JP2003036028A - 商品の店頭表示用タグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品に取り付けて使用される店頭表示用タ
グ、即ちＰＯＰタグにおいては、どのような形状の商品
にでもセットできるようにすること、および表示のため
の組立と収納作業とを容易に行えるようにすること。 【解決手段】 店頭表示用タグは、プラスチックフィル
ム材により商品情報を表示する表示部と、所定長さの支
柱部と、商品に取り付けるためのベース部とを一体に形
成し、前記支柱部に折り目とその折り目の近傍に係止手
段を設け、前記ベース部に取付手段を設けると共に、ベ
ース部の一部を挿通孔と係止凹部とを有するストッパー
部とし、前記支柱部の折り目を折って二つ折りにすると
共に前記表示部は挿通孔をくぐらせて突出させ、該表示
部を引き出し位置にセットしたり戻したりできる構成に
したことにより、この店頭表示用タグを商品に取り付け
た場合に、その表示部を表示位置と収納位置とにワンタ
ッチで位置付けすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、店頭に陳列した商
品に対して、その商品の特徴部分をアピールすると共
に、商品が目立つようにディスプレーするために、特徴
的で目を惹く表示を施し、且つその表示部を上方に突出
させて見えやすくするために使用される店頭表示用タグ
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の店頭表示用タグは、一般的にＰ
ＯＰ（point of purchase）タグと称されており、例え
ば、図７〜８に示した構成のものが従来例のＰＯＰタグ
として公知になっている。この公知のＰＯＰタグ１は、
プラスチックフィルムを打ち抜いて形成されたものであ
り、中央部に表示部２が形成され、該表示部２は、折り
目３を介して２つ折りされ表面２ａと裏面２ｂとに表示
面が位置するように構成されている。

【０００３】この折り目３を中心にして、表示面２にお
ける対称位置に脚部４、５が延設され、該脚部４、５の
基部寄りにはそれぞれ係止用のスリット４ａ、５ａが設
けられ、一方の脚部４は、その自由端部側は接地部とな
る細幅部６に形成されると共に、自由端部は矢印形状の
係止舌片７に形成してある。また、他方の脚部５におい
ては、自由端部側に前記係止舌片７の端部を押さえる押
さえ舌片８と挿通孔９とが設けられると共に、両側に括
れ部１０が形成され、該括れ部１０から自由端部側が係
止片１１として形成されている。

【０００４】そして、実際の使用に際しては、まず、折
り目３の部分で２つ折りにし、両脚部４、５のスリット
４ａ、５ａを相互に係合させて両脚部４、５をクロスさ
せることによって、表示部２の表面２ａと裏面２ｂとが
重ね合わさって２つ折りの状態が安定する。

【０００５】次に、クロスした一方の脚部４を細幅部６
の境界部分で内側に折り曲げ、その先端側の係止舌片７
を挿通孔９に挿通してから、上方に折り曲げて押さえ舌
片８の内側に差し込んで係合させることにより、両脚部
４、５が細幅部６を接地部とする略三角形状に形成さ
れ、更に、脚部５の括れ部１０を外側に折り曲げて係止
片１１が細幅部６と略水平状態になるようにして組み立
てる（図８参照）。

【０００６】このように組み立てられたＰＯＰタグ１
は、実際の使用に際して、商品の天面がフラットな面に
載置状態にセットするか、または、別売りのアクセサリ
ー等の取り付け金具部分に係止片１１の一部を差し込ん
で取り付けることが多かった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成のＰＯＰタグ１は、商品の天面がフラットで
あることが要件であり、天面が丸かったり傾斜している
ものには載置状態でセットすることができないばかりで
なく、天面のフラット部分が広くないと安定してセット
できないという問題点を有している。

【０００８】また、上記構成のＰＯＰタグ１において
は、表示のための組立作業が面倒であると共に、一旦組
み立ててしまうと、その組立を解いて収納する作業も面
倒であるという問題点を有している。

【０００９】従って、従来例のＰＯＰタグにおいては、
どのような形状の商品にでもセットできるようにするこ
と、および表示のための組立と収納作業とを容易に行え
るようにすることに解決課題を有する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決する具体
的手段として本発明は、プラスチックフィルム材により
商品情報を表示する表示部と、所定長さの支柱部と、商
品に取り付けるためのベース部とを一体に形成し、前記
支柱部に折り目とその折り目の近傍に係止手段を設け、
前記ベース部に取付手段を設けると共に、ベース部の一
部を挿通孔と係止凹部とを有するストッパー部とし、前
記支柱部の折り目を折って二つ折りにすると共に前記表
示部は挿通孔をくぐらせて突出させ、該表示部を引き出
し位置にセットしたり戻したりできる構成にしたことを
特徴とする商品の店頭表示用タグを提供するものであ
る。

【００１１】また、本発明は、表示部を引き出したとき
に、支柱部の係止手段がストッパー部の係止凹部に係合
して引き出し状態が維持できる構成にしたこと；および
取付手段が、接着剤であることを付加的な要件として含
むものである。

【００１２】本発明は、表示部と、支柱部とベース部と
をフィルム材を打ち抜いて一体に形成し、支柱部を二つ
折りにし、且つ前記表示部をベース部材に設けたストッ
パー部の挿通孔をくぐらせて突出させ、該表示部を引き
出し位置にセットしたり戻したりできる構成にしたこと
によって、表示部を表示位置と収納位置とにワンタッチ
で位置付けすることができるのである。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に、本発明を図示の好ましい実
施の形態により更に詳しく説明する。図１はＰＯＰタグ
１１を展開して示した平面図であって、該ＰＯＰタグ１
１は、例えばプラスチックフィルムを打ち抜き工程によ
って形成するものであって、表示部１２と、支柱部１３
とベース部１４とが一体に形成されるものである。

【００１４】表示部１２は、商品情報等を記載する範囲
であって、基本的には矩形状を呈するものであるが、五
角形または八角形等の多角形であっても良い。そして、
この表示部１２には、例えば、印刷手段等により表裏両
面に適宜の商品情報がプリントできると共に、別に商品
情報等の印刷を施したフィルム材等を任意に貼着させる
ことができるものである。

【００１５】支柱部１３は、帯状に形成され適宜の長さ
を有するものであって、中間位置よりもベース部１４寄
り、例えば、全体の長さの略１／３程度の付近に折り目
１５を形成すると共に、該折り目１５の近傍で両側縁に
係止手段である切り欠き部１６を形成してある。この切
り欠き部１６は、係止の安定性からして好ましくは、略
コ字状であるが、円弧状であっても良く、または、三角
形状であっても良いのである。また、図示の実施の形態
では、折り目１５に沿って切り欠き部１６が設けてある
が、折り目１５に前後した位置に設けても同様の係止作
用を奏するものであるので、要するに、折り目１５の近
傍に設ければ良いのである。

【００１６】ベース部１４は、商品に取り付けるための
ものであって、支柱部１３よりも肥大させて略長方形状
に形成され、その自由端部寄りにスリット状の挿通孔１
７を設けると共に、該挿通孔１７の一部（長辺の一部）
に段差をもって係止凹部１８を形成し、これら挿通孔１
７と係止凹部１８とで細長の実質的に略凸状を呈する孔
が形成されることになる。

【００１７】この場合に、例えば、挿通孔１７の幅は略
２．０〜３．０ｍｍ程度に形成し、係止凹部１８の幅は
略１．０〜２．０ｍｍ程度で、その長さは前記支柱部１
３の幅よりも僅かに短く両側縁に形成した切り欠き部１
６間の幅に略相当する長さに形成したものである。

【００１８】また、ベース部１４には、商品への取り付
けのための取付手段１９が、挿着孔１７と支柱部１３と
の間のスペースに設けられている。この取付手段１９
は、例えば、接着剤であり、この接着剤は、いわゆる剥
離紙付きの接着紙（Ｇ９０００−商品名）と称されるも
のであり、商品に取り付ける際に剥離紙を剥がして取り
付けるものである。また、接着剤としては、ＰＯＰタグ
１１を商品から取り除くときに、剥がし易く且つ糊が商
品側に残りにくいものが選択される。

【００１９】このように取付手段１９が設けられること
により、その取付手段１９と挿通孔１７との境界部分
を、取付手段１９が設けられた側とは反対側の面に折り
返し、その折り返したベース部１４の自由端部側をいわ
ゆる係止部またはストッパー部１４ａとするものであ
り、該ストッパー部１４ａは、実質的に挿通孔１７と係
止凹部１８とを有することになる。

【００２０】そして、図２に示したように、支柱部１３
の折り目１５を取付手段１９が設けられた側とは反対側
に折り返して二つ折りにすると共に、前記表示部１２を
挿通孔１７に挿通させ、またはくぐらせて突出させるこ
とにより、図３に示したような構成のＰＯＰタグ１１が
完成する。なお、表示部１２を挿通孔１７に挿通または
くぐらせる場合には、表示部１２の幅が挿通孔１７の長
さよりも広いことから、表示部１２の一部を丸めるよう
にすれば、容易に挿通またはくぐらせることができるの
であり、挿通後においては、表示部１２は直ちに元の状
態に広がるのである。

【００２１】このように構成されたＰＯＰタグ１１は、
図４に示したように、例えば、ビデオカメラ等の商品２
０に取り付けて使用することができる。この商品である
ビデオカメラ２０においては、天面に鏡筒２１が装備さ
れている関係上、天面が曲面になっているが、側面には
所定の広さの平坦面が存在し、その側面の平坦面に取付
手段１９を介して取り付けることができるのである。

【００２２】ＰＯＰタグ１１が取り付けられた状態にお
いては、表示部１２が商品の上面から突出しない状態に
なっていることが好ましく、商品を店頭に展示したとき
に、図５に示したように、表示部１２を摘んで上方に引
き上げると、支柱部１３が挿通孔１７にガイドされて引
き出され、係止手段である切り欠き部１６が係止凹部１
８に一致すると、支柱部１３が係止凹部１８に落ち込
み、切り欠き部１６が係止凹部１８の縁に引っ掛かって
ロックされ支柱部１３の引出状態、即ち表示部１２の引
き出した状態が維持される。

【００２３】この時に、ベース部１４とストッパー部１
４ａとの間に位置する支柱部１３は強制的に湾曲させら
れ且つその湾曲が狭められる状態になり、湾曲が広がろ
うとする反発力とフィルム材の剛性とにより引き戻す方
向に作用力が働くが、ストッパー部１４ａによって引き
出された状態がそのまま維持されるのである。

【００２４】そして、支柱部１３の引き出された部分
は、商品２０の側面における平坦部と当接し、その平坦
部に沿って上方にほぼ垂直に延びる形になり、引き出さ
れた表示部１２が商品２０の上方に突出して、適正な状
態でディスプレーできるのである。

【００２５】この場合に、図６に示したように、引き出
された支柱部１３は、商品２０の平坦面に沿って上方に
延びるものであるが、その平坦面の広さについては、Ｐ
ＯＰタグ１１が取り付けられる位置において、取付手段
１９の位置と、引き出された支柱部１３の当接位置との
関係において、フィルム材の剛性によっても方向転換が
可能な長さ、即ち、支柱部１３が商品２０の平坦面と当
接して上方にほぼ垂直に延びられる長さａを確保する必
要があるのであって、仮想線で示したｂの長さでは、一
応平坦面に当接するが、フィルム材の剛性によって支柱
部１３が斜めになる可能性が存在するのである。

【００２６】従って、ＰＯＰタグ１１は、形成されるフ
ィルム材の性質にもよるが、商品２０に対する取付位置
において、特に、取付手段１９の貼着位置について、そ
の上方に引き出された支柱部１３が当接してほぼ垂直に
延びられるだけの平坦面を残して取り付けることが必要
である。

【００２７】いずれにしても本発明に係るＰＯＰタグ１
１おいては、引き出された支柱部１３が安定した状態で
上方に延びるためには、商品２０側に所定広さの平坦面
が必要であるが、ほとんどの商品においては、天面が曲
面または傾斜面に形成されていても、側面または背面に
は垂直部が存在することから、ほとんどの商品に対して
取り付けることができるのである。

【００２８】そして、このように取り付けられたＰＯＰ
タグ１１は、商品を店頭陳列に際して、単に表示部１２
を上方に引き出す、いわゆるワンタッチで簡単に表示位
置に位置着けできると共に、ＰＯＰタグ１１を収納する
場合でも、表示部１２を摘んで僅かに引き上げて切り欠
き部１６と係止凹部１８との係止状態を解除させ、左右
のいずれかに僅かにずらすようにして押し下げること、
即ち、ワンタッチで元の収納位置に戻すことができるの
である。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る商品
の店頭表示用タグは、プラスチックフィルム材により商
品情報を表示する表示部と、所定長さの支柱部と、商品
に取り付けるためのベース部とを一体に形成し、前記支
柱部に折り目とその折り目の近傍に係止手段を設け、前
記ベース部に取付手段を設けると共に、ベース部の一部
を挿通孔と係止凹部とを有するストッパー部とし、前記
支柱部の折り目を折って二つ折りにすると共に前記表示
部は挿通孔をくぐらせて突出させ、該表示部を引き出し
位置にセットしたり戻したりできる構成にしたことによ
り、この店頭表示用タグを商品に取り付けた場合に、そ
の表示部を表示位置と収納位置とにワンタッチで位置付
けすることができるという優れた効果を奏する。

【００３０】また、本発明に係る商品の店頭表示用タグ
は、その組立が簡単であり、しかも商品の大きさ・形態
に対応して、支柱部の長さを適宜に変更できると共に、
係止手段の位置も適宜変更できる構成であることから、
側面に平坦部を有する全ての商品に取り付けて使用でき
るという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る店頭表示用タグを展
開して示した平面図である。

【図２】同店頭表示用タグを組み立てる状況を説明する
ための斜視図である。

【図３】同店頭表示用タグを組み立てた状態の斜視図で
ある。

【図４】同店頭表示用タグを一商品に取り付けた状態の
斜視図である。

【図５】同店頭表示用タグを一商品に取り付けた状態に
おいて表示部を引き上げた状況を示す斜視図である。

【図６】同店頭表示用タグの商品に対する取付位置と商
品の側面における平坦部との関係を説明するための要部
のみを示す説明図である。

【図７】従来例の店頭表示用タグの一例を展開して示し
た平面図である。

【図８】同従来例の店頭表示用タグを組み立てる状況を
説明するための斜視図である。

【符号の説明】

１１ 店頭表示用タグ（ＰＯＰタグ）、 １２ 表示
部、 １３ 支柱部、１４ ベース部、 １４ａ 係止
部またはストッパー部、 １５ 折り目、１６ 係止手
段（切り欠き部）、 １７ 挿通孔、 １８ 係止凹
部、１９ 取付手段（接着剤）、 ２０ 商品（ビデオ
カメラ）、 ２１ 鏡筒。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 芳武 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスチックフィルム材により商品情報
   を表示する表示部と、所定長さの支柱部と、商品に取り
   付けるためのベース部とを一体に形成し、 前記支柱部に折り目とその折り目の近傍に係止手段を設
   け、 前記ベース部に取付手段を設けると共に、ベース部の一
   部を挿通孔と係止凹部とを有するストッパー部とし、 前記支柱部の折り目を折って二つ折りにすると共に前記
   表示部は挿通孔をくぐらせて突出させ、 該表示部を引き出し位置にセットしたり戻したりできる
   構成にしたことを特徴とする商品の店頭表示用タグ。
2. 【請求項２】 表示部を引き出したときに、 支柱部の係止手段がストッパー部の係止凹部に係合して
   引き出し状態が維持できる構成にしたことを特徴とする
   請求項１に記載の商品の店頭表示用タグ。
3. 【請求項３】 取付手段が、 接着剤であることを特徴とする請求項１に記載の商品の
   店頭表示用タグ。