JP2003048279A - 高分子シートの製造方法およびこれを用いた高分子シート - Google Patents

高分子シートの製造方法およびこれを用いた高分子シート

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JP2003048279A JP2001239718A JP2001239718A JP2003048279A JP 2003048279 A JP2003048279 A JP 2003048279A JP 2001239718 A JP2001239718 A JP 2001239718A JP 2001239718 A JP2001239718 A JP 2001239718A JP 2003048279 A JP2003048279 A JP 2003048279A
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sheet
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Yoshiyuki Yamamori
善之 山森
Shinji Oono
晋児 大野
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度なガス・水蒸気バリア性を持つ光学用高
分子シートを安価に製造できる方法、及びこうして得ら
れた光学用高分子シートを用いた表示素子用基板および
表示装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも基材(a)とガス・水蒸気バ
リア層と保護層を有する光学用高分子シートにおいて、
200℃での熱変形量が1%以下の耐熱剥離用基材
(b)上に保護層とガス・水蒸気バリア層または保護層
とガス・水蒸気バリア層と密着層のみを形成した転写フ
ィルムを基材(a)にラミネートすることによって成形
されることを特徴とする光学用高分子シートであり、基
材(a)にガス・水蒸気バリア層との密着性を高めるた
めの密着層を塗工する事をも含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として表示装置
に用いられるプラスチック基板に使用可能な光学用高分
子シートに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置等に用いられるプラスチッ
ク基板では、枚葉シートに蒸着やスパッタリング等の真
空成膜プロセスで、ガス・水蒸気バリア層となる酸化珪
素膜や酸化アルミニウム膜を成膜する方法がよく用いら
れている。これに対し、シートが柔軟で巻き取り可能で
しかもシート厚が0.3mm程度より薄い場合にはロー
ル・ツー・ロールで蒸着やスパッタリングで同様の成膜
を行う方法も可能であり、特に厚みが0.1mm以下の
場合にはこのロール・ツー・ロールによる方法が一般的
である。一般にロール・ツー・ロールによる方法は枚葉
シートに成膜する方法より生産性が高い。しかしながら
耐熱性、寸法安定性の優れる基板は一般的にガラスのよ
うに硬く、脆いものが多く、基板シートそのものをロー
ル・ツー・ロールで処理できないものが多いが、成膜コ
スト低下のためには、より生産性を上げることが重要で
ある。
【0003】特開平8−234181号公報には、ガス
バリア層と接着層をフィルム上に形成し、これを基材で
あるシートに転写する方法が提案されている。前記公報
に記載の方法を利用し、転写フィルムの厚さを薄くした
場合には、ガス・水蒸気バリア層を薄い転写フィルム上
に成形できるので、ガス・水蒸気バリア層の生産性を向
上することができ、結果として、プラスチック表示素子
用基板の製造コストを下げることが可能となる。しか
し、近年のアクティブ方式の基板のように直接基板上に
半導体素子を形成する場合、基板そのものに200℃以
上の耐熱性を要求されるが、一般に耐熱性のある樹脂素
材を形成するにはそれに見合った熱処理を施す必要があ
る。すなわち転写フィルムに一般のプラスチックフィル
ムを使用すると高耐熱が要求されるバリア保護層(以下
保護層)の熱処理温度に耐えられず、転写フィルムが
ライン上で伸びきってしまい使用できないといった問題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高度なガス
・水蒸気バリア性を持つ光学用高分子シートを安価に製
造できる方法を提供するものであり、こうして得られた
光学用高分子シートを用いた表示素子用基板および表示
装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くとも基材(a)とガス・水蒸気バリア層を有する光学
用高分子シートにおいて、200℃での熱変形量が10
%以下の耐熱剥離用基材(b)上に保護層とガス・水蒸
気バリア層または保護層とガス・水蒸気バリア層と密着
層のみを形成した転写フィルムを基材(a)にラミネー
トすることによって成形されることを特徴とする光学用
高分子シートであり、基材(a)にガス・水蒸気バリア
層との密着性を高めるための密着層を塗工する事をも含
むものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の基材(a)に使用される
高分子材料としては、配向膜焼成工程において、約15
0℃加熱が行われ、また、外部回路との接続のために異
方性導電フィルムと熱圧着させるときも、150℃程度
の加熱がさらには半導体素子を形成するためには200
℃以上の加熱が必要であるため、その材料に関しては、
ガラス転移温度が200℃以上であることが必要であ
る。ガラス転移温度が200℃以上の耐熱性樹脂として
は、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、シアネート
エステル樹脂、環状ポリオレフィン及びそのコポリマー
等が挙げられるが、透過型のTFT基板として用いるに
は光学特性の優れるアクリル樹脂、ポリエーテルスルホ
ンが特に好ましい。一方反射型基板のTFT素子を形成
する方には耐熱性、寸法安定性の優れるポリイミド、シ
アネートエステル樹脂が特に好ましい。また、ガラス転
移温度が200℃を下回らなければ、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリカーボネイトなどの他の樹脂や、滑剤、
耐熱安定剤、耐候安定剤、顔料、染料、無機質充填剤な
どを適宜ブレンドしても良い。
【0007】これらの基材(a)の中には、ガス・水蒸
気バリア層との密着性が良いものもあるが、より高い信
頼性を得るためには、基材(a)またはガス・水蒸気バ
リア層上に密着層を塗工した後に、転写フィルムをラミ
ネートしても良い。前記密着層は、熱硬化樹脂又は光硬
化樹脂を主成分とする樹脂組成物が好ましく、熱硬化樹
脂の例としては、オルトクレゾールノボラック型エポキ
シ,ビスフェノールA型エポキシ,ビスフェノールF型
エポキシ,ビスフェノールS型エポキシ,ビフェニル型
エポキシ,ジシクロペンタジエン型エポキシ、脂環式エ
ポキシ等のエポキシ樹脂や、フェノール樹脂,ビスマレ
イミド,不飽和ポリエステル等を挙げることができ、ま
た、光硬化樹脂としては、エポキシアクリレート,ウレ
タンアクリレート,ポリエチレングリコールアクリレー
ト,グリセロールメタクリレート等のアクリル樹脂や脂
環式エポキシ樹脂を挙げることができるが、特に限定は
しない。また、これらを同時に用いることも構わない。
【0008】本発明の転写フィルムは、200℃での熱
変形量が10%以下の耐熱剥離用基材(b)上に保護層
とガス・水蒸気バリア層のみを形成したものである。本
発明の耐熱剥離用基材(b)は200℃での熱変形量が
10%以下であるが、200℃での熱変形量とは200
℃での単位幅あたりの張力が0.1N/cmのときの伸
び率が10%以下であることを意味する。保護層は剥離
用基材に塗布、乾燥(硬化)させ連続的にロール・ツー
・ロールで製造されるが、前記耐熱剥離用基材(b)
は、保護層を形成するときの熱処理温度下での張力によ
り伸びてしまうと生産上問題をきたす。一般的に耐熱性
の保護層を形成するためには200℃以上の処理温度が
必要であるが、このときの張力での変形が10%以下で
ある必要がある。すなわち200℃での単位幅あたりの
張力が0.01N/cmのときの伸び率が10%以下で
ある必要がある。真空プロセス1バッチあたりの生産性
を高め、バリアの成膜コストを低下させるために、耐熱
剥離用基材(b)はできるだけ薄い方が望ましく、その
厚さは、0.1mm以下が望ましい。ただし、厚さが
0.01mm未満と著しく薄くなると、製造ライン搬送
中や剥離する際に取り扱いの困難さを生じることがある
ので0.01mm以上であることが好ましい。またその
材質としては、銅箔、アルミ箔、ステンレス箔等の金属
箔の他に、ポリイミドシート、ポリエーテルエーテルケ
トンシート、ポリエーテルスルホンシート、ポリエチレ
ンナフタレートシート、ポリエチレンテレフタレートシ
ート等の耐熱性樹脂シートを例として挙げることができ
る。密着層に光硬化樹脂を使用する場合には、硬化に必
要な波長の光を通過させることが可能な材質であること
が望ましく、例えばポリエーテルスルホン,ポリエーテ
ルイミド等を好ましい例として挙げることができる。さ
らに、前記剥離用基材(b)は、ラミネートした後に剥
離することが可能であることが必要で、隣接する保護層
との密着性は低い方が好ましい。場合によっては隣接層
との間に離型剤等の離型層を形成しても良い。
【0009】本発明の保護層は、ガス・水蒸気バリア層
を保護するもので、ガス・水蒸気バリア層との密着性が
良く、ある程度の表面高度を持つ材質であることが好ま
しい。一例としては、熱硬化樹脂を主成分とする樹脂組
成物が好ましく、熱硬化樹脂の例としては、オルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ,ビスフェノールA型エポ
キシ,ビスフェノールF型エポキシ,ビスフェノールS
型エポキシ,ビフェニル型エポキシ,ジシクロペンタジ
エン型エポキシ、脂環式エポキシ等のエポキシ樹脂や、
シアネート樹脂、フェノール樹脂,ビスマレイミド,不
飽和ポリエステル等およびこれらにシリカ等の無機フィ
ラーを含有させたものを挙げることができ、これらにシ
リカ等の無機フィラーを含有させたものを挙げることが
できる。特に脂環式エポキシ、シアネート樹脂は耐熱性
が高く熱処理温度を高くする必要があるので、本発明が
有効である。
【0010】本発明のガス・水蒸気バリア層は、液晶等
の保護のため又は基板自体の寸歩変化を防ぐためのもの
で、ポリビニルアルコールやポリ(エチレンビニルアル
コール)のような有機材料や酸化珪素,酸化アルミニウ
ム,酸化錫,酸化インジウム錫等の無機材料が挙げられ
るが、これらの中でもガスバリア性の湿度依存性を有し
ない無機材料の薄膜を成膜する事によって得られるもの
が望ましく、成膜方法の例としては、ゾル−ゲル法,真
空蒸着,イオンプレーティング,スパッタリング,CV
D等を挙げることができるが、緻密でガスバリア性に優
れる膜が得られやすいとこから真空蒸着,イオンプレー
ティング,スパッタリング,CVD等の真空成膜法が好
ましい。
【0011】本発明の転写フィルムは、基材(a)の片
面もしくは両面にラミネートすることができ、片面にラ
ミネートした場合はその裏面に、両面にラミネートした
場合は一面に、場合によってはアンダーコート層を介し
て透明導電層を形成して表示素子用基板が完成する。
【0012】
【実施例】以下実施例に基づき説明するが、本発明はこ
れらにより何ら制限されるものではない。 (1)基材(a)の作製 (基材1:アクリル系)ジシクロペンタジエニルジメタ
クリレート(東亞合成(株)製)100重量部に、光重合
開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニ
ル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキ
ュア184)を0.6重量部添加し、溶解させた混合物
をメタクリレート単独基材シート用組成物とした。得ら
れた基材シート用組成物をそれぞれ80℃のオーブンで
加熱し、ガラス板上に作成した厚み0.4mmの枠内に
注入し、上部よりガラス板をのせ枠内に組成物を充填し
た。得られたガラス板に挟んだ組成物に、両面から約5
00mJ/cm2のUV光を照射して硬化させ、ガラス
からシートを剥離した。さらにこのシートをステンレス
板上で、約275℃、3時間加熱し、基材シート1を得
た。
【0013】(基材2:シアネートエステル系)ノボラ
ック型シアネート樹脂(ロンザジャパン株式会社製PT
60)100重量部及びフェノールノボラック樹脂(住
友デュレズ製PR−51714)2重量部をメチルエチ
ルケトンに常温で溶解し、エポキシシランカップリング
剤(日本ユニカー製A−187)1重量部、球状溶融シ
リカ(株式会社アドマテックス製SO−25R 平均粒
径0.5μm )150部を添加し、高速攪拌機を用い
て10分攪拌した。調製したワニスをガラスクロス(厚
さ200μm、日東紡績製、WEA−7628)に含浸
し、120℃の加熱炉で2分乾燥してワニス固形分(プ
リプレグ中に樹脂とシリカの占める成分)が約50%の
プリプレグを得た。このプリプレグを2枚重ね、離型処
理した鏡面のステンレス板を当て板として、圧力4MP
a、温度220℃で1時間加熱加圧成形を行い、250
℃の乾燥機で窒素雰囲気下1時間後硬化することによっ
て基材シート2を得た。
【0014】(基材3:ポリイミド系)o−トリジン4
2.46重量部をN,N−ジメチルアセトアミド800
重量部に完全に溶解させた後、ピロメリット酸二無水物
43.20重量部を加え、15℃で2時間攪拌した。得
られたワニスをガラス板上にキャストし、乾燥させた
後、さらに減圧下のオーブン中で150℃*30分+2
00℃*30分+250℃*30分+300℃*3時間
減圧加熱してイミド化させ、厚さ0.4mmの基材シー
ト3を得た。
【0015】(2)転写フィルムの作製 (転写フィルム1:ポリエーテルスルホン)保護層とし
て、固形分換算で脂環式エポキシ(ダイセル社製:セロ
キサイド2021P)100重量部に対して硬化剤ビス
フェノールS(ダイセル社製:開発名EX−1(B))
3重量部、カチオン触媒(ダイセル社製:開発名EX−
1(A))を0.5重量部、界面活性剤F−177(大
日本インキ社製)を1重量部添加し、2−ブトキシエタ
ノールに溶解させ樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液を
厚さ0.2mmのポリエーテルスルホン(PES)シー
ト(耐熱剥離用基材(b))上に厚み0.5μmでグラ
ビアコートさせた。これを170℃、30分−200
℃、2時間連続的に熱処理(熱硬化)し保護層を形成さ
せ、さらにSiO2をターゲットとして、反応性スパッ
タリング法により厚さ500オングストロームのケイ素
酸化物を無機質層として形成して、転写フィルム1を得
た。なお、この時耐熱剥離用基材(b)として用いたP
ESシートの200℃での熱変形量は0.6%であり上
記工程を問題なく通すことができた。
【0016】(転写フィルム2:ポリエーテルイミド)
耐熱剥離用基材(b)として0.1mmのポリエーテル
イミド(PEI)シートを用いる以外は全て転写フィル
ム1と同様の原材料、装置で転写フィルム2を得た。こ
の時耐熱剥離用基材(b)として用いたPEIシートの
200℃での熱変形量は0.5%であり上記工程を問題
なく通すことができた。
【0017】(転写フィルム3:ポリイミド)耐熱剥離
用基材(b)として0.1mmのポリイミド(PI)シ
ート(ユーピレックス50S)を用いる以外は全て転写
フィルム1と同様の原材料、装置で転写フィルム2を得
た。この時耐熱剥離用基材(b)として用いたPIシー
トの200℃での熱変形量は0.2%であり上記工程を
問題なく通すことができた。
【0018】(転写フィルム4:ポリエーテルエーテル
ケトン)耐熱剥離用基材(b)として0.1mmのポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)シートを用いる以
外は全て転写フィルム1と同様の原材料、装置で転写フ
ィルム2を得た。この時耐熱剥離用基材(b)として用
いたPEEKシートの200℃での熱変形量は0.2%
であり上記工程を問題なく通すことができた。
【0019】(転写フィルム5:ポリエチレンナフタレ
ート)耐熱剥離用基材(b)として0.188mmのポ
リエチレンナフタレート(PEN)シートを用いる以外
は全て転写フィルム1と同様の原材料、装置で転写フィ
ルム2を得た。この時耐熱剥離用基材(b)として用い
たPENシートの200℃での熱変形量は1.2%であ
り上記工程を問題なく通すことができた。
【0020】(転写フィルム6:ポリエチレンテレフタ
レート)耐熱剥離用基材(b)として0.188mmの
ポリエチレンテレフタレート(PET)シートを用いる
以外は全て転写フィルム1と同様の原材料、装置で転写
フィルム2を得た。この時耐熱剥離用基材(b)として
用いたPETシートの200℃での熱変形量は2.2%
であり上記工程を問題なく通すことができた。
【0021】(転写フィルム7:銅箔)耐熱剥離用基材
(b)として0.35mmの両面無粗化の圧延銅箔(C
u)シートを用いる以外は全て転写フィルム1と同様の
原材料、装置で転写フィルム2を得た。この時耐熱剥離
用基材(b)として用いたCuシートの200℃での熱
変形量は0.2%であり上記工程を問題なく通すことが
できた。
【0022】(転写フィルム8:アルミ箔)耐熱剥離用
基材(b)として0.05mmの両面無粗化のアルミニ
ウム(AL)シートを用いる以外は全て転写フィルム1
と同様の原材料、装置で転写フィルム2を得た。この時
耐熱剥離用基材(b)として用いたALシートの200
℃での熱変形量は0.1%であり上記工程を問題なく通
すことができた。
【0023】(転写フィルム9:ステンレス箔)耐熱剥
離用基材(b)として0.03mmの両面無粗化のステ
ンレス(SUS)シートを用いる以外は全て転写フィル
ム1と同様の原材料、装置で転写フィルム2を得た。こ
の時耐熱剥離用基材(b)として用いたCuシートの2
00℃での熱変形量は0.1%であり上記工程を問題な
く通すことができた。
【0024】(比較例1) (転写フィルム10:PP)耐熱剥離用基材(b)とし
て0.2mmのポリプロピレン(PP)シートを用いる
以外は全て転写フィルム1と同様の原材料、装置で転写
フィルムの製造を試みたが、200℃での熱処理工程で
基材が伸びきってしまい。熱処理を行うことができなか
った。なおこの時耐熱剥離用基材(b)として用いたP
Pシートの200℃での熱変形量を測定しようと試みた
が伸びきってしまい測定できなかった。
【0025】(実施例1)基材シート1を基材として用
い、巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネー
トロール、高圧水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用
いて次の加工を行った。まず、紫外線硬化性樹脂組成物
として融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
100重量部、酢酸ブチル300重量部,プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート100重量部,
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて撹拌、
溶解して均一な溶液としたものをスピンコーターを用い
て基材シート1上に乾燥後膜厚5μmとなるように塗布
し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して溶媒を
除去した。続いて温度を80℃に設定したラミネートロ
ールを用いて、前記転写フィルム1をガスバリア層と塗
布面をあわせてラミネートし、転写フィルム面側から高
圧水銀灯を用いて紫外線を500mJ/cm2照射し、
紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。ラミネート後、剥
離用シートを剥離し、光学用高分子シートを得た。得ら
れた光学用高分子シートに半導体素子を形成しTFT基
板を作成した。この基板を用いた液晶表示素子はガスバ
リア性不足による気泡の発生がなく表示欠点は観察され
なかった。
【0026】(実施例2)巻出装置、コーター部、加熱
乾燥ゾーン、ラミネートロール、巻取装置を有する製造
装置を用いて次の加工を行った。まず、熱硬化性樹脂組
成物としてポリエステル−ウレタンジオール70重量
部、ポリイソシアネート10重量部、酢酸エチル100
重量部を25℃にて撹拌、溶解して均一な溶液としたも
のを転写フィルム2のガスバリア層上にコーター部のグ
ラビヤロールコーターで乾燥後膜厚5μmとなるように
塗布し、加熱乾燥ゾーン中60℃で5分間加熱して溶媒
を除去した。続いて温度を80℃に設定したラミネート
ロールを用いて、前記の基材シート2と塗布面をあわせ
てラミネートし、40℃、120時間で熱硬化性樹脂組
成物を硬化した。ラミネート後、剥離用シートを剥離
し、光学用高分子シートを得た。得られた光学用高分子
シートに半導体素子を形成しTFT基板を作成した。こ
の基板を用いた液晶表示素子はガスバリア性不足による
気泡の発生がなく表示欠点は観察されなかった。
【0027】(実施例3)巻出装置、コーター部、加熱
乾燥ゾーン、ラミネートロール、巻取装置を有する製造
装置を用いて次の加工を行った。まず、熱硬化性樹脂組
成物としてポリエステル−ウレタンジオール70重量
部、ポリイソシアネート10重量部、酢酸エチル100
重量部を25℃にて撹拌、溶解して均一な溶液としたも
のを転写フィルム3のガスバリア層上にコーター部のグ
ラビヤロールコーターで乾燥後膜厚5μmとなるように
塗布し、加熱乾燥ゾーン中60℃で5分間加熱して溶媒
を除去した。続いて温度を80℃に設定したラミネート
ロールを用いて、前記の基材シート3と塗布面をあわせ
てラミネートし、40℃、120時間で熱硬化性樹脂組
成物を硬化した。ラミネート後、剥離用シートを剥離
し、光学用高分子シートを得た。得られた光学用高分子
シートに半導体素子を形成しTFT基板を作成した。こ
の基板を用いた液晶表示素子はガスバリア性不足による
気泡の発生がなく表示欠点は観察されなかった。
【0028】(実施例4〜9)転写フィルムとして転写
フィルム4〜9を使用する以外は実施例3と同様の装
置、条件で光学用高分子シートを得た。得られたシート
を用いて実施例1と同様に液晶表示素子を作製した。こ
の液晶表示素子はガスバリア性不足による気泡の発生が
なく表示欠点は観察されなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明は、耐熱性に優れ、ガス・水蒸気
バリア性の良好なプラスチック表示素子用基板に最適な
光学用高分子シートを安価に生産性良く製造できるもの
であり、この方法により製造されたプラスチック表示素
子用基板を用いた表示素子は、ガラス基板を用いた表示
素子に劣らない良好な表示性能を示した。本発明は、ガ
ラス基板に比べて軽く割れにくい特徴を持つプラスチッ
ク表示素子用基板のコストダウンに極めて有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01D AB02D AB10D AB17D AB33D AK01C AK25A AK41A AK42D AK49A AK49D AK51A AK55D AK56D AL01A AL05C AR00B AR00C AT00A AT00D BA03 BA07 BA10A BA10C EC18 EC182 EH23 EH232 EH46 EH462 EJ30 EJ302 GB41 JA04D JA05A JB13C JB14C JD02B JD04B JJ03D JL14D JN01 JN08 YY00A YY00D 5C094 AA15 AA43 AA44 EB02 FA02 FB01 FB15 GB10 JA20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材(a)とガス・水蒸気バ
    リア層と保護層を有する高分子シートにおいて、200
    ℃での熱変形量が10%以下の耐熱剥離用基材(b)上
    に保護層とガス・水蒸気バリア層のみを形成した転写フ
    ィルム(c)を基材(a)にラミネートした後に耐熱剥
    離用基材(b)のみを除去することによって成形するこ
    とを特徴とする高分子シートの製造方法および高分子シ
    ート。
  2. 【請求項2】 全光線透過率が80%以上である請求項
    1記載の光学用高分子シート。
  3. 【請求項3】 基材(a)のガラス転移温度(Tg)が
    200℃以上の高分子フィルムからなることを特徴とし
    た請求項1または2記載の光学用高分子シート。
  4. 【請求項4】 基材(a)がアクリル樹脂を含む高分子
    フィルムから成ることを特徴とした請求項3記載の光学
    用高分子シート。
  5. 【請求項5】 基材(a)がシアネートエステル樹脂を
    含む高分子フィルムから成ることを特徴とした請求項3
    記載の光学用高分子シート。
  6. 【請求項6】 基材(a)がポリイミド樹脂を含む高分
    子フィルムから成ることを特徴とした請求項3記載の光
    学用高分子シート。
  7. 【請求項7】 基材(a)にガス・水蒸気バリア層との
    密着性を高めるための密着層を塗工した後に転写フィル
    ム(c)を張り合わせることによって成形されることを
    特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の光学用高
    分子シート。
  8. 【請求項8】 転写フィルム(c)にガス・水蒸気バリ
    ア層との密着性を高めるための密着層を塗工した後に基
    材(a)を張り合わせることによって成形されることを
    特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の光学用高
    分子シート。
  9. 【請求項9】 密着層が熱硬化樹脂または光硬化性樹脂
    を主成分とする樹脂組成物である請求項7または8記載
    の光学用高分子シート。
  10. 【請求項10】 保護層が熱硬化樹脂または光硬化性樹
    脂を主成分とする樹脂組成物である請求項1〜9のいず
    れか1項に記載の光学用高分子シート。
  11. 【請求項11】 剥離用基材(b)がラミネート後に、
    剥離することが可能であることを特徴とする請求項1〜
    10のいずれか1項に記載の光学用高分子シート。
  12. 【請求項12】 剥離用基材(b)が金属箔である請求
    項1〜11のいずれか1項に記載の光学用高分子シー
    ト。
  13. 【請求項13】 金属箔が銅箔、アルミ箔、ステンレス
    箔の何れかである請求項12記載の光学用高分子シー
    ト。
  14. 【請求項14】 剥離用基材(b)が耐熱性樹脂シート
    である請求項1〜11のいずれか1項に記載の光学用高
    分子シート。
  15. 【請求項15】 耐熱性樹脂シートがポリイミドシー
    ト、ポリエーテルエーテルケトンシート、ポリエーテル
    スルホンシート、ポリエチレンナフタレートシート、ポ
    リエチレンテレフタレートシートの何れかである請求項
    12記載の光学用高分子シート。
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