JP2003034892A - 低リラクセーション亜鉛めっきpc鋼撚り線及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

低リラクセーション亜鉛めっきpc鋼撚り線及びその製造方法並びに製造装置

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JP2003034892A
JP2003034892A JP2001223624A JP2001223624A JP2003034892A JP 2003034892 A JP2003034892 A JP 2003034892A JP 2001223624 A JP2001223624 A JP 2001223624A JP 2001223624 A JP2001223624 A JP 2001223624A JP 2003034892 A JP2003034892 A JP 2003034892A
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galvanized
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plating
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Takashi Uchiyama
孝 内山
Masahiko Toshishige
昌彦 利重
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Kokoku Steel Wire Ltd
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Kokoku Steel Wire Ltd
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    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
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    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B7/00Details of, or auxiliary devices incorporated in, rope- or cable-making machines; Auxiliary apparatus associated with such machines
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  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撚り特有の傷や偏厚がなくて、各素線そして
撚り線全体としての防食性が高く、しかも、コンクリー
トとの密着性及び引抜き力が強化されている低リラクセ
ーション亜鉛めっきPC鋼撚り線及びその製造方法並び
に製造装置を提供すること。 【解決手段】 所望撚り形状の各素線2における亜鉛め
っき層3が、70〜700g/mのめっき付着量に、
若干撚り戻されて再び前記撚り形状に撚り締められる間
に電気めっきされて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐食性に富む低リラ
クセーション亜鉛めっきPC鋼撚り線及びその製造方法
並びに製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のPC鋼線或いはPC鋼撚り線
は、コンクリートの中に埋め込まれて使用されるもので
あることから、外気との接触による腐食を考慮する必要
がないとの観点により、めっき或いは被覆等の防食処理
を施さないままの裸の表面状態にて使用されてきた。近
年、土木工法の進展とともに使用状態、使用目的が多様
化され、PC鋼線或いはPC鋼撚り線を露出させた状態
で、用途に供する工法も開発されてきた。当然、そのよ
うな場合には、何らかの防食・防錆処理を考慮しなけれ
ばならず、また、コンクリート或いはグラウトに埋め込
まれる部分においても、近年の砂質の低下に伴う腐食性
塩類の混入と構造体の経時によって生じるひび割れ部分
からの水の侵入を想定すると、必ずしも埋め込み部分に
おける防食・防錆を考慮外とすることはできない。特
に、近年になって軟弱地盤の安定に多用されているアン
カー工法においては、構造体が土中に埋設されるため
に、後の点検や補修は容易ではないため、構造体の長期
にわたる信頼性を高める意味で、PC鋼線の防食は1つ
の重要な要素となる。鉄鋼の防食方法として、例えば亜
鉛又はその合金のような金属によるめっきを施すか或い
はエポキシ樹脂のように化学的に安定な樹脂被膜が考え
られ、現実に一部のPC鋼撚り線で実用されている。め
っきによる鉄鋼の防食は、一般には広く採用される手段
であるがPC鋼撚り線へのめっきを考えた場合には、そ
の最重要特性であるところのリラクセーション値を極力
低く維持するようなめっき種並びにめっき工程でなくて
はならず、そのためには鋼線の伸線組織に変化をもたら
すような溶融めっきは採用できない。また、リラクセー
ション値を向上させるための応力除去焼鈍し(ブルーイ
ング)をめっき後に行なうと、めっきと鋼線との界面に
脆弱な合金層が成長して鋼線の特性を劣化させる恐れが
ある。そして、この種のPC鋼撚り線は、予め亜鉛めっ
きされた素線を撚り合わせて形成しているものであるた
め、亜鉛めっき層が、撚り合わせ時における強大な圧力
を受けることで、めっき表面に傷が発生したり、めっき
層の厚さに薄い部分や厚い部分ができたりしており、結
果として、PC鋼撚り線そのものにおける防食性の低下
を避けられないことになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、第1には、低いリラクセーション値を維持しなが
ら、各素線そして撚り線全体としての防食性が高く、し
かも、撚り特有の傷や偏厚がなくて、コンクリートとの
密着性及び引抜き力が強化されている低リラクセーショ
ン亜鉛めっきPC鋼撚り線を、第2には、この撚り線を
効率良く量産可能な低リラクセーション亜鉛めっきPC
鋼撚り線の製造方法および製造装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した課題を
達成するため、低リラクセーション亜鉛めっきPC鋼撚
り線では、所望撚り形状の各素線における亜鉛めっき層
が、70〜700g/mのめっき付着量に、めっき時
の一時的な撚り戻し中に電気めっきされて形成されてい
ることを特徴とする。そして、低リラクセーション亜鉛
めっきPC鋼撚り線の製造方法では、予め所望撚り形状
に撚り合わせてある未めっき撚り線を撚り戻して、この
撚り戻し状態で各素線表面に防食金属としての亜鉛めっ
き層を70〜700g/mのめっき付着量のものに電
気めっきして形成するめっき工程、この個別且つ同時に
めっきされた各素線からなる撚り線を前記撚り形状に整
える矯正工程、以上の工程順を経て製造するようにした
ことを特徴とする。また、低リラクセーション亜鉛めっ
きPC鋼撚り線の製造装置では、予め所望撚り形状に撚
り合わせてある未めっき撚り線に防食金属としての亜鉛
めっき層を電気めっき可能なめっき要素と、このめっき
要素におけるめっき浴中に沈降していて、めっき浴中を
進行する未めっき撚り線の進行軸線と同軸線上を回転可
能な回転体の各素線通し口に各素線をそれぞれ通過させ
て撚り状態を一時的に撚り戻すことで、この撚り戻し中
の各素線表面に前記亜鉛めっき層を電気めっき可能にし
ている撚り開閉要素と、この個別且つ同時にめっきされ
た各素線からなる撚り線を前記撚り形状に整え可能な矯
正要素とからなることを特徴とする。
【0005】本発明における亜鉛めっき層の亜鉛付着量
は、70〜700g/mであり、下限の70g/m
を下回る場合には十分な耐食効果を得られない点で耐食
性が劣り、上限の700g/mを上回る場合では静的
特性の低リラクセーションを得られない。電気めっき作
業は、未めっき撚り線をめっき浴中の撚り開閉要素に通
すことで、撚り状態をめっき浴中において一時的に撚り
戻している間に行なわれる。このめっき浴中に配設され
る撚り開閉要素は、1〜複数であって良く、めっき回数
は1〜複数回になる。撚り開閉要素が複数である場合、
各要素は撚り線の進行軸線に沿い配設される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1には本発明の低リラクセーシ
ョン亜鉛めっきPC鋼撚り線における実施の1形態を例
示しており、亜鉛めっきPC鋼撚り線1は、所望撚り形
状のもので、各素線2には防食金属としての亜鉛からな
る亜鉛めっき層3をめっきして形成してある。亜鉛めっ
き層3は、めっき付着量が70〜700g/mのもの
で、所望の撚り形状から撚り戻されて再び当初の撚り形
状に整えられる間における一時的な撚り戻し状態下で電
気めっきされて形成されている。
【0007】図2には本発明の低リラクセーション亜鉛
めっきPC鋼撚り線の製造装置における実施の1形態を
例示しており、未めっき撚り線1aの繰り出し要素1
0、脱脂要素11、水洗い要素12、酸洗い要素13、
水洗い要素14、めっき要素15、水洗い要素16、乾
燥要素17、風冷要素18、矯正要素19、引き取り要
素20、巻取り要素21の順に配設されている。めっき
要素15は、めっき槽15a内のめっき浴15b中に撚
り開閉要素22を配設している。撚り開閉要素22は、
めっき槽15a内に支持体22aを垂設していて、この
支持体22aには回転体22bを、めっき浴15b中を
進行する未めっき撚り線1aの進行軸線と同軸線上を回
転可能に備えている。回転体22bは、未めっき撚り線
1aを形成している各素線2がそれぞれ通過可能な素線
通し口22cを等角度状に有していて、撚り線の進行に
伴い回転しつつ、めっき槽15a内に進行してきた未め
っき撚り線1aをめっき浴15b中で一時的に撚り戻し
て、各素線2がそれぞれ別個に同時にめっきされるよう
に案内可能にしてある。また、回転体22bは、引張り
力すなわち素線の進行方向への負荷が加わるため、数個
の鼓形状ロール22dで支持していて、撚り線の進行に
伴いスムーズに回転し得るようにしてある。
【0008】次に本発明の低リラクセーション亜鉛めっ
きPC鋼撚り線の製造方法における実施の1形態を、前
記した図2の製造装置を用いて説明する。用途に応じた
素線2をパテンティングして、酸洗いした後、所定の線
径まで伸線して、7本撚りの未めっき撚り線1aを撚り
整形する。次に、応力除去のため未めっき撚り線1aを
低温焼鈍中にストレッチングして、リラクセーション特
性が向上した未めっき撚り線1aを繰り出し要素10に
巻き取る。
【0009】然る後、繰り出し要素10から繰り出され
た未めっき撚り線1aは、脱脂要素11に進行して、前
工程で付着した潤滑材その他の汚れを除去される。この
脱脂工程における脱脂材としては、界面活性剤の溶液或
いは有機溶剤の液体または蒸気が使用される。揮発性の
有機溶剤が使用される場合には、次の水洗い要素12に
よる水洗い工程を省略することも可能である。
【0010】次いで、未めっき撚り線1aは、酸洗い要
素13に進行して、素線2の表面に形成されている酸化
被膜を溶解除去される。酸洗い要素13にて使用される
酸は、塩酸または硫酸の溶液で、硫酸溶液が用いられる
場合には単に浸漬することによって酸化被膜を溶解除去
する以外にも電解処理によって素線2の表面を清浄にす
る方法も可能で、更には塩酸溶液にて洗浄された後に硫
酸溶液の中で電解処理する工程を選択することも可能で
ある。各工程の間には水洗い要素を設けて、全工程の薬
液が次工程に混入しないように配慮する必要がある。
【0011】酸洗い工程で表面を清浄に整えられた未め
っき撚り線1aはめっき要素15に進行して、めっき槽
15a内におけるめっき浴15b中の回転体22bの素
線通し口22cを各素線2が通過する過程で一時的に撚
り戻され、この撚り戻し中に各素線2表面に亜鉛めっき
層3をそれぞれ別個に同時に電気めっきされる。この防
食金属としての亜鉛めっき層3は、70〜700g/m
のめっき付着量のものに電気めっきされて形成され
る。亜鉛めっき層3の厚さすなわちめっき付着量の調整
は、整流器から供される電流と、めっき槽15a中で電
解を受ける時間によって調整される。回転体22bは撚
り線の進行に伴い回転しながら、撚り線を一時的に撚り
戻して、張力の増大及びめっき面の傷発生を抑止する。
【0012】電気めっきされた素線2からなる撚り線1
は、水洗いされて電解液を十分に洗い落とされた後に、
乾燥要素17に進行して、100〜300℃の気流中で
1〜5分間乾燥される。水分を乾燥除去された撚り線1
は、風冷要素18に進行して、常温近くまで風冷されて
冷却され、次いで、矯正要素19で撚り状態を当初の撚
り形状に整えられた後に、引き取り要素20を経て巻き
取り要素21に巻き取られる。こうして、リラクセーシ
ョン値が低くて、しかも、防食性が高い亜鉛めっきPC
鋼撚り線1を製造した。
【0013】表1は、低リラクセーションPC鋼撚り線
(7本撚り、15.2mm)を本発明によるめっき工程
にてめっきして、各素線における平均めっき付着量が4
12g/mの亜鉛めっきPC項より線を得て、JIS
Z2276−2000に順じたリラクセーション試験に
よりめっき前及び後のリラク値を測定した結果を示して
いる。
【0014】
【表1】 そして、各々の素線におけるめっきの外観は傷や偏厚の
無い均一なものであった。
【0015】前記した製造装置及び製造方法において、
撚り開閉要素22は、各処理要素間に配設するのが理想
的であるが、多数配設することでめっきラインの張力が
増加し、また、めっき表面に傷を形成する原因ともなる
ため、最少配設数とするのが望ましい。
【0016】
【発明の効果】A.請求項1により、低いリラクセーシ
ョン値を維持しながら、各素線そして全体としての防食
性が高く、しかも、撚り特有の傷や偏厚がなくて、コン
クリートとの密着性及び引抜き力が強化されているの
で、その種の用途に有用である。 B.請求項2により、前記した撚り線を効率良く量産す
ることができる。 C.請求項3により、前記した撚り線を効率良く量産す
ることができる。そして、回転体が撚り線の進行に伴い
回転しながら、撚り線を一時的に撚り戻すため、撚り線
内部まで確実にめっきを施すことができ、また、めっき
面の傷発生防止に有効である。さらに、めっき付着量を
広範囲に調整することが可能で、製品の使途に適しため
っき付着量を選定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の低リラクセーション亜鉛めっきPC
鋼撚り線における実施の1形態を例示している断面図。
【図2】 本発明の低リラクセーション亜鉛めっきPC
鋼撚り線の製造方法を実施するのに採用した製造装置の
概略図。
【図3】 図2の(3)−(3)線に沿える拡大縦断面
図。
【図4】 図3の(4)−(4)線に沿える拡大縦断面
図。
【図5】 回転体の拡大斜視図。
【符号の説明】
1 亜鉛めっきPC鋼撚り線 1a 未めっき撚り線 2 素線 3 亜鉛めっき層 10 繰り出し要素 11 脱脂要素 12、14、16 水洗い要素 13 酸洗い要素 15 めっき要素 15a めっき槽 15b めっき浴 17 乾燥要素 18 風冷要素 19 矯正要素 20 引き取り要素 21 巻取り要素 22 撚り開閉要素 22a 支持体 22b 回転体 22c 素線通し口 22d 鼓形状ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B153 AA02 BB15 CC52 EE02 EE05 EE16 FF02 GG01 GG07 GG13 4K024 AA05 AB01 BA02 BB15 BC03 BC10 CB26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望撚り形状の各素線における亜鉛めっ
    き層が、70〜700g/mのめっき付着量に、めっ
    き時の一時的な撚り戻し中に電気めっきされて形成され
    ていることを特徴とする低リラクセーション亜鉛めっき
    PC鋼撚り線。
  2. 【請求項2】 予め所望撚り形状に撚り合わせてある未
    めっき撚り線を撚り戻して、この撚り戻し状態で各素線
    表面に防食金属としての亜鉛めっき層を70〜700g
    /mのめっき付着量のものに電気めっきして形成する
    めっき工程、この個別且つ同時にめっきされた各素線か
    らなる撚り線を前記撚り形状に整える矯正工程、以上の
    工程順を経て製造するようにしたことを特徴とする低リ
    ラクセーション亜鉛めっきPC鋼撚り線の製造方法。
  3. 【請求項3】 予め所望撚り形状に撚り合わせてある未
    めっき撚り線に防食金属としての亜鉛めっき層を電気め
    っき可能なめっき要素と、このめっき要素におけるめっ
    き浴中に沈降していて、めっき浴中を進行する未めっき
    撚り線の進行軸線と同軸線上を回転可能な回転体の各素
    線通し口に各素線をそれぞれ通過させて撚り状態を一時
    的に撚り戻すことで、この撚り戻し中の各素線表面に前
    記亜鉛めっき層を電気めっき可能にしている撚り開閉要
    素と、この個別且つ同時にめっきされた各素線からなる
    撚り線を前記撚り形状に整え可能な矯正要素とからなる
    ことを特徴とする低リラクセーション亜鉛めっきPC鋼
    撚り線の製造装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1988210A1 (en) * 2006-02-23 2008-11-05 Sumitomo (Sei) Steel Wire Corp. High-strength pc steel stranded wire, process for manufacturing the same, and concrete structure utilizing the wire

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1988210A1 (en) * 2006-02-23 2008-11-05 Sumitomo (Sei) Steel Wire Corp. High-strength pc steel stranded wire, process for manufacturing the same, and concrete structure utilizing the wire
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