JP2003050387A - 液晶パネル及び液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶パネル及び液晶パネルの製造方法

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JP2003050387A
JP2003050387A JP2002004792A JP2002004792A JP2003050387A JP 2003050387 A JP2003050387 A JP 2003050387A JP 2002004792 A JP2002004792 A JP 2002004792A JP 2002004792 A JP2002004792 A JP 2002004792A JP 2003050387 A JP2003050387 A JP 2003050387A
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crystal panel
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Shirou Sumida
祉朗 炭田
Takashi Doi
崇 土井
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーフィルター重ね合わせ領域等の段差に
より配向異常によって表示品位が低下することを防止す
る。 【解決手段】 スイッチング素子3とカラーフィルター
層2と透明電極膜41を具備する基板と、対向する透明
電極膜4を具備する基板とによって液晶材料5を挟持し
てなる液晶パネルであって、カラーフィルター層2の色
層合わせ領域25が、スイッチング素子3と接続された
信号線または走査線上に設置され、色層合わせ領域25
の各色の重ね合わせによって発生する段差、または各層
エッジによって発生する段差が1.9μm以上であり、
この段差を隠す遮光領域が、色層合わせ領域25とさら
に色層合わせ領域25から片側または両側の表示領域に
向かって4μm以上の幅で設置される。これにより、配
向異常を隠蔽することができる。このため、液晶の配向
を安定させることができ表示品位が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は同一基板上にスイッ
チング素子とカラーフィルター層と透明電極膜を、対向
基板上に透明電極を、それぞれ具備する液晶パネル及び
液晶パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術について、図8を用いて説明
する。
【0003】従来のカラーフィルター基板とアレイ基板
を貼り合わせる構成の液晶パネルの場合、アレイ基板上
の配線パターン(ソース配線31等)による段差や、配
線パターンと画素電極41間の電界によって生じる液晶
材料5の配向異常を隠蔽するために、各画素間に遮光層
(ブラックマトリクス層)21を配置する必要があっ
た。更に貼り合わせ時の、両基板上形成されているアレ
イパターンとカラーフィルターパターンの位置合わせず
れも考慮すると、ブラックマトリクス層21の幅を一定
以上に広く設計する必要があった。
【0004】このブラックマトリクス層21の必要線幅
は、パネルの解像度とは無関係に、貼り合わせ時のアラ
イメント精度によって決定されるので、液晶パネルの解
像度が向上して画素寸法が小さくなればなるほど、ブラ
ックマトリクス層21の面積比率は大きくなり、パネル
透過率が小さくなってしまうという課題があった。
【0005】近年、スイッチング素子3等のアレイパタ
ーン上にカラーフィルター層2を形成し(COA基
板)、対向基板上には画素パターンのない透明電極4
(対向透明電極基板)のみを形成するというカラーフィ
ルターオンアレイ構成(COA構成)が提案されている
(本発明に関する図1、図2参照)。
【0006】このCOA構成の場合、アレイ基板上にカ
ラーフィルター層2を形成することによって、アレイ配
線パターンの段差や画素電極41間の電界による液晶配
向への影響をほとんど除外することが可能である。
【0007】また、カラーフィルター層2の上に更にオ
ーバーコート層15を形成することにより、基板上のカ
ラーフィルター重ね合わせ部25や、スイッチング素子
3上の遮光層(ブラックマトリクス層)21による段差
を平坦化し、段差による液晶配向に及ぼす影響を、最小
限に留めることができる。
【0008】(このオーバーコート層15には、カラー
フィルター層2から液晶層に不純物が溶出して発生する
焼き付けや、フリッカー等の表示品質の劣化を防止する
効果もある。) 更には対向基板の透明電極4には画素パターンが無いた
め、±数μm以下の精度が必要であった両基板間の貼り
合わせアライメント精度も、±400μm程度まで緩和
することができる。
【0009】以上のようにCOA構成の場合、画素間境
界部の遮蔽にはアレイ配線を用いれば十分であり、ブラ
ックマトリクス層21を特別に形成する必要はない。
(ブラックマトリクス層は、スィッチング素子3の遮蔽
と、シール際額縁形成のためにのみ形成。)このために
開口率(パネル透過率)を向上させることが可能であ
り、高解像度の液晶パネルを実現することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年の液晶パ
ネル製造コスト削減の要求が高まりに対応するために、
上記オーバーコート層15の省略が提案されている(図
2)。オーバーコート層15を省略した場合には、基板
上のカラーフィルター重ね合わせ部25等による段差に
より液晶配向異常が発生しやすくなる。特にカラーフィ
ルターの色純度向上に伴い、カラーフィルター層の膜厚
が厚くなる傾向があリ、オーバーコート層を省略した場
合、カラーフィルター重ね合わせ領域25の段差が2μ
m以上となってしまう場合も多々ある。
【0011】この配向異常領域を覆い隠すために、段差
部分の配線(信号線:ソース配線31等)の幅を広くし
て配向異常を遮蔽する等の手段があるが、この場合には
パネルの開口率(パネル透過率)が低下してしまい、C
OA構成にしているメリットが半減してしまうという課
題があった。段差を遮蔽するための遮光層の面積を最小
限に留める設計手法が求められている。
【0012】また、カラーフィルター層2からの不純物
の溶出対策としてオーバーコート層5を形成する場合で
あっても、パネル組み立て後の熱処理時や真空注入時
に、オーバーコート層15から水分が放出して表示欠陥
となる場合がある。この水分の放出量を最小限に留める
ために、オーバーコート層15をできるだけ薄膜化する
事が試みられているが、この場合にも、オーバーコート
レスの場合と同様に、基板表面の平滑性が低下し、段差
による配向異常が発生しやすくなるという課題があっ
た。
【0013】したがって、この発明の目的は、カラーフ
ィルターオンアレイ構成の液晶パネルにおいて、カラー
フィルター重ね合わせ領域等の段差により配向異常によ
って表示品位が低下することを防止するとともに、パネ
ルの開口率を確保することができる液晶パネル及び液晶
パネルの製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1記載の液晶パネルは、スイッチング
素子とカラーフィルター層と透明電極膜を具備する基板
と、対向する透明電極膜を具備する基板とによって液晶
材料を挟持してなる液晶パネルであって、前記カラーフ
ィルター層の色層合わせ領域が、前記スイッチング素子
と接続された信号線または走査線上に設置され、色層合
わせ領域の各色の重ね合わせによって発生する段差、ま
たは各層エッジによって発生する段差が1.9μm以上
であり、この段差を隠す遮光領域が、色層合わせ領域と
さらに色層合わせ領域から片側または両側の表示領域に
向かって4μm以上の幅で設置される。
【0015】このように、色層合わせ領域の各色の重ね
合わせによって発生する段差、または各層エッジによっ
て発生する段差が1.9μm以上としたのは、段差の高
さが1.9μm未満では配向異常が発生しないためであ
り、この段差を隠す遮光領域が、色層合わせ領域とさら
に色層合わせ領域から片側または両側の表示領域に向か
って4μm以上の幅で設置されるので、配向異常を隠蔽
することができる。このため、液晶の表示画素領域の配
向を安定させることができ表示品位が向上する。ここ
で、色合せによって発生する段差を1.9μm未満とす
る事が最も効果的であるが、カラーフィルター層の色純
度を考慮に入れると、特にオーバーコートレス構成の場
合には、段差を1.9μm以下とするのは困難である。
【0016】さらに、請求項1において、段差を隠す遮
光領域を最小限に留めるために、液晶分子の配向方向
(ラビング方向)に合わせて、遮光領域の幅を決定する
ことが効果的である。そのため、請求項2記載の液晶パ
ネルは、請求項1記載の液晶パネルにおいて、色層合わ
せ領域の各色の重ね合わせによって発生する段差、また
は各層エッジによって発生する段差を隠す遮光領域が、
液晶分子を配向させるためのラビング処理時にラビング
布によって擦られる向きに関して段差の陰となる側に、
色層合わせ領域から4μm以上の幅で設置される。
【0017】このように、遮光領域が、液晶分子を配向
させるためのラビング処理時にラビング布によって擦ら
れる向きに関して段差の陰となる側に、色層合わせ領域
から4μm以上の幅で設置されるので、段差を隠す遮光
領域を最小限に留めることができ、開口率が向上する。
すなわち、配向異常の発生はラビング方向と相関があ
り、段差の裏(陰)側のほうが段差の表側よりも発生し
やすいため、裏側に遮光領域を設置することが効果的で
ある。
【0018】請求項3記載の液晶パネルは、請求項1ま
たは2記載の液晶パネルにおいて、遮光領域が信号線ま
たは走査線を用いて形成される。このように、遮光領域
が信号線または走査線を用いて形成されるので、画素間
境界部の遮蔽にブラックマトリクス層を特別に形成する
必要はない。
【0019】請求項4記載の液晶パネルは、請求項1か
ら請求項3のいずれかに記載の液晶パネルにおいて、信
号線または走査線の幅が14μm以下である。このよう
に、信号線または走査線の幅が14μm以下であるの
で、配向異常を確実に隠蔽することができる。すなわ
ち、パターニングずれにより重なり幅が最大になった場
合、信号線または走査線の幅は、パターニングずれ量3
μmと、合わせずれによって発生した重ね合わせの段差
による配向異常を隠蔽するための幅4μmを考慮してラ
ビング方向側に7μmの幅である。また、パターニング
ずれにより隣接カラーフィルター層が最大限離れて設置
された場合、信号線または走査線の幅は、パターニング
ずれ量3μmと、カラーフィルターエッジによる配向異
常を隠蔽するための幅4μmを考慮してラビング方向と
反対側に7μmの幅であるので合計14μm以下の幅と
することが効果的である。
【0020】請求項5記載の液晶パネルは、請求項1か
ら請求項4のいずれかに記載の液晶パネルにおいて、カ
ラーフィルター層上に樹脂製オーバーコート層を有しな
い。このように、カラーフィルター層上に樹脂製オーバ
ーコート層を有しないので、製造コストが削減するとと
もに、オーバーコート層が省略した場合に生じる配向異
常を請求項1〜4の構成により隠蔽しかつ開口率を向上
させることができる。また、オーバーコート層から水分
が放出して表示欠陥となることもない。
【0021】請求項6記載の液晶パネルは、スイッチン
グ素子とカラーフィルター層と透明電極膜を具備する基
板と、対向する透明電極膜を具備する基板とによって液
晶材料を挟持してなる液晶パネルであって、前記カラー
フィルター層の色層合わせ領域が、前記スイッチング素
子と接続された信号線または走査線上に設置され、色層
合わせ領域の各色の重ね合わせによって発生する段差、
または各層エッジによって発生する段差の傾斜領域の表
示領域表面となす角が10度以上であり、この段差を隠
す遮光領域が、色層合わせ領域とさらに色層合わせ領域
から片側または両側の表示領域に向かって4μm以上の
幅で設置される。
【0022】このように、色層合わせ領域の各色の重ね
合わせによって発生する段差、または各層エッジによっ
て発生する段差の傾斜領域の表示領域表面となす角が1
0度以上としたのは、10度以下の場合には配向異常の
発生はないためであり、この段差を隠す遮光領域が、色
層合わせ領域とさらに色層合わせ領域から片側または両
側の表示領域に向かって4μm以上の幅で設置されるの
で、配向異常を隠蔽することができる。このため、液晶
の表示画素領域の配向を安定させることができ表示品位
が向上する。ここで、画素エッジによって発生する段差
の傾斜領域の表示領域となす角度を10度以下とする事
は効果的であるが、カラーフィルター層の色純度を考慮
に入れると、特にオーバーコートレス構成の場合には、
段差の角度を10度以下とするのは困難である。
【0023】さらに、請求項6において、段差を隠す遮
光領域を最小限に留めるために、液晶分子の配向方向
(ラビング方向)に合わせて、遮光領域の幅を決定する
ことが効果的である。そのため、請求項7記載の液晶パ
ネルは、請求項6記載の液晶パネルにおいて、色層合わ
せ領域の各色の重ね合わせによって発生する段差、また
は各層エッジによって発生する段差を隠す遮光領域が、
液晶分子を配向させるためのラビング処理時にラビング
布によって擦られる向きに関して段差の陰となる側に、
色層合わせ領域から4μm以上の幅で設置される。
【0024】このように、遮光領域が、液晶分子を配向
させるためのラビング処理時にラビング布によって擦ら
れる向きに関して段差の陰となる側に、色層合わせ領域
から4μm以上の幅で設置されるので、段差を隠す遮光
領域を最小限に留めることができ、開口率が向上する。
すなわち、配向異常の発生はラビング方向と相関があ
り、段差の裏(陰)側のほうが段差の表側よりも発生し
やすいため、裏側に遮光領域を設置することが効果的で
ある。
【0025】請求項8記載の液晶パネルは、請求項6ま
たは7記載の液晶パネルにおいて、表示画素内にある段
差の底部から傾斜に沿って、段差の高さに対して10%
の高さの点と、90%の高さの点を結ぶ直線の、表示領
域表面となす角度が10度以上である。
【0026】このように、表示画素内にある段差の底部
から傾斜に沿って、段差の高さに対して10%の高さの
点と、90%の高さの点を結ぶ直線の、表示領域表面と
なす角度をテーパー角と定義しこれを10度以上とする
ことで、表面段差の形状を特定することができる。
【0027】請求項9記載の液晶パネルは、請求項6か
ら請求項8のいずれかに記載の液晶パネルにおいて、遮
光領域が信号線または走査線を用いて形成される。この
ように、遮光領域が信号線または走査線を用いて形成さ
れるので、画素間境界部の遮蔽にブラックマトリクス層
を特別に形成する必要はない。
【0028】請求項10記載の液晶パネルは、請求項6
から請求項9のいずれかに記載の液晶パネルにおいて、
信号線の走査線の幅が14μm以下である。このよう
に、信号線の走査線の幅が14μm以下であるので、請
求項4と同様に配向異常を確実に隠蔽することができ
る。
【0029】請求項11記載の液晶パネルは、請求項6
から請求項10のいずれかに記載の液晶パネルにおい
て、カラーフィルター層上に樹脂製オーバーコート層を
有しない。このように、カラーフィルター層上に樹脂製
オーバーコート層を有しないので、製造コストが削減す
るとともに、オーバーコート層が省略した場合に生じる
配向異常を請求項6〜10の構成により隠蔽しかつ開口
率を向上させることができる。また、オーバーコート層
から水分が放出して表示欠陥となることもない。
【0030】請求項12記載の液晶パネルの製造方法
は、請求項1から請求項11のいずれかに記載の液晶パ
ネルを作成する。このように、請求項1から11のいず
れかに記載の液晶パネルを作成するので、上記の作用効
果を有する液晶パネルを製造することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態の液晶パネ
ルを製造するに際して、カラーフィルター層2(図1
等)の重ね合わせ具合によって、さまざまな形状の段差
を形成したカラーフィルター基板を用いてツイステッド
ネマティック方式の液晶パネルを作成し、その液晶配向
安定性を調べることによって、段差形状と液晶配向安定
性、及び配向異常が発生した場合の異常領域寸法の関係
を明確にした。
【0032】実施の形態の液晶パネルを製造するための
実験例は、図3(a)、図3(b)、図4、図5、図6
を用いて説明する。図3(a)はカラーフィルター基板
の概略平面図、(b)は(a)のA線における断面図で
ある。
【0033】320×400の大きさの素ガラス(アル
カリガラス)を3枚準備し、このうちの2枚に、以下の
要領でカラーフィルター層2を形成し、カラーフィルタ
ー基板を作成した(図3(a)、図3(b))。
【0034】(1)第1層目のカラーフィルター層の形
成を説明する。
【0035】まず、2枚の基板(A,B)を洗浄後、ス
ピンコーターによって、アクリル系の青色カラーフィル
ターレジストを塗布し、クリーンオーブンを用いて80
℃、10分のプリベークを施した後、所定のマスクを用
いてのプロキシミティ露光、炭酸ナトリウム水溶液によ
る現像を実施して、カラーフィルター層22のパターン
形成を行った。
【0036】パターン形成したカラーフィルター基板
を、220℃のクリーンオーブン内で1時間放置し、カ
ラーフィルター層22の硬化を行った。
【0037】なお、カラーフィルターレジストの塗布工
程では、カラーフィルター層22のできあがりの膜厚
が、2.4μmとなるようにスピンコートの回転数によ
って調整した。
【0038】また、この時用いたマスクパターンは、1
5インチXGA液晶パネルのカラーフィルター用のもの
で、幅97μmのストライプが1024本平行に並んで
いる。
【0039】(2)第2層目のカラーフィルター層の形
成を説明する。
【0040】第2層目のカラーフィルター層23の形成
も、露光マスクの位置合わせ以外は第1層目と同様に行
った。
【0041】露光工程では、CF基板上に様々な段差を
つけるために、第1層目のパターンから故意に、時計回
りに0.01度程度回転マスクを回転させて露光した。
従って1層目と2層目の位置関係は重なっている領域、
ぴったり合わさる領域、離れている領域の3通りとな
る。
【0042】本実験はカラーフィルター基板の表面段差
と液晶配向の関係を調べるものであり、カラーフィルタ
ー層の色は関係ないので、簡単のために、第1層目と同
じ青色レジストを用い、また、カラーフィルター層23
の膜厚も、第1層目と同様に、それぞれ2.4μmとな
るようにした。
【0043】(3)第3層目のカラーフィルター層の形
成を説明する。
【0044】第3層目のカラーフィルター層24の形成
も、露光マスクの位置合わせ以外は第1層目、2層目と
同様に行った。
【0045】第3層目の露光工程では、今度は、第1層
目のパターンから反時計回りに0.01度程度マスクを
回転させて露光した。
【0046】レジスト材料も、第1層目、第2層目と同
様に青色レジストを用い、またカラーフィルター層の膜
厚24も、第1層目、第2層目と同様に、2.4μmと
なるようにした。
【0047】以上のように3層の青色カラーフィルター
層22,23,24を作成したガラス基板の表面に、ス
パッタリング処理によってシート抵抗20〜30Ωの透
明電極(ITO)4を製膜して、カラーフィルター基板
A,Bを作成した(図3(a)、図3(b))。
【0048】残りの1枚の素ガラス(アルカリガラス)
にも、同様にスパッタリング処理によって、20〜30
Ωの透明電極(ITO)4を製膜した。
【0049】次に、図4に示すように、以上のようにし
た作成した2枚のカラーフィルター基板A,Bのうちの
1枚Aと1枚の透明電極基板を貼り合わせてツイステッ
ドネマティック方式の液晶パネルを作成した。
【0050】なお残り1枚のカラーフィルター基板Bは
表面段差を測定するためのサンプルとした。
【0051】まず、カラーフィルター基板と透明電極基
板を洗浄後、配向膜印刷、配向膜硬化、所定の方向6へ
のラビング処理を行った。
【0052】この時の配向膜材料はポリイミド系のもの
を用い、配向膜硬化は、クリーンオーブンにて80℃、
15分で溶剤乾燥後、220℃、1時間で加熱重合を行
った。配向膜の膜厚は500〜800オングストローム
であった。(図では簡単のため、配向膜を省略してい
る。)なお、1オングストロームは、1×10-10メー
トルである。
【0053】また、ラビング処理は、ラビング布として
レーヨンの布を用いて、毛足の先が0.3mm〜0.4
mmだけ基板表面に接触するように設定して実施した。
【0054】次に、カラーフィルター基板にシール印刷
を、また対向透明電極基板にはスペーサー粒子散布を施
した。
【0055】この時、シール材料として熱硬化型のエポ
キシ樹脂を用い、樹脂中には繊維径4.5μmのガラス
ファイバーを2.0%混入した。また、スペーサー粒子
には粒径4.5μmのジビニルベンゼン系のものを用い
て、散布数は1平方mm当たり、100〜150個であ
った。
【0056】これらのカラーフィルター基板と透明電極
基板を貼り合せた後に、シール硬化後、ガラス割断、液
晶5の真空注入、注入口封止の所定の工程を実施して、
液晶パネルを作成した。
【0057】シール硬化はクリーンオーブンを用いて1
50℃、1時間の加熱によって行った。
【0058】これらの液晶パネルに1kHzの矩形電圧
を印加して点灯表示し、液晶の配向安定性を顕微鏡観察
した。この液晶パネルの両側の基板ともITOのパター
ン形成を実施していないため、点灯表示は全面ベタパタ
ーンにて行った。
【0059】また、液晶パネル組み立てに用いなかった
カラーフィルター基板Bの表面段差の形状(高さ、テー
パー角)を、触針式段差計を用いて測定した。
【0060】この作成した液晶パネルを用いると、表示
面内でカラーフィルター基板の表面段差形状(段差の高
さ、テーパー角)が連続的に変化しているため、液晶配
向の安定領域や不安定領域と表面段差形状の関係を容易
に観察することができる。
【0061】なお、図5に示すように、表示画素内にあ
る段差の底部から傾斜に沿って、段差高さに対して10
%の高さ点h1と90%の高さの点h2を結ぶ直線の表
示領域表面となす角度をテーパー角と定義した。h1と
h2の鉛直方向の距離H、h1とh2の水平方向の距離
Lとすると、テーパー角=tan-1(H/L)である。
【0062】以上のようにして調べた表面段差形状と、
配向安定性の関係を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1より、以下のことが判明した。なお配
向異常は電圧印加時にドメインとして発生した。配向異
常は、電圧印加直後に最も発生しやすく、定常に電圧を
印加し続けると、次第に短くなる。表1では、電圧印加
直後の観察結果を示す。
【0065】なお、配向異常の幅8と長さ83の定義は
図6(a),(b)に示す。図6(a)は配向異常領域
の定義を示す概略平面図、(b)は(a)のB線におけ
る断面図である。図6に示すように、カラーフィルター
層2の重ね合わせ境界線26に配向異常領域ができ、8
は配向異常発生幅、81は配向異常発生幅(山側)、8
2は配向異常発生幅(谷側)、83は配向異常発生長さ
を示す。また、通常15インチXGAの1画素の表示領
域は200μm程度なので、200μm以上の測定は実
施していない。
【0066】(結果1)配向異常の発生はラビング方向
6と相関があり、段差の裏側(陰領域:図3(b)の領
域ア,ウ)の方が段差の表側(図3(b)の領域イ,
エ)よりも発生しやすい。(本実験で配向異常が発生し
たのはいずれも段差の裏側である。) (結果2)領域アにおいて、段差の高さが1.9μm未
満では、配向異常が発生しない。
【0067】(結果3)ラビング方向6に対して段差の
裏側では、傾斜のテーパー角10度以下の場合には配向
異常の発生はない。
【0068】(結果4)配向異常が発生した場合には、
その幅は段差形状に関わらず、いずれもカラーフィルタ
ー層重ね合わせ境界線の両側に3〜4μmであった(図
6(a),(b))。
【0069】以上の結果より、段差形状が高さ1.9μ
m以上、又はテーパー角が10度以上の場合には配向以
上が発生し、配向異常を隠蔽するためには、段差領域を
遮蔽する遮光領域の幅を重ね合わせ境界線よりも4μm
以上広くすることが必要である。
【0070】開口率を最大にするためには遮光領域の幅
を重ね合わせ境界線よりも広くする幅を4μmとするこ
とが最善であるが、COA基板作製時の各層の位置合わ
せ精度も考慮に入れると、4μm以上広くすることが必
要である。また、各層の合せ精度を考慮すると、現在カ
ラーフィルター層パターン形成に一般的に用いられてい
るプロキシミティー方式を露光機を用いた場合には、遮
光領域の幅を重ね合せ境界線よりも広くする幅を7μm
以下とする事が可能である。
【0071】近年、遮光用樹脂BM(ブラックマトリク
ス)を柱スペーサと兼用しようという検討がなされてお
り、この場合、最大でテーパー角60°、段差6.0μ
m程度になると考えられる。
【0072】また、ラビング方向6との関係も考える
と、ラビング布によって擦られる向きに対して段差の裏
側(陰領域:図3の領域ア,ウ)にのみ、配向異常隠蔽
用の遮光領域を設ければ十分であって、段差の表側では
COA基板作製時の各層の位置合わせずれによって発生
する、隣接する層のはみ出しを防止することのみを考慮
に入れれば十分である。
【0073】以上の実験から、段差と配向異常、及び異
常領域の関係を明らかにすることができた。なお、本実
験は青色カラーフィルター層の重ね合わせ部25の段差
を用いて行ったが、スイッチング素子上の樹脂遮光層等
その他の基板の表面段差に関しても適用することができ
る。また、段差形状が同じであれば、カラーフィルター
の形成方法や色、オーバーコートの有無等にも関係なく
適用できる。
【0074】上記実験例の結果に沿って、実際に、カラ
ーフィルターオンアレイ(COA)構成の15インチX
GATFTツイステッドネマティック液晶パネルを作製
して、配向異常の無い良好な表示品位が得られることを
確認した。この発明の実施の形態に関しては、図1、図
7(a),(b),(c)を用いて説明する。
【0075】まずカラーフィルターオンアレイ(CO
A)基板をパターン形成するためのマスクを作製した。
【0076】マスク設計に際して、カラーフィルターパ
ターンと、アレイパターンの位置関係が以下となるよう
に設計した。主要部分の概略図を図7(a),(b),
(c)に示す。なお、本実施の形態のパターン形成に用
いた露光機はアレイパターン用にはステッパー方式を、
カラーフィルターパターン用にはプロキシミティ方式で
有り、アレイパターンとカラーフィルターパターンのパ
ターンニング位置精度は±3μmであった。
【0077】(設計1)初期の設計的条件は以下のとお
りである。
【0078】カラーフィルター層の重ね合わせは、隣接
するカラーフィルターパターンのエッジ28が、重なる
ことも、また離れることもないようにぴたりと合わさる
ようにした(図7(a))。この時の合わせ線をカラー
フィルター境界線27とした。また、カラーフィルター
層の線幅は99μmであった。
【0079】(設計2)パターニングずれにより重なり
幅が最大になった場合は以下のとおりである。
【0080】ソース線幅は、カラーフィルター層の境界
線26のラビング方向6に対して裏側となる領域では、
色層合わせ領域(カラーフィルター層重ね合わせ部2
5)におけるパターンニングずれ量3μmと、合わせず
れによって発生した重ね合わせ部段差による配向異常を
隠蔽するための幅4μmを考慮して、カラーフィルター
境界線27から7μmの幅とした(図7(b))。
【0081】(設計3)パターンニングずれにより、隣
接カラーフィルター層が最大限離れて設置された場合は
以下のとおりである。
【0082】ソース線幅は、ラビング方向の矢印の根本
側に位置するカラーフィルター層では、色層合わせ領域
におけるパターンニングずれ量3μmと、カラーフィル
ターエッジ28による配向異常を隠蔽するための幅4μ
m考慮して、カラーフィルター境界線27から7μmの
幅とした(図7(c))。
【0083】(設計4)上記(設計1)から(設計4)
を考慮してソース線幅を合計14μmとした。
【0084】上記マスクを用いて、まずカラーフィルタ
ーオンアレイ(COA)基板を作製する。
【0085】まず、320×400×0.7tのTFT
アレイ基板(コーニング社製1737)を2枚準備し
た。アレイ基板の作製には上記の要領で設計したマスク
を用いた。
【0086】このTFTアレイ基板を洗浄後、スピンコ
ーターによって、アクリル系の赤色カラーフィルターレ
ジストを塗布した。クリーンオーブンを用いて80℃、
10分のプリベークを施した後、上記設計による所定の
マスクを用いてのプロキシミティ露光、炭酸ナトリウム
水溶液による現像を実施して、赤色カラーフィルター層
2のパターン形成を行った。
【0087】パターン形成したカラーフィルター基板を
クリーンオーブン内で、220℃で1時間放置し、カラ
ーフィルター層2の硬化を行った。
【0088】なお、カラーフィルターレジストの塗布工
程では、カラーフィルター層2のできあがりの膜厚が、
2.5μmとなるようにスピンコートの回転数によって
調整した。
【0089】また、この時用いたマスクパターンは、1
5インチXGA液晶パネルのカラーフィルター用に上記
要領で設計したもので、幅99μmストライプ上に、6
μmφの穴が空いたパターンが1024本平行に並んで
いる。この穴は、アレイのソースドレインパターンと画
素電極の導通用のコンタクトホール32となる。
【0090】続いて、緑色カラーフィルター層2のパタ
ーンと、青色カラーフィルター層2のパターンを同様の
手順で順次作製した。
【0091】なお、この時のカラーフィルター層の仕上
がり膜厚が、緑色層2.3μm、赤色層2.1μmとな
るように、スピンコートの回転数によって調整した。
【0092】更に、3色のカラーフィルター層と同様の
手順で遮光層用のマスクを用いて、TFTスイッチング
素子3の遮蔽とシール際額縁形成のための樹脂遮光層
(ブラックマトリクス層)21を形成した。
【0093】この時の樹脂遮光層21の仕上がり膜厚
が、1.0μmとなるように、スピンコートの回転数に
よって調整した。
【0094】この2枚のカラーフィルター付きアレイ基
板上にスパッタリングによってITOを製膜した後、フ
ォトリソ法によってITOパターン形成を施して、画素
電極41を形成し、COA基板を完成した。
【0095】また、対向基板として320×400×
0.7tのガラス基板(コーニング社製1737基板)
を準備し、所定パターンのマスクを介したスパッタリン
グによってITOパターン4を形成、対向透明電極基板
を作製した。
【0096】次に、以上のようにした作成した2枚のC
OA基板のうち1枚と透明電極基板を貼り合わせてツイ
ステッドネマティック方式のTFT液晶パネルを作成し
た。
【0097】なお残り1枚のCOA基板は表面段差を測
定するためのサンプルとした。
【0098】まず、COA基板と透明電極基板を洗浄
後、配向膜印刷、配向膜硬化、所定の方向へのラビング
処理を行った。
【0099】この時の配向膜材料はポリイミド系のもの
を用い、配向膜硬化は、クリーンオーブンにて80℃、
15分で溶剤乾燥後、220℃、1時間で加熱重合を行
った。配向膜の膜厚は500〜800オングストローム
であった。
【0100】また、ラビング処理は、ラビング布として
レーヨンの布を用いて、毛足の先が0.3mm〜0.4
mmだけ基板表面に接触するように設定して実施した。
【0101】次に、カラーフィルター基板にシール印刷
を、また対向透明電極基板12には導電ペイント塗布と
スペーサー粒子散布を施した。
【0102】この時、シール材料として熱硬化型のエポ
キシ樹脂を用い、樹脂中には繊維径5.5μmのガラス
ファイバーを2.0%混入した。また、スペーサー粒子
には粒径4.5μmのジビニルルベンゼン系のものを用
いて、散布数は1平方mm当たり、100〜150個で
あった。
【0103】これらのカラーフィルター基板と透明電極
基板12を貼り合せた後に、シール硬化後、ガラス割
断、液晶8の真空注入、注入口封止の所定の工程を実施
して、液晶パネルを作成した。
【0104】シール硬化はクリーンオーブンを用いて1
50℃、1時間の加熱によって行った。
【0105】この液晶パネルに周辺回路を実装し、バッ
クライト等の光学部品を組み込んで、ツイステッドネマ
ティック方式のTFT液晶モジュールを作製した。
【0106】この液晶モジュールを駆動、点灯して、配
向異常の発生の無い良好な表示品質が得られることを確
認した。
【0107】また、パネル組み立てに用いなかったCO
A基板を、触針式段差計で測定して、基板の表面段差を
測定した。結果を表2に示す。
【0108】
【表2】
【0109】表2にあるように、このCOA基板表面の
段差高さの最大は、青色カラーフィルター層と赤色カラ
ーフィルター層の重なり部分で1.7μm、テーパー角
の最大も、青色カラーフィルター層と赤色カラーフィル
ター層の重なり部分で、24.5度であった。段差高さ
に関しては、実験例で調べた液晶配向が安定する形状で
あったが、テーパー角に関しては、液晶配向が安定して
得られない形状であることが確認できた。実際顕微鏡観
察の結果、ラビング方向に対して重ね合わせ領域の裏側
に配向異常が発生していることが確認できたが、ソース
線によって完全に隠蔽できていた。
【0110】このように、カラーフィルター層重ね合わ
せ部(色層合わせ領域)25の段差の傾斜部が基板表面
となす角度(テーパー角)が10度以上であった場合に
は、この段差を隠す遮光領域が、色層合わせ領域25と
さらに色層合わせ領域25から片側または両側の表示領
域に向かって(図7の重ね合わせ境界線26又はカラー
フィルターエッジ28の表示画素側)に4μm以上の幅
で設置されていることが効果的であるまた、カラーフィ
ルター層重ね合わせ部(色層合わせ領域)25の段差等
の表面段差が1.9μm以上であった場合には、この段
差を隠す遮光領域が、色層合わせ領域25とさらに色層
合わせ領域25から片側または両側の表示領域に向かっ
て(図7の重ね合わせ境界線26又はカラーフィルター
エッジ28の表示画素側)に4μm以上の幅で設置され
ていることが効果的である。
【0111】なお、遮光領域が信号線(ソース線31)
を用いて形成される場合を示したが、走査線を用いて形
成してもよい。また、図1ではカラーフィルター層上に
樹脂製オーバーコート層を形成していないが、図2のよ
うにオーバーコート層15を形成してもよい。
【0112】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の液晶パネルに
よれば、色層合わせ領域の各色の重ね合わせによって発
生する段差、または各層エッジによって発生する段差が
1.9μm以上としたのは、段差の高さが1.9μm未
満では配向異常が発生しないためであり、この段差を隠
す遮光領域が、色層合わせ領域とさらに色層合わせ領域
から片側または両側の表示領域に向かって4μm以上の
幅で設置されるので、配向異常を隠蔽することができ
る。このため、液晶の配向の安定した表示品質の良好な
カラーフィルタオンアレイ構成の液晶パネルを得ること
ができ、産業的価値が大きい。
【0113】請求項2では、遮光領域が、液晶分子を配
向させるためのラビング処理時にラビング布によって擦
られる向きに関して段差の陰となる側に、色層合わせ領
域から4μm以上の幅で設置されるので、段差を隠す遮
光領域を最小限に留めることができ、開口率が向上す
る。すなわち、配向異常の発生はラビング方向と相関が
あり、段差の裏(陰)側のほうが段差の表側よりも発生
しやすいため、裏側に遮光領域を設置することが効果的
である。
【0114】請求項3では、遮光領域が信号線または走
査線を用いて形成される。このように、遮光領域が信号
線または走査線を用いて形成されるので、画素間境界部
の遮蔽にブラックマトリクス層を特別に形成する必要は
ない。
【0115】請求項4では、信号線または走査線の幅が
14μm以下であるので、配向異常を確実に隠蔽するこ
とができる。すなわち、パターニングずれにより重なり
幅が最大になった場合、信号線または走査線の幅は、パ
ターニングずれ量3μmと、合わせずれによって発生し
た重ね合わせの段差による配向異常を隠蔽するための幅
4μmを考慮してラビング方向側に7μmの幅である。
また、パターニングずれにより隣接カラーフィルター層
が最大限離れて設置された場合、信号線または走査線の
幅は、パターニングずれ量3μmと、カラーフィルター
エッジによる配向異常を隠蔽するための幅4μmを考慮
してラビング方向と反対側に7μmの幅であるので合計
14μm以下の幅とすることが効果的である。
【0116】請求項5では、カラーフィルター層上に樹
脂製オーバーコート層を有しないので、製造コストが削
減するとともに、オーバーコート層が省略した場合に生
じる配向異常を請求項1〜4の構成により隠蔽しかつ開
口率を向上させることができる。また、オーバーコート
層から水分が放出して表示欠陥となることもない。
【0117】この発明の請求項6記載の液晶パネルによ
れば、色層合わせ領域の各色の重ね合わせによって発生
する段差、または各層エッジによって発生する段差の傾
斜領域の表示領域表面となす角が10度以上としたの
は、10度以下の場合には配向異常の発生はないためで
あり、この段差を隠す遮光領域が、色層合わせ領域とさ
らに色層合わせ領域から片側または両側の表示領域に向
かって4μm以上の幅で設置されるので、配向異常を隠
蔽することができる。このため、液晶の配向の安定した
表示品質の良好なカラーフィルタオンアレイ構成の液晶
パネルを得ることができ、産業的価値が大きい。
【0118】請求項7では、遮光領域が、液晶分子を配
向させるためのラビング処理時にラビング布によって擦
られる向きに関して段差の陰となる側に、色層合わせ領
域から4μm以上の幅で設置されるので、段差を隠す遮
光領域を最小限に留めることができ、開口率が向上す
る。すなわち、配向異常の発生はラビング方向と相関が
あり、段差の裏(陰)側のほうが段差の表側よりも発生
しやすいため、裏側に遮光領域を設置することが効果的
である。
【0119】請求項8では、表示画素内にある段差の底
部から傾斜に沿って、段差の高さに対して10%の高さ
の点と、90%の高さの点を結ぶ直線の、表示領域表面
となす角度をテーパー角と定義しこれを10度以上とす
ることで、表面段差の形状を特定することができる。
【0120】請求項9では、遮光領域が信号線または走
査線を用いて形成されるので、画素間境界部の遮蔽にブ
ラックマトリクス層を特別に形成する必要はない。
【0121】請求項10では、信号線の走査線の幅が1
4μm以下であるので、請求項4と同様に配向異常を確
実に隠蔽することができる。
【0122】請求項11では、カラーフィルター層上に
樹脂製オーバーコート層を有しないので、製造コストが
削減するとともに、オーバーコート層が省略した場合に
生じる配向異常を請求項6〜10の構成により隠蔽しか
つ開口率を向上させることができる。また、オーバーコ
ート層から水分が放出して表示欠陥となることもない。
【0123】請求項12では、請求項1から11のいず
れかに記載の液晶パネルを作成するので、上記の作用効
果を有する液晶パネルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の液晶パネル(オーバーコ
ート無し)を示す概略図
【図2】本発明の別の実施の形態の液晶パネル(オーバ
ーコート付き)を示す概略図
【図3】(a)本発明の実験例に用いたカラーフィルタ
ー基板を示す概略平面図 (b)本発明の実験例に用いたカラーフィルター基板を
示す断面図
【図4】本発明の実験例に用いた液晶パネルを示す概略
【図5】段差の傾斜テーパー角の定義を示す概略図
【図6】(a)配向異常領域の定義を示す概略平面図 (b)配向異常領域の定義を示す断面図
【図7】(a)設計上のソース線上のカラーフィルター
層の合わせ形態示す概略図 (b)設計上のソース線上の隣接するカラーフィルター
層がパターンニングずれによって、最も重なり幅が大き
くなった場合の合わせ形態示す概略図 (c)設計上のソース線上の隣接するカラーフィルター
層がパターンニングずれによって、最も離れた場合の形
態示す概略図
【図8】従来の液晶パネルを示す概略図
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 カラーフィルター層 15 オーバーコート層 21 ブラックマトリクス層 22 カラーフィルター層(第1層目) 23 カラーフィルター層(第2層目) 24 カラーフィルター層(第3層目) 25 カラーフィルター層の重ね合わせ部 26 カラーフィルター層の重ね合わせ境界線 27 カラーフィルター境界線 28 カラーフィルター層エッジ 3 スイッチング素子 31 ソース配線 32 コンタクトホール 4 透明電極 41 画素透明電極 5 液晶層 6 ラビング方向 7 表示領域表面 71 表示画素 8 配向異常発生領域幅 81 配向異常発生領域幅(山側) 82 配向異常発生領域幅(谷側) 83 配向異常発生領域長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1343 G02F 1/1343 1/1368 1/1368 Fターム(参考) 2H048 BB01 BB07 BB08 BB28 BB42 2H090 LA01 LA04 LA15 MA07 MB01 2H091 FA02Y FD04 GA02 GA06 GA07 GA11 GA16 LA18 2H092 JA24 JB26 JB35 NA25

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子とカラーフィルター層
    と透明電極膜を具備する基板と、対向する透明電極膜を
    具備する基板とによって液晶材料を挟持してなる液晶パ
    ネルであって、前記カラーフィルター層の色層合わせ領
    域が、前記スイッチング素子と接続された信号線または
    走査線上に設置され、色層合わせ領域の各色の重ね合わ
    せによって発生する段差、または各層エッジによって発
    生する段差が1.9μm以上であり、この段差を隠す遮
    光領域が、色層合わせ領域とさらに色層合わせ領域から
    片側または両側の表示領域に向かって4μm以上の幅で
    設置されることを特徴とする液晶パネル。
  2. 【請求項2】 色層合わせ領域の各色の重ね合わせによ
    って発生する段差、または各層エッジによって発生する
    段差を隠す遮光領域が、液晶分子を配向させるためのラ
    ビング処理時にラビング布によって擦られる向きに関し
    て段差の陰となる側に、色層合わせ領域から4μm以上
    の幅で設置される請求項1記載の液晶パネル。
  3. 【請求項3】 遮光領域が信号線または走査線を用いて
    形成される請求項1または2記載の液晶パネル。
  4. 【請求項4】 信号線または走査線の幅が14μm以下
    である請求項1から請求項3のいずれかに記載の液晶パ
    ネル。
  5. 【請求項5】 カラーフィルター層上に樹脂製オーバー
    コート層を有しない請求項1から請求項4のいずれかに
    記載の液晶パネル。
  6. 【請求項6】 スイッチング素子とカラーフィルター層
    と透明電極膜を具備する基板と、対向する透明電極膜を
    具備する基板とによって液晶材料を挟持してなる液晶パ
    ネルであって、前記カラーフィルター層の色層合わせ領
    域が、前記スイッチング素子と接続された信号線または
    走査線上に設置され、色層合わせ領域の各色の重ね合わ
    せによって発生する段差、または各層エッジによって発
    生する段差の傾斜領域の表示領域表面となす角が10度
    以上であり、この段差を隠す遮光領域が、色層合わせ領
    域とさらに色層合わせ領域から片側または両側の表示領
    域に向かって4μm以上の幅で設置されることを特徴と
    する液晶パネル。
  7. 【請求項7】 色層合わせ領域の各色の重ね合わせによ
    って発生する段差、または各層エッジによって発生する
    段差を隠す遮光領域が、液晶分子を配向させるためのラ
    ビング処理時にラビング布によって擦られる向きに関し
    て段差の陰となる側に、色層合わせ領域から4μm以上
    の幅で設置される請求項6記載の液晶パネル。
  8. 【請求項8】 表示画素内にある段差の底部から傾斜に
    沿って、段差の高さに対して10%の高さの点と、90
    %の高さの点を結ぶ直線の、表示領域表面となす角度が
    10度以上である請求項6または7記載の液晶パネル。
  9. 【請求項9】 遮光領域が信号線または走査線を用いて
    形成される請求項6から請求項8のいずれかに記載の液
    晶パネル。
  10. 【請求項10】 信号線または走査線の幅が14μm以
    下である請求項6から請求項9のいずれかに記載の液晶
    パネル。
  11. 【請求項11】 カラーフィルター層上に樹脂製オーバ
    ーコート層を有しない請求項6から請求項10のいずれ
    かに記載の液晶パネル。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項11のいずれかに
    記載の液晶パネルを作成する液晶パネルの製造方法。
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