JP2003043177A - 冷却系統一体型原子炉およびその運転方法 - Google Patents

冷却系統一体型原子炉およびその運転方法

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JP2003043177A JP2001228228A JP2001228228A JP2003043177A JP 2003043177 A JP2003043177 A JP 2003043177A JP 2001228228 A JP2001228228 A JP 2001228228A JP 2001228228 A JP2001228228 A JP 2001228228A JP 2003043177 A JP2003043177 A JP 2003043177A
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coolant
core
cooling system
primary coolant
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Yoshiaki Makihara
義明 牧原
Takashi Kanekawa
孝 金川
Yoshiharu Akiyama
美映 秋山
Shuji Usui
修二 碓井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】できるだけ小さな原子炉容器から、できるだけ
大きな出力を取り出すことによって、経済的に優れた冷
却系統一体型原子炉を提供する。 【解決手段】原子炉の炉心1と、炉心1を冷却する1次
冷却材2とを原子炉容器4内に一体化して内蔵してなる
冷却系統一体型原子炉であって、1次冷却材2によって
液浸された領域である液相部Fに配置され、1次冷却材
2を冷却する蒸気発生器3Fと、1次冷却材2の液面よ
りも上部側の領域である気相部Vに配置され、気相部V
に移行した気体状の1次冷却材を冷却する蒸気発生器3
Vとを原子炉容器4内に備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉心を冷却する冷
却系統を原子炉容器内に一体化して収納し、原子炉容器
内で冷却材を主に自然循環させることによって炉心から
熱出力を取り出す冷却系統一体型原子炉およびその運転
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の冷却系統一体型原子炉では、図8
に示すように、蒸気発生器3を1次冷却材2に液浸して
配置して、炉心1の中の燃料と1次冷却材2との間、及
び1次冷却材2と伝熱管5との間の熱伝達を対流による
自然循環を利用して行うか、あるいは、図9に示すよう
に、炉心1の中の燃料と1次冷却材2との間の熱伝達は
沸騰、1次冷却材2と伝熱管5との間の熱伝達は凝縮で
行う方式が採用されている。
【0003】すなわち、図8に示すような冷却系統一体
型原子炉では、原子炉容器4内に炉心1と蒸気発生器3
とが設けられており、更に、炉心1で引き起こる核分裂
のエネルギーによって加熱された炉心1を冷却するとと
もに自身は加熱される1次冷却材2によって炉心1と蒸
気発生器3とが液浸されている。このような冷却系統一
体型原子炉は、軽水炉あるいは高速増殖炉に適用されて
おり、1次冷却材2としては、軽水炉の場合には軽水
が、高速増殖炉の場合にはナトリウム(Na)が一般的
に用いられている。
【0004】炉心1近傍の1次冷却材2は、炉心1で引
き起こる核分裂のエネルギーによって加熱されると密度
が小さくなり、図中矢印Wに示すように、対流により
炉心1側からその上方側へと上昇する。そして、炉心1
の上方側に設けられた蒸気発生器3の伝熱管5内を流れ
る2次冷却水6によって冷却されその熱が奪われるとと
もに、蒸気発生器3の伝熱管5内を流れる2次冷却水6
は沸騰し、蒸気7として取り出される。
【0005】1次冷却材2は、このようにして蒸気発生
器3において冷却されることによって密度が大きくなる
ので、図中矢印Wに示すように対流により蒸気発生器
3側から炉心1側へと下降する。この下降した1次冷却
材2が炉心1を冷却することによって、1次冷却材2自
身は加熱されて密度が小さくなり、対流により再び炉心
1側からその上方側へと上昇する。
【0006】上述したようなメカニズムを繰り返すこと
によって、1次冷却材2は原子炉容器4内において図中
矢印Wおよび図中矢印Wに示すように自然循環する
とともに、炉心1において発生した核分裂エネルギーに
よって蒸気7が生成される。この蒸気7がタービンの回
転に用いられることによって電力エネルギーとして、あ
るいはこの蒸気7が熱源に用いられることによって熱エ
ネルギーとして利用される。
【0007】なお、制御棒9は、炉心1で発生する核分
裂反応を制御することにより、原子炉の出力調整を行う
ものであって、内部に硼素(B)など中性子を吸収する
物質が含まれている。そして、炉心1に挿入されること
によって核分裂反応を抑制し、逆に炉心1に挿入されて
いる状態から炉心1の上部側へと引き抜かれることによ
って核分裂反応が促進される。このような制御棒9の上
下方向への駆動は制御棒駆動機構10によってなされ
る。
【0008】一方、図9に示すような冷却系統一体型原
子炉では、1次冷却材2によって浸されている領域であ
る液相部Fよりも上部の領域である気相部Vに、蒸気発
生器3が設けられている。1次冷却材2は、炉心1で引
き起こる核分裂のエネルギーによって加熱されて沸騰
し、気泡11を発生する。そして、1次冷却材2は、こ
の気泡11を伴って図中矢印Wに示すように、対流に
より炉心1側からその上方側へと上昇する。気泡11
は、1次冷却材2の液面、すなわち液相部Fの上端部ま
で上昇すると、蒸気となって気相部Vへと上昇する。こ
のようにして気相部Vに上昇した蒸気は、蒸気発生器3
の伝熱管5を介して2次冷却水6を蒸発させる一方、自
身は冷却、凝縮され、液体に戻って液相部Fに落下す
る。2次冷却水6の沸騰によって生成された蒸気7もま
たタービンの回転に用いられることによって電力エネル
ギーとして、あるいはこの蒸気7が熱源に用いられるこ
とによって熱エネルギーとして利用される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の冷却系統一体型原子炉では、以下のような問
題がある。
【0010】すなわち、図8にその構成を示す冷却系統
一体型原子炉の場合には、炉心1内で気泡11は生じて
いないので、1次冷却材2の炉心1からの出口である炉
心1の上端部付近と、1次冷却材2の蒸気発生器3から
の出口である蒸気発生器3の下端部付近との冷却材密度
差が小さく、自然循環流量が小さい。そのため、出力を
増大しようとすると蒸気発生器3を大型化せねばなら
ず、それに伴い原子炉容器4の高さも高くしなければな
らないために、出力の上限は原子炉容器4の製造限界か
ら限界がある。
【0011】その一方で、蒸気発生器3への給水流量を
変えると、蒸気発生器3の出口である蒸気発生器3の下
端部付近の1次冷却材2の温度を変えられる為、負の温
度係数を持つ炉心1の出力を給水流量のみで制御できる
という所謂タービン主、原子炉従の運転が可能であり、
出力制御が容易となるというメリットがある。
【0012】一方、図9にその構成を示す冷却系統一体
型原子炉では、炉心1の除熱は沸騰で行われるので、1
次冷却材2の炉心1からの出口、すなわち炉心1の上端
部における上昇流部が、液体の1次冷却材2と気泡11
とによる2層流となり、蒸気発生器3の下端部付近にお
ける下降流部との冷却材密度差を大きく取ることがで
き、自然循環流量が増加する。このため、図8にその構
成を示す冷却系統一体型原子炉よりも出力増大への対応
が容易である。
【0013】しかしながら、蒸気発生器3への給水流量
を増加すると原子炉容器4の内圧が低下し、炉心ボイド
量(炉心1を通過する1次冷却材2に含まれる気泡11
の量)が増大する為、負のボイド係数を持つ炉心1の出
力は低下することとなり、意図した出力増大と逆方向に
作用をすることとなる。したがって、先ず炉心1の出力
を変化させてからタービンの出力を変化させるという所
謂原子炉主、タービン従の運転方法を取らざるをえず、
出力制御が容易でないという欠点を持つ。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その第1の目的は、できるだけ小さな原子
炉容器から、できるだけ大きな出力を取り出し、もっ
て、経済的に優れた冷却系統一体型原子炉を提供するこ
とにある。
【0015】また、その第2の目的は、このような原子
炉を、タービンを主とし、原子炉を従とする簡素な操作
で運転可能とし、もって、出力制御の容易な冷却系統一
体型原子炉の運転方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0017】すなわち、請求項1の発明の冷却系統一体
型原子炉では、上記第1の目的を達成するために、原子
炉の炉心と、炉心を冷却する1次冷却材とを原子炉容器
内に一体化して内蔵してなる冷却系統一体型原子炉であ
って、液相部冷却手段と、気相部冷却手段とをそれぞれ
原子炉容器内に備えている。
【0018】液相部冷却手段は、1次冷却材によって液
浸された領域である液相部に配置され、1次冷却材を冷
却する。気相部冷却手段は、1次冷却材の液面よりも上
部側の領域である気相部に配置され、気相部に移行した
気体状の1次冷却材を冷却する。
【0019】請求項2の発明では、上記第1の目的を達
成するために、原子炉の炉心と、炉心を冷却する1次冷
却材とを原子炉容器内に一体化して内蔵してなる冷却系
統一体型原子炉であって、液相部熱交換器と、気相部熱
交換器とをそれぞれ原子炉容器内に備えている。
【0020】液相部熱交換器は、1次冷却材によって液
浸された領域である液相部に配置され、例えば複数の伝
熱管を備えてなり、1次冷却材と、この1次冷却材を冷
却して自身は加熱される第1の2次冷却材との間の熱交
換を、これら各伝熱管を介して行う。気相部熱交換器
は、1次冷却材の液面よりも上部側の領域である気相部
に配置され、例えば複数の伝熱管を備えてなり、気相部
に移行した気体状の1次冷却材と、この1次冷却材を冷
却して自身は加熱される第2の2次冷却材との間の熱交
換を、これら各伝熱管を介して行う。
【0021】請求項3の発明では、上記第1の目的を達
成するために、原子炉の炉心と、炉心を冷却する1次冷
却材とを原子炉容器内に一体化して内蔵してなる冷却系
統一体型原子炉であって、液相部蒸気発生器と、気相部
蒸気発生器とをそれぞれ原子炉容器内に備えている。
【0022】液相部蒸気発生器は、1次冷却材によって
液浸された領域である液相部に配置され、例えば複数の
伝熱管を備えてなり、これら各伝熱管を介して、1次冷
却材と、この1次冷却材を冷却して自身は加熱される第
1の2次冷却材との間の熱交換を行い、第1の2次冷却
材から蒸気を発生させる。気相部蒸気発生器は、1次冷
却材の液面よりも上部側の領域である気相部に配置さ
れ、例えば複数の伝熱管を備えてなり、これら各伝熱管
を介して、気相部に移行した気体状の1次冷却材と、こ
の1次冷却材を冷却して自身は加熱される第2の2次冷
却材との熱交換を行い、第2の2次冷却材から蒸気を発
生させる。
【0023】請求項4の発明では、上記第1の目的を達
成するために、請求項3の発明の冷却系統一体型原子炉
において、第1の2次冷却材の液相部蒸気発生器への供
給流量を制御する第1の供給流量制御手段と、第2の2
次冷却材の気相部蒸気発生器への供給流量を制御する第
2の供給流量制御手段とを付加する。
【0024】請求項5の発明では、上記第1の目的を達
成するために、請求項3の発明の冷却系統一体型原子炉
において、第1の2次冷却材の液相部蒸気発生器への供
給流量と、第2の2次冷却材の気相部蒸気発生器への供
給流量との和に対する、第2の2次冷却材の気相部蒸気
発生器への供給流量の割合(沸騰除熱割合)を、5%か
ら20%の範囲にする。
【0025】請求項6の発明では、上記第1の目的を達
成するために、請求項1乃至5のうち何れか1項の発明
の冷却系統一体型原子炉において、1次冷却材を液相部
内において強制的に循環させるポンプを付加する。
【0026】請求項7の発明の冷却系統一体型原子炉の
運転方法では、上記第2の目的を達成するために、原子
炉の炉心と、炉心を冷却する1次冷却材とを原子炉容器
内に一体化して内蔵し、1次冷却材によって液浸された
領域である液相部に配置され、例えば複数の伝熱管を備
えてなり、これら各伝熱管を介して、1次冷却材と、こ
の1次冷却材を冷却して自身は加熱される第1の2次冷
却材との間の熱交換を行い、第1の2次冷却材から蒸気
を発生させる液相部蒸気発生手段と、1次冷却材の液面
よりも上部側の領域である気相部に配置され、例えば複
数の伝熱管を備えてなり、これら各伝熱管を介して、気
相部に移行した気体状の1次冷却材と、この1次冷却材
を冷却して自身は加熱される第2の2次冷却材との間の
熱交換を行い、第2の2次冷却材から蒸気を発生させる
気相部蒸気発生手段とをそれぞれ原子炉容器内に備えて
なる冷却系統一体型原子炉の運転方法であって、液相部
蒸気発生手段へ供給する第1の2次冷却材の供給流量
と、気相部蒸気発生手段へ供給する第2の2次冷却材の
供給流量とをそれぞれ独立に制御する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の各実施の形態に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0028】なお、以下の各実施の形態の説明に用いる
図中の符号は、図8および図9と同一部分については同
一符号を付して示すことにする。
【0029】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態を図1から図6を用いて説明する。
【0030】図1は、第1の実施の形態に係る冷却系統
一体型原子炉の構成例を示す立断面図である。
【0031】図1に示すように、本実施の形態に係る冷
却系統一体型原子炉は、図9に示す従来技術の冷却系統
一体型原子炉の液相部Fに液浸するように蒸気発生器3
Fを付加した構成としている。すなわち、液相部Fの蒸
気発生器3Fと、気相部Vの蒸気発生器3Vとの2つの
蒸気発生器3を備えている。
【0032】蒸気発生器3Vの伝熱管5Vの両端は、2
次冷却ループ12Vに接続しており、2次冷却ループ1
2Vによってその下端部から供給された2次冷却水6V
を蒸発させ、生成した蒸気7Vをその上端部に接続され
た2次冷却ループ12Vに戻すようにしている。一方、
蒸気発生器3Fの伝熱管5Fの両端は、2次冷却ループ
12Fに接続しており、2次冷却ループ12Fによって
その下端部から供給された2次冷却水6Fを蒸発させ、
生成した蒸気7Fをその上端部に接続された2次冷却ル
ープ12Fに戻すようにしている。
【0033】2次冷却ループ12Vおよび2次冷却ルー
プ12Fは、蒸気7Vおよび蒸気7Fの流れ方向下流側
において合流し2次冷却ループ12を形成している。こ
れによって、蒸気7Vおよび蒸気7Fは2次冷却ループ
12で合流し、その合流した蒸気7がタービン15に導
入され、発電に供されるようにしている。
【0034】タービン15において発電に供された蒸気
7は、図示しない復水器によって復水されて2次冷却水
6に戻り、この2次冷却水6は、ポンプ13によって2
次冷却ループ12の下流側に駆動されるようにしてい
る。
【0035】2次冷却ループ12は、ポンプ13の下流
側において2次冷却ループ12Vと、2次冷却ループ1
2Fとに分岐している。また、2次冷却ループ12Vお
よび2次冷却ループ12Fは、流量調節バルブ14Vお
よび流量調節バルブ14Fを備えており、おのおのの流
量調節バルブ14の弁開度を調節することによって、2
次冷却ループ12Vを介して蒸気発生器3Vに供給され
る2次冷却水6Vの流量と、2次冷却ループ12Fを介
して蒸気発生器3Fに供給される2次冷却水6Fの流量
とをそれぞれ独立に調節可能としている。
【0036】上述するような構成とすることによって、
炉心1で引き起こる核分裂エネルギーは、以下に説明す
るように、タービン15に供給される蒸気7の生成に供
されるようにしている。
【0037】すなわち、原子炉容器4では、炉心1で引
き起こる核分裂のエネルギーによって1次冷却材2が加
熱されて沸騰し、気泡11が発生する。そして、1次冷
却材2は、この気泡11を伴って図中矢印Wに示すよ
うに、炉心1側からその上方側へと対流作用によって上
昇する。気泡11は、1次冷却材2の液面まで上昇する
と、蒸気となって液相部Fから気相部Vへと移行する。
このようにして液相部Fから気相部Vに上昇した蒸気
は、蒸気発生器3Vの伝熱管5Vを介して2次冷却水6
Vを蒸発させ蒸気7Vを生成する一方、自身は冷却、凝
縮され、液体に戻って液相部Fに落下する。伝熱管5V
に供給される2次冷却水6Vの流量は、ポンプ13の吐
出力および流量調節バルブ14Vの弁開度を調節するこ
とによって制御されるようにしている。
【0038】一方、原子炉容器4内を気泡11とともに
上昇した1次冷却材2は、蒸気発生器3Fの伝熱管5F
内を流れる2次冷却水6Fによって冷却されその熱が奪
われるとともに、この2次冷却水6Fは沸騰し、蒸気7
Fとして取り出される。伝熱管5Fに供給される2次冷
却水6Fの流量は、ポンプ13の吐出力および流量調節
バルブ14Fの弁開度を調節することによって制御され
るようにしている。蒸気発生器3Fによって冷却された
1次冷却材2は、密度が大きくなるので、図中矢印W
に示すように蒸気発生器3F側から炉心1側へと対流作
用により下降する。この下降した1次冷却材2が炉心1
を冷却することによって、1次冷却材2自身は加熱され
て密度が小さくなり、対流作用により再び炉心1側から
その上方側へと上昇する。
【0039】次に、以上のように構成した本実施の形態
に係る冷却系統一体型原子炉の運転方法について説明す
る。
【0040】図2に、本実施の形態に係る冷却系統一体
型原子炉において、2次冷却水6Fの給水流量を増加さ
せた場合における主要な運転特性パラメータ(炉心入口
温度、内部圧力、炉心出力)の応答特性を示す。
【0041】すなわち、図2に示すように、2次冷却水
6Fの給水流量を増加させると、1次冷却材2が蒸気発
生器3Fによって効率よく冷却されるようになることか
ら、蒸気発生器3Fの下端部付近の1次冷却材2の温度
が低下する。これによって、炉心1の上端部付近と、蒸
気発生器3Fの下端部付近とにおける1次冷却材2の冷
却材密度差が大きくなり、1次冷却材2の流量が増加す
ると共に、炉心1の下端部である炉心入口における1次
冷却材2の温度(炉心入口温度)が低下する。炉心1は
負の冷却材温度特性を持っているため、炉心入口温度の
低下に伴って炉心出力が増加する。2次冷却水6Fの給
水流量を一定値に戻すと、炉心出力の増加も停止し、一
定出力状態になる。また、炉心入口温度の低下に伴って
蒸気発生器5Fの蒸気圧が低下する為、蒸気発生器5Vの蒸
気圧も低下する。そのため、蒸気発生器5Vでの除熱量が
増加する為内部圧力は低下する。
【0042】図3に、本実施の形態に係る冷却系統一体
型原子炉において、2次冷却水6Vの給水流量を増加さ
せた場合における主要な運転特性パラメータ(内部圧
力、炉心出力)の応答特性を示す。
【0043】すなわち、図3に示すように、2次冷却水
6Vの給水流量を増加させると、蒸気発生器3Vによっ
てなされる気相部Vからの除熱が増加する為、原子炉容
器4の内部圧力が低下する。それに伴い、炉心1内のボ
イド量が増加する為、負のボイド反応度係数を持ってい
る炉心1の炉心出力は低下する。その状態で2次冷却水
6Vの給水流量の増加を停止しても炉心1の発熱量と蒸
気発生器3Vでの除熱量がバランスしていない為、更に
原子炉容器4の内部圧力と炉心出力とは低下する。この
ような状態から安定な状況に復帰する為には、制御棒9
を引き抜いて炉心1に反応度を添加し、炉心出力を増加
させる必要がある。
【0044】図4に、本実施の形態に係る冷却系統一体
型原子炉において、2次冷却水6Fの給水流量と、2次
冷却水6Vの給水流量との両方を増加させた場合におけ
る主要な運転特性パラメータ(炉心入口温度、内部圧
力、炉心出力)の応答特性を示す。なお、この場合、2
次冷却水6Vの給水流量と、2次冷却水6Fの給水流量
との比を一定としている。
【0045】すなわち、図4に示すように、2次冷却水
6Fの給水流量と、2次冷却水6Vの給水流量とを、互
いの流量比が一定になる条件の下でそれぞれ増加させる
と、液相部Fでは、1次冷却材2の炉心入口温度が低下
する。これは、炉心出力を増加する方向に働く。これに
伴い、炉心1において核分裂エネルギーによって放出さ
れるエネルギーも増加するが、気相部Vにおける蒸気発
生器3Vに供給される2次冷却水6Vの給水流量もま
た、液相部Fにおける蒸気発生器3Fに供給される2次
冷却水6Fの給水流量に比例して増加しているので、結
局沸騰除熱量と対流除熱量との比に変化は無く、原子炉
容器4の内部圧力は一定に保たれる。
【0046】上述したように、2次冷却水6Fの給水流
量を増加させる図2に示すような運転方法では、炉心出
力が単純に増加するために、2次冷却水6Fの給水流量
を制御することによって炉心出力を簡単に制御すること
ができる所謂タービン主、原子炉従の運転が可能とな
る。
【0047】一方、2次冷却水6Vの給水流量を増加さ
せることによって炉心出力を増加させる図3に示すよう
な運転方法では、上述したようなボイド量の増加を招
く。このため、負のボイド反応度計数の効果によって逆
に炉心出力が減少してしまう。これを補うためには、制
御棒9を引き抜くことにより炉心出力を増加させなけれ
ばならず、原子炉主、タービン従の複雑な操作を伴う運
転となってしまう。
【0048】2次冷却水6Fの給水流量と、2次冷却材
6Vの給水流量とを、互いに流量比が一定になる条件の
下でそれぞれ増加させることによって炉心出力を増加さ
せる図4に示すような運転方法では、2次冷却水6Fと
2次冷却水6Vとの給水流量を何れも増加させているの
で、液相部Fと気相部Vとの両相において効率良く除熱
することができ、かつ、所謂タービン主、原子炉従の運
転が可能となる。
【0049】次に、図4に示すような運転方法を適用し
た本実施の形態に係る冷却系統一体型原子炉について、
出来るだけ小さな原子炉容器から出来るだけ大きな出力
を取り出すことが可能な条件について検討した結果につ
いて説明する。
【0050】図5は、同一の炉心出力を得ることができ
る沸騰除熱割合と原子炉容器の高さとの関係を示す図で
ある。
【0051】沸騰除熱割合とは、炉心1からの総除熱量
に対する沸騰除熱量の割合であって、全給水流量((2
次冷却水6Vの給水流量)+(2次冷却水6Fの給水流
量))に対する気相部Vの給水流量(2次冷却水6Vの
給水流量)に相当する。図5において、沸騰除熱割合が
0%のところは、液相部Fのみから除熱する図8の冷却
系統一体型原子炉の運転方法に相当し、沸騰除熱割合が
100%のところは、気相部Vのみから除熱する図9の
冷却系統一体型原子炉の運転方法に相当する。したがっ
て、沸騰除熱割合が0%〜100%の間が、本実施の形
態に係る冷却系統一体型原子炉の運転方法に相当する範
囲である。
【0052】図6に示すように、本実施の形態に係る冷
却系統一体型原子炉の原子炉容器4の高さhは、原子炉
上部ドームの高さa、蒸気発生器3Vの高さb、蒸気発
生器3Fの高さc、炉心1の上端部と蒸気発生器3Fの
下端部との間の距離d、炉心1の高さe、原子炉下部ド
ームの高さfの総和によって決定される。なお、蒸気発
生器3Vの下端部と、蒸気発生器3Fの上端部との間の
距離gは極めて小さいので無視することができる。
【0053】沸騰除熱割合が小さい段階では、液相部F
の蒸気発生器3Fによって大部分除熱しなければならな
い。したがって、図5に示すように、蒸気発生器3Fの
高さcを高くする必要がある。また、自然対流による流
量を確保する為に、蒸気発生器3Fの設置高さも高くす
る必要があり、炉心1の上端部と蒸気発生器3Fの下端
部との間の距離dも相当量確保する必要がある。これら
は、原子炉容器4の高さhを高くする方向に寄与する。
【0054】一方、沸騰除熱割合が増加して行くと、気
泡11の発生によって1次冷却材2の流量が促進される
ために、炉心1の上端部と蒸気発生器3Fの下端部との
間の距離dを小さくすることができるようになる。これ
に伴って、原子炉容器4の高さhも低減される。しかし
ながら、蒸気発生器3Fの伝熱管5Fの放射化を防止す
る為に、蒸気発生器3Fを炉心1から相当量隔離して配
置しなければならないという要求から、炉心1の上端部
と蒸気発生器3Fの下端部との間の距離dは、所定距離
以上小さくすることはできない。
【0055】図5の検討例では、原子炉容器4の高さh
は、沸騰除熱割合が10%程度のところで下限を示して
いる。沸騰除熱割合が増加すると、蒸気発生器3Fの高
さcは減少する一方、蒸気発生器3Vの高さbは増加す
る。一般に対流熱伝達よりも凝縮熱伝達の方が除熱効率
が良いために、同じ熱量を除熱するのに必要な高さは、
蒸気発生器3Fよりも蒸気発生器3Vの方が小さくて済
む。したがって、蒸気発生器3Vの高さbと、蒸気発生
器3Fの高さcとの合計(b+c)は、沸騰除熱割合が
増加するに連れて小さくなる。
【0056】一方、原子炉上部ドームの高さaは、蒸気
発生器3Vへの2次冷却水6Vの給水流量変化に対する
圧力変化の感度を緩和する為に、沸騰除熱割合の増加と
ともに高くして行く必要がある。
【0057】以上の検討より、原子炉容器4の高さh
は、炉心1の上端部と蒸気発生器3Fの下端部との間の
距離dが下限値に達する場合(沸騰除熱割合が10%近
傍)が最小値となる。それ以上沸騰除熱割合が増えた場
合には、一定の炉心出力を得るために必要な原子炉容器
4の高さhは徐々に高くなり、沸騰除熱割合が70%程
度より高くなると、沸騰除熱割合が0%の場合の原子炉
容器4の高さhよりも高くなる。
【0058】上述したように、本実施の形態に係る冷却
系統一体型原子炉は、図8に示す冷却系統一体型原子炉
の長所と、図9に示す冷却系統一体型原子炉の長所とを
併せ備えている。すなわち、本実施の形態に係る冷却系
統一体型原子炉では、炉心1における核分裂反応による
エネルギーによって1次冷却材2が沸騰し、気泡11が
生成される。これによって、1次冷却材2の上昇流量が
高められ、蒸気発生器3Fにおける除熱効率を高めるこ
とができる。更に、気泡11は気相部Vに移行し、蒸気
発生器3Vによって効率良く除熱されるようになる。こ
のように、液相部Fと気相部Vとにそれぞれ蒸気発生器
3F,3Vを備えることによって、効率良い除熱が実現
されることから、炉心出力を一定としたまま原子炉容器
4の高さhを低減化することが可能となる。これによっ
てコストダウンを実現することができる。
【0059】また、本実施の形態に係る冷却系統一体型
原子炉は、2次冷却水6Fおよび2次冷却水6Vの給水
流量をそれぞれ独立に制御することができるので運転融
通性が高い。炉心出力を変化させる場合は、主として2
次冷却水6Fの給水流量を変化させることにより、所謂
タービン主、原子炉従の運転方法によって、炉心出力を
容易に制御することが可能となる。また、2次冷却水6
Vの給水流量を変化させる場合であっても、2次冷却水
6Fと2次冷却水6Vとの給水流量比を一定としたまま
変化させることによって、タービン主、原子炉従の運転
方法によって、炉心出力を容易に制御することが可能と
なる。
【0060】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図7を用いて説明する。
【0061】図7は、第2の実施の形態に係る冷却系統
一体型原子炉の構成例を示す立断面図である。
【0062】すなわち、図7に示す本実施の形態に係る
冷却系統一体型原子炉は、図1に示す第1の実施の形態
に係る冷却系統一体型原子炉の原子炉容器4の下部に1
次冷却材ポンプ17を付加した構成としたものである。
その他の構成については、図1と同一であるので、図7
では、図1と部分には同一符号を付している。よって、
ここでは、同一符号が付された部分については重複説明
を避け、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0063】1次冷却材ポンプ17は、内部に回転翼を
備えている。そして、図中矢印Wに示すように蒸気発
生器3F側から炉心1側へと下降する1次冷却材2を内
部に取り込み、回転翼の回転によって1次冷却材2の流
量を高め、炉心1の下部側から炉心1に吐出するように
している。
【0064】なお、図7では、原子炉容器4の下部に1
次冷却材ポンプ17を1つのみ設置した構成を示してい
るが、このような1次冷却材ポンプ17は複数設置して
も良い。
【0065】本実施の形態に係る冷却系統一体型原子炉
は、以上のような構成をしているので、第1の実施の形
態に係る冷却系統一体型原子炉の作用効果に加えて、以
下に示すような作用効果を奏することができる。
【0066】すなわち、本実施の形態に係る冷却系統一
体型原子炉では、1次冷却材ポンプ17によって1次冷
却材2が高流量で強制的に循環されるので、蒸気発生器
3Fによる除熱効率が高められる。これによって、蒸気
発生器3Fの高さcを低減しても同一の炉心出力を得る
ことができるので、原子炉容器4の高さhの低減化が可
能となる。
【0067】以上、本発明の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
できるだけ小さな原子炉容器から、できるだけ大きな出
力を取り出すことが可能となり、もって、経済的に優れ
た冷却系統一体型原子炉を実現することができる。
【0069】また、このような原子炉を、タービンを主
とし、原子炉を従とする簡素な操作で運転することが可
能となり、もって、出力制御の容易な冷却系統一体型原
子炉の運転方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る冷却系統一体型原子炉
の構成例を示す立断面図
【図2】第1の実施の形態に係る冷却系統一体型原子炉
において、液相側2次冷却水の給水流量を増加させた場
合における運転特性パラメータの応答特性図
【図3】第1の実施の形態に係る冷却系統一体型原子炉
において、気相側2次冷却水の給水流量を増加させた場
合における運転特性パラメータの応答特性図
【図4】第1の実施の形態に係る冷却系統一体型原子炉
において、液相側2次冷却水の給水流量と、気相側2次
冷却水の給水流量との両方を増加させた場合における運
転特性パラメータの応答特性図
【図5】同一の炉心出力を得ることができる沸騰除熱割
合と原子炉容器の高さとの関係を示す図
【図6】原子炉高さの内訳を説明するための立断面図
【図7】第2の実施の形態に係る冷却系統一体型原子炉
の構成例を示す立断面図
【図8】従来技術による冷却系統一体型原子炉の構成例
を示す立断面図(液相部に蒸気発生器を備えた場合)
【図9】従来技術による冷却系統一体型原子炉の構成例
を示す立断面図(気相部に蒸気発生器を備えた場合)
【符号の説明】
F…液相部 V…気相部 1…炉心 2…1次冷却材 3…蒸気発生器 4…原子炉容器 5…伝熱管 6…2次冷却水 7…蒸気 9…制御棒 10…制御棒駆動機構 11…気泡 12…2次冷却ループ 13…ポンプ 14…流量調節バルブ 15…タービン 17…1次冷却材ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 美映 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 碓井 修二 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の炉心と、前記炉心を冷却する1
    次冷却材とを原子炉容器内に一体化して内蔵してなる冷
    却系統一体型原子炉であって、 前記原子炉容器内の、前記1次冷却材によって液浸され
    た領域である液相部に配置され、前記1次冷却材を冷却
    する液相部冷却手段と、 前記原子炉容器内の、前記1次冷却材の液面よりも上部
    側の領域である気相部に配置され、前記気相部に移行し
    た気体状の前記1次冷却材を冷却する気相部冷却手段と
    を備えてなる冷却系統一体型原子炉。
  2. 【請求項2】 原子炉の炉心と、前記炉心を冷却する1
    次冷却材とを原子炉容器内に一体化して内蔵してなる冷
    却系統一体型原子炉であって、 前記原子炉容器内の、前記1次冷却材によって液浸され
    た領域である液相部に配置され、前記1次冷却材と、こ
    の1次冷却材を冷却して自身は加熱される第1の2次冷
    却材との間の熱交換を行う液相部熱交換器と、 前記原子炉容器内の、前記1次冷却材の液面よりも上部
    側の領域である気相部に配置され前記気相部に移行した
    気体状の前記1次冷却材と、この1次冷却材を冷却して
    自身は加熱される第2の2次冷却材との間の熱交換を行
    う気相部熱交換器とを備えてなる冷却系統一体型原子
    炉。
  3. 【請求項3】 原子炉の炉心と、前記炉心を冷却する1
    次冷却材とを原子炉容器内に一体化して内蔵してなる冷
    却系統一体型原子炉であって、 前記原子炉容器内の、前記1次冷却材によって液浸され
    た領域である液相部に配置され、前記1次冷却材と、こ
    の1次冷却材を冷却して自身は加熱される第1の2次冷
    却材との間の熱交換を行い、前記第1の2次冷却材から
    蒸気を発生させる液相部蒸気発生器と、 前記原子炉容器内の、前記1次冷却材の液面よりも上部
    側の領域である気相部に配置され、前記気相部に移行し
    た気体状の前記1次冷却材と、この1次冷却材を冷却し
    て自身は加熱される第2の2次冷却材との間の熱交換を
    行い、前記第2の2次冷却材から蒸気を発生させる気相
    部蒸気発生器とを備えてなる冷却系統一体型原子炉。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の冷却系統一体型原子炉
    において、 前記第1の2次冷却材の前記液相部蒸気発生器への供給
    流量を制御する第1の供給流量制御手段と、 前記第2の2次冷却材の前記気相部蒸気発生器への供給
    流量を制御する第2の供給流量制御手段とを付加してな
    る冷却系統一体型原子炉。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の冷却系統一体型原子炉
    において、 前記第1の2次冷却材の前記液相部蒸気発生器への供給
    流量と、前記第2の2次冷却材の前記気相部蒸気発生器
    への供給流量との和に対する、前記第2の2次冷却材の
    前記気相部蒸気発生器への供給流量の割合を、5%から
    20%の範囲にするようにした冷却系統一体型原子炉。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のうち何れか1項に記載
    の冷却系統一体型原子炉において、 前記1次冷却材を前記液相部内において強制的に循環さ
    せるポンプを付加してなる冷却系統一体型原子炉。
  7. 【請求項7】 原子炉の炉心と、前記炉心を冷却する1
    次冷却材とを原子炉容器内に一体化して内蔵し、前記1
    次冷却材によって液浸された領域である液相部に配置さ
    れ、前記1次冷却材と、この1次冷却材を冷却して自身
    は加熱される第1の2次冷却材との間の熱交換を行い、
    前記第1の2次冷却材から蒸気を発生させる液相部蒸気
    発生手段と、前記1次冷却材の液面よりも上部側の領域
    である気相部に配置され、前記気相部に移行した気体状
    の前記1次冷却材と、この1次冷却材を冷却して自身は
    加熱される第2の2次冷却材との間の熱交換を行い、前
    記第2の2次冷却材から蒸気を発生させる気相部蒸気発
    生手段とをそれぞれ前記原子炉容器内に備えてなる冷却
    系統一体型原子炉の運転方法であって、前記液相部蒸気
    発生手段へ供給する前記第1の2次冷却材の供給流量
    と、前記気相部蒸気発生手段へ供給する前記第2の2次
    冷却材の供給流量とをそれぞれ独立に制御するようにし
    た冷却系統一体型原子炉の運転方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101072803B1 (ko) 2010-06-09 2011-10-14 한국원자력연구원 일체형 원자로의 예열장치 및 이를 이용한 예열방법
KR101366689B1 (ko) * 2012-08-20 2014-02-25 한국원자력의학원 열사이펀 기능성 내부 유로가 구비된 방사선 동위원소 액체 표적장치
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