JP2003042996A - 加圧式複合電極の圧抜け防止具 - Google Patents
加圧式複合電極の圧抜け防止具Info
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Abstract
延長することのできる圧抜け防止具を提供する。 【解決手段】 加圧式複合電極50の圧抜け防止具1
は、内径が外筒55より僅かに大きくされた筒状の支持
体2を有する。支持体2の内周面には、支持体2の軸線
方向に沿って所定の間隔にて配置されたリング状封止材
4、4と、両リング状封止材4、4の間に位置した、液
絡部70に近接配置される封止部5とが設けられる。
Description
業、化学工業などでpH、ORP、イオン濃度などの測
定に使用される、比較電極の内部液が加圧された加圧式
の複合電極に関し、特に、加圧式複合電極における圧抜
け防止具に関するものである。
測定するのに比較電極及び測定電極が一体になった複合
電極が頻繁に使用されている。特に、発酵工業、化学工
業などでは圧力のあるプロセス液を測定する場合、プロ
セス液が比較電極の液絡部から比較電極内部に逆流する
と、内部液の濃度が変わり、更には液絡部の目詰まりが
起こる。
にて、複合電極50は、感応膜51を備えた測定電極5
2を構成する内筒53と、この内筒53に対して同心的
に配置された比較電極54を構成する外筒55とを有す
る。内筒53と外筒55とにて画成される環状室56内
には内部液57を有し、この環状室56の下方端部に液
絡部70が設けられる。
上記問題を解決するために、比較電極54を密閉型と
し、内部液上方の環状室56内を加圧し、内部液57が
加圧された、所謂、加圧式の複合電極50が使用されて
いる。
は、工場出荷後使用時までの間において液絡部70から
内部液57が流出するのを防止するために、製品の工場
出荷時に液絡部70を軟質接着剤(シリコーン系接着
剤)71で封止することが行われている。
者の研究実験の結果によると、使用に際して一旦液絡部
70から封止用の軟質接着剤71を削り取り除去した場
合には、図4に示すように、未使用状態においても、初
期時に0.25MPaあった環状室56内の圧力が約1
年で0.05MPaまで減少し、圧力寿命に達すること
が分かった。
加圧式複合電極の圧力寿命を延長することのできる圧抜
け防止具を提供することである。
力寿命を延長することができると共に、更には、測定電
極の保護と、保存液による測定電極の保存をも可能な圧
抜け防止具を提供することである。
圧抜け防止具にて達成される。要約すれば、第1の本発
明は、感応膜を備えた測定電極を構成する内筒と、この
内筒に対して同心的に配置された比較電極を構成する外
筒とを有し、前記内筒と前記外筒とにて画成される環状
室内には内部液を有し、この環状室の下方端部に液絡部
が設けられ、内部液上方の前記環状室内が加圧された加
圧式複合電極の圧抜け防止具であって、内径が前記外筒
より僅かに大きくされた筒状の支持体を有し、前記支持
体の内周面には、前記支持体の軸線方向に沿って所定の
間隔にてリング状封止材が配置されると共に、前記両リ
ング状封止材の間に位置して前記液絡部に近接配置され
る封止部が設けられている、ことを特徴とする加圧式複
合電極の圧抜け防止具である。
下方端部が閉鎖されたキャップ状とされる。
記リング状封止材及び前記封止部が設けられた第1支持
体と、前記キャップ状とされる第2支持体とを有し、前
記第1支持体と前記第2支持体とが分離自在に連結され
る。
定電極を構成する内筒と、この内筒に対して同心的に配
置された比較電極を構成する外筒とを有し、前記内筒と
前記外筒とにて画成される環状室内には内部液を有し、
この環状室の下方端部に液絡部が設けられ、内部液上方
の前記環状室内が加圧された加圧式複合電極の圧抜け防
止具であって、内径が前記外筒より僅かに大きくされ、
上方端部が開口し、下方端部が閉鎖されたキャップ状の
支持体を有し、前記支持体には、前記支持体の上方端部
にねじ部が形成され、前記ねじ部の下方に位置して前記
液絡部に近接配置される封止部が設けられ、前記ねじ部
を、加圧式複合電極に設けられた袋ナットに螺合するこ
とによって加圧式複合電極に取り付けることを特徴とす
る加圧式複合電極の圧抜け防止具が提供される。
体には、測定電極保存液を収容することができる。
を図面に則して更に詳しく説明する。
す。先ず、本実施例の圧抜け防止具1を適用する加圧式
複合電極50について説明する。
に図6に関連して説明したと同様の構成とされ、ガラス
製電極とされ、感応膜51を備えた測定電極52を構成
する内筒53と、この内筒53に対して同心的に配置さ
れた比較電極54を構成する外筒55とを有する。
て画成される内部室58には緩衝液59が収容され、そ
の中に電極60が配置される。又、比較電極54を形成
するべく、内筒53と外筒55にて画成される環状室5
6には内部液(参照電解液)57が収容され、内部電極
61が配置される。環状室56の下方端部に液絡部70
が設けられる。環状室56内は所定の大きさ、例えば、
0.25MPaに加圧されている。
絡部70を覆って着脱自在に外筒55の外周に密封的に
装着される。
かに大きくされた筒状の支持体2を有する。支持体2の
内周面に、支持体2の軸線方向に沿って所定の間隔
(L)、通常5mm〜10mmだけ離間して、互いに平
行に環状溝3、3が形成され、この溝3、3にリング状
封止材4、4が配置される。又、両封止材4の間に位置
する支持体2の内周面は、液絡部70に近接して位置し
ており、液絡部70の封止部5を形成する。支持体2と
しては、ポリプロピレンなどのプラスチックにて作製さ
れ、リング状の封止材4としては、EPM、シリコーン
などのゴム製Oリングを好適に使用することができる。
ただ、これらの材料に限定されるものではない。
に示すように、加圧式複合電極50の外筒55に着脱自
在に装着することができる。このとき、圧抜け防止具1
は、液絡部70が封止具4、4間に位置するように、即
ち、封止部5が液絡部70位置に位置するようにして外
筒55に装着する。
55表面と、圧抜け防止具1の両封止具4と、封止部5
の内周面との間に形成される封止空間は、極めて小さい
ものとなる。そのために、液絡部70より流出した内部
液57は、直ちにこの微量の封止空間を充填し、液絡部
70を介してのそれ以上の内部液57の流出、即ち、環
状室56の圧力低下は防止される。
た場合には、圧抜け防止具1を装着した期間分だけ圧力
寿命が延長する。
した加圧式複合電極50の環状室56における圧力低下
の状況を実験した結果を示す。図5から、本実施例の圧
抜け防止具1を使用した加圧式複合電極50は、通常の
使用態様にて使用したときには、1年経過しても、環状
室56内の圧力は0.10MPa以上を保っていること
が分かった。
圧抜け防止具1は、次のような構成とした。
カリウム溶液 環状室内の圧力:0.25MPa(初期時)圧抜け防止具1 支持体の材質:ポリプロピレン 支持体の外径:20mm 支持体の内径:13mm 封止材:シリコーンゴム製Oリング 封止材の間隔(L):8mm
複合電極50の先端部を覆うキャップ状とされる点にお
いて実施例1の圧抜け防止具と異なり、その他の点にお
いては、略同様の構成とされる。
支持体2は、内径が外筒55より僅かに大きくされた円
筒状の第1の支持体2aと、この第1の支持体2aの、
図1にて下方端部に螺着され、分離自在に連結された第
2の支持体2bを有する。
場合と同様に、所定の間隔(L)にてその両端に環状溝
3、3が形成され、この溝3、3にリング状封止材4、
4が配置されている。両溝3、3の間に位置する内周面
は、液絡部70の封止部5を形成する。又、第1の支持
体2aの、図1にて下端部には、雄ねじ部6が形成され
る。
閉鎖されたキャップ状の円筒体とされ、本実施例では第
1支持体2aと同じ内径及び外径とされる。又、第2支
持体2bの、図2にて上端部に位置する開口端には、第
1支持体2aの雄ねじ部6に螺合する雌ねじ部7が形成
されており、第1支持体2aと一体に接続される。
プロピレンなどのプラスチックなどにて作製され、封止
材4は、EPM、シリコーンなどのゴム製Oリングとし
得る。
ように、加圧式複合電極50の外筒55に装着すること
によって、液絡部70が封止材4、4の間に位置し、封
止部5が液絡部70位置に位置する。又、第2支持体2
bは、測定電極52の感応膜51の周りを覆って配置さ
れ、それによって感応膜51を保護する。
を収容することによって、圧抜け防止具1を複合電極先
端部に装着した場合に、測定電極感応膜51を保護する
と共に、測定電極感応膜51の乾燥を防止する機能をも
達成する。
a、2bを分離自在に連結するものとして説明したが、
一体に構成することも可能である。ただ、本実施例のよ
うに、第1及び第2支持体2a、2bを螺合連結などに
より分離自在に連結した場合には、第1支持体2aに対
する第2支持体2bの螺入程度を調整することにより、
圧抜け防止具1の内部圧力を調整したり、或いは、第2
支持体2bの閉鎖端部が感応膜51に接触しないように
調整することができ、圧抜け防止具1の装着時における
感応膜51の破損を回避することができる。
複合電極50の先端部を覆うキャップ状とされる点にお
いて実施例2の圧抜け防止具と同様であり、ただ、圧抜
け防止具が、リング状の封止部材4、4を備えておら
ず、又複合電極50に袋ナット10にて取り付ける構成
とされた点において大きく異なる。
は、内径が外筒55より僅かに大きくされ、図3にて上
方端部が開口し、下方端部が閉鎖したキャップ状の円筒
体とされる支持体2を有する。この支持体2の上方開口
端部には雌ねじ部9が形成される。この雌ねじ部9は、
厚抜け防止具1を複合電極先端部に取り付けたとき、複
合電極50に設けられた袋ナット10の雄ねじ部11と
螺合し、複合電極50に固定的に取り付けられる。
と異なりリング状の封止材4、4が配置されてはいな
い。液絡部7に近接配置された支持体2の内周面が液絡
部7の封止部5を形成する。
ナット10の端部と、支持体2の上端雌ねじ部9の内周
面側に形成された環状肩部11との間に封止部材として
のワッシャ部材12を配置し、支持体上端開口部を完全
に封止するのが好ましい。
全内周面が液絡部7に近接して封止部5を形成するもの
として図示されているが、液絡部7に対応した領域のみ
を液絡部7に近接するように構成して、封止部5として
も良い。
チックなどにて作製され、又、ワッシャ部材12として
は、EPM、シリコンゴムが好ましい。
ように、加圧式複合電極50の外筒55に装着し、袋ナ
ット10により複合電極50に固定的に取り付けること
によって、圧抜け防止具1の内部が測定電極先端部に封
止状態で取り付けられる。
液8を収容した圧抜け防止具1を、複合電極先端部に装
着することによって、実施例1、2の場合と同様に液絡
部70からの圧抜けを防止すると共に、更に、実施例2
の場合と同様に測定電極52の保護及び乾燥防止を行
う。
圧抜け防止具1は、製品の工場出荷時から加圧式複合電
極に装着することができる。この場合には、従来、製品
の工場出荷時に行われていた液絡部70への軟質接着剤
(シリコーン系接着剤)71による封止作業が不要とさ
れる。又、液絡部70に接着した軟質接着剤71が工場
出荷までに剥がれ落ちるといった不測の事故をも未然に
防止することができる。
合電極の圧抜け防止具は、(A)内径が外筒より僅かに
大きくされた筒状の支持体を有し、支持体の内周面に
は、支持体の軸線方向に沿って所定の間隔にてリング状
封止材が配置されると共に、両リング状封止材の間に位
置して液絡部に近接配置される封止部が設けられてい
る、構成とするか、(B)内径が外筒より僅かに大きく
され、上方端部が開口し、下方端部が閉鎖されたキャッ
プ状の支持体を有し、支持体には、支持体の上方端部に
ねじ部が形成され、ねじ部の下方に位置して液絡部に近
接配置される封止部が設けられ、ねじ部を、加圧式複合
電極に設けられた袋ナットに螺合することによって加圧
式複合電極に取り付ける構成とされるので、 (1)簡単な構成で、加圧式複合電極の圧力寿命を延長
することができる。 (2)又、支持体の下方端部をキャップ状とし、更に、
このキャップ部に保存液を収容することによって、未使
用時に測定電極感応膜を保護すると共に、保存液にて感
応膜の乾燥防止を行なう。 といった効果を奏し得る。
複合電極に取り付けた状態を示す断面図である。
式複合電極に取り付けた状態を示す断面図である。
式複合電極に取り付けた状態を示す断面図である。
た状態を示す断面図である。
である。
複合電極における内圧減少を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 感応膜を備えた測定電極を構成する内筒
と、この内筒に対して同心的に配置された比較電極を構
成する外筒とを有し、前記内筒と前記外筒とにて画成さ
れる環状室内には内部液を有し、この環状室の下方端部
に液絡部が設けられ、内部液上方の前記環状室内が加圧
された加圧式複合電極の圧抜け防止具であって、 内径が前記外筒より僅かに大きくされた筒状の支持体を
有し、 前記支持体の内周面には、前記支持体の軸線方向に沿っ
て所定の間隔にてリング状封止材が配置されると共に、
前記両リング状封止材の間に位置して前記液絡部に近接
配置される封止部が設けられている、ことを特徴とする
加圧式複合電極の圧抜け防止具。 - 【請求項2】 前記支持体は、その下方端部が閉鎖され
たキャップ状とされることを特徴とする請求項1の加圧
式複合電極の圧抜け防止具。 - 【請求項3】 前記支持体は、前記リング状封止材及び
前記封止部が設けられた第1支持体と、前記キャップ状
とされる第2支持体とを有し、前記第1支持体と前記第
2支持体とが分離自在に連結されることを特徴とする請
求項2の加圧式複合電極の圧抜け防止具。 - 【請求項4】 感応膜を備えた測定電極を構成する内筒
と、この内筒に対して同心的に配置された比較電極を構
成する外筒とを有し、前記内筒と前記外筒とにて画成さ
れる環状室内には内部液を有し、この環状室の下方端部
に液絡部が設けられ、内部液上方の前記環状室内が加圧
された加圧式複合電極の圧抜け防止具であって、 内径が前記外筒より僅かに大きくされ、上方端部が開口
し、下方端部が閉鎖されたキャップ状の支持体を有し、 前記支持体には、前記支持体の上方端部にねじ部が形成
され、前記ねじ部の下方に位置して前記液絡部に近接配
置される封止部が設けられ、 前記ねじ部を、加圧式複合電極に設けられた袋ナットに
螺合することによって加圧式複合電極に取り付けること
を特徴とする加圧式複合電極の圧抜け防止具。 - 【請求項5】 前記キャップ状の支持体には、測定電極
保存液が収容されることを特徴とする請求項2、3又は
4の加圧式複合電極の圧抜け防止具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001225065A JP4758033B2 (ja) | 2001-07-25 | 2001-07-25 | 加圧式複合電極の圧抜け防止具 |
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- 2001-07-25 JP JP2001225065A patent/JP4758033B2/ja not_active Expired - Fee Related
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