JP2003220035A - 診断支援システム - Google Patents

診断支援システム

Info

Publication number
JP2003220035A
JP2003220035A JP2002020672A JP2002020672A JP2003220035A JP 2003220035 A JP2003220035 A JP 2003220035A JP 2002020672 A JP2002020672 A JP 2002020672A JP 2002020672 A JP2002020672 A JP 2002020672A JP 2003220035 A JP2003220035 A JP 2003220035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medical
report
medical image
mounted display
dictionary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002020672A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Iketa
嘉一 井桁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2002020672A priority Critical patent/JP2003220035A/ja
Publication of JP2003220035A publication Critical patent/JP2003220035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 読影場所を特定しなくても任意の場所で診断
レポートを作成することができ、作成時の文字入力など
も簡易に行なうことができるようにする。 【解決手段】 ヘッドマウンテッドディスプレイは画像
保管手段に保管されている医用画像を表示部に表示し、
医師は、表示された医用画像に基づいて診断レポートを
作成する。また、ヘッドマウンテッドディスプレイは、
音声入力手段を備えており、音声認識技術によって、文
字情報や制御情報などを入力できるので、医師は、いつ
も使い慣れているヘッドマウンテッドディスプレイ手段
を用い、音声認識技術によって診断レポートを作成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、診断レポートの作
成を支援する診断支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】医用診断装置として、X線診断装置、X
線CT装置、磁気共鳴イメージング装置、核医学装置、
超音波装置などの様々なモダリティが存在する。医者は
患者の病状に応じてこれらの装置を適切に選択し、選択
された診断装置によって取得された医用画像を観察しな
がら診断を行い、診断レポートを作成している。最近の
医療現場でも情報化が進み、カルテを電子化し、それを
ネットワークで結び、情報の共有化を図っている。従っ
て、電子化されたカルテに対して診断レポートを作成す
る必要性が高まり、現在では医用画像表示装置とは別個
に設けられたレポート作成用のワープロなどを用いてキ
ーボードやマウスを用いて電子カルテに対して診断レポ
ートを作成している。
【0003】すなわち、従来は、診察医がX線診断装
置、X線CT装置、磁気共鳴イメージング装置(MR
I)、核医学装置及び超音波装置(US)などの画像診
断装置による検査を行なう必要があると判断した場合
は、その診察医が、放射線科に対して検査するモダリテ
イと検査する部位を指示して検査オーダーを行なう。放
射線科はその検査オーダーに従って患者の検査を実施す
る。検査が終了したら、その検査によって取得された医
用画像に基づいて、放射線科医師が読影し、読影した結
果を診断レポートとして仕上げる。この診断レポートを
作成する際に使用するシステムとして診断レポーティン
グシステムがある。
【0004】従来の診断レポーティングシステムは、次
のような手順で診断レポートを作成していた。まず、画
像を読影する医師(以下、読影医とする)は、検査画像
をPACS(画像保存転送システム)などの画像表示装
置や撮影フィルムなどによって観察する。その観察して
いる検査画像から患者ID番号、患者名、検査モダリテ
ィ、及び検査部位などの情報を読取り、それをキーボー
ドやマウスなどを利用して診断レポーティングシステム
へ入力する。次に、検査画像を観察した結果、即ち所見
を先程と同様にキーボードやマウスなどを利用して入力
し、読影医の名前、読影した日付などの情報を併せて入
力し、診断レポートを完成する。
【0005】図1は、一つの病院内に構築された高速ネ
ットワークを用いて、医用画像を管理する従来の医用画
像管理システムを用いた診断支援システムの概略構成を
示す図である。この診断支援システムは、一つの病院内
に構築された高速ネットワークに接続された各装置によ
って撮影された医用画像を医師が観察し診断する場合の
支援を行うものである。診断支援システムは、CT装置
11a、RI装置11b、MR装置11cなどの医用画
像発生装置によって撮影された医用画像を保管するCT
用医用画像保管サーバ12a、RI用医用画像保管サー
バ12b、MR用医用画像保管サーバ12cなどの複数
の医用画像保管サーバと、各保管サーバ内の画像を統合
的に管理するために各保管サーバ内に保管されている電
子化医用画像の管理属性情報を蓄積する画像データベー
ス14と、医用画像の観察や診断時に使用される画像観
察装置15と、レポート端末16と、レポートサーバ1
7と、プリンタ18などが高速ネットワーク10を介し
て接続されて構成されている。
【0006】高速ネットワーク10は伝送線に光ファイ
バなどを用いて構成された高速のローカルエリアネット
ワーク(LAN)である。このような医用画像管理シス
テムでは、例えばCT装置11aで撮影された医用画像
はCT用医用画像保管サーバ12aに保管され、RI装
置11bで撮影された医用画像はRI用医用画像保管サ
ーバ12bに保管され、MR装置11cで撮影された医
用画像はMR用医用画像保管サーバ12cに保管され
る。そして、これらのサーバ12a〜12cに保管でき
なくなったら、画像データベース14などに保管され
る。このときに、電子化された医用画像には、検査日、
撮影の対称となった患者の患者ID、氏名、性別、生年
月日、年齢などの患者情報や、医用画像発生装置の種類
や撮影した部位などの各種情報が管理属性として同時に
記録される。
【0007】画像観察装置15は、医師によって直接操
作されるものであり、医用画像の観察、診断等を行なう
ためのワークステーション15aで構成される。医師は
図示のような複数のモニタ15b〜15dに表示される
医用画像を目視しながら診断を行う。複数のモニタ15
b〜15dに表示される医用画像は、医用画像保管サー
バ12a〜12cから直接読み出されたものであった
り、画像データベース14から読み出されたものであっ
たりする。図では、画像観察装置15は、病院内の診察
室13d(読影室、カンファレンス室など)に設置され
ているが、実際は複数の画像観察装置(画像ビュワー)
が高速ネットワーク10を介して病院内の各室に設置さ
れている。なお、読影を行なう場合の画像観察装置15
は、図1のように複数のモニタが必要なため、それなり
の大きな診察室などに設置され、ただ単に画像を表示す
るだけの1台のモニタだけを備えた単純な画像ビュワー
の場合は、それほど場所を占有しないので複数の診察室
にそれぞれ配置される場合が多い。
【0008】レポート端末16は、医師によって直接操
作されるものであり、画像観察装置15に表示中の医用
画像を目視観察しながら直接診断レポートを作成できる
ように構成されている。このレポート端末16は、病院
に備えつけられたものであり、ノートPCであったり、
デスクトップPCであったりする。レポートサーバ17
は、レポート端末16によって作成された診断レポート
をレポートデータベース17bに蓄積すると共にレポー
ト作成に必要なレポート作成支援データを蓄積してい
る。レポートサーバ17はモニタ17aを有し、統合的
に診断レポートの管理を行うことができるようになって
いる。プリンタ18は、レポート端末16又はレポート
サーバ17からの指示に従った診断レポートを印刷出力
する。なお、これ以外にも種々の装置が接続されている
が、それらについては省略する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の診断
支援システムでは、医用画像に基づいて診断を行う医師
は、画像観察装置15を用いて、画像データベース14
又は医用画像保管サーバ12a〜12cにアクセスす
る。各画像データベース14には、医用画像と共にどの
患者のいつの医用画像が保管されているのかという医用
画像検索のための管理属性情報が記録されているので、
この管理属性情報に基づいて所望の医用画像を検索し、
閲覧したい医用画像を画像データベース14から読み出
して画像観察装置15の各モニタ15b〜15dに表示
させ、診断を行う。このとき、医師はレポート端末16
を操作しながら同時にレポートの作成を行う。
【0010】ところが、画像観察装置15は、モニタの
画面サイズが20インチ程度又はそれ以上の複数台のモ
ニタ15b〜15dを備えており、比較的大きな設置場
所を必要とするため、病院内においてその設置個所が特
定の広さの診察室13dなどに限定されている。従っ
て、診断レポートを作成する際は読影医がその場所に行
かなければ診断レポートを作成することができないとい
う状況にあり、診断レポートを作成するためにわざわざ
特定の部屋に行き、そこで診断レポートを作成しなけれ
ばならなかった。また、病院によっては複数モニタの設
置の関係から大規模な画像観察装置自体の導入が困難な
場合もあった。
【0011】また、従来は、診断レポーティングシステ
ムへの入力手段としてキーボードやマウスなどを利用し
ているが、キーボード操作に慣れていない読影医にとっ
ては、キーボードやマウスなどの操作が大きな負担にな
っていた。また、キーボード操作による日本語入力に関
しては、かな漢字変換をする操作があるため、入力に時
間がかかっていた。さらに、医師が他の病院などで診断
レポートを作成する場合、各病院に備えつけられている
レポート端末16の機種や仕様が異なるために、医師自
身がレポート端末16のキーボードやマウスなどに合わ
せて操作しなければならならないという問題もあった。
【0012】この発明は、上述の点に鑑みなされたもの
であり、読影場所を特定しなくても任意の場所で診断レ
ポートを作成することができる診断支援システムを提供
することを目的とする。また、この発明は、診断レポー
ト作成時の文字入力なども簡易に行なうことができる診
断支援システムを提供することを別の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る診断支援
システムは、一又は複数の医用画像発生装置で発生した
医用画像を保管する一又は複数の画像保管手段と、前記
画像保管手段に保管されている前記医用画像を表示する
表示部を備え、表示された前記医用画像に基づいて診断
レポートを作成することができるように構成されたヘッ
ドマウンテッドディスプレイ手段とを備えたものであ
る。ヘッドマウンテッドディスプレイ手段は、持ち運び
可能なモバイル表示装置であり、比較的大型の画面表示
が可能であり、読影用のモニタとして適している。ま
た、ヘッドマウンテッドディスプレイ手段は小型であ
り、場所を取らず、どこでも医用画像を観察することが
できるので、場所を特定しなくても任意の場所で読影を
行い診断レポートを作成することができる。
【0014】請求項2に係る診断支援システムは、一又
は複数の医用画像発生装置で発生した医用画像を保管す
る一又は複数の画像保管手段と、前記画像保管手段に保
管されている前記医用画像を表示する表示部及び音声を
電気信号に変換する音声入力手段を備え、表示された前
記医用画像を目視しながら音声入力手段に対して音声を
発することによって診断レポートを作成することができ
るように構成されたヘッドマウンテッドディスプレイ手
段とを備えたものである。これは、ヘッドマウンテッド
ディスプレイ手段が音声入力手段であるマイクロフォン
を備えており、音声認識技術によって、文字情報や制御
情報などを入力できるようにしたものである。医師は、
予めエンロールと呼ばれる音声登録作業をヘッドマウン
テッドディスプレイ手段で行なっておけば、いつも使い
慣れているヘッドマウンテッドディスプレイ手段を用
い、音声認識技術によって診断レポートを作成すること
ができるので、キーボードの違いなどによる煩わしさか
ら開放される。
【0015】請求項3に係る診断支援システムは、請求
項1又は2において、前記ヘッドマウンテッドディスプ
レイ手段と前記画像保管手段との間は近距離無線通信方
式のブルートゥースインタフェース手段で接続されてい
るものである。これは、ヘッドマウンテッドディスプレ
イ手段と前記画像保管手段との間をブルートゥース(B
luetooth)と言われる近距離無線通信で接続す
るようにしたものである。ブルートゥースは、LANな
どのようにIPアドレスなどの各種設定が不要であり、
容易に接続することができる。例えば、医者が病院内の
種々の場所で接続を試みる場合、ブルートゥースであれ
ばなんの設定変更することなく容易に接続することがで
きるし、また、それを他の病院に持ち込んだりした場合
でもそこで容易に接続することができる。なお、ヘッド
マウンテッドディスプレイ手段が画像保管手段に対して
自由にアクセスすることができるのは、セキュリティの
面から好ましくないので、アクセスを制御するようにし
てもよい。また、近距離無線通信方式としては、ブルー
トゥースの他にIrDA(Infrared Data
Association)などの赤外線通信、有線/
無線LANなどを採用してもよい。
【0016】請求項4に係る診断支援システムは、請求
項3において、前記ネットワークに接続された前記一又
は複数の画像保管手段及びその他の手段のそれぞれが前
記ブルートゥースインタフェース手段を具備しており、
前記ヘッドマウンテッドディスプレイ手段は、これらの
各手段が具備している前記ブルートゥースインタフェー
ス手段のいずれか一つを介して前記ネットワークに接続
されるように構成されているものである。これは、ブル
ートゥースインタフェース手段をネットワークに接続さ
れた各手段が具備しているので、医師はこのネットワー
クに接続された各手段のいずれか一つとブルートゥース
経由でヘッドマウンテッドディスプレイ手段を接続する
ことによって、任意の場所で診断レポートの作成を行な
うことができる。
【0017】請求項5に係る診断支援システムは、請求
項2において、過去に作成された複数のレポートデータ
に記載されている検査オーダー情報や所見文章の内容を
解析する解析手段と、前記解析手段の解析結果に基づい
て前記検査オーダー情報の中の少なくとも検査部位に対
応した辞書を作成する辞書作成手段と、前記辞書作成手
段によって作成された前記検査部位に対応した辞書を複
数記憶する辞書データベース手段と、前記音声入力手段
から入力された音声を認識して一般辞書を用いて文字情
報に変換する音声文字変換手段と、前記音声文字変換手
段を用いて音声で所見を作成する際に、前記辞書データ
ベース手段に記憶されている辞書であって、前記医用画
像の検査オーダー情報の中の検査部位に対応する辞書を
用いてかな漢字変換処理を行なう変換手段とを備えたも
のである。これは、音声認識技術を使用して各種情報の
入力を音声で行なうようにしたものである。読影医が音
声によって読み上げた文章を音声文字変換手段によって
文字情報に変換し、変換した結果を辞書を使い、ヘッド
マウンテッドディスプレイ手段の表示部に漢字を含む文
字情報として表示するというものである。この音声認識
エンジンを使用することにより、情報を簡単に且つ素早
く入力する事ができるようになり、読影医のキーボード
操作に対する負担を軽減することもできる。医師によっ
て作成される診断レポートの所見文章には、一般的に検
査部位に対応した特有の医学的な専門用語が使用される
ことが多い。そこで、ここでは、過去に作成された多数
のレポートデータを解析し、各検査部位に対応した辞書
からなる辞書データベースを作成し、その中から診断レ
ポート作成時の辞書として医用画像の検査部位に対応し
た辞書を用いてかな漢字変換処理を行なうようにした。
これによって、かな漢字変換の効率を大幅に向上させ、
診断レポート作成時のスループットも飛躍的に向上させ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係る診断支援システムの好ましい実施の形態について説
明する。図2は、本発明の診断支援システムの全体構成
の概略を示す図である。この診断支援システムは、一つ
の病院内に構築された高速ネットワークに接続された各
装置によって撮影された医用画像を医師が観察し診断す
る場合の支援を行うものである。
【0019】診断支援システムは、CT装置11a、R
I装置11b、MR装置11c、CT用医用画像保管サ
ーバ12a、RI用医用画像保管サーバ12b、MR用
医用画像保管サーバ12c、画像データベース14、画
像観察装置15、レポート端末16、レポートサーバ1
7、プリンタ18、ユーザセキュリティ管理サーバ19
などが高速ネットワーク10を介して接続されて構成さ
れている。高速ネットワーク10は伝送線に光ファイバ
などを用いて構成された高速のローカルエリアネットワ
ーク(LAN)である。CT用医用画像保管サーバ12
a、RI用医用画像保管サーバ12b、MR用医用画像
保管サーバ12cは、CT装置11a、RI装置11
b、MR装置11cなどの医用画像発生装置で撮影され
た医用画像を電子化して保管するものである。すなわ
ち、CT装置11aで撮影された医用画像はCT用医用
画像保管サーバ12aに保管され、RI装置11bで撮
影された医用画像はRI用医用画像保管サーバ12bに
保管され、MR装置11cで撮影された医用画像はMR
用医用画像保管サーバ12cに保管される。このとき
に、電子化された医用画像には、検査日、撮影の対称と
なった患者の患者ID、氏名、性別、生年月日、年齢な
どの患者情報や、医用画像発生装置の種類や撮影した部
位などの各種情報が管理属性として同時に記録される。
【0020】各CT用医用画像保管サーバ12a、RI
用医用画像保管サーバ12b、MR用医用画像保管サー
バ12cは、新しい無線通信方式として現在脚光を浴び
ているブルートゥース(Bluetooth)と言われ
る近距離無線通信方式に対応したインタフェースを具備
している。従って、各CT用医用画像保管サーバ12
a、RI用医用画像保管サーバ12b、MR用医用画像
保管サーバ12cは、同じく近距離無線通信方式に対応
したインタフェースを具備したヘッドマウンテッドディ
スプレイ(HMD)機器21〜25と接続可能に構成さ
れている。ヘッドマウンテッドディスプレイ機器21〜
25は、ノートパソコン(PC)やPDA(Perso
nal Digital Assistants)など
の小型情報処理機器などと同程度の演算処理能力を有す
るモバイル情報端末で構成される。ヘッドマウンテッド
ディスプレイ機器21〜25は、医者等の頭部に装着さ
れるシースルー型の表示器と、ポインティングデバイス
として医者等の視線位置を検出する検出手段であるアイ
センサ機構と、キーボード入力手段となるマイクロフォ
ンを備え、マイクロフォンからの音声を音声認識技術で
文字情報に変換している。このシースルー型のヘッドマ
ウンテッドディスプレイ機器21〜25は、ヴァーチャ
ルリアリティの技術分野において公知のものであり、外
見的には水中眼鏡型やヘルメット型をしており医者等の
頭に装着される。この実施の形態で採用されるヘッドマ
ウンテッドディスプレイ機器21〜25は、視線正面方
向の一部、例えば下半分が透明なカバーまたはレンズ等
で覆われ前方の視界が可能なようになっており、この視
野の一部(例えば上側)に小型液晶ディスプレイ等の表
示装置が配置され、表示制御装置からの映像信号を受け
て画像を表示できるようになっている。なお、このヘッ
ドマウンテッドディスプレイ機器の詳細については特開
平8−206083号公報を記載されているのでここで
は説明を省略する。
【0021】図では、ヘッドマウンテッドディスプレイ
機器21がCT用医用画像保管サーバ12aに、ヘッド
マウンテッドディスプレイ機器22がRI用医用画像保
管サーバ12bに、ヘッドマウンテッドディスプレイ機
器23がMR用医用画像保管サーバ12cに、ヘッドマ
ウンテッドディスプレイ機器24がレポート端末16
に、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器25がレポー
トサーバ17及び/又はプリンタ18に、それぞれ別々
に通信接続されている場合が示されている。画像データ
ベース14は、各保管サーバ内の画像を統合的に管理す
るために各保管サーバ内に保管されている電子化医用画
像の管理属性情報を蓄積する。なお、医用画像発生装置
11a〜11cや医用画像保管サーバ12a〜12cな
どは、病院内の検査室13a〜13cなどに個々に配備
されている。
【0022】画像観察装置15は、医師によって直接操
作されるものであり、医用画像の観察、診断等を行なう
ためのワークステーション15aで構成される。医師は
図示のような複数のモニタ15b〜15dに表示される
医用画像を目視しながら診断を行う。モニタ15b〜1
5dに表示される医用画像は、医用画像保管サーバ12
a〜12cから直接読み出されたものである。画像観察
装置15は病院内の診察室13d(読影室、カンファレ
ンス室など)に設置される。実際は複数の画像観察装置
が高速ネットワーク10を介して病院内の各室に設置さ
れているが、図では1つの画像観察装置だけが示してあ
る。レポート端末16は、医師によって直接操作される
ものであり、画像観察装置15に表示中の医用画像を目
視観察しながら直接診断レポートを作成できるように構
成されている。ここで、レポート端末16も前述の近距
離無線通信方式に対応したインタフェースを具備してお
り、図では、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器24
が接続された状態が示されている。なお、ワークステー
ション15aが近距離無線通信方式に対応したインタフ
ェースを具備していてもよい。
【0023】レポートサーバ17は、レポート端末16
や各ヘッドマウンテッドディスプレイ機器21〜25に
よってによって作成された診断レポートをレポートデー
タベース17bに蓄積すると共にレポート作成に必要な
レポート作成支援データを蓄積している。レポートサー
バ17は、モニタ17aを有し、統合的に診断レポート
の管理を行うことができるようになっている。レポート
サーバ17も同様に前述の近距離無線通信方式に対応し
たインタフェースを具備しており、図ではヘッドマウン
テッドディスプレイ機器25が接続された状態が示され
ている。プリンタ18は、レポート端末16、各ヘッド
マウンテッドディスプレイ機器21〜25又はレポート
サーバ17からの指示に従った診断レポートを印刷出力
する。プリンタ18も同様に前述の近距離無線通信方式
に対応したインタフェースを具備しており、図ではヘッ
ドマウンテッドディスプレイ機器25が接続された状態
が示されている。従って、プリンタ18は、ヘッドマウ
ンテッドディスプレイ機器25からの指示に従って診断
レポートを直接印刷出力することができる。なお、これ
以外にも種々の医用画像発生装置として、核医学装置及
び超音波装置(US)などが接続されているが、それら
については省略する。
【0024】ユーザセキュリティ管理サーバ19は、各
CT用医用画像保管サーバ12a、RI用医用画像保管
サーバ12b、MR用医用画像保管サーバ12c、レポ
ート端末16、レポートサーバ17、プリンタ18など
に設けられた近距離無線通信方式に対応したインタフェ
ースを介して、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器2
1〜25が高速ネットワーク10に接続されている機器
へアクセスするのを制御するものである。例えば、ヘッ
ドマウンテッドディスプレイ機器21〜25から送信さ
れたIDやパスワードに基づいて、そのIDが他の機器
にアクセス可能であるか否かを判定すると共にそのID
のセキュリティレベルを決定する。ここで、セキュリテ
ィレベルとして、例えば、各機器への参照及び書込みが
可能な場合をレベル1とし、各機器の参照のみが可能な
場合をレベル2とし、プリントのみが可能な場合をレベ
ル3とする。ユーザセキュリティ管理サーバ19は、セ
キュリティレベル1〜3に応じて、ヘッドマウンテッド
ディスプレイ機器21〜25のアクセスを制御する。な
お、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器21〜25に
は、使用者が予めエンロールした音声データが登録され
ているが、近距離無線通信方式で接続された時点でID
やパスワードに基づいた音声データをヘッドマウンテッ
ドディスプレイ機器21〜25側に送信し、音声データ
の書き換えを行なうようにしてもよい。
【0025】次に、図2の診断支援システムの動作につ
いて説明する。まず、医師は、近距離無線通信方式に対
応したインタフェースを備えたヘッドマウンテッドディ
スプレイ機器23をMR用医用画像保管サーバ12cの
配備されている部屋13cに持って行く。そこで、医師
は、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器23を操作し
て、表示画面上のアクセスポイント検出ボタンをアイセ
ンサ機構で選択する。すると、近距離無線通信方式によ
って、近くにあるアクセスポイント、すなわち近距離無
線通信方式に対応したインタフェースの検索を開始す
る。そして、近くのアクセスポイントとしてMR用医用
画像保管サーバ12cのインタフェースが検出される。
近くのアクセスポイントが検出されると、インタフェー
ス同士は、ピコネットと呼ばれるマスタ・スレーブの関
係でPoint to Point接続を確立する。M
R用医用画像保管サーバ12cとヘッドマウンテッドデ
ィスプレイ機器23との間でPoint to Poi
nt接続が確立すると、マスター側のMR用医用画像保
管サーバ12cは、スレーブ側のヘッドマウンテッドデ
ィスプレイ機器23に対してセキュリティ認証のための
IDとパスワードの要求を出す。これによって、ヘッド
マウンテッドディスプレイ機器23の表示画面には、I
Dとパスワードを要求する窓が表示される。
【0026】医師は、この窓の所定個所にマイクロフォ
ンを介してIDとパスワードを入力し、送信ボタンを選
択する。MR用医用画像保管サーバ12cは、IDとパ
スワードを受信すると、これらをユーザセキュリティ管
理サーバ19に送信する。ユーザセキュリティ管理サー
バ19は、受信したIDとパスワードに基づいて個人認
証を行い、その人のセキュリティレベルを個人セキュリ
ティデータベースに基づいて決定し、MR用医用画像保
管サーバ12cに送信する。MR用医用画像保管サーバ
12cは、受信したセキュリティレベルに応じてヘッド
マウンテッドディスプレイ機器23のアクセス権を限定
し、高速ネットワーク10に接続されている機器への接
続許可を出す。
【0027】この接続許可が出た時点で、ヘッドマウン
テッドディスプレイ機器23は、近距離無線通信方式を
介してMR用医用画像保管サーバ12cにアクセスする
ことができるようになる。また、ヘッドマウンテッドデ
ィスプレイ機器23は、MR用医用画像保管サーバ12
cを介して高速ネットワーク10に接続されている他の
機器へもアクセスすることができる。一方、医師は、M
R用医用画像保管サーバ12c又はヘッドマウンテッド
ディスプレイ機器23を用いて、画像データベース14
又は各医用画像保管サーバ12a〜12cにアクセスす
る。画像データベース14又は各医用画像保管サーバ1
2a〜12cには、医用画像と共にどの患者のいつの医
用画像が保管されているのかという医用画像検索のため
の管理属性情報が記録されているので、この管理属性情
報に基づいて所望の医用画像を検索し、閲覧したい医用
画像を画像データベース14から読み出してヘッドマウ
ンテッドディスプレイ機器23の表示画面に表示させ、
診断を行う。
【0028】この診断を行なうのと同時に、医師は、ヘ
ッドマウンテッドディスプレイ機器23を用いて、近距
離無線通信方式を介してMR用医用画像保管サーバ12
cに対して、読影患者リストの要求信号を送信する。こ
の要求信号を受信したMR用医用画像保管サーバ12c
は、その読影患者リストを近距離無線通信方式を介して
ヘッドマウンテッドディスプレイ機器23に送信する。
ヘッドマウンテッドディスプレイ機器23では、読影患
者リスト毎の診断レポート作成画面が表示されるので、
医師はこのレポート作成画面に従って診断レポートの作
成を行なう。このとき、医師は、MR用医用画像保管サ
ーバ12cのコンソール上に表示中の画像をキー画像と
して、診断レポートに適宜貼り付けることができる。そ
れは、MR用医用画像保管サーバ12cを操作して、キ
ー画像を近距離無線通信方式を介してヘッドマウンテッ
ドディスプレイ機器23に送信すると、そのキー画像が
診断レポート作成画面上の所定の位置に貼付される。
【0029】診断レポートの作成が終了すると、その診
断レポートを近距離無線通信方式を介してMR用医用画
像保管サーバ12cに送信する。すると、MR用医用画
像保管サーバ12cは、受信した診断レポート(キー画
像の貼付されたもの)をレポートサーバ17へ送信す
る。また、診断レポートをプリントアウトしたい場合に
は、MR用医用画像保管サーバ12cを経由して近くの
プリンタ18から印刷することも可能である。
【0030】医師は、ヘッドマウンテッドディスプレイ
機器23を用いて、MR用医用画像保管サーバ12cの
近距離無線通信方式を介して未診断レポートのリストを
受信したら、近距離無線通信方式の接続を切断する。こ
れによって、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器23
には、未診断レポートのリストが格納されるので、医師
は、これに基づいて他の機器からMR用医用画像保管サ
ーバ12cに接続し、診断レポートの作成を行なうこと
ができるようになる。例えば、医師が、MR用医用画像
保管サーバ12cの配備されている部屋からCT用医用
画像保管サーバ12aの配備されている部屋に移動した
場合、同様にヘッドマウンテッドディスプレイ機器23
を操作して、アクセスポイント検出ボタンを表示画面上
で選択し、近距離無線通信方式によって、近くにあるア
クセスポイとしてCT用医用画像保管サーバ12aに接
続する。そして、そこからCT用医用画像保管サーバ1
2aを経由して、完成した診断レポートをレポートサー
バ17へ送信することができる。また、CT用医用画像
保管サーバ12aのコンソール上にMR用医用画像保管
サーバ12cの医用画像を取り込み、そこでMR用医用
画像保管サーバ12cの医用画像に対する読影を行なう
こともできる。
【0031】また、ヘッドマウンテッドディスプレイ機
器23は、持ち運びが可能なので、場所を選ぶことなく
どこでも読影処理を行なうことができる。例えば、診断
レポート作成画面にキー画像を貼り付けておき、後で自
宅や他の施設(病院)などでヘッドマウンテッドディス
プレイ機器23を操作してレポートの作成を行なうこと
も可能である。従って、医師は読影場所を選ばずに任意
の場所で診断レポートを作成することができる。図3
は、離れた場所の施設で読影する場合の具体例を示す図
である。図において、医療機関31,32は、図2に示
すような診断支援システムを備えたものであり、読影セ
ンタ33は、医師の自宅又は病院などであり、これらは
インターネット30を介して接続されている。
【0032】医師は、医療機関31で前述のような診断
レポートの作成作業を行い、その結果、未診断レポート
リストをヘッドマウンテッドディスプレイ機器23に取
り込み、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器23を持
って次の医療機関32へ出かけるものとする。この場
合、医療機関32にも図2のような診断支援システムが
具備されているので、ヘッドマウンテッドディスプレイ
機器23を用いて近くの近距離無線方式のインタフェー
スを介して医療機関32の診断支援システムに接続す
る。図では、医療機関32の読影サイト(図2のレポー
ト端末16)にPoint to Point接続され
る。そして、この読影サイトからインターネット30を
経由して、医療機関31の診断支援システムにアクセス
する。インターネット30経由で医療機関31の診断支
援システムへのアクセスが発生した場合には、前述と同
様に、図示していないインターネット用サーバがヘッド
マウンテッドディスプレイ機器23に対してセキュリテ
ィ認証のためのIDとパスワードの要求を出す。これに
よって、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器23の画
面には、IDとパスワードを要求する窓が表示される。
【0033】医師は、この窓の所定個所にマイクロフォ
ンを介してIDとパスワードを入力し、送信ボタンを選
択する。インターネット用サーバは、IDとパスワード
を受信すると、これらをユーザセキュリティ管理サーバ
19に送信する。ユーザセキュリティ管理サーバ19
は、受信したIDとパスワードに基づいて個人認証を行
い、その人のセキュリティレベルを個人セキュリティデ
ータベースに基づいて決定し、インターネット用サーバ
に送信する。インターネット用サーバは、受信したセキ
ュリティレベルに応じてヘッドマウンテッドディスプレ
イ機器23のアクセス権を限定し、医療機関31の診断
支援システムの高速ネットワーク10に接続されている
他の機器への接続許可を出す。この接続許可が出た時点
で、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器23は、近距
離無線通信方式及びインターネット30を経由して、診
断支援システム内の各機器に自由にアクセスすることが
できるようになり、後は前述のようにして医療機関31
内で診断レポートを作成するのと同様に画像を読み出し
て、診断レポートの作成処理を行なうことができる。
【0034】なお、図3では、医師の自宅又は病院など
である読影センタ33にヘッドマウンテッドディスプレ
イ機器23を持ち込み、読影センタ33内の近距離無線
方式のインタフェース及びインターネット30を経由し
て医療機関31,32の診断支援システムに接続し、同
様にして診断レポートの作成処理を行なうことができ
る。
【0035】レポート端末16は、医師によって直接操
作されるものであり、画像観察装置15に表示中の医用
画像を目視観察しながら直接診断レポートを作成できる
ように構成されている。また、ヘッドマウンテッドディ
スプレイ機器21〜25は、医師が頭などに装着され、
表示中の医用画像を目視観察しながら音声入力によって
診断レポートを作成できるように構成されている。な
お、図2では、レポート端末16とヘッドマウンテッド
ディスプレイ機器24とが近距離無線方式のインタフェ
ースを介して接続されている場合が示されているが、ヘ
ッドマウンテッドディスプレイ機器24とレポート端末
16とを有線接続(USBケーブルやLANケーブルな
ど)で接続し、レポート端末16がワークステーション
15a、各医用画像保管サーバ12a〜12c、レポー
トサーバ17、プリンタ18などと近距離無線方式のイ
ンタフェースを介して接続されるようにしてもよい。
【0036】レポートサーバ17は、レポート端末16
又はヘッドマウンテッドディスプレイ機器21〜25に
よって作成された診断レポートをレポートデータベース
17bに蓄積すると共にレポート作成に必要なレポート
作成支援データを蓄積している。レポートサーバ17は
モニタ17aを有し、統合的に診断レポートの管理を行
うことができるようになっている。プリンタ18は、レ
ポート端末16、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器
21〜25又はレポートサーバ17からの指示に従った
診断レポートを印刷出力する。なお、これ以外にも種々
の医用画像発生装置として、核医学装置及び超音波装置
(US)などが接続されているが、それらについては省
略する。
【0037】図4は、図2のヘッドマウンテッドディス
プレイ機器21〜25を含んで構成されたレポーティン
グシステムの概略を示す図である。音声入力部41、音
響処理部42、表示部43及びユーザイベント入力部4
4はヘッドマウンテッドディスプレイ機器21〜25に
内蔵され、医学知識辞書記憶部51、一般辞書記憶部5
2、認識処理部53、ユーザイベント処理部54、書込
み処理部55及び医学知識辞書操作部56は、近距離無
線通信方式によってヘッドマウンテッドディスプレイ機
器21〜25の接続された各CT用医用画像保管サーバ
12a、RI用医用画像保管サーバ12b、MR用医用
画像保管サーバ12c、レポート端末16及びレポート
サーバ17側に内蔵されたアプリケーションソフトやデ
ータベースである。
【0038】音声入力部41は、診断レポートを作成し
ようとするユーザの音声を電気信号に変換する音響電気
変換機器であり、ヘッドマウンテッドディスプレイ機器
21〜25に搭載されているマイクロフォンである。ユ
ーザはこの音声入力部41に制御命令や所見内容などを
音声で入力する。音響処理部42は、音声入力部41か
ら入力された音声データを予めエンロールされた音声デ
ータと比較しながら音声分析処理によって分析し、ひら
がなや英数字などの文字情報に変換して、認識処理部5
3に出力する。表示部43は、認識処理部53で処理さ
れたかな漢字変換の結果を表示したり、医用画像を表示
したりする。ユーザイベント入力部44は、ヘッドマウ
ンテッドディスプレイ機器21〜25の表示部43に表
示されている操作ボタンなどがアイセンサ機構によって
選択された場合、すなわちマウスで操作ボタンなどがク
リックされた場合に相当するユーザイベント情報を入力
するものである。入力されたユーザイベント情報はユー
ザイベント処理部54に出力される。ユーザはこの表示
部43の表示画面を見て、ユーザイベント入力部44を
操作したり、音声入力部41から音声を入力して、その
表示内容を修正したり、種々の操作を行なう。
【0039】医学知識辞書記憶部51は、医学知識辞書
データベース57内の特定の検査部位名と検査モダリテ
ィ名に対応した辞書を記憶している。一般辞書記憶部5
2は、一般的な用語の辞書を記憶している。認識処理部
53は、音響処理部42で処理された結果の文字情報又
はユーザイベント処理部54から出力される文字情報に
基づいて医学知識辞書記憶部51に記憶されている辞書
と一般辞書記憶部52に記憶されている辞書とを用いて
かな漢字変換処理を行い、その変換結果を表示部43に
出力する。
【0040】ユーザイベント処理部54は、ユーザイベ
ント入力部44から入力された情報を解析し、種々の処
理を実行するものである。具体的には、ユーザイベント
処理部54は、ユーザイベント入力部44から入力され
た検査部位名と検査モダリティ名の情報に基づいて、そ
の分類に該当する辞書を医学知識辞書データベース57
から選択して読み出し、書込み処理部55に出力した
り、ユーザイベント入力部44から入力された操作ボタ
ンに関する文字情報などを認識処理部53に出力したり
する。医学知識辞書データベース57は、過去の診断レ
ポートデータに基づいてデータマイニング手法によって
作成された医学専門の辞書を格納したデータベースであ
る。医学知識辞書操作部56は、認識処理部53からの
指令によって、医学知識辞書記憶部51に記憶されてい
る辞書を種々操作するものである。書込み処理部55
は、ユーザイベント処理部54によって読み出された医
学知識辞書データベース57内の辞書を医学知識辞書記
憶部51に書込むものである。医学知識辞書データベー
ス57の詳細及び医学知識辞書操作部56の操作内容に
ついては、後述する。
【0041】このような診断支援システムでは、医用画
像に基づいて診断を行う医師は、ヘッドマウンテッドデ
ィスプレイ機器21〜25を用いて、画像データベース
14又は医用画像保管サーバ12a〜12cにアクセス
する。各画像データベース14には、医用画像と共にど
の患者のいつの医用画像が保管されているのかという医
用画像検索のための管理属性情報が記録されているの
で、この管理属性情報に基づいて所望の医用画像を検索
し、閲覧したい医用画像を画像データベース14から読
み出してヘッドマウンテッドディスプレイ機器21〜2
5の表示部43に表示させ、診断を行う。このとき、医
師は、音声入力部41からの音声操作によって同時にレ
ポートの作成を行う。
【0042】次に、医学知識辞書データベース57の詳
細について説明する。医学知識辞書データベース57
は、過去の診断レポートデータに基づいてデータマイニ
ング手法によって作成されている。すなわち、医学知識
辞書データベース57は、過去に作成された複数の診断
レポートを、検査オーダー情報のデータと所見内容のデ
ータとに分類してデータベース化し、このデータベース
を更に検査オーダー情報に含まれる項目で分類してデー
タベース化することによって作成されている。以下、そ
の作成方法をその手順に従って説明する。
【0043】まず、最初に、過去に作成された診断レポ
ートの内容を図5に示すレポートデータ構成例のよう
に、「検査モダリティ」、「検査部位」及び「所見文
章」の3つの項目に分類する。この分類方法には、「診
断名」を加えて4項目に分類するなど、様々な分類方法
が考えられるが、この実施の形態では前述のように「検
査モダリティ」、「検査部位」及び「所見文章」の3つ
に分類して説明する。「検査モダリティ」項目には、検
査を行なったモダリティ名に対応した名称、例えば、
「CT」「MRI」、「US(超音波)」、「単純X
線」、「ANGIO」などが入力される。「検査部位」
項目には、検査した体の部位、例えば、「頭部」、「胸
部」、「腹部」、「骨盤部」、「下肢」などの名称が入
力される。「所見文章」項目には、図5に示すように、
そのレポートに書かれている全ての所見文章が入力され
る。図5には、検査モダリティの分類が5つ、検査部位
の分類が4つの場合が示されている。
【0044】図5のように整理された過去のレポートデ
ータを、図6に示すように検査モダリティと検査部位の
二つの項目に基づいて更に分類する。すなわち、検査モ
ダリティが「CT」であって、検査部位が「頭部」であ
るレポート群、検査モダリティが「MRI」であって、
検査部位が「頭部」であるレポート群というようにレポ
ートデータをそれぞれ分類する。図5の例では、検査モ
ダリティが5つ、検査部位が4つであることから、図5
に示した過去レポートデータは図6に示すような20個
のレポート群に分類されることになる。また、前述した
1つの分類に属する過去レポートデータの数は各々50
00件であったとすると、20個のレポート群に属する
過去レポートデータの総数は約10万件程度となる。
【0045】図6に示すように分類されたレポートデー
タごとにそのレポートデータに含まれる所見文章の接続
語をキーワードとして、その接続語の前後に出現してい
る単語を抽出する。例えば、図5に示した所見文書61
は、検査モダリティが「CT」であって、検査部位が
「頭部」の場合の所見文書の一例であり、「左前頭骨に
外傷性変化を認める。頭蓋内に明かな出血性病変を認め
ない。脳実質内に異常濃度領域を認めない。」という文
章である。所見文書62は「左前頭葉に外傷性変化を認
める。頭蓋内に明かな出血を示唆する。脳実質内に異常
濃度域を認める。」という文章である。これらの所見文
書61,62から接続語である「は」、「が」、
「の」、「を」、「に」、「も」などをキーワードとし
て、その前後の名詞と形容詞の単語を抽出する。単語抽
出の結果、この例では、所見文書61から抽出される単
語は「左前頭骨」、「外傷性変化」、「頭蓋内」、「明
かな」、「出血性病変」、「脳実質内」、「異常濃度
域」の7つであり、所見文書62から抽出される単語は
「左前頭葉」、「外傷性変化」、「頭蓋内」、「明か
な」、「出血」、「示唆」、「脳実質内」、「異常濃度
域」の8つである。なお、「認める」、「認めない」の
単語は通常使用される動詞であり、抽出対象からは除外
される。
【0046】このようにして抽出された各単語間の相関
を次のようにして解析する。まず、抽出された単語に対
して、(1)所見文章に出現する頻度、(2)所見文章
における単語間の平均距離、(3)所見文章における出
現順位(又はその確率)のそれぞれについて解析を行
う。
【0047】(1)所見文章に出現する頻度を解析す
る。所見文章に出現する頻度は、所見文書61、所見文
書62における単語の出現回数をカウントすることによ
って検出する。図5に示した2つの所見文書61,62
に対する「左前頭骨」の出現頻度は1回であり、「外傷
性変化」の出現頻度は2回である。このような出現頻度
の計算処理を5000件の過去レポートデータ毎に行
い、これを図6に示す20個の分類について行う。
【0048】(2)所見文章における単語間の平均距離
を解析する。所見文章における単語間の距離は、図7に
示すように所見文章内における単語と単語の距離を定義
することにより検出する。例えば、図7に示すような所
見文書の場合、「左前頭骨」と「外傷性変化」とは隣り
合っているので、その単語間距離は「1」と定義され、
同様に、「外傷性変化」と「頭蓋内」も隣り合っている
ので、その単語間距離は「1」と定義される。一方、
「左前頭骨」と「頭蓋内」とは、「外傷性変化」を挟ん
で隣り合っているので、その単語間距離は「2」と定義
される。このような処理を所見文書61と所見文書62
について行なった場合、その結果は、図8(A)及び
(B)に示すようになる。図8から明かなように、所見
文書61には「左前頭葉」、「出血」及び「示唆」の単
語は存在しないので、該当する部分の単語間距離は
「0」である。同じく所見文書62にも「左前頭骨」及
び「出血性病変」の単語は存在しないので、該当する部
分の単語間距離は「0」である。
【0049】この二つの所見文書61,62に対して同
じ単語の組合せの距離を加算し、その加算値を図9
(A)に示すような所見文書61,62の各単語の組合
せ頻度で除算することによって、図9(B)に示すよう
な二つの文章に対する各単語間の平均距離を求める。こ
こで、二つの所見文書61,62に対して同じ単語の組
合せの距離を加算するとは、図8(A)の所見文書61
の単語間の距離と図8(B)の所見文書62の単語間の
距離とをそれぞれ加算したものである。図9(A)に示
す所見文書61,62の各単語の組合せ頻度とは、各表
の単語の組合せが所見文書61,62中に出現する回数
のことである。従って、図5に示した2つの所見文書6
1,62中に「左前頭骨」と「外傷性変化」とを組合せ
たものが出現する回数は「1」であり、「外傷性変化」
と「頭蓋内」とを組合せたものが出現する回数は「2」
である。このような各単語を組合せたものが所見文書6
1,62中に出現する回数を表にしたものが図9(A)
の各単語の組合せ頻度である。従って、図9(A)の各
単語の組合せ頻度を用いて前述の単語間距離の加算値を
除算することによって、図9(B)のような各単語間の
平均距離が求まる。このようにして算出された各単語間
の平均距離が小さいほど、対象となる単語間の距離が短
い、すなわち近い位置で出現するということを意味し、
逆に、各単語間の平均距離が大きいほど、対象となる単
語間の距離が長い、すなわち遠い位置で出現するという
ことを意味する。以上の処理を5000件の過去レポー
トデータ毎に行った結果が、単語間の距離のデータベー
スとなる。この例では、検査モダリティが「CT」であ
って、検査部位が「頭部」の場合、すなわち「CT−頭
部」の単語間の距離データベース「DB_CH_DI
S」が作成されたことになる。このような単語間の距離
を算出する処理を図6に示した20個の分類についてそ
れぞれ行い、合計で20個の単語間の距離データベース
を作成する。
【0050】最後に、(3)所見文章における出現順位
確率を解析する。所見文章における出現順位は、対象と
する単語の出現順位の確率を表したもので、各所見文章
に出現した順位とその頻度を加算し、この値を全体の頻
度で除算した値である。例えば、所見文書61,62の
場合、そこに存在する単語の出現順位確率とその頻度は
図10の出現順位確率と頻度の欄に示す通りである。
「左前頭骨」の場合は、出現順位は文書61では
「1」、文書62では「0」であり、頻度は「1」なの
で、出現順位確率は出現順位「1」の部分に「1」とし
て表される。「外傷性変化」の場合は、出現順位は文書
61,62で共に「2」であり、頻度は「2」なので、
出現順位確率は出現順位「2」の部分に「1」として表
される。「頭蓋内」、「明かな」、「出血性病変」、
「左前頭葉」、「出血」、「示唆」の場合も同様にそれ
ぞれの出現順位の部分に「1」として表される。なお、
「脳実質内」の場合は、出現順位は文書61では「6」
であり、文書62では「7」であり、頻度は「2」なの
で、出現順位確率は出現順位「6」及び「7」の部分に
それぞれ「0.5」として表される。「異常濃度域」の
場合は、出現順位は文書61では「7」であり、文書6
2では「8」であり、頻度は「2」なので、出現順位確
率は出現順位「7」及び「8」の部分にそれぞれ「0.
5」として表される。このような出現順位確率の解析処
理を5000件の過去レポートデータについて行った結
果が、出現順位確率のデータベースとなる。この例で
は、検査モダリティが「CT」であって、検査部位が
「頭部」の場合、すなわち「CT−頭部」の出現順位確
率のデータベース「DB_CH_ORD」を作成したこ
とになる。このような出現順位確率を算出する処理を図
6に示した20個の分類についてそれぞれ行い、合計で
20個の出現順位確率のデータベースを作成する。
【0051】次に、前述のようにして求められた単語の
相関関係の解析結果、すなわち単語の出現頻度、単語間
の平均距離及び出現順位(又はその確率)をもとに、図
6に示すような分類毎に辞書を作成し、これらをデータ
ベース化する。例えば、過去レポートデータの所見文書
61,62から抽出したそれぞれの単語に対して、それ
ぞれ読み仮名をつけ、単語の相関関係の解析結果、すな
わち単語の出現頻度、単語間の平均距離及び単語の出現
順位確率の3つの情報を連結し、抽出された各単語に意
味づけを行なうことによって、図11に示すような「C
T−頭部」に関する医学知識辞書を構成する。この「C
T−頭部」に関する医学知識辞書は図2の医学知識辞書
データベース57を構成する一つの辞書となる。このよ
うな医学知識辞書を図6に示す各分類に対してそれぞれ
作成することによって、図12に示すような医学知識辞
書データベース57が構成される。この医学知識辞書デ
ータベース57は、図13に示すようなツリー構造とな
っている。上述した「CT−頭部」の医学知識辞書は
「DB_CH」521であり、「CT−頭部」に関する
単語間の距離のデータベースは「DB_CH_DIS」
521Aであり、単語の出現順位確率のデータベースは
「DB_CH_ORD」521Bであり、それぞれ「D
B_CH」521に連結している。なお、図13には、
「CT−胸部」の医学知識辞書「DB_CC」522、
「CT−胸部」に関する単語間の距離のデータベース
「DB_CC_DIS」522A、単語の出現順位確率
のデータベース「DB_CC_ORD」522B、並び
に「CT−腹部」の医学知識辞書「DB_CA」52
3、「CT−腹部」に関する単語間の距離のデータベー
ス「DB_CA_DIS」523A、単語の出現順位確
率のデータベース「DB_CA_ORD」523Bがそ
れぞれ示されている。
【0052】次に、医学知識辞書データベースを用いて
行なう診断レポート作成処理の詳細について図14のフ
ローチャットを用いて説明する。図14は、ユーザがレ
ポート端末16又はヘッドマウンテッドディスプレイ機
器21〜25を操作して、診断レポートを作成するまで
の一連の流れに従ったフローチャート図である。ユーザ
はレポート端末16又はヘッドマウンテッドディスプレ
イ機器21〜25を操作して、診断レポーティングシス
テムを起動し、図16に示すような診断レポートを作成
するための初期画面をヘッドマウンテッドディスプレイ
機器21〜25の表示部43に映し出す。最初に、ユー
ザは所見入力を行う前の準備として医学知識辞書の設定
処理を行なう。この医学知識辞の設定処理は、図14の
ステップS121〜ステップS123からなり、その前
後に医学知識辞書の設定開始を示す端子と設定終了を示
す端子が存在する。
【0053】ユーザは図16の初期画面面を見ながら、
まず必要な情報である「検査番号」、「検査モダリテ
ィ」及び「検査部位」についてユーザイベント入力部4
4を用いて入力を行なう(ステップS121)。ユーザ
イベント処理部54は、ユーザイベント入力部44から
入力された検査モダリティ名と、検査部位名の情報をも
とに、医学知識辞書データベース57にアクセスし、該
当する医学知識辞書を選択して読込む(ステップS12
2)。次に、ユーザイベント処理部54は、読込んだ医
学知識辞書を書込み処理部55を介して医学知識辞書記
憶部51に書込む(ステップS123)。例えば、ユー
ザイベント入力部44から入力された検査モダリティ名
が「CT」で、検査部位名が「頭部」の場合、医学知識
辞書データベース57から「CT−頭部」に関する医学
知識辞書521が読み込まれる。そして、ユーザイベン
ト処理部2は、読込んだ「CT−頭部」に関する医学知
識辞書521を書込み処理部55を介して医学知識辞書
記憶部51に書込む。これにより、この診断レポートの
所見を入力するための医学知識辞書の設定が完了する。
【0054】次に実際に所見を入力する場合について説
明する。ここでは、ユーザが音声入力部41及び音響処
理部42を用いた音声認識によって所見を入力する場合
を例に説明する。医学知識辞書の設定が完了した後に、
音声による所見入力を開始する。まず、音声入力部41
から音声によって所見入力を開始する旨の制御信号を入
力し、音響処理部42及び認識処理部53を立ち上げ
る。音響処理部42及び認識処理部53の立上げが終了
した後、医学知識辞書操作部56は、医学知識辞書記憶
部51に書込んだ「CT−頭部」に関する医学辞書を、
単語の出現順位確率と頻度のデータを基に、ユーザが音
声で入力すると予測される単語候補を優先変換候補とし
て動的に並び換える。すなわち、医学知識辞書操作部5
6は、医学知識出現順位の第1番目として入力される確
率が高い単語で、且つその出現頻度が高い単語の順番に
並べる(ステップS124)。並び替えられた辞書の一
例が図15に示される。
【0055】次にユーザが音声入力部41から所見内容
を音声で入力する。ここでは、図16に示すような「左
前頭骨に外傷性変化は認められない」と入力したとする
(ステップS125)。ユーザが入力した音声データは
音響処理部42によって「ひだりぜんとうこつにがいし
ょうせいへんかはみとめられない」という文字情報に変
換される(ステップS126)。
【0056】次に、認識処理部53は、音響処理部42
の変換結果である文字情報に対して、かな漢字変換を行
なう。そして、認識処理部53は、文章の先頭から順に
接続語毎に文章を区切り、それを抽出する処理を行な
う。ここでは、まず「ひだりぜんとうこつ」という単語
に区切り、それを抽出する。認識処理部53は、抽出し
た「ひだりぜんとうこつ」という単語をかな漢字変換す
るために、医学知識辞書記憶部に書込まれた「CT−頭
部」に関する辞書にアクセスし、辞書の先頭から順に
「ひだりぜんとうこつ」という読み仮名に近い単語を認
識候補としていくつか抽出する。この例では、「ひだり
ぜんとうこつ(左前頭骨)」「ひだりぜんとうよう(左
前頭葉)」「ひだりぜんとうどう(左前頭洞)」の3つ
が抽出されたとする。この時、従来の医学辞書を用いて
認識候補を選択する場合は、医学辞書が検査部位や検査
モダリティによって限定されていないため、辞書に含ま
れている単語数が多く、それら全てから「ひだりぜんと
うこつ」に近い単語を抽出する処理を行うため、処理時
間がかかっていた。また、「ひだりぜんとうこつ」に近
い単語として抽出された単語の中にも「ひだりぜんきょ
うこつ(左前胸骨)」や「ひだりぜんけいこつ(左前脛
骨)」のように頭部の検査には関係ない単語を、候補と
して抽出することもあり、誤認識する可能性が高かっ
た。本発明では、「CT−頭部」に関する単語を集約し
た医学知識辞書の中から単語を抽出しているため、単語
を抽出する処理時間は短くなり、且つ抽出する単語は
「頭部」に関する単語に限定されていることから、認識
候補として抽出する単語数も少なくなり、誤認識する可
能性も大幅に低くなり、認識精度を飛躍的に向上するこ
とができる。
【0057】更に、ステップS124の処理により、最
初に入力されると予測した単語順に辞書が並び替えてあ
るため、検索を開始してから最初のうち、即ち先頭に近
いところでマッチングする可能性が非常に高くなり、よ
り精度の高い認識処理を行うことができる。この例で
は、図15の上側の「頻度と出現順位確率(DB_CH
_ORD)」表を利用し、認識候補として抽出した「左
前頭骨」と「左前頭葉」の二つの単語における出現順位
確率とその頻度を調べる。調べた結果、「左前頭骨」は
出現順位及び頻度どちらに対しても「左前頭葉」よりも
高い値になっている。認識処理部53は、この情報をも
とに「左前頭骨」が候補として最も高いと判断し、「左
前頭骨」を選択し、「ひだりぜんとうこつ」に対して
「左前頭骨」を対応する漢字として選定する(ステップ
S127)。そして、引き続き「ひだりぜんとうこつ」
の次に入力されている接続語「に」を平仮名のままで表
示するように処理して、「左前頭骨に」というように表
示部43に変換結果を表示する(ステップS128)。
【0058】次に、認識処理部53は、変換処理が終了
した後に、医学知識辞書操作部56に、「左前頭骨」の
次に来ると予測される単語を優先変換候補順に並びかえ
る処理を行うように指令を出力する。医学知識辞書操作
部56は、この指令を受けて、「左前頭骨」に関する各
単語間の距離のデータを基に、その距離が最も近い順に
先頭から単語データを並び換える処理を行う。この例で
は、単語データの並び換え処理を行った結果は、図15
の下側の「単語間の距離(DB_CH_DIS)」表に
示すようになる(ステップS129)。認識処理部53
はこの結果に基づいた優先変換候補順の単語に従って、
次の単語を認識処理する。
【0059】図15の下側の「単語間の距離(DB_C
H_DIS)」表では、「がいしょうせいへんか(外傷
性変化)」が単語間距離が1.5であり、「左前頭骨」
の次候補単語となっている。従って、音響処理部42か
らの出力結果である文字情報が「がいしょうせいへん
か」場合、その認識候補として「CT−頭部」の医学知
識辞書からは「がいしょうせいびょうへん(外傷性病
変)」及び「がいしょうせいへんか(外傷性変化)」の
二つが抽出される。この抽出された単語と、先程認識し
た「左前頭骨」という単語の相関関係に関する情報とに
基づいて「CT−頭部」の医学知識辞書で検索する。そ
の結果、総合的に「がいしょうせいへんか(外傷性変
化)」が第一候補となり、「外傷性変化」が認識結果と
して表示部43に表示される。
【0060】以上、説明したように、ユーザが入力した
検査モダリティ及び検査部位によって医学知識辞書を選
択し、その医学知識辞書を音声認識処理に利用する事に
よって、認識精度を向上することができる。また、単語
検索時間を短縮する事によって、診断レポート作成のス
ループットを向上する事ができる。
【0061】また、ここでは、医学知識辞書データベー
スを音声認識による入力に利用する方法について述べた
が、音声認識による入力に代わる入力手段としてキーボ
ード入力へも適用する事は可能で、音声認識による入力
と同様にかな漢字変換に関する精度を向上し、且つ処理
時間を短くする事が可能である。
【0062】なお、上述の実施の形態では、このアプリ
ケーションと同等の機能を有するソフトウェアを医用画
像発生装置11a〜11cや医用画像保管サーバ12a
〜12cが備え、これらの各装置が自分自身で診断レポ
ートの作成支援を行なう場合について説明したが、ヘッ
ドマウンテッドディスプレイ機器と1〜25をレポート
端末16に接続し、レポート端末上でレポート作成用の
アプリケーションソフトを起動し、各種の処理を実行す
るようにしてもよい。このようにすることによって、医
用画像発生装置による撮影作業時に併せて診断レポート
の作成などを行うことができるようになる。また、この
ようなアプリケーションソフトンウェアは、磁気ディス
ク、光ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に記憶させ
てサーバに供給したり、ネットワークを介して供給した
りして、容易にバージョンアップが行なえるものであ
る。
【0063】上述の実施の形態では、検査モダリティ及
び検査部位に応じて医学知識辞書を作成し、選択する場
合について説明したが、少なくとも検査部位に応じて医
学知識辞書を作成し、選択するようにしてもよい。一般
的に所見は検査部位に応じて作成される場合が多いから
である。
【0064】上述の実施の形態では、医用画像発生装置
として、CT装置、RI装置、MR装置などを例に説明
したが、これ以外にもCR(Computed Rad
iography)装置及びDR(Digital R
adiography)装置などの医用画像発生装置が
ネットワークに接続されていてもよい。
【0065】なお、作成された診断レポートは順次レポ
ートデータベース17bに蓄積されるので、新しい診断
レポートがある程度蓄積された時点でそれらを含む診断
レポートデータに基づいてデータマイニング手法によっ
て新たに医学知識辞書データベースを作成するようにし
てもよい。
【0066】
【発明の効果】この発明の診断支援システムによれば、
読影場所を特定しなくても任意の場所で診断レポートを
作成することができ、作成時の文字入力なども簡易に行
なうことができるとうい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一つの病院内に構築された高速ネットワーク
を用いて、医用画像を管理する従来の医用画像管理シス
テムを用いた診断支援システムの概略構成を示す図
【図2】 本発明の診断支援システムの全体構成の概略
を示す図
【図3】 離れた場所の施設で読影する場合の具体例を
示す図
【図4】 図2のヘッドマウンテッドディスプレイ機器
を含んで構成されたレポーティングシステムの概略を示
す図
【図5】 データマイニングされる過去に作成された診
断レポートの一例を示す図
【図6】 過去のレポートデータを検査モダリティと検
査部位の二つの項目に基づいて分類して示した図
【図7】 単語間の距離の定義の一例を示す図
【図8】 それぞれ異なる所見文章について単語間の距
離を算出した結果の一例を示す図
【図9】 それぞれ異なる所見文章の各単語の組合せ頻
度と各単語間の平均距離の一例を示す図
【図10】 それぞれ異なる所見文章に存在する単語の
出現順位確率とその頻度の一例を示す図
【図11】 検査モダリティが「CT」であって、検査
部位が「頭部」の場合の「CT−頭部」に関する医学知
識辞書の構成の一例を示す図
【図12】 図2の医学知識辞書データベースの一例を
示す図
【図13】 図2の医学知識辞書データベースのツリー
構造を示す図
【図14】 医学知識辞書データベースを用いて行なう
診断レポート作成処理の詳細を示すフローチャート図
【図15】 「左前頭骨」に対する頻度・出現確率・単
語間の距離のソート処理後のデータベースの一例を示す
【図16】 図2の表示部に表示される診断レポートを
作成するための初期画面の一例を示す図
【符号の説明】
10…高速ネットワーク、11a…CT装置、11b…
RI装置、11c…MR装置、12a…CT用医用画像
保管サーバ、12b…RI用医用画像保管サーバ、12
c…MR用医用画像保管サーバ、14…画像データベー
ス、15…画像観察装置、15a…ワークステーショ
ン、15b〜15d…モニタ、16…レポート端末、1
7…レポートサーバ、17b…レポートデータベース、
17a…モニタ、18…プリンタ、21〜25…ヘッド
マウンテッドディスプレイ機器、30…インターネッ
ト、31,32…医療機関、33…読影センタ、41…
音声入力部、42…音響処理部、43…表示部、44…
ユーザイベント入力部、51…医学知識辞書記憶部、5
2…一般辞書記憶部、53…認識処理部、54…ユーザ
イベント処理部、55…書込み処理部、56…医学知識
辞書操作部、57…医学知識辞書データベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/60 G06F 17/60 126Q // H04N 7/173 610 H04N 7/173 610Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一又は複数の医用画像発生装置で発生し
    た医用画像を保管する一又は複数の画像保管手段と、 前記画像保管手段に保管されている前記医用画像を表示
    する表示部を備え、表示された前記医用画像に基づいて
    診断レポートを作成することができるように構成された
    ヘッドマウンテッドディスプレイ手段とを備えたことを
    特徴とする診断支援システム。
  2. 【請求項2】 一又は複数の医用画像発生装置で発生し
    た医用画像を保管する一又は複数の画像保管手段と、 前記画像保管手段に保管されている前記医用画像を表示
    する表示部及び音声を電気信号に変換する音声入力手段
    を備え、表示された前記医用画像を目視しながら音声入
    力手段に対して音声を発することによって診断レポート
    を作成することができるように構成されたヘッドマウン
    テッドディスプレイ手段とを備えたことを特徴とする診
    断支援システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記ヘッドマ
    ウンテッドディスプレイ手段と前記画像保管手段との間
    は近距離無線通信方式のブルートゥースインタフェース
    手段で接続されていることを特徴とする診断支援システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記ネットワークに
    接続された前記一又は複数の画像保管手段及びその他の
    手段のそれぞれが前記ブルートゥースインタフェース手
    段を具備しており、前記ヘッドマウンテッドディスプレ
    イ手段は、これらの各手段が具備している前記ブルート
    ゥースインタフェース手段のいずれか一つを介して前記
    ネットワークに接続されるように構成されていることを
    特徴とする診断支援システム。
  5. 【請求項5】 請求項2において、 過去に作成された複数のレポートデータに記載されてい
    る検査オーダー情報や所見文章の内容を解析する解析手
    段と、 前記解析手段の解析結果に基づいて前記検査オーダー情
    報の中の少なくとも検査部位に対応した辞書を作成する
    辞書作成手段と、 前記辞書作成手段によって作成された前記検査部位に対
    応した辞書を複数記憶する辞書データベース手段と、 前記音声入力手段から入力された音声を認識して一般辞
    書を用いて文字情報に変換する音声文字変換手段と、 前記音声文字変換手段を用いて音声で所見を作成する際
    に、前記辞書データベース手段に記憶されている辞書で
    あって、前記医用画像の検査オーダー情報の中の検査部
    位に対応する辞書を用いてかな漢字変換処理を行なう変
    換手段とを備えたことを特徴とする診断支援システム。
JP2002020672A 2002-01-29 2002-01-29 診断支援システム Pending JP2003220035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002020672A JP2003220035A (ja) 2002-01-29 2002-01-29 診断支援システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002020672A JP2003220035A (ja) 2002-01-29 2002-01-29 診断支援システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003220035A true JP2003220035A (ja) 2003-08-05

Family

ID=27744112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002020672A Pending JP2003220035A (ja) 2002-01-29 2002-01-29 診断支援システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003220035A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004102509A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Ziosoft Inc 医療書類作成支援装置、および、プログラム
WO2005096944A1 (ja) * 2004-04-07 2005-10-20 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影プログラム
JP2008204012A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Univ Nagoya レポート作成装置、及びレポート作成プログラム
JP2017068821A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社デンソー 運転支援装置
JP2020506452A (ja) * 2016-11-25 2020-02-27 リー スチュワート,ピン Hmdsに基づく医学画像形成装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004102509A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Ziosoft Inc 医療書類作成支援装置、および、プログラム
WO2005096944A1 (ja) * 2004-04-07 2005-10-20 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影プログラム
JPWO2005096944A1 (ja) * 2004-04-07 2008-02-28 コニカミノルタエムジー株式会社 放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影プログラム
JP4677984B2 (ja) * 2004-04-07 2011-04-27 コニカミノルタエムジー株式会社 放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影プログラム
JP2008204012A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Univ Nagoya レポート作成装置、及びレポート作成プログラム
JP2017068821A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社デンソー 運転支援装置
JP2020506452A (ja) * 2016-11-25 2020-02-27 リー スチュワート,ピン Hmdsに基づく医学画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11094034B2 (en) Determining appropriate medical image processing pipeline based on machine learning
US8521561B2 (en) Database system, program, image retrieving method, and report retrieving method
RU2686627C1 (ru) Автоматическое создание ориентированной на показатели продольной области для просмотра показателей пациента
US10628476B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, information processing system, and storage medium
JP3083606B2 (ja) 医用診断支援システム
JP5736007B2 (ja) 検査報告書を生成する装置、システム、方法およびプログラム
JP2015524107A (ja) 患者情報を臨床基準にマッチングするシステム及び方法
CN102844761A (zh) 使用放射学描述符的报告查看器
US11244755B1 (en) Automatic generation of medical imaging reports based on fine grained finding labels
JP2014505950A (ja) 撮像プロトコルの更新及び/又はリコメンダ
KR20140024788A (ko) 고급 멀티미디어 구조화 리포트
US20120278105A1 (en) Protocol guided imaging procedure
JP6291872B2 (ja) 情報処理システム、およびプログラム
JP2017191457A (ja) レポート作成装置、およびその制御方法
JP2001125994A (ja) 医用レポートシステム
JP5739700B2 (ja) 類似症例閲覧システム、類似症例閲覧方法
JP2011002997A (ja) 医用情報システム
US11763081B2 (en) Extracting fine grain labels from medical imaging reports
Carrigan et al. Differentiating experience from cue utilization in radiological assessments
JP2009059381A (ja) 医療診断支援方法および装置並びに診断支援情報記録媒体
JP2003220035A (ja) 診断支援システム
JP2003050863A (ja) 診断支援システム
CN113329684A (zh) 注释支持装置、注释支持方法及注释支持程序
WO2021157718A1 (ja) 文書作成支援装置、文書作成支援方法及びプログラム
JP3284122B2 (ja) 医用診断支援システム