JP2003050863A - 診断支援システム - Google Patents

診断支援システム

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JP2003050863A
JP2003050863A JP2001236119A JP2001236119A JP2003050863A JP 2003050863 A JP2003050863 A JP 2003050863A JP 2001236119 A JP2001236119 A JP 2001236119A JP 2001236119 A JP2001236119 A JP 2001236119A JP 2003050863 A JP2003050863 A JP 2003050863A
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JP2001236119A
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Mariko Miyamoto
麻里子 宮本
Yoshikazu Iketa
嘉一 井桁
Takayuki Nagaoka
孝行 長岡
Hitoshi Matsuo
仁司 松尾
Hideyuki Ban
伴  秀行
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 かな漢字変換の効率を上げ、また、音声認識
における認識率を上げ、診断レポートの作成操作にかか
るスループットを向上させる。 【解決手段】 過去に作成された多数のレポートデータ
を解析し、各検査部位に対応した辞書からなる辞書デー
タベースを作成し、その中から診断レポート作成時の辞
書として医用画像の検査部位に対応した辞書を用いてか
な漢字変換処理を行なうようにした。これによって、か
な漢字変換の効率を大幅に向上させ、診断レポート作成
時のスループットも飛躍的に向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、診断レポートの作
成を支援する診断支援システムに係り、特にレポート作
成時の文字入力などの簡易化を図った診断支援システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】医用診断装置として、X線診断装置、X
線CT装置、磁気共鳴イメージング装置、核医学装置、
超音波装置などの様々なモダリティが存在する。医者は
患者の病状に応じてこれらの装置を適切に選択し、選択
された診断装置によって取得された医用画像を観察しな
がら診断を行い、診断レポートを作成している。最近の
医療現場でも情報化が進み、カルテを電子化し、それを
ネットワークで結び、情報の共有化を図っている。従っ
て、電子化されたカルテに対して診断レポートを作成す
る必要性が高まり、現在では電子カルテに医用画像表示
装置とは別個に設けられたレポート作成用のワープロな
どを用いてキーボードやマウスを用いて診断レポートを
作成している。
【0003】すなわち、従来は、診察医がX線診断装
置、X線CT装置、磁気共鳴イメージング装置(MR
I)、核医学装置及び超音波装置(US)などの画像診
断装置による検査を行なう必要があると判断した場合
は、その診察医が、放射線科に対して検査するモダリテ
イと検査する部位を指示して検査オーダーを行なう。放
射線科はその検査オーダーに従って患者の検査を実施す
る。検査が終了したら、その検査によって取得された医
用画像に基づいて、放射線科医師が読影し、読影した結
果を診断レポートとして仕上げる。この診断レポートを
作成する際に使用するシステムとして診断レポーティン
グシステムがある。
【0004】従来の診断レポーティングシステムは、次
のような手順で診断レポートを作成していた。まず、画
像を読影する医師(以下、読影医とする)は、検査画像
をPACS(画像保存転送システム)などの画像表示装
置や撮影フィルムなどによって観察する。その観察して
いる検査画像から患者ID番号、患者名、検査モダリテ
ィ、及び検査部位などの情報を読取り、それをキーボー
ドやマウスなどを利用して診断レポーティングシステム
へ入力する。次に、検査画像を観察した結果、即ち所見
を先程と同様にキーボードやマウスなどを利用して入力
し、読影医の名前、読影した日付などの情報を入力し、
診断レポートが完成する。このように従来は、診断レポ
ーティングシステムへの入力手段としてキーボードやマ
ウスなどを利用しているが、キーボード操作に慣れてい
ない読影医にとっては、キーボードやマウスなどの操作
が大きな負担になっていた。また、キーボード操作によ
る日本語入力に関しては、かな漢字変換をする操作があ
るため、入力に時間がかかっていた。このような問題の
解決方法として、音声認識技術を使用して各種情報の入
力を音声で行なう方法が提案されている。これは、読影
医が音声によって読み上げた文章を音声認識エンジンに
よって解析し、解析した結果を辞書を使い、診断レポー
ティングシステムの画面上に漢字を含む文字情報として
表示するというものである。この方法を使用することに
より、情報を簡単に且つ素早く入力する事ができるよう
になり、読影医のキーボード操作に対する負担を軽減す
ることもできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、診断レポート
に記入される言葉(単語やフレーズなど)は、一般的な
用語とは異なり、医学用語を多く含んでいるため、診断
レポーティングシステムに搭載するかな漢字変換するた
めの辞書は、一般的な用語の辞書だけでは不充分であっ
た。そこで、この解決方法として、従来は診断レポーテ
ィングシステムに医学用語の専門辞書を追加搭載してい
た。しかしながら、この方法では、単純にかな漢字変換
する候補が増加しただけに過ぎず、読影医が必要として
いる漢字に思ったように変換されない事が多々あり、変
換作業にかえって時間がかかってしまうという問題があ
った。
【0006】また、特に音声入力により診断レポートを
作成する場合は、文章を入力するため、その文章に含ま
れる単語のかな漢字変換は、音声認識エンジンによって
自動的に処理されるため、音声認識エンジンが単語を誤
った漢字に変換することがあり、このようにかな漢字変
換が成功しなかった場合には、ユーザが一々修正すると
いう操作が多々必要となり、非常に効率が悪く、問題と
なっていた。
【0007】この発明は、上述の点に鑑みなされたもの
であり、かな漢字変換の効率を上げ、診断レポートの作
成操作にかかるスループットを向上させることのできる
診断支援システムを提供することを目的とする。この発
明は、音声認識における認識率を上げ、診断レポートの
作成操作にかかるスループットを向上させることのでき
る診断支援システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る診断支援
システムは、過去に作成された複数のレポートデータに
記載されている検査オーダー情報や所見文章の内容を解
析する解析手段と、前記解析手段の解析結果に基づいて
前記検査オーダー情報の中の少なくとも検査部位に対応
した辞書を作成する辞書作成手段と、前記辞書作成手段
によって作成された前記検査部位に対応した辞書を複数
記憶する辞書データベース手段と、医用画像の診断レポ
ートを作成する際に前記辞書データベース手段に記憶さ
れている辞書であって、前記医用画像の検査オーダー情
報の中の検査部位に対応する辞書を用いてかな漢字変換
処理を行なう変換手段とを備えたものである。医師によ
って作成される診断レポートの所見文章には、一般的に
検査部位に対応した特有の医学的な専門用語が使用され
ることが多い。そこで、この発明では、過去に作成され
た多数のレポートデータを解析し、各検査部位に対応し
た辞書からなる辞書データベースを作成し、その中から
診断レポート作成時の辞書として医用画像の検査部位に
対応した辞書を用いてかな漢字変換処理を行なうように
した。これによって、かな漢字変換の効率を大幅に向上
させ、診断レポート作成時のスループットも飛躍的に向
上させることができる。
【0009】請求項2に係る診断支援システムは、請求
項1において、前記辞書作成手段が、前記解析手段の解
析結果に基づいて前記レポートデータを前記検査オーダ
ー情報の少なくとも検査モダリティ及び検査部位に対応
するように分類する分類手段と、前記分類手段によって
分類された前記レポートデータの所見文章の中から単語
を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出され
た単語と前記所見文章との間の相関及び前記単語同士の
相関を解析する相関解析手段と、前記相関解析手段によ
って解析された前記相関を前記抽出手段によって抽出さ
れた単語に対応付けた辞書を作成する作成手段と備えた
ものである。これは、辞書作成手段の詳細な構成に関す
るものである。分類手段は、レポートデータを検査部位
と検査モダリティに対応するように分類している。これ
は、検査モダリティによって取得される医用画像の特徴
が異なり、それに応じてレポートデータ中で使用される
専門用語も異なる場合があるからである。なお、分類手
段はこれ以外に診断名にも対応するように分類してもよ
い。抽出手段は、分類されたレポートデータの所見文章
の中で使用されている単語をそれぞれ抽出する。相関解
析手段は、各単語が所見文書中にどの程度の頻度で出現
するのかその出現頻度やその単語が所見文書中のどの位
置で出現するのかその出現位置などを、単語と所見文書
との間の相関として解析する。また、相関解析手段は、
抽出された単語同士の距離、例えば、所見文書の中で抽
出された単語がa,b,cの順番で出現した場合、単語
a,bの距離、単語b,cの距離は「1」、単語a,c
の距離は「2」のようにしてそれぞれの単語間の距離
を、単語同士の相関として解析する。作成手段は、相関
解析手段によって解析された相関をそれぞれの単語に割
り当て、それを分類手段によって分類された辞書とす
る。このような各分類毎の辞書の集合体が辞書データベ
ースとなり、変換手段によるかな漢字変換に使用される
ようになる。
【0010】請求項3に係る診断支援システムは、請求
項2において、前記抽出手段が、前記所見文章内の接続
語を検出し、その接続語の前後に出現している単語を抽
出するものである。これは、抽出手段が所見文書の中か
ら単語を抽出する場合に、接続語である「は」、
「が」、「の」、「を」、「に」、「も」などをキーワ
ードとして検出し、この前後に存在する単語を抽出する
ようにしたものである。
【0011】請求項4に係る診断支援システムは、請求
項2において、前記相関解析手段が、前記抽出手段によ
って抽出された単語の出現頻度と、前記所見文章内にお
ける単語同士の距離と、前記単語の前記所見文章内にお
ける出現順位とを前記相関として解析するものである。
これは、相関解析手段がどのようなものを相関として解
析するのかに関するものである。出現頻度とは、各単語
が所見文書中にどの程度の頻度で出現するのかその出現
回数のことである。出現順位とは、その単語が所見文書
中のどの位置で出現するのかを表す位置情報のことであ
る。なお、この出現順位はその位置に出現する確率(出
現順位確率)で表してもよい。単語間の距離とは、例え
ば、所見文書の中で抽出された単語がa,b,cの順番
で出現した場合、単語a,bの距離、単語b,cの距離
は「1」、単語a,cの距離は「2」のような相対的な
距離のことである。相関解析手段は、このようにして相
関を解析する。
【0012】請求項5に係る診断支援システムは、請求
項2において、前記作成手段が、前記抽出手段によって
抽出された単語に対して、その読み仮名と前記相関解析
手段によって解析された前記相関とを付加し、これらの
情報の付加された単語の複数をまとめることによって前
記辞書を作成するものである。これは、作成手段がどの
ようにして辞書を作成するのかに関するものであり、抽
出された単語と読み仮名と相関の3つを組み合わせたも
のを一つの単語辞書とし、これらの単語辞書の複数をま
とめて辞書を作成している。
【0013】請求項6に係る診断支援システムは、請求
項2において、前記変換手段が、前記医用画像の検査オ
ーダー情報の中の検査モダリティ及び検査部位に対応す
る辞書を前記辞書データベース手段から自動的に選択
し、前記かな漢字変換処理に用いるものである。請求項
2では、辞書データベースが検査モダリティ及び検査部
位に対応するように分類されているので、変換手段も検
査モダリティ及び検査部位に対応した辞書を辞書データ
ベースの中から自動的に選択し、選択された辞書を用い
てかな漢字変換処理を行なうようにした。
【0014】請求項7に係る診断支援システムは、請求
項1から6までのいずれか1において、音声を認識して
一般辞書を用いて文字情報に変換する音声文字変換手段
を備え、前記音声文字変換手段を用いて音声で所見を作
成する際に、前記辞書データベース手段に記憶されてい
る辞書であって、前記医用画像の検査オーダー情報の中
の検査部位に対応する辞書を前記一般辞書に加えて、前
記音声に対する認識処理を行って文字情報に変換するも
のである。これは、音声入力により診断レポートを作成
する場合に関するものである。この場合は、音声認識用
の一般辞書に辞書データベース内の辞書を加えて変換処
理を行なうようにしたものである。これによって音声認
識における認識率を上げ、診断レポートの作成操作にか
かるスループットを向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係る診断支援システムの好ましい実施の形態について説
明する。図1は、本発明の診断支援システムの全体構成
の概略を示す図である。この診断支援システムは、一つ
の病院内に構築された高速ネットワークに接続された各
装置によって撮影された医用画像を医師が観察し診断す
る場合の支援を行うものである。
【0016】診断支援システムは、CT装置11a、R
I装置11b、MR装置11c、CT用サーバ12a、
RI用サーバ12b、MR用サーバ12c、画像データ
ベース14、画像観察装置15、レポート端末16、レ
ポートサーバ17、プリンタ18などが高速ネットワー
ク10を介して接続されて構成されている。高速ネット
ワーク10は伝送線に光ファイバなどを用いて構成され
た高速のローカルエリアネットワーク(LAN)であ
る。CT用サーバ12a、RI用サーバ12b、MR用
サーバ12cは、CT装置11a、RI装置11b、M
R装置11cなどの医用画像発生装置で撮影された医用
画像を電子化して保管する。すなわち、CT装置11a
で撮影された医用画像はCT用医用画像保管サーバ12
aに保管され、RI装置11bで撮影された医用画像は
RI用医用画像保管サーバ12bに保管され、MR装置
11cで撮影された医用画像はMR用医用画像保管サー
バ12cに保管される。このときに、電子化された医用
画像には、検査日、撮影の対称となった患者の患者I
D、氏名、性別、生年月日、年齢などの患者情報や、医
用画像発生装置の種類や撮影した部位などの各種情報が
管理属性として同時に記録される。画像データベース1
4は、各保管サーバ内の画像を統合的に管理するために
各保管サーバ内に保管されている電子化医用画像の管理
属性情報を蓄積する。なお、医用画像発生装置11a〜
11cや医用画像保管サーバ12a〜12cは病院内の
検査室13a〜13cなどに個々に配備されている。
【0017】画像観察装置15は、医師によって直接操
作されるものであり、医用画像の観察、診断等を行なう
ためのワークステーション15aで構成される。医師は
図示のような複数のモニタ15b〜15dに表示される
医用画像を目視しながら診断を行う。モニタ15b〜1
5dに表示される医用画像は、医用画像保管サーバ12
a〜12cから直接読み出されたものである。画像観察
装置15は病院内の診察室13d(読影室、カンファレ
ンス室など)に設置される。実際は複数の画像観察装置
が高速ネットワーク10を介して病院内の各室に設置さ
れているが、図1では1つの画像観察装置だけが示して
ある。
【0018】レポート端末16は、医師によって直接操
作されるものであり、画像観察装置15に表示中の医用
画像を目視観察しながら直接診断レポートを作成できる
ように構成されている。レポートサーバ17は、レポー
ト端末16によって作成された診断レポートをレポート
データベース17bに蓄積すると共にレポート作成に必
要なレポート作成支援データを蓄積している。レポート
サーバ17はモニタ17aを有し、統合的に診断レポー
トの管理を行うことができるようになっている。プリン
タ18は、レポート端末16又はレポートサーバ17か
らの指示に従った診断レポートを印刷出力する。なお、
これ以外にも種々の医用画像発生装置として、核医学装
置及び超音波装置(US)などが接続されているが、そ
れらについては省略する。
【0019】図2は、図1のレポート端末16の詳細構
成を示す図である。ユーザイベント入力部21は、診断
レポートを作成するユーザが様々な情報を入力する際に
使用するキーボード、マウス、液晶ペンタブレットなど
の入力機器であり、入力された情報はユーザイベント処
理部22に出力される。ユーザイベント処理部22は、
ユーザイベント入力部21から入力された情報を解析
し、種々の処理を実行するものであり、具体的には、ユ
ーザイベント処理部22は、ユーザイベント入力部21
から入力された検査部位名と検査モダリティ名の情報に
基づいて、その分類に該当する辞書を医学知識辞書デー
タベース23から選択して読み出し、書込み処理部24
に出力したり、ユーザイベント入力部21から入力され
た文字情報などを認識処理部29に出力したりする。医
学知識辞書データベース23は、過去の診断レポートデ
ータに基づいてデータマイニング手法によって作成され
た医学専門の辞書を格納したデータベースである。医学
知識辞書データベース23の詳細については後述する。
書込み処理部24は、ユーザイベント処理部22によっ
て読み出された医学知識辞書データベース23内の辞書
を医学知識辞書記憶部27に書込むものである。
【0020】音声入力部25は、診断レポートを作成し
ようとするユーザの音声を電気信号に変換する音響電気
変換機器であり、ユーザはこの音声入力部25に所見内
容を音声で入力する。音響処理部26は、音声入力部2
5から入力された音声データを既存の音声分析処理によ
って分析し、ひらがなの文字情報に変換して、認識処理
部29に出力する。医学知識辞書記憶部27は、医学知
識辞書データベース23内の特定の検査部位名と検査モ
ダリティ名に対応した辞書を記憶している。一般辞書記
憶部28は、一般的な用語の辞書を記憶している。認識
処理部29は、音響処理部26で処理された結果の文字
情報又はユーザイベント処理部22から出力される文字
情報に基づいて医学知識辞書記憶部27に記憶されてい
る辞書と一般辞書記憶部28に記憶されている辞書とを
用いてかな漢字変換処理を行い、その変換結果を表示部
2Bに出力する。医学知識辞書操作部2Aは、認識処理
部29からの指令によって、医学知識辞書記憶部27に
記憶されている辞書を種々操作するものである。この医
学知識辞書操作部2Aの操作内容についても後述する。
表示部2Bは、図1の認識処理部29で処理されたかな
漢字変換の結果を表示する。ユーザはこの表示部2Bの
表示画面を見て、ユーザイベント入力部21を操作した
り、音声入力部25から音声を入力して、その表示内容
を修正したり、種々の操作を行なう。
【0021】このような診断支援システムでは、医用画
像に基づいて診断を行う医師は、画像観察装置15を用
いて、画像データベース14又は医用画像保管サーバ1
2a〜12cにアクセスする。各画像データベース14
には、医用画像と共にどの患者のいつの医用画像が保管
されているのかという医用画像検索のための管理属性情
報が記録されているので、この管理属性情報に基づいて
所望の医用画像を検索し、閲覧したい医用画像を画像デ
ータベース14から読み出して画像観察装置15の各モ
ニタ15b〜15dに表示させ、診断を行う。このと
き、医師はレポート端末16を操作しながら同時にレポ
ートの作成を行う。
【0022】次に、医学知識辞書データベース23の詳
細について説明する。医学知識辞書データベース23
は、過去の診断レポートデータに基づいてデータマイニ
ング手法によって作成されている。すなわち、医学知識
辞書データベース23は、過去に作成された複数の診断
レポートを、検査オーダー情報のデータと所見内容のデ
ータとに分類してデータベース化し、このデータベース
を更に検査オーダー情報に含まれる項目で分類してデー
タベース化することによって作成されている。以下、そ
の作成方法をその手順に従って説明する。
【0023】まず、最初に、過去に作成された診断レポ
ートの内容を図3に示すレポートデータ構成例のよう
に、「検査モダリティ」、「検査部位」及び「所見文
章」の3つの項目に分類する。この分類方法には、「診
断名」を加えて4項目に分類するなど、様々な分類方法
が考えられるが、この実施の形態では前述のように「検
査モダリティ」、「検査部位」及び「所見文章」の3つ
に分類して説明する。「検査モダリティ」項目には、検
査を行なったモダリティ名に対応した名称、例えば、
「CT」「MRI」、「US(超音波)」、「単純X
線」、「ANGIO」などが入力される。「検査部位」
項目には、検査した体の部位、例えば、「頭部」、「胸
部」、「腹部」、「骨盤部」、「下肢」などの名称が入
力される。「所見文章」項目には、図3に示すように、
そのレポートに書かれている全ての所見文章が入力され
る。図3には、検査モダリティの分類が5つ、検査部位
の分類が4つの場合が示されている。
【0024】図3のように整理された過去のレポートデ
ータを、図4に示すように検査モダリティと検査部位の
二つの項目に基づいて更に分類する。すなわち、検査モ
ダリティが「CT」であって、検査部位が「頭部」であ
るレポート群、検査モダリティが「MRI」であって、
検査部位が「頭部」であるレポート群というようにレポ
ートデータをそれぞれ分類する。図3の例では、検査モ
ダリティが5つ、検査部位が4つであることから、図3
に示した過去レポートデータは図4に示すような20個
のレポート群に分類されることになる。また、前述した
1つの分類に属する過去レポートデータの数は各々50
00件であったとすると、20個のレポート群に属する
過去レポートデータの総数は約10万件程度となる。
【0025】図4に示すように分類されたレポートデー
タごとにそのレポートデータに含まれる所見文章の接続
語をキーワードとして、その接続語の前後に出現してい
る単語を抽出する。例えば、図3に示した所見文章31
は、検査モダリティが「CT」であって、検査部位が
「頭部」の場合の所見文書の一例であり、「左前頭骨に
外傷性変化を認める。頭蓋内に明かな出血性病変を認め
ない。脳実質内に異常濃度領域を認めない。」という文
章である。所見文章32は「左前頭葉に外傷性変化を認
める。頭蓋内に明かな出血を示唆する。脳実質内に異常
濃度域を認める。」という文章である。これらの所見文
章31,32から接続語である「は」、「が」、
「の」、「を」、「に」、「も」などをキーワードとし
て、その前後の名詞と形容詞の単語を抽出する。単語抽
出の結果、この例では、所見文章31から抽出される単
語は「左前頭骨」、「外傷性変化」、「頭蓋内」、「明
かな」、「出血性病変」、「脳実質内」、「異常濃度
域」の7つであり、所見文章32から抽出される単語は
「左前頭葉」、「外傷性変化」、「頭蓋内」、「明か
な」、「出血」、「示唆」、「脳実質内」、「異常濃度
域」の8つである。なお、「認める」、「認めない」の
単語は通常使用される動詞であり、抽出対象からは除外
される。
【0026】このようにして抽出された各単語間の相関
を次のようにして解析する。まず、抽出された単語に対
して、(1)所見文章に出現する頻度、(2)所見文章
における単語間の平均距離、(3)所見文章における出
現順位(又はその確率)のそれぞれについて解析を行
う。
【0027】(1)所見文章に出現する頻度を解析す
る。所見文章に出現する頻度は、所見文章31、所見文
章32における単語の出現回数をカウントすることによ
って検出する。図3に示した2つの所見文章31,32
に対する「左前頭骨」の出現頻度は1回であり、「外傷
性変化」の出現頻度は2回である。このような出現頻度
の計算処理を5000件の過去レポートデータ毎に行
い、これを図4に示す20個の分類について行う。
【0028】(2)所見文章における単語間の平均距離
を解析する。所見文章における単語間の距離は、図5に
示すように所見文章内における単語と単語の距離を定義
することにより検出する。例えば、図5に示すような所
見文書の場合、「左前頭骨」と「外傷性変化」とは隣り
合っているので、その単語間距離は「1」と定義され、
同様に、「外傷性変化」と「頭蓋内」も隣り合っている
ので、その単語間距離は「1」と定義される。一方、
「左前頭骨」と「頭蓋内」とは、「外傷性変化」を挟ん
で隣り合っているので、その単語間距離は「2」と定義
される。このような処理を所見文書31と所見文章32
について行なった場合、その結果は、図6(A)及び
(B)に示すようになる。図6から明かなように、所見
文書31には「左前頭葉」、「出血」及び「示唆」の単
語は存在しないので、該当する部分の単語間距離は
「0」である。同じく所見文書32にも「左前頭骨」及
び「出血性病変」の単語は存在しないので、該当する部
分の単語間距離は「0」である。
【0029】この二つの所見文章31,32に対して同
じ単語の組合せの距離を加算し、その加算値を図7
(A)に示すような所見文章31,32の各単語の組合
せ頻度で除算することによって、図7(B)に示すよう
な二つの文章に対する各単語間の平均距離を求める。こ
こで、二つの所見文章31,32に対して同じ単語の組
合せの距離を加算するとは、図6(A)の所見文書31
の単語間の距離と図6(B)の所見文書32の単語間の
距離とをそれぞれ加算したものである。図7(A)に示
す所見文章31,32の各単語の組合せ頻度とは、各表
の単語の組合せが所見文章31,32中に出現する回数
のことである。従って、図3に示した2つの所見文章3
1,32中に「左前頭骨」と「外傷性変化」とを組合せ
たものが出現する回数は「1」であり、「外傷性変化」
と「頭蓋内」とを組合せたものが出現する回数は「2」
である。このような各単語を組合せたものが所見文章3
1,32中に出現する回数を表にしたものが図7(A)
の各単語の組合せ頻度である。従って、図7(A)の各
単語の組合せ頻度を用いて前述の単語間距離の加算値を
除算することによって、図7(B)のような各単語間の
平均距離が求まる。このようにして算出された各単語間
の平均距離が小さいほど、対象となる単語間の距離が短
い、すなわち近い位置で出現するということを意味し、
逆に、各単語間の平均距離が大きいほど、対象となる単
語間の距離が長い、すなわち遠い位置で出現するという
ことを意味する。以上の処理を5000件の過去レポー
トデータ毎に行った結果が、単語間の距離のデータベー
スとなる。この例では、検査モダリティが「CT」であ
って、検査部位が「頭部」の場合、すなわち「CT−頭
部」の単語間の距離データベース「DB_CH_DI
S」が作成されたことになる。このような単語間の距離
を算出する処理を図4に示した20個の分類についてそ
れぞれ行い、合計で20個の単語間の距離データベース
を作成する。
【0030】最後に、(3)所見文章における出現順位
確率を解析する。所見文章における出現順位は、対象と
する単語の出現順位の確率を表したもので、各所見文章
に出現した順位とその頻度を加算し、この値を全体の頻
度で除算した値である。例えば、所見文章31,32の
場合、そこに存在する単語の出現順位確率とその頻度は
図8の出現順位確率と頻度の欄に示す通りである。「左
前頭骨」の場合は、出現順位は文章31では「1」、文
章32では「0」であり、頻度は「1」なので、出現順
位確率は出現順位「1」の部分に「1」として表され
る。「外傷性変化」の場合は、出現順位は文章31,3
2で共に「2」であり、頻度は「2」なので、出現順位
確率は出現順位「2」の部分に「1」として表される。
「頭蓋内」、「明かな」、「出血性病変」、「左前頭
葉」、「出血」、「示唆」の場合も同様にそれぞれの出
現順位の部分に「1」として表される。なお、「脳実質
内」の場合は、出現順位は文章31では「6」であり、
文章32では「7」であり、頻度は「2」なので、出現
順位確率は出現順位「6」及び「7」の部分にそれぞれ
「0.5」として表される。「異常濃度域」の場合は、
出現順位は文章31では「7」であり、文章32では
「8」であり、頻度は「2」なので、出現順位確率は出
現順位「7」及び「8」の部分にそれぞれ「0.5」と
して表される。このような出現順位確率の解析処理を5
000件の過去レポートデータについて行った結果が、
出現順位確率のデータベースとなる。この例では、検査
モダリティが「CT」であって、検査部位が「頭部」の
場合、すなわち「CT−頭部」の出現順位確率のデータ
ベース「DB_CH_ORD」を作成したことになる。
このような出現順位確率を算出する処理を図4に示した
20個の分類についてそれぞれ行い、合計で20個の出
現順位確率のデータベースを作成する。
【0031】次に、前述のようにして求められた単語の
相関関係の解析結果、すなわち単語の出現頻度、単語間
の平均距離及び出現順位(又はその確率)をもとに、図
4に示すような分類毎に辞書を作成し、これらをデータ
ベース化する。例えば、過去レポートデータの所見文書
31,32から抽出したそれぞれの単語に対して、それ
ぞれ読み仮名をつけ、単語の相関関係の解析結果、すな
わち単語の出現頻度、単語間の平均距離及び単語の出現
順位確率の3つの情報を連結し、抽出された各単語に意
味づけを行なうことによって、図9に示すような「CT
−頭部」に関する医学知識辞書を構成する。この「CT
−頭部」に関する医学知識辞書は図2の医学知識辞書デ
ータベース23を構成する一つの辞書となる。このよう
な医学知識辞書を図4に示す各分類に対してそれぞれ作
成することによって、図10に示すような医学知識辞書
データベース23が構成される。この医学知識辞書デー
タベース23は、図11に示すようなツリー構造となっ
ている。上述した「CT−頭部」の医学知識辞書は「D
B_CH」231であり、「CT−頭部」に関する単語
間の距離のデータベースは「DB_CH_DIS」23
1Aであり、単語の出現順位確率のデータベースは「D
B_CH_ORD」231Bであり、それぞれ「DB_
CH」231に連結している。なお、図11には、「C
T−胸部」の医学知識辞書「DB_CC」232、「C
T−胸部」に関する単語間の距離のデータベース「DB
_CC_DIS」232A、単語の出現順位確率のデー
タベース「DB_CC_ORD」232B、並びに「C
T−腹部」の医学知識辞書「DB_CA」233、「C
T−腹部」に関する単語間の距離のデータベース「DB
_CA_DIS」233A、単語の出現順位確率のデー
タベース「DB_CA_ORD」233Bがそれぞれ示
されている。
【0032】次に、医学知識辞書データベースを用いて
行なう診断レポート作成処理の詳細について図12のフ
ローチャットを用いて説明する。図12は、ユーザがレ
ポート端末16を操作して、診断レポートを作成するま
での一連の流れに従ったフローチャート図である。ユー
ザはレポート端末16を操作して、診断レポーティング
システムを起動し、図14に示すような診断レポートを
作成するための初期画面を表示部2Bに映し出す。最初
に、ユーザは所見入力を行う前の準備として医学知識辞
書の設定処理を行なう。この医学知識辞の設定処理は、
図12のステップS121〜ステップS123からな
り、その前後に医学知識辞書の設定開始を示す端子と設
定終了を示す端子が存在する。
【0033】ユーザは図14の初期画面面を見ながら、
まず必要な情報である「検査番号」、「検査モダリテ
ィ」及び「検査部位」についてユーザイベント入力部2
1を用いて入力を行なう(ステップS121)。ユーザ
イベント処理部22は、ユーザイベント入力部21から
入力された検査モダリティ名と、検査部位名の情報をも
とに、医学知識辞書データベース23にアクセスし、該
当する医学知識辞書を選択して読込む(ステップS12
2)。次に、ユーザイベント処理部2は、読込んだ医学
知識辞書を書込み処理部24を介して医学知識辞書記憶
部27に書込む(ステップS123)。例えば、ユーザ
イベント入力部21から入力された検査モダリティ名が
「CT」で、検査部位名が「頭部」の場合、医学知識辞
書データベース23から「CT−頭部」に関する医学知
識辞書231が読み込まれる。そして、ユーザイベント
処理部2は、読込んだ「CT−頭部」に関する医学知識
辞書231を書込み処理部24を介して医学知識辞書記
憶部27に書込む。これにより、この診断レポートの所
見を入力するための医学知識辞書の設定が完了する。
【0034】次に実際に所見を入力する場合について説
明する。ここでは、ユーザが音声入力部25及び音響処
理部26を用いた音声認識によって所見を入力する場合
を例に説明する。医学知識辞書の設定が完了した後に、
音声による所見入力を開始する。まず、音声入力部25
のスイッチを入れ、音響処理部26及び認識処理部29
を立ち上げる。音響処理部26及び認識処理部29の立
上げが終了した後、医学知識辞書操作部2Aは、医学知
識辞書記憶部27に書込んだ「CT−頭部」に関する医
学辞書を、単語の出現順位確率と頻度のデータを基に、
ユーザが音声で入力すると予測される単語候補を優先変
換候補として動的に並び換える。すなわち、医学知識辞
書操作部2Aは、医学知識出現順位の第1番目として入
力される確率が高い単語で、且つその出現頻度が高い単
語の順番に並べる(ステップS124)。並び替えられ
た辞書の一例が図13に示される。
【0035】次にユーザが音声入力部25から所見内容
を音声で入力する。ここでは、図14に示すような「左
前頭骨に外傷性変化は認められない」と入力したとする
(ステップS125)。ユーザが入力した音声データは
音響処理部26によって「ひだりぜんとうこつにがいし
ょうせいへんかはみとめられない」という文字情報に変
換される(ステップS126)。
【0036】次に、認識処理部29は、音響処理部26
の変換結果である文字情報に対して、かな漢字変換を行
なう。そして、認識処理部29は、文章の先頭から順に
接続語毎に文章を区切り、それを抽出する処理を行な
う。ここでは、まず「ひだりぜんとうこつ」という単語
に区切り、それを抽出する。認識処理部29は、抽出し
た「ひだりぜんとうこつ」という単語をかな漢字変換す
るために、医学知識辞書記憶部に書込まれた「CT−頭
部」に関する辞書にアクセスし、辞書の先頭から順に
「ひだりぜんとうこつ」という読み仮名に近い単語を認
識候補としていくつか抽出する。この例では、「ひだり
ぜんとうこつ(左前頭骨)」「ひだりぜんとうよう(左
前頭葉)」「ひだりぜんとうどう(左前頭洞)」の3つ
が抽出されたとする。この時、従来の医学辞書を用いて
認識候補を選択する場合は、医学辞書が検査部位や検査
モダリティによって限定されていないため、辞書に含ま
れている単語数が多く、それら全てから「ひだりぜんと
うこつ」に近い単語を抽出する処理を行うため、処理時
間がかかっていた。また、「ひだりぜんとうこつ」に近
い単語として抽出された単語の中にも「ひだりぜんきょ
うこつ(左前胸骨)」や「ひだりぜんけいこつ(左前脛
骨)」のように頭部の検査には関係ない単語を、候補と
して抽出することもあり、誤認識する可能性が高かっ
た。本発明では、「CT−頭部」に関する単語を集約し
た医学知識辞書の中から単語を抽出しているため、単語
を抽出する処理時間は短くなり、且つ抽出する単語は
「頭部」に関する単語に限定されていることから、認識
候補として抽出する単語数も少なくなり、誤認識する可
能性も大幅に低くなり、認識精度を飛躍的に向上するこ
とができる。
【0037】更に、ステップS124の処理により、最
初に入力されると予測した単語順に辞書が並び替えてあ
るため、検索を開始してから最初のうち、即ち先頭に近
いところでマッチングする可能性が非常に高くなり、よ
り精度の高い認識処理を行うことができる。この例で
は、図13の上側の「頻度と出現順位確率(DB_CH
_ORD)」表を利用し、認識候補として抽出した「左
前頭骨」と「左前頭葉」の二つの単語における出現順位
確率とその頻度を調べる。調べた結果、「左前頭骨」は
出現順位及び頻度どちらに対しても「左前頭葉」よりも
高い値になっている。認識処理部29は、この情報をも
とに「左前頭骨」が候補として最も高いと判断し、「左
前頭骨」を選択し、「ひだりぜんとうこつ」に対して
「左前頭骨」を対応する漢字として選定する(ステップ
S127)。そして、引き続き「ひだりぜんとうこつ」
の次に入力されている接続語「に」を平仮名のままで表
示するように処理して、「左前頭骨に」というように表
示部2Bに変換結果を表示する(ステップS128)。
【0038】次に、認識処理部29は、変換処理が終了
した後に、医学知識辞書操作部2Aに、「左前頭骨」の
次に来ると予測される単語を優先変換候補順に並びかえ
る処理を行うように指令を出力する。医学知識辞書操作
部2Aは、この指令を受けて、「左前頭骨」に関する各
単語間の距離のデータを基に、その距離が最も近い順に
先頭から単語データを並び換える処理を行う。この例で
は、単語データの並び換え処理を行った結果は、図13
の下側の「単語間の距離(DB_CH_DIS)」表に
示すようになる(ステップS129)。認識処理部29
はこの結果に基づいた優先変換候補順の単語に従って、
次の単語を認識処理する。
【0039】図13の下側の「単語間の距離(DB_C
H_DIS)」表では、「がいしょうせいへんか(外傷
性変化)」が単語間距離が1.5であり、「左前頭骨」
の次候補単語となっている。従って、音響処理部26か
らの出力結果である文字情報が「がいしょうせいへん
か」場合、その認識候補として「CT−頭部」の医学知
識辞書からは「がいしょうせいびょうへん(外傷性病
変)」及び「がいしょうせいへんか(外傷性変化)」の
二つが抽出される。この抽出された単語と、先程認識し
た「左前頭骨」という単語の相関関係に関する情報とに
基づいて「CT−頭部」の医学知識辞書で検索する。そ
の結果、総合的に「がいしょうせいへんか(外傷性変
化)」が第一候補となり、「外傷性変化」が認識結果と
して表示部2Bに表示される。
【0040】以上、説明したように、ユーザが入力した
検査モダリティ及び検査部位によって医学知識辞書を選
択し、その医学知識辞書を音声認識処理に利用する事に
よって、認識精度を向上することができる。また、単語
検索時間を短縮する事によって、診断レポート作成のス
ループットを向上する事ができる。
【0041】また、ここでは、医学知識辞書データベー
スを音声認識による入力に利用する方法について述べた
が、音声認識による入力に代わる入力手段としてキーボ
ード入力へも適用する事は可能で、音声認識による入力
と同様にかな漢字変換に関する精度を向上し、且つ処理
時間を短くする事が可能である。
【0042】なお、上述の実施の形態では、レポート端
末上でレポート作成用のアプリケーションソフトが起動
し、各種の処理を実行する場合について説明したが、こ
のアプリケーションと同等の機能を有するソフトウェア
を医用画像発生装置11a〜11cや医用画像保管サー
バ12a〜12cが備え、これらの各装置が自分自身で
診断レポートの作成支援を行えるようにしてもよい。こ
のようにすることによって、医用画像発生装置による撮
影作業時に併せて診断レポートの作成などを行うことが
できるようになる。さらに、レポート作成用のアプリケ
ーションと同等の機能を有するソフトウェアをパーソナ
ルコンピュータなどに組み込み、例えばフィルムシャー
カステンで読影する場合に、スタンドアローンで利用す
ることも可能である。また、このようなアプリケーショ
ンソフトンウェアは、磁気ディスク、光ディスク、半導
体メモリ等の記憶媒体に記憶させてサーバに供給した
り、ネットワークを介して供給したりして、容易にバー
ジョンアップが行なえるようにしてもよい。
【0043】上述の実施の形態では、検査モダリティ及
び検査部位に応じて医学知識辞書を作成し、選択する場
合について説明したが、少なくとも検査部位に応じて医
学知識辞書を作成し、選択するようにしてもよい。一般
的に所見は検査部位に応じて作成される場合が多いから
である。上述の実施の形態では、医用画像発生装置とし
て、CT装置、RI装置、MR装置などを例に説明した
が、これ以外にもCR(Computed Radio
graphy)装置及びDR(Digital Rad
iography)装置などの医用画像発生装置がネッ
トワークに接続されていてもよい。なお、レポート端末
16によって作成された診断レポートは順次レポートデ
ータベース17bに蓄積されるので、新しい診断レポー
トがある程度蓄積された時点でそれらを含む診断レポー
トデータに基づいてデータマイニング手法によって新た
に医学知識辞書データベースを作成するようにしてもよ
い。
【0044】
【発明の効果】この発明の診断支援システムによれば、
かな漢字変換の効率を上げ、診断レポートの作成操作に
かかるスループットを向上させることができるという効
果がある。また、この発明の診断支援システムによれ
ば、音声認識における認識率を上げ、診断レポートの作
成操作にかかるスループットを向上させることができる
とうい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の診断支援システムの全体構成の概略
を示す図
【図2】 図1のレポート端末の詳細構成を示す図
【図3】 データマイニングされる過去に作成された診
断レポートの一例を示す図
【図4】 過去のレポートデータを検査モダリティと検
査部位の二つの項目に基づいて分類して示した図
【図5】 単語間の距離の定義の一例を示す図
【図6】 それぞれ異なる所見文章について単語間の距
離を算出した結果の一例を示す図
【図7】 それぞれ異なる所見文章の各単語の組合せ頻
度と各単語間の平均距離の一例を示す図
【図8】 それぞれ異なる所見文章に存在する単語の出
現順位確率とその頻度の一例を示す図
【図9】 検査モダリティが「CT」であって、検査部
位が「頭部」の場合の「CT−頭部」に関する医学知識
辞書の構成の一例を示す図
【図10】 図2の医学知識辞書データベースの一例を
示す図
【図11】 図2の医学知識辞書データベースのツリー
構造を示す図
【図12】 医学知識辞書データベースを用いて行なう
診断レポート作成処理の詳細を示すフローチャート図
【図13】 「左前頭骨」に対する頻度・出現確率・単
語間の距離のソート処理後のデータベースの一例を示す
【図14】 図2の表示部に表示される診断レポートを
作成するための初期画面の一例を示す図
【符号の説明】
10…高速ネットワーク、11a…CT装置、11b…
RI装置、11c…MR装置、12a…CT用保管サー
バ、12b…RI用保管サーバ、12c…MR用保管サ
ーバ、14…画像データベース、15…画像観察装置、
15a…ワークステーション、15b〜15d…モニ
タ、16…レポート端末、16a…液晶ペンタブレッ
ト、17…レポートサーバ、17b…レポートデータベ
ース、17a…モニタ、18…プリンタ、21…ユーザ
イベント入力部、22…ユーザイベント処理部、23…
医学知識辞書データベース、24…書込み処理部、25
…音声入力部、26…音響処理部、27…医学知識辞書
記憶部、28…一般辞書記憶部、29…認識処理部、2
A…医学知識辞書操作部、2B…表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G10L 15/00 G10L 3/00 551L 15/06 521V 15/18 537C (72)発明者 長岡 孝行 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 松尾 仁司 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 伴 秀行 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 Fターム(参考) 5B009 ME21 5B075 ND20 PP07 PR04 5D015 GG03 KK02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過去に作成された複数のレポートデータ
    に記載されている検査オーダー情報や所見文章の内容を
    解析する解析手段と、 前記解析手段の解析結果に基づいて前記検査オーダー情
    報の中の少なくとも検査部位に対応した辞書を作成する
    辞書作成手段と、 前記辞書作成手段によって作成された前記検査部位に対
    応した辞書を複数記憶する辞書データベース手段と、 医用画像の診断レポートを作成する際に前記辞書データ
    ベース手段に記憶されている辞書であって、前記医用画
    像の検査オーダー情報の中の検査部位に対応する辞書を
    用いてかな漢字変換処理を行なう変換手段とを備えたこ
    とを特徴とする診断支援システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記辞書作成手段
    が、 前記解析手段の解析結果に基づいて前記レポートデータ
    を前記検査オーダー情報の少なくとも検査モダリティ及
    び検査部位に対応するように分類する分類手段と、 前記分類手段によって分類された前記レポートデータの
    所見文章の中から単語を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段によって抽出された単語と前記所見文章と
    の間の相関及び前記単語同士の相関を解析する相関解析
    手段と、 前記相関解析手段によって解析された前記相関を前記抽
    出手段によって抽出された単語に対応付けた辞書を作成
    する作成手段と備えたことを特徴とする診断支援システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記抽出手段が、前
    記所見文章内の接続語を検出し、その接続語の前後に出
    現している単語を抽出することを特徴とする診断支援シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記相関解析手段
    が、前記抽出手段によって抽出された単語の出現頻度
    と、前記所見文章内における単語同士の距離と、前記単
    語の前記所見文章内における出現順位とを前記相関とし
    て解析することを特徴とする診断支援システム。
  5. 【請求項5】 請求項2において、前記作成手段が、前
    記抽出手段によって抽出された単語に対して、その読み
    仮名と前記相関解析手段によって解析された前記相関と
    を付加し、これらの情報の付加された単語の複数をまと
    めることによって前記辞書を作成することを特徴とした
    診断支援システム。
  6. 【請求項6】 請求項2において、前記変換手段が、前
    記医用画像の検査オーダー情報の中の検査モダリティ及
    び検査部位に対応する辞書を前記辞書データベース手段
    から自動的に選択し、前記かな漢字変換処理に用いるこ
    とを特徴とする診断支援システム。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれか1におい
    て、音声を認識して一般辞書を用いて文字情報に変換す
    る音声文字変換手段を備え、前記音声文字変換手段を用
    いて音声で所見を作成する際に、前記辞書データベース
    手段に記憶されている辞書であって、前記医用画像の検
    査オーダー情報の中の検査部位に対応する辞書を前記一
    般辞書に加えて、前記音声に対する認識処理を行って文
    字情報に変換することを特徴とする診断支援システム。
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