JP2003043361A - 偏心光学系及びそれを用いた投影表示装置 - Google Patents

偏心光学系及びそれを用いた投影表示装置

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JP2003043361A JP2001236298A JP2001236298A JP2003043361A JP 2003043361 A JP2003043361 A JP 2003043361A JP 2001236298 A JP2001236298 A JP 2001236298A JP 2001236298 A JP2001236298 A JP 2001236298A JP 2003043361 A JP2003043361 A JP 2003043361A
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Kokichi Kenno
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系の瞳を非円形とすることで明るく小型
の撮像及び像観察が可能な偏心光学系とそれを用いた投
影表示装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも1つの反射面12、13を備
え、その少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与え
る曲面形状を有し、かつ、直交する2軸方向で大きさの
異なる瞳を有し、以下の条件式を満足する偏心光学系1
0。 1<EPDx/EPDy<100 だだし、EPDxは瞳の最も長い軸(長軸)方向の長さ
であり、EPDyは瞳の最も短い軸(短軸)方向の長さ
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏心光学系及びそ
れを用いた投影表示装置に関し、特に、非円形の瞳を有
することでより明るい撮像及び像観察が可能となる偏心
光学系とそれを用いた投影表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】小型の表示素子を用いて光学系により拡
大表示するものとして、特開平7−333551号や特
開平8−76034号のもの等がある。これらは、表示
素子を凹面鏡を用いて虚像として拡大表示するものであ
る。何れも回転非対称な反射面を用いて収差の少ない投
影像を得るものである。このような光学系を用いた装置
の応用例としては、例えば特開2000−221440
に示される投影光学系がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】撮像光学系において
は、入射瞳径が大きい程取り込める光量が増し、明るい
像が得られるが、回転対称な光学系の場合、大口径にな
ることから、レンズを固定するための鏡枠部分のレンズ
間隔やふち肉が足りなくなり、これを確保するために間
隔を厚くすると、全体が大きくなってしまう。また、収
差補正を十分に行うためには、多くの光学エレメントが
必要となってしまう。
【0004】また、観察光学系の場合、射出瞳径が大き
い程観察者の眼球配置位置の自由度が大きくなるが、同
様に、回転対称な光学系の場合、全体が大きくなってし
まい、また、多くの光学エレメントが必要となってしま
う。
【0005】観察光学系の場合に、射出瞳径を大きくす
る他の方法として、拡散作用を有する光学素子を配置
し、瞳の拡大を図ることも考えられるが、像が非常に暗
くなるため、消費電力が大きい明るい表示素子と大型な
電池が必要となり、例えば安価な携帯端末に利用するこ
とは不適当である。
【0006】ところで、従来の表示素子を直接凹面鏡等
で拡大するタイプは、表示素子としてある程度大きなも
のを使用せざるを得ず、小型の表示装置を構成すること
はできなかった。また、表示素子の映像を空中に1回投
影する方式の場合は小型の表示素子を用いることが可能
であり、安価に大きい画面の表示を観察することが可能
な光学系であるが、接眼光学系の射出瞳位置が短く、頭
部直前に接眼光学系を配置する必要があり、手に持って
観察する場合には画面全面を観察することはできなかっ
た。
【0007】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、光学系の瞳を非円
形とすることで明るく小型の撮像及び像観察が可能な偏
心光学系とそれを用いた投影表示装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の偏心光学系は、少なくとも1つの反射面を備え、そ
の少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲面
形状を有し、かつ、直交する2軸方向で大きさの異なる
瞳を有し、以下の条件式を満足することを特徴とするも
のである。
【0009】 1<EPDx/EPDy<100 ・・・(1) だだし、EPDxは瞳の最も長い軸方向の長さであり、
EPDyは瞳の最も短い軸方向の長さである。
【0010】以下、本発明において上記構成をとる理由
と作用について説明する。上記条件式(1)は、本発明
に基づいて瞳の形状を非円形とすることを表すものであ
り、その下限の1を越えて小さくなるときは、瞳が円形
又は正方形に近い形になり、より明るい撮像及び像観察
が行えなくなる。他方、上限の100を越えて大きくな
るときは、光学系のパワーの瞳形成のための負荷が大き
くなりすぎ、良好な結像性能が得られなくなる。 さら
に望ましくは、次の条件式を満足することが重要であ
る。
【0011】 1.5<EPDx/EPDy<50 ・・・(1−1) この条件式の下限及び上限の意味は前述と同様である。
【0012】さらに望ましくは、次の条件式を満足する
ことが重要である。
【0013】 2.0≦EPDx/EPDy<10 ・・・(1−2) この条件式の下限及び上限の意味は前述と同様である。
【0014】さらに、本発明において、光学面(反射
面、屈折面)を偏心配置させることにより、すなわち、
偏心光学系とすることにより、隣接している有効径同士
が干渉してしまうために、対称面方向(偏心方向)の瞳
径を大きくとることは困難であるが、対称面に垂直な方
向の有効径は重なり合うことがないために、対称面に平
行な方向の瞳径EPDyに対して垂直方向の瞳径EPD
xを大きくすることが可能である。
【0015】また、光学面を偏心配置する際に発生する
偏心収差を補正するためには、回転非対称の光学面を有
することが重要である。
【0016】また、屈折率(n)が1よりも大きい(n
>1)媒質で形成され、前記瞳に向かう光束をプリズム
内に入射する入射面と、その光束をプリズム内で反射す
る少なくとも1つの反射面と、光束をプリズム外に射出
する射出面とを有し、その少なくとも1つの反射面が、
光束にパワーを与える曲面形状を有する偏心プリズムを
備えていることが望ましい。
【0017】レンズのような屈折光学素子は、その境界
面に曲率を付けることにより始めてパワーを持たせるこ
とができる。そのため、レンズの境界面で光線が屈折す
る際に、屈折光学素子の色分散特性による色収差の発生
が避けられない。その結果、色収差を補正する目的で別
の屈折光学素子が付加されるのが一般的である。
【0018】一方、ミラーやプリズム等のような反射光
学素子は、その反射面にパワーを持たせても原理的に色
収差の発生はなく、色収差を補正する目的だけのために
別の光学素子を付加する必要はない。そのため、反射光
学素子を用いた光学系は、屈折光学素子を用いた光学系
に比べて、色収差補正の観点から光学素子の構成枚数の
削減が可能である。
【0019】同時に、反射光学素子を用いた反射光学系
は、光路を折り畳むことになるために、屈折光学系に比
べて光学系自身を小さくすることが可能である。
【0020】また、反射面は屈折面に比して偏心誤差感
度が高いため、組み立て調整に高い精度を要求される。
しかし、反射光学素子の中でも、プリズムはそれぞれの
面の相対的な位置関係が固定されているので、プリズム
単体として偏心を制御すればよく、必要以上の組み立て
精度、調整工数が不要である。
【0021】さらに、プリズムは、屈折面である入射面
と射出面、それと反射面を有しており、反射面しかもた
ないミラーに比べて、収差補正の自由度が大きい。特
に、反射面に所望のパワーの大部分を分担させ、屈折面
である入射面と射出面のパワーを小さくすることで、ミ
ラーに比べて収差補正の自由度を大きく保ったまま、レ
ンズ等のような屈折光学素子に比べて、色収差の発生を
非常に小さくすることが可能である。また、プリズム内
部は空気よりも屈折率の高い透明体で満たされているた
めに、空気に比べ光路長を長くとることができ、空気中
に配置されるレンズやミラー等よりは、光学系の薄型
化、小型化が可能である。
【0022】特に、偏心光学系の偏心方向に垂直な方
向、すなわち、対称面方向に垂直な方向においては、プ
リズム内部が空気よりも屈折率の高い透明体で満たされ
ている分曲率半径が大きくできるため、光学面のその方
向の有効幅を大きく取れるため、対称面に平行な方向の
瞳径EPDyに対して垂直方向の瞳径EPDxをより大
きくすることができる。そのため、同じ大きさの光学系
の場合、相対的に明るい光学系を構成することが可能に
なる。また、同じ明るさ光学系の場合、相対的に小型の
光学系を構成することが可能になる。
【0023】なお、本発明においては、上記のように、
回転非対称の光学面を用いるが、回転非対称な曲面形状
としては、限定的でないが、自由曲面を用いることが望
ましい。自由曲面は、例えば米国特許第6,124,9
89号(特開2000−66105号)の(a)式によ
り定義される自由曲面であり、その定義式のZ軸が自由
曲面の軸となる。
【0024】このような偏心光学系に用いる偏心プリズ
ムとしては、プリズム内に光を入射する入射面と、その
光をプリズム内で反射する1つ以上の反射面と、反射光
をプリズム外に射出する射出面とを有する反射回数が1
回以上の公知の種々のものが何れも使用可能である。
【0025】このような偏心プリズムの例としては、2
つの反射面を備え、入射面と第1反射面と第2反射面と
射出面からなり、入射面と第1反射面とを結ぶ光路が第
2反射面と射出面とを結ぶ光路とプリズム内で交差する
ようになっているものがある。
【0026】このような形状の偏心プリズムは、収差補
正の自由度が高くなり、収差の発生が少ない。さらに、
2つの反射面の配置の対称性が高いので、この2つの反
射面で発生する収差が2つの反射面相互で補正し合い、
収差発生が少ない。また、光路がプリズム内で交差光路
を形成する構成のために、単に光路を折り返す構造のプ
リズムに比較して光路長を長く取ることが可能で、光路
長の長さの割にプリズムを小型化することができる。
【0027】このような偏心プリズムの他の例として
は、3つの反射面を備え、その内の第3反射面が 入射
面を兼用した面にて形成され、第1反射面が射出面を兼
用した面にて形成されているものがある。
【0028】このような形状の偏心プリズムは、3つの
反射面を有するために3回の反射面にパワーを分散する
ことが可能であり、収差発生を少なくすることが可能で
ある。また、光路がプリズム内で交差する構成のため
に、単に光路を折り返す構造のプリズムに比較して光路
長を長く取ることが可能である。
【0029】また、2つの反射面を備え、入射面を兼用
した第2反射面と、第1反射面と、射出面とからなる偏
心プリズムを例示することができる。
【0030】第2反射面と入射面とを兼用するこの形状
の偏心プリズムは、第2反射面で光線を大きく屈曲さ
せ、第1反射面は少ない屈曲角で光線を第2反射面へと
反射するために、プリズム光学系の入射光線方向の厚さ
を薄くすることが可能なものである。
【0031】さらに、2つの反射面を備え、入射面と、
射出面を兼用した第1反射面と、第2反射面とからなる
偏心プリズム、あるいは、2つの反射面を備え、入射面
を兼用した第2反射面と、第1反射面と、射出面とから
なる偏心プリズムを例示することができる。
【0032】第1反射面と射出面を兼用するこのこの形
状の偏心プリズムは、第1反射面で大きく光線を屈曲さ
せ、さらに第2反射面は少ない屈曲角で光線を射出面へ
と反射するために、プリズム光学系の射出光線方向の厚
さを薄くすることが可能なものである。
【0033】さらに好ましくは、偏心プリズムは、対称
面を1面のみ有する自由曲面を備え、プリズムを構成す
る各面は略同一面内の対称面を有していることが好まし
い。この構成により、対称面と直交する方向には比較的
有効径を広く取ることが可能となり、縦横比が2以上の
横方向に大きな射出瞳径を取ることが可能となる。
【0034】さて、以上のような対称面に垂直な方向に
瞳径が大きい本発明の偏心光学系は、前記条件式(1)
〜(1−2)の何れかを満足する入射瞳を形成するため
に、直交する2軸方向で大きさの異なる絞りを持った撮
像光学系あるいは結像光学系として用いることができ
る。このような撮像光学系あるいは結像光学系は明るく
小型のものとして構成することができる。
【0035】また、以上のような対称面に垂直な方向に
瞳径が大きい本発明の偏心光学系、特に偏心プリズムを
用いた偏心光学系は、映像を表示する表示素子と、その
表示素子に表示された映像又はその中間像を投影するリ
レー光学系と、そのリレー光学系からの光束を観察者の
眼球に向けて収束する収束作用を有する接眼光学系とか
ら構成される投影表示装置の、リレー光学系として用い
ることも可能である。表示素子に表示された映像を接眼
光学系近傍に拡大投影することにより、小型で高性能な
リレー光学系を構成することが可能となる。
【0036】小型の表示素子は生産性が良いことから、
安価に高画素のものを入手することが可能である。でき
れば表示画像の対角の長さが1インチ以下の表示素子を
用いることが望ましく、さらに好ましくは、0.5イン
チ以下の表示素子を使うことが、安価な表示装置を構成
する場合に有利となる。
【0037】このように小型の表示素子を用いる場合に
は、虫眼鏡のような光学系で拡大するだけでは拡大倍率
が不足であり、十分な大きさの映像として観察すること
はできなかった。そこで、リレー光学系で表示素子の映
像を一度拡大投影し、リレー光学系で投影された像をさ
らに接眼光学系で拡大すると同時に、リレー光学系から
の光束を観察者眼球に収束する作用を有する接眼光学系
により構成することが重要である。
【0038】小型の表示素子を接眼光学系近傍に拡大投
影するリレー光学系に本発明の対称面に垂直な方向に瞳
径が大きい偏心光学系を用いることにより、小型のリレ
ー光学系を構成することが可能となる。
【0039】さらに、偏心光学系の対称面を両眼を結ぶ
直線と垂直になるように配置することで、対称面に垂直
な方向に大きい瞳が接眼光学系により拡大され、両眼で
の像観察及び手ぶれによる像のケラレの許容範囲を大き
くすることができる。
【0040】さらに、対称面方向(瞳の長軸に対して直
交する方向)の観察可能範囲を広げるために、プリズム
シートやレンチキュラーシート等のような1次元方向に
拡散作用を有する拡散素子をリレー光学系による結像位
置近傍に付加することが望ましい。その際は、その1次
元方向に拡散作用を有する拡散素子の拡散方向を対称面
に平行に配置することが好ましい。
【0041】また、対称面と直交する方向に表示素子の
長手方向を一致させることにより、対称面方向の光学面
の有効径が小さくてすむことから、装置の小型化につな
がり、かつ、収差発生量が少なくなり好ましい。
【0042】また、接眼光学系をフレネルレンズあるい
はフレネル反射鏡のようなフレネル素子で構成すること
により、接眼光学系折り畳み時の装置の厚さを薄くする
ことが可能となり、携帯性に優れた表示装置になる。
【0043】さらに好ましくは、接眼光学系も回転非対
称面を用いて構成することが好ましい。特に、物体中心
を射出して観察者の虹彩中心を通過し、眼底中心に到達
する軸上主光線が接眼光学系に対して偏心して入射する
偏心光学系の場合、接眼光学系を回転非対称な面で構成
することにより、偏心によって発生する像の台形歪み
や、像面の傾き等の偏心収差を補正することが可能とな
る。また、リレー光学系を上記のように偏心光学系で構
成すると、リレー光学系と偏心収差の補正を分担するこ
とが可能となり、さらに好ましい。
【0044】
【発明の実施形態】以下に、まず本発明の偏心光学系及
びそれを用いた投影表示装置の光学系の数値実施例につ
いて説明する。
【0045】実施例1〜6の構成パラメータは後記する
が、座標系は、実施例1〜4の場合は、明るさ絞り(開
口絞り)(入射瞳)5位置から撮像面(撮像素子)6に
向う順光線追跡で、図1に示すように、軸上主光線2
を、光学系の明るさ絞り5の中心を垂直に通り、撮像面
6の中心に至る光線で定義する。また、実施例5〜6の
場合は、射出瞳1(観察者瞳)位置から表示素子3に向
う逆光線追跡で、図5、図6に示すように、軸上主光線
2を、光学系の射出瞳1の中心を垂直に通り、表示素子
3の中心に至る光線で定義する。そして、実施例1〜4
の場合は順光線追跡において、実施例5〜6の場合は逆
光線追跡において、明るさ絞り5あるいは射出瞳1の中
心を偏心光学系の偏心光学面の原点として、軸上主光線
2に沿う方向をZ軸方向とし、明るさ絞り5あるいは射
出瞳1から光学系の明るさ絞り5あるいは射出瞳1に面
した面に向かう方向をZ軸正方向とし、光学系の対称面
(偏心方向の平面)をY−Z平面とし、Z軸に直交し、
撮像面6あるいは表示素子3から離れる方向をY軸正方
向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX
軸とする。
【0046】偏心面については、光学系の原点の中心か
らその面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z
軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自
由曲面については、前記(a)式のZ軸、非球面につい
ては、後記の(b)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それ
ぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))
とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれ
の軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正
方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸の
α,β,γの回転のさせ方は、面の中心軸とそのXYZ
直交座標系を、まずX軸の回りで反時計回りにα回転さ
せ、次に、その回転した面の中心軸を新たな座標系のY
軸の回りで反時計回りにβ回転させると共に1度回転し
た座標系もY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次い
で、その2度回転した面の中心軸を新たな座標系の新た
な座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるもので
ある。
【0047】また、本発明で用いられる自由曲面の面の
形状は、例えば米国特許第6,124,989号(特開
2000−66105号)の(a)式により定義される
自由曲面であり、その定義式のZ軸が自由曲面の軸とな
る。
【0048】また、非球面は、以下の定義式で与えられ
る回転対称非球面である。
【0049】 Z=(y2 /R)/[1+{1−(1+K)y2 /R2 1 /2] +Ay4 +By6 +Cy8 +Dy10+…… ・・・(b) ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光
線)とし、yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは
近軸曲率半径、Kは円錐定数、A、B、C、D、…はそ
れぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
【0050】なお、データの記載されていない自由曲
面、非球面に関する項は0である。屈折率については、
d線(波長587.56nm)に対するものを表記して
ある。長さの単位はmmである。
【0051】さて、以下に示す実施例1〜4は、偏心プ
リズム10を撮像光学系として用い、焦点距離が3.7
mm、Fナンバーが2.8、物点無限遠の設計例であ
り、3.6mm×2.7mmの撮像素子6を使用するも
のである。それぞれ入射瞳を構成する明るさ絞り5の開
口径の最も長い軸と最も短い軸の比が2倍以上である。
【0052】実施例1は、図1(a)に対称面(Y−Z
面)に沿った断面図、図1(b)にX−Z面に投影した
光路図を示すように、第1面11から第4面14を有す
る偏心プリズム10からなり、第1面11は入射面、第
2面12は第1面11で屈折されてプリズム内に入射し
た光束を反射する第1反射面、第3面13は第2面12
で反射された光束を反射する第2反射面、第4面14は
第3面12で反射された光束を屈折してプリズム外に射
出する射出面であり、入射面11と第1反射面12とを
結ぶ光路が第2反射面13と射出面14とを結ぶ光路と
プリズム内で交差するようになっている。そして、撮像
素子6はその射出面14に面して配置され、その撮像素
子6の撮像面上に被写体の像を結像する。
【0053】この実施例は、2つの反射面12、13を
有し、各反射面における偏心角が比較的小さいことか
ら、その面における偏心収差の発生量が少なくてすみ、
それぞれに大きなパワーを持たせることができる。加え
て、2つの屈折面11、14に関しても、全反射面を兼
ねる必要性がないために、大きなパワーを持たせること
ができる。したがって、結像性能が非常に良好である。
【0054】また、パワーをそれぞれの面に分散配置す
ることが可能であり、1つの面のパワーを小さくするこ
とができるため、対称面(Y−Z面)に垂直な方向の曲
率を小さくすることができ、その方向の瞳径を大きくと
ることが可能である。
【0055】実施例2は、図2に図1と同様の図を示す
ように、第1面11から第3面13を有する偏心プリズ
ム10からなり、第1面11は入射面、第2面12は第
1面11で屈折されてプリズム内に入射した光束を反射
する第1反射面と、第2反射面13で反射された光束を
屈折してプリズム外に射出する射出面とを兼用する面、
第3面13は第2反射面13である。そして、撮像素子
6は第2面12に面して配置され、その撮像素子6の撮
像面上に被写体の像を結像する。
【0056】この実施例は、全反射面と屈折面を兼ねる
面12を持たせることにより、光路を折り返してコンパ
クトな構成をとることができる。また、第2反射面13
における偏心角が小さいために、大きな正パワーを持た
せることができ、レトロフォーカスタイプの配置をとる
ことで、広角な場合において良好な結像性能を得ること
ができる。
【0057】実施例3は、図3に図1と同様の図を示す
ように、第1面11から第3面13を有する偏心プリズ
ム10からなり、第1面11は入射面と、第2反射面1
3で反射された光束を第2面12に向けて全反射する第
3反射面とを兼用する面、第2面12は第1面11で屈
折されてプリズム内に入射した光束を全反射する第1反
射面と、第3反射面11で反射された光束を屈折してプ
リズム外に射出する射出面とを兼用する面、第3面13
は第2反射面13である。そして、撮像素子6は第2面
12に面して配置され、その撮像素子6の撮像面上に被
写体の像を結像する。
【0058】この実施例は、全反射面を2面11、12
用いることにより、非常にコンパクトな構成をとること
ができる。また、第2反射面13における偏心角が小さ
いために、大きな正パワーを持たせることができ、画角
が小さい場合に収差補正効果が良好である。
【0059】実施例4は、図4に図1と同様の図を示す
ように、第1面11から第3面13を有する偏心プリズ
ム10からなり、第1面11は入射面と、第1反射面1
2で反射された光束を第3面13に向けて全反射する第
2反射面とを兼用する面、第2面12は第1反射面1
2、第3面13は射出面である。そして、撮像素子6は
第3面13に面して配置され、その撮像素子6の撮像面
上に被写体の像を結像する。
【0060】この実施例は、全反射面と屈折面を兼ねる
面11を持たせることにより、光路を折り返して非常に
薄くできる。また、第1反射面12における偏心角が小
さいために、大きな正パワーを持たせることができ、画
角が小さい場合に結像性能が良好である。
【0061】なお、実施例1〜4の第1面11〜第4面
14あるいは第1面11〜第3面13は全て回転非対称
の自由曲面からなる。
【0062】実施例5、6は、偏心プリズム光学系のう
ち実施例1のタイプのものをリレー光学系31として用
いた投影表示装置であり、観察画角は水平13°、垂直
10°、観察者眼球位置に当たる射出瞳1から映像まで
の距離は30cmであり、8.9×6.7mmの画像表
示素子3を使用するものである。それぞれ、瞳1の径の
最も長い軸と最も短い軸の比が3倍以上である。
【0063】図5に実施例5の対称面(Y−Z面)に沿
った断面図、図6にX−Z面に投影した光路図、図7
(a)、(b)にそれぞれ図5、図6の画像表示素子
3、リレー光学系31、接眼光学系32近傍の拡大図を
示す。
【0064】また、図8、図9、図10に実施例6のそ
れぞれ図5、図6、図7に対応する図を示す。
【0065】実施例5、6の光学系は、それぞれ図5〜
図7、図8〜図10に示すように、射出瞳1に面した接
眼光学系32は射出瞳1側の面がフレネル透過面、反対
側の面が平面のフレネルレンズからなり、その入射側に
光路折り返し用の反射面(平面鏡)33が配置され、そ
の反射面33に面してリレー光学系31が配置されてい
る。このリレー光学系31は画像表示素子3に面した偏
心プリズム10からなり、この実施例の偏心プリズム1
0は、画像表示素子3に面する第4面14と、反射面3
3に面する第1面11と、第1面11と第4面14の間
に配置された2つの反射面の第2面12、第3面13と
からなり、偏心プリズム10は対称面(Y−Z面)に対
して面対称な構成になっている。
【0066】これらの実施例において、画像表示素子3
からの表示光は偏心プリズム10の第4面14で屈折し
てプリズム内に入射し、第3面13と第2面12で内部
反射を繰り返し、第1面11で屈折してプリズム外に射
出し、その光束は反射面33で折り返され、接眼光学系
32のフレネルレンズ面上に画像表示素子3の拡大像を
結像し、接眼光学系32で屈折された光束は射出瞳1に
収束する。
【0067】ここで、リレー光学系31の第1面11近
傍が射出瞳1と共役になっており、偏心プリズム10の
第1面11の外形あるいはその面11に設けた遮光部が
射出瞳1の外形を決めることになる。したがって、この
面11に横長の開口を形成することなり、この開口が射
出瞳1の形状を決めることになる。
【0068】なお、実施例5〜6の偏心プリズム10の
第1面11〜第4面14は全て回転非対称の自由曲面か
らなり、接眼光学系32のフレネル透過面は回転対称非
球面からなる。
【0069】一般に、観察光学系においては、光学系の
射出瞳位置に観察者の瞳を置くことで像観察が可能であ
り、射出瞳径が大きい程広い範囲での観察が可能である
が、前記したように、撮像光学系と同様の理由で射出瞳
径を大きくとることは困難である。
【0070】しかし、実施例1〜4にあげたような偏心
プリズム光学系の場合は、対称面に垂直な方向において
は隣接する有効径同士の干渉が起こらないため、対称面
に垂直な方向に瞳径を拡大することは容易である。した
がって、リレー光学系31として、実施例1〜4にあげ
たような偏心プリズム光学系を用いることが好ましい
が、その中、実施例1のタイプのが偏心プリズム光学系
が最も性能が良好なので、これらの実施例5、6におい
ても、リレー光学系31として採用している。
【0071】なお、実施例5、6は、接眼光学系32は
拡散性がないものとして設計されており、拡散性に関し
ては、所望の拡散性なり、拡散素子を利用して構成する
ことができる。例えば、接眼光学系32近傍に上下方向
に拡散性を持ったレンチキュラーシートを配置し、上下
方向にのみ瞳を拡大することによりさらに広い観察範囲
を確保することができる。
【0072】ここで、上記実施例1〜6の条件式(1)
の値を示しておく。
【0073】 実施例 1 2 3 4 5 6 EPDx/EPDy 2.0 2.0 2.0 3.0 3.0 5.3 EPDx 2.64 2.64 2.64 3.96 45 80 EPDy 1.32 1.32 1.32 1.32 15 15 。
【0074】以下に上記各実施例の数値データを示す
が、以下の表中の“FFS”は自由曲面、“ASS”は
非球面、“RE”は反射面、“FR”はフレネル面をそ
れぞれ示す。
【0075】 実施例1 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(絞り) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS(RE) 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS(RE) 偏心(3) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(4) 像 面 ∞ 偏心(5) FFS C4 -3.7713×10-26 -4.9650×10-28 1.0472×10-2 FFS C4 -2.4586×10-26 -1.6561×10-28 1.3619×10-310 1.7444×10-311 1.7953×10-413 -6.2356×10-415 2.5742×10-4 FFS C4 2.3289×10-26 3.0032×10-28 9.5056×10-410 4.0053×10-411 1.8381×10-413 -5.1377×10-415 2.6854×10-4 FFS C4 -3.9081×10-26 1.7968×10-18 1.2950×10-2 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 0.50 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.00 Z 6.00 α -21.98 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 2.70 Z 3.20 α -66.98 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y -2.00 Z 3.20 α -90.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y -2.70 Z 3.20 α -93.04 β 0.00 γ 0.00 。
【0076】 実施例2 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(絞り) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS(RE) 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS(RE) 偏心(3) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(2) 像 面 ∞ 偏心(4) FFS C4 6.5298×10-26 1.4771×10-28 -1.8241×10-210 -7.5328×10-311 -1.7515×10-313 -5.4506×10-315 -4.3474×10-3 FFS C4 8.3489×10-36 -4.4299×10-38 -1.2105×10-310 9.4380×10-411 -3.9914×10-413 -3.3477×10-415 2.9265×10-5 FFS C4 4.4908×10-26 2.7760×10-28 1.2253×10-310 2.1370×10-311 -2.1865×10-413 -1.2762×10-315 2.6150×10-4 偏心(1) X 0.00 Y -0.00 Z 0.30 α 23.65 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y -0.68 Z 2.49 α -70.45 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 1.91 Z 4.35 α -111.32 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y -1.74 Z 3.38 α -95.28 β 0.00 γ 0.00 。
【0077】 実施例3 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(絞り) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS(RE) 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS(RE) 偏心(3) 1.5254 56.2 5 FFS(RE) 偏心(1) 1.5254 56.2 6 FFS 偏心(2) 像 面 ∞ 偏心(4) FFS C4 -4.9324×10-46 -2.5190×10-38 1.1338×10-310 2.1877×10-411 6.4924×10-4 FFS C4 -6.2678×10-36 -2.2321×10-38 8.0504×10-410 1.9094×10-411 -3.6994×10-4 FFS C4 4.0168×10-26 4.0030×10-28 -6.9254×10-510 -7.3632×10-411 -1.0170×10-413 -4.8054×10-4 偏心(1) X 0.00 Y 1.61 Z 0.87 α -19.17 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y -0.21 Z 2.05 α -63.05 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 3.44 Z 4.09 α -134.77 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y -0.59 Z 1.75 α 116.59 β 0.00 γ 0.00 。
【0078】 実施例4 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(絞り) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS(RE) 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS(RE) 偏心(1) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(3) 像 面 ∞ 偏心(4) FFS C4 -5.2306×10-36 1.0275×10-28 -2.3620×10-310 1.4971×10-311 -2.5683×10-3 FFS C4 -3.7302×10-26 -2.5384×10-28 -1.6857×10-310 2.5153×10-411 -6.8123×10-413 3.0058×10-415 -2.4258×10-4 FFS C4 -2.2664×10-16 -1.2206×10-18 -2.4876×10-210 4.4687×10-211 5.4606×10-313 1.5571×10-215 9.6179×10-317 4.0767×10-3 偏心(1) X 0.00 Y 1.93 Z 1.53 α 10.53 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.12 Z 3.57 α -18.79 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 4.71 Z 2.96 α 63.49 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 5.43 Z 3.34 α 52.37 β 0.00 γ 0.00 。
【0079】 実施例5 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ 偏心(1) 1 ∞(瞳) 2 ASS(FR) 偏心(2) 1.4917 55.3 3 ∞ 偏心(2) 4 ∞(RE) 偏心(3) 5 FFS 偏心(4) 1.5254 56.2 6 FFS(RE) 偏心(5) 1.5254 56.2 7 FFS(RE) 偏心(6) 1.5254 56.2 8 FFS 偏心(7) 像 面 ∞ 偏心(8) ASS R 31.96 K -8.8437×10-1 A -2.0647×10-7 B -3.0494×10-11 C -2.1945×10-14 D 8.5889×10-18 FFS C4 9.2295×10-36 1.0552×10-28 -4.2651×10-410 -4.4852×10-4 FFS C4 8.1507×10-36 7.5266×10-38 -4.1911×10-510 -2.4883×10-511 -4.8280×10-613 7.0342×10-615 9.5946×10-6 FFS C4 -9.9670×10-36 -7.0982×10-38 1.1892×10-410 1.1226×10-411 -8.7286×10-613 5.7717×10-615 8.4187×10-6 FFS C4 4.0092×10-26 2.7574×10-28 -1.4521×10-310 -2.0492×10-311 -8.5257×10-413 -1.1062×10-3 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 300.00 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.00 Z 300.00 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 0.00 Z 335.00 α 25.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y -33.59 Z 306.82 α 64.87 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y -45.48 Z 298.55 α 82.16 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y -36.62 Z 295.47 α 132.78 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y -42.28 Z 308.45 α 153.14 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y -43.03 Z 310.30 α 158.16 β 0.00 γ 180.00 。
【0080】 実施例6 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ 偏心(1) 1 ∞(瞳) 2 ASS(FR) 偏心(2) 1.4917 55.3 3 ∞ 偏心(2) 4 ∞(RE) 偏心(3) 5 FFS 偏心(4) 1.5254 56.2 6 FFS(RE) 偏心(5) 1.5254 56.2 7 FFS(RE) 偏心(6) 1.5254 56.2 8 FFS 偏心(7) 像 面 ∞ 偏心(8) ASS R 31.96 K -8.8437×10-1 A -2.0647×10-7 B -3.0494×10-11 C -2.1945×10-14 D 8.5889×10-18 FFS C4 7.3929×10-36 2.2822 ×10-28 -2.3833×10-410 6.1530×10-5 FFS C4 1.0023×10-26 1.3685 ×10-28 5.5504×10-510 1.5345×10-411 3.6418 ×10-613 1.7110×10-515 2.2890×10-5 FFS C4 -7.7952×10-36 1.9009 ×10-48 3.1774×10-410 3.8811×10-411 6.4961 ×10-613 2.5085×10-515 3.0871×10-5 FFS C4 1.0720×10-26 3.1827×10-28 7.5980×10-410 -1.0784×10-313 -8.8990×10-4 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 300.00 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.00 Z 300.00 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 0.00 Z 335.00 α 25.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y -34.75 Z 305.84 α 63.17 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y -47.83 Z 296.54 α 73.28 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y -38.33 Z 296.21 α 120.52 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y -44.74 Z 306.91 α 144.41 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y -45.69 Z 308.67 α 151.53 β 0.00 γ 180.00 。
【0081】上記実施例1、5の横収差をそれぞれ図1
1、図12に示す。これらの横収差図において、括弧内
に示された数字は(水平画角,垂直画角)を表し、その
画角における横収差を示す。
【0082】ところで、実施例5、6に例示したような
光学系を用いる投影表示装置は、図13、図14に示す
ような携帯情報端末や、図15、図16に示すような携
帯電話の形態にも適用することができ、安価で消費電力
の少ない、極めて携帯性に優れた装置を提供することが
できる。
【0083】図13の場合は、接眼光学系32を少なく
とも反射作用を有する光学素子34で構成する例であ
る。この場合、表示装置の本体30上に、観察者側から
見て、操作ボタン36をリレー光学系31より手前に配
置することが望ましい。この配置により、操作ボタン3
6のボタン操作をする手で光路を遮ることがなく、ボタ
ン操作する度に映像を遮断してしまう問題を避けること
が可能となる。また、リレー光学系31は接眼光学系3
2の手前に配置することにより、接眼光学系32で反射
された映像を無理なく観察することが可能となる。な
お、図13において、観察者眼球位置をEで示し、この
投影表示装置の横長の射出瞳1の位置に観察者の両眼あ
るいは片眼Eを一致させることにより、表示映像を無理
なく観察することができる。なお、画像表示素子は、リ
レー光学系31の本体30側に配置されるが、図示を省
く。
【0084】さらに、図14の場合、接眼光学系32
は、本体30から開閉する機構にすることによって、携
帯時はポケット等に収納することが可能となる。また、
このとき、電源も切断する機能を付けておくと、節電効
果が高い。
【0085】さらに、開閉は観察者側を本体30から持
ち上げて開閉する方向にすることによって、接眼光学系
32の光学面が収納時に表面に露出することがなく、光
学系の光学面に汚れ等が付着し難くなりより好ましい。
【0086】また、図14の場合は、接眼光学系32を
少なくとも透過作用を有する光学素子35で構成するも
のである。この場合、表示装置の本体30上に、観察者
側から見て、操作ボタン36を接眼光学系32より手前
に配置することが望ましい。この配置により、操作ボタ
ン36のボタン操作をする手で光路を遮ることがなく、
ボタン操作する度に映像を遮断してしまう問題を避ける
ことが可能となる。また、リレー光学系31の手前に接
眼光学系32を配置することにより、無理なく映像を観
察することが可能となる。
【0087】また、図14の場合は、接眼光学系32を
リレー光学系31側に倒して収納するようにすることが
好ましい。これにより、リレー光学系31を保護するカ
バーの役目を接眼光学系32表面で代用することが可能
となる。
【0088】さらに、図13、図14のどちらの使用形
態においても、リレー光学系31と接眼光学系32の間
に反射鏡37(図14)を配置し、光路を折り曲げるこ
とにより、リレー光学系31から接眼光学系32までの
距離を短くすることが可能となる。さらに好ましくは、
その反射鏡37にパワーを持たせることにより、接眼光
学系32の持つパワーを分散することが可能となり、よ
り大画面の映像を鮮明に表示することが可能となる。な
お、図14の場合、反射鏡37は実施例5、6の反射面
33が対応している。
【0089】また、その反射鏡37は接眼光学系32の
下に収納するようにすることにより、その光学素子が露
出することが防げ、防塵性が向上する。
【0090】図15、図16は携帯電話38に接眼光学
系32をリレー光学系31からなる投影表示装置を設け
てその横長の射出瞳1の位置でその表示映像を無理なく
観察できるようにしたものであり、携帯電話38には、
操作者の声を情報として入力するマイク部401と、通
話相手の声を出力するスピーカ部402と、通信電波の
送信と受信を行うアンテナ406と、操作者が情報を入
力する操作ボタン36と、操作者自身や通話相手等の撮
影像と電話番号等の情報を投影表示する本発明の投影表
示装置が設けられている。図15は、図13に対応する
構成で、接眼光学系32を携帯電話38に対して開閉す
る機構を持っており、携帯時は折り畳んでポケット等に
収納することが可能となる。また、図16は、図14に
対応する構成であるが、接眼光学系32は携帯電話38
の本体表面に固定され、その内部にリレー光学系31と
反射鏡37が取り付けられており、折り畳まずにそのま
まポケット等に収納するものである。
【0091】ところで、前記したように、本発明による
偏心光学系を撮像光学系や結像光学系として用いる場合
に、入射瞳を形成するために、偏心光学系の対称面に平
行な方向の瞳径EPDyに対して垂直方向の瞳径EPD
xが大きい明るさ絞り5を配置する。そのような明るさ
絞り5の形状としては、図17(a)、(b)に例示す
るように、楕円形状でもよいし(a)、長方形でもよい
(b)。その他横長のどのような形状の開口から明るさ
絞り5を構成してもよい。
【0092】図18〜図20は、本発明による偏心光学
系を電子カメラのファインダー部の対物光学系に組み込
んだ構成の概念図を示す。図18は電子カメラ40の外
観を示す前方斜視図、図19は同後方斜視図、図20は
電子カメラ40の構成を示す断面図である。電子カメラ
40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光
学系41、ファインダー用光路44を有するファインダ
ー光学系43、シャッター45、フラッシュ46、液晶
表示モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置さ
れたシャッター45を押圧すると、それに連動して撮影
用対物光学系48を通して撮影が行われる。撮影用対物
光学系48によって形成された物体像が、ローパスフィ
ルター、赤外カットフィルター等のフィルター51を介
してCCD49の撮像面50上に形成される。このCC
D49で受光された物体像は、処理手段52を介し、電
子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター
47に表示される。また、この処理手段52には記録手
段61が接続されており、撮影された電子画像を記録す
ることもできる。なお、この記録手段61は処理手段5
2と別体に設けらてもよいし、フロッピー(登録商標)
ディスク等により電子的に記録書込を行うように構成し
てもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを
配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0093】さらに、ファインダー用光路44上には、
ファインダー用対物光学系53が配置されており、この
ファインダー用対物光学系53は、カバーレンズ54、
ミラー68、開口絞り5、本発明の偏心光学系を構成す
る実施例1のような偏心プリズム10、フォーカス用レ
ンズ66からなる。また、カバー部材として用いられて
いるカバーレンズ54は、負のパワーを有するレンズで
あり、画角を拡大している。また、偏心プリズム10の
後方に配置されているフォーカス用レンズ66は光軸の
前後方向へ位置調節可能になっており、ファインダー用
対物光学系53のピント調節に用いられる。このファイ
ンダー用対物光学系53によって結像面67上に形成さ
れた物体像は、像正立部材であるポロプリズム55の視
野枠57上に形成される。なお、視野枠57は、ポロプ
リズム55の第1反射面56と第2反射面58との間を
分離し、その間に配置されている。このポリプリズム5
5の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導
く接眼光学系59が配置されている。
【0094】このように構成されたカメラ40は、ファ
インダー用対物光学系53を少ない光学部材で構成で
き、高性能・低コスト化が実現できると共に、対物光学
系53の光路自体を折り曲げて構成できるため、カメラ
内部での配置の自由度が増し、設計上有利となる。
【0095】なお、図20の構成において、撮影用対物
光学系48の構成については言及しなかったが、撮影用
対物光学系48としては屈折型同軸光学系の他に、本発
明による偏心プリズム10からなる何れかのタイプの撮
像光学系を用いることも当然可能である。
【0096】次に、図21は、本発明の偏心光学系から
なる撮像光学系を電子カメラ40の撮影部の対物光学系
48に組み込んだ構成の概念図を示す。この場合は、撮
影用光路42上に配置された撮影用対物光学系48に、
カバー部材65、開口絞り5、実施例3のタイプの偏心
プリズム10からなる本発明による撮像光学系を用いて
いる。この撮影用対物光学系48により形成された物体
像は、ローパスフィルター、赤外カットフィルター等の
フィルター51を介してCCD49の撮像面50上に形
成される。このCCD49で受光された物体像は、処理
手段52を介し、液晶表示素子(LCD)60上に電子
像として表示される。また、この処理手段52は、CC
D49で撮影された物体像を電子情報として記録する記
録手段61の制御も行う。LCD60に表示された画像
は、接眼光学系59を介して観察者眼球Eに導かれる。
この接眼光学系59は偏心プリズムからなり、この例で
は、入射面62と、反射面63と、反射と屈折の兼用面
64の3面から構成されている。また、2つの反射作用
を持った面63、64の中、少なくとも一方の面、望ま
しくは両方の面が、光束にパワーを与え、かつ、偏心収
差を補正する唯一の対称面を持つ面対称自由曲面にて構
成されている。そして、この唯一の対称面は、撮影用対
物光学系48のプリズム10が有する面対称自由曲面の
唯一の対称面と略同一平面上に形成されている。また、
この撮影用対物光学系48は他のレンズ(正レンズ、負
レンズ)をプリズム10の物体側あるいは像側にその構
成要素として含んでいてもよい。
【0097】このように構成されたカメラ40は、撮影
用対物光学系48を少ない光学部材で構成でき、高性能
・低コスト化が実現できると共に、光学系全体を同一平
面上に並べて配置できるため、この配置平面と垂直方向
の厚みの簿型化が実現できる。
【0098】なお、本例では、撮影用対物光学系48の
カバー部材65として平行平面板を配置しているが、前
例と同様に、パワーを持ったレンズを用いてもよい。次
に、図22に、本発明による偏心光学系からなる撮像光
学系を電子内視鏡の観察系の対物光学系82に組み込ん
だ構成の概念図を示す。この例の場合、観察系の対物光
学系82は、カバー部材85、開口絞り5、実施例2の
タイプの偏心プリズム10を用いており、接眼光学系8
7も、実施例1のタイプの偏心プリズム10、開口絞り
2、ミラー90、接眼レンズ91からなり、本発明によ
る偏心光学系を接眼光学系として用いている。この電子
内視鏡は、図22(a)に示すように、電子内視鏡71
と、照明光を供給する光源装置72と、その電子内視鏡
71に対応する信号処理を行うビデオプロセッサ73
と、このビデオプロセッサ73から出力される映像信号
を表示するモニター74と、このビデオブロセッサ73
と接続され映像信号等に記録するVTRデッキ75、及
び、ビデオディスク76と、映像信号を映像としてプリ
ントアウトするビデオプリンタ77と、頭部装着型画像
表示装置(HMD)78と共に構成されており、電子内
視鏡71の挿入部79の先端部80と、その接眼部81
は、図22(b)に示すように構成されている。光源装
置72から照明さた光束は、ライトガイドファイバー束
88を通って照明用対物光学系89により、観察部位を
照明する。そして、この観察部位からの光が、カバー部
材85を介して、観察用対物光学系82によって物体像
として形成される。この物体像は、ローパスフィルタ
ー、赤外カットフィルター等のフィルター83を介して
CCD84の撮像面上に形成される。さらに、この物体
像は、CCD84によって映像信号に変換され、その映
像信号は、図22(a)に示すビデオプロセッサ73に
より、モニター74上に直接表示されると共に、VTR
デッキ75、ビデオディスク76中に記録され、また、
ビデオプリンタ77から映像としてプリントアウトされ
る。また、HMD78の画像表示素子に表示されHMD
78の装着者に表示される。同時に、CCD84によっ
て変換された映像信号は接眼部81の液晶表示素子(L
CD)86上に電子像として表示され、その表示像は接
眼光学系87を経て観察者眼球Eに導かれる。
【0099】このように構成された内視鏡は、少ない光
学部材で構成でき、高性能・低コスト化が実現できると
共に、対物光学系80が内視鏡の長軸方向に並ぶため、
細径化を阻害することなく上記効果を得ることができ
る。
【0100】次に、図23〜図25は本発明による偏心
光学系からなる撮像光学系を情報処理装置の一例である
パソコンに内蔵した構成を示す概念図である。
【0101】図23はパソコン300のカバーを開いた
前方斜視図、図24はパソコン300の撮影光学系30
3の断面図、図25は図23の状態の側面図である。図
23〜図25に示されるように、パソコン300は、外
部から繰作者が情報を入力するためのキーボード301
と、図示を省略した情報処理手段や記録手段と、情報を
操作者に表示するモニター302と、操作者自身や周辺
の像を撮影するための撮影光学系303とを有してい
る。ここで、モニター302は、図示しないバックライ
トにより背面から照明する透過型液晶表示素子や、前面
からの光を反射して表示する反射型液晶表示素子や、C
RTディスプレイ等であってよい。また、図中、撮影光
学系303は、モニター302の右上に内蔵されている
が、その場所に限らず、モニター302の周囲や、キー
ボード301の周囲のどこであってもよい。
【0102】この撮影光学系303は、撮影光路304
上に、本発明の実施例3のような偏心プリズム10から
なる対物光学系100と、像を受光する撮像素子162
とを有している。これらはパソコン300に内蔵されて
いる。
【0103】ここで、撮像素子162上には付加的にl
Rカットフィルター180が貼り付けられて撮像ユニッ
ト160として一体に形成され、対物光学系100の鏡
枠の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能にな
っているため、対物光学系100と撮像素子162の中
心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単とな
っている。また、鏡枠の先端には、対物光学系100を
保護するためのカバーガラス102が配置されている。
【0104】撮像素子162で受光された物体像は、パ
ソコン300の処理手段に入力され、電子画像としてモ
ニター302に表示される、図23には、その一例とし
て、操作者の撮影された画像305が示されている。ま
た、この画像305は、処理手段を介し、インターネッ
トや電話を介して、遠隔地から通信相手のパソコンに表
示されることも可能である。
【0105】次に、情報処理装置の他の例として電話、
特に、その中でも持ち運びに便利な携帯電話に本発明に
よる偏心光学系からなる撮像光学系を内蔵した例を図2
6に示す。
【0106】図26(a)は携帯電話400の正面図、
図26(b)は側面図、図26(c)は撮影光学系40
5の断面図である。図26(a)〜(c)に示されるよ
うに、携帯電話400は、操作者の声を情報として入力
するマイク部401と、通話相手の声を出力するスピー
カ部402と、操作者が情報を入力する入力ダイアル4
03と、操作者自身や通話相手等の撮影像と電話番号等
の情報を表示するモニター404と、撮影光学系405
と、通信電波の送信と受信を行うアンテナ406と、画
像情報や通信情報、入力信号等の処理を行う処理手段
(図示せず)とを有している。ここで、モニター404
は液晶表示素子である。また、図中、各構成の配置位置
は、特にこれらに限られない。この撮影光学系405
は、撮影光路407上に配置された本発明の実施例3の
ような偏心プリズム10からなる対物光学系100と、
像を受光する撮像素子162とを有している。これら
は、携帯電話400に内蔵されている。
【0107】ここで、撮像素子162上には付加的にl
Rカットフィルター180が貼り付けられて撮像ユニッ
ト160として一体に形成され、対物光学系100の鏡
枠の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能にな
っているため、対物光学系100と撮像素子162の中
心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単とな
っている。また、鏡枠の先端には、対物光学系100を
保護するためのカバーガラス102が配置されている。
【0108】撮影素子162で受光された物体像は、図
示していない処理手段に入力され、電子画像としてモニ
ター404に、又は、通信相手のモニターに、又は、両
方に表示される。また、通信相手に画像を送信する場
合、撮像素子162で受光された物体像の情報を、送信
可能な信号へと変換する信号処理機能が処理手段には含
まれている。
【0109】以上の本発明の偏心光学系及びそれを用い
た投影表示装置等は例えば次のようい構成することがで
きる。
【0110】〔1〕 少なくとも1つの反射面を備え、
その少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲
面形状を有し、かつ、直交する2軸方向で大きさの異な
る瞳を有し、以下の条件式を満足することを特徴とする
偏心光学系。
【0111】1<EPDx/EPDy<100 だだし、EPDxは瞳の最も長い軸(長軸)方向の長さ
であり、EPDyは瞳の最も短い軸(短軸)方向の長さ
である。
【0112】〔2〕 上記1において、回転非対称の光
学面を有することを特徴とする偏心光学系。
【0113】〔3〕 上記1又は2において、屈折率
(n)が1よりも大きい(n>1)媒質で形成され、前
記瞳に向かう光束をプリズム内に入射する入射面と、そ
の光束をプリズム内で反射する少なくとも1つの反射面
と、光束をプリズム外に射出する射出面とを有し、その
少なくとも1つの反射面が、光束にパワーを与える曲面
形状を有する偏心プリズムを備えていることを特徴とす
る偏心光学系。
【0114】〔4〕 上記3において、前記偏心プリズ
ムが、2つの反射面を備え、入射面と第1反射面と第2
反射面と射出面からなり、入射面と第1反射面とを結ぶ
光路が第2反射面と射出面とを結ぶ光路とプリズム内で
交差するようになっていることを特徴とする偏心光学
系。
【0115】〔5〕 上記3において、前記偏心プリズ
ムが、3つの反射面を備え、その内の第3反射面が入射
面を兼用した面にて形成され、第1反射面が射出面を兼
用した面にて形成されていることを特徴とする偏心光学
系。
【0116】〔6〕 上記3において、前記偏心プリズ
ムが、2つの反射面を備え、入射面と、射出面を兼用し
た第1反射面と、第2反射面とからなることを特徴とす
る偏心光学系。
【0117】〔7〕 上記3において、前記偏心プリズ
ムが、2つの反射面を備え、入射面を兼用した第2反射
面と、第1反射面と、射出面とからなることを特徴とす
る偏心光学系。
【0118】〔8〕 直交する2軸方向で大きさの異な
る絞りを有し、撮像光学系として用いられることを特徴
とする上記1から7の何れか1項記載の偏心光学系。
【0119】
〔9〕 映像を表示する表示素子と、前記
表示素子に表示された映像又はその中間像を投影するリ
レー光学系と、前記リレー光学系からの光束を観察者の
眼球に向けて収束する収束作用を有する接眼光学系とか
ら構成される投影表示装置において、前記リレー光学系
として上記1から7の何れか1項記載の偏心光学系を用
いたことを特徴とする投影表示装置。
【0120】〔10〕 上記9において、前記接眼光学
系は少なくとも反射作用を有することを特徴とする投影
表示装置。
【0121】〔11〕 上記10において、前記接眼光
学系はフレネル反射鏡からなることを特徴とする投影表
示装置。
【0122】〔12〕 上記11において、前記フレネ
ル反射鏡はフレネル自由曲面反射鏡からなることを特徴
とする投影表示装置。
【0123】〔13〕 上記9において、前記接眼光学
系は少なくとも透過屈折作用を有することを特徴とする
投影表示装置。
【0124】〔14〕 上記13において、前記接眼光
学系はフレネルレンズからなることを特徴とする投影表
示装置。
【0125】〔15〕 前記フレネルレンズは回転非対
称面形状の屈折面を有することを特徴とする投影表示装
置。
【0126】〔16〕 像面に配置された、物体像を撮
像する撮像素子と、瞳面に配置された、物体からの光束
の明るさを絞る明るさ絞りと、前記像面と前記瞳面との
間に配置された、前記物体像を前記像面に導く結像光学
系とを有する撮像装置において、前記結像光学系として
上記1から7の何れか1項記載の偏心光学系を用いたこ
とを特徴とする投影表示装置。
【0127】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、光学系の瞳を非円形とすることで明るく小型
の撮像及び像観察が可能な偏心光学系とそれを用いた投
影表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の偏心光学系の対称面に沿っ
た断面図とそれに直交する面に投影した光路図である。
【図2】本発明の実施例2の偏心光学系の図1と同様の
図である。
【図3】本発明の実施例3の偏心光学系の図1と同様の
図である。
【図4】本発明の実施例4の偏心光学系の図1と同様の
図である。
【図5】本発明の実施例5の投影表示光学系の対称面に
沿った断面図である。
【図6】実施例5の投影表示光学系の対称面に直交する
面に投影した光路図である。
【図7】図5、図6の画像表示素子、リレー光学系、接
眼光学系近傍の拡大図である。
【図8】本発明の実施例6の投影表示光学系の対称面に
沿った断面図である。
【図9】実施例6の投影表示光学系の対称面に直交する
面に投影した光路図である。
【図10】図8、図9の画像表示素子、リレー光学系、
接眼光学系近傍の拡大図である。
【図11】実施例1の横収差を示す図である。
【図12】実施例5の横収差を示す図である。
【図13】本発明の投影表示装置を携帯情報端末に適用
した場合の斜視図である。
【図14】本発明の投影表示装置を携帯情報端末に適用
した別の場合の斜視図である。
【図15】本発明の投影表示装置を携帯電話に適用した
場合の斜視図である。
【図16】本発明の投影表示装置を携帯電話に適用した
別の場合の斜視図である。
【図17】本発明による偏心光学系を撮像光学系や結像
光学系として用いる場合の明るさ絞りの形状を例示する
ための図である。
【図18】本発明による偏心光学系を適用した電子カメ
ラの外観を示す前方斜視図である。
【図19】図18の電子カメラの後方斜視図である。
【図20】図18の電子カメラの1つの構成を示す断面
図である。
【図21】本発明による偏心光学系を適用した別の電子
カメラの概念図である。
【図22】本発明による偏心光学系を適用した電子内視
鏡の概念図である。
【図23】本発明による偏心光学系が対物光学系として
組み込れたパソコンのカバーを開いた前方斜視図であ
る。
【図24】パソコンの撮影光学系の断面図である。
【図25】図23の状態の側面図である。
【図26】本発明による偏心光学系が対物光学系として
組み込れた携帯電話の正面図、側面図、その撮影光学系
の断面図である。
【符号の説明】
1…射出瞳 2…軸上主光線 3…画像表示素子 5…明るさ絞り(開口絞り) 6…撮像面(撮像素子) 10…偏心プリズム 11…第1面 12…第2面 13…第3面 14…第4面 30…投影表示装置本体 31…リレー光学系 32…接眼光学系 33…反射面(平面鏡) 34…反射作用を有する光学素子 35…透過作用を有する光学素子 36…操作ボタン 37…反射鏡 38…携帯電話 40…電子カメラ 41…撮影光学系 42…撮影用光路 43…ファインダー光学系 44…ファインダー用光路 45…シャッター 46…フラッシュ 47…液晶表示モニター 48…撮影用対物光学系 49…CCD 50…撮像面 51…フィルター 52…処理手段 53…ファインダー用対物光学系 54…カバーレンズ 55…ポロプリズム 56…第1反射面 57…視野枠 58…第2反射面 59…接眼光学系 60…液晶表示素子(LCD) 61…記録手段 62…入射面 63…反射面 64…反射と屈折の兼用面 65…カバー部材 66…フォーカス用レンズ 67…結像面 68…ミラー 71…電子内視鏡 72…光源装置 73…ビデオプロセッサ 74…モニター 75…VTRデッキ 76…ビデオディスク 77…ビデオプリンタ 78…頭部装着型画像表示装置(HMD) 79…挿入部 80…先端部 81…接眼部 82…観察用対物光学系 83…フィルター 84…CCD 85…カバー部材 86…液晶表示素子(LCD) 87…接眼光学系 88…ライトガイドファイバー束 89…照明用対物光学系 90…ミラー 91…接眼レンズ 100…対物光学系 102…カバーガラス 160…撮像ユニット 162…撮像素子 180…lRカットフィルター 300…パソコン 301…キーボード 302…モニター 303…撮影光学系 304…撮影光路 305…画像 400…携帯電話 401…マイク部 402…スピーカ部 403…入力ダイアル 404…モニター 405…撮影光学系 406…アンテナ 407…撮影光路 E…観察者眼球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 25/00 G02B 25/00 A G03B 13/06 G03B 13/06 H04N 5/74 H04N 5/74 A Fターム(参考) 2H018 AA11 2H040 BA01 CA11 CA23 CA30 GA02 2H042 CA12 CA17 CA18 DB00 DD09 DE00 2H087 KA02 KA06 KA07 KA10 KA14 KA23 RA05 RA06 RA34 TA01 TA04 TA05 TA06 5C058 EA11 EA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの反射面を備え、その少
    なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲面形状
    を有し、かつ、直交する2軸方向で大きさの異なる瞳を
    有し、以下の条件式を満足することを特徴とする偏心光
    学系。 1<EPDx/EPDy<100 だだし、EPDxは瞳の最も長い軸(長軸)方向の長さ
    であり、EPDyは瞳の最も短い軸(短軸)方向の長さ
    である。
  2. 【請求項2】 請求項1において、屈折率(n)が1よ
    りも大きい(n>1)媒質で形成され、前記瞳に向かう
    光束をプリズム内に入射する入射面と、その光束をプリ
    ズム内で反射する少なくとも1つの反射面と、光束をプ
    リズム外に射出する射出面とを有し、その少なくとも1
    つの反射面が、光束にパワーを与える曲面形状を有する
    偏心プリズムを備えていることを特徴とする偏心光学
    系。
  3. 【請求項3】 映像を表示する表示素子と、前記表示素
    子に表示された映像又はその中間像を投影するリレー光
    学系と、前記リレー光学系からの光束を観察者の眼球に
    向けて収束する収束作用を有する接眼光学系とから構成
    される投影表示装置において、前記リレー光学系として
    請求項1又は2記載の偏心光学系を用いたことを特徴と
    する投影表示装置。
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