JP2003033907A - 筒形プレキャストコンクリート部材を製造する型枠装置 - Google Patents

筒形プレキャストコンクリート部材を製造する型枠装置

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JP2003033907A
JP2003033907A JP2001223030A JP2001223030A JP2003033907A JP 2003033907 A JP2003033907 A JP 2003033907A JP 2001223030 A JP2001223030 A JP 2001223030A JP 2001223030 A JP2001223030 A JP 2001223030A JP 2003033907 A JP2003033907 A JP 2003033907A
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mold
split
molds
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JP2001223030A
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Inventor
Juichi Takeda
寿一 武田
Akira Teramura
彰 寺村
Mitsuo Koyanagi
光生 小柳
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒形の内型枠と、該外周を覆って配される筒
形の外型枠とで画成される筒形空間にコンクリートを打
設してテーパー筒形プレキャストコンクリート部材を製
造する型枠装置であって、その内外型枠の配列の作業負
荷を軽減する。 【解決手段】 内型枠11は、該周方向に等分割された
分割内型枠13からなり、該分割内型枠の両分割端部は
相隣接する分割内型枠の分割端部と周方向に摺動可能に
重ね合わされることによって、該内型枠は閉鎖状筒体に
形成される。前記外型枠31は、前記分割内型枠に対応
して等分割された分割外型枠33からなり、該両分割端
部は相隣接する分割外型枠の分割端部と重ね合わされ
て、該外型枠は閉鎖状筒体に形成される。各分割外型枠
は、相対向する分割内型枠に所定間隔を隔てて着脱可能
に接続される。各分割内型枠には、該分割内型枠を支保
しつつ径方向内外へ移動させる駆動支保機構41が連結
され、該連結部11a,11bにおける内型枠径を拡縮
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒形プレキャスト
コンクリート部材を製造する型枠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】風力発電所の主塔に代表される、高さ2
0m以下かつ直径5m以下という比較的小型の構造物で
あって、上下で径の異なるテーパー筒形構造物は、一般
に円弧状の鋼板によって建造されている。これは、制振
性の観点からは鉄筋コンクリート造の方が好ましいので
あるが、大型構造物の建造に優れるスライディングフォ
ーム工法では建造コストに見合わないためである。
【0003】一方、これ以外の鉄筋コンクリート造の工
法としては、テーパー筒形のプレキャストコンクリート
部材を、高さ方向に数段直列に積み上げて構築する方法
がある。この工法は、建築現場での工期を短縮できる等
メリットは大きく、前記小型のテーパー筒形構造物の建
造に適した有効な工法となる可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、テーパ
ー筒形プレキャストコンクリート部材を製造するための
筒形内外型枠が、高さ方向に直径が変化する特殊な形状
のものとなって、その製作に多大な労力がかかる。ま
た、通常、この種の筒形内外型枠は、多数のせき板を端
太材にて支保しつつ略二重の円筒状に並べて形成される
が、これら多数のせき板の配列には多大な労力を要す
る。更には、この配列後にはせき板間の隙間を塞ぐため
の継ぎ目処置をしなければならず、更に労力を要する。
また、製造するテーパー筒形プレキャストコンクリート
部材のテーパー(先細り勾配)若しくはその直径の仕様
が変わる度に、これに適合する型枠を製作しなければな
らず、多大な労力がかかる。そして、これら多大な労力
がかかる結果、製造コストの上昇は必至であり、結局コ
ストに見合わない虞がある。
【0005】本発明はかかる従来の課題に鑑みて成され
たもので、内外型枠の配列作業を軽減できるとともに、
該内外型枠の径およびテーパーを簡単に設定可能な筒形
プレキャストコンクリート部材を製造する型枠装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1に示す発明は、筒形の内型枠と、該内型枠
の外周を覆って配される筒形の外型枠とで画成される筒
形空間にコンクリートを打設して筒形プレキャストコン
クリート部材を製造する型枠装置であって、前記内型枠
は、該周方向に等分割された複数の分割内型枠からな
り、該分割内型枠の両分割端部は相隣接する分割内型枠
の分割端部と周方向に摺動可能に重ね合わされることに
よって、該内型枠は閉鎖状筒体に形成される一方、前記
外型枠は、前記分割内型枠に対応して等分割された複数
の分割外型枠からなり、該分割外型枠の両分割端部は相
隣接する分割外型枠の分割端部と周方向に摺動可能に重
ね合わされることによって、該外型枠は閉鎖状筒体に形
成されるとともに、各分割外型枠は、相対向する分割内
型枠に所定間隔を隔てて着脱可能に接続されてなり、前
記各分割内型枠には、該分割内型枠を支保しつつ径方向
内外へ移動させる駆動支保機構が連結されていて、該連
結部における内型枠径を拡縮可能なことを特徴とする。
【0007】上記発明によれば、前記駆動支保機構によ
り前記分割内型枠を径方向内外へ移動させることで、該
駆動支保機構が連結された連結部における内型枠径を容
易に拡縮調整することができる。よって、例えば、高さ
方向の一点を固定しておけば、当該内型枠を上下異径の
テーパー筒体にして、そのテーパー(先細りの勾配)を
自在に設定することもできるし、また、該分割内型枠を
径方向の内外へ案内するガイド部材を該分割内型枠のそ
れぞれに設ければ、前記筒体のテーパーを維持しつつ、
その径を自在に設定することもできる。一方、前記分割
外型枠は、前記分割内型枠に着脱自在に所定間隔を隔て
て接続されるので、外型枠は、前記内型枠と同じテーパ
ーを維持しつつ、内型枠の外周を覆う筒体に配される。
したがって、これら内型枠と外型枠とで画成される筒形
空間をテーパー筒形空間に容易に設定することができ
る。また、閉鎖状筒体状の内型枠を構成するそれぞれの
分割内型枠は、その分割端部を、相隣接する分割内型枠
の分割端部と周方向に摺動可能に重ね合わせられている
ので、該分割内型枠を前記駆動支保機構によって径方向
内外へ移動させることで、内型枠を前記閉鎖状筒体に維
持しつつその径を拡縮させることができる。よって、分
割内型枠同士の間の隙間を塞ぐための継ぎ目処理をしな
くて済む。更に、分割外型枠もその分割端部を、相隣接
する分割内型枠の分割端部と周方向に摺動可能に重ね合
わせられている。よって、分割外型枠同士の間の隙間を
塞ぐための継ぎ目処理をしなくて済む。
【0008】請求項2に示す発明は、前記請求項1に記
載の型枠装置において、前記内型枠には、その高さ方向
の上下二カ所に前記駆動支保機構が設けられ、該上下一
対の駆動支保機構によって前記上下二カ所の内型枠径を
拡縮調整することにより、前記内外型枠が画成する前記
筒形空間を、上下が異径のテーパー筒形空間にすること
を特徴とする。
【0009】上記発明によれば、内型枠の上下二カ所に
前記駆動支保機構が設けられているので、該上下一対の
駆動支保機構によって、内型枠の上部径および下部径を
自在に調整することができて、内型枠の筒体を所望の径
およびテーパーに簡単に設定できる。よって、該内型枠
と所定間隔を隔てて接続される外型枠との間に、所望の
テーパー筒形空間を容易に設定することができる。
【0010】請求項3に示す発明は、前記請求項2に記
載の型枠装置において、前記駆動支保機構は、前記内型
枠の平面中心に立設する心棒を昇降可能な上下一対のリ
ング部材と、該上リング部材周りに等間隔に設けられ、
該上リング部材に一端が鉛直回転可能に軸支される一
方、径方向外方へ延出した他端が分割内型枠に連結され
るアーム部材と、該下リング部材周りに等間隔に設けら
れ、該アーム部材の中間部分と接続する接続部材とから
なり、前記上下リング部材の上下間隔を変更することに
よって、前記接続部材を介して前記アーム部材を前記一
端中心に鉛直揺動させて、該連結部における内型枠径を
拡縮することを特徴とする。
【0011】上記発明によれば、前記駆動支保機構の上
リング部材および下リング部材の上下間隔を変更すれ
ば、アーム部材は、上リング部材の軸支点を中心に鉛直
面内を揺動する。そして、この揺動に応じてアーム部材
の他端は径方向外内方へ移動し、この他端に連結された
分割内型枠も同様に径方向外内方へ移動する。よって前
記上下リング部材の上下間隔を調整することで、分割内
型枠の径方向移動を介して容易に内型枠径を拡縮するこ
とができる。
【0012】請求項4に示す発明は、前記請求項3に記
載の型枠装置において、前記分割内型枠は、前記閉鎖状
筒体を構成する、周方向に等分割された分割内せき板
と、該分割内せき板を、高さ方向の適宜間隔に設けられ
た横桟を介して支保しつつ、該各分割内せき板の内周側
に立脚する端太材とからなり、該端太材の上下二カ所に
前記上下一対の駆動支保機構のそれぞれのアーム部材の
他端が、上下相対移動可能かつ鉛直回転可能に接続され
て、該分割内型枠は前記駆動支保機構に支保されている
ことを特徴とする。
【0013】上記発明によれば、アーム部材の他端が、
分割内せき板の端太材に上下相対移動可能に接続されて
いるので、アーム部材の前記揺動によるアーム部材他端
の径方向内外移動および上下移動の内、径方向内外移動
のみが分割内せき板に伝達される。よって、内型枠は上
下移動することなく拡縮することができる。また、前記
分割内せき板は、周方向には横桟にて支保されつつ、高
さ方向には前記横桟を介して端太材にて支保されている
ので、コンクリート打設時に作用するコンクリート側圧
をこれら横桟および端太材にあずけて変形せずに対抗す
ることができる。
【0014】請求項5に示す発明は、前記請求項4に記
載の型枠装置において、前記分割外型枠は、前記分割内
せき板に対応して所定間隔を隔てて相対向して配される
分割外せき板と、前記分割内せき板の横桟に対応して分
割外せき板の外周に設けられ該分割外せき板を支保する
横桟と、該横桟を支持しつつ外周側に立脚する端太材と
からなり、該横桟は、前記分割内せき板の相対向する横
桟にそれぞれセパレータにて繋げられることで、前記分
割外型枠は前記分割内型枠に着脱可能に接続されている
ことを特徴とする。
【0015】上記発明によれば、分割外せき板は、周方
向には横桟にて支保されつつ、高さ方向には前記横桟を
介して端太材にて支保されているので、コンクリート打
設時に作用するコンクリート側圧をこれら横桟および端
太材にあずけて変形せずに対抗することができる。ま
た、分割外せき板は、その横桟が、前記分割内せき板の
相対向する横桟に、それぞれセパレータにて連結され
て、該分割内せき板に連結されるため、前記コンクリー
ト側圧に該セパレータが対抗して、分割内外せき板間を
所定間隔に維持することができる。
【0016】請求項6に示す発明は、前記請求項5に記
載の型枠装置において、前記分割内外型枠の横桟は、該
内外型枠径に応じて周方向に伸縮して分割内外せき板に
対する支保幅を調整することを特徴とする。上記発明に
よれば、分割内外型枠径に応じてそれぞれの横桟が伸縮
して、分割内外せき板の全幅を支保することができて、
打設コンクリートの側圧による該分割内外せき板の変形
を効果的に抑えることができる。
【0017】請求項7に示す発明は、前記請求項5若し
くは6のいずれかに記載の型枠装置において、前記分割
内型枠毎に、前記上下一対のアーム部材が周方向に複数
組連結されてなり、その内の一組のアーム部材が連結さ
れた端太材の横桟は、分割内せき板に固着されるととも
に、該横桟と前記セパレータにて繋げられた分割外型枠
の横桟は分割外せき板に固着され、該一組のアーム部材
によって分割内せき板を径方向内外へ移動して内型枠径
を拡縮調整し、前記残る組のアーム部材が連結された端
太材の横桟は、前記分割内せき板と周方向に摺動可能に
係合するとともに、該横桟と前記セパレータにて繋げら
れた分割外型枠の横桟は、分割外せき板に対して周方向
に摺動可能に係合して、前記拡縮に伴う該残る組のアー
ム部材と分割内外せき板との間の相対変位を許容し、前
記分割内外せき板に形成される前記セパレータ用の挿通
孔は、周方向に伸びる長孔に形成されて前記相対変位を
許容することを特徴とする。
【0018】上記発明によれば、各分割内型枠を周方向
に複数組のアーム部材で支保するため、内型枠を支保す
るアーム部材の組数を減らさずに、つまり内型枠に対す
るアーム部材の支保能力を維持しつつ内型枠の分割数を
減らすことができる。よって分割内型枠の境界を減らせ
て、当該型枠装置により外周面に角部の少ない美観に優
れる筒形プレキャストコンクリート部材を製造できる。
また、前記一組のアーム部材によって分割内せき板を径
方向内外へ移動して内型枠径を拡縮調整することができ
る。一方、この拡縮に伴って、分割内外せき板は、前記
残る組のアーム部材に対して周方向に相対変位をする
が、前記残る組のアーム部材の端太材の横桟は、前記分
割内せき板と周方向に摺動可能に係合するとともに、こ
の横桟と前記セパレータにて繋げられた分割外型枠の横
桟は、分割外せき板に対して周方向に摺動可能に係合す
るようになっている。よって、前記拡縮を阻害すること
はない。更には、前記分割内外せき板には、前記セパレ
ータ用の挿通孔が形成され、該挿通孔は周方向に伸びる
長孔に形成されている。よって、前記拡縮に伴う、セパ
レータとの相対変位を許容することができて、内外型枠
は速やかに拡縮することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態を添
付図面を参照して詳細に説明する。図1および2は、各
々、本発明に係る第1実施形態の型枠装置の縦断面図、
および平面図である。また、図3は図2中のIII部を拡
大して示す平面図であり、図3(a)に分割内外型枠の
拡径時を、図3(b)に縮径時をそれぞれ示す。尚、図
1および図2にあっては、当該型枠装置は左右対称なた
め、紙面左半分のみを示し右半分は省略している。
【0020】図1および図2に示すように、本第1実施
形態の型枠装置1は、横断面正16角形の閉鎖状筒体の
内型枠11と、この内型枠11から一定間隔を隔ててそ
の外周を覆って配される横断面正16角形の閉鎖状筒体
の外型枠31とで筒形空間21を画成形成し、この空間
21にコンクリートを打設して、最大内径3m、最大高
さ1.8m、壁厚300mmの正16角形の筒形プレキ
ャストコンクリート部材を製造するものである。そし
て、特に、この型枠装置1の前記内型枠11には、図1
に示すように、その高さ方向の上下二カ所11a,11
bに駆動支保機構41が設けられていて、この上下一対
の駆動支保機構41によって、前記上下二カ所11a,
11bの内型枠径を互いに独立に拡縮調整することで、
前記筒形空間21を上下が異径のテーパー筒形空間21
に簡単に設定できて、任意のテーパーおよび径の正16
角形のテーパー筒形プレキャストコンクリート部材の製
造を容易にするものである。
【0021】図2に示すように、前記内型枠11は、前
記正16角形の各辺単位からなる16ヶの分割内型枠1
3から構成され、最大外径3m、最大高さ1.8mの前
記閉鎖状筒体に形成される。この分割内型枠13は、厚
さ3.0mm、幅0.8m、高さ1.8mの矩形平鋼板
である分割内せき板15と、この分割内せき板15の内
周側かつ幅中央に立脚してこれを支保する高さ1.8m
のH形鋼の端太材17とからなる。この端太材17に
は、高さ方向の3カ所に、角パイプの横桟19が水平に
溶着されているとともに、この横桟19の前記溶着面の
反対面は、前記分割内せき板15に溶着されていて、こ
れにより、分割内せき板15はこれら横桟19を介して
前記端太材17にて支保されている。
【0022】図3に平面視にて示すように、この横桟1
9は、その内部に小径の角パイプ19aが入れ子状に格
納された角パイプ19bであって、その両端開口から前
記小径角パイプが19a出没自在となっており、横桟1
9の全長を伸縮自在に変更できるようになっている。そ
して、後記するように内型枠径の拡縮に応じて変化す
る、分割内せき板15の必要支保幅に伴って伸縮し、コ
ンクリート打設時に分割内せき板15に作用する打設コ
ンクリートの側圧に対抗して、分割内せき板15の厚み
方向の変形を効果的に防ぐようになっている。
【0023】また、前記分割内せき板15の左右両端部
15a,15bの所定範囲は、その高さ方向に亘って、
相隣接する分割内型枠13の分割内せき板15と周方向
に摺動可能に重ね合わされている。このため、分割内せ
き板15が径方向外内へ移動して前記内型枠径が拡縮す
る際には、図3(b)のように、これら分割内せき板1
5の端部15a,15b同士が摺動して重ね合わされる
前記範囲が変化することによって、当該分割内せき板1
5同士の境界に隙間が発生するのを防ぎつつこの拡縮を
許容し、もって内型枠11全体の筒体としての閉塞性を
維持するようになっている。よって、コンクリート打設
時における当該分割内型枠13の境界からの打設コンク
リートの漏出は防止される。尚、好ましくは、図3
(a)のように、前記左右両端部15a,15bの内の
一方の端部15aは、これと隣接する分割内せき板15
の外周面にて摺接し、他方の端部15bは、これと隣接
する分割内せき板15の内周面にて摺接するようにし
て、この配列を順次全分割内せき板15に対して繰り返
して、閉鎖状筒体を円周方向に対称に構成するのが良
い。そうすれば、円周方向に異方性がなくなり前記拡縮
が滑らかになる。
【0024】図1および図2に示すように前記外型枠3
1は、前記分割内型枠13毎に対向しつつ、高さ方向に
亘り均等に300mm隔てられ各々外周側に配列される
16ヶの分割外型枠33からなり、当該配列状態にあっ
ては、前記内型枠11から前記300mm隔てられてこ
れを囲繞する横断面16角形の閉鎖状筒体となってい
る。
【0025】図3に平面視にて示すように、分割外型枠
33は、前述した対向する分割内型枠13よりもせき板
幅が1mと広くなっている点、および矩形パイプの端太
材37がせき板35の外周側に立脚している点で相違す
るが、その他の点は概ね同じ構成である。すなわち、分
割外型枠33は、厚さ3.0mm、幅1m、高さ1.8
mの矩形平鋼板である分割外せき板35と、この分割外
せき板35の外周側に立脚してこれを支保する高さ1.
8mの矩形パイプの端太材37とからなる。そして、こ
の端太材37には、図1に示すように、前記内型枠11
の横桟19と対向するようにこれらと高さを揃えて3カ
所に横桟39が水平に溶着されるとともに、この横桟3
9の前記溶着面の反対面は前記分割外せき板35に溶着
され、この分割外せき板35はこれら横桟39を介して
端太材37にて支保されている。尚、図3に示すよう
に、この横桟39も前述と同様に入れ子状角パイプの構
成であり、外型枠径の拡縮に伴ってその全長を変更可能
である。また、この分割外せき板35の左右両端部35
a,35bの所定範囲も、前記分割内せき板13の場合
と同様に高さ方向に亘って、相隣接する分割外型枠33
の分割外せき板35と周方向に摺動可能に重ね合わされ
ている。よって、前記外型枠径の拡縮に応じて重ね合わ
される範囲が変化することで、当該分割外型枠33同士
間の境界の隙間の発生を防いで前記拡縮を許容し、もっ
て外型枠31全体としての筒体の閉塞性を維持するよう
になっている。
【0026】このような分割外せき板35は、これと対
向する前記分割内せき板15に、長さ約300mmの丸
鋼からなる丸型セパレータ25によって着脱可能かつ平
行に連結されている。この丸型セパレータ25は、図1
および図3に示すように、高さ方向の二カ所、および周
方向の二カ所の計4箇所に設けられる。そして、分割内
外せき板15,35にあけられたセパレータ用の挿通孔
(図示なし)に通されるとともに、その両端の雄ねじ部
(図示なし)に螺着されたナット等の締結具s(図示な
し)によって、その両端は前記両挿通孔にそれぞれに固
定され、かかる丸形セパレータ25によって、前記分割
内外せき板15,35の間隔を高さおよび周方向に亘っ
て前記300mmに維持するようになっている。
【0027】図1に示すように、前記駆動支保機構41
は、前記内型枠11の内側に、高さ方向の上下二カ所に
それぞれ設けられる。そして、これら上および下駆動支
保機構41が、図2に示すように各分割内型枠13に対
応して備えるアーム部材43によって各分割内型枠13
を径方向外内へ移動させることで、図1に示す、これら
上および下駆動支保機構41が連結された連結部11
a,11bの内型枠径をそれぞれ独立に拡縮させて、内
型枠11をテーパー状筒体に設定する。
【0028】このような機能の上および下駆動支保機構
41は、図1および図2に示すように、両者共に略傘の
骨組の外観を呈するものであり、それぞれの駆動支保機
構41の構成は、前記内型枠11の平面中心に立設する
心棒45を昇降可能な上下一対のリング部材47,49
と、この上リング部材47周りに等間隔かつ放射状に設
けられ、この上リング部材47を分割内型枠13に連結
する16本の前記アーム部材43と、前記下リンク部材
49周りに等間隔に棒状の前記アーム部材43に対応さ
せて設けられて一端43aを軸支され、この下リンク部
材49を前記アーム部材43の中間部分にそれぞれ接続
する16本の接続部材42とからなる。そして、それぞ
れに、前記上下リング部材47,49の上下間隔を変更
することによって、前記接続部材42を介して前記アー
ム部材43を前記一端43a中心に鉛直面内を揺動させ
て前記内型枠径を拡縮するようになっている。
【0029】図1に示すように、これら上下駆動支保機
構41が設けられる内型枠11内側の基礎地盤Gには、
内型枠11と同心に深さ0.15m、直径2mの円形凹
部3が掘削形成され、その中心に前記心棒45が立設さ
れている。この円形凹部3は、前記下駆動支保機構41
の下リング部材49の昇降ストロークを大きくするため
に形成される。一方、前記心棒45は、長さ2.2m、
直径0.3mの丸棒であり、その上端高さは、前記内外
型枠11,31の最大高さより若干高く、前記上駆動支
保機構41の上リング部材47の昇降ストロークに余裕
を持たせている。この心棒45の外周には、その略全高
に亘って雄ネジが形成されており、これに前記上下駆動
支保機構41に係るそれぞれの上下リング部材47,4
9が螺合回転して上下昇降する。
【0030】この上リング部材47および下リング部材
49は共に同じ構成からなり、それぞれに、前記雄ネジ
に螺合するナット部46と、このナット部46にベアリ
ングを介して相対回転自在に支持されつつ、このナット
部46外周を覆って嵌合する環状体48とから構成され
る。この環状体48にはモーター等のナット部回転駆動
機構(図示なし)が設けられており、これによってナッ
ト部46を回転させて上下昇降させることにより、当該
ナット部46に支持された前記環状体48は心棒45に
対して相対回転なしに上下昇降可能になっている。
【0031】図2に示すように、前記上リング部材47
の外周部たる環状体48には、その外周に沿って等間隔
に16ヶの上ブラケット48aが設けられ、それぞれ
に、前記アーム部材の一端43aが水平ピンによりピン
接合される。そして、当該アーム部材43は、前記水平
ピンを中心に鉛直面内を揺動可能に軸支される。また、
この中心から径方向外方へ延出する前記アーム部材43
の他端43bは、前記分割内型枠13の端太材17に設
けられたリニアガイド(図示なし)に水平ピンによりピ
ン接合されており、当該他端43bは、端太材17に対
して上下相対移動可能かつ鉛直回転可能に連結されてい
る。尚、図1に示すように、端太材17の上部には、上
駆動支保機構41の上リング部材47から延出するアー
ム部材43の他端43bが連結され、同端太材17の下
部には、下駆動支保機構41の上リング部材47から、
延出するアーム部材43の他端43bが連結される。
【0032】一方、下リング部材49の外周部たる環状
体48にはその外周に沿って、前記上ブラケット48a
に対応させて16ヶの下ブラケット48bが設けられ、
それぞれの下ブラケット48bには、アーム部材43の
前記中間部分43cと接続する棒状の接続部材42が水
平ピンにてピン接合される。
【0033】よって、以上の構成からなる駆動支保機構
41によれば、上下リング部材47,49のいずれか一
方が上下に昇降して、互いの間隔を変更することによっ
て、前記接続部材42を介して前記アーム部材43をそ
の一端43a中心に鉛直回転させて前記分割内型枠13
を径方向外内へ移動し、もって内型枠径を拡縮すること
ができるようになっている。尚、この時の前記他端43
bの径方向外内移動は上下移動も伴うが、前述したよう
に当該他端43bは分割内型枠13にリニアガイドを介
して連結されているので、前記上下移動はこれに吸収さ
れて分割内型枠13へは伝達されない。
【0034】ここで、本第1実施形態の型枠装置1を用
いて、横断面正16角形のテーパー筒形プレキャストコ
ンクリート部材を製造する手順について説明する。先
ず、図1に示す前記型枠装置1から分割外型枠31およ
び丸形セパレータ25を取り外して、閉鎖状筒体をなす
内型枠11が外側に露呈した状態にする。そして、下駆
動支保機構41の上下リング部材47,49の間隔を調
整して、内型枠11の下部径11bを拡縮して所望径に
設定する。次いで上駆動支保機構41の上下リング部材
47,49間隔を調整して内型枠11の上部径11aを
縮径し、内型枠11を内側に傾けて所望のテーパー筒体
に設定する。次いで、図2に示す内型枠11の外周に亘
って縦筋や横筋等の補強筋(図示なし)を組み立てて配
置する。そして、これら補強筋を挟むように、分割外型
枠31を分割内型枠11に対向して配するとともに、こ
れらを前記丸形セパレータ25で繋いで分割外型枠31
を分割内型枠11に対して平行に配置する。この時、図
3に示すように、分割外型枠31の分割外せき板35の
左右両端部35a,35bは、相隣接する分割外せき板
35に重ね合わされて当該分割外型枠33は閉鎖状筒体
を構成し、この結果、図2に示すように内型枠11と外
型枠31との間に横断面16角形のテーパー筒形空間2
1が画成される。次にこのテーパー筒形空間21内に上
端開口からコンクリートを打設する。そして、このコン
クリートが硬化したら、当該コンクリート内に埋設され
る丸形セパレータ25の両端から分割内外型枠13,3
3を外すとともに、16ヶの全ての分割外型枠33を前
記コンクリートから順次外していく。全分割外型枠33
を脱型し終わったら、前記上下駆動支保機構41によっ
て内型枠11を、そのテーパーを維持したまま一斉に縮
径させて、コンクリートの内周面から内型枠11を一斉
に脱型する。尚、このテーパーを維持したままの縮径、
つまり高さ方向に亘って内型枠11を同量縮径するに
は、図1に示す上駆動支保機構41の上下リング47,
49間隔と下駆動支保機構41の上下リング間隔47,
49を、同時に同量だけ広げれば良い。こうして完全に
脱型された当該テーパー筒形コンクリート部材はクレー
ン等で上方へ吊り上げられてトラックに荷積みされ、建
設現場へと搬送される。
【0035】図4および図5は、各々本発明に係る第2
実施形態の型枠装置の縦断面図、および平面図である。
また、図6は図5中のVI部を拡大して示す平面図、図7
は同図6中のVII-VII線矢視の正面図であり、図6
(a)に全面を、図6(b)に図6(a)中のB部を拡
大してそれぞれ示す。図8は図6中のVIII-VIII線矢視
の縦断面図である。尚、前記第1実施形態と同一構成部
分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0036】前記第1実施形態の型枠装置1は、正16
角形の筒形プレキャストコンクリート部材を製造するこ
とができた。しかしながら、その外周面の16カ所には
高さ方向に亘る角部が存在し、外周面が滑らかな円形の
筒形プレキャストコンクリート部材に比べて美観に劣
る。本第2実施形態は、これらの点を改良すべくなされ
たものであり、略横断面が円形で外周面に角部のない略
円筒形プレキャストコンクリート部材を製造できる型枠
装置である。
【0037】そして、その構成は、主に次の点で第1実
施形態と相違する。第1実施形態の型枠装置1は、上下
一対のアーム部材43毎に分割内外型枠13,33が対
応して配され、つまり16対のアーム部材43に対して
16ヶの分割内外型枠13,33が対応して配されてい
るとともに、その分割内外せき板15,35は矩形平板
であった。しかしながら、本第2実施形態にあっては、
図5に示すように筒形プレキャストコンクリート部材の
外周面を滑らかな略円形にすべく、内外型枠61の分割
数を4分割に減らして4ヶの分割内外型枠63,83で
構成するとともに、その分割内外せき板65,85を矩
形円弧板にしている。但し、分割内外型枠63,83に
対する支保能力の低下を回避するため、上下駆動支保装
置41のアーム部材43の総数は第1実施形態と同数の
16対にしており、この関係上、各分割内外型枠63,
83は、第1実施形態の4倍の4対のアーム部材43で
支保されている。
【0038】前記内型枠61および外型枠81は、図5
に示すようにそれぞれ略横断面円形の閉鎖状筒体であ
り、両者間に円筒形空間71を画成するようになってい
る。この内外型枠61,81を周方向に四等分してなる
各分割内外型枠63,83は、それぞれ略四分円の円弧
状の外観を呈する。
【0039】分割内外型枠63,83は、それぞれ厚さ
1.2mm、高さ1.8mの矩形の四分円弧鋼板である
分割内外せき板65,85と、この分割内せき板65の
内周側および分割外せき板85の外周側のそれぞれに、
その周方向の四カ所に等間隔に立脚されつつ、この分割
内外せき板65,85をそれぞれに支保する高さ1.8
mの端太剤17,37とから構成される。
【0040】図6に示すように、分割内外せき板65,
85の左右両端部(図6ではそれぞれ一端65a,85
aのみ示す)の所定範囲は、第1実施形態と同様にその
高さ方向に亘って、相隣接する分割内せき板65,85
と周方向に摺動可能に重ね合わされている。そして、図
5に示す分割内外型枠63,83が径方向の内外へ移動
することにより、前記重ね合わせ範囲が変化して、もっ
て、内外型枠61,81は閉鎖状筒体を維持しつつその
径を拡縮可能となっている。但し、この拡縮に伴い、分
割内外せき板65,85は、それぞれに周方向に等間隔
に4カ所配された端太材17,37に対して周方向に相
対変位する。このため、この相対変位を許容すべく、前
記四カ所の端太材17,37の内の一カ所だけが分割内
外せき板65,85に固着されて、一体的に分割内外せ
き板65,85を支保しつつアーム部材43にてこれを
径方向内外へ移動する一方、残る各三カ所の端太材1
7,37は、分割内外せき板65,85に固着されずに
周方向に摺動可能になっている。尚、コンクリート打設
時に分割内外せき板65,85に作用する側圧には、前
記各四カ所の端太材17,37を介してアーム部材43
にて対抗するため、その支保能力は前記第1実施形態と
同レベルに維持されている。
【0041】かかる周方向四カ所の端太材17による各
分割内せき板65の支保の構成は、具体的には以下のよ
うになっている。分割内せき板65の端太材17による
支保は、前記第1実施形態と同様に横桟69を介してな
される。各端太材17には図7に示すように高さ方向の
三カ所に横桟69が溶着され、この横桟69は水平に配
された上下一対の矩形パイプ69a,69bからなる。
そして、前述した分割内せき板65に固着される端太材
17にあっては、図6に示すように前記一対の矩形パイ
プ69a,69bは、端太材17に溶着されるととも
に、この溶着面の反対面の左右両端部69c,69d
が、分割内せき板65に溶着されていて、端太材17は
横桟69を介して分割内せき板65と一体化されてい
る。尚、この横桟69は前記第1実施形態と同様に入れ
子状角パイプの構成であり、内型枠径の拡縮に伴ってそ
の全長を変更可能である。
【0042】また、図7および8に示すように、この上
下一対の矩形パイプ69a,69bの間には、丸形セパ
レータ75を挿通可能な水平な隙間70が設けられる一
方、この隙間70に対応させて前記分割内外せき板6
5,85には貫通孔65c,85cが形成されている。
そして、前記端太材17を挟んで配される一対の前記丸
形セパレータ75が、これら隙間70および貫通孔65
c,85cを通って径方向外方へ延出して設けられる。
そして、図8に示すように、この丸形セパレータ75に
よって、この上下一対の矩形パイプ69a,69bたる
横桟69は、これに対向して分割外型枠83の端太材3
7に溶着された同構成の横桟89に連結される。これら
の連結は、前記丸形セパレータ75の両端のねじ部が、
それぞれの前記上下一対の矩形パイプ69a,69b,
89a,89bに掛け渡された断面コ字状片68,88
にナットを介して係止されてなされる。尚、この分割外
せき板85の端太材37による支保の構成は、図6に示
すように横桟89たる一対の矩形パイプ89a,89b
がその中間部89eにて分割外せき板85に溶着されて
いる点を除けば、前述した分割内せき板と同じ構成であ
るため、その説明は省略する。
【0043】一方、分割内外せき板65,85に固着さ
れない、それぞれの前記残る3カ所の端太材17,37
にあっては、図6に示す前記矩形パイプ69a,69
b,89a,89bの前記溶着面の反対面は、分割内外
せき板65,85に溶着されずに当該分割内外せき板6
5,85に対して周方向に摺動可能になっている。ま
た、図7に示すように、前記分割内外せき板65,85
の前記貫通孔65c,(85c)も、前記矩形パイプ間
の隙間70に一致させて周方向の長孔65c,(85
c)に形成されているので、前記矩形パイプ69a,6
9b,89a,89bに螺着された前記丸形セパレータ
75も分割内外せき板65,85に対して周方向に相対
変位することができる。よって、内外型枠61,81径
の拡縮に伴って、分割内外せき板65,85が、端太材
17,37に対して周方向に相対変位しても、この三カ
所の端太材17,37は何ら拘束することなくこの相対
変位を許容することができる。尚、前記長孔65cを周
方向に延長して、分割内せき板65,85を高さ方向に
四分断しても良い。また、支保安定性の観点からは、四
つの分割内型枠63,83に固着されるそれぞれの端太
材17,37は、それぞれ円周方向に均等に端太材4本
置きに、つまり90°間隔で配されるのが望ましい。
【0044】以上、本発明に係る一実施形態について説
明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すよう
な変形が可能である。 (a)本実施形態においては、分割内外せき板として鋼
板を用いたが、分割内外せき板の端部が隣接する分割内
外せき板に重ね合わされた際に、この形状に倣って摺接
する程度の可撓性を有していれば金属に限るものではな
く、合板等の木材を用いても良い。 (b)本実施形態においては、駆動支保機構を上下に一
対設けて内型枠の上下二カ所の径をそれぞれ独立に調整
してテーパー筒体を形成するようにしたが、これに限る
ものではなく、以下のようにすれば一つの駆動支保機構
によってもテーパー筒体を簡単に形成することができ
る。例えば、各分割内型枠がその下端を支点として径方
向内外へ傾倒可能なように、その下端を地盤に軸支して
おけば、上駆動支保機構のみによる内型枠の拡縮によっ
ても内型枠を任意のテーパーに設定することができる。
また、各分割内型枠を径方向の内外へ案内するガイド部
材を地盤に設ければ、筒体のテーパーを維持しつつ、そ
の径を自在に設定することもできる。 (c)本実施形態においては、分割内外せき板のコンク
リートとの当接面について脱型性を高める処理を施して
いないが、当該当接面に脱型性を高める表面処理を施し
ても良い。例えば、前記当接面全面にテフロン(登録商
標)シート等の滑性シートを敷設したり、高密度ポリエ
チレン等をライニングしても良い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に示す発
明によれば、内型枠と外型枠とで画成される筒形空間を
テーパー筒形空間に容易に設定することができて、内外
型枠の配列作業を著しく軽減することができる。また、
分割内外型枠同士の間の隙間を塞ぐ継ぎ目処理をしなく
て済むので、作業負荷を軽減できる。
【0046】請求項2に示す発明によれば、内型枠と外
型枠との間に、簡単に所望のテーパー筒形空間を容易に
設定することができるので、製造するテーパー筒形プレ
キャストコンクリート部材のテーパーおよび直径等に仕
様に応じて変化する型枠形状に簡単にかつ短時間で設定
することができて、その労力および製造時間を削減でき
る。
【0047】請求項3に示す発明によれば、上下リング
部材の上下間隔の調整で容易に内型枠径を拡縮できて、
該上下間隔の設定によって一義的に内型枠径が決定され
るので、その設定再現性に優れる。
【0048】請求項4に示す発明によれば、内型枠は上
下移動することなく拡縮することができる。また、コン
クリート打設時に分割内せき板に作用するコンクリート
側圧をこれら横桟および端太材にあずけて変形せずに対
抗することができるので、筒形プレキャストコンクリー
ト部材の内形状を所期形状に成形することができる。
【0049】請求項5に示す発明によれば、コンクリー
ト打設時に分割内せき板に作用するコンクリート側圧を
これら横桟および端太材にあずけて変形せずに対抗する
ことができるので、筒形プレキャストコンクリート部材
の外形状を所期形状に成形することができる。また、前
記コンクリート側圧に該セパレータが対抗して、分割内
外せき板間を所定間隔に維持することができるので、筒
形プレキャストコンクリート部材の壁厚を所期厚みにす
ることができる。
【0050】請求項6に示す発明によれば、打設コンク
リートの側圧による該分割内外せき板の変形を効果的に
抑えることができるので、筒形プレキャストコンクリー
ト部材の内外形状を所期形状に成形することができる。
【0051】請求項7に示す発明によれば、外周面に角
部の少ない美観に優れる筒形プレキャストコンクリート
部材を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の型枠装置の縦断面
図である。
【図2】同平面図である。
【図3】図2中のIII部を拡大して示す平面図であり、
図3(a)に分割内外型枠の拡径時を、図3(b)に縮
径時をそれぞれ示す。
【図4】本発明に係る第2実施形態の型枠装置の縦断面
図である。
【図5】同平面図である。
【図6】図5中のVI部を拡大して示す平面図である。
【図7】図6中のVII-VII線矢視の正面図であり、図6
(a)に全面を、図6(b)に図6(a)中のB部を拡
大してそれぞれ示す。
【図8】図6中のVIII-VIII線矢視の縦断面図である。
【符号の説明】
G 地面 11 内型枠 11a、11b 連結部 13 分割内型枠 21 筒形空間 31 外型枠 33 分割外形枠 41 上駆動支保機構、下駆動支保機構(駆動支保機
構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柳 光生 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 Fターム(参考) 4G058 AA01 AC01 AD01 AE11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形の内型枠と、該内型枠の外周を覆っ
    て配される筒形の外型枠とで画成される筒形空間にコン
    クリートを打設して筒形プレキャストコンクリート部材
    を製造する型枠装置であって、 前記内型枠は、該周方向に等分割された複数の分割内型
    枠からなり、該分割内型枠の両分割端部は相隣接する分
    割内型枠の分割端部と周方向に摺動可能に重ね合わされ
    ることによって、該内型枠は閉鎖状筒体に形成される一
    方、 前記外型枠は、前記分割内型枠に対応して等分割された
    複数の分割外型枠からなり、該分割外型枠の両分割端部
    は相隣接する分割外型枠の分割端部と周方向に摺動可能
    に重ね合わされることによって、該外型枠は閉鎖状筒体
    に形成されるとともに、各分割外型枠は、相対向する分
    割内型枠に所定間隔を隔てて着脱可能に接続されてな
    り、 前記各分割内型枠には、該分割内型枠を支保しつつ径方
    向内外へ移動させる駆動支保機構が連結されていて、該
    連結部における内型枠径を拡縮可能なことを特徴とする
    型枠装置。
  2. 【請求項2】 前記内型枠には、その高さ方向の上下二
    カ所に前記駆動支保機構が設けられ、該上下一対の駆動
    支保機構によって前記上下二カ所の内型枠径を拡縮調整
    することにより、前記内外型枠が画成する前記筒形空間
    を、上下が異径のテーパー筒形空間にすることを特徴と
    する請求項1に記載の型枠装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動支保機構は、前記内型枠の平面
    中心に立設する心棒を昇降可能な上下一対のリング部材
    と、 該上リング部材周りに等間隔に設けられ、該上リング部
    材に一端が鉛直回転可能に軸支される一方、径方向外方
    へ延出した他端が分割内型枠に連結されるアーム部材
    と、 該下リング部材周りに等間隔に設けられ、該アーム部材
    の中間部分と接続する接続部材とからなり、 前記上下リング部材の上下間隔を変更することによっ
    て、前記接続部材を介して前記アーム部材を前記一端中
    心に鉛直揺動させて、該連結部における内型枠径を拡縮
    することを特徴とする請求項2に記載の型枠装置。
  4. 【請求項4】 前記分割内型枠は、前記閉鎖状筒体を構
    成する、周方向に等分割された分割内せき板と、該分割
    内せき板を、高さ方向の適宜間隔に設けられた横桟を介
    して支保しつつ、該各分割内せき板の内周側に立脚する
    端太材とからなり、 該端太材の上下二カ所に前記上下一対の駆動支保機構の
    それぞれのアーム部材の他端が、上下相対移動可能かつ
    鉛直回転可能に接続されて、該分割内型枠は前記駆動支
    保機構に支保されていることを特徴とする請求項3に記
    載の型枠装置。
  5. 【請求項5】 前記分割外型枠は、前記分割内せき板に
    対応して所定間隔を隔てて相対向して配される分割外せ
    き板と、前記分割内せき板の横桟に対応して分割外せき
    板の外周に設けられ該分割外せき板を支保する横桟と、
    該横桟を支持しつつ外周側に立脚する端太材とからな
    り、 該横桟は、前記分割内せき板の相対向する横桟に、それ
    ぞれセパレータにて繋げられることで、前記分割外型枠
    は前記分割内型枠に着脱可能に接続されていることを特
    徴とする請求項4に記載の型枠装置。
  6. 【請求項6】 前記分割内外型枠の横桟は、該内外型枠
    径に応じて周方向に伸縮して分割内外せき板に対する支
    保幅を調整することを特徴とする請求項5に記載の型枠
    装置。
  7. 【請求項7】 前記分割内型枠毎に、前記上下一対のア
    ーム部材が周方向に複数組連結されてなり、 その内の一組のアーム部材が連結された端太材の横桟
    は、分割内せき板に固着されるとともに、該横桟と前記
    セパレータにて繋げられた分割外型枠の横桟は分割外せ
    き板に固着され、該一組のアーム部材によって分割内せ
    き板を径方向内外へ移動して内型枠径を拡縮調整し、 前記残る組のアーム部材が連結された端太材の横桟は、
    前記分割内せき板と周方向に摺動可能に係合するととも
    に、該横桟と前記セパレータにて繋げられた分割外型枠
    の横桟は、分割外せき板に対して周方向に摺動可能に係
    合して、前記拡縮に伴う該残る組のアーム部材と分割内
    外せき板との間の相対変位を許容し、 前記分割内外せき板に形成される前記セパレータ用の挿
    通孔は、周方向に伸びる長孔に形成されて前記相対変位
    を許容することを特徴とする請求項5若しくは6のいず
    れかに記載の型枠装置。
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