JP2003053103A5 - - Google Patents

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【書類名】明細書
【発明の名称】分離装置及び分離方法、ならびに砂糖の精製に用いる糖液の脱塩処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】イオン交換樹脂を内装したカラムを少なくとも5体備え、各カラムは再利用化処理を介して被処理液の分離に繰返し使用されるとともに、常に、少なくとも2体のカラムが被処理液の分離に使用され、残りのカラムが再利用化処理されるように、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して分離処理を行うように構成された、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対備え、
第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂と、第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂とが異なる種類とされ、
被処理液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させ、それによって、第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理と、第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理とをこの順に繰返し行うように構成した、
ことを特徴とする分離装置。
【請求項2】イオン交換樹脂を内装したカラムを少なくとも5体備え、各カラムは再利用化処理を介して被処理液の分離に繰返し使用されるとともに、常に、少なくとも2体のカラムが被処理液の分離に使用され、残りのカラムが再利用化処理されるように、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して分離処理を行うように構成された、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対使用し、
第1の分離部のカラム及び第2の分離部のカラムに対し、相互に異なる種類のイオン交換樹脂を充填し、
被処理液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させ、それによって、第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理と、第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理とをこの順に繰返し行う、
ことを特徴とする分離方法。
【請求項3】イオン交換樹脂を内装したカラムを少なくとも5体有し、各カラムは再利用化処理を介して被処理液の脱塩に繰返し使用されるとともに、常に、少なくとも2体のカラムが被処理液の脱塩に使用され、残りのカラムが再利用化処理されるように、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して脱塩処理を行うように構成された、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対備えるとともに、
第1の分離部のカラムには陰イオン交換樹脂が、及び第2の分離部のカラムには陽イオン交換樹脂がそれぞれ充填され、
被処理糖液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させて、陰イオン交換樹脂による脱塩処理および陽イオン交換樹脂による脱塩処理をこの順に繰返し行う脱塩処理を行うように構成された、砂糖の精製に用いる糖液の脱塩処理装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にイオン交換樹脂を用いた分離装置及び方法、ならびに砂糖の精製に用いる糖液の脱塩処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体中の不純物を取除くための技術として、イオン交換樹脂からなる層の一方側から他方側に被処理液を通液させ、その通液過程で被処理液中の不純物をイオン交換樹脂に吸着させる手法が広く知られている。
【0003】
かかるイオン交換樹脂は、所定量の不純物を吸着すると吸着能力が低下するので、所定期間を経過した後、洗浄処理及び再生処理等の再利用化処理が必要になる。
【0004】
例えば、砂糖の精製における脱塩処理においては、陰イオン交換樹脂からなる吸着材層や陽イオン交換樹脂からなる吸着材層等を適宜組み合わせて用い、順番に被処理液を通液し、脱塩を行う手法が提案されている。この脱塩処理は、従来バッチ式の分離装置で行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、バッチ式の分離装置では、イオン交換樹脂層の全部のイオン吸着能力を使い切らないうちに不純物分利性能が低下するため、再利用化処理の頻度が高く、再利用化に必要な液体の使用量が多く、不経済であるという問題点がある。また基本的に、再利用化処理の際には分離処理を行うことができないため、処理が断続的になり、効率の良い分離処理は不可能である。
【0006】
一方、この問題点を解決するものとして擬似移動床式の連続分離装置が知られている。かかる擬似移動床式分離装置では、イオン交換樹脂を内装した一連のカラム群を備えており、各カラムは再利用化処理を介して被処理液の分離に繰返し使用されるとともに、常に、あるカラムが被処理液の分離に使用され、残りのカラムが再利用化処理されるように、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して分離処理を行うものである。
【0007】
しかし、一連のカラム群中においてイオン交換樹脂の種類を異ならしめると、それぞれ異なる再利用化処理が必要となるため、バルブ等の装置制御や配管構造が複雑となり、実際上は非常に困難である。よって、単なる擬似移動床式の連続分離装置では、異なる種類の複数のイオン交換樹脂層を順に通液させる場合に対応できない。
【0008】
そこで、本発明の主たる課題は、イオン交換樹脂層を効率良く利用でき、かつ実質的に連続的な分離処理が可能であるとともに、異なる種類の複数のイオン交換樹脂層を順に通液させる場合に好適な分離装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
イオン交換樹脂を内装したカラムを少なくとも5体備え、各カラムは再利用化処理を介して被処理液の分離に繰返し使用されるとともに、常に、少なくとも2体のカラムが被処理液の分離に使用され、残りのカラムが再利用化処理されるように、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して分離処理を行うように構成された、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対備え、
第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂と、第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂とが異なる種類とされ、
被処理液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させ、それによって、第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理と、第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理とをこの順に繰返し行うように構成した、
ことを特徴とする分離装置。
【0010】
(作用効果)
このように、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対備えせしめ、第1の分離部のカラムのイオン交換樹脂と第2のカラムのイオン交換樹脂とを異ならしめ、被処理液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させて、第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理と、第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理とをこの順に繰返し行うことによって、各分離部は他方の分離部とは独立して連続分離処理及び再利用化処理を行うことができる。
【0011】
しかもその上で、第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理および第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理を繰返し行うことができる。また、本発明では各分離部のカラムのイオン交換樹脂を汚れの多い方から順に使用するため、分離効率が非常に高くなる。
【0012】
したがって、本発明によれば、各分離部が独立的な連続分離処理・再利用化処理を行える上に、理想的な繰り返し分離処理を行うため不純物を著しく低い濃度まで効率良く分離できるようになる。
【0013】
なお、本発明において「イオン交換樹脂の種類が異なる」とは、再利用化に利用する再生液が異なるものを意味する。
【0014】
<請求項2記載の発明>
イオン交換樹脂を内装したカラムを少なくとも5体備え、各カラムは再利用化処理を介して被処理液の分離に繰返し使用されるとともに、常に、少なくとも2体のカラムが被処理液の分離に使用され、残りのカラムが再利用化処理されるように、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して分離処理を行うように構成された、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対使用し、
第1の分離部のカラム及び第2の分離部のカラムに対し、相互に異なる種類のイオン交換樹脂を充填し、
被処理液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させ、それによって、第1の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理と、第2の分離部のカラム内のイオン交換樹脂による分離処理とをこの順に繰返し行う、
ことを特徴とする分離方法。
【0015】
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0016】
<請求項3記載の発明>
イオン交換樹脂を内装したカラムを少なくとも5体有し、各カラムは再利用化処理を介して被処理液の脱塩に繰返し使用されるとともに、常に、少なくとも2体のカラムが被処理液の脱塩に使用され、残りのカラムが再利用化処理されるように、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して脱塩処理を行うように構成された、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対備えるとともに、
第1の分離部のカラムには陰イオン交換樹脂が、及び第2の分離部のカラムには陽イオン交換樹脂がそれぞれ充填され、
被処理糖液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させて、陰イオン交換樹脂による脱塩処理および陽イオン交換樹脂による脱塩処理をこの順に繰返し行う脱塩処理を行うように構成された、砂糖の精製に用いる糖液の脱塩処理装置。
【0017】
(作用効果)
本発明の脱塩処理装置は、擬似移動床式連続分離部を少なくとも一対備え、第1の分離部のカラムには陰イオン交換樹脂を、及び第2の分離部のカラムには陽イオン交換樹脂をそれぞれ充填し、被処理糖液を、再利用化処理直前のカラムから再利用化処理直後のカラムまで、第1の分離部のカラムおよび第2の分離部のカラムの順に繰返し流通させて、陰イオン交換樹脂による脱塩処理および陽イオン交換樹脂による脱塩処理をこの順に繰返し行う。
【0018】
このように、糖液を陰イオン交換樹脂に先ず接触させ、次に陽イオン交換樹脂に接触させると各イオン交換樹脂が有効に作用するところ、本発明ではこれを繰返し行う。しかも、かかる順序での分離を繰返し行うだけでなく、本発明では各分離部のカラムのイオン交換樹脂を汚れの多い方から順に使用するため、分離効率が非常に高くなる。したがって、本発明の脱塩処理によれば、前述のように連続分離処理が行える上に、不純物を著しく低い濃度まで効率良く分離できるようになる。
【0019】
そして、このように不純物を著しく低い濃度まで効率良く分離できると、後の結晶化工程において結晶化が容易となり、結晶回収効率が向上するため、糖蜜のリサイクル量が減少し、それによって結晶化工程で得られる結晶スラリー(生成結晶と糖蜜とからなる)の量が減少し、結晶化工程のみならず結晶分離工程の負担が減る(通常はバッチ処理なので、バッチサイクル数及び洗浄水が低減する)。その結果、当該結晶化工程および結晶分離工程におけるエネルギー消費を低減することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しつつ詳説する。
図1は、本発明に係る分離装置1の概要を示しており、擬似移動床式連続分離部11,12を一対備えている。
【0021】
より詳細には、各分離部11,12は、イオン交換樹脂を内装したカラムを12体A〜L、a〜l備え、各カラムA〜L、a〜lは再利用化処理(洗浄処理、再生処理及び洗浄処理をこの順に行う)を介して被処理液の分離に繰返し使用されるとともに、常に、6体のカラム(図1の状態では、A〜F、a〜f)が被処理液の分離に使用され、残りの6体のカラムが再利用化処理(図1の状態では、カラムK,L、k,lが分離処理直後の洗浄処理、カラムI,J、i,jが再生処理、カラムG,H、g,hが分離処理直前の洗浄処理)されるように、各カラムA〜L、a〜lに対する被処理液及び再利用化液の供給を順次切り替えながら実質的に連続して分離処理を行うように構成されたものである。
【0022】
本発明の場合、分離処理に少なくとも2体のカラムが必要となり、洗浄・再生処理に少なくとも各1体ずつのカラムが必要になるので、各分離部11,12のカラム数は少なくとも5体必要である。図示例では、第1分離部のカラム数と第2分離部のカラム数とを同じにしてあるが、異なるようにしても良い。
【0023】
また本発明では、特に、第1の分離部のカラムA〜Lと、第2の分離部のカラムa〜lとは、内装するイオン交換樹脂が異なるものとされる。具体的に、例えば砂糖の精製における糖液の脱塩処理に用いる場合には、第1の分離部のカラムA〜Lには陰イオン交換樹脂を、第2の分離部のカラムa〜lには陽イオン交換樹脂をそれぞれ充填するのが望ましい。他の場合には、第1の分離部のカラムA〜Lには陽イオン交換樹脂を、第2の分離部のカラムa〜lには陰イオン交換樹脂をそれぞれ充填することもできる。
【0024】
分離処理の概要を、砂糖の精製における糖液の脱塩処理を例に引いて説明すると次のようになる。すなわち、いま第1の分離部のカラムA〜Lには陰イオン交換樹脂が、第2の分離部のカラムa〜lには陽イオン交換樹脂がそれぞれ充填されており、第1及び第2の分離部11,12が図1に示す状態にあるとすると、被処理糖液は、先ず、第1の分離部11における再利用化処理直前(本例の場合、洗浄処理)のカラムAおよび更にその前段のカラムBに供給される。このように本発明では各分離部11,12における一回の分離処理を複数のカラムで行うようにすることができる(もちろん単数のカラムで行っても良い)。
【0025】
これら第1の分離部11のカラムA,Bに供給された被処理糖液は、陰イオン交換樹脂層内を通液される過程で、一回目の陰イオン交換樹脂による脱塩処理がなされた後排出され、当該第1の分離部11のカラムA,Bから第2の分離部12における再利用化処理直前(本例の場合、洗浄処理)のカラムaおよび更にその前段のカラムbに供給され、第2の分離部12のカラムa,b内の陽イオン交換樹脂層内を通液される過程で、一回目の陽イオン交換樹脂による脱塩処理がなされる。これで一回目の脱塩処理が完了する。これら一回目の脱塩処理に用いられる各カラムA,B、a,bは、再利用化処理に近いことからも判るようにそれぞれ汚れがかなり進行したカラムである。
【0026】
一回目の脱塩処理を終えた被処理糖液は、本発明では再び第1の分離部11に戻され、今度は一回目の脱塩処理に用いたカラムよりも綺麗な、第1の分離部11のカラムC,Dおよび第2の分離部12のカラムc,dの順に通液され、二回目の陰イオン交換樹脂による脱塩処理および陽イオン交換樹脂による脱塩処理がこの順になされる。
【0027】
更に、二回目の脱塩処理を終えた被処理糖液は、本発明では再び第1の分離部11に戻され、今度は二回目の脱塩処理に用いたカラムよりも綺麗な再利用化処理直後及びその次段の、第1の分離部11のカラムE,Fおよび第2の分離部12のカラムe,fの順に通液され、三回目の陰イオン交換樹脂による脱塩処理および陽イオン交換樹脂による脱塩処理がこの順になされる。
【0028】
一方、第1の分離部11のカラムK,L及び第2の分離部のカラムk,lは脱塩後洗浄処理となり、第1の分離部11のカラムK及び第2の分離部のカラムkに対して外部から洗浄液(水又は温水)が供給され、これらカラムK,kを通過した洗浄液は次いで脱塩処理終了直後のカラムL,lそれぞれに供給される。かかる脱塩後洗浄処理では、カラムK,L、カラムk,l内のイオン交換樹脂に付着した糖分等が洗い出され、甘水が排出される。かかる甘水は砂糖の精製におけるいわゆる洗糖工程および炭酸飽充工程に供給し、再利用することができる。
【0029】
また、第1の分離部11のカラムI,J及び第2の分離部のカラムi,jは再生処理となり、第1の分離部11のカラムI及び第2の分離部のカラムiに対して外部から再生液(例えば、第1の分離部11に対しては水酸化ナトリウム水溶液、第2の分離部12に対しては塩酸)が供給され、これらカラムI,iを通過した再生液は次いで洗浄処理終了直後のカラムJ,jにそれぞれ通された後、廃液とされる。なお本例では、再生液の一部として次述の再生後洗浄処理において使用済みとなった洗浄液を利用し、液体の節約を図っている。
【0030】
さらに 第1の分離部11のカラムG,H及び第2の分離部のカラムg,hは再生後(脱塩前)洗浄処理となり、第1の分離部11のカラムG及び第2の分離部のカラムgに対して外部から洗浄液(水又は温水)が供給され、これらカラムG,gを通過した洗浄液は次いで再生処理終了直後のカラムH,hにそれぞれ通される。かかる再生後洗浄処理によって、イオン交換樹脂中に含まれる再生液が洗い出される。この再生液を含む洗浄処理後の洗浄液は、再生処理段のカラムI,iに再生液の一部として供給される。
【0031】
そしてかかる状態が所定時間経過すると、図2に示すように、再利用化処理直前(本例の場合、洗浄処理)のカラムA,aの汚れが所定限度まで達するため、各カラムに対する被処理液及び再利用化液の供給が切り替えられる。今度は、カラムB,b〜G,gが脱塩処理となり、カラムA,a及びL,lが脱塩後洗浄処理となり、カラムJ,j〜K,kが再生処理となり、カラムH,h〜I,iが再生後洗浄処理となる。
【0032】
かくして、擬似移動床式連続分離方式を採用しながらも、被処理液を、再利用化処理直前のカラムA,aから再利用化処理直後のカラムF,f,まで、第1の分離部11のカラムおよび第2の分離部12のカラムの順に繰返し流通させて、第1の分離部11のイオン交換樹脂による分離処理および第2の分離部12のイオン交換樹脂による分離処理をこの順に複数回にわたり繰返し行うことができる。
【0033】
本発明では、かかる繰返し分離処理に際し、繰返し回数は適宜定めることができる。また上記例では、各分離部において各繰返しステップで使用するカラム数が同じ(2体)とされているが、ステップ相互で異ならしめることもできる。
【0034】
他方、このような擬似移動床式連続分離部を一対使用した本発明の繰返し分離を行う場合、周知の擬似移動床式連続分離技術を応用し、各カラムに対応して、被処理液供給・排出用、洗浄液供給・排出用、再生液供給・排出用等の多数の配管を適宜設け、各配管にコントロールバルブを設けることによって、各カラムに対する液体の供給・排出を切り替えることができる。しかしその場合、装置構成が複雑になり過ぎるきらいがある。
【0035】
そこで、本発明に特に好適な分離装置例1を図3〜5に示した。この脱塩装置1では、第1の分離部11及び第2の分離部12は共通の構成を有する。図3及び図5には実際は第1の分離部11しか現れないが、第2の分離部12も同様の構成であるため、その構成が判るように括弧書きで第2の分離部12の符号を付してある。
【0036】
各分離部11,12は、回転中心線周りに断続的に回動可能とされたターンテーブル(カラム支持手段)11t,12tと、このターンテーブル11t,12t上の周縁部に周方向にある間隔をおいて配置された12体のカラムA〜L,a〜l(カラム数については前述のとおりである)と、これら各カラムA〜L,a〜lに対する液体の供給・排出を共通的に切り替える切り替えバルブ11v,12vと、図示しないターンテーブルの回転駆動装置とをそれぞれ備える。よって、各分離部のカラムは対応するターンテーブルの回転伴って回転される。
【0037】
図4に示すように、切り替えバルブ11v,12vは固定本体部21,22と、その下面に対して摺動自在に且つ液密に当接された状態で、縦軸Ax周りに回転自在とされた回転プレート31,32とから構成されている。回転プレート31,32には本体部21,22に対する当接面からその反対側の面まで貫通する回転供給孔31i,32iが、周縁部の周方向に沿って等間隔でカラム数と同数形成され、その内側にも同様に貫通する回転排出孔31x,32xが周方向に沿って等間隔でカラム数と同数形成されている。本体部21,22における回転プレート31,32との当接面には、回転プレート31,32の回転供給孔31i,32i及び回転排出孔31x,32xと対応する配置及び数の、固定供給孔21i,22i及び固定排出孔21x,22xがそれぞれ形成されている。
【0038】
そして図5に示すように、回転プレートの各回転供給孔31i,32i及び各回転排出孔31x,32xと、対応する各カラムA〜L,a〜lとが、供給管路41及び排出管路42を介してそれぞれ接続される。
【0039】
かくして、ターンテーブル11t,12tを所定角度回転させ、対応するカラムA〜L,a〜lを一体的に回転させれば、それに伴って対応する切り替えバルブ11v,12vの回転プレート31,32が固定本体部21,22に対して回転し、本体部21,22の固定供給孔21i,22i及び固定排出孔21x,21xとそれぞれ対応連通する、回転プレート31,32の回転供給孔31i,32i及び回転排出孔31x,32xが周方向に切り替わる。よって、本体部21,22の固定供給孔21i,22i及び固定排出孔21x,22xに、種類の異なる配管を接続しておけば、各分離部11,12のカラムA〜L,a〜lの一体的な回転移動をそれぞれ行うだけで、それら各分離部11,12のカラムA〜L,a〜lに対する配管を切り替えることができ、バルブ数及び配管数を著しく少なくすることができる。
【0040】
具体的に前述の本発明の繰返し脱塩を行う場合には、切り替えバルブの本体側の配管は図6に示すようになる。この図6には、第1の分離部11における切り替えバルブ11vの本体部21(以下、第1の本体部という)の横断面、および第2の分離部12における切り替えバルブ12vの本体部22(以下、第2の本体部という)の横断面のみが示されており、回転プレート31,32は示されていない。ただし、図6中に矢印で示された回転方向は対応する回転プレート31,32の回転方向をそれぞれ表している。
【0041】
さらに詳説すれば、第1の本体部21におけるいずれかの隣接する固定供給孔21i,21iには新規の被処理液の供給管路50が接続され、これら固定供給孔21i,21iと周方向に対応する固定排出孔21x,21xは、第2の本体部22におけるいずれかの隣接する固定供給孔22i,22iと管路51を介して接続され、これら固定供給口22i,22iと周方向に対応する固定排出口22x,22xは、被処理液の供給管路50が接続された第1の本体部21の固定供給孔21i,21iに対して回転プレート回転方向とは反対側に隣接する、第1の本体部21の固定供給孔21i,21iと管路52を介して接続される。ここまでの配管50〜52で、前述の一回目の脱塩及び二回目の脱塩系への供給がなされる。
【0042】
さらに、この第1の本体部21における管路52が接続された二回目脱塩用の固定供給孔21i,21iと周方向に対応する固定排出孔21x,21xは、第2の本体部22における管路51と接続された一回目脱塩用の固定供給孔22i,22iに対して回転プレート回転方向とは反対側に隣接する、二回目脱塩用の固定供給孔22i,22iと管路53を介して接続され、これら固定供給口22i,22iと周方向に対応する固定排出口22x,22xは、第1の本体部11における管路52が接続された二回目脱塩用の固定供給孔21i,21iに対して回転プレート回転方向とは反対側に隣接する、三回目脱塩用の固定供給孔21i,21iと管路を54介して接続される。ここまでの配管52〜54で、前述の二回目の脱塩および三回目の脱塩系への供給がなされる。
【0043】
さらに、この第1の本体部21における管路54が接続された三回目脱塩用の固定供給孔21i,21iと周方向に対応する固定排出孔21x,21xは、第2の本体部22における管路53と接続された二回目脱塩用の固定供給孔22i,22iに対して回転プレート回転方向とは反対側に隣接する、三回目脱塩用の固定供給孔22i,22iと管路55を介して接続され、これら三回目脱塩用の固定供給口22i,22iと周方向に対応する固定排出口22x,22xは、処理済糖液を後述する結晶化工程へ供給する管路56と接続される。
【0044】
他方、第1及び第2の本体部21,22における残りの固定供給孔21i,22i及び固定排出孔21x,22xに対する固定配管は、本体部21,22毎に個別に構成されており、具体的には、脱塩後洗浄処理における新規洗浄液の供給管路61・前段カラムへの循環用管路62・甘水排出管路63、再生処理における新規再生液の供給管路71・後段カラムへの循環用管路72・排出(廃液)管路73、再生後洗浄処理における新規洗浄液の供給管路81・前段カラムへの循環用管路82がそれぞれ接続されている。
【0045】
かかる配管によって、前述の繰り返し脱塩を行うことができるとともに、各分離部毎に独立して、再利用化処理(脱塩後洗浄・再生・再生後洗浄)をそれぞれ行わしめることができるようになる。
【0046】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、イオン交換樹脂層を効率良く利用でき、かつ実質的に連続的な分離処理が可能であるとともに、異なる種類の複数のイオン交換樹脂層を順に通液させる場合に好適な分離装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
擬似移動床式連続分離部を一対使用した分離装置の説明図である。
【図2】
擬似移動床式連続分離部を一対使用した分離装置の、他の状態を示す説明図である。
【図3】
分離装置例の平面図である。
【図4】
図5のVI-VI端面図である。
【図5】
図5のVII部を拡大して示す縦断面図である。
【図6】
切り替えバルブの本体側の配管例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…分離装置、11…第1の分離部、12…第2の分離部。
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