JP2003036925A - レバー式コネクタ - Google Patents

レバー式コネクタ

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JP2003036925A
JP2003036925A JP2001220347A JP2001220347A JP2003036925A JP 2003036925 A JP2003036925 A JP 2003036925A JP 2001220347 A JP2001220347 A JP 2001220347A JP 2001220347 A JP2001220347 A JP 2001220347A JP 2003036925 A JP2003036925 A JP 2003036925A
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Japan
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lever
elastic piece
housing
initial position
piece
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JP2001220347A
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Masayasu Fujii
雅康 藤井
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性片が損傷するのを防ぐ。 【解決手段】 雌コネクタは、分割ハウジングなどを収
容するハウジング本体21の外側に門型のレバーを挟み
付けて構成される。ハウジング本体21には、両長手壁
31を切欠することでレバーに係合可能な第1弾性片4
3と第2弾性片44とが一対ずつ設けられている。各弾
性片43,44は、内方へ弾性変形可能とされ、各弾性
片43,44の撓み方向奥側にそれぞれ形成された両長
手壁31の切欠縁部が各弾性片43,44の第1過度撓
み規制部45と第2過度撓み規制部46を構成してい
る。第1弾性片43の第1保持突部47がアーム部に穿
設した第1係合孔の孔縁前面に係合するとともに、第2
弾性片44の第2保持突部49がアーム部に突設した係
合片に係合することで、レバー35が初期位置に保持さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レバー式コネクタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レバー式コネクタの一例として特
開平8−185926号公報に記載されたものが知られ
ている。このものは、内部に雌ハウジングが嵌合可能と
される雄ハウジングにカム溝を有するレバーが回動可能
に装着されており、レバーが雄ハウジングの上方に突出
した初期位置から完了位置へと回動されるのに伴って、
カム溝に沿って雌ハウジングのカムピンが変位すること
で、雌ハウジングが引き込まれるようになっている。こ
のレバーには、雄ハウジングに設けた係合部に係合する
ことでレバーを雄ハウジングに対して初期位置に保持可
能な弾性片が設けられており、この弾性片は、雌ハウジ
ングに設けた解除部によって嵌合動作と共に係合部との
係合状態を解除しつつ弾性変形されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した弾
性片は、板状のレバーを部分的に切欠することで形成さ
れているため、その過度撓みを規制するための手段が設
けるのが難しくなっている。このため、搬送途中に弾性
片に他の部品が衝合した場合には、弾性片が変形したり
破損する可能性があった。本発明は上記のような事情に
基づいて完成されたものであって、弾性片が損傷するの
を防ぐことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、相手ハウジングと
嵌合可能なハウジングには、カム溝を備えたレバーが回
動可能に装着され、このレバーが初期位置から完了位置
側へ回動されるのに伴って、前記カム溝に沿って前記相
手ハウジングに設けたカムピンが変位することで両ハウ
ジングが嵌合または離脱されるようになっているととも
に、前記レバーに係合することでレバーを初期位置に保
持可能な弾性片が弾性変形可能に設けられ、さらには前
記弾性片の過度撓みを規制可能な過度撓み規制手段が設
けられている構成としたところに特徴を有する。
【0005】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記弾性片が、前記ハウジングの外壁を切欠
することで形成されるとともに、その撓み方向奥側に残
された前記外壁の切欠縁部によって前記過度撓み規制手
段が構成されているところに特徴を有する。
【0006】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載のものにおいて、前記レバーが初期位置のとき
に前記弾性片に係合される初期位置係合部が前記レバー
における回動軌跡の外側端部近傍に設けられているとこ
ろに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>搬送時に他
部品が弾性片に突き当たったとしても、ハウジングに設
けた過度撓み規制手段によって弾性片が過度に撓み変形
するのが規制されるから、弾性片が損傷する事態を極力
回避することができる。
【0008】<請求項2の発明>弾性片が過度に撓まさ
れようとした場合でも、撓んだ弾性片がその撓み方向奥
側に設けられた外壁の切欠縁部に係合することで、過度
の撓み変形を規制することができる。
【0009】<請求項3の発明>弾性片と係合する初期
位置係合部がレバーの回動軌跡の外側端部近傍に設けら
れているから、レバーの保持力を十分に得ることがで
き、レバーを確実に初期位置に保つことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1ないし
図14によって説明する。この実施形態に示すレバー式
コネクタは、分割ハウジング27などを収容するハウジ
ング本体21にレバー35を装着してなる雌コネクタ2
0と、ジャンクションボックス(図示せず)に一体化さ
れた雄コネクタ10とが互いに嵌合されるようになって
いる。なお以下では両コネクタ10,20における嵌合
面側を前方として説明する。
【0011】雄コネクタ10は、図1に示すように、ジ
ャンクションボックスの上面側に一体成形された合成樹
脂製の雄ハウジング11を備え、この雄ハウジング11
は、上方に開口するとともに内側に雌コネクタ20が嵌
合可能とされるフード部12を有している。雄ハウジン
グ11の底面からは、図示しない雄タブ端子が複数本突
設されているとともに、雌コネクタ20の嵌合動作を案
内するための断面T字状のガイド片13が2本上方へ突
出して設けられている。
【0012】フード部12は、横長の略角筒状に形成さ
れており、その長手部分の内面図示左寄り位置には、レ
バー35のカム溝39に係合可能とされる円形のカムピ
ン14が一対互いに対向する位置に配設されている。両
カムピン14の前方には、雌コネクタ20のフランジ3
3を逃がすための一対の切欠部15がフード部12の上
縁部を切り欠いて形成されている。フード部12の長手
部分の内面右寄り位置には、レバー35が回動時に外側
へ開くのを許容する一対の逃がし凹部16が対向状に配
設されている。両逃がし凹部16の右端上部には、後に
詳しく説明する雌コネクタ20の第2弾性片44に係合
可能な解除突部17がそれぞれ突出して対向状に設けら
れている。解除突部17の前面は、テーパ状に形成され
ている。フード部12のうち右側の短手部分は、他の部
分よりも一段低く形成されるとともに、その内面上端部
には、レバー35のロックアーム40に係止可能なロッ
ク突部18が設けられている。
【0013】次に雌コネクタ20について説明する。ハ
ウジング本体21は、合成樹脂製とされ、図1及び図3
に示すように、後方へ開口する横長の略箱型に形成され
るとともに、内部が縦に仕切られることで、後方から3
つの分割ハウジング27を個別に収容可能な収容室22
が3室並んで配設されている。ハウジング本体21にお
ける図3の右端の収容室22の下側には、電線の端末に
接続された雌端子金具(図示せず)を後方から挿入可能
なキャビティ23が2室並んで設けられている。ハウジ
ング本体21の前壁24には、図2に示すように、両コ
ネクタ10,20の嵌合時に相手の雄タブ端子の挿通を
許容する端子挿通孔25が対応する位置に複数穿設され
るとともに、ガイド片13の挿通を許容するガイド片挿
通孔26が2つ穿設されている。
【0014】各分割ハウジング27は、合成樹脂製とさ
れ、図1に示すように、それぞれ大きさが異なる複数種
類の雌端子金具(図示せず)が収容可能とされるキャビ
ティ28を複数室並んで備えており、各キャビティ28
は対応する雌端子金具に合わせた大きさにそれぞれ形成
されている。なお、各キャビティ23,28内に挿入さ
れる雌端子金具は、ランスなどの端子保持手段によって
抜け止め保持可能とされている。各分割ハウジング27
の両外側面には、図7に示すように、抜け止め突部29
が一対ずつ設けられており、この抜け止め突部29が各
収容室22の内面に一対ずつ突設された各被抜け止め突
部30(図3参照)の前側に係止されることで、各分割
ハウジング27をハウジング本体21から抜け止め保持
可能とされている。また、図1に示す中央と右側の分割
ハウジング27には、雄コネクタ10のガイド片13を
受け入れ可能なガイド溝部(図示せず)が前方へ開口し
てそれぞれ形成されている。
【0015】ハウジング本体21の両長手壁31の外面
における後部左寄り位置には、図7に示すように、レバ
ー35を回動可能に軸支するための軸突部32が一対設
けられている。軸突部32は、前後に細長いブロック状
に形成されるとともに、その前後面が円弧状に形成され
ている。両軸突部32の突出端には、装着したレバー3
5の外開きを規制するための円板状のフランジ33がそ
れぞれ設けられている。両長手壁31の外面には、レバ
ー35の回動軌跡に沿って湾曲した形状の回動案内リブ
34が軸突部32に対して左側に1つ、右側に2つ互い
に分離した状態で設けられており、各回動案内リブ34
にレバー35の外周縁が摺接されることでその回動動作
を案内可能とされている。
【0016】レバー35は、合成樹脂製とされ、図1に
示すように、一対のアーム部36の端部が連結部37に
よって連結されることで、全体が略門型に形成されてい
る。このレバー35は、ハウジング本体21の両長手壁
31を両アーム部36によって挟むようにして装着され
るとともに、両軸突部32に対して両アーム部36の先
端側にそれぞれ設けた軸受け凹部38を後方から嵌める
ことで、軸突部32を中心として回動可能に軸支される
ようになっている。軸受け凹部38は、図7に示すよう
に、その入り口部分が軸突部32の短手寸法とほぼ同じ
幅とされるとともに、奥側部分が軸突部32の長手寸法
とほぼ同じ径の略円形状に形成されている。
【0017】両アーム部36には、雄コネクタ10のカ
ムピン14に係合可能なカム溝39がそれぞれ設けられ
ている。このカム溝39は、入り口部39aから奥側へ
行くのに従って次第に軸受け凹部38に接近するような
略渦巻き状に形成されている。またアーム部36の外周
縁のうち、カム溝39の入り口部39aを挟んだ左右の
所定領域は、軸受け凹部38を中心とする円弧状に形成
され、この部分が回動案内リブ34に摺接可能とされて
いる。このレバー35は、図8に示すように、ハウジン
グ本体21に対してカム溝39の入り口部39aが正面
を向いた初期位置に装着された状態から、カム溝39に
カムピン14を係合させつつ時計回り方向に回動される
のに伴って、カムピン14がカム溝39に沿って変位さ
れることで、両コネクタ10,20の嵌合を助勢できる
ようになっている。そして、レバー35が、カム溝39
の奥端部が軸突部32の真ん前に配される完了位置に達
すると、図13に示すように、両コネクタ10,20が
完全嵌合に至る。
【0018】連結部37の中央部分には、レバー35が
完了位置に達したときに雄コネクタ10のロック突部1
8に係止することで両コネクタ10,20を嵌合状態に
保持可能なロックアーム40が設けられている。このロ
ックアーム40は、連結部37を切欠することで弾性変
形可能な片持ち状に形成されているとともに、その延出
端(後端)側には、ロック突部18の後面に係止可能な
係止段部41が形成されている。また、連結部37の後
端部におけるロックアーム40の両側方には、レバー3
5を回動操作するための一対の操作部42が設けられて
いる。
【0019】さて、この雌コネクタ20には、レバー3
5を初期位置に保持するための保持手段が備えられてい
る。この保持手段として、ハウジング本体21の両長手
壁31には、図3及び図7に示すように、レバー35に
係合可能な第1弾性片43と第2弾性片44とが表裏に
一対ずつ形成されている。第1弾性片43と第2弾性片
44は、共に長手壁31を切欠することで後方へ延出す
る片持ち状に形成されるとともに、内方へ弾性変形可能
とされている。長手壁31における第1弾性片43の撓
み方向奥側の切欠縁部には、図3に示すように、第1弾
性片43が過度に撓み変形する手前の段階で第1弾性片
43に係合することで、その過度撓みを規制可能な第1
過度撓み規制部45が設けられている。長手壁31にお
ける第2弾性片44の撓み方向奥側の切欠縁部には、第
1過度撓み規制部45と同様の機能を有する第2過度撓
み規制部46が設けられている。
【0020】両第1弾性片43は、図7に示すように、
右側の2つの回動案内リブ34の間の位置に配されると
ともに、その延出端外面には、外方へ突出する第1保持
突部47が設けられている。この第1保持突部47は、
図8に示すように、アーム部36のうちカム溝39の奥
端部付近の位置に穿設された第1係合孔48内に進入さ
れるとともに、その前面が第1係合孔48の孔縁前部に
係合することで、レバー35を初期位置から反時計回り
方向について回動規制できるようになっている。この第
1保持突部47の前面は、図4に示すように、長手壁3
1の外面に対して鋭角をなす逆テーパ状に形成されるこ
とで、第1係合孔48の孔縁との係合状態を強固に保つ
ことができる。その一方、第1保持突部47の後面は、
長手壁31の外面に対して鈍角をなすテーパ状に形成さ
れることで、レバー35の装着動作に伴って第1弾性片
43が弾性変形するよう案内可能とされている。
【0021】両第2弾性片44は、図7に示すように、
上記第1弾性片43よりも長さ寸法・幅寸法共に大きく
設定されており、長手壁31の右端位置に配されるとと
もに、その延出端外面には、外方へ突出する第2保持突
部49が設けられている。この第2保持突部49の後面
に対して、図8に示すように、アーム部36における連
結部37付近の位置(レバー35における回動軌跡の外
側端部近傍)に突設された係合片50の前面が係合可能
とされ、これによりレバー35を初期位置から時計回り
方向について回動規制できるようになっている。この第
2保持突部49の後面は、図5に示すように、長手壁3
1の外面に対して鋭角をなす逆テーパ状に形成されるこ
とで、係合片50との係合状態を強固に保つことができ
る。また係合片50の前面も第2保持突部49の後面に
沿った傾斜面とされている(図9参照)。その一方、第
2保持突部49の前面は、長手壁31の外面に対して鈍
角をなすテーパ状に形成されている。従って、嵌合時に
雄コネクタ10の解除突部17が第2保持突部49の前
面に係合されるのに伴って第2弾性片44が係合片50
との係合状態を解除しつつ弾性変形するよう案内可能と
されている(図11参照)。この第2保持突部49の前
面が解除案内面49aとされている。
【0022】また第2保持突部49は、レバー35が完
了位置に配されると、アーム部36のうち係合片50と
連結部37との間の位置に穿設された四角形状の第2係
合孔51内に進入されるとともに、その前後面が第2係
合孔51の孔縁前後面にそれぞれ係合されることで、上
記したロックアーム40と共にレバー35を完了位置に
保持できるようになっている(図13及び図14参
照)。ここで第2保持突部49の前面には、解除案内面
49aが形成されているから、レバー35を完了位置か
ら初期位置側へ所定以上の力でもって回動させた場合に
は、その力を受けて第2弾性片44が第2係合孔51の
孔縁との係合状態を解除しつつ自動的に弾性変形される
ようになっている。つまり、完了位置における第2弾性
片44によるレバー35の保持は、セミロックとされて
いる。また第2保持突部49の外面右側縁部には、前後
に細長い保持力増強突部52が外方へ突出して設けら
れ、且つこの保持力増強突部52の前面には、解除案内
面49aに連続した勾配を有する傾斜面52aが形成さ
れているから、離脱時におけるレバー35の回動操作性
を損なうことなく、完了位置でのレバー35の保持力を
増強することができる。
【0023】また連結部37のうち操作部42とは反対
側の端部には、レバー35が完了位置に至るのに伴って
ハウジング本体21の右側端部に突設した被衝合部54
の後面に衝合される衝合部53が全幅にわたって形成さ
れている。これら衝合部53と被衝合部54とが衝合す
ることで、検知音が発生するとともに、レバー35が完
了位置から時計回り方向へ回動するのが規制される。な
お完了位置に至るとレバー35の両操作部42が雄コネ
クタ10のフード部11の前端面に衝合される。ハウジ
ング本体21のうち被衝合部54に対して左隣りの位置
には、図2及び図6に示すように、上記した検知音を響
かせるための長方形状の音響空間55が前方へ開口して
形成されている。さらには、レバー35のうち衝合部5
3の後方に配された両操作部42にも同様の機能を有す
る音響空間56が側方へ開口して形成されている。
【0024】続いて、本実施形態のレバー式コネクタの
製造手順を説明する。まず、成形現場にて雄タブ端子を
インサートしつつジャンクションボックスと共に雄ハウ
ジング11を成形する一方で、雌コネクタ20側のハウ
ジング本体21、各分割ハウジング27及びレバー35
をそれぞれ成形する。その後、各部品を種類別に箱詰め
して組付現場へと搬送する。
【0025】搬送途中では、振動などによってハウジン
グ本体21同士がぶつかり合い、第1弾性片43及び第
2弾性片44に対して、他のハウジング本体21が干渉
することがある。ところが、第1弾性片43の撓み方向
奥側には、第1過度撓み規制部45が設けられるととも
に、第2弾性片44の撓み方向奥側には、第2過度撓み
規制部46が設けられているから、各弾性片43,44
が過度に撓んで塑性変形する手前の段階で、各弾性片4
3,44に各過度撓み規制部45,46が係合すること
でその過度撓みを規制することができ、もって各弾性片
43,44が損傷する事態が極力回避することができ
る。
【0026】搬送先である組付現場では、ハウジング本
体21の両キャビティ23及び各分割ハウジング27の
各キャビティ28内に電線に接続した雌端子金具を収容
した後、図7に示すように、ハウジング本体21の各収
容室22内に、各分割ハウジング27を後方から挿入し
て組み付ける。その後、レバー35をハウジング本体2
1の後方から挟み付けて初期位置まで回動させておく。
この初期位置では、レバー35は、図8及び図9に示す
ように、その回動軌跡の外側端部近傍に配された係合片
50が第2弾性片44の第2保持突部49に係合するこ
とで、十分な保持力が得られているから、続いて行われ
る嵌合作業までの間にレバー35が初期位置から位置ず
れするのを防ぐことができる。
【0027】このようにして組み付けた雌コネクタ20
を雄コネクタ10に嵌合する作業を行う。雄コネクタ1
0のフード部11内に雌コネクタ20を上方から軽く嵌
合させ、図10に示すように、カムピン14がカム溝3
9の入り口部39aに進入させる。この過程で、図11
に示すように、第2保持突部49に解除突部17が係合
し、解除案内面49aに案内されて第2弾性片44が係
合片50との係合状態を解除しつつ内方へ弾性変形され
る。これにより、初期位置としたレバー35の回動規制
状態が解除されるから、レバー35を時計回り方向へ回
動操作する。レバー35が回動されるのに伴って、図1
2に示すように、カム溝39に沿ってカムピン14が奥
方へと変位することで、両コネクタ10,20の嵌合が
進行される。そして、レバー35が完了位置に達する
と、図13及び図14に示すように、両コネクタ10,
20が完全嵌合状態に至るとともに、ロックアーム40
の係止段部41にロック突部18が係止する。このと
き、第2保持突部49が第2係合孔51内に進入して、
その孔縁の前後面に係合される。これらロックアーム4
0と第2弾性片44とにより両コネクタ10,20が嵌
合状態から離脱不能に保持される。この完全嵌合に至る
のに伴って、レバー35の衝合部53がハウジング本体
21の被衝合部54に衝合することで検知音が発生する
から、レバー35が完了位置に至ったか否かを明瞭に検
知でき、レバー35が途中で留められて両コネクタ1
0,20が半嵌合とされるのを防ぐことができる。な
お、アーム部36のうち第2係合孔51の周縁前後に
は、嵌合過程及び完全嵌合時に雄コネクタ10の解除突
部17を逃がすための逃がし溝57が形成されている。
【0028】一方、メンテナンスなどの事情により両コ
ネクタ10,20を取り外す場合には、ロックアーム4
0を撓ませてロック突部18との係止状態を解除した後
に、レバー35を完了位置から初期位置へと反時計回り
方向に回動させる。この回動操作に伴って、第2弾性片
44は、第2保持突部49の解除案内面49aにより案
内されて、第2係合孔51の孔縁との係合状態を解除し
つつ自動的に弾性変形される。回動が進行すると、カム
ピン14がカム溝39に沿って入り口部39a側へ変位
することで、両コネクタ10,20が次第に離脱され
る。そしてレバー35が初期位置に至ったら、両コネク
タ10,20を引き離すようにする。
【0029】以上説明したように本実施形態によれば、
ハウジング本体21の長手壁31を切欠することでレバ
ー35を初期位置に保持するための第1弾性片43及び
第2弾性片44を設けるとともに、各弾性片43,44
の撓み方向奥側にそれぞれ形成された長手壁31の切欠
縁部が第1過度撓み規制部45と第2過度撓み規制部4
6を構成しているから、搬送途中に他のハウジング本体
21が各弾性片43,44に突き当たったとしても、各
過度撓み規制部45,46によって各弾性片43,44
が過度に撓み変形するのを規制することができ、もって
各弾性片43,44が損傷する事態を極力回避すること
ができる。
【0030】しかも、第2弾性片44に係合する係合片
50がレバー35の回動軌跡の外側端部近傍に配設され
ているから、レバー35の保持力を十分に得ることがで
き、レバー35を確実に初期位置に保つことができる。
【0031】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記した実施形態では、ハウジング本体とレバー
とを別々に搬送した場合を示したが、ハウジング本体に
レバーを装着した状態で箱詰めして搬送するようにして
もよい。このときハウジング本体に対してレバーを完了
位置に組み付けておけば、第2弾性片をレバーにより覆
って保護できるとともに、初期位置と比較してハウジン
グ本体からのレバーの突出量を小さくできる。
【0032】(2)上記した実施形態では、過度撓み規
制手段として、ハウジング本体の切欠縁部を利用した場
合を示したが、例えばハウジング本体とは別体の過度撓
み規制部材をハウジング本体に組み付けるようにしても
よく、そのようなものも本発明に含まれる。 (3)上記した実施形態では、雄コネクタがジャンクシ
ョンボックスに一体化されたものを示したが、例えば、
電線の端末に接続した雄端子金具を収容するタイプの雄
コネクタを上記実施形態の雌コネクタに嵌合するような
ものも本発明に含まれる。
【0033】(4)上記した実施形態では、レバーを雌
コネクタ側に装着した場合を示したが、逆に雄コネクタ
側に装着する場合にも本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るレバー式コネクタの
分解斜視図
【図2】ハウジング本体の正面図
【図3】ハウジング本体の背面図
【図4】図3のA−A線断面図
【図5】図3のB−B線断面図
【図6】図3のC−C線断面図
【図7】ハウジング本体と分割ハウジングとレバーの平
面図
【図8】両コネクタを嵌合する前の状態を示す部分切欠
平面図
【図9】図8のD−D線断面図
【図10】両コネクタの嵌合初期の状態を示す部分切欠
平面図
【図11】図10のD−D線断面図
【図12】両コネクタの嵌合途中の状態を示す部分切欠
平面図
【図13】両コネクタが完全嵌合に至った状態を示す部
分切欠平面図
【図14】図13のD−D線断面図
【符号の説明】
11…雄ハウジング(相手ハウジング) 14…カムピン 21…ハウジング本体(ハウジング) 31…長手壁(外壁) 35…レバー 39…カム溝 43…第1弾性片(弾性片) 44…第2弾性片(弾性片) 45…第1過度撓み規制部(過度撓み規制手段) 46…第2過度撓み規制部(過度撓み規制手段) 50…係合片(初期位置係合部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手ハウジングと嵌合可能なハウジング
    には、カム溝を備えたレバーが回動可能に装着され、こ
    のレバーが初期位置から完了位置側へ回動されるのに伴
    って、前記カム溝に沿って前記相手ハウジングに設けた
    カムピンが変位することで両ハウジングが嵌合または離
    脱されるようになっているとともに、前記レバーに係合
    することでレバーを初期位置に保持可能な弾性片が弾性
    変形可能に設けられ、さらには前記弾性片の過度撓みを
    規制可能な過度撓み規制手段が設けられていることを特
    徴とするレバー式コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記弾性片が、前記ハウジングの外壁を
    切欠することで形成されるとともに、その撓み方向奥側
    に残された前記外壁の切欠縁部によって前記過度撓み規
    制手段が構成されていることを特徴とする請求項1記載
    のレバー式コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記レバーが初期位置のときに前記弾性
    片に係合される初期位置係合部が前記レバーにおける回
    動軌跡の外側端部近傍に設けられていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のレバー式コネクタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010058529A1 (ja) * 2008-11-19 2010-05-27 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 電気コネクタおよび電気コネクタ組立体
CN102195205A (zh) * 2010-03-17 2011-09-21 住友电装株式会社 杠杆式连接器
JP2014207169A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 住友電装株式会社 レバー式コネクタ

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