001245316 A JP2001245316 A JP 2001245316A JP 2001245316 A JP2001245316 A JP 2001245316A JP 2003057386 A JP2003057386 A JP 2003057386A
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canister
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Takashi Aisaka
貴司 相坂
Kenzo Koizumi
賢三 小泉
Masahiko Inaguma
正彦 稲熊
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Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済燃料の崩壊熱を効率良く除去できると
ともに、長期にわたっての貯蔵安定性を確保することが
可能であり、しかも原子力発電サイクル全体としての資
源を有効に活用することのできる使用済燃料貯蔵装置を
提供する。 【解決手段】 使用済燃料貯蔵装置1は、キャニスタ2
を包囲するように配置された側部遮蔽部材4、底部遮蔽
部材5及び上蓋部遮蔽部材6を、原子力発電施設で処分
に窮している金属廃棄物を原料とした金属で構成してい
るので、キャニスタ2に収容された使用済燃料の崩壊熱
を効率的に伝導して除熱を行えるとともに、例えばコン
クリート製の遮蔽部材等と比べて、遮蔽部材本体のひび
割れや劣化等の発生が抑制され、長期にわたっての貯蔵
安定性を確保することができ、さらに、原子力発電サイ
クル全体としての資源を有効に活用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所等で
発生する使用済燃料を貯蔵するための使用済燃料貯蔵装
置、その製造方法、及び使用済燃料の貯蔵方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子力発電プラント等の炉心で
所定期間使用され使用済みとなった燃料は、一定期間保
管後、再処理工場に搬送されて再処理が施される。この
ような使用済燃料は、高い崩壊熱と高レベルの放射線を
放出することから、その保管には、厳重な管理と専用の
設備が必要であり、様々な貯蔵方法が提案され実用され
ている。
【0003】従来の使用済燃料の貯蔵方法は、主に湿式
貯蔵法と乾式貯蔵法とに分別される。湿式貯蔵法は、一
般に、水プール貯蔵方式として知られている通り、水中
に使用済燃料を貯蔵するものである。一方、乾式貯蔵法
は、使用済燃料の貯蔵容器として金属キャスクを用いる
金属キャスク貯蔵方式と、使用済燃料を収容するための
キャニスタを用いるコンクリートモジュール貯蔵方式と
にさらに分別される。両方式の主な違いは、コンクリー
トモジュール貯蔵方式では輸送容器と貯蔵容器とがそれ
ぞれ必要であるのに対し、金属キャスク貯蔵方式では輸
送容器と貯蔵容器とを兼用できる点にある。
【0004】金属キャスク貯蔵方式を採る使用済燃料の
貯蔵施設としては、原子力発電所内での保管建屋を流用
した貯蔵設備が実用化されている。一方、コンクリート
モジュール貯蔵方式を採用した使用済燃料の貯蔵施設
は、国内では実用化していない。また、コンクリートモ
ジュール貯蔵方式と類似構造を有する使用済燃料の貯蔵
施設として、再処理施設におけるガラス固化体の貯蔵施
設が近年実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このコ
ンクリートモジュール貯蔵方式では、発熱体であるキャ
ニスタの装荷状態が長期間継続すると、キャニスタの熱
によりコンクリートのひび割れが発生する可能性があ
る。さらに、貯蔵設備周辺の環境によっては、塩分等を
含んだ外気に貯蔵設備が長期間さらされること等もあ
り、コンクリートの素材そのものが劣化し前記同様ひび
割れが発生する可能性がある。
【0006】ひび割れが発生すると、それだけ貯蔵設備
周辺での放射線量が増加する可能性があるため、このよ
うなひび割れを防止し貯蔵安定性を高く確保した構造が
求められている。
【0007】そこで本発明は、このような課題を解決す
るためになされたもので、使用済燃料の崩壊熱を効率良
く除去できるとともに、長期にわたっての貯蔵安定性を
高く確保することができる使用済燃料貯蔵装置、その製
造方法、及び使用済燃料の貯蔵方法を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の使用済燃料貯蔵装置は、使用済燃料が収容
されたキャニスタを支持するための支持部材と、前記支
持部材に支持された前記キャニスタを包囲するように配
置され、前記使用済燃料から発せられ前記キャニスタに
伝達された熱を除熱するとともにこのキャニスタを透過
して放出される放射線を遮蔽する金属製の遮蔽部材とを
具備することを特徴とする。
【0009】この構成により、キャニスタを包囲するよ
うに配置する遮蔽部材を金属で構成したことで、キャニ
スタに収容された使用済燃料の崩壊熱を効率的に伝導し
て放出(除熱)できるとともに、遮蔽部材本体のひび割
れや劣化等の発生が抑制され、長期にわたっての貯蔵安
定性を確保することができる。
【0010】また、本発明の使用済燃料貯蔵装置は、前
記遮蔽部材が、前記キャニスタを除熱するための冷却空
気の流路をさらに具備することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の使用済燃料貯蔵装置は、
前記遮蔽部材が、前記キャニスタと前記遮蔽部材との間
に設けられ、前記キャニスタに伝達された熱を前記遮蔽
部材に伝達する伝熱部材をさらに具備することを特徴と
する。
【0012】これらの構成により、キャニスタに収容さ
れた使用済燃料の崩壊熱を効率的に放出し除熱効率を上
げることができる。
【0013】また、本発明の使用済燃料貯蔵装置は、前
記遮蔽部材が、原子力発電施設で発生した金属廃棄物を
原料の少なくとも一部として製造されていることを特徴
とする。
【0014】この構成によれば、原子力発電プラントに
て保管中の金属廃棄物やあるいはプラント廃止措置時に
発生する金属廃棄物を、キャニスタの除熱並びにキャニ
スタから放出される放射線を遮蔽する上述した遮蔽部材
として再利用することにより、原子力発電施設での廃棄
物量を低減でき、原子力発電サイクル全体としての資源
を有効に活用することができる。
【0015】さらに、本発明の使用済燃料貯蔵装置は、
前記遮蔽部材が、複数に分割可能な分割遮蔽部材を各々
接合して形成されていることを特徴とする。
【0016】さらに、本発明の使用済燃料貯蔵装置は、
個々の前記分割遮蔽部材が、円環状に形成された部材で
あって、各々を上下方向に積載して接合し円筒形状の前
記遮蔽部材が形成されていることを特徴とする。
【0017】また、本発明の使用済燃料貯蔵装置は、個
々の前記分割遮蔽部材が、外形が湾曲するように形成さ
れた短冊状の部材であって、各々の側端面どうしを接合
し円筒形状の前記遮蔽部材が形成されていることを特徴
とする。
【0018】これらの構成によれば、金属製の遮蔽部材
を複数に分割可能な構造にすることで、遮蔽部材に部分
的な欠損が生じた場合でもこれを容易に補修することが
でき、これにより長期間にわたって使用済燃料を安定し
たかたちで貯蔵することができる。
【0019】さらに、本発明の使用済燃料貯蔵装置の製
造方法は、使用済燃料が収容されたキャニスタを支持す
る支持部材と、前記キャニスタを包囲するように配置さ
れ前記キャニスタから放出される放射線を遮蔽する遮蔽
部材とを具備する使用済燃料貯蔵装置の製造方法であっ
て、原子力発電施設で発生した金属廃棄物のうち前記遮
蔽部材に適用可能なものを選別する工程と、この選別に
より前記遮蔽部材に適用可能とされた金属廃棄物を前記
遮蔽部材の原料の少なくとも一部とすべく溶融し前記遮
蔽部材を製造する工程とを有することを特徴とする。
【0020】また、本発明の使用済燃料の貯蔵方法は、
使用済燃料が収容されたキャニスタを固定し、この固定
された前記キャニスタを包囲するように配置された金属
製の遮蔽部材によって、前記キャニスタに伝達された熱
を除熱するとともにこのキャニスタを透過して放出され
る放射線を遮蔽することを特徴とする。
【0021】さらに、本発明の使用済燃料の貯蔵方法
は、前記遮蔽部材に冷却空気の流路を形成し、この流路
に導入された冷却空気によって前記遮蔽部材を冷却する
ことを特徴とする。
【0022】また、本発明の使用済燃料の貯蔵方法は、
前記キャニスタに伝達された熱を前記遮蔽部材まで伝導
し前記遮蔽部材の表面で除熱を行うことを特徴とする。
【0023】さらに、本発明の使用済燃料の貯蔵方法
は、前記遮蔽部材が、複数に分割可能な分割遮蔽部材を
各々接合して形成されることを特徴とする。
【0024】また、本発明の使用済燃料の貯蔵方法は、
個々の前記分割遮蔽部材が、円環状に形成された部材で
あって、各々を上下方向に積載して接合し円筒形状の前
記遮蔽部材が形成されることを特徴とする。
【0025】さらに、本発明の使用済燃料の貯蔵方法
は、個々の前記分割遮蔽部材が、外形が湾曲するように
形成された短冊状の部材であって、各々の湾曲している
側端面どうしを接合し円筒形状の前記遮蔽部材が形成さ
れることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る使用済燃料貯蔵装置を示す斜視図、図2は、その断
面図である。
【0027】これらの図に示すように、使用済燃料貯蔵
装置1は、使用済燃料(図示せず)が収容されたキャニ
スタ2を支持するための支持部材であって、例えば地震
等の際に外部からの荷重を主に受け止めるためのキャニ
スタ支持部材3、3aと、キャニスタ支持部材3に支持
されたキャニスタ2を包囲するように配置され、使用済
燃料から発せられてキャニスタ2に伝達された熱を除熱
するとともにこのキャニスタ2を透過して放出される放
射線を遮蔽する各々が金属製の側部遮蔽部材4、底部遮
蔽部材5及び上蓋部遮蔽部材6と、これら遮蔽部材4、
5、6とキャニスタ支持部材3との間隙で形成され、キ
ャニスタ2を除熱するための冷却空気が移送される冷却
流路7とから主に構成されている。
【0028】キャニスタ2は、耐熱性、耐食性に優れた
例えばステンレススチール等で形成されており、下端部
がキャニスタ支持部材3a上に載置される。キャニスタ
2の内部には、高い崩壊熱と高レベルの放射線が放出さ
れる上記使用済燃料の集合体が収容されており、使用済
燃料の熱を効果的にキャニスタ2表面に伝達するため
に、例えばヘリウムガスなどの熱伝導性の高いガスが充
填されている。
【0029】キャニスタ支持部材3、3aは、例えば円
環状の筒体又は複数のパイプ等によって構成されてい
る。
【0030】円環状の筒体である側部遮蔽部材4、並び
に円盤状の底部遮蔽部材5及び上蓋部遮蔽部材6は、主
に鉄を原料として成形されており、放射線遮蔽能力の向
上を図るために比較的胴厚を大きく採って構成されてい
る。側部遮蔽部材4、底部遮蔽部材5及びキャニスタ支
持部材3、3aは、予め溶接等により接合されており、
これら接合された部材に対してキャニスタ2を装荷後、
上蓋部遮蔽部材6は、図示しないボルト等を介して側部
遮蔽部材4等に締結され密閉される。側部遮蔽部材4に
は、下端部及び上端部に間欠的に切り欠きが設けられて
おり、冷却流路7の給気口8及び排気口9をそれぞれ構
成している。
【0031】側部遮蔽部材4、底部遮蔽部材5及び上蓋
部遮蔽部材6は、金属製とするが、状況が許せば以下の
方法により製造することも考えられる。すなわち、本実
施形態に係る使用済燃料貯蔵装置1の好適な一例とし
て、原子力発電施設で使用され処分の対象となる金属廃
棄物を低減するために、上述した側部遮蔽部材4、底部
遮蔽部材5、及び上蓋部遮蔽部材6の全てあるいは一部
の原料として、原子力発電施設に保管中の金属廃棄物又
は原子力発電施設の廃止措置時に発生する金属廃棄物を
用いている。
【0032】以下、上記遮蔽部材4、5、6の製造方法
を図3に示すフローチャートを用いて説明する。同図に
示すように、まず、原子力発電施設にて保管中の金属廃
棄物又は原子力発電施設の廃止措置時に発生する金属廃
棄物を回収する(S1[ステップ1])。回収された金
属廃棄物のうちで、遮蔽部材の原料として再利用可能な
金属廃棄物、つまり鉄等と、再利用できない金属廃棄物
とを選別する(S2)。選別の結果、再利用できない金
属廃棄物である場合には(S3のNO)、原子力発電施
設内での保管を引続き継続する(S4)。一方、金属廃
棄物が再利用可能なものである場合には(S3のYE
S)、これを溶融するとともに(S5)、必要に応じて
材料調整を行う。この後、溶融された材料を所定の型を
用いて鋳造し側部遮蔽部材4、底部遮蔽部材5、及び上
蓋部遮蔽部材6を作製する(S6)。
【0033】このようにして構成された使用済燃料貯蔵
装置1では、使用済燃料の崩壊熱は、キャニスタ2内部
を伝導してキャニスタ支持部材3の外表面に伝達され
る。キャニスタ支持部材3の外表面に伝達された熱は、
冷却流路7における給気口8から排気口9へと流れる空
気によって冷却され、さらに、側部遮蔽部材4本体の内
部を経て側部遮蔽部材4の外表面に伝達される熱は、こ
の外表面の周囲の外気によって冷却される。
【0034】既述したように、本実施形態に係る使用済
燃料貯蔵装置1によれば、キャニスタ2を包囲するよう
に配置された側部遮蔽部材4、底部遮蔽部材5、及び上
蓋部遮蔽部材6を金属で構成したことで、キャニスタ2
に収容された使用済燃料の崩壊熱を効率的に伝導して外
部に放出(除熱)できるとともに、例えばコンクリート
製の遮蔽部材等と比べて、遮蔽部材本体のひび割れや劣
化等の発生が抑制され、長期にわたっての貯蔵安定性を
確保することができる。
【0035】また、本実施形態に係る使用済燃料貯蔵装
置1によれば、原子力発電施設で使用され処分の対象と
なる金属廃棄物を、キャニスタ2の除熱並びにキャニス
タ2から放出される放射線を遮蔽する上記側部遮蔽部材
4、底部遮蔽部材5、及び上蓋部遮蔽部材6として再利
用することができるので、原子力発電施設での廃棄物量
を低減できることに加え、原子力発電サイクル全体とし
ての資源を有効に活用することができる。
【0036】(第2の実施形態)この実施形態では、第
1の実施形態の使用済燃料貯蔵装置1に代えて、図4の
側面の断面図に示すように、使用済燃料貯蔵装置21が
適用されている。すなわち、使用済燃料貯蔵装置21
は、使用済燃料貯蔵装置1に設けられていた側部遮蔽部
材4、底部遮蔽部材5及び上蓋部遮蔽部材6に代えて、
互いに分割可能な複数の分割遮蔽部材22を各々接合し
て形成された側部遮蔽部材23と、最下部の分割遮蔽部
材22と接合される底部遮蔽部材24と、最上部の側部
分割遮蔽部材22と接合される上蓋部遮蔽部材25とを
備えて構成されている。なお、図4では冷却流路7の給
気口8及び排気口9の図示を省略している。
【0037】さらに、使用済燃料貯蔵装置21は、キャ
ニスタの除熱を効率的に行うために、キャニスタ2とキ
ャニスタ支持部材3との間隙26及びキャニスタ支持部
材3と側部遮蔽部材23との間隙27に、伝熱部材とし
て、例えば図示しない伝熱板が挿入されたり、あるいは
図示しない粒状の金属が装填されている。
【0038】側部遮蔽部材23、底部遮蔽部材24、及
び上蓋部遮蔽部材25の全てあるいは一部は、第1の実
施形態と同様、原子力発電施設にて保管中の金属廃棄物
又は原子力発電施設の廃止措置時に発生する金属廃棄物
を原料として製造されている。個々の分割遮蔽部材22
は、円環状に形成されており、各々を上下方向に積載し
て接合し円筒形状の側部遮蔽部材23を構成している。
また、個々の分割遮蔽部材22には、全体として剛性を
向上させるために中央に突起部28が形成されている。
この突起部28は、分割遮蔽部材22どうしの隙間を、
キャニスタ2から放出される放射線が、直接的に透過し
ないようにするという効果も有している。
【0039】このように構成された本実施形態の使用済
燃料貯蔵装置21によれば、金属製の側部遮蔽部材23
を複数に分割可能な構造にすることで、側部遮蔽部材2
3に部分的な欠損が生じた場合でもこれを容易に補修す
ることができ、これにより長期間にわたっての使用済燃
料の貯蔵安定性を向上させることが可能である。
【0040】また、本実施形態の使用済燃料貯蔵装置2
1によれば、側部遮蔽部材23、底部遮蔽部材24及び
上蓋部遮蔽部材25により、キャニスタ2を外部から密
閉した状態で装置内部に貯蔵するので、キャニスタ2の
外表面を直接外気に曝すことを回避できる、という効果
を有している。
【0041】(第3の実施形態)この実施形態では、第
2の実施形態の使用済燃料貯蔵装置21に代えて、図5
の側面の断面図及び図6のA−A断面図に示すように、
使用済燃料貯蔵装置31が適用されている。
【0042】すなわち、使用済燃料貯蔵装置31は、使
用済燃料貯蔵装置21に設けられていた側部遮蔽部材2
3、底部遮蔽部材24及び上蓋部遮蔽部材25に代え
て、互いに分割可能な複数の分割遮蔽部材32を各々接
合して形成された内層側部遮蔽部材33と、互いに分割
可能な複数の分割遮蔽部材34を各々接合して形成され
た外層側部遮蔽部材35と、遮蔽部材33、35の各下
端面と接合される底部遮蔽部材36と、内層側部遮蔽部
材33上部の内壁面と接合される上蓋部遮蔽部材37と
を備えて構成されている。
【0043】内層側部遮蔽部材33、外層側部遮蔽部材
35、底部遮蔽部材36及び上蓋部遮蔽部材37の全て
あるいは一部は、第1、第2の実施形態と同様、原子力
発電施設にて保管中の金属廃棄物又は原子力発電施設の
廃止措置時に発生する金属廃棄物を原料として製造され
ている。個々の分割遮蔽部材32、34は、外形が湾曲
するように形成された短冊状の部材であって、各々の側
端面どうしを接合し円筒形状の内層側部遮蔽部材33及
び外層側部遮蔽部材35がそれぞれ形成されている。ま
た、このような分割遮蔽部材32、34は、分割遮蔽部
材どうしの隙間を、キャニスタ2から放出される放射線
が、直接的に透過しないように、分割遮蔽部材の側端面
どうしの接合部分が互い違い(千鳥状)になるようにそ
れぞれ配置されている。なお、内層側部遮蔽部材33、
外層側部遮蔽部材35を、地震等の外部からの荷重に耐
え得るように、例えばその周囲に円筒状の部材を配置し
遮蔽部材33、35を支持できるようにすることが望ま
しい。
【0044】このように構成された本実施形態の使用済
燃料貯蔵装置31によれば、金属製の内層側部遮蔽部材
33、外層側部遮蔽部材35をそれぞれ分割可能な構造
にすることで、遮蔽部材33、35に部分的な欠損が生
じた場合でもこれを容易に補修することができ、長期間
にわたっての使用済燃料の貯蔵を安定に行うことができ
る。
【0045】(第4の実施形態)この実施形態では、第
3の実施形態の使用済燃料貯蔵装置31に代えて、図7
に示す側面の断面図及び図8のB−B断面図に示すよう
に、使用済燃料貯蔵装置41が適用されている。
【0046】すなわち、使用済燃料貯蔵装置41は、使
用済燃料貯蔵装置31に設けられていた内層側部遮蔽部
材33、外層側部遮蔽部材35、底部遮蔽部材36、及
び上蓋部遮蔽部材37に代えて、互いに分割可能な複数
の分割遮蔽部材42を各々接合して形成された内層側部
遮蔽部材43と、互いに分割可能な複数の分割遮蔽部材
44を各々接合して形成された中間層側部遮蔽部材45
と、互いに分割可能な複数の分割遮蔽部材46を各々接
合して形成された外層側部遮蔽部材47と、遮蔽部材4
3、45、47の各下端面と接合される底部遮蔽部材4
8と、内層側部遮蔽部材43上部の内壁面と接合される
上蓋部遮蔽部材49とを備えて構成されている。
【0047】内層側部遮蔽部材43、外層側部遮蔽部材
47、底部遮蔽部材48及び上蓋部遮蔽部材49は、キ
ャニスタ2から放出される放射線のうちの主にγ線を遮
蔽するため、鉄等の金属で形成されている。また、これ
ら遮蔽部材43、47、48、49の全てあるいは一部
は、第1ないし第3の実施形態と同様、原子力発電施設
にて保管中の金属廃棄物又は原子力発電施設の廃止措置
時に発生する金属廃棄物を原料として製造されている。
【0048】一方、中間層側部遮蔽部材45は、キャニ
スタ2から放出される放射線のうちの主に中性子線を遮
蔽するため、水素を多く含有する樹脂によって形成され
ている。
【0049】個々の分割遮蔽部材42、44、46は、
外形が湾曲するように形成された短冊状の部材であっ
て、各々の湾曲している側端面どうしを接合し円筒形状
の内層側部遮蔽部材43、中間層側部遮蔽部材45及び
外層側部遮蔽部材47がそれぞれ形成されている。
【0050】このように構成された本実施形態の使用済
燃料貯蔵装置41によれば、第3の実施形態の効果に加
え、キャニスタ2を包囲するように配置された金属製の
内層側部遮蔽部材43と外層側部遮蔽部材47との間に
樹脂製の中間層側部遮蔽部材45を介在させているの
で、キャニスタ2から放出される放射線のうちのγ線の
遮蔽に加え、中性子線の遮蔽効果の向上を図ることがで
きる。
【0051】以上、本発明を実施の形態により具体的に
説明したが、本発明は上記各実施形態にのみ限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で勿論変更を
加えることが可能である。
【0052】例えば、各実施形態において上述した各遮
蔽部材の原料としては金属廃棄物ではない金属を用いる
ことができるのは勿論であるが、原子力発電サイクル全
体としての資源の有効活用を鑑み、各実施形態における
分割された各遮蔽部材の一部に金属廃棄物を用いる、又
は材料調整を行って遮蔽部材を金属廃棄物と他の金属と
を混合して製作する、あるいはこれらの態様の組合せに
より遮蔽部材を構成することも考えられる。
【0053】また、上述した各実施形態における遮蔽部
材は主に鉄等の金属を原料とするものであるとしたが、
場合によっては、材料調整により、例えば鉄に鉛等の他
の金属等を混入してなるものとして実現することも可能
である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャニスタを包囲するように配置する遮蔽部材を金属で
構成したことで、キャニスタに収容された使用済燃料の
崩壊熱を効率良く除去できるとともに、遮蔽部材本体の
ひび割れや劣化等の発生が抑制され、使用済燃料の長期
にわたっての貯蔵安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る使用済燃料貯蔵
装置を示す斜視図である。
【図2】図1の使用済燃料貯蔵装置の側面を示す断面図
である。
【図3】図1の使用済燃料貯蔵装置の製造方法を示すフ
ローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る使用済燃料貯蔵
装置の側面を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る使用済燃料貯蔵
装置の側面を示す断面図である。
【図6】図5の使用済燃料貯蔵装置のA−A断面図であ
る。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る使用済燃料貯蔵
装置の側面を示す断面図である。
【図8】図7の使用済燃料貯蔵装置のB−B断面図であ
る。
【符号の説明】
1,21,31,41…使用済燃料貯蔵装置、2…キャ
ニスタ、3、3a…キャニスタ支持部材、4,23…側
部遮蔽部材、5,24,36,48…底部遮蔽部材、
6,25,37,49…上蓋部遮蔽部材、7…冷却流
路、8…給気口、9…排気口、22,32,34,4
2,44,46…分割遮蔽部材、33,43…内層側部
遮蔽部材、35,47…外層側部遮蔽部材、45…中間
層側部遮蔽部材。
フロントページの続き (72)発明者 稲熊 正彦 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済燃料が収容されたキャニスタを支
    持するための支持部材と、 前記支持部材に支持された前記キャニスタを包囲するよ
    うに配置され、前記使用済燃料から発せられ前記キャニ
    スタに伝達された熱を除熱するとともにこのキャニスタ
    を透過して放出される放射線を遮蔽する金属製の遮蔽部
    材とを具備することを特徴とする使用済燃料貯蔵装置。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽部材が、前記キャニスタに伝達
    された熱を除熱するための冷却空気の流路をさらに具備
    することを特徴とする請求項1記載の使用済燃料貯蔵装
    置。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽部材が、前記キャニスタと前記
    遮蔽部材との間に設けられ、前記キャニスタに伝達され
    た熱を前記遮蔽部材に伝達する伝熱部材をさらに具備す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の使用済燃料貯
    蔵装置。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽部材が、原子力発電施設で発生
    した金属廃棄物を原料の少なくとも一部として製造され
    ていることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記
    載の使用済燃料貯蔵装置。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽部材が、複数に分割可能な分割
    遮蔽部材を各々接合して形成されていることを特徴とす
    る請求項1ないし4いずれかに記載の使用済燃料貯蔵装
    置。
  6. 【請求項6】 個々の前記分割遮蔽部材が、円環状に形
    成された部材であって、各々を上下方向に積載して接合
    し円筒形状の前記遮蔽部材が形成されていることを特徴
    とする請求項5記載の使用済燃料貯蔵装置。
  7. 【請求項7】 個々の前記分割遮蔽部材が、外形が湾曲
    するように形成された短冊状の部材であって、各々の側
    端面どうしを接合し円筒形状の前記遮蔽部材が形成され
    ていることを特徴とする請求項5記載の使用済燃料貯蔵
    装置。
  8. 【請求項8】 使用済燃料が収容されたキャニスタを支
    持する支持部材と、前記キャニスタを包囲するように配
    置され前記キャニスタから放出される放射線を遮蔽する
    遮蔽部材とを具備する使用済燃料貯蔵装置の製造方法で
    あって、 原子力発電施設で発生した金属廃棄物のうち前記遮蔽部
    材に適用可能なものを選別する工程と、 この選別により前記遮蔽部材に適用可能とされた金属廃
    棄物を前記遮蔽部材の原料の少なくとも一部とすべく溶
    融し前記遮蔽部材を製造する工程とを有することを特徴
    とする使用済燃料貯蔵装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 使用済燃料が収容されたキャニスタを固
    定し、この固定された前記キャニスタを包囲するように
    配置された金属製の遮蔽部材によって、前記キャニスタ
    に伝達された熱を除熱するとともにこのキャニスタを透
    過して放出される放射線を遮蔽することを特徴とする使
    用済燃料の貯蔵方法。
  10. 【請求項10】 前記遮蔽部材に冷却空気の流路を形成
    し、この流路に導入された冷却空気によって前記遮蔽部
    材を冷却することを特徴とする請求項9記載の使用済燃
    料の貯蔵方法。
  11. 【請求項11】 前記キャニスタに伝達された熱を前記
    遮蔽部材まで伝導し前記遮蔽部材の表面で除熱を行うこ
    とを特徴とする請求項9又は10記載の使用済燃料の貯
    蔵方法。
  12. 【請求項12】 前記遮蔽部材が、複数に分割可能な分
    割遮蔽部材を各々接合して形成されることを特徴とする
    請求項9ないし11いずれかに記載の使用済燃料の貯蔵
    方法。
  13. 【請求項13】 個々の前記分割遮蔽部材が、円環状に
    形成された部材であって、各々を上下方向に積載して接
    合し円筒形状の前記遮蔽部材が形成されることを特徴と
    する請求項12記載の使用済燃料の貯蔵方法。
  14. 【請求項14】 個々の前記分割遮蔽部材が、外形が湾
    曲するように形成された短冊状の部材であって、各々の
    側端面どうしを接合し円筒形状の前記遮蔽部材が形成さ
    れることを特徴とする請求項12記載の使用済燃料の貯
    蔵方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005069831A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Ps Mitsubishi Construction Co Ltd コンクリートキャスク
JP2021522472A (ja) * 2018-04-27 2021-08-30 ティーエヌ インターナショナル より容易な製造と改善された熱伝導率を達成する放射性物質の輸送および/または保管のためのパッケージング
CN113851241A (zh) * 2021-09-22 2021-12-28 上海核工程研究设计院有限公司 一种混凝土仓筒式乏燃料贮存装置的通风及辐射防护结构
WO2024029852A1 (ko) * 2022-08-02 2024-02-08 부국금속 주식회사 주조방식으로 제작한 사용후 핵연료 저장용기

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