JP2003038635A - 骨軟骨移植材 - Google Patents

骨軟骨移植材

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JP2003038635A
JP2003038635A JP2002168795A JP2002168795A JP2003038635A JP 2003038635 A JP2003038635 A JP 2003038635A JP 2002168795 A JP2002168795 A JP 2002168795A JP 2002168795 A JP2002168795 A JP 2002168795A JP 2003038635 A JP2003038635 A JP 2003038635A
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cartilage
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bone marrow
cultured
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Hiroyuki Irie
洋之 入江
Akira Inoue
晃 井上
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Olympus Optical Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/30Joints
    • A61F2/30756Cartilage endoprostheses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
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    • A61F2002/30001Additional features of subject-matter classified in A61F2/28, A61F2/30 and subgroups thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な生着性および優れた修復性が得られ
、培養軟骨細胞・培養骨髄細胞移植用担体、および
軟骨移植材を提供すること。 【解決手段】 移植の際に骨内への埋植部となるβ−リ
ン酸三カルシウム多孔体と、コラーゲンゲル、アルギン
酸、多孔質ポリ乳酸、および多孔質ポリグリコール酸か
らなる群から選ばれた少なくとも1種からなる、軟骨細
胞あるいは骨髄細胞を培養するための培養担体とを一体
してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、培養軟骨細胞を含
む骨軟骨移植材に関する。 【0002】 【従来の技術】関節軟骨は、血管が組織内に存在せず、
また、その細胞外基質により軟骨細胞の移動が妨げられ
るという組織学的な特色を有し、そのため、関節軟骨組
織の損傷は、修復されないとされている。従って、整形
外科の領域において、関節軟骨の欠損を修復すること
は、非常に困難である。 【0003】関節軟骨の欠損を修復する従来の手法とし
ては、同種軟骨移植なども行なわれているが、一般的に
は、ドリリングなどにより骨髄からの出血を促して、線
維軟骨を形成させる試みなどで対応がされてきた。 【0004】最近、膝関節において、あまり荷重のかか
らない領域から小円柱体状の骨軟骨片を複数個採取し、
軟骨欠損部位を軟骨下骨からの出血が見られるまで充分
に掻爬した後、これを移植する、モザイクプラスティと
呼ばれる治療方法が広まり、良好な成績を示している。
また、細胞移植による軟骨組織再生も研究が盛んにな
り、臨床での応用が進展しつつある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、モザイクプラ
スティは、移植用の骨軟骨片の採取量に限界があるとい
う欠点があるとともに、修復可能な軟骨欠損は、ほぼ4
cmであり、大きさに制限がある。 【0006】培養軟骨細胞を移植する手法は、1994
年にブリットバーグ(Brittberg)らにより発
表され、現在、米国において企業化されている。しか
し、この手法は、細胞浮遊液を注入するものであり、単
層培養による軟骨細胞の再分化能が充分かどうかの問
題、また、欠損部での細胞の偏在の可能性、さらには術
式上は欠損部を骨膜で覆って縫合し、フィブリン糊など
で接着するが、隙間があれぱ浮遊液が漏れてしまう、な
どの問題点が指摘されている。 【0007】これに対して、担体を用いて軟骨細胞、あ
るいは未分化の骨髄間葉系細胞を3次元的に培養し、こ
れを移植することが検討されている。この手法では、担
体の良し悪しが、軟骨再生、軟骨欠損の修復に大きく影
響を及ぼす。しかし、軟骨細胞や骨髄細胞の培養に効果
的な担体は、未だ見出されていない。 【0008】本発明は、このような事情の下になされ、
良好な生着性および優れた修復性が得られる、培養軟骨
細胞を含む骨軟骨移植材を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、骨軟骨欠損部に補填するための骨軟骨移
植材であって、移植の際に骨内への埋植部となるβ−リ
ン酸三カルシウム多孔体に、可溶化したアテロコラーゲ
ンに軟骨細胞または骨髄細胞を包埋してゲル化したもの
を、移植の際に軟骨欠損部に相当する部分となるように
一体化し、この系で前記軟骨細胞または骨髄細胞を培養
してなることを特徴とする骨軟骨移植材を提供する。 【0010】以上のように構成される本発明の骨軟骨移
植材において、β−リン酸三カルシウム多孔体に、骨形
成蛋白質、繊維芽細胞増殖因子、トランスフォーミング
増殖因子、インスリン様増殖因子、血小板由来増殖因
子、および血管内皮細胞増殖因子からなる群から選ばれ
た少なくとも1種の細胞増殖因子を複合させることが可
能である。 【0011】また、本発明の骨軟骨移植材において、β
−リン酸三カルシウム多孔体は、60〜90%の気孔
率、50〜1000μmの連通したマクロポア、5μm
以下のミクロポアを有することが望ましい。 【0012】更に、β−リン酸三カルシウム多孔体は、
メカノケミカル法により合成されたβ−リン酸三カルシ
ウム粉末を原料として用いて、成形した後、焼結して得
たものであることが望ましい。 【0013】なお、軟骨細胞または骨髄細胞は、患者よ
り採取したものであることが望ましい。 【0014】以下、本発明について、より詳細に説明す
る。 【0015】本発明に用いる移植用担体は、軟骨欠損部
への移植片の生着性を向上させ、軟骨欠損部の修復性を
向上させるため、軟骨細胞または培養骨髄細胞を3次元
的に培養するための培養担体としてのコラーゲンゲル等
に、β−TCP多孔体を一体化または複合したことを特
徴とする。 【0016】この場合、担体を、円柱体状のコラーゲン
スポンジの底面にβ−TCP円柱体を接着したものによ
り構成し、コラーゲン側の円柱体の高さを修復したい軟
骨の厚さに相当するものとし、β−TCP側の円柱体の
高さを軟骨下骨の外表面から骨髄に充分に達する深さに
相当するものとすることが望ましい。 【0017】β−TCPとコラーゲンゲル等との接着
は、直接接触させて行うことも出来るが、例えば、可溶
化したアテロコラーゲン、フィブリン糊等を接着面に塗
布することにより行うことも可能である。これらの物質
は培養担体とともに軟骨化の際、生分解するため、良好
な生着性および優れた修復性に寄与するものである。 【0018】本発明は、上述の担体を用い、コラーゲン
ゲル側、即ち培養担体において軟骨細胞あるいは骨髄細
胞を培養したものを、軟骨欠損部に補填する移植材を提
供する。なお、骨髄細胞は、コラーゲンゲル等にのみ培
養されるのではなく、β−TCPを含む担体全域におい
て培養され、含まれてもよい。 【0019】このような移植材の軟骨欠損部への補填に
際しては、軟骨の欠損に対し、軟骨下骨にも穿通、掻爬
などを行って骨髄との連通を確保し、骨軟骨欠損を作製
した後、β−TCP側が軟骨下骨にくるように行われ
る。 【0020】このように、本発明に係る移植材を軟骨欠
損部に補填することにより、骨髄側からの血流により、
コラーゲンゲル等による軟骨部の軟骨形成は促進され、
骨側に補填したβ−TCPは骨伝導能と吸収性の性質を
有しているため、経時的に自家骨に置換され、これによ
り移植片の生着性、軟骨欠損の修復能は向上する。 【0021】本発明において用いるβ−TCP多孔体
は、軟骨下骨との癒合、経時的な自家骨置換を良好に得
ることができる性状であることが望ましい。すなわち、
β−TCP多孔体は、高純度で優れた骨伝導能と吸収性
を有するものであることが望ましい。また、β−TCP
多孔体は、連通気孔を有し、気孔率が60〜90%、気
孔径50〜1000μmの全気孔の容積率が30〜70
%、5μm以下の全気孔の容積率が10〜40%である
ものが望ましい。 【0022】50〜1000μmのマクロ気孔は、細胞
の導入、血管新生などに寄与し、5μm以下のミクロ気
孔は、吸収のされやすさなど化学的な作用を促進するの
に寄与する。マクロ気孔は100〜500μm、ミクロ
気孔は1μm以下であることが更に望ましい。 【0023】自家骨置換能、すなわち優れた骨伝導能と
吸収性は、β−TCPの製造プロセスによっても影響を
受ける。本発明に好適に用いられる高純度のβ−TCP
としては、湿式粉砕法で作製されるものが、骨組織の代
替材料として用いる材料の成分として優れている。 【0024】湿式粉砕法は、炭酸カルシウムとリン酸水
素カルシウム2水和物をCaとPのモル比が1.5とな
るように秤量し、これらの粉末をボールミルにて湿式粉
砕し、これにより得られるスラリーを乾燥し、その後7
20〜900℃で焼成してβ−TCPを得るものであ
る。この方法によれば、原料の秤量値によりCaとPの
比を制御することができるとともに、純度が高く、かつ
焼結性に優れたβ−TCPを得ることが出来る。 【0025】優れた骨伝導能と吸収性を有するβ−TC
P多孔体は、以下のように作製することが出来る。即
ち、湿式粉砕法により得たβ−TCP粉末に界面活性剤
を加えて湿式発泡成形した後、乾燥し、950〜105
0℃の温度で焼成して、多孔体を得るものである。この
方法により、連通気孔を有し、気孔率が60〜90%、
気孔径50〜1000μmの全気孔の容積率が30〜7
0%、5μm以下の全気孔の容積率が10〜40%であ
る気孔性状を有する多孔質β−TCPを得ることが出来
る。 【0026】このようなβ−TCPとコラーゲンゲルを
複合することで、軟骨欠損、骨軟骨欠損の修復能を向上
させる培養軟骨細胞または骨髄細胞用の担体、およびそ
のような細胞を含む移植材を得ることが出来る。 【0027】本発明の骨軟骨移植材において、軟骨側の
培養担体は、コラーゲンには限定されず、アルギン酸、
ポリ乳酸、ポリグリコール酸等の生分解性物質よりな
る、高い連通性を有する3次元多孔質構造を有し、軟骨
細胞あるいは骨髄細胞(例えば骨髄間葉系細胞)との親
和性が高く、培養に適したものであれば、特に限定され
ない。 【0028】また上述の移植用担体に軟骨細胞、あるい
は骨髄細胞を複合し、さらに細胞増殖因子を複合するこ
とにより、β−TCP側のさらに良好な骨形成と、軟骨
側の細胞分化、組織再生を促進し、より早期の軟骨欠損
の修復を実現することができる。 【0029】なお、細胞増殖因子としては、骨形成蛋白
質(BMP:Bone Morphogenetic Protein)、繊維芽細
胞増殖因子(FGF:Fibroblast Growth Factor)、ト
ランスフォーミング増殖因子(TGF−β:Transformi
ng Growth Factor−β)、インスリン様増殖因子(IG
F:Insulin−like Growth Factor)、血小板由来増殖
因子(PDGF:Platelet Derived Growth Factor)、
血管内皮細胞増殖因子(VEGF:Vascular Endothelial
Growth Factor)などを用いることができる。 【0030】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 【0031】<第1の実施の形態>炭酸カルシウム粉末
とリン酸水素カルシウム2水和物をモル比で1:2の割
合で秤量し、純水とともにボールミルポットに入れ、約
1日、ボールミルにて混合粉砕した。得られたスラリー
を約80℃で乾燥し、その後750℃で焼成した。得ら
れた粉末は、焼結性に優れた高純度のβ−TCPであっ
た。 【0032】この粉末重量部に、純水と、アクリル酸ア
ンモニウム系の解膠剤と、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル系の界面活性剤を適量添加し、混合攪
拌して発泡スラリーを調製した。 【0033】この発泡スラリーを乾燥し、その後105
0℃で焼成して、β−TCP多孔体を得た。このβ−T
CP多孔体は、75%の気孔率を有し、100〜400
μmおよび1〜0.1μmの2つの領域に気孔径分布を
有するものであった。 【0034】このようにして作製したβ−TCP多孔体
を、φ4×6mmの円柱体状に加工し、その底面にφ4
×3mmの円柱体の軟骨細胞培養用スポンジ状コラーゲ
ンゲルを接着し、担体を得た。接着は、β−TCP多孔
質円柱体の底面に可溶化したアテロコラーゲンを冷却下
で塗布し、貼り合わせた後に、37℃にてゲル化させる
ことにより行った。 【0035】また、β−TCP多孔質円柱体に、同じサ
イズの3次元多孔質ポリ乳酸の円柱体を接着させ、担体
を得た。接着は、β−TCP側を130℃に加熱し、ポ
リ乳酸に押し付け、ポリ乳酸の接着面を融解させること
により行った。 【0036】これらの担体を用い、コラーゲン、ポリ乳
酸側で軟骨細胞を培養し、兎の膝関節にφ4mmの骨軟
骨欠損を作製し、β−TCP側を骨側になるように移植
して、経過観察したところ、早期の骨形成、軟骨形成が
見られ、良好な関節軟骨の修復が得られた。 【0037】<第2の実施の形態>第1の実施の形態に
おいて作製したβ−TCP多孔体(φ4×6mm)と、
以下のように軟骨細胞を包埋したコラーゲンゲルを複合
した。 【0038】兎の股関節、膝関節から関節軟骨を採取
し、トリプシンおよびコラゲナーゼで酵素処理して軟骨
細胞を単離した。細胞密度が2×10個/mlとなる
ように軟骨細胞をアコロコラーゲンに包埋し、β−TC
P多孔体の底面をこれに接触させてゲル化させた。この
時、コラーゲンゲルは、φ4×3mmのサイズとなるよ
うにし、これに適当な培養皿を用いた。培養は、培養皿
に10%FBS(Fetalbovine serum)と抗生剤を含む
DMEM(Delbecco's Modified Medium)溶液を加え
て、3週間行った。 【0039】以上のようにして作製したβ−TCPとコ
ラーゲンゲル包埋培養軟骨細胞の複合体を、兎の膝関節
にφ4mmの骨軟骨欠損を作製し、β−TCP側を骨側
になるように移植して経過観察したところ、早期の骨形
成、軟骨形成が見られ、良好な関節軟骨の修復を得た。 【0040】また上記の担体において、未分化の骨髄間
葉系細胞をコラーゲンゲルで包埋した場合の検討を行っ
た。骨髄間葉系細胞としては、骨髄血を採取し、体外で
増殖させたものを使用した。なお、骨髄間葉系細胞は、
アテロコラーゲン内だけでなく、β−TCP多孔体内に
も含浸させて、同時に培養した。β−TCP側でも骨髄
間葉系細胞を培養し、複合することにより、骨形成がさ
らに促進した。 【0041】<第3の実施の形態>上述した第1の実施
の形態および第2の実施の形態において、β−TCP多
孔体と細胞増殖因子とを複合し、これを兎の膝関節にφ
4mmの骨軟骨欠損に移植して経過観察したところ、β
−TCP側の骨形成、軟骨側の再生は促進した。細胞増
殖因子のβ−TCPへの複合は、細胞増殖因子を緩衝液
などに溶解し、この溶液を移植前にβ−TCPに染み込
ませることにより行った。 【0042】細胞増殖因子として、BMP、FGF、T
GF−B、IGF、PDGF、VEGFをそれぞれ用い
たが、いずれもβ−TCP側の良好な骨形成と、軟骨側
の細胞分化、組織再生が促進され、より早期の軟骨欠損
の修復を実現することができた。 【0043】なお、本発明は、以下のような種々の構成
を採り得る。 【0044】1.骨軟骨欠損部に培養軟骨細胞または培
養骨髄細胞を移植するための担体であって、移植の際に
骨内への埋植部となるβ−リン酸三カルシウム多孔体
と、コラーゲンゲル、アルギン酸、多孔質ポリ乳酸、お
よび多孔質ポリグリコール酸からなる群から選ばれた少
なくとも1種からなる、軟骨細胞あるいは骨髄細胞を培
養するための培養担体とを一体化してなることを特徴と
する培養軟骨細胞または培養骨髄細胞移植用担体。 【0045】2.骨軟骨欠損部に補填するための骨軟骨
移植材であって、移植の際に骨内への埋植部となるβ−
リン酸三カルシウム多孔体と、前記軟骨欠損部に相当す
る部分となる、コラーゲンゲル、アルギン酸、ポリ乳
酸、およびポリグリコール酸からなる群から選ばれた少
なくとも1種からなる培養担体とを一体化してなり、前
記培養担体において培養された軟骨細胞あるいは骨髄細
胞を含むことを特徴とする骨軟骨移植材。 【0046】3.骨軟骨欠損部に補填するための骨軟骨
移植材であって、移植の際に骨内への埋植部となるβ−
リン酸三カルシウム多孔体と、前記軟骨欠損部に相当す
る部分となる、コラーゲンゲル、アルギン酸、ポリ乳
酸、およびポリグリコール酸からなる群から選ばれた少
なくとも1種とを一体化してなる担体からなり、前記担
体において培養された骨髄細胞を前記担体全域に含むこ
とを特徴とする骨軟骨移植材。 【0047】4.上記2または3において、β−リン酸
三カルシウム多孔体に、骨形成蛋白質、繊維芽細胞増殖
因子、トランスフォーミング増殖因子、インスリン様増
殖因子、血小板由来増殖因子、および血管内皮細胞増殖
因子からなる群から選ばれた少なくとも1種の細胞増殖
因子を複合させたことを特徴とする骨軟骨移植材。 【0048】5.上記2〜4において、β−リン酸三カ
ルシウム多孔体は、60〜90%の気孔率、50〜10
00μmの連通したマクロポア、5μm以下のミクロポ
アを有することを特徴とする骨軟骨移植材。 【0049】6.上記2〜4において、β−リン酸三カ
ルシウム多孔体は、メカノケミカル法により合成された
β−リン酸三カルシウム粉末を原料として用いて、成形
した後、焼結して得たものであることを特徴とする骨軟
骨移植材。 【0050】7.上記2〜4において、軟骨細胞または
骨髄細胞は、患者より採取したものであることを特徴と
する骨軟骨移植材。 【0051】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、β−TCPとコラーゲンゲルとを複合した担体
を用いることにより、培養軟骨細胞、骨髄間葉系細胞を
骨軟骨--欠損部に移植することで、良好な生着性、優れ
た修復性が得られる培養細胞移植用担体、および培養細
胞を含む骨軟骨移植材を得ることができる。 【0052】特に、本発明に係る移植材は、その形状お
よび大きさに制限なく作成することが出来るため、従来
の自家組織を用いた骨軟骨移植に比べ、極めて有利であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成14年7月25日(2002.7.2
5) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】特許請求の範囲 【補正方法】変更 【補正内容】 【特許請求の範囲】 【請求項1】骨軟骨欠損部に培養軟骨細胞または培養骨
髄細胞を移植するための担体であって、移植の際に骨内
への埋植部となるβ−リン酸三カルシウム多孔体と、コ
ラーゲンゲル、アルギン酸、多孔質ポリ乳酸、および多
孔質ポリグリコール酸からなる群から選ばれた少なくと
も1種からなる、軟骨細胞あるいは骨髄細胞を培養する
ための培養担体とを一体化してなることを特徴とする培
養軟骨細胞または培養骨髄細胞移植用担体。 【請求項2】骨軟骨欠損部に補填するための骨軟骨移植
材であって、移植の際に骨内への埋植部となるβ−リン
酸三カルシウム多孔体と、前記軟骨欠損部に相当する部
分となる、コラーゲンゲル、アルギン酸、ポリ乳酸、お
よびポリグリコール酸からなる群から選ばれた少なくと
も1種からなる培養担体とを一体化してなり、前記培養
担体において培養された軟骨細胞あるいは骨髄細胞を含
むことを特徴とする骨軟骨移植材。 【請求項3】前記β−リン酸三カルシウム多孔体に、骨
形成蛋白質、繊維芽細胞増殖因子、トランスフォーミン
グ増殖因子、インスリン様増殖因子、血小板由来増殖因
子、および血管内皮細胞増殖因子からなる群から選ばれ
た少なくとも1種の細胞増殖因子を複合させたことを特
徴とする請求項2に記載の骨軟骨移植材。 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0001 【補正方法】変更 【補正内容】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、骨軟骨欠損部に培
養軟骨細胞または培養骨髄細胞を移植するための担体、
および培養軟骨細胞または培養骨髄細胞を含む骨軟骨移
植材に関する。 【手続補正3】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0008 【補正方法】変更 【補正内容】 【0008】本発明は、このような事情の下になされ、
良好な生着性および優れた修復性が得られる、骨軟骨欠
損部に培養軟骨細胞または培養骨髄細胞を移植するため
の担体、および培養軟骨細胞または培養骨髄細胞を含む
骨軟骨移植材を提供することを目的とする。 【手続補正4】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0009 【補正方法】変更 【補正内容】 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、骨軟骨欠損部に培養軟骨細胞または培養
骨髄細胞を移植するための担体であって、移植の際に骨
内への埋植部となるβ−リン酸三カルシウム多孔体と、
コラーゲンゲル、アルギン酸、多孔質ポリ乳酸、および
多孔質ポリグリコール酸からなる群から選ばれた少なく
とも1種からなる、軟骨細胞あるいは骨髄細胞を培養す
るための培養担体とを一体化してなることを特徴とする
培養軟骨細胞または培養骨髄細胞移植用担体を提供す
る。また、本発明は、骨軟骨欠損部に補填するための骨
軟骨移植材であって、移植の際に骨内への埋植部となる
β−リン酸三カルシウム多孔体と、前記軟骨欠損部に相
当する部分となる、コラーゲンゲル、アルギン酸、ポリ
乳酸、およびポリグリコール酸からなる群から選ばれた
少なくとも1種からなる培養担体とを一体化してなり、
前記培養担体において培養された軟骨細胞あるいは骨髄
細胞を含むことを特徴とする骨軟骨移植材を提供する。
更に、本発明によると、骨軟骨欠損部に補填するための
骨軟骨移植材であって、移植の際に骨内への埋植部とな
るβ−リン酸三カルシウム多孔体と、前記軟骨欠損部に
相当する部分となる、コラーゲンゲル、アルギン酸、ポ
リ乳酸、およびポリグリコール酸からなる群から選ばれ
た少なくとも1種とを一体化してなる担体からなり、前
記担体において培養された骨髄細胞を前記担体全域に含
むことを特徴とする骨軟骨移植材を提供する。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C081 AB03 AB05 BA12 BA13 CD132 CD34 CF021 DA01 DB03 4C097 AA01 AA03 BB01 CC03 DD07 EE19 EE20

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】骨軟骨欠損部に補填するための骨軟骨移植
    材であって、移植の際に骨内への埋植部となるβ−リン
    酸三カルシウム多孔体に、可溶化したアテロコラーゲン
    に軟骨細胞または骨髄細胞を包埋してゲル化したもの
    を、移植の際に軟骨欠損部に相当する部分となるように
    一体化し、この系で前記軟骨細胞または骨髄細胞を培養
    してなることを特徴とする骨軟骨移植材。
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