JP2003053255A - 水性メタリック塗料及び複層塗膜形成方法 - Google Patents

水性メタリック塗料及び複層塗膜形成方法

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JP2003053255A
JP2003053255A JP2002066917A JP2002066917A JP2003053255A JP 2003053255 A JP2003053255 A JP 2003053255A JP 2002066917 A JP2002066917 A JP 2002066917A JP 2002066917 A JP2002066917 A JP 2002066917A JP 2003053255 A JP2003053255 A JP 2003053255A
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coating film
acid
paint
metallic
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JP2002066917A
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Kazutoshi Sugiura
一俊 杉浦
Kazuhiro Masuda
和裕 増田
Hiroyuki Onoda
浩之 小野田
Yoshizumi Matsuno
吉純 松野
Shigeru Nakamura
茂 中村
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水性メタリック塗料及びクリヤ塗料をウエット
オンウエットで塗装し、ついで加熱して両塗膜を同時に
硬化する2コート1ベイク方式により形成してなるメタ
リック塗膜とクリヤ塗膜とからなる複層塗膜におけるメ
タリック塗膜内のメタリック顔料が上層のクリヤ塗膜と
混ざり合うことがなく、キラキラとして光輝感が良好な
意匠性にすぐれたメタリック塗膜を形成する水性メタリ
ック塗料及びそれを使用した2C1Bによる複層塗膜の
形成方法に関する。 【構成】(A)熱硬化性樹脂組成物、(B)メタリック
顔料、(C)三次元架橋した樹脂粒子、(D)金属ケイ
酸塩及び(E)微粒子状硫酸バリウムを含有することを
特徴とする水性メタリック塗料、及びこの水性メタリッ
ク塗料を塗装し、その未硬化塗面にクリヤ塗料を塗装す
ることを特徴とする複層塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性メタリック塗料
に関し、特に、水性メタリック塗料及びクリヤ塗料を2
コート1ベイク方式で塗装して形成させてなる複層塗膜
の下層のメタリック塗膜と上層のクリヤ塗膜とが混層す
ることがなく、キラキラとして光輝感が良好な意匠性に
すぐれたメタリック塗膜を形成するのに有用な水性メタ
リック塗料に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】熱硬化性樹脂組成物及びメタ
リック顔料を水中に混合分散してなる水性メタリック塗
料は公知であり、自動車外板部の上塗り塗料として広く
使用されている。この水性メタリック塗料は、有機溶剤
を殆ど又は全く含まれていないために省資源及び環境汚
染防止上好適であるが、その未硬化塗面にクリヤ塗料
(特に高固形分クリヤ塗料)を塗装すると両塗膜が混層
してキラキラとしたメタリック感が減少し、意匠性が低
下するという欠陥を有している。このような欠陥が低下
するとことは自動車外板用の上塗り塗料としては致命的
であり、早急な解決策の確立が強く要望されている。
【0003】本発明の目的は、上記した欠陥を解消して
これらの要望を満たすことであり、上層のクリヤ塗膜と
混層することがなく、キラキラとした光輝感が良好な意
匠性のすぐれたメタリック塗膜を形成する新規な水性メ
タリック塗料及びをそれを使用したメタリック塗膜とク
リヤ塗膜とからなる複層塗膜の形成方法を開発すること
である。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究の結果、熱硬化性樹脂組成
物及びメタリック顔料を含有するメタリック塗料に、三
次元架橋した樹脂粒子、金属ケイ酸塩及び微粒子状硫酸
バリウムを含有させることにより、上記の目的が達成で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。つま
り、本発明による水性メタリック塗料の未硬化塗面に高
固形分のクリヤ塗料を塗装しても、両塗膜の層間で混層
することがなく、キラキラとして光輝感が良好な意匠性
がすぐれたメタリック塗膜を形成することが可能になっ
た。
【0005】しかして本発明によれば、(A)熱硬化性
樹脂組成物、(B)メタリック顔料、(C)三次元架橋
した樹脂粒子、(D)金属ケイ酸塩及び(E)微粒子状
硫酸バリウムを含有することを特徴とする水性メタリッ
ク塗料(以下、「本塗料」という)が提供される。
【0006】さらに本発明は、本塗料を塗装し、その未
硬化塗面にクリヤ塗料を塗装した後、加熱して両塗膜を
同時に架橋硬化することを特徴とする2コート1ベイク
方式による複層塗膜形成方法(以下、「本方法」とい
う)も提供する。本方法では、クリヤ塗料として、高固
形分クリヤ塗料を使用することが、環境にやさしく、し
かも光輝感、平滑性などのすぐれた塗膜を形成すること
ができるので特に好ましい。
【0007】以下に、本塗料及び本方法についてさらに
詳細に説明する。
【0008】本塗料は、(A)熱硬化性樹脂組成物、
(B)メタリック顔料、(C)三次元架橋した樹脂粒
子、(D)金属ケイ酸塩及び(E)微粒子状硫酸バリウ
ムを含有することを特徴とする水性メタリック塗料であ
る。
【0009】(A)成分:熱硬化性樹脂組成物 このものは、本塗料により形成される塗膜の連続相を構
成する樹脂成分であり、常温において液状又は粒子状の
いずれでもよいが、硬化塗膜を形成するための加熱時に
液状になるものが好ましい。
【0010】具体的には、水に溶解又は分散することが
可能なそれ自体既知の塗料用樹脂を使用することができ
る。具体的には、1分子中にカルボキシル基のような親
水基と水酸基のような架橋官能基とを併存するアクリル
樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂な
どから選ばれた1種又は2種以上の「基体樹脂」とこれ
らの架橋性官能基と反応する疎水性又は親水性のアルキ
ルエ−テル化メラミン樹脂、ブロックポリイソシアネー
ト化合物などの「架橋剤」とからなる樹脂組成物が好適
に使用できる。
【0011】(B)成分:メタリック顔料 メタリック顔料は、本塗料により形成される塗膜にキラ
キラとした光輝感又は光干渉性を付与するりん片状顔料
であり、例えば、りん片状のアルミニウム、蒸着アルミ
ニウム、酸化アルミニウム、塩化オキシビスマス(例え
ば、Engelhard Asia Pacific
Inc.製の商品名、「Mearlite Radia
nt Pearl STL」、「Mearlite R
adiant Pearl SUQ」、「BBT」(仮
称)など)、雲母、酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲
母、雲母状酸化鉄などがあげられる。これらのメタリッ
ク顔料の大きさは長手方向が1〜30μm、厚さが0.
001〜1μmが好ましい。
【0012】特に、メタリック顔料の厚さに関しては、
通常、混層を防ぐために0.1〜0.3μm程度のもの
が多く使用されているが、本塗料では、厚さが0.4〜
0.6μm程度、又はそれ以上の肉厚のものを使用して
も上層のクリヤ塗膜と混層することがなく、しかも光輝
感を一層向上させることができるという効果を有してい
る。
【0013】(C)成分:三次元架橋した樹脂粒子 このものは、本塗料中の他の成分、例えば、上記の
(A)成分及び(B)成分及び下記の(D)成分及び
(E)成分などと全くもしくは殆ど相溶せず、しかも水
中で安定に分散し得る内部が3次元に架橋反応してなる
樹脂粒子である。かかる(C)成分を含有させることに
より、本塗料の未硬化塗膜とその塗面に塗装されたクリ
ヤ塗膜との混層が防止され、キラキラとして光輝感が良
好な意匠性にすぐれたメタリック塗膜を形成することが
可能になった。
【0014】(C)成分は、例えば、1分子中に2個以
上の重合性不飽和結合を有する多官能性重合性単量体及
びその他の重合性単量体を併用し、これらを水性エマル
ジョン重合又は水性サスペンジョン重合法などによって
得ることができる。その他の重合性単量体は、多官能性
重合性単量体以外であり、例えば、水酸基、カルボキシ
ル基、グリシジル基などの官能基を有する官能性重合性
単量体、これらの官能基を有していない非官能性重合性
単量体などがあげられる。
【0015】多官能性重合性単量体は1分子中に2個以
上、好ましくは2〜4個の重合性不飽和結合を有する化
合物であり、樹脂粒子を3次元に架橋反応させるのに有
効である。具体的には、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、2−ブチルー2−エチルー1,
3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリ
シクロデカンジメタノール、ビスフェノールA、ビスヒ
ドロキシフェニルメタン、ビスヒドロキシフェニルエー
テル、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスヒドロ
キシフェニルメタン、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸など
のポリヒドロキシ化合物、又はこれらをエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、エチレンオキシド/プロピレ
ンオキシド混合物で変性した変性物のポリアクリレート
化物、ポリメタクリレート化物、ポリビニルエーテル化
物などがあげられる。さらに、ジビニルベンゼン、アリ
ルメタクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ジビ
ニルエチレン尿素、トリアリルシアヌレート、2−ヒド
ロキシー1−アクリロキシー3−メタクリロキシプロパ
ン、ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォ
スフェートなどがあげられる。このような多官能性重合
性単量体の市販品として、例えば、「カヤラッドHX−
220」、「カヤラッドHX−620」、「カヤラッド
R−604」、「MANDA」(いずれも、日本化薬
(株)製、商品名)などをあげることができる。
【0016】多官能性重合性単量体の構成比率は、3次
元に架橋反応した樹脂粒子(C)を調製するための重合
性単量体成分の合計重量を基準に、0.01〜20重量
%、特に0.1〜10重量%の範囲内が適している。
【0017】水酸基含有重合性単量体は、1分子中に水
酸基及び重合性二重結合をそれぞれ1個以上有する化合
物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレートなどの炭素数2〜2
0のグリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノ
エステル化物などがあげられる。水酸基含有重合性単量
体を使用することによって3次元に架橋反応した樹脂粒
子(C)に水酸基を導入することができ、この水酸基が
(A)成分に含まれる架橋剤と反応して一層強固な塗膜
を形成することができるのでより好ましい。
【0018】水酸基含有重合性単量体の構成比率は、3
次元に架橋反応した樹脂粒子(C)を調製するための重
合性単量体成分の合計重量を基準に、40重量%以下、
特に1〜20重量%の範囲内が適している。
【0019】カルボキシル基含有重合性単量体は、1分
子中にカルボキシル基及び重合性二重結合をそれぞれ1
個以上有する化合物であり、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコ
ン酸及びこれらの無水物やハーフエステル化物などがあ
げられる。カルボキシル基含有重合性単量体の構成比率
は、3次元に架橋反応した樹脂粒子(C)を調製するた
めの重合性単量体成分の合計重量を基準に、20重量%
以下、特に10重量%以下の範囲内が適している。
【0020】グリシジル基含有重合性単量体は、1分子
中にグリシジル基及び重合性二重結合をそれぞれ1個以
上有する化合物であり、例えば、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレートなどがあげられる。グリ
シジル基含有重合性単量体の構成比率は、3次元に架橋
反応した樹脂粒子(C)を調製するための重合性単量体
成分の合計重量を基準に、20重量%以下、特に10重
量%以下の範囲内が適している。
【0021】非官能性重合性単量体は、上記した多官能
性重合性単量体及び水酸基、カルボキシル基、グリシジ
ル基などの官能基を有する官能性重合性単量体以外であ
って、1分子中に1個の重合性二重結合を有し、かつ上
記した官能基を有していない化合物である。例えば、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボ
ロニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレートなどの炭素数1〜22の直鎖又は分岐状脂
肪族モノアルコールとアクリル酸又はメタクリル酸との
モノエステル化物;メトキシブチル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアクリ
ル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜18のアルコキシア
ルコールとのエステル化物;N,N−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレートなどのアミノアクリル系誘導
体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アク
リルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−
ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)
アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系単量
体;スチレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、
アクリロニトリル、酢酸ビニル、「ベオバ9」、「ベオ
バ10」(いずれも油化シェルエポキシ社製、商品
名)、塩化ビニルなどがあげられる。
【0022】非官能性重合性単量体の構成比率は、3次
元に架橋反応した樹脂粒子(C)を調製するための重合
性単量体成分の合計重量を基準に、95重量%以下、特
に10〜70重量%の範囲内が適している。
【0023】3次元に架橋反応した樹脂粒子(C)は、
上記した1分子中に2個以上の重合性不飽和結合を有す
る多官能性重合性単量体とその他の重合性単量体とから
なる重合性単量体成分を水性エマルジョン重合又は水性
サスペンジョン重合などにより重合反応せしめることに
よって容易に得ることができる。このようにして得られ
る水性エマルジョン又は水性サスペンジョン中に含まれ
る樹脂粒子(C)を、水の蒸発、共沸、又は樹脂粒子の
沈殿、凝集、スプレードライ法などの物理的または化学
的手段により、固形物(粉末状、粒子状)の形で分離し
たものも好適に使用することができる。樹脂粒子(C)
の形状は球状であることが好ましく、また平均粒子径は
0.01〜2μm程度、特に0.05〜0.5の範囲内
が適している。
【0024】(D)成分:金属ケイ酸塩 金属ケイ酸塩は、組成的には、例えば、ケイ酸リチウム
マグネシウムナトリウム塩などが好適に使用することが
できる。このものは、例えば、ヘクトライト及びベント
ナイトなどの粘土鉱物を精製するか、既知の方法で合成
することができる。このものはりん片状微粒子であり、
長さ方向寸法は1〜2μm又はそれ以下であることが好
ましく、特に10nm〜500nm程度の超微細粒子で
あることが適している。該当する市販品として、Lap
orte IndustriesLtd製、商品名「L
aponite RD」などがあげられる。
【0025】(E)成分:微粒子状硫酸バリウム 微粒子状硫酸バリウムは、BaSOで示される化合物
を主成分とする透明性微粒子であって、その一次粒子径
が0.1μm以下、好ましくは0.001〜0.08μ
m、特に0.01〜0.05μmの範囲内が好ましい。
これらの市販品として、「バリファインBF−20」、
「バリファインBF−40」(いずれも堺化学工業社
製、商品名)などがあげられる。
【0026】本塗料は、上記した(A)熱硬化性樹脂組
成物、(B)メタリック顔料、(C)三次元架橋した樹
脂粒子、(D)金属ケイ酸塩及び(E)微粒子状硫酸バ
リウムを含有することを特徴とする水性メタリック塗料
である。具体的には、これらの成分を水に混合、分散す
ることにより得られる。これらの各成分の構成比率は目
的に応じて任意に選択することができる。
【0027】具体的には、基体樹脂と架橋剤とからなる
(A)熱硬化性樹脂組成物と(C)三次元架橋した樹脂
粒子との比率は、この両成分の合計固形分重量を基準
に、(A)成分の基体樹脂は1〜70%、特に10〜3
0%、架橋剤は10〜50%、特に15〜35%、
(C)成分は20〜90%、特に40〜70%の範囲内
が好ましい。(B)メタリック顔料の配合比率は、
(A)熱硬化性樹脂組成物と(C)三次元架橋した樹脂
粒子との合計固形分100重量部あたり、0.5〜40
重量部、特に2〜30重量部の範囲内が適している。
(D)金属ケイ酸塩の配合比率は、(A)熱硬化性樹脂
組成物と(C)三次元架橋した樹脂粒子との合計固形分
100重量部あたり、0.5〜20重量部、特に1〜1
0重量部の範囲内が適している。(E)微粒子状硫酸バ
リウムの配合比率は、(A)熱硬化性樹脂組成物と
(C)三次元架橋した樹脂粒子との合計固形分100重
量部あたり、0.5〜40重量部、特に2〜30重量部
の範囲内が適している。
【0028】本塗料は、(A)熱硬化性樹脂組成物、
(B)メタリック顔料、(C)三次元架橋した樹脂粒
子、(D)金属ケイ酸塩及び(E)微粒子状硫酸バリウ
ムを必須成分として含有する水性メタリック塗料であ
り、特に、(C)三次元架橋した樹脂粒子、(D)金属
ケイ酸塩及び(E)微粒子状硫酸バリウムの3成分を同
時に含有することが必要であり、この3成分のいずれか
又はすべてを欠くと、本発明の目的が達成されず、フリ
ップフロップ(FF)性が低下し、しかも、水性メタリ
ック塗料及びクリヤ塗料を2コート1ベイク方式で塗装
して形成させてなる複層塗膜の下層のメタリック塗膜と
上層のクリヤ塗膜とが混層しやすくなり、キラキラとし
て光輝感が良好な意匠性にすぐれたメタリック塗膜を形
成することが困難になる。
【0029】本塗料には、上記した成分に加え、さらに
必要に応じて、ソリッドカラー顔料、体質顔料、紫外線
吸収剤、光安定剤、沈降防止剤、塗面調整剤、有機溶
剤、その他塗料用添加剤などを含有せしめることも可能
であり、これらの成分を水に均一に混合することにより
本塗料が得られる。
【0030】本塗料は、金属製又はプラスチック製の乗
用車、トラック、オ−トバイ、バスなどの自動車車体の
外板部、家庭電気製品の外板部などに、直接に、又はこ
れらの被塗物にカチオン電着塗料などの下塗り塗料及び
中塗り塗料などをあらかじめ塗装し、これらの塗膜を硬
化してなる被塗物に塗装することが好ましい。このうち
金属製被塗物は、あらかじめ、りん酸塩、クロム酸塩な
どで化成処理を行っておくことが好ましい。また、下塗
り塗料及び中塗り塗料などはそれ自体既知のものを使用
することができる。
【0031】本塗料は、これらの被塗物(下塗り塗料、
さらに適宜中塗り塗料を塗装したものも含む)に、静電
塗装、エアレススプレ、エアスプレなどにより塗装する
ことができる。その塗装膜厚は、一般に、硬化塗膜に基
づいて、5〜30μm、特に10〜25μmが適してい
る。この塗膜は100〜180℃で10〜40分間加熱
することにより硬化することができる。
【0032】本塗料による単独塗膜は、メタリック顔料
が塗面に均一かつ塗面に対して平行に配向しており、キ
ラキラと光輝感にすぐれ、しかもフリップフロップ(F
F)性が良好である。
【0033】本方法は、上記した本塗料を塗装し、その
未硬化塗面にクリヤ塗料を塗装した後、加熱して両塗膜
を同時に架橋硬化することを特徴とする2コート1ベイ
ク方式による複層塗膜形成方法である。本方法では、ク
リヤ塗料として、高固形分クリヤ塗料を使用すること
が、環境にやさしく、しかも光輝感、平滑性などのすぐ
れた塗膜を形成することができるので特に好ましい。
【0034】クリヤ塗料は、無色透明又は有色透明の塗
膜を形成する熱硬化性塗料が好ましく、具体的には、熱
硬化性樹脂組成物及び有機溶剤を含有し、さらに必要に
応じて着色顔料、メタリック顔料、紫外線吸収剤などを
配合してなる塗料があげられる。
【0035】熱硬化性樹脂組成物としては、例えば、水
酸基、カルボキシル基、シラノ−ル基、エポキシ基など
の架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコ
ン含有樹脂などの基体樹脂及びこれらの架橋性官能基と
反応しうるメラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック)ポリ
イソシアネ−ト化合物、エポキシ化合物又は樹脂、カル
ボキシル基含有化合物又は樹脂、酸無水物、アルコキシ
シラン基含有化合物又は樹脂などの架橋剤からなる組成
物があげられる。
【0036】これらの熱硬化性樹脂組成物のうち、耐酸
性及び耐スリキズ性などのすぐれた塗膜を形成する、カ
ルボキシル基、シラノ−ル基、エポキシ基などの架橋性
官能基を有するアクリル樹脂(基体樹脂)及びエポキシ
化合物又は樹脂、カルボキシル基含有化合物又は樹脂、
酸無水物などから選ばれた架橋剤からなる組成物を使用
することが好ましい。
【0037】本方法において、クリヤ塗料として、省資
源、環境対応、塗装効率の向上、仕上り性改良などの観
点から、塗装じにおける固形分含有率の高い「高固形分
クリヤ塗料」を使用することが好ましい。
【0038】高固形分クリヤ塗料としては、下記の組成
からなるクリヤ塗料が特に好適であり、これらは塗装時
における固形分含有率が45重量%以上、好ましくは6
0重量%以上、より好ましくは70〜90重量%の範囲
内である。
【0039】高固形分クリヤ塗料(I):(a)重量平
均分子量が1000以下、水酸基価が200〜800の
水酸基含有化合物及び(b)ポリイソシアネート化合物
を含有し、かつこの両成分の比率がNCO/OHのモル
比で0.5/1〜2.0/1である高固形分クリヤ塗
料。
【0040】高固形分クリヤ塗料(I)は、塗装時にお
ける固形分含有率が70重量%以上、特に75〜90重
量%の範囲内で塗装することができ、その時の塗料の粘
度が低く、かつ仕上がり外観、塗膜硬度、耐酸性雨及び
耐スリキズ性のすぐれた塗膜を形成することができる。
【0041】(a)成分としては、重量平均分子量及び
水酸基価が上記した範囲内に包含されてい化合物であれ
ば、特に組成的制限はないが、特に、カルボキシル基含
有化合物とエポキシ基含有化合物との開環エステル化反
応生成物(a−1)を(a)成分として使用すること
が、本方法の目的を達成するために好ましい。
【0042】(a−1)成分は、カルボキシル基含有化
合物のカルボキシル基とエポキシ基含有化合物のエポキ
シ基との開環エステル化反応により調製することができ
る。この(a−1)成分に含有せしめる水酸基として
は、エポキシ基の開環により生成する水酸基と、他の方
法により導入される水酸基があげられる。
【0043】カルボキシル基含有化合物は、1分子中に1
個又は2個以上のカルボキシル基を有する化合物であ
り、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、2−エチルヘ
キサン酸、オクタン酸、ドデカン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、ピバル酸、バーサチック酸、
安息香酸などのモノカルボン酸;コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラ
ヒドロフタル酸、フタル酸、ブタントリカルボン酸、ブ
タンテトラカルボン酸、無水トリメリット酸などのポリ
カルボン酸;グリコール酸、乳酸、りんご酸、クエン
酸、酒石酸、ヒドロキシピバル酸、ジメチロールプロピ
オン酸、ジメチロールブタン酸、グルコン酸などのオキ
シ酸などがあげられ、これらの無水物も適用できる。ま
た、あらかじめこれらの無水物とグリコール類を反応せ
しめたものを利用できる。この具体例としては、トリメ
チロールプロパンとヘキサヒドロ無水フタル酸との反応
物やトリメチロールプロパンと無水コハク酸との反応物
などがあげられる。これらのうち、水酸基及びカルボキ
シル基を併存するオキシ酸や無水物とグリコールとの反
応物を使用することにより、多数の水酸基を(a−1)
成分中に導入することができるので好ましい。
【0044】エポキシ基含有化合物は、1分子中に1個又
は2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、それ自
体既知の化合物が使用でき、例えば、下記の化合物が例
示できる。
【0045】イ)グリシドール ロ)水酸基含有化合物とエピハロヒドリンとのエーテル
化反応により得られるエポキシ基含有化合物 ハ)カルボキシル基含有化合物とエピハロヒドリンとの
エステル化反応により得られるエポキシ基含有化合物 ニ)不飽和基と過酸化物の反応により得られるエポキシ
基含有化合物。
【0046】上記イ)のグリシドールは、2,3−エポ
キシ−1−プロパノールであり、例えばアリルアルコー
ルと安息香酸又はタングステン酸と過酸化水素の反応に
より得られる。
【0047】ロ)における水酸基含有化合物としては、
例えば、フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、フェノールノボラック樹脂、オルソクレゾールノ
ボラック樹脂、これらの臭化物などの芳香族系水酸基含
有化合物;水素化ビスフェノールAなどの脂環族系水酸
基含有化合物;メタノール、エタノールなどの炭素数が
1〜20の脂肪族系モノアルコール;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、へキサンジオール、ジエチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ジ
ペンタエリスリットなどの炭素数が2〜20の脂肪族系
ポリオールなどがあげられる。エピハロヒドリンとして
はエピクロルヒドリンが好適に使用できる。水酸基含有
化合物とエピハロヒドリンとのエーテル化反応は既知の
方法で行うことができ、この反応によりロ)成分が得ら
れる。かかるロ)成分に相当する市販品として、長瀬産
業社製、「デナコールEX−313」、「デナコールE
X−321」、「デナコールEX−421」、「デナコ
ールEX−611」(いずれも商品名)などがあげられ
る。
【0048】ハ)におけるカルボキシル基含有化合物及
びエピハロヒドリンとしては、例えば、(a−1)成分
の調製に例示したカルボキシル基含有化合物及びエピハ
ロヒドリンが好適に使用できる。カルボキシル基含有化
合物とエピハロヒドリンとのエステル化反応は既知の方
法で行うことができ、この反応によりハ)成分が得られ
る。かかるハ)成分に相当する市販品として、「カージ
ュラE10」(油化シェルエポキシ社製、商品名)、
「グリデックスN10」(エクソン社製、商品名)、
「アラルダイトPT910」(チバガイギー社製、商品
名)などがあげられる。
【0049】ニ)における化合物としては市販品とし
て、ダイセル化学社製、「セロキサイド2021」、
「セロキサイド3000」(いずれも商品名)などがあ
げられる。
【0050】これらの化合物の中で、カルボキシ基含有
化合物の中では特に好ましくはオキシ酸が、エポキシ基
含有化合物野中では特に好ましくは疎水基を有するグリ
シジルエステルが好適に使用することができる。
【0051】(a−1)成分を調製するためのカルボキ
シル基含有化合物とエポキシ基含有化合物との開環エス
テル化反応は室温においても進行するが、例えば、10
0〜160℃、好適には115〜150度に加熱して、
無触媒で行なうことが好ましい。
【0052】かかる(a)成分は、重量平均分子量が1
000以下、好ましくは300〜700、水酸基価が2
00〜800、好ましくは300〜600の、1分子中
に2個以上の水酸基を有する化合物である。(A)成分
において、重量平均分子量が1000より大きくなると
高固形分化が困難となり、 また、水酸基価が200よ
り小さくなると硬化性が劣り、一方、800より大きく
なるとポリイソシアネート化合物との相溶性が低下する
ので好ましくない。
【0053】(b)成分としてのポリイソシアネート化
合物は、1分子中に2個以上の遊離のイソシアネ−ト基
(非ブロック)を有する化合物であって、それ自体既知
のものが使用できる。例えば、ヘキサメチレンジイソシ
アネ−ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ−
ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ
−トなどの脂肪族ポリイソシアネ−ト類;水素添加キシ
リレンジイソシアネ−ト、シクロヘキシレンジイソシア
ネ−ト、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−
ト)、イソホロンジイソシアネ−トなどの脂環式ポリイ
ソシアネ−ト類;トリレンジイソシアネ−ト、フェニレ
ンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、テトラメ
チルキシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシ
アネ−トなどの芳香族ポリイソシアネ−ト類;2−イソ
シアナトエチル−2,6−ジイソシアナトカプロエ−
ト、3−イソシアナトメチル−1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト、4−イソシアナトメチル−1,8−
オクタメチレンジイソシアネ−ト(通称、トリアミノノ
ナントリイソシアネ−ト)などの3価以上の有機ポリイ
ソシアネ−ト化合物;これらの1分子中に2個以上のイ
ソシアネ−ト基を有するポリイソシアネ−ト化合物の2
量体又は3量体;これらの1分子中に2個以上のイソシ
アネ−ト基を有するポリイソシアネ−ト化合物と多価ア
ルコ−ル、低分子量ポリエステル樹脂又は水などとイソ
シアネ−ト基過剰の条件でウレタン化反応させてなるプ
レポリマ−などがあげられる。
【0054】(b)成分おいて、これらの非ブロックの
ポリイソシアネ−ト化合物と共に、イソシアネ−ト基が
ブロックされたブロックポリイソシアネ−ト化合物を併
用することができる。
【0055】ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、上
記のポリイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブ
ロック剤で封鎖した化合物である。ブロック剤として、
例えば、フェノ−ル類、オキシム類、ラクタム類、アル
コ−ル類、メルカプタン類、マロン酸ジエチル等の活性
メチレン化合物などがあげられる。これらのブロックポ
リイソシアネ−ト化合物の比率は、非ブロックポリイソ
シアネ−ト化合物との合計量を基準に、50重量%以
下、特に30重量%以下の範囲が好ましい。(b)成分
の数平均分子量は、2000以下、特に200〜100
0の範囲内が好ましい。
【0056】高固形分クリヤ塗料(I)は、上記した
(a)重量平均分子量が1000以下、水酸基価が20
0〜800の水酸基含有化合物及び(b)ポリイソシア
ネート化合物を必須成分として含有し、この両成分の比
率は、それぞれの成分に含まれているNCO/OHを基
準に、モル比で、0.5/1〜2.0/1、特に好まし
くは0.7/1〜1.5/1の範囲内に含まれているこ
とが適している。
【0057】高固形分クリヤ塗料(I)は、上記の
(a)成分及び(b)成分を上記した比率で有機溶剤に
配合し、均一に混合することにより調製することができ
る。さらに(c)硬化触媒、(d)レオロジーコントロ
ール剤などから選ばれた1種又は2種以上を含有するこ
とも可能である。
【0058】(c)成分としての硬化触媒は、上記の
(a)成分と(b)成分による塗膜の架橋反応を促進す
るのに有用である。具体的には、オクチル酸錫、ジブチ
ル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ
(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジアセテ
ート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイ
ド、モノブチル錫トリオクテート、2−エチルヘキン酸
鉛、オクチル酸亜鉛などの有機錫化合物をあげることが
できる。さらに、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジ
ノニルナフタレンジスルホン酸、ブチルリン酸、オクチ
ルリン酸などの酸、これらの酸のアミン中和物などが好
適である。(c)硬化触媒の使用量は、使用目的により
任意に選択できるが、(a)成分及び(b)成分との合
計100重量部あたり、0.005〜5重量部、特に
0.01〜3重量部の範囲内が適している。
【0059】(d)成分としてのレオロジーコントロー
ル剤を配合することによって高固形分クリヤ塗料(I)
にチキソトロピー性を付与することができ、これによ
り、スプレー塗装時などの高剪断応力が加わるような場
合には、十分に粘度が下がって容易にスプレー塗装作業
を行うことができるようになり、一方、被塗面に塗着し
てからの低剪断応力が加わるような場合には、見かけ上
の粘度を高くすることが可能となる。その結果、垂直の
被塗面に塗装する場合や、その部分へ塗装後の焼き付け
時においてタレ、ハジキ等の塗膜欠陥の発生を防止する
ことができ、仕上り外観の良好な塗膜を形成できるとい
う効果が得られる。このようなレオロジーコントロール
剤として、架橋重合体微粒子やポリウレア化合物などが
あげられる。
【0060】架橋重合体微粒子は、上記の(a)成分、
(b)成分及び有機溶剤などに殆ど又は全く相溶せず、
しかもクリヤ塗料中に安定に分散しうる内部架橋された
粒子状重合体である。具体的には、特開平3−6677
0号公報及び特公平6−70110号公報に開示されて
いる架橋重合体微粒子、本塗料で説明した(C)3次元
架橋した樹脂粒子をスプレードライ法などにより水など
を飛散除去した樹脂粒子が好適に使用することができ
る。
【0061】特開平3−66770号公報に開示されて
いる架橋重合体微粒子は、分子内に少なくとも2個のラ
ジカル重合可能な不飽和基を有する重合性モノマー及び
その他のラジカル重合性不飽和モノマーを分子内にアリ
ル基を含有する反応性乳化剤の存在下で乳化重合せしめ
て得られる架橋重合体微粒子であり、分子内に少なくと
も2個のラジカル重合可能な不飽和基を有する重合性モ
ノマーにより重合体微粒子が内部架橋されている。
【0062】特公平6−70110号公報に詳細に開示
されている架橋重合体微粒子は、ポリ(12−ヒドロキ
システアリン酸)の分子鎖を有し、かつ重合性不飽和二
重結合を1分子あたり平均約1個以上有するマクロモノ
マー(d−1)と、エチレン性不飽和単量体の共重合体
であって、溶解性パラメータ(SP値)が7.5〜9.
2であり、かつ1分子あたり平均して約1.0〜約1.
5個の重合性不飽和二重結合を有するマクロモノマー
(d−2)との混合物の存在下に、相互に反応して結合
することができる相補的官能基をそれぞれ有する少なく
とも2種のビニル系単量体を少なくとも0.5重量%含
有するビニル系単量体混合物を、マクロモノマー(d−
1)、マクロモノマー(d−2)及び該ビニル系単量体
は溶解するが、該ビニル単量体の重合体は実質的に溶解
しない有機溶媒中で共重合および架橋反応させてなる重
合体微粒子である。マクロモノマー(d−1)は、ポリ
(12−ヒドロキシステアリン酸)の末端カルボキシル
基にエポキシ基含有重合性不飽和不飽和化合物を付加し
てなる重合性不飽和基含有反応生成物を、エポキシ基を
有する重合性モノマーを含有する重合性不飽和モノマー
混合物とグラフト共重合又はブロック共重合させて得ら
れる懸垂エポキシ基含有共重合体に重合性不飽和カルボ
ン酸を付加させて得られる、1分子中に約1〜約10個
の重合性不飽和二重結合を有するマクロモノマーが好適
である。特に、マクロモノマー(d−1)は、ポリ(1
2−ヒドロキシステアリン酸)の末端カルボキシル基に
エポキシ基含有重合性不飽和不飽和化合物を付加してな
る1分子中に1個の重合性不飽和二重結合を有するマク
ロモノマーが好適である。マクロモノマー(d−2)が
数平均分子量3000〜20000、水酸基価45〜1
50であることが好ましい。相補的官能基の組み合わせ
が、例えば、エポキシ基/カルボキシル基、アルコキシ
シリル基/水酸基、エポキシ基/りん酸基、イソシアネ
ート基/水酸基などがあげられる。
【0063】このような架橋重合体微粒子の平均粒子径
は0.01〜2μm程度、特に0.05〜0.5μmの
範囲内が適しており、クリヤ塗膜のタレ防止効果及び仕
上がり外観の向上に有効である。
【0064】さらに、(d)成分として、特公平7−8
1099号公報に開示されている、3〜20個の炭素原
子を有するジイソシアネ−ト化合物から得られるイソシ
アヌレ−ト3量体と1個以上の1級アミノ基を有するアミ
ン化合物との反応生成物からなるポリウレア化合物も使
用することができる。
【0065】高固形分クリヤ塗料(I)において、
(d)成分の配合量は、使用目的により任意に選択でき
るが、(a)成分と(b)成分との合計100重量部あ
たり、1〜20重量部、特に2〜10重量部の範囲内が
適している。
【0066】高固形分クリヤ塗料(I)は、上記の
(a)成分及び(b)成分を必須成分とし、さらに必要
に応じて(c)硬化触媒、(d)レオロジーコントロー
ル剤などから選ばれた1種又は2種以上を含有せしめる
ことができ、これに加えて、さらにソリッドカラー顔
料、メタリック顔料、光干渉顔料、体質顔料、紫外線吸
収剤、光安定剤、沈降防止剤、塗面調整剤、その他塗料
用添加剤などを含有せしめることも可能であり、これら
の成分を有機溶剤に均一に混合することにより得られ
る。
【0067】高固形分クリヤ塗料(I)は、有機溶剤型
の高固形分塗料組成物として使用され、有機溶剤として
は、各種塗料用有機溶剤、例えば、芳香族又は脂肪族炭
化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケ
トン系溶剤、エーテル系溶剤等が使用できる。高固形分
クリヤ塗料(I)の塗装時における固形分濃度は、70
重量%以上、特に75〜90重量%が適している。
【0068】高固形分クリヤ塗料(I)は、(b)ポリ
イソシアネート化合物を含有しており、このものは室温
において(a)成分などと比較的容易に反応するので、
この(b)成分は、(a)成分とをあらかじめ分離して
おく、いわゆる2液型の形態で使用することが好まし
い。2液型の場合には、それぞれのグループを使用直前
に混合して使用すればよい。この場合、(a)成分以外
の成分は、(b)成分との反応性を考慮して、(a)成
分側、又は(b)成分側のいずれかに配合せしめるか、
又は第3成分とすることも可能である。
【0069】高固形分クリヤ塗料(I)は、塗装時の固
形分濃度が70重量%以上であっても塗装可能な低粘度
であるため、エアレススプレー、エアスプレー、回転霧
化式塗装法などによって容易に塗装することができる。
これらの塗装は静電を印加して行ってもよい。これらの
塗装方法による微粒化に優れており、平滑性、鮮映性、
肉持感に優れたクリヤ塗膜を形成することができ、しか
も、耐酸性、耐擦り傷性、仕上り外観(例えば、ツヤ、
肉持感、鮮映性)などに優れた硬化塗膜を形成すること
ができる。
【0070】高固形分クリヤ塗料(II):(e)カルボ
キシル基含有化合物とエポキシ基含有化合物との反応生
成物であり、かつ重量平均分子量が1000以下で、水
酸基価が200〜800である水酸基含有化合物、
(f)ポリイソシアネート化合物及び(g)メラミン樹
脂を含有することを特徴とする高固形分塗料組成物。
【0071】この高固形分クリヤ塗料(II)は、高固形
分クリヤ塗料(I)と同様に、塗装時における固形分含
有率が70重量%以上、特に75〜90重量%の範囲内
で塗装することができ、その時の塗料の粘度が低く、か
つ仕上がり外観、塗膜硬度、耐酸性雨及び耐スリキズ性
のすぐれた塗膜を形成することができる。
【0072】(e)成分としては、高固形分クリヤ塗料
(I)で例示した、カルボキシル基含有化合物とエポキ
シ基含有化合物との開環エステル化反応生成物(a−
1)が好適に使用することができる。また、(f)成分
も、高固形分クリヤ塗料(I)で例示した(b)ポリイ
ソシアネート化合物が好適に使用することができる。
【0073】(g)メラミン樹脂は、(f)ポリイソシ
アネート化合物と共に架橋剤として使用するものであ
り、メラミン分子中のアミノ基(−NH)の一部又は
すべてにアルデヒドを反応させて得られるメチロール化
メラミン樹脂(その分子中にイミノ基>NHを含有する
ものも含む)があげられる。アルデヒドとしては、ホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ベンツアルデヒドなどが使用できる。また、このメ
チロール化メラミン樹脂のメチロール基の一部又はすべ
てにアルコ−ルをエ−テル化反応したアルキルエーテル
化メラミン樹脂(その分子中にイミノ基>NHを含有す
るものも含む)もメラミン樹脂として使用できる。
【0074】エ−テル化に用いられるアルコ−ルとして
は、例えば、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−ル、n
−プロピルアルコ−ル、i−プロピルアルコ−ル、n−
ブチルアルコ−ル、i−ブチルアルコ−ル、2−エチル
ブタノ−ル、2−エチルヘキサノ−ルなどの炭素数が1
〜10の1価アルコ−ルがあげられる。(g)成分の数
平均分子量は150〜3000の範囲内であることが好
ましい。このうち、イミノ基を含有するメラミン樹脂を
使用すると塗膜の耐候性、特に光沢保持性を改良するこ
とができるのでより好ましい。
【0075】高固形分クリヤ塗料(II)は、上記した
(e)カルボキシル基含有化合物とエポキシ基含有化合
物との反応生成物であり、かつ重量平均分子量が100
0以下で、水酸基価が200〜800である化合物、
(f)ポリイソシアネート化合物及び(g)メラミン樹
脂を含有しており、これらの各成分の比率は特に制限さ
れず、目的に応じて任意に選択できるが、例えば、
(e)〜(g)成分の合計固形分量を基準に、(e)成
分:10〜60重量%、特に20〜45重量%、(f)
成分:30〜70重量%、特に35〜60重量%、
(g)成分:3〜40重量%、特に5〜30重量%の範
囲内が適しており、これらの各成分を有機溶剤に配合
し、均一に混合することにより高固形分クリヤ塗料(I
I)を調製することができる。
【0076】高固形分クリヤ塗料(II)は、上記の
(e)成分、(f)成分及び(g)成分を含有し、さら
に必要に応じて(c)硬化触媒、(d)レオロジーコン
トロール剤などから選ばれた1種又は2種以上を含有せ
しめることができ、これに加えて、さらにソリッドカラ
ー顔料、メタリック顔料、光干渉顔料、体質顔料、紫外
線吸収剤、光安定剤、沈降防止剤、塗面調整剤、その他
塗料用添加剤などを含有せしめることも可能であり、こ
れらの成分を有機溶剤に均一に混合することにより得ら
れる。
【0077】高固形分クリヤ塗料(II)は、有機溶剤型
の高固形分塗料組成物として使用され、有機溶剤として
は、各種塗料用有機溶剤、例えば、芳香族又は脂肪族炭
化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケ
トン系溶剤、エーテル系溶剤等が使用できる。高固形分
クリヤ塗料(II)の塗装時における固形分濃度は、70
重量%以上、特に75〜90重量%が適している。
【0078】高固形分クリヤ塗料(II)は、(f)ポリ
イソシアネート化合物を含有しており、このものは室温
において(e)成分などと比較的容易に反応するので、
高固形分クリヤ塗料(II)と同様にして、いわゆる2液
型の形態で使用することが好ましい。
【0079】高固形分クリヤ塗料(II)は、塗装時の固
形分濃度が70重量%以上であっても塗装可能な低粘度
であるため、エアレススプレー、エアスプレー、回転霧
化式塗装法などによって容易に塗装することができる。
これらの塗装は静電を印加して行ってもよい。これらの
塗装方法による微粒化に優れており、平滑性、鮮映性、
肉持感に優れた塗膜を形成することができる。高固形分
クリヤ塗料(II)は、耐酸性、耐擦り傷性、仕上り外観
(例えば、ツヤ、肉持感、鮮映性)などに優れた硬化塗
膜を形成することができる。
【0080】高固形分クリヤ塗料(III):(h)カルボ
キシル基含有化合物とエポキシ基含有化合物との反応生
成物であり、かつ重量平均分子量が1000以下で、水
酸基価が200〜800である化合物、(i)重量平均
分子量が500〜6000、かつ水酸基価が50〜60
0の水酸基含有樹脂、(j)ポリイソシアネート化合物
及び(k)メラミン樹脂を含有することを特徴とする高
固形分塗料組成物。
【0081】この高固形分クリヤ塗料(III)は、高固
形分クリヤ塗料(I)及び(II)と同様に、塗装時にお
ける固形分含有率が70重量%以上、特に75〜90重
量%の範囲内で塗装することができ、その時の塗料の粘
度が低く、かつ仕上がり外観、塗膜硬度、耐酸性雨及び
耐スリキズ性のすぐれた塗膜を形成することができる。
【0082】(h)成分としては、高固形分クリヤ塗料
(I)で例示した、カルボキシル基含有化合物とエポキ
シ基含有化合物との開環エステル化反応生成物(a−
1)が好適に使用することができる。また、(j)成分
も、高固形分クリヤ塗料(I)で例示した(b)ポリイ
ソシアネート化合物が好適に使用することができる。ま
た、(k)メラミン樹脂については高固形分クリヤ塗料
(II)で例示した(g)メラミン樹脂が好適に使用する
ことができる。
【0083】(i)重量平均分子量が500〜600
0、かつ水酸基価が50〜600の水酸基含有樹脂とし
ては、重量平均分子量及び水酸基価がこのような範囲内
に含まれるポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが特に
好適である。
【0084】水酸基含有ポリエステル樹脂は、多塩基酸
のカルボキシル基と多価アルコ−ルの水酸基とをエステ
ル化反応させることによって製造することができる。多
塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化
合物であり、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、
ヘット酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸及びこれらの無水物などがあ
げられる。多価アルコ−ルは1分子中に2個以上の水酸
基を有する化合物であり、例えば、エチレングリコ−
ル、1,2−プロピレングリコ−ル、1,2−ブチレン
グリコ−ル、2,3−ブチレングリコ−ル、1,2−ヘ
キサンジオール、1,2−ジヒドロキシシクロヘキサ
ン、3−エトキシプロパン−1,2−ジオール、3−フ
ェノキシプロパン−1,2−ジオ−ルなどのα−グリコ
−ル;ネオペンチルグリコ−ル、2−メチル−1,3−
プロパンジオ−ル、2−メチル−2,4−ペンタンジオ
−ル、3−メチル−1,3−ブタンジオ−ル、2−エチ
ル−1,3−ヘキサンジオ−ル、2,2−ジエチル−
1,3−プロパンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオ−ル、2−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオ−ル、2−フェノキシプロパン−
1,3−ジオ−ル、2−メチル−2−フェニルプロパン
−1,3−ジオ−ル、1,3−プロピレングリコ−ル、
1,3−ブチレングリコ−ル、2−エチル−1,3―オ
クタンジオ−ル、1,3−ジドロキシシクロヘキサン、
1,4−ブタンジオ−ル、1,4−ジヒドロキシシクロ
ヘキサン、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオ−ル、2,5−ヘキサンジオ−ル、3−メチル−
1,5−ペンタンジオ−ル、1,4−ジメチロ−ルシク
ロヘキサン、トリシクロデカンジメタノ−ル、2,2−
ジメチルー3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル
−3−ヒドロキシプロピオネ−ト(これは、ヒドロキシ
ピバリン酸とネオペンチルグリコールとのエステル化物
である)、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルF、ビス
(4−ヒドロキシヘキシル)−2,2−プロパン、ビス
(4−ヒドロキシヘキシル)メタン、3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、
グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエ
リスリト−ル、ジペンタエリスリト−ル、ソルビト−
ル、マンニット、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−
ルプロパン、ジトリメチロ−ルプロパン、トリス(2−
ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−トなどがあげられ
る。
【0085】ポリエステル樹脂への水酸基の導入は、例
えば、1分子中に3個以上の水酸基を有する多価アルコ−
ルを併用することにより行なえる。
【0086】水酸基含有アクリル樹脂は、例えば、水酸
基含有重合性単量体及びアクリル系単量体を含有する重
合性単量体成分を通常の方法で共重合せしめることによ
って製造できる。
【0087】水酸基含有重合性単量体は1分子中に水酸
基及び重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合
物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレ−トなどの炭素数2〜2
0のグリコ−ルと(メタ)アクリル酸とのモノエステル
化物などがあげられる。また、アクリル系単量体は(メ
タ)アクリル酸と炭素数1〜22の1価アルコ−ルとの
モノエステル化物であり、例えばメチルアクリレ−ト、
メチルメタクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、エチルメ
タクリレ−ト、プロピルアクリレ−ト、プロピルメタク
リレ−ト、ブチルアクリレ−ト、ブチルメタクリレ−
ト、ヘキシルアクリレ−ト、ヘキシルメタクリレ−ト、
オクチルアクリレ−ト、オクチルメタクリレ−ト、ラウ
リルアクリレ−ト、ラウリルメタクリレ−ト、2−エチ
ルヘキシルアクリレ−ト、2−エチルヘキシルメタクリ
レ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、イソボ
ルニル(メタ)アクリレ−トなどがあげられる。
【0088】水酸基含有アクリル樹脂の製造にあたり、
これらの水酸基含有重合性単量体及びアクリル系単量体
以外の、その他の重合性単量体を併用することができ
る。
【0089】その他の単量体として、例えば、メトキシ
ブチルアクリレ−ト、メトキシブチルメタクリレ−ト、
メトキシエチルアクリレ−ト、メトキシエチルメタクリ
レ−トなどの(メタ)アクリル酸と炭素数2〜18のア
ルコキシエステル;N,N−ジメチルアミノエチルアク
リレ−ト、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレ−
ト、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレ−ト、N,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレ−ト、N−t−ブ
チルアミノエチルアクリレ−ト、N−t−ブチルアミノ
エチルメタクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルアクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノプロピルメタ
クリレ−トなどのアミノアクリル系単量体;アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、
N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミ
ド、N−エチルメタクリルアミド、N−ブチルアクリル
アミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ジメチルア
クリルアミド、N−ジメチルメタクリルアミドなどのア
クリルアミド系単量体;グリシジルアクリレ−ト、グリ
シジルメタクリレ−トなどのグリシジル基含有単量体;
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
フマル酸、メサコン酸及びこれらの無水物やハ−フエス
テル化物などのカルボキシル基含有重合性単量体;スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル、「べオバ9」、「べオバ10」
(いずれも油化シェルエポキシ)、塩化ビニルなどがあ
げられる。
【0090】また、1分子中に2個以上の水酸基を有す
る多価アルコールとラクトン類とを開環エステル化反応
せしめてなる水酸基含有変性オリゴマーも水酸基含有樹
脂として適用できる。これらに該当する市販品として、
例えば、「TONE 0200 Polyol」、「T
ONE 0301 Polyol」、「TONE 03
05 Polyol」(これらは、いずれもユニオンカ
ーバイド社製、商品名)、「プラクセル205」、「プ
ラクセル303」、「プラクセル305」(これらは、
いずれもダイセル化学社製、商品名)などがあげられ
る。
【0091】これらのポリエステル樹脂及びアクリル樹
脂などの(I)成分の重量平均分子量は500〜600
0、好ましくは1000〜5200、水酸基価は50〜
600、好ましくは80〜200、そして酸価は15以
下、特に4〜10の範囲内が適している。(I)成分の
重量平均分子量が500より小さくなると塗膜物性が低
下し、又6000より大きくなると高固形分化が困難と
なり、又水酸基価が50より小さくなると塗膜の硬化性
が低下し、600より大きくなると他の成分との相溶性
が低下するので、いずれも好ましくない。
【0092】高固形分クリヤ塗料(III)は、(h)カ
ルボキシル基含有化合物とエポキシ基含有化合物との反
応生成物であり、かつ重量平均分子量が1000以下
で、水酸基価が200〜800である化合物、(i)重
量平均分子量が500〜6000、かつ水酸基価が50
〜600の水酸基含有樹脂、(j)ポリイソシアネート
化合物及び(k)メラミン樹脂を含有しており、これら
の各成分の比率は特に制限されず、目的に応じて任意に
選択できるが、例えば、(h)〜(k)成分の合計固形
分量を基準に、(h)成分:5〜50重量%、特に10
〜40重量%、(i)成分:5〜50重量%、特に10
〜40重量%、(j)成分:30〜70重量%、特に4
0〜60重量%、(k)成分:3〜30重量%、特に7
〜25重量%の範囲内が適しており、これらの各成分を
有機溶剤に配合し、均一に混合することにより高固形分
クリヤ塗料(III)を調製することができる。
【0093】高固形分クリヤ塗料(III)には、さらに
必要に応じて(c)硬化触媒、(d)レオロジーコント
ロール剤などから選ばれた1種又は2種以上を含有せし
めることができ、これに加えて、さらにソリッドカラー
顔料、メタリック顔料、光干渉顔料、体質顔料、紫外線
吸収剤、光安定剤、沈降防止剤、塗面調整剤、その他塗
料用添加剤などを含有せしめることも可能であり、これ
らの成分を有機溶剤に均一に混合することにより得られ
る。
【0094】高固形分クリヤ塗料(III)は、有機溶剤
型の高固形分塗料組成物として使用され、有機溶剤とし
ては、各種塗料用有機溶剤、例えば、芳香族又は脂肪族
炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、
ケトン系溶剤、エーテル系溶剤等が使用できる。高固形
分クリヤ塗料(III)の塗装時における固形分濃度は、
70重量%以上、特に75〜90重量%が適している。
【0095】高固形分クリヤ塗料(III)は、(j)ポ
リイソシアネート化合物を含有しており、このものは室
温において(h)、(i)成分などと比較的容易に反応
するので、高固形分クリヤ塗料(I)と同様にして、い
わゆる2液型の形態で使用することが好ましい。
【0096】高固形分クリヤ塗料(III)は、塗装時の
固形分濃度が70重量%以上であっても塗装可能な低粘
度であるため、エアレススプレー、エアスプレー、回転
霧化式塗装法などによって容易に塗装することができ
る。これらの塗装は静電を印加して行ってもよい。これ
らの塗装方法による微粒化に優れており、平滑性、鮮映
性、肉持感に優れた塗膜を形成することができる。高固
形分クリヤ塗料(III)は、耐酸性、耐擦り傷性、仕上
り外観(例えば、ツヤ、肉持感、鮮映性)などに優れた
硬化塗膜を形成することができる。
【0097】本方法は、被塗物に本塗料(水性メタリッ
ク塗料)を塗装し、その未硬化塗面にクリヤ塗料、好ま
しくは高固形分クリヤ塗料を塗装することを特徴とする
複層塗膜形成方法である。
【0098】金属製又はプラスチック製の乗用車、トラ
ック、オ−トバイ、バスなどの自動車車体の外板部、家
庭電気製品の外板部などに、直接、又はこれらの被塗物
にカチオン電着塗料などの下塗り塗料及び中塗り塗料な
どをあらかじめ塗装し、これらの塗膜を硬化してなる被
塗物に、本塗料を塗装する。このうち金属製被塗物は、
りん酸塩、クロム酸塩などで化成処理を行っておくこと
が好ましい。また、下塗り塗料及び中塗り塗料などはそ
れ自体既知のものが使用できる。
【0099】本塗料は、これらの被塗物(下塗り塗料、
さらに適宜中塗り塗料を塗装したものも含む)に、静電
塗装、エアレススプレ、エアスプレなどにより塗装する
ことができる。その塗装膜厚は、一般に、硬化塗膜に基
づいて、5〜30μm、特に10〜20μmが適してい
る。
【0100】本塗料によるメタリック塗膜を、適宜室温
で数分間放置してから、架橋硬化させることなく、その
未硬化塗面にクリヤ塗料を塗装する。クリヤ塗料を、静
電塗装、エアレススプレ、エアスプレなどの塗装方法に
よって膜厚が硬化塗膜で約10〜70μm、好ましくは
20〜50μmになるように塗装した後、約100〜1
80℃、好ましくは約120〜160℃で約10〜40
分間加熱して、両塗膜を同時に架橋硬化させることによ
り、本方法が達成される。
【0101】
【発明の効果】1)本塗料は、(A)熱硬化性樹脂組成
物及び(B)メタリック顔料に、(C)三次元架橋した
樹脂粒子、(D)金属ケイ酸塩及び(E)微粒子状硫酸
バリウムの3成分を同時に含有しており、フリップフロ
ップ(FF)性及びメタリック顔料の分散性などが改良
され、メタリックムラの発生が解消された。
【0102】2)本塗料の未硬化塗面にクリヤ塗料を塗
装し、その後加熱して両塗膜を同時に硬化してなる複層
塗膜において、両塗膜の層間で混相することがなく、キ
ラキラ感のすぐれた光輝性良好な意匠性のすぐれたメタ
リック塗膜を形成することができる。
【0103】3)本方法において、クリヤ塗料として、
高固形分クリヤ塗料(I)〜(III)を使用すると、環
境保全及び省資源の観点から好ましく、しかも塗面にワ
キ(発泡)などの発生がなく、酸性雨による塗膜のエッ
チングやシミ状汚れなどの発生を防止することができ、
しかも洗車機などによるスリキズ発生も殆ど認められな
い、自動車用の最上層上塗り塗膜形成用塗料として特に
有効であるという効果を有している。
【0104】4)クリヤ塗料として、高固形分クリヤ塗
料(I)〜(III)を使用すると、平滑性、鮮映性、肉
持感に優れた塗膜を形成することができ、しかも、耐酸
性、耐擦り傷性、仕上り外観(例えば、ツヤ、肉持感、
鮮映性)などに優れた硬化塗膜を形成することができ
る。
【0105】
【実施例】本発明に関する実施例及び比較例について説
明する。部及び%はいずれも重量を基準にしており、ま
た、塗膜の膜厚は硬化塗膜を基準にしている。
【0106】実施例 1 水酸基含有アクリル樹脂(注1)20部、メラミン樹脂
(注2)30部、3次元架橋した樹脂粒子(注3)50
部、「Laponite RD」5部、「バリファイン
BF−20」20部、「アルペ−スト7679NS」
(東洋アルミニウム社製、商品名、アルミニウムフレ−
クペ−スト、粒径約12μm、厚さ0.1〜0.2μ
m)10部を脱イオン水に混合分散して、粘度30秒/
フォ−ドカップ#4/20℃に調整された水性メタリッ
ク塗料を得た。
【0107】(注1)水酸基含有アクリル樹脂:スチレ
ン15部、メチルメタクリレ−ト20部、エチルアクリ
レ−ト25部、n−ブチルアクリレ−ト20部、ヒドロ
キシエチルアクリレ−ト15部及びアクリル酸5部から
なる単量体成分の共重合体。数平均分子量12000、
水酸基価72mgKOH/g、酸価39mgKOH/
g。ジメチルエタノールアミンで中和。
【0108】(注2)メラミン樹脂:「サイメル32
5」(三井サイテック社製、商品名、イミノ基を含有す
るメラミン樹脂)。
【0109】(注3)3次元に架橋した樹脂粒子:水性
エマルジョン重合法により重合してなる樹脂粒子。スチ
レン10部、n−ブチルアクリレート80部、ヒドロキ
シエチルアクリレート5部、ヘキサンジオールジアクリ
レート5部からなる単量体成分の重合体微粒子。水酸基
価24mgKOH/g、粒径160nm(ピーク粒子
径)であった。粒子径はコールタール社の「COULT
ER N4型サブミクロン粒子分析装置」により測定し
た。また、この粒子はアセトン、酢酸エチル、キシレン
などの有機溶剤に不溶であった。
【0110】比較例 1 水酸基含有アクリル樹脂(注1)20部、メラミン樹脂
(注2)30部、3次元架橋した樹脂粒子(注3)50
部、「バリファインBF−20」20部、「アルペ−ス
ト7679NS」10部を脱イオン水に混合分散して、
粘度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整された
水性メタリック塗料を得た。
【0111】比較例 2 水酸基含有アクリル樹脂(注1)20部、メラミン樹脂
(注2)30部、3次元架橋した樹脂粒子(注3)50
部、「Laponite RD」5部、「アルペ−スト
7679NS」10部を脱イオン水に混合分散して、粘
度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整された水
性メタリック塗料を得た。
【0112】比較例 3 水酸基含有アクリル樹脂(注1)70部、メラミン樹脂
(注2)30部、「Laponite RD」5部、
「バリファインBF−20」20部、「アルペ−スト7
679NS」10部を脱イオン水に混合分散して、粘度
30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整された水性
メタリック塗料を得た。
【0113】実施例 2 化成処理を行なった冷延ダル鋼板にエポキシ樹脂系カチ
オン電着塗料を塗装し(膜厚25μm)、170℃で3
0分間加熱して硬化した後、中塗り塗料(「ルーガベイ
クAM」、関西ペイント社製、商品名、ポリエステル樹
脂・メラミン樹脂系塗料、グレー色)を膜厚30μmに
塗装し、140℃で30分間加熱して硬化した。この塗
面に実施例1で得た水性メタリック塗料を膜厚18μm
に塗装し、80℃で10分間乾燥することにより塗膜中
の水分を揮散させてなる未硬化塗面に、高固形分クリヤ
塗料(注4)を粘度50秒/フォードカップ#4/20
℃に調整して、膜厚35μmに塗装し、140℃で30
分間加熱して両塗膜を同時に硬化してなる複層塗膜を得
た。これらの性能試験結果を表1に示した。
【0114】(注4)高固形分クリヤ塗料:水酸基含有
化合物(注5)20部(固形分、以下同じ)、ポリイソ
シアネート化合物(「デスモジュールN3300」、住
友バイエルウレタン社製、商品名、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートのイソシアヌレートタイプ)50部、メラ
ミン樹脂(注2)30部、硬化触媒(「NACURE5
543」、米国、キングインダストリイズ社製、商品
名、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和物溶液)
1部、レオロジーコントロール剤(注6)5部を有機溶
剤(キシロール/酢酸エチル=1/1重量比)に混合
し、塗装時の粘度50秒/フォードカップ#4/20
℃、固形分含有率76%に調整された高固形分クリヤ塗
料。
【0115】(注5)水酸基含有化合物:攪拌器、冷却
器、温度制御器、窒素導入管及び滴下ロートを備えた反
応装置に、ジメチロールブタン酸296部を仕込み、反
応容器内の窒素置換を行ない、120℃に加熱した。そ
こへ、「カージュラE10」490部を2時間かけて滴
下し、120℃を保持して、酸価が9以下になった時点
で反応を終了させた。得られた水酸基含有化合物は、固
形分含有率約98%、ガードナー粘度(20℃)Z6Z
7、水酸基価428mgKOH/g、数平均分子量60
0、重量平均分子量610であった。
【0116】(注6)レオロジーコントロール剤:12
−ヒドロキシステアリン酸をトルエン還流下でメタンス
ルホン酸を触媒として脱水縮合してなる樹脂酸価30、
数平均分子量約1800の自己縮合ポリエステル樹脂の
末端カルボキシル基に、ジメチルアミノエタノールを触
媒として、グリシジルメタクリレートを付加して重合性
二重結合を導入して、マクロモノマー(イ)を得た。こ
のものの固形分含有率は70%であり、1分子あたり数
平均分子量に基づき約1個の重合性二重結合を有してい
た。
【0117】一方、フラスコに酢酸ブチル174部を入
れ加熱還流し、この中に、70%マクロモノマー(イ)
溶液297部、メチルメタクリレート195.9部、グ
リシジルメタクリレート18.5部、キシレン163.
0部、2,2−アゾビスイソブチロニトリル9.6部か
らなる混合物を3時間かけて均一速度で滴下し、さらに
2時間熟成した。ついで、p−t−ブチルカテコール
0.05部、メタクリル酸3.8部、ジメチルアミノエ
タノール0.5部からなる混合物をフラスコ中に加えて
樹脂酸価が0.5になるまで140℃で約5時間反応を
行ない、固形分含有率50%のマクロモノマー(ロ)を
得た。得られたマクロモノマー(ロ)は、ポリ12−ヒ
ドロキシステアリン酸による第1のセグメントと、メチ
ルメタクリレートとグリシジルメタクリレートの共重合
体による第2のセグメントとを有するグラフトポリマー
であって、1分子中に平均4個の重合性不飽和二重結合
を有していた。
【0118】他方、フラスコにキシレン153部を入れ
125℃に加熱してから、2−エチルヘキシルアクリレ
ート50部、n−ブチルアクリレート23部、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート25部、アクリル酸2部、t
−ブチルパーオクトエート4.5部からなる混合物を4
時間かけて滴下し、その後、2時間熟成を行なった。得
られたアクリル樹脂ワニスは固形分含有率65%、数平
均分子量7000であった。このアクリル樹脂ワニス1
00部に、グリシジルメタクリレート2部、4−t−ブ
チルピロカテコール0.01部、テトラブチルアンモニ
ウムブロミド0.15部を加えて115℃で7時間攪拌
し、共重合二重結合を分子中に導入してマクロモノマー
(ハ)を得た。マクロモノマー(ハ)における導入二重
結合の数は1分子あたり数平均分子量に基き約1.0個
で、SP値は8.70、水酸基価は121mgKOH/
gであった。
【0119】フラスコにヘプタン190、50%マクロ
モノマー(ロ)溶液20部、65%マクロモノマー
(ハ)溶液23部を仕込み、還流温度にて、50%マク
ロモノマー(ロ)溶液20部、65%マクロモノマー
(ハ)溶液23部、メチルメタクリレート50部、2−
ヒドロキシエチルアクリレート50部、グリシジルメタ
クリレート1.5部、メタクリル酸0.8部、2,2
‘−アゾビスイソブチロニトリル2部からなる混合物を
5時間要して滴下し、続いて2時間熟成した。ついで、
ジメチルアミノエタノール0.1部を加え、さらに4時
間熟成を行なって重合体微粒子の非水分散液を得た。得
られた分散液は固形分含有率40%の白色分散液で、粒
子の粒径は約160nm(ピーク粒子径)であった。粒
子径はコールタール社の「COULTER N4型サブ
ミクロン粒子分析装置」により測定した。また、この粒
子はアセトン、酢酸エチル、キシレンなどの有機溶剤に
不溶でった。
【0120】比較例 4 化成処理を行なった冷延ダル鋼板にエポキシ樹脂系カチ
オン電着塗料を塗装し(膜厚25μm)、170℃で3
0分間加熱して硬化した後、中塗り塗料(「ルーガベイ
クAM」関西ペイント社製、商品名、ポリエステル樹脂
・メラミン樹脂系塗料、グレー色)を膜厚30μmに塗
装し、140℃で30分間加熱して硬化した。この塗面
に比較例1で得た水性メタリック塗料を膜厚18μmに
塗装し、80℃で10分間乾燥することにより塗膜中の
水分を揮散させてなる未硬化塗面に、高固形分クリヤ塗
料(注4)を粘度50秒/フォードカップ#4/20℃
に調整して、膜厚35μmに塗装し、140℃で30分
間加熱して両塗膜を同時に硬化してなる複層塗膜を得
た。これらの性能試験結果を表1に示した。
【0121】比較例 5 化成処理を行なった冷延ダル鋼板にエポキシ樹脂系カチ
オン電着塗料を塗装し(膜厚25μm)、170℃で3
0分間加熱して硬化した後、中塗り塗料(「ルーガベイ
クAM」関西ペイント社製、商品名、ポリエステル樹脂
・メラミン樹脂系塗料、グレー色)を膜厚30μmに塗
装し、140℃で30分間加熱して硬化した。この塗面
に比較例2で得た水性メタリック塗料を膜厚18μmに
塗装し、80℃で10分間乾燥することにより塗膜中の
水分を揮散させてなる未硬化塗面に、高固形分クリヤ塗
料(注4)を粘度50秒/フォードカップ#4/20℃
に調整して、膜厚35μmに塗装し、140℃で30分
間加熱して両塗膜を同時に硬化してなる複層塗膜を得
た。これらの性能試験結果を表1に示した。
【0122】比較例 6 化成処理を行なった冷延ダル鋼板にエポキシ樹脂系カチ
オン電着塗料を塗装し(膜厚25μm)、170℃で3
0分間加熱して硬化した後、中塗り塗料(「ルーガベイ
クAM」関西ペイント社製、商品名、ポリエステル樹脂
・メラミン樹脂系塗料、グレー色)を膜厚30μmに塗
装し、140℃で30分間加熱して硬化した。この塗面
に比較例3で得た水性メタリック塗料を膜厚18μmに
塗装し、80℃で10分間乾燥することにより塗膜中の
水分を揮散させてなる未硬化塗面に、高固形分クリヤ塗
料(注4)を粘度50秒/フォードカップ#4/20℃
に調整して、膜厚35μmに塗装し、140℃で30分
間加熱して両塗膜を同時に硬化してなる複層塗膜を得
た。これらの性能試験結果を表1に示した。
【0123】
【表1】
【0124】複層塗膜の試験方法は次のとおりである。
【0125】ハイライトの白さ:ALCOP LMR1
00(富士工業(株)製、商品名)を用い、IV値を測
定した。この値が大きいほどハイライト部分の白さがす
ぐれていることを示す。
【0126】鮮映性:日本色彩研究所製、鮮明度光沢計
PGD−IVにて測定した結果である。角度55度。数
値が大きいほど鮮映性良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 201/00 201/00 (72)発明者 松野 吉純 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 中村 茂 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 AE10 AE12 BB26Z CA02 CA04 CA44 CA48 CB03 CB06 DA23 DB01 DB31 DC12 DC41 EA06 EA19 EA43 EB16 EB22 EB32 EB35 EB36 EB38 EB42 EB55 EB56 EC02 EC07 EC13 4J038 HA376 HA456 KA08 MA02 MA08 NA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)熱硬化性樹脂組成物、(B)メタリ
    ック顔料、(C)三次元架橋した樹脂粒子、(D)金属
    ケイ酸塩及び(E)微粒子状硫酸バリウムを含有するこ
    とを特徴とする水性メタリック塗料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の水性メタリック塗料を塗装
    し、その未硬化塗面にクリヤ塗料を塗装した後、加熱し
    て両塗膜を同時に架橋硬化することを特徴とする2コー
    ト1ベイク方式による複層塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】クリヤ塗料が高固形分クリヤ塗料である請
    求項2に記載の複層塗膜形成方法。
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CN101293244B (zh) * 2008-05-27 2012-05-30 王树成 钢铁表面耐酸耐碱的复合有机保护膜的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006009219A1 (ja) * 2004-07-22 2006-01-26 Kansai Paint Co., Ltd. 熱硬化性水性塗料組成物及び塗膜形成方法
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