JPH08323104A - 流路分配装置、疑似移動床および連続吸着法 - Google Patents

流路分配装置、疑似移動床および連続吸着法

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JPH08323104A
JPH08323104A JP15411095A JP15411095A JPH08323104A JP H08323104 A JPH08323104 A JP H08323104A JP 15411095 A JP15411095 A JP 15411095A JP 15411095 A JP15411095 A JP 15411095A JP H08323104 A JPH08323104 A JP H08323104A
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flow
fixed valve
flow path
valve
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JP15411095A
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Minoru Morita
稔 守田
Jun Ono
純 大野
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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  • Multiple-Way Valves (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 それぞれが固定バルブおよび回転バルブを有
する上部流路分配器1および下部流路分配器2ならびに中
間流路分配器3からなる流路分配装置またはそれぞれが
固定バルブおよび回転バルブを有する上流側流路分配器
7および下流側流路分配器8からなる流路分配装置であ
り、これらの流路分配装置に複数の吸着塔を結合せしめ
てなる疑似移動床であり、また、この疑似移動床を使用
する連続吸着法である。 【効果】 本発明によって吸着の全工程を容易に連続し
て行うことができるうえ、流路分配装置自体の構造を単
純ならしめ、下向流による運転のみならず、上向流によ
る運転も可能とし、多数の吸着塔を静止せしめたままで
運転することを可能ならしめるために、所要電力の節減
を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流路分配装置、この流路
分配装置を使用した疑似移動床およびこの疑似移動床を
使用した連続吸着法に関し、さらに詳細には、複数の吸
着塔を複数組に分割し、これらの吸着塔の組を直列に、
または、並列に配列せしめて、これらの吸着塔の組に液
を供給するための流路分配装置、この流路分配装置を使
用した疑似移動床およびこの疑似移動床を使用した連続
吸着法に係わる。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】液状物中
の目的溶存物質の分離、精製法および溶存不純物の除去
方法として、従来、たとえば、シリカゲルおよびイオン
交換樹脂などの各種の吸着剤を使用する吸着法が広く使
用されている。代表的な吸着法としてつぎのようなもの
が知られ、または、実用されている。たとえば、 (a) 数段に分割された吸着剤充填固定層を、回転切替バ
ルブにより各充填層で、順次、吸着、脱着および再生を
並列で行い、吸着剤充填移動層による連続向流法におけ
ると同様なパレックス(Parex)法およびモレックス(M
orex)法が、パラキシレンの精製および石油精製でそれ
ぞれ使用されている(たとえば、UOPSORB-10-09-85)
【0003】(b) 複数の通常の吸着塔をパイプで連結
し、これらの吸着塔に被処理液、脱着液および再生液な
どをそれぞれ供給し、また、これらの吸着塔からこれら
の液を排出せしめるための配管およびバルブを備え、タ
イムスケジュールに合わせてこれらのバルブを所定の順
序で順次開閉して、各吸着塔で順次吸着、脱着および洗
浄を並列的に行う方法(たとえば、特公昭60-32482号公
報)および
【0004】(c) 多数の吸着塔を、円形の回転台の同一
円周上に載置して固定し、この回転台を回転させること
により、これらの吸着塔を回動させながら、各吸着塔に
接続された出口パイプおよび入口パイプのそれぞれを、
上下2個で1組の静止している静止バルブに接続し、吸
着塔を回動させることにより、各液を静止バルブを経由
して各吸着塔に各液を順次供給し、各吸着塔において吸
着、脱着を連続的に行わせる方法(たとえば、ADVANCE
SEPARATION Inc. ISEPsystem)などが知られている。
【0005】回転切替バルブを使用する前記(a)の方法
は、通常は、層内の流れを下向流として操作される。処
で、石油および石油化学製品は夾雑物として固形物を含
有していることが少なく、従って、吸着、脱着および再
生のそれぞれの工程を上向流および下向流のいずれによ
っても行うことができる。このことから、この(a)の方
法は、石油精製および石油化学製品の精製などに適用さ
れている。他方、醗酵液および化学工業製品などは、濾
過によっては除去されにくいコロイダルな固形物を含有
している場合が多く、このような固形物を含有する場合
には上向流として排出されることもあり、また、脱着方
法は上向流によることが有利とされていることから、通
常は下向流でしか操作されない回転式ロータリーバルブ
を使用するこの(a)の方法を適用することはできず、こ
の(a)の方法では被処理液が限定される。
【0006】また、従来の多数の吸着塔を順次並列に使
用する前記の(b)の方法は、バルブの切替え操作が複雑
であり、このような複雑なバルブの切替え操作を誤りな
く行うためにはコンピューターおよびその他の制御機器
を使用しなければならないが、これらの取り扱いは煩雑
であり、これらの制御装置の操作には高い熟練度が必要
とされ、これらの操作を誤った場合には、運転不能に陥
ったり、事故を発生するとの危険性があり、また、これ
らの機器は高価でもある。さらに、また、回動せしめら
れる多数の吸着塔を使用する(c)の方法に関しては、こ
の方法は、前記の(a)の方法および(b)の方法における諸
欠点を克服し得るものではあるが、吸着剤が多量に充填
されて重量が大きい多数の吸着塔を回動させながら操作
しなければならないため、その構造が複雑になり、従っ
て、保守が容易ではなく、かつ、サイクルタイムを長く
しなければならないし、さらに、重量が大きい多数の吸
収塔を移動させるためには大きな動力が必要となり、大
型の塔槽類を使用する吸着には適用され得ない。
【0007】この(c)の方法における欠点を解消するた
めに、同一円周上およびこの円の中心部のそれぞれに、
多数の吸着塔および分配器を配設し、これらの多数の吸
着塔とこの分配器とを接続して、これらの吸着塔を移動
または回動させることなく、静止している各吸着塔で、
吸着、脱着および再生などを順次行わせる方法も知られ
ている(たとえば、特公昭51-18392号公報、特公昭52-1
2673号公報、特開昭53-76975号公報、特公昭60-32482号
公報、特公昭61-3523号公報および特公昭61-7845号公
報)。しかしながら、これらの方法においては、操作が
複雑であり、収率が低く、得られる製品の濃度が低く、
しかも、信頼性に乏しく、高価であるなどの欠点があ
り、未だ、実用されるに至っていない。
【0008】本発明者らは、 (1) 夾雑物である固形物が液中に蓄積した場合にも、こ
のような固形物をも除去し得る洗浄が可能であること、
すなわち、下向流による運転のみならず、上向流による
運転も可能であること。 (2) 吸着および洗浄などの工程において、上向流および
下向流のいずれによっても操作が可能であること。 (3) 重量の大きい吸着塔を移動または回動させることな
く、静止させたままで操作することが可能であること。
および (4) サイクル単位を短縮でき、1塔あたりの吸着剤の充
填量を節減し得、以て吸着塔の重量を軽量化することが
できるような吸着装置および吸着方法を開発すべく、鋭
意研鑚を重ねた結果、特開平6-11056号公報に記載され
た流路分配装置、疑似移動床および連続吸着方法を開発
するに至った。
【0009】しかして、この流路分配装置は、上部流路
分配器および下部流路分配器を有し、各流路分配器は互
いに摺接する固定供給バルブおよびパイプ固定板で挟持
された回転バルブを有し、これらの各流路分配器には一
貫した流路が穿設されている。また、この疑似移動床
は、前記の流路分配装置とその2個の流路分配器に挟持
された塔槽類を有している。さらに、この連続吸着法
は、前記の疑似移動床を使用して吸着塔を連続的に運転
する方法である。この流路分配装置、疑似移動床および
連続吸着法は、塔槽類を移動または回動させることなく
静止せしめたままで、また、上向流および下向流ならび
に並流および向流のいずれにても被処理液を吸着剤に接
触させることができるため、吸着、脱着および再生の各
工程の処理を効率よく行うことができ、製品回収率およ
び製品の濃度がともに高く、操作が簡単であり、しか
も、信頼性が高く、安価であり、また、駆動動力を節減
し得るとの利点がある。
【0010】しかしながら、この流路分配装置、疑似移
動床および連続吸収方法は、流路分配装置自体の構造が
単純ではなく、しかも、直列に接続された複数の吸着塔
に液体を流通させるには都合がよいが、1本または直列
で複数の吸着塔が1組とされ、互いに分離して独立せし
められ並列とされた吸着塔または吸着塔群のそれぞれに
液体を同時に流通させることができないとの欠点がある
ことが判明した。本発明者らは、前記の流路分配装置、
疑似移動床および連続吸着方法におけるこれらの欠点を
解決すべく、努力を重ねた結果、本発明に到達するに至
った。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用】すなわち、本第1
発明は、流路分配装置であって、上部流路分配器および
下部流路分配器ならびに中間流路分配器を有し、(1) 上
部流路分配器および下部流路分配器のそれぞれは、固定
バルブおよび該固定バルブと摺接しつつ回転せしめられ
る回転バルブを有し、該固定バルブと該回転バルブとの
摺接面において該固定バルブおよび該回転バルブの少な
くとも一方に回転バルブの回転平面と実質的に平行な複
数の溝が穿設され、かつ、該固定バルブには該溝と該固
定バルブの外面とを連絡するノズル孔が穿設され、(2)
中間流路分配器は、固定バルブおよび該固定バルブと摺
接せしめられつつ回転せしめられる回転バルブを有し、
該固定バルブには該回転バルブとの摺接面と外面とにそ
れぞれ開口を有する貫通流路が穿設され、回転バルブに
は前記の固定バルブの摺接面側の少なくとも2個の開口
と連絡せしめられる連通流路が穿設され、
【0012】(3) 前記の上部流路分配器および下部流路
分配器のそれぞれの回転バルブと前記の中間流路分配器
の回転バルブとは、上部連絡部および下部連絡部のそれ
ぞれを介して接続されて回転軸体として一体化され、
(4) 前記の上部流路分配器および下部流路分配器のそれ
ぞれの回転バルブ、前記の上部連絡部および下部連絡部
のそれぞれと、前記の中間流路分配器の回転バルブとに
は、前記の上部流路分配器および下部流路分配器のそれ
ぞれの摺接面における溝と前記の中間流路分配器の該固
定バルブの摺接面の開口とを接続する連絡流路が一貫し
て設けられてなることを特徴とする流路分配装置であ
る。
【0013】本第1発明の流路分配装置において、上部
流路分配器および下部流路分配器ならびに中間流路分配
器のそれぞれのそれぞれの回転バルブは、上部連絡部お
よび下部連絡部を介して互いに接続されて一体化され、
全体として回転軸体とされている。しかして、上部流路
分配器および下部流路分配器のそれぞれの回転バルブお
よび中間流路分配器の回転バルブならびにこれらを接続
する上部連絡部および下部連絡部のそれぞれの間には明
確な境界線は、通常は、存在しない。上部流路分配器お
よび下部流路分配器のそれぞれは、円柱体の回転バルブ
とその内面が該回転バルブの外周面に摺接せしめられる
円筒体(中心孔を有する円盤体も包含される 以下同
様)の固定バルブとを有するもの、ならびに、円柱体の
回転バルブと該回転バルブの回転軸体の長軸線方向と実
質的に直交する断面と摺接せしめられる円盤体もしくは
円柱体または円筒体の固定バルブとを有するものなどが
ある。
【0014】しかして、後者では、回転軸体の上部およ
び/または下部が回転バルブとされ、固定バルブは、こ
の回転軸体の端面と実質的に同一な底面を有する円盤体
または円柱体とされる。また、回転軸体の端部を細く
し、これによって形成された段部の円環状の平面または
回転軸体を外方に膨出せしめて形成された円状または円
環状の平面の形状と実質的に等しい底面を有する円盤体
もしくは円柱体または円筒体を固定バルブとすることも
できる。これらの場合には、回転軸体の端面および段部
の円環状の平面などが、回転バルブの回転軸体と実質的
に直交する断面に相当する。
【0015】上部流路分配器および下部流路分配器のそ
れぞれの流路分配器において、固定バルブと回転バルブ
との摺接面に、固定バルブおよび回転バルブのいずれか
一方または固定バルブおよび回転バルブの両者に複数本
の溝が穿設される。円柱体の回転バルブと、その内面が
該回転バルブの外周面に摺接せしめらる円筒体の固定バ
ルブとを有する流路分配器では、円柱体の回転バルブの
外周面および/または円筒体の固定バルブの内周面に、
回転バルブの回転面と実質的に平行で、かつ、互いに実
質的に同径の円環状の溝が複数穿設されている。なお、
この回転バルブの回転面は、通常は、この回転バルブの
回転軸(長軸線方向)と実質的に直交せしめられている
平面と等しい。
【0016】回転バルブの回転軸体の長軸線方向と実質
的に直交する断面と摺接せしめられる円盤体もしくは円
柱体または円筒体の固定バルブを有する流路分配器で
は、回転軸体の端面もしくは段部の円環状の平面および
/または固定バルブの摺接面に回転バルブの回転軸と同
心の円環状の溝が複数穿設されている。これらの溝の数
は、使用される液の種類の数、使用される吸着塔の本数
または組数などに応じて適宜決定される。回転バルブお
よび固定バルブのそれぞれに穿設された溝同士ならびに
回転バルブおよび固定バルブのいずれか一方に穿設され
た溝と他方に穿設された孔−すなわち、回転バルブでは
連絡流路、また、固定バルブではノズル孔−の摺接面側
での開口とは、それらの位置は互いに大きく相違するこ
となく、実質的に一致していなければならない。
【0017】中間流路分配器として、回転軸体の外方に
張設せしめられた円盤体または円柱体である回転バルブ
と、この回転バルブをその両平面−すなわち、上底面お
よび下底面−から挟持し、これらの両平面と底面が摺接
せしめられた比較的扁平な円筒体の固定バルブとを有す
るもの(以下 円盤状中間流路分配器 と記すこともあ
る)および円柱体の回転バルブと、その内面が該回転バ
ルブの外周面と摺接せしめられる比較的細長い円筒体の
固定バルブとを有するもの(以下 円柱状中間流路分配
器 と記すこともある)などがある。前者の円盤状中間
流路分配器における回転バルブを上底面および下底面か
ら挟持する固定バルブを、以下ではそれぞれ上面中間固
定バルブおよび下面中間固定バルブと記すこともある。
また、後者の円柱状中間流路分配器における固定バルブ
を、以下では、円筒中間固定バルブと記すこともある。
【0018】中間流路分配器において、固定バルブには
回転バルブとの摺接面および外面(該摺接面の反対側の
面 以下同様)のそれぞれに開口を有する貫通流路(以
下単に 貫通流路 と記すこともある)が穿設されてい
る。他方、回転バルブには、前記の固定バルブの貫通流
路の摺接面での少なくとも2個の開口と連絡せしめられ
る連通流路が穿設されている。連通流路は、通常は、固
定バルブの貫通流路の摺接面での2個の開口と連絡せし
められるが、この摺接面での3個以上の開口と連絡せし
めることもできる。固定バルブの貫通流路の摺接面での
2個の開口と連絡せしめられる連通流路としては、たと
えば、円盤状中間流路分配器においては、回転バルブを
貫通せしめられその両平面である上面中間固定バルブお
よび下面中間固定バルブのそれぞれとの摺接面に各1個
の開口を有する直管連通流路および回転バルブの同一平
面である上面中間固定バルブおよび下面中間固定バルブ
の何れか一方との摺接面に2個または3個以上の開口を
有する曲管連通流路などがある。摺接面におけるこの曲
管連通管の2個の開口同士の方向(以下 穿孔方向 と
記すこともある)は、摺接面(回転平面−回転軸体の長
軸線方向と実質的に直交する平面)の半径方向に対して
0〜90°の任意の角度とされる。
【0019】また、円柱状中間流路分配器の回転バルブ
においても、前記の円盤状中間流路分配器の回転バルブ
と同様に直管連通流路および曲管連通流路が穿設されて
いる。しかしながら、これらの直管連通流路および曲管
連通流路は、回転バルブの形状が前記の円盤状中間流路
分配器の回転バルブの形状と相違することに対応してそ
の穿孔方向などが相違する。すなわち、穿孔方向は、連
通流路が2個の開口と連絡せしめられる場合には、回転
バルブの長軸線方向に対して0〜90°の任意の角度と
され、かつ、回転平面の直径方向または半径方向に対し
て0〜90°の任意の角度とされる。
【0020】穿孔方向が、回転平面の直径方向に対して
0°程度である場合には、直管連通流路とされ、それ以
外はその形状に多少の差はあるが、いずれも曲管連通流
路とされる。これらの連通流路の形状、数および穿設部
位、方向は、使用される液の種類の数、この流路分配装
置と接続される吸着塔の数および組の数ならびに吸着塔
同士の連結方式が並列であるか直列であるか、並列と直
列との併用であるかなどによって適宜決定される。
【0021】回転軸体において、上部流路分配器および
下部流路分配器のそれぞれの固体バルブと回転バルブと
の摺接面の溝と中間流路分配器の固定バルブの摺接面で
の開口とを接続する連絡流路が、上部連絡部および下部
連絡部のそれぞれを貫通して穿設されている。連絡流路
の数は、上部流路分配器および下部流路分配器のそれぞ
れの固体バルブと回転バルブとの摺接面の溝の数と等し
くされる。
【0022】回転軸体の端部が、その内部に円柱状の盲
孔が該回転軸体の回転軸と同心に穿設されて円筒状にさ
れ、この円筒状部分の周壁に穿孔された貫通孔の内周面
での開口と、穿孔された前記の円柱状の盲孔の底部の連
絡流路の開口とを、たとえば、可撓管のような管で接続
して、上部連絡部および下部連絡部のそれぞれに連絡流
路を設けることができる。本第1発明の流路分配装置に
おいて複数穿設されている上下の流路分配器の固定バル
ブのノズル孔および回転バルブと固定バルブとの摺接面
の溝、中間流路分配器の固定バルブの貫通流路および回
転バルブの連通流路ならびに回転軸体の連絡流路は互い
に交叉することなく独立せしめられ、これらの流路など
によって、流路分配装置においてそれぞれ一貫した流路
が形成せしめられる。
【0023】流路分配装置の連絡流路における各流路の
開口同士、各流路と溝、ノズル孔と溝のそれぞれの接合
部ならびに摺接面などにおいては、漏液がないように厳
密に液封されていなければならない。なお、この流路分
配装置は、通常は、縦置して使用されるが、横置し、ま
たは、斜めに設置して使用することを妨げない。また、
縦置して使用される場合には、流路分配装置の上下を特
に区別する必要はない。
【0024】本第2発明は、疑似移動床であって、前記
の本第1発明の流路分配装置の中間流路分配器の固定バ
ルブの貫通流路の該固定バルブの外面の開口に複数の吸
着塔が接続されてなることを特徴とする疑似移動床であ
る。この吸着塔の数には特に制限はない。これらの吸着
塔は、1本で1組または直列もしくは並列に接続された
複数本で1組とされ、複数の吸着塔は1組とされ、また
は、複数組に分割される。このように分割された吸着塔
の複数組は、互いに、直列および/または並列に接続さ
れる。
【0025】本第3発明は、連続吸着法であって、前記
の本第2発明の疑似移動床の流路分配装置の回転軸体を
回転せしめて各回転バルブを回転せしめることにより、 (イ) 上部流路分配器および下部流路分配器のいずれか一
方の流路分配器の固定バルブのノズル孔、該流路分配器
の固定バルブと回転バルブとの摺接面における溝、連絡
流路、中間流路分配器の固定バルブの貫通流路、1本ま
たは直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の入口、該
1本または直列もしくは並列で複数の各吸着塔、該1本
または直列もしくは並列で1組の複数の吸着塔の出口、
中間流路分配器の固定バルブの前記の貫通流路とは異な
る貫通流路、前記の連絡流路とは異なる連絡流路ならび
に前記の上部流路分配器および下部流路分配器のいずれ
か一方の流路分配器の摺接面における前記の溝とは異な
る溝および固定バルブの前記のノズル孔とは異なるノズ
ル孔で形成された一連の流路ならびに
【0026】(ロ) 上部流路分配器および下部流路分配器
のいずれか一方の流路分配器の固定バルブのノズル孔、
該流路分配器の固定バルブと回転バルブとの摺接面にお
ける溝、連絡流路、中間流路分配器の固定バルブの貫通
流路、1本または直列もしくは並列で複数の1組の吸着
塔の入口、該1本または直列もしくは並列で複数の各吸
着塔、該1本または直列もしくは並列で複数の1組の吸
着塔の出口、中間流路分配器の固定バルブの前記の貫通
流路とは異なる貫通流路、中間流路分配器の固定バルブ
の貫通流路の摺接面での少なくとも2個の開口と連絡せ
しめられる回転バルブの連通流路、中間流路分配器の固
定バルブの前記の貫通流路とは異なる貫通流路、1本ま
たは直列もしくは並列で複数の前記とは異なる1組の吸
着塔の入口、該1本または直列もしくは並列で複数の各
吸着塔、該1本または直列もしくは並列で複数の1組の
吸着塔の出口、中間流路分配器の固定バルブの前記とは
異なる貫通流路、前記とは異なる連絡流路ならびに上部
流路分配器および下部流路分配器のいずれか一方の流路
分配器の摺接面における前記の溝とは異なる溝および固
定バルブの前記のノズル孔とは異なるノズル孔で形成さ
れた一連の流路の何れかを選択し、組合わせて、複数の
吸着塔を複数の組に分割して、前記の上部流路分配器お
よび下部流路分配器のそれぞれの固定バルブのノズル孔
から液を供給し、または、排出せしめて、各組の吸着塔
に順次、吸着、脱着および再生のそれぞれの工程を分担
せしめて吸着処理の全工程を連続的に行わせることを特
徴とする連続吸着法である。なお、回転軸体は、連続的
に、または、断続的に回転せしめられる。
【0027】本第2発明の疑似移動床において、本第1
発明の流路分配装置の回転軸体を回転せしめて、上下の
流路分配器の固定バルブのノズル孔および回転バルブと
固定バルブとの摺接面の溝、回転軸体の連絡部の連絡流
路ならびに中間流路分配器の固定バルブの貫通流路およ
び回転バルブの連通流路を適宜組み合わせることによっ
て、本第3発明の連続吸着法における前記の(イ)および
(ロ)の流路が形成される。これらの流路を適宜選択し、
かつ、組合わせることによって、複数の吸着塔は、1本
で1組または直列もしくは並列に接続された複数本で1
組の複数組に分割され、このようにして分割された吸着
塔の各組に、吸着、脱着および再生のそれぞれの工程を
独立して分担せしめて、吸着処理における吸着、脱着お
よび再生のそれぞれの工程を連続して行わせることがで
きる。
【0028】本第4発明は、前記の本第1発明を変形し
た流路分配装置であり、構造上は前記の本第1発明の流
路分配装置を、その中間流路分配器のほぼ中央で、回転
軸体の長軸線に実質的に直交する平面で分断した上半分
の流路分配装置および下半分の流路分配装置のそれぞれ
と、近似している。すなわち、本第4発明は、上流側流
路分配器および下流側流路分配器を有し、(1) 上流側流
路分配器は、固定バルブおよび該固定バルブと摺接しつ
つ回転せしめられる回転バルブを有し、該固定バルブと
該回転バルブとの摺接面において該固定バルブおよび該
回転バルブの少なくとも一方に回転バルブの回転平面と
実質的に平行な複数の溝が穿設され、かつ、該固定バル
ブには該溝と該固定バルブの外面とを連絡するノズル孔
が穿設され、
【0029】(2) 下流側流路分配器は、固定バルブおよ
び該固定バルブと摺接せしめられつつ回転せしめられる
回転バルブを有し、該固定バルブには該回転バルブとの
摺接面と外面とにそれぞれ開口を有する貫通流路が穿設
され、回転バルブには前記の固定バルブの摺接面側の少
なくとも2個の開口と連絡せしめられる連通流路が穿設
され、(3) 前記の上流側流路分配器の回転バルブと前記
の下流側流路分配器の回転バルブとは、互いに接続さ
れ、(4) 前記の上流側流路分配器の回転バルブと、前記
の下流側流路分配器の回転バルブとには、前記の上流側
流路分配器の摺接面における溝と前記の下流側流路分配
器の該固定バルブの摺接面の開口とを接続する連絡流路
が一貫して設けられてなることを特徴とする流路分配装
置である。
【0030】この本第4発明の流路分配装置において、
上流側流路分配器および下流側流路分配器は、本第1発
明の流路分配装置における上部流路分配器または下部流
路分配器および中間流路分配器の半分のそれぞれに相当
する。この流路分配装置では、下流側流路分配器におい
て、固定バルブが円筒体または円柱体もしくは円盤体で
あり、この固定バルブが、円筒体または円柱体の回転バ
ルブの底面と摺接せしめられる場合には、実用上、通常
は、固定バルブは回転バルブの下方(上流流路分配器の
反対側 以下同様)に設けられる。しかしながら、本第
1発明の流路分配装置におけると同様に、回転バルブの
上方(上流流路分配器の側 以下同様)に設けることも
できる。構造がより単純であることから、前者が好まし
い。また、この流路分配装置は、本第1発明の流路分配
装置と同様にして、縦置または横置せしめて使用するこ
とができる他に、上流側流路分配器が下方となるように
倒置せしめ、または斜めに設置して使用することもでき
る。この流路分配装置は、その回転バルブを、モータな
どの駆動機の回転軸体と直接または減速装置を介して接
続し、該駆動機を回転することによって、連続的に、ま
たは断続的に回転せしめられる。
【0031】本第5発明は、前記の第4発明の流路分配
器を使用した疑似移動床である。すなわち、本第5発明
は、前記の第4発明の流路分配装置の下流側流路分配器
の固定バルブの貫通流路の該固定バルブの外面の開口に
複数の吸着塔が接続されてなることを特徴とする疑似移
動床である。この疑似移動床でも、1本または互いに直
列もしくは並列に接続された吸着塔の複数の組が互いに
直列および/または並列に接続される。
【0032】本第6発明は、前記の第5発明の疑似移動
床を使用した連続吸着法である。すなわち、本第6発明
は、前記の第5発明の疑似移動床の流路分配装置の回転
バルブと接続された回転軸体を回転せしめて各回転バル
ブを回転せしめることにより、 (イ) 上流側流路分配器の固定バルブのノズル孔、該流路
分配器の固定バルブと回転バルブとの摺接面における
溝、連絡流路、下流側流路分配器の固定バルブの貫通流
路、1本または直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔
の入口、該1本または直列もしくは並列で複数の各吸着
塔、該1本または直列もしくは並列で1組の複数の吸着
塔の出口、下流側流路分配器の固定バルブの前記の貫通
流路とは異なる貫通流路、前記の連絡流路とは異なる連
絡流路ならびに上流側流路分配器の摺接面における前記
の溝とは異なる溝および固定バルブの前記のノズル孔と
は異なるノズル孔で形成された一連の流路ならびに
【0033】(ロ) 上流側流路分配器の固定バルブのノズ
ル孔、該流路分配器の固定バルブと回転バルブとの摺接
面における溝、連絡流路、下流側流路分配器の固定バル
ブの貫通流路、1本または直列もしくは並列で複数の1
組の吸着塔の入口、該1本または直列もしくは並列で複
数の各吸着塔、該1本または直列もしくは並列で複数の
1組の吸着塔の出口、下流側流路分配器の固定バルブの
前記の貫通流路とは異なる貫通流路、下流側流路分配器
の固定バルブの貫通流路の摺接面での少なくとも2個の
開口と連絡せしめられる回転バルブの連通流路、下流側
流路分配器の固定バルブの前記の貫通流路とは異なる貫
通流路、1本または直列もしくは並列で複数の前記とは
異なる1組の吸着塔の入口、該1本または直列もしくは
並列で複数の各吸着塔、該1本または直列もしくは並列
で複数の1組の吸着塔の出口、下流側流路分配器の固定
バルブの前記とは異なる貫通流路、前記とは異なる連絡
流路ならびに上流側流路分配器の摺接面における前記の
溝とは異なる溝および固定バルブの前記のノズル孔とは
異なるノズル孔で形成された一連の流路の何れかを選択
し、組合わせて、複数の吸着塔を複数の組に分割して、
前記の上流側流路分配器の固定バルブのノズル孔から液
を供給し、または、排出せしめて、各組の吸着塔に順
次、吸着、脱着および再生のそれぞれの工程を分担せし
めて吸着処理の全工程を連続的に行わせることを特徴と
する連続吸着法である。
【0034】本発明における疑似移動床およびこの疑似
移動床を使用した連続吸着法は、液中に溶存している目
的物質の分離回収および精製、ならびに不純物の分離除
去などに好適に使用される。
【0035】
【実施例】本発明を実施例によって、さらに具体的に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1 流路分配装置および疑似移動床 本第1発明の流路分配装置および本第2発明の疑似移動
床ならびに本第3発明の連続吸着法を図面によって説明
する。説明に使用された図面はいずれも、原理を示すた
めだけのものであって図式的に示されており、寸法など
については、正確には示されていない。
【0036】本第1発明の流路分配装置およびこの流路
分配装置を使用した本第2発明の疑似移動床を図1およ
び図2によって説明する。図1および図2は、本第1発
明の流路分配装置および本第2発明の疑似移動床の実施
態様を示す図面であり、図1において、本第1発明の流
路分配装置は縦断面図で示されており、また、図2では
図1で示された本第1発明の流路分配装置を使用した本
第2発明の疑似移動床が示されており、この流路分配装
置は一部切欠斜視図で示されている。
【0037】この流路分配装置は、上部流路分配器1、
下部流路分配器2および中間流路分配器3を有している。
これらの流路分配器は、いずれも、固定バルブおよび回
転バルブを有してる。これらの回転バルブは上部連絡部
4および下部連絡部5のそれぞれを介して接続され、一体
化され回転軸体6とされている。上部流路分配器1および
下部流路分配器2のそれぞれは、固定バルブ11,21および
回転バルブ12,22を有している。固定バルブ11,21は円筒
体であり、回転バルブ12,22は円柱体であり、固定バル
ブ11,21の内周面は、回転バルブ12,22の外周面に摺接せ
しめられている。
【0038】固定バルブ11,21には、その摺接面に回転
バルブ12,22の回転面と実質的に平行な−換言すれば、
回転バルブ12,22の回転軸(長軸線方向)と実質的に直
交せしめられる−複数の円環状の溝111,…,111および21
1,…,211が穿設されており、これらの溝111,…,111およ
び211,…,211とこの固定バルブ11,21の外周面とを連絡
するノズル孔112,…,112おおよび212,…,212が穿設され
ている。なお、溝111,…,111は、互いに実質的に同径と
されている。同様に、溝211,…,211も、互いに実質的に
同径とされている。
【0039】中間流路分配器3は円盤状中間流路分配器
であって、その回転バルブ31は、回転軸体6を外方に張
設せしめた円盤体とされており、また中間流路分配器3
の固定バルブ32,32は、この円盤体の回転バルブ31をそ
の両平面−すわち、上底面および下底面−から挟持する
円筒体321,322である。これらの円筒体321,322はそれぞ
れ上面中間固定バルブおよび下面中間固定バルブであ
る。これらの円筒体321,322の底面は、円盤体の回転バ
ルブ31の両平面とそれぞれ摺接せしめられている。固定
バルブ32,32である円筒体321,322のそれぞれには、これ
らの円筒体321,322を貫通せしめられた複数の貫通流路3
211,…,3211および3221,…,3221が穿設されている。こ
れらの貫通流路3211,…,3211および3221,…,3221は、全
て、円筒体321,322の回転バルブ31との摺接面および外
面(該摺接面の反対側の面)に開口を有している。
【0040】さらに、中間流路分配器の回転バルブに
は、中間流路分配器の固定バルブである円筒体に穿設さ
れている2個の貫通流路の開口と連絡せしめられる連通
流路が穿設されている。すなわち、この連通流路とし
て、直管連通流路311と曲管連通流路312とがある。中間
流路分配器3の円盤体である回転バルブ31を貫通せしめ
られ、中間流路分配器3の固定バルブ32である円筒体32
1,322のそれぞれに穿設されている貫通流路3211,3221の
摺接面側の開口のそれぞれと連絡せしめられる連通流路
が直管連通流路311である。
【0041】また、中間流路分配器3の円盤体である回
転バルブ31を貫通せしめられることなく、中間流路分配
器3の固定バルブ32(上面中間固定バルブ)である円筒
体321に穿設されている2個の貫通流路3211,3211の摺接
面側の開口と連絡せしめられる連通流路が曲管連通流路
312である。なお、同様にして、中間流路分配器3の固定
バルブ32(下面中間固定バルブ)である円筒体322に穿
設されている2個の貫通流路3221,3221の摺接面側の開
口と連絡せしめられる曲管連通流路312が穿設されてい
る。しかしながら、上面中間固定バルブの曲管連通流路
は図3に示されているが、下面中間固定バルブの曲管連
通流路は省略されている。
【0042】上部流路分配器1の回転バルブ12、上部連
絡部4、中間流路分配器3の回転バルブ31には、上部流路
分配器1の固定バルブ11の溝111,…,111と、中間流路分
配器3の固定バルブ32である円筒体321に穿設されている
貫通流路3211,…,3211の摺接面側の開口とを接続する複
数の連絡流路41,…,41が穿設されている。同様にして、
下部流路分配器2の固定バルブ21の溝211,…,211と、中
間流路分配器3の固定バルブ32である円筒体322に穿設さ
れている貫通流路3221,…,3221の摺接面側の開口とを接
続する複数の連絡流路51,…,51が穿設されている。
【0043】この流路分配装置の中間流路分配器3の固
定バルブ32である円筒体321,322のそれぞれの貫通流路3
211,…,3211,3221,…,3221の外面の開口に3組の吸着塔
が接続されて疑似移動床とされている。すなわち、第1
の組は、吸着塔A1および吸着塔A2が、中間流路分配器3
の固定バルブ32である円筒体321,322の貫通流路3211,32
21の外面の開口にそれぞれ接続されている。この場合
に、液は、上部流路分配器1の固定バルブ11のノズル孔1
12から供給され、この液は、上部流路分配器1の固定バ
ルブ11のノズル孔112、固定バルブ11の溝111、上部連絡
部4の連絡流路41および中間流路分配器3の固定バルブ32
である円筒体321に穿設されている貫通流路3211を順次
経由せしめられて吸着塔A1の頂部から吸着塔A1に供給さ
れ、吸着塔A1を通過せしめられる。
【0044】吸着塔A1内を通過せしめられた液は、吸着
塔A1の底部から排出せしめられ、この液は、中間流路分
配器3の固定バルブ32である円筒体321に穿設されてお
り、前記の貫通流路3211とは異なる貫通流路3211、中間
流路分配器3の回転バルブ31に穿設されている直管連通
流路311および中間流路分配器3の固定バルブ32である円
筒体322の貫通流路3221を順次経由せしめられて吸着塔A
2の頂部から吸着塔A2に供給され、吸着塔A2を通過せし
めれらる。吸着塔A2を通過せしめられた液は、吸着塔A2
の底部から排出せしめられる。この液は、中間流路分配
器3の固定バルブ32である円筒体322に穿設された前記と
は異なる貫通流路3221、下部連絡部5の連絡流路51、下
部流路分配器2の固定バルブ21の溝211およびノズル孔21
2を順次経由せしめられてノズルから排出せしめられ
る。
【0045】また、吸着塔A2の底部から排出せしめら
れ、中間流路分配器3の固体バルブ32である円筒体322に
穿設された貫通流路3221を通過せしめられた液を、上部
連絡部4の連絡流路41、上部流路分配器1の固定バルブ11
の溝111およびノズル孔112を順次経由せしめてノズルか
ら排出せしめることもできる。このようにして、吸着塔
A1と吸着塔A2とは直列に接続されていることになる。
【0046】第2の組は、吸着塔Bが、中間流路分配器3
の固定バルブ32である円筒体321の貫通流路3211の外面
の開口に接続されている。この場合に、液は、上部流路
分配器1の固定バルブ11のノズル孔112から供給され、こ
の液は、上部流路分配器1の固定バルブ11のノズル孔11
2、固定バルブ11の溝111、上部連絡部4の連絡流路41お
よび中間流路分配器3の固定バルブ32である円筒体321に
穿設されている貫通流路3211を順次経由せしめられて吸
着塔Bの頂部から吸着塔Bに供給され、吸着塔Bを通過せ
しめられる。
【0047】吸着塔B内を通過せしめられた液は、吸着
塔Bの底部から排出せしめられ、この液は、中間流路分
配器3の固定バルブ32である円筒体321に穿設されてお
り、前記の貫通流路3211とは異なる貫通流路3211、上部
連絡部4の連絡流路41、上部流路分配器1の固定バルブ12
の溝111およびノズル孔112を順次経由せしめられてノズ
ルから排出せしめられる。
【0048】第3の組は、吸着塔Cが、中間流路分配器3
の固定バルブ32である円筒体322の貫通流路3221の外面
の開口に接続されている。この場合に、液は、下部流路
分配器2の固定バルブ21のノズル孔212から供給され、こ
の液は、下部流路分配器2の固定バルブ21のノズル孔21
2、固定バルブ21の溝211、下部連絡部5の連絡流路51お
よび中間流路分配器3の固定バルブ32である円筒体322に
穿設されている貫通流路3221を順次経由せしめられて吸
着塔Cの頂部から吸着塔Cに供給され、吸着塔Cを通過せ
しめられる。
【0049】吸着塔C内を通過せしめられた液は、吸着
塔Cの底部から排出せしめられ、この液は、中間流路分
配器3の固定バルブ32である円筒体322に穿設されてお
り、前記の貫通流路3221とは異なる貫通流路3221、下部
連絡部5の連絡流路51、下部流路分配器2の固定バルブ22
の溝211およびノズル孔212を順次経由せしめられてノズ
ルから排出せしめられる。このようにして、複数の吸着
塔A1およびA2ならびに吸着塔BおよびCは、第1組として
A1およびA2、第2組として吸着塔Bならびに第3組とし
て吸着塔Cの3組に分割され、これらの第1組の吸着塔A
1およびA2、第2組の吸着塔Bならびに第3組の吸着塔C
は互いに並列して配列せしめられている。吸着塔A1およ
びA2ならびにBおよびCのそれぞれに代えて、直列または
並列で複数の1組の吸着塔とすることもできる。液を、
これらの経路を逆流せしめることもできる。
【0050】図3は、吸着塔の配列が、前記の図1およ
び図2とは異なる本第2発明の疑似移動床を示してい
る。図3においては、説明の便宜上、流路および吸着塔
は実線で、流路分配装置は破線でそれぞれ記載され、流
路の開口および開口同士の接合箇所は実線の流路を囲む
白抜きの丸印で示されている。また、説明の都合上、中
間流路分配器において固定バルブ(上面中間固定バル
ブ)は回転バルブと隔離して示されている。中間流路分
配器の下面中間固定バルブおよび下部流路分配器は図示
されていない。
【0051】この疑似移動床は、2本の吸着塔D1,D2が
中間流路分配器3の固定バルブ32である円筒体321の貫通
流路3211,3211の円筒体の外面の開口とそれぞれと接続
され、かつ、吸着塔D1の出口の流路と、吸着塔D2の入口
の流路とが、中間流路分配器3の回転バルブ31に穿設さ
れている曲管連通流路312で接続され、吸着塔D1と吸着
塔D2とは互いに直列に接続されている以外は、前記の図
1および図2における吸着塔Bについての第2の組と本
質的に異なる処はない。なお、吸着塔D1およびD2は、こ
れらに代えて、それぞれ、互いに直列もしくは並列に接
続された複数の吸着塔とすることもできる。
【0052】図4乃至図7および図9は、本第1発明の
流路分配装置の上部流路分配器の構造を示すためのもの
であって、本第1発明の流路分配装置の一部破断縦断面
図である。但し、上面中間固定バルブおよび下部流路分
配器は省略されている。また、図4乃至図7および図9
において、説明の都合上、中間流路分配器の固定バルブ
も省略されている。
【0053】図4は、上部流路分配器の円柱体の回転バ
ルブの外周面に溝が穿設されている本第1発明の流路分
配装置の一部破断縦断斜視図である。すなわち、上部流
路分配器1の回転バルブ12は円柱体とされており、その
外周面には、回転バルブ12の回転面と実質的に平行で、
互いに実質的に同径の円環状の複数の溝121,…,121が穿
設されている。固定バルブ11には、これらの各溝121,
…,121に対応する位置に、ノズル孔112,…,112が穿設さ
れており、これらのノズル孔112,…,112は固定バルブ11
の外面に開口せしめられている。また、各溝121,…,121
は上部連絡部4の連絡流路41と連絡せしめられている。
【0054】図5乃至図7は、固定バルブが、回転軸体
の長軸線方向と実質的に直交する断面である回転バルブ
の上面と摺接せしめられる円盤体または円筒体とされた
本第1発明の流路分配装置の上部流路分配器を示し、い
ずれも一部破断縦断斜視図である。図5乃至図7におい
て、回転軸体の長軸線方向と実質的に直交する断面であ
る回転バルブの上面とこれと摺接せしめられる固定バル
ブとの摺接面における溝が、aでは固定バルブに穿設さ
れ、bでは回転バルブに穿設されている。
【0055】図5において、回転軸体6の上部端面が上
部流路分配器1の回転バルブ12の上面とされ、上部流路
分配器1の固定バルブ11は、この回転バルブ12の上面と
摺接せしめられる円盤体とされている。aでは、溝111,
…,111は円盤体の固定バルブ11の摺接面に穿設されてい
る。他方、bでは、溝121,…,121は回転バルブ12の上面
に穿設されている。ここで穿設される溝は、回転軸体の
中心を中心とする互いに同心の円環とされている。
【0056】図6に示された上部流路分配器1は、回転
軸体6の上端部が細くされて、その下端境界で段が形成
せしめられ、この段部に円環状の平面61が形成せしめら
れており、この円環状の平面61が回転バルブ12の上面と
されている。上部流路分配器1の固定バルブ11は、この
細くされた回転軸体6を挿通させ得る薄い円筒体とされ
ている。これ以外には、前記図5に示された上部流路分
配器と本質的に異なる処はない。図7に示された上部流
路分配器1は、回転軸体6の上端部が外方に膨出せしめら
れている以外は、前記図5に示された上部流路分配器と
本質的に異なる処はない。
【0057】図8は、円柱体とされた回転バルブと、そ
の内面が該回転バルブの外周面に摺接せしめられた細長
い円筒体の固定バルブ(円筒中間固定バルブ)とを有す
る円柱状中間流路分配器を示すための本第1発明の流路
分配装置の一部破断縦断斜視図である。但し、中間流路
分配器の下部および下部流路分配器は図示されていな
い。この円柱状中間流路分配器は、円柱体とされた回転
バルブ33と細長い円筒体の固定バルブ34を有している。
該固定バルブ34のその内周面は、該回転バルブ33の外周
面に摺接せしめられている。また、該固定バルブ34に
は、摺接面と外面とに開口を有する複数の貫通流路341,
…,341が穿設されている。
【0058】他方、該回転バルブ33には、固定バルブ34
の摺接面における該固定バルブ34の2個の貫通流路341,
341のそれぞれの開口と連絡せしめられる直管連通流路3
31および曲管連通流路332がそれぞれ穿設されている。
直管連通流路331の穿孔方向は、回転バルブ33の回転平
面上であり、かつ、その回転平面の直径上である。曲管
連通流路332の穿孔方向は、回転バルブ33の長軸線方向
と実質的に平行であり、かつ、その回転平面の半径上で
ある。
【0059】図9は、穿設される連絡流路の一部が管に
置き換えられた上部連絡部を示すための本第1発明の流
路分配装置の一部破断縦断斜視図である。この図9にお
いて中間流路分配器の上面中間固定バルブおよび下部流
路分配器が省略されている。aで示された流路分配装置
において、回転軸体6の上端部は、その内部に円柱状の
盲孔62が該回転軸体6の回転軸と同心に穿設されて円筒
状とされ、回転バルブ12とされている。固定バルブ11
は、その内周面が回転バルブの該円筒状部分の周壁の外
周面と摺接せしめられている円筒体であって、その内周
面である摺接面には溝111,…,111が穿設されている。こ
れらの溝111,…,111は、回転バルブ12の長軸線方向と実
質的に直交する平面と平行で、互いに実質的に同径とさ
れている。また、これらの溝111,…,111はノズル孔112,
…,112によって、固定バルブ11の外面と連絡せしめられ
ている。回転バルブ12の円筒状部分の周壁63には、円筒
状の固定バルブ11の摺接面に穿設された溝111,…,111と
連絡せしめられる貫通孔631,…,631が穿設されている。
また、回転バルブ12の円柱状の盲孔62の底64には、上部
連絡部4の連絡流路41,…,41が開口せしめられている。
【0060】該円筒状部分の周壁63に穿設された貫通孔
631,…,631の開口と、該円柱状の盲孔62の底64の連絡流
路41,…,41の開口とは管65,…,65によって接続されてお
り、これらの管65,…,65は、上部連絡部4の連絡流路41,
…,41の一部とされている。bで示された流路分配装置
は、固定バルブ11に溝が穿設されてない代りに、回転バ
ルブ12の周壁の63の外周面である摺接面に、前記の固定
バルブ11におけると同様な溝121,…,121が貫通孔631,
…,631と接続せしめられて穿設されている以外は、前記
図9aで示された流路分配装置と本質的に異なる処はな
い。
【0061】実施例2 流路分配装置および疑似移動床 本第4発明の流路分配装置および本第5発明の疑似移動
床ならびに本第6発明の連続吸着法を図面によって説明
する。実施例1におけると同様に、説明に使用された図
面はいずれも、原理を示すためだけのものであって図式
的に示され、寸法などは正確に示されていない。
【0062】図10乃至図14は、本第4発明の流路分
配装置の縦断面図であり、本第4発明の実施態様を示し
ている。これらはいずれも、上流側流路分配器および下
流側流路分配器を有している。上流側流路分配器におい
て、固定バルブの回転バルブとの摺接面に溝が穿設され
ている。これらの溝は、いずれも円環状であり、回転バ
ルブの長軸線方向と直交する平面と実質的に平行であ
り、図12では互いに同心円状の溝が穿設されており、
それ以外においては、互いに実質的に同径の溝が穿設さ
れている。
【0063】図10で示された流路分配装置において、
上流側流路分配器7は、固定バルブ71および回転バルブ7
2から成っている。固定バルブ71は円筒体であり、回転
バルブ72は円柱体である。回転バルブ72は固定バルブ71
の内部空洞内に挿通せしめられ、その外周面は、固定バ
ルブ71の内周面と摺接せしめられている。固定バルブ71
の内周面には複数の溝711,…,711が穿設されている。こ
れらの溝711,…,711は、いずれも円環状であり、かつ、
実質的に同径であり、回転バルブの長軸線方向と直交す
る平面と実質的に平行とされている。また、これらの溝
711,…,711と該固定バルブ7の外面とを連絡するノズル
孔712,…,712が固定バルブ71に穿設されている。
【0064】下流側流路分配器8は、円盤体の回転バル
ブ81および円盤体の固定バルブ82から成っている。固定
バルブ82は回転バルブ81の下方(上流側流路分配器7の
反対側 以下同様)に設けられており、両者は互いに底
面が摺接せしめられている。固定バルブ82には、その摺
接面と外面とに開口を有する複数の貫通流路821,…,821
が穿設されている。回転バルブ81には、この固定バルブ
82の2個の貫通流路821,821の摺接面側の開口と連絡せ
しめられる曲管連通流路811が穿設されている。 しか
して、上流側流路分配器7の回転バルブ72と下流側流路
分配器8の回転バルブ81とは、連絡部9を介して互いに接
続されている。上流側流路分配器7の固定バルブ71の摺
接面における溝711と下流側流路分配器8の固定バルブ82
の貫通流路821の摺接面の開口とを接続する連絡流路91
が、前記の連絡部9を経由して穿設されている。
【0065】図11で示された流路分配装置において、
上流側流路分配器7は、円柱体の固定バルブ71および円
筒体の回転バルブ72から成っている。固定バルブ71は回
転バルブ72の内部空洞内に挿通せしめられ、その外周面
は、回転バルブ72の内周面と摺接せしめられている。固
定バルブ71の外周面には複数の溝711,…,711が穿設され
ている。これらの溝711,…,711は、いずれも、円環状で
あり、かつ、互いに実質的に同径であり、回転バルブの
長軸線と直交する平面と実質的に平行とされている。ま
た、これらの溝711,…,711と該固定バルブ7の外面であ
る上部端面とを連絡するノズル孔712,…,712が固定バル
ブ71に穿設されている。
【0066】下流側流路分配器8は、円盤体の回転バル
ブ81および円盤体の固定バルブ82から成っている。固定
バルブ82は回転バルブ81の下方に設けられており、両者
は互いに底面が摺接せしめられている。固定バルブ82に
は、その摺接面と外面とに開口を有する複数の貫通流路
821,…,821が穿設されている。回転バルブ81には、この
固定バルブ82の2個の貫通流路821,821の摺接面側の開
口と連絡せしめられる曲管連通流路811が穿設されてい
る。しかして、上流側流路分配器7の固定バルブ71と下
流側流路分配器8の固定バルブ82とは互いに連設せしめ
られて一体化され、また、上流側流路分配器7の回転バ
ルブ72と下流側流路分配器8の回転バルブ81とは互いに
連設せしめられて一体化されている。上流側流路分配器
7の固定バルブ71の摺接面における溝711と下流側流路分
配器8の固定バルブ82の貫通流路821の摺接面での開口と
は、上流側流路分配器7の回転バルブ72の周壁に穿設さ
れた貫通孔721、管912および下流側流路分配器8の回転
バルブ81に穿設された貫通孔812を順次連設せしめた連
絡流路91で接続されている。
【0067】図12で示された流路分配装置において、
上流側流路分配器7は、円筒体の固定バルブ71および円
盤体の回転バルブ72から成っている。固定バルブ71と回
転バルブ72とは、これらの底面が互いに摺接せしめられ
ている。固定バルブ71の底面には複数の溝711,…,711が
穿設されている。これらの溝711,…,711は、いずれも円
環状であり、回転バルブ72の長軸線方向と直交する平面
と実質的に平行で、かつ、同心とされている。また、こ
れらの溝711,…,711と該固定バルブ7の外面である上底
面とを連絡するノズル孔712,…,712が固定バルブ71に穿
設されている。
【0068】下流側流路分配器8は、円盤体の回転バル
ブ81および円筒体の固定バルブ82から成っている。固定
バルブ82は回転バルブ81の下方に設けられており、両者
は互いに底面が摺接せしめられている。固定バルブ82に
は、その摺接面と外面とに開口を有する複数の貫通流路
821,…,821が穿設されている。回転バルブ81には、この
固定バルブ82の2個の貫通流路821,821の摺接面側の開
口と連絡せしめられる曲管連通流路811が穿設されてい
る。しかして、上流側流路分配器7の回転バルブ72と下
流側流路分配器8の回転バルブ81とは互いに連設せしめ
られて一体化されてい厚手の円盤体とされている。上流
側流路分配器7の固定バルブ71の摺接面における溝711と
下流側流路分配器8の固定バルブ82の貫通流路821の摺接
面での開口とは、連絡流路91で接続されている。
【0069】図13に示された流路分配装置において、
上流側流路分配器7の固定バルブ71と下流側流路分配器8
の固定バルブ82とは互いに連設されて有底円筒体とさ
れ、その周壁および底が、それぞれ、上流側流路分配器
の固定バルブ71と下流側の流路分配器の固定バルブ82と
されている。同様にして、上流側流路分配器7の回転バ
ルブ72と下流側流路分配器8の回転バルブ81とは互いに
連設されて有底円筒体とされ、その周壁および底が、そ
れぞれ、上流側流路分配器の回転バルブ72と下流側流路
分配器の回転バルブ81とされている。しかして、回転バ
ルブ同士を連設した有底円筒体は、固定バルブ同士を連
設した有底円筒体内に嵌装されている。
【0070】円筒体の周壁である上流側分配器7の固定
バルブ71の摺接面には複数の溝711,…,711が穿設されて
いる。これらの溝は円環状であって、互いに直径が実質
的に等しく、回転バルブの長軸線方向と直交する面と実
質的に平行とされている。また、これらの溝711,…,711
は、前記の固定バルブ71の外面に開口せしめられたノズ
ル孔712,…,712と接続されている。上流側流路分配器7
の固定バルブ71の摺接面における溝711と下流側流路分
配器8の固定バルブ82の貫通流路821の摺接面での開口と
は、上流側流路分配器7の回転バルブ72の周壁に穿設さ
れた貫通流路721、管912および下流側流路分配器8の回
転バルブ81に穿設された貫通流路812を順次連設せしめ
て形成された連絡流路91で接続されている。また、下流
側流路分配器8の固定バルブ82に穿設された2個の貫通
流路821,821の摺接面における開口は、回転バルブ81に
穿設された2個の貫通流路812,812および管路813から成
る曲管連絡流路811によって接続されている。
【0071】図14に示された流路分配装置において、
上流側流路分配器7および下流側分配器8のそれぞれの回
転バルブ72および81は、直径が互いに等しい円柱体であ
り、互いに連設せしめられて、1本の円柱体とされてい
る。上流側流路分配器7および下流側流路分配器8のそれ
ぞれの固定バルブ71および82は円筒体であり、円柱体で
ある回転バルブの外周面と摺接せしめられている。上流
側流路分配器7の固定バルブ71の摺接面には、複数の溝7
11,…,711が穿設されている。これらの溝は円環状であ
って、互いに直径が実質的に等しく、回転バルブ72の長
軸線方向と直交する面と実質的に平行とされている。ま
た、これらの溝711,…,711は、前記の固定バルブ71の外
面に開口せしめられたノズル孔712,…,712と接続されて
いる。
【0072】下流側流路分配器8の固定バルブ82には、
その円筒体の周壁を貫通せしめられた貫通流路821,…,8
21が穿設されている。上流側流路分配器7の固定バルブ7
1の摺接面の溝711と下流側流路分配器8の固定バルブ82
の貫通流路821の摺接面での開口とは、上流側流路分配
器7の回転バルブ72および下流側流路分配器8の回転バル
ブ81に穿設された連絡流路91によって接続されている。
また、下流側流路分配器8の固定バルブ82に穿設された
2個の貫通流路821,821の摺接面での開口は、回転バル
ブ81に穿設された曲管連通流路811によって互いに接続
されている。これらの流路分配装置において、回転バル
ブ自体が回転軸体とされまたは駆動機の軸と直接または
減速機を介して接続せしめられ、この回転バルブは、連
続的に、または、断続的に回転せしめられる。また、下
流側流路分配器8の固定バルブ82の貫通流路821,821の該
固定バルブの外面での開口に、1本または直列もしくは
並列で複数の複数組の吸着塔の入口および/または出口
が接続されて疑似移動床とされる。
【0073】前記のように回転軸を連続的に、または、
断続的に回転せしめることによってこの疑似移動床には
次のような一連の流路が形成される。すなわち、 (イ) 上流側流路分配器7の固定バルブ71のノズル孔712、
該流路分配器7の固定バルブ71の摺接面に穿設された溝7
11、連絡流路91、下流側流路分配器8の固定バルブ82の
貫通流路821、1本または直列もしくは並列で複数の1
組の吸着塔の入口、該1本または直列もしくは並列で複
数の各吸着塔、該1本または直列もしくは並列で1組の
複数の吸着塔の出口、下流側流路分配器8の固定バルブ8
2の前記の貫通流路821とは異なる貫通流路821、前記の
連絡流路91とは異なる連絡流路91ならびに上流側流路分
配器7の固定バルブ71の摺接面に穿設された前記の溝711
とは異なる溝711および固定バルブの前記のノズル孔712
とは異なるノズル孔712で形成された一連の流路ならび
【0074】(ロ) 上流側流路分配器7の固定バルブ71の
ノズル孔712、該流路分配器7の固定バルブ71の摺接面に
穿設された溝711、連絡流路91、下流側流路分配器8の固
定バルブ82の貫通流路821、1本または直列もしくは並
列で複数の1組の吸着塔の入口、該1本または直列もし
くは並列で複数の各吸着塔、該1本または直列もしくは
並列で複数の1組の吸着塔の出口、下流側流路分配器8
の固定バルブ82の前記の貫通流路821とは異なる貫通流
路821、下流側流路分配器8の固定バルブ82の貫通流路82
1の摺接面での2個の開口と連絡せしめられる回転バル
ブ81の曲管連通流路811、下流側流路分配器8の固定バル
ブ82の前記の貫通流路821とは異なる貫通流路821、1本
または直列もしくは並列で複数の前記とは異なる1組の
吸着塔の入口、該1本または直列もしくは並列で複数の
各吸着塔、該1本または直列もしくは並列で複数の1組
の吸着塔の出口、下流側流路分配器8の固定バルブ82の
前記とは異なる貫通流路821、前記とは異なる連絡流路9
1ならびに上流側流路分配器7の固定バルブ71の前記の溝
711とは異なる溝711および固定バルブ71の前記のノズル
孔712とは異なるノズル孔712で形成された一連の流路で
ある。このような流路を選択して、組合わせることによ
り、複数の吸着塔は、複数の組に分割され、これらの吸
着塔の組は、互いに並列に、および/または直列に配列
せしめられ、ノズル孔から液を供給、排出せしめて、各
組の吸着塔に順次、吸着、脱着および再生のそれぞれの
工程を分担せしめて吸着処理の全工程を連続的に行わせ
ることができる。
【0075】図15は、図1で示された疑似移動床の流
路分配装置において、固定バルブの摺接面の3個の開口
と連絡せしめられた連通流路を示すための、流路分配装
置の中間流路分配器の部分拡大縦断面図である。図面の
向って左側には直管連通流路311が示されており、図面
の向って右側には曲管連通流路312が示されている。
【0076】図16は図10に示された本第4発明の流
路分配装置を使用した本第5発明の疑似移動床の斜視図
である。図16において、図3におけると同様に流路の
開口および開口同士の接合箇所は、流路を示す実線を囲
む白抜きの丸印で示されている。すなわち、下流側流路
分配器8の固定バルブ82の貫通流路821,…,821の固定バ
ルブの外面での開口に、時計方向に、複数の吸着塔…E
n,F1,F2,F3おおよびGn…が順次接続されている。これら
の吸着塔において、頂部および底部は、それぞれ、入口
および出口とされている。吸着塔Enおよび吸着塔Gnのそ
れぞれの頂部は、貫通流路821に接続されている。 吸
着塔F1の頂部は、貫通流路821に接続されている。以
下、吸着塔F1、吸着塔F1の底部、前記の貫通流路821と
は異なる貫通流路821、回転バルブ81の曲管連通流路81
1、前記の貫通流路821とは異なる貫通流路821、吸着塔F
2の頂部、吸着塔F2、吸着塔F2の底部、前記の貫通流路8
21とは異なる貫通流路821、回転バルブ81の曲管連通流
路811、前記の貫通流路821とは異なる貫通流路821、吸
着塔F3の頂部、吸着塔F3、吸着塔F3の底部、前記の貫通
流路821とは異なる貫通流路821、前記の貫通流路821と
は異なる貫通流路821が順次接続されている。吸着塔En
〜Gnは、吸着塔Enの組、吸着塔F1乃至F3の組および吸着
塔Gnの組に分割されて、これらの各組は互いに並列せし
められている。また、吸着塔F1乃至F3は、互いに直列に
接続されている。このようにして、形成された1貫した
流路を選択して組合わせて、これらの流路に液を流すこ
とにより、吸着の全工程を連続的に行わせることができ
る。
【0077】実施例3 連続吸着法 図17に示された経路によって、粗ブドウ糖液を通過せ
しめて連続吸着処理した。図17は本発明の疑似移動床
における系統図を示し、この疑似移動床で連続吸着する
際の、液の流れを示している。すなわち、図17では疑
似移動床の流路分配装置の中間流路分配器の2個の固定
バルブの貫通流路3211,…,3211および3221,…,3221の外
面のそれぞれの開口に接続されている吸着塔U 1乃至U20
およびL 1乃至L20が示されている。この疑似移動床の流
路分配装置において、吸着塔U 1および吸着塔U 2が順次
直列に配列せしめられている組と、吸着塔L 1および吸
着塔L 2が順次直列に配列せしめられている組とが互い
に並列に接続されている。組内で互いに並列に配列せし
められている吸着塔U 3乃至U 7の組、吸着塔L 3乃至L 7
の組、吸着塔U 8乃至U12の組および吸着塔L 8乃至L12の
組が、順次、直列に接続されている。
【0078】組内で順次直列に配列せしめられている吸
着塔U13乃至U15の組と吸着塔L13乃至L15の組とは、互い
に並列に接続されている。吸着塔U16と吸着塔U17とが、
順次、直列に配列せしめられている組および吸着塔L16
と吸着塔L17とが、順次、直列に配列せしめられている
組があり、これらの組は互いに接続されてなく、独立せ
しめられている。組内で順次直列に配列せしめられてい
る吸着塔U18乃至U20の組と、吸着塔L18乃至L20の組とは
互いに並列に接続されている。
【0079】この疑似移動床では、次のように吸着の諸
工程が同時に進行せしめられる。すなわち、2分割され
た蒸留水が5l/Hrの速度でそれぞれ吸着塔の塔頂から
供給され、吸着塔U 1および吸着塔U 2を順次通過せしめ
られこれらの吸着塔は洗浄工程にあり、同時に、吸着塔
L 1および吸着塔L 2を順次通過せしめられこれらの吸着
塔も洗浄工程にある。粗ブドウ糖液(原液)は、20l
/Hrの速度で各吸着塔の塔頂から供給され、吸着塔U 3
乃至U 7の組、吸着塔L 3乃至L 7の組、吸着塔U 8乃至U1
2の組および吸着塔L 8乃至L12の組を順次通過せしめら
れ、吸着工程を経て、吸着塔L 8乃至L12の組の塔底から
精製ブドウ糖液として排出されている。
【0080】2分割された蒸留水が、それぞれ5l/Hr
の速度で吸着塔の塔頂から供給され、吸着塔U13乃至U15
を順次通過せしめられ、吸着塔U13乃至U15はそれぞれ洗
浄工程にあり、同時に吸着塔L13乃至L15を順次通過せし
められ、吸着塔L13乃至L15はそれぞれ洗浄工程にある。
吸収塔U16の塔頂から、5%希塩酸が5l/Hrの速度で供
給され、吸着塔16および吸着塔17を順次通過せしめられ
て、吸着塔U16および吸着塔U17はそれぞれ再生工程にあ
る。同様にして、吸着塔L16および吸着塔L17も5%苛性
ソーダ水溶液による再生工程にある。2分割された蒸留
水が5l/Hrの速度で吸着塔の塔底から供給され吸着塔U
18乃至U20内を順次逆流せしめられ、吸着塔U18乃至U20
は逆洗工程にあり、同時に、吸着塔L18乃至L20も逆洗工
程にある。
【0081】この中間流路分配器の上方および下方に
は、上部連絡部および下部連絡部を介して上部流路分配
器および下部流路分配器がそれぞれ接続されている。前
記の工程が終了すると、この中間流路分配器と連結され
た回転軸を回転せしめることにより、各吸着塔は、上部
および下部の関係および各吸着塔の配列順序を変更する
ことなく、各吸着塔において分担せしめられた工程を変
更することができる。中間流路分配器を回転せしめて、
あたかも各吸着塔を、図面において向って右から向って
左に向って相対的に移動させるように動作させれば、た
とえば、移動前に蒸留水による洗浄工程の後段にあった
吸着塔U 2は、吸着塔U 1の位置に移動せしめられて、蒸
留水による洗浄工程の前段を分担せしめられることにな
る。
【0082】この実施例における粗ブドウ糖液の特性お
よび結果などを次に示す。 粗ブドウ糖液 :脱色工程から排出された粗ブドウ糖液 Brix濃度 40〜60 灰分 0.2%(主たる塩類は芒硝である) 着色度 0.5 温度 70〜75℃ 精製ブドウ糖液 :Brix濃度 40〜60 灰分 0.05% 着色度 0.1 洗浄排水量 :1時間あたり12立方メートル 所要電力量 :0.3KWH
【0083】本実施例において、糖1トンを処理するに
必要なイオン交換樹脂の量は約1立方メートルでよく、
これは、従来法における40%に相当する。また、本実
施例は、洗浄排水量は従来法における洗浄排水量の約1
/4で済み、所要電力量は従来法における所要電力量の
約1/3で済むことを示している。
【0084】
【発明の効果】複数の吸着塔を複数の組に分割して、こ
れらの組を並列に配置せしめ、これらの吸着塔に同時
に、吸着処理における吸着、脱着および再生などの各工
程を分担せしめ、また、吸着塔の各組では、吸着処理に
おける吸着、脱着および再生などの各工程を並行せしめ
ることにより、吸着処理の一貫工程を連続して行うこと
ができるうえに、流路分配装置自体の構造の単純化を可
能ならしめ、下向流による運転のみならず上向流による
運転も可能ならしめ、吸着塔を移動または回動せしめる
ことなく静止させたままでの運転を可能ならしめ、サイ
クル時間を節減でき、1塔あたりの吸着剤の充填量を軽
減せしめて、吸着塔の重量を軽量化し、以て所要電力の
節減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1発明の流路分配装置を使用した本第2発
明の疑似移動床を示しており、流路分配装置は、縦断面
図で示されている。
【図2】本第1発明の流路分配装置を使用した本第2発
明の疑似移動床を示しており、流路分配装置は、一部切
欠斜視図で示されている。
【図3】本第2発明の疑似移動床の斜視図である。
【図4】本第1発明の流路分配装置の一部破断縦断斜視
図である。
【図5】本第1発明の流路分配装置の一部破断縦断斜視
図である。
【図6】本第1発明の流路分配装置の一部破断縦断斜視
図である。
【図7】本第1発明の流路分配装置の一部破断縦断斜視
図である。
【図8】本第1発明の流路分配装置の一部破断縦断斜視
図である。
【図9】本第1発明の流路分配装置の一部破断縦断斜視
図である。
【図10】本第4発明の流路分配装置の縦断面図であ
る。
【図11】本第4発明の流路分配装置の縦断面図であ
る。
【図12】本第4発明の流路分配装置の縦断面図であ
る。
【図13】本第4発明の流路分配装置の縦断面図であ
る。
【図14】本第4発明の流路分配装置の縦断面図であ
る。
【図15】図1で示された疑似移動床の流路分配装置の
中間流路分配器の部分拡大縦断面図である。
【図16】本第5発明の疑似移動床の斜視図である。
【図17】本発明の連続吸着法を示すための本発明の疑
似移動床の系統図である。
【符号の説明】
1 上部流路分配器 11 固定バルブ 111 溝 112 ノズル孔 12 回転バルブ 121 溝 2 下部流路分配器 21 固定バルブ 211 溝 212 ノズル孔 22 回転バルブ 3 中間流路分配器 31 回転バルブ 311 直管連通流路 312 曲管連通流路 32 固定バルブ 321 円筒体 3211 貫通流路 322 円筒体 3221 貫通流路 33 円柱状の回転バルブ 331 直管連通流路 332 曲管連通流路 34 円筒体の固定バルブ 341 貫通流路 4 上部連絡部 41 連絡流路 5 下部連絡部 51 連絡流路 6 回転軸体 61 円環状の平面 62 円柱状の盲孔 63 周壁 631 貫通孔 64 底 65 管 7 上流側流路分配器 71 固定バルブ 711 溝 712 ノズル孔 72 回転バルブ 721 貫通流路 8 下流側流路分配器 81 回転バルブ 811 曲管連通流路 812 貫通流路 813 管 82 固定バルブ 821 貫通流路 9 連絡部 91 連絡流路 912 管路 A1 吸着塔 A2 吸着塔 B 吸着塔 C 吸着塔 D1 吸着塔 D2 吸着塔 En 吸着塔 F1 吸着塔 F2 吸着塔 F3 吸着塔 Gn 吸着塔 U 1 吸着塔 U 2 吸着塔 U 3 吸着塔 U 4 吸着塔 U 5 吸着塔 U 6 吸着塔 U 7 吸着塔 U 8 吸着塔 U 9 吸着塔 U10 吸着塔 U11 吸着塔 U12 吸着塔 U13 吸着塔 U14 吸着塔 U15 吸着塔 U16 吸着塔 U17 吸着塔 U18 吸着塔 U19 吸着塔 U20 吸着塔 L 1 吸着塔 L 2 吸着塔 L 3 吸着塔 L 4 吸着塔 L 5 吸着塔 L 6 吸着塔 L 7 吸着塔 L 8 吸着塔 L 9 吸着塔 L10 吸着塔 L11 吸着塔 L12 吸着塔 L13 吸着塔 L14 吸着塔 L15 吸着塔 L16 吸着塔 L17 吸着塔 L18 吸着塔 L19 吸着塔 L20 吸着塔

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部流路分配器および下部流路分配器な
    らびに中間流路分配器を有し、(1) 上部流路分配器およ
    び下部流路分配器のそれぞれは、固定バルブおよび該固
    定バルブと摺接しつつ回転せしめられる回転バルブを有
    し、該固定バルブと該回転バルブとの摺接面において該
    固定バルブおよび該回転バルブの少なくとも一方に回転
    バルブの回転平面と実質的に平行な複数の溝が穿設さ
    れ、かつ、該固定バルブには該溝と該固定バルブの外面
    とを連絡するノズル孔が穿設され、(2) 中間流路分配器
    は、固定バルブおよび該固定バルブと摺接せしめられつ
    つ回転せしめられる回転バルブを有し、該固定バルブに
    は該回転バルブとの摺接面と外面とにそれぞれ開口を有
    する貫通流路が穿設され、回転バルブには前記の固定バ
    ルブの摺接面側の少なくとも2個の開口と連絡せしめら
    れる連通流路が穿設され、(3) 前記の上部流路分配器お
    よび下部流路分配器のそれぞれの回転バルブと前記の中
    間流路分配器の回転バルブとは、上部連絡部および下部
    連絡部のそれぞれを介して接続されて回転軸体として一
    体化されて、(4) 前記の上部流路分配器および下部流路
    分配器のそれぞれの回転バルブ、前記の上部連絡部およ
    び下部連絡部のそれぞれと、前記の中間流路分配器の回
    転バルブとには、前記の上部流路分配器および下部流路
    分配器のそれぞれの摺接面における溝と前記の中間流路
    分配器の該固定バルブの摺接面の開口とを接続する連絡
    流路が一貫して設けられてなることを特徴とする流路分
    配装置。
  2. 【請求項2】 上部流路分配器および下部流路分配器の
    それぞれにおいて、回転バルブが円柱体であり、固定バ
    ルブがその内面が該回転バルブの外周面に摺接せしめら
    れる円筒体である請求項1記載の流路分配装置。
  3. 【請求項3】 上部流路分配器および下部流路分配器の
    それぞれにおいて、回転バルブが円柱体であり、固定バ
    ルブが、回転バルブの回転軸体の長軸線方向と実質的に
    直交する断面と摺接せしめられる円盤体もしくは円柱体
    または円筒体である請求項1記載の流路分配装置。
  4. 【請求項4】 中間流路分配器において、回転バルブが
    回転軸体の外方に張設せしめられた円盤体または円柱体
    であり、固定バルブが該回転バルブを両面から挟持し、
    これと底面が摺接せしめられる円筒体である請求項1乃
    至3のいずれか1項記載の流路分配装置。
  5. 【請求項5】 中間流路分配器において、回転バルブが
    円柱体であり、固定バルブがその内面が該回転バルブの
    外周面と摺接せしめられる円筒体である請求項1乃至3
    のいずれか1項記載の流路分配装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項記載の流
    路分配装置の中間流路分配器の固定バルブの貫通流路の
    該固定バルブの外面の開口に複数の吸着塔が接続されて
    なることを特徴とする疑似移動床。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の疑似移動床の流路分配装
    置の回転軸体を回転せしめて各回転バルブを回転せしめ
    ることにより、(イ) 上部流路分配器および下部流路分配
    器のいずれか一方の流路分配器の固定バルブのノズル
    孔、該流路分配器の固定バルブと回転バルブとの摺接面
    における溝、連絡流路、中間流路分配器の固定バルブの
    貫通流路、1本または直列もしくは並列で複数の1組の
    吸着塔の入口、該1本または直列もしくは並列で複数の
    各吸着塔、該1本または直列もしくは並列で1組の複数
    の吸着塔の出口、中間流路分配器の固定バルブの前記の
    貫通流路とは異なる貫通流路、前記の連絡流路とは異な
    る連絡流路ならびに前記の上部流路分配器および下部流
    路分配器のいずれか一方の流路分配器の摺接面における
    前記の溝とは異なる溝および固定バルブの前記のノズル
    孔とは異なるノズル孔で形成された一連の流路ならびに
    (ロ) 上部流路分配器および下部流路分配器のいずれか一
    方の流路分配器の固定バルブのノズル孔、該流路分配器
    の固定バルブと回転バルブとの摺接面における溝、連絡
    流路、中間流路分配器の固定バルブの貫通流路、1本ま
    たは直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の入口、該
    1本または直列もしくは並列で複数の各吸着塔、該1本
    または直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の出口、
    中間流路分配器の固定バルブの前記の貫通流路とは異な
    る貫通流路、中間流路分配器の固定バルブの貫通流路の
    摺接面での少なくとも2個の開口と連絡せしめられる回
    転バルブの連通流路、中間流路分配器の固定バルブの前
    記の貫通流路とは異なる貫通流路、1本または直列もし
    くは並列で複数の前記とは異なる1組の吸着塔の入口、
    該1本または直列もしくは並列で複数の各吸着塔、該1
    本または直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の出
    口、中間流路分配器の固定バルブの前記とは異なる貫通
    流路、前記とは異なる連絡流路ならびに上部流路分配器
    および下部流路分配器のいずれか一方の流路分配器の摺
    接面における前記の溝とは異なる溝および固定バルブの
    前記のノズル孔とは異なるノズル孔で形成された一連の
    流路の何れかを選択し、組合わせて、複数の吸着塔を複
    数の組に分割して、前記の上部流路分配器および下部流
    路分配器のそれぞれの固定バルブのノズル孔から液を供
    給し、または、排出せしめて、各組の吸着塔に順次、吸
    着、脱着および再生のそれぞれの工程を分担せしめて吸
    着処理の全工程を連続的に行わせることを特徴とする連
    続吸着法。
  8. 【請求項8】 上流側流路分配器および下流側流路分配
    器を有し、(1) 上流側流路分配器は、固定バルブおよび
    該固定バルブと摺接しつつ回転せしめられる回転バルブ
    を有し、該固定バルブと該回転バルブとの摺接面におい
    て該固定バルブおよび該回転バルブの少なくとも一方に
    回転バルブの回転平面と実質的に平行な複数の溝が穿設
    され、かつ、該固定バルブには該溝と該固定バルブの外
    面とを連絡するノズル孔が穿設され、(2) 下流側流路分
    配器は、固定バルブおよび該固定バルブと摺接せしめら
    れつつ回転せしめられる回転バルブを有し、該固定バル
    ブには該回転バルブとの摺接面と外面とにそれぞれ開口
    を有する貫通流路が穿設され、回転バルブには前記の固
    定バルブの摺接面側の少なくとも2個の開口と連絡せし
    められる連通流路が穿設され、(3) 前記の上流側流路分
    配器の回転バルブと前記の下流側流路分配器の回転バル
    ブとは、互いに接続され、(4) 前記の上流側流路分配器
    の回転バルブと、前記の下流側流路分配器の回転バルブ
    とには、前記の上流側流路分配器の摺接面における溝と
    前記の下流側流路分配器の該固定バルブの摺接面の開口
    とを接続する連絡流路が一貫して設けられてなることを
    特徴とする流路分配装置。
  9. 【請求項9】 上流側流路分配器において、回転バルブ
    が円柱体または円筒体であり、固定バルブがその内面が
    該回転バルブの外周面に摺接せしめられる円筒体である
    請求項8記載の流路分配装置。
  10. 【請求項10】 上流側流路分配器において、回転バル
    ブが円柱体または円盤体であり、固定バルブが該回転バ
    ルブの底面と摺接せしめられる円盤体もしくは円柱体ま
    たは円筒体である請求項8記載の流路分配装置。
  11. 【請求項11】 下流側流路分配器において、回転バル
    ブが円柱体または円盤体であり、固定バルブが、その底
    面が該回転バルブの底面と摺接せしめられる円筒体また
    は円盤体である請求項8乃至10のいずれか1項記載の
    流路分配装置。
  12. 【請求項12】 下流側流路分配器において、回転バル
    ブが円柱体であり、固定バルブがその内面が該回転バル
    ブの外周面と摺接せしめられる円筒体である請求項8乃
    至10のいずれか1項記載の流路分配装置。
  13. 【請求項13】 下流側流路分配器において、固定バル
    ブが回転バルブの下方に設けられてなる請求項8乃至1
    1のいずれか1項記載の流路分配装置。
  14. 【請求項14】 上流側流路分配器の回転バルブと下流
    側流路分配器の回転バルブが連絡部を介して互いに接続
    せしめられている請求項8乃至13のいずれか1項記載
    の流路分配装置。
  15. 【請求項15】 請求項8乃至14のいずれか1項記載
    の流路分配装置の下流側流路分配器の固定バルブの貫通
    流路の該固定バルブの外面の開口に複数の吸着塔が接続
    されてなることを特徴とする疑似移動床。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の疑似移動床の流路分
    配装置の回転バルブと接続された回転軸体を回転せしめ
    て各回転バルブを回転せしめることにより、(イ) 上流側
    流路分配器の固定バルブのノズル孔、該流路分配器の固
    定バルブと回転バルブとの摺接面における溝、連絡流
    路、下流側流路分配器の固定バルブの貫通流路、1本ま
    たは直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の入口、該
    1本または直列もしくは並列で複数の各吸着塔、該1本
    または直列もしくは並列で1組の複数の吸着塔の出口、
    下流側流路分配器の固定バルブの前記の貫通流路とは異
    なる貫通流路、前記の連絡流路とは異なる連絡流路なら
    びに上流側流路分配器の摺接面における前記の溝とは異
    なる溝および固定バルブの前記のノズル孔とは異なるノ
    ズル孔で形成された一連の流路ならびに(ロ) 上流側流路
    分配器の固定バルブのノズル孔、該流路分配器の固定バ
    ルブと回転バルブとの摺接面における溝、連絡流路、下
    流側流路分配器の固定バルブの貫通流路、1本または直
    列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の入口、該1本ま
    たは直列もしくは並列で複数の各吸着塔、該1本または
    直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の出口、下流側
    流路分配器の固定バルブの前記の貫通流路とは異なる貫
    通流路、下流側流路分配器の固定バルブの貫通流路の摺
    接面での少なくとも2個の開口と連絡せしめられる回転
    バルブの連通流路、下流側流路分配器の固定バルブの前
    記の貫通流路とは異なる貫通流路、1本または直列もし
    くは並列で複数の前記とは異なる1組の吸着塔の入口、
    該1本または直列もしくは並列で複数の各吸着塔、該1
    本または直列もしくは並列で複数の1組の吸着塔の出
    口、下流側流路分配器の固定バルブの前記とは異なる貫
    通流路、前記とは異なる連絡流路ならびに上流側流路分
    配器の摺接面における前記の溝とは異なる溝および固定
    バルブの前記のノズル孔とは異なるノズル孔で形成され
    た一連の流路の何れかを選択し、組合わせて、複数の吸
    着塔を複数の組に分割して、前記の上流側流路分配器の
    固定バルブのノズル孔から液を供給し、または、排出せ
    しめて、各組の吸着塔に順次、吸着、脱着および再生の
    それぞれの工程を分担せしめて吸着処理の全工程を連続
    的に行わせることを特徴とする連続吸着法。
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