JP2003035819A - 偏光フィルム、偏光板及びそれらの表示装置への適用 - Google Patents

偏光フィルム、偏光板及びそれらの表示装置への適用

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JP2003035819A
JP2003035819A JP2001222647A JP2001222647A JP2003035819A JP 2003035819 A JP2003035819 A JP 2003035819A JP 2001222647 A JP2001222647 A JP 2001222647A JP 2001222647 A JP2001222647 A JP 2001222647A JP 2003035819 A JP2003035819 A JP 2003035819A
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Shigetoshi Hayashi
成年 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近紫外領域において高い耐久性を示し、また
偏光性能にも優れた偏光フィルムを提供し、その少なく
とも片面に透明フィルムを貼合した偏光板、さらにはそ
れを用いた液晶パネル及び表示装置を提供する。 【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに
スチルベン骨格を有するアゾ化合物が吸着・配向してお
り、波長380nmにおける吸光度が2.0以上である偏
光フィルムが提供される。この少なくとも片面に、波長
380nmにおける透過率が70%以上のフィルムを貼合
して偏光板とされ、この偏光板を液晶セル20の前面側
及び/又は背面側に組み込んで液晶パネル30とされ、
さらにこの液晶パネル30を、近紫外光を発するバック
ライト10及びその近紫外光の作用により可視光を発光
する蛍光体層40と組み合わせて、表示装置とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線領域に吸収
のある偏光フィルム及び偏光板、並びにそれらのいずれ
かを用いた液晶パネル及び表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】表示装置、特に液晶を用いた表示装置の
分野において、紫外光を利用した製品や技術が数多く開
発されてきている。例えば、セル内で液晶を配向させる
ため、従来の機械的なラビング処理に代えて、偏光紫外
線を利用した光異性化反応や光二量化反応、光分解反応
などにより配向膜を形成する方法が提案されている。ま
た、従来の液晶セル内部に配置されたカラーフィルター
層を利用したカラー表示に代えて、液晶セルの前面外側
に、赤、緑及び青に発光する蛍光体を配置し、そこに偏
光紫外線をあてて可視光を発光させ、カラー表示を行う
方式も提案されている。
【0003】後者のような液晶セル前面外側に蛍光体を
配置する表示装置は、例えば、特開平 2-131220 号公
報、特開平 8-36158号公報、WO 97/40417 、特開 2001-
125097号公報などに記載されているが、この装置の一例
を図1に基づいて説明する。
【0004】この表示装置は、近紫外光を発するバック
ライト10と、液晶パネル30と、近紫外光の照射を受
けて可視光を発光する蛍光体層40を備えている。バッ
クライト10は、光源部材11とその背面側に配置され
た反射板12とで構成され、光源部材11は、冷陰極蛍
光ランプの如き紫外線ランプ自体を配置する構成のほ
か、紫外線ランプが側方に配置された透明樹脂製の導光
板からなるエッジライト方式と呼ばれるもので構成され
ることもある。液晶パネル30は、液晶セル20とその
両面に配置された背面側偏光板31及び前面側偏光板3
2とで構成されている。液晶セル20は、背面側透明電
極24が内側に配置された背面側セル基板21と、前面
側透明電極25が内側に配置された前面側セル基板22
と、両者の間に挟持された液晶層27とを有する。また
蛍光体層40は、それぞれ近紫外光の照射を受けて赤、
緑及び青に発光する蛍光体41,42,43を有し、さ
らに各蛍光体間には、ブラックマトリックス45が配置
されている。そして、バックライト10からの近紫外光
は、液晶セル20における電極24,25間の通電、非
通電と、偏光板21,22の作用により、透過と遮断が
制御され、液晶パネル30を透過した近紫外光が蛍光体
41,42,43のいずれか一又は複数を発光させて表
示するようになっている。
【0005】上記のような偏光紫外線を利用する配向処
理や蛍光体付き表示装置には、光源から発せられる紫外
線のうち、ある振動方向の成分を透過し、それと直交す
る振動方向の成分を吸収する紫外偏光板が必要となる。
かかる紫外偏光板を構成する偏光フィルムとして、ポリ
ビニルアルコール系フィルム等の偏光膜基材に偏光素子
としてヨウ素を吸着・配向させたヨウ素系偏光フィルム
や、ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸若しくはポリビニ
ルアルコール系フィルムの脱水によりポリエンを生成せ
しめたポリエン系偏光フィルムが知られている。後者の
ポリエン系偏光フィルムは、ポラロイド社から販売され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらのヨウ素系偏光
フィルムやポリエン系偏光フィルムは、初期偏光性能が
低く、また、紫外光に対する耐性や、熱及び水に対する
耐性も十分でなく、耐久性試験でその性能がさらに低下
するという問題があった。耐熱性や耐湿熱性を向上させ
るために、ホルムアルデヒド又はホウ酸を含む水溶液で
処理する方法や、透湿度の低い高分子フィルムを保護膜
として貼合する方法なども考えられるが、未だ十分とは
言えない。そこで、耐久性が高く、偏光性能にも優れた
紫外偏光板が要望されていた。
【0007】本発明者は、かかる課題を解決するために
鋭意研究を行った結果、スチルベン骨格を有するアゾ化
合物がポリビニルアルコール系樹脂フィルムに吸着・配
向されており、紫外領域の特定波長における吸光度が特
定値以上である偏光フィルムを採用することにより、近
紫外領域において高い偏光性能を発現し、また高い耐久
性が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
ビニルアルコール系樹脂フィルムにスチルベン骨格を有
するアゾ化合物が吸着・配向しており、波長380nmに
おける吸光度が2.0以上である偏光フィルムを提供
し、また、この偏光フィルムの少なくとも片面に波長3
80nmにおける透過率が70%以上のフィルムを貼合し
てなる偏光板を提供するものである。
【0009】本発明はまた、かかる偏光フィルム又は偏
光板が組み込まれた液晶パネル、及びこの液晶パネルを
用いた表示装置にも関係している。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリビニルアル
コール系樹脂フィルムは、ビニルアルコール単位又はそ
の変性体を主体とする重合体のフィルムであって、具体
的には、酢酸ビニルの重合体であるポリ酢酸ビニルをケ
ン化処理して得られるポリビニルアルコールのフィル
ム、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体、例え
ば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテ
ル類、不飽和スルホン酸類などとの共重合体をケン化処
理して得られる重合体のフィルム、さらにはこれらの重
合体の変性物であるポリビニルホルマールやポリビニル
アセタールのフィルムなどを挙げることができる。かか
るポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常80
〜100モル%、好ましくは98モル%以上である。こ
のフィルムにおけるポリビニルアルコール系樹脂の重合
度は、通常1,000以上であり、好ましくは1,500
程度以上、さらに好ましくは2,000程度以上であ
る。またこの重合度は、通常10,000程度以下、好
ましくは5,000程度以下である。ポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムの厚みは、例えば、50〜150μ
m 程度である。上記ポリビニルアルコール系樹脂フィル
ムとしては、市販のものを用いてもよく、例えば、
(株)クラレ製の“クラレビニロン”は、染料の吸着性
及び配向性の点から、好適なものの一つである。
【0011】本発明では、このようなポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムに、スチルベン骨格を有するアゾ化
合物を吸着・配向させる。ここで用いるアゾ化合物が有
するスチルベン骨格とは、下式(I)で示される骨格を
いい、それぞれのベンゼン環は置換基を有していてもよ
い。
【0012】
【0013】スチルベン骨格を有するアゾ化合物とし
て、具体的には例えば、遊離酸の形で表したときに、下
式(II)で示される化合物を挙げることができる。
【0014】 [A]−N=N−[B]−CH=CH−[C] (II)
【0015】式中、[A]は置換されていてもよいフェ
ニル又は置換されていてもよいナフチルを表し、[B]
は置換されていてもよいフェニレンを表し、[C]は置
換されていてもよいフェニルを表す。
【0016】式(II)において、[A]はフェニル又は
ナフチルであって、それぞれ無置換でも置換されていて
もよく、これらのフェニル又はナフチルに置換しうる基
としては、例えば、水酸基、低級アルキル、低級アルコ
キシ、スルホ、アミノ、ニトロ、ハロゲン、カルボキシ
ルなどが挙げられる。またこれらのフェニル又はナフチ
ルには、アゾ基〔−N=N−〕、アゾキシ基〔−N=N
(←O)−〕又はビニレン基〔−CH=CH−〕を介し
て、置換されていてもよいフェニルや置換されていても
よいナフチルが連結していてもよい。[B]はフェニレ
ンであり、無置換でも置換されていてもよく、このフェ
ニレンに置換しうる基としては、例えば、水酸基、低級
アルキル、低級アルコキシ、スルホ、アミノ、ニトロ、
ハロゲン、カルボキシルなどが挙げられる。[B]は、
置換されていてもよいp−フェニレンであるのが好まし
い。[C]はフェニルであり、無置換でも置換されてい
てもよく、このフェニルに置換しうる基としては、例え
ば、水酸基、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホ、
アミノ、ニトロ、ハロゲン、カルボキシルなどが挙げら
れる。またこのフェニルには、アゾ基、アゾキシ基又は
ビニレン基を介して、置換されていてもよいフェニルや
置換されていてもよいナフチルが連結していてもよく、
さらにこれらアゾ基、アゾキシ基又はビニレンを介して
結合するフェニル又はナフチルには、再度、アゾ基、ア
ゾキシ基又はビニレン基を介して、置換されていてもよ
いフェニルや置換されていてもよいナフチルが連結して
いてもよい。
【0017】式(II)で示される化合物は、典型的に
は、ジスアゾ化合物、トリスアゾ化合物、テトラキスア
ゾ化合物などでありうる。またこれらの化合物は、通
常、それぞれ水溶性基としてスルホ又はカルボキシルを
分子内に少なくとも1個有する。水溶性基としては特に
スルホが好ましく、とりわけスルホを分子内に2個以上
有するのが一層好ましい。
【0018】式(II)で示される化合物のうち、遊離酸
の形で表したときにスルホ又はカルボキシルを有する化
合物は、いずれも通常はアルカリ金属塩、中でもナトリ
ウム塩の形で用いられるのが好ましいが、その他、リチ
ウム塩やカリウム塩など、他のアルカリ金属塩の形で用
いることも、また遊離酸の形で用いることもできる。さ
らには、アンモニウム塩、またエタノールアミン塩やア
ルキルアミン塩のようなアミン塩の形で用いることもで
きる。
【0019】以上のような化合物をポリビニルアルコー
ル系樹脂フィルムに吸着配向させるにあたって、上記化
合物は、いずれか1種を用いてもよいし、2種以上を組
み合わされて用いてもよい。また、スチルベン骨格を有
しないアゾ化合物を併用してもよい。
【0020】アゾ化合物をポリビニルアルコール系樹脂
フィルムに吸着配向させるには、例えば、ポリビニルア
ルコール系樹脂フィルムを延伸し、アゾ化合物の水溶液
に浸漬して染色する方法が採用できる。染色に使用する
水溶液は通常、水100重量部に対して、アゾ化合物を
0.0001〜1重量部程度の割合で溶解したものであ
る。この水溶液には染色助剤が添加されていてもよく、
例えば、染色助剤として芒硝を用いる場合、その使用量
は、水100重量部に対して0.1〜10重量部程度で
ある。この水溶液の温度は高いほど好ましく、例えば、
40〜80℃程度、さらには70〜80℃程度が好まし
い。ただ、染色温度が高すぎるとフィルムが溶解するた
め、連続処理可能な上限温度が存在する。また浸漬処理
(染色)の際、フィルムにかける張力は低い方が好まし
いが、張力が低すぎるとフィルムの溶解が起こるため、
ある程度の張力をかけながら染色するのが好ましい。し
たがって、この際の張力は例えば、160g/cm以下と
するのが適当である。
【0021】また、ポリビニルアルコール系樹脂フィル
ムには、上記染色処理の前に、温水への浸漬処理を施し
ておくのが好ましい。このような温水処理を採用する場
合、処理温度は40〜65℃程度、処理時間は10〜3
00秒程度が適当である。
【0022】アゾ化合物の配向は、ポリビニルアルコー
ル系樹脂フィルムを延伸することによって行われる。ポ
リビニルアルコール系樹脂フィルムの延伸は、アゾ化合
物の水溶液への浸漬処理の前に行ってもよいし、浸漬処
理しながら行ってもよく、また浸漬処理後に行ってもよ
い。延伸は通常、一軸延伸によって行われる。一軸延伸
する方法は特に限定されず、湿式延伸、乾式延伸のいず
れでもよい。延伸倍率は、通常4倍以上、好ましくは8
倍以下である。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを
乾式で一軸延伸するには、通常と同様に、例えば、フィ
ルムに後方張力を付与しつつ、駆動する加熱ロールに接
触させて縦一軸に延伸する方法、一対の加熱ロール間に
フィルムを通過させて圧縮延伸する方法などが用いられ
る。加熱ロールの温度は、ポリビニルアルコール系樹脂
のガラス転移温度以上であって、通常は160℃以下、
好ましくは80〜130℃程度である。
【0023】このようにして、二色性染料が吸着配向さ
れたポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、通常その
後、ホウ酸処理が施される。ホウ酸処理は、ホウ酸含有
水溶液にこのフィルムを浸漬することにより行われ、こ
の処理には、水100重量部に対して、ホウ酸を2〜1
5重量部程度、好ましくは5〜12重量部程度、さらに
好ましくは7〜10重量部程度の割合で溶解させた水溶
液が用いられる。ホウ酸含有水溶液の温度は、通常60
〜85℃程度、好ましくは65〜80℃程度、さらに好
ましくは72℃〜78℃である。処理時間は特に限定さ
れないが、通常は100〜1,200秒程度、好ましく
は150〜600秒程度である。ホウ酸処理後、通常と
同様に水洗、乾燥することにより、アゾ化合物が吸着配
向された偏光フィルムが得られる。
【0024】本発明では、以上のようにして製造され、
アゾ化合物が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹
脂フィルムであって、波長380nmにおける吸光度は
2.0以上であることが必要である。この吸光度は、好
ましくは2.5以上、さらに好ましくは3.0以上であ
る。波長380nmにおける吸光度を上げるには、アゾ化
合物を含む水溶液で染色する際のアゾ化合物の濃度や温
度を高めたり、この処理の際、フィルムに付与する張力
を低く設定したり、処理時間を長くしたりするなどの方
策がとりうる。
【0025】このようにして得られた偏光フィルムは、
その片面又は両面に保護フィルムを貼合して偏光板とす
ることができる。保護フィルムとしては、例えば、セル
ロースアセテート系フィルム、アクリル系樹脂フィル
ム、ポリエステル系フィルム、ノルボルネン構造を有す
る環状ポリオレフィン等のフィルム、ポリオレフィン系
フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレー
ト系フィルム、ポリエーテルサルフォン系フィルムなど
が使用できる。セルロースアセテート系フィルムとして
は、例えば、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセ
チルセルロースフィルムなどが挙げられる。ここで用い
る保護フィルムは、波長380nmにおける透過率が70
%以上であることが必要である。より好ましくは、同波
長における透過率が80%以上、さらに好ましくは85
%以上のものである。保護フィルムの厚みは特に限定さ
れないが、通常は20〜200μm 程度である。これら
の保護フィルムとして、市販品を用いることもできる。
好適な市販の保護フィルムとしては、例えば、富士写真
フィルム(株)から販売されているトリアセチルセルロ
ースフィルムである“フジタック SH80”や“フジタッ
ク SH50”などが挙げられる。
【0026】偏光板の表面には各種の光学的機能性処理
が施されていてもよく、例えば、反射防止処理、防眩処
理、帯電防止処理、コロナ処理、ハードコート処理など
が施されていてもよい。
【0027】こうして得られる偏光フィルム又はその少
なくとも片面に保護フィルムが貼合された偏光板は、例
えば、偏光紫外線を利用した光異性化反応や光二量化反
応、光分解反応などにより液晶用の配向膜を形成するた
めの紫外線偏光膜として利用することができる。また例
えば、この偏光フィルム又は偏光板を、液晶セルの少な
くとも片面に配置して、紫外線用液晶パネルとすること
ができ、さらにはこの液晶パネルを、近紫外光を発する
バックライト及びこの近紫外光の作用により可視光を発
光する蛍光体と組み合わせて、表示装置とすることがで
きる。具体的には、図1に示すような、近紫外光を発す
るバックライト10と、その近紫外光の作用により可視
光を発光する蛍光体41,42,43と、両者の間に配
置された液晶パネル30を有する表示装置において、そ
の液晶パネル30を構成する背面側偏光板31又は前面
側偏光板32として、本発明の偏光フィルム又は偏光板
を用いることができる。もちろん、背面側偏光板31及
び前面側偏光板32の両方に、本発明の偏光フィルム又
は偏光板を適用することもできる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。例中、部とあるのは重量部を意
味する。偏光フィルム又は偏光板の透過率及び吸光度
は、分光光度計〔(株)島津製作所製の“UV-2200”〕
を用いて測定し、波長λにおける偏光度P(λ) は、同
波長における平行位透過率Tp(λ) 及び直交位透過率T
c(λ) から、下式(1)により求めた。
【0029】
【0030】実施例1 重合度2,400のポリビニルアルコールからなる厚み
75μmのフィルムを、そのフィルムに後方張力を付与
しつつ、駆動する加熱ロールに約120℃で接触させて
縦一軸に配向させる方法で、約5倍に一軸延伸した。延
伸後のフィルムを60℃の温水に60秒間浸漬した後、
水100部あたり、遊離酸の形で表したときに下式
【0031】
【0032】で示される構造を有するテトラキスアゾ化
合物(主としてナトリウム塩の形で存在する)を主体と
する混合物0.047部及び芒硝2.0部を溶かした73
℃の水溶液に120秒間浸漬して染色した。次に、染色
後のフィルムを水100部及びホウ酸7.5部からなる
75℃の水溶液に300秒間浸漬した。その後、水洗、
乾燥して、偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルム
の波長380nmにおける吸光度は3.5であった。この
偏光フィルムの両面にトリアセチルセルロースフィルム
〔富士写真フィルム(株)製の“フジタック SH80”、
波長380nmにおける透過率89%〕を貼り合わせて偏
光板とした。この偏光板の波長380nmにおける透過率
は33.2%、偏光度は99.9%であり、非常に高い偏
光性能を示した。
【0033】実施例2 実施例1で得られた偏光板に、セン特殊光源(株)製の
紫外線照射装置を用いて30cmの距離から紫外光(極大
波長365nm)を240時間照射した。380nmにおけ
る偏光度の変化は、0.1%以下であった。
【0034】
【発明の効果】本発明の偏光フィルム又は偏光板は、高
い偏光性能を示し、また耐熱性及び耐湿熱性に優れ、さ
らには紫外光に対する耐性も良好なので、近紫外光を利
用する液晶表示体に好適である。したがって、この偏光
フィルム又は偏光板を用いた液晶パネルないし表示装置
も、表示性能が良好で、高い耐久性を示すものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】近紫外光を発するバックライトと紫外光の作用
で発光する蛍光体とを有する表示装置の概要を説明する
ための断面模式図である。
【符号の説明】
10……バックライト、 11……光源部材、 12……反射板、 20……液晶セル、 21,22……セル基板、 24,25……透明電極、 27……液晶層、 30……液晶パネル、 31,32……偏光板、 40……蛍光体層、 41……赤色蛍光体、 42……緑色蛍光体、 43……青色蛍光体、 45……ブラックマトリックス。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチルベン骨格を有するアゾ化合物がポリ
    ビニルアルコール系樹脂フィルムに吸着・配向してお
    り、波長380nmにおける吸光度が2.0以上であるこ
    とを特徴とする偏光フィルム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の偏光フィルムの少なくとも
    片面に波長380nmにおける透過率が70%以上のフィ
    ルムが貼合されていることを特徴とする偏光板。
  3. 【請求項3】請求項1記載の偏光フィルム又は請求項2
    記載の偏光板が液晶セルの前面側又は背面側に組み込ま
    れていることを特徴とする液晶パネル。
  4. 【請求項4】400nm以下の近紫外光を発するバックラ
    イトと、該近紫外光の作用により可視光を発光する蛍光
    体と、請求項3に記載の液晶パネルとを具備することを
    特徴とする表示装置。
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