JP2003034022A - テストパッチの印刷結果に基づく副走査送りの選択 - Google Patents

テストパッチの印刷結果に基づく副走査送りの選択

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JP2003034022A
JP2003034022A JP2001224613A JP2001224613A JP2003034022A JP 2003034022 A JP2003034022 A JP 2003034022A JP 2001224613 A JP2001224613 A JP 2001224613A JP 2001224613 A JP2001224613 A JP 2001224613A JP 2003034022 A JP2003034022 A JP 2003034022A
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Keigo Yamazaki
啓吾 山▲崎▼
Koichi Otsuki
幸一 大槻
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主走査および副走査を実行して印刷媒体上に
ドットを形成する印刷において印刷画像の品質を高め
る。 【解決手段】 まず、ユーザは、ステップS2で、それ
ぞれ異なるドット記録モードで印刷用紙上にテストパッ
チを印刷する。各ドット記録モードは、主走査のやり方
は同じであるが、各主走査の合間に行う副走査の送り量
が異なっている。各テストパッチは、淡シアン、淡マゼ
ンタ、イエロの3色のインクを使用して印刷される。ス
テップS4において、ユーザは、印刷されたテストパッ
チの中からもっとも一様に見えるものを選択する。その
後、ステップS6で、ユーザは、選択したテストパッチ
に付された番号を、コンピュータに入力する。このよう
に各ドット記録モードで実際に印刷を行ってドット記録
モードを選択することで、高品質な印刷を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主走査を行いつ
つ印刷媒体上にドットを形成することによって画像を印
刷する技術に関し、特に、主走査の合間に副走査を実行
する印刷において印刷画像の品質を高める技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
インクをヘッドから吐出するタイプのプリンタが広く普
及している。このようなプリンタの中には、主走査を行
いつつノズルからインク滴を吐出させ、主走査の合間に
副走査を行って、印刷媒体上にドットを形成して画像を
印刷するものがある。そのようなプリンタには、一定の
送り量の副走査を繰り返すものと、送り量の異なる副走
査の組み合わせを繰り返し実行するものとがあった。し
かし、いずれの場合も、副走査の送り量の設定は、一つ
に固定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】主走査および副走査を
実行して印刷媒体上にドットを形成する印刷において
は、プリンタの製造誤差や印刷用紙の質によっては、印
刷結果の品質が悪くなることがある。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、主走査および副
走査を実行して印刷媒体上にドットを形成する印刷にお
いて印刷画像の品質を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、ノズルからインク滴を吐出させ、印刷媒体上に着弾
させてドットを形成することにより印刷を行う印刷装置
において、所定の処理を行う。この印刷装置は、インク
滴を吐出するノズル群と、ノズル群と、印刷媒体と、の
少なくとも一方を移動させる主走査を行う主走査駆動部
と、ノズル群と、印刷媒体と、の少なくとも一方を主走
査の方向と交わる方向に移動させる副走査を行う副走査
駆動部と、外部からのデータ入力を受ける入力部と、各
部の制御を行う制御部と、を備える。
【0006】そのような印刷装置において、主走査の合
間に行う副走査の内容が互いに異なる複数のドット記録
モードで、印刷媒体上にそれぞれテストパッチを形成す
る。その後、テストパッチの中から一つのテストパッチ
を選択することにより、ドット記録モードを決定する。
このような態様とすることで、実際の印刷結果に基づい
て、もっとも印刷結果の品質が高くなるドット記録モー
ドを選択することができる。
【0007】また、一つの主走査ラインに含まれる複数
の画素を複数の異なる主走査で記録する印刷を行う場合
には、一つの主走査ラインに含まれるすべての画素を記
録するのに要する主走査の回数が互いに等しい複数のド
ット記録モードで、印刷媒体上にそれぞれテストパッチ
を形成することが好ましい。このような態様とすれば、
一つの主走査ラインに含まれるすべての画素を記録する
のに要する主走査の回数が互いに等しい複数のドット記
録モードの中から、一つの主走査ラインに含まれる画素
の記録順序、および各画素を記録するノズルの組み合わ
せの違いに起因する印刷結果の良悪を基準として、ドッ
ト記録モードを選択することができる。
【0008】なお、複数のドット記録モードは、副走査
の方向に連続する複数の画素がそれぞれ記録されるノズ
ルの組み合わせが、互いに異なるドット記録モードであ
ることが好ましい。このような態様とすれば、印刷結果
の品質が異なるドット記録モードの中から、ドット記録
モードを選択することができる。
【0009】なお、テストパッチを形成する際には、そ
れぞれ1種類の送り量の副走査を繰り返し実行する複数
のドット記録モードであって、送り量が互いに異なる複
数のドット記録モードで、印刷媒体上にそれぞれテスト
パッチを形成する態様とすることができる。また、その
場合には、送り量が互いに異なる複数のドット記録モー
ドは、送り量がほぼ等しいドット記録モードとすること
が好ましい。このような態様とすれば、どのドット記録
モードを選択しても、印刷速度が大きく変わるというこ
とがない。
【0010】また、テストパッチを形成する際には、複
数種類の送り量の副走査を含む単位副走査を繰り返し実
行する複数のドット記録モードであって、単位副走査が
含む複数種類の送り量の副走査の実行順序と、複数種類
の送り量と、の少なくとも一方が異なる複数のドット記
録モードで、印刷媒体上にそれぞれテストパッチを形成
する態様とすることもできる。そのような場合には、単
位副走査を繰り返し実行する複数のドット記録モード
は、単位副走査が含む副走査の送り量の平均値がほぼ等
しいドット記録モードとすることが好ましい。このよう
な態様とすれば、どのドット記録モードを選択しても、
印刷速度が大きく変わるということがない。
【0011】また、テストパッチを形成する際には、各
ドット記録モードにおいて、マゼンタ、シアンおよびイ
エロのインクでそれぞれドットを形成して、テストパッ
チを形成することが好ましい。このような態様とすれ
ば、カラー印刷における印刷結果の品質を反映しやすい
テストパッチを形成することができる。
【0012】なお、本発明は、以下に示すような種々の
態様で実現することが可能である。 (1)ドット記録モード決定方法、印刷方法、印刷制御
方法。 (2)印刷装置、印刷制御装置。 (3)印刷装置の製造方法。 (4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラム。 (5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体。 (6)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.実施形態の概要: B.第1実施例: B1.装置の構成: B2.ドット記録モード: B3.ドット記録モードの選択: C.第2実施例: D.第3実施例: E.変形例:
【0014】A.実施形態の概要:図1は、ドット記録
モードを決定する手順を示すフローチャートである。ま
ず最初に、ユーザは、ステップS2で、それぞれ異なる
ドット記録モードで印刷用紙上にテストパッチを印刷す
る。それぞれのドット記録モードは、主走査のやり方は
同じであるが、各主走査の合間に行う副走査の送り量が
異なっている。ただし、送り量が最も小さいドット記録
モードの送り量は、送り量が最も大きいドット記録モー
ドの送り量の90%以上である。また、各テストパッチ
は、淡シアン、淡マゼンタ、イエロの3色のインクを使
用して印刷される。このテストパッチは、理想的な印刷
状態では一様なグレーのテストパッチとして視認され
る。
【0015】ステップS4において、ユーザは、各ドッ
ト記録モードで印刷されたテストパッチの中からもっと
も一様なグレーに見えるテストパッチを選択する。その
後、ステップS6で、ユーザは、選択したテストパッチ
に付された番号を、コンピュータのユーザーインターフ
ェイス画面を通じてコンピュータに入力する。コンピュ
ータは、その番号をプリンタに送る。プリンタは後に印
刷指示を受けとると、ステップS6で入力された番号に
対応したドット記録モードにしたがって、画像を処理
し、印刷を実行する。このように各ドット記録モードで
実際に印刷を行ってドット記録モードを選択すること
で、高品質な印刷を行うことができる。
【0016】B.第1実施例: B1.装置の構成:図2は、本発明の実施例としてのイ
ンクジェットプリンタ20を備えた印刷システムの概略
構成図である。このプリンタ20は、紙送りモータ22
によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り
機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30
をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる
主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘ
ッドユニット60を駆動してインクの吐出およびドット
形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモー
タ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット6
0および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御
回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ5
6を介してコンピュータ88に接続されている。
【0017】キャリッジ30を往復動させる主走査送り
機構は、キャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸3
4と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト
36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位
置を検出する位置センサ39とを備えている。また、印
刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ2
2の回転を用紙搬送ローラ(図示せず)に伝達するギヤ
トレインを備える(図示せず)。用紙搬送ローラによっ
て、印刷用紙Pは、摺動軸34と垂直な方向、すなわ
ち、主走査の方向と交わる方向に搬送される。
【0018】図3は、制御回路40を中心としたプリン
タ20の構成を示すブロック図である。制御回路40
は、CPU41と、プログラマブルROM(P−RO
M)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを
記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備え
た算術論理演算回路として構成されている。この制御回
路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェース
を専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用
回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動して
インクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモー
タ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆
動回路54と、を備えている。I/F専用回路50は、
パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ
56を介してコンピュータ88から供給される印刷信号
PSを受け取ることができる。なお、CPU41は、P
−ROM43内に格納されたコンピュータプログラムを
実行することによって、後述するテストパッチ形成部4
1aとして機能する。
【0019】図4は、印刷ヘッド28に設けられた複数
列のノズルを示す説明図である。このプリンタ20は、
ブラック(K)、濃シアン(C)、淡シアン(LC)、
濃マゼンタ(M)、淡マゼンタ(LC)、イエロ(Y)
のインクをそれぞれ吐出するノズル列を備えている。そ
して、各ノズル列は96個のノズルを備えている。な
お、濃シアンと淡シアンとは、ほぼ同じ色相を有し、濃
度が異なるシアンインクである。濃マゼンタインクと淡
マゼンタインクも同様である。印刷ヘッド28は、主走
査において、図4に示す矢印MSの方向に搬送され、印
刷用紙Pは、副走査において、図4に示す矢印SSの方
向に搬送される。
【0020】図5は、制御回路40内の機能部を示すブ
ロック図である。制御回路40には、受信バッファ11
5、展開バッファ116、レジスタ117の各機能部が
用意されている。これらの機能部は、具体的には、制御
回路40内のCPU41によって制御されるRAM4
4、P−ROM43等により実現される(図3参照)。
また、図5には、I/F専用回路50、ヘッド駆動回路
52およびモータ駆動回路54の機能部としての主走査
部111、副走査部112を示している。
【0021】制御回路40では、プリンタドライバ88
aから転送された印刷信号PSをI/F専用回路50が
受け取り、それを受信バッファ115に一旦記憶する。
そして、受信バッファ115に記憶されたデータから1
パス分のデータが順次、展開バッファ116に送られ
る。なお、1回の主走査を「パス」と呼ぶ。例えば、各
主走査ラインが8回の主走査で記録される場合には、展
開バッファ116に送られるデータは、各主走査ライン
に含まれる画素8個に1個分のデータである。そして、
展開バッファ116には、一度の主走査においてドット
を記録される主走査ラインの分だけ、すなわち、一度の
主走査において使用される全ノズルの分だけ、そのよう
な各主走査ラインのドット形成情報のデータが送られ
る。
【0022】その後、展開バッファ116内のノズルの
1パス分、すなわち主走査ライン1本分のドット形成情
報から、各ノズルがドットを形成する順に、各ノズルの
1画素分のドット形成情報がまとめて取り出されて、レ
ジスタ117に送られる。レジスタ117では、その切
り出されたデータをシリアルデータに変換してヘッド駆
動回路52に送る。そして、ヘッド駆動回路52がその
シリアルデータに従ってヘッドを駆動して画像を印刷す
る。一方、展開バッファ116内の1パス分のデータか
らは、主走査の送り方を示すデータおよび副走査の送り
方を示すデータが取り出され、主走査部111および副
走査部112に送られる。そして、主走査部111およ
び副走査部112が、それらのデータに従ってヘッドの
主走査および印刷用紙の搬送を行う。
【0023】B2.ドット記録モード:図6は、第1の
ドット記録モードにおいて、印刷用紙上の主走査ライン
がどのように記録されるかを示す説明図である。図6に
おいては、左側に主走査ラインの番号が示されている。
また、図6の上側には、各主走査ラインを記録するため
のパスの番号が示されている。そして、縦の一列の升目
で印刷ヘッドを示し、印刷ヘッド上の各ノズルの位置
を、それぞれのノズルの番号で示している。図6におい
ては、説明を簡単にするために、各色のノズル列のう
ち、1列のみを示している。
【0024】図6に示すように、第1のドット記録モー
ドでは、主走査一回ごとに47ドットの送り量での副走
査が一回行われる。「1ドット」は副走査方向について
の各主走査ラインの間隔である。実際には、印刷用紙P
が印刷ヘッドに対して搬送されて両者の相対位置が変わ
るが、図6では、説明を簡単にするために、印刷ヘッド
が印刷用紙Pに対して矢印SS’の方向に移動するかの
ように表示している。なお、この矢印SS’は、図4に
おける矢印SSとは逆の向きを示している。以降、矢印
SSと矢印SS’は、ともに、図中において副走査方向
を示すために使用する。また、図6では、説明を簡単に
するために、副走査が一回行われるごとに印刷ヘッドを
右にずらして表示している。なお、本明細書では、各主
走査ラインの記録を説明する際には、印刷用紙Pが紙送
りモータ22によって送られる際の前端の方向を「上
方」と呼び、尾端の方向を「下方」と呼ぶ。この上下の
呼称は、図6の上下と一致している。
【0025】図6に示すように、第1のドット記録モー
ドにおいては、基本的に各主走査ライン上を2個のノズ
ルが通過する。例えば、第70ラインは、パスの早い順
にノズル#88,#41が通過する。以下、ノズル番号
には「#」を付すこととする。2個のノズルが通過する
主走査ラインに含まれる各画素は、その画素上を通過す
る2個のノズルのいずれかによって記録される。
【0026】これに対して、第51ライン、第55ライ
ン、第98ライン、第102ラインなどの主走査ライン
は、3個のノズルが通過する。第51ラインと第98ラ
インは、パスの早い順にノズル#95,#48,#1が
通過する。そして、第55ラインと第102ラインは、
パスの早い順にノズル#96,#49,#2が通過す
る。第1のドット記録モードでは、ノズル#95,#9
6は使用しない。したがって、第1のドット記録モード
においては、ノズル#95,#48,#1が通過する主
走査ラインは、ノズル#48,#1で記録される。そし
て、ノズル#96,#49,#2が通過する主走査ライ
ンは、ノズル#49,#2で記録される。
【0027】第1のドット記録モードにおいては、図6
において太枠で囲った第51ライン〜第97ラインの部
分と同様の記録が、矢印SS’の方向について繰り返さ
れる。例えば、第98ラインは、第51ラインと同様に
記録され、第99ラインは、第52ラインと同様に記録
される。この副走査方向について繰り返される単位部分
の大きさは、送り量47ドットと同じく47ライン分で
ある。
【0028】図7は、第2のドット記録モードにおい
て、印刷用紙上の主走査ラインがどのように記録される
かを示す説明図である。図7に示すように、第2のドッ
ト記録モードでは、主走査一回ごとに45ドットの送り
量での副走査が一回行われる。また、第2のドット記録
モードにおいては、ノズル#91〜#96は使用されな
い。
【0029】図7に示すように、第2のドット記録モー
ドにおいても、基本的に各主走査ライン上を2個のノズ
ルが通過する。例えば、第70ラインは、パスの早い順
にノズル#85,#40が通過する。2個のノズルが通
過する主走査ラインに含まれる画素は、その画素上を通
過する2個のノズルのいずれかによって記録される。
【0030】これに対して、第49ライン、第53ライ
ン、第57ライン、第61ライン、第65ライン、第6
9ラインなどの主走査ラインは、3個のノズルが通過す
る。しかし、これらの主走査ライン上を通過するノズル
には、第2のドット記録モードにおいて使用しないノズ
ル#91〜#96が含まれている。このため、これらの
主走査ラインに含まれる各画素は、ノズル#91〜#9
6以外の2個のノズルのいずれかによって記録される。
【0031】第2のドット記録モードにおいては、図7
において太枠で囲った第49ライン〜第93ラインの部
分と同様の記録が、矢印SS’の方向について繰り返さ
れる。この副走査方向について繰り返される単位部分の
大きさは、送り量45ドットと同じく45ライン分であ
る。
【0032】図8は、第3のドット記録モードにおい
て、印刷用紙上の主走査ラインがどのように記録される
かを示す説明図である。図8に示すように、第2のドッ
ト記録モードでは、主走査一回ごとに43ドットの送り
量での副走査が一回行われる。また、第3のドット記録
モードにおいては、ノズル#87〜#96は使用されな
い。
【0033】図8に示すように、第3のドット記録モー
ドにおいても、基本的に各主走査ライン上を2個のノズ
ルが通過する。例えば、第130ラインは、パスの早い
順にノズル#54,#11が通過する。2個のノズルが
通過する主走査ラインに含まれる画素は、その画素上を
通過する2個のノズルのいずれかによって記録される。
【0034】これに対して、第90ライン、第94ライ
ン、第98ラインなどの主走査ラインは、3個のノズル
が通過する。しかし、これらの主走査ライン上を通過す
るノズルには、第3のドット記録モードにおいて使用し
ないノズル#87〜#96が含まれている。このため、
これらの主走査ラインに含まれる画素は、ノズル#87
〜#96以外の2個のノズルのいずれかによって記録さ
れる。
【0035】第3のドット記録モードにおいては、図8
において太枠で囲った第90ライン〜第132ラインの
部分と同様の記録が、矢印SS’の方向について繰り返
される。この副走査方向について繰り返される単位部分
の大きさは、送り量43ドットと同じく43ライン分で
ある。
【0036】第1から第3のドット記録モードは、いず
れも主走査ラインの画素を2個のノズルで記録する。そ
して、第1のドット記録モードは、ノズル#1〜#94
のノズルを使用して、47ドット送りで印刷を行う。第
2のドット記録モードは、ノズル#1〜#90のノズル
を使用して、45ドット送りで印刷を行う。第3のドッ
ト記録モードは、ノズル#1〜#86のノズルを使用し
て、43ドット送りで印刷を行う。よって、第2のドッ
ト記録モードの送り量は、第1のドット記録モードの送
り量に対して、45/47×100=95.7%であ
る。すなわち、第2のドット記録モードの印刷速度は、
第1のドット記録モードの印刷速度に対して95.7%
である。また、第3のドット記録モードの送り量は、第
1のドット記録モードの送り量に対して、43/47×
100=91.5%である。すなわち、第3のドット記
録モードの印刷速度は、第1のドット記録モードの印刷
速度に対して91.5%である。
【0037】第1実施例では、上述のような送り量がほ
ぼ等しい複数のドット記録モードの中から、一つのドッ
ト記録モードを選択する。ここで、「送り量がほぼ等し
い」とは、送り量が最も小さいドット記録モードの送り
量が、送り量が最も大きいドット記録モードの送り量の
80%以上であるということである。第1実施例では、
送り量がほぼ等しい複数のドット記録モードの中から、
一つのドット記録モードを選択するため、印刷速度がほ
ぼ等しい複数の候補のドット記録モードの中から、一つ
のドット記録モードを選択することになる。よって、ど
のドット記録モードを選択しても、印刷速度が非常に遅
くなるということがない。このため、ユーザは、印刷速
度を気にすることなく印刷結果の品質の高いドット記録
モードを選択することができる。なお、送り量が最も小
さいドット記録モードの送り量が、送り量が最も大きい
ドット記録モードの送り量の90%以上であることがよ
り好ましい。
【0038】図9は、第1から第3のドット記録モード
において、各主走査ラインがどのパスで記録されるか示
す表である。図9(a)が、図6に示す第1のドット記
録モードに対応する。そして、図9(b)が、図7に示
す第2のドット記録モードに対応し、図9(c)が、図
8に示す第3のドット記録モードに対応する。いずれ
も、図6〜図8において太枠で囲った部分の主走査ライ
ンを記録するパスを示している。ただし、図9(b)お
よび図9(c)については、図9(a)との比較のた
め、主走査ラインを追加して、全部で47ラインとなる
ようにしている。図9(b)、図9(c)については、
図7および図8において太枠で囲った部分の主走査ライ
ンと、追加した主走査ラインとの境目を、太い横線で示
している。なお、図9において左側に示したライン番号
は、図6〜図8に示したライン番号とは異なっている。
図9において左側に示したライン番号は、図6〜図8で
太枠で囲った領域の上端のラインを第1ラインとして番
号付けをしたものである。
【0039】第1〜第3のいずれのドット記録モードに
おいても、各主走査ラインは2個のパスで記録されるた
め、図9(a)〜(c)では、各主走査ラインにつき2
列の欄でパス番号が表されている。図9(a)より、第
1のドット記録モードでは、太枠で囲った第1〜第4ラ
インまでを記録するパスの相対的な前後関係と同様の関
係が、矢印SS’の方向について繰り返されることが分
かる。同様に、図9(b)より、第2のドット記録モー
ドでは、太枠で囲った第2〜第5ラインまでを記録する
パスの相対的な前後関係と同様の関係が、矢印SS’の
方向について繰り返されることが分かる。図9(c)よ
り、第3のドット記録モードでは、太枠で囲った第1〜
第4ラインまでを記録するパスの相対的な前後関係と同
様の関係が、矢印SS’の方向について繰り返されるこ
とが分かる。
【0040】図9(a)〜(c)それぞれの太枠で囲っ
た部分を比べれば分かるように、第1〜第3のドット記
録モードにおいて、副走査方向について連続する各主走
査ラインを記録するパスの前後関係は、互いに異なって
いる。例えば、第1のドット記録モードでは、図9
(a)に示すように、第2〜第5パスにおいて第4〜第
1ラインが下から上に記録されていき、第6〜第9パス
において第4〜第1ラインが下から上に記録されてい
く。これに対して、第2のドット記録モードでは、図9
(b)に示すように、第2〜第5パスにおいて第2〜第
5ラインが上から下に記録されていき、第6〜第9パス
において第2〜第5ラインが上から下に記録されてい
く。
【0041】図10は、第1〜第3のドット記録モード
による印刷結果の品質を示す説明図である。図10の
(a)〜(c)に示す印刷結果は、それぞれ第1〜第3
のドット記録モードの印刷結果である。そして、それぞ
れ図9(a)〜(c)に示す各ドット記録モードの印刷
結果と対応する。図10(a)〜(c)の左側の図で
は、各画素に対応する升目内にその画素を記録するノズ
ル番号を示している。図10(a)〜(c)から分かる
ように、第1〜第3のドット記録モードは、副走査の方
向に連続する主走査ラインがそれぞれ記録されるノズル
の組み合わせが、互いに異なっている。その結果、第1
〜第3のドット記録モードは、副走査の方向に連続する
複数の画素がそれぞれ記録されるノズルの組み合わせが
互いに異なる。
【0042】一般に、副走査方向に沿って配されたノズ
ル列においては(図4参照)、端のノズルほど印刷用紙
へのドットの形成位置の誤差、吐出するインク量の誤差
が大きい。いま、例えば、ノズル列内の#1〜96の各
ノズルのうち端に近いノズル#1〜#20は、ノズル列
中央近辺の他の多くのノズルよりも画素内において上寄
りの位置にドットを形成する傾向にあり、ノズル#77
〜#96は、ノズル列中央近辺の他の多くのノズルより
も画素内において下寄りの位置にドットを形成する傾向
にあるものとする。図10(a)〜(c)の右側の図で
は、ノズル#1〜#20で記録される画素に、上向きの
矢印を示し、ノズル#77〜#96で記録される画素
に、下向きの矢印を示している。
【0043】図10(a)〜(c)の右側の図におい
て、上下のラインの矢印が向かい合っている場合は、そ
れらのラインに形成されたドットが副走査方向SS’に
ついてより大きく重なる可能性がある。そのような部分
の印刷結果は、正常な状態よりも濃い色として視認され
る可能性がある。そのような部分を矢印ADで示す。矢
印ADで示した部分は、主走査方向に伸びる色の濃い筋
として視認される可能性がある。
【0044】一方、上下のラインの矢印が背を向けあっ
ている場合は、そのライン同士に形成されたドットが副
走査方向SS’について離れる可能性がある。そのよう
な部分 の印刷結果は、正常な状態よりも薄い色として
視認され可能性がある。そのような部分を矢印ALで示
す。矢印ALで示した部分は、主走査方向に伸びる色の
薄い筋、または印刷用紙の地の色のすじとして視認され
る可能性がある。
【0045】図10(a)の右側の図より、第1のドッ
ト記録モードにおいては、第20〜第33ラインにおい
て、印刷される色が濃くなる部分(矢印AD)と薄くな
る部分(矢印AL)とが、交互に繰り返されることが分
かる。これに対して、図10(b)に示す第2のドット
記録モードでは、印刷される色が薄くなる部分(矢印A
L)のみがほぼ一定の間隔で繰り返され、図10(c)
に示す第3のドット記録モードでは、印刷される色が濃
くなる部分(矢印AD)のみがほぼ一定の間隔で繰り返
される。このように、第1〜第3のドット記録モードで
は、印刷結果の品質が異なってくる可能性がある。な
お、いずれのドット記録モードによる印刷の品質が高く
なるかは、プリンタの製造誤差や印刷用紙の紙質、環境
の温度、湿度、インクの溶媒の性質など、種々の要因に
よって決定される。
【0046】B3.ドット記録モードの選択:図11
は、第1のドット記録モードに対応するテストパッチを
示す説明図である。ドット記録モードを選択する際に
は、ユーザは、まず最初に図1のステップS2で、それ
ぞれ異なるドット記録モードで印刷用紙上にテストパッ
チQ1〜Q3を印刷する。具体的には、ユーザは、コン
ピュータ88のユーザインターフェイス画面を通じて、
プリンタドライバに対してテストパッチの印刷指示を出
す。すると、プリンタ20はテストパッチを印刷する。
なお、ユーザインターフェイス画面は、コンピュータ8
8内で実行されるプリンタドライバ88aによってディ
スプレイ88bに表示される。また、テストパッチの印
刷は、CPU41のテストパッチ形成部41a(図3参
照)によって実行される。
【0047】テストパッチは、淡シアン、淡マゼンタ、
イエロの3色のインクを使用して印刷される。このテス
トパッチは、理想的な印刷状態では一様なグレーのテス
トパッチとして視認される。なお、この各テストパッチ
の画像データは、プリンタドライバと共に、フレキシブ
ルディスクやCD−ROMなどで供給することができ
る。また、各テストパッチの画像データは、コンピュー
タ88を介して、プリンタ20のP−ROM43(図3
参照)に格納する態様とすることができる。
【0048】プリンタ20が印刷用紙上にテストパッチ
を形成するドット記録モードは、図6から図8に示した
第1〜第3の各ドット記録モードである。プリンタ20
は、まず、第1のドット記録モードで、図11に示すよ
うな副走査方向に長いテストパッチを印刷用紙上に印刷
する。テストパッチの上には、各ドット記録モードを示
す番号が印刷される。このテストパッチは副走査方向S
S’に長いため、副走査による画質の影響をよく表すこ
とができる(図9、図10参照)。その後、ユーザは、
テストパッチQ1が印刷された印刷用紙を再びプリンタ
20に供給する。
【0049】図12は、第1〜第3のドット記録モード
に対応したテストパッチを示す説明図である。プリンタ
20は、テストパッチQ1が印刷された印刷用紙を供給
されると、その印刷用紙上のテストパッチQ1の右隣
に、第2のドット記録モードでテストパッチQ2を印刷
する。さらに、ユーザは、テストパッチQ1、Q2が印
刷された印刷用紙を再びプリンタ20に供給し、プリン
タ20は、テストパッチQ1、Q2の右隣に、第3のド
ット記録モードでテストパッチQ3を印刷する。このよ
うにして、図12に示すように、印刷用紙上にテストパ
ッチQ1、Q2、Q3が印刷される。
【0050】図13は、選択した番号をコンピュータに
入力するためのユーザインターフェイス画面を示す説明
図である。ステップS4(図1参照)において、ユーザ
は、各ドット記録モードで印刷されたテストパッチの中
からもっとも一様なグレーに見えるテストパッチを選択
する。その後、ステップS6で、ユーザは、図12に示
すように、選択したテストパッチに付された番号を、コ
ンピュータのユーザーインターフェイス画面を通じてコ
ンピュータに入力する。コンピュータは、入力された番
号をプリンタに転送し、プリンタはその番号をP−RO
M43(図3参照)内に格納する。プリンタは、P−R
OM43内に格納された番号によって、テストパッチに
基づいて複数のドット記録モードの中から選択されたド
ット記録モードを特定することができる。なお、コンピ
ュータ88内のプリンタドライバ88aが、ディスプレ
イ88bにユーザーインターフェイス画面を表示するこ
とによって、特許請求の範囲にいう「入力部」として機
能する。すなわち、特許請求の範囲にいう「印刷装置」
は、プリンタ20とコンピュータ88を含めた概念であ
る。また、ユーザがユーザーインターフェイス画面を通
じてコンピュータ88に入力する番号が、特許請求の範
囲にいう「ドット記録モード選択データ」に相当し、P
−ROM43が、「ドット記録モード記憶部」に相当す
る。
【0051】プリンタは、後に印刷指示を受けとると、
P−ROM43内の番号に対応したドット記録モードに
したがって、画像を処理する。具体的には、プリンタ
は、P−ROM43内の番号に対応したドット記録モー
ドにしたがって、受信バッファ115から1パス分のデ
ータを取り出して、展開バッファ116に送る(図5参
照)。そして、展開バッファ116内の1パス分のデー
タからは、P−ROM43内の番号に対応したドット記
録モードの副走査の送り方を示すデータが取り出され、
主走査部111および副走査部112に送られることに
なる。
【0052】このように、実施例では、複数のドット記
録モードを実行可能なプリンタにおいて、各ドット記録
モードに対応したテストパッチを印刷し、その印刷結果
に基づいて印刷の際に使用するドット記録モードを選択
する。このため、高品質な印刷を実行することができ
る。
【0053】C.第2実施例:第1実施例では、47ド
ット、45ドット、43ドットの一定の送り量の副走査
を行うドット記録モードから一つのドット記録モードを
選択する例について説明した。第1実施例のように、主
走査の合間に行う副走査において、常に一定の送り量の
副走査を行う送りを「定則送り」という。これに対し
て、主走査の合間に行う副走査において、複数種類の送
り量の副走査を周期的に繰り返すような送りを「変則送
り」という。本発明は、変則送りを行うドット記録モー
ドについて適用することもできる。
【0054】図14は、第2実施例における第1のドッ
ト記録モードにおいて、印刷用紙上の主走査ラインがど
のように記録されるかを示す説明図である。第2実施例
のプリンタは、各色について8個のノズルを有してい
る。そして、第1のドット記録モードでは、主走査の合
間に5ドット、2ドット、3ドット、6ドットの副走査
を繰り返し行う。この5ドット、2ドット、3ドット、
6ドットの副走査が、特許請求の範囲にいう「単位副走
査」に相当する。第1のドット記録モードによる印刷で
は、図14において太枠で囲った部分と同様の記録が、
矢印SS’の方向について繰り返される。
【0055】図15は、第2実施例における第2のドッ
ト記録モードにおいて、印刷用紙上の主走査ラインがど
のように記録されるかを示す説明図である。第1のドッ
ト記録モードでは、主走査の合間に5ドット、2ドッ
ト、3ドット、6ドットの副走査を繰り返し行ったのに
対して、第2のドット記録モードでは、5ドット、6ド
ット、3ドット、2ドットの順で行う各副走査を繰り返
し行う。第2のドット記録モードによる印刷では、図1
5において太枠で囲った部分と同様の記録が、矢印S
S’の方向について繰り返される。なお、第1のドット
記録モードと第2のドット記録モードとは、単位副走査
が含む副走査の送り量の平均は、ともに4ドットであ
る。
【0056】図14の太枠で囲った部分の上から3番目
のラインは、ノズル#7、#3で記録されている。そし
て上から4番目のラインは、ノズル#8、#4で記録さ
れている。これに対して、図15では、上から3番目ラ
インはノズル#6、#2で記録されており、上から4番
目のラインはノズル#7、#3で記録されている。この
ように、第1のドット記録モードと第2のドット記録モ
ードは、隣り合う主走査ラインを記録するノズルの番号
が異なる。その結果、第1のドット記録モードと、第2
のドット記録モードは、副走査の方向SS’について連
続する複数の画素がそれぞれ記録されるノズルの組み合
わせが互いに異なる。
【0057】また、太枠で囲った部分の上から8番目の
ラインは、図14では7パス目と11パス目で記録され
ているのに対し、図15では3パス目と7パス目で記録
されている。このように、第1のドット記録モードと第
2のドット記録モードとでは、各主走査ラインを記録す
るパスも異なる。
【0058】第1のドット記録モードと、第2のドット
記録モードとでは、隣り合う主走査ラインを記録するノ
ズルの番号、および各主走査ラインを記録するパスが異
なっている。このため、印刷結果の品質が異なっている
可能性がある。このように、単位副走査が含む複数の副
走査の順番が異なるドット記録モードで、図12に示す
ようなパッチを形成し、ドット記録モードを選択する態
様としても、印刷結果の品質の高いドット記録モードを
選択することができる。
【0059】D.第3実施例:プリンタの調整には、第
1実施例および第2実施例で示したような副走査が異な
るドット記録モードから一つを選択して行う調整のほか
に、様々な調整がある。第3実施例では、第1実施例お
よび第2実施例で示したような副走査が異なるドット記
録モードから一つを選択して行う調整と、他の調整との
実施順序について説明する。
【0060】ノズル群と印刷媒体との少なくとも一方を
第1の方向(例えば図4における右方向)に移動させる
往路と、ノズル群と印刷媒体との少なくとも一方を第1
の方向とは逆の第2の方向(例えば図4における左方
向)に移動させる復路と、の双方でノズルからインク滴
を吐出して、印刷用紙上にドットを形成する場合には、
往路と復路の少なくとも一方について、インク滴の吐出
タイミングの調整する調整値を定めることが好ましい。
このインク滴の吐出タイミングの調整によって、往路と
復路で、同じ位置を狙って吐出したインク滴が、実際に
同じ位置に着弾するようにすることができるからであ
る。
【0061】また、一つの主走査ラインに含まれる複数
の画素を複数の異なる主走査で記録する印刷において
は、一つの主走査ラインに含まれる複数の画素の記録順
序を、もっとも印刷結果の品質が高くなる記録順序とす
ることが好ましい。例えば、図6に示すように、第1の
ドット記録モードにおいては、第70ラインに含まれる
各画素は、2回のパスでノズル#88かノズル#41の
いずれかで記録される。しかし、各主走査ラインを、3
回のパスで3個のノズル#a、#b、#cで記録する態
様とすることもできる。その場合、連続する画素をノズ
ル#a、#b、#c、#a、#b、#cの順で記録する
か、ノズル#a、#c、#b、#a、#c、#bの順で
記録するかによって、印刷結果の品質が異なってくると
考えられる。したがって、あらかじめ一つの主走査ライ
ンに含まれる複数の画素の記録順序を複数パターン用意
しておき、その中からもっとも印刷結果の品質が高くな
る記録順序を選択することが好ましい。
【0062】図16は、副走査送りの選択と、他の調整
の実施の手順を示すフローチャートである。第3実施例
では、まず、ステップS22で、前述の主走査の往路と
復路におけるインク滴吐出タイミングの調整値を定め
る。ステップS22の詳細な手順としては、例えば、次
のようにすることができる。すなわち、まず、複数の調
整候補値を用い、往路と復路において印刷媒体上にドッ
トを形成して、互いに等しい色を再現する複数の第2の
テストパッチを印刷媒体上に形成する。そして、複数の
第2のテストパッチに基づいて、複数の調整候補値の中
から調整値を選択する。
【0063】ステップS22の後に、ステップS24
で、一つの主走査ラインに含まれる複数の画素の記録順
序を定める。ステップS24の詳細な手順としては、例
えば、次のようにすることができる。すなわち、まず、
一つの主走査ラインに含まれる複数の画素の記録順序が
互いに異なる複数の第2のドット記録モードで、印刷媒
体上にそれぞれ第3のテストパッチを形成する。そし
て、第3のテストパッチの中から一つのテストパッチを
選択することにより、第2のドット記録モードを決定す
る。
【0064】ステップS24の後に、ステップS26
で、第1実施例や第2実施例で説明したようにして、副
走査のパターンが異なるドット記録モードの中から一つ
のドット記録モードを選択して、副走査送りを決定す
る。なお、既にステップS24で、各主走査ライン中の
画素のドット記録順序は決定されているため、ステップ
S26では、一つの主走査ラインに含まれる複数の画素
の記録順序が互いに等しい複数のドット記録モードの中
から、一つのドット記録モードを選択することになる。
【0065】このような態様とすることで、効率的に調
整を行って、印刷結果の品質の高い印刷をするための設
定をすることができる。すなわち、第3実施例のような
態様とすれば、異なる要因に起因するドット形成位置ず
れをそれぞれ小さくできる調整を、別々に、順に行うこ
とができる。そして、ステップS26では、主走査の往
路と復路でのドット記録に起因するドット形成位置ずれ
の調整値、および主走査方向についてのドット記録順序
について、すでに最適化されているドット記録モードの
候補の中から、最も印刷結果の品質が高くなる副走査を
行うドット記録モードを選択することができる。
【0066】E.変形例: (1)第1および第2実施例では、一つの主走査ライン
を2回の主走査で記録する印刷について説明した。しか
し、本発明は、一つの主走査ラインを3回や4回の主走
査で記録する印刷など、他の印刷に適用することもでき
る。また、一つの主走査ラインに含まれるすべての画素
を記録するのに要する前記主走査の回数が異なる複数の
ドット記録モードから、ドット記録モードを選択するこ
ともできる。
【0067】図17は、8個のノズルを有するプリンタ
において、7ドットの定則送りを行うドット記録モード
で印刷を行う様子を示す説明図である。図18は、8個
のノズルを有するプリンタにおいて、3ドットの定則送
りを行うドット記録モードで印刷を行う様子を示す説明
図である。図17のドット記録モードは、一つの主走査
ラインに含まれるすべての画素を記録するのに要する前
記主走査の回数は、1回である。なお、図17のドット
記録モードにおいては、ノズル#8は使用されない。ま
た、図18のドット記録モードは、一つの主走査ライン
に含まれるすべての画素を記録するのに要する前記主走
査の回数は、2回である。そして、図18のドット記録
モードにおいては、ノズル#7およびノズル#8は使用
されない。
【0068】ドット記録モードの選択に際しては、図1
7と図18に示したようなドット記録モードの中からド
ット記録モードを選択することとしてもよい。たとえ
ば、図1の手順と同様の手順で、ステップS2におい
て、図17と図18に示したようなドット記録モードで
テストパッチを印刷する。そして、ステップS4でドッ
ト記録モードを選択し、ステップS6でそのドット記録
モードの番号をコンピュータに入力する。すなわち、テ
ストパッチを印刷する複数のドット記録モードは、主走
査の合間に行う副走査の内容が互いに異なる複数のドッ
ト記録モードとすることができる。
【0069】(2)第2実施例で示した第1のドット記
録モードと第2のドット記録モードとは、単位副走査が
含む複数の副走査の実施の順番が異なるという関係にあ
った。しかし、本発明は、単位副走査が含む複数の副走
査の送り量が異なるという関係にあるドット記録モード
から、一つのドット記録モードを選択する態様とするこ
ともできる。すなわち、テストパッチを形成する複数の
ドット記録モードは、複数種類の送り量の副走査を含む
単位副走査を繰り返し実行する複数のドット記録モード
であって、単位副走査が含む複数種類の送り量の副走査
の実行順序と、複数種類の送り量と、の少なくとも一方
が異なる複数のドット記録モードとすることができる。
【0070】また、単位副走査が含む副走査の送り量が
異なる複数のドット記録モードは、互いに単位副走査が
含む副走査の平均の送り量が等しいものである必要はな
い。ただし、テストパッチを印刷するドット記録モード
は、それぞれの平均の送り量がほぼ等しいことな好まし
い。ここで、「平均の送り量がほぼ等しい」とは、平均
の送り量が最も小さいドット記録モードの送り量が、平
均の送り量が最も大きいドット記録モードの送り量の8
0%以上であるということである。平均の送り量の差が
小さい複数のドット記録モードの中から、使用するドッ
ト記録モードを選択することとすれば、どのドット記録
モードを選択しても、印刷速度が非常に遅くなるという
ことがない。このため、ユーザは、印刷速度を気にする
ことなく印刷結果の品質の高いドット記録モードを選択
することができる。なお、平均の送り量が最も小さいド
ット記録モードの送り量が、平均の送り量が最も大きい
ドット記録モードの送り量の90%以上であることがよ
り好ましい。
【0071】(3)実施例においては、テストパッチの
印刷は、淡シアンと淡マゼンタとイエロのインクで行っ
たが、使用するインクはこの組み合わせに限られるもの
ではない。例えば、カラー印刷において使用する有彩色
インクが、マゼンタ、シアン、イエロの3色である場合
は、その3色のインクを使用してテストパッチの印刷を
行うことができる。なお、4色のインクを使用するプリ
ンタにおいては、ドット形成位置ずれが印刷結果の品質
に大きく影響するため、4色のインクを使用するプリン
タに本発明を適用することは特に好ましい。
【0072】さらに、カラー印刷において使用する有彩
色インクが、濃マゼンタ、濃シアン、イエロ、淡マゼン
タ、淡シアンの5色である場合にも、イエロ、淡マゼン
タ、淡シアンの3色に限らず、他の組み合わせのインク
を使用してテストパッチを印刷してもよい。すなわち、
各ドット記録モードで形成したパッチの印刷結果の品質
を識別できるようなインクであれば、1色または2色の
インクでパッチを形成してもよい。
【0073】なお、1色でテストパッチを形成する場合
には、形成されるドット間に隙間ができるようにドット
を形成することが好ましい。例えば、一つの画素の範囲
を越えて広がるドットを形成する場合には、全ての画素
にドットを記録するのではなく、ドットを記録する画素
同士の間にドットを記録しない画素を設けることが好ま
しい。また、すべての画素にドットを記録する場合に
は、各画素の範囲を越えないようなドットを形成するこ
とが好ましい。このような態様とすることで、濃淡ムラ
を見つけやすいテストパッチを形成することができる。
【0074】なお、ドット記録モードの選択に際して
は、3色の有彩色インクを使用してパッチを形成するこ
とが好ましく、さらに、その3色はシアン、マゼンタ、
イエロの3色、またはそれぞれの色に類似する3色であ
ることが好ましい。そのような色でパッチを形成し、ド
ット記録モードを選択すれば、カラー印刷の品質を高め
ることができる。
【0075】(4)さらに、実施例では、単一色のイン
クを吐出するノズル群は、列状に並んだノズルからなる
ノズル列であるものとしたが、ノズルの配置はこれに限
られるものではない。すなわち、単一色のインクを吐出
するノズルの集合であればどのようなものでもよい。
【0076】(5)上記各実施例では、インクジェット
プリンタについて説明したが、本発明はインクジェット
プリンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を
行う種々の印刷装置に適用可能である。また、本発明
は、インク滴を吐出する方法や装置に限らず、他の手段
でドットを記録する方法や装置にも適用可能である。
【0077】(6)上記のドット記録モードの選択は、
印刷装置を使用するユーザ自身が行うこととしてもよい
し、印刷装置の製造工程においてドット記録モードを選
択し、設定することとしてもよい。
【0078】(7)上記各実施例において、ハードウェ
アによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに
置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによ
って実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換
えるようにしてもよい。例えば、図5に示した受信バッ
ファ115内のデータの一部を展開バッファ116へ送
る機能や、展開バッファ116内のデータの一部を主走
査部111および副走査部112のために取り出す機能
をハードウェアによって実現することも可能である。ま
た、それらの機能をコンピュータ88内のプリンタドラ
イバ88aで実現することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドット記録モードを決定する手順を示すフロー
チャート。
【図2】実施例のプリンタ20を備えた印刷システムの
概略構成図。
【図3】プリンタ20における制御回路40の構成を示
すブロック図。
【図4】印刷ヘッド28に設けられた複数列のノズルを
示す説明図。
【図5】制御回路40内の機能部を示すブロック図。
【図6】第1のドット記録モードにおいて、印刷用紙上
の主走査ラインがどのように記録されるかを示す説明
図。
【図7】第2のドット記録モードにおいて、印刷用紙上
の主走査ラインがどのように記録されるかを示す説明
図。
【図8】第3のドット記録モードにおいて、印刷用紙上
の主走査ラインがどのように記録されるかを示す説明
図。
【図9】第1から第3のドット記録モードにおいて、各
主走査ラインがどのパスで記録されるか示す表。
【図10】第1〜第3のドット記録モードにおける印刷
結果の品質を示す説明図。
【図11】第1のドット記録モードに対応するテストパ
ッチを示す説明図。
【図12】第1〜第3のドット記録モードに対応したテ
ストパッチを示す説明図。
【図13】選択した番号をコンピュータに入力するため
のユーザインターフェイス画面を示す説明図。
【図14】第2実施例における第1のドット記録モード
において、印刷用紙上の主走査ラインがどのように記録
されるかを示す説明図。
【図15】第2実施例における第2のドット記録モード
において、印刷用紙上の主走査ラインがどのように記録
されるかを示す説明図。
【図16】副走査送りの選択と、他の調整の実施の手順
を示すフローチャート。
【図17】8個のノズルを有するプリンタにおいて、7
ドットの定則送りを行うドット記録モードで印刷を行う
様子を示す説明図。
【図18】8個のノズルを有するプリンタにおいて、3
ドットの定則送りを行うドット記録モードで印刷を行う
様子を示す説明図。
【符号の説明】
20…インクジェットプリンタ 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 30…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置センサ 40…制御回路 41…CPU 41a…テストパッチ形成部 42…ROM 43…P−ROM 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 88…コンピュータ 88a…プリンタドライバ 88b…ディスプレイ 111…主走査部 112…副走査部 113…ヘッド駆動部 115…受信バッファ 116…展開バッファ 117…レジスタ AD…ドットの重なりが大きくなっている部分を示す矢
印 AL…ドットの重なりが小さくなっている部分を示す矢
印 MS…主走査方向を示す矢印 P…印刷用紙 PS…印刷信号 Q1〜Q3…テストパッチ SS…印刷用紙の送り方向を示す矢印 SS’…印刷ヘッドの相対的な送り方向を示す矢印
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EB27 EC12 EC34 EC74 EC80 FA10 2C061 AQ05 KK16 KK19 KK26 KK35

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するノズル群を備えた印
    刷装置を用いて、前記ノズル群と印刷媒体との少なくと
    も一方を移動させる主走査を行いつつ、前記主走査の合
    間に前記主走査と交わる方向に前記ノズル群と前記印刷
    媒体との少なくとも一方を移動させる副走査を行って、
    前記印刷媒体上にインク滴を着弾させてドットを形成す
    ることにより印刷を行う際の、ドットの記録モードを決
    定する方法であって、 前記ドット記録方法は、(a)前記主走査の合間に行う
    前記副走査の内容が互いに異なる複数のドット記録モー
    ドで、前記印刷媒体上にそれぞれテストパッチを形成す
    る工程と、(b)前記テストパッチの中から一つのテス
    トパッチを選択することにより、ドット記録モードを決
    定する工程と、を含む、ドット記録モード決定方法。
  2. 【請求項2】 インク滴を吐出するノズル群を備えた印
    刷装置を用いて、前記ノズル群と印刷媒体との少なくと
    も一方を移動させる主走査を行いつつ、前記主走査の合
    間に前記主走査と交わる方向に前記ノズル群と前記印刷
    媒体との少なくとも一方を移動させる副走査を行って、
    前記印刷媒体上にインク滴を着弾させてドットを形成す
    ることにより印刷を行う際の、ドットの記録モードを決
    定する方法であって、 前記印刷は、一つの主走査ラインに含まれる複数の画素
    を複数の異なる前記主走査で記録する印刷であり、 前記ドット記録方法は、(a)一つの主走査ラインに含
    まれるすべての画素を記録するのに要する前記主走査の
    回数が互いに等しく、かつ、前記主走査の合間に行う前
    記副走査の内容が互いに異なる複数のドット記録モード
    で、前記印刷媒体上にそれぞれテストパッチを形成する
    工程と、(b)前記テストパッチの中から一つのテスト
    パッチを選択することにより、ドット記録モードを決定
    する工程と、を含む、ドット記録モード決定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のドット記録モード決定方
    法であって、 前記複数のドット記録モードは、前記副走査の方向に連
    続する複数の画素がそれぞれ記録されるノズルの組み合
    わせが互いに異なるドット記録モードである、ドット記
    録モード決定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のドット記録モ
    ード決定方法であって、 前記工程(a)は、それぞれ1種類の送り量の前記副走
    査を繰り返し実行する複数のドット記録モードであっ
    て、前記送り量が互いに異なる複数のドット記録モード
    で、前記印刷媒体上にそれぞれテストパッチを形成する
    工程を含む、ドット記録モード決定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のドット記録モード決定方
    法であって、 前記送り量が互いに異なる複数のドット記録モードは、
    前記送り量がほぼ等しいドット記録モードである、ドッ
    ト記録モード決定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載のドット記録モ
    ード決定方法であって、 前記工程(a)は、複数種類の送り量の前記副走査を含
    む単位副走査を繰り返し実行する複数のドット記録モー
    ドであって、前記単位副走査が含む前記複数種類の送り
    量の副走査の実行順序と、前記複数種類の送り量と、の
    少なくとも一方が異なる複数のドット記録モードで、前
    記印刷媒体上にそれぞれテストパッチを形成する工程を
    含む、ドット記録モード決定方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のドット記録モード決定方
    法であって、 前記単位副走査を繰り返し実行する複数のドット記録モ
    ードは、前記単位副走査が含む前記副走査の送り量の平
    均値がほぼ等しいドット記録モードである、ドット記録
    モード決定方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載のドット記録モ
    ード決定方法であって、 前記工程(a)は、前記各ドット記録モードにおいて、
    マゼンタ、シアンおよびイエロのインクでそれぞれドッ
    トを形成して、前記テストパッチを形成する工程を含
    む、ドット記録モード決定方法。
  9. 【請求項9】 ノズルからインク滴を吐出させ、印刷媒
    体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を行
    う印刷装置であって、 インク滴を吐出するノズル群と、 前記ノズル群と、前記印刷媒体と、の少なくとも一方を
    移動させる主走査を行う主走査駆動部と、 前記ノズル群と、前記印刷媒体と、の少なくとも一方を
    前記主走査の方向と交わる方向に移動させる副走査を行
    う副走査駆動部と、 外部からのデータ入力を受ける入力部と、 前記各部の制御を行う制御部と、を備え、 前記制御部は、 前記主走査の合間に行う前記副走査の内容が互いに異な
    る複数のドット記録モードで、前記印刷媒体上にそれぞ
    れテストパッチを形成するテストパッチ形成部と、 前記テストパッチに基づいて前記複数のドット記録モー
    ドの中から選択されたドット記録モードを特定すること
    ができるデータであって、前記入力部から入力されたド
    ット記録モード選択データを記憶するドット記録モード
    記憶部と、を備える、印刷装置。
  10. 【請求項10】 ノズルからインク滴を吐出させ、印刷
    媒体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を
    行う印刷装置であって、 インク滴を吐出するノズル群と、 前記ノズル群と、前記印刷媒体と、の少なくとも一方を
    移動させる主走査を行う主走査駆動部と、 前記ノズル群と、前記印刷媒体と、の少なくとも一方を
    前記主走査の方向と交わる方向に移動させる副走査を行
    う副走査駆動部と、 外部からのデータ入力を受ける入力部と、 前記各部の制御を行う制御部と、を備え、 前記制御部は、 一つの主走査ラインに含まれるすべての画素を記録する
    のに要する前記主走査の回数が互いに等しく、かつ、前
    記主走査の合間に行う前記副走査の内容が互いに異なる
    複数のドット記録モードで、前記印刷媒体上にそれぞれ
    テストパッチを形成するテストパッチ形成部と、 前記テストパッチに基づいて前記複数のドット記録モー
    ドの中から選択されたドット記録モードを特定すること
    ができるデータであって、前記入力部から入力されたド
    ット記録モード選択データを記憶するドット記録モード
    記憶部と、を備える、印刷装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の印刷装置であって、 前記テストパッチ形成部は、前記副走査の方向に連続す
    る複数の画素がそれぞれ記録されるノズルの組み合わせ
    が互いに異なるドット記録モードで前記テストパッチを
    形成する、印刷装置。
  12. 【請求項12】 請求項9または10に記載の印刷装置
    であって、 前記テストパッチ形成部は、それぞれ1種類の送り量の
    前記副走査を繰り返し実行する複数のドット記録モード
    であって、前記送り量が互いに異なる複数のドット記録
    モードで前記テストパッチを形成する、印刷装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の印刷装置であって、 前記テストパッチ形成部は、前記送り量がほぼ等しいド
    ット記録モードで前記テストパッチを形成する、印刷装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項9または10に記載の印刷装置
    であって、 前記テストパッチ形成部は、複数種類の送り量の前記副
    走査を含む単位副走査を繰り返し実行する複数のドット
    記録モードであって、前記単位副走査が含む前記複数種
    類の送り量の副走査の実行順序と、前記複数種類の送り
    量と、の少なくとも一方が異なる複数のドット記録モー
    ドで前記テストパッチを形成する、印刷装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の印刷装置であって、 前記テストパッチ形成部は、前記単位副走査が含む前記
    副走査の送り平均値がほぼ等しいドット記録モードで前
    記テストパッチを形成する、印刷装置。
  16. 【請求項16】 請求項9または10に記載の印刷装置
    であって、 前記ノズル群は、 マゼンタインクを吐出するマゼンタノズル群と、 シアンインクを吐出するシアンノズル群と、 イエロインクを吐出するイエロノズル群と、を備え、 前記テストパッチ形成部は、前記各ドット記録モードに
    おいて、前記マゼンタノズル群、前記シアンノズル群お
    よび前記イエロノズル群を使用して、前記各テストパッ
    チを形成する、印刷装置。
  17. 【請求項17】 インク滴を吐出するノズル群を備えた
    印刷部を備えたコンピュータに、前記ノズル群と印刷媒
    体との少なくとも一方を移動させる主走査を行いつつ、
    前記主走査の合間に前記主走査と交わる方向に前記ノズ
    ル群と前記印刷媒体との少なくとも一方を移動させる副
    走査を行って、前記印刷媒体上にインク滴を着弾させて
    ドットを形成することにより印刷を行う際の、ドットの
    記録モードを決定するために用いるテストパッチを形成
    させるための、コンピュータプログラムを記録したコン
    ピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 前記記録媒体は、 前記主走査の合間に行う前記副走査の内容が互いに異な
    る複数のドット記録モードで、前記印刷媒体上にそれぞ
    れテストパッチを形成する手順と、 前記テストパッチに基づいて前記複数のドット記録モー
    ドの中から選択されたドット記録モードを表すドット記
    録モード選択データを記憶する手順と、 を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  18. 【請求項18】 インク滴を吐出するノズル群を備えた
    印刷部を備えたコンピュータに、前記ノズル群と印刷媒
    体との少なくとも一方を移動させる主走査を行いつつ、
    前記主走査の合間に前記主走査と交わる方向に前記ノズ
    ル群と前記印刷媒体との少なくとも一方を移動させる副
    走査を行って、前記印刷媒体上にインク滴を着弾させて
    ドットを形成することにより印刷を行う際の、ドットの
    記録モードを決定するために用いるテストパッチを形成
    させるための、コンピュータプログラムを記録したコン
    ピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 前記記録媒体は、 一つの主走査ラインに含まれるすべての画素を記録する
    のに要する前記主走査の回数が互いに等しく、かつ、前
    記主走査の合間に行う前記副走査の内容が互いに異なる
    複数のドット記録モードで、前記印刷媒体上にそれぞれ
    テストパッチを形成する手順と、 前記テストパッチに基づいて前記複数のドット記録モー
    ドの中から選択されたドット記録モードを表すドット記
    録モード選択データを記憶する手順と、 を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  19. 【請求項19】 請求項17または18に記載の記録媒
    体であって、さらに、 前記テストパッチを形成するための画像データを格納し
    ている記録媒体。
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