JP2003056483A - ポンプ及びこれを備えた空気調和装置 - Google Patents

ポンプ及びこれを備えた空気調和装置

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JP2003056483A
JP2003056483A JP2001250502A JP2001250502A JP2003056483A JP 2003056483 A JP2003056483 A JP 2003056483A JP 2001250502 A JP2001250502 A JP 2001250502A JP 2001250502 A JP2001250502 A JP 2001250502A JP 2003056483 A JP2003056483 A JP 2003056483A
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pump
fluid
cylindrical body
refrigerant
peripheral surface
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Toshiyuki Goto
利行 後藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体に対して摩擦力を与え圧送する円柱体
を、常に安定して回転支持することが可能なポンプ、及
びこれを備えた空気調和装置を提供することである。 【解決手段】 外筒体と、該外筒体内に同一の軸線を有
して収容された円柱体と、該円柱体の軸線方向一端側か
ら他端側へ流体を圧送するポンプ部とを備え、前記円柱
体は、該円柱体に連結された軸受用軸部と前記外筒体側
の内壁部との間における前記流体による流体潤滑によっ
て、前記外筒体に対して相対回転可能に軸支されている
ポンプにおいて、前記外筒体側の内壁部は、前記外筒体
に固定された軸受部材の内周面によって形成されてお
り、前記軸受部材には、前記流体が該軸受部材を通過す
るように流路が形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体(主として液
体)をその流体摩擦力により昇圧させ吐出するポンプ、
特に蓄熱式やガスヒートポンプ式、自動車用(カーエア
コン用)等の空気調和装置に適用され、液冷媒を搬送す
るのに好適なポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蓄熱式やガスヒートポンプ式、自
動車用(カーエアコン用)等の種々の空気調和装置に対
して、冷媒系統内を流通する低圧の液冷媒を搬送するた
めに、液冷媒ポンプが用いられてきており、このような
液冷媒ポンプとしては、一般的にロータリ式液冷媒ポン
プ適用されていた(特願平2000−098384参
照)。
【0003】ロータリ式液冷媒ポンプは、モータと同調
回転するロータによりポンプ室内に液冷媒を吸入したの
ち、ロータの偏心回転に伴い前記ポンプ室内で液冷媒を
徐々に昇圧し、ポンプ外部へと吐出する構造とされてい
る。
【0004】しかし、ロータリ式液冷媒ポンプは、ポン
プ仕様条件に合致させるよう高揚程とするために、ロー
タの回転数を上げ、液冷媒の流速を高速にすると、液冷
媒の脈動(圧力変化)が過大となり、圧送性能が不安定
且つ機械的寿命が短くなる等の問題を有しており、構造
上ロータ一回転あたりの揚程(液冷媒の吸入側と吐出側
の圧力差(差圧))を大きくできなかった。また、圧送
媒体である液冷媒がフロンやCO2、H2O等の場合、油
などに比べて粘性が非常に低く、圧縮性に乏しいこと
も、揚程が高められない一因である。
【0005】そこで、上記問題点を解消するために、ロ
ータの外周又はハウジングの内周に設けられたねじ加工
部(凹凸部)と液冷媒との間の流体摩擦力により、液冷
媒の吸入側と吐出側との間に大きな差圧を生じさせ、液
冷媒を低圧側(吸入側)から高圧側(吐出側)へ送出す
るねじ式液冷媒ポンプが開発されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のねじ式
液冷媒ポンプは、その内部構造が非常に複雑であるとと
もに、空気調和装置(ユニット)内に組み込む必要性か
らコンパクト化が望まれており、よって、ポンプ内を流
れる液冷媒の流路を確保するのが困難とされてきた。本
発明は、上述のような課題に鑑み、圧送する流体の流路
が内部に簡素に設けられたポンプ、及びこれを備えた空
気調和装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、外筒体と、該外筒体内に同一の軸線を有して収容さ
れた円柱体と、該円柱体の軸線方向一端側から前記外筒
体の内周面と前記円柱体の外周面との間隙に流体を導
き、前記外筒体と前記円柱体との相対回転によって前記
円柱体の軸線方向他端側へ前記流体を圧送するポンプ部
とを備え、前記円柱体は、該円柱体に連結された軸受用
軸部と前記外筒体側の内壁部との間における前記流体に
よる流体潤滑によって、前記外筒体に対して相対回転可
能に軸支されているポンプにおいて、前記外筒体側の内
壁部は、前記外筒体に固定された軸受部材の内周面によ
って形成されており、前記軸受部材には、前記流体が前
記軸受部材を通過するように流路が形成されているこ
と、を特徴としている。
【0008】このポンプにおいては、円柱体が、該円柱
体に連結された軸受用軸部と外筒体に固定された軸受部
材の内周面との間における流体潤滑によって、外筒体に
対して相対回転可能に支持されているとともに、軸受部
材には、圧送される流体が通過するよう流路が形成され
ている。つまり、軸受部材は円柱体に対する軸受機能と
流体の流路機能とが兼ね備えられることとなる。従っ
て、流体が通過する流路をポンプ内に簡素に設けること
が可能となり、構造を簡素化し、ポンプをコンパクト化
できる。
【0009】請求項2に記載の発明は、外筒体と、該外
筒体内に同一の軸線を有して収容された円柱体と、該円
柱体の軸線方向一端側から前記外筒体の内周面と前記円
柱体の外周面との間隙に流体を導き、前記外筒体と前記
円柱体との相対回転によって前記円柱体の軸線方向他端
側へ前記流体を圧送するポンプ部とを備え、前記円柱体
は、該円柱体に連結された軸受用軸部と前記外筒体側の
内壁部との間における前記流体による流体潤滑によっ
て、前記外筒体に対して相対回転可能に軸支されている
ポンプにおいて、前記外筒体側の内壁部は、前記外筒体
の内周面によって形成されており、前記軸受用軸部に
は、前記流体が前記軸受用軸部を通過するように流路が
形成されていること、を特徴とするポンプ。
【0010】このポンプにおいては、円柱体が、該円柱
体に連結された軸受用軸部と外筒体の内周面との間にお
ける流体潤滑によって、外筒体に対して相対回転可能に
支持されているとともに、軸受用軸部に対して、圧送さ
れる流体が通過するよう流路が形成されている。つま
り、軸受用部材は、円柱体の支持機能と流体の流路機能
とが兼ね備えられることとなる。従って、流体が通過す
る流路をポンプ内に簡素に設けることが可能となり、構
造を簡素化し、ポンプをコンパクト化できる。また、円
柱体は、該円柱体が収容される「外筒体の内周面」との
間(以下、「軸受部」という)における流体潤滑によっ
て軸支されている。つまり、潤滑媒体である流体は、ポ
ンプ内部において、円柱体の回転軸線から最も離れた位
置に介在されることとなる。よって、「軸受部」におけ
る流体の流速(周速)は最も高速となる。従って、低粘
度の流体であっても、「軸受部」には、円柱体を常に安
定して回転支持し得るのに十分な厚さの液膜が形成され
ることとなる。
【0011】請求項3に記載の発明は、前記円柱体の外
周面、および前記外筒体の内周面の少なくともいずれか
一方に凹凸部が形成されていることを特徴としている。
【0012】このポンプにおいては、外筒体と円柱体と
の相対回転によって流体に生じさせる摩擦力を、外筒体
の内周面、および円柱体の外周面の少なくともいずれか
一方に形成された「凹凸部」によって作用させることが
できる。すなわち、平滑状態において材質が固有する摩
擦係数に比して、「凹凸部」が形成された面の摩擦係数
は非常に大きいため、圧送媒体である流体に対して最も
効果的に流体摩擦力を作用させうることが可能である。
【0013】請求項4に記載の発明は、前記円柱体の外
周面に雄ねじが加工され、且つ、前記雄ねじの加工方向
と逆加工方向の雌ねじが前記外筒体の内周面に加工され
ていることを特徴としている。
【0014】このポンプにおいては、外筒体と円柱体と
の相対回転によって流体に生じさせる摩擦力を、外筒体
の内周面および円柱体の外周面にそれぞれ形成された
「ねじ加工」によって作用させることができる。すなわ
ち、もっとも簡易な機械加工手段により、流体摩擦力を
作用させうるポンプ部の流路面を形成することができ、
本発明に係るポンプを効率よく製造できる。また、前記
ポンプ部を流れる流体の脈動を最小に抑制することが可
能である。しかも、外筒体の内周面および円柱体の外周
面に形成された、それぞれのねじ加工方向が逆方向であ
ることにより、ポンプ部における摩擦係数は著しく増大
される。よって、フロンやCO2、H2Oなどの低粘度の
流体(液冷媒)を圧送媒体として用いる場合でも、高揚
程で圧送することが可能となる。
【0015】請求項5に記載の発明は、水が貯溜され、
冷媒が流過する伝熱管が前記水中に浸漬された蓄熱槽
と、前記伝熱管と連結され、前記冷媒と室内気との熱交
換を行う室内熱交換器と、前記伝熱管と連結され、前記
冷媒と室外気との熱交換を行う室外熱交換器とを有する
蓄熱式空気調和装置において、前記室内熱交換器と前記
伝熱管とを結ぶ管路内に前記冷媒を循環させる、請求項
1乃至請求項4のいずれかに記載のポンプを備えている
ことを特徴としている。
【0016】請求項6に記載の発明は、内燃機関により
駆動される圧縮機と室外用熱交換器と複数の室内用熱交
換器とを備え、冷媒管路により連結したガスヒートポン
プ式空気調和装置において、前記室外用熱交換器あるい
は前記室内用熱交換器により凝縮された冷媒を循環させ
る、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のポンプを
備えていることを特徴としている。
【0017】請求項7に記載の発明は、圧縮機とコンデ
ンサとエバポレータとを備え、第一の冷媒管路にて連結
した一次サイクルと、前記エバポレータと車室用熱交換
器と冷媒ポンプとを備え、第二の冷媒管路にて連結した
二次サイクルからなる自動車用空気調和装置において、
前記冷媒ポンプは、請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載のポンプであることを特徴としている。
【0018】請求項5乃至請求項7に記載の各々の空気
調和装置に対して、請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載されたポンプをそれぞれ適用することにより、前記
空気調和装置の運転において、フロンやCO2、H2Oな
どの低粘度の流体(液冷媒)を冷媒として用いたとして
も、円柱体の回転機能、すなわちポンプ部の圧送機能を
常に安定維持し、よって、冷媒を安定して圧送すること
が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0020】(本発明のポンプに関する第一の実施形
態)まず、本発明のポンプに係る第一の実施形態であ
る、ねじ式液冷媒ポンプ16について、図1に基づき説
明する。図1に示すように、円形の内周面が長手方向に
延在する円筒部1aと缶状部1bとを有するハウジング
(外筒体)1は、吸入口Aおよび吐出口Bを有してい
る。ハウジング1内には、円柱形の圧送部材(円柱体)
3,円柱形の軸部(軸受用軸部)4a,4bおよびシャ
フト5を備えたロータ部材6が収容されている。ロータ
部材6は、その軸部4a,4bが、ハウジング1の内周
に固定された環状の軸受部材(軸受部材)2a,2bの
内周面において、該内周面とロータ部材6の軸部4a,
4bの外周面との間に圧送媒体である液冷媒を介在させ
ることにより、液冷媒を潤滑材として回転可能に軸支さ
れている。
【0021】圧送部材3の外周には、吸入口A側すなわ
ち圧送部材3の軸線方向一端側から、他端側すなわち吐
出口B側へ(図1の左側から右側へ)と液冷媒を送り出
すよう、雄ねじが加工されている。また、シャフト5
は、圧送部材3および軸部4a,4bに対して同一軸線
上に連結されており、その外周には、モータロータ10
等が缶状部1bに覆われた「キャンド(canned)
型」のモータ9が取り付けられている。つまり、モータ
9の回転駆動力によりモータロータ10が回転し、これ
によりロータ部材6がモータロータ10の軸心を中心と
して回転する構造となっている。また、軸受部材2a,
2bは、ロータ部材6の高速回転時において、ロータ部
材6の軸部4a,4bが安定支持されるよう、内径が十
分に大きく加工されている。また、軸受部材2a,2b
の側面には、図2に示すように、液冷媒が流れる複数の
通孔7a,7bがそれぞれ円周方向に一定間隔で設けら
れている。シャフト5には、軸受部材2bの通孔7bか
ら流出した液冷媒がポンプ外部へ吐出されるよう貫かれ
ている吐出孔8が設けられている。
【0022】ハウジング1の内周には、圧送部材3と対
置するよう(圧送部材3の外周面を囲むよう)、滑らか
な内周面を有する環状部材11が配設されており、圧送
部材3の外周と環状部材11の内周との間には間隙部
(ポンプ部)14が形成されている。また、軸受部材2
aの吸入口A側(図1の左側)にはスラスト軸受13が
隣接して設けられており、スラスト軸受13には、軸受
部材2aのそれぞれの通孔7aに対応(連通)した通孔
12が形成されている。
【0023】上述した構成により、ねじ式液冷媒ポンプ
16は、以下のように作用する。モータ9を駆動し、モ
ータロータ10をその軸心周りに回転させると、一体的
に連結されたロータ部材6は、軸部4a,4bの外周面
と軸受部材2a,2bの内周面との間に圧送媒体として
の液冷媒を介在させて、モータロータ10と同方向に回
転する。すると、吸入口Aから流入する液冷媒は、通孔
12および通孔7aを通過してハウジング1内へ吸入さ
れ、間隙部14へと進入する。そして、圧送部材3の回
転運動によって、液冷媒には間隙部14において流体摩
擦力が生じ、液冷媒は圧送部材3の外周面に引っ張られ
て運動を生じ、その圧力が間隙部14を進行するに連れ
て徐々に増大し高圧となる。高圧となった液冷媒は、通
孔7bを通過したのち吐出孔8に至り、ポンプ外部へと
吐出される。
【0024】すなわち、ねじ式液冷媒ポンプ16には、
軸受部材2a,2bおよびシャフト5に対して、それぞ
れ通孔7a,7bおよび吐出孔8が設けられている。つ
まり、軸受部材2a,2bは、ロータ部材6の軸受とし
ての機能を備えるとともに、液冷媒の流路をも有するこ
ととなる。よって、上述したように内部構成が複雑にな
りがちなポンプ内において、非常に簡素に流路を設ける
ことが可能となる。更には、図1に示すモータ9のよう
なキャンド型のモータがロータ部材6の駆動源として適
用される場合であっても、シャフト5がロータ部材6の
駆動軸としての機能を備えるとともに、液冷媒の流路を
有することとなり、ポンプが非常にコンパクト化され
る。
【0025】なお、上述したねじ式液冷媒ポンプ16で
は、軸受部材2a,2bは、通孔7a,7bがそれぞれ
円周方向に一定間隔で側端面に設けられている(図2)
が、これに限られるものではなく、図3に示すように、
外周面に一定間隔で複数の切欠き171が配置された歯
車形状を成すものであってもよい。また、通孔7a,7
bおよび切欠き171の数・大きさ・形状は、ポンプの
仕様(揚程など)により適宜決定されるものである。
【0026】(本発明のポンプに関する第二の実施形
態)次に、本発明のポンプに係る第二の実施の形態であ
る、ねじ式液冷媒ポンプ100を、図4を用いて説明す
る。図4に示すように、円形の内周面が長手方向に延在
する円筒部101aと缶状部101bとを有するハウジ
ング(外筒体)101が、吸入口aおよび吐出口bを有
している。ハウジング101内には、円柱形の圧送部材
(円柱体)103、円柱形の軸部(軸受用軸部)104
a,104b及びシャフト105を備えたロータ部材1
06が収容されている。そして、ロータ部材106は、
その軸部104a,104bが、ハウジング101の内
周面において、該内周面とロータ部材106の軸部10
4a,104bの外周面との間に、圧送媒体である液冷
媒を介在させることにより、液冷媒を潤滑材として、回
転可能に軸支されている。
【0027】圧送部材103の外周には、吸入口a側す
なわち圧送部材103の軸線方向一端側から、他端側す
なわち吐出口b側へ(図4の左側から右側へ)と液冷媒
を送出するよう雄ねじが加工されている。また、シャフ
ト105は、圧送部材103および軸部104a,10
4bに対して同一軸線上に連結されており、その外周に
は、モータロータ110等が缶状部101bに覆われた
「キャンド(canned)型」のモータ109が取り
付けられている。つまり、モータ109の回転駆動力に
よりモータロータ110が回転し、これによりロータ部
材106がモータロータ110の軸心を中心として回転
する構造となっている。
【0028】軸部104a,104bの側面には、液冷
媒が流れる複数の通孔107a,107bが、図5に示
すように、それぞれ円周方向に一定間隔で設けられてい
る。シャフト105には、軸部104bの通孔107b
から流出した液冷媒を、吐出口bからポンプ外部へ吐出
するよう貫かれた吐出孔108が設けられている。ハウ
ジング101の内周には、圧送部材103と対置するよ
う(圧送部材103の外周面を囲むよう)、滑らかな内
周面を有する環状部材111が配設されており、圧送部
材103の外周と環状部材111の内周との間には間隙
部(ポンプ部)114が形成されている。また、軸部1
04aの吸入口a側(図4の左側)にはスラスト軸受1
65が隣接して設けられており、スラスト軸受165に
は、通孔166が円周方向に一定間隔で形成されてい
る。
【0029】ねじ式液冷媒ポンプ100は、上述した構
成により、以下のように作用する。モータ109を駆動
し、モータロータ110をその軸心周りに回転させる。
このとき、一体的に連結されたロータ部材106は、軸
部104a,104bの外周面とハウジング101の内
周面との間に、圧送媒体としての液冷媒を介在させて、
モータロータ110と同方向に回転する。すると、吸入
口aから流入する液冷媒が、通孔166および通孔10
7aを通過してハウジング101内へ吸入され、間隙部
114へと進入する。そして、圧送部材103の回転運
動によって、液冷媒には間隙部114において流体摩擦
力が生じ、液冷媒は圧送部材103の外周面に引っ張ら
れて運動を生じ、その圧力が間隙部114を進行するに
つれて徐々に増大し高圧となる。高圧となった液冷媒
は、通孔107bを通過したのち吐出孔108に至り、
吐出口bからポンプ外部へと吐出される。
【0030】すなわち、ねじ式液冷媒ポンプ100に
は、軸部104a,104bおよびシャフト105に対
して、それぞれ通孔107a,107bおよび吐出口1
08が設けられている。つまり、軸部104a,104
bおよびシャフト105は、それぞれロータ部材106
の支持軸,駆動軸としての機能を備えるとともに、液冷
媒の流路をも有することとなる。よって、第一の実施形
態と同様に、構成が複雑になりがちなポンプ内におい
て、非常に簡素に流路を設けることが可能となり、ポン
プがコンパクト化される。
【0031】さらに、第二の実施形態のねじ式液冷媒ポ
ンプ100においては、ロータ部材106が、収容され
るハウジング101の内周面と軸部104a,104b
の外周面との間(以下、「軸受部」という。)におけ
る、液冷媒による流体潤滑によって軸支されている。つ
まり、潤滑媒体である液冷媒は、ポンプ内部において、
ロータ部材106の回転軸線から最も距離の離れた位置
に介在することとなる。よって、「軸受部」における液
冷媒の流速(周速)がより高速となる。従って、フロン
やCO2、H2Oのような非常に低粘度の液冷媒であって
も、「軸受部」にはロータ部材106を常に安定して回
転支持し得るのに、十分な厚さの液膜が形成されること
となる。すなわち、ねじ式液冷媒ポンプ100の運転機
能に対する信頼性は高く、安定したポンプ機能(圧送機
能)を奏することが可能となる。
【0032】なお、上述したねじ式液冷媒ポンプ100
は、間隙部114を通り抜けた液冷媒は、軸部104b
に設けられた通孔107bを通過した後、吐出孔108
から外部へと吐出される構成であるが、これに限られる
ものではない。例えば、軸部104bの吸入口a側の一
側面から他側面へと向かい、その半径方向中心へと孔設
された複数の通孔167aと、シャフト105の軸線上
に延在して設けられ、通孔167aが集合した後に連通
する通孔167bとにより構成され、吐出口bへと貫通
する通孔167(図6)や、圧送部材103と軸部10
4bとの間の軸169の外周面から半径方向中心へと孔
設された複数の通孔168aと、シャフト105の軸線
上に延在して設けられ、通孔168aが集合した後に連
通する通孔168bとにより構成され、吐出口bへと貫
通する通孔168(図7)から、外部へ吐出される構成
でもよい。また、通孔107a,107bは、軸部10
4a,104bの一方の側面から他方の側面へと、その
軸線方向に収束するよう渦巻状に孔設されているのが、
液冷媒のスクロール効果の点からより好ましい。また、
第一の実施形態と同様に、通孔107a,107b,1
67,168の数・大きさ・形状は、それぞれ摩擦ポン
プの仕様(揚程など)により適宜決定されるものであ
る。
【0033】以上、第一および第二の実施形態として詳
述したねじ式液冷媒ポンプ16,100は、それぞれ圧
送部材3,103の外周面に雄ねじが加工されている
が、これに限らず、図8に示すように環状部材11,1
11の内周面に雌ねじが加工されていてもよい。また、
液冷媒が圧送部材3,103の軸線方向一端側から他端
側へと圧送されるようねじ加工が施されているならば、
例えば、環状部材11,111を省略し、圧送部材3,
103の外周面と対置する、ハウジング1,101の内
周面に雌ねじが加工された構成であってもよい。
【0034】また、図9に示すように、圧送部材3,1
03の外周面、および環状部材11,111の内周面に
雄ねじ,雌ねじがそれぞれ逆方向に加工されたものであ
れば、間隙部14,114における摩擦係数を著しく高
めることができる。つまり、液冷媒の揚程(差圧)をよ
り向上させることができ、圧送性能が高まるため、高揚
程を得るための実施形態としては最も好ましい。
【0035】(本発明のポンプを備えた空気調和装置に
関する実施形態)次に、本発明のポンプの一実施形態で
あるねじ式液冷媒ポンプ100を備えた種々の空気調和
装置について説明する。
【0036】図10はねじ式液冷媒ポンプ100が適用
された、蓄熱式空気調和装置132の系統図の一例であ
る。スタティック型蓄熱装置と呼ばれるもので、蓄熱装
置112、室外機113、及び室内機170からなる。
蓄熱装置112は、内部に水121が貯留され、伝熱管
122が前記水121中に浸漬された蓄熱槽115と、
伝熱管122と室内機165との間に配置されたねじ式
液冷媒ポンプ100と、室外機113と室内機165と
を結ぶガス管134および液管133と、液管133か
ら分岐され伝熱管122と接続されたバイパス液管13
5等を有している。そして、ガス管134と伝熱管12
2の間,室外機113と伝熱管122の間,伝熱管12
2とねじ式冷媒液ポンプ100の間,およびバイパス液
管135上には、それぞれ開閉弁116,117,11
8,119が設けられている。また、開閉弁117と伝
熱管122の間には絞り120が設けられている。
【0037】室内機165は、接続ガス管131および
開閉弁116を介して前記伝熱管122と連結された室
内熱交換器126と、接続液管130を介して蓄熱装置
112と室内熱交換器126との間に設けられた絞り1
27とを備えている。室外機113は、接続液管128
を介して蓄熱装置112と連結された室外熱交換器12
5、圧縮機123、及び接続ガス管129を介して蓄熱
装置112と接続されるとともに、室外熱交換器125
および圧縮機123を連結する四方切替弁124を備え
ている。
【0038】上述の構成により、蓄熱式空気調和装置1
32は次のように作用する。室内冷房運転時は、圧縮機
123により圧縮・吐出されたガス冷媒が、図4の実線
矢印で示すように、四方切替弁124を経て室外熱交換
器125に入り、ここで放熱することによって凝縮液化
(液冷媒化)する。この液冷媒は、接続液管128を経
て蓄熱装置112内に入り、液管133および液管13
3に介装された開閉弁119、接続液管130を経て室
内機170に入る。そして、絞り127で絞られること
によって断熱膨張した後、室内熱交換器126に入り、
ここで室内空気を冷却することによって再び蒸発気化す
る。このガス冷媒は接続ガス管131を経て蓄熱装置1
12に入り、ガス管134を通過し、接続ガス管129
を経て室外機113に戻り、四方切替弁124を経て圧
縮機123に吸入される。
【0039】一方、室内暖房運転時には四方切替弁12
4が上述と逆に切り替えられ、圧縮機123から吐出さ
れたガス冷媒は、図4の破線矢印で示すように、四方切
替弁124、接続ガス管129、ガス管134、接続ガ
ス管131、室内熱交換器126、絞り127、接続液
管130、液管133、開閉弁119、接続液管12
8、室外熱交換器125、四方切替弁124の順に経て
圧縮機123に再び吸入される。なお、上記冷房運転時
および暖房運転時には、蓄熱装置112の開閉弁11
6,117,118はいずれも閉とされ、ねじ式液冷媒
ポンプ100は停止している。
【0040】蓄熱槽製氷運転時には、開閉弁116,1
17が開、開閉弁118,119が閉とされ、ねじ式液
冷媒ポンプ100は停止している。圧縮機123から吐
出されたガス冷媒は、白抜矢印で示すように、四方切替
弁124、室外熱交換器125、接続液管128を経て
蓄熱装置112内に入る。次に、バイパス液管135に
介装された開閉弁117を経て絞り120に入り、絞り
120で絞られることによって断熱膨張した後、伝熱管
122内に入る。そして、伝熱管122中を通過する過
程で水121を冷却して伝熱管122のまわりに氷結1
36させることにより、蒸発気化する。気化したガス冷
媒は、開閉弁116、ガス管134、接続ガス管12
9、および四方切替弁124を経て圧縮機123に吸入
される。
【0041】一方、蓄熱槽解氷運転時には、圧縮機12
3が停止され、ねじ式液冷媒ポンプ100が前述の如く
駆動される。そして、開閉弁116,118が開、開閉
弁117,119が閉とされる。かくして、ねじ式液冷
媒ポンプ100から吐出された液冷媒は、黒塗矢印で示
すように、接続液管130を経て室内機170に入り、
絞り127で断熱膨張した後、室内熱交換器126で室
内空気を冷却することによって蒸発気化する。そして、
接続ガス管131、ガス管134、開閉弁116を経て
伝熱管122内に入り、伝熱管122中を通過する過程
で氷結136を融解することにより、凝縮液化した後、
開閉弁118を経てねじ式液冷媒ポンプ100に吸入さ
れる。本発明に係るねじ式液冷媒ポンプ100が蓄熱式
空気調和装置132内に組み込まれているため、フロン
やCO2、H2Oなどの低粘度の流体(液冷媒)を冷媒と
して用いたとしても、ポンプ性能(ロータ部材の回転機
能)を常に安定維持しながら、冷媒を圧送することが可
能であるとともに、コンパクトな空気調和装置が構築で
きる。
【0042】また、図11はねじ式液冷媒ポンプ100
が適用された、ガスヒートポンプ式空気調和装置137
の系統図の一例である。一つの室外機138と複数の
(図5では3台)の室内機139とが、ヘッダー140
を介して冷媒管路で連結されている。室外機138は、
下部の機械室138aと上部の熱交換器室138bから
構成されている。
【0043】エンジン(内燃機関)141で駆動される
圧縮機142が、室内側熱交換器143、減圧素子14
4、室外側熱交換器145の冷媒管路と四方切替弁14
6を介して連結されている。冷媒管路の高圧液管147
より分岐した分岐管路148に冷媒液ポンプ100、バ
イパス開閉弁149、及びエンジン141の水熱交換器
150を介在させ、この水熱交換器150とラジエータ
151とを三方切替弁152を介してエンジン141の
冷却水管路に並列に接続している。三方切替弁152
は、水熱交換器150の冷媒出口の圧力に基づいて比例
制御されている。そして、水熱交換器150の冷媒出口
側に、加熱運転時に開く第1冷媒開閉弁153と冷却
(冷房)運転時に開く第2冷媒開閉弁154とが並列に
設けられている。この第1冷媒開閉弁153は四方切替
弁146と室内側熱交換器143との間に、一方、第2
冷媒開閉弁154は四方切替弁146と室外側熱交換器
145との間にそれぞれ連結されている。
【0044】上述の構成により、ガスヒートポンプ式空
気調和装置137は次のように作用する。暖房や給湯を
行う加熱運転時には、バイパス開閉弁149を開とし
て、室内側熱交換器143で凝縮した高圧液冷媒の一部
を、ねじ式冷媒液ポンプ100でエンジン141の水熱
交換器150に圧送する。そして、水熱交換器150で
加熱させて液冷媒をガス化させ、高温高圧となったこの
冷媒を圧縮機142からの吐出冷媒と合流させ、再び室
内側熱交換器143へ送り込むことによって暖房能力を
向上させている。また、冷却水管路の水熱交換器150
とラジエータ151とに流れる冷却水の流量を三方切替
弁152で調節することにより、水熱交換器150の排
熱回収を良好に保ち、より一層の暖房能力向上を行って
いる。
【0045】一方、冷房(冷却)運転時には、室外側熱
交換器145で凝縮した高圧液冷媒の一部をねじ式液冷
媒ポンプ100でエンジン141の水熱交換器150に
圧送する。高温のエンジン冷却水が液冷媒により冷却さ
れるため、エンジン冷却水用のラジエータ151が小型
化されている。また、エンジン冷却水と熱交換されてガ
ス化された液冷媒は圧縮機142からの吐出冷媒と合流
させて、再び水熱交換器150に送られた後、凝縮され
る。すなわち高圧液冷媒の一部とエンジン141の高温
冷却水とを熱交換させる水熱交換器150が組み込まれ
ているガスヒートポンプ式空気調和装置であるため、エ
ンジン141の排熱を暖房の熱源として回収するための
専用配管が不要とされ、室内側熱交換器143で室内を
強力に暖房することが可能な装置である。また、本発明
に係るねじ式液冷媒ポンプ100がガスヒートポンプ式
空気調和装置137内に組み込まれているため、フロン
やCO2、H2Oなどの低粘度の流体(液冷媒)を冷媒と
して用いたとしても、ポンプ性能(ロータ部材の回転機
能)を常に安定維持しながら、冷媒を圧送することが可
能であるとともに、コンパクトな空気調和装置が構築で
きる。
【0046】また、図12はねじ式液冷媒ポンプ100
が適用された、CO2などの自然冷媒を用いた自動車用
(カーエアコン用)空気調和装置155の概略系統図の
一例である。図12に示すように、一次および二次から
なる二つの冷媒循環路(以下、それぞれ「一次サイクル
156」「二次サイクル157」という。)で構成され
る。
【0047】一次サイクル156は圧縮機158、コン
デンサ159、膨張弁160及びエバポレータ161が
冷媒管路162で直列に連結されている。また、二次サ
イクル157はエバポレータ161、ねじ式液冷媒ポン
プ100及び車室内熱交換器163が冷媒管路164に
て直列に連結されている。車室内熱交換器163のみが
車室内に設けられ、その他の構成はエンジンルームに設
けられている。
【0048】上述の構成により、CO2などの自然冷媒
を用いた自動車用(カーエアコン用)空気調和装置15
5は次のように作用する。冷房運転時において、圧縮機
158で高温・高圧に圧縮された、第一の冷媒管路16
2を流れるガス冷媒(例えばプロパン等)は、コンデン
サ159において室外気と熱交換を行い、冷却され凝縮
液化する。液化された液冷媒(以下「液冷媒a」とい
う。)は膨張弁160にて低温・低圧状態とされ、エバ
ポレータ161へ送り込まれる。そして、エバポレータ
161において、二次サイクル157の第二の冷媒管路
164を流れる液冷媒(例えば、CO2などの自然冷
媒;以下「液冷媒b」という。)と熱交換を行い、液冷
媒bを冷却する。第一の冷媒管路162を流れる液冷媒
aは、エバポレータ161での熱交換により、蒸発気化
し、低温低圧のガス冷媒aとなり、再び圧縮機158へ
吸入される。
【0049】一方、エバポレータ161において冷却さ
れた液冷媒bは、ねじ式冷媒液ポンプ100により高圧
で圧送され、車室用熱交換器163へ流入する。そし
て、車室内熱交換器163外部を通過する車室内空気か
ら熱を奪い、冷却する。熱を奪った液冷媒bは第二の冷
媒管路164を流過して再びエバポレータ161へと戻
り、低温低圧の液冷媒aと熱交換が行われる。本発明に
係るねじ式液冷媒ポンプ100がガスヒートポンプ式空
気調和装置155内に組み込まれているため、CO2
2Oなどの低粘度の流体(液冷媒)を冷媒として用い
たとしても、ポンプ性能(ロータ部材の回転機能)を常
に安定維持しながら、冷媒を圧送することが可能である
とともに、コンパクトな空気調和装置が構築できる。
【0050】以上、本発明のポンプの一実施形態である
ねじ式冷媒液ポンプ100が適用された空気調和装置の
一例として、蓄熱式調和装置132、ガスヒートポンプ
式空気調和装置137および自動車用(カーエアコン
用)空気調和装置155を用いて説明したが、これらに
限られるものではなく、液冷媒を圧送する種々の空気調
和装置に適用可能である。また、圧送媒体も本発明の実
施形態の説明に用いた「液冷媒」に限られるものではな
く、本発明に係るポンプは、種々の「流体」を圧送する
流体システムに適用可能であることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、以下の効果を有する。請求項1に記載の発明によれ
ば、円柱体が、該円柱体に連結された軸受用軸部と外筒
体に固定された軸受部材の内周面との間における流体潤
滑によって、外筒体に対して相対回転可能に支持されて
いるとともに、軸受部材には、圧送される流体が通過す
るよう流路が形成されている。つまり、軸受部材は円柱
体に対する軸受機能と流体の流路機能とが兼ね備えられ
ることとなる。従って、流体が通過する流路をポンプ内
に簡素に設けることが可能となり、構造の簡素化を図る
ことができ、それによってポンプをコンパクト化するこ
とができる。
【0052】請求項2に記載の発明によれば、円柱体
が、該円柱体に連結された軸受用軸部と外筒体の内周面
との間における流体潤滑によって、外筒体に対して相対
回転可能に支持されているとともに、軸受用軸部に対し
て、圧送される流体が通過するよう流路が形成されてい
る。つまり、軸受用部材は、円柱体の支持機能と流体の
流路機能とが兼ね備えられることとなる。従って、流体
が通過する流路をポンプ内に簡素に設けることが可能と
なり、構造の簡素化を図ることができ、それによってポ
ンプをコンパクト化することができる。また、円柱体
は、該円柱体が収容される「外筒体の内周面」との間に
おける流体潤滑によって軸支されている。つまり、潤滑
媒体である流体は、ポンプ内部において、円柱体の回転
軸線から最も離れた位置に介在されることとなる。よっ
て、「軸受部」における流体の流速(周速)は最も高速
となる。従って、低粘度の流体であっても、「軸受部」
には、円柱体を常に安定して回転支持し得るのに十分な
厚さの液膜が形成されることとなる。つまり、ポンプの
運転機能に対する信頼性が高まり、安定した圧送機能を
常に維持することが可能となる。
【0053】請求項3に記載の発明によれば、外筒体と
円柱体との相対回転によって流体に生じさせる摩擦力
を、外筒体の内周面、および円柱体の外周面の少なくと
もいずれか一方に形成された「凹凸部」によって作用さ
せることができる。すなわち、平滑状態において材質が
固有する摩擦係数に比して、「凹凸部」が形成された面
の摩擦係数は非常に大きいため、請求項1または請求項
2に記載の発明が有する効果に加えて、流体に対して最
も効果的に流体摩擦力を作用させ、圧送することが可能
である。
【0054】請求項4に記載の発明によれば、外筒体と
円柱体との相対回転によって流体に生じさせる摩擦力
を、外筒体の内周面および円柱体の外周面にそれぞれ形
成された「ねじ加工」によって作用させることができ
る。すなわち、もっとも簡易な機械加工手段により、流
体摩擦力を作用させうるポンプ部の流路面を形成するこ
とができ、よって、請求項1または請求項2に記載の発
明が有する効果に加えて、本発明に係るポンプを効率よ
く製造できる。また、前記ポンプ部を流れる流体の脈動
を最小に抑制することが可能である。しかも、外筒体の
内周面および円柱体の外周面に形成された、それぞれの
ねじ加工方向が逆方向であることにより、ポンプ部にお
ける摩擦係数は著しく増大される。よって、フロンやC
2、H2Oなどの低粘度の流体(液冷媒)を圧送媒体と
して用いる場合でも、高揚程で圧送することが可能とな
る。
【0055】請求項5乃至請求項7に記載の発明によれ
ば、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された、常
に安定して回転支持可能な円柱体を有するポンプを各々
の空気調和装置に適用することにより、その運転時にお
いて、低粘度の液冷媒を高揚程かつ安定して圧送するこ
とが可能となり、運転効率が上昇することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態に係るポンプの断面構
造図である。
【図2】 本発明の第一実施形態に係るポンプの、軸受
部材の斜視図である。
【図3】 本発明の第一実施形態に係るポンプの、他の
軸受部材の斜視図である。
【図4】 本発明の第二実施形態に係るポンプの断面構
造図である。
【図5】 図4のA−A断面図である。
【図6】 本発明の第二実施形態に係るポンプの流路の
変形例である。
【図7】 本発明の第二実施形態に係るポンプの流路の
変形例である。
【図8】 本発明の他の実施形態に係るポンプの断面構
造図である。
【図9】 本発明の他の実施形態に係るポンプの断面構
造図である。
【図10】 本発明の第一実施形態に係るポンプを適用
した、蓄熱式空気調和装置の一系統図である。
【図11】 本発明の第一実施形態に係るポンプを適用
した、ガスヒートポンプ式空気調和装置の一系統図であ
る。
【図12】 本発明の第一実施形態に係るポンプを適用
した、自動車用(カーエアコン用)空気調和装置の一概
略系統図である。
【符号の説明】
16,100 ねじ式冷媒液ポンプ 1,101 ハウジング 3,103 圧送部材 4a,4b,104a,104b 軸部 5,105 シャフト 6,106 ロータ部材 7a,7b,107a,107b,167,168 通
孔 8,108 吐出口 9,109 モータ 11,111 環状部材 14,114 間隙部 171 切欠き A,a 吸入口 B,b 吐出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04D 3/02 F04D 3/02 B C 29/04 29/04 A G H 29/38 29/38 A 29/54 29/54 A F24F 5/00 102 F24F 5/00 102S Fターム(参考) 3H022 AA01 BA02 BA04 BA06 BA07 CA01 CA06 CA11 CA17 CA19 CA20 CA56 DA20 3H033 AA01 AA18 BB01 BB08 BB13 CC01 CC03 CC04 CC05 CC06 CC07 DD01 DD06 DD29 DD30 EE00 EE14 3H034 AA01 AA18 BB01 BB08 BB13 CC01 CC03 CC04 CC05 CC06 CC07 DD01 DD05 DD20 DD27 DD28 DD30 EE12 EE14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒体と、 該外筒体内に同一の軸線を有して収容された円柱体と、 該円柱体の軸線方向一端側から前記外筒体の内周面と前
    記円柱体の外周面との間隙に流体を導き、前記外筒体と
    前記円柱体との相対回転によって前記円柱体の軸線方向
    他端側へ前記流体を圧送するポンプ部とを備え、 前記円柱体は、該円柱体に連結された軸受用軸部と前記
    外筒体側の内壁部との間における前記流体による流体潤
    滑によって、前記外筒体に対して相対回転可能に軸支さ
    れているポンプにおいて、 前記外筒体側の内壁部は、前記外筒体に固定された軸受
    部材の内周面によって形成されており、 前記軸受部材には、前記流体が該軸受部材を通過するよ
    うに流路が形成されていることを特徴とするポンプ。
  2. 【請求項2】 外筒体と、 該外筒体内に同一の軸線を有して収容された円柱体と、 該円柱体の軸線方向一端側から前記外筒体の内周面と前
    記円柱体の外周面との間隙に流体を導き、前記外筒体と
    前記円柱体との相対回転によって前記円柱体の軸線方向
    他端側へ前記流体を圧送するポンプ部とを備え、 前記円柱体は、該円柱体に連結された軸受用軸部と前記
    外筒体側の内壁部との間における前記流体による流体潤
    滑によって、前記外筒体に対して相対回転可能に軸支さ
    れているポンプにおいて、 前記外筒体側の内壁部は、前記外筒体の内周面によって
    形成されており、 前記軸受用軸部には、前記流体が該軸受用軸部を通過す
    るように流路が形成されていることを特徴とするポン
    プ。
  3. 【請求項3】 前記円柱体の外周面、および前記外筒体
    の内周面の少なくともいずれか一方に凹凸部が形成され
    ていること、 を特徴とする請求項1または請求項2に記載のポンプ。
  4. 【請求項4】 前記円柱体の外周面に雄ねじが加工さ
    れ、且つ、前記雄ねじの加工方向と逆加工方向の雌ねじ
    が前記外筒体の内周面に加工されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のポンプ。
  5. 【請求項5】 水が貯溜され、冷媒が流過する伝熱管が
    前記水中に浸漬された蓄熱槽と、前記伝熱管と連結さ
    れ、前記冷媒と室内気との熱交換を行う室内熱交換器
    と、前記伝熱管と連結され、前記冷媒と室外気との熱交
    換を行う室外熱交換器とを有する蓄熱式空気調和装置に
    おいて、前記室内熱交換器と前記伝熱管とを結ぶ管路内
    に前記冷媒を循環させる、請求項1乃至請求項4のいず
    れかに記載のポンプを備えていることを特徴とする蓄熱
    式空気調和装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関により駆動される圧縮機と室外
    用熱交換器と複数の室内用熱交換器とを備え、冷媒管路
    により連結したガスヒートポンプ式空気調和装置におい
    て、前記室外用熱交換器あるいは前記室内用熱交換器に
    より凝縮された冷媒を循環させる、請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載のポンプを備えていること、を特徴
    とするガスヒートポンプ式空気調和装置。
  7. 【請求項7】 圧縮機とコンデンサとエバポレータとを
    備え、第一の冷媒管路にて連結した一次サイクルと、前
    記エバポレータと車室用熱交換器と冷媒ポンプとを備
    え、第二の冷媒管路にて連結した二次サイクルからなる
    自動車用空気調和装置において、前記冷媒ポンプは、請
    求項1乃至請求項4のいずれかに記載のポンプであるこ
    とを特徴とする自動車用空気調和装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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