JP2003036861A - 燃料電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及びその製造方法

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JP2003036861A JP2001222891A JP2001222891A JP2003036861A JP 2003036861 A JP2003036861 A JP 2003036861A JP 2001222891 A JP2001222891 A JP 2001222891A JP 2001222891 A JP2001222891 A JP 2001222891A JP 2003036861 A JP2003036861 A JP 2003036861A
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thermoplastic
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Tsutomu Kawashima
川島  勉
Tetsuo Fukushima
哲夫 福島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性、強度に優れ、且つ成形サイクルが短
く、生産性の高い燃料電池用セパレータの製造方法及び
その製造装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 黒鉛粒子のバインダーとして、ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂にポリオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーを1〜20重量%含有させた熱可塑性樹脂を使
用する事により、ポリフェニレンスルフィド樹脂の耐熱
性、耐薬品性をほとんど維持したまま、弾性率を小さく
できる。黒鉛粒子とポリフェニレンスルフィド樹脂とポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有させた熱可
塑性樹脂の混合物を、材料充填工程、昇温工程、冷却工
程と順次移送して成形する事により、導電性、耐熱性、
耐薬品性に優れ、複数枚セパレータを積層して数10k
g/cm2の圧力で締結しても割れることがなく、且つ
成形サイクルが短く、生産性の高い燃料電池用セパレー
タ及びその製造方法を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒鉛と熱可塑性樹
脂との成形体及び黒鉛粉末と熱可塑性樹脂との混合物を
を所定の形状に成形するための製造方法に関するもので
あり、特に燃料電池用セパレータ及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電
池は、水素を含有する燃料ガスと、空気など酸素を含有
する燃料ガスとを、電気化学的に反応させることで、電
力と熱とを同時に発生させるものである。その構造は、
まず、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜の
両面に、白金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を主
成分とする触媒反応層を形成する。次に、この触媒反応
層の外面に、燃料ガスの通気性と、電子導電性を併せ持
つ拡散層を形成し、この拡散層と触媒反応層とを合わせ
て電極とする。
【0003】次に、供給する燃料ガスが外にリークした
り、二種類の燃料ガスが互いに混合しないように、電極
の周囲には高分子電解質膜を挟んでガスシール材やガス
ケットを配置する。このシール材やガスケットは、電極
及び高分子電解質膜と一体化してあらかじめ組み立て、
これを、MEA(電極電解質膜接合体)と呼ぶ。MEA
の外側には、これを機械的に固定するとともに、隣接し
たMEAを互いに電気的に直列に接続するための導電性
のセパレータ板を配置する。
【0004】セパレータ板のMEAと接触する部分に
は、電極面に反応ガスを供給し、生成ガスや余剰ガスを
運び去るためのガス流路を形成する。ガス流路はセパレ
ータ板と別に設けることもできるが、セパレータの表面
に溝を設けてガス流路とする方式が一般的である。
【0005】このような固体高分子型の燃料電池では、
セパレータは導電性が高く、かつ燃料ガスに対してガス
気密性が高く、更に水素/酸素を酸化還元する際の反応
に対して高い耐食性を持ち必要がある。また、固体高分
子型燃料電池は、セパレータと電極を数十枚以上積層
し、数10kg/cm2の圧力で締結するため、セパレ
ータは、強度が高く、厚さバラツキや反りを小さくする
必要がある。
【0006】このような理由で、従来のセパレータは、
フェノール樹脂等の樹脂単独、あるいは炭素粉末との混
練物を平板に成形した後、非酸化雰囲気中で炭化、ある
いは黒鉛化処理することにより、炭素質あるいは黒鉛質
の平板を形成し、さらに切削加工等により表面にガス流
路となる溝を形成することにより製造されている。しか
しながら、このセパレータは2000℃以上の熱処理を
必要とし、さらにガス流路を切削加工により形成するた
め、製造コストがかかるという問題点を有している。
【0007】そこで、上述の問題点に対して、国際出願
WO99/05737に導電性炭素粉末と熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂、ゴムから選ばれる1種類または2種
類以上の高分子化合物との成形物よりなる燃料電池用セ
パレータが開示されている。この文献には、黒鉛粉末と
フェノール樹脂、ポリプロピレン樹脂を加熱加圧により
圧縮成形することが例示されている。
【0008】また、特開2000−126744号公報
には、黒鉛粒子と熱可塑性樹脂で構成された燃料電池用
セパレータとその製造方法が開示されている。この文献
には、黒鉛粉末とポリフェニレンスルフィド樹脂の混合
物を圧縮成形、射出成形、スタンピング成形することが
例示されている。
【0009】また、特開2000−348739号公報
には、低融点金属と金属粉末と熱可塑性プラスチックと
熱可塑性エラストマーの混合物からなる燃料電池用セパ
レータが開示されている。この文献には樹脂成分中の熱
可塑性エラストマーの割合を10〜100容量%とする
ことにより、セパレータの靭性を得ることが開示されて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たWO99/05737に例示されている黒鉛粉末とフ
ェノール樹脂との混合物を圧縮成形する場合、フェノー
ル樹脂は5分間程度の硬化時間を必要とするため、成形
サイクルが長く、生産性を向上させることが困難であ
る。更に、従来の切削加工によるセパレータと比較し
て、厚さバラツキや反りが大きく、固体高分子型燃料電
池として複数枚セパレータを積層し、数10kg/cm
2の圧力で締結するとセパレータが割れるという問題点
がある。また、黒鉛粒子とポリプロピレン樹脂との成形
物よりなるセパレータは、ポリプロピレン樹脂が熱水中
で分解するため、耐久性に課題がある。
【0011】一方、 特開2000−126744号公
報に例示されている黒鉛粒子とポリフェニレンスルフィ
ド樹脂で構成されたセパレータを射出成形で製造する場
合、黒鉛粒子と熱可塑性樹脂の混合物の流動性を確保す
るため、熱可塑性樹脂の含有量を上げる必要があり、セ
パレータの導電性が不十分となる。
【0012】また、圧縮成形で製造する場合、金型をポ
リフェニレンスルフィド樹脂の成形温度である320℃
まで加熱し、前記混合物を所定の形状に賦形した後に、
取り出し温度まで冷却する必要があるため、成形サイク
ルが非常に長くなるという問題点を有している。
【0013】また、スタンピング成形で製造する場合、
前記混合物をシート状に成形した後、所定の形状にスタ
ンピングするため、工程数が増えるとともに、外周部及
びマニホールド部を所定の形状に後加工で打ち抜く必要
があるため、生産性を向上することは困難である。
【0014】更に、黒鉛粒子とフェノール樹脂で構成さ
れるセパレータと同様に、従来の切削加工によるセパレ
ータと比較して、厚さバラツキや反りが大きく、固体高
分子型燃料電池として複数枚セパレータを積層し、数1
0kg/cm2の圧力で締結するとセパレータが割れる
という問題点がある。
【0015】更に、特開2000−348739号公報
に開示されている低融点金属と金属粉末と熱可塑性プラ
スチックと熱可塑性エラストマーの混合物からなる燃料
電池用セパレータは、以下の問題点を有している。
【0016】第一に、金属イオンの溶出による燃料電池
特性の劣化である。燃料電池の電極部には、水素イオン
を選択的に輸送する高分子電解質膜があり、高分子電解
質膜の水素イオンパスが金属イオンでふさがれることに
より、燃料電池特性が劣化していくという問題点があ
る。
【0017】第二に、セパレータと電極との接触抵抗が
高いことである。電極は、高分子電解質膜の外面に触媒
反応層があり、更にその外面には燃料ガスの通気性と、
電子導電性を併せ持つ拡散層が形成されている。セパレ
ータはその拡散層と接触し、電子伝導を行うため、セパ
レータと拡散層は接触抵抗を低くすることが重要であ
る。しかしながら、拡散層の構成成分であるカーボン繊
維と貴金属以外の金属は接触抵抗が高く、エラストマー
を配合することにより、セパレータの靭性をあげても、
拡散層とセパレータ間の接触抵抗を低くすることができ
ない。
【0018】第三に、熱可塑性エラストマーは一般に耐
熱性、耐薬品性が悪く、樹脂成分中の熱可塑性エラスト
マーの割合を10〜100容量%とすると、セパレータ
として耐熱性、耐薬品性に課題がある。
【0019】本発明は、上述した各課題を解決するもの
であり、導電性、耐熱性、耐薬品性に優れ、複数枚セパ
レータを積層して数10kg/cm2の圧力で締結して
も割れることがなく、且つ成形サイクルが短く、生産性
の高い燃料電池用セパレータ及びその製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは鋭意検討した結果、固体高分子型燃料
電池として複数枚セパレータを積層し、数10kg/c
2の圧力で締結するとセパレータが割れるという問題
点に対し、セパレータの強度を維持したまま、弾性率を
小さくすることでセパレータの割れが回避できること、
黒鉛粒子のバインダーとして、ポリフェニレンスルフィ
ド樹脂に熱可塑性エラストマーを1〜20重量%含有さ
せた熱可塑性樹脂を使用することにより、ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂の耐熱性、耐薬品性をほとんど維持し
たまま、弾性率を小さくできること、黒鉛粒子とポリフ
ェニレンスルフィド樹脂と熱可塑性エラストマーを含有
させた熱可塑性樹脂の混合物を、材料充填工程、昇温工
程、冷却工程(あるいは、金型予熱工程、材料充填工
程、冷却工程)と順次移送して成形することにより、上
記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成し
た。
【0021】すなわち、本発明の請求項1に記載の燃料
電池用セパレータは、黒鉛粒子と熱可塑性樹脂とで構成
された燃料電池用セパレータであって、熱可塑性樹脂の
含有量が、黒鉛粒子と熱可塑性樹脂の総量に対して、1
0〜30重量%であり、前記熱可塑性樹脂が少なくとも
ポリフェニレンスルフィド樹脂とポリオレフィン系熱可
塑性エラストマーを含むことを特徴とする。
【0022】また、本発明の請求項2に記載の燃料電池
用セパレータは、請求項1に記載のセパレータにおい
て、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーが変性エチ
レン・プロピレン共重合ゴムであることを特徴とする。
【0023】また、本発明の請求項3に記載の燃料電池
用セパレータは、請求項1に記載のセパレータにおい
て、 熱可塑性樹脂の総量に対して、ポリオレフィン系
熱可塑性エラストマーの含有量が、1〜20重量%であ
ることを特徴とする。
【0024】次に、本発明の請求項4に記載の燃料電池
用セパレータの製造方法は、黒鉛粒子と熱可塑性樹脂と
の混合物を成形し、請求項1〜3のいずれかの項に記載
の燃料電池用セパレータを製造する方法であって、この
工程の中に少なくとも(a)予め金型を前記熱可塑性樹
脂の融点以上の温度(成形温度)まで昇温する工程、
(b)前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度に維持された
金型に、前記混合物を充填する工程、(c)金型に充填
された前記混合物を所定の圧力の下で、前記熱可塑性樹
脂の融点より低い温度(取り出し温度)まで冷却する工
程を含むことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0026】本発明のセパレータは、黒鉛粒子と熱可塑
性樹脂とで構成されており、セパレータに含まれる熱可
塑性樹脂の含有量は、黒鉛粒子と熱可塑性樹脂の総量に
対して、10〜30重量%である。熱可塑性樹脂の含有
量が、総量に対して10重量%より少なくなるとセパレ
ータの強度が弱くなるとともに、ガス透過率も大きくな
る。一方、熱可塑性樹脂の含有量が、総量に対して30
重量%より多くなると、導電性が低くなり、燃料電池と
しての特性が低くなる。
【0027】黒鉛粒子は、黒鉛質、または炭素質の粒子
を意味し、高い導電性を有する限り、黒鉛構造を有する
必要はないが、高い結晶性の黒鉛構造を有することが好
ましい。このような黒鉛粒子として、例えば、人造黒
鉛、天然黒鉛、膨張黒鉛があげられる。この黒鉛粒子は
単独で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いて
も良い。
【0028】熱可塑性樹脂として、ポリフェニレンスル
フィド樹脂(以下、PPS)にポリオレフィン系熱可塑
性エラストマーを含有させたものを用いる。PPS樹脂
としては、架橋型でもリニア型でも良いが、リニア型は
架橋型に比べ、高温多湿化で吸湿が少なく、伸び、靭性
に優れている。よって、好ましくはリニア型である。ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマーとして、耐熱性、
耐薬品性が良好な変性エチレン・プロピレン共重合ゴム
を用いることができる。変性エチレン・プロピレン共重
合ゴムは、PPS樹脂との相溶性の点から、極性官能基
がエポキシ基であるエポキシ基含有変性エチレン・プロ
ピレン共重合ゴムが好ましい。熱可塑性樹脂の総量に対
して、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの含有量
は、1〜20重量%、好ましくは、3〜10重量%であ
る。熱可塑性エラストマーの含有量が1重量%より小さ
くなると、PPSに対して弾性率がほとんど変わらな
い。また、20重量%を超えると、耐熱性、耐薬品性が
悪くなる。
【0029】また、PPSにポリオレフィン系熱可塑性
エラストマーを含有させることにより、PPSよりも溶
融粘度が低くなる。このため、従来、PPS単体では3
00〜340℃で成形していたが、PPSにポリオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーを含有させたものは、28
0〜300℃で成形することが可能となる。
【0030】上述のセパレータは、以下に示す製造方法
により、安価に製造することができる。
【0031】黒鉛粒子と熱可塑性樹脂との混合物1は、
図1の(a)に示すように、金型2は予め、加熱手段5
により、熱可塑性樹脂の融点以上の温度まで昇温され
る。金型の温度が熱可塑性樹脂の融点以下の温度である
と、混合物を充填する際、金型に接した混合物中の熱可
塑性樹脂が固化し、所定のセパレータ形状に成形するこ
とが難しくなる。金型の加熱手段としては、例えば炉を
用いることができる。
【0032】次に、図1の(b)に示すように、加熱機
構を備えた熱盤3と、加熱機構を備えた前記混合物の充
填手段6により、熱可塑性樹脂の融点以上の温度(成形
温度)に維持された金型2に、混合物1を充填する。
【0033】次に、図1の(c)に示すように、冷却機
構を備えた冷却盤4により、金型2に充填された混合物
1を所定の圧力の下で、熱可塑性樹脂の融点より低い温
度(取り出し温度)まで冷却する。
【0034】以上の工程により、黒鉛粒子と熱可塑性樹
脂との混合物1は所定のセパレータ形状に成形される。
【0035】
【実施例】以下に実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0036】〔黒鉛粒子〕 人造黒鉛粉末(エスイーシー製、SGPグレード、平均
粒径80μm) 〔ポリフェニレンスルフィドとポリオレフィン系熱可塑
性エラストマー〕 ポリフェニレンスルフィドと変性エチレン・プロピレン
共重合ゴム(以下、PPS+変性エチレン・プロピレン
共重合ゴム)、(大日本インキ製、FZ−2200−A
5) 〔ポリフェニレンスルフィド〕 ポリフェニレンスルフィド粉末(以下、PPS)、(大
日本インキ製) 〔金型〕 材質:日立金属製HPM31、外形:300mm×20
0mm×50mm、成形品形状:250×150×2m
m、両面に深さ0.5mmのガス流路有り 〔成形機〕 油圧プレス機(タナカカメ製、型締め力200ton) 〔熱盤〕 材質:S55C、ヒーター容量:プレス上面、プレス下
面共に12kW 〔冷却盤〕 材質:S55C、冷却水孔:φ12mm、プレス上面、
プレス下面共に6本、冷却水:プレス上面、プレス下面
共に50l/min [実施例1〜5](表1)に示す割合でポリフェニレン
スルフィド樹脂と変性エチレン・プロピレン共重合ゴム
を配合した熱可塑性樹脂と黒鉛粒子を、(表1)に示す
割合で、ミキサーを用い10分間乾式混合した。この混
合物を図1に示す製造方法で所定のセパレータ形状に成
形した。セパレータの特性及び複数の金型を用いた場合
の成形サイクルを(表1)に示す。
【0037】
【表1】
【0038】[比較例1]黒鉛粒子とポリフェニレンス
ルフィド樹脂を(表1)に示す割合で、ミキサーを用い
10分間乾式混合した。この混合物を、加熱冷却機構付
の金型(材質:日立金属製HPM31、外形:300m
m×200mm×100mm、成形品形状:250×1
50×2mm、両面に深さ0.5mmのガス流路有り、
ヒーター容量:24kW、冷却水孔:φ12mm、12
本、冷却水:50l/min)に充填し成形した。セパ
レータの特性及び成形サイクルを(表1)に示す。
【0039】[比較例2〜3](表1)に示す割合でポ
リフェニレンスルフィド樹脂と変性エチレン・プロピレ
ン共重合ゴムを配合した熱可塑性樹脂と黒鉛粒子を、
(表1)に示す割合で、ミキサーを用い10分間乾式混
合した。この混合物を加熱冷却機構付の金型(材質:日
立金属製HPM31、外形:300mm×200mm×
100mm、成形品形状:250×150×2mm、両
面に深さ0.5mmのガス流路有り、ヒーター容量:2
4kW、冷却水孔:φ12mm、12本、冷却水:50
l/min)に充填し成形した。セパレータの特性及び
成形サイクルを(表1)に示す。
【0040】(表1)から明らかなように、比較例1、
2では、曲げ弾性率が高く、固体高分子型燃料電池とし
て複数枚セパレータを積層し、数10kg/cm2の圧
力で締結するとセパレータに割れが生じた。一方、比較
例3では、曲げ弾性率が低いものの、90℃熱水浸漬試
験で劣化がみられた。更に、これら比較例では成形サイ
クルが長く、生産性が悪い。
【0041】一方、実施例では、導電性、強度に優れ、
且つ弾性率も低く、固体高分子型燃料電池として複数枚
セパレータを積層し、数10kg/cm2の圧力で締結
してもセパレータに割れが生じなかった。また、成形サ
イクルも比較例よりも大幅に短くできることが確認でき
た。
【0042】
【発明の効果】本発明によると、黒鉛粒子のバインダー
として、ポリフェニレンスルフィド樹脂にポリオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーを1〜20重量%含有させた
熱可塑性樹脂を使用することにより、ポリフェニレンス
ルフィド樹脂の耐熱性、耐薬品性をほとんど維持したま
ま、弾性率を小さくできる。また、黒鉛粒子とポリフェ
ニレンスルフィド樹脂とポリオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーを含有させた熱可塑性樹脂の混合物を、材料充
填工程、昇温工程、冷却工程(あるいは、金型予熱工
程、材料充填工程、冷却工程)と順次移送して成形する
ことにより、導電性、耐熱性、耐薬品性に優れ、複数枚
セパレータを積層して数10kg/cm2の圧力で締結
しても割れることがなく、且つ成形サイクルが短く、生
産性の高い燃料電池用セパレータ及びその製造方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る燃料電池用セパレー
タの製造方法の概略図
【符号の説明】
1 黒鉛粒子と熱可塑性樹脂との混合物 2 金型 3 熱盤 4 冷却盤 5 金型の加熱手段 6 黒鉛粒子と熱可塑性樹脂との混合物の充填手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:00) B29K 21:00 B29K 21:00 81:00 81:00 105:16 105:16 B29L 31:34 B29L 31:34 Fターム(参考) 4F204 AA03 AA34 AA45 AB13 AB18 AE03 AG01 AH33 FA01 FB01 FF01 FF06 FN15 4J002 BB152 CN011 DA026 GQ00 5H026 AA06 BB01 BB08 CX04 EE18 HH05 HH08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛粒子と熱可塑性樹脂とで構成された
    燃料電池用セパレータであって、熱可塑性樹脂の含有量
    が、黒鉛粒子と熱可塑性樹脂の総量に対して、10〜3
    0重量%であり、前記熱可塑性樹脂が少なくともポリフ
    ェニレンスルフィド樹脂とポリオレフィン系熱可塑性エ
    ラストマーを含むことを特徴とする燃料電池用セパレー
    タ。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
    が変性エチレン・プロピレン共重合ゴムである請求項1
    に記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂の総量に対して、ポリオレ
    フィン系熱可塑性エラストマーの含有量が、1〜20重
    量%であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池
    用セパレータ。
  4. 【請求項4】 黒鉛粒子と熱可塑性樹脂との混合物を成
    形し、請求項1〜3のいずれかの項に記載の燃料電池用
    セパレータを製造する方法であって、この工程の中に少
    なくとも (a)予め金型を前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度ま
    で昇温する工程、 (b)前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度に維持された
    金型に、前記混合物を充填する工程、 (c)金型に充填された前記混合物を所定の圧力の下
    で、前記熱可塑性樹脂の融点より低い温度まで冷却する
    工程を含むことを特徴とする燃料電池用セパレータの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 金型を前記(a)工程、(b)工程、
    (c)工程に順次移送して前記混合物を所定の燃料電池
    用セパレータ形状に成形することを特徴とする請求項4
    に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
JP2001222891A 2001-07-24 2001-07-24 燃料電池用セパレータ及びその製造方法 Pending JP2003036861A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005100814A (ja) * 2003-09-25 2005-04-14 Dainippon Ink & Chem Inc 燃料電池用セパレータ及び燃料電池
JP2006103099A (ja) * 2004-10-04 2006-04-20 Shin Etsu Polymer Co Ltd 成形品の製造方法及び成形品
JP2009099475A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Shin Etsu Polymer Co Ltd 燃料電池用セパレータ及びその製造方法
JP2019204601A (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 信越ポリマー株式会社 燃料電池用セパレータ

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