JP2003042626A

JP2003042626A - 冷蔵庫

Info

Publication number: JP2003042626A
Application number: JP2001225977A
Authority: JP
Inventors: Kimihiko Nakamura; 公彦中村
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 2001-07-26
Filing date: 2001-07-26
Publication date: 2003-02-13

Abstract

(57)【要約】【課題】少ないカメラ台数で多くの場所を撮影するこ
とが可能で、コストの上昇を抑える。【解決手段】カメラ２３は、冷蔵庫本体１の上面の前
部に、前方へ突出した状態で設けられていて、第１のモ
ータ２４によりＸ方向（前後方向）へ、第２のモータ２
５によりＹ方向（左右方向）へ回転される。冷蔵室３の
扉９が開放されると、カメラ２３は冷蔵室３内を撮影す
る第１の撮影位置に自動的に向きを変え、冷蔵室３内を
撮影する。野菜室４、製氷室５、切替室６、冷凍室７の
引出し１２〜１５のうち一つが引き出された場合も、カ
メラ２３は引出し内を撮影する第２の撮影位置に向きを
変え、引き出された引出し内を撮影する。また、カメラ
２３により、冷蔵室３の扉９のドアポケット１０や、冷
蔵庫本体１前方の使用者も撮影することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、庫内を撮影するカ
メラを備えた冷蔵庫に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】従来、冷蔵庫におい
て、貯蔵品の在庫管理などを目的として、例えば冷蔵室
内、或いは冷蔵室の扉の内側にカメラを固定状態に設置
し、このカメラにより冷蔵室内（庫内）の予め決められ
た一定場所を撮影するようにしたものが提案されてい
る。

【０００３】しかしながら、上記した構成のものでは、
カメラは一定場所のみを撮影する構成であるため、複数
の場所（複数の貯蔵室）を撮影するには、撮影場所の数
だけカメラの台数が必要であり、コストも上昇してしま
うという問題点がある。

【０００４】本発明は上記した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、少ないカメラ台数で多くの場所
を撮影することが可能で、コストの上昇を抑えることが
できる冷蔵庫を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項１の発明は、庫内を撮影するカメラを備え
た冷蔵庫において、カメラ１台にて複数箇所の撮影を行
うことを特徴とするものである。上記した手段によれ
ば、１台のカメラで複数箇所を撮影することができるの
で、少ないカメラ台数で多くの場所を撮影することが可
能となり、コストの上昇を抑えることができる。

【０００６】請求項２の発明は、扉によって開閉される
貯蔵室を複数備えると共に、カメラを制御する制御手段
を備え、前記制御手段は、開放された扉に対応してカメ
ラの撮影方向を自動的に制御して自動的に撮影を行わせ
ることを特徴とするものである。これによれば、開放さ
れた扉に対応する貯蔵室の状態を自動的に撮影すること
ができ、使用者がカメラを逐一操作する必要はない。

【０００７】請求項３の発明は、カメラの特定の撮影方
向に対応してレンズを配置したことを特徴とするもので
ある。カメラ１台にて複数箇所の撮影を行う場合、撮影
場所によって例えば近すぎて全体が撮影できないことが
ある。このような場合に、それに適した例えば凹レンズ
を利用することにより、撮影範囲を調整でき、良好に撮
影することができるようになる。

【０００８】請求項４の発明は、カメラは、冷蔵庫本体
の上部で、かつ扉と干渉しない位置に配置したことを特
徴とするものである。これによれば、カメラが、扉を開
閉する際に邪魔になることを防止できる。

【０００９】請求項５の発明は、貯蔵室を開閉する扉
が、貯蔵室をほぼ開放状態とする所定の開放位置以上開
放されることに応動する扉スイッチを備えると共に、カ
メラを制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記
扉スイッチにより前記扉が所定の開放位置以上開放され
たことを検出した後、前記扉が閉め始められたことを前
記扉スイッチにより検出した時点でカメラによる撮影を
行わせることを特徴とするものである。上記した手段に
よれば、扉が一旦開放された後、閉め始められた時点で
撮影を行うようにしているので、例えば１回のみの撮影
で、使用者が貯蔵品の出し入れを行った後の状態を良好
に撮影することができる。

【００１０】請求項６の発明は、カメラは、使用者が必
要に応じて撮影箇所を選定して撮影することが可能であ
ることを特徴とするものである。これによれば、庫内だ
けでなく、例えば冷蔵庫周辺や使用者自身を撮影するこ
とも可能となる。

【００１１】請求項７の発明は、カメラにて撮影された
画像データは、冷蔵庫本体の表示手段または記憶手段
に、或いは、冷蔵庫本体から離れた別の表示手段または
記憶手段に有線または無線にて送信されることを特徴と
するものである。これによれば、庫内の状態を、扉を開
けることなく、或いは冷蔵庫から離れた場所で見ること
ができるようになる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１実施例につい
て、図１ないし図１７を参照して説明する。まず、図１
及び図２において、冷蔵庫本体１のキャビネット２の内
部には、上から順に、それぞれ貯蔵室を構成する冷蔵室
３、野菜室４、製氷室５及び切替室６、冷凍室７が設け
られている。このうち製氷室５と切替室６とは、左右に
並べて配置されている。

【００１３】上記冷蔵室３内には、棚８が着脱可能にセ
ットされている。この冷蔵室３の前面開口部を開閉する
扉９は、一端部（図３の右端部）が図示しないヒンジに
より枢支された回動式であり、内側に３段のドアポケッ
ト１０が設けられている。冷蔵室３の開口部の縁部に
は、図３に示すように、その扉９の開閉に応動する扉ス
イッチ１１が設けられている。この場合、この扉スイッ
チ１１は、扉９が完全に閉じた状態から少し開くことで
開放状態を検出（オン）し、扉９が完全に閉じることで
閉鎖状態を検出（オフ）する構成となっている。

【００１４】上記野菜室４、製氷室５、切替室６及び冷
凍室７には、それぞれ前後方向へ移動する引出し１２〜
１５が設けられていて、各引出し１２〜１５の前部に、
対応する室の前面開口部を開閉する扉１２ａ〜１５ａが
設けられている。これら野菜室４、製氷室５、切替室６
及び冷凍室７の各開口部の縁部にも、対応する扉１２ａ
〜１５ａに応動する扉スイッチ１６（図２参照）が設け
られている。なお、切替室６の扉スイッチ１６は示され
ていない。この場合、これら各扉スイッチ１６も、対応
する扉１２ａ〜１５ａが完全に閉じた状態から少し開く
ことで開放状態を検出（オン）し、扉１２ａ〜１５ａが
完全に閉じることで閉鎖状態を検出（オフ）する構成と
なっている。

【００１５】上記製氷室５には、図示はしないが自動製
氷機が配設されていて、この自動製氷機により製造され
た氷が、引出し１３内に収容される。切替室６は、冷凍
温度帯から冷蔵温度帯までのうち、使用者が好みの温度
帯に切り替えて使用できる構成となっている。

【００１６】冷蔵庫本体１のキャビネット２の上部に
は、カメラユニット２０が設置されている。このカメラ
ユニット２０のベースブロック２１は、キャビネット２
の上面の前部において、左右方向（幅方向）のほぼ中央
部に位置させて設けられていて、このベースブロック２
１にアーム２２が固定状態に設けられている。アーム２
２はキャビネット２の前方へ向けて突出していて、その
アーム２２の前端部に、１台のカメラ２３が設置されて
いる。このカメラ２３は、第１のモータ２４により図２
の矢印Ｘ方向（前後方向）へ回転されると共に、第２の
モータ２５により図１のＹ方向（左右方向）へ回転され
るようになっている。カメラ２３は下部に下向きのレン
ズ２３ａを有していて、透明なカメラカバー２６により
覆われている。

【００１７】ここで、カメラ２３は、駆動手段である上
記第１のモータ２４及び第２のモータ２５により撮影方
向を変更制御できる構成となっていて、具体的には、図
４に示すように、扉９が開放された冷蔵室３内を撮影す
ることができる後斜め下向きの第１の撮影位置と、図５
に示すように、引き出された引出し１２〜１５内を上方
から撮影することができる下向きの第２の撮影位置（図
５では最下部の冷凍室７の引出し１５が引き出された状
態が示されている）と、図６に示すように、冷蔵庫本体
１前方の使用者側を撮影することができる前斜め下向き
の第３の撮影位置と、図７に示すように、冷蔵室３の扉
９をほぼ９０度開放させた状態で、その扉９のドアポケ
ット１０を撮影することができる右斜め下向きの第４の
撮影位置とに移動させることができる。

【００１８】上記カメラカバー２６には、カメラ２３を
上記第１の撮影位置へ移動させた際に対応する部位に冷
蔵室用凹レンズ２７が設けられ、また、カメラ２３を上
記第４の撮影位置へ移動させた際に対応する部位にドア
ポケット用凹レンズ２８が設けられている。この場合、
冷蔵室用凹レンズ２７なしの状態で、第１の撮影位置に
位置されたカメラ２３により冷蔵室３内を撮影しようと
すると、カメラ２３が冷蔵室３に近すぎて冷蔵室３内全
体を撮影することができないが、冷蔵室用凹レンズ２７
を介して冷蔵室３内を撮影すると、冷蔵室３内のほぼ全
体を撮影することが可能となる。また、同様にドアポケ
ット用凹レンズ２８なしの状態で、第４の撮影位置に位
置されたカメラ２３によりドアポケット１０部分を撮影
しようとすると、カメラ２３がドアポケット１０に近す
ぎてドアポケット１０全体を撮影することができない
が、ドアポケット用凹レンズ２８を介してドアポケット
１０を撮影すると、ドアポケット１０のほぼ全体を撮影
することが可能となる。

【００１９】図８には、冷蔵室３の扉９の前面に設けら
れた操作パネル３０が示されている。この操作パネル３
０には、表示手段を構成する液晶式の表示部３１と、ド
アポケット１０を撮影する際に使用するドアポケット撮
影用スイッチ３２と、使用者を撮影する際に使用する使
用者側撮影用スイッチ３３と、カメラ位置を微調整する
ためのカメラ位置設定スイッチ３４と、カメラ２３によ
り撮影した画像を見る際に使用する、各室及び部位に対
応した画像用スイッチ３５〜４１が設けられている。

【００２０】図９には、本発明の要旨に関係した部分の
電気的構成が機能ブロックによって概略的に示されてい
る。制御手段を構成する制御装置４２は、マイクロコン
ピュータを含んだ構成のものである。この制御装置４２
には、上記操作パネル３０に設けられた各スイッチ３１
〜４１と、各扉スイッチ１１，１６の信号が入力され
る。そして、この制御装置４２は、これら各スイッチの
信号と、予め備えた制御プログラムに基づき、表示部３
１、カメラ２３の第１及び第２のモータ２４，２５、カ
メラ２３を制御すると共に、画像メモリ４３を制御する
機能を備えている。画像メモリ４３は、カメラ２３で撮
影した画像データを記憶する記憶手段を構成している。

【００２１】次に上記構成の作用を説明する。（冷蔵室３内を撮影する場合）撮影のタイミングを示す
図１０において、冷蔵室３の扉９が開放されると、扉ス
イッチ１１によりこれが検出される。すると、制御装置
４２は、カメラ２３の位置を確認し、カメラ２３が第１
の撮影位置（図４の位置）にある場合にはそのままで、
また、カメラ２３が第１の撮影位置以外にある場合に
は、第１及び第２のモータ２４，２５を駆動して第１の
撮影位置まで移動させる。これと同時に、カメラ２３に
より一定時間間隔Ｔ１（例えば０．２秒）毎に冷蔵室３
内の撮影を開始する。撮影した画像データは、画像メモ
リ４３に記憶させる。この場合、画像メモリ４３に、順
次更新しながら常に最新の一定枚数Ｎ１（例えば８枚）
の画像データを保存していき、古いものは順次削除して
いく。

【００２２】そして、使用者が貯蔵品（食材）の出し入
れが終わり、扉９を閉めると、扉スイッチ１１によりこ
れが検出される。すると、制御装置４２は、撮影を終了
すると共に、その時点から逆算して一定時間Ｔ２（扉９
が閉まり始めてから閉まりきるまでの平均時間：例えば
０．５秒）内の画像データを、保存してある最新の一定
枚数Ｎ１（この場合８枚）から削除し、Ｎ＝（Ｎ１−Ｔ
２内での撮影枚数）を有効画像データとして保存する。
この場合、有効画像データとしては５枚分である。

【００２３】ここで、撮影の最後に一定時間Ｔ２内の撮
影画像データを削除するのは、冷蔵室３の扉９が閉まり
始めてから閉まりきるまでの時間Ｔ２の間は、カメラ２
３は冷蔵室３内ではなく、閉まり始めている扉９を撮影
していることになるので、余分な画像を削除し、使用者
の出し入れが完了したなるべく最後の状態の冷蔵室３内
の画像を残すためである。また、有効画像データの枚数
を複数枚（Ｎ枚）としたのは、例えば扉９がゆっくり閉
められて扉９しか写っていなかったり、使用者の手や頭
の一部が写っていて冷蔵室３内の一部が隠され全部が見
られないという事態を避けるためである。このように有
効画像データを複数枚分残しておくことにより、使用者
がその中から一番見易い画像を選ぶことができるように
なる。

【００２４】（野菜室４、製氷室５、切替室６及び冷凍
室７の引出し１２〜１５内を撮影する場合）この場合
も、上記の冷蔵室３内を撮影する場合と同様な動作とな
る。すなわち、図１０において、引出し１２〜１５のう
ちの一つが引き出されることに伴い、扉１２ａ〜１５ａ
のうちの一つが開放されると、それに対応する扉スイッ
チ１６によりこれが検出される。すると、制御装置４２
は、カメラ２３の位置を確認し、カメラ２３が第２の撮
影位置（図５の位置）にある場合にはそのままで、ま
た、カメラ２３が第２の撮影位置以外にある場合には、
第１及び第２のモータ２４，２５を駆動して第２の撮影
位置まで移動させる。これと同時に、カメラ２３により
一定時間間隔Ｔ１毎に引き出された引出し内の撮影を開
始する。撮影した画像データは、画像メモリ４３に記憶
させる。この場合も、画像メモリ４３に、順次更新しな
がら常に最新の一定枚数Ｎ１の画像データを保存してい
き、古いものは順次削除していく。

【００２５】そして、引き出された引出しが押し込ま
れ、扉が閉鎖されたことが扉スイッチ１６により検出さ
れると、制御装置４２は、撮影を終了すると共に、その
時点から逆算して一定時間Ｔ２内の画像データを、保存
してある最新の一定枚数Ｎ１から削除し、Ｎ＝（Ｎ１−
Ｔ２内での撮影枚数）を有効画像データとして保存す
る。

【００２６】（冷蔵室３の扉９のドアポケット１０を撮
影する場合）使用者が、冷蔵室３の扉９のドアポケット
１０を撮影したい場合には、操作パネル３０におけるド
アポケット撮影用スイッチ３２を１回押圧操作する。す
ると、制御装置４２は、カメラ２３の位置を確認し、カ
メラ２３が第４の撮影位置（図７の位置）にある場合に
はそのままで、また、カメラ２３が第４の撮影位置以外
にある場合には、第１及び第２のモータ２４，２５を駆
動して第４の撮影位置まで移動させる。

【００２７】そして、使用者は、冷蔵室３の扉９を、ド
アポケット１０の撮影に適した位置、例えばほぼ９０度
開放した位置に保持し、この状態でドアポケット撮影用
スイッチ３２を再度押圧操作する。これにより、カメラ
２３によるドアポケット１０の撮影が行われ、撮影され
た画像データは画像メモリに記憶される。

【００２８】なおこの場合、使用者がドアポケット撮影
用スイッチ３２を再度押圧操作することで撮影すること
に代えて、冷蔵室３の扉９がドアポケット１０の撮影に
適した位置にあることを検出する検出スイッチを設け、
制御装置４２が、その検出スイッチの検出に基づきドア
ポケット１０を自動的に撮影することもできる。

【００２９】（使用者自身を撮影する場合）使用者が使
用者自身を撮影する場合には、操作パネル３０における
使用者側撮影用スイッチ３３を１回押圧操作する。する
と、制御装置４２は、カメラ２３の位置を確認し、カメ
ラ２３が第３の撮影位置（図６の位置）にある場合には
そのままで、また、カメラ２３が第３の撮影位置以外に
ある場合には、第１及び第２のモータ２４，２５を駆動
して第３の撮影位置まで移動させる。カメラ２３が第３
の撮影位置へ移動すると、カメラ２３が捉える画像が、
表示部３１に一定時間間隔で表示される。

【００３０】そして、使用者は、その表示部２１の画像
を見ながら、カメラ位置設定スイッチ３４を操作してカ
メラ２３の向きを調整し、気に入った画像が撮れる位置
に設定し、この状態で使用者側撮影用スイッチ３３を再
度押圧操作する。これにより、カメラ２３による撮影が
行われ、撮影された画像データは画像メモリに記憶され
る。

【００３１】（撮影された画像を見る場合）撮影された
画像を見る場合には、操作パネル３０における画像用ス
イッチ３５〜４１のうち、見たい室或いは部位に対応し
た画像用スイッチを押圧操作する。画像用スイッチ３５
〜４１のうち、各室に対応した画像用スイッチ３５〜３
９を押圧操作した場合には、画像メモリ４３に保存され
ているＮ枚の画像データのうち、最新の画像データ（最
後の画像データ）による画像が表示部３１に表示され
る。このとき、表示部３１に表示された画像が気に入ら
ない場合には、画像用スイッチを再度押圧操作すると、
最新の画像データの一つ前の画像データによる画像が表
示されるようになり、画像用スイッチを押圧操作する毎
に、一つ前の画像データによる画像が表示されるように
なる。また、ドアポケットに対応した画像用スイッチ４
０、及び使用者に対応した画像用スイッチ４１を操作し
た場合には、画像メモリ４３に保存されている最新の画
像が表示される。このようにして、扉９や引出し１２〜
１５を開けることなく、庫内の状態を見ることができ
る。

【００３２】（画像例）図１１には、カメラ２３により
冷蔵室３内を撮影した画像の一例が示されている。この
うち、（ａ）は画像処理前の画像、（ｂ）は画像処理後
の画像であり、表示部３１には（ｂ）の画像処理後の画
像が表示される。カメラ２３により冷蔵室３内を撮影し
た場合、斜めに撮影されるため、画像処理前の画像
（ａ）では下側が細く写ってしまう。そこで、下側を上
側と同じ幅となるように画像処理することにより、
（ｂ）のように見易い画像となる。

【００３３】図１２〜図１５には、カメラ２３により野
菜室４、製氷室５、切替室６及び冷凍室７の各引出し１
２、１３、１４、１５内を撮影した画像の一例が示され
ている。それぞれ、（ａ）は画像処理前の画像、（ｂ）
は画像処理後の画像であり、表示部３１には（ｂ）の画
像処理後の画像が表示される。カメラ２３により引出し
１２，１３，１４，１５内を撮影した場合、カメラ２３
からそれら引出し１２〜１５までの距離が遠くなるた
め、画像処理前の画像（ａ）では小さく写ってしまう。
そこで、引出し１２〜１５内の画像が画面いっぱいの大
きさとなるように画像処理して拡大することにより、
（ｂ）のように見易い画像となる。

【００３４】図１６には、カメラ２３により扉９のドア
ポケット１０部分を撮影した画像の一例が示されてい
る。（ａ）は画像処理前の画像、（ｂ）は画像処理後の
画像であり、表示部３１には（ｂ）の画像処理後の画像
が表示される。ドアポケット１０はカメラ２３から見る
と横向きであり、しかも斜めに撮影されるため、画像処
理前の画像（ａ）では、横向きで下側（画像では左側）
が細く写ってしまう。そこで、向きを９０度回転させ、
かつ、下側を上側と同じ幅となるように画像処理するこ
とにより、（ｂ）のように見易い画像となる。

【００３５】図１７には、カメラ２３により使用者４４
を撮影した画像の一例が示されている。（ａ）は画像処
理前の画像、（ｂ）は画像処理後の画像であり、表示部
３１には（ｂ）の画像処理後の画像が表示される。使用
者側の撮影は、カメラ２３が回転して向きを換えて行う
ため、画像処理前の画像（ａ）では逆さ向きの画像とな
ってしまう。そこで、１８０度回転させるように画像処
理することにより、（ｂ）のように見易い画像となる。

【００３６】上記した第１実施例によれば、次のような
効果を得ることができる。まず、１台のカメラ２３で、
冷蔵庫本体１の庫内の複数箇所、この場合冷蔵室３内、
野菜室４、製氷室５、切替室６、冷凍室７の各引出し１
２〜１５内、さらには、ドアポケット１０や使用者側も
撮影することができるので、各撮影場所毎にカメラを設
置する場合に比べて、構成が簡単で、コストの上昇を抑
えることができる。

【００３７】また、冷蔵室３内と、野菜室４、製氷室
５、切替室６、冷凍室７の各引出し１２〜１５内につい
ては、それぞれの扉スイッチ１１，１６の信号に基づ
き、カメラ２３を自動的に撮影位置に移動させて、自動
的に撮影するようにしているので、開放された扉に対応
する貯蔵室の状態を自動的に撮影することができ、使用
者がカメラを逐一操作する必要はない。

【００３８】冷蔵室３内やドアポケット１０を撮影する
場合、カメラ２３が近すぎてそのままでは全体を撮影で
きないが、カメラ２３を冷蔵室３内を撮影する第１の撮
影位置へ移動させた際に対応する部位に冷蔵室用凹レン
ズ２７を設けると共に、カメラ２３をドアポケット１０
を撮影する第４の撮影位置へ移動させた際に対応する部
位にドアポケット用凹レンズ２８を設けたことにより、
それら冷蔵室３内及びドアポケット１０の全体を良好に
撮影することができるようになる。また、このように凹
レンズ２７，２８を固定して設けた場合には、可動式の
ズームレンズを用いる場合に比べて安価にできる利点が
ある。

【００３９】カメラ２３は、冷蔵庫本体１の上部で、か
つ各扉９，１２ａ〜１５ａと干渉しない位置に配置して
いるので、カメラ２３が、扉９，１２ａ〜１５ａを開閉
する際に邪魔になることを防止できる。

【００４０】図１８〜図２１は本発明の第２実施例を示
したものであり、この第２実施例は、上記した第１実施
例とは次の点が異なっている。すなわち、冷蔵室３の扉
スイッチ４５（図１８参照）は、冷蔵室３を開閉する扉
９が、その冷蔵室３をほぼ開放状態とする所定の開放位
置、例えば開放角度θがほぼ６０度となる位置以上開放
されることに応動するように、冷蔵室３の開口縁部に設
ける。また、野菜室４、製氷室５、切替室６及び冷凍室
７の各扉スイッチ４６（図１９参照）については、それ
ら各室を開閉する扉１２ａ〜１５ａが、対応する室をほ
ぼ開放状態とする所定の開放位置、この場合各引出し１
２〜１５がほぼ一杯まで開放される位置以上開放される
ことに応動するように、各室の内側面に設ける。

【００４１】次に、この第２実施例の作用を説明する。（冷蔵室３内を撮影する場合）撮影のタイミングを示す
図２０において、使用者が冷蔵室３の扉９を開け、この
扉９が一定の開放角度θ（約６０度）以上開放される
と、扉スイッチ４５がオンし、制御装置４２は、扉９が
一定の開放角度θ以上開放されたことを検出する。する
と、制御装置４２は、カメラ２３の位置を確認し、カメ
ラ２３が第１の撮影位置（図４の位置）にある場合には
そのままで、また、カメラ２３が第１の撮影位置以外に
ある場合には、第１及び第２のモータ２４，２５を駆動
して第１の撮影位置まで移動させる。

【００４２】そして、使用者が貯蔵品（食材）の出し入
れが終わり、扉９を閉める。このとき、扉９の開放角度
θが６０度より小さくなると、扉スイッチ４５がオフ
し、制御装置４２は、扉９が閉め始められたことを検出
する。制御装置４２は、扉スイッチ４５がオフした時点
で、カメラ２３により冷蔵室３内を撮影し、撮影した画
像データを画像メモリ４３に記憶させる。

【００４３】（野菜室４、製氷室５、切替室６及び冷凍
室７の引出し１２〜１５内を撮影する場合）この場合
も、上記の冷蔵室３内を撮影する場合と同様な動作とな
る。すなわち、撮影のタイミングを示す図２１におい
て、引出し１２〜１５のうちの一つが引き出され、その
引出しがほぼ一杯まで引き出されると、それに対応する
扉スイッチ４６がオンし、制御装置４２は、引出しがほ
ぼ一杯まで引き出されたことを検出する。すると、制御
装置４２は、カメラ２３の位置を確認し、カメラ２３が
第２の撮影位置（図４の位置）にある場合にはそのまま
で、また、カメラ２３が第２の撮影位置以外にある場合
には、第１及び第２のモータ２４，２５を駆動して第２
の撮影位置まで移動させる。

【００４４】そして、使用者が貯蔵品（食材）の出し入
れが終わり、引出しを押し込む。このとき、引出しが押
し込まれ始めると、扉スイッチ４６がオフし、制御装置
４２は、引出し（扉）が閉め始められたことを検出す
る。制御装置４２は、扉スイッチ４６がオフした時点
で、引き出されていた引出し内をカメラ２３により撮影
し、撮影した画像データを画像メモリ４３に記憶させ
る。

【００４５】上記した第２実施例においては、特に次の
ような効果を奏する。すなわち、扉９，１２ａ〜１５ａ
が一旦開放された後、閉め始められた時点で撮影を行う
ようにしているので、この場合１回のみの撮影で、使用
者が貯蔵品の出し入れを行った後の状態を良好に撮影す
ることができる。

【００４６】図２２及び図２３は本発明の第３実施例を
示したものであり、この第３実施例は、上記した第１及
び第２実施例とは次の点が異なっている。すなわち、ア
ーム２２の先端部に設けられたカメラ２３は、冷蔵庫本
体１側で、かつ斜め下向きに向けられた状態で固定され
ていて、駆動手段となる第１及び第２のモータは設けら
れておらず、また、カメラカバー２６には、冷蔵室用及
びドアポケット用凹レンズ２７，２８は設けられていな
い。カメラ２３のレンズ４８は広角レンズであり、その
視野内には、扉９が開放された冷蔵室３内と、野菜室
４、製氷室５、切替室６及び冷凍室７からそれぞれ引き
出された各引出し１２〜１５内が入っていて、これらの
範囲を１枚で撮影することができるようになっている。
図２２においては、冷蔵室３の扉９が開放されていると
共に、冷凍室７の引出し１５が引き出された状態が示さ
れている。撮影のタイミングは、第１実施例または第２
実施例と同様とする。

【００４７】図２３の（ａ）には、図２２の状態で、カ
メラ２３により撮影された画像の一例が示されている。
この（ａ）の画像は、画像処理前のもので、撮影した全
体の画像が示されている。（ｂ）は画像処理後の画像
で、必要な部分の画像を、拡大及び歪み処理したもので
ある。ここでは、例として冷凍室７の引出し１５内の画
像が示されている。この場合、冷凍室７の引出し１５の
他、冷蔵室３内、野菜室４の引出し１２内、製氷室５の
引出し１３内、及び切替室６の引出し１４内の画像も同
様にして表示することができる。

【００４８】上記した第３実施例によれば、１台のカメ
ラ２３で、しかも固定されたままで、冷蔵庫本体１の庫
内の複数箇所を撮影することができる。

【００４９】本発明は、上記した各実施例にのみ限定さ
れるものではなく、次のように変形または拡張すること
ができる。冷蔵室３の扉９は、一枚扉の例を示したが、
２枚の左右両開き（いわゆる観音開き）式であっても良
い。この場合、ドアポケット１０も左右２箇所となる
が、カメラ２３を第２のモータ２５により左右両側に回
転させれば、どちらのドアポケット１０も撮影すること
ができる。カメラ２３を駆動する駆動手段としては、モ
ータに代えてソレノイドとすることもできる。

【００５０】カメラ２３により撮影した画像データは、
冷蔵庫本体１から離れた別の装置、例えばパーソナルコ
ンピュータや携帯電話の表示部（表示手段）やメモリ
（記憶手段）に有線または無線で送信するようにするこ
ともできる。このような構成とした場合には、冷蔵庫本
体１から離れた場所で、撮影した庫内などの状態を見る
ことが可能となる。また、カメラ２３を遠隔操作可能な
構成とすることにより、冷蔵庫本体１から離れた場所
で、冷蔵庫の周辺の状態を撮影して見ることも可能とな
る。

【００５１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の冷蔵庫によれば、カメラ１台にて複数箇所を撮影する
ことができるので、少ないカメラ台数で多くの場所を撮
影することが可能となり、コストの上昇を抑えることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す正面図

【図２】側面図

【図３】平面図

【図４】カメラを第１の撮影位置に位置させた状態の側
面図

【図５】カメラを第２の撮影位置に位置させた状態の側
面図

【図６】カメラを第３の撮影位置に位置させた状態の側
面図

【図７】カメラを第４の撮影位置に位置させた状態の正
面図

【図８】操作パネル部分の正面図

【図９】電気的構成を示すブロック図

【図１０】撮影のタイミングを示す図

【図１１】冷蔵室の撮影画像を示すもので、（ａ）は画
像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理後の画像を
示す図

【図１２】野菜室の引出し内の撮影画像を示すもので、
（ａ）は画像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理
後の画像を示す図

【図１３】製氷室の引出し内の撮影画像を示すもので、
（ａ）は画像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理
後の画像を示す図

【図１４】切替室の引出し内の撮影画像を示すもので、
（ａ）は画像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理
後の画像を示す図

【図１５】冷凍室の引出し内の撮影画像を示すもので、
（ａ）は画像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理
後の画像を示す図

【図１６】ドアポケットの撮影画像を示すもので、
（ａ）は画像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理
後の画像を示す図

【図１７】使用者の撮影画像を示すもので、（ａ）は画
像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理後の画像を
示す図

【図１８】本発明の第２実施例を示す平面図

【図１９】側面図

【図２０】冷蔵室の撮影のタイミングを示す図

【図２１】各引出しの撮影のタイミングを示す図

【図２２】本発明の第３実施例を示す側面図

【図２３】カメラの撮影画像を示すもので、（ａ）は画
像処理前の画像を示す図、（ｂ）は画像処理後の画像を
示す図

【符号の説明】

図面中、１は冷蔵庫本体、３は冷蔵室（貯蔵室）、４は
野菜室（貯蔵室）、５は製氷室（貯蔵室）、６は切替室
（貯蔵室）、７は冷凍室（貯蔵室）、９は扉、１０はド
アポケット、１１は扉スイッチ、１２〜１５はそれぞれ
引出し、１２ａ〜１５ａはそれぞれ扉、１６は扉スイッ
チ、２０はカメラユニット、２３はカメラ、２４は第１
のモータ、２５は第２のモータ、２６はカメラカバー、
２７は冷蔵室用凹レンズ（レンズ）、２８はドアポケッ
ト用凹レンズ、３０は操作パネル、３１は表示部（表示
手段）、３２はドアポケット撮影用スイッチ、３３は使
用者側撮影用スイッチ、３５〜４１は画像用スイッチ、
４２は制御装置（制御手段）、４３は画像メモリ（記憶
手段）、４５は扉スイッチ、４６は扉スイッチ、４８は
広角レンズを示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｇ０３Ｂ 17/56 Ｇ０３Ｂ 17/56 ＡＨ０４Ｎ 7/18 Ｈ０４Ｎ 7/18 Ｅ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】庫内を撮影するカメラを備えた冷蔵庫に
おいて、カメラ１台にて複数箇所の撮影を行うことを特
徴とする冷蔵庫。
【請求項２】扉によって開閉される貯蔵室を複数備え
ると共に、カメラを制御する制御手段を備え、前記制御
手段は、開放された扉に対応してカメラの撮影方向を自
動的に制御して自動的に撮影を行わせることを特徴とす
る請求項１記載の冷蔵庫。
【請求項３】カメラの特定の撮影方向に対応してレン
ズを配置したことを特徴とする請求項１または２記載の
冷蔵庫。
【請求項４】カメラは、冷蔵庫本体の上部で、かつ扉
と干渉しない位置に配置したことを特徴とする請求項１
ないし３のいずれかに記載の冷蔵庫。
【請求項５】貯蔵室を開閉する扉が、貯蔵室をほぼ開
放状態とする所定の開放位置以上開放されることに応動
する扉スイッチを備えると共に、カメラを制御する制御
手段を備え、前記制御手段は、前記扉スイッチにより前
記扉が所定の開放位置以上開放されたことを検出した
後、前記扉が閉め始められたことを前記扉スイッチによ
り検出した時点でカメラによる撮影を行わせることを特
徴とする請求項１記載の冷蔵庫。
【請求項６】カメラは、使用者が必要に応じて撮影箇
所を選定して撮影することが可能であることを特徴とす
る請求項１ないし５のいずれかに記載の冷蔵庫。
【請求項７】カメラにて撮影された画像データは、冷
蔵庫本体の表示手段または記憶手段に、或いは、冷蔵庫
本体から離れた別の表示手段または記憶手段に有線また
は無線にて送信されることを特徴とする請求項１ないし
６のいずれかに記載の冷蔵庫。