JP2003056798A - 水素貯蔵容器及び水素供給方法 - Google Patents

水素貯蔵容器及び水素供給方法

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JP2003056798A
JP2003056798A JP2001245262A JP2001245262A JP2003056798A JP 2003056798 A JP2003056798 A JP 2003056798A JP 2001245262 A JP2001245262 A JP 2001245262A JP 2001245262 A JP2001245262 A JP 2001245262A JP 2003056798 A JP2003056798 A JP 2003056798A
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hydrogen
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hydrogen storage
storage container
supply
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Kazuhiko Otsuka
和彦 大塚
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Sony Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 互換性、汎用性に優れ、簡便に水素の貯蔵ま
たは供給を行うことができる利便性に優れた水素貯蔵容
器及び水素供給方法を提供する。 【解決手段】 水素を貯蔵する水素貯蔵タンク9と、水
素に関する各種情報を記憶する記憶手段と、上記記憶手
段に記憶された水素に関する各種情報及び外部装置11
または上記他の外部装置12の水素に関する各種情報を
処理するとともに外部装置11と水素貯蔵タンク9と他
の外部装置12に対して水素の貯蔵動作または供給動作
を制御する制御手段と、制御手段の要求に応じて水素に
関する各種情報を外部装置11または他の外部装置12
の間で授受する通信手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素貯蔵容器及び
水素供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新たな発電システムとして、水素
を燃料として水素と酸素の電気化学反応によって電気を
発生させる燃料電池システムが注目されている。この燃
料電池システムにおいては、水素の供給方法に関して、
水素の製造方法や水素の貯蔵方法等の研究が盛んに行わ
れており、種々の提案がなされている。
【0003】例えば水素の製造方法に関しては、水を電
気分解する方法、ガソリンやメタノール、メタンガスな
どを改質する方法などが提案されている。
【0004】また水素の貯蔵方法に関しては、水素ガス
を直接ボンベ等の容器に貯蔵する方法、水素を水素吸蔵
合金に吸蔵する方法、水素をカーボンナノチューブに吸
蔵する方法などが考案、研究され、実用化されている。
そして、水素を貯蔵する水素貯蔵容器に関しては、ガス
ボンベや、燃料電池を使用する機器に対しては形状や寸
法の異なった専用の容器を用いているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した水
素の製造方法においては、水の電気分解によって水素を
製造する方法では、水の電気分解に必要な電気エネルギ
ーをいかに供給するかという点が課題の1つとなってい
る。例えば、発電所が供給する電気エネルギーによって
水を電気分解して水素を製造する場合は、単にエネルギ
ーの変換をしているに過ぎず、発電所における電気の需
要を低減させることはできない。
【0006】また、上述した水素の貯蔵方法において
は、例えば現在用いられている水素貯蔵容器に関して
は、水素貯蔵容器が使用する機器ごとに形状や寸法の異
なった専用の容器であるため、燃料電池あるいは燃料電
池を有する機器間において水素貯蔵容器の互換性、汎用
性がないという問題がある。すなわち、例えばAという
機器専用の水素貯蔵容器aには水素が有り、Bという機
器専用の水素貯蔵容器bが空となった場合には、燃料と
なる水素があるにもかかわらず、水素貯蔵容器aをBに
装着することによりBを稼動させることができない。
【0007】また、現状の単なる貯蔵タンクとしての水
素貯蔵容器では、燃料電池あるいは燃料電池を有する機
器に対して、適正な条件で水素を供給するために圧力調
整弁などの流体制御機器が別に必要になるため、装置が
大型化、複雑化するなど、使用上の制約が生じる。した
がって、適正な条件で水素の貯蔵または供給を簡便に行
うための水素貯蔵容器は未だ実現されていない。
【0008】したがって、互換性、汎用性に優れ、簡便
に水素の貯蔵または供給を行うことができる利便性に優
れた水素貯蔵容器及び水素供給方法は、未だ確立されて
いないのが現状である。
【0009】そこで、本発明は、上述した従来の実情に
鑑みて創案されたものであり、互換性、汎用性に優れ、
簡便に水素の貯蔵または供給を行うことができる利便性
に優れた水素貯蔵容器及び水素供給方法を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
する本発明にかかる水素貯蔵容器は、外部装置と接続す
ることにより当該外部装置から供給された水素を貯蔵
し、または他の外部装置と接続することにより貯蔵した
水素を他の外部装置に対して供給する詰め替え式の水素
貯蔵容器であって、水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと、
水素に関する各種情報を記憶する記憶手段と、記憶手段
に記憶された水素に関する各種情報及び外部装置または
他の外部装置の水素に関する各種情報を処理するととも
に外部装置と水素貯蔵タンクと他の外部装置に対して水
素の貯蔵動作または供給動作を制御する制御手段と、制
御手段の要求に応じて水素に関する各種情報を外部装置
または他の外部装置の間で授受する通信手段とを備える
ことを特徴とするものである。
【0011】以上のように構成された本発明にかかる水
素貯蔵容器は、水素に関する各種情報を記憶する記憶手
段と、記憶手段に記憶された水素に関する各種情報及び
外部装置または他の外部装置の水素に関する各種情報を
処理するとともに外部装置と水素貯蔵タンクと他の外部
装置に対して水素の貯蔵動作または供給動作を制御する
制御手段と、制御手段の要求に応じて水素に関する各種
情報を外部装置または他の外部装置の間で授受する通信
手段とを備える。
【0012】ここで、記憶手段は、例えば水素貯蔵タン
クの種類や容量、水素貯蔵タンクに用いられている水素
吸蔵体の種類、水素貯蔵量、水素貯蔵履歴、水素貯蔵タ
ンクもしくは水素貯蔵容器の使用期限等の各種情報を集
約して記憶しておくものである。
【0013】また、制御手段は、外部装置、例えば水素
製造装置や燃料電池等から送られた情報や、水素貯蔵容
器内に備えられた検出器からの情報、記憶手段に記憶さ
れた情報等の各種情報を処理し、また、この処理結果に
基づいて水素貯蔵容器内に備えられた各種の弁、外部装
置、例えば水素製造装置や燃料電池などに指令を発し、
水素の貯蔵動作または供給動作を制御するものである。
【0014】そして、通信手段は、制御手段が外部装
置、例えば水素製造装置や燃料電池等を制御する場合
や、制御手段がこれらの外部装置から各種情報を収集す
る場合に、各種の情報信号を制御装置と外部装置との間
で授受するための通信手段である。
【0015】したがって、この水素貯蔵容器では、上述
した記憶手段と制御手段と通信手段を備えることによ
り、水素の貯蔵動作または供給動作が一括して制御され
る。
【0016】また、この水素貯蔵容器は、水素貯蔵容器
間においても水素の授受を行うことができるため、互換
性、汎用性が高く、また、詰め替え式の水素貯蔵容器で
あるため、回収して繰り返し再利用される。
【0017】以上のような目的を達成する本発明にかか
る水素供給方法は、水素製造装置において水素を製造す
る製造工程と、製造された水素を水素貯蔵容器に貯蔵す
る貯蔵工程と、貯蔵された水素を燃料電池に供給する供
給工程とを有する水素供給方法であって、水素貯蔵容器
が、水素製造装置と接続することにより当該水素製造装
置から供給された水素を貯蔵し、または燃料電池と接続
することにより貯蔵した水素を燃料電池に対して供給す
る詰め替え式の水素貯蔵容器であって、水素を貯蔵する
水素貯蔵タンクと、水素に関する各種情報を記憶する記
憶手段と、記憶手段に記憶された水素に関する各種情報
及び水素製造装置または燃料装置の水素に関する各種情
報を処理するとともに水素製造装置と水素貯蔵タンクと
燃料電池に対して水素の貯蔵動作または供給動作を制御
する制御手段と、制御手段の要求に応じて水素に関する
各種情報を水素製造装置または燃料電池の間で授受する
通信手段とを備え、制御手段により貯蔵工程と供給工程
とにおいて水素製造装置と水素貯蔵容器と燃料電池とに
対して水素の貯蔵動作または供給動作を制御し、供給工
程の後、製造工程と貯蔵工程と供給工程とを、または貯
蔵工程と供給工程とを繰り返し行うことを特徴とするも
のである。
【0018】以上のような本発明にかかる水素供給方法
は、互換性、汎用性が高く再利用可能な水素貯蔵容器に
水素を貯蔵し、これを任意の場所に運搬可能とされてい
ることにより、汎用性に優れる。
【0019】すなわち、この水素供給方法では、水素が
運搬自在とされるため、場所的な自由度が大きく、ま
た、互換性、汎用性が高くを用いることにより水素が不
足した場合等において水素を共有する際の時間的自由度
も大きい。
【0020】そして、貯蔵、供給可能な水素貯蔵容器を
再利用するため、環境に配慮した水素供給方法とされ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる水素貯蔵容
器及び水素供給方法を、図面を参照して詳説する。
【0022】図1は、水素を燃料とする燃料電池システ
ムにおいて本発明にかかる水素供給方法を適用した場合
の水素製造から貯蔵、運搬、供給の流れを示すフローチ
ャートである。
【0023】水素を直接燃料とするタイプの燃料電池で
は、外部から水素を供給する必要がある。そこで、水素
を製造することが必要となるが、本発明にかかる水素供
給方法においては、図1に示したように、主に3種類の
エネルギー、すなわち余剰エネルギー、自然エネルギー
及び未使用エネルギーを利用して水素を製造することを
特徴とする。ここで、余剰電気エネルギーとしては例え
ば発電所の夜間電力を用いることができ、自然エネルギ
ーとしては例えば太陽光、風力などを用いることがで
き、また、未使用エネルギーは他の作業により副産物と
して得られるエネルギーであり、例えばゴミの焼却施設
などからの廃熟等を用いることができる。
【0024】現在、これらのエネルギーは利用率が低
く、その多くは未使用である。そこで、本発明において
は、これらのエネルギーを有効活用すべく、これらのエ
ネルギーを積極的に利用するものである。
【0025】そして、これらのエネルギーを電気エネル
ギーに変換し、この電気エネルギーを利用して水の電気
分解を行い水素を製造する。さらに、この水素供給方法
では、このようにして製造した水素を後述する再利用可
能な汎用性の高い水素貯蔵容器に貯蔵し、これを任意の
場所に運搬して燃料電池に供給して発電を行う。
【0026】したがって、本発明にかかる水素供給方法
は、上述したエネルギーを利用して製造した水素を回
収、再利用可能な専用の水素貯蔵容器に貯蔵し、任意の
場所に配された燃料電池まで運搬自在とされているた
め、汎用性に優れた水素供給方法といえる。すなわち、
この水素供給方法では、水素が運搬自在とされるため、
場所的な自由度が大きく、また、貯蔵、供給可能な水素
貯蔵容器を利用するため、他の水素貯蔵容器からの移し
替えも可能とされ、水素が不足した場合等において水素
を共有する際の自由度も大きい。そして、貯蔵、供給可
能な水素貯蔵容器を再利用するため、環境に配慮した水
素供給方法であるともいえる。
【0027】図2は、図1に示した水素供給方法に使用
する水素貯蔵容器の一例を示す概略構成図である。この
水素貯蔵容器は、水素製造装置11、燃料電池12また
は他の水素貯蔵容器と接続するための接続器1、水素の
貯蔵と供給に対してガス流路を切り換える切換弁2、水
素の供給流量を調整する流量調整弁3、水素の供給圧力
を調整する圧力調整弁4、貯蔵した水素の逆流を防止す
る逆止弁5、各調整弁や貯蔵量などの情報を制御する制
御装置6、水素貯蔵タンク内の水素貯蔵量や温度等を検
出する検出器7、水素貯蔵タンク内の温度を調整する温
度調整器8、水素貯蔵タンク9とを備えて構成される。
【0028】接続器1は、水素製造装置11や水素供給
装置(水素タンク)、あるいは燃料電池12、燃料電池
を有する機器、さらには他の水素貯蔵容器に対して設け
られた後述する接続器21に接離自在に設けられ、これ
らに接続して固定することが可能であり、かつ接続後は
水素を完全に密封する構造を有している。また、この接
続器1には、後述する水素製造装置11あるいは燃料電
池12などの装置との間で、水素の貯蔵または供給に関
する各種情報を授受するための電気的な接点(コネク
タ)が設けてある。
【0029】図3は接続器1の一構成例を示す概略図で
あり、(a)は正面図、(b)は断面図である。また、
図4は、接続器1と接続して用いられる接続器21の一
構成例であり、(a)は正面図、(b)は断面図であ
る。また、図5は接続器1と接続器21とを接続させた
状態を示している。水素の貯蔵または供給は、接続器1
を設けた水素貯蔵容器10と、接続器21を設けた水素
製造装置11または燃料電池12とを接続することによ
って行なうことができる。
【0030】図3において、接続器1の本体13には、
略中央部に水素の流路14が設けてある。また、本体1
3には、他の機器との間で情報の授受を行なうためのコ
ネクタが設けてある。接続器1におけるコネクタは固定
端子15、可動端子19及び固定端子15と可動端子1
9とを電気的に接続するスプリング17により構成され
ている。これらの固定端子15、スプリング17及び可
動端子19は、絶縁部16によって、本体13及び他の
端子と電気的に絶縁されている。ただし、接続器1の本
体13を絶縁材料で製作する場合は、この絶縁部16は
設ける必要はない。
【0031】次に接続器1のコネクタに設けたスプリン
グ17の機能について説明する。接続器1と接続器21
との接続では、図5に示すように図3における接続器1
のE面と図4における接続器21のF面とが接触した状
態で固定される。このとき、接続器1のコネクタに設け
たスプリング17は、接続器1と接続器21の各寸法の
ばらつきを吸収する役割を果たす。すなわち、スプリン
グ17は、その弾性により接続器1と接続器21の各寸
法のばらつきを吸収し、接続器1と接続器21とを正常
な状態で接合させる役割を果たす。
【0032】接続器1、接続器21のコネクタの端子
を、共に固定端子とした場合には、接続器1及び接続器
21の各寸法のばらつきによって、接続器1のE面と接
続器21のF面とが接触しても固定端子同士が未接触状
態となり、電気的な接続が不良となる虞がある。また、
逆に、固定端子同士が先に接触する場合には、接続器1
のE面と接続器21のF面との接触の妨げとなって接続
器1のE面と接続器21のF面との接触が不完全とな
り、これに起因して水素流路が密閉されずに水素が外部
に漏れるという不具合を生じる虞がある。
【0033】そこで、接続器1において、コネクタを固
定端子15、可動端子19、及び固定端子15と可動端
子19とを電気的に接続するスプリング17により構成
し、このスプリング17の弾性を利用して接続器1と接
続器21の各寸法のばらつきを吸収することにより接続
器1と接続器21との各寸法のばらつきを吸収し、接続
器1と接続器21とを正常な状態で接合させることが可
能となる。
【0034】また、図4に示した接続器21について
も、接続器21の本体22の略中央部に水素の流路23
が設けられ、当該本体22に、他の機器との間で情報の
授受を行うためのコネクタが固定端子26により形成さ
れている。そして、この固定端子26は、絶縁部25に
よって本体22及び他の端子と電気的に絶縁されてい
る。ただし、この絶縁部25は、接続器21の本体22
を絶縁材料で作製した場合には設ける必要はない。
【0035】また接続器21には、接続器1と接続した
際に水素の流路23と外部とを遮断するためのシールド
24を設けてある。このようなシールド24としては、
例えばOリングが好適である。シールド24としてOリ
ングを用いた場合には、接続器1と接続器21が接続さ
れると、図3に示した接続器1のE面と、図4に示した
接続器21のF面とが接触し、Oリングが潰れることに
より水素の流路23が外部と遮断され、水素が外部に漏
れるのを防ぐことが可能となる。しかしながら、シール
ド24は、Oリングに限定されるものではなく、水素の
流路23と外部とを確実に遮断することが可能なもので
あればいずれのものも用いることができ、例えばガスケ
ットなどを用いることもできる。
【0036】このような接続器1と接続器21とが接続
されると、接続器1の可動端子19と接続器21の固定
端子26とが接触して電気的につながり、情報の授受が
可能となる。この時、接続器1の本体13に設けた位置
決め用のピン20と、接続器21に設けた位置決め用の
溝27との位置が一致して位置決め用のピン20と位置
決め用の溝27とが嵌合することにより接続器1と接続
器21の接続が完了する。そして、この状態において接
続器1に設けられた各種端子、具体的には、端子A2
8、端子B29、端子C30及び端子D31と、これに
対応して接続器21に設けられた各種端子、具体的に
は、端子a32、端子b33、端子c34及び端子d3
5の位置が一致するように構成されている。
【0037】位置決めピン20に関して、以下に具体的
な例を用いて説明する。例えば図3及び図4において、
接続器1の端子A28〜端子D31及び接続器21の端
子a32〜端子d35を以下のように設定する。
【0038】端子設定 端子A:信号用端子(+) 端子B:信号用端子(一) 端子C:制御装置用電源端子(+) 端子D:制御装置用電源端子(一) 端子a:信号用端子(+) 端子b:信号用端子(−) 端子c:制御装置用電源端子(+) 端子d:制御装置用電源端子(−)
【0039】ここで、接続器1の端子A28〜端子D3
1及び接続器21の端子a32〜端子d35は、上述し
たように接続器1の本体13に設けた位置決め用のピン
20と、接続器21に設けた位置決め用の溝27との位
置が一致して位置決め用のピン20と位置決め用の溝2
7とが嵌合することにより、対応する端子同士の位置が
一致し、対応する端子同士が接続される。すなわち、位
置決め用のピン20と位置決め用の溝27との位置が一
致した場合のみ、端子A28と端子a32、端子B29
と端子b33、端子C30と端子c34、及び端子D3
1と端子d35とがそれぞれの位置が一致し、接続され
る。
【0040】そして、端子A28と端子a32とが接続
されることより、接続器1側の信号用端子(+)と接続
器21側の信号用端子(+)とが電気的に接続され、接
続器1と接続器21との間で信号の授受が可能となる。
同様に、端子B29と端子b33、端子C30と端子c
34、及び端子D31と端子d35とが接続されるによ
り接続器1側の信号用端子(−)、制御装置用電源端子
(+)、制御装置用電源端子(−)と接続器21側の信
号用端子(−)、制御装置用電源端子(+)、制御装置
用電源端子(−)とがそれぞれ接続されることとなり、
接続器1と接続器21との間で信号の授受や電源の供給
が可能となる。
【0041】また位置決め用ピン20と位置決め用溝2
7との位置が一致しない場合には、位置決め用ピン20
がストッパーの役割を果たし、接続器1と接続器21と
は図4に示したように正常な接続状態になることはな
い。
【0042】したがって、位置決め用ピン20と位置決
め用溝27とを設けてこのような構造とすることによ
り、異なる種類の端子、例えば接続器1の端子Aと接続
器21の端子bとが誤って接続される等の、接続の不具
合が生じることを防止することができる。
【0043】また接続器1には、接続器1と接続器21
を接続、固定するためのナット18が設けてある。そし
て、接続器1のナット18と接続器21に設けたネジに
よって、図5に示すように接続器1と接続器21とが確
実に固定される。
【0044】上記においては、接続器1と接続器21の
固定方法としてネジ方式による例を示したが、接続器1
と接続器21とのの固定方法としては、ネジ方式に限定
されるものでなく、接続器1と接続器21とを確実に固
定できるものであれば種々の方法を用いることが可能で
あり、例えば、空圧機器に用いられているワンタッチ継
ぎ手のような構造や、BNCコネクタのような構造も用
いることができる。
【0045】また、上記においては、接続器1及び接続
器21において4カ所にコネクタを設けた場合について
説明したが、コネクタの数は、これに限定されるもので
はなく、水素貯蔵容器の構成等に応じて、所望の数のコ
ネクタを設けることができ、図3及び図4においては、
例えば端子A〜端子D、または端子a〜端子dの配され
た同一円周上に新たな端子を増設することができる。
【0046】次に切換弁2について説明する。切換弁2
は、外部の機器から水素貯蔵容器10へ水素を貯蔵する
場合と、水素貯蔵容器10から燃料電池12などの外部
の機器へ水素を供給する場合とで、水素の流路を切り換
えるための電磁弁である。水素貯蔵容器10内部に切換
弁2を設けることにより、接続器1における水素の接続
口を1つにすることが可能となる。また、この切換弁2
は、後述する制御装置によってその動作を制御すること
が可能とされているため、切換作業を簡便且つ確実に行
うことができる。この切換弁2は、例えばいわゆる既存
の3位置タイプの電磁弁を用いることができる。切換弁
2として、3位置タイプの電磁弁を用いた場合には、水
素を供給する際には、弁を供給側に切り換え、また、水
素を貯蔵する際には、弁を貯蔵側に切り換えて使用す
る。そして、制御装置6からの制御信号がないとき、ま
たは制御装置6からの制御信号が途切れたときには、水
素貯蔵タンク9と外部とを遮断する位置、すなわち遮断
位置に弁が切り換わることにより、水素貯蔵タンク9か
らの水素の潰れを防止する役割も果たす。
【0047】流量調整弁3及び圧力調整弁4は、水素を
燃料電池12等の他の機器に供給する際に、水素貯蔵容
器10から供給する水素の圧力及び流量を調整する役割
を果たす。これは、燃料電池12等の水素を供給される
機器において適正な供給圧力や流量が決まっている場合
等において、確実且つ安全に水素の供給を行え、また、
水素貯蔵容器に装備されているため、別途器具を用いる
必要がないため、供給作業を簡便に行うことができる。
そして、この流量調整弁3及び圧力調整弁4は、後述す
る制御装置6によってその動作を制御することが可能と
されているため、切換作業を簡便且つ確実に行うことが
できる。
【0048】逆止弁5は、水素貯蔵タンク9に貯蔵した
水素の逆流を防止するためのものであり、例えば水素を
貯蔵中に誤って接続器1が外れた場合に、水素貯蔵タン
ク9からの水素の漏れを防止する役割を果たす。
【0049】検出器7は、例えば水素貯蔵タンク9内の
水素貯蔵量の計測や、水素貯蔵タンク9内の温度を計測
するものである。検出器7で計測された情報は、制御装
置6に送られ、例えば燃料電池12あるいは燃料電池に
よって駆動している機器との間で交換することにより水
素の供給作業、または、供給後の燃料電池12の稼働に
関するデータとして用いることができる。例えば、水素
貯蔵量の情報を燃料電池12あるいは燃料電池によって
駆動している機器との間で交換することにより、水素供
給後の燃料電池12の使用可能な時間を算出するといっ
たことが可能となる。また、水素貯蔵タンク9に水素を
貯蔵している場合には、検出器7で計測された情報が、
水素供給停止指令を発するためのデータとなる。そし
て、検出器7は、これに限定されることはなく、所望の
情報を得るために種々の検出装置を用いることができ
る。
【0050】次に温度調整器8について説明する。温度
調整器8は、水素貯蔵タンク9内の温度を調整するため
のものである。すなわち、温度制御装置8は、制御装置
6により制御され、適宜水素貯蔵タンク9内の温度を一
定に保つ役割を果たす。
【0051】例えば水素吸蔵合金を用いた水素貯蔵(吸
蔵)方式の場合、水素貯蔵の際には発熱反応によって貯
蔵タンク9の温度が上昇し、逆に水素を他の機器へ供給
(放出)する際には、吸熟反応によって水素貯蔵タンク
9の温度が低下する。そして、水素貯蔵タンク9内の温
度の上昇は、水素の貯蔵(吸蔵)に要する時間を増加さ
せてしまうため好ましくない。したがって、上述した水
素貯蔵の際の発熱は、水素の貯蔵(吸蔵)に要する時間
を増加させるという不具合を生じさせる。
【0052】そこで、このような場合に、上述した検出
器7で計測した貯蔵タンク9内の温度を基に、制御装置
6が温度調整器8を制御して、温度調整器8により水素
貯蔵タンク9の温度を一定に保つようにする。このよう
に温度調整器8により水素貯蔵タンク9内の温度を調整
して一定に保つことで、水素の貯蔵作業、または供給作
業を速やかに、あるいは滑らかに行なうことが可能とな
り、水素の貯蔵、または供給を効率的にまた、安全に行
うことが可能とされる。
【0053】水素貯蔵タンク9は、水素の貯蔵方法によ
って以下の3種類のものを用いることができる。すなわ
ち、水素を高圧ガスの状態で貯蔵する既存のガスボン
ベ、水素吸蔵合金を用いて水素を貯蔵(吸蔵)する容
器、カーボンナノチューブを用いて水素を貯蔵(吸蔵)
する容器の3種類のものを用いることができる。
【0054】次に、図6を用いて制御装置6について説
明する。制御装置6は、メモリー41とCPU42とイ
ンターフェイス(以下、I/Fと略記する。)43とを
備えて構成される。
【0055】ここで、メモリー41は、水素に関する各
種情報を記憶する記憶手段である。すなわち、メモリー
41は、例えば水素貯蔵タンク9の種類や容量、水素貯
蔵タンク9に用いられている水素吸蔵体の種類、水素貯
蔵量、水素貯蔵履歴、水素貯蔵タンク9もしくは水素貯
蔵容器10の使用期限等の各種情報を記憶しておく役割
を果たす。水素貯蔵容器10は、メモリー41を備え、
上述したような各種情報を集約して記憶しておくことが
できるため、水素の貯蔵、供給に関する管理を簡便に且
つ確実に行うことが可能である。
【0056】CPU42は、記憶手段に記憶された水素
に関する各種情報及び水素製造装置11または燃料電池
12の水素に関する各種情報を処理するとともに水素貯
蔵タンク9と水素製造装置11と燃料電池12とに対し
て水素の貯蔵動作または供給動作を制御する制御手段で
ある。すなわち、CPU42は、外部装置、例えば水素
製造装置11や燃料電池12から送られた情報や、検出
器7からの情報、メモリー41に記憶された情報等の各
種情報を処理し、また、この処理結果に基づいて切換弁
2、流量調整弁3、圧力調整弁4、温度調整器8、水素
製造装置11や燃料電池12などに指令を発し、水素の
貯蔵動作または供給動作を自動制御もしくは手動制御す
ることができる。したがって、水素貯蔵容器10は、C
PU42を備え、上記のような制御を行うため、煩雑な
水素の貯蔵動作または供給動作を自動制御することが可
能であり、水素の貯蔵動作または供給動作を簡便且つ確
実に行うことが可能である。
【0057】そして、I/F43は、制御手段の要求に
応じて水素に関する各種情報を水素製造装置11または
燃料電池12との間で授受する通信手段である。すなわ
ち、I/F43は、CPU42が外部装置、例えば水素
製造装置11や燃料電池12等を制御する場合や、CP
U42がこれらの外部装置から各種情報を収集する場合
に、各種の情報信号をCPU42と外部装置との間で授
受する通信手段である。したがって、水素貯蔵容器10
は、I/F43を備えることにより、当該I/F43を
介して外部装置と情報の授受を行うことができ、上述し
たCPU42により種々の制御を行うことができる。
【0058】したがって、水素貯蔵容器10は、メモリ
ー41とCPU42とI/F43とを備えているため、
水素の貯蔵動作または供給動作を制御装置6において簡
便且つ確実に一括して行うことが可能であり、利便性に
優れた水素貯蔵容器を実現することができる。
【0059】次に、図7を用いて水素を貯蔵する際の制
御装置6による制御について具体的に説明する。図7
は、水素製造装置11から水素貯蔵タンク9に水素を貯
蔵する際の制御装置6による制御の一例を示したフロー
チャートである。
【0060】水素を貯蔵する場合には、制御装置6内の
CPU42がI/F43を介して、外部の水素製造装置
11等に水素供給開始の指令を発し(S1、S2)、水
素製造装置11から水素貯蔵タンク9への水素の供給を
開始する(S3)。また、CPU42は、検出器7に水
素貯蔵タンク9内の温度計測の指令を発し、検出器7
は、水素貯蔵タンク9内の温度計測を開始する(S
9)。そして、検出器7は、計測情報をCPU42に送
り、CPU42は、検出器7の計測情報により、水素の
貯蔵に伴って水素貯蔵タンク9内の温度が水素の貯蔵速
度に影響を及ぼす程度まで変化したと判断した場合に
は、CPU42が水素貯蔵タンク9内の温度調整器8を
制御して(S10)、水素貯蔵タンク9内の温度を適温
となるように調整する(S11)。そして、ステップS
9,S10,S11は、水素の貯蔵中は、常に繰り返し
行われている。
【0061】また、CPU42は、水素製造装置11か
ら水素貯蔵タンク9に供給された水素の貯蔵量を検出器
7に検出させ(S4)、CPU42は、この検出情報、
すなわち水素の貯蔵量の多少を所望の設定値と比較判断
する(S5)。そして、CPU42は、水素貯蔵タンク
9内の水素の貯蔵量が設定値に達したと判断した場合に
は、I/F43を介して、外部の水素製造装置11等に
水素供給停止の指令を発し(S6、S7)、水素製造装
置11は水素貯蔵タンク9に対する水素供給を停止する
(S8)。
【0062】また、CPU42は、水素製造装置11等
に水素供給停止の指令を発するとともに、メモリー41
に例えば水素貯蔵量、水素吸蔵体の種類、水素吸蔵履
歴、水素製造装置11の使用期限等の情報を記憶させ
る。
【0063】次に、図8を用いて水素を供給する際の制
御装置6による制御について具体的に説明する。図8
は、水素貯蔵タンク9から燃料電池12に水素を供給す
る際の制御装置6による制御の一例を示したフローチャ
ートである。
【0064】水素を供給する場合には、まず、外部の燃
料電池12が適正供給圧力、流量、供給量等の情報をI
/F43を介して送信する(S21、S22)。そし
て、これらの情報を制御装置6内のCPU42が受け取
り、CPU42は、この情報に基づいて切換弁2に対し
て弁を供給側に切り替えるように指令を発する(S2
3、S24)。また、CPU42は、圧力調整弁4及び
流量調整弁3に対して適正な供給条件で供給を行うよう
に指令を発して燃料電池12に対する水素の供給が開始
する(S23、S25)。
【0065】また、CPU42は、検出器7に水素貯蔵
タンク9内の温度計測の指令を発し、検出器7は、水素
貯蔵タンク9内の温度計測を開始する(S31)。そし
て、検出器7は、計測情報法をCPU42に送り、CP
U42は、検出器7の計測情報により、水素の貯蔵に伴
って水素貯蔵タンク9内の温度が水素の供給速度に影響
を及ぼす程度まで変化したと判断した場合には、CPU
42が水素貯蔵タンク9内の温度調整器8を制御し(S
32)、温度調整器8は水素貯蔵タンク9内の温度を適
温となるように調整する(S33)。そして、ステップ
S9,S10,S11は、水素の供給中は、常に繰り返
し行われている。
【0066】また、CPU42は、水素貯蔵タンク9か
ら燃料電池12に供給された水素の供給量を燃料電池1
2に検出させ(S26)、I/F43を介して受け取る
(S27、S28)。CPU42は、この検出情報、す
なわち水素の供給量の多少を所望の設定値と比較判断す
る(S28)。そして、CPU42は、燃料電池12に
対する水素の供給量が設定値に達したと判断した場合に
は、切換弁2等の各弁に対して水素供給停止の指令を発
し、燃料電池12に対する水素供給を停止する(S2
9、S30)。
【0067】また、CPU42は、切換弁2等の各弁に
対して水素供給停止の指令を発するとともに、検出器7
に対して水素貯蔵タンク9内の水素貯蔵量(残量)等を
計測するように指令を発し(S34)、検出器7は、水
素貯蔵量等の情報をCPU42に送る(S29)。そし
て、CPU42は、水素貯蔵量等の情報を供給日時等の
情報とともにメモリー41に送り(S29)、メモリー
41は、これらの情報を記憶する。
【0068】以上、水素を貯蔵または供給する際の制御
装置6による制御について説明したが、水素の貯蔵及び
供給何れの場合にも、制御装置6を作動させるための電
源は、接続器1に設けたコネクタを介し、外部の水素製
造装置11あるいは燃料電池12などから供給される。
したがって、水素貯蔵容器10自体に電源装置を備える
ことなく、上述した制御を行うことが可能である。
【0069】そして、水素貯蔵容器10における水素吸
蔵タンク9の種類や水素吸蔵体の種類、あるいは水素貯
蔵容器9の使用履歴、水素貯蔵容器9の使用期限、水素
貯蔵量等のメモリー41に記憶された情報は、必要に応
じて、CPU42からI/F43を介して外部の機器へ
送信することにより、例えば水素製造装置11に設けた
モニターなどで内容を確認することが可能である。
【0070】以上、説明したように水素貯蔵容器10
は、メモリー41とCPU42とI/F43とを備えて
いるため、水素の貯蔵動作または供給動作を制御装置6
において簡便且つ確実に一括して行うことが可能であ
る。そして、水素貯蔵容器の大きさや形状に制限はない
ので、例えば現行のICカードに小型の水素貯蔵タンク
と各種の弁を設ければ、薄型の水素貯蔵容器を実現する
ことも可能となる。
【0071】また、本発明にかかる水素供給方法は、こ
のような水素貯蔵容器を用いて、外部装置である水素製
造装置11や燃料電池12の制御を水素貯蔵容器の制御
装置6によって行うため、水素の貯蔵、供給を簡便に且
つ確実に行うことが可能である。
【0072】そして、この水素供給方法によれば、この
ような水素貯蔵容器と上述した余剰エネルギー、自然エ
ネルギーや未使用エネルギーを利用した水素製造装置と
組み合わせることにより、時間や場所にとらわれずに水
素の製造・貯蔵、供給が可能となり、非常に利便性の良
い水素供給方法を提供することが可能である。
【0073】以上のような本発明にかかる水素供給方法
は、互換性、汎用性が高く再利用可能な水素貯蔵容器に
水素を貯蔵し、これを任意の場所に運搬可能とされてい
ることにより、汎用性に優れる。
【0074】すなわち、この水素供給方法では、水素が
運搬自在とされるため、場所的な自由度が大きく、ま
た、互換性、汎用性が高く再利用可能な水素貯蔵容器を
用いることにより水素が不足した場合等において水素を
共有する際の時間的自由度も大きい。
【0075】そして、貯蔵、供給可能な水素貯蔵容器を
再利用するため、環境に配慮した水素供給方法とされ
る。
【0076】次に、上述した水素貯蔵容器及び水素供給
方法の応用例について説明する。未使用エネルギーを発
電に利用して水素を製造する方法としては、ゴミの焼却
施設のような大規模のものだけでなく、中規模、小規模
なものも提案されている。例えば、ソニー株式会社か
ら、車のサスペンションの上下運動を利用した発電・水
素製造装置や、エレベーターの昇降を利用した発電・水
素製造装置などが提案されている。
【0077】ここで、車のサスペンションの上下運動を
利用した発電・水素製造装置に本発明を適用することが
できる。すなわち、サスペンションの上下運動によって
発電した電気で水素を製造し、車内に取り付けた水素貯
蔵容器に水素を貯蔵し、この水素貯蔵容器を例えば携帯
電話に内蔵された燃料電池に供給する。この場合、車内
に取り付けた水素貯蔵容器から携帯電話内の水素タンク
に水素を移しても良く、また、携帯電話に内蔵できる程
度の小型の水素貯蔵容器を用いることにより、水素貯蔵
容器を直接携帯電話に取り付けて使用することが可能と
なる。
【0078】
【発明の効果】本発明にかかる水素貯蔵容器は、外部装
置と接続することにより当該外部装置から供給された水
素を貯蔵し、または他の外部装置と接続することにより
上記貯蔵した水素を上記他の外部装置に対して供給する
詰め替え式の水素貯蔵容器であって、上記水素を貯蔵す
る水素貯蔵タンクと、上記水素に関する各種情報を記憶
する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された上記水素に
関する各種情報及び上記外部装置または上記他の外部装
置の上記水素に関する各種情報を処理するとともに上記
外部装置と上記水素貯蔵タンクと上記他の外部装置に対
して上記水素の貯蔵動作または供給動作を制御する制御
手段と、上記制御手段の要求に応じて上記水素に関する
各種情報を上記外部装置または上記他の外部装置の間で
授受する通信手段とを備えてなるものである。
【0079】以上のような本発明にかかる水素貯蔵容器
は、上述した記憶手段と制御手段と通信手段を備えるこ
とにより、水素の貯蔵動作または供給動作を簡便且つ確
実に一括して行うことが可能である。
【0080】また、この水素貯蔵容器は、水素貯蔵容器
間においても水素の授受を行うことができるため、互換
性、汎用性が高く、また、詰め替え式の水素貯蔵容器で
あるため、回収して繰り返し再利用することができる。
【0081】また、本発明にかかる水素供給方法は、水
素製造装置において水素を製造する製造工程と、上記製
造された水素を水素貯蔵容器に貯蔵する貯蔵工程と、上
記貯蔵された水素を燃料電池に供給する供給工程とを有
する水素供給方法であって、上記水素貯蔵容器が、上記
水素製造装置と接続することにより当該水素製造装置か
ら供給された上記水素を貯蔵し、または上記燃料電池と
接続することにより上記貯蔵した水素を上記燃料電池に
対して供給する詰め替え式の水素貯蔵容器であって、上
記水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと、上記水素に関する
各種情報を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶さ
れた上記水素に関する各種情報及び上記水素製造装置ま
たは上記燃料装置の上記水素に関する各種情報を処理す
るとともに上記水素製造装置と上記水素貯蔵タンクと上
記燃料電池に対して上記水素の貯蔵動作または供給動作
を制御する制御手段と、上記制御手段の要求に応じて上
記水素に関する各種情報を上記水素製造装置または上記
燃料電池の間で授受する通信手段とを備え、上記制御手
段により上記貯蔵工程と上記供給工程とにおいて上記水
素製造装置と上記水素貯蔵容器と上記燃料電池とに対し
て上記水素の貯蔵動作または供給動作を制御し、上記供
給工程の後、上記製造工程と上記貯蔵工程と上記供給工
程とを、または上記貯蔵工程と上記供給工程とを繰り返
し行うものである。
【0082】以上のような本発明にかかる水素供給方法
は、互換性、汎用性が高く再利用可能な水素貯蔵容器に
水素を貯蔵し、これを任意の場所に運搬可能とされてい
ることにより、汎用性、利便性に優れる。
【0083】すなわち、この水素供給方法では、水素が
運搬自在とされるため、場所的な自由度が大きく、ま
た、互換性、汎用性が高くを用いることにより水素が不
足した場合等において水素を共有する際の時間的自由度
も大きい。
【0084】そして、貯蔵、供給可能な水素貯蔵容器を
再利用するため、環境に配慮した水素供給方法とされ
る。
【0085】したがって、本発明によれば、互換性、汎
用性に優れ、簡便に水素の貯蔵または供給を行うことが
できる利便性に優れた水素貯蔵容器及び水素供給方法を
提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる水素供給方法を適用した場合の
水素製造から貯蔵、運搬、供給の流れを示すフローチャ
ートである。
【図2】本発明にかかる水素貯蔵容器の一例を示す概略
構成図である。
【図3】接続器1の一構成例を示す概略図であり、
(a)は正面図、(b)は断面図である。
【図4】接続器21の一構成例であり、(a)は正面
図、(b)は断面図である。
【図5】接続器1と接続器21とを接続させた状態を示
す断面図である。
【図6】制御装置6の構成を説明する構成図である。
【図7】水素を貯蔵する際の制御装置6による制御の一
例を示したフローチャートである。
【図8】水素を供給する際の制御装置6による制御の一
例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 接続器、2 切換弁、3 流量調整弁、4 圧力調
整弁、5 逆止弁、6制御装置、7 検出器、8 温度
調整器、9 水素貯蔵タンク、10 水素貯蔵容器、1
1 水素製造装置、12 燃料電池

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部装置と接続することにより当該外部
    装置から供給された水素を貯蔵し、または他の外部装置
    と接続することにより上記貯蔵した水素を上記他の外部
    装置に対して供給する詰め替え式の水素貯蔵容器であっ
    て、 上記水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと、 上記水素に関する各種情報を記憶する記憶手段と、 上記記憶手段に記憶された上記水素に関する各種情報及
    び上記外部装置または上記他の外部装置の上記水素に関
    する各種情報を処理するとともに上記外部装置と上記水
    素貯蔵タンクと上記他の外部装置に対して上記水素の貯
    蔵動作または供給動作を制御する制御手段と、 上記制御手段の要求に応じて上記水素に関する各種情報
    を上記外部装置または上記他の外部装置の間で授受する
    通信手段とを備えることを特徴とする水素貯蔵容器。
  2. 【請求項2】 上記外部装置または上記他の外部装置と
    接離自在とされ、上記外部装置または上記他の外部装置
    との間で上記水素の授受を行う接続器を備えることを特
    徴とする請求項1記載の水素貯蔵容器。
  3. 【請求項3】 上記接続器は、上記外部装置または上記
    他の外部装置との間で上記水素の授受が行われる流路
    と、上記外部装置または上記他の外部装置との間で上記
    水素に関する各種情報を電気的に送受信するための端子
    を有することを特徴とする請求項2記載の水素貯蔵容
    器。
  4. 【請求項4】 上記外部装置は、水素製造装置であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の水素貯蔵容器。
  5. 【請求項5】 上記他の外部装置は、燃料電池であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の水素貯蔵容器。
  6. 【請求項6】 上記他の外部装置は、他の水素貯蔵容器
    であることを特徴とする請求項1記載の水素貯蔵容器。
  7. 【請求項7】 上記水素貯蔵タンク内に、当該水素貯蔵
    タンク内の温度の検出及び当該水素貯蔵タンク内の温度
    の調整を行う温度調整手段を有し、当該温度調整手段で
    の検出結果に基づき上記制御手段により当該温度調整手
    段を制御して上記水素貯蔵タンク内の温度調整を行うこ
    とを特徴とする請求項1記載の水素貯蔵容器。
  8. 【請求項8】 水素製造装置において水素を製造する製
    造工程と、上記製造された水素を水素貯蔵容器に貯蔵す
    る貯蔵工程と、上記貯蔵された水素を燃料電池に供給す
    る供給工程とを有する水素供給方法であって、 上記水素貯蔵容器が、上記水素製造装置と接続すること
    により当該水素製造装置から供給された上記水素を貯蔵
    し、または上記燃料電池と接続することにより上記貯蔵
    した水素を上記燃料電池に対して供給する詰め替え式の
    水素貯蔵容器であって、上記水素を貯蔵する水素貯蔵タ
    ンクと、上記水素に関する各種情報を記憶する記憶手段
    と、上記記憶手段に記憶された上記水素に関する各種情
    報及び上記水素製造装置または上記燃料装置の上記水素
    に関する各種情報を処理するとともに上記水素製造装置
    と上記水素貯蔵タンクと上記燃料電池に対して上記水素
    の貯蔵動作または供給動作を制御する制御手段と、上記
    制御手段の要求に応じて上記水素に関する各種情報を上
    記水素製造装置または上記燃料電池の間で授受する通信
    手段とを備え、 上記制御手段により上記貯蔵工程と上記供給工程とにお
    いて上記水素製造装置と上記水素貯蔵容器と上記燃料電
    池とに対して上記水素の貯蔵動作または供給動作を制御
    し、 上記供給工程の後、上記製造工程と上記貯蔵工程と上記
    供給工程とを、または上記貯蔵工程と上記供給工程とを
    繰り返し行うことを特徴とする水素供給方法。
  9. 【請求項9】 上記水素は、水を電気分解して製造され
    ることを特徴とする請求項8記載の水素供給方法。
  10. 【請求項10】 上記電気分解を行う際に余剰電気エネ
    ルギーを用いることを特徴とする請求項9記載の水素供
    給方法。
  11. 【請求項11】 上記電気分解を行う際に自然エネルギ
    ーを用いることを特徴とする請求項9記載の水素供給方
    法。
  12. 【請求項12】 上記電気分解を行う際に未使用エネル
    ギーを用いることを特徴とする請求項9記載の水素供給
    方法。
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