JP2003034715A - 高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子 - Google Patents

高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】強い蛍光および/または優れた電荷輸送性を有
する高分子蛍光体 【解決手段】 固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換
算の数平均分子量が10 3〜108であり、下記式(1)
および式(2)で示される繰り返し単位を含む高分子蛍
光体。 (1) 〔ここで、R、R、RおよびRは、水素原子ま
たは置換基を示す。ただし、R、R、RおよびR
のうち少なくとも1つは、アルコキシ基等である。〕 −Ar− (2) 〔ここで、Arは、式(1)で示される基とは異なる
基であり、置換フェニレン基(アルコキシ基、アルコキ
シ基で置換されたアリール基、アリールオキシ基、およ
びアリールアルコキシ基以外の置換基を1個以上有す
る)等である。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子蛍光体およ
びそれを用いた高分子発光素子(以下、高分子LEDと
いうことがある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子量の蛍光材料(高分子蛍光体)は
低分子系のそれとは異なり溶媒に可溶で塗布法により発
光素子における発光層等を形成できることから種々検討
されている。高分子蛍光体の1つとして、ポリフェニレ
ン系重合体(繰り返し単位として置換または無置換のフ
ェニレンを有する重合体)が知られている。ポリフェニ
レン系重合体としては、例えば、特表平11―5022
48号公報には、オリゴフェニレンビニレンが開示され
ている。また、特開平11―246660には、無置換
ターフェニレン繰り返し単位とトリフェニルアミン二量
体繰り返し単位とからなるポリフェニレン系重合体が例
示されている。さらに、シンセティックメタルズ〔(S
yntehtic Metals)第102巻、106
0頁(1999年)〕には、2,5−ジアルコキシフェ
ニレンと、無置換フェニレンとからなる共重合体が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
公知の重合体からなる高分子蛍光体は、蛍光の強さまた
は電荷輸送性の点で、不十分であった。本発明の目的
は、強い蛍光および/または優れた電荷輸送性を有する
高分子蛍光体と、該高分子蛍光体を用いて、低電圧、高
効率で駆動できる高性能の高分子LEDを提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を解決すべく、鋭意検討した結果、固体状態で蛍光を有
し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108
あり、下記式(1)および式(2)で示される繰り返し
単位を含む高分子蛍光体が強い蛍光および/または優れ
た電荷輸送性を有し、該高分子蛍光体を用いて、低電
圧、高効率で駆動できる高性能の高分子LEDが得られ
ることを見出し、本発明に至った。
【0005】 (1) ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立
に水素原子または置換基を示す。ただし、R、R
およびRのうち少なくとも1つは、アルコキシ
基、アルコキシ基で置換されたアリール基、アリールオ
キシ基およびアリールアルコキシ基からなる群から選ば
れる基である。
【0006】−Ar− (2) ここで、Arは、式(1)で示される基とは異なる基
であり、置換フェニレン基(アルコキシ基、アルコキシ
基で置換されたアリール基、アリールオキシ基、および
アリールアルコキシ基以外の置換基を1個以上有す
る)、置換スチルベン基(アルコキシ基、アルコキシ基
で置換されたアリール基、アリールオキシ基、およびア
リールアルコキシ基からなる群から選ばれる基を1個ま
たは2個ベンゼン環上に有する)、ジスチルベン基、縮
合多環芳香族基、縮合多環複素環基、芳香族アミン基お
よび下記式(3)で示される基からなる群から選ばれた
基である。 −Ar−Ar−Ar− (3) (ここで、Ar、Ar、Arは、すべて式(1)
で示される基とは異なる基であり、それぞれ独立に、ア
リーレン基または2価の複素環基である。)〕
【0007】
【発明の実施の形態】
【0008】上記式(1)におけるR、R、R
よびRは、それぞれ独立に水素原子または置換基を示
す。但し R、R、RおよびRの少なくとも1
つは、アルコキシ基、アルコキシ基で置換されたアリー
ル基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基からな
る群から選ばれる基である。これらの酸素原子を含む置
換基を有することにより、本発明の高分子蛍光体は、強
い蛍光および/または電荷輸送性を有するとともに、適
度な溶解性を有し得る。
【0009】ここに、アルコキシ基は、直鎖、分岐また
は環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度で
あり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピル
オキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブ
トキシ基、t−ブトキシ基、ベンチルオキシ基、イソア
ミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキ
シ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチ
ルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ
基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキ
シ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、イソアミルオ
キシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エ
チルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメ
チルオクチルオキシ基が好ましい。
【0010】アルコキシ基で置換されたアリール基にお
いて、アリール基の炭素数は通常6〜60程度であり、
具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチ
ル基、9−アントリル基などが例示される。アルコキシ
基で置換されたアリール基としては、通常は、上記アル
コキシ基を置換基として有する上記アリール基であり、
具体的な例としては、C〜C12アルコキシフェニル
基(C〜C12は、炭素数1〜12であることを示
す。以下も同様である。)、ジーC〜C12アルコキ
シフェニル基、トリ−C〜C12アルコキシフェニル
基、C〜C12アルコキシナフチル基、ジーC〜C
12アルコキシナフチル基、C〜C12アルコキシア
ントリル基などが例示される。
【0011】アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜6
0程度であり、具体的には、フェノキシ基、C〜C
12アルコキシフェノキシ基、C〜C12アルキルフ
ェノキシ基、1―ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキ
シ基などが例示され、フェノキシ基、C〜C12アル
コキシフェノキシ基、C〜C12アルキルフェノキシ
基が好ましい。
【0012】アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7
〜60程度であり、具体的には、フェニル−C〜C
12アルコキシ基、C〜C12アルコキシフェニル−
〜C12アルコキシ基、C〜C12アルキルフェ
ニル−C〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C
〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C〜C12
ルコキシ基などが例示され、C〜C12アルコキシフ
ェニル−C〜C12アルコキシ基、C〜C12アル
キルフェニル−C〜C12アルコキシ基が好ましい。
【0013】式(1)のR、R、RおよびR
は、アルコキシ基、アルコキシ基で置換されたアリー
ル基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基以外の
置換基を有していてもよい。その置換基の例としては、
アルキル基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ基、アリール基(アルコキシ基で置換されて
いない)、アリールアルキル基、アリールアルケニル
基、アリールアルキニル基、アリールアミノ基、1価の
複素環基、シアノ基などが例示される。式(1)で示さ
れる繰り返し単位が複数の置換基を有する場合、それら
は同一であってもよいし、それぞれ異なっていてもよ
い。溶媒への溶解性を高めるためには、置換基を含めた
繰り返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましい。
【0014】ここにアルキル基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であ
り、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i
−プロピル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル
基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル
基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチ
ルオクチル基が好ましい。
【0015】アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状
のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、
具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチ
オ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブ
チルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、
オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチ
オ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基、ラウリルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、
ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシル
チオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基が好ましい。
【0016】アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であ
り、具体的には、メチルシリル基、エチルシリル基、プ
ロピルシリル基、 i−プロピルシリル基、ブチルシリ
ル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペン
チルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリ
ル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチ
ルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル
基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリ
ル基、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、
プロピルジメチルシリル基、 i−プロピルジメチルシ
リル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチル
シリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチ
ルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメ
チルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル
基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル
基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラ
ウリルジメチルシリル基などが挙げられ、ペンチルシリ
ル基、ヘキシルシリル基、オクチルシリル基、2−エチ
ルヘキシルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチ
ルオクチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキ
シルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2
−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、デシルジメチル
シリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル
基が好ましい。
【0017】アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアル
キルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であ
り、具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、
エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ
基、 i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−
ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ
基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプ
チルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシル
アミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−
ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙
げられ、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチ
ルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、デシルアミ
ノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基が好ましい。
【0018】アリール基は、芳香族炭化水素から、水素
原子1個を除いた原子団であり、炭素数は通常6〜60
程度であり、アルコキシ基で置換されていないアリール
基としては、具体的には、フェニル基、C〜C12
ルキルフェニル基(C〜C 12は、炭素数1〜12で
あることを示す。以下も同様である。)、1−ナフチル
基、2−ナフチル基などが例示され、フェニル基、C
〜C12アルキルフェニル基が好ましい。アリール基に
は、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環または縮合
環2個以上が直接またはビニレン等の基を介して結合し
たものが含まれる。
【0019】アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜
60程度であり、具体的には、フェニル−C〜C12
アルキル基、C〜C12アルコキシフェニル−C
アルキル基、C〜C12アルキルフェニル−C
〜C12アルキル基、1−ナフチル−C〜C12
ルキル基、2−ナフチル−C〜C12アルキル基など
が例示され、C〜C12アルコキシフェニル−C
12アルキル基、C 〜C12アルキルフェニル−C
〜C12アルキル基が好ましい。アリールアミノ基
は、炭素数は通常6〜60程度であり、フェニルアミノ
基、ジフェニルアミノ基、C〜C12アルコキシフェ
ニルアミノ基、ジ(C〜C 12アルコキシフェニル)
アミノ基、ジ(C〜C12アルキルフェニル)アミノ
基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基など
が例示され、C〜C 12アルキルフェニルアミノ基、
ジ(C〜C12アルキルフェニル)アミノ基が好まし
い。
【0020】1価の複素環基とは、複素環化合物から水
素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は通常
4〜60程度であり、好ましくは4〜20である。な
お、複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれな
い。ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合
物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸
素、硫黄、窒素、燐、硼素などのヘテロ原子を環内に含
むものをいう。具体的には、チエニル基、C〜C12
アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル
基、C〜C12アルキルピリジル基などが例示され、
チエニル基、C〜C12アルキルチエニル基、ピリジ
ル基、C〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
【0021】置換基の例のうち、アルキル鎖を含む置換
基においては、それらは直鎖、分岐または環状のいずれ
かまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でな
い場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル
基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、
4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示さ
れる。高分子蛍光体の溶媒への溶解性を高めるために
は、式(1)で示される繰り返し単位の置換基のうちの
1つ以上に環状または分岐のあるアルキル鎖が含まれる
ことが好ましい。また、2つのアルキル鎖の先端が連結
されて環を形成していてもよい。さらに、アルキル鎖の
一部の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられていてもよ
く、それらのヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原
子、窒素原子などが例示される。さらに、置換基の例の
うち、アリール基や複素環基をその一部に含む場合は、
それらがさらに1つ以上の置換基を有していてもよい。
【0022】式(1)で示される繰り返し単位の中で、
下記式(4)または式(5)で示される繰り返し単位が
好ましい。
【0023】 (4) ここで、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数
6〜60のアリール基、炭素数7〜60のアリールアル
キル基および炭素数4〜60の1価の複素環基からなる
群から選ばれる基を示す。これらの置換基の具体的な例
は、前記のとおりである。nは1〜4の整数を示す。n
が2以上の場合、複数あるORは同一でも異なってい
てもよい。
【0024】 (5) ここで、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜60のアリール基、炭素
数7〜60のアリールアルキル基、および炭素数4〜6
0の1価の複素環基からなる群から選ばれる基を示す。
これらの置換基の具体的な例は、前記のとおりである。
lは1〜5の整数を示す。mは1〜3の整数を示す。l
が2以上の場合、複数あるORは同一でも異なってい
てもよい。mが2以上の場合、複数あるORは同一で
も異なっていてもよい。〕
【0025】式(4)または式(5)で示される繰り返
し単位は、さらに、アルキル基、アルキルチオ基、アル
キルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリー
ルアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキ
ニル基、アリールアミノ基、1価の複素環基、シアノ基
などの置換基を有していてもよい。これらの置換基の具
体的な例は、前記のとおりである。
【0026】次に、式(2)で示される繰り返し単位に
ついて説明する。式(2)におけるArは、上記式
(1)で示される基とは異なる基であり、置換フェニレ
ン基(アルコキシ基、アルコキシ基で置換されたアリー
ル基、アリールオキシ基、およびアリールアルコキシ基
以外の置換基を1個以上有する)、置換スチルベン基
(アルコキシ基、アルコキシ基で置換されたアリール
基、アリールオキシ基、およびアリールアルコキシ基か
らなる群から選ばれる基を1個または2個ベンゼン環上
に有する)、ジスチルベン基、縮合多環芳香族基、縮合
多環複素環基、芳香族アミン基、または下記式(3)で
示される基からなる群から選ばれた基である。 −Ar−Ar−Ar− (3) (ここで、Ar、Ar、Arは、すべて式(1)
で示される基とは異なる基であり、それぞれ独立に、ア
リーレン基または2価の複素環基である。
【0027】ここで、置換フェニレン基は、アルコキシ
基、アルコキシ基で置換されたアリール基、アリールオ
キシ基、およびアリールアルコキシ基以外の置換基を1
個以上有する。該置換基としては、炭素数1〜20のア
ルキル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1
〜60のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキル
アミノ基、炭素数6〜60のアリール基(アルコキシ基
で置換されていない)、炭素数6〜60のアリールシリ
ル基、炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜
60のアリールアルキル基、炭素数7〜60のアリール
アルキルシリル基、炭素数7〜60のアリールアルキル
アミノ基、炭素数8〜60のアリールアルケニル基、炭
素数8〜60のアリールアルキニル基、炭素数4〜60
の1価の複素環基およびシアノ基などが例示される。こ
れらの置換基の具体的な例は、前記のとおりである。置
換フェニレン基としては、例えば、2−アルキルフェニ
レン基、2,3−ジアルキルフェニレン基、2,5−ジ
アルキルフェニレン基、2−アルキルチオフェニレン
基、2,3−ジアルキルチオフェニレン基、2,5−ジ
アルキルチオフェニレン基、2−アルキルシリルフェニ
レン基、2,3−ジアルキルシリルフェニレン基、2,
5−ジアルキルシリルフェニレン基、2−アルキルアミ
ノフェニレン基、2,3−ジアルキルアミノフェニレン
基、2,5−ジアルキルアミノフェニレン基、2−フェ
ニル−フェニレン基、2,3−ジフェニル−フェニレン
基、2,5−ジフェニル−フェニレン基、2−トリフェ
ニルシリル−フェニレン基、2,3−ジ(トリフェニル
シリル)−フェニレン基、2,5−ジ(トリフェニルシ
リル)−フェニレン基、2−トリフェニルアミノ−フェ
ニレン基、2,3−ジ(トリフェニルアミノ)−フェニ
レン基、2,5−ジ(トリフェニルアミノ)−フェニレ
ン基、2−フェニルアルキルフェニレン基、2,3−ジ
(フェニルアルキル)フェニレン基、2,5−ジ(フェ
ニルアルキル)フェニレン基、2−フェニルアルキルシ
リルフェニレン基、2,3−ジ(フェニルアルキルシリ
ル)フェニレン基、2,5−ジ(フェニルアルキルシリ
ル)フェニレン基、2−フェニルエテニルフェニレン
基、2,3−ジ(フェニルエテニル)フェニレン基、
2,5−ジ(フェニルエテニル)フェニレン基、2−チ
エニルフェニレン基、2,3−ジチエニルフェニレン
基、2,5−ジチエニルフェニレン基、2−シアノフェ
ニレン基、2,5−ジシアノフェニレン基などが挙げら
れる。
【0028】置換スチルベン基は、ベンゼン環上に、ア
ルコキシ基、アルコキシ基で置換されたアリール基、ア
リールオキシ基、およびアリールアルコキシ基からなる
群から選ばれる基を1個または2個有する。これらの置
換基の具体的な例は、前記のとおりである。置換スチル
ベン基としては、下記式(8)または(9)で示される基が
好ましい。
【0029】 (8) ここで、R13およびR16は、それぞれ独立に炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基お
よびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。これら
の置換基の具体的な例は、前記のとおりである。cおよ
びdは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。c+dは
1以上である。cが2以上の場合、複数あるR は同
一でも異なっていてもよい。dが2以上の場合、複数あ
るR16は同一でも異なっていてもよい。さらに、R
13およびR16のうち1個または2個は、アルコキシ
基、アルコキシ基で置換されたアリール基、アリールオ
キシ基、およびアリールアルコキシ基からなる群から選
ばれる基である。R14およびR15は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6
〜60のアリール基、炭素数7〜60のアリールアルキ
ル基、炭素数4〜60の1価の複素環基、およびシアノ
基からなる群から選ばれる基を示す。R13〜R16
いずれか2個が連結して環を形成していてもよい。これ
らの置換基の具体的な例は、前記のとおりである。さら
に、R13〜R16がアルキル鎖を含む基の場合は、該
アルキル鎖を構成するメチル基、メチレン基またはメチ
ン基の1つ以上がヘテロ原子で置き換えられていてもよ
い。
【0030】 (9) ここで、R17およびR20は、それぞれ独立に炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基お
よびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。これら
の置換基の具体的な例は、前記のとおりである。eは、
0〜5の整数を示す。fは、0〜3の整数を示す。eが
2以上の場合、複数あるR17は同一でも異なっていて
もよい。fが2以上の場合、複数あるR20は同一でも
異なっていてもよい。R18およびR19は、それぞれ
独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数6〜60のアリール基、炭素数7〜60のアリールア
ルキル基、炭素数4〜60の1価の複素環基、およびシ
アノ基からなる群から選ばれる基を示す。これらの置換
基の具体的な例は、前記のとおりである。R17〜R
20のいずれか2個が連結して環を形成していてもよ
い。さらに、R17〜R20がアルキル鎖を含む基の場
合は、該アルキル鎖を構成するメチル基、メチレン基ま
たはメチン基の1つ以上がヘテロ原子で置き換えられて
いてもよい。〕
【0031】ジスチルベン基は、中央にアリーレン基ま
たは2価の複素環基を有し、2個のフェニレン基との間
に、ビニレン基を有する基である。アリーレン基は、芳
香族炭化水素化合物から、水素原子2個を除いた原子団
である。また、2価の複素環基は、複素環化合物から、
水素原子2個を除いた原子団である。ジスチルベン基と
しては、式(12)で示される基が好ましい。
【0032】 (12) ここで、Arは、アリーレン基または2価の複素環基
である。R28およびR 33は、それぞれ独立に炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基ま
たはシアノ基を示す。これらの基の具体的な例は、前記
のAr〜Arの例と同様である。qおよびrは、そ
れぞれ独立に0〜4の整数を示す。qが2以上の場合、
複数あるR24は同一でも異なっていてもよい。rが2
以上の場合、複数あるR29は同一でも異なっていても
よい。R29、R30、R31およびR は、それぞ
れ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭
素数6〜60のアリール基、炭素数7〜60のアリール
アルキル基、炭素数4〜60の1価の複素環基またはシ
アノ基を示す。R28〜R33のいずれか2個が連結し
て環を形成していてもよい。さらに、R28〜R33
いずれか2個がアルキル鎖を含む基の場合は、該アルキ
ル鎖を構成するメチル基、メチレン基またはメチン基の
1つ以上がヘテロ原子で置き換えられていてもよい。
【0033】縮合多環芳香族基は、縮合多環芳香族化合
物から、水素原子2個を除いた原子団である。ここで、
Arで示される縮合多環芳香族化合物は、環に含まれ
る炭素原子数が通常6〜60程度であり、ベンゼン環が
2個から5個縮合した芳香族化合物が好ましい。具体的
には、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピ
レン、ペリレン、ナフタセン、ペンタセン、クリセン、
コロネンなどであり、ナフタレン、アントラセンが好ま
しい。溶解性の観点からは、少なくとも1つの置換基を
有していることが好ましい。縮合多環芳香族基の中で
は、下記式(7)で示される基が好ましい。
【0034】 (7) ここで、R11およびR12は、それぞれ独立に炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基お
よびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。これら
の置換基の具体的な例は、前記のとおりである。aおよ
びbは、それぞれ独立に0〜3の整数を示す。aが2以
上の場合、複数あるR11は同一でも異なっていてもよ
い。bが2以上の場合、複数あるR12は同一でも異な
っていてもよい。R11〜R12の2個以上が連結して
環を形成していてもよい。さらに、R11〜R12がア
ルキル鎖を含む基の場合は、該アルキル鎖を構成するメ
チル基、メチレン基またはメチン基の1つ以上がヘテロ
原子で置き換えられていてもよい。
【0035】溶解性の観点からは、a、bのいずれかが
0でないことが好ましい。
【0036】縮合多環複素環基は、縮合多環複素環化合
物から、水素原子2個を除いた原子団である。ここで、
Arで示される縮合多環複素環化合物は、2つ以上の
環が縮合した環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構
成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、
燐、硼素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。環
に含まれる炭素原子数は、6〜60程度が好ましく、よ
り好ましくは6〜30である。具体的には、キノリン、
キノキサリン、アクリジン、フェナントロリン、ベンゾ
キサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾキサジアゾー
ル、ベンゾチアジアゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾ
チオフェン、カルバゾールなどであり、キノリン、ベン
ゾキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、カルバゾー
ルが好ましい。溶解性の観点からは、少なくとも1つの
置換基を有していることが好ましい。
【0037】縮合多環複素環基の中では、下記式(10)
で示される基が好ましい。 (10) ここで、R21は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキル
チオ基、炭素数1〜60のアルキルシリル基、炭素数1
〜40のアルキルアミノ基、炭素数6〜60のアリール
基、炭素数6〜60のアリールオキシ基、炭素数6〜6
0のアリールシリル基、炭素数6〜60のアリールアミ
ノ基、炭素数7〜60のアリールアルキル基、炭素数7
〜60のアリールアルコキシ基、炭素数7〜60のアリ
ールアルキルシリル基、炭素数7〜60のアリールアル
キルアミノ基、炭素数8〜60のアリールアルケニル
基、炭素数8〜60のアリールアルキニル基、炭素数4
〜60の1価の複素環基およびシアノ基からなる群から
選ばれる基を示す。これらの置換基の具体的な例は、前
記のとおりである。gは、0〜2の整数を示す。gが2
の場合、複数あるR21は同一でも異なっていてもよ
い。複数のR21が連結して環を形成していてもよい。
さらに、R21がアルキル鎖を含む基の場合は、該アル
キル鎖を構成するメチル基、メチレン基またはメチン基
の1つ以上がヘテロ原子で置き換えられていてもよい。
は、OまたはSを示す。
【0038】芳香族アミン基は、アリール基が2個以上
置換したアミン化合物から、水素原子2個を除いた原子
団である。ここで、アリール基としては、フェニル基、
ナフチル基、アントリル基、フェナンスレニル基などが
例示される。これらアリール基は、1つ以上の置換基を
有していてもよい。これらの置換基の具体的な例は、前
記のとおりである。芳香族アミン基の中では、下記式
(6)で示される基が好ましい。
【0039】 (6) ここで、R、RおよびR10は、それぞれ独立に炭
素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキ
シ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜6
0のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミ
ノ基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60の
アリールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル
基、炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜6
0のアリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールア
ルコキシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル
基、炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素
数8〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60の
アリールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環
基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。こ
れらの置換基の具体的な例は、前記のとおりである。i
およびjは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。kは
0〜5の整数を示す。hは、1〜2の整数を示す。iが
2以上の場合、複数あるRは同一でも異なっていても
よい。hが1の場合は、トリフェニルアミン誘導体の構
造であり、hが2の場合は、N,N’−テトラフェニル
−フェニレンジアミン誘導体の構造となる。また、hが
1で式(6)の構造が2つ隣接している場合は、N,
N’−テトラフェニル−ベンジジン誘導体の構造とな
る。jが2以上の場合、複数あるRは同一でも異なっ
ていてもよい。kが2以上の場合、複数あるR10は同
一でも異なっていてもよい。R〜R10が連結して環
を形成していてもよい。さらに、R〜R10がアルキ
ル鎖を含む基の場合は、該アルキル鎖を構成するメチル
基、メチレン基またはメチン基の1つ以上がヘテロ原子
で置き換えられていてもよい。
【0040】中でも、iまたはjのうちいずれか、また
は両方が0でないことがより好ましい。
【0041】式(3)で示される基は、式(1)で示さ
れる基とは異なる基が、3個結合してなる基である。式
(3)のAr、Ar、Arは、それぞれ独立に、
アリーレン基または2価の複素環基である。Ar、A
、Arがすべてアリーレン基、または2価の複素
環基のいずれかであるよりは、1つまたは2つがアリー
レン基で残りが2価の複素環基である方が好ましい。こ
こで、アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原
子2個を除いた原子団である。また、2価の複素環基と
は、複素環化合物から、水素原子2個を除いた原子団で
ある。具体的には、フェニレン基、ナフタレンジイル
基、アントラセンジイル基、チエニレン基、フランジイ
ル基、ピリジンジイル基、キノリンジイル基、キノキサ
リンジイル基などが例示され、フェニレン基、ナフタレ
ンジイル基、アントラセンジイル基、チエニレン基が好
ましい。
【0042】式(3)で示される基としては、好ましく
は、式(10)の繰り返し単位の両隣に例えば、チエニレ
ン基、ナフタレンジイル基、式(1)で示される以外の
フェニル基等の繰り返し単位が連結してなる基が挙げら
れる。また、これら両隣の繰り返し単位は、前記した各
種置換基を有していてもよい。隣接する繰り返し単位を
含めた構造として、より具体的には、下記の構造が例示
される。
【0043】
【0044】また、式(3)で示される基としては、好
ましくは、式(11)の繰り返し単位が挙げられる。 (11) ここで、R22およびR23は、それぞれ独立に、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基お
よびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。これら
の置換基の具体的な例は、前記のとおりである。oおよ
びpは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。oが2の
場合、複数あるR22は同一でも異なっていてもよい。
pが2の場合、複数あるR23は同一でも異なっていて
もよい。R22、R23が連結して環を形成していても
よい。さらに、R22またはR23がアルキル鎖を含む
基の場合は、該アルキル鎖を構成するメチル基、メチレ
ン基またはメチン基の1つ以上がヘテロ原子で置き換え
られていてもよい。Xは、O、SまたはN−R24
SiR2526からなる群から選ばれる基を示す。X
、Xは、それぞれ独立にNまたはC−R27から選
ばれる基を示す。R24〜R27は、それぞれ独立に水
素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜60
のアリール基、炭素数7〜60のアリールアルキル基お
よび炭素数4〜60の1価の複素環基からなる群から選
ばれる基を示す。
【0045】式(11)で示される繰り返し単位の中央
の5員環の例としては、オキサジアゾール、トリアゾー
ル、チオフェン、フラン、シロールなどが挙げられる。
【0046】式(2)で示される繰り返し単位の中で、
上記式(6)〜式(12)で示される繰り返し単位が好
ましく、材料の耐久性の観点からは、式(6)、
(7)、(8)、(10)、(12)で示される繰り返
し単位がより好ましく、電荷輸送特性の優れたものが得
やすいという観点からは、式(6)、(10)で示され
る繰り返し単位が特に好ましい。
【0047】本発明の高分子蛍光体において、式(1)
で示される繰り返し単位の合計は通常、式(1)および
式(2)で示される繰り返し単位の合計の10モル%以
上90モル%以下であり、20モル%以上90モル%以
下であることがより好ましく、30モル%以上90モル
%以下であることがさらに好ましい。また、式(1)お
よび式(2)で示される繰り返し単位の合計が本発明の
高分子蛍光体が有する全繰り返し単位の50モル%以上
であることが、溶解性と蛍光特性の観点から好ましく、
60モル%以上がより好ましく、70モル%以上がさら
に好ましい。
【0048】本発明の高分子蛍光体は、蛍光特性や電荷
輸送特性を損なわない範囲で、式(1)および(2)で示
される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいても
よい。また、式(1)および(2)で示される繰り返し単
位や他の繰り返し単位が、非共役の単位で連結されてい
てもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役部分が含ま
れていてもよい。結合構造としては、以下に示すもの、
以下示すものとビニレン基を組み合わせたもの、および
以下に示すもののうち2つ以上を組み合わせたものなど
が例示される。ここで、Rは前記のものと同じ置換基か
ら選ばれる基であり、Arは炭素数6〜60個の炭化水
素基を示す。
【0049】本発明の高分子蛍光体は、数平均分子量が
ポリスチレン換算で103〜108であり、より好ましく
は、10〜10であり、さらに好ましくは、2×1
〜10である。それらの重合度は、繰り返し構造
やその割合によっても変わる。成膜性の点から一般には
繰り返し構造の合計数が、好ましくは20〜1000
0、さらに好ましくは30〜10000、特に好ましく
は50〜5000である。
【0050】また、薄膜からの発光を利用するので該高
分子蛍光体は、固体状態で蛍光を有するものが好適に用
いられる。
【0051】また、本発明の高分子蛍光体は、ランダ
ム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよい
し、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロ
ック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光
の量子収率の高い高分子蛍光体を得る観点からは繰り返
しの規則性は低い方が好ましく、例えば、交互共重合体
よりもランダム共重合体が好ましい。交互共重合体を得
るためには、通常2種類の重合活性基をそれぞれ有する
モノマーを同時に用いなくてはならないのに対し、ラン
ダム共重合体においては、1種類の重合活性基を有する
複数のモノマーを所望の比率で仕込んで重合させればよ
く、合成も容易である。さらに完全なランダム共重合体
よりも、ブロック性を帯びたランダム共重合体や不均一
なサイズのブロックからなるブロック共重合体、あるい
はグラフト共重合体がより好ましい。主鎖に枝分かれが
あり、末端部が3つ以上ある場合も含まれる。また、規
則正しく成長したデンドリマーや、ランダムな分岐が起
こっている構造も含まれる。
【0052】本発明の高分子蛍光体の末端基は、重合活
性基がそのまま残っていると、素子にしたときの発光特
性や寿命が低下する可能性があるので、安定な基で保護
されていてもよい。主鎖の共役構造と連続した共役結合
を有しているものが好ましく、例えば、炭素―炭素単結
合やビニレン基を介してアリール基または複素環基と結
合している構造が例示される。具体的には、特開平9−
45478号公報の化10に記載の置換基等が例示され
る。
【0053】該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、
クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、テト
ラリン、デカリン、n−ブチルベンゼンなどが例示され
る。高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこ
れらの溶媒に0.1重量%以上溶解させることができ
る。
【0054】これらの高分子蛍光体を高分子LEDの発
光材料として用いる場合、その純度が発光特性に影響を
与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結
晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましく、
また合成後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別
等の純化処理をすることが好ましい。なお、本発明の高
分子蛍光体は、発光材料として用いることができるだけ
でなく、有機半導体材料、光学材料、あるいはドーピン
グにより導電性材料として用いることもできる。
【0055】次に、本発明の高分子蛍光体の製造方法に
ついて説明する。本発明の高分子蛍光体の製造方法とし
ては、主鎖にビニレン基を有する場合には、例えば特開
平5−202355号公報に記載の方法が挙げられる。
すなわち、アルデヒド基を有する化合物とホスホニウム
塩基を有する化合物との、もしくはアルデヒド基とホス
ホニウム塩基とを有する化合物のWittig反応によ
る重合、ビニル基を有する化合物とハロゲン基を有する
化合物との、もしくはビニル基とハロゲン基とを有する
化合物のHeck反応による重合、アルデヒド基を有す
る化合物とアルキルホスホネート基を有する化合物と
の、もしくはアルデヒド基とアルキルホスホネート基と
を有する化合物のHorner−Wadsworth−
Emmons法による重合、ハロゲン化メチル基を2つ
あるいは2つ以上有する化合物の脱ハロゲン化水素法に
よる重縮合、スルホニウム塩基を2つあるいは2つ以上
有する化合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、ア
ルデヒド基を有する化合物とアセトニトリル基を有する
化合物との、もしくはアルデヒド基とアセトニトリル基
とを有する化合物のKnoevenagel反応による
重合などの方法、アルデヒド基を2つあるいは2つ以上
有する化合物のMcMurry反応による重合などの方
法が例示される。
【0056】また、主鎖にビニレン基を有しない場合に
は、例えば該当するモノマーからSuzukiカップリ
ング反応により重合する方法、Grignard反応に
より重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方
法、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化
学的に酸化重合する方法、あるいは適当な脱離基を有す
る中間体高分子の分解による方法などが例示される。こ
れらのうち、 Wittig反応による重合、Heck
反応による重合、Horner−Wadsworth−
Emmons法による重合、Knoevenagel反
応による重合、およびSuzukiカップリング反応に
より重合する方法、Grignard反応により重合す
る方法、Ni(0)触媒により重合する方法が、構造制
御がしやすいので好ましい。具体的には、モノマーとな
る、反応性置換基を複数有する化合物を、必要に応じ、
有機溶媒に溶解し、例えばアルカリや適当な触媒を用
い、有機溶媒の融点以上沸点以下で、反応させることが
できる。例えば、“オルガニック リアクションズ(O
rganic Reactions)”,第14巻,2
70−490頁,ジョンワイリー アンド サンズ(J
ohn Wiley&Sons,Inc.),1965
年、“オルガニック リアクションズ(Organic
Reactions)”,第27巻,345−390
頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wi
ley&Sons,Inc.),1982年、“オルガ
ニック シンセシス(Organic Synthes
es)”,コレクティブ第6巻(Collective
Volume VI),407−411頁,ジョンワ
イリー アンド サンズ(John Wiley&So
ns,Inc.),1988年、ケミカル レビュー
(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(19
95年)、ジャーナル オブ オルガノメタリック ケ
ミストリー(J.Organomet.Chem.),
第576巻,147頁(1999年)、ジャーナル オ
ブ プラクティカル ケミストリー(J.Prakt.
Chem.),第336巻,247頁(1994年)、
マクロモレキュラー ケミストリー マクロモレキュラ
ー シンポジウム(Makromol.Chem.,M
acromol.Symp.),第12巻,229頁
(1987年)などに記載の公知の方法を用いることが
できる。
【0057】有機溶媒としては、用いる化合物や反応に
よっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用
いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で
反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処
理を行うことが好ましい。(但し、Suzukiカップ
リング反応のような水との2相系での反応の場合にはそ
の限りではない。)
【0058】反応させるために適宜アルカリや適当な触
媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すれば
よい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十
分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混
合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素などの不
活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは
触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶
液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
【0059】より具体的に、反応条件について述べる
と、Wittig反応、Horner反応、Knoev
engel反応などの場合は、モノマーの官能基に対し
て当量以上、好ましくは1〜3当量のアルカリを用いて
反応させる。アルカリとしては、特に限定されないが、
例えば、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−
ブトキシド、ナトリウムエチラート、リチウムメチラー
トなどの金属アルコラートや、水素化ナトリウムなどの
ハイドライド試薬、ナトリウムアミド等のアミド類等を
用いることができる。溶媒としては、 N、N−ジメチ
ルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ト
ルエン等が用いられる。反応の温度は、通常は室温から
150℃程度で反応を進行させることができる。反応時
間は、例えば、5分間〜40時間であるが、十分に重合
が進行する時間であればよく、また反応が終了した後に
長時間放置する必要はないので、好ましくは10分間〜
24時間である。反応の際の濃度は、希薄すぎると反応
の効率が悪く、濃すぎると反応の制御が難しくなるの
で、約0.01wt%〜溶解する最大濃度の範囲で適宜
選択すればよく、通常は、0.1wt%〜20wt%の
範囲である。Heck反応の場合は、パラジウム触媒を
用い、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で、モノマ
ーを反応させる。N、N−ジメチルホルムアミドやN−
メチルピロリドンなどの比較的沸点の高い溶媒を用い、
反応温度は、80〜160℃程度、反応時間は、1時間
から100時間程度である。
【0060】Suzukiカップリング反応の場合は、
触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェ
ニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用
い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等
の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セ
シウムなどの無機塩をモノマーに対して当量以上、好ま
しくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液
として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、
N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシ
エタン、テトラヒドロフランなどが例示される。溶媒に
もよるが50〜160℃程度の温度が好適に用いられ
る。溶媒の沸点近くまで昇温し、環流させてもよい。反
応時間は1時間から200時間程度である。
【0061】Grignard反応の場合は、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンなど
のエーテル系溶媒中でハロゲン化物と金属Mgとを反応
させてGrignard試薬溶液とし、これと別に用意
したモノマー溶液とを混合し、ニッケルまたはパラジウ
ム触媒を過剰反応に注意しながら添加した後に昇温して
環流させながら反応させる方法が例示される。Grig
nard試薬はモノマーに対して当量以上、好ましくは
1〜1.5当量、より好ましくは1〜1.2当量用い
る。これら以外の方法で重合する場合も、公知の方法に
従って反応させることができる。
【0062】次に、本発明の高分子LEDについて説明
する。本発明の高分子LEDは陽極および陰極からなる
電極間に発光層を有する高分子LEDであり、該発光層
中が本発明の高分子蛍光体を含むものである。また、本
発明の高分子LEDとしては、陰極と発光層との間に、
電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と発光層との間
に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰極と発光層と
の間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間
に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙げられる。
さらに本発明の高分子LEDとしては、少なくとも一方
の電極と発光層との間に該電極に隣接して導電性高分子
を含む層を設けたもの、少なくとも一方の電極と発光層
との間に該電極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設
けたものも挙げられる。
【0063】本発明の高分子LEDとして、具体的に
は、以下のa)〜d)の構造が例示される。 a)陽極/発光層/陰極 b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極 c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極 d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極 (ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示
す。以下同じ。)
【0064】ここで、発光層とは、発光する機能を有す
る層であり、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有
する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を
有する層である。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称
して電荷輸送層と呼ぶ。発光層、正孔輸送層、電子輸送
層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。
【0065】また、電極に隣接して設けた電荷輸送層の
うち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、
素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷
注入層(正孔注入層、電子注入層)と一般に呼ばれるこ
とがある。
【0066】さらに電極との密着性向上や電極からの電
荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入
層又は膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、また、
界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や
発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。積
層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発
光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
【0067】本発明において、電荷注入層(電子注入
層、正孔注入層)を設けた高分子LEDとしては、陰極
に隣接して電荷注入層を設けた高分子LED、陽極に隣
接して電荷注入層を設けた高分子LEDが挙げられる。
例えば、具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられ
る。 e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極 f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極 g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極 h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極 i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極 j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入
層/陰極 k)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/陰極 l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極 m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入
層/陰極 n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/陰極 o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入
層/陰極 p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/電荷注入層/陰極
【0068】電荷注入層の具体的な例としては、導電性
高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、
陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間
の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰
極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送
層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を
有する材料を含む層などが例示される。
【0069】上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の
場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm
以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画
素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/c
m以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/
cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。通常は
該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上10
3S/cm以下とするために、該導電性高分子に適量の
イオンをドープする。
【0070】ドープするイオンの種類は、正孔注入層で
あればアニオン、電子注入層であればカチオンである。
アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオ
ン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン
酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチ
ウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テト
ラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。電荷注
入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであ
り、2nm〜50nmが好ましい。
【0071】電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接す
る層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリ
ンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導
体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビ
ニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよ
びその誘導体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキ
ノキサリンおよびその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖
または側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタ
ロシアニン(銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが
例示される。
【0072】膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易
にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料とし
ては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙
げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LE
Dとしては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を
設けた高分子LED、陽極に隣接して膜厚2nm以下の
絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。
【0073】具体的には、例えば、以下のq)〜ab)の
構造が挙げられる。 q)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/陰極 r)陽極/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 s)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/膜厚2n
m以下の絶縁層/陰極 t)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/陰極 u)陽極/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁
層/陰極 v)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 w)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送
層/陰極 x)陽極/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁
層/陰極 y)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送
層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 z)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/電子輸送層/陰極 aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2n
m以下の絶縁層/陰極 ab)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
【0074】高分子LED作成の際に、これらの有機溶
媒可溶性の高分子蛍光体を用いることにより、溶液から
成膜する場合、この溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去
するだけでよく、また電荷輸送材料や発光材料を混合し
た場合においても同様な手法が適用でき、製造上非常に
有利である。溶液からの成膜方法としては、スピンコー
ト法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、
グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワ
イアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコー
ト法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット
印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いる
ことができる。
【0075】発光層の膜厚としては、用いる材料によっ
て最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値とな
るように選択すればよいが、例えば1nmから1μmで
あり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好
ましくは5nm〜200nmである。
【0076】本発明の高分子LEDにおいては、発光層
に上記高分子蛍光体以外の発光材料を混合して使用して
もよい。また、本願発明の高分子LEDにおいては、上
記高分子蛍光体以外の発光材料を含む発光層が、上記高
分子蛍光体を含む発光層と積層されていてもよい。
【0077】該発光材料としては、公知のものが使用で
きる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導体、
アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしくはそ
の誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、
シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンもし
くはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェ
ニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、またはテ
トラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを用い
ることができる。
【0078】具体的には、例えば特開昭57−5178
1号、同59−194393号公報に記載されているも
の等、公知のものが使用可能である。なお、発光層は、
本発明の高分子蛍光体を含んでいればよく、公知の高分
子または低分子の電荷輸送材料と混合されていてもよ
い。電荷輸送材料としては、以下の正孔輸送層や電子輸
送層に用いられるものを用いてもよい。さらに、発光機
能を損なわない範囲で、発光層に、発光や電荷輸送機能
を有していない有機材料または無機材料が混合されてい
てもよい。
【0079】本発明の高分子LEDが正孔輸送層を有す
る場合、使用される正孔輸送材料としては、ポリビニル
カルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくは
その誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有する
ポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールア
ミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン
誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフ
ェンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘
導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘
導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もし
くはその誘導体などが例示される。
【0080】具体的には、該正孔輸送材料として、特開
昭63−70257号公報、同63−175860号公
報、特開平2−135359号公報、同2−13536
1号公報、同2−209988号公報、同3−3799
2号公報、同3−152184号公報に記載されている
もの等が例示される。
【0081】これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸
送材料として、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘
導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主
鎖に芳香族アミン基を有するポリシロキサン誘導体、ポ
リアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしく
はその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしく
はその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレ
ン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ま
しく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾールもしく
はその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖も
しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導
体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バ
インダーに分散させて用いることが好ましい。
【0082】ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導
体は、例えばビニルモノマーからカチオン重合またはラ
ジカル重合によって得られる。
【0083】ポリシランもしくはその誘導体としては、
ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、
1359頁(1989年)、英国特許GB230019
6号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方
法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特に
キッピング法が好適に用いられる。
【0084】ポリシロキサンもしくはその誘導体は、シ
ロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、
側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送材料の構造を有す
るものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族ア
ミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。
【0085】正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、
低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶
液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正
孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示され
る。
【0086】溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正
孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。
該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロ
エタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、
酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート
等のエステル系溶媒が例示される。
【0087】溶液からの成膜方法としては、溶液からの
スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビア
コート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコ
ート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、ス
プレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、
オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布
法を用いることができる。
【0088】混合する高分子バインダーとしては、電荷
輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に
対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分
子バインダーとして、ポリカーボネート、ポリアクリレ
ート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン
等が例示される。
【0089】正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料に
よって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値
となるように選択すればよいが、少なくともピンホール
が発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、
素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正
孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであ
り、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ま
しくは5nm〜200nmである。
【0090】本発明の高分子LEDが電子輸送層を有す
る場合、使用される電子輸送材料としては公知のものが
使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメ
タンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘
導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノ
ンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメ
タンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェ
ニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキ
ノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはそ
の誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導
体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオ
レンもしくはその誘導体等が例示される。
【0091】具体的には、特開昭63−70257号公
報、同63−175860号公報、特開平2−1353
59号公報、同2−135361号公報、同2−209
988号公報、同3−37992号公報、同3−152
184号公報に記載されているもの等が例示される。
【0092】これらのうち、オキサジアゾール誘導体、
ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもし
くはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしく
はその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘
導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフル
オレンもしくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフ
ェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキ
ノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリ
キノリンがさらに好ましい。
【0093】電子輸送層の成膜法としては特に制限はな
いが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着
法、または溶液もしくは溶融状態からの成膜による方法
が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの
成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融
状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用しても
よい。
【0094】溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電
子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させ
るものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロ
ホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶
媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸
ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶
媒が例示される。
【0095】溶液または溶融状態からの成膜方法として
は、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラ
ビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロー
ルコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート
法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印
刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等
の塗布法を用いることができる。
【0096】混合する高分子バインダーとしては、電荷
輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光
に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高
分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェ
ンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレ
ン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビ
ニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリ
アクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメ
タクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、または
ポリシロキサンなどが例示される。
【0097】電子輸送層の膜厚としては、用いる材料に
よって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値
となるように選択すればよいが、少なくともピンホール
が発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、
素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電
子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであ
り、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ま
しくは5nm〜200nmである。
【0098】本発明の高分子LEDを形成する基板は、
電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないも
のであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子
フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基
板の場合には、反対の電極が透明または半透明であるこ
とが好ましい。
【0099】本発明の高分子LEDにおいて、通常、陽
極および陰極からなる電極の少なくとも一方が透明また
は半透明であり、陽極側が透明または半透明であること
が好ましい。陽極の材料としては、導電性の金属酸化物
膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸
化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複
合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、
インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラス
を用いて作成された膜(NESAなど)や、金、白金、
銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキ
サイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、
メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリア
ニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはそ
の誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。陽極
の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜
選択することができるが、例えば10nmから10μm
であり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好
ましくは50nm〜500nmである。また、陽極上
に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導
体、導電性高分子、カーボンなどからなる層、あるいは
金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平
均膜厚2nm以下の層を設けてもよい。
【0100】本発明の高分子LEDで用いる陰極の材料
としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナ
ジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、
サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウ
ムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あ
るいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マ
ンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、
錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラフ
ァイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、
マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合
金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀
合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネ
シウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−
アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の
積層構造としてもよい。陰極の膜厚は、電気伝導度や耐
久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば
10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1
μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmで
ある。
【0101】陰極の作製方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート
法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導
電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ
化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層
を設けてもよく、陰極作製後、該高分子LEDを保護す
る保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期
安定的に用いるためには、素子を外部から保護するため
に、保護層および/または保護カバーを装着することが
好ましい。
【0102】該保護層としては、高分子化合物、金属酸
化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることが
できる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に
低透水率処理を施したプラスチック板などを用いること
ができ、該カバーを熱効果樹脂や光硬化樹脂で素子基板
と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペ
ーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを
防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのよう
な不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止するこ
とができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に
設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタ
メージを与えるのを抑制することが容易となる。これら
のうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好まし
い。
【0103】本発明の高分子LEDは、面状光源、セグ
メント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表
示装置のバックライト等として用いることができる。
【0104】本発明の高分子LEDを用いて面状の発光
を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように
配置すればよい。また、パターン状の発光を得るために
は、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設け
たマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に
厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極
のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成
する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを
形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるよ
うに配置することにより、数字や文字、簡単な記号など
を表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。
更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と
陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配
置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光
体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変
換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マ
ルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子
は、パッシブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合
わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示素子
は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カー
ナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーな
どの表示装置として用いることができる。さらに、前記
面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置の
バックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源
として好適に用いることができる。また、フレキシブル
な基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使
用できる。
【0105】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。ここで、重量平均分子量、数平均分子量について
は、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算
の平均分子量を求めた。
【0106】実施例1 <高分子蛍光体1の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン0.6
2g(1.13mmol)とN,N’―ジフェニル−
N,N’―ジ(3−メチルー4−ブロムフェニル)ベン
ジジン0.25g(0.37mmol)と2,2’−ビ
ピリジル0.55gとを反応容器に仕込んだ後、反応系
内をアルゴンガスで置換した。これに、あらかじめアル
ゴンガスでバブリングして、脱気したトルエン(脱水溶
媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.
96g加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で7時
間反応した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中で行
った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニ
ア水10ml/メタノール150ml/イオン交換水5
0ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次
に、この混合溶液を静置したところ、二層に分離した。
上層を回収し、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、
再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を乾燥し
た後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不
溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込
み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減
圧乾燥して、重合体0.22gを得た。得られた重合体
を高分子蛍光体1と呼ぶ。高分子蛍光体1のポリスチレ
ン換算数平均分子量は、1.7x10であり、ポリス
チレン換算重量平均分子量は1.3x10であった。
仕込みモノマーから推定されるポリマーの構造はランダ
ム共重合体で、繰り返し単位のモル比は、下式のとおり
である。 75 / 25
【0107】実施例2 <高分子蛍光体2の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼンとN,
N’―ジフェニル−N,N’―ジ(3−メチルー4−ブ
ロムフェニル)ベンジジンの仕込み比を1:1にした以
外は、実施例1と同様にして、重合体を得た。該重合体
を高分子蛍光体2と呼ぶ。高分子蛍光体2のポリスチレ
ン換算数平均分子量は、1.6x10であり、ポリス
チレン換算重量平均分子量は4.2x10であった。
仕込みモノマーから推定されるポリマーの構造はランダ
ム共重合体で、繰り返し単位のモル比は、下式のとおり
である。 50 / 50
【0108】実施例3 <高分子蛍光体3の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼンの代わ
りに1,4−ジブロモー2−(3,7−ジメチルオクチ
ルオキシ)ベンゼンを用いた以外は、実施例2と同様に
して、重合体を得た。該重合体を高分子蛍光体3と呼
ぶ。高分子蛍光体3のポリスチレン換算数平均分子量
は、1.6x10であり、ポリスチレン換算重量平均
分子量は3.5x10であった。仕込みモノマーから
推定されるポリマーの構造はランダム共重合体で、繰り
返し単位のモル比は、下式のとおりである。 50 / 50
【0109】実施例4 <高分子蛍光体4の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン0.4
1g(0.75mmol)と2,5−ビス(4−ブロム
フェニル)−1−オキサ−3,4−ジアゾール0.28
5g(0.75mmol)と2,2’−ビピリジル0.
55gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内をアルゴン
ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバ
ブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶
媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.
96g加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で7時
間反応した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中で行
った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニ
ア水10ml/メタノール150ml/イオン交換水5
0ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次
に、この混合溶液を静置したところ、二層に分離した。
上層を回収し、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、
再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を乾燥し
た後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不
溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込
み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減
圧乾燥して、重合体0.19gを得た。該重合体を高分
子蛍光体4と呼ぶ。高分子蛍光体4のポリスチレン換算
数平均分子量は、1.8x10であり、ポリスチレン
換算重量平均分子量は4.5x10であった。仕込み
モノマーから推定されるポリマーの構造はランダム共重
合体で、繰り返し単位のモル比は、下式のとおりであ
る。 50 / 50
【0110】実施例5 <高分子蛍光体5の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン0.4
1g(0.75mmol)と4,4’−ジブロモー2,
5−ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)スチルベン
0.488g(0.75mmol)と2,2’−ビピリ
ジル0.55gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内を
アルゴンガスで置換した。これに、あらかじめアルゴン
ガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン
(脱水溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液
に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
(0)を0.96g加え、室温で10分間攪拌した後、
60℃で7時間反応した。なお、反応は、アルゴンガス
雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、2
5%アンモニア水10ml/メタノール150ml/イ
オン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間
攪拌した。次に、この混合溶液を静置したところ、二層
に分離した。上層を回収し、この溶液をメタノール中に
そそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この
沈殿を乾燥した後、クロロホルムに溶解した。この溶液
を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール
中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。
この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.24gを得た。該
重合体を高分子蛍光体5と呼ぶ。高分子蛍光体5のポリ
スチレン換算数平均分子量は、7.3x10であり、
ポリスチレン換算重量平均分子量は2.1x10であ
った。仕込みモノマーから推定されるポリマーの構造は
ランダム共重合体で、繰り返し単位のモル比は、下式の
とおりである。 50 / 50
【0111】実施例6 <高分子蛍光体6の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン0.4
1g(0.75mmol)と1,4−ジブロモ−2−
(2−(4−ジフェニルアミノフェニル)エテニル) ベ
ンゼン0.379g(0.75mmol)と2,2’−
ビピリジル0.55gとを反応容器に仕込んだ後、反応
系内をアルゴンガスで置換した。これに、あらかじめア
ルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフ
ラン(脱水溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶
液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
(0)を0.96g加え、室温で10分間攪拌した後、
60℃で7時間反応した。なお、反応は、アルゴンガス
雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、2
5%アンモニア水10ml/メタノール150ml/イ
オン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間
攪拌した。次に、この混合溶液を静置したところ、二層
に分離した。上層を回収し、この溶液をメタノール中に
そそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この
沈殿を乾燥した後、クロロホルムに溶解した。この溶液
を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール
中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。
この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.05gを得た。該
重合体を高分子蛍光体6と呼ぶ。高分子蛍光体6のポリ
スチレン換算数平均分子量は、1.1x10であり、
ポリスチレン換算重量平均分子量は4.6x10であ
った。仕込みモノマーから推定されるポリマーの構造は
ランダム共重合体で、繰り返し単位のモル比は、下式の
とおりである。 50 / 50
【0112】実施例7 <高分子蛍光体7の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン0.4
1g(0.75mmol)と2,6−ジブロモ−1,5
−ジ(3、7−ジメチルオクチルオキシ)ナフタレン0.
365g(0.75mmol)と2,2’−ビピリジル
0.55gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内をアル
ゴンガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガス
でバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水
溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.
96g加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で7時
間反応した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中で行
った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニ
ア水10ml/メタノール150ml/イオン交換水5
0ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次
に、この混合溶液を静置したところ、二層に分離した。
上層を回収し、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、
再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を乾燥し
た後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不
溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込
み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減
圧乾燥して、重合体0.12gを得た。該重合体を高分
子蛍光体7と呼ぶ。高分子蛍光体7のポリスチレン換算
数平均分子量は、1.1x10であり、ポリスチレン
換算重量平均分子量は5.3x10であった。仕込み
モノマーから推定されるポリマーの構造はランダム共重
合体で、繰り返し単位のモル比は、下式のとおりであ
る。 50 / 50
【0113】実施例8 <高分子蛍光体8の合成>1,4−ジブロモー2,5−
ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン1.6
5g(3.0mmol)と4,4’−ジ(トリフルオロ
メチルスルホオキシ)−3,3’−ジエトキシスチルベ
ン1.69g(3.00mmol)と2,2’−ビピリ
ジル2.2gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内をア
ルゴンガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガ
スでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱
水溶媒)160mlを加えた。次に、この混合溶液に、
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を
3.84g加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で
7時間反応した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中
で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アン
モニア水40ml/メタノール600ml/イオン交換
水200ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌し
た。次に、この混合溶液を静置したところ、二層に分離
した。上層を回収し、この溶液をメタノール中にそそぎ
込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を
乾燥した後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過
し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそ
そぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈
殿を減圧乾燥して、重合体0.14gを得た。該重合体
を高分子蛍光体8と呼ぶ。高分子蛍光体8のポリスチレ
ン換算数平均分子量は、1.8x10であり、ポリス
チレン換算重量平均分子量は1.0x10であった。
仕込みモノマーから推定されるポリマーの構造はランダ
ム共重合体で、繰り返し単位のモル比は、下式のとおり
である。 50 / 50
【0114】実施例9 <高分子蛍光体9の合成>アルゴンガス雰囲気下にて、
1,4−ビス(プロピレンボロネート)−2,5−ジ
(3、7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン(321
mg、0.575mmol)、4,7−ジブロモ−ベン
ゾチアジアゾール(161mg、0.547mmo
l)、およびaliquat336(221mg)をト
ルエン(30ml)に溶解させ、これに炭酸カリウム
(238mg、1.73mmol)の水溶液(30m
l)を加えた。さらにテトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)バラジウム(1.27mg、1.09×10-6
mol)を加え、20時間加熱環流した。放冷後分液
し、有機層を水洗した。この有機層をメタノール(30
0ml)に滴下し、析出した沈殿を濾別した。シリカゲ
ルクロマトグラフィー(トルエン)にて精製し、重合体
を得た。次に、得られた重合体をトルエンに溶解させて
溶液とした。この溶液と25%アンモニア水とを密閉容
器中で混合し、室温で3時間攪拌した。静置してトルエ
ンと水に分離した後、分液してトルエン部分を回収し
た。この溶液をメタノール中へ添加して攪拌し、生じた
沈殿を濾別した。これをメタノールで洗浄した後、減圧
下、50℃で2時間乾燥して、重合体231mgを得
た。該重合体を高分子蛍光体9と呼ぶ。該高分子蛍光体
9のポリスチレン換算の数平均分子量は、2.6×10
であった。ポリスチレン換算重量平均分子量は7.6
x10であった。仕込みモノマーから推定されるポリ
マーの構造は交互共重合体で、繰り返し単位のモル比
は、下式のとおりである。 50 / 50
【0115】実施例10 <蛍光特性の評価>高分子蛍光体1の0.2wt%クロ
ロホルム溶液を石英上にスピンコートして高分子蛍光体
1の薄膜を作成した。この薄膜の蛍光スペクトルを、蛍
光分光光度計(日立製作所850)を用いて測定した。
同様にして、高分子蛍光体2〜9の蛍光スペクトルを測
定した。高分子蛍光体1〜9は、いずれも強い蛍光を有
しており、以下の表1の蛍光ピーク波長を示した。
【表1】
【0116】比較例1 <高分子蛍光体10の合成>1,4−ジブロモー2,5
−ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼンの代
わりに、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチル−フル
オレンを用いた以外は、実施例5と同様にして、重合体
を得た。該重合体を高分子蛍光体10と呼ぶ。高分子蛍
光体10のポリスチレン換算数平均分子量は、1.3x
10であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は4.
5x10であった。仕込みモノマーから推定されるポ
リマーの構造はランダム共重合体で、繰り返し単位のモ
ル比は、下式のとおりである。 50 / 50
【0117】実施例11 <蛍光強度の比較>高分子蛍光体5または10の0.2
wt%クロロホルム溶液を石英上にスピンコートして高
分子蛍光体5または10の薄膜をそれぞれ作成した。こ
れらの薄膜の紫外可視吸収スペクトルと蛍光スペクトル
とを、それぞれ紫外可視吸収分光光度計(日立製作所U
V3500)および蛍光分光光度計(日立製作所85
0)を用いて測定した。蛍光強度の算出には、350n
mで励起した時の蛍光スペクトルを用いた。横軸に波数
をとってプロットした蛍光スペクトルの面積を、350
nmでの吸光度で割ることにより蛍光強度の相対値を求
めた。実施例5で得た高分子蛍光体5の蛍光強度の相対
値は8.8であったが、比較例1で得た高分子蛍光体1
0の蛍光強度の相対値は6.0であった。
【0118】実施例12 <ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)の合成>モノ
マーとして、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチル−
フルオレンのみを用いた以外は、実施例5と同様にし
て、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)を得た。得
られたポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)のポリス
チレン換算数平均分子量は、4.3x10であり、ポ
リスチレン換算重量平均分子量は1.1x10であっ
た。 <素子の作成および評価>スパッタ法により150nm
の厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレ
ンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶
液(バイエル社、Baytron)を用いてスピンコー
トにより50nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で
120℃で10分間乾燥した。次に、上記で得たポリ
(9,9−ジオクチルフルオレン)と、高分子蛍光体1
を50:50の重量比で混合し、合計1.5wt%とな
るように調製したトルエン溶液を用いてスピンコートに
より約100nmの厚みで成膜した。さらに、これを減
圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極バッファー層とし
て、フッ化リチウムを0.4nm、陰極として、カルシ
ウムを25nm、次いでアルミニウムを40nm蒸着し
て、高分子LEDを作製した。蒸着のときの真空度は、
すべて1〜8×10-6Torrであった。得られた素子
に電圧を引加することにより、高分子蛍光体1からのE
L発光が得られた。EL発光の強度は電流密度にほぼ比
例していた。該素子は、約3.1Vで輝度が1cd/m
を越え、発光効率は最高0.94cd/A、最高輝度
は6920cd/mを示した。
【0119】実施例13 <素子の作成および評価>ポリ(9,9−ジオクチルフ
ルオレン)と高分子蛍光体1を用いる代わりに、ポリ
(9,9−ジオクチルフルオレン)、高分子蛍光体1
0、高分子蛍光体5を63:27:10の重量比で混合
して用いた以外は、実施例12と同様にして高分子LE
Dを作製した。得られた素子に電圧を引加することによ
り、高分子蛍光体3からのEL発光が得られた。EL発
光の強度は電流密度にほぼ比例していた。該素子は、約
4.2Vで輝度が1cd/mを越え、発光効率は最高
1.71cd/A、最高輝度は6087cd/mを示
した。
【0120】実施例14 <ポリ(9,9−ジイソアミルフルオレン−co−9,
9−ジオクチルフルオレン)の合成>モノマーとして、
2,7−ジブロモ−9,9−ジイソアミル−フルオレン
と2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチル−フルオレン
を1:1のモル比で用いた以外は、実施例5と同様にし
て、ポリ(9,9−ジイソアミルフルオレン−co−
9,9−ジオクチルフルオレン)を得た。得られたポリ
(9,9−ジイソアミルフルオレン−co−9,9−ジ
オクチルフルオレン)のポリスチレン換算数平均分子量
は、1.7x10であり、ポリスチレン換算重量平均
分子量は6.5x10であった。 <素子の作成および評価>ポリ(9,9−ジオクチルフ
ルオレン)と高分子蛍光体1を用いる代わりに、ポリ
(9,9−ジイソアミルフルオレン−co−9,9−ジ
オクチルフルオレン)、高分子蛍光体2、高分子蛍光体
8を63:27:10の重量比で混合して用いた以外
は、実施例12と同様にして高分子LEDを作製した。
得られた素子に電圧を引加することにより、高分子蛍光
体8からのEL発光が得られた。EL発光の強度は電流
密度にほぼ比例していた。該素子は、約3.9Vで輝度
が1cd/mを越え、発光効率は最高0.93cd/
A、最高輝度は6234cd/mを示した。
【0121】比較例2 <素子の作成および評価>ポリ(9,9−ジオクチルフ
ルオレン)と高分子蛍光体1を用いる代わりに、ポリ
(9,9−ジオクチルフルオレン)のみを用いた以外
は、実施例12と同様にして高分子LEDを作製した。
得られた素子に電圧を引加することにより、ポリ(9,
9−ジオクチルフルオレン)からのEL発光が得られ
た。EL発光の強度は電流密度にほぼ比例していた。該
素子は、約4.6Vで輝度が1cd/mを越え、発光
効率は最高0.09cd/A、最高輝度は749cd/
を示した。
【0122】
【発明の効果】本発明の高分子蛍光体は、強い蛍光およ
び/または優れた電荷輸送能を有しており、高分子LE
D用発光材料や電荷輸送材料として好適に用いることが
できる。また、本発明の高分子蛍光体は、レーザー用色
素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半
導体、導電性薄膜用材料として用いることもできる。さ
らに、該高分子蛍光体を用いた高分子LEDは、低電
圧、高効率で駆動できる高性能の高分子LEDである。
従って、該高分子LEDは、液晶ディスプレイのバック
ライトまたは照明用としての曲面状や平面状の光源、セ
グメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラ
ットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上岡 隆宏 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 AB06 DB03 4J032 BA07 BA12 BA13 BB06 CA03 CA12 CA14 CB05 CE03 CG03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算
    の数平均分子量が103〜108であり、下記式(1)お
    よび式(2)で示される繰り返し単位を含むことを特徴
    とする高分子蛍光体。 (1) 〔ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独
    立に水素原子または置換基を示す。ただし、R
    、RおよびRのうち少なくとも1つは、アルコ
    キシ基、アルコキシ基で置換されたアリール基、アリー
    ルオキシ基およびアリールアルコキシ基からなる群から
    選ばれる基である。〕 −Ar− (2) 〔ここで、Arは、式(1)で示される基とは異なる
    基であり、置換フェニレン基(アルコキシ基、アルコキ
    シ基で置換されたアリール基、アリールオキシ基、およ
    びアリールアルコキシ基以外の置換基を1個以上有す
    る)、置換スチルベン基(アルコキシ基、アルコキシ基
    で置換されたアリール基、アリールオキシ基、およびア
    リールアルコキシ基からなる群から選ばれる基を1個ま
    たは2個ベンゼン環上に有する)、ジスチルベン基、縮
    合多環芳香族基、縮合多環複素環基、芳香族アミン基ま
    たは下記式(3)で示される基である。 −Ar−Ar−Ar− (3) (ここで、Ar、ArおよびArは、式(1)で
    示される基とは異なる基であり、それぞれ独立に、アリ
    ーレン基または2価の複素環基である。)〕
  2. 【請求項2】上記式(1)で示される繰り返し単位の合
    計が、上記式(1)および式(2)で示される繰り返し
    単位の合計の10モル%以上90モル%以下であること
    を特徴とする請求項1記載の高分子蛍光体。
  3. 【請求項3】式(1)で示される繰り返し単位が、下記
    式(4)または式(5)で示される繰り返し単位である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の高分子蛍光
    体。 (4) 〔ここで、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
    数6〜60のアリール基、炭素数7〜60のアリールア
    ルキル基または炭素数4〜60の1価の複素環基を示
    す。nは1〜4の整数を示す。nが2以上の場合、複数
    あるORは同一でも異なっていてもよい。〕 (5) 〔ここで、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1
    〜20のアルキル基、炭素数6〜60のアリール基、炭
    素数7〜60のアリールアルキル基、炭素数4〜60の
    1価の複素環基からなる群から選ばれる基を示す。lは
    1〜5の整数を示す。mは1〜3の整数を示す。lが2
    以上の場合、複数あるORは同一でも異なっていても
    よい。mが2以上の場合、複数あるORは同一でも異
    なっていてもよい。〕
  4. 【請求項4】式(2)で示される繰り返し単位が、下記
    式(6)で示される繰り返し単位であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。 (6) 〔ここで、R、RおよびR10は、それぞれ独立に
    炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコ
    キシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜
    60のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルア
    ミノ基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60
    のアリールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル
    基、炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜6
    0のアリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールア
    ルコキシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル
    基、炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素
    数8〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60の
    アリールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環
    基またはシアノ基を示す。iおよびjは、それぞれ独立
    に0〜4の整数を示す。kは0〜5の整数を示す。h
    は、1〜2の整数を示す。iが2以上の場合、複数ある
    は同一でも異なっていてもよい。jが2以上の場
    合、複数あるRは同一でも異なっていてもよい。kが
    2以上の場合、複数あるR10は同一でも異なっていて
    もよい。〕
  5. 【請求項5】式(2)で示される繰り返し単位が、下記
    式(7)で示される繰り返し単位であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。 (7) 〔ここで、R11およびR12は、それぞれ独立に炭素
    数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
    基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
    のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
    基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
    リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
    炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
    アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
    キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
    炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
    〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
    ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基ま
    たはシアノ基を示す。aおよびbは、それぞれ独立に0
    〜3の整数を示す。aが2以上の場合、複数あるR11
    は同一でも異なっていてもよい。bが2以上の場合、複
    数あるR12は同一でも異なっていてもよい。〕
  6. 【請求項6】式(2)で示される繰り返し単位が、下記
    式(8)で示される繰り返し単位であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。 (8) 〔ここで、R13およびR16は、それぞれ独立に炭素
    数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
    基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
    のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
    基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
    リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
    炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
    アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
    キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
    炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
    〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
    ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基ま
    たはシアノ基を示す。cおよびdは、それぞれ独立に0
    〜4の整数を示す。c+dは1以上である。cが2以上
    の場合、複数あるR は同一でも異なっていてもよ
    い。dが2以上の場合、複数あるR16は同一でも異な
    っていてもよい。さらに、R13およびR16のうち1
    個または2個は、アルコキシ基、アルコキシ基で置換さ
    れたアリール基、アリールオキシ基、およびアリールア
    ルコキシ基からなる群から選ばれる基である。R14
    よびR15は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数6〜60のアリール基、炭素
    数7〜60のアリールアルキル基、炭素数4〜60の1
    価の複素環基またはシアノ基を示す。〕
  7. 【請求項7】式(2)で示される繰り返し単位が、下記
    式(9)で示される繰り返し単位であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。 (9) 〔ここで、R17およびR20は、それぞれ独立に炭素
    数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
    基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
    のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
    基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
    リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
    炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
    アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
    キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
    炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
    〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
    ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基ま
    たはシアノ基を示す。eは、0〜5の整数を示す。f
    は、0〜3の整数を示す。eが2以上の場合、複数ある
    17は同一でも異なっていてもよい。fが2以上の場
    合、複数あるR20は同一でも異なっていてもよい。R
    18およびR19は、それぞれ独立に、水素原子、炭素
    数1〜20のアルキル基、炭素数6〜60のアリール
    基、炭素数7〜60のアリールアルキル基、炭素数4〜
    60の1価の複素環基またはシアノ基を示す。〕
  8. 【請求項8】式(2)で示される繰り返し単位が、下記
    式(10)で示される繰り返し単位であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。 (10) 〔ここで、R21は、炭素数1〜20のアルキル基、炭
    素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキ
    ルチオ基、炭素数1〜60のアルキルシリル基、炭素数
    1〜40のアルキルアミノ基、炭素数6〜60のアリー
    ル基、炭素数6〜60のアリールオキシ基、炭素数6〜
    60のアリールシリル基、炭素数6〜60のアリールア
    ミノ基、炭素数7〜60のアリールアルキル基、炭素数
    7〜60のアリールアルコキシ基、炭素数7〜60のア
    リールアルキルシリル基、炭素数7〜60のアリールア
    ルキルアミノ基、炭素数8〜60のアリールアルケニル
    基、炭素数8〜60のアリールアルキニル基、炭素数4
    〜60の1価の複素環基またはシアノ基を示す。gは、
    0〜2の整数を示す。gが2の場合、複数あるR21
    同一でも異なっていてもよい。Xは、OまたはSを示
    す。〕
  9. 【請求項9】式(2)で示される繰り返し単位が、下記
    式(11)で示される繰り返し単位であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。 (11) 〔ここで、R22およびR23は、それぞれ独立に、炭
    素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキ
    シ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜6
    0のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミ
    ノ基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60の
    アリールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル
    基、炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜6
    0のアリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールア
    ルコキシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル
    基、炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素
    数8〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60の
    アリールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環
    基またはシアノ基を示す。oおよびpは、それぞれ独立
    に0〜4の整数を示す。oが2の場合、複数あるR22
    は同一でも異なっていてもよい。pが2の場合、複数あ
    るR23は同一でも異なっていてもよい。Xは、O、
    SまたはN−R24、SiR2526を示す。X
    よびXは、それぞれ独立にNまたはC−R27を示
    す。R24、R25、R26およびR27は、それぞれ
    独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数
    6〜60のアリール基、炭素数7〜60のアリールアル
    キル基または炭素数4〜60の1価の複素環基を示
    す。〕
  10. 【請求項10】式(2)で示される繰り返し単位が、下
    記式(12)で示される繰り返し単位であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。 (12) 〔ここで、Arは、アリーレン基または2価の複素環
    基である。R28およびR33は、それぞれ独立に炭素
    数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ
    基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜60
    のアルキルシリル基、炭素数1〜40のアルキルアミノ
    基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数6〜60のア
    リールオキシ基、炭素数6〜60のアリールシリル基、
    炭素数6〜60のアリールアミノ基、炭素数7〜60の
    アリールアルキル基、炭素数7〜60のアリールアルコ
    キシ基、炭素数7〜60のアリールアルキルシリル基、
    炭素数7〜60のアリールアルキルアミノ基、炭素数8
    〜60のアリールアルケニル基、炭素数8〜60のアリ
    ールアルキニル基、炭素数4〜60の1価の複素環基ま
    たはシアノ基を示す。qおよびrは、それぞれ独立に0
    〜4の整数を示す。qが2以上の場合、複数あるR28
    は同一でも異なっていてもよい。rが2以上の場合、複
    数あるR33は同一でも異なっていてもよい。R29
    30、R31およびR32は、それぞれ独立に、水素
    原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜60の
    アリール基、炭素数7〜60のアリールアルキル基、炭
    素数4〜60の1価の複素環基またはシアノ基を示
    す。〕
  11. 【請求項11】陽極および陰極からなる電極間に、発光
    層を有する高分子発光素子であって、該発光層が請求項
    1〜10のいずれかに記載の高分子蛍光体を含むことを
    特徴とする高分子発光素子。
  12. 【請求項12】少なくとも一方の電極と発光層との間に
    該電極に隣接して導電性高分子を含む層を設けたことを
    特徴とする請求項11記載の高分子発光素子。
  13. 【請求項13】少なくとも一方の電極と発光層との間に
    該電極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けたこと
    を特徴とする請求項11記載の高分子発光素子。
  14. 【請求項14】陰極と発光層との間に、該発光層に隣接
    して電子輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴と
    する請求項11〜13のいずれかに記載の高分子発光素
    子。
  15. 【請求項15】陽極と発光層との間に、該発光層に隣接
    して正孔輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴と
    する請求項11〜13のいずれかに記載の高分子発光素
    子。
  16. 【請求項16】陰極と発光層との間に、該発光層に隣接
    して電子輸送性化合物からなる層、および陽極と発光層
    との間に、該発光層に隣接して正孔輸送性化合物からな
    る層を設けたことを特徴とする請求項11〜13のいず
    れかに記載の高分子発光素子。
  17. 【請求項17】請求項11〜16のいずれかに記載の高
    分子発光素子を用いたことを特徴とする面状光源。
  18. 【請求項18】請求項11〜16のいずれかに記載の高
    分子発光素子を用いたことを特徴とするセグメント表示
    装置。
  19. 【請求項19】請求項11〜16のいずれかに記載の高
    分子発光素子を用いたことを特徴とするドットマトリッ
    クス表示装置。
  20. 【請求項20】請求項11〜16のいずれかに記載の高
    分子発光素子をバックライトとすることを特徴とする液
    晶表示装置。
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