JP2003050306A - 異方性拡散フィルム - Google Patents

異方性拡散フィルム

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JP2003050306A JP2002158589A JP2002158589A JP2003050306A JP 2003050306 A JP2003050306 A JP 2003050306A JP 2002158589 A JP2002158589 A JP 2002158589A JP 2002158589 A JP2002158589 A JP 2002158589A JP 2003050306 A JP2003050306 A JP 2003050306A
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直子 岩崎
Akimasa Yuki
昭正 結城
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置において、構造を簡素化すると
ともに、表示面での輝度を均一化できる異方性拡散フィ
ルムを提供する。 【解決手段】 透過型表示装置1は、液晶表示ユニット
2と面光源ユニット3とで構成され、面光源ユニット
は、管状光源4と、下部にくさび状反射溝が形成された
導光部材5と、異方的に光散乱させる光拡散フィルム7
とを備えている。光散乱フィルムは、散乱角θと散乱光
強度Fとの関係を示す散乱特性F(θ)において、フィ
ルムのX軸方向の散乱特性Fx(θ)、Y軸方向の散乱
特性Fy(θ)は、散乱角θが大きくなるにつれてなだ
らかに減衰し、散乱角θ=4〜30゜の範囲で1.01
≦Fy(θ)/Fx(θ)≦100であり、散乱角θ=
18°において1.1≦Fy(θ)/Fx(θ)≦20
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光線を異方的に拡
散する異方性拡散フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】表示パネル(液晶表示モジュールなど)
を裏面から照明するバックライト型表示装置(液晶表示
装置など)においては、表示パネルの裏面に面光源ユニ
ット(又はバックライトユニット)が配設されている。
また、表示パネルに対する照射光を面光源として均一化
し、かつ液晶表示装置の正面の輝度を上げるため、拡散
シートやプリズムシート、輝度向上シート(反射型偏向
板ほか)などが使用されている。また、液晶表示装置に
おいて、液晶セルの構成部材として、偏向板や位相差板
などが使用されている。さらに、液晶物質やカラーフィ
ルターなども使用されている。
【0003】より具体的には、例えば、画像表示領域が
フラット(平面)な面型表示装置(平面型表示装置)と
して、図6に示されるように、面型表示ユニット(透過
型液晶表示ユニットなど)45と、このユニットを背面
側から照明するための面光源ユニットとを備えた装置が
知られている。この面光源ユニットは、1又は複数の蛍
光放電管(冷陰極管)41を有しており、前記蛍光放電
管41の背面側には光を反射するための反射板42が配
設され、蛍光放電管41と表示ユニット45との間には
光を拡散して表示ユニット45を均一に照明するための
拡散板43が配設され、この拡散板43の表示ユニット
側にはプリズムシート44が積層されている。前記面型
表示ユニット45は、液晶表示ユニットの場合、第1の
偏光フィルム46a,第1のガラス基板47a,このガ
ラス基板に形成された第1の電極48a,この電極上に
積層された第1の配向膜49a,液晶層50,第2の配
向膜49b,第2の電極48b,カラーフィルター5
1,第2のガラス基板47b,および第2の偏光フィル
ム46bを順次積層することにより形成されている。こ
のような表示装置では、内蔵された蛍光管(冷陰極管)
41により表示ユニットを背面から直接照明できる。
【0004】また、図6に示す面型表示装置において、
バックライト部に、図7に示されるような導光板を有す
るバックライトユニットを用いた装置が知られている。
このバックライトユニットは、蛍光管(冷陰極管)など
の管状光源51と、この管状光源に側面を隣接させて配
設され、かつ管状光源からの光を表示パネルに導くため
の導光板54と、この導光板54の上部(出向面又は前
面)に配設された拡散板53と、前記導光板のうち表示
ユニットに対して反対側に配設された反射板55とで構
成されている。なお、前記導光板54の厚みは管状光源
51側が大きくなっており、管状光源51からの光は、
導光板54で案内されつつ、反射板55で反射されて導
光板54の出光面(前面)から出射し、前記拡散板53
で拡散された後、この拡散板に積層された面型表示ユニ
ット(図示せず)に入射する。なお、表示装置の輝度を
向上するため、導光板に対して複数の管状光源を配設す
る場合(導光板の両側或いは2辺以上にそれぞれ蛍光管
を用いる場合)、通常、略全面に亘り略同じ厚みの導光
板が使用できる。
【0005】そして、前記導光板の下部には、光を広く
放射状に散乱させるための白色散乱体を点状に規則的に
配列し、光散乱ドットを形成している。
【0006】しかし、上記のように蛍光放電管、導光
板、拡散板、プリズムシート(さらに必要な場合、プリ
ズムシートの保護フィルム)などを用いた面光源装置で
は、部品点数が多いため、原材料コスト、組み立てコス
トが高く、各部品間に異物が混入しやすく不良率が高く
なる。なお、異物を除去することも考えられるが、組み
立てコストがさらに高くなる。従って、低コストの面光
源装置が望まれている。
【0007】近年、低コストで構造が簡素化された面光
源装置として、導光板の下部にくさび状反射溝を形成
し、その反射光を使用する面光源装置が提案されている
(特開平11−231315号公報、特開2000−6
0409号公報、特開2000−305073号公報、
特開2000−34185号公報、特開2000−35
2719号公報、特開2000−353413号公報、
特開2001−4846号公報、特開2001−218
81号公報、特許第3131034号公報、特許第31
20944号公報など)。
【0008】この面光源装置は、面光源ユニットの正面
近辺から光を出射できる。しかし、前記導光板の散乱ド
ットや、拡散シートで光を大きな散乱角度で散乱してプ
リズムシートで集光できない。そのため、面光源ユニッ
トの面内を均一に照明できず、均一な面光源を形成する
ことが困難である。
【0009】このような課題を解決するため、前記くさ
び状反射溝を有する導光板上に拡散シートを配置してい
る。しかし、上記拡散シートを配設すると、輝度の低下
が大きいとともに、表示体を斜めから見た場合の輝度の
変化を限定しているTCO(The Swedish Confederatio
n of Professional employee)の規格を満足できなくな
る。
【0010】特開2001−31774号公報には、互
いに屈折率の異なる樹脂で構成された海島構造の光散乱
シートにおいて、島ポリマーの平均粒径が0.5〜10
μm、海ポリマーと島ポリマーとの割合が70/30〜
40/60(重量比)であり、シート厚みが5〜200
μmである透過型光散乱シートが開示されている。この
文献には、散乱光が散乱角度5〜50°の範囲内で指向
して拡散することも開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、構造を簡素化できるとともに、輝度を高めるのに有
用な光拡散性フィルムを提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、くさび状反射溝を有
する導光板を用いても、輝度及び斜め方向からの視認性
を高めることができる光拡散性フィルムを提供すること
にある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、表示体の輝度
を均一にし、表示のギラツキや、液晶セルと面状光源と
の相関で発生するモアレの発生を防止して表示品位を向
上できる光拡散性フィルムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため鋭意検討の結果、導光板の下部にくさび状
反射溝を形成した面光源ユニットにおいて、適度な異方
性および散乱性(ヘーズ)を有する光拡散フィルムを用
いると、輝度の低下を抑制し、かつTCOの規格に合格
する面光源装置が得られることを見出し、本発明を完成
した。
【0015】すなわち、本発明の異方性拡散フィルム
は、入射光を光の進行方向に散乱可能な光散乱フィルム
であって、散乱角θと散乱光強度Fとの関係を示す散乱
特性F(θ)において、フィルムのX軸方向の散乱特性
をFx(θ)、Y軸方向の散乱特性をFy(θ)とした
とき、Fx(θ)及びFy(θ)は、散乱角θが広角度
になるにつれ、なだらかに減衰するパターンを示す。ま
た、異方性拡散フィルムは、散乱角θ=4〜30゜の範
囲で1.01≦Fy(θ)/Fx(θ)≦100であ
り、散乱角θ=18°において1.1≦Fy(θ)/F
x(θ)≦20であるという光散乱特性を有している。
前記光散乱特性は、散乱角θ=4〜30゜の範囲で1.
01≦Fy(θ)/Fx(θ)≦20であり、散乱角θ
=18°で1.1≦Fy(θ)/Fx(θ)≦10程度
であってもよい。なお、Fx(θ)及びFy(θ)は、
それぞれ、異方性光拡散フィルムに対して垂直に光が入
射したとき、散乱角θでの透過光の散乱光強度を示し、
yは異方性光拡散シートの主たる散乱方向を示し、xは
異方性光拡散フィルムの面内において上記主たる散乱方
向に対する垂直方向を示す。従って、Fy(θ)は異方
性光拡散シートの主たる散乱方向の散乱光強度を示し、
Fx(θ)は異方性光拡散シートの上記主たる散乱方向
に対して垂直方向の散乱光強度を示す。また、異方性光
拡散フィルムのX軸方向は、通常、分散相粒子の長軸方
向であり、異方性光拡散フィルムのY軸方向は、通常、
分散相粒子の短軸方向である。そのため、Fx(θ)は
フィルムの分散相粒子の長軸方向の散乱光強度を示し、
Fy(θ)はフィルムの分散相粒子の短軸方向の散乱光
強度を示す。
【0016】前記異方性拡散フィルムは、互いに屈折率
が異なる連続相と分散相粒子(単に分散相という場合が
ある)とで構成でき、通常、分散相粒子の平均アスペク
ト比は1より大きく、かつ分散相粒子の長軸方向がフィ
ルムのX軸方向に配向している。例えば、分散相粒子の
短軸の平均長さは0.1〜10μm程度であり、分散相
粒子の平均アスペクト比は5〜500程度である。異方
性拡散フィルムは、単層構造に限らず、積層構造、例え
ば、透過光を異方的に光拡散させる異方性光拡散層と、
この光拡散層の少なくとも一方の面に積層された透明層
とで構成された積層構造を有していてもよい。なお、異
方性拡散フィルムは、通常、厚みが3〜300μm程度
であり、全光線透過率が85%以上、ヘーズ(ヘーズ
値)が50%以上である。前記連続相と分散相とは、そ
れぞれ熱可塑性樹脂で構成でき、連続相と分散相との割
合は、連続相/分散相=99/1〜50/50(重量
比)程度であってもよい。
【0017】本発明は、前記光拡散フィルムを用いた装
置(面光源装置及び表示装置)も開示する。すなわち、
本発明は、前記異方性拡散フィルムが、面光源ユニット
の出光面側に配設された面光源装置も開示する。前記面
光源装置において、面光源ユニットは、管状光源と、こ
の管状光源に対して側部を隣接させて配設され、かつ光
源からの光を案内するための導光板とを備えていてもよ
く、異方性光拡散シートの分散相粒子の短軸方向を面光
源ユニットの管状光源の長手方向に配向させてもよい。
また、面光源ユニットは、導光板の下部に形成され、か
つ前記導光板で案内された光を出光面側に反射するため
のくさび状反射溝を備えていてもよい。
【0018】さらに、本発明は、表示ユニットと、この
表示ユニットを照明するための前記面光源装置とで構成
された透過型表示装置(透過型液晶表示装置など)も開
示する。この装置において、表示ユニットの表示面の左
右方向をY軸とするとき、表示面のY軸に対して、前記
光拡散フィルムのY軸を沿わせて配設してもよい。
【0019】この装置では、異方性拡散シートを輝度の
均一化のための拡散シートとして利用でき、異方性拡散
フィルムにより出射面の輝度を均一化できる。特に、導
光板の下部にくさび状反射溝が形成された面光源ユニッ
トにおいて、異方性拡散フィルムは、適度な強さで表示
面の左右方向に光を拡散し、視野角による表示輝度の変
化を抑制でき、上下方向にも適度に散乱することによ
り、上下方向での輝度の不均一性を防止する。なお、異
方性が大きすぎると、輝度の向上とTCOの規格を達成
できるが、表示面を上下方向から見たとき、導光板下部
にくさび状反射溝を形成した面光源ユニットが本来もつ
輝度の不均一性を隠蔽できなくなる。従って、上下方向
での表示品位が著しく低下する。
【0020】さらに、適切に調整された異方性光拡散シ
ートを用いると、従来使用されている拡散シートおよび
プリズムシート(必要な場合その保護シート)を、1枚
の異方性光拡散シートにすることができる。従って、面
光源装置の原材料費の低減、組み立て加工コストの低
減、異物混入他の不良率を低減でき、面光源装置の大幅
なコスト低減が達成できるとともに、表示体の輝度の向
上及びTCOの規格に対応できる。
【0021】なお、本明細書において、「フィルム」と
は厚さの如何を問わず、シートを含む意味に用いる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しつつ、
本発明を詳細に説明する。図1は本発明の面光源装置及
び透過型液晶表示装置の一例を示す概略分解斜視図であ
る。
【0023】図1において、前記表示装置1は、液晶が
封入された液晶セルを備えた被照射体としての液晶表示
ユニット(又は液晶表示パネル)2と、この表示ユニッ
ト(又はパネル)の背面側に配設され、前記表示ユニッ
ト2を照明するための面光源ユニット3とで構成されて
いる。
【0024】前記面光源ユニット3は、蛍光管(冷陰極
管)などの管状光源4と、透光性プレート状部材で構成
され、かつ前記管状光源の軸方向に側部が略平行に隣接
して配設された導光部材(導光板)5と、前記管状光源
4の外側方に配設され、かつ光源からの光を導光部材5
の側面に反射させるための反射ミラー6bと、前記導光
部材5の裏面側に配設され、かつ管状光源4からの光を
前方方向(表示ユニット側)に反射して表示ユニット2
に導くための反射部材又は反射層6aとを備えている。
前記管状光源4からの光は導光部材5の側面から入射し
て平坦な出射面から出射し、表示ユニットを照明する。
しかし、一般に、管状光源4からの出射光の輝度分布は
均一でなく、管状光源4の軸方向に対して直交する方向
の輝度分布が不均一である。そのため、導光部材5を通
じて出射面から光を出射させても、表示ユニット2を均
一に照明できない。
【0025】そこで、本発明では、前記導光部材5の出
射面側(面光源ユニットの出光面側)には、透過光を異
方的に光散乱させるための異方性拡散フィルム7と、断
面三角形状の微小プリズムが所定方向に並列に形成され
たプリズムシート8とが順次積層により配設されてい
る。そのため、管状光源4からの光は、導光部材5を介
して、光拡散フィルム7により拡散して均一化するとと
もに、プリズムシート8により前方へ集光し、輝度を高
めて表示ユニット2を裏面からで照明できる。さらに、
単一のフィルムで高い異方的光散乱性を付与できるの
で、蛍光体で構成された白色散乱体を必要とせず、面光
源装置及び液晶表示装置の構造を簡素化できる。
【0026】本発明において、少なくとも異方性拡散フ
ィルムを面光源ユニットの出射面側に配設すればよく、
プリズムシートや輝度向上シートと組み合わせて用いる
必要はない。また、光散乱シートは、面光源ユニットと
表示ユニットとの間に介在すればよく、前記面光源ユニ
ットの出射面に積層する必要はない。
【0027】光拡散フィルムは、異方的光拡散性を有し
ていればよく、単層構造であってもよく、積層構造であ
ってもよい。さらに、前記導光部材(導光板)の裏面に
は、種々の反射手段、例えば、前記反射層などに限らず
くさび状溝で構成された反射手段を形成してもよい。
【0028】図2は光拡散フィルムを備えた面光源ユニ
ットの他の例を説明するための概略図である。この例で
は、導光部材(導光板)15と、この導光板の側部に隣
接して配設された管状光源4と、前記導光板15の出射
面に積層又は配設された単層構造の光拡散フィルム17
と、前記導光板15の裏面に形成され、前記光源からの
光を平坦な出射面方向に高い指向性で反射させるための
くさび状反射溝(又は反射凹凸部)18とを備えてい
る。また、単層構造の光拡散フィルム17は、互いに屈
折率の異なる複数の樹脂で構成されており、連続層17
a中に分散相粒子17bが分散した相分離構造(又は海
島構造)を有している。
【0029】このようなくさび状反射溝18が形成され
た導光板15と光拡散フィルム17とで面光源ユニット
を構成すると、管状光源に対して側部を近接して配設さ
れた導光板15により光源からの光を案内しつつ、導光
板15の下部に形成されたくさび状反射溝18により、
前記導光板で案内された光を出向面側に反射させて出射
することができる。すなわち、管状光源からの光は、く
さび状反射溝18の斜面部で殆ど正反射され、導光板1
5の上面から出射され、出射光は、ほぼ導光板15の上
面に対して垂直な成分が多い指向性の高い出射光であ
る。また、導光板15からの出射光(反射光)を、異方
性拡散フィルムで適度に分散させて表示ユニットを照明
できる。そのため、導光板の裏面に白色散乱体を形成す
る必要がなく、成形などの方法で簡便かつ経済的に製造
できる導光板に光拡散フィルムを積層するだけで面光源
ユニットを構成でき、構造を簡素化できる。さらに、前
記プリズムシートや反射膜を必要とせず、導光板と光拡
散フィルムとで、異方的光散乱性及び集光性を高めるこ
とができるので、面光源ユニットの構造をさらに簡素化
できる。
【0030】図3は光拡散フィルムの他の例を示す概略
断面図である。この例において、光拡散フィルム27
は、光拡散層28と、この光拡散層の少なくとも一方の
面に積層された透明樹脂層29とで構成された積層構造
を有している。また、光拡散層28は、互いに屈折率の
異なる複数の樹脂で構成されており、連続層28a中に
分散相粒子28bが分散した相分離構造(又は海島構
造)を有している。
【0031】このような積層構造の光拡散フィルムで
は、透明樹脂層29で光拡散層を保護して分散相粒子の
脱落や付着を防止でき、フィルムの耐傷性や製造安定性
を向上できるとともに、フィルムの強度や取扱い性を高
めることができる。
【0032】図4は光拡散の異方性を説明するための概
念図である。図4に示すように、異方性拡散フィルム3
7は、樹脂で構成された連続相37aと、この連続相中
に分散した異方形状の分散相37bとで構成されてい
る。そして、光拡散の異方性は散乱角θと散乱光強度F
との関係を示す散乱特性F(θ)において、フィルムの
X軸方向の散乱特性をFx(θ)、X軸方向と直交する
Y軸方向の散乱特性をFy(θ)としたとき、散乱特性
Fx(θ)及びFy(θ)は、散乱角θが広角度になる
につれ、光強度がなだらかに減衰するパターンを示す。
また、散乱角θ=4〜30゜の範囲において、Fy
(θ)/Fx(θ)の値は、1.01〜100、好まし
くは1.01〜50、さらに好ましくは1.01〜20
程度であり、通常、1.1〜10程度である。さらに、
散乱角θ=18°において、Fy(θ)/Fx(θ)の
値は、1.1〜20、好ましくは1.1〜15(例え
ば、1.1〜10)、さらに好ましくは1.1〜8(例
えば、1.1〜5)程度である。このような光学特性を
有する本発明の異方性拡散フィルムを用いると、入射光
を光の進行方向に散乱可能であり、面光源ユニット又は
装置として、左右方向や上下方向において広い角度から
みても表示面での輝度の均一性で向上でき、視野角を拡
大できる。すなわち、光拡散フィルムにより、表示ユニ
ットの表示面において左右方向又は上下方向の輝度を均
一化できる。なお、Fy(θ)/Fx(θ)の値及び散
乱角θ=18°でのFy(θ)/Fx(θ)の値が大き
すぎると、フィルムのY軸方向を表示体の左右方向(Y
軸方向)に向けて配置して、表示体の上下方向(X軸方
向)からみたとき、表示むらが大きくなり、これらの値
が小さすぎる場合には、等方性光拡散フィルムとなり、
表示体を左右方向からみたとき、輝度の変化が大きく視
野角が狭くなり、TCOの規格を充足できなくなる。
【0033】なお、異方性拡散フィルム37のX軸方向
は、通常、分散相37bの長軸方向である。そのため、
異方性拡散フィルムのX軸方向は、面光源ユニットの管
状光源の軸方向(Y軸方向)に対して略垂直に配設され
ている。なお、異方性拡散フィルムのX軸方向は、面光
源ユニットの管状光源の軸方向(Y軸方向)に対して、
完全に垂直である必要はなく、例えば、角度±15°程
度の範囲内で斜め方向に向けて配設してもよい。
【0034】本発明の透過型表示装置(特に透過型液晶
表示装置)は、表示ユニット(液晶表示ユニットなど)
と、この表示ユニットを照明するための前記面光源ユニ
ットとで構成されている。この装置において、異方性拡
散フィルムは、種々の方向に向けて配置してもよいが、
観察者から見た表示面(液晶表示面)の左右方向をY軸
とするとき、表示面のY軸に対して、前記異方性拡散フ
ィルムのY軸(主たる光散乱方向)を沿わせて又は一致
させて配設するのが好ましい。なお、異方性拡散フィル
ムのY軸方向は、表示ユニットの左右方向(Y軸方向)
に対して、完全に一致する必要はなく、例えば、角度±
15°程度の範囲内で斜め方向に向けて配設してもよ
い。このような方向に異方性拡散フィルムを配設する
と、輝度分布を均一化し、表示面に対する輝度の角度依
存性を低減できるため、左右方向(横方向)の輝度を均
一化でき、TCOなどの規格を充足できる。
【0035】なお、散乱特性F(θ)は、例えば、図5
に示すような測定装置を用いて測定できる。この装置
は、異方性光拡散シート37に対してレーザ光を照射す
るためのレーザ光照射装置(NIHON KAGAKU ENG NEO-20M
S)38と、異方性光拡散シート37を透過したレーザ
光の強度を測定するための検出器39とを備えている。
そして、光拡散シート37の面に対して90°の角度で
(垂直に)レーザ光を照射し、フィルムにより拡散され
た光の強度(拡散強度)Fを拡散角度θに対して測定
(プロット)することにより光散乱特性を求めることが
できる。
【0036】異方性拡散フィルムでは、光散乱の異方性
が高いと、所定方向における散乱の角度依存性をより少
なくでき、そのため、輝度の角度依存性もより少なくで
きる。前記異方性拡散シートでは、表示面に対して垂直
な角度(90°)を0°としたとき、表示面に対する角
度20°を越えて、角度40°以上の角度でも輝度の低
下を抑制できる。
【0037】このような特性は、表示面の正面輝度に対
する所定の散乱角度(θ)での輝度の割合や、2つの散
乱角度(θ)での輝度の割合で表現することができる。
すなわち、本発明の光拡散フィルムや面光源ユニットを
用いると、上記割合の値を小さくできる。例えば、表示
面に対して垂直な角度(θ=0°)での正面輝度(N
(0°))と、角度18°での輝度( N(18°))
や角度40°での輝度(N(40°))との割合、角度
18°での輝度( N(18°))と角度40°での輝
度( N(40°))との比を小さくできる。これらの
比を小さくすることにより、例えば、前記液晶表示装置
のプリズムシート上に異方性散乱シートを配置すること
により、TCO99規格を充足する業務用モニターに適
合する透過型液晶表示装置を供給できる。角度18°で
の輝度( N(18°))と角度40°での輝度( N
(40°))との割合[N(18°)/N(40°)]
は、例えば、2.0以下(1.3〜1.9程度)、好ま
しくは1.4〜1.8、さらに好ましくは1.4〜1.
7程度であり、通常、1.7以下(例えば、1.35〜
1.7程度)である。
【0038】なお、面光源装置において、前記光拡散フ
ィルムは、面光源ユニットの出光面(出射面)から出射
する光路内、すなわち面光源ユニットの出光面(出射
面)側に配設すればよく、必要により接着剤を用いて出
光面(出射面)に積層した積層形態で配設してもよく、
面光源ユニットの出射面と表示ユニットとの間に配設し
てもよい。また、前記プリズムシートは特に必要ではな
いが、拡散光を集光して表示ユニットを照明するのに有
用である。プリズムシートと光拡散シートとを組み合わ
せて使用する場合、通常、プリズムシートは光拡散シー
トよりも光路の下流側に配設される。
【0039】なお、光拡散フィルムは少なくとも光拡散
層で構成でき、前記のように、光拡散層と透明層との積
層体で構成してもよく、透明層としては、樹脂層に限ら
ず種々の透明基材(例えば、ガラスなど)が使用でき
る。
【0040】また、積層構造を有する光拡散フィルムで
は、光散乱層の一方の面に限らず両面に透明樹脂層を積
層してもよい。透明樹脂層を構成する樹脂には、密着性
や機械的特性などを損なわない限り、前記光拡散層を構
成する連続相及び/又は分散相の樹脂と同一又は異なる
樹脂が使用できるが、通常、連続相の樹脂と同一又は共
通(又は同系統)の樹脂が好ましく使用される。
【0041】光拡散層は、連続相(樹脂連続相、マトリ
ックス樹脂)と、この連続相中に分散した分散相(粒子
状、繊維状分散相などの散乱因子)と、必要により紫外
線吸収剤とで構成されており、前記連続相と分散相と
は、互いに屈折率が異なるとともに、通常、互いに非相
溶又は難相溶である。連続相および分散相は、通常、透
明性物質で形成できる。
【0042】光拡散フィルムを構成する樹脂(連続相及
び/又は分散相を構成する樹脂)には、熱可塑性樹脂
(オレフィン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ハロゲン
含有樹脂(フッ素系樹脂を含む)、ビニルアルコール系
樹脂、ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、
(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂
(ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂(2,6−キシレノールの重合
体など)、セルロース誘導体(セルロースエステル類、
セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類な
ど)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポリ
メチルフェニルシロキサンなど)、ゴム又はエラストマ
ー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、
シリコーンゴムなど)など)、および熱硬化性樹脂(エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレ
ート樹脂、シリコーン樹脂など)などが含まれる。好ま
しい樹脂は熱可塑性樹脂である。
【0043】オレフィン系樹脂には、例えば、C2-6
レフィンの単独又は共重合体(ポリエチレン、エチレン
−プロピレン共重合体などのエチレン系樹脂、ポリプロ
ピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−
ブテン共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ポリ(メ
チルペンテン−1)、プロピレン−メチルペンテン共重
合体など)、C2-6オレフィンと共重合性単量体との共
重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又
はその塩(例えば、アイオノマー樹脂)、エチレン−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの共重合体が
挙げられる。脂環式オレフィン系樹脂としては、環状オ
レフィン(ノルボルネン、ジシクロペンタジエンなど)
の単独又は共重合体(例えば、立体的に剛直なトリシク
ロデカンなどの脂環式炭化水素基を有する重合体な
ど)、前記環状オレフィンと共重合性単量体との共重合
体(エチレン−ノルボルネン共重合体、プロピレン−ノ
ルボルネン共重合体など)などが例示できる。脂環式オ
レフィン系樹脂は、例えば、商品名「アートン(ARTO
N)」、商品名「ゼオネックス(ZEONEX)」などとして入手
できる。
【0044】ハロゲン含有樹脂としては、ハロゲン化ビ
ニル系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニルフ
ルオライドなどのハロゲン含有単量体の単独重合体、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体などのハロゲン含有単量体の共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、テトラフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体などのハロゲン含有単量
体と共重合性単量体との共重合体など)、ハロゲン化ビ
ニリデン系樹脂(ポリ塩化ビニリデン、ポリビニリデン
フルオライド、塩化ビニリデン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体などのハロゲン含有ビニリデン単量体と
他の単量体との共重合体)などが挙げられる。
【0045】ビニルアルコール系樹脂の誘導体には、ポ
リビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重
合体などが含まれる。ビニルエステル系樹脂としては、
ビニルエステル系単量体の単独又は共重合体(ポリ酢酸
ビニル、ポリプロピオン酸ビニルなど)、ビニルエステ
ル系単量体と共重合性単量体との共重合体(酢酸ビニル
−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
など)又はそれらの誘導体が挙げられる。ビニルエステ
ル系樹脂の誘導体には、ポリビニルアルコール、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアセタール
樹脂などが含まれる。
【0046】ビニルエーテル系樹脂としては、ビニルメ
チルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピル
エーテル、ビニルt−ブチルエーテルなどのビニルC
1-10アルキルエーテルの単独又は共重合体、ビニルC
1-10アルキルエーテルと共重合性単量体との共重合体
(ビニルアルキルエーテル−無水マレイン酸共重合体な
ど)が挙げられる。
【0047】(メタ)アクリル系樹脂としては、(メ
タ)アクリル系単量体の単独又は共重合体、(メタ)ア
クリル系単量体と共重合性単量体との共重合体が使用で
きる。(メタ)アクリル系単量体には、例えば、(メ
タ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル
酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルな
どの(メタ)アクリル酸C1-10アルキル;(メタ)アク
リル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリール;ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレー
ト;N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ
レート;(メタ)アクリロニトリル;トリシクロデカン
などの脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレート
などが例示できる。共重合性単量体には、前記スチレン
系単量体、ビニルエステル系単量体、無水マレイン酸、
マレイン酸、フマル酸などが例示できる。これらの単量
体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0048】(メタ)アクリル系樹脂としては、例え
ば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル
酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エ
ステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリ
ル酸エステル−スチレン共重合体(MS樹脂など)など
が挙げられる。好ましい(メタ)アクリル系樹脂として
は、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)
アクリル酸C1-6アルキル、特にメタクリル酸メチルを
主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100
重量%程度)とするメタクリル酸メチル系樹脂が挙げら
れる。
【0049】スチレン系樹脂には、スチレン系単量体の
単独又は共重合体(ポリスチレン、スチレン−α−メチ
ルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体など)、スチレン系単量体と他の重合性単量体((メ
タ)アクリル系単量体、無水マレイン酸、マレイミド系
単量体、ジエン類など)との共重合体などが含まれる。
スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−アク
リロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレンと(メ
タ)アクリル系単量体との共重合体[スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体などの
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体]、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。好
ましいスチレン系樹脂には、ポリスチレン、スチレンと
(メタ)アクリル系単量体との共重合体[スチレン−メ
タクリル酸メチル共重合体などのスチレンとメタクリル
酸メチルを主成分とする共重合体]、AS樹脂、スチレ
ン−ブタジエン共重合体などが含まれる。
【0050】ポリエステル系樹脂には、テレフタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸を用いた芳香族ポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レートなどのポリC2-4アルキレンテレフタレートやポ
リC2-4アルキレンナフタレートなどのホモポリエステ
ル、C2-4アルキレンアリレート単位(C2-4アルキレン
テレフタレート及び/又はC2-4アルキレンナフタレー
ト単位)を主成分(例えば、50モル%以上、好ましく
は75〜100モル%、さらに好ましくは80〜100
モル%)として含むコポリエステルなど)、液晶性ポリ
エステルなどが例示できる。コポリエステルとしては、
ポリC2-4アルキレンアリレートの構成単位のうち、C
2-4アルキレングリコールの一部を、ポリオキシC2-4
ルキレングリコール、C6-10アルキレングリコール、脂
環式ジオール(シクロヘキサンジメタノール、水添ビス
フェノールAなど)、芳香環を有するジオール(フルオ
レノン側鎖を有する9,9−ビス(4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル)フルオレン、ビスフェノール
A、ビスフェノールA−アルキレンオキサイド付加体な
ど)などで置換したコポリエステル、芳香族ジカルボン
酸の一部を、フタル酸、イソフタル酸などの非対称芳香
族ジカルボン酸、アジピン酸などの脂肪族C6-12ジカル
ボン酸などで置換したコポリエステルが含まれる。ポリ
エステル系樹脂には、ポリアリレート系樹脂、アジピン
酸などの脂肪族ジカルボン酸を用いた脂肪族ポリエステ
ル、ε−カプロラクトンなどのラクトンの単独又は共重
合体も含まれる。好ましいポリエステル系樹脂は、通
常、非結晶性コポリエステル(例えば、C2-4アルキレ
ンアリレート系コポリエステルなど)などのように非結
晶性である。
【0051】ポリアミド系樹脂としては、ナイロン4
6、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイ
ロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族
ポリアミド、ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸など)とジアミン(例えば、ヘ
キサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン)とか
ら得られるポリアミド(キシリレンジアミンアジペート
(MXD−6)などの芳香族ポリアミドなど)などが挙
げられる。ポリアミド系樹脂には、ε−カプロラクタム
などのラクタムの単独又は共重合体であってもよく、ホ
モポリアミドに限らずコポリアミドであってもよい。
【0052】ポリカーボネート系樹脂には、ビスフェノ
ール類(ビスフェノールAなど)をベースとする芳香族
ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートなどの脂肪族ポリカーボネートなどが含まれ
る。
【0053】セルロース誘導体のうちセルロースエステ
ル類としては、例えば、脂肪族有機酸エステル(セルロ
ースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセ
ルロースアセテート;セルロースプロピオネート、セル
ロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレートなどのC1-6有機
酸エステルなど)、芳香族有機酸エステル(セルロース
フタレート、セルロースベンゾエートなどのC7-12芳香
族カルボン酸エステル)、無機酸エステル類(例えば、
リン酸セルロース、硫酸セルロースなど)が例示でき、
酢酸・硝酸セルロースエステルなどの混合酸エステルで
あってもよい。セルロース誘導体には、セルロースカー
バメート類(例えば、セルロースフェニルカーバメート
など)、セルロースエーテル類(例えば、シアノエチル
セルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロースなどのヒドロキシC2-4アルキルセ
ルロース;メチルセルロース、エチルセルロースなどの
1-6アルキルセルロース;カルボキシメチルセルロー
ス又はその塩、ベンジルセルロース、アセチルアルキル
セルロースなど)も含まれる。
【0054】なお、前記樹脂成分は、必要に応じて、変
性(例えば、ゴム変性)されていてもよい。また、前記
樹脂成分で連続相マトリックスを構成し、このマトリッ
クス樹脂に分散相成分をグラフト又はブロック共重合し
てもよい。このような重合体としては、例えば、ゴムブ
ロック共重合体(スチレン−ブタジエン共重合体(SB
樹脂)など)、ゴムグラフトスチレン系樹脂(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹
脂)など)などが例示できる。
【0055】分散相(光散乱因子)は、マトリックス樹
脂に対する無機又は有機の異形微粒子や繊維の添加、マ
トリックス樹脂に対する屈折率の異なる樹脂の添加及び
混練などにより形成できる。繊維状分散相には、有機繊
維、無機繊維などが含まれる。有機繊維は、耐熱性有機
繊維、例えば、アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊
維、ポリイミド繊維などであってもよい。無機繊維とし
ては、例えば、繊維状フィラー(ガラス繊維,シリカ繊
維,アルミナ繊維,ジルコニア繊維などの無機繊維)、
薄片状フィラー(マイカなど)などが挙げられる。
【0056】連続相又は分散相を構成する好ましい成分
には、オレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ス
チレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリカーボネート樹脂などが含まれる。また、前記
連続相及び/又は分散相を構成する樹脂は結晶性又は非
晶性であってもよく、連続相及び分散相を非結晶性樹脂
で構成してもよい。好ましい態様において、結晶性樹脂
と非晶性樹脂とを組み合わせることができる。すなわ
ち、連続相及び分散相のうち一方の相(例えば、連続
相)を結晶性樹脂で構成し、他方の相(例えば、分散
相)を非結晶性樹脂で構成できる。
【0057】結晶性樹脂としては、オレフィン系樹脂
(ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体など
のプロピレン含量が90モル%以上のポリプロピレン系
樹脂、ポリ(メチルペンテン−1)など)、ビニリデン
系樹脂(塩化ビニリデン系樹脂など)、芳香族ポリエス
テル系樹脂(ポリアルキレンテレフタレート、ポリアル
キレンナフタレートなどのポリアルキレンアリレートホ
モポリエステル、アルキレンアリレート単位の含有量が
80モル%以上のコポリエステル、液晶性芳香族ポリエ
ステルなど)、ポリアミド系樹脂(ナイロン46,ナイ
ロン6,ナイロン66などの短鎖セグメントを有する脂
肪族ポリエステルなど)などが例示できる。これらの結
晶性樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用でき
る。結晶性樹脂(結晶性ポリプロピレン系樹脂など)の
結晶化度は、例えば、10〜80%程度、好ましくは2
0〜70%程度、さらに好ましくは30〜60%程度で
ある。
【0058】連続相を構成する樹脂としては、通常、透
明性および熱安定性の高い樹脂が使用される。好ましい
連続相を構成する樹脂は、溶融特性として流動性の高い
結晶性樹脂である。このような樹脂と分散相を構成する
樹脂とを組み合わせると、分散相との均一なコンパウン
ド化が可能である。連続相を構成する樹脂として融点又
はガラス転移温度の高い樹脂(特に、融点の高い結晶性
樹脂、例えば、融点又はガラス転移温度が130〜28
0℃程度、好ましくは140〜270℃程度、さらに好
ましくは150〜260℃程度の樹脂)を用いると、熱
安定性及びフィルム加工性に優れており、溶融製膜での
引き落とし率を高くしたり、溶融製膜によるフィルム化
が容易である。そのため、異方的散乱特性を向上させる
ための配向処理(又は一軸延伸処理)が比較的高温(例
えば、130〜150℃程度)で行うことができ、加工
が容易であり、分散相を容易に配向できる。さらには、
表示装置(液晶表示装置など)の部品として使用して
も、広い温度範囲(例えば、室温〜80℃程度の範囲)
で安定である。また、結晶性樹脂(結晶性ポリプロピレ
ン樹脂など)は、一般に、廉価である。好ましい結晶性
樹脂には、廉価であり、熱安定性の高い結晶性ポリプロ
ピレン系樹脂が含まれる。
【0059】非結晶性樹脂としては、例えば、ビニル系
重合体(アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ酢酸ビニル、ビニルアルコール系樹脂などのビニル系
単量体の単独又は共重合体など)、(メタ)アクリル系
樹脂(ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−
スチレン共重合体(MS樹脂)など)、スチレン系樹脂
(ポリスチレン、AS樹脂、スチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体など)、ポリカーボネート系重合体、非晶
性ポリエステル系樹脂(脂肪族ポリエステル、ジオール
成分及び/又は芳香族ジカルボン酸成分の一部が置換さ
れたポリアルキレンアリレートコポリエステル、ポリア
リレート樹脂など)、ポリアミド系樹脂(長鎖セグメン
トを有する脂肪族ポリアミド、非結晶性芳香族ポリアミ
ド)、熱可塑性エラストマー(ポリエステルエラストマ
ー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラスト
マー、スチレン系エラストマーなど)などが例示でき
る。前記非晶性ポリエステル系樹脂において、ポリアル
キレンアリレートコポリエステルとしては、ジオール成
分(C2-4アルキレングリコール)及び/又は芳香族ジ
カルボン酸成分(テレフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸)の一部(例えば、10〜80モル%、好ましくは2
0〜80モル%、さらに好ましくは30〜75モル%程
度)として、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コールなどの(ポリ)オキシアルキレングリコール、シ
クロヘキサンジメタノール、フタル酸、イソフタル酸、
脂肪族ジカルボン酸(アジピン酸など)から選択された
少なくとも一種を用いたコポリエステルなどが含まれ
る。これらの非結晶性樹脂は単独で又は二種以上組み合
わせて使用できる。
【0060】分散相を構成する樹脂としては、通常、透
明性が高く、1軸延伸温度などの配向処理温度で容易に
変形し、実用的な熱安定性を有する樹脂が使用される。
特に、連続相よりも低い融点又はガラス転移温度を有す
る樹脂を用いると、一軸延伸などの配向処理により分散
相粒子のアスペクト比を容易に高めることができる。な
お、分散相を構成する樹脂の融点又はガラス転移温度
は、前記連続相を構成する樹脂よりも低い場合が多く、
例えば、50〜180℃程度、好ましくは60〜170
℃程度、さらに好ましくは70〜150℃程度の樹脂で
あってもよい。
【0061】分散相を構成する非結晶性樹脂のうち、非
結晶性コポリエステル系樹脂およびポリスチレン系樹脂
から選択された少なくとも一種の樹脂が好ましい。分散
相を非晶性コポリエステル系樹脂で構成すると、透明性
が高いだけでなく、ガラス転移温度が、例えば、約80
℃程度であるため、一軸延伸などの配向処理温度で分散
相を容易に変形させることができ、成形後も所定の温度
範囲(例えば、室温〜約80℃程度)で安定化できる。
また、非結晶性コポリエステル(例えば、エチレングリ
コール/シクロヘキサンジメタノール=10/90〜6
0/40(モル%)、特に25/75〜50/50(モ
ル%)程度のジオール成分を用いたポリエチレンテレフ
タレートコポリエステルや、フルオレノン側鎖を有する
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル)フルオレンをジオール成分として用いたコポリエス
テルなど)は、屈折率が高く(例えば、1.57程
度)、前記結晶性樹脂(ポリプロピレン系樹脂など)と
のコンパウンド化が比較的良好である。
【0062】ポリスチレン系樹脂は、屈折率および透明
性が高く、ガラス転移温度が約100〜130℃と高い
ので、耐熱性に優れた異方性散乱シートを調製できる。
また、廉価なポリスチレン系樹脂は、連続相用樹脂とし
ての結晶性樹脂(ポリプロピレン系樹脂など)に対して
比較的少量の割合で、しかも溶融製膜の比較的低い引き
落とし比率で、好適な異方性散乱シートを調製できる。
また、溶融製膜後、圧延する場合、非常に高い異方性を
示す。
【0063】光拡散性を付与するため、連続相と分散相
とは、互いに屈折率の異なる成分で構成されている。連
続相と分散相との屈折率の差は、例えば、0.001以
上(例えば、0.001〜0.3程度)、好ましくは
0.01〜0.3程度、さらに好ましくは0.01〜
0.1程度である。
【0064】このような樹脂の組合わせとしては、例え
ば、次のような組合わせが挙げられる。
【0065】(1)オレフィン系樹脂(特に、プロピレ
ン系樹脂)と、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリカーボネ
ート樹脂から選択された少なくとも一種との組合わせ (2)スチレン系樹脂と、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、及びポリカーボネート樹脂から選択された
少なくとも一種との組合わせ (3)ポリエステル系樹脂と、ポリアミド系樹脂及びポ
リカーボネート樹脂から選択された少なくとも一種との
組合わせ 連続相を構成する結晶性樹脂と分散相を構成する非結晶
性樹脂との好ましい組合せとしては、例えば、結晶性ポ
リオレフィン系樹脂(結晶性ポリプロピレン樹脂など)
と非結晶性ポリエステル(ポリアルキレンテレフタレー
トコポリエステルなどのポリアルキレンアリレートコポ
リエステルなど)およびポリスチレン系樹脂から選択さ
れた少なくとも一種の樹脂との組合せなどが例示でき
る。
【0066】光拡散層において、連続相と分散相との割
合は、樹脂の種類や溶融粘度、光拡散性などに応じて、
例えば、前者/後者(重量比)=99/1〜30/70
(例えば、95/5〜40/60(重量比))程度、好
ましくは99/1〜50/50(例えば、95/5〜5
0/50(重量比))程度、さらに好ましくは99/1
〜75/25程度の範囲から適宜選択できる。
【0067】光散乱シートは、必要に応じて相溶化剤を
含有してもよい。相溶化剤を用いると、連続相と分散相
との混和性および親和性を高めることができ、フィルム
を配向処理しても欠陥(ボイドなどの欠陥)が生成する
のを防止でき、フィルムの透明性の低下を防止できる。
さらに、連続相と分散相との接着性を高めることがで
き、フィルムを一軸延伸しても、延伸装置への分散相の
付着を低減できる。
【0068】相溶化剤としては、連続相および分散相の
種類に応じて慣用の相溶化剤から選択でき、例えば、オ
キサゾリン化合物、変性基(カルボキシル基、酸無水物
基、エポキシ基、オキサゾリニル基など)で変性された
変性樹脂、ジエン又はゴム含有重合体[例えば、ジエン
系単量体単独又は共重合性単量体(芳香族ビニル単量体
など)との共重合により得られるジエン系共重合体(ラ
ンダム共重合体など);アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのジエン系グラ
フト共重合体;スチレン−ブタジエン(SB)ブロック
共重合体、水素化スチレン−ブタジエン(SB)ブロッ
ク共重合体、水素化スチレン−ブタジエン−スチレンブ
ロック共重合体(SEBS)、水素化(スチレン−エチ
レン/ブチレン−スチレン)ブロック共重合体などのジ
エン系ブロック共重合体又はそれらの水素添加物な
ど]、前記変性基(エポキシ基など)で変性したジエン
又はゴム含有重合体などが例示できる。これらの相溶化
剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0069】相溶化剤としては、通常、ポリマーブレン
ド系の構成樹脂と同じ又は共通する成分を有する重合体
(ランダム、ブロック又はグラフト共重合体)、ポリマ
ーブレンド系の構成樹脂に対して親和性を有する重合体
(ランダム、ブロック又はグラフト共重合体)などが使
用される。
【0070】前記ジエン系単量体としては、共役ジエ
ン、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペ
リレン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル
−1,3−ブタジエンなどの置換基を有していてもよい
4-20共役ジエンが挙げられる。共役ジエンは単独で又
は二種以上組み合わせて用いてもよい。これらの共役ジ
エンのうち、ブタジエン、イソプレンが好ましい。芳香
族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン(p−メチルスチレンな
ど)、p−t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン類な
どが挙げられる。これらの芳香族ビニル単量体のうち、
スチレンが好ましい。これらの単量体は、単独で又は二
種以上組み合わせて使用できる。
【0071】なお、変性は、変性基に対応する単量体
(例えば、カルボキシル基変性では(メタ)アクリル酸
などのカルボキシル基含有単量体、酸無水物基変性では
無水マレイン酸、エステル基変性では(メタ)アクリル
系単量体、マレイミド基変性ではマレイミド系単量体、
エポキシ変性では、グリシジル(メタ)アクリレートな
どのエポキシ基含有単量体)を共重合することにより行
うことができる。また、エポキシ変性は、不飽和二重結
合のエポキシ化により行ってもよい。
【0072】好ましい相溶化剤は、未変性又は変性ジエ
ン系共重合体、特に変性ブロック共重合体(例えば、エ
ポキシ化されたスチレン−ブタジエン−スチレン(SB
S)ブロック共重合体などのエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体又はエポキシ変性ジエン系ブロック共重合
体)である。エポキシ化ジエン系ブロック共重合体は、
透明性が高いだけでなく、軟化温度もが約70℃程度と
比較的高く、連続相と分散相との多くの組み合わせにお
いて樹脂を相溶化させ、分散相を均一に分散できる。
【0073】前記ブロック共重合体は、例えば、共役ジ
エンブロック又はその部分水素添加ブロックと、芳香族
ビニルブロックとで構成できる。エポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体において、前記共役ジエンブロックの二
重結合の一部又は全部がエポキシ化されている。芳香族
ビニルブロックと共役ジエンブロック(又はその水素添
加ブロック)との割合(重量比)は、例えば、前者/後
者=5/95〜80/20程度(例えば、25/75〜
80/20程度)、さらに好ましくは10/90〜70
/30程度(例えば、30/70〜70/30程度)で
あり、通常、50/50〜80/20程度である。な
お、芳香族ビニルブロック(スチレンブロックなど)の
含有量が60〜80重量%程度のエポキシ化ブロック共
重合体は、屈折率が比較的高く(例えば、約1.5
7)、しかも前記分散相の樹脂(非晶性コポリエステル
など)と近似する屈折率を有しているため、分散相樹脂
による光散乱性を維持しながら分散相を均一に分散でき
る。
【0074】ブロック共重合体の数平均分子量は、例え
ば、5,000〜1,000,000程度、好ましくは
7,000〜900,000程度、さらに好ましくは1
0,000〜800,000程度の範囲から選択でき
る。分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)]は、例えば、10以
下(1〜10程度)、好ましくは1〜5程度である。
【0075】ブロック共重合体の分子構造は、直線状、
分岐状、放射状あるいはこれらの組み合わせであっても
よい。ブロック共重合体のブロック構造としては、例え
ば、モノブロック構造、テレブロック構造などのマルチ
ブロック構造、トリチェインラジアルテレブロック構
造、テトラチェインラジアルテレブロック構造などが例
示できる。このようなブロック構造としては、芳香族ジ
エンブロックをX、共役ジエンブロックをYとすると
き、例えば、X−Y型、X−Y−X型、Y−X−Y型、
Y−X−Y−X型、X−Y−X−Y型、X−Y−X−Y
−X型、Y−X−Y−X−Y型、(X−Y−)4Si
型、(Y−X−)4Si型などが例示できる。
【0076】エポキシ化ジエン系ブロック共重合体中の
エポキシ基の割合は、特に制限されないが、オキシラン
の酸素濃度として、例えば、0.1〜8重量%、好まし
くは0.5〜6重量%、さらに好ましくは1〜5重量%
程度である。エポキシ化ブロック共重合体のエポキシ当
量(JIS K 7236)は、例えば、300〜10
00程度、好ましくは500〜900程度、さらに好ま
しくは600〜800程度であってもよい。
【0077】なお、相溶化剤(エポキシ化ブロック共重
合体など)の屈折率は、分散相樹脂と略同程度(例え
ば、分散相樹脂との屈折率の差が、0〜0.01程度、
好ましくは0〜0.005程度)であってもよい。
【0078】前記エポキシ化ブロック共重合体は、ジエ
ン系ブロック共重合体(又は部分的に水素添加されたブ
ロック共重合体)を慣用のエポキシ化方法、例えば、不
活性溶媒中、エポキシ化剤(過酸類、ハイドロパーオキ
サイド類など)により前記ブロック共重合体をエポキシ
化することにより製造できる。
【0079】相溶化剤の使用量は、例えば、樹脂組成物
全体の0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重
量%、さらに好ましくは1〜10重量%程度の範囲から
選択できる。
【0080】好ましい光拡散フィルムにおいて、連続
相、分散相、及び相溶化剤の割合は、例えば、以下の通
りである。
【0081】(1)連続相/分散相(重量比)=99/
1〜50/50程度、好ましくは98/2〜60/40
程度、さらに好ましくは90/10〜60/40程度、
特に80/20〜60/40程度 (2)分散相/相溶化剤(重量比)=99/1〜50/
50程度、好ましくは99/1〜70/30程度、さら
に好ましくは98/2〜80/20程度 このような割合で各成分を用いると、予め各成分をコン
パウンド化することなく、各成分のペレットを直接的に
溶融混練しても、均一に分散相を分散でき、一軸延伸な
どの配向処理によりボイドが発生するのを防止でき、透
過率が高く、異方性を有する紫外線吸収性光拡散フィル
ムを得ることができる。
【0082】より具体的には、例えば、(a)連続相と
しての結晶性ポリプロピレン系樹脂、分散相としての非
結晶性コポリエステル系樹脂、相溶化剤としてのエポキ
シ化SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体)を、連続相/分散相=99/1〜50/50
(重量比)(特に80/20〜60/40(重量
比))、分散相/相溶化剤=99/1〜50/50(重
量比)(特に98/2〜80/20(重量比))の割合
で含む樹脂組成物、(b)連続相としての結晶性ポリプ
ロピレン系樹脂、分散相としてのポリスチレン系樹脂、
相溶化剤としてのエポキシ化SBSを、連続相/分散相
=99/1〜50/50(重量比)(特に90/10〜
70/30(重量比))、分散相/相溶化剤=99/1
〜50/50(重量比)(特に99.5/0.5〜90
/10(重量比))の割合で含む樹脂組成物を用いる
と、コンパウンド化が容易であり、原材料をフィードす
るだけで、コンパウンド化しながら溶融製膜でき、1軸
延伸してもボイドのない光拡散フィルムを形成できる。
【0083】さらに、光拡散フィルムは、慣用の添加
剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安
定剤、紫外線安定剤、光安定剤など)、可塑剤、帯電防
止剤、難燃剤、充填剤などを含有していてもよい。
【0084】異方性拡散フィルムにおいて、分散相粒子
は、長軸の平均長さLと短軸の平均長さWとの比(平均
アスペクト比、L/W)が1より大きく、かつ分散相粒
子の長軸方向はフィルムのX軸方向に配向している。好
ましい平均アスペクト比(L/W)は、適度な異方性を
付与するため、例えば、1.01〜100程度、好まし
くは1.1〜50(例えば、1.1〜10)程度、さら
に好ましくは1.5〜10(例えば、1.5〜5)程度
であり、1.5〜3程度であってもよい。このような分
散相粒子は、フットボール型形状(回転楕円状など)、
繊維形状、直方形状などであってもよい。アスペクト比
が大きい程、異方的な光散乱性を高めることができる。
【0085】なお、分散相の長軸の平均長さLは、例え
ば、0.1〜200μm程度(例えば、1〜100μm
程度)、好ましくは1〜150μm程度(例えば、1〜
80μm程度)、特に2〜100μm程度(例えば、2
〜50μm程度)であり、通常、10〜100μm(例
えば、30〜100μm)、特に10〜50μm程度で
ある。また、分散相の短軸の平均長さWは、例えば、
0.1〜100μm(例えば、0.1〜10μm)程
度、好ましくは0.5〜50μm(例えば、0.5〜2
0μm)程度であり、通常、0.5〜10μm(例え
ば、0.5〜5μm)程度である。
【0086】配列度としての分散相粒子の配向係数は、
例えば、0.34以上(0.34〜1程度)、好ましく
は0.4〜1(例えば、0.5〜1)、さらに好ましく
は0.7〜1程度であってもよい。分散相粒子の配向係
数が高い程、散乱光に高い異方性を付与できる。なお、
配向係数は、下記式に基づいて算出できる。
【0087】配向係数=(3<cos2θ>−1)/2 式中、θは粒子状分散相の長軸とフィルムのX軸との間
の角度を示し(長軸とX軸とが平行の場合、θ=0
゜)、<cos2θ>は各分散相粒子について算出した
cos2θの平均を示し、下記式で表される。
【0088】<cos2θ>=∫n(θ)・cos2θ・
dθ (式中、n(θ)は、全分散相粒子中の角度θを有する
分散相粒子の割合(重率)を示す) 異方性拡散フィルムは、拡散光の指向性を有していても
よい。すなわち、指向性を有するとは、異方的拡散光に
おいて散乱の強い方向のうち、散乱強度が極大を示す角
度があることを意味する。拡散光が指向性を有している
場合、前記図5の測定装置において、拡散光強度Fを拡
散角度θに対してプロットしたとき、プロット曲線が、
特定の拡散角度θの範囲(θ=0°を除く角度域)で極
大又はショルダー(特に、極大などの変曲点)を有して
いる。
【0089】異方性光拡散フィルムに指向性を付与する
場合、連続相樹脂と、分散相粒子との屈折率差は、例え
ば、0.005〜0.2程度、好ましくは0.01〜
0.1程度であり、分散相粒子の長軸の平均長さは、例
えば、1〜100μm程度、好ましくは5〜50μm程
度である。アスペクト比は、例えば、5〜500程度、
好ましくは10〜300(例えば、20〜300)程
度、さらに好ましくは50〜200程度であり、40〜
300程度であってもよい。
【0090】光拡散フィルムの厚みは、3〜300μm
程度、好ましくは5〜200μm(例えば、30〜20
0μm)程度、さらに好ましくは5〜100μm(例え
ば、50〜100μm)程度である。また、光散乱シー
トの全光線透過率は、例えば、85%以上(85〜10
0%)、好ましくは90%以上(90〜100%)程度
であり、特に85〜95%(例えば、90〜95%)程
度であってもよい。さらに、ヘーズ値は、50%以上
(例えば、55〜95%)、好ましくは60%以上(例
えば、60〜90%)、さらに好ましくは70〜90
%、特に80〜90%程度である。全光線透過率が小さ
いと、輝度が低下しやすく、ヘーズ値が小さいと、導光
板からの光を均一に拡散できず、表示品位を低下させ
る。
【0091】積層構造の光拡散フィルムにおいて、透明
樹脂層を構成する透明樹脂は前記例示の樹脂から選択で
きるが、耐熱性や耐ブロッキング性を高めるために
は、、耐熱性樹脂(ガラス転移温度又は融点が高い樹脂
など)、結晶性樹脂などが好ましい。透明樹脂層を構成
する樹脂のガラス転移温度又は融点は、前記連続相を構
成する樹脂のガラス転移温度又は融点と同程度であって
もよく、例えば、130〜280℃程度、好ましくは1
40〜270℃程度、さらに好ましくは150〜260
℃程度であってもよい。
【0092】透明樹脂層の厚みは、前記光散乱シートと
同程度であってもよい。例えば、光散乱層の厚みが3〜
300μm程度の場合、透明樹脂層の厚みは3〜150
μm程度から選択できる。光拡散層と透明樹脂層との厚
みの割合は、例えば、光拡散層/透明樹脂層=5/95
〜99/1程度、好ましくは50/50〜99/1程
度、さらに好ましくは70/30〜95/5程度であ
る。積層フィルムの厚みは、例えば、6〜600μm程
度、好ましくは10〜400μm程度、さらに好ましく
は20〜250μm程度である。
【0093】なお、光拡散フィルムの表面には、光学特
性を妨げない範囲で、シリコーンオイルなどの離型剤を
塗布してもよく、コロナ放電処理してもよい。さらに、
異方性拡散フィルムには、フィルムのX軸方向(分散相
の長軸方向)に延びる凹凸部を形成してもよい。このよ
うな凹凸部を形成すると、フィルムにより高い異方的光
散乱性を付与できる。
【0094】[異方性光拡散フィルムの製造方法]異方
性拡散フィルムは、連続相を構成する樹脂中に分散相を
構成する成分(樹脂成分、繊維状成分など)を分散して
配向させることにより得ることができる。例えば、連続
相を構成する樹脂と分散相を構成する成分(樹脂成分、
繊維状成分など)とを、必要に応じて慣用の方法(例え
ば、溶融ブレンド法、タンブラー法など)でブレンド
し、溶融混合し、Tダイやリングダイなどから押出して
フィルム成形することにより分散相を分散できる。ま
た、基材フィルム上に、光散乱成分とバインダー樹脂と
で構成された組成物を塗布するコーティング法や、前記
組成物をラミネートするラミネート法、キャスティング
法、押出成形法などの慣用のフィルム成形法を利用して
成形することにより製造できる。
【0095】なお、光拡散層と、この光拡散層の少なく
とも一方の面に積層された透明樹脂層とで構成された積
層構造を有する光拡散フィルムは、光拡散層に対応する
成分で構成された樹脂組成物と、透明樹脂層に対応する
成分で構成された樹脂組成物とを、共押し出し成形し、
成膜する共押出成形法、予め作製した一方の層に対して
他方の層を押し出しラミネートにより積層する方法、そ
れぞれ作製した光拡散層と透明樹脂層とを積層するドラ
イラミネート法などにより形成できる。
【0096】また、分散相の配向処理は、例えば、
(1)押出成形シートをドローしながら製膜する方法、
(2)押出成形シートを一軸延伸する方法、(3)前記
(1)の方法と(2)の方法を組み合わせる方法、
(4)前記各成分を溶液ブレンドし、流延法により成膜
する方法などにより行うことができる。
【0097】溶融温度は、樹脂成分(連続相樹脂、分散
相樹脂)の融点以上の温度、例えば、150〜290
℃、好ましくは200〜260℃程度である。
【0098】適度な異方性を発現するための本発明の異
方性拡散フィルムは、溶融製膜において押出成形シート
をドローしながら製膜するのが好ましく、ドロー比(ド
ロー倍率)は、例えば、1.5〜40倍程度、好ましく
は2〜10倍程度、さらに好ましくは3〜7倍程度であ
り、通常、1.5〜6倍(例えば、1.5〜5倍)、特
に2〜5倍程度である。
【0099】
【発明の効果】本発明では、異方性と光拡散性とを備え
た拡散フィルムを用いるので、構造を簡素化できるとと
もに、面光源装置及び表示装置での輝度を高めるのに有
用である。また、くさび状反射溝を有する導光板を用い
ても、輝度及び斜め方向からの視認性を高めることがで
きる。特に、くさび状反射溝を有する導光板と組み合わ
せることにより、拡散シート及びプリズムシート(必要
な場合にはその保護シート)の機能を1つの異方性拡散
フィルムで果たすことができ、部品点数及び構造を簡素
化できるとともに、輝度が高く、しかも表示体を左右方
向からみても輝度の均一性を向上できる。さらに、面光
源装置は上下方向の輝度の不均一性を備えているが、上
下方向からみても輝度の不均一性を隠蔽してギラツキを
防止でき、表示品位を向上できる。
【0100】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0101】なお、実施例及び比較例で使用した異方性
拡散フィルム及びそれを用いた面光源装置及び透過型液
晶表示装置の特性は、下記の方法に従って評価した。
【0102】[異方性]図5の測定装置を用いて、散乱
角θに対する散乱光強度Fを測定した。なお、異方性散
乱フィルムの延伸方向をX軸方向、この方向と直交する
方向をY軸方向とした。異方性の程度としてR(θ)=
Fy(θ)/Fx(θ)の値を表1に示す。
【0103】[拡散特性]NIPPON DENSHOKU製 NDH-300A
を用いてフィルムのヘーズ値を測定した。ヘーズ値を表
1に示す。
【0104】[全光線透過率]ヘーズ値の測定法と同じ
く、JIS K 7105に準じて全光線透過率を測定
した。全光線透過率を表1に示した。
【0105】[面光源装置の正面輝度比]導光板の下部
をくさび型形状にした面光源装置を作製し、前記導光板
の出射面上にフィルムを配置し、正面の輝度を輝度計
(MINOLTA社製,LS-110)にて測定した。なお、輝度に
ついて、比較例1での輝度を「1」とし、比較例1に対
する相対的な輝度比として評価し、表2に輝度比を示し
た。
【0106】TCOの規格に関係する表示体の左右方向
の均一性を評価するため、面光源装置を横方向(水平方
向)に回転させて輝度の角度依存性を測定した。すなわ
ち、図5に示すように、前記輝度計をフィルム面に対し
て角度18°と40°に回転させて輝度を測定し、それ
ぞれの輝度をN(18°)とN(40°)とし、その比
N(18°)/N(40°)をTCOに対応する評価値
とし、表2に示した。なお、この値が1に近いほどTC
Oに適合する。
【0107】[上下方向の表示品位]表示体を上下方向
から見たときの表示の品位を目視にて、表示品位を下記
の基準で判定し、表2に示した。
【0108】 ○:ほどんど均一である △:少しギラツキがみられる ×:ひどいギラツキがみられる 実施例1 連続相樹脂として結晶性ポリプロピレン系樹脂PP(グ
ランドポリマー(株)製 F133,屈折率1.50
3)90重量部と、分散相樹脂としてポリスチレン系樹
脂GPPS(汎用ポリスチレン系樹脂、ダイセル化学工
業(株)製 GPPS#30、屈折率1.589)9.
5重量部、相溶化剤としてエポキシ化ジエン系ブロック
共重合体樹脂(ダイセル化学工業(株)製 エポフレン
ドAT202;スチレン/ブタジエン=70/30(重
量比) エポキシ当量750,屈折率約1.57)0.
5重量部を用いた。
【0109】連続相樹脂と分散相樹脂とを、70℃で約
4時間乾燥し、バンバリーミキサーで混練し、押出機で
約220℃で溶融し、Tダイからドロー比約3倍で、表
面温度60℃の冷却ドラムに対して押出し、約100μ
m厚みのフィルムを作製した。透過型電子顕微鏡(TE
M)により断面の厚み方向の中央部を観察したところ、
前記中央部中に、分散相が、略球状(アスペクト比が約
1.5、平均粒径約5μm)でアスペクト比の小さいラ
グビーボール状で分散していた。
【0110】比較例1 市販の導光板用拡散シート((株)ツジデン製,集光型
D121)を比較例として使用した。
【0111】実施例2 光拡散層用成分として、連続相樹脂としての結晶性ポリ
プロピレン系樹脂PP(グランドポリマー(株)製 F
133,屈折率1.503)85重量部と、分散相樹脂
としてのポリスチレン系樹脂GPPS(汎用ポリスチレ
ン系樹脂、ダイセル化学工業(株)製 GPPS#3
0、屈折率1.589)14.5重量部、相溶化剤とし
てのエポキシ化ジエン系ブロック共重合体樹脂(ダイセ
ル化学工業(株)製 エポフレンドAT202;スチレ
ン/ブタジエン=70/30(重量比) エポキシ当量
750、屈折率約1.57)0.5重量部を用い、透明
樹脂層用成分として上記結晶性ポリプロピレン系樹脂P
Pを用いた。
【0112】光拡散層用成分と透明樹脂層用成分とをそ
れぞれ70℃で約4時間乾燥し、バンバリーミキサーで
混練し、光拡散層用樹脂組成物を調製した。この光拡散
層用樹脂組成物と、表面層を形成するための連続相樹脂
(ポリプロピレン系樹脂)とを多層用押出機で約220
℃で溶融し、Tダイからドロー比約3倍で、表面温度6
0℃の冷却ドラムに対して押出し、中心層60μmの両
面に表面層(透明樹脂層)45μmを積層し、三層構造
の積層シート(厚み150μm)を作製した。
【0113】透過型電子顕微鏡(TEM)により中心の
光拡散層を観察したところ、前記中心層中に、分散相
が、略球状(アスペクト比約1.4、平均粒径約6μ
m)ないしアスペクト比の小さいラグビーボール状の形
状で分散していた。
【0114】実施例3 分散相樹脂に代えて非晶質コポリエステル系樹脂を用い
る以外、実施例2と同様にしてフィルムを作製した。す
なわち、連続相樹脂として結晶性ポリプロピレン系樹脂
PP(グランドポリマー(株)製 F133,屈折率
1.503)80重量部と、分散相樹脂として非晶性コ
ポリエステル系樹脂(PET−G、EASTMAN C
HEMICAL(株)製 Eastar PETG G
N071、屈折率1.567)19重量部、相溶化剤と
してエポキシ化ジエン系ブロック共重合体樹脂(ダイセ
ル化学工業(株)製 エポフレンドAT202;スチレ
ン/ブタジエン=70/30(重量比) エポキシ当量
750、屈折率約1.57)1重量部を用い、表面層
(透明樹脂層)は上記連続相樹脂と同じ樹脂を用いた。
【0115】実施例2と同様に、多層用押出機で約22
0℃で溶融し、Tダイからドロー比約3倍で、表面温度
60℃の冷却ドラムに対して押出し、中心層60μmの
両面に表面層(透明樹脂層)45μmを積層し、三層構
造の積層シート(厚み150μm)を作製した。
【0116】透過型電子顕微鏡(TEM)により中心の
中心層(光拡散層)を観察したところ、前記中心層中
に、分散相のアスペクト比が約2.5、平均粒径約6μ
mのラグビーボール状の形状で分散していた。
【0117】比較例2 実施例3と同じ拡散層用樹脂組成物と表面層用樹脂とを
用い、多層用押出機で約220℃で溶融し、Tダイから
ドロー比約12倍で、表面温度60℃の冷却ドラムに対
して押出し、中心層40μmの両面に表面層(透明樹脂
層)5μmを積層し、三層構造の積層シート(厚み50
μm)を作製した。得られたフィルムは強い異方性を有
していた。
【0118】実施例4 実施例2の光拡散層用成分として、分散相樹脂としての
ポリスチレン系樹脂GPPS(汎用ポリスチレン系樹
脂、ダイセル化学工業(株)製 GPPS#30、屈折
率1.589)に代えて、分子量の高いポリスチレン系
樹脂GPPS(汎用ポリスチレン系樹脂、ダイセル化学
工業(株)製 GPPS#40、屈折率1.589)を
用いた。そして、実施例2と同様に、多層用押出機で約
220℃で溶融し、Tダイからドロー比約3倍で、表面
温度60℃の冷却ドラムに対して押出し、中心層60μ
mの両面に表面層(透明樹脂層)45μmを積層し、三
層構造の積層シート(厚み150μm)を作製した。
【0119】透過型電子顕微鏡(TEM)により中心層
の光拡散層を観察したところ、前記中心層中に、分散相
が、略球状(アスペクト比が約1.2、平均粒径約8μ
m)で分散していた。得られたフィルムは弱い異方性を
示した。
【0120】実施例5 実施例3と同様に、光拡散層用成分として、連続相樹脂
を結晶性ポリプロピレン系樹脂PP(グランドポリマー
(株)製 F109BA、屈折率1.503)70重量
部、分散相樹脂として非晶性コポリエステル系樹脂(P
ET−G、EASTMAN CHEMICAL(株)製
Eastar PETG GN071、屈折率1.5
67)28重量部、相溶化剤としてエポキシ化ジエン系
ブロック共重合体樹脂(ダイセル化学工業(株)製 エ
ポフレンドAT202;スチレン/ブタジエン=70/
30(重量比) エポキシ当量750、屈折率約1.5
7)2重量部を用い、透明樹脂層用成分として、ポリプ
ロピレン系共重合体樹脂((株)日本ポリケム社製 F
X−3)を用いた。
【0121】多層用押出機で光拡散層用成分を約220
℃で溶融し、透明樹脂層用成分を約190℃で溶融し、
Tダイで多層に合流させてドロー比約3倍で、表面温度
60℃の冷却ドラムに対して押出し、中心層60μmの
両面に表面層(透明樹脂層)45μmを積層し、三層構
造の積層シート(厚み150μm)を作製した。得られ
たフィルムは実施例3とほぼ同じ異方性を示していた。
【0122】比較例3 実施例5と同様に光拡散層用成分として、連続相樹脂と
しての結晶性ポリプロピレン系樹脂PP(グランドポリ
マー(株)製 F109BA、屈折率1.503)70
重量部、分散相樹脂としての非晶性コポリエステル系樹
脂(PET−G、EASTMAN CHEMICAL
(株)製 Eastar PETG GN071、屈折
率1.567)28重量部、相溶化剤としてのエポキシ
化ジエン系ブロック共重合体樹脂(ダイセル化学工業
(株)製 エポフレンドAT202;スチレン/ブタジ
エン=70/30(重量比) エポキシ当量750、屈
折率約1.57)2重量部を用い、透明樹脂層用成分と
して、ポリプロピレン系共重合体樹脂((株)日本ポリ
ケム社製 FX−3)を用いた。
【0123】実施例5と同様に、光拡散層用成分と透明
樹脂層用成分とをそれぞれ70℃で約4時間乾燥し、バ
ンバリーミキサーで混練し、光拡散層用樹脂組成物と、
表面層を形成するための透明樹脂層用樹脂組成物とを調
製し、多層用押出機で光拡散層用樹脂組成物を約220
℃で溶融し、透明樹脂層用樹脂組成物をは約190℃で
溶融し、Tダイで多層に合流させてドロー比約2倍で、
表面温度60℃の冷却ドラムに対して押出し、中心層1
20μmの両面に表面層(透明樹脂層)90μmを積層
し、三層構造の積層シート(厚み300μm)を作製し
た。
【0124】透過型電子顕微鏡(TEM)により中心層
を観察したところ、前記中心層中に、分散相が、略球状
の形状で分散していた。
【0125】このシートをロール圧延(125℃、圧延
比率2倍(厚み減少率ほぼ1/2),幅の減少率約3
%)により1軸延伸し、150μm厚みのフィルムを得
た。TEM(オスミウム酸による染色)によりフィルム
を観察したところ、光拡散層の分散相は、長軸の平均長
さ約30μm、短軸の平均長さ約1.5μm、分散相の
アスペクト比20であり、非常に細長い繊維状の形状を
有していた。
【0126】実施例6 連続相樹脂として結晶性ポリプロピレン系樹脂PP(グ
ランドポリマー(株)製 F133,屈折率1.50
3)85重量部と、分散相樹脂としてポリスチレン系樹
脂GPPS(汎用ポリスチレン系樹脂、ダイセル化学工
業(株)製 GPPS#40、屈折率1.589)1
4.5重量部、相溶化剤としてエポキシ化ジエン系ブロ
ック共重合体樹脂(ダイセル化学工業(株)製 エポフ
レンドAT202;スチレン/ブタジエン=70/30
(重量比) エポキシ当量750、屈折率約1.57)
0.5重量部を光拡散層用成分として用いた。また、透
明樹脂層用成分としてポリプロピレン系共重合体樹脂
((株)日本ポリケム社製 FX−3)を用いた。
【0127】多層用押出機で光拡散層用成分を約220
℃で溶融し、透明樹脂層用成分を約190℃で溶融し、
Tダイで多層に合流させてドロー比約3倍で、表面温度
60℃の冷却ドラムに対して押出し、中心層60μmの
両面に表面層(透明樹脂層)45μmを積層し、三層構
造の積層シート(厚み150μm)を作製した。得られ
たフィルムは実施例2とほぼ同じ異方性を示していた。
【0128】比較例4 実施例6と同様にして製膜し、中心層120μmの両面
に表面層(透明樹脂層)30μmを積層し、三層構造の
積層シート(厚み180μm)を作製した。得られたフ
ィルムは実施例6のフィルムよりやや強い同じ異方性を
示し、ヘーズが大きく、正面輝度が低下していた。
【0129】比較例5 実施例6と同様にして製膜し、中心層20μmの両面に
表面層(透明樹脂層)65μmを積層し、三層構造の積
層シート(厚み150μm)を作製した。得られたフィ
ルムは実施例6のフィルムよりやや弱い同じ異方性を示
し、ヘーズは小さく、表示面を上下方向から見たときの
ギラツキが大きく、表示品位が落ちていた。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の面光源装置及び透過型液晶表示
装置の一例を示す概略分解斜視図である。
【図2】図2は光拡散フィルムを備えた面光源ユニット
の他の例を説明するための概略図である。
【図3】図3は光拡散フィルムの他の例を示す概略断面
図である。
【図4】図4は光拡散フィルムの異方的散乱を説明する
ための概念図である。
【図5】図5は光散乱特性の測定方法を説明するための
概略図である。
【図6】図6は従来の透過型液晶表示装置を示す概略断
面図である。
【図7】図7は透過型液晶表示装置のバックライト部を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…表示装置 2…液晶表示ユニット 3…面光源ユニット 4…管状光源 5…導光部材 6a…反射部材又は反射層 7,17,27,37…異方性光拡散フィルム 8…プリズムシート 15…導光板 17a,27a,37a…連続相 17b,27b,37b…分散相 18…くさび状反射溝 29…透明樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹川 智宏 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 岩崎 直子 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 結城 昭正 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2H042 BA01 BA02 BA08 BA12 BA14 BA15 BA20 2H091 FA14Z FA21Z FA23Z FA32Z FA43Z FB02 LA18 LA30

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を光の進行方向に散乱可能な光散
    乱フィルムであって、散乱角θと散乱光強度Fとの関係
    を示す散乱特性F(θ)において、フィルムのX軸方向
    の散乱特性をFx(θ)、Y軸方向の散乱特性をFy
    (θ)としたとき、Fx(θ)及びFy(θ)は、散乱
    角θが広角度になるにつれ、なだらかに減衰するパター
    ンを示し、散乱角θ=4〜30゜の範囲で1.01≦F
    y(θ)/Fx(θ)≦100であり、散乱角θ=18
    °において1.1≦Fy(θ)/Fx(θ)≦20であ
    る異方性拡散フィルム。
  2. 【請求項2】 散乱角θ=4〜30゜の範囲で1.01
    ≦Fy(θ)/Fx(θ)≦20であり、散乱角θ=1
    8°で1.1≦Fy(θ)/Fx(θ)≦10である請
    求項1記載の異方性拡散フィルム。
  3. 【請求項3】 互いに屈折率が異なる連続相と分散相粒
    子とで構成されており、分散相粒子の平均アスペクト比
    が1より大きく、かつ分散相粒子の長軸方向がフィルム
    のX軸方向に配向している請求項1又は2記載の異方性
    拡散フィルム。
  4. 【請求項4】 分散相粒子の短軸の平均長さが0.1〜
    10μmであり、分散相粒子の平均アスペクト比が5〜
    500である請求項3記載の異方性拡散フィルム。
  5. 【請求項5】 透過光を異方的に光拡散させる異方性光
    拡散層と、この光拡散層の少なくとも一方の面に積層さ
    れた透明層とで構成されている請求項1〜4のいずれか
    の項に記載の異方性拡散フィルム。
  6. 【請求項6】 厚みが3〜300μmであり、全光線透
    過率が85%以上、ヘーズが50%以上である請求項1
    〜5のいずれかの項に記載の異方性拡散フィルム。
  7. 【請求項7】 全光線透過率90%以上、ヘーズ60%
    以上である請求項1〜3のいずれかの項に記載の異方性
    拡散フィルム。
  8. 【請求項8】 連続相と分散相とがそれぞれ熱可塑性樹
    脂で構成されており、連続相と分散相との割合が、連続
    相/分散相=99/1〜50/50(重量比)である請
    求項3〜7のいずれかの項に記載の異方性拡散フィル
    ム。
  9. 【請求項9】 連続相が結晶性樹脂で構成され、分散相
    が非結晶性樹脂で構成されている請求項3〜8のいずれ
    かの項に記載の異方性拡散フィルム。
  10. 【請求項10】 連続相が結晶性ポリプロピレン系樹脂
    で構成され、分散相が、非結晶性コポリエステル系樹脂
    およびポリスチレン系樹脂から選択された少なくとも一
    種の樹脂で構成されている請求項3〜9のいずれかの項
    に記載の異方性拡散フィルム。
  11. 【請求項11】 さらに、連続相および分散相に対する
    相溶化剤を含む請求項3〜10のいずれかの項に記載の
    異方性拡散フィルム。
  12. 【請求項12】 連続相を構成する結晶性ポリプロピレ
    ン系樹脂と、分散相を構成し、かつ非晶性コポリエステ
    ル系樹脂およびポリスチレン系樹脂から選択された少な
    くとも一種の樹脂と、相溶化剤を構成するエポキシ化さ
    れたスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
    とを含み、連続相と分散相との割合が、前者/後者=9
    9/1〜50/50(重量比)であり、分散相と相溶化
    剤との割合が、前者/後者=99/1〜50/50(重
    量比)であり、ヘーズ値が80〜90%である請求項1
    〜11のいずれかの項に記載の異方性拡散フィルム。
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