JP2003044645A - 原価管理装置、原価管理方法、記録媒体、およびプログラム - Google Patents

原価管理装置、原価管理方法、記録媒体、およびプログラム

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JP2003044645A
JP2003044645A JP2001233845A JP2001233845A JP2003044645A JP 2003044645 A JP2003044645 A JP 2003044645A JP 2001233845 A JP2001233845 A JP 2001233845A JP 2001233845 A JP2001233845 A JP 2001233845A JP 2003044645 A JP2003044645 A JP 2003044645A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より厳密な原価管理を行える原価管理装置を
提供する。 【解決手段】 原価管理装置1は、工事に関する原価管
理に適用される。原価管理装置1は、予算データベース
41、発注データベース43、購買データベース44、
CPU2を備える。予算データベース41は予算金額を
発注の最小単位ごとに記憶する。発注データベース43
は、発注を行う際に発注の最小単位ごとに発注原価を記
憶する。購買データベース44は、発注後に契約が確定
した際に発注の最小単位ごとに契約原価を記憶する。C
PU2は、発注の最小単位ごとに、契約原価の総和と、
契約がまだ確定していない発注分の発注原価の総和と、
を足して、発注の最小単位ごとに原価の総和を算出す
る。また、CPU2は、算出された発注の最小単位ごと
の原価の総和を、発注の最小単位ごとの予算金額から減
じて、発注の最小単位ごとに予算差額を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工事に関する原価
管理に適用される原価管理装置、原価管理方法、記録媒
体、およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、土木・建築工事現場で工事の
進捗状況を直接データ入力して、原価管理を行うように
した原価管理装置が提案されている。例えば、特開平1
1−161712号公報に記載されている土木工事原価
管理装置では、入力された出来型の比率に基づいて、自
動で出来高金額を算出するようにしている。これによ
り、工事現場で一つ一つ出来高金額を算出する手間を省
略できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来では、
工種・細目・細々目コードなどにより各工事項目をコー
ド分類した上で、コードごとに予算と原価との差を算出
して原価管理を行っていた。このため、複数の工事項目
をひとまとめにして原価管理をすることになるので、実
際にどの工事項目で予算と原価との差異が生じているの
かを詳細に把握できず、厳密な原価管理を行えない、と
いう問題が生じていた。すなわち、工種・細目・細々目
のひとまとめで原価管理を行う方法では、ひとまとめに
した複数の項目に割り当てた予算が、原価が生じた項目
に対する本当の対応予算かどうかが不明であったため、
厳密に原価管理を行えているとは言い難かった。
【0004】また、業者に発注する段階における原価
(発注金額)と、発注後に業者との契約が確定した段階
における原価(契約金額)は、必ずしも一致するもので
はない。したがって、リアルタイムで厳密に原価管理を
行うには、これらの両方の原価をそれぞれ考慮するのが
望ましい。
【0005】本発明の課題は、より厳密な原価管理を行
える原価管理装置、原価管理方法、記録媒体、およびプ
ログラムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1に示すよう
に、工事に関する原価管理に適用される原価管理装置
(1)であって、予算金額を発注の最小単位ごとに記憶
する予算金額記憶手段(予算データベース41)と、原
価が決定した際に、発注の最小単位ごとに原価を記憶す
る原価記憶手段(発注データベース43、購買データベ
ース44)と、発注の最小単位ごとに、前記原価記憶手
段に記憶された原価の総和を算出する原価総和算出手段
(例えば、CPU2)と、この原価総和算出手段により
算出された発注の最小単位ごとの原価の総和を、前記予
算金額記憶手段に記憶された発注の最小単位ごとの予算
金額から減じて、発注の最小単位ごとに予算差額を算出
する予算差額算出手段(例えば、CPU2)と、を備え
ることを特徴とする。
【0007】ここで、発注の最小単位とは、単独で発注
可能であるように、最も細かく分類された工事項目のこ
とを意味する。また、「原価が決定した際」には、今後
変動する見込みがない原価が決定した場合はもちろんの
こと、今後変動する見込みがある原価が決定した場合も
含むものとする。今後変動する見込みがない原価として
は、例えば、発注後に業者との契約において確定した契
約金額や、業者に実際に支払った支払金額などが挙げら
れる。また、今後変動する見込みのある原価としては、
例えば、予算に基づいて決定した発注金額や、今後発注
する見込み分の今後見込金額などが挙げられる。
【0008】請求項1記載の発明によれば、原価管理装
置は前記予算差額算出手段を備えているので、発注の最
小単位ごとに予算差額を算出する。これにより、原価管
理を発注の最小単位ごとに行え、予算と原価との差異が
どの工事項目において生じているのかが詳細に把握でき
る。したがって、従来では、複数の工事項目をひとまと
めにして原価管理を行っていたのに比べ、請求項1記載
の発明では、より厳密な原価管理を行うことができる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の原
価管理装置において、予算金額記憶手段は、予算金額を
費目の種類ごとに記憶し、原価記憶手段は、費目の種類
ごとに原価を記憶し、原価総和算出手段は、費目の種類
ごとに原価の総和を算出し、予算差額算出手段は、費目
の種類ごとに予算差額を算出することを特徴とする。
【0010】ここで、費目の種類とは、費用を用途に応
じて区分する種類のことである。具体的には、例えば、
材料費、労務費、機械費、経費、その他、任意に設定さ
れる費目が含まれる。
【0011】請求項2記載の発明によれば、予算差額算
出手段が、費目の種類ごとに予算差額を算出する。これ
により、例えば、一つの工事項目の費用に、複数種類の
費目の費用が含まれている場合などにおいても、それぞ
れの費目の種類ごとに原価管理を行える。したがって、
予算と原価との差異がどの種類の費目において生じてい
るのかを詳細に把握できるので、より厳密な原価管理を
行うことができる。
【0012】請求項3記載の発明は、工事に関する原価
管理に適用される原価管理装置であって、予算金額を記
憶する予算金額記憶手段と、発注を行う際に発注原価を
記憶し、発注後に契約が確定した際に契約原価を記憶す
る原価記憶手段と、この原価記憶手段に記憶された契約
原価の総和と、前記原価記憶手段に記憶された発注原価
のうち契約がまだ確定していない発注分の発注原価の総
和と、を足して原価の総和を算出する原価総和算出手段
と、この原価総和算出手段により算出された原価の総和
を、前記予算金額記憶手段に記憶された予算金額から減
じて、予算差額を算出する予算差額算出手段と、を備え
ることを特徴とする。
【0013】ここで、前述の各手段が行う記憶処理、算
出処理は、上述した請求項1記載の発明のように、発注
の最小単位ごとに行うものとしても良いし、また、複数
の工事項目をひとまとめにして行うものとしても良い
し、工事全体について行うものとしても良い。
【0014】請求項3記載の発明によれば、原価管理装
置は前記原価記憶手段と、前記原価総和算出手段と、前
記予算差額算出手段とを備えているので、これまでに確
定した契約の契約原価の総和と、これまでに発注した分
のうち契約がまだ確定していない発注分の発注原価の総
和と、を予算金額から減じて、予算差額を算出する。し
たがって、発注時の発注原価と、契約確定時の契約原価
と、の両方を考慮して、現時点での予算差額を正確に算
出できるので、リアルタイムで、より厳密な原価管理を
行うことができる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の原
価管理装置において、原価記憶手段は、発注を行う際
に、発注原価を、仮に設定する仮契約番号に対応づけて
記憶し、発注後に契約が確定した際に、契約原価を、前
記仮契約番号とは別に設定する契約番号に対応づけて記
憶することを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明によれば、発注原価は
仮契約番号に、契約原価は契約番号に対応づけられて記
憶される。したがって、発注を行う際に、業者との契約
における契約番号がわからなくても、仮に設定する仮契
約番号に対応づけて、発注原価のデータ処理を行える。
詳しく説明すると、通常、業者に発注する場合は、ま
ず、工事現場から購買部署へ発注内容を伝え、その後、
購買部署が、各工事現場から伝えられた発注内容に基づ
いて各業者へ発注するようにしている。購買部署は業者
へ発注する際に覚えとして契約番号を付加しているが、
この契約番号は、工事現場から発注内容を購買部署へ伝
えるときにはまだ決定していない。したがって、工事現
場で原価管理を行う場合、発注内容を購買部署へ伝えた
時点において、データを契約番号に対応づけて処理する
ことができない。そこで、請求項4記載の発明では、契
約番号とは別に設定される仮の覚えの契約番号(仮契約
番号)に対応づけて、発注内容(発注原価)のデータ処
理を行えるようにした。これにより、契約番号がわから
なくても、工事現場において発注原価のデータ処理を効
率よく行える。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3または4
記載の原価管理装置において、原価記憶手段は、発注後
であって、かつ契約が確定していない場合に、仮の契約
金額を記憶可能であり、原価総和算出手段は、前記原価
記憶手段に記憶された契約原価の総和と、前記原価記憶
手段に記憶された仮の契約金額の総和と、前記原価記憶
手段に記憶された発注原価のうち契約がまだ確定してお
らず、かつ、仮の契約金額が前記原価記憶手段に記憶さ
れていない発注分の発注原価の総和と、を足して原価の
総和を算出することを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明によれば、原価記憶手
段は、契約がまだ確定していない段階で、仮の契約金額
を記憶できる。また、原価総和算出手段は、仮の契約金
額を含めて原価の総和を算出する。これにより、予算差
額算出手段は、仮の契約金額を考慮した予算差額を算出
する。したがって、契約がまだ確定してない段階におい
て、契約金額のみが先行して決定している場合などに、
仮の契約金額を考慮して予算差額を算出できるので、よ
りリアルタイムで、厳密な原価管理を行うことができ
る。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の原価管理装置において、予算数量を発注
の最小単位ごとに記憶する予算数量記憶手段(予算デー
タベース41)と、原価が決定した際に、発注の最小単
位ごとに発注数量を記憶する発注数量記憶手段(発注デ
ータベース43)と、発注の最小単位ごとに、前記発注
数量記憶手段に記憶された発注数量の総和を算出する発
注数量総和算出手段(例えば、CPU2)と、この発注
数量総和算出手段により算出された発注の最小単位ごと
の発注数量の総和を、前記予算数量記憶手段に記憶され
た発注の最小単位ごとの予算数量から減じて、発注の最
小単位ごとに未発注分予算数量を算出する未発注分予算
数量算出手段(例えば、CPU2)と、を備えることを
特徴とする。
【0020】請求項6記載の発明によれば、原価管理装
置は、前記未発注分予算数量算出手段を備えているの
で、発注の最小単位ごとに未発注分予算数量を算出す
る。これにより、それぞれの工事項目において、どのぐ
らいの数量分の予算が残っているのかを詳細に把握でき
る。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかに記載の原価管理装置において、予算単価を記憶
する予算単価記憶手段(予算データベース41)と、発
注を行う際に、その発注数量を記憶する発注数量記憶手
段と、この発注数量記憶手段に記憶された発注数量の総
和を算出する発注数量総和算出手段と、前記予算単価記
憶手段に記憶された予算単価に、前記発注数量総和算出
手段により算出された発注数量の総和を乗じて、発注済
分予算金額を算出する発注済分予算金額算出手段(例え
ば、CPU2)と、この発注済分予算金額算出手段によ
り算出された発注済分予算金額から、原価総和算出手段
により算出された原価の総和を減じて、発注済分予算差
額を算出する発注済分予算差額算出手段(例えば、CP
U2)と、を備えることを特徴とする。
【0022】請求項7記載の発明によれば、原価管理装
置は、前記発注済分予算金額算出手段と、前記発注済分
予算差額算出手段とを備えているので、既に発注した発
注数量分に対応する発注済分予算金額に基づいて、予算
差額を算出する。したがって、原価管理を発注済分だけ
を考慮して行えるので、全体の予算金額から原価を減じ
て予算差額を算出する場合に比べて、より厳密に原価管
理を行える。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項7記載の原
価管理装置において、予算数量を記憶する予算数量記憶
手段と、発注後に契約が確定した際に、その契約単価を
記憶する契約単価記憶手段(購買データベース44)
と、前記予算数量記憶手段に記憶された予算数量から、
発注数量総和算出手段により算出された発注数量の総和
を減じて、未発注分予算数量を算出する未発注分予算数
量算出手段と、前記契約単価記憶手段に記憶された契約
単価に、前記未発注分予算数量算出手段により算出され
た未発注分予算数量を乗じて、今後発注する見込みがあ
る分の今後見込金額を算出する今後見込金額算出手段
(例えば、CPU2)と、予算金額記憶手段に記憶され
た予算金額から、発注済分予算金額算出手段により算出
された発注済分予算金額を減じて、未発注分予算金額を
算出する未発注分予算金額算出手段(例えば、CPU
2)と、この未発注分予算金額算出手段により算出され
た未発注分予算金額から、前記今後見込金額算出手段に
より算出された今後見込金額を減じて、未発注分予算差
額を算出する未発注分予算差額算出手段(例えば、CP
U2)と、を備えることを特徴とする。
【0024】請求項8記載の発明によれば、原価管理装
置は、前記今後見込金額算出手段を備えているので、既
に確定した契約における契約単価に基づいて、今後発注
する見込みがある分の今後見込金額を算出する。また、
原価管理装置は、前記未発注分予算金額算出手段と前記
未発注分予算差額算出手段とを備えているので、まだ発
注していない未発注分予算数量分に対応する未発注分予
算金額と、前述した今後見込金額とに基づいて、予算差
額を算出する。したがって、今後発注を行う分について
予算差額を算出できるので、これを原価管理に役立てる
ことができる。
【0025】請求項9記載の発明は、請求項8記載の原
価管理装置において、今後発注する見込みがある分の今
後見込数量を入力可能な今後見込数量入力手段(入力装
置5)と、未発注分予算数量算出手段により算出された
未発注分予算数量から、前記今後見込数量入力手段によ
り入力された今後見込数量を減じて、残数量を算出する
残数量算出手段(例えば、CPU2)と、を備えること
を特徴とする。
【0026】請求項9記載の発明によれば、原価管理装
置は前記残数量算出手段を備えているので、まだ発注し
ていない未発注分予算数量と、今後発注する見込みのあ
る今後見込数量と、の差である残数量を算出する。した
がって、最終的にどのくらいの数量分の予算が残るのか
を求めることができるので、これを原価管理に役立てる
ことができる。
【0027】請求項10記載の発明は、請求項1〜9の
いずれかに記載の原価管理装置において、予算金額記憶
手段に記憶された予算金額が、既に確定しているかどう
かを記憶する予算確定状態記憶手段(工事概要データベ
ース42)と、この予算確定状態記憶手段が、予算金額
はまだ確定していない、と記憶している場合に、前記予
算金額記憶手段に記憶された予算金額を入力手段が書き
換えられるように設定し、また、前記予算確定状態記憶
手段が、予算金額は既に確定している、と記憶している
場合に、前記予算金額記憶手段に記憶された予算金額を
入力手段が書き換えられないように設定する予算金額書
換設定手段(例えば、CPU2)と、を備えることを特
徴とする。
【0028】請求項10記載の発明によれば、原価管理
装置は、前記予算金額書換設定手段を備えているので、
入力手段は、予算金額がまだ確定していない場合には予
算金額を書き換えることができ、また、予算金額が既に
確定している場合には予算金額を書き換えることができ
ない。したがって、予算金額が既に確定している場合
に、確定した予算金額が間違って書き換えられてしまう
のを防止できる。また、予算金額がまだ確定していない
場合に、予算金額記憶手段に暫定の予算金額を記憶させ
て、原価管理を行うことができる。
【0029】請求項11記載の発明は、例えば、図2、
図5〜図7に示すように、工事に関する原価管理に適用
する原価管理方法であって、予算金額を発注の最小単位
ごとに記憶する予算金額記憶工程(ステップS1)と、
原価が決定した際に、発注の最小単位ごとに原価を記憶
する原価記憶工程(ステップS56・S64)と、発注
の最小単位ごとに、前記原価記憶工程で記憶された原価
の総和を算出する原価総和算出工程(ステップS71)
と、この原価総和算出工程で算出された発注の最小単位
ごとの原価の総和を、前記予算金額記憶工程で記憶され
た発注の最小単位ごとの予算金額から減じて、発注の最
小単位ごとに予算差額を算出する予算差額算出工程(ス
テップS71)と、を含むことを特徴とする。請求項1
1記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効
果が得られる。
【0030】請求項12記載の発明は、工事に関する原
価管理に適用する原価管理方法であって、予算金額を記
憶する予算金額記憶工程と、発注を行う際に発注原価を
記憶し、発注後に契約が確定した際に契約原価を記憶す
る原価記憶工程と、この原価記憶工程で記憶された契約
原価の総和と、前記原価記憶工程で記憶された発注原価
のうち契約がまだ確定していない発注分の発注原価の総
和と、を足して原価の総和を算出する原価総和算出工程
と、この原価総和算出工程で算出された原価の総和を、
前記予算金額記憶工程で記憶された予算金額から減じ
て、予算差額を算出する予算差額算出工程と、を含むこ
とを特徴とする。請求項12記載の発明によれば、請求
項3記載の発明と同様の効果が得られる。
【0031】請求項13記載の発明は、例えば、図1、
図2、図5〜図7に示すように、コンピュータに、予算
金額を発注の最小単位ごとに記憶する予算金額記憶手順
(ステップS1)と、原価が決定した際に、発注の最小
単位ごとに原価を記憶する原価記憶手順(ステップS5
6・S64)と、発注の最小単位ごとに、前記原価記憶
手順で記憶された原価の総和を算出する原価総和算出手
順(ステップS71)と、この原価総和算出手順で算出
された発注の最小単位ごとの原価の総和を、前記予算金
額記憶手順で記憶された発注の最小単位ごとの予算金額
から減じて、発注の最小単位ごとに予算差額を算出する
予算差額算出手順(ステップS71)と、を実行させる
ためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
な記録媒体である。請求項13記載の発明によれば、請
求項1記載の発明と同様の効果が得られる。
【0032】請求項14記載の発明は、コンピュータ
に、予算金額を記憶する予算金額記憶手順と、発注を行
う際に発注原価を記憶し、発注後に契約が確定した際に
契約原価を記憶する原価記憶手順と、この原価記憶手順
で記憶された契約原価の総和と、前記原価記憶手順で記
憶された発注原価のうち契約がまだ確定していない発注
分の発注原価の総和と、を足して原価の総和を算出する
原価総和算出手順と、この原価総和算出手順で算出され
た原価の総和を、前記予算金額記憶手順で記憶された予
算金額から減じて、予算差額を算出する予算差額算出手
順と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体である。請求項14記載
の発明によれば、請求項3記載の発明と同様の効果が得
られる。
【0033】請求項15記載の発明は、コンピュータ
に、予算金額を発注の最小単位ごとに記憶する予算金額
記憶手順と、原価が決定した際に、発注の最小単位ごと
に原価を記憶する原価記憶手順と、発注の最小単位ごと
に、前記原価記憶手順で記憶された原価の総和を算出す
る原価総和算出手順と、この原価総和算出手順で算出さ
れた発注の最小単位ごとの原価の総和を、前記予算金額
記憶手順で記憶された発注の最小単位ごとの予算金額か
ら減じて、発注の最小単位ごとに予算差額を算出する予
算差額算出手順と、を実行させるためのプログラムであ
る。請求項15記載の発明によれば、請求項1記載の発
明と同様の効果が得られる。
【0034】請求項16記載の発明は、コンピュータ
に、予算金額を記憶する予算金額記憶手順と、発注を行
う際に発注原価を記憶し、発注後に契約が確定した際に
契約原価を記憶する原価記憶手順と、この原価記憶手順
で記憶された契約原価の総和と、前記原価記憶手順で記
憶された発注原価のうち契約がまだ確定していない発注
分の発注原価の総和と、を足して原価の総和を算出する
原価総和算出手順と、この原価総和算出手順で算出され
た原価の総和を、前記予算金額記憶手順で記憶された予
算金額から減じて、予算差額を算出する予算差額算出手
順と、を実行させるためのプログラムである。請求項1
6記載の発明によれば、請求項3記載の発明と同様の効
果が得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。本実施の形態例の原価管理装
置は、土木・建築工事などの原価管理に適用されるもの
であり、例えば、工事現場などに設置されて使用され
る。
【0036】まず、構成を説明する。図1に示すよう
に、原価管理装置1は、内部にCPU(Central Proce
ssing Unit)2、RAM(Random Access Memory)
3、記憶装置4、入力装置5(入力手段)、出力装置6
などを備えており、これらは内部バス7を介して接続さ
れている。
【0037】記憶装置4は、プログラムやデータなどが
あらかじめ記憶された記録媒体4aを有している。記録
媒体4aは、例えば、磁気的記録媒体、光学的記録媒
体、半導体メモリなどで構成されている。記録媒体4a
は、記憶装置4に対して、固定的に、あるいは、着脱自
在に設けられている。
【0038】記録媒体4aには、予算データベース41
と、工事概要データベース42と、発注データベース4
3と、購買データベース44と、出来高データベース4
5と、支出データベース46と、が記憶されている。ま
た、記録媒体4aには、原価管理処理に使用される各種
アプリケーションプログラムなどが記憶されるプログラ
ム記憶部47、各種アプリケーションプログラムの実行
結果などが記憶される結果情報データベース48などが
記憶されている。
【0039】なお、記録媒体4aに記憶されるプログラ
ム、データなどは、その一部または全部が、他の装置な
どから、LANや通信回線網などを介して、原価管理装
置1に設けられる図示しない伝送制御部により受信され
て記録媒体4aに記録されるものとしても良い。
【0040】予算データベース41には、工事の予算に
関する予算データが、工事ごとに記憶される。予算デー
タには、予算の基礎的なデータである基礎予算データ
と、原価管理に関わるデータである原価管理データと、
支出管理に関わるデータである支出管理データと、が含
まれる。
【0041】基礎予算データには、工事における各工事
項目の対応関係を示すツリー構造(例えば、図9のツリ
ー構造表示部A1に示すツリー構造)のデータが含まれ
る。
【0042】ここで、工事項目とは、一つの工事におい
て行われる種々の工事を示す項目を意味する。具体的に
は、最上位階層を構成する種目(大項目・第1階層)
(例えば、図9に示す「建築工事」など)、科目(中項
目・第2階層)(例えば、「建築工事」の下階層である
「仮設工事」や”金属製建具工事”(図示略)など)、
細目(第3階層)(例えば、”金属製建具工事”の下階
層である”アルミ製建具工事”(図示略)など)、細々
目(第4階層)(例えば、データ表示部A2に示す「遣
形」、「墨付芯出」や、”アルミ製建具工事”の下階層
である”引違い窓”(図示略)など)、第5階層(例え
ば、工事項目の一位代価)等の種類がある。このうち、
一般には、細々目(第4階層)は、発注の最小単位ごと
に設定される項目(最下階層の工事項目)である。但
し、第4階層の項目の下階層(第5階層)に工事項目の
一位代価が有る場合、すなわち、第4階層の単位を
「式」、数量を「1」とするとともに、第5階層の一位
代価に第4階層の数量を掛けて(例として、例えば第4
階層の数量が150(m)で、第5階層が10m当たり
の一位代価である場合には、第5階層の一位代価に15
0/10=15を掛けて)工事項目の全金額とする場合
には、第5階層が発注の最小単位ごとに設定される項目
(最下階層の工事項目)である。
【0043】また、予算データベース41に記憶される
基礎予算データには、工事項目ごとに記憶されるデータ
として、工事項目の名称、材質寸法、単位、工種コー
ド、細目コード、細々目コード、発注区分(契約または
一般)、実行予算数量、実行予算単価、実行予算費目単
価(材料費単価、労務費単価、機械費単価、経費単
価)、費目区分(材、労、機、経のいずれか)、実行予
算金額の各データが含まれる。すなわち、予算データベ
ース41は、予算金額、予算単価、予算数量を記憶する
予算金額記憶手段、予算単価記憶手段、予算数量記憶手
段である。
【0044】ここで、工種・細目・細々目コードとは、
工事項目を工種・細目・細々目ごとにそれぞれ分類する
ためのデータである。具体的には、例えば、工種コード
は4桁の数値であり、細目コードおよび細々目コードは
2桁の数値である。また、発注区分とは、購入形態を示
すデータである。ある工事項目において、業者と契約し
て購入する場合、その工事項目の発注区分は「契約」で
ある。また、ある工事項目において、業者と契約せず
に、随時購入する場合(例えば、看板など、予算単位が
「枚」、「個」ではなく「m2」等である場合)、その
工事項目の発注区分は「一般」である(ただし、予算単
位が「m2」等であっても、業者と金額契約してとりく
ずす場合には、発注区分は「契約」である)。
【0045】原価管理データは、工事項目ごとに予算デ
ータベース41に記憶されるデータである。発注区分に
より、記憶される原価管理データが異なる。発注区分が
「契約」である場合に記憶される原価管理データには、
既に発注した分のデータである発注済原価管理データ
と、まだ発注していない分のデータである未発注原価管
理データとが含まれる。
【0046】発注済原価管理データには、これまでに発
注した分に対応する予算分を示す発注済分対応予算数量
および発注済分対応予算金額と、これまでに発注した分
を示す累計発注数量、累計発注単価、および累計発注金
額と、最終的に発注した分を示す発注済分最終数量およ
び発注済分最終金額と、予算金額と最終金額との差分を
示す発注済分予算差額と、の各データが含まれる。
【0047】未発注原価管理データには、まだ発注して
いない分に対応する予算分を示す未発注分対応予算数量
および未発注分対応予算金額と、今後発注する見込みの
ある分を示す今後見込数量、今後見込単価、および今後
見込金額と、最終的に発注する見込みのある分を示す未
発注分最終数量および未発注分最終金額と、の各データ
が含まれる。また、未発注原価管理データには、予算数
量と最終数量との差分を示す残数量と、予算金額と最終
金額との差分を示す未発注分予算差額と、最終数量と予
算数量との差分を示す実行予算超過数量と、の各データ
が含まれる。
【0048】また、発注区分が「一般」である場合に記
憶される原価管理データには、対応する予算分を示す一
般対応予算金額と、今後支出する見込みのある分を示す
一般今後見込金額と、見込みを含めて最終的に支出する
分を示す一般最終金額と、対応予算金額と最終金額との
差分を示す一般予算差額と、の各データが含まれる。
【0049】支出管理データは、工事項目ごとに予算デ
ータベース41に記憶されるデータである。支出管理デ
ータには、処理年月(後述する)の前月までの支出分の
累計を示す前月迄累計支出金額と、処理年月における支
出分を示す当月支出金額と、処理年月までの支出分の累
計を示す総計支出金額と、業者との契約金額のうちの未
払い分を示す支払残金額と、の各データが含まれる。
【0050】また、工事概要データベース42には、工
事の概要に関する工事概要データが工事ごとに記憶され
る。工事概要データには、工事名称、工事コード、店所
名、店所コード、請負企業先名、請負企業先コード、請
負金額、処理年月、経費形態(単独経費または共通経
費)、予算区分(暫定予算、NET予算、確定予算のい
ずれか)や、所長コード、所長名、次席コード、次席
名、着工日、竣工日、完成年度、延床面積などの各デー
タが含まれる。ここで、処理年月とは、後述する支出管
理処理において取り扱う支出データの年月を示すデータ
である。実際には、支出管理処理は、原価管理処理を行
う月の前月のデータについて行うことになるので、この
月が、処理年月に設定される。また、経費形態とは、経
費の管理形態を示すデータである。ある工事において、
その工事現場だけで経費の管理を行う場合、その工事の
経費形態は「単独経費」である。また、ある工事におい
て、経費の管理が独立してない場合(例えば、工事が総
合出張所の管轄下で行われており、総合出張所から按分
された経費に基づいて経費の管理を行う場合など)、そ
の工事の経費形態は「共通経費」である。また、予算区
分とは、工事の実行予算が既に確定しているかどうかを
示すデータである。すなわち、上述の工事概要データベ
ース42は、予算確定状態記憶手段である。ある工事に
ついて、実行予算がまだ本社に合意されておらず、確定
していない場合、その工事の予算区分は「暫定予算」ま
たは「NET予算」である。また、ある工事について、
実行予算が既に本社に合意されて確定している場合、そ
の工事の予算区分は「確定予算」である。
【0051】発注データベース43には、発注に関する
発注データが、工事ごとに記憶される。発注データに
は、工事項目ごとに記憶されるデータとして、仮契約番
号のデータが含まれる。また、発注データには、工事項
目ごとに、仮契約番号に対応づけられて記憶されるデー
タとして、発注予算数量、発注予算金額、予算残数量、
予算残金額、発注後残数量の各データが含まれる。
【0052】購買データベース44には、業者との間で
確定した契約に関する購買データが、工事ごとに記憶さ
れる。購買データには、工事項目ごとに記憶されるデー
タとして、契約番号のデータが含まれる。また、工事項
目ごとに、契約番号に対応づけられて記憶されるデータ
として、契約金額のデータが含まれる。また、工事項目
ごとに、契約番号に対応づけられて記憶されるデータと
して、仮契約番号、契約単価、契約数量の各データが含
まれる。また、契約番号に対応づけられて記憶されるデ
ータとして、一つの契約における契約金額の総計である
契約金額計、契約業者名の各データが含まれる。
【0053】出来高データベース45には、出来高査定
に関する出来高データが、工事ごと、工事項目ごと、か
つ月ごとに、契約番号に対応づけられて記憶される。出
来高データには、出来高数量、出来高金額の各データが
含まれる。
【0054】支出データベース46には、支出管理に関
する支出データが、工事ごとに記憶される。支出データ
には、発注区分が「契約」である場合に記憶される契約
支出データと、発注区分が「一般」である場合に記憶さ
れる一般支出データとが含まれる。
【0055】契約支出データは、契約番号ごとに支出デ
ータベース46に記憶されるデータである。契約支出デ
ータには、工種・細目・細々目コードごと、かつ月ごと
に記憶される契約当月支出金額、契約累計支出金額の各
データが含まれる。また、工事項目ごと、かつ月ごとに
記憶される月支出金額、累計支出金額の各データが含ま
れる。
【0056】また、一般支出データには、工種・細目・
細々目コードごと、かつ月ごとに記憶される一般当月支
出金額、一般累計支出金額の各データが含まれる。ま
た、工事項目ごと、かつ月ごとに記憶される月支出金
額、累計支出金額の各データが含まれる。また、工種・
細目・細々目コードごとに記憶される一般今後支出金
額、購買先業者名の各データが含まれる。また、工事項
目ごとに記憶される今後支出金額、予算差額のデータが
含まれる。
【0057】上述した各データベース41〜46に記憶
されるデータのうち、工事項目ごとに記憶される金額
(例えば、実行予算金額など)のデータは、その金額の
データが対応づけられる工事項目に属する階層の工事項
目(その金額のデータが対応づけられる工事項目の下階
層にある工事項目)の金額のデータの総和が反映されて
記憶される。なお、最下階層の工事項目ごとに記憶され
る金額のデータについては、独立して各データベース4
1〜46に記憶され、他の金額のデータが反映されな
い。
【0058】また、プログラム記憶部47には、工事現
場から購買部署へ購買依頼するとき(発注時)に行う仮
契約処理(購買依頼処理)、発注後に業者との間で契約
が確定した際に行う購買確定処理、支出を管理する支出
管理処理などを行うための各種プログラムが記憶されて
いる。具体的には、例えば、コンピュータに、実行予算
金額を最下階層の工事項目ごとに記憶する実行予算金額
記憶手順と、発注を行う際(原価が決定した際)に、そ
の発注予算金額(発注原価)を最下階層の工事項目ごと
に記憶する発注予算金額記憶手順(原価記憶手順)と、
発注後に契約が確定した際(原価が決定した際)に、そ
の契約金額(契約原価)を最下階層の工事項目ごとに記
憶する契約金額記憶手順(原価記憶手順)と、最下階層
の工事項目ごとに、契約金額記憶手順で記憶された契約
金額の総和と、発注予算金額記憶手順で記憶された発注
予算金額のうち購買契約がまだ確定していない発注分の
発注予算金額の総和と、を足して、最下階層の工事項目
ごとに原価の総和を算出する原価総和算出手順と、この
原価総和算出手順で算出された最下階層の工事項目ごと
の原価の総和を、実行予算金額記憶手順で記憶された最
下階層の工事項目ごとの実行予算金額から減じて、最下
階層の工事項目ごとに予算差額を算出する予算差額算出
手順と、を実行させるためのプログラムなどが記憶され
ている。
【0059】CPU2は、記憶装置4に格納されている
各種アプリケーションプログラムやシステムプログラム
などを、RAM3に格納する。また、各種指示信号や入
力データなどに応じて、RAM3内に格納したアプリケ
ーションプログラムに従って、各種処理を実行する。ま
た、処理結果を、一時的にRAM3に格納するととも
に、出力装置6に出力する。また、一部あるいは全部の
処理結果情報を、結果情報データベース48に記憶させ
る。
【0060】例えば、CPU2は、原価管理処理の基礎
設定、発注時および購買確定時のデータ処理、出来高デ
ータの管理、支出時のデータ処理、データの繰り越し処
理などを行う。また、CPU2は、解析編集手段とし
て、各種アプリケーションプログラムによる解析及び編
集処理などを実行する。
【0061】RAM3は、記憶装置4に格納されたプロ
グラムをCPU2が実行する際に、各種データを展開す
るプログラム格納領域を形成する。また、CPU2が実
行する処理に係わるデータが一時的に記憶される記憶領
域を形成する。また、入力指示と入力データとによって
処理される作業領域などを形成する。
【0062】入力装置5は、例えば、キーボードや、マ
ウスなどのポインティングデバイスなどを備えて構成さ
れている。入力装置5により、予算データ、工事概要デ
ータ、発注データ、購買データ、出来高データ、支出デ
ータなどを入力できる。
【0063】出力装置6は、例えば、CRT(Cathode
Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)な
どの表示装置や、プリンタなどにより構成されている。
表示装置により、CPU2の表示制御に従い、各種デー
タを入力する入力画面などを表示画面上に表示できる。
また、プリンタにより、CPU2が作成する各原価管理
帳票の画像データに基づき、各原価管理帳票を印刷でき
る。
【0064】次に、原価管理方法について説明する。図
2に示すように、原価管理処理には、ステップS1〜S
15が含まれている。図2は、原価管理処理のおおまか
な流れを示すフローチャートである。ステップS1〜S
6は原価管理処理の基礎設定を行うためのステップ、ス
テップS7〜S10は発注時および購買確定時のデータ
処理を行うためのステップ、ステップS11〜S15は
購買確定後の各種処理を行うためのステップである。
【0065】以下、原価管理処理について、図2、およ
び図3〜図8のフローチャートを参照して詳細に説明す
る。図3〜図8は、各処理のフローチャートである。
【0066】<基礎予算データ・工事概要データ取込>
まず、ステップS1で、基礎予算データと工事概要デー
タの取り込みを行う。取り込まれる基礎予算データおよ
び工事概要データは、実行予算を作成する実行予算作成
装置により作成されたデータであり、あらかじめ記録媒
体に記憶されている。この記録媒体は、図1に示す記録
媒体4aであっても良いし、原価管理装置1の記憶装置
4に対して着脱可能な別の記録媒体(例えば、フロッピ
ー(登録商標)ディスクなど)であっても良い。実行予
算作成装置により作成された基礎予算データには、工事
のツリー構造のデータ、工事項目ごとに記憶された名
称、材質寸法、単位、実行予算数量、実行予算単価、実
行予算金額などのデータが含まれている。また、実行予
算作成装置により作成された工事概要データには、工事
名称などのデータが含まれている。
【0067】CPU2は、基礎予算データおよび工事概
要データがあらかじめ記憶された記録媒体からデータを
取り込み、取り込んだ基礎予算データおよび工事概要デ
ータを予算データベース41、工事概要データベース4
2にそれぞれ記憶させる。また、CPU2は、全ての工
事項目について、発注区分(基礎予算データ)として
「契約」をそれぞれ記憶させる処理を行う。
【0068】<原価管理データ初期化処理>次に、ステ
ップS2で、原価管理データ初期化処理を、全ての工事
項目について、それぞれ行う。図3に示すように、原価
管理データ初期化処理においては、ステップS21で、
CPU2が、未発注原価管理データを予算データベース
41に記憶させる処理を行う。
【0069】具体的には、未発注分対応予算数量、今後
見込数量、および未発注分最終数量のデータとして、実
行予算数量と同じ数値を記憶させる。また、今後見込単
価のデータとして、実行予算単価と同じ数値を記憶させ
る。また、未発注分対応予算金額、今後見込金額、およ
び未発注分最終金額のデータとして、実行予算金額と同
じ数値を記憶させる。また、実行予算超過数量のデータ
として、「0」を記憶させる。その後、原価管理データ
初期化処理を終了する。
【0070】<工事概要設定>次に、図2に示すステッ
プS3で、工事概要データの設定を行う。まず、CPU
2の表示制御により、出力装置6である表示装置が、工
事概要入力画面(図示省略)を表示画面上に表示する。
【0071】次に、工事概要入力画面上で、入力装置5
であるキーボードやマウスなどが、各工事概要データを
入力する。具体的には、工事コード、店所コード、処理
年月、請負企業先コード、請負金額、経費形態(単独経
費または共通経費)、予算区分(暫定予算、NET予
算、確定予算のいずれか)などの各データを入力する。
ここで、処理年月のデータとしては、図8に示す支出管
理処理のステップS81で取り込む支出金額のデータに
対応づけられて記憶されている処理年月(支出金フロッ
ピー(登録商標)結合月)の前月を入力する。なお、工
事の途中からこの原価管理装置1を使用して原価管理を
行う場合には、支出金フロッピー(登録商標)結合月の
前前月(2ヶ月前)を、処理年月のデータとして入力す
る。
【0072】次に、CPU2は、工事概要入力画面上で
入力された各工事概要データを、工事概要データベース
42に記憶させる。ここで、工事概要データベース42
に記憶されている予算区分が「暫定予算」または「NE
T予算」である場合には、CPU2は、予算データベー
ス41に記憶された基礎予算データを入力装置5が書き
換えられるように制御する。また、工事概要データベー
ス42に記憶されている予算区分が「確定予算」である
場合には、CPU2は、予算データベース41に記憶さ
れた基礎予算データを入力装置5が書き換えられないよ
うに制御する。すなわち、CPU2は予算金額書換設定
手段である。
【0073】また、工事概要データベース42に記憶さ
れている予算区分が確定予算である場合には、CPU2
は、工事概要データベース42に記憶されている予算区
分を入力装置5が変更入力できないように制御する。な
お、予算区分以外の各工事概要データは、ステップS3
以降において、適宜変更可能である。
【0074】<複合単価分解処理>次に、ステップS4
で、複合単価分解を行うかどうかを判断する。複合単価
分解とは、実行予算単価を、各実行予算費目単価に分解
する処理を意味する。複合単価分解を行う場合には、ス
テップS5へ進み、行わない場合には、ステップS6へ
進む。
【0075】次に、ステップS5で、複合単価分解処理
を、工事項目ごとに行う。図4に示すように、複合単価
分解処理においては、まず、ステップS31で、表示装
置が、例えば、図9に示す発注残管理画面Aを表示す
る。発注残管理画面Aには、ツリー構造表示部A1、デ
ータ表示部A2、累計表示部A3が設けられている。
【0076】ツリー構造表示部A1には、工事のツリー
構造が図示表示されている。ツリー構造表示部A1に表
示される工事項目(例えば、「○○マンション新築工
事」、「建築工事」、「仮設工事」等)のうちの一つを
マウスなどで選択すると、表示装置は、CPU2の表示
制御により、選択された工事項目(図9においては「仮
設工事」)に属する工事項目(図9においては「遣
形」、「墨付芯出」等)に対応づけられたデータをデー
タ表示部A2に一覧表示する。なお、アイコンA41を
クリックすることで、ツリー構造表示部A1の表示、非
表示を切り替えることができるようになっている。
【0077】データ表示部A2には、各工事項目につい
てデータベース41・43・44に記憶されたデータ
が、上下方向において工事項目ごとに、左右方向におい
てデータの種類ごとに一覧表示されている。データ表示
部A2には、以下のデータを表示する列(例えば、列A
21〜A25など)を表示可能である。工種コード、細
目コード、細々目コード、名称、材質寸法、単位、発注
区分、費目区分、実行予算数量、実行予算単価、実行予
算費目単価(材料費単価、労務費単価、機械費単価、経
費単価)、実行予算金額(以上、基礎予算データ)、発
注済分対応予算数量、発注済分対応予算金額、累計発注
数量、累計発注単価、累計発注金額、発注済分最終数
量、発注済分最終金額、発注済分予算差額、未発注分対
応予算数量、未発注分対応予算金額、今後見込数量、今
後見込単価、今後見込金額、未発注分最終数量、未発注
分最終金額、残数量、未発注分予算差額、一般対応予算
金額、一般今後見込金額、一般最終金額、一般予算差額
(以上、原価管理データ)、前月迄累計支出金額、当月
支出金額、総計支出金額、支払残金額(以上、支出管理
データ)、仮契約番号(発注データ)、契約番号(購買
データ)。
【0078】データ表示部A2においては、スクロール
バーA8をスクロールすることで、データ表示部A2内
に表示しきれないデータ(図9においては、例えば、今
後見込金額のデータなど)を表示できるようになってい
る。
【0079】また、累計表示部A3には、データ表示部
A2に表示されるデータの累計を表示する表示部A31
〜A34が設けられている。具体的には、表示部A31
〜A34には、データ表示部A2に表示される階層の実
行予算金額の累計、累計発注金額の累計、今後見込金額
の累計、最終金額の累計がそれぞれ表示される。
【0080】次に、ステップS32で、分解する実行予
算費目単価の列をデータ表示部A2に表示させる処理を
行う。具体的には、まず、マウスなどがアイコンA42
をクリックする。すると、表示装置は列の表示/非表示
設定画面(図示省略)を表示する。その後、列の表示/
非表示設定画面上で、分解する実行予算費目単価を選択
入力して表示設定を行うと、表示装置は、データ表示部
A2内の実行予算単価の列A25の右隣に、選択した実
行予算費目単価の列を表示する。
【0081】次に、ステップS33で、データ表示部A
2内において、複合単価分解する実行予算単価を表示し
た表示欄をクリック選択する。すると、ステップS34
で、例えば、図10に示す単価分解画面Bを表示装置が
表示する。なお、図9に示す場合のように、データ表示
部A2に実行予算費目単価の列を表示させていない場合
には、実行予算単価の表示欄(例えば、表示欄A71)
をクリック選択しても、表示装置は単価分解画面Bを表
示しない。
【0082】図10に示すように、単価分解画面B上に
は、クリック選択した実行予算単価を表示する表示欄B
1と、各実行予算費目単価(材料費単価、労務費単価、
機械費単価、経費単価)を入力できる入力欄B2〜B5
が設けられている。入力欄B2には、はじめ実行予算単
価と同じ数値が表示され、入力欄B3〜B5には、
「0」が表示される。
【0083】次に、ステップS35で、各実行予算費目
単価を、キーボードなどが入力欄B2〜B5に入力す
る。このとき、実行予算費目単価(例えば、「30
0」)を入力した入力欄(入力欄B2)の右隣に設けら
れた入力欄(B3)に、まだ実行予算費目単価が入力さ
れていない場合には、CPU2の表示制御により、実行
予算単価(「1100」)から、入力した実行予算費目
単価(「300」)を減じた数値(「800」)を、前
述した右隣の入力欄(B3)に表示する処理を行う。
【0084】次に、単価分解画面B上の確定ボタンB6
をマウスなどがクリックすると、ステップS36へ進
み、CPU2は、各入力欄B2〜B5に入力・表示され
た実行予算費目単価の総和が、実行予算単価と等しいか
どうかを判断する。等しい場合にはステップS37へ進
み、等しくない場合にはステップS35へ進む。
【0085】実行予算費目単価の総和と実行予算単価が
等しい場合には、ステップS37で、CPU2が、入力
欄B2〜B5に入力・表示された実行予算費目単価を、
工事項目ごとに、費目区分(材、労、機、経)にそれぞ
れ対応づけて、予算データベース41に記憶させる。
【0086】次に、ステップS38で、例えば、図11
に示すように、ステップS37で予算データベース41
に記憶させた実行予算費目単価を、発注残管理画面Aの
データ表示部A2内の実行予算費目単価の各列(列A2
6・A27など)に表示する。次に、ステップS39
で、続けて単価分解を行うかどうかを判断する。続けて
単価分解を行う場合には、ステップS32へ進み、単価
分解を行わない場合には、ステップS40へ進む。
【0087】次に、ステップS40で、項目分解を行う
かどうかを判断する。項目分解とは、実行予算単価が各
実行予算費目単価に分解された工事項目について、予算
データを費目の種類ごとに分割する処理を意味する。項
目分解を行う場合には、ステップS41へ進み、行わな
い場合には、複合単価分解処理を終了する。
【0088】項目分解を行う場合には、ステップS41
に先立ち、項目分解を行うためのアイコンA43をクリ
ックする。すると、CPU2は、データ表示部A2に表
示されている工事項目のうち、実行予算単価が分解され
た工事項目を抽出し、その後、抽出した全ての工事項目
を一覧表示した工事項目選択画面(図示省略)を表示装
置が表示する。
【0089】工事項目選択画面上で項目分解を行う工事
項目を選択入力すると、ステップS41へ進み、CPU
2は、選択した工事項目についてのみ、予算データの分
解を行う。具体的には、予算データの分解は、CPU2
が、新規の予算データを、項目分解する工事項目の実行
予算費目単価の種類数分だけ作成することにより行う。
新規予算データの作成において、CPU2は、全ての新
規予算データの名称、材質寸法、単位、実行予算数量
を、選択した工事項目と同じデータに設定する。また、
新規予算データの実行予算単価と実行予算費目単価それ
ぞれを、選択した工事項目の各実行予算費目単価と同じ
データにそれぞれ設定する。また、新規予算データの実
行予算金額を、それぞれの新規予算データの実行予算単
価と実行予算数量とを乗じた数値に設定する。また、新
規予算データの費目区分(材、労、機、経)を、それぞ
れの新規予算データの実行予算単価に設定した実行予算
費目単価の費目区分と同じデータにそれぞれ設定する。
【0090】次に、ステップS42で、CPU2は、分
解後の予算データ(それぞれの新規予算データ)を、そ
れぞれ工事項目に対応づけて、予算データベース41に
記憶させる。費目の種類ごとに分割された予算データそ
れぞれは、図2に示すステップS6以降のデータ処理に
おいて、項目分解されてない他の予算データと同様にし
て処理される。次に、ステップS43で、分解後の予算
データそれぞれについて、図3に示す原価管理データ初
期化処理を行う。原価管理データ初期化処理は、前述し
たステップS2の処理と同様であるので、説明を省略す
る。
【0091】次に、図4に示すステップS44で、CP
U2の表示制御により、例えば、図12に示すように、
発注残管理画面Aのデータ表示部A2において、分解後
の予算データを上下に並列表示する(行A51・A5
2)。項目分解後、アイコンA42をクリックして、列
の表示/非表示を設定し、労区の列A28をデータ表示
部A2に表示させた場合には、表示装置は列A28に各
工事項目の費目区分を表示する。ここで、費目区分が
「材」である場合は左に寄せて、「労」である場合は右
に寄せて、「機」、「経」である場合は中央に寄せて、
費目区分が列A28にそれぞれ表示される。その後、複
合単価分解処理を終了する。
【0092】なお、複合単価分解できる実行予算費目単
価の種類として、材料費、労務費、機械費、経費の四種
類について説明したが、これに限定されるものではな
く、実行予算費目単価の種類を適宜設定することが可能
である。
【0093】<工種・細目・細々目コード設定>次に、
図2に示すステップS6で、各工事項目の工種・細目・
細々目コードを設定する処理を行う。また、各工事項目
の発注区分を設定する処理を行う。まず、例えば、図9
に示す発注残管理画面Aを表示する。その後、工種・細
目・細々目コードを設定するためのアイコンA44をク
リックすると、例えば、図13に示すコード設定画面C
を表示する。コード設定画面Cには、データ表示部C
1、累計表示部C2、コード設定部C3、発注区分選択
欄C5が設けられている。
【0094】データ表示部C1には、発注残管理画面A
のデータ表示部A2に表示された工事項目が一覧表示さ
れている。ここで、検索設定階層の選択欄C7におい
て、「表示階層のみ」を選択した状態で、未入力検索ボ
タンC61をクリックした場合には、表示装置は、デー
タ表示部A2に表示された表示階層の工事項目のうち、
工種・細目・細々目コードが設定されていない表示階層
の工事項目のみをデータ表示部C1に表示する処理を行
う。また、選択欄C7において「最下層まで」を選択し
た状態でボタンC61をクリックした場合には、表示装
置は、データ表示部A2に表示された階層の工事項目
と、これらの工事項目に属する全ての工事項目と、のう
ち、工種・細目・細々目コードが設定されていない最下
階層迄の工事項目のみをデータ表示部C1に表示する。
【0095】また、累計表示部C2には、発注残管理画
面Aのデータ表示部A2に表示された階層のデータの累
計を表示する表示部C21〜C23が設けられている。
具体的には、表示装置は、実行予算金額の累計を表示部
C21に表示する。また、既に工種・細目・細々目コー
ドが設定された工事項目の実行予算金額の累計を表示部
C22に表示する。また、表示部C21に表示された数
値から、表示部C22に表示された数値を減じた数値
を、表示部C23に表示する。
【0096】また、コード設定部C3には、コードを選
択する選択欄C31・C32と、コードを表示する表示
欄C41〜C44が設けられている。選択欄C31に
は、工種コードと工種名とが一覧表示されている。選択
欄C31内で工種を選択すると、表示装置は、選択され
た工種の工種コードおよび工種名を表示欄C41に表示
するとともに、選択された工種に対応する細目コードと
細目名とを選択欄C32に一覧表示する。また、選択欄
C32内で細目を選択すると、選択された細目の細目コ
ードおよび細目名を表示欄C42に表示するとともに、
表示欄C43に細々目コードを自動で連番で表示する。
細々目コードの連番表示は、具体的には、選択された工
種・細目の細々目コードのうち、まだ工事項目に設定さ
れていない細々目コードであってかつ最も数が小さい細
々目コードを表示することで行われる。また、選択欄C
31・C32で選択した工種・細目コードについて、既
にコード設定を行っている細々目コードがある場合に
は、この細々目コードを、表示欄C44に表示する。ま
た、表示欄C43では、入力装置5が任意の数値を入力
して、細々目コードを設定することも可能である。
【0097】また、発注区分選択欄C5では、工事項目
の発注区分を、選択入力できるようになっている。
【0098】上述のコード設定画面Cを表示した後、デ
ータ表示部C1において、コード設定したい工事項目を
選択する。また、選択欄C31・C32でコードを選択
して、設定したい工種・細目コードを表示欄C41・C
42に表示させる。また、表示欄C43に設定したい細
々目コードを表示させる。また、発注区分選択欄C5に
おいて、設定したい発注区分を選択する。ここで、既に
コード設定された工事項目と同じ工種・細目コードを設
定する場合に、これからコード設定する工事項目につい
て発注を依頼したい業者が、既にコード設定を行った工
事項目の発注依頼業者と同じである場合には、この工事
項目に設定した細々目コードと同じコードを、表示欄C
43に表示させる。一方、発注を依頼したい業者が、既
にコード設定を行った工事項目の発注依頼業者と異なる
場合には、表示欄C44に表示される細々目コード以外
の細々目コードを、表示欄C43に表示させる。
【0099】次に、設定ボタンC62(または、ボタン
C63)をクリックすると、CPU2は、表示欄C41
〜C43に表示された工種・細目・細々目コードと、発
注区分選択欄C5で選択した発注区分とを、データ表示
部C1で選択した工事項目に対応づけて、予算データベ
ース41に記憶させる。ここで、発注区分を「契約」か
ら「一般」に変更した場合には、CPU2は、発注区分
を変更した工事項目について、原価管理データを初期化
する処理を行う。具体的には、一般対応予算金額のデー
タとして、発注区分変更前の未発注分対応予算金額と同
じ数値を予算データベース41に記憶させる。また、一
般今後見込金額のデータとして、発注区分変更前の今後
見込金額と同じ数値を記憶させる。また、一般最終金額
のデータとして、発注区分変更前の未発注分最終金額と
同じ数値を記憶させる。また、データ表示部C1におい
て選択した工事項目が種目(大項目)、または科目(中
項目)である場合には、CPU2は、工種コードのみを
予算データベース41に記憶させ、細目・細々目コード
は予算データベース41に記憶させない。
【0100】その後、発注残管理画面Aを表示装置が表
示する場合には、例えば、図11に示すように、CPU
2の表示制御により、データ表示部A2に設けられた工
種・細目・細々目コードの各列A21〜A23に、予算
データベース41に記憶された工種・細目・細々目コー
ドをそれぞれ表示する。また、アイコンA42をクリッ
クして列の表示/非表示を設定し、”契/般”の列をデ
ータ表示部A2に表示した場合には、発注区分を「一
般」に設定した工事項目の行において、”契/般”の列
に「般」を表示する(図示省略)。また、発注区分が
「一般」である工事項目の行を、色づけして表示する
(図示省略)。また、CPU2は、発注区分が「一般」
である工事項目について、発注残管理画面A上で入力装
置5が予算データを変更できないように制御して、後述
するステップS7〜S11の処理を行えないように設定
する。
【0101】なお、異なる階層に属する工事項目であっ
ても、同じコード番号を付加することができる。また、
発注残管理画面A上で、工種・細目・細々目コードの列
に、入力装置5が直接コードを入力することもできる。
また、発注残管理画面A上でアイコンA45をクリック
して発注区分設定画面(図示省略)を表示させ、発注区
分設定画面上で発注区分を設定することも可能である。
また、工種・細目・細々目コードの設定処理(ステップ
S6)は、上述したステップS4・S5の前に行うもの
としても良い。
【0102】<仮契約番号付加>次に、ステップS7
で、工事項目ごとに仮契約番号を付加する処理を行う。
仮契約番号の付加は、例えば、図11に示す発注残管理
画面A上で行う。具体的には、仮契約番号の付加方法に
は、主に次の三種類がある。
【0103】1.個別項目ごとに仮契約番号を付加する
方法 まず、表示装置が、仮契約番号を個別の工事項目に付加
するための個別番号付加画面(図示省略)を表示する。
個別番号付加画面には、仮契約番号を自動で連番表示す
る表示欄が設けられている。
【0104】次に、個別番号付加画面を表示した状態
で、発注残管理画面A上において、仮契約番号を付した
い工事項目の行における仮契約番号(仮No)の表示欄
(例えば、図11に示す表示欄A72)を、マウスなど
がクリックする。すると、CPU2が、クリック選択し
た工事項目に対応づけて、個別番号付加画面上に表示さ
れた仮契約番号を予算データベース41に記憶させ、仮
契約番号を付加する。また、表示装置が、クリックした
仮契約番号の表示欄A72に、付加した仮契約番号を表
示する。
【0105】2.複数項目ごとに仮契約番号を付加する
方法 まず、表示装置が、仮契約番号を複数の工事項目に付加
するための複数番号付加画面(図示省略)を表示する。
複数番号付加画面には、上述の個別番号付加画面に設け
られる仮契約番号の表示欄とほぼ同様の構成の表示欄が
設けられている。この表示欄では、入力装置5が任意の
数値を入力して仮契約番号を設定することも可能となっ
ている。また、複数番号付加画面には、発注残管理画面
Aのデータ表示部A2に表示されている工事項目のう
ち、工種・細目・細々目コードが既に設定されている工
事項目のみが一覧表示されている。
【0106】次に、複数番号付加画面上に一覧表示され
た工事項目の中から、仮契約番号を付加したい工事項目
を選択し、その後、番号付加を確定すると、CPU2
が、選択した工事項目に対応づけて、仮契約番号の表示
欄に表示された仮契約番号を予算データベース41に記
憶させる。その後、複数番号付加画面を閉じると、表示
装置が、データ表示部A2内の仮契約番号の表示欄に、
付加した仮契約番号を表示する。
【0107】3.工種・細目・細々目コードごとに仮契
約番号を付加する方法 まず、表示装置が、工種・細目・細々目コード別に仮契
約番号を一括付加するための番号一括付加画面(図示省
略)を表示する。番号一括付加画面には、複数番号付加
画面に設けられる仮契約番号の表示欄と同様の構成の表
示欄が設けられている。また、番号一括付加画面には、
上述のステップS6で設定した工種・細目・細々目コー
ドを、それぞれプルダウンにより入力可能な工種・細目
・細々目コード入力欄が設けられている。
【0108】次に、番号一括付加画面上で、工種・細目
・細々目コード入力欄において工種・細目・細々目コー
ドをそれぞれ選択入力する。ここで、番号一括付加画面
でデータを抽出するためのボタンをクリックすると、C
PU2が、工種・細目・細々目コード入力欄に入力され
たコードが設定されている工事項目を抽出して、表示装
置に、抽出した工事項目を番号一括付加画面内に一覧表
示させる処理を行うようになっている。
【0109】次に、番号付加の確定を行うと、CPU2
が、選択した工種・細目・細々目コードが設定されてい
る全ての工事項目にそれぞれ対応づけて、仮契約番号の
表示欄に表示された仮契約番号を予算データベース41
に記憶させる。その後、番号一括付加画面を閉じると、
表示装置が、データ表示部A2内の仮契約番号の表示欄
に、付加した仮契約番号を表示する。
【0110】なお、上述した仮契約番号付加処理におい
ては、異なる階層に属する工事項目に、同じ数値の仮契
約番号を付加することも可能となっている。また、上述
の三種類の仮契約番号の付加方法に限らず、発注残管理
画面A上で、データ表示部A2内の仮契約番号の表示欄
に仮契約番号を入力装置5が直接入力して、仮契約番号
を付加することも可能である。
【0111】<仮契約処理(購買依頼処理)>次に、工
事現場から購買部署へ購買依頼する際(発注を行う際)
に、ステップS8の仮契約処理を行う。まず、図5に示
すように、ステップS51で、例えば、図14に示す発
注集計画面Dを表示装置が表示する。発注集計画面Dに
は、仮契約番号選択部D1、データ表示部D2、累計表
示部D3、アイコン表示部D4が設けられている。
【0112】仮契約番号選択部D1では、左欄D11に
上述したステップS7で付加した仮契約番号を、中央欄
D12に契約の進捗状況を、右欄D13に工種コードを
それぞれ対応づけてプルダウン表示できるようになって
おり、仮契約番号を選択入力することが可能である。こ
こで、中央欄D12には、左欄D11に表示される仮契
約番号が付加された工事項目について、まだ購買部署に
購買依頼していない(発注を行っていない)場合に
「未」が表示され、購買依頼済(発注済)であって、購
買確定処理を行っておらず、かつ、後述する仮購買確定
処理を行っていない場合に「済」が表示され、後述する
仮購買確定処理を行っており、かつ、購買確定処理を行
っていない場合に、丸括弧付きで後述する仮の契約番号
が表示され、購買確定済である場合に契約番号が表示さ
れる。
【0113】仮契約番号選択部D1で仮契約番号(図1
4においては「1」)を選択入力すると、表示装置は、
選択入力された仮契約番号が対応づけられた工事項目
(図14においては「打設費」、「圧送費」等)に対応
づけられて記憶された各データをデータ表示部D2に一
覧表示する。
【0114】データ表示部D2には、同じ工種コード・
細目コードが付加された工事項目に対応づけられて記憶
されたデータの総計を表示する工種行・細目行(例え
ば、工種行D5、細目行D6など)と、細々目コードが
付加されたそれぞれの工事項目に対応づけられて記憶さ
れたデータを工事項目ごとに表示する細々目行(例え
ば、細々目行D7など)とが設けられている。ここで、
図4に示すステップS41で予算データを分解した工事
項目については、分解後の予算データが細々目行にそれ
ぞれ表示される。
【0115】また、データ表示部D2には、工種・細目
・細々目コード、名称などを表示する表示部D21が設
けられている。また、実行予算金額を表示する列D22
が設けられている。また、スクロールバーD20をスク
ロールすることで、実行予算数量、実行予算単価を表示
する列を列D22の左隣に表示できるようになってい
る。
【0116】また、データ表示部D2には、列D23〜
D27が設けられている。ここで、表示装置は、予算残
数量、予算残金額の列D23・D24に、未発注分対応
予算数量、未発注分対応予算金額をそれぞれ表示する。
また、今回発注予算数量の列D25では、仮契約番号選
択部D1で選択された仮契約番号が付加された各工事項
目について、購買依頼(発注)をまだ行ってない場合
に、発注する発注予算数量を入力可能である。仮契約番
号選択部D1で選択された仮契約番号が付加された各工
事項目について購買依頼(発注)・購買確定を既に行っ
ている場合には、表示装置は、列D25に、仮契約番号
選択部D1で選択された仮契約番号に対応づけて記憶さ
れた発注予算数量を表示する。また、表示装置は、今回
発注予算金額の列D26に、発注予算金額を表示する。
また、発注後残数量の列D27に、列D23に表示され
る予算残数量から、列D25に表示される今回発注予算
数量を減じた数値を表示する。
【0117】また、累計表示部D3には、データ表示部
D2に表示されるデータの累計が表示されている。具体
的には、表示装置は、データ表示部D2に表示されてい
る予算残金額の累計、今回発注予算金額の累計を、表示
部D31・D32にそれぞれ表示する。
【0118】また、アイコン表示部D4には、発注集計
画面D上で各処理を実行させるためのアイコン(例え
ば、アイコンD41〜D44など)が表示されている。
例えば、コピーアイコンD41をクリックすると、CP
U2は、今回発注予算数量の列D25に、列D23に表
示された予算残数量と同じ数値を表示・入力させる。ま
た、「?」マークの計算機アイコンD42をクリックす
ると、表示装置は、掛け率を入力できる掛け率入力画面
(図示省略)を表示する。掛け率入力画面には、データ
表示部D2に表示された工事項目とその実行予算数量と
が一覧表示されている。掛け率入力画面上で、入力装置
5が掛け率をかけたい工事項目を選択するとともに、掛
け率を入力して確定すると、CPU2は、実行予算数量
に、掛け率入力画面で入力した掛け率を乗じた数値を、
今回発注予算数量の列D25に入力する。
【0119】また、印刷アイコンD43をクリックした
場合には、データ表示部D2に表示される各データに基
づいて作成される購買発注確認書、発注集計確認書や金
抜き内訳書などを、出力装置6であるプリンタが印刷す
る処理を行えるようになっている。ここで、購買発注確
認書・発注集計確認書とは、発注集計画面D上に表示さ
れた購買発注内容が記載された帳票であり、購買発注確
認書は購買依頼確定後にのみ印刷可能で、購買依頼の際
に購買部署などへ提出する帳票である。また、発注集計
確認書は、発注する項目・数量などを購買依頼前に確認
するための帳票である。また、金抜き内訳書とは、工事
項目の名称・材質寸法と発注数量とが記載され、発注単
価・発注金額が記載されていない帳票である。
【0120】次に、図5に示すステップS52に先立
ち、仮契約番号選択部D1において、まだ購買依頼(発
注)を行っていない仮契約番号の中から、発注を行う仮
契約番号を選択する。すると、表示装置がデータ表示部
D2に各データを一覧表示する。
【0121】次に、ステップS52で、列D25におい
て、細々目行ごとに発注する発注予算数量を入力する。
数値の入力は、上述したアイコンD41・D42を用い
て行っても良いし、入力装置5が直接数値を入力して行
ってもよい。
【0122】次に、ステップS53で、CPU2は、列
D25に入力・表示された発注予算数量に基づいて、発
注予算金額を算出する。ここで、発注予算数量が、列D
23に表示された予算残数量以下である場合には、発注
予算数量と実行予算単価とを乗じて発注予算金額を算出
する。発注予算数量が予算残数量よりも多い場合には、
予算残数量と実行予算単価との積と、予算残数量を超過
した分の数量と今後見込単価(原価管理データ)との積
と、を足して発注予算金額を算出する。その後、表示装
置は、算出された発注予算金額を列D26に表示する。
なお、工事項目の単位が「式」などである場合には、ス
テップS52を省略するとともに、ステップS53に代
えて発注予算金額を列D26に入力する処理を行う。
【0123】次に、ステップS54で、列D25・D2
6に入力・表示した内容で工事現場から購買部署への購
買依頼を確定する(発注を行う)かどうかを判断する。
具体的には、購買依頼確定アイコンD44をクリックし
たかどうかで判断する。購買依頼を確定した場合には、
ステップS55へ進み、購買依頼を確定しない場合に
は、ステップS57へ進む。
【0124】購買依頼を確定した場合には、ステップS
55で、CPU2は、列D25・D26に入力・表示し
た発注予算数量、発注予算金額それぞれを、仮契約番号
に対応づけて、工事項目ごとに発注データベース43に
記憶させる。すなわち、発注データベース43は、発注
原価、発注数量を記憶する原価記憶手段、発注数量記憶
手段である。また、CPU2は、列D23・D24・D
27に表示した予算残数量、予算残金額、発注後残数量
それぞれを、仮契約番号に対応づけて、工事項目ごとに
発注データベース43に記憶させる。次に、ステップS
56で、後述する原価管理データ書換処理を行い、仮契
約処理を終了する。
【0125】購買依頼を確定しない場合には、ステップ
S57で、仮契約処理を終了してデータを保存するかど
うかを判断する。終了保存しない場合には、スタートに
戻り、再度仮契約処理を行う。終了保存する場合には、
ステップS58へ進み、ステップS55と同様にして、
発注予算数量、発注予算金額、予算残数量、予算残金
額、および発注後残数量をそれぞれ発注データベース4
3に記憶させる。その後、仮契約処理を終了する。
【0126】なお、購買依頼を確定した後に、購買部署
などへ提出する購買発注確認書を、プリンタが印刷する
処理を行うものとしてもよい。また、購買発注確認書を
印刷する処理に代えて、原価管理装置1が備える図示し
ない伝送制御部を介して、購買依頼内容を含むデータ
を、購買部署に送信する処理を行うものとしても良い。
【0127】また、発注済であって、かつ、購買確定処
理や、後述する仮購買確定処理を行っていない分につい
ては、仮契約処理で発注データベース43に記憶させた
発注予算数量、発注予算金額のデータを消去することも
可能である。
【0128】<購買確定処理>次に、購買部署が業者へ
の発注を行った後、業者との契約が確定した際に、図2
に示すステップS9の購買確定処理を行う。まず、図6
に示すように、ステップS61で、例えば、図15に示
す購買確定画面Eを表示装置が表示する。購買確定画面
Eには、仮契約番号選択部E1と、データ表示部E2
と、累計表示部E4と、購買データ入力部E5と、が設
けられている。
【0129】仮契約番号選択部E1では、左欄E11に
上述したステップS8で購買依頼を確定した発注分の仮
契約番号を、中央欄E12に契約の進捗状況を、右欄E
13に工種コードをそれぞれ対応づけてプルダウン表示
できるようになっており、仮契約番号を選択入力するこ
とが可能である。ここで、中央欄E12には、左欄E1
1に表示される仮契約番号が付加された工事項目につい
て、まだ購買確定処理を行っておらず、かつ、後述する
仮購買確定処理を行っていない場合に「未定」が表示さ
れ、後述する仮購買確定処理を行っており、かつ、購買
確定処理を行っていない場合に、丸括弧付きで後述する
仮の契約番号が表示され、購買確定済である場合に契約
番号が表示される。
【0130】仮契約番号選択部E1で仮契約番号(図1
5においては「10」)を選択入力すると、表示装置
は、選択入力された仮契約番号に対応づけられた工事項
目(図15においては「普通型枠」、「打放型枠」等)
に対応づけられて記憶された各データをデータ表示部E
2に一覧表示する。
【0131】データ表示部E2には、図14に示す発注
集計画面Dのデータ表示部D2と同様に、工種行・細目
行(例えば、工種行E71、細目行E72など)、細々
目行(例えば、細々目行E73)とが設けられている。
また、細々目行の一番下の行には、調整行(端数行)
(例えば、端数行E74)が、異なる細々目コードごと
に設けられている。また、データ表示部E2には、工種
・細目・細々目コード、名称などを表示する表示部E2
1が設けられている。
【0132】また、データ表示部E2には、列E22〜
E31が設けられている。ここで、表示装置は、対応予
算数量、対応予算金額の列E22・E24に、発注予算
数量、発注予算金額をそれぞれ表示する。また、対応予
算単価の列E23に、実行予算単価を表示する。また、
今回契約数量の列E25に、業者と契約した契約数量
(列E22に表示した対応予算数量と同じ数値)を表示
する。また、今回契約単価の列E26では、契約単価を
入力可能である。また、今回契約金額の列E27では、
工種行・細目行においては契約金額を入力可能である。
また、細々目行においては、表示装置は、列E25に表
示された今回契約数量と、列E26に入力された今回契
約単価との積を列E27に表示する。また、累計数量の
列E28に、発注データベース43に工事項目ごとに記
憶された発注予算数量の総和を表示する。また、累計金
額の列E29に、購買データベース44に工事項目ごと
に既に記憶された契約金額の総和と、列E27に入力・
表示された今回契約金額と、の合計の数値を表示する。
また、予算残数量の列E30に、実行予算数量から、列
E28に表示された累計数量を減じた数値を表示する。
また、予算残金額の列E31に、実行予算金額から、列
E29に表示された累計金額を減じた数値を表示する。
【0133】また、累計表示部E4には、データ表示部
E2に表示されるデータの累計を表示する表示欄E41
・E42が設けられている。具体的には、表示装置は、
表示欄E41・E42に、データ表示部E2に表示され
ている対応予算金額の累計、今回契約金額の累計をそれ
ぞれ表示する。また、表示欄E42では、入力装置5が
契約金額計を入力可能である。また、購買データ入力部
E5には、契約番号を入力可能な入力部E51、契約業
者名を入力可能な入力部E52などが設けられている。
【0134】次に、図6に示すステップS62に先立
ち、仮契約番号選択部E1において、購買が確定した発
注であって、まだ購買確定処理を終えていない仮契約番
号を選択する。すると、表示装置がデータ表示部E2に
各データを一覧表示する。ここで、選択した仮契約番号
について、契約単価、契約金額、契約金額計の入力をま
だ一度も行っていない場合には、表示装置は、列E23
・E24に表示される対応予算単価、対応予算金額と同
じ数値を列E26・E27に表示し、表示欄E41に表
示される予算金額計と同じ数値を表示欄E42に表示す
る。
【0135】次に、ステップS62で、購買確定した分
の契約単価、契約金額、契約金額計、契約番号、契約業
者名等の購買データをそれぞれ入力する。ここで、契約
単価、契約金額、契約金額計の入力方法には、次の二種
類がある。
【0136】1.契約金額計を固定しない方法 チェック欄E8をクリックしてチェックを外した後、キ
ーボードなどが、表示欄E42に契約金額計を、工種・
細目行において列E27に契約金額を、細々目行におい
て列E26に契約単価を、それぞれ入力する。
【0137】ここで、表示欄E42に契約金額計を入力
した際には、CPU2は、列E24に表示された対応予
算金額の比率に基づいて、契約金額計を按分して契約金
額を算出し、算出した契約金額を、工種・細目・細々目
行において列E27に表示・入力させる処理を行う。ま
た、工種・細目行において列E27に契約金額を入力し
た際には、CPU2は、列E24に表示された対応予算
金額の比率に基づいて、入力した契約金額を按分して細
々目行ごとの契約金額を算出し、算出した契約金額を列
E27に表示させる処理を行う。また、CPU2は、細
々目行において列E27に表示させた契約金額を、列E
25に表示された契約数量で除して契約単価を算出し、
列E26に表示・入力させる処理を行う。ここで、列E
27に表示された契約金額に基づいて契約単価を算出し
た結果、契約単価が整数とならなかった場合には、CP
U2は、列E26に少数第1位を四捨五入した契約単価
を表示・入力させるとともに、細目行の契約金額と、こ
の細目行に関連づけられた工事項目(細目行と同じ細目
コードが付加された細々目の工事項目)の契約金額の総
和との差分を、調整行(端数行)に反映させて、金額を
調整する処理を行う。
【0138】2.契約金額計を固定する方法 まず、表示欄E42に契約金額計を入力する。すると、
CPU2は、入力された契約金額計を按分し、列E26
・E27にそれぞれ数値を入力・表示させる。契約金額
計を按分した時点で契約単価が整数とならなかった場合
には、上述と同様にして、少数第1位を四捨五入した契
約単価を列E26に表示・入力させる。また、その結
果、契約金額と一致しなくなる場合には、その差分を調
整行(端数行)に反映させて、金額を調整する。次に、
チェック欄E8にチェックが入っている状態で、工種
行、細目行において列E27に契約金額を、細々目行に
おいて列E26に契約単価を、それぞれ入力する。
【0139】契約金額や契約単価を入力した結果、デー
タ表示部E2に表示された今回契約金額の総和が、表示
欄E42に入力した契約金額計と一致しなくなる場合に
は、CPU2は、契約金額計と、今回契約金額の総和と
の差分を、調整行(端数行)に反映させ、金額を調整す
る処理を行う。細目行が複数有る場合には、細目行の契
約金額と、細目行に関連づけられた細々目行(工事項
目)の契約金額の総和との差分を、調整行(端数行)に
反映させ、金額を調整する処理を行う。
【0140】また、入力部E52への契約業者名の入力
は、次のようにして行う。まず、マウスなどが契約業者
選択アイコンE61をクリックする。又は、入力部E5
1に契約番号を入力してキーボード上の「Enter」
キーを押す。すると、表示装置は、契約業者名を一覧表
示した業者選択画面(図示省略)を表示する。業者選択
画面上で入力装置5が業者名を選択して業者選択画面を
閉じると、CPU2は、選択された業者名を入力部E5
2に入力させる処理を行う。
【0141】次に、ステップS63で、列E26・E2
7、表示欄E42、購買データ入力部E5に入力した内
容で購買確定するかどうかを判断する。具体的には、購
買確定アイコンE62をクリックしたかどうかで判断す
る。購買を確定した場合には、ステップS64へ進み、
まだ購買を確定せずに入力を変更する場合には、ステッ
プS62へ進む。購買を確定せずに仮購買確定をする場
合には、後述する仮購買確定処理を行う。
【0142】次に、ステップS64で、CPU2は、契
約単価、契約金額、契約金額計、契約番号、契約業者名
を、それぞれ購買データベース44に記憶させる。具体
的には、入力部E51に入力した契約番号を、工事項目
ごとに記憶させる。また、表示欄E42、入力部E52
に入力した契約金額計、契約業者名を、契約番号に対応
づけて記憶させる。また、工種・細目行において列E2
7に入力した契約金額を、工種・細目コードごとに、契
約番号に対応づけて記憶させる。また、細々目行におい
て列E26・E27に入力・表示した契約単価、契約金
額を、工事項目ごとに、契約番号に対応づけて記憶させ
る。また、契約数量を、工事項目ごとに、契約番号に対
応づけて記憶させる。すなわち、購買データベース44
は、発注後に契約が確定した際に契約原価、契約単価を
記憶する原価記憶手段、契約単価記憶手段である。
【0143】次に、ステップS65で、後述する原価管
理データ書換処理を行い、購買確定処理を終了する。購
買確定後においては、CPU2は、契約金額計と、工種
・細目コードごとに記憶させた契約金額とを、購買確定
画面E上で入力装置5が変更入力できないように制御す
る。なお、工事項目ごとに記憶させた契約単価について
は、購買確定処理終了後であっても、変更入力が可能と
なっている。この場合にも、データ表示部E2に細々目
コードごとに表示された調整行(端数行)において契約
金額の調整を行う。
【0144】なお、上述の購買確定処理に先立ち、仮購
買確定処理を行うことが可能である。仮購買確定処理で
は、図15に示すように、入力部E51を「未定」のま
まとし、契約番号を入力しない。また、購買確定処理と
ほぼ同様にして、仮決定した契約金額計を表示欄E42
に必ず入力する。必要に応じて、契約業者名を入力す
る。その後、仮購買確定アイコンE63をクリックす
る。すると、購買確定処理と同様にして、CPU2が契
約数量、契約単価、契約金額、契約番号、契約業者名、
契約金額計を購買データベース44にそれぞれ記憶させ
る処理を行う。ここで、CPU2は、契約金額を、仮の
契約金額として記憶させ、契約番号には、仮契約番号と
同一の番号を仮の契約番号として記憶させる。仮購買確
定後であって、かつ購買確定前であれば、契約業者名、
契約金額と契約金額計を入力装置5が変更入力すること
が可能である。
【0145】<原価管理データ書換処理>ここで、前述
した原価管理データ書換処理について説明する。原価管
理データの書換処理は、工事項目ごとに行う。図4に示
すステップS39で予算データを分解した工事項目につ
いては、分解後の予算データごとに原価管理データの書
換処理を行う。
【0146】まず、図7に示すように、ステップS71
で、CPU2が、予算データベース41、発注データベ
ース43、および購買データベース44に記憶されてい
る各データに基づいて各未発注原価管理データを算出
し、予算データベース41に記憶させる。
【0147】具体的には、発注予算数量の総和を算出
し、これを発注済分対応予算数量のデータとして記憶さ
せる。すなわち、CPU2は、発注数量総和算出手段で
ある。ここで、発注数量の総和が実行予算数量よりも多
い場合には、実行予算数量と同じ数値を発注済分対応予
算数量のデータとして記憶させる。また、実行予算単価
と発注済分予算数量の積を算出し、これを発注済分対応
予算金額のデータとして記憶させる。すなわち、CPU
2は、発注済分予算金額算出手段である。また、発注予
算数量の総和を算出し、これを累計発注数量のデータと
して記憶させる。また、購買データベース44に契約単
価が記憶されている場合には、最も最近に購買が確定し
た契約における契約単価と同じ数値を、累計発注単価の
データとして記憶させ(図7のステップS71に示す
)、購買データベース44に契約単価が記憶されてい
ない場合(具体的には、仮購買確定も購買確定もしてい
ない場合)には、実行予算単価と同じ数値を累計発注単
価のデータとして記憶させる(図7のステップS71に
示す)。また、契約金額の総和と、購買契約がまだ確
定していない発注分における発注予算金額の総和と、の
和を算出し、累計発注金額のデータとして記憶させる。
すなわち、CPU2は原価算出手段である。また、累計
発注数量と同じ数値を、発注済分最終数量のデータとし
て記憶させる。また、累計発注金額と同じ数値を、発注
済分最終金額のデータとして記憶させる。また、発注済
分対応予算金額と発注済分最終金額の差を算出し、発注
済分予算差額のデータとして記憶させる。すなわち、C
PU2は、予算差額算出手段(発注済分予算差額算出手
段)である。
【0148】次に、ステップS72で、CPU2が、予
算データベース41に記憶されている各データに基づい
て各未発注原価管理データを算出し、予算データベース
41に記憶させる。
【0149】具体的には、実行予算数量と累計発注数量
の差を算出し、未発注分対応予算数量のデータとして記
憶させる。すなわち、CPU2は、未発注分予算数量を
算出する未発注分予算数量算出手段である。また、実行
予算単価と未発注分対応予算数量との積を算出し、未発
注分対応予算金額のデータとして記憶させる。すなわ
ち、CPU2は、未発注分予算金額算出手段である。ま
た、実行予算数量と実行予算超過数量との和から発注済
分対応予算数量を減じ、これを今後見込数量のデータと
して記憶させる。また、累計発注単価と同じ数値を、今
後見込単価のデータとして記憶させる。また、今後見込
単価と今後見込数量の積を算出し、今後見込金額のデー
タとして記憶させる。すなわち、CPU2は、今後見込
金額算出手段である。また、今後見込数量と同じ数値
を、未発注分最終数量のデータとして記憶させる。ま
た、今後見込金額と同じ数値を、未発注分最終金額のデ
ータとして記憶させる。また、未発注分対応予算数量と
未発注分最終数量の差を算出し、残数量のデータとして
記憶させる。また、未発注分対応予算金額と未発注分最
終金額の差を算出し、未発注分予算差額のデータとして
記憶させる。すなわち、CPU2は、予算差額算出手段
(未発注分予算差額算出手段)である。また、未発注分
最終数量と未発注分対応予算数量の差を算出し、実行予
算超過数量のデータとして記憶させる。
【0150】原価管理データ書換処理で予算データベー
ス41に記憶された発注済原価管理データと未発注原価
管理データは、例えば、図16に示すように、上述した
発注残管理画面Aのデータ表示部A2内で確認できるよ
うになっている。ここで、原価管理データの表示例につ
いて説明する。
【0151】未発注分対応予算数量が0でない場合に
は、発注済原価管理データと未発注原価管理データと
が、上行と下行(例えば、「土間スラブコンクリート」
の上行A61と下行A62)とに分別されて表示され
る。上行A61は色づけして表示される。また、CPU
2は、上行A61において入力装置5が数値を入力でき
ないように制御する。
【0152】上行A61と下行A62には、基礎予算デ
ータである工種・細目・細々目コード、名称などのデー
タがそれぞれ表示される。ここで、細目・細々目コード
の列A22・A23においては、上行A61ではコード
が左寄せで表示され、下行A62ではコードが右寄せで
表示される。また、下行A62において細々目コードの
表示欄A73をクリックすると、表示装置は、表示欄A
73内に「(細々目コード)−(その工事項目について
発注を行った回数に1を足した数値)」を表示する。
【0153】また、上行A61には、実行予算数量、実
行予算単価、実行予算金額などのデータがそれぞれ表示
される。また、上行A61の仮契約番号の表示欄A74
には、その工事項目について購買が確定している場合
に、最も最近に購買確定した契約の仮契約番号が表示さ
れ、その工事項目について購買がまだ確定していない場
合には、最も最近に購買依頼した発注分の仮契約番号が
表示される。また、上行A61には、各発注済原価管理
データと、支出管理データとがそれぞれ表示される。
【0154】また、下行A62には、各未発注原価管理
データがそれぞれ表示される。ここで、CPU2は、下
行A62において、細々目コード、仮契約番号、今後見
込数量、今後見込単価を、各列において入力装置5が入
力できるように制御する。これにより、未発注分につい
てさらに発注する場合において、発注する業者を変更す
る際に、細々目コードを変更することができ、また、仮
契約番号を新たに付加することができる。また、図7に
示す後述するステップS76において、今後見込数量、
今後見込単価を入力できる。
【0155】未発注分対応予算数量が0である場合(具
体的には、実行予算数量分すべて発注した場合)には、
発注済原価管理データと未発注原価管理データとが一つ
の行に表示される(例えば、「捨コンクリート」の行A
63や「増打コンクリート」の行A64など)。行A6
3・A64には、各基礎予算データが表示される。ま
た、対応予算を表示する列には、発注済分対応予算数
量、発注済分対応予算金額がそれぞれ表示される。ま
た、累計発注数量、累計発注単価、累計発注金額、今後
見込数量、今後見込単価、今後見込金額がそれぞれ表示
される。また、最終数量を表示する列には、発注済分最
終数量と未発注分最終数量との和が表示される。また、
最終金額を表示する列には、発注済分最終金額と未発注
分最終金額との和が表示される。また、未発注原価管理
データである残数量が表示される。また、予算差額を表
示する列には、発注済分予算差額と未発注分予算差額と
の和が表示される。また、細々目コードの表示欄A75
には、「(細々目コード)−(その工事項目について発
注を行った回数に1を足した数値)」が表示される。ま
た、例えば、行A63に示すように、細々目コードの表
示欄A75のみが色づけされて表示される。また、CP
U2は、行A63において、仮契約番号、今後見込数
量、今後見込単価を、各列において入力装置5が入力で
きるように制御する。
【0156】また、発注を行った工事項目を示す行にお
いて、契約番号の表示欄(例えば、表示欄A76など)
をクリックすると、表示装置は、発注履歴表示画面(図
示省略)を表示する。発注履歴表示画面上では、クリッ
クした工事項目に対応づけられて記憶された仮契約番号
を付加した全ての工事項目について、対応予算金額や、
契約金額、月支出金額、累計支出金額などの各データを
確認できるようになっている。ここで、上述した仮購買
確定処理を行った場合には、仮の契約番号が丸括弧付で
表示され、これに対応づけて各データが一覧表示され
る。
【0157】次に、図7に示すステップS73で、今後
の見込みを変更するかどうかを判断する。今後見込を変
更する場合には、ステップS74に先立ち、表示装置
が、例えば図9に示す発注残管理画面Aを表示する。次
に、アイコンA42をクリックして、列の表示/非表示
を設定し、今後見込数量、今後見込単価の列をデータ表
示部A2に表示する。
【0158】次に、ステップS74で、入力装置5のキ
ーボードなどが、データ表示部A2において、変更後の
今後見込数量や今後見込単価を入力する。すなわち、入
力装置5は、今後見込数量を入力する今後見込数量入力
手段である。また、CPU2が、入力された各データを
予算データベース41に記憶させる。
【0159】次に、ステップS75で、未発注原価管理
データを算出しなおして、算出したデータを予算データ
ベース41に記憶させる処理を行う。具体的には、CP
U2は、今後見込単価と今後見込数量との積を算出し、
今後見込金額のデータとして記憶させる。また、今後見
込数量と同じ数値を、未発注分最終数量のデータとして
記憶させる。また、今後見込金額と同じ数値を、未発注
分最終金額のデータとして記憶させる。また、CPU2
は、未発注分対応予算数量と未発注分最終数量の差を算
出し、残数量のデータとして記憶させる。すなわち、C
PU2は、残数量を算出する残数量算出手段である。ま
た、未発注分対応予算金額と未発注分最終金額の差を算
出し、未発注分予算差額のデータとして記憶させる。ま
た、未発注分最終数量と未発注分対応予算数量の差を算
出し、実行予算超過数量のデータとして記憶させる。こ
のようにデータを算出し直すと、データ表示部A2の各
列には、新たに算出された各データが表示される。ステ
ップS75を終えると、ステップS73へ進む。また、
ステップS73で今後見込を変更しないと判断した場合
には、原価管理データ書換処理を終了する。原価管理デ
ータ書換処理を終えて、購買確定処理を終了すると、図
2に示すステップS10へ進み、ここでさらに発注する
かどうかを判断する。ここでさらに発注する場合には、
ステップS7へ進む。ここでさらに発注をしない場合に
は、ステップS11へ進む。
【0160】<出来高管理処理>次に、ステップS11
で、出来高管理処理を行う。まず、CPU2の表示制御
により、既に購買が確定した契約について、契約番号、
契約業者名、工事項目の名称などの各データを一覧表示
した注文一覧画面(図示省略)を表示装置が表示する。
【0161】注文一覧画面上で、出来高管理を行いたい
契約番号を入力装置5が選択すると、表示装置は、例え
ば、図17に示す出来高検収管理画面Fを表示する。出
来高検収管理画面Fには、購買データ表示部F1と、デ
ータ表示部F2と、累計表示部F4と、処理年月、請求
年月を表示する表示部F51・F52と、が設けられて
いる。ここで、請求年月とは、協力業者から請求書が工
事現場に来る年月(出来高管理を行う年月)を意味し、
具体的には、処理年月の次の月である。
【0162】購買データ表示部F1には、注文一覧画面
上で選択した契約番号を表示する表示欄F11と、選択
した契約番号に対応づけられて記憶された契約業者名を
表示する表示欄F12とが設けられている。
【0163】データ表示部F2には、選択した契約番号
(図17においては「8」)が対応づけられた工事項目
(図17においては「捨コンクリート」、「土間スラブ
コンクリート」等)に対応づけられて記憶されたデータ
が一覧表示されている。
【0164】データ表示部F2には、図14に示す発注
集計画面Dのデータ表示部D2と同様に、工種行・細目
行(例えば、工種行F71、細目行F72など)と、細
々目行(例えば、細々目行F73)とが設けられてい
る。また、データ表示部F2には、工種・細目・細々目
コード、名称を表示する列F21・F22が設けられて
いる。
【0165】また、データ表示部F2には、列F23〜
F33が設けられている。ここで、表示装置は、今回契
約高の列F23〜F25に、契約数量、契約単価、契約
金額をそれぞれ表示する。また、前月迄出来高累計の列
F26・F27には、表示部F51に表示される処理年
月迄の期間に対応づけて既に出来高データベース45に
記憶された出来高数量の累計、出来高金額の累計をそれ
ぞれ表示する。また、今月出来高の列F28・F29で
は、表示部F52に表示される請求年月の出来高数量、
出来高金額をそれぞれ入力可能である。また、今月迄出
来高累計数量の列F30では、列F26に表示された前
月迄出来高累計数量と、列F28に表示された今月出来
高数量との和を表示する。また、今月迄出来高累計金額
の列F31では、列F27に表示された前月迄出来高累
計金額と、列F29に表示された今月出来高金額との和
を表示する。また、列F30・F31では、入力装置5
が請求年月までの出来高数量の累計、出来高金額の累計
をそれぞれ入力可能である。また、表示装置は、契約残
高数量の列F32に、列F23に表示された今回契約高
数量と、列F30に表示された今月迄出来高累計数量と
の差分を表示する。また、契約残高金額の列F33に、
列F25に表示された今回契約高金額と、列F31に表
示された今月迄出来高累計金額との差分を表示する。
【0166】また、累計表示部F4には、前述した注文
一覧画面で選択された契約番号に対応づけられたデータ
の累計を表示する表示欄F41〜45が設けられてい
る。具体的には、表示装置は、表示欄F41・F42
に、支出データベース46に記憶されている処理年月の
契約当月支出金額、契約累計支出金額をそれぞれ表示す
る。また、表示欄F43に、購買データベース44に記
憶されている契約金額計を表示する。また、支払残の表
示欄F44に、表示欄F43に表示される契約金額計
と、表示欄F42に表示される累計支出計との差分を表
示する。また、表示欄F45に、列F29に入力される
今月出来高金額の累計を表示する。
【0167】次に、出来高検収管理画面F上で、入力装
置5が、細々目行において列F28〜F31に、今月出
来高数量、今月出来高金額、今月迄出来高累計数量、今
月迄出来高累計金額のデータを入力する。ここで、列F
28〜F31のいずれかの列に数値を入力した際に、C
PU2は、数値を入力した列以外の他の三つの列にも、
それぞれ数値を入力させる処理を行う。このとき、今月
出来高金額が、今月出来高数量と、列F24に表示され
た今回契約高単価との積と同じ数値となるようにし、か
つ、今月迄出来高累計数量が、列F26に表示された前
月迄出来高累計数量と今月出来高数量との和と同じ数値
となるようにし、かつ、今月迄出来高累計金額が、列F
27に表示された前月迄出来高累計金額と今月出来高金
額との和と同じ数値となるようにして、数値をそれぞれ
入力させる。
【0168】次に、CPU2は、列F28・F29に入
力された出来高数量、出来高金額を、工事項目ごとに、
請求年月、契約番号に対応づけて出来高データベース4
5にそれぞれ記憶させる。なお、印刷アイコンF6をク
リックして、CPU2が、出来高検収管理画面F上に表
示された各データを記載した出来高検収管理明細帳票を
プリンタに印刷させる処理を行うことも可能である。
【0169】<繰り越し処理>次に、図2に示すステッ
プS12で、繰り越し処理を行う。具体的には、CPU
2が、工事概要データベース42に記憶されている処理
年月を、次の月に書き換える。また、書換後の処理年月
における各工事項目の契約当月支出金額、一般当月支出
金額として「0」(ゼロ)を記憶させるとともに、書換
後の処理年月における各工事項目の契約累計支出金額、
一般累計支出金額として、書換前の処理年月におけるデ
ータと同じ値を記憶させる。これにより、後述する支出
管理処理において、次月の各当月支出金額のデータを読
み込める様にする。
【0170】<支出管理処理>次に、ステップS13
で、支出管理処理を行う。まず、図8に示すように、ス
テップS81で、支出金額のデータを、他の装置や記録
媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク等)な
どから取り込むかどうかを判断する。データを取り込む
場合にはステップS82へ進み、取り込まない場合には
ステップS85へ進む。
【0171】データを取り込む場合、まず、ステップS
82で、CPU2は、契約当月支出金額、一般当月支出
金額のデータを読み込む処理を行う。ここで、取り込ま
れる各支出金額のデータは、あらかじめ記録媒体(例え
ば、フロッピー(登録商標)ディスク等)に、処理年
月、店所コード、工事コード、工種・細目・細々目コー
ドの各データに対応づけられて記憶されている。契約当
月支出金額のデータについては、さらに契約番号のデー
タに対応づけられて記憶されている。
【0172】データの読込処理においては、CPU2
は、各支出金額のデータに対応づけられている処理年
月、店所コード、工事コード、工種・細目・細々目コー
ドの各データが、予算データベース41、工事概要デー
タベース42に記憶された各データと一致するかどうか
を判断する。契約当月支出金額のデータについては、契
約番号のデータが一致するかどうかも判断する。また、
CPU2は、記録媒体にあらかじめ記憶された各支出金
額のデータが、支出データベース46に既に記憶されて
いるかどうかを判断する。
【0173】次に、ステップS83で、上述の各データ
が全て一致しており、かつ、支出金額のデータがまだ支
出データベース46に記憶されていない場合にのみ、読
み込んだ契約当月支出金額、一般当月支出金額のデータ
を、処理年月(図18においては、2000年11月)
に対応づけて、CPU2が支出データベース46に記憶
させる処理を行う。
【0174】ステップS82・S83の後、表示装置
は、例えば、図18に示す支出金読込画面Gを表示す
る。支出金読込画面Gには、ステップS82で読み込ん
だ契約当月支出金額および一般当月支出金額(当月支
出)が、工種・細目・細々目コードなどの各データとと
もに一覧表示されている。
【0175】支出金読込画面Gにおいては、ステップS
83で支出データベース46に記憶された支出金額のデ
ータを示す行に、黒丸G5が表示される。また、既に支
出データベース46に記憶されている支出金額のデータ
を示す行に、「済」が表示される(図示省略)。
【0176】支出金読込画面G上では、工種・細目・細
々目コードや契約番号(契約No.)を変更して、再度ス
テップS82のデータ読込処理を行えるようになってい
る。具体的には、まず、黒丸G5がついていない行の表
示欄G1〜G4内において、入力装置5が工種・細目・
細々目コード、契約番号を書き換える。その後、アイコ
ンG6をクリックすると、CPU2は、上述と同様に、
各種データが一致するかどうか、各支出金額のデータが
支出データベース46に既に記憶されているかどうか、
の判断を行う。この結果、各種データが一致し、かつ、
支出金額のデータがデータベースに記憶されていない場
合に、CPU2は、支出金額のデータを処理年月に対応
づけて支出データベース46に記憶させる。
【0177】工種・細目・細々目コード、契約番号を変
更し、アイコンG6をクリックすることにより、支出金
額のデータが支出データベース46に記憶された場合に
は、表示装置は、支出金読込画面Gにおいて、この支出
金額のデータを示す行に、二重丸G7を表示する。
【0178】次に、ステップS84で、CPU2は、支
出データベース46に記憶させた各支出金額のデータに
基づいて、契約累計支出金額、一般累計支出金額を算出
し、これを支出データベース46に記憶させる。具体的
には、支出データベース46に記憶されている、処理年
月の前月の契約累計支出金額と、処理年月の契約当月支
出金額との和を算出し、処理年月の契約累計支出金額と
して記憶させる。また、処理年月の前月の一般累計支出
金額と、処理年月の一般当月支出金額との和を算出し、
処理年月の一般累計支出金額として記憶させる。処理年
月の前月の契約累計支出金額、一般累計支出金額が、支
出データベース46に記憶されていない場合には、処理
年月の契約当月支出金額、一般当月支出金額と同じ数値
をそれぞれ、処理年月の契約累計支出金額、一般累計支
出金額のデータとして記憶させる。また、発注区分が
「一般」である工事項目については、同じ工種・細目・
細々目コードに対応づけられて記憶された実行予算金額
の総和から、処理年月の一般累計支出金額を減じて、こ
れを一般今後支出金額のデータとして記憶させる。
【0179】上述したステップS81で支出金額のデー
タを取り込まないと判断した場合には、まず、ステップ
S85に先立ち、支出金額のデータを入力するための画
面を表示装置が表示する。その後、ステップS85で、
契約当月支出金額、契約累計支出金額、一般当月支出金
額、一般累計支出金額をそれぞれ入力する処理を行う。
【0180】ここで、発注区分が「契約」である工事項
目について、契約当月支出金額および契約累計支出金額
を入力する処理を行う場合には、まず、例えば、図19
に示す注文一覧画面Hを表示装置が表示する。注文一覧
画面Hには、工事概要データ表示部H1、データ表示部
H2、累計表示部H3が設けられている。
【0181】工事概要データ表示部H1には、工事概要
データである店所コード、工事コード、処理年月などを
表示する表示部(例えば、表示部H11〜H13等)が
設けられている。
【0182】データ表示部H2には、購買確定処理を行
った契約番号(図19においては「注文No.」と記載)
と、これに対応する契約業者名、工種・細目・細々目コ
ード、および工種名を一覧表示する表示部H21が設け
られている。
【0183】また、データ表示部H2には、表示部H2
1に表示された契約番号、工種・細目・細々目コードに
対応づけられて記憶された各データの累計を表示する列
H22〜H26が設けられている。ここで、表示装置
は、注文金額の列H22に、購買データベース44に記
憶された契約金額の累計を表示する。また、前月迄累計
支出の列H23に、表示部H13に表示される処理年月
の前月(図19においては、2000年8月)に対応づ
けて支出データベース46に記憶された契約累計支出金
額を表示する。また、注文当月支出の列H24では、処
理年月の契約当月支出金額を入力可能である。なお、繰
り越し処理後、まだ支出管理処理においてデータ入力を
行っていない場合には、列H24の欄は空白となってい
る。また、表示装置は、注文累計支出の列H25に、列
H23に表示された前月迄累計支出と、列H24に入力
された注文当月支出との和を表示する。また、列H25
では、入力装置5が、処理年月の契約累計支出金額を入
力可能である。また、表示装置は、支払残の列H26
に、列H22に表示された注文金額から、列H25に表
示された注文累計支出を減じた数値を表示する。
【0184】また、累計表示部H3には、各表示欄H3
1〜H33が設けられている。ここで、表示装置は、対
応予算の表示欄H31に、発注区分が「契約」である工
事項目全ての発注済分対応予算金額の総計を表示する。
また、注文金額の表示欄H32に、発注区分が「契約」
である工事項目全ての契約金額の総計を表示する。ま
た、予算差額の表示欄H33に、表示欄H31に表示さ
れた対応予算から、表示欄H32に表示された注文金額
を減じた数値を表示する。
【0185】次に、上述の注文一覧画面Hを表示した
後、列H24・H25に、処理年月の契約当月支出金
額、契約累計支出金額をそれぞれ入力する。ここで、列
H24に処理年月の契約当月支出金額を入力した場合に
は、CPU2は、列H23に表示された前月迄累計支出
と、入力した処理年月の契約当月支出金額との和を、注
文累計支出の列H25に表示・入力させる処理を行う。
その後、後述するステップS86へ進む。
【0186】また、発注区分が「一般」である工事項目
について、一般当月支出金額および一般累計支出金額を
入力する処理を行う場合には、まず、一般支出管理画面
(図示省略)を表示装置が表示する。一般支出管理画面
には、図19に示す注文一覧画面Hの工事概要データ表
示部H1とほぼ同様の構成の工事概要データ表示部と、
データ表示部、累計表示部が設けられている。
【0187】一般支出管理画面に設けられるデータ表示
部には、発注区分が「一般」である工事項目の工種・細
目・細々目コード、工種名、購買先の業者名を一覧表示
する列が設けられている。
【0188】また、データ表示部には、上述の列の右側
に、工種・細目・細々目コードに対応づけられて記憶さ
れた、発注区分が「一般」である工事項目の各データの
累計を表示する列が、左側から右側へ以下に説明する順
番に並設されている。具体的には、予算データベース4
1に記憶されている一般対応予算金額の累計を表示する
列が設けられている。また、支出データベース46に記
憶されている処理年月の前月の一般累計支出金額を表示
する列が設けられている。また、一般当月支出金額を入
力可能な列が設けられている。なお、繰り越し処理後、
まだ支出管理処理においてデータ入力を行っていない場
合には、この列の入力欄は空白となっている。また、処
理年月の前月の累計支出金額と一般当月支出金額との和
(一般累計支出金額)を表示する列が設けられている。
この列では、入力装置5が、処理年月の一般累計支出金
額を入力可能である。また、同じ工種・細目・細々目コ
ードに対応づけられて記憶された実行予算金額の総和か
ら、処理年月の一般累計支出金額を減じた数値(一般今
後支出金額)を表示する列が設けられている。この列で
は、入力装置5が、処理年月の一般今後支出金額を入力
可能である。また、一般累計支出金額と一般今後支出金
額との和を表示する最終支出金額の列が設けられてい
る。また、対応予算金額の累計と最終支出金額との差額
(予算差額)を表示する列が設けられている。
【0189】また、累計表示部には、発注区分が「一
般」である工事項目の一般対応予算金額の累計を表示す
る表示欄と、発注区分が「一般」である工事項目の一般
最終支出金額の累計を表示する表示欄とが設けられてい
る。また、一般支出管理画面には、購買先業者名を入力
するための契約業者選択アイコン(ヘルメットアイコ
ン)が設けられている。
【0190】次に、データ表示部内で、処理年月の一般
当月支出金額、一般累計支出金額を入力する。ここで、
処理年月の一般当月支出金額を入力した場合には、CP
U2は、処理年月の前月の一般累計支出金額と、入力し
た処理年月の一般当月支出金額との和を、処理年月の一
般累計支出金額として列に表示・入力させる処理を行
う。また、一般累計支出金額を入力すると、CPU2
は、実行予算金額の累計から、一般累計支出金額を減じ
た数値を、一般今後支出金額の列に表示する。ここで、
列に表示した一般今後支出金額を変更する場合には、入
力装置5が変更後の一般今後支出金額を入力する。ま
た、工事項目について購買先の業者が決まっている場合
には、この工事項目の行において、前月迄累計支出の列
より右側を選択した状態で、購買確定処理と同様にし
て、契約業者選択アイコン(ヘルメットアイコン)をク
リックし、購買先業者名を入力する。以上の処理を終え
ると、ステップS86へ進む。
【0191】次に、ステップS86で、CPU2は、契
約当月支出金額、契約累計支出金額、一般当月支出金
額、および一般累計支出金額を、それぞれ支出データベ
ース46に記憶させる。また、発注区分が「一般」であ
る工事項目については、一般今後支出金額と、購買先業
者名の各データを支出データベース46に記憶させる。
【0192】次に、ステップS87で、CPU2は、ス
テップS83・S84・S86で支出データベース46
に記憶させた各支出金額を按分し、各工事項目毎に月支
出金額および累計支出金額をそれぞれ算出する。ここ
で、発注区分が「契約」である工事項目においては、処
理年月(繰り越し処理前の月における請求年月)につい
て出来高管理処理を行っている場合には、その出来高数
量、出来高金額の比率に基づいて、契約当月支出金額を
按分し、処理年月について出来高管理処理を行っていな
い場合には、購買データベース44に記憶されている契
約金額の比率に基づいて、契約当月支出金額を按分す
る。
【0193】出来高の比率に基づいて按分する例につい
て、図20を参照して説明する。例えば、繰り越し処理
前の月の出来高査定(表I)において、同じ工種・細目
・細々目コードが付加された工事項目A〜Cの出来高金
額が、それぞれ5万、3万、2万であったとする。この
とき、工事項目A〜Cの出来高金額の総計は10万であ
り、工事項目A〜Cの出来高金額の割合は、5:3:2
である。この際、繰り越し処理後の処理年月の支出管理
(表J)に示すように、工事項目A〜Cの工種・細目・
細々目コードに対応づけて記憶させた処理年月の契約当
月支出金額が15万である場合には、15万が5:3:
2の割合で按分され、工事項目A〜Cの各月支出金額
が、それぞれ7万5千、4万5千、3万となる。
【0194】また、例えば、繰り越し処理前の月の出来
高査定において、出来高金額が0である工事項目があっ
た場合には、繰り越し処理後の処理年月の支出管理にお
いて支出金額が按分されず、月支出金額が0となる。
【0195】また、発注区分が「一般」である工事項目
においては、実行予算金額に基づいて、一般月累計支出
金額が按分される。
【0196】按分された各工事項目の月支出金額は、各
工事項目ごとのデータを一覧表示する細々目別支出管理
画面上で確認できるようになっている。
【0197】発注区分が「契約」である工事項目につい
ては、図19に示す注文一覧画面H上において、注文金
額の列H22より左側をクリック選択すると、表示装置
は、例えば、図21に示す細々目別支出管理画面Kを表
示する。細々目別支出管理画面Kには、購買データ表示
部K1、データ表示部K2、累計表示部K4がそれぞれ
設けられている。購買データ表示部K1には、注文一覧
画面H上でクリック選択した注文金額に対応する工事項
目の契約業者名、契約番号を表示する表示欄K11・K
12が設けられている。
【0198】また、データ表示部K2には、図14に示
す発注集計画面Dのデータ表示部D2と同様に、工種行
・細目行(例えば、工種行K5、細目行K6)、細々目
行(例えば、細々目行K7)が設けられている。また、
図15に示す購買確定画面Eのデータ表示部E2と同様
に、細々目行の一番下の行に、図示しない調整行(端数
行)が設けられている。
【0199】また、データ表示部K2には、表示欄K1
2に表示された契約番号に対応づけられて記憶された各
データを表示する列(例えば、列K21〜K31)が設
けられている。ここで、表示装置は、列K21に、工事
項目の実行予算数量、実行予算単価、実行予算金額の各
データを表示する。また、列K22に、表示欄K12に
表示された契約番号に対応する分の対応予算数量、対応
予算金額の各データを表示する。また、今回発注の列K
23に、購買データベース44に記憶された契約数量、
契約金額の各データをそれぞれ表示する。また、前月迄
出来高累計数量の列K24に、支出データベース46に
記憶された処理年月の前月の累計支出金額を、購買デー
タベース44に記憶された契約単価で除した数値を表示
する。また、前月迄出来高累計金額の列K25に、支出
データベース46に記憶された処理年月の前月の累計支
出金額を表示する。また、今月出来高数量の列K26
に、ステップS87で算出した処理年月の月支出金額
を、契約単価で除した数値を表示する。また、今月出来
高金額の列K27に、処理年月の月支出金額を表示す
る。また、今月迄出来高累計数量の列K28に、ステッ
プS87で算出した処理年月の累計支出金額を、契約単
価で除した数値を表示する。また、今月迄出来高累計金
額の列K29に、処理年月の累計支出金額を表示する。
また、列K26〜K29では、入力装置5がそれぞれ数
値を入力可能である。また、契約残高数量の列K30
に、列K23に表示された今回発注数量から、列K28
に表示された今月迄出来高累計数量を減じた数値を表示
する。また、契約残高金額の列K31に、列K23に表
示された今回発注金額から、列K29に表示された今月
迄出来高累計金額を減じた数値を表示する。
【0200】また、累計表示部K4には、列K27に表
示された今月出来高金額の累計を表示する表示欄K41
と、列K29に表示された今月迄出来高累計金額の累計
を表示する表示欄K42とが設けられている。
【0201】また、発注区分が「一般」である工事項目
について、上述した一般支出管理画面上において、一般
対応予算金額の列より左側の列をクリックすると、図2
1に示す細々目別支出管理画面Kに類似した細々目別支
出管理画面(図示省略)を表示装置が表示する。この細
々目別支出管理画面には、一般支出管理画面上で選択し
た対応予算に対応する工種・細目・細々目コードを表示
する表示欄と、この表示欄に表示されたコードに対応す
る各データを一覧表示するデータ表示部が設けられてい
る。
【0202】データ表示部には、各工事項目ごとに、実
行予算金額、一般対応予算金額、処理年月の前月迄の月
支出金額の累計である累計支出金額、処理年月の月支出
金額、処理年月の累計支出金額、今後支出金額を表示す
る列がそれぞれ設けられている。また、処理年月の累計
支出金額と今後支出金額との和(最終支出金額)を表示
する列、一般対応予算金額と最終支出金額との差分(予
算差額)を表示する列がそれそれ設けられている。ま
た、処理年月の月支出金額、処理年月の累計支出金額、
および今後支出金額を表示する列では、入力装置が数値
をそれぞれ入力可能である。
【0203】次に、図8に示すステップS88で、各工
事項目について、処理年月の月支出金額、累計支出金額
を変更するかどうかを判断する。発注区分が「一般」で
ある工事項目については、今後支出金額を変更するかど
うかも判断する。変更する場合には、ステップS89へ
進み、上述した細々目別支出管理画面上の各列に、月支
出金額、累計支出金額(今後支出金額を変更する場合に
は今後支出金額も)を入力する。
【0204】ここで、発注区分が「契約」である工事項
目については、変更後の月支出金額、累計支出金額を入
力した結果、同じ工種・細目・細々目コードの月支出金
額の累計、累計支出金額の累計が、それぞれ契約当月支
出金額、契約累計支出金額と一致しなくなる場合には、
調整行(端数行)において金額調整する処理を行う。
【0205】また、発注区分が「一般」である工事項目
については、変更後の月支出金額、累計支出金額を入力
した結果、同じ工種・細目・細々目コードの月支出金額
の累計、累計支出金額の累計が、それぞれ一般当月支出
金額、一般累計支出金額と一致しなくなる場合には、変
更後の月支出金額、累計支出金額に基づいて、支出デー
タベース46に記憶された一般当月支出金額、一般累計
支出金額のデータを書き換える処理を行う。今後支出金
額を変更した場合においても、同様とする。また、発注
区分が「一般」である工事項目について、今後支出金額
を変更した場合には、実行予算金額から、累計支出金額
と、今後支出金額とを減じて、予算差額を算出し、これ
を細々目別支出管理画面上に表示する処理を行う。その
後、ステップS88へ進む。
【0206】ステップS88で月支出金額、累計支出金
額を変更しないと判断した場合には、ステップS90へ
進み、CPU2が、細々目別支出管理画面の各列に表示
・入力された月支出金額、累計支出金額を、工事項目ご
とに支出データベース46に記憶させる。また、発注区
分が「一般」である工事項目については、今後支出金
額、予算差額も支出データベース46に記憶させる。
【0207】次に、ステップS91で、支出管理データ
を算出し、これを予算データベース41に記憶させる処
理を行う。具体的には、処理年月の月支出金額の総和を
算出し、当月支出金額のデータとして記憶させる。ま
た、処理年月の累計支出金額の総和を算出し、総計支出
金額のデータとして記憶させる。また、購買データベー
ス44に記憶された契約金額の総和と、総計支出金額と
の差分を算出し、支払残金額のデータとして記憶させ
る。
【0208】ここで、発注区分が「一般」である工事項
目については、原価管理データを書き換える処理も行
う。具体的には、CPU2は、一般今後支出金額と同じ
数値を、一般今後見込金額のデータとして予算データベ
ース41に記憶させる。また、処理年月の一般累計支出
金額と一般今後見込金額の和を算出して、一般最終金額
のデータとして記憶させる。また、一般対応予算金額と
一般最終金額との差を算出して、一般予算差額のデータ
として記憶させる。すなわち、CPU2は、予算差額算
出手段である。ステップS91で記憶させた各支出管理
データ、原価管理データは、上述した発注残管理画面A
上で確認できるようになっている。
【0209】以上の処理を終えると、支出管理処理を終
了する。
【0210】<印刷処理>次に、図2に示すステップS
14で、各種の原価管理帳票を、プリンタに印刷させる
処理を行う。印刷処理においては、例えば、工種コード
ごとに各予算データを一覧表にした実績管理表や、工種
・細目・細々目コードごとに各予算データを一覧表にし
た実績管理明細表などの原価管理帳票を印刷可能であ
る。
【0211】実績管理表や実績管理明細表においては、
実行予算金額、対応予算金額、発注金額、契約金額、支
出金額、最終金額、および予算差額などの各予算データ
が記載される。また、請負金額と実行予算金額の累計と
から算出される荒利益、請負金額と最終金額とから算出
される荒利益とが、それぞれ記載される。
【0212】また、実績管理明細表においては、契約業
者名、購買先の業者名が記載される。また、発注金額、
契約金額には、仮契約番号、契約番号が対応づけられて
記載される。ここで、購買依頼迄に設定した仮契約番号
は丸括弧を付けて記載され、仮購買確定処理で設定した
仮の契約番号には四角括弧を付けて記載される。
【0213】上述の印刷処理を行なうにあたり、工事の
経費形態が「共通経費」である場合においては、印刷処
理に先立ち、以下の処理を行う。まず、総合出張所から
按分される現場経費の実行予算金額、当月実績金額、累
計実績金額、今後予定金額の各データを、入力装置5が
入力する。また、累計実績金額と今後予定金額との和
を、最終支出金額のデータとして、表示装置が表示す
る。その後、CPU2が、入力・表示された各データ
を、現場経費の項目として別途、予算データベース41
にそれぞれ記憶させる。
【0214】その後、印刷処理を行う。このとき、各種
の原価管理帳票に記載する事項のうち、上述したステッ
プS1〜S13の処理で予算データベース41に記憶さ
せた現場経費に関する工事項目についての予算データは
記載せず、この代わりに、前述した総合出張所から按分
された現場経費の各データを記載する。また、荒利益の
算出などにおいても、現場経費については、ステップS
1〜S13の処理で予算データベース41に記憶させた
現場経費に関する工事項目についての予算データを考慮
せず、この代わりに、総合出張所から按分されたデータ
を考慮して算出する。なお、上述した印刷処理は、ステ
ップS13までの処理において、適宜行うことが可能で
ある。
【0215】次に、ステップS15で、引き続き原価管
理処理を行うかどうかを判断する。引き続き原価管理処
理を行う場合には、ステップS10へ進み、行わない場
合には、原価管理処理を終了する。
【0216】以上のように、本実施の形態例の原価管理
装置1、原価管理方法では、CPU2は、発注の最小単
位である最下階層の工事項目ごとに、実行予算金額と、
原価(発注予算金額、契約金額)との差額を算出する。
これにより、原価管理を最下階層の工事項目ごとに行
え、よって、予算と原価との差異がどの工事項目におい
て生じているのかが詳細に把握できる。したがって、複
数の工事項目をひとまとめにして原価管理を行っていた
従来に比べ、より厳密な原価管理を行うことができる。
【0217】また、購買依頼時(発注時)における原価
である発注予算金額と、購買確定時における原価である
契約金額との両方を考慮して、現時点での予算差額を正
確に算出できるので、リアルタイムで、より厳密な原価
管理を行える。
【0218】また、工事概要設定(ステップS3)にお
いて、CPU2は、工事概要データベース42に記憶さ
れている予算区分が「暫定予算」または「NET予算」
である場合に実行予算金額を書き換えられるように設定
し、「確定予算」である場合に実行予算金額を書き換え
られないように設定するので、予算が既に確定している
場合に、実行予算が間違って書き換えられてしまうのを
防止できる。また、予算がまだ確定していない場合に
も、暫定の予算データに基づいて原価管理を行うことが
できる。
【0219】また、複合単価分解処理(ステップS5)
において、図4に示すステップS41で予算データを費
目の種類ごとに分割する処理(項目分解)を行い、その
後、分解された予算データごとに仮契約処理、購買確定
処理、出来高管理処理、および支出管理処理を行うの
で、一つの工事項目に複数種類の費目の費用が含まれて
いる場合などにおいても、それぞれの費目の種類ごとに
原価管理を行える。したがって、予算と原価との差異が
どの種類の費目において生じているのかを詳細に把握で
き、より厳密な原価管理を行える。
【0220】また、工種・細目・細々目コード設定(ス
テップS6)においては、図13に示すコード設定画面
C上のボタンC61をクリックして、コードを設定して
いない最下階層の工事項目を抽出できるようにしたの
で、コードの設定忘れを防止できる。
【0221】また、発注区分が「一般」である工事項目
については、CPU2が発注残管理画面A上で入力装置
5が予算データを変更できないように制御し、支出管理
処理(ステップS13)においてのみデータ処理を行え
るようになっているので、発注区分が「契約」である工
事項目と、「一般」である工事項目とで、それぞれデー
タ入力処理が分別されて、よりデータ入力処理を行いや
すくなっている。
【0222】また、仮契約番号付加(ステップS7)に
おいては、契約番号とは別に設定する仮契約番号に対応
づけて各発注データを処理するので、工事現場から購買
部署への購買依頼をするときに契約番号がわからなくて
も、工事現場において発注データのデータ管理を効率よ
く行える。また、三種類の仮契約番号の付加方法を適用
できるので、適切な仮契約番号の付加方法を選択するこ
とで、より手間をかけずに仮契約番号の付加を行える。
【0223】また、仮契約処理(ステップS8)におい
ては、各発注データに基づいて作成される金抜き内訳書
を印刷できるので、発注時に業者に見積依頼する場合に
使用する金抜き内訳書を容易に作成できる。
【0224】また、購買部署へ依頼した後(発注後)に
おいて、購買確定処理(ステップS9)に先立ち、仮購
買確定処理を行うことが可能なので、業者との契約がま
だ確定してない段階において、契約金額のみが先行して
仮決定している場合などにも、仮の契約金額を考慮して
予算差額を算出でき、よりリアルタイムで厳密な原価管
理を行える。
【0225】また、図7に示す原価管理データ書換処理
において、発注済分予算差額、未発注分予算差額をそれ
ぞれ算出するので、発注済分と未発注分とを別々にし
て、原価管理を行える。したがって、全体の予算金額を
元にして予算差額を算出する場合に比べて、より厳密に
原価管理を行える。また、今後発注を行う分についても
予測を立てることができ、原価管理に役立てられる。ま
た、原価管理データ書換処理においては、ステップS7
2で、各工事項目毎に未発注分対応予算数量を算出する
ので、発注の最小単位である最下階層の工事項目につい
て、どのくらいの数量分の予算が残っているのかを詳細
に把握することができる。また、原価管理データ書換処
理後において、発注残管理画面A上で、発注済分原価管
理データと、未発注分原価管理データとを上行と下行と
に分別して表示するので、容易に発注分と未発注分との
予算データを同時に確認できる。また、今後見込を変更
する場合には、ステップS74で入力された今後見込数
量を元にして、ステップS75で未発注分最終数量や残
数量を算出するので、あとどのくらいの数量を発注する
のか、最終的にどのくらいの数量分の予算が残るのかを
求めることができる。
【0226】また、出来高管理処理(ステップS11)
において、出来高管理を契約番号ごとに行うので、各契
約番号に対応する契約業者ごとに出来高査定を行うこと
ができ、よって容易に業者査定を行える。
【0227】また、支出管理処理(ステップS13)に
おいて、支出金額のデータを取り込む際に、支出金額の
データが既に支出データベース46に記憶されている場
合には、支出金額のデータを支出データベース46に記
憶させないように制御するので、間違って支出金額のデ
ータが二重に支出データベース46に記憶されるのを防
止できる。また、発注区分が「契約」である工事項目に
ついて、繰り越し処理前の月の出来高査定の結果を考慮
して契約当月支出金額を按分するので、前の月の出来高
を容易に支出管理に反映させることができる。
【0228】また、経費形態が「共通経費」である場合
に、印刷処理(ステップS14)において、総合出張所
から按分される現場経費を別途に入力して各種の原価管
理帳票を印刷するので、図2に示す原価管理処理におい
ては、工事現場における現場経費の原価管理を行うこと
ができ、その一方で、総合出張所から按分される現場経
費を原価管理帳票に反映させて印刷することができる。
【0229】また、表示装置は、図9に示す発注残管理
画面A上で各予算データを表示し、図14に示す発注集
計画面D上で各発注データを表示し、図15に示す購買
確定画面E上で各購買データを表示し、図17に示す出
来高検収管理画面F上で各出来高データを表示し、細々
目別支出管理画面(例えば、図21に示す細々目別支出
管理画面K)などで各支出データを表示するので、上述
の各画面上に表示された各データを確認して、これらを
原価管理に役立てることができる。
【0230】また、表示装置は、発注集計画面D上に、
仮契約番号を付加した工事項目のデータのみを表示し、
購買確定画面E上に、購買部署へ依頼済(発注済)の工
事項目のデータのみを表示し、出来高検収管理画面F、
および図19に示す注文一覧画面H上に、業者との契約
が確定した分のみ各データを一覧表示するので、工事に
おける全ての工事項目のデータを一覧表示するのに比べ
て、各処理において必要なデータのみを容易に確認でき
る。また、各画面上での各種データの入力処理の作業性
がよい。
【0231】なお、本実施の形態例の原価管理装置1、
原価管理処理において、各種データ(予算データ、工事
概要データ、発注データ、購買データ、出来高データ、
支出データ)を他の装置から受信したり、他の装置へ送
信したりする構成としても良い。具体的には、例えば、
基礎予算データ・工事概要データの取込処理(ステップ
S1)において、基礎予算データ、工事概要データを、
通信網を介して、他の装置から受信して取り込んでも良
い。また、購買確定処理(ステップS9)において、購
買データを購買部署に設置された端末から通信網などを
介して受信して、購買データベース44に記憶させるよ
うにしても良い。また、出来高管理処理(ステップS1
1)において、出来高データを各契約業者側に設置され
た端末へ、通信網などを介して送信する処理を行っても
良い。また、支出管理処理(ステップS13)におい
て、支出データを経理部署に設置された端末から通信網
などを介して受信して、支出データベース46に記憶さ
せるようにしても良い。
【0232】また、図2に示す原価管理処理をはじめる
前に、認証処理を行うことが可能である。具体的には、
例えば、入力装置5が入力した認証情報(ID、パスワ
ードなど)と、あらかじめ記憶装置4に記憶された認証
情報とが一致するかどうかをCPU2が判断し、認証情
報が一致した場合にのみ、ステップS1へ進む。認証処
理を行う場合には、記録媒体4aに記憶された各種デー
タが不用意に書き換えられるのを防止することができ
る。
【0233】
【発明の効果】請求項1、11、13、15記載の発明
によれば、原価管理を発注の最小単位ごとに行えるの
で、複数の工事項目をひとまとめにして原価管理を行っ
ていた従来に比べ、より厳密な原価管理を行える。
【0234】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、予算
と原価との差異がどの種類の費目において生じているの
かを詳細に把握できるので、より厳密な原価管理を行え
る。
【0235】請求項3、12、14、16記載の発明に
よれば、発注時の発注原価と、契約確定時の契約原価
と、の両方を考慮して、現時点での予算差額を正確に算
出できるので、リアルタイムで、より厳密な原価管理を
行える。
【0236】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、発注
を行う際に、業者との契約における契約番号がわからな
くても、仮に設定する仮契約番号に対応づけて、発注原
価のデータ処理を行える。
【0237】請求項5記載の発明によれば、請求項3ま
たは4記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこ
と、契約がまだ確定してない段階において、契約金額の
みが先行して決定している場合などに、仮の契約金額を
考慮して予算差額を算出できるので、よりリアルタイム
で、厳密な原価管理を行える。
【0238】請求項6記載の発明によれば、請求項1〜
5のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるのは
勿論のこと、それぞれの工事項目において、どのくらい
の数量分の予算が残っているのかを詳細に把握できる。
【0239】請求項7記載の発明によれば、請求項1〜
6のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるのは
勿論のこと、原価管理を発注済分だけを考慮して行え
る。
【0240】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、今後
発注を行う分について予算差額を算出できるので、これ
を原価管理に役立てることができる。
【0241】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、最終
的にどのくらいの数量分の予算が残るのかを求めること
ができるので、これを原価管理に役立てることができ
る。
【0242】請求項10記載の発明によれば、請求項1
〜9のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるの
は勿論のこと、予算金額が既に確定している場合に、確
定した予算金額が間違って書き換えられてしまうのを防
止できる。また、予算金額がまだ確定していない場合
に、予算金額記憶手段に暫定の予算金額を記憶させて、
原価管理を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の原価管理装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の原価管理装置による原価管理処理を説
明するためのフローチャートである。
【図3】図2中の原価管理データ初期化処理を説明する
ためのフローチャートである。
【図4】図2中の複合単価分解処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図5】図2中の仮契約処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図6】図2中の購買確定処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図7】図5および図6中の原価管理データ書換処理を
説明するためのフローチャートである。
【図8】図2中の支出管理処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図9】発注残管理画面の一例を示す図である。
【図10】単価分解画面の一例を示す図である。
【図11】複合単価分解後の発注残管理画面の一例を示
す図である。
【図12】項目分解後の発注残管理画面の一例を示す図
である。
【図13】コード設定画面の一例を示す図である。
【図14】発注集計画面の一例を示す図である。
【図15】購買確定画面の一例を示す図である。
【図16】原価管理データ書換後の発注残管理画面の一
例を示す図である。
【図17】出来高検収管理画面の一例を示す図である。
【図18】支出金データ読込画面の一例を示す図であ
る。
【図19】注文一覧画面の一例を示す図である。
【図20】契約当月支出金額の按分例を説明するための
図である。
【図21】細々目別支出管理画面の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 原価管理装置 2 CPU(原価総和算出手段、予算差額算出手
段、発注数量総和算出手段、発注済分予算金額算出手
段、発注済分予算差額算出手段、未発注分予算数量算出
手段、今後見込金額算出手段、未発注分予算金額算出手
段、未発注分予算差額算出手段、残数量算出手段、予算
金額書換設定手段) 4a 記録媒体 5 入力装置(今後見込数量入力手段) 41 予算データベース(予算金額記憶手段、予算単
価記憶手段、予算数量記憶手段) 42 工事概要データベース(予算確定状態記憶手
段) 43 発注データベース(原価記憶手段、発注数量記
憶手段) 44 購買データベース(原価記憶手段、契約単価記
憶手段) S1 ステップ(予算金額記憶工程、予算金額記憶手
順) S56 ステップ(原価記憶工程、原価記憶手順) S64 ステップ(原価記憶工程、原価記憶手順) S71 ステップ(原価総和算出工程、予算差額算出工
程、原価総和算出手順、予算差額算出手順)
フロントページの続き (72)発明者 上野 恭彦 東京都中央区銀座5丁目13番3号 いちか わビル4F 大中物産株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工事に関する原価管理に適用される原価
    管理装置であって、 予算金額を発注の最小単位ごとに記憶する予算金額記憶
    手段と、 原価が決定した際に、発注の最小単位ごとに原価を記憶
    する原価記憶手段と、 発注の最小単位ごとに、前記原価記憶手段に記憶された
    原価の総和を算出する原価総和算出手段と、 この原価総和算出手段により算出された発注の最小単位
    ごとの原価の総和を、前記予算金額記憶手段に記憶され
    た発注の最小単位ごとの予算金額から減じて、発注の最
    小単位ごとに予算差額を算出する予算差額算出手段と、
    を備えることを特徴とする原価管理装置。
  2. 【請求項2】 予算金額記憶手段は、予算金額を費目の
    種類ごとに記憶し、 原価記憶手段は、費目の種類ごとに原価を記憶し、 原価総和算出手段は、費目の種類ごとに原価の総和を算
    出し、 予算差額算出手段は、費目の種類ごとに予算差額を算出
    することを特徴とする請求項1記載の原価管理装置。
  3. 【請求項3】 工事に関する原価管理に適用される原価
    管理装置であって、 予算金額を記憶する予算金額記憶手段と、 発注を行う際に発注原価を記憶し、発注後に契約が確定
    した際に契約原価を記憶する原価記憶手段と、 この原価記憶手段に記憶された契約原価の総和と、前記
    原価記憶手段に記憶された発注原価のうち契約がまだ確
    定していない発注分の発注原価の総和と、を足して原価
    の総和を算出する原価総和算出手段と、 この原価総和算出手段により算出された原価の総和を、
    前記予算金額記憶手段に記憶された予算金額から減じ
    て、予算差額を算出する予算差額算出手段と、を備える
    ことを特徴とする原価管理装置。
  4. 【請求項4】 原価記憶手段は、発注を行う際に、発注
    原価を、仮に設定する仮契約番号に対応づけて記憶し、
    発注後に契約が確定した際に、契約原価を、前記仮契約
    番号とは別に設定する契約番号に対応づけて記憶するこ
    とを特徴とする請求項3記載の原価管理装置。
  5. 【請求項5】 原価記憶手段は、発注後であって、かつ
    契約が確定していない場合に、仮の契約金額を記憶可能
    であり、 原価総和算出手段は、前記原価記憶手段に記憶された契
    約原価の総和と、前記原価記憶手段に記憶された仮の契
    約金額の総和と、前記原価記憶手段に記憶された発注原
    価のうち契約がまだ確定しておらず、かつ、仮の契約金
    額が前記原価記憶手段に記憶されていない発注分の発注
    原価の総和と、を足して原価の総和を算出することを特
    徴とする請求項3または4記載の原価管理装置。
  6. 【請求項6】 予算数量を発注の最小単位ごとに記憶す
    る予算数量記憶手段と、 原価が決定した際に、発注の最小単位ごとに発注数量を
    記憶する発注数量記憶手段と、 発注の最小単位ごとに、前記発注数量記憶手段に記憶さ
    れた発注数量の総和を算出する発注数量総和算出手段
    と、 この発注数量総和算出手段により算出された発注の最小
    単位ごとの発注数量の総和を、前記予算数量記憶手段に
    記憶された発注の最小単位ごとの予算数量から減じて、
    発注の最小単位ごとに未発注分予算数量を算出する未発
    注分予算数量算出手段と、を備えることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の原価管理装置。
  7. 【請求項7】 予算単価を記憶する予算単価記憶手段
    と、 発注を行う際に、その発注数量を記憶する発注数量記憶
    手段と、 この発注数量記憶手段に記憶された発注数量の総和を算
    出する発注数量総和算出手段と、 前記予算単価記憶手段に記憶された予算単価に、前記発
    注数量総和算出手段により算出された発注数量の総和を
    乗じて、発注済分予算金額を算出する発注済分予算金額
    算出手段と、 この発注済分予算金額算出手段により算出された発注済
    分予算金額から、原価総和算出手段により算出された原
    価の総和を減じて、発注済分予算差額を算出する発注済
    分予算差額算出手段と、を備えることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載の原価管理装置。
  8. 【請求項8】 予算数量を記憶する予算数量記憶手段
    と、 発注後に契約が確定した際に、その契約単価を記憶する
    契約単価記憶手段と、 前記予算数量記憶手段に記憶された予算数量から、発注
    数量総和算出手段により算出された発注数量の総和を減
    じて、未発注分予算数量を算出する未発注分予算数量算
    出手段と、 前記契約単価記憶手段に記憶された契約単価に、前記未
    発注分予算数量算出手段により算出された未発注分予算
    数量を乗じて、今後発注する見込みがある分の今後見込
    金額を算出する今後見込金額算出手段と、 予算金額記憶手段に記憶された予算金額から、発注済分
    予算金額算出手段により算出された発注済分予算金額を
    減じて、未発注分予算金額を算出する未発注分予算金額
    算出手段と、 この未発注分予算金額算出手段により算出された未発注
    分予算金額から、前記今後見込金額算出手段により算出
    された今後見込金額を減じて、未発注分予算差額を算出
    する未発注分予算差額算出手段と、を備えることを特徴
    とする請求項7記載の原価管理装置。
  9. 【請求項9】 今後発注する見込みがある分の今後見込
    数量を入力可能な今後見込数量入力手段と、 未発注分予算数量算出手段により算出された未発注分予
    算数量から、前記今後見込数量入力手段により入力され
    た今後見込数量を減じて、残数量を算出する残数量算出
    手段と、を備えることを特徴とする請求項8記載の原価
    管理装置。
  10. 【請求項10】 予算金額記憶手段に記憶された予算金
    額が、既に確定しているかどうかを記憶する予算確定状
    態記憶手段と、 この予算確定状態記憶手段が、予算金額はまだ確定して
    いない、と記憶している場合に、前記予算金額記憶手段
    に記憶された予算金額を入力手段が書き換えられるよう
    に設定し、また、前記予算確定状態記憶手段が、予算金
    額は既に確定している、と記憶している場合に、前記予
    算金額記憶手段に記憶された予算金額を入力手段が書き
    換えられないように設定する予算金額書換設定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
    載の原価管理装置。
  11. 【請求項11】 工事に関する原価管理に適用する原価
    管理方法であって、 予算金額を発注の最小単位ごとに記憶する予算金額記憶
    工程と、 原価が決定した際に、発注の最小単位ごとに原価を記憶
    する原価記憶工程と、 発注の最小単位ごとに、前記原価記憶工程で記憶された
    原価の総和を算出する原価総和算出工程と、 この原価総和算出工程で算出された発注の最小単位ごと
    の原価の総和を、前記予算金額記憶工程で記憶された発
    注の最小単位ごとの予算金額から減じて、発注の最小単
    位ごとに予算差額を算出する予算差額算出工程と、を含
    むことを特徴とする原価管理方法。
  12. 【請求項12】 工事に関する原価管理に適用する原価
    管理方法であって、 予算金額を記憶する予算金額記憶工程と、 発注を行う際に発注原価を記憶し、発注後に契約が確定
    した際に契約原価を記憶する原価記憶工程と、 この原価記憶工程で記憶された契約原価の総和と、前記
    原価記憶工程で記憶された発注原価のうち契約がまだ確
    定していない発注分の発注原価の総和と、を足して原価
    の総和を算出する原価総和算出工程と、 この原価総和算出工程で算出された原価の総和を、前記
    予算金額記憶工程で記憶された予算金額から減じて、予
    算差額を算出する予算差額算出工程と、を含むことを特
    徴とする原価管理方法。
  13. 【請求項13】 コンピュータに、 予算金額を発注の最小単位ごとに記憶する予算金額記憶
    手順と、 原価が決定した際に、発注の最小単位ごとに原価を記憶
    する原価記憶手順と、 発注の最小単位ごとに、前記原価記憶手順で記憶された
    原価の総和を算出する原価総和算出手順と、 この原価総和算出手順で算出された発注の最小単位ごと
    の原価の総和を、前記予算金額記憶手順で記憶された発
    注の最小単位ごとの予算金額から減じて、発注の最小単
    位ごとに予算差額を算出する予算差額算出手順と、を実
    行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 コンピュータに、 予算金額を記憶する予算金額記憶手順と、 発注を行う際に発注原価を記憶し、発注後に契約が確定
    した際に契約原価を記憶する原価記憶手順と、 この原価記憶手順で記憶された契約原価の総和と、前記
    原価記憶手順で記憶された発注原価のうち契約がまだ確
    定していない発注分の発注原価の総和と、を足して原価
    の総和を算出する原価総和算出手順と、 この原価総和算出手順で算出された原価の総和を、前記
    予算金額記憶手順で記憶された予算金額から減じて、予
    算差額を算出する予算差額算出手順と、を実行させるた
    めのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  15. 【請求項15】 コンピュータに、 予算金額を発注の最小単位ごとに記憶する予算金額記憶
    手順と、 原価が決定した際に、発注の最小単位ごとに原価を記憶
    する原価記憶手順と、 発注の最小単位ごとに、前記原価記憶手順で記憶された
    原価の総和を算出する原価総和算出手順と、 この原価総和算出手順で算出された発注の最小単位ごと
    の原価の総和を、前記予算金額記憶手順で記憶された発
    注の最小単位ごとの予算金額から減じて、発注の最小単
    位ごとに予算差額を算出する予算差額算出手順と、を実
    行させるためのプログラム。
  16. 【請求項16】 コンピュータに、 予算金額を記憶する予算金額記憶手順と、 発注を行う際に発注原価を記憶し、発注後に契約が確定
    した際に契約原価を記憶する原価記憶手順と、 この原価記憶手順で記憶された契約原価の総和と、前記
    原価記憶手順で記憶された発注原価のうち契約がまだ確
    定していない発注分の発注原価の総和と、を足して原価
    の総和を算出する原価総和算出手順と、 この原価総和算出手順で算出された原価の総和を、前記
    予算金額記憶手順で記憶された予算金額から減じて、予
    算差額を算出する予算差額算出手順と、を実行させるた
    めのプログラム。
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