JP2003052489A - 背もたれ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】枕の高さを自由に調整でき、寝床でテレビ鑑賞
や読書を行うのに好都合な簡易型背もたれ装置を提供す
る。 【解決手段】人体上半部を角度を持って支える背もたれ
装置であって、背もたれ面を形成する内枠３、床置き部
を形成する外枠２、この両部材を連結しかつ可変角度を
持って支えることのできる支持手段４、６および前記内
枠３の角度を調整するための可変手段７、８から構成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、寝床に入った状態
でテレビ鑑賞、読書等を行うのに好適な背もたれ装置に
関する。尚、本発明の背もたれ装置は頭部ももたれるこ
とになるが、以後背もたれ装置と称する。

【０００２】

【従来の技術】寝床に入って寝付くまでの間、テレビの
鑑賞や読書等を行う場合、通常の枕では低すぎて首や腕
が疲れてしまう。そこで座布団や他の枕を足して高さを
調整することがあるが、適度な高さを維持することはな
かなか困難である。

【０００３】このような背もたれ装置に関しては、例え
ば特開2000-342634号公報や特開2001-70359号公報の発
明が知られている。上記特開2000-342634号公報は寝床
マットの背上げ装置に関するものであり、利用者の身体
的特徴に応じた曲率半径で寝床マットを湾曲させるよう
に回動中心を設けている。また、特開2001-70359号公報
は電動式介護用ベッドに関するものであり、ベッド本体
の高さ調節と背もたれ角度の両方を単一の駆動装置で行
うものである。

【０００４】しかし、これら背もたれ装置は主として病
人や介護を要する人を対象としたものであるため、寝具
全体に渡って支持・回動等を行う複雑な構造を有するも
のである。また、従来の背もたれ装置はベッドと一体化
しており、単独で持ち運んだり収納することができな
い。更に、寝具を通常の状態、即ち水平に戻した場合
に、寝具の下に背もたれ装置の一部が入り込んで、寝て
いる者が違和感を感じてしまうこともある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、枕の
高さを自由に調整できる、寝床でテレビ鑑賞や読書を行
うのに好都合で、しかも運搬性や収納性にも優れた簡易
型背もたれ装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の背もたれ装置は、人体上半部（布団やマッ
トレス）を角度を持って支えるものであって、背もたれ
面を形成する内枠、床置き部を形成する外枠、この両部
材を連結しかつ可変角度を持って支えることのできる支
持手段、および前記内枠の角度を調整するための可変手
段から構成される。

【０００７】前記支持手段としては、前記背もたれ面と
床置き面との連結部にリターンスプリングを少なくとも
２箇所取り付けられたものであることが好ましい。リタ
ーンスプリングを設ける箇所は３箇所以上としてもよい
が、設ける箇所は使用者が寝具の下にスプリングがある
ことを感じてしまうことがない箇所に設けることが好ま
しい。また、前記可変手段としては、前記背もたれ面最
頂部付近に取り付けられたベルト等の引張部材と、この
引張部材を巻き取るために床置き面近傍に配置された減
速モータと、この減速モータの回転方向を正逆自在に操
作できるスイッチとから構成することが好ましい。

【０００８】尚、前記支持手段および可変手段として
は、シリンダユニットを用いることも可能である。シリ
ンダユニットとしては空気圧で作動するもの、油圧で作
動するものいずれでもよい。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は本発明の背もたれ装置の使
用例を示す概略図、図２は同背もたれ装置の斜視図、図
３は同背もたれ装置の側面図、図４は図３の要部拡大
図、図５は同背もたれ装置の背面図、図６は同背もたれ
装置を折り畳んだ状態の側面図、図７は寝床を水平にし
た状態の断面図である。

【００１０】本発明に係る背もたれ装置１は、布団やマ
ットレスの下に差し込んで使用するものであり、いわゆ
る枕を高くした状態を維持することができるため、テレ
ビの鑑賞等に好適である。

【００１１】背もたれ装置１は、平面視でコ字状をなす
外枠２及び内枠３を備え、内枠３の外側寸法を外枠２の
内側寸法に略等しくすることで外枠２の内側に内枠３が
収まるようにしている。外枠２及び内枠３は木製、アル
ミニウムパイプ製等から構成する。

【００１２】外枠２と内枠３とは左右の先端部同士が軸
４を介して回動自在に結合され、この軸４を巻回するよ
うにリターンスプリング６が設けられ、このリターンス
プリング６の一端を外枠２に止着し、他端を内枠３に止
着している。その結果、内枠３は開方向（上方）に付勢
される。

【００１３】内枠３は敷布団等を納めることができる寸
法とされ、幅方向に強度のある薄い材料、たとえばキャ
ンバス地等の布やプラスチック板、鉄やアルミニウム等
の金属板からなるシート状若しくは板状の支え部材５を
張設している。支え部材５は十分に薄く、また内枠３の
内方には支え部材５以外の部材は存在しないので、図７
に示すように、マットレスなどの寝具１０を水平にした
状態で、実質的に寝具の違和感を感じる物は何もなく、
寝具を水平にした後、そのまま就寝することができる。

【００１４】外枠２の外側面には減速機構を備えた正逆
回転可能なモータ７を配置している。このモータ７のプ
ーリには引張部材であるベルト８の一端が止着され、中
間プーリを介してベルト７の他端は内枠３の中央部に止
着されている。

【００１５】モータ７にてベルト８を巻き取ることで、
リターンスプリング６の弾発力に抗して内枠３（寝具１
０）を水平状態まで倒すことができる。そして、モータ
７の回転方向を正逆自在に操作できるスイッチを手元に
置いておけば、利用者が敷布団１０に寝てから自身で背
もたれ装置１の床面からの角度調整を行うことができ
る。

【００１６】モータ７については、外枠３の脇に配置
し、図示しない駆動軸を外枠３の中央付近にまで延設
し、この駆動軸の先端部でベルト８を巻き取る方式や、
モータ及びベルトを用いずにシリンダユニットを用いて
もよい。尚、シリンダユニットを用いることで、リター
ンスプリングを省略してもよい。尚、シリンダユニット
を用いる場合には、内枠への寝具の収納を邪魔すること
がないように、外枠２の左右の側面に１本づつ配置する
のが好ましい。

【００１７】また、敷布団あるいはマットレスのずれを
防止するため、面ファスナーを介在させることも有効で
ある。

【００１８】

【発明の効果】本発明の背もたれ装置は、背もたれ面を
形成する内枠と、床置き面を形成する外枠の両部材を連
結し、かつ可変角度を持って支えることができるため、
利用者の好みの角度で枕を高くしてテレビを観賞したり
読書を行うことが可能である。

【００１９】また、本発明の背もたれ装置は、寝具の上
半身部のみを支持する装置であるため、従来の寝具全体
に亘って支持・回動等を行う複雑な装置と比較して、大
幅に簡易化され、軽量で持ち運びが楽で収納にも場所を
とらない。

【００２０】また、本発明にあっては、寝具を水平にし
た状態で、寝具の下に寝具に凹凸を生じさせるような部
品が存在しないので、そのまま就寝することもでき便利
である。

【００２１】更に、本発明の背もたれ装置は、現在使用
している寝床のいずれにも差し込んで使用できる簡単な
構造である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の背もたれ装置の使用例を示す概略図。

【図２】同背もたれ装置の斜視図。

【図３】同背もたれ装置の側面図。

【図４】図３の要部拡大図

【図５】同背もたれ装置の背面図

【図６】同背もたれ装置を折り畳んだ状態の側面図。

【図７】寝床を水平にした状態の断面図。

【符号の説明】

１…背もたれ装置、２…外枠、３…内枠、４…軸、５…
支え部材、６…リターンスプリング、７…モータ、８…
ベルト、１０…寝具。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595071531 政田 洋平 山口県柳井市大字柳井5438 (72)発明者 政田 敏雄 山口県柳井市大字柳井5439番地 Ｆターム(参考） 3B096 AC05

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 人体上半部を角度を持って支える背もた
   れ装置であって、背もたれ面を形成する内枠、床置き部
   を形成する外枠、この両部材を連結しかつ可変角度を持
   って支えることのできる支持手段、および前記背もたれ
   面の角度を調整するための可変手段から構成されること
   を特徴とする背もたれ装置。
2. 【請求項２】 前記支持手段は、前記内枠と外枠との連
   結部に少なくとも２箇所取り付けられたリターンスプリ
   ングであることを特徴とする請求項１記載の背もたれ装
   置。
3. 【請求項３】 前記可変手段は、前記内枠に取り付けら
   れたベルトやチェーンなどの引張部材と、この引張部材
   を巻き取るために外枠に配置されたモータと、このモー
   タの回転方向を正逆自在に操作できるスイッチとからな
   ることを特徴とする請求項１記載の背もたれ装置。