JP2003036736A - 絶縁電線 - Google Patents

絶縁電線

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JP2003036736A
JP2003036736A JP2001221350A JP2001221350A JP2003036736A JP 2003036736 A JP2003036736 A JP 2003036736A JP 2001221350 A JP2001221350 A JP 2001221350A JP 2001221350 A JP2001221350 A JP 2001221350A JP 2003036736 A JP2003036736 A JP 2003036736A
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Japan
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separator
tape
tetrafluoroethylene
insulated wire
electric wire
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JP2001221350A
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English (en)
Inventor
Katsuhisa Shishido
克久 宍戸
Hiroshi Nakajima
寛士 中島
Takuya Suzuki
卓也 鈴木
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】押し出し被覆した後にスチーム架橋するとき外
観荒れが発生すること無く、且つ耐クラック性が良好な
絶縁電線を提供すること。 【解決手段】撚線導体の上に縦添え又は巻回して成るセ
パレータと、該セパレータの上にテトラフルオロエチレ
ン−プロピレン系共重合体を主成分とする組成物を被覆
して成る絶縁電線において、前記セパレータは、プラス
チックテープの片面にポリカーボネートテープ若しくは
紙テープを接着して成る積層体又は重ね合わせて成る積
層体としたことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁電線、特に高
温で使用する口出用の絶縁電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の絶縁電線について、以下図面を用
いて詳述する。
【0003】図2は、従来の絶縁電線の断面図である。
11は銅撚線導体、12はセパレータ、13は絶縁体で
ある。絶縁電線は、銅撚線導体11にセパレータ12を
縦添え又は巻回し、その上から絶縁体13を被覆した構
造になっている。
【0004】セパレータ12は、中間層と呼ぶ場合もあ
るが、絶縁体13に対して非粘着性の材料であるフッ素
樹脂テープで構成されている。このセパレータ12によ
って、銅撚線導体11の素線間への絶縁体13のめり込
み(落ち込み)が防止される。
【0005】更に、絶縁体13のクラックを防止すると
いう効果もある。クラックとは、例えば常温で自己径
(絶縁電線の直径と同じ径)に巻き付けた状態で120
℃或いはそれ以上の温度に加熱すると、絶縁体13が割
れるという現象である。このクラックは、絶縁電線を巻
き付けたときに、セパレータ12に発生した破断箇所に
接する部分の絶縁体13に、破断伸度を上回る歪みが局
所的に集中することに起因している。絶縁体13にクラ
ックが発生する絶縁電線は、絶縁不良を起こすため耐熱
用途には使用できない。
【0006】口出用絶縁電線は、その過酷な使用方法か
ら絶縁体13にクラックが発生し、電気的なトラブルに
結び付くケースが多い。そのため、口出用の絶縁電線に
関しては、特にクラックが発生し難いこと、すなわち耐
クラック性が良好であることが要求される。耐クラック
性は、セパレータ12に大きく依存するため、セパレー
タ12の材質として耐熱性に優れたフッ素樹脂が多用さ
れている。
【0007】フッ素樹脂は、例えばポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロペン系共重合体、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロビニルエーテル系共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン−パーフルオ
ロビニルエーテル系共重合体などのパーフルオロ重合体
に加えて、主鎖に結合するフッ素原子の一部が塩素又は
水素原子置換されたポリクロロトリフルオロエチレン、
エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETF
E)、エチレン−クロロトリフルオロエチオレン系共重
合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、フッ
化エチレンピロピレン(FEP)などが使用可能であ
る。
【0008】絶縁体13は、テトラフルオロエチレン−
プロピレン系共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフル
オロプロペン系共重合体、フッ化ビニリデン−クロロト
リフルオロエチレン系共重合体、フッ化ビニリデン−ペ
ンタフルオロプロペン系共重合体、ポリフルオロアルキ
ル基含有アクリレート系エラストマー、テトラフルオロ
エチレン−フッ化ビニリデン−ピロピレン系共重合体、
テトラフルオロエチレン−エチレン−イソブチレン系共
重合体、エチレン−ヘキサフルオロプロペン系共重合
体、テトラフルオロエチレン−エチレンビニルエーテル
系共重合体などを使用することができる。
【0009】しかし、架橋体の電気絶縁性の観点からテ
トラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体が好適で
ある。これは、テトラフルオロエチレン−プロピレン系
共重合体は、架橋後のイオン性不純物の残留が少なく、
パーオキシド加硫が可能であって、誘電特性も良好であ
ることによる。この場合、架橋剤としては、ジベンゾイ
ルパーオキシドのごときジアシルパーオキシド、ジクミ
ルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ートのごときパーオキシエステル類などのものパーオキ
シ化合物などが挙げられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の絶縁電線には、
以下に説明する問題点があった。
【0011】押し出し被覆後のスチーム架橋のとき、す
なわち押し出し被覆後に、被覆に高い気圧のスチーム
(蒸気)を数分間あてるが、このときの熱と圧力とによ
り、銅撚線導体13の隙間の溝にセパレータ12と絶縁
体13とが落ち込み、外観が荒れるという問題があっ
た。この問題は、製造技術だけで解決することはできな
かった。
【0012】従って本発明の目的は、前記した従来技術
の問題点を解決し、押し出し被覆後スチーム架橋のとき
に外観荒れが発生すること無く、且つ耐クラック性が良
好な絶縁電線を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の絶縁電線は、上
記の目的を達成するため、撚線導体の上に縦添え又は巻
回して成るセパレータと、該セパレータの上にテトラフ
ルオロエチレン−プロピレン系共重合体を主成分とする
組成物を被覆して成る絶縁電線において、前記セパレー
タは、プラスチックテープの片面にポリカーボネートテ
ープ若しくは紙テープを接着して成る積層体又は重ね合
わせて成る積層体とした。
【0014】プラスチックテープは、フッ素樹脂テープ
とした。
【0015】フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン系
共重合体(ETFE)、フッ化エチレンピロピレン(F
EP)の中から選ばれた一つとした。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下、図面
に基づいて詳述する。
【0017】図1は、本発明の絶縁電線の一実施例につ
いて示した断面図である。1は銅撚線導体、2はセパレ
ータ、3は絶縁体である。絶縁電線は、銅撚線導体1に
セパレータ2を縦添え又は巻回し、このセパレータ2の
上から絶縁体3を被覆した構造になっている。
【0018】セパレータ2は、プラスチックテープの片
面に、紙テープ又はポリカーボネートテープを接着して
成る積層体である。プラスチックテープの材料として
は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、
フッ化エチレンピロピレン(FEP)などが好適であ
る。絶縁体3は、架橋体の電気絶縁性の観点からテトラ
フルオロエチレン−プロピレン系共重合体を主成分とす
る組成物を用いた。
【0019】以下、試作結果について説明する。
【0020】軟銅素線88本を撚り合わせた14mm2
銅撚線導体1に、セパレータ2を巻回した。次いで、セ
パレータ2の上に、常法によりテトラフルオロエチレン
−プロピレン系共重合体を主成分とする組成物を、厚さ
0.75mmとなるように押し出して被覆した後、スチー
ム架橋を施して絶縁体3を形成した。
【0021】実施例1は、セパレータ2として、ETF
Eテープにポリカーボネートテープを接着したもの(積
層体)、実施例2は、セパレータ2として、ETFEテ
ープに紙テープを接着したもの(積層体)である。そし
て、比較例1は、セパレータ2として、ETFEテープ
単体のもの、比較例2は、セパレータ2として、ポリカ
ーボネートテープ単体のもの、比較例3は、セパレータ
2として、紙テープ単体のものである。
【0022】外観確認は、スチーム架橋後、絶縁体3の
表面を目視で凹凸の有無を確認することにより行なっ
た。耐クラック性は、絶縁電線外径と同じ径のマンドレ
ルに6回巻き付けた後、250℃の恒温槽で1時間加熱
し、絶縁体3上のクラックの有無を確認することにより
行なった。これらの試験結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1と実施例2、すなわちセパレータ
2としてETFEテープにポリカーボネートテープ又は
紙テープを貼り付けた(接着した)もの(積層体)は、
外観荒れの発生は無く、且つ耐クラック性も良好であっ
た。しかし、比較例1、すなわちセパレータ2としてE
TFEテープ単体のものは、耐クラック性は良好なもの
の外観荒れが発生した。また、比較例2及び比較例3、
すなわちセパレータ2にポリカーボネートテープ単体を
用いたもの、及び紙テープ単体を用いたものは、外観荒
れの発生は無いものの、クラックが発生した。
【0025】従って本発明の絶縁電線は、フッ素樹脂テ
ープを単独でセパレータとした従来の絶縁電線に比べ
て、押し出し被覆後のスチーム架橋のときに外観荒れが
発生することが無く、且つ耐クラック性も良好である。
【0026】なお、セパレータ2として、ETFEテー
プにポリカーボネートテープ又は紙テープを接着した積
層体(貼り付けた積層体)を用いたが、接着したもので
はなく単に、ETFEテープにポリカーボネートテープ
又は紙テープを重ね合わせて成る積層体でも、上記と同
様の結果を得た。
【0027】
【発明の効果】本発明の絶縁電線によれば、撚線導体の
上に縦添え又は巻回して成るセパレータと、該セパレー
タの上にテトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合
体を主成分とする組成物を被覆して成る絶縁電線におい
て、前記セパレータは、プラスチックテープの片面にポ
リカーボネートテープ若しくは紙テープを接着して成る
積層体又は重ね合わせて成る積層体としたので、押し出
し被覆後のスチ−ム架橋のときに外観荒れが発生するこ
と無く、且つ耐クラック性が良好であるという効果を発
揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁電線の一実施例について示した断
面図である。
【図2】従来の絶縁電線の断面図である。
【符号の説明】
1,11 銅撚線導体 2,12 セパレータ 3,13 絶縁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/36 102 H01B 3/44 C H01B 3/44 7/34 A (72)発明者 鈴木 卓也 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 Fターム(参考) 4F100 AB17 AK01C AK07D AK17C AK18D AK45B AL01D BA04 BA07 BA10A BA10D DG10B EH17 EH51 GB46 JG01A JK14 5G305 AA02 AB24 BA12 BA20 CA03 DA12 DA23 5G315 CA02 CB01 CB02 CC01 CC08 CD07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撚線導体の上に縦添え又は巻回して成るセ
    パレータと、該セパレータの上にテトラフルオロエチレ
    ン−プロピレン系共重合体を主成分とする組成物を被覆
    して成る絶縁電線において、前記セパレータは、プラス
    チックテープの片面にポリカーボネートテープ若しくは
    紙テープを接着して成る積層体又は重ね合わせて成る積
    層体であることを特徴とする絶縁電線。
  2. 【請求項2】プラスチックテープは、フッ素樹脂テープ
    であることを特徴とする請求項1記載の絶縁電線。
  3. 【請求項3】フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレ
    ン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン系
    共重合体(ETFE)、フッ化エチレンピロピレン(F
    EP)の中から選ばれた一つであることを特徴とする請
    求項2記載の絶縁電線。
JP2001221350A 2001-07-23 2001-07-23 絶縁電線 Withdrawn JP2003036736A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136788A (ja) * 2006-08-31 2013-07-11 Hitachi Cable Ltd 可とう性非ハロゲン電線
US10522264B2 (en) 2013-03-15 2019-12-31 General Cable Technologies Corporation Foamed polymer separator for cabling
US11107607B2 (en) 2014-06-06 2021-08-31 General Cable Technologies Corporation Foamed polycarbonate separators and cables thereof

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Effective date: 20081007