JP2003038069A

JP2003038069A - リール装着部を有する釣竿

Info

Publication number: JP2003038069A
Application number: JP2001230982A
Authority: JP
Inventors: Masaru Akiba; 勝秋葉; Shinya Takizawa; 真也滝沢
Original assignee: Daiwa Seiko Co Ltd
Current assignee: Globeride Inc
Priority date: 2001-07-31
Filing date: 2001-07-31
Publication date: 2003-02-12

Abstract

(57)【要約】【課題】スピニングリールを装着した該装着部位を把
持して釣り操作を行う場合の把持感を向上させる。【解決手段】後側に移動フード部Ｆ２が、前側に固定
フード部Ｆ１が設けられたリール装着部を有する釣竿に
おいて、リール載置面を下方にした状態で、当該リール
装着部領域を把持して釣りを行う際の、前記固定フード
部入口開口Ｋ１の前側に位置する指の当接領域であって
側面部ＺＫが窪み形状に形成されているよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、リール装着部を有
する釣竿に関する。

【０００２】

【従来の技術】リールを装着するタイプの釣竿では、リ
ールを装着した釣り状態において、そのリール装着部を
把持することが多い。この場合、把持部に手の指が馴染
んで、違和感無く自然な感じで竿操作ができることが望
まれる。前側に固定フード部が配設されているリール装
着部を有する釣竿が、例えば、実用新案登録第２５３１
７３８号公報や、特開平１１−２０６２８２号公報に開
示されている。これらに図示されているように、固定フ
ード部は、側面視において、フードの入口開口部が最も
高く、竿先方向に向かって漸次低くなる概ね三角形状で
あり、平面視等の形状も、竿管やリールシート本体の筒
状部表面に単に滑らかに連続する形状に過ぎない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】リールとしてスピニン
グリールを装着させ、この装着部位を把持して釣り操作
を行う場合には、把持した手の指（通常は人差し指）が
固定フード部の所定領域（入口開口部から幾分前方に離
れた領域であって、竿管やリールシート本体の筒状部表
面に至るまでの傾斜領域とその近くの竿管やリールシー
ト本体の筒状部表面までの範囲の適宜領域）に位置す
る。この指は釣竿操作にとって非常に重要であり、この
指の安定感を含む把持感向上が望まれるが、上記の各公
報に見られる固定フード部付近の形態では、必ずしも把
持感は良いとはいえない。また、前者公報の、固定フー
ド部入口開口近くに設けられた細幅の金属製補強部材は
美観向上も図っており、また、後者公報の合成樹脂製や
金属製のカバー部材は、固定フード部の傾斜状外周を覆
い、リールシート本体の筒状部表面との境界部において
終端しており、これも美観向上も図っている。前者の補
強部材は細幅であるため、美観に訴える力が弱く、後者
のカバー部材の方が広いため、美観の観点からは良い考
えられる。然しながら、後者のカバー部材では、リール
シート本体部との段差を少なくするように製作したとし
ても、現実には境界部には幾分かの隙間や段差が生じる
ことになり、この隙間や段差は、上述した指が当接し得
る領域にあり、把持した際に違和感を感じることにな
る。依って本発明は、スピニングリールを装着した該装
着部位を把持して釣り操作を行う場合の把持感を向上さ
せることを目的とする。更には、リール装着部の美観を
向上させつつ把持感を向上させることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み本発明の
請求項１では、後側に移動フード部が、前側に固定フー
ド部が設けられたリール装着部を有する釣竿において、
リール載置面を下方にした状態で、当該リール装着部領
域を把持して釣りを行う際の、前記固定フード部入口開
口の前側に位置する指の当接領域であって、側面部が窪
み形状に形成されていることを特徴とする釣竿を提供す
る。請求項２では、少なくとも前記固定フード部外周を
覆う、金属又は金属光沢を有する板製部材は、前記指の
当接領域を越えた前方にまで延伸している請求項１記載
の釣竿を提供する。

【０００５】請求項１では、固定フード部入口開口の前
側に位置する指の当接領域であって、側面部が窪み形状
に形成されていると、リール装着部にスピニングリール
を装着し、当該リール装着部領域を把持して釣りを行う
場合、この当接領域に位置する指（一般に人差し指）が
凹部に位置するため、指が安定して手の把持感が向上
し、操作性が向上する。請求項２では、請求項１の作用
効果に加え、金属又は金属光沢を有する板製部材で固定
フード部外周を覆っているためリール装着部の美観を向
上させる。しかも、この板製部材は、前記指の当接領域
を越えた前方にまで延伸しているため、指が板製部材端
部に当接することが防止され、この意味でも把持感が向
上する。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態例に基づき、更に詳細に説明する。図１はリール
装着部を有する釣竿の要部側面図であり、図２はその平
面図（図１を、移動フード部を除いた状態で下方から見
た図）、図３は図２の矢視線Ｃ−Ｃによる横断面図、図
４は矢視線Ｄ−Ｄによる横断面図である。エポキシ樹脂
等の合成樹脂をマトリックスとし、炭素繊維等の強化繊
維で強化した繊維強化樹脂製竿杆１０の所定位置には、
合成樹脂製や繊維強化樹脂製等のリールシート本体１２
が被嵌、固定されている。このリールシート本体１２は
大半が筒状部であり、前側位置には固定フード部Ｆ１が
一体に隆起形成されている。

【０００７】固定フード部Ｆ１は、側面形状は図１に示
すように、概ね三角形状であり、開口Ｋ１が設けられて
いて、各種リールの脚の一端部を受け入れる。一方、リ
ールシート本体１２の円周方向の、固定フード部と同じ
側であって後方位置に、前後方向に延伸した溝Ｍが左右
対称位置に１対形成されている。金属部材で形成された
移動フード部Ｆ２の脚部がこの溝Ｍに係合し、前後方向
に移動可能である。この移動フード部の前側には、前記
固定フード部の開口Ｋ１に対向して開口Ｋ２が設けられ
ている。

【０００８】前記溝Ｍの後端部には、抜け止め部材Ｅが
固定されており、この存在によって移動フード部Ｆ２の
最後端位置が規定される。また、移動フード部の移動可
能な長さ範囲に対応して係止部ＢＫが長手方向に設けら
れており、移動フード部の板ばね部材Ｂが、レバー部材
ＬＢの操作によって前記係止部ＢＫに係止され、これに
よって移動フード部が固定される。

【０００９】固定フード部と移動フード部との間にリー
ルＳＲの脚が載置されるが、固定フード部位置のリール
シート本体の筒状部表面と、その後方位置とに、夫々、
ゴム等の弾性部材１６Ａ，１６Ｂが設けられており、こ
の２枚の弾性部材の上にリールの脚が当接する。

【００１０】前記固定フード部の外周等を板製部材１４
が密着状に覆っている。この板製部材は、ステンレス等
の金属板部材でもよいが、ここでは、合成樹脂製の板製
部材表面にメッキを施しており、金属光沢感を呈してい
る。板製部材１４の前部は、固定フード部外周と、その
前側のリールシート本体の筒状部表面にまで亘って覆っ
ており、後部は、前記弾性部材１６Ｂの周囲を囲む位置
まで至っており、弾性部材１６Ｂの周辺部を押さえる形
態に構成されている。また、他の弾性部材１６Ａの後部
周辺部をも押さえる形態であり、これらの弾性部材が剥
れないようにしている。更には、板製部材よりも両弾性
部材の方が突出しており、リール脚は板製部材１４には
当接しないで、弾性部材に当接する。また、板製部材１
４の側方部は、リールシート本体１２の側面部にまで延
伸して装飾性を向上させ、また、溝Ｍの端部から幾分離
隔させており、移動フード部Ｆ２の脚部との接触による
傷付きや破損を防止している。

【００１１】図３に明示されているように、固定フード
部Ｆ１の前部であるフード基端部近くの側部が、窪み形
状ＺＫに形成されている。図１では、分かり易くするた
めにこの窪み形状部ＺＫにハッチングを施している。こ
こは、リールとしてスピニングリールを使用した場合
に、通常、各フード部は下側位置とし、このリール装着
部を把持して釣竿操作をする際、人差し指の位置する領
域である。前記板製部材１４の先端位置は、この窪み形
状部ＺＫ位置を過ぎ、リールシート本体１２の筒状部表
面所定位置にまで至った位置である。この先端位置は、
固定フード部入口開口の前端位置から長さＬの位置であ
り、２５ｍｍ以上の長さを有している。

【００１２】こうして人差し指の位置する領域を窪み形
状に形成したため、把持した場合に、人差し指の安定感
と係止感が得られ、釣竿の操作性が向上する。また、固
定フード部入口開口の直ぐ後ろ領域Ｋ（ハッチング領
域）を、傾斜状にリール脚の載置面側が縮径したテーパ
状に形成しており、上記のように把持した際に、この領
域に中指の先部が収まる状態になり、更に把持感が向上
する。更には、リールシート本体１２の筒状部の側面部
１２Ｋも、リール脚の載置面側に縮径したテーパ状に形
成しており、把持した手の掌等のフィット感が向上す
る。

【００１３】図３と図４を比較すれば分るように、人差
し指の当接領域の側面部を窪み形状にすれば、固定フー
ド部の基端部外周の曲率は、入口開口付近と比較して大
きくなり（半径が小さくなり）、人差し指による係止が
容易になり、また、人差し指が握り込み易い。また、板
製部材１４の端部縁１４Ｅは、リールシート本体１２の
表面と面一か、或いは、幾分低く形成しており、板製部
材の剥れを防止している。上記例では、筒状部を有する
リールシート本体１２を使用しているが、本発明はこれ
に限らない。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、スピニングリールを装着した該装着部位を把持
して釣り操作を行う場合の把持感が向上する。また、請
求項２では、リール装着部の美観を向上させつつ把持感
を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明に係る釣竿の要部側面図である。

【図２】図２は図１の釣竿の一部省略の平面図である。

【図３】図３は図２の矢視線Ｃ−Ｃによる横断面図であ
る。

【図４】図４は図２の矢視線Ｄ−Ｄによる横断面図であ
る。

【符号の説明】

１２リールシート本体１４板製部材Ｆ１固定フード部Ｆ２移動フード部Ｋ１開口ＺＫ窪み形状部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】後側に移動フード部が、前側に固定フー
ド部が設けられたリール装着部を有する釣竿において、
リール載置面を下方にした状態で、当該リール装着部領
域を把持して釣りを行う際の、前記固定フード部入口開
口の前側に位置する指の当接領域であって側面部が窪み
形状に形成されていることを特徴とする釣竿。
【請求項２】少なくとも前記固定フード部外周を覆
う、金属又は金属光沢を有する板製部材は、前記指の当
接領域を越えた前方にまで延伸している請求項１記載の
釣竿。