JP4474125B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置に関し、特にスロットマシーン型遊技機に好適な表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシーン型遊技機は、その遊技者に対向する面の中央に、水平方向に回転軸が位置づけられた3個の回転ドラムを有し、始動ボタンを押すことによりそれらが回転し、その後、各回転ドラムに対応する停止ボタンを押すことにより順次停止させるように構成されている。
【0003】
そして、各回転ドラムの側面に描かれた記号、図柄等がたとえば一致して停止した場合に当りとなり、多数のコインを獲得できるようになっている。そして、近年、回転ドラムの上方にたとえば液晶表示装置等の表示装置を配置させ、これに静止画像あるいは動画像を映像させることによって、遊技者の興趣をもたらすように構成されたものが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】
特開2000−350805号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように構成されたスロットマシーン型遊技機は、回転ドラムに対して表示装置が比較的遠い位置に配置されているため、回転ドラムを注視してゲームを行なう場合に、 該表示装置の表示に意識がいかなくなるため、それらを遊技者に一体感をもたせることが困難であるといった不都合を有している。
【0005】
また、表示装置を透過してみる回転ドラムが暗いものとなるという課題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、その目的は、遊技機に好適な表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0008】
手段1.
本発明による表示装置は、例えば一対の基板により形成されたギャップを有し、該一対の基板は周辺表示領域と高透過表示領域を備え、該高透過表示領域にはギャップ補正部材を備えることを特徴とするものである。
【0009】
手段2.
本発明による表示装置は、例えば、カラーフィルターを備えた一方の基板と、TFT素子を備えた他方の基板を有し、前記カラーフィルターの厚みが薄い高透過表示領域と、該高透過表示領域を囲みカラーフィルターの厚みが厚い周辺表示領域を有し、該高透過表示領域にはギャップ補正部材を備えることを特徴とするものである。
【0010】
手段3.
本発明による表示装置は、例えば手段1あるいは手段2を前提として、前記ギャップ補正部材がカラーフィルターであることを特徴とするものである。
【0011】
手段4.
本発明による表示装置は、例えば手段3を前提として、前記カラーフィルターが青色であることを特徴とするものである。
【0012】
手段5.
本発明による表示装置は、例えば手段1あるいは手段2を前提として、前記ギャップ補正部材が配向膜であり、該配向膜が前記高透過表示領域で前記周辺表示領域より厚く形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
手段6.
本発明による表示装置は、例えば手段5を前提として、前記ギャップ補正部材が前記一対の基板の一方に形成され、他方の基板にスペーサが形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
手段7.
本発明による表示装置は、例えば手段1あるいは手段2を前提として、前記ギャップ補正部材が前記カラーフィルタ―上に形成されたオーバーコート膜であり、該オーバーコート膜が前記高透過表示領域で前記周辺表示領域より厚く形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
手段8.
本発明による表示装置は、例えば手段7を前提として、共通電極を有し、該共通電極が前記オーバーコート膜上に形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
手段9.
本発明による表示装置は、例えば手段2を前提として、前記一方の基板上に形成された共通電極を有し、該共通電極上には配向膜が形成され、前記他方の基板上には画素電極が形成され、該画素電極上には配向膜が形成され、前記他方の基板上で前記高透過表示領域での画素電極は前記周辺表示領域での画素電極より高い位置に形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
手段10.
本発明による表示装置は、例えば手段9を前提として、前記高さの調整が、前記高透過表示領域で前記画素電極の下に形成された前記ギャップ補正部材によることを特徴とするものである。
【0018】
手段11.
本発明による表示装置は、例えば手段10を前提として、前記ギャップ補正部材が保護膜であることを特徴とするものである。
【0019】
なお、本発明は以上の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による表示装置の各実施例を図面を用いて説明する。
【0021】
実施例1.
図1は、スロットマシーンの要部断面を示す。表示装置DPが回転ドラムDRMの前面に配置されている。回転ドラムに対応して、表示装置DPの一部は高透過表示領域HTとなっており、回転ドラムの視認性を向上している。
【0022】
図2は、表示装置DPの模式平面図である。周辺表示領域NTの中に、高透過表示領域HTが配置されていることが示されている。
【0023】
図3は、表示装置DPと回転ドラムDRMの間にバックライトBLを設けた例である。これにより、表示装置からの画像および回転ドラムの画像が明るく視認することが出来る。
【0024】
図4は、表示装置DPの、周辺表示領域NTと高透過表示領域HT近傍での模式断面図である。透明基板SUB1上には走査信号線線GL(図示していない)、その上のゲート絶縁膜GI,その上に形成された半導体層(図示していない)、ゲート絶縁膜上に形成され一部が半導体層と重畳する映像信号線DL、該ドレイン線を覆う保護膜PAS、そしてPAS上に画素電極PXが形成されている。映像信号線DLの信号は走査信号線の信号によりON/OFFされ、選択された映像信号がアクティブ素子TFTにより画素電極PXに書き込まれる。
【0025】
液晶層LCを介して、透明基板SUB1に対向して透明基板SUB2が配置される。SUB2にはカラーフィルターCFが配置され、このカラーフィルターの色を画素単位で異ならせることでカラー表示を実現している。例えば、R,G,Bの3色が隣接する構成である。本実施例の特徴は、カラーフィルター層CFの厚みが周辺表示領域NTと高透過表示領域HTで異なっていることにある。高透過表示領域HTでのカラーフィルターの厚みCF(H)は、周辺表示領域でのカラーフィルターの厚みCF(N)より薄く構成されている。これにより、高透過表示領域で、周辺表示領域より高い透過率を実現している。
【0026】
カラーフィルター上には共通電極CTが配置され、前述の画素電極PXとの間に 電圧差を付与することで画像の表示を実現する。
【0027】
液晶を配向させるために、画素電極PXの上には配向膜AL1が、共通電極CTの上には配向膜AL2がそれぞれ配置されている。
【0028】
カラーフィルターCF間には色の混色を防ぐ効果を奏する遮光層BMが配置されている。図では高透過表示領域にもBMを配置しているが、高透過表示領域での透過率の一層の向上を図る際には、高透過表示領域での遮光層BMはTFTに対応した位置のみとしてもよい。あるいは排除してもよい。
【0029】
SUB1、SUB2の背面には偏光板POLがそれぞれ配置されている。これらは透過軸が90度になるように設定している。むろん、必要に応じて異なる角度としても良い。
【0030】
このような構成により、本実施例では高透過表示領域を設けた表示装置が実現でき、明るい表示装置が実現できる。
【0031】
実施例2.
図5は図4に対し、スペーサSPを分散させた場合を示す図である。スペーサが球状の場合、あるいは一方の基板に固定されたスペーサであっても、図5のように周辺表示領域NTと高透表示過領域HTの間の距離に差があるため、双方に対して基板間距離の支持機能を実現できない。このため、基板間距離が大きい高透過表示領域でギャップが不安定になり、ギャップムラが生じやすいという難点があることを見出した。
【0032】
そこで本実施例では、図6に示すようにギャップ補正部材DCを高透過表示領域に配置した。これにより、周辺表示領域NTと高透過表示領域HTのギャップの差が低減でき、ギャップムラ、輝度ムラを低減することが出来る。
【0033】
なお、このギャップ補正部材DCは、高透過表示領域HTと周辺表示領域NTの境界の画素には配置しないことが望ましい。該領域では領域間の特性をなだらかに繋いだ方が目視上のむらが低減できるからである。このため、高透過表示領域HTの最外周には、ギャップ補正部材DCの無い領域がライン状に形成されることが望ましい。
【0034】
ギャップ補正部材としては、専用の層を形成しても良い。また、高透過表示領域層HTではカラーフィルターCFがCF(H)のように薄く形成されるため、該カラーフィルターを流用することもギャップ補正部材DCとして効果的である。この場合、特定の色のカラーフィルターのみをギャップ補正部材DCとして用いても良い。一例として、青色のカラーフィルターは、万一位置ずれが生じても他の色への影響が少ないため好ましい。
【0035】
ギャップ補正部材DCによる効果は、スペーサSPが一方の透明基板に固定され ている場合でも有効である。図7に柱状スペーサSPがSUB2側に固定されている場合の例を示す。
【0036】
ギャップ補正部材DCは比較的小さい形状として形成されるため、剥がれなどの不良発生が懸念される。そこで図6あるいは図7に示すように共通電極CTの下にギャップ補正部材DCを設けることで、共通電極CTがギャップ補正部材DCに対する被服層として働き、保護する効果を実現できる。これにより、ギャップ補正部材DCの信頼性上の不安を解消することができる。
【0037】
実施例3.
図8では、配向膜の厚みが周辺表示領域NTと高透過表示領域HTで異なっていることを最大の特徴とする。図8では、AL1が高透過表示領域で厚く形成されている。これにより、周辺表示領域NTと高透過表示領域HTでの基板間のギャップの差を低減している。配向膜の厚みの調整は、配向膜印刷版のメッシュの形状を高透過表示領域と周辺表示領域で変えて高透過表示領域だけ厚膜にする方法、高透過表示領域だけ2回印刷する方法、インクジェット法により高透過表示領域だけ配向膜溶液の塗布量を変える方法等、種々の方法で容易に実現できる。
【0038】
図9は、柱状のスペーサSPを配置した例である。図9では、配向膜の膜厚を制御したAL1が形成された基板と対向する基板上に柱状スペーサSP1を形成している。柱状スペーサは、通常配向膜形成前に基板に形成する。このため、柱状スペーサを形成した基板に配向膜の膜厚制御を行っても、柱状スペーサが配向膜に覆われる厚みが変わるが基板間ギャップの調整効果は減じられたものとなってしまう。また配向膜の膜厚制御を行うには、表面の凹凸が少ない方がより正確に制御ができる。そこで、本実施例では配向膜の膜厚制御をする基板SUB1と、柱状スペーサSPを形成する基板SUB2を別の基板とすることで、ギャップ制御の容易化と正確化を実現した。これにより、高透過表示領域HTと周辺表示領域NTでのギャップの差を低減し、むらの低減を実現した。
【0039】
実施例4.
図10は、共通電極CT上にオーバーコート膜OCを形成し、SUB2の表面を平坦化した。これにより、高透過表示領域HTと周辺表示領域NTでの基板間距離の差を低減し、ギャップムラの低減を実現した。
【0040】
実施例5.
図11では、共通電極CTをオーバーコート膜OCの上に形成した。これにより、図10での平坦化の効果に加え、画素電極PXと共通電極CTの距離が通常領域NTと高透過表示領域PXでより同一に近づく。これにより、画素電極PXと共通電極CT間の容量を、周辺表示領域NTと高透過表示領域PXでより近づけることが出来、電気的特性も周辺表示領域NTと高透過表示領域PXでより近づけることができた。これにより、光学的なギャップの違いによるむらのみならず、電気的な容量の違いによるむらも低減することが出来た。
【0041】
実施例6.
本実施例では実施例5と同様に電気的特性も周辺表示領域NTと高透過表示領域PXでより近づけることができる。その実現方法に違いがある。
【0042】
図12に本実施例での模式断面構造を示す。本実施例では、高透過表示領域HTでの画素電極PXを、通常領域NTよりSUB1上の高い位置に配置した。これにより画素電極PXと、SUB2上で高透過表示領域HTでは通常領域NTより低い位置に配置されている共通電極CTとの距離を、高透過表示領域HTと通常領域NTでより近づけることが出来る。これにより、画素電極PXと共通電極CT間の容量を2つの領域でより近づけることが出来、電気的な容量の違いによるむらも低減できた。
【0043】
SUB1上で高透過表示領域HTにて画素電極PXを高く配置するには、一例として図12では高透過表示領域HTに第2保護膜PAS2を形成し、この上に画素電極PXを配置することで実現した。また、ハーフ露光などにより、PAS1自体の膜厚を高透過表示領域HTで通常領域NTより厚くすることによっても実現できる。この場合、PAS2の形成が不要となり、プロセスが簡略化できる。またPAS1での調整やPAS2の形成に限らず、段差調整層をSUB1側に形成することによっても実現できる。
【0044】
以上説明した各実施例の発明は単独で用いてもよく、また、他の実施例の発明と併せ用いるようにしてもよいことはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】
本願に記載の発明によれば、高透過表示領域を有する表示装置を実現できる。また高透過率領域と周辺表示領域を有する表示装置において、該2つの領域でのギャップむらを低減することができる。また画素容量の差を低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の一実施例を示す模式断面図である。
【図2】本発明による一実施例を示す模式平面図である。
【図3】遊技機の一実施例を示す模式断面図である。
【図4】本発明による一実施例を示す模式断面図である。
【図5】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【図6】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【図7】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【図8】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【図9】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【図10】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【図11】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【図12】本発明による他の実施例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
DP・・・・表示装置、HT・・・・高透過表示領域、NT・・・・周辺表示領域、PX・・・・画素電極、CT・・・・共通電極、SP・・・・スペーサ、CF・・・・カラーフィルター、SUB1・・・・透明基板、SUB2・・・・透明基板、GI・・・・ゲート絶縁膜、PAS・・・・保護膜、OC・・・・オーバーコート膜、DL・・・・映像信号線、AL1・・・・配向膜、AL2・・・・配向膜、BM・・・・遮光膜、DC・・・・ギャップ補正部材、遮光膜LC・・・・液晶層、POL・・・・偏光板。
Claims (10)
- カラーフィルターを備えた一方の基板と、TFT素子を備えた他方の基板を有し、前記カラーフィルターの厚みが薄い高透過表示領域と、該高透過表示領域を囲みカラーフィルターの厚みが厚い周辺表示領域を有し、該高透過表示領域にはギャップ補正部材を備え、このギャップ補正部材は前記高透過表示領域と前記周辺表示領域の境目の画素には配置しない構成であることを特徴とする表示装置。
- 前記ギャップ補正部材がカラーフィルターであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記カラーフィルターが青色であることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
- 前記ギャップ補正部材が配向膜であり、該配向膜が前記高透過表示領域で前記周辺表示領域より厚く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記ギャップ補正部材が前記一対の基板の一方に形成され、他方の基板にスペーサが形成されていることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
- 前記ギャップ補正部材が前記カラーフィルタ―上に形成されたオーバーコート膜であり、該オーバーコート膜が前記高透過表示領域で前記周辺表示領域より厚く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 共通電極を有し、該共通電極が前記オーバーコート膜上に形成されていることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
- 前記一方の基板上に形成された共通電極を有し、該共通電極上には配向膜が形成され、前記他方の基板上には画素電極が形成され、該画素電極上には配向膜が形成され、
前記他方の基板上で前記高透過表示領域での画素電極は前記周辺表示領域での画素電極より高い位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。 - 前記他方の基板上で前記高透過表示領域での画素電極は前記周辺表示領域での画素電極より高い位置に形成されていることが、前記高透過表示領域で前記画素電極の下に形成された前記ギャップ補正部材によることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
- 前記ギャップ補正部材が保護膜であることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
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