JP2003047855A - 一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法 - Google Patents

一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法

Info

Publication number
JP2003047855A
JP2003047855A JP2001238656A JP2001238656A JP2003047855A JP 2003047855 A JP2003047855 A JP 2003047855A JP 2001238656 A JP2001238656 A JP 2001238656A JP 2001238656 A JP2001238656 A JP 2001238656A JP 2003047855 A JP2003047855 A JP 2003047855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
carbon monoxide
catalyst component
selective oxidation
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001238656A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Nojima
野島  繁
Satonobu Yasutake
聡信 安武
Satoru Watanabe
渡辺  悟
Masanao Yonemura
将直 米村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001238656A priority Critical patent/JP2003047855A/ja
Publication of JP2003047855A publication Critical patent/JP2003047855A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Industrial Gases (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合物が生成する副反応を進行させず、長時
間使用しても高活性を維持できる一酸化炭素選択酸化触
媒の製造方法を提供する。 【解決手段】 ガス中の一酸化炭素を選択的に酸化除去
する選択酸化触媒の製造方法であって、Pt,Ruおよ
びIrからなる群より選ばれる少なくとも1種の活性金
属を、ゼオライト担体に担持させて触媒成分を調整す
る、触媒成分調製工程と、該触媒成分に、バインダーを
添加して水溶液中でスラリー状にした後、触媒を含むス
ラリー状物を基材にコートする、基材被覆工程と、該コ
ート後の被覆基材を、300℃以上で1時間以上焼成す
る、焼成工程と、を含むことを特徴とする一酸化炭素選
択酸化触媒の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素ガスを主成分
として含むガス中の一酸化炭素を選択的に除去するのに
好適な一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法に関し、特
に、燃料電池システムにおける水素製造を行うメタノー
ル改質装置の後流側に好適に用いられる一酸化炭素選択
酸化触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、固体高分子型燃料電池(PEFC)は低
公害で、さらに熱効率が高いため自動車用電源や分散電
源等の幅広い分野での動力源としての適用が期待されて
いる。この燃料電池に、その燃料である水素を供給する
には幾つかの方法が考えられるが、例えば効率的な水素
製造装置を用いる方法が有望であり、かかる水素製造に
おいてはメタノールやメタン等が原料として用いられ
る。メタノールは、安価な液体燃料の中で容易に化石燃
料から合成され、触媒を用いて比較的容易に水素に転換
できる特徴を有する。また、メタンやプロパン等のガス
は、燃料ガスとして十分に普及している原料であり、こ
れらのガスを触媒を用いて水素と一酸化炭素に改質で
き、一酸化炭素を取り除く方法がある。
【0003】一方、固体高分子型燃料電池の電極には主
に白金触媒が用いられるが、この触媒は一酸化炭素によ
り被毒され易いので、予め水素を主成分とする燃料ガス
から一酸化炭素を極力除去する必要がある。一酸化炭素
濃度が固体高分子型燃料電池を被毒しない50ppm以下好
ましくは20ppm以下にまで安定的に低減させるために
は、改質反応後に酸素を添加してCOを選択酸化する一
酸化炭素選択酸化触媒が必要である。一酸化炭素選択酸
化触媒では、改質ガスとともに空気を吹き込むことによ
って、下式(1)の反応を進行させる。 CO+1/2O2→CO2 ・・・(1) 同時に、燃料となる水素を消費する、下式(2)の反応
を抑制する。 H2+1/2O2→H2O ・・・(2) このようなCOを選択的に酸化する一酸化炭素選択酸化
触媒としては、結晶性シリケート担体上に白金等の活性
金属を担持した触媒などが提案されてきた。
【0004】従来、この一酸化炭素選択酸化触媒は、通
常コージェライト等からなるハニカム形状の基材にコー
トして用いられる。ハニカム形状にする場合、通常、上
記触媒成分にはシリカゾルやアルミナゾル等の固体酸を
有するバインダーおよび水を加えて、水中でスラリー化
した後、ハニカム形状の基材を浸漬させること等によっ
て表面にコートする。コート後には、風乾等による通常
の乾燥工程を経ることによって、一酸化炭素選択酸化触
媒が製造されていた。そして、この触媒を用いる一酸化
炭素選択酸化反応においては、通常100℃程度で反応
を行うために、運転条件下において触媒成分やバインダ
ーが高温に加熱されることはなかった。
【0005】しかしながら、上記(1)式に従って一酸
化炭素を変換する反応を一定時間以上進行させると、選
択酸化触媒の表面にカーボンが蓄積してしまうという問
題が生じていた。これは(1)式の反応以外に、シリカ
ゾルやアルミナゾル等の固体酸を有するバインダー存在
下では、 nCO+2nH2 → n(CH2)+nH2O ・・・(3) で示される副反応(フィッシャートロプシュ反応)が生
じるためである。副反応生成物であるn(CH2)は重合
物(ポリマー)であり、ワックス状の物性を有する。よ
って、上記(3)式により生成した重合物は、触媒上に
堆積して触媒表面を覆うので、触媒の活性が失われて、
その後の選択酸化反応を阻害する問題があった。
【0006】この副反応(3)はシリカゾル、アルミナ
ゾル等のバインダーの持つ固体酸点が作用して生じると
考えられる。つまり、触媒成分に添加するバインダーと
して、例えばシリカゾルの基本的組成はSiO2からなる材
料であり、若干の弱酸状態であるpH4〜5の範囲にお
いては、陽イオン側(SiO(OH)2 +)にチャージして存在し
ている。このようなバインダーは僅かな固体酸点を有す
るので、上記(3)式の反応のように重合物を生成する
ための触媒として作用してしまい、触媒活性を低下させ
てしまうのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、重合物が生成する副反応を進行させず、長
時間使用しても高活性を維持できる、長寿命で高性能な
一酸化炭素選択酸化触媒を開発すべく、鋭意検討した。
その結果、本発明者らは、一酸化炭素の選択酸化触媒の
製造において、ハニカム形状等にコートした触媒を焼成
する工程を経ることによって、バインダーであるゾル中
に含まれる弱酸成分をなくし、中性状態の焼結体とする
ことで、上記問題点が解決されることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ガ
ス中の一酸化炭素を選択的に酸化除去する選択酸化触媒
の製造方法であって、Pt,RuおよびIrからなる群
より選ばれる少なくとも1種の活性金属を、ゼオライト
担体に担持させて触媒成分を調整する、触媒成分調製工
程と、該触媒成分に、バインダーを添加して水溶液中で
スラリー状にした後、触媒を含むスラリー状物を基材に
コートする、基材被覆工程と、該コート後の被覆基材
を、300℃以上で1時間以上、好ましくは400℃以
上で2時間以上、焼成する、焼成工程と、を含む一酸化
炭素選択酸化触媒の製造方法を提供するものである。
【0009】ここで、前記ゼオライト担体は、結晶性シ
リケート、ZSM-5型ゼオライト、γアルミナ、β型ゼオ
ライト、A型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデナイト
又はアナターゼ型チタニアのいずれかで構成されている
ことが好ましい。この結晶性シリケートとしては下記
(i)式で表される結晶性シリケートが好ましく、X線回
折パターンを有する、結晶構造を持ち、脱水された状態
において酸化物のモル比で表わして、 (1±0.8)R2O・[aM23・bNO・cAl23]・ySiO2…(i) (式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イオ
ン、MはVIII族元素、希土類元素、Ti、V、Cr、N
b、Sb、Gaからなる群より選ばれた少なくとも一種
の元素イオン、NはMg、Ca、Sr、Baのアルカリ
土類金属イオン、a≧0、20≧b≧0、a+c=1、
3000≧y≧11である。)となる化学式で表わされ
る。
【0010】また、前記触媒成分調製工程においては、
担持後の触媒成分を300〜600℃の温度にて焼成す
ることができる。本発明で用いられる基材は特に限定さ
れるものではないが、例えばコージェライトからなるハ
ニカム形状の基材を好適に挙げることができる。
【0011】本発明では、前記焼成工程にて、シリカゾ
ル等のバインダー中に含まれる弱酸成分をなくして、基
材上のバインダー成分を中性状態であるシリカゲル(SiO
2)等の形態に転換する。これによって、上記(3)の反
応が進行することを回避して、触媒成分上に重合物を生
成させない。また、焼成工程によって、基材と触媒成分
を密着させるバインダーとしての本来の効果も向上させ
ることができる。本発明の製造方法によれば、触媒によ
る副反応を抑制し、且つ、触媒の耐久性を向上させるこ
とができる。そして、一酸化炭素選択酸化反応を長時間
に亘って実施しても、重合物あるいはカーボンの析出が
防止されて、触媒活性を長時間維持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一酸化炭素選択酸化触媒
の製造方法では、先ず、触媒成分調製工程において、P
t,RuおよびIrからなる群より選ばれる少なくとも
1種の活性金属を、ゼオライト担体に担持させて触媒成
分を調整する。活性金属としては、白金(Pt)、ルテ
ニウム(Ru)又はイリジウム(Ir)元素のいずれか
1種もしくは2種以上を組み合わせて用いてもよく、こ
れらの元素を含む金属化合物を用いて、ゼオライト担体
上に担持させる。担持方法は特に限定されず、通常の含
浸法の他、イオン交換法などを用いてもよい。また、こ
の触媒成分調製工程においては、担持後の触媒成分を通
常300〜600℃の温度にて焼成することが好まし
い。
【0013】次いで、基材被覆工程において、ゼオライ
ト担体に白金等の活性金属が担持された触媒成分に、バ
インダーを添加して水溶液中でスラリー状にする。バイ
ンダー成分としては、シリカゾルやアルミナゾル等を用
いることができる。バインダーの添加量はバインダーの
種類、触媒成分や基材の種類、あるいは基材へのコート
量等によって任意に定められるものであり、特に限定さ
れるものではないが、例えばシリカゾル(SiO2:20%含
有)の場合、触媒成分100重量部に対して通常10〜
200重量部、好ましくは20〜100重量部の範囲で
添加される。そして、触媒成分とバインダーと水を含む
スラリー状物を、基材上にコートする。ここで基材の材
料としては、例えばコージェライトが挙げられる。ま
た、基材の形状も特に限定されないが、ガス中の一酸化
炭素を選択的かつ効率的に酸化除去するには、ハニカム
形状を有する基材が好適である。
【0014】本発明では焼成工程において、コート後の
被覆基材を、300℃以上で約1時間以上、好ましくは
2時間以上、例えば約500℃で5時間程度、焼成する。シ
リカゾルやアルミナゾル等のバインダー中には、表面水
酸基が存在している。よって、上記基材被覆工程の後に
そのまま一酸化炭素を含むガス中で触媒として作用させ
ると、この水酸基が固体酸として作用してしまい、上記
副反応(3)によって重合物が析出してしまう。そこ
で、このような表面水酸基を消失させて、副反応(3)
を抑制するために、高温加熱(焼成)を行うものであ
り、例えば500℃付近で焼成する。
【0015】本発明で得られる触媒について、選択酸化
反応が有効に生じる温度域は、触媒自体の能力によって
も異なるが、通常80〜250℃、好ましくは90〜2
30℃の温度範囲である。また、供給する酸素ガスの量
と一酸化炭素の量は、酸素/一酸化炭素のモル比で、通
常0.5〜5(mol/mol)、好ましくは0.6〜4(mol/mo
l)の範囲内である。このような選択酸化触媒は、水素主
成分の中でCOを酸化除去する場合、広範囲の温度域にて
水素の吸着を抑制し、C0の吸着を促進してCOの選択酸化
を効果的に行うことができる。
【0016】本発明により得られる選択酸化触媒を、固
体高分子型燃料電池(PEFC)の前段で用いる場合には、図
1に示すような形態が考えられる。(a)および(b)
の供給法は共に、改質触媒10を用いて水素を製造する
方法であり、水素製造においてはメタノールやメタン、
プロパン等が原料として用いられる。図1(a)の都市
ガス(メタン主成分)又はLPG(プロパン主成分)を
原料とする場合には、先ず、臭い成分である硫黄分(S
分)を除去する。次いで、約700℃程度にて改質触媒
10aによって、下式の反応を生じさせて水素ガスを得
る。 CH4+H2O→CO+3H2 又は C38+3H2O→
3CO+7H2
【0017】このようにして得たガスは多量の一酸化炭
素を含むので、後段のCOシフト触媒11において、約
200〜450℃にて下式の反応を生じさせて、COを
除去して二酸化炭素に変換する。 CO+H2O→CO2+H2 COシフト触媒11を経たガスからは一酸化炭素が通常
3000〜4000ppm程度にまで減少、除去されて
いるが、燃料電池本体に導入する原料ガスは、通常50
ppm以下好ましくは20ppm以下のCO濃度である
ことが必要であり、そのままの濃度では電池が被毒して
しまう。そこで、一酸化炭素選択酸化触媒12をCOシ
フト触媒11の後流に設けることにより、更なる一酸化
炭素除去が可能であり、燃料電池本体に供給可能なガス
が得られる。その際、一酸化炭素選択酸化触媒12の前
段では、酸素含有ガスを導入する。
【0018】一方、図1(b)のメタノールを原料とす
る場合には、改質触媒10bにおいて、約250℃程度
にて下式の反応を生じさせて水素ガスを得る。 CH3OH+H2O → 3H2+CO2 ・・・(4) 得られたガスには少量の一酸化炭素が含まれるので、酸
素を導入後、本発明による一酸化炭素選択酸化触媒12
に導入して、一酸化炭素を除去する。
【0019】以下、本発明に係る選択酸化触媒を、メタ
ノール原料のPEFCシステムに用いた場合の実施の一
形態を説明する。図2は、その概要を説明するブロック
図である。このPEFCシステム(装置)1は、LTS
装置2、PROx装置3、燃料電池4、蒸発器5及び排
ガス燃焼器6を含む。これらの装置は、実線で示した定
常時ガス流れに沿って機能する。
【0020】メタノールから燃料である水素を製造する
場合、上記(4)式に示すような水蒸気改質反応によっ
て、多量の水素を製造する。ここで、上記反応(4)
は、メタノールを改質して水素を得る主反応であるが、
かなりの吸熱反応であるため、反応を促進するには熱エ
ネルギーの供給が有効である。そのため、酸素を添加し
て、例えば部分酸化反応(5)を併発させることによっ
て、改質反応を促進するための熱エネルギーを与えてい
る。 CH3OH+1/2O 2 → CO+H2+H2O+36.2kcal/mol ・・・(5)
【0021】水素製造に用いられるLTS(low temper
ature shift)装置2は、メタノール改質触媒によっ
て、メタノール改質を行うための装置である。メタノー
ルと水の供給を受け、通常は上記のような2つの反応の
併発によって、メタノールから水素を得る。しかし、上
記反応(5)ではCOを生じ、このCOは燃料電池の働
きを阻害する被毒物質として作用する。そこで、COシ
フト反応(6)によってCOを除去して、メタノールか
ら燃料電池の原料である水素を生成すると同時に、副生
物であるCOを0.3〜0.4%程度にまで減少させ
る。 CO+H2O → CO2+H2 ・・・(6)
【0022】一方、燃料電池4本体に導入する原料ガス
は、通常50ppm以下好ましくは20ppm以下のC
O濃度であることが必要であり、これ以上の濃度では電
池が被毒してしまう。そこで、過剰の水素ガス中から微
量のCOガスを選択的に酸化して除去する装置(PRO
x装置3)が必要となる。このPROx装置3では、上
記ガス中の0.3〜0.4%のCOについて、更なる低
減を目的に上記(1)式の触媒反応を行わせる。PRO
x装置3では、COを含む水素含有ガスに酸素を導入し
て、二酸化炭素に変換する。ここで選択酸化とは、水素
を大過剰に含むガス中からCOを選択的に取り出して酸
化することである。通常、水素とCOとでは、水素の方
が燃焼しやすいので、そのまま燃焼させてしまうと、燃
料電池の燃料として生成した水素が減少してしまう。そ
こで、不要であるCOのみを選択的に燃焼させ、副反応
である水素の燃焼が極力起こらない触媒を用いる必要が
ある。PROx装置3の後流では、燃料電池本体に送ら
れる燃料ガス組成は、60%程度が水素であり、CO濃
度は10〜20ppm程度あるいは10ppm以下にま
で減少させる。本発明で得られる一酸化炭素選択酸化触
媒は、このPROx装置3において好適に用いられる。
【0023】PROx装置3からの水素を含む気体は、
燃料電池4に送られる。燃料電池4では、アノード電極
7にてアノード電極触媒により、水素H2から2H+と2
-となり、H+が拡散する。一方、カソード電極8にお
いてカソード電極触媒により、H+と電子と酸素からH2
Oが生じる。これらの反応を合わせて電池反応が構成さ
れ、起電力を得ることができる。なお、燃料電池4から
のオフガスは、通常、蒸発器5に送られ、付属する燃焼
器により、このオフガス中に20%程度含まれる水素を
燃焼触媒により燃焼して、水、メタノールをガス化する
機能を果たしている。以下、実施例により本発明をより
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら
制限されるものでない。
【0024】
【実施例】実施例1(触媒1の調製) 「結晶性シリケート1担体の調製」水ガラス1号(Si
2:30%)5616gを水5429gに溶解し、この溶液を
溶液Aとする。一方、水4175gに硫酸アルミニウム718.
9g、塩化第二鉄110g、酢酸カルシウム47.2g、塩
化ナトリウム262g、濃塩酸2020gを溶解し、この溶
液を溶液Bとする。溶液Aと溶液Bを一定割合で供給
し、沈殿を生成させ、十分攪拌してpH8のスラリーを
得る。このスラリーを20リットルのオートクレーブに
仕込み、さらにテトラプロピルアンモニウムブロマイド
を500g添加し、160℃にて72時間水熱合成し、合成後
水洗し乾燥した後、さらに500℃、3時間焼成させ、Na
型結晶性シリケート1を得る。この、Na型結晶性シリケ
ート1は酸化物のモル比で下記の組成で表わされる(結
晶水を省く)。0.5Na2O・0.5H2O・[0.8Al23
0.2Fe23・0.2CaO]・25SiO2上記結晶性シリケ
ート1を、4NのNH4Cl水溶液40℃に3時間攪拌し
てNH4イオン交換を実施した。イオン交換後洗浄して1
00℃、24時間乾燥させた後、400℃、3時間焼成して
H型の結晶性シリケート1を得た。
【0025】「触媒粉末1の調製」上記H型の結晶性シ
リケート1を担体に用いて、Pt(NH3)2(NO2)2水溶液を担
体に添加し、含浸法にてPtを担持した、Pt(NH3)2(N
O2)2を担体に滴下し攪拌しながら、加熱蒸発乾固させた
後に500℃で3時間焼成を行った。担体に対してPt1%
を担持させた粉末触媒1を得た。
【0026】「ハニカム触媒1の調製」上記粉末触媒1
が100部対してシリカゾルバインダー(SiO2 20%含
有)50部とイオン交換水を添加し、固形分濃度20%のス
ラリーを粉砕した。このスラリーを400セル/inch2
コージェライトハニカム基材にコートし、ハニカム基材
表面積あたり60g/m2の固形分を担持した。さらに、こ
のコート物を500℃、5時間空気中で焼成し、ハニカ
ム触媒1を調製した。
【0027】実施例2 上記実施例1に記すハニカム触媒1の調製法において、
シリカゾルの代わりにアルミナゾル(Al2O3 10%含
有)を添加して、固形分濃度20%のスラリーを調製し、
実施例1と同様な方法によりハニカム触媒2得た。また、
上記実施例1に記すハニカム触媒の調製法において、ハ
ニカムコート後の焼成を温度300℃、400℃、550℃で行
い、実施例1と同様な方法によりハニカム触媒3,4,5
を得た。一方、比較触媒として、上記実施例1に記すハ
ニカム触媒の調製法において、スラリーをハニカム基材
にコート後に焼成をせずに調製した比較ハニカム触媒1
を得た。
【0028】実施例3 上記ハニカム触媒1〜5と比較ハニカム1を用いてCO
の選択酸化試験を行った。 (試験条件1)CO 0.3%、CO2 16%、H2O 2
3%、O20.5%、H2 バランス,触媒量10cc、
GHSV20,000h-1(ガス量200 Nl/h)、入口
温度100℃、150℃。 分析は触媒出口CO濃度をND−IR方式のCO計によ
り、連続モニターし、安定となったCO濃度を計測し
た。また、連続300時間ガスを連続供給して、安定性を
評価した。表1に、試作触媒の初期及び300時間後の活
性評価試験結果(No1〜5)として触媒出口CO濃度
及び300時間後の触媒堆積炭素量を示す。また、比較触
媒の試験結果を併せて示す。この結果より、本発明に係
る触媒(No1〜5)の方が比較触媒1より、炭素堆積
量が少ないために長寿命であることが明らかになった。
【0029】
【表1】
【0030】また、上記触媒種に限らず、担体としてY
型ゼオライト、モルデナイト、A型ゼオライト、ZSM-5型
ゼオライト、γアルミナ、アナターゼ型チタニアを、活
性金属としてRu、Irを適用した触媒においても、ハニカ
ムコート後に焼成工程を入れることにより、バインダー
の副反応を抑制し、カーボン析出が少ない長寿命なハニ
カム触媒を調製できた。
【0031】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、バインダー
成分による副反応を抑制し、且つ、触媒の耐久性を向上
させることができる。そして、一酸化炭素選択酸化反応
を長時間に亘って実施しても、重合物あるいはカーボン
の析出が防止されて、触媒活性を長時間維持することが
できる。また、PROx装置に本発明による触媒を用い
れば、燃料電池本体に送られる燃料ガス組成は、60%
程度が水素であり、CO濃度は10〜20ppm程度に
まで減少させることができ、燃料電池システム等におい
て好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る選択酸化触媒が好適に利用される
システムの工程を示すブロック図である。
【図2】PROx装置を組み込んだ燃料電池システムの
一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 PEFC装置 2 LTS装置 3 PROx装置 4 燃料電池本体 5 蒸発器 6 排ガス燃焼器 7 アノード 8 カソード 9 バーナ 10 改質触媒 11 COシフト触媒 12 CO選択酸化触媒
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10K 3/04 C10K 3/04 H01M 8/06 H01M 8/06 G 8/10 8/10 (72)発明者 渡辺 悟 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 米村 将直 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 Fターム(参考) 4G040 EB31 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BA03A BA03B BA04A BA07A BA07B BC08A BC09A BC09B BC10A BC12A BC13A BC26A BC50A BC54A BC55A BC58A BC65A BC66B BC70A BC74A BC75A BC75B CC32 CC40 EA19 EB12Y FA03 FB15 FB23 FB30 FC07 ZA01A ZA02A ZA04A ZA06A ZA11A ZA19A ZA37A ZA37B ZA38A ZF02A ZF02B ZF05A ZF05B 4H060 AA08 BB11 CC18 DD01 EE03 FF02 GG02 5H026 AA06 5H027 AA06 BA01 BA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス中の一酸化炭素を選択的に酸化除去
    する選択酸化触媒の製造方法であって、 Pt,RuおよびIrからなる群より選ばれる少なくと
    も1種の活性金属を、ゼオライト担体に担持させて触媒
    成分を調整する、触媒成分調製工程と、 該触媒成分に、バインダーを添加して水溶液中でスラリ
    ー状にした後、触媒を含むスラリー状物を基材にコート
    する、基材被覆工程と、 該コート後の被覆基材を、300℃以上で1時間以上焼
    成する、焼成工程と、を含むことを特徴とする一酸化炭
    素選択酸化触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ゼオライト担体が、結晶性シリケー
    ト、ZSM-5型ゼオライト、γアルミナ、β型ゼオライ
    ト、A型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデナイト又は
    アナターゼ型チタニアのいずれかで構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素選択酸化触媒
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記触媒成分調製工程において、担持後
    の触媒成分を300〜600℃の温度にて焼成すること
    を特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素選択酸化触媒
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基材が、コージェライトからなるハ
    ニカム形状の基材であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方
    法。
JP2001238656A 2001-08-07 2001-08-07 一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法 Withdrawn JP2003047855A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001238656A JP2003047855A (ja) 2001-08-07 2001-08-07 一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001238656A JP2003047855A (ja) 2001-08-07 2001-08-07 一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003047855A true JP2003047855A (ja) 2003-02-18

Family

ID=19069534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001238656A Withdrawn JP2003047855A (ja) 2001-08-07 2001-08-07 一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003047855A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005095738A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 固体酸含有被覆層を有するジメチルエーテル水蒸気改質用触媒
JP2007229672A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Satoo Techno:Kk 気体改質方法、気体改質ネット、気体改質シート、気体改質配管、燃料電池

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005095738A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 固体酸含有被覆層を有するジメチルエーテル水蒸気改質用触媒
JP2007229672A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Satoo Techno:Kk 気体改質方法、気体改質ネット、気体改質シート、気体改質配管、燃料電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5691098B2 (ja) 一酸化炭素の選択的メタン化触媒、その製造方法及びそれを用いた装置
KR101280200B1 (ko) 탄화수소 개질 촉매, 이런 개질 촉매를 이용한 수소의 제조방법 및 연료 전지 시스템
WO2002038268A1 (fr) Catalyseur de reformage pour hydrocarbures et procede de reformage correspondant
JP5105420B2 (ja) 希土類元素で変性された酸化物担体を有する水−ガスシフト貴金属触媒
US6576208B1 (en) Catalyst for selective oxidation and elimination of carbon monoxide present in hydrogen-containing gases
CN101330973B (zh) Pt-Re双金属水煤气转换催化剂的工艺条件
JP2008056539A (ja) 一酸化炭素のメタネーション方法
WO2003086627A1 (fr) Composition de catalyseur de modification
JP3718092B2 (ja) 水素含有ガス中の一酸化炭素選択酸化触媒、及び当該触媒を用いた一酸化炭素選択除去方法並びに固体高分子電解質型燃料電池システム
JP2006239551A (ja) Coメタン化触媒、co除去触媒装置及び燃料電池システム
JP4724973B2 (ja) ジメチルエーテル改質触媒および該触媒を用いる水素含有ガス製造方法
US20030157019A1 (en) Process for producing hydrogen-containing gas
JP2003047855A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法
US6482378B1 (en) Selective removing method of carbon monoxide and hydrogen refining method
US6528032B1 (en) Selective removing method of carbon monoxide
US6531106B1 (en) Selective removing method of carbon monoxide
JP3796745B2 (ja) 水素ガス中のco選択酸化触媒およびその製造方法ならびに水素ガス中のco除去方法
JP2003047857A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法
JP4250971B2 (ja) 無機材料およびこれを用いたシフト触媒
JP2002121007A (ja) 水素発生装置
JP3943606B2 (ja) 一酸化炭素の選択的除去方法
JP2010005498A (ja) 燃料電池のdss運転用のco変成触媒、その製造方法及び燃料電池システム
JP2002126535A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒およびその製造方法
JP2002121008A (ja) 一酸化炭素の除去方法
JP2001224965A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒及び一酸化炭素の選択除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081007