JP2003038421A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2003038421A JP2001233889A JP2001233889A JP2003038421A JP 2003038421 A JP2003038421 A JP 2003038421A JP 2001233889 A JP2001233889 A JP 2001233889A JP 2001233889 A JP2001233889 A JP 2001233889A JP 2003038421 A JP2003038421 A JP 2003038421A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟性部全体の硬さを選択でき、挿入性やコン
トロール性/追従性を向上可能な内視鏡を実現する。 【解決手段】 内視鏡は、可撓性を有する軟性部13
と、この軟性部13に連設する湾曲部12と、これら軟
性部13と湾曲部12とを連結する連結部100とを有
し、前記軟性部13の硬度を調整するための硬度調整機
構の基端側を操作部3に備えて構成される。前記連結部
100は、前記湾曲部12の最終駒41bと前記軟性部
13の軟性管13aの基端側とを接続する接続管63及
び口金101で形成される。前記内視鏡は、硬度調整用
ワイヤ61の先端側を固定するワイヤ固定部64を前記
連結部100の前記接続管63に設けられると共に、硬
度調整用コイル62の先端側が固定されるコイル固定部
65を、硬度変化開始位置として前記連結部100の範
囲内に位置するように設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、軟性部の硬度を調
整するための硬度調整手段を備えた内視鏡に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、内視鏡は、広く用いられるように
なった。上記内視鏡は、細長の挿入部を体腔内に挿入す
ることで、切開を必要とすることなく、体腔内の検査対
象部位を観察できる。また、内視鏡は、必要に応じ、処
置具を用いて体腔内の治療処置ができる。 【0003】上記内視鏡は、細長な挿入部及びこの挿入
部の基端側に連設する操作部から構成される。上記挿入
部は、屈曲した挿入経路内にも挿入できるように可撓性
を有している。上記挿入部は、先端側から硬性の先端部
と、この先端部の基端側に連設された湾曲自在の湾曲部
と、この湾曲部の基端側に連設され、長尺で可撓性を有
する軟性部とから構成されている。上記内視鏡は、上記
操作部の操作により上記湾曲部を上下左右方向に湾曲で
きるようになっている。 【0004】このような従来の内視鏡は、例えば、十二
指腸用に用いられ、十二指腸用内視鏡(十二指腸用スコ
ープとも言う)として十二指腸の検査を行う。上記十二
指腸用に用いられる内視鏡は、例えば、特開2000−
51145号公報に記載されているように経口的に体腔
内に挿入されて用いるものが提案されている。上記十二
指腸用に用いられる内視鏡は、体腔内に挿入されると口
腔、食道、胃、十二指腸球部、十二指腸下降脚を経由
し、十二指腸乳頭に到達する。そして、この十二指腸乳
頭において、上記十二指腸用内視鏡は、胆管、膵管に造
影剤を注入し、X線造影を行う手技(ERCP;Endosc
opic Retrograde Cholangio Pancreatography )等の処
置を行うものである。 【0005】図14及び図15は、従来の内視鏡を用い
て経口的に体腔内に挿入されている際の説明図であり、
図14は従来の内視鏡の挿入部先端部を胃から十二指腸
球部へ挿入し始めている際の説明図、図15は従来の内
視鏡の挿入部先端部を十二指腸下降脚に挿入している際
の説明図である。 【0006】口腔から胃にかけて体腔内は、単純な形態
をしている。このため、術者は、胃壁に沿わせて深部に
上記内視鏡の挿入部201を挿入することが可能であ
る。従って、術者は、口腔から胃にかけて上記挿入部2
01を押し込むようにして挿入していく。尚、符号21
1は、先端部であり、212は湾曲部であり、213は
軟性部である。この場合、図14に示すように上記挿入
部201は、押し込まれることによって患者に苦痛を与
えることなく且つ、押し込み易いように可撓性を有して
いることが要求される。 【0007】一方、胃から十二指腸にかけて体腔内は、
屈曲しており、複雑な形状である。ここで、内視鏡は、
上述したように上記挿入部201を押し込まれると、胃
やその他の部位で上記軟性部213に撓みが生じる。こ
のため、術者は、上記挿入部201を深部(十二指腸乳
頭)に挿入することができない。このため、図15に示
すように上記軟性部213が十二指腸球部から十二指腸
下降脚に差し掛かった時点で、術者は、上記軟性部21
3の先端側を下降脚に引っ掛けながら上記挿入部201
を引っ張り、上記軟性部213が略直線状になるよう
(いわゆる内視鏡の直線化)して、それまでに生じた上
記軟性部213の撓みをなくすようにしている。このよ
うな手技は、一般的である。 【0008】そして、術者は、上記軟性部213の直線
化後、上記挿入部201を押し引きして体腔内深部への
挿入や、観察部位へのアプローチを行う。このとき、上
記挿入部201は、上記軟性部213が柔らかいと、除
去した撓みを上記軟性部213に発生し、以降の体腔内
への挿入に支障が出る。 【0009】このように術者による押し引きが伝わり易
いように、挿入部201の軟性部213は、硬直性を有
していることが要求される。従来の内視鏡は、上記2つ
のパターンに対して、1つの内視鏡で対応しているた
め、上記軟性部213の硬さを先端側と基端側(手元
側)とで異なるように構成していた。即ち、上記従来の
内視鏡は、上記軟性部213の先端側を屈曲しやすいよ
うに可撓性を有し、上記軟性部213の基端側(手元
側)に押し引きの力を伝達し易いように硬直性を有して
構成されている。 【0010】このような構成により、上記従来の内視鏡
は、上記挿入部201を胃内へ押し込んで挿入した場
合、この挿入部201の軟性部213先端側がその可撓
性によって、押し込み力を吸収しながら胃壁に沿って進
む。このため、このような従来の内視鏡は、上述した手
技により患者の苦痛が無かった。 【0011】また、上記従来の内視鏡は、上記軟性部2
13が胃内を過ぎ、十二指腸において直線化を行った
後、胃内に上記軟性部213基端側(手元側)の硬直部
が挿入されている。このため、術者は、上記挿入部20
1を押し込んでも上記軟性部213が胃内で撓むことな
く、患者の苦痛も無い。 【0012】また、一般的に、従来の内視鏡は、上記軟
性部213先端側の柔軟部を、幽門(胃の出口)から十
二指腸乳頭部までの長さと略同一の長さ(200〜30
0mm)になるように設定されている。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の内視鏡は、上記軟性部213の先端側を可撓性を有
し、上記軟性部213の基端側(手元側)を硬直性を有
して折衷的に構成している。このため、例えば、臓器の
長さ/形状が患者により千差万別であるので、上記従来
の内視鏡は、上記軟性部213先端側の柔軟部の長さが
適さないような場合もあった。 【0014】一方、これに対して特開平5−91971
号公報や、特開平10−276965号公報は、上記軟
性部213内に硬度調整手段を設けた内視鏡を提案して
いる。しかしながら、上記特開平5−91971号公報
や、特開平10−276965号公報に記載の内視鏡
は、上記軟性部213先端側の柔軟部の長さが大腸用に
適するように設定されたものである。 【0015】このため、上記特開平5−91971号公
報や、特開平10−276965号公報に記載の内視鏡
は、上記軟性部213の途中から上記硬度調整手段によ
る硬度変化位置が設けられている。このため、上記特開
平5−91971号公報や、特開平10−276965
号公報に記載の内視鏡は、従来の十二指腸用内視鏡と同
じ効果しか得ることができ無かった。 【0016】本発明はこれらの事情に鑑みてなされたも
のであり、軟性部全体の硬さを選択でき、挿入性やコン
トロール性/追従性を向上可能な内視鏡を提供すること
を目的とする。 【0017】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、可撓性を有する軟性部と、この軟性部に
連設する湾曲部と、これら軟性部と湾曲部とを連結する
連結部とを有し、前記軟性部の硬度を調整するための硬
度調整手段の基端側を操作部に備えた内視鏡において、
前記硬度調整手段の硬度変化開始位置を前記連結部の範
囲内に設け、前記軟性部全長に亘って硬度変化が可能に
構成したことを特徴としている。この構成により、軟性
部全体の硬さを選択でき、挿入性やコントロール性/追
従性を向上可能な内視鏡を実現する。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の1
実施の形態を説明する。図1ないし図8は本発明の1実
施の形態に係り、図1は本発明の1実施の形態の内視鏡
を示す概略構成図、図2は図1の湾曲部の湾曲駒群を示
す縦断面図、図3は図1の挿入部の先端部及び湾曲部を
示す断面図であり、図3(a)は先端部及び湾曲部の縦
断面図、図3(b)は同図(a)のA−A断面図、図3
(c)は同図(a)のB−B断面図、図4は図1の軟性
部及び操作部を示す断面図、図5は図4の線断面図であ
り、図5(a)は図4のC−C断面図、図5(b)は図
4のD−D断面図、図6は図4の硬度調整機構の固定部
を示す概略説明図、図7は本発明の1実施の形態の作用
を示す説明図、図8は本発明の1実施の形態の変形例を
示す説明図である。 【0019】図1に示すように本発明の1実施の形態の
内視鏡1は、細長の挿入部2と、この挿入部2の後端側
に連設された太幅の操作部3と、この操作部3の側部か
ら延設されたユニバーサルコード4とを備えて構成され
る。前記ユニバーサルコード4は、この端部にコネクタ
4aが設けられており、このコネクタ4aは図示しない
光源や画像処理装置に着脱自在で接続することができる
ようになっている。 【0020】前記挿入部2は、先端側から硬性の先端部
11と、この先端部11の後端に形成され、湾曲自在の
湾曲部12と、この湾曲部12の後端に形成され、長尺
で可撓性を有する軟性部13とから構成されている。前
記挿入部2は、これら先端部11、湾曲部12、軟性部
13を順次連結して全体的に軟性な長尺なものとして構
成される。尚、前記軟性部13の後端は、前記操作部3
の前端に連結されている。この軟性部13は、この後端
外周にテーパ形状にして折れ止め機能を有する折れ止め
部材14が設けてある(図4参照)。 【0021】前記先端部11は、観察窓21a及び照明
窓21bを保持する本体部21と、この本体部21を覆
い電気的に絶縁する先端カバー部材22とから構成され
る。前記本体部21は、この側部に起上台23を収納す
る収納室24が設けられている。前記収納室24は、前
記挿入部2内に配設した後述の処置具挿通チャンネル2
5に連通している。この処置具挿通チャンネル25は、
この先端で前記収納室24を含む形で連通している。こ
の収納室24は、前記処置具挿通チャンネル25の先端
開口を兼ねるように形成されている(図3参照)。尚、
前記湾曲部12及び前記軟性部13の詳細構成は、後述
する。 【0022】前記操作部3は、把持部3bに処置具挿入
口26が設けられている。この処置具挿入口26は、前
記把持部3b内で前記処置具挿通チャンネル25に連通
している(図3参照)。そして、内視鏡1は、前記処置
具挿入口26から前記処置具挿通チャンネル25に造影
チューブ等の処置具27を挿入され、前記収納室24か
らその処置具27の先端を突き出されるようになってい
る。前記処置具27が造影チューブの場合、その可撓性
チューブ28の基端のコネクタ29は、造影剤注入用シ
リンジ30を有している。 【0023】また、前記操作部3は、前記湾曲部12を
遠隔操作するための上下方向と左右方向とにそれぞれ湾
曲操作するための2つの湾曲操作ノブ31と、前記収納
室24内の起上台23の起伏動作を遠隔操作するための
操作体としての処置具起上レバー(またはノブ)32が
設けられている。更に、前記操作部3は、送気・送水用
操作ボタン33、吸引用操作ボタン34、制御スイッチ
用操作ボタン35等が設けられている。 【0024】尚、内視鏡1は、前記折れ止め部材14に
隣接する前記操作部3の前端部分に後述の硬度調整操作
(或いは可撓性調整操作)を行なう操作部材として、円
筒形状の硬度調整ノブ(或いは可撓性調整ノブ)36が
回転可能に設けられている。 【0025】次に、図2及び図3を用いて、前記挿入部
2の前記先端部11及び前記湾曲部12の詳細構成を説
明する。図2に示すように前記湾曲部12は、円環状に
形成した複数の湾曲駒(節輪)41を軸方向へ一列に並
べ、これら隣接する湾曲駒41を回動自在に連結して構
成した湾曲駒群42を有している。 【0026】本実施の形態では、前記湾曲駒群42は、
隣接する前記湾曲駒41が1つ置きに上下位置と左右位
置において軸用リベット43にて枢着されている。つま
り、前記湾曲駒群42は、各湾曲駒41の前後端におい
ての枢支位置を周方向に90度変えている。このような
湾曲駒41の組み合わせにより、前記湾曲駒群42は構
成されている。このため、各湾曲駒41それ自体は、そ
れぞれの2方向へ回動するものであっても、前記湾曲駒
群42は上下及び左右の両方向に湾曲できる。尚、前記
湾曲駒群42は、必ずしも上下用の湾曲駒41と左右用
の湾曲駒41とが1つ置きに上下・左右に規則的に枢着
されずとも、湾曲駒群42の全般に亘って上下用の湾曲
駒41と左右用の湾曲駒41が混在していても良く、こ
の場合も上下、左右の両方向に湾曲できる。 【0027】また、前記湾曲駒群42は、各隣接する湾
曲駒41同士が回動できるように、これら湾曲駒41の
端縁部を一定距離切り欠いた切欠部44が形成されてい
る。前記湾曲駒群42は、前記切欠部44を形成するこ
とによって、この切欠部44の端縁が共に当接し合うま
で湾曲駒41同士を回動できる。この組み合わせによっ
て、前記湾曲駒群42は、湾曲駒群42全体による湾曲
動作が可能になっている。 【0028】前記湾曲駒群42の外周は、網管45を被
られている。この網管45の外周は、弾性を有するチュ
ーブ体で形成される外皮46で被覆されている。この外
皮46は、先端部分が前記先端部11に接着固定され、
後端部分が前記軟性部13に接着固定されている。 【0029】前記挿入部2は、この内部に前記湾曲部1
2を湾曲動作させるための4本の湾曲操作ワイヤ(アン
グルワイヤ)47が挿通されている。これら各湾曲操作
ワイヤ47は、上下左右の内壁面に近接して配置されて
いる。前記各湾曲操作ワイヤ47の先端は、最先端の湾
曲駒41に接続されている。また、これら湾曲駒41の
内壁面は、各湾曲操作ワイヤ47をそれぞれ挿通して案
内するガイドリング48が設けられている。各湾曲操作
ワイヤ47の基端側は、前記挿入部2内を通じて前記操
作部3に導かれ、この操作部3内に組み込まれた湾曲操
作用牽引機構(図示せず)に連結されている。そして、
この湾曲操作用牽引機構は、前記湾曲操作ノブ31によ
る湾曲操作を受けて前記湾曲操作ワイヤ47を牽引し、
この牽引した湾曲操作ワイヤ47の向きに前記湾曲部1
2を湾曲動作するようになっている。 【0030】図3(a)に示すように前記湾曲部12を
含み前記挿入部2は、前記処置具挿通チャンネル25を
形成する可撓性のチャンネルチューブ49が挿通されて
いる。図3(b)に示すようにチャンネルチューブ49
は、その延長線上に前記起上台23が位置するように、
前記挿入部2内で前記起上台23を設置した側の側方へ
偏り、略直線的に配置されている。 【0031】特に、このチャンネルチューブ49は、図
3(c)に示すように前記湾曲部12内で前記起上台2
3を設置した前記収納室24側へ偏り、前記起上台23
側へ偏心して配置されている。つまり、前記処置具挿通
チャンネル25は、前記湾曲部12の中心Poよりも、
下側に湾曲したときの前記湾曲部12の湾曲中心Pd側
に偏心して位置する。ここで、湾曲中心とは、前記湾曲
部12が湾曲した際、この湾曲部12が形成する円弧状
の湾曲形状の円中心をいう。尚、符号51aは、前記起
上台23の起上操作ワイヤであり、符号51は前記起上
操作ワイヤを挿通する起上操作ワイヤチューブである。
また、符号52は、ライトガイドチューブであり、符号
53は送気送水チューブであり、符号54は図示しない
撮像装置等の信号ケーブルチューブである。 【0032】本実施の形態では、前記内視鏡1は、前記
挿入部軟性部13の硬度が調節可能に構成されている。
この硬度調整機構を図4及び図5を用いて以下に説明す
る。内視鏡1は、前記硬度調整ノブ36を回動する操作
を行うことで、前記軟性部13内に配置された硬度調整
手段(或いは可撓性調整手段)を形成する硬度調整用ワ
イヤ(以下、単にワイヤと略記)61及び硬度調整用コ
イル(以下、単にコイルと略記することがある。)62
を介し、前記軟性部13の硬度(或いは可撓性)の度合
を変更できるように構成されている。 【0033】図4及び図5(a)に示すように前記挿入
部2の前記軟性部13は、上述した硬度調整用ワイヤ6
1及び硬度調整用コイル62が配置されている。前記硬
度調整用コイル62は、単条又は複数条の密巻きのもの
である。この硬度調整用コイル62は、硬度調整用ワイ
ヤ61が挿通されている。この硬度調整用ワイヤ61
は、前記硬度調整ノブ36を操作した場合の力を圧縮力
としてコイル62に印加するものである。尚、符号53
aは送気チューブであり、53bは送水チューブであ
る。 【0034】前記湾曲部12の後端部分と前記軟性部1
3の前端部分とは、硬性の接続管63で接続されてい
る。この接続管63は、前記湾曲駒群42の最終駒41
bに固着されている。この接続管63を含む湾曲駒41
は、前記外皮46で覆われている。 【0035】前記接続管63は、前記硬度調整用コイル
62の先端から突出する前記ワイヤ61の先端がワイヤ
固定部64にろう付け等で強固に固定されている。ま
た、前記コイル62の先端は、前記ワイヤ61の先端よ
り少し後方となる途中位置で、その挿通したワイヤ61
の部分に対してコイル固定部65にろう付け等で強固に
固定されている(図6参照)。 【0036】一方、このコイル62の基端側端部は、前
記操作部3の前端部内に配置したコイルストッパ66に
突き当たり、その位置でろう付け、半田付け、接着剤等
で固着されている。このため、前記コイル62の基端側
端部は、上記位置より後方側への移動と回転が規制(阻
止)されている。 【0037】このコイル62を挿通される前記ワイヤ6
1は、前記コイルストッパ66に形成された孔部分を貫
通して後方側に延出されている。そして、前記ワイヤ6
1は、前記コイル62内を摺動することで、このコイル
62に対し前後に移動自在なように組み付けられてい
る。尚、前記コイル62は、大きく回転しない状態に取
り付けられている。 【0038】前記コイルストッパ66は、前記軟性部1
3の後端を前記操作部3に固定する後端口金67にビス
68で固定されている。前記後端口金67は、その外周
に配置した円筒管69の前端部付近でビス68、ナット
71で締め付け固定されている。 【0039】一方、前記ワイヤ61の基端側末端部、つ
まり、前記ワイヤ61後端は、鍔状のワイヤストッパ7
2がろう付け等で強固に固定されている。また、前記コ
イルストッパ66と前記ワイヤストッパ72との間は、
前後方向に移動可能な牽引部材73が配置されている。
この牽引部材73は、溝74(或いは孔)を形成されて
おり、この溝74内に前記ワイヤ61を通すようにし
て、把持部3b内に同軸的に配置された円環状の移動リ
ング75に固定されている。つまり、図5(b)に示す
ように、半径方向に前記ワイヤ61を通す溝74を形成
した牽引部材73は、円環状の移動リング75の内周面
にビス76によって固定されている。 【0040】この移動リング75は、把持部3b内に固
定された前記円筒管69の内側において、その内周面に
沿って軸方向(前後方向)に摺動しながら移動可能であ
る。従って、この移動リング75の移動と共に、牽引部
材73は、後方側へ移動すると、図4の2点鎖線で示す
ように、前記ワイヤストッパ72に突き当たることにな
る。更に牽引部材73を後方側に移動させる操作を行う
ことにより、ワイヤストッパ72も更に後方側へ移動さ
せることになる。 【0041】前記ワイヤストッパ72が後方側に移動さ
れない状態において、前記コイルストッパ66により後
方側への移動が規制された前記コイル62は、前記軟性
部13の硬度が最も高い状態、つまり前記軟性部13が
最も屈曲し易い、高度が低い軟状態にある。 【0042】これに対し、前記ワイヤストッパ72が後
方側に移動して、前記ワイヤ61の後端も同時に後方側
に移動すると、固定的な前記コイルストッパ66は、前
記コイル62を相対的に前方側へ押し付ける圧縮力が作
用する。つまり、前記ワイヤ61は、この後端を後方側
に移動させる力を加えられることで、前記コイル62に
圧縮力を与えることになる。この圧縮力により、弾性を
有する前記コイル62は、この可撓性が低い状態、つま
り屈曲しにくい硬度(より正確には屈曲に対する硬度)
を硬い状態に設定できるようになる。この場合、前記牽
引部材73は、この後方側への移動量に応じて、前記コ
イル35への圧縮力の大きさを変更でき、従って、前記
軟性部13の可撓性の大きさ(硬度の大きさ)を変更で
きるようになっている。 【0043】前記円筒管69の外側にはカム筒体81が
かぶさっている。このカム筒体81には、その筒体部分
の対向する2箇所にカム溝82a、82bが螺旋状に設
けられている。また、円筒管69にもその長手方向に長
孔83が設けられている。移動リング75には、この移
動リング75と共に移動する2つのピン84がカム溝8
2a又は82b及びその外側の長孔83を通してビス部
で固定されている。この長孔83はワイヤ61の後端或
いはワイヤストッパ72の移動範囲(図2の符号E)を
カバーする長さに設定されている。 【0044】前記カム筒体81は、その外側に前記硬度
調整ノブ36が、周方向の複数ヶ所のピン85によって
固定されている。つまり、硬度調整ノブ36にはその内
側のカム筒体81に届くピン孔が形成され、ピン85が
嵌入され、充填剤86で塞ぐようにしている。 【0045】前記硬度調整ノブ36は、その前端が円環
形状の当接部材87に突き当たり、前方への移動が規制
されている。この当接部材87は、前記円筒管69の前
端付近の外側に配置され、前記折れ止め部材14の後端
を支持する支持部材88の外周にビス89で固定されて
いる。 【0046】また、この硬度調整ノブ36の後端側は、
前記カム筒体81の外周面に把持部筒体91の前端の内
周面が嵌合し、かつこの把持部筒体91の前端の外周面
は硬度調整ノブ36の後端の切り欠いた内周面に嵌合し
ている。つまり、硬度調整ノブ36は前後方向への移動
が規制された状態で、カム筒体81を介して円筒管69
の外周面に摺接し、(円筒管69の周りで)回動自在に
配置されている。このように硬度調整ノブ36は回転操
作可能であるが、当接部材87は回転しないようにビス
89で固定されている。尚、前記円筒管69は、その後
端がビスにより操作部3の湾曲操作機構等が取り付けら
れる枠体90に接続されている。この円筒管69は硬度
調整ノブ36側が回転されても回転しない構造となって
いる。 【0047】硬度調整ノブ36の前端内周面とその内側
に対向する円筒管69の外周面との間にはOリング92
が配置され、硬度調整ノブ36の前端内周面がOリング
92に圧接している。又、カム筒体81の後端付近の外
周面とこの外周面に嵌合する把持部筒体91の内周面と
の間にも、例えばカム筒体81側に設けた周溝にOリン
グ93が収納され、把持部筒体91の内周面がOリング
93に圧接している。つまり、Oリング92、93によ
り水密を確保すると共に、カム筒体81及び硬度調整ノ
ブ36に対して摩擦力を与えるようにして、その摩擦力
により硬度調整ノブ36を操作した手を離してもその状
態にロック(或いは保持)できるようにしている。 【0048】このように、本実施の形態では、硬度調整
ノブ36を回転操作してコイル62に圧縮力を与える状
態に設定した状態で硬度調整ノブ36から手を離して
も、Oリング92、63による摩擦力により、その硬度
調整ノブ36の状態を維持(ロック)できるようにして
いる。 【0049】換言すると、硬度調整ノブ36を手で回転
操作して軟性部13の硬度を硬くする操作を行った状態
で、硬度調整ノブ36から手を離しても、硬度調整ノブ
36をその操作状態にロックすることにより、その操作
状態に対応する硬度状態にコイル62をロックできる構
造にしている。尚、硬度調整ノブ36をロックするため
に摩擦力を発生させるOリングは水密シールを行う箇所
以外に設けるようにしても良い。 【0050】次に、図6を用いて、前記硬度調整機構の
硬度変化開始位置部分を説明する。上述したように前記
接続管63は、前記湾曲部12の後端部分と前記軟性部
13の前端部分とを接続している。前記接続管63は、
前記硬度調整機構を構成している前記硬度調整用ワイヤ
61の先端側が前記ワイヤ固定部64で固定されてい
る。 【0051】前記軟性部13は、この外皮である軟性管
13aの先端部に口金101が固定され、この口金10
1に前記接続管63が接合され、接続固定されるように
なっている。尚、前記軟性管13aは、柔軟性を有し、
自在に曲がる部分である。この軟性管13aの硬さは、
全長に亘って均一となっている。この軟性管13aの硬
さは、従来の十二指腸用内視鏡の軟性部と同じである。 【0052】前記口金101は、この端部で前記湾曲部
12を固定するための硬性部材である。前記軟性管13
aと前記口金101とは、接着、カシメ等で固定される
ようになっている。そして、これら軟性管13aと口金
101とは、固定されることで、前記口金101は硬性
であり、軟性管13aとの接合部近傍も硬性部となる。
従って、前記口金101と前記接続管63とは、固定接
合されることで、連結されるようになっている。このこ
とにより、これら口金101及び接続管63は、前記湾
曲駒41の最終駒41bと、前記軟性管13aの基端側
とを接続して連結部100を形成している。上述した前
記硬度調整用コイル62の先端側が固定される前記コイ
ル固定部65は、硬度変化開始位置として前記連結部1
00の範囲内に位置するように設けられる。 【0053】次に、このように構成された内視鏡1の作
用を図7を用いて説明する。内視鏡1は、硬度調整ノブ
36の操作により、コイル固定部65と操作部3との間
で硬度調整用コイル62の硬度が変化する。尚、実際に
は、硬性となっている部位についてはもともと曲がらな
いので、硬度変化は起きない。 【0054】そして、内視鏡1は、連結部100から折
れ止め部材14との間で硬度変化する。即ち、内視鏡1
は、図7に示すように軟性部13の軟性管13aの硬さ
が変化する。 【0055】従って、本実施の形態の内視鏡1は、図1
4で説明した胃内挿入時に挿入部2を軟状態とすること
が可能である。また、本実施の形態の内視鏡1は、図1
5で説明した十二指腸挿入後に、挿入部2を硬状態にす
ることが可能である。 【0056】この結果、本実施の形態の内視鏡1は、軟
性管13aの硬さを変化させること無く、軟性部13を
硬軟2つの硬さで使い分けることができる。これによ
り、本実施の形態の内視鏡1は、挿入部2の挿入性の向
上、コントロール性/追従性が向上可能である。 【0057】更に、図8に示すように前記挿入部2は、
前記軟性部13の前記軟性管13a自身の硬さを変化さ
せるように形成しても良い。図8に示すように前記軟性
部13の前記軟性管13aは、この先端側からA部まで
を柔軟な材質で、B部から基端側(手元側)を前記先端
側よりも固い材質で形成して構成している。そして、前
記軟性部13の前記軟性管13aは、A部からB部まで
を、先端側からA部までとB部から基端側(手元側)ま
でとの硬さをほぼ直線上に繋ぐ材質で形成している。 【0058】ここで、本変形例では、先端からA部まで
の長さを200〜300mm,先端からB部までの長さ
を200〜500mmと設定している。通常、十二指腸
検査において、十二指腸用内視鏡は、体腔内に挿入され
る挿入部長(スコーブ長)が550〜600mmであ
る。 【0059】図14で説明したように内視鏡挿入部2
は、胃内挿入時において、軟性部13の軟性管13aが
柔らかい方が有効である。 【0060】しかしながら、一方で、口腔内に挿入して
いる軟性部13の軟性管13a部分は、硬性である方が
良い。なぜならば、口腔から食道にかけて体腔内は略直
角に屈曲しているので、軟性部13の挿入に際して抵抗
のある部分である。 【0061】このため、従来の内視鏡は、軟性部13の
軟性管13aが柔軟であると、この部分が口腔の入り口
で撓む虞れがあり、挿入部2を押し込む力が挿入部先端
部11まで伝わらず、挿入性が悪化する。従って、十二
指腸用内視鏡は、挿入部2が胃内に到達した以後、押し
込み力がしっかりと先端部11に伝わることが必要であ
る。本変形例では、上述した構成により、挿入部2が胃
内に到達した以後、押し込み力がしっかりと先端部11
に伝わるようになっている。 【0062】また、本変形例では、図15で説明したよ
うに追従性を良くするために、軟性管13aの手元側を
固くするわけではないので、従来の内視鏡ほど軟性部1
3を短くする必要は無い。挿入部2が胃内に到達した時
点で、この挿入長は300mm程度である。従って、本
変形例では、挿入部先端〜300mm程度の範囲内で柔
軟性を有するように、軟性部13の軟性管のA,Bを設
定している。この結果、本変形例では、上記実施の形態
と同様な効果を得ることに加え、胃内への挿入性が向上
するという効果を得る。 【0063】ところで、従来の十二指腸用内視鏡は、十
二指腸乳頭を観察する際、湾曲角度を大きくする必要が
ない。上記従来の十二指腸用内視鏡は、湾曲角度を稼ぐ
ために湾曲長が長い。このため、上記従来の十二指腸用
内視鏡は、湾曲に伴い挿入部先端部の動き量が大きく、
微妙な湾曲操作を行えないという問題がある。従って、
十二指腸用内視鏡(スコープ)は、挿入部先端部11が
十二指腸乳頭を見上げる際に、微妙な操作が要求され、
湾曲部12の湾曲長を短くすることが要求されている。
一方、湾曲部12の湾曲は、十二指腸乳頭を観察する際
の位置調整に使用するだけでなく、挿入部を挿入してい
く際や、挿入部を直線化する際に十二指腸下降脚に引っ
掛けるときに使用する。 【0064】体腔内に引っかかり部分が少ない際に、内
視鏡は、軟性部の直線化を行うとき、挿入部に引っ張り
を加えると十二指腸下降脚から軟性部13が抜けてしま
うことがある。また、この場合、内視鏡は、軟性部を直
線化したときに、十二指腸下降脚への軟性部13の挿入
長さが短くなり、十二指腸乳頭に到達しないこともあ
る。このため、内視鏡は、湾曲部12の湾曲長をただ短
くすることが不可能であった。 【0065】そこで、観察時における小さな湾曲動作を
必要とする場合と、挿入時における大きな湾曲動作を必
要とする場合とに応じて、湾曲動作を使い分け可能で、
観察時の操作性と直線化の操作性を向上可能な内視鏡が
要求されている。 【0066】図9は硬度調整機構の固定部を設けた湾曲
部の概略図、図10は湾曲部をUD駒,UDRL駒,R
L駒で形成した際の挿入部の概略図、図11は湾曲部を
2つに分けた際の挿入部の湾曲動作を示す説明図、図1
2はUD駒,UDRL駒,RL駒の湾曲駒の軸と肩口の
寸法を変化させた際の概略図、図13は先端部及び湾曲
部を軟性部よりも細径に形成した挿入部を有する内視鏡
の体腔内に挿入されている際の説明図である。 【0067】図9に示すように内視鏡の湾曲部12B
は、上記1実施の形態で説明した硬度調整機構を構成し
ている硬度調整用ワイヤ61及び硬度調整用コイル62
を固定するための固定用湾曲駒110を設けて構成して
いる。尚、前記内視鏡は、上記実施の形態で説明したの
とほぼ同様な硬度調整機構を有し、ワイヤ固定部64及
びコイル固定部65の位置を前記湾曲部12内に設ける
ように構成している。 【0068】即ち、前記ワイヤ固定部64は、前記固定
用湾曲駒110に設けられ、且つコイル固定部65は固
定用湾曲駒110の範囲内に位置して設けられている。
更に、具体的に説明すると、前記ワイヤ固定部64は、
前記固定用湾曲駒110の前後の湾曲駒41と接合して
いる湾曲駒用リベット43と湾曲駒用リベット43の間
に位置して設けられ、且つ前記固定用湾曲駒110は前
記硬度調整用コイル62を内蔵している。このことによ
り、前記湾曲部12は、この最先端の湾曲駒41から前
記固定用湾曲駒110の直前までの湾曲駒41で第1の
湾曲部111aを形成し、前記固定用湾曲駒110から
以降の最基端側の湾曲駒41までで第2の湾曲部111
bを形成するように構成されている。尚、前記固定用湾
曲駒110は、前記湾曲駒41と同様湾曲機能を有して
いるが、湾曲駒41より長手方向に長く形成されてい
る。 【0069】このように構成された挿入部2を有する内
視鏡は、上記1実施の形態で説明したのと同様に十二指
腸用内視鏡として用いられる。そして、内視鏡は、図1
5で説明した十二指腸挿入時に挿入部先端部11が十二
指腸乳頭を見上げる際に、硬度調整ノブ36の操作によ
り、上述した硬度調整機構を用いる。 【0070】このとき、内視鏡は、コイル固定部65と
操作部3との間で硬度調整用コイル62の硬度が変化
し、軟性部13の軟性管13aの硬さが変化する。同時
に、第2の湾曲部111bも硬くなる。 【0071】従って、内蔵される湾曲操作ワイヤ47の
操作によっても第2の湾曲部111bは湾曲しにくくな
り、第1の湾曲部111aのみが湾曲し、湾曲長が短く
なる。そして、内視鏡は、湾曲長が短くなった分、湾曲
角度が減少する。 【0072】この結果、内視鏡は、湾曲時の先端の湾曲
量が少なくなり、微妙な湾曲が行える。また、内視鏡
は、上記実施の形態とほぼ同様な硬度調整機構を有して
いるので、これら両方の効果を得られる。 【0073】また、内視鏡は、図10に示すように挿入
部2を構成しても良い。図10に示すように内視鏡の挿
入部2Bは、上記1実施の形態で説明したのと同様に先
端から先端部11、湾曲部12、軟性部13が連結して
構成されている。前記湾曲部12は、上述したように円
環状に形成した複数の湾曲駒(節輪)を軸方向へ一列に
並べ、これら隣接する湾曲駒を回動自在に連結して構成
した湾曲駒群を有している。前記湾曲駒単体では、UD
方向又はRL方向の一方を軸に回動するようになってい
る。 【0074】このような湾曲部12の構成を以下に説明
する。前記先端部11は、前記湾曲部12の先端側の第
1のUD駒121aと、軟性部13は前記湾曲部12の
基端側(手元側)の第1のRL駒122aと連結されて
いる。 【0075】前記第1のUD駒121aは、先端側に前
記先端部11との接続部(不図示)を設けている。ま
た、前記第1のUD駒121aは、基端側に次の駒を接
続するための軸を設けている。このことにより、前記第
1のUD駒121aは、UD軸123によって第2のU
D駒121bとUD方向(アップダウン方向)へ湾曲す
るように接続されている。 【0076】前記第2のUD駒121bは、先端側基端
側の両側に同一方向に接続するための軸を設けている。
このことにより、前記第2のUD駒121bは、先端側
で前記第1のUD駒121aとUD方向へ湾曲するよう
に接続されると共に、基端側で前記UD軸123によっ
てUDRL駒124とUD方向へ湾曲するように接続さ
れている。 【0077】前記UDRL駒124は、先端側基端側の
両側の駒の接続軸が90度ずらして設けられている。従
って、前記UDRL駒124は、先端側で前記第2のU
D駒121bとUD軸123によって接続されると共
に、基端側でRL軸125によって次のUDRL駒12
4とRL方向(ライトレフト方向)へ湾曲するように接
続されている。 【0078】同様に、次のUDRL駒124は、基端側
でRL軸125によってその次のUDRL駒124とU
D方向へ湾曲するように接続され、上述のようにUDR
L駒124同士の接続がその湾曲軸をUD方向とRL方
向とを交互に繰り返し、連結している。 【0079】そして、最基端側のUDRL駒124の基
端側は、前記RL軸125によって第2のRL駒122
bに接続されている。前記第2のRL駒122bは、前
記第2のUD駒121b同様、先端側基端側の両側に同
一方向へ接続するための軸を設けており、先端側で前記
RL軸125によって前記最基端側のUDRL駒124
と前記RL軸125によってRLに湾曲するように接続
されると共に、基端側で次の第2のRL駒122bと前
記RL軸125によってRLに湾曲するように接続され
ている。 【0080】次の第2のRL駒122bは、基端側で第
1のRL駒122aと前記RL軸125によってRLに
湾曲するように接続されている。そして、前記第1のR
L駒122aは、基端側で前記軟性部13との接続部
(不図示)を設けている。 【0081】このように湾曲部12は、挿入部先端部1
1側にUD方向に湾曲する湾曲駒(第1、第2のUD駒
121a,121b)を有しているので、湾曲部12の
先端側がUD方向に湾曲するようになっている。一方、
湾曲部12は、軟性部13側にRL方向に湾曲する湾曲
駒(第1、第2のRL駒122a,122b)を有して
いるので、湾曲部12基端側(手元側)がRL方向に湾
曲するようになっている。 【0082】従って、内視鏡は、挿入部先端部11から
UD方向への湾曲開始位置までの距離(LUD)と、挿入
部先端部11からRL方向への湾曲開始位置までの距離
(LRL)とがLUD<LRLとなっている。更に、前記湾曲
部12は、UD方向に湾曲する湾曲駒(第1、第2のU
D駒121a,121b)の数よりも、RL方向に湾曲
する湾曲駒(第1、第2のRL駒122a,122b)
の数を多くしたことで、湾曲部12のUD方向の湾曲長
(lUD)とRL方向の湾曲長(lRL)とがlUD<lRLに
なっている。 【0083】このように構成された挿入部2Bを有する
内視鏡は、湾曲操作ノブ31を湾曲操作することで湾曲
部12が湾曲動作を行う。内視鏡は、UD方向に回動す
る湾曲駒の数をRL方向のものよりも少なくなるように
湾曲駒を組み合わせて湾曲部12を構成している。この
ため、本発明の内視鏡は、UD湾曲長<RL湾曲長とな
っている。ここで、湾曲部12は、同じ湾曲角度であれ
ば、湾曲長が短いほうが湾曲半径を小さくできる。 【0084】また、湾曲部12は、基端側(手元側)で
湾曲させると、この先端側が大きく湾曲する。従って、
湾曲部12は、挿入部先端部11と接続される最先端側
の湾曲駒をUD方向への湾曲駒として第1のUD駒12
1aに接続して構成している。また、湾曲部12は、軟
性部13と接続される最基端側(手元側)の湾曲駒をR
L方向への湾曲駒として第1のRL駒122aに接続し
て構成している。 【0085】従って、内視鏡は、挿入部先端部11から
UD湾曲終端部までの距離長<挿入部先端部11からR
L湾曲終端部までの距離長となっている。この結果、内
視鏡は、挿入部先端部11からUD湾曲終端部までの距
離長(LUD)が短くなることで、湾曲動作がコンパクト
になる。これにより、コンパクトな湾曲動作を達成する
と共に、直線化の操作性が向上可能な内視鏡を実現でき
る。 【0086】上記内視鏡は、湾曲駒の組み合わせによ
り、LUD<LRLを達成するように構成しているが、図1
1に示すように湾曲部12を2つに分けてLUD<LRLを
達成するように構成しても良い。即ち、図11に示すよ
うに内視鏡は、湾曲部12Cの中間に湾曲管接続部13
1を設け、第1の湾曲部130a及び湾曲管接続部13
1と、この湾曲管接続部131及び第2の湾曲部130
bとを接続して構成する。 【0087】前記湾曲管接続部131は、UD/RL方
向の4方向に湾曲するタイプの湾曲駒であり、第1の湾
曲部130aはUD方向のみ、第2の湾曲部130bは
RL方向のみに湾曲するものとしている。 【0088】また、図示しないが内視鏡は、lUD<lRL
についても同様に、湾曲駒の組み合わせの数によるだけ
でなく、湾曲駒単体の長さをUD方向側を短いものを、
RL方向側を長いものを用いて構成しても良い。この場
合、内視鏡は、UD方向の湾曲駒の数を多くできるの
で、湾曲角度を大きくとりながら湾曲半径を小さくでき
る。例えば、図12に示すように湾曲駒の軸と肩口の寸
法を、 UD駒121a、121b>UDRL駒124>RL駒
122b (L1<L2)となるように構成する。 【0089】上記特開2000−51145号公報は、
UP側を非可動とした内視鏡が提案されている。本発明
は、上記特開2000−51145号公報と原理的には
同じで、可動量を少なくすることができ、先端側の湾曲
動作が大きくできる。これにより、内視鏡は、湾曲部1
2のコンパクト化が可能になる。 【0090】また、図13に示すように内視鏡1Aは、
先端部11及び湾曲部12を軟性部13よりも細径に形
成して挿入部2を構成するようにしても良い。尚、図1
3は、挿入部2が十二指腸内に挿入されている際の内視
鏡を表している。 【0091】図13に示すように軟性部13は、ねじり
や押し引きを確実に先端に伝える(追従性)ことが必要
であり、そのためには太い径である方が有利である。軟
性部13は、硬直性を増すことでも追従性は向上する
が、細いものは硬直性を増しても撓みやすく、太くする
ことで解決できる。 【0092】一方、先端部11及び湾曲部12は、図示
した通り挿入した状態において、十二指腸の壁面に沿う
ように位置するようになっている。このため、先端部1
1及び湾曲部12は、太い径であると十二指腸乳頭に近
接することになる。十二指腸が細い患者の場合、先端部
11及び湾曲部12は、近接しすぎるとオリエンテーシ
ョンをつけにくくなり、観察に時間がかかる等の虞れが
生じる。 【0093】本発明は、先端部11及び湾曲部12を細
径に形成しているので、これら先端部11及び湾曲部1
2と十二指腸乳頭との距離が必然的に離れる。この結
果、内視鏡1Aは、十二指腸乳頭との距離をとることが
でき、観察し易くなる。 【0094】尚、本発明は、前記した実施の形態にのみ
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。 【0095】[付記] (付記項1) 可撓性を有する軟性部と、この軟性部に
連設する湾曲部と、これら軟性部と湾曲部とを連結する
連結部とを有し、前記軟性部の硬度を調整するための硬
度調整手段の基端側を操作部に備えた内視鏡において、
前記硬度調整手段の硬度変化開始位置を前記連結部の範
囲内に設け、前記軟性部全長に亘って硬度変化が可能に
構成したことを特徴とする内視鏡。 【0096】(付記項2) 前記連結部は、前記湾曲部
の最終駒と前記軟性部の軟性管の基端側とを接続する接
続管及び口金で形成されることを特徴とする付記項1に
記載の内視鏡。 【0097】(付記項3) 前記軟性部は、全長に亘っ
て一定の硬さであることを特徴とする付記項1に記載の
内視鏡。 【0098】(付記項4) 前記軟性部は、先端側が基
端側より軟らかいことを特徴とする付記項1に記載の内
視鏡。 【0099】(付記項5) 前記内視鏡は、十二指腸用
内視鏡であることを特徴とする付記項1に記載の内視
鏡。 【0100】(付記項6) 前記硬度変化によるもっと
も硬い状態の挿入部硬さは、硬度変化の無い十二指腸内
視鏡と略同一であることを特徴とする付記項1に記載の
内視鏡。 【0101】(付記項7) 前記軟性部の硬さの変化位
置は、先端から200〜300mmであることを特徴と
する付記項6に記載の内視鏡。 【0102】(付記項8) 可撓性を有する軟性部と、
この軟性部に連設する湾曲部と、前記軟性部の硬度を調
整するための硬度調整手段の基端側を操作部に備えた内
視鏡において、前記硬度調整手段の硬度変化開始位置を
前記湾曲部内に設け、少なくとも湾曲部の一部を含み、
挿入部全長に亘って硬度変化が可能に構成したことを特
徴とする内視鏡。 【0103】(付記項9) 前記湾曲部は、アップダウ
ン湾曲動作を行う湾曲駒群を含んで構成されていること
を特徴とする付記項8に記載の内視鏡。 【0104】(付記項10) 前記湾曲部は、長手方向
に長い固定用湾曲駒を有し、この固定用湾曲駒に前記硬
度調整手段を固定配置していることを特徴とする付記項
8に記載の内視鏡。 【0105】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、軟
性部全体の硬さを選択でき、挿入性やコントロール性/
追従性を向上可能な内視鏡を実現できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の1実施の形態の内視鏡を示す概略構成
図 【図2】図1の湾曲部の湾曲駒群を示す縦断面図 【図3】図1の挿入部の先端部及び湾曲部を示す断面図
であり、図3(a)は先端部及び湾曲部の縦断面図、図
3(b)は同図(a)のA−A断面図、図3(c)は同
図(a)のB−B断面図 【図4】図1の軟性部及び操作部を示す断面図 【図5】図4の線断面図であり、図5(a)は図4のC
−C断面図、図5(b)は図4のD−D断面図 【図6】図4の硬度調整機構の固定部を示す概略説明図 【図7】本発明の1実施の形態の作用を示す説明図 【図8】本発明の1実施の形態の変形例を示す説明図 【図9】硬度調整機構の固定部を設けた湾曲部の概略図 【図10】湾曲部をUD駒,UDRL駒,RL駒で形成
した際の挿入部の概略図 【図11】湾曲部を2つに分けた際の挿入部の湾曲動作
を示す説明図 【図12】UD駒,UDRL駒,RL駒の湾曲駒の軸と
肩口の寸法を変化させた際の概略図 【図13】先端部及び湾曲部を軟性部よりも細径に形成
した挿入部を有する内視鏡の体腔内に挿入されている際
の説明図 【図14】従来の内視鏡の挿入部先端部を胃から十二指
腸球部に挿入し始めている際の説明図 【図15】従来の内視鏡の挿入部先端部を十二指腸下降
脚に挿入している際の説明図 【符号の説明】 1 …内視鏡 2 …挿入部 3 …操作部 11 …先端部 12 …湾曲部 13 …軟性部 13a …軟性管 36 …硬度調整ノブ 41 …湾曲駒 41b …最終駒 61 …硬度調整用ワイヤ 62 …硬度調整用コイル 63 …接続管 64 …ワイヤ固定部 65 …コイル固定部 100 …連結部 101 …口金

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 可撓性を有する軟性部と、この軟性部に
    連設する湾曲部と、これら軟性部と湾曲部とを連結する
    連結部とを有し、前記軟性部の硬度を調整するための硬
    度調整手段の基端側を操作部に備えた内視鏡において、 前記硬度調整手段の硬度変化開始位置を前記連結部の範
    囲内に設け、前記軟性部全長に亘って硬度変化が可能に
    構成したことを特徴とする内視鏡。
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