JP2003033189A - Zaqリガンドの製造方法 - Google Patents

Zaqリガンドの製造方法

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JP2003033189A
JP2003033189A JP2002011509A JP2002011509A JP2003033189A JP 2003033189 A JP2003033189 A JP 2003033189A JP 2002011509 A JP2002011509 A JP 2002011509A JP 2002011509 A JP2002011509 A JP 2002011509A JP 2003033189 A JP2003033189 A JP 2003033189A
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JP2002011509A
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Takahisa Yamada
隆央 山田
Masato Suenaga
正人 末永
Tadashi Nishimura
紀 西村
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遺伝子操作技術を用いて、原核細胞で生産した
不活性なZAQリガンドを、効率的に活性を回復させ、
真核細胞から単離されたZAQリガンドと同じ活性を有
するタンパク質を得る方法を提供する。 【解決手段】ZAQリガンドを遺伝子工学的に原核細胞
宿主中で発現させ、レドックスバッファー中でリフォー
ルディングすることを特徴とする活性型のZAQリガン
ドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩と結合す
る、または該タンパク質またはその塩を活性化する能力
を有するペプチドまたはその塩(以下、単に「ZAQリ
ガンド」と称する場合がある。また、「配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩と結合す
る、または該タンパク質またはその塩を活性化する能力
を有するペプチド」を単に「ZAQリガンド」と称する
場合もある。)を、遺伝子操作技術を用いて原核細胞中
で発現させ、抽出したZAQリガンドにリフォールディ
ング操作を行い、薬理的に活性なZAQリガンドを製造
する方法などに関する。
【0002】
【従来の技術】分子内に多くのシステイン残基を含み、
ジスルフィド結合を有するタンパク質またはペプチド
を、公知の遺伝子工学的手法により、チャイニーズハム
スター細胞(例、CHO)、サル細胞(例、COS−
7)等の真核細胞を宿主として発現すると薬理的に活性
なタンパク質またはペプチドが得られる。しかし、該タ
ンパク質またはペプチドを真核細胞により発現させる方
法は、原核細胞により発現させる方法に比べ、一般的
に、目的とするタンパク質またはペプチドの発現量が低
く、さらに真核細胞用の培地が高価であるため、該タン
パク質またはペプチドの工業的規模での製造には適して
いない。一方、レドックスバッファーを用いて目的のタ
ンパク質を製造する方法としては、特表開62−502
895、特開平10−191989公報などで報告され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ZAQリガンドはオー
ファンレセプターであったZAQレセプター(配列番
号:1で表されるアミノ酸配列と同一または実質的に同
一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩)
に対してリガンド活性を有するペプチドで、消化器疾患
(例えば腸炎、下痢、便秘、吸収不良性症候群など)な
どの予防・治療作用を有する有用なペプチドである。該
ペプチドは、公知の遺伝子工学的手法により、真核細胞
を用いて製造することができる。しかし、ZAQリガン
ドをチャイニーズハムスター細胞(例、CHO)、サル
細胞(例、COS−7)等の真核細胞を宿主として発現
すると薬理的に活性なZAQリガンドが得られるもの
の、真核細胞用の培地は高価であり、さらにタンパク質
の発現量が低く、工業的規模での製造は適当とはいえな
い。一方、原核細胞を用いると大量のタンパク質を発現
させることができるが、薬理的に活性が不十分な封入体
を形成してしまう。ZAQリガンドの一例である配列番
号:21で表されるアミノ酸配列からなるペプチドは、
分子内に10個のシステイン残基を含み、5組のジスル
フィド結合を有している。従って、原核細胞を用いてZ
AQリガンドを生産すると、封入体が形成されてしま
い、該封入体に存在するZAQリガンドを効率よく活性
型ZAQリガンドに変換することは従来の方法では困難
であった。そこで、薬理的に活性なZAQリガンドの工
業的に有利な製造方法(大量製造方法等)が求められて
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく、原核細胞の高生産性を利用すること
により、効率的なZAQリガンドの活性化方法(再生方
法)を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、遺伝子操作技
術を用いてZAQリガンドを原核細胞において発現後、
活性化する工程において、レドックスバッファー中でリ
フォールディングすることを初めて試みた。その結果、
予想外にもZAQリガンドの活性化が工業的に効率よく
行うことができることを見出し、更に研究を行った結
果、本発明を完成したものである。即ち、本発明は、遺
伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させたZAQリガン
ドをレドックスバッファー中でリフォールディングする
ことを特徴とする活性型ZAQリガンドの製造方法に関
するものである。具体的には、本発明は、(1)配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩
と結合する、または該タンパク質またはその塩を活性化
する能力を有するペプチドまたはその塩を遺伝子工学的
に原核細胞宿主中で発現させ、レドックスバッファー中
でリフォールディングすることを特徴とする配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩と結
合する、または該タンパク質またはその塩を活性化する
能力を有する活性型のペプチドまたはその塩の製造方
法、(2)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質またはその塩と結合する、または該タンパク質また
はその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはその
塩が、配列番号:21で表わされるアミノ酸配列と同一
または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチド
またはその塩である上記(1)記載の製造方法、(3)
配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同一または実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質または
その塩と結合する、または該タンパク質またはその塩を
活性化する能力を有するペプチドまたはその塩が、配列
番号:21で表わされるアミノ酸配列を含有するペプチ
ドまたはその塩である上記(1)記載の製造方法、
(4)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同一ま
たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
またはその塩と結合する、または該タンパク質またはそ
の塩を活性化する能力を有するペプチドまたはその塩
が、配列番号:19で表わされるアミノ酸配列を含有す
るペプチドまたはその塩である上記(1)記載の製造方
法、(5)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質またはその塩と結合する、または該タンパク質また
はその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはその
塩が、配列番号:30で表わされるアミノ酸配列と同一
または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチド
またはその塩である上記(1)記載の製造方法、(6)
配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同一または実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質または
その塩と結合する、または該タンパク質またはその塩を
活性化する能力を有するペプチドまたはその塩が、配列
番号:30で表わされるアミノ酸配列を含有するペプチ
ドまたはその塩である上記(1)記載の製造方法、
(7)配列番号:21または配列番号:30で表わされ
るアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配
列を含有するペプチドまたはその塩を遺伝子工学的に原
核細胞宿主中で発現させ、レドックスバッファー中でリ
フォールディングすることを特徴とする活性型の該ペプ
チドまたはその塩の製造方法、(8)配列番号:21、
配列番号:19または配列番号:30で表わされるアミ
ノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩を遺伝子工学
的に原核細胞宿主中で発現させ、レドックスバッファー
中でリフォールディングすることを特徴とする活性型の
ペプチドまたはその塩の製造方法、(9)レドックスバ
ッファーが還元型グルタチオンおよび酸化型グルタチオ
ンを含有する緩衝液である上記(1)記載の製造方法、
(10)レドックスバッファー中の還元型グルタチオン
および酸化型グルタチオンの濃度が、それぞれ約0.0
1〜100ミリモル/リットルである上記(9)記載の
製造方法、(11)緩衝液がトリス緩衝液である上記
(8)記載の製造方法、(12)レドックスバッファー
のpHが7から9の範囲である上記(1)記載の製造方
法、(13)レドックスバッファーのpHが約8である
上記(1)記載の製造方法、(14)レドックスバッフ
ァーが、メルカプト基を有さないアミノ酸を、さらに含
有する上記(1)記載の製造方法、(15)メルカプト
基を有さないアミノ酸がアルギニンである上記(14)
記載の製造方法、(16)メルカプト基を有さないアミ
ノ酸のレドックスバッファー中の濃度が約0.1〜1モ
ル/リットルである上記(14)記載の製造方法、(1
7)0〜30℃下でリフォールディングする上記(1)
記載の製造方法、(18)配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するタンパク質またはその塩と結合する、または該
タンパク質またはその塩を活性化する能力を有するペプ
チドまたはその塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発
現させ、該細胞を可溶化し、ついでレドックスバッファ
ー中でリフォールディングする上記(1)記載の製造方
法、(19)配列番号:21または配列番号:30で表
わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩を遺伝子工学
的に原核細胞宿主中で発現させ、該細胞を可溶化し、つ
いでレドックスバッファー中でリフォールディングする
上記(7)記載の製造方法、(20)還元剤非存在下で
可溶化する上記(18)または(19)記載の製造方
法、(21)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質またはその塩と結合する、または該タンパク質ま
たはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはそ
の塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ、細胞
を変性剤で可溶化し、ついでメルカプト基を有さないア
ミノ酸をさらに含有するpH7〜9のレドックスバッフ
ァーで、変性剤を不作用濃度まで希釈することを特徴と
する上記(1)記載の製造方法、(22)配列番号:2
1または配列番号:30で表わされるアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチ
ドまたはその塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現
させ、該細胞を変性剤で可溶化し、ついでメルカプト基
を有さないアミノ酸をさらに含有するpH7〜9のレド
ックスバッファーで、変性剤を不作用濃度まで希釈する
ことを特徴とする上記(7)記載の製造方法、(23)
変性剤がグアニジンまたは尿素である上記(21)また
は(22)記載の製造方法、(24)希釈液中の変性剤
の濃度が、約0〜2モル/リットルになるまで、レドッ
クスバッファーで希釈する上記(21)または(22)
記載の製造方法、(25)配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するタンパク質またはその塩と結合する、または該
タンパク質またはその塩を活性化する能力を有するペプ
チドまたはその塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発
現させ、形成された封入体に存在する該ペプチドまたは
その塩を、レドックスバッファー中でリフォールディン
グする上記(1)記載の製造方法、(26)ペプチド
が、配列番号:21または配列番号:30で表わされる
アミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するペプチドである上記(25)記載の製造方
法、(27)配列番号:21または配列番号:30で表
わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩を遺伝子工学
的に発現させた原核細胞宿主を、変性剤で可溶化し、つ
いでメルカプト基を有さないアミノ酸、還元型グルタチ
オンおよび酸化型グルタチオンを含有する緩衝液と反応
させる活性型の該ペプチドまたはその塩の製造方法など
に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、ZAQリガンド
を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ、レドック
スバッファー中でリフォールディングすることを特徴と
する活性型のZAQリガンドの製造方法である。好まし
くは、ZAQリガンドを遺伝子工学的に原核細胞宿主中
で発現させ、該細胞を可溶化することにより不活性化さ
れたZAQリガンドを、レドックスバッファー中でリフ
ォールディングすることにより、活性型のZAQリガン
ドを製造する。本発明で用いられるZAQリガンドとし
ては、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同一ま
たは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
またはその塩(以下、「ZAQレセプター」と略記する
ことがある)と結合する能力を有するペプチドまたはそ
の塩、またはZAQレセプターを活性化する能力を有す
るペプチドまたはその塩である。ZAQリガンドとして
好ましくは、(1)配列番号:21で表わされるアミノ
酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有
し、ZAQレセプターと結合するまたはZAQレセプタ
ーを活性化する能力を有するペプチドまたはその塩、
(2)配列番号:19で表わされるアミノ酸配列と同一
または実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、ZAQレ
セプターと結合するまたはZAQレセプターを活性化す
る能力を有するペプチドまたはその塩、(2)配列番
号:30で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的
に同一のアミノ酸配列を含有し、ZAQレセプターと結
合するまたはZAQレセプターを活性化する能力を有す
るペプチドまたはその塩などである。ZAQリガンドの
ZAQレセプターと結合するまたはZAQレセプターを
活性化する能力は、公知のリガンド・レセプター結合活
性を測定する方法またはそれに準じた方法や公知の細胞
刺激活性(細胞内Caイオン濃度変化(例、後述の実施
例1−6に記載の方法など)、cAMP合成抑制活性な
ど)またはそれに準じた方法により測定することができ
る。本発明の方法で製造されるZAQリガンドは、ZA
Qレセプターと結合する能力を有するペプチドもしくは
ZAQレセプターを活性化する能力を有するペプチド
(以下、「活性型のペプチド」と略記することができ
る)またはその塩である。具体的には、(1)活性型の
配列番号:21で表わされるアミノ酸配列と同一または
実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまたは
その塩、(2)活性型の配列番号:30で表わされるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するペプチドまたはその塩である。
【0006】ZAQレセプター(Gタンパク質共役型レ
セプタータンパク質)は、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するレセプタータンパク質である(WO 01/
16309)。
【0007】ZAQリガンドおよびZAQレセプター
は、例えば、ヒトや非ヒト哺乳動物(例えば、モルモッ
ト、ラット、マウス、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サ
ルなど)のあらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、
グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細
胞、ランゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細
胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細
胞(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラル
キラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単
球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細
胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、ま
たはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞な
ど)や血球系の細胞(例えば、MEL,M1,CTLL
−2,HT−2,WEHI−3,HL−60,JOSK
−1,K562,ML−1,MOLT−3,MOLT−
4,MOLT−10,CCRF−CEM,TALL−
1,Jurkat,CCRT−HSB−2,KE−3
7,SKW−3,HUT−78,HUT−102,H
9,U937,THP−1,HEL,JK−1,CM
K,KO−812,MEG−01など)、またはそれら
の細胞が存在するあらゆる組織、例えば、脳、脳の各部
位(例、嗅球、扁頭核、大脳基底球、海馬、視床、視床
下部、視床下核、大脳皮質、延髄、小脳、後頭葉、前頭
葉、側頭葉、被殻、尾状核、脳染、黒質)、脊髄、下垂
体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、
骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小
腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、末梢
血球、前立腺、睾丸、精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関
節、骨格筋など(特に、脳や脳の各部位)に由来するペ
プチド・タンパク質であってもよく、また合成ペプチド
・合成タンパク質であってもよい。
【0008】配列番号:21で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列
番号:21で表されるアミノ酸配列と約60%以上(好
ましくは約70%以上、さらに好ましくは約80%以
上、より好ましくは約85%以上、特に好ましくは約9
0%以上、最も好ましくは約95%以上)の相同性を有
するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:21で
表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するペプチドとしては、例えば、配列番号:21
で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配
列を有し、配列番号:21で表わされるアミノ酸配列を
含有するペプチドと実質的に同質の性質を有するペプチ
ドなどが好ましい。配列番号:19で表わされるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例え
ば、配列番号:19で表されるアミノ酸配列と約60%
以上(好ましくは約70%以上、さらに好ましくは約8
0%以上、より好ましくは約85%以上、特に好ましく
は約90%以上、最も好ましくは約95%以上)の相同
性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:
19で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するペプチドとしては、例えば、配列番
号:19で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有し、配列番号:19で表わされるアミノ
酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の性質を有す
るペプチドなどが好ましい。配列番号:30で表わされ
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列として
は、例えば、配列番号:30で表されるアミノ酸配列と
約60%以上(好ましくは約70%以上、さらに好まし
くは約80%以上、より好ましくは約85%以上、特に
好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以
上)の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。
配列番号:30で表わされるアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列を含有するペプチドとしては、例え
ば、配列番号:30で表わされるアミノ酸配列と実質的
に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:30で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の
性質を有するペプチドなどが好ましい。ZAQリガンド
の好ましい具体例は、配列番号:19で表わされるアミ
ノ酸配列を含有するペプチド、配列番号:21で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するペプチド、配列番号:30
で表わされるアミノ酸配列を含有するペプチドなどであ
る。
【0009】実質的に同質の活性としては、例えば、Z
AQレセプターに対する結合活性、ZAQレセプターを
介するシグナル情報伝達作用などが挙げられる。実質的
に同質とは、それらの活性が性質的に同質であることを
示す。したがって、ZAQレセプターに対する結合活
性、ZAQレセプターを介するシグナル情報伝達作用な
どの活性が同等(例、約0.5〜2倍)であることが好
ましいが、これらの活性の程度やペプチドの分子量など
の量的要素は異なっていてもよい。これらの活性の測定
は、公知の方法またはそれに準じた方法によって行なう
ことができる(具体的には、後述の実施例1−6に記載
の方法またはそれに準じた方法等)。
【0010】また、ZAQリガンドとしては、配列番
号:19または配列番号:21で表されるアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
より好ましくは1〜20個程度)のアミノ酸が欠失した
アミノ酸配列、配列番号:19または配列番号:21
で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜40個程度、より好ましくは1〜30個程度、
なかでも好ましくは1〜20個程度)のアミノ酸が付加
したアミノ酸配列、配列番号:19または配列番号:
21で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好
ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜20個
程度)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸
配列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸配列を含
有するペプチドなども用いられる。さらに、配列番
号:30で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜2
0個程度)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列
番号:30で表されるアミノ酸配列に1または2個以上
(好ましくは、1〜40個程度、より好ましくは1〜3
0個程度、なかでも好ましくは1〜20個程度)のアミ
ノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:30で表さ
れるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、
1〜30個程度、より好ましくは1〜20個程度)のア
ミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、また
はそれらを組み合わせたアミノ酸配列を含有するペプ
チドなども用いられる。
【0011】ZAQレセプターをコードする配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸
配列としては、例えば、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列と約90%以上、好ましくは約95%以上、よ
り好ましくは約98%以上の相同性を有するアミノ酸配
列などが挙げられる。配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質としては、例えば、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
と実質的に同質の性質を有するタンパク質などが好まし
い。本発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質(ZAQレセプター)としては、例えば、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に
同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列と実質的に同質の活性を有するタンパク
質などが好ましい。実質的に同質の活性としては、例え
ば、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用などが挙
げられる。実質的に同質とは、それらの活性が性質的に
同質であることを示す。したがって、リガンド結合活性
やシグナル情報伝達作用などの活性が同等(例、約0.
5〜2倍)であることが好ましいが、これらの活性の程
度やタンパク質の分子量などの量的要素は異なっていて
もよい。リガンド結合活性やシグナル情報伝達作用など
の活性の測定は、公知の方法に準じて行なうことができ
る。
【0012】また、ZAQレセプターとしては、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列中の1または2個以
上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜
10個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))
のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数個(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有するタンパク質などもその具
体例としてあげることができる。
【0013】本明細書におけるペプチドおよびタンパク
質は、ペプチド標記の慣例に従って左端がN末端(アミ
ノ末端)、右端がC末端(カルボキシル末端)である。
ZAQリガンド、ZAQレセプターをはじめとする本発
明のペプチドおよびタンパク質は、C末端がカルボキシ
ル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO-)、
アミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)
であってもよい。ここでエステルにおけるRとしては、
例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル
もしくはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、例えば、
シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロア
ルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC
6-12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチルなどの
フェニル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメチ
ルなどのα−ナフチル−C1-2アルキル基などのC7-14
アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用される
ピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本明細書
におけるペプチドおよびタンパク質がC末端以外にカル
ボキシル基(またはカルボキシレート)を有している場
合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されて
いるものも本明細書におけるペプチドおよびタンパク質
に含まれる。この場合のエステルとしては、例えば上記
したC末端のエステルなどが用いられる。さらに、本明
細書におけるペプチドおよびタンパク質には、上記した
ペプチド・タンパク質において、N末端アミノ酸のアミ
ノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などの
2-6アルカノイル基などのC1-6アシル基など)で保護
されているもの、N端側が生体内で切断され生成したグ
ルタミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のア
ミノ酸の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、ア
ミノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基
など)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル
基などのC2-6アルカノイル基などのC1-6アシル基な
ど)で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したい
わゆる糖ペプチド・糖タンパク質などの複合ペプチド・
複合タンパク質なども含まれる。ZAQリガンドの好ま
しい具体例としては、例えば、配列番号:19、配列番
号:21または配列番号:30で表わされるアミノ酸配
列を含有するヒト由来(より好ましくはヒト脳由来)の
ペプチドなどがあげられる。ZAQレセプターの好まし
い具体例としては、例えば、配列番号:1で表わされる
アミノ酸配列を含有するヒト由来(より好ましくはヒト
脳由来)のタンパク質などがあげられる。
【0014】ZAQリガンドまたはZAQレセプターの
塩としては、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が
好ましい。この様な塩としては、例えば無機酸(例え
ば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるい
は有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル
酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ
酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸)との塩や水和物などが用いられる。
【0015】本発明で用いられる原核細胞としては、Es
cherichia coli(大腸菌)等のエシェリヒア属菌、Baci
llus subtilis(枯草菌)等のバチルス属菌、Serratia
marcescens(セラチア)等のセラチア属菌等が挙げら
れ、中でもEscherichia coli等が好ましい。これらの原
核細胞の形質転換、培養等は次に示す方法のほか、常法
(特開平3−204897号に記載の方法など)または
それに準じた方法によって行うこともできる。
【0016】ZAQリガンドをコードするDNAとして
は、前述したZAQリガンドをコードするDNAを含有
するDNAであればいかなるものであってもよい。ま
た、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、前記し
た細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組織由来
のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれでもよ
い。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリオフ
ァージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいず
れであってもよい。また、前記した細胞・組織よりtota
lRNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直
接Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅する
こともできる。
【0017】具体的には、ZAQリガンドをコードする
DNAとしては、例えば、(1)配列番号:20で表わ
される塩基配列を含有するDNA、または配列番号:2
0で表わされる塩基配列を含有するDNAとハイストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを含有
し、配列番号:19で表されるアミノ酸配列を含有する
ペプチドと実質的に同質の活性(例、ZAQレセプター
に対する結合活性、ZAQレセプターを介するシグナル
情報伝達作用など)を有するペプチドをコードするDN
A、(2)配列番号:22で表わされる塩基配列を含有
するDNA、または配列番号:22で表わされる塩基配
列を含有するDNAとハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズするDNAを有し、配列番号:21で表
されるアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質
の活性(例、ZAQレセプターに対する結合活性、ZA
Qレセプターを介するシグナル情報伝達作用など)を有
するペプチドをコードするDNA、(3)配列番号:3
1で表わされる塩基配列を含有するDNA、または配列
番号:31で表わされる塩基配列を含有するDNAとハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
Aを含有し、配列番号:30で表されるアミノ酸配列を
含有するペプチドと実質的に同質の活性(例、ZAQレ
セプターに対する結合活性、ZAQレセプターを介する
シグナル情報伝達作用など)を有するペプチドをコード
するDNAであれば何れのものでもよい。配列番号:2
0で表わされる塩基配列を含有するDNAとしては、配
列番号:16で表わされる塩基配列を含有するDNA等
が挙げられる。配列番号:22で表わされる塩基配列を
含有するDNAとしては、配列番号:18で表わされる
塩基配列を含有するDNA等が挙げられる。配列番号:
31で表わされる塩基配列を含有するDNAとしては、
配列番号:41で表わされる塩基配列を含有するDNA
等が挙げられる。配列番号:20、配列番号:22また
は配列番号:31で表わされる塩基配列を有するDNA
とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
DNAとしては、例えば、配列番号:20、配列番号:
22または配列番号:31で表わされる塩基配列と約6
0%以上、好ましくは約70%以上、より好ましくは約
80%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNA
などが用いられる。配列番号:22で表わされる塩基配
列を含有するDNAとハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズするDNAとして、具体的には、配列番
号:38で表わされる塩基配列を含有するDNA、また
は配列番号:38で表わされる塩基配列を有するDNA
とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
DNAを含有し、配列番号:21で表わされるアミノ酸
配列を含有するペプチドと実質的に同質の活性(例、Z
AQレセプターに対する結合活性、ZAQレセプターを
介するシグナル情報伝達作用など)を有するペプチドを
コードするDNA等が挙げられる。配列番号:31で表
わされる塩基配列を含有するDNAとハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズするDNAとして、具体
的には、配列番号:39で表わされる塩基配列を含有す
るDNA、または配列番号:39で表わされる塩基配列
を有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするDNAを含有し、配列番号:30で表わ
されるアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質
の活性(例、ZAQレセプターに対する結合活性、ZA
Qレセプターを介するシグナル情報伝達作用など)を有
するペプチドをコードするDNA等が挙げられる。具体
的には、(1)配列番号:19で表されるアミノ酸配列
を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配列
番号:20で表される塩基配列を含有するDNAが、
(2)配列番号:21で表されるアミノ酸配列を含有す
るペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:2
2または配列番号38で表される塩基配列を含有するD
NAが、(3)配列番号:30で表されるアミノ酸配列
を含有するペプチドをコードするDNAとしては、配列
番号:31または配列番号39で表される塩基配列を含
有するDNAがそれぞれ挙げられる。
【0018】上記のZAQリガンドをコードするDNA
は、(1)全塩基配列を公知の方法またはそれに準じた方
法により化学的に合成してもよいし、(2)ZAQリガ
ンドをコードするDNAの塩基配列などを参考にして、
ポリメラーゼ・チェーン・リアクション(Polymerase C
hain Reaction:以下、PCRと略称する)法によって増幅
し取得してもよい。
【0019】ZAQリガンドをコードするDNAを導入
するプラスミドとしては、たとえば大腸菌由来のpBR
322〔ジ−ン(Gene)、2巻、95頁(1977
年)〕、pBR325〔ジーン、4巻、121頁(19
78年)〕、pUC12〔ジーン、19巻、259頁
(1982年)〕、pUC13〔ジーン、19巻、25
9頁(1982年)〕、枯草菌由来のpUB110〔バ
イオケミカル・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニ
ケーションズ(Biochemical and Biophysical Research
Communications)、112巻、678頁(1983
年)〕などが挙げられるが、その他のものであっても、
宿主内で複製増殖されるものであれば、いずれを用いる
こともできる。またDNAを組み込むファージベクター
としては、たとえばλgt11〔ヤング及びデーヴィス
(Young, R. and Davis, R.)、プロシーディングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
・オブ・ザ・ユー・エス・エー(Proc. Natl. Acad. Sc
i., U.S.A.)、80巻、1194頁(1983年)〕な
どが挙げられるが、その他のものであっても宿主内で増
殖できるものであれば用いることができる。プラスミド
に組み込む方法としては、たとえば、ティー・マニアテ
ィス(T.Maniatis)ら、モレキュラー・クローニング
(Molecular Cloning) コールド・スプリング・ハーバ
ー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laborator
y)、239頁(1982年)に記載の方法などが挙げ
られる。またファージベクターにDNAを組み込む方法
としては、たとえばヒューン(Hyunh,T.V.)らの方法
〔ディー・エヌ・エー・クローニング、ア・プラクティカ
ル・アプローチ(DNA Cloning,A Practical Approach)
1巻、49頁(1985年)〕などが挙げられる。
【0020】このようにして得られたプラスミドは、適
当な宿主たとえばエシェリヒア(Escherichia)属菌,
バチルス(Bacillus)属菌などに導入される。上記エシ
ェリヒア属菌の例としては、エシェリヒア・コリ(Esch
erichia coli)K12DH1〔プロシージング・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Pro
c. Natl. Acad. Sci. U.S.A.)60巻、160頁(19
68年)〕、JM103〔ヌクレイック・アシッズ・リサ
ーチ(Nucleic Acids Research)、9巻、309頁(1
981年)〕、JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)、120巻、517頁(1978年)〕、HB10
1〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー、
41巻、459頁(1969年)〕、C600〔ジェネ
ティックス(Genetics)、39巻、440頁(1954
年)〕、MM294〔ネイチャー(Nature)、217
巻、1110頁(1968年)〕などが挙げられる。上
記バチルス属菌としては、たとえばバチルス・サチリス
(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン、24巻、
255頁(1983年)〕、207−21〔ジャーナル
・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemistr
y)95巻、87頁(1984年)〕などが挙げられ
る。プラスミドで宿主を形質転換する方法としては、た
とえばティー・マニアティス(T.Maniatis)ら,モレキ
ュラー・クローニング(Molecular Cloning)、コール
ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Sprin
g Harbor Laboratory)、249頁(1982年)に記
載のカルシウムクロライド法あるいはカルシウムクロラ
イド/ルビジウムクロライド法などが挙げられる。また
ファージ・ベクターを用いる場合には、たとえば増殖さ
せた大腸菌にインビトロパッケージング法を用いて導入
することができる。
【0021】このようにしてクローン化されたZAQリ
ガンドをコードするDNAは必要があればプラスミド、
例えばpBR322、pUC12、pUC13、pUC
18、pUC19、pUC118、pUC119などに
サブクローニングして用いることができる。このように
して得られたZAQリガンドをコードするDNAの塩基
配列を、たとえばマキサム・ギルバート(Maxam-Gilber
t)法〔Maxam, A. M. and Gilbert,W.、プロシーディン
グズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイ
エンス・オブ・ザ・ユー・エス・エー(Proc. Natl. Ac
ad. Sci.,U.S.A.)、74巻、560頁(1977
年)〕あるいはジデオキシ法〔Messing, J.ら、ヌクレ
イック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acids Researc
h)9巻、309頁(1981年)〕によって決定し、
既知のアミノ酸配列との比較からZAQリガンドをコー
ドするDNAの存在を確認できる。上記のようにしてク
ローン化されたZAQリガンドをコードするDNAは目
的によりそのまま、または所望により制限酵素やエキソ
ヌクレアーゼで消化して使用することが出来る。
【0022】次に、クローン化されたZAQリガンドを
コードするDNAから発現させたい領域を切り出し、発
現に適したビークル(ベクター)中のプロモーターの下
流に連結して発現型ベクターを得ることができる。該D
NAはその5’末端に翻訳開始コドンとしてのATGを
有し、また3’末端には翻訳終止コドンとしてのTA
A、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの
翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNA
アダプターを用いて付加することもできる。さらに該D
NAを発現させるにはその上流にプロモーターを接続す
る。ベクターとしては、上記の大腸菌由来のプラスミド
(例、pBR322,pBR325,pUC12,pU
C13),枯草菌由来プラスミド(例、pUB110,
pTP5,pC194)などが挙げられる。
【0023】本発明で用いられるプロモーターとして
は、DNAの発現に用いる宿主に対応して適切なプロモ
ーターであればいかなるものでもよい。形質転換する際
の宿主がエシェリヒア属菌である場合は、T7プロモー
ター,trpプロモーター,lacプロモーター,re
cAプロモーター,λPLプロモーター,lppプロモ
ーターなどが、宿主がバチルス属菌である場合は、SP
O1プロモーター,SPO2プロモーター,penPプ
ロモーターなどが好ましい。とりわけ宿主がエシェリヒ
ア属菌でプロモーターがT7プロモーター,trpプロ
モーターまたはλPLプロモーターであることが好まし
い。なお、発現にエンハンサーの利用も効果的である。
このようにして構築されたZAQリガンドをコードする
DNAを含有するベクターを用いて、原核細胞の形質転
換体を製造する。
【0024】上記エシェリヒア属菌を形質転換するに
は、たとえばプロシージング・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンス(Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA)、69巻、2110頁(1972年)やジーン
(Gene)、17巻、107頁(1982年)などに記載
の方法に従って行なわれる。バチルス属菌を形質転換す
るには、たとえばモレキュラー・アンド・ジェネラル・
ジェネティックス(Molecular & General Genetics)、
168巻、111頁(1979年)などに記載の方法に
従って行われる。このようにして、ZAQリガンドをコ
ードするDNAを含有する発現ベクターで形質転換され
た原核細胞の形質転換体が得られる。宿主としてエシェ
リヒア属菌を、プロモーターとしてT7プロモーターを
用いる場合、T7プロモーターの発現効率の向上を目的
として、ZAQリガンドをコードするDNAを含有する
発現ベクターに加え、T7リゾチーム発現プラスミドを
共存させてもよい。
【0025】宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、たとえばグルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、たとえばアンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としてはたとえば塩化カルシウム、リン酸二水素ナト
リウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵
母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加しても
よい。培地のpHは約5〜8が望ましい。エシェリヒア
属菌を培養する際の培地としては、例えばグルコース、
カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー(Miller)、ジャー
ナル・オブ・エクスペリメンツ・イン・モレキュラー・ジェ
ネティックス(Journal of Experiments in Molecular
Genetics)、431−433頁、Cold Spring Harbor L
aboratory, New York 1972〕、LB培地等が好ましい。
ここに必要によりプロモーターを効率よく働かせるため
に、たとえばイソプロピル−β−D−チオガラクトピラ
ノシド(IPTG)、3β−インドリルアクリル酸のよ
うな薬剤を加えることができる。宿主がエシェリヒア属
菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24時間
行い、必要により、通気や攪拌を加えることもできる。
宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40℃
で約6〜24時間行ない、必要により通気や攪拌を加え
ることもできる。
【0026】ZAQリガンドが宿主原核細胞中で不溶成
分(封入体)を形成する場合には、培養後、遠心分離等
の方法により集菌した後、細胞を破砕し、封入体を変性
剤を用いて可溶化することによって、ZAQリガンドを
抽出することができる。細胞の破砕は、常法で、たとえ
ば超音波処理により実施できる。懸濁媒体として中性付
近のpH値(pH6.5〜7.5)に調整した好適な緩
衝液(例えばリン酸緩衝液等)を用いることが好まし
い。この際、細胞の破砕を促進させるためEDTAを添
加してもよい。このようにして細胞を破砕した後に、不
溶成分(封入体)を任意の方法で、遠心分離するか、濾
過することにより分取する。原核細胞由来のタンパク質
をできる限り除去するため、たとえば水、リン酸緩衝液
を用いて洗浄することが好ましいが、場合により4M程
度の尿素で洗浄してもよい。得られた沈殿(ペレット)
を変性剤を用いて可溶化する際の変性剤としては、公知
の変性剤、特にグアニジンまたは尿素等を使用すること
ができる。変性剤は通常水溶液として用いられ、水溶液
中の変性剤の濃度は、グアニジンでは4〜8モル/リッ
トル、好ましくは約6〜7モル/リットル、尿素では5
〜9モル/リットル、好ましくは約8モル/リットルで
ある。グアニジンは通常グアニジン塩酸塩等のグアニジ
ンの酸付加塩として用いられる。
【0027】ZAQリガンドが宿主原核細胞中で封入体
を形成しない場合には、培養後、遠心分離等の方法によ
り集菌した後、細胞を変性剤を用いて可溶化するか、あ
るいは細胞を破砕後変性剤で可溶化することによってZ
AQリガンドを抽出することができる。集菌した細胞の
可溶化に用いられる変性剤としては、例えばグアニジン
または尿素などが挙げられる。変性剤は通常水溶液とし
て用いられ、水溶液中の変性剤の濃度は、グアニジンで
は通常4〜8モル/リットル、好ましくは約6〜7モル
/リットルである。グアニジンは通常グアニジン塩酸塩
等のグアニジンの酸付加塩として用いられる。細胞の破
砕は、常法で、たとえば超音波処理、フレンチ・プレス
により実施できる。破砕された細胞の可溶化に用いられ
る変性剤としては、公知の変性剤を使用してよく、好ま
しくは、グアニジンまたは尿素などを使用する。変性剤
は通常、水溶液として用いられ、水溶液中の変性剤の濃
度は、グアニジンでは4〜8モル/リットル、好ましく
は約6〜7モル/リットル、尿素では5〜9モル/リッ
トル、好ましくは約8モル/リットルである。グアニジ
ンは通常グアニジン塩酸塩等のグアニジンの酸付加塩と
して用いられる。
【0028】上記のようにして封入体の可溶化を行う
か、菌体を変性剤で直接可溶化するか、または細胞を破
砕後変性剤で可溶化した後、遠心分離等で不純物を除去
し、得られた上澄液を必要により精製工程に付した後、
ZAQリガンドのリフォールディング(活性化、再生
化)を行う。リフォールディングは、精製したZAQリ
ガンドにレドックスバッファーを添加するか、またはZ
AQリガンドを含有する上澄液をレドックスバッファー
で希釈することにより行われる。レドックスバッファー
としては、酸化型グルタチオン(GSSG)および還元
型グルタチオン(GSH)を含有する緩衝液、システイ
ンおよびシスチンを含有する緩衝液、システアミンおよ
びシスタミンを含有する緩衝液などが挙げられる。中で
もGSSGおよびGSHを含有する緩衝液が好ましい。
上記緩衝液としては、例えば、トリス緩衝液、リン酸緩
衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液等が挙げられ、中で
もトリス緩衝液等が好ましい。レドックスバッファー中
の酸化剤(酸化型物質)および還元剤(還元型物質)の
濃度は、例えば、それぞれ0.01〜100ミリモル/
リットルおよび0.01〜100ミリモル/リットルで
ある。より具体的には、GSSGおよびGSHを用いる
場合、レドックスバッファー中のGSSGの濃度は0.
01〜100ミリモル/リットル、好ましくは0.1〜
10ミリモル/リットル、好ましくは0.1〜1.0ミ
リモル/リットルが用いられ、GSHの濃度は0.01
〜100ミリモル/リットル、好ましくは0.1〜10
ミリモル/リットル、好ましくは0.2〜2.0ミリモ
ル/リットルが用いられる。この際、たとえばメルカプ
ト基を有さないアミノ酸などをレドックスバッファーに
さらに含有させておくことが好ましい。ZAQリガンド
を含有する上澄液をレドックスバッファーで希釈する場
合、変性剤の濃度を活性化に適した中性pHにおいて不
作用濃度まで希釈することが好ましい。たとえば変性剤
としてグアジニンを使用する場合、希釈液中のグアニジ
ンの濃度を0〜2.0モル/リットル、好ましくは約1
モル/リットル以下まで、変性剤として尿素を使用する
場合、希釈液中の尿素の濃度を0〜4.0モル/リット
ル、好ましくは約2モル/リットル以下まで希釈するこ
とが望ましい。
【0029】上記メルカプト基を有さないアミノ酸とし
ては、本発明の目的が達成される限り、メルカプト基を
有さないアミノ酸であればいずれのものでもよいが、ア
ルギニン、アスパラギン酸、バリン、リジン、アラニ
ン、シトルリン等が挙げられる。アルギニン等がZAQ
リガンド類のリフォールディングにおける収率の点で好
ましい。レドックスバッファー中の該アミノ酸の添加濃
度は、0.1〜1.0モル/リットル、好ましくは0.
2〜0.8モル/リットルである。上記リフォールディ
ングに当っての温度は0〜30℃、好ましくは4〜15
℃である。pHは7〜9、好ましくはpH7.5〜8.
5である。リフォールディングに要する時間は通常0.
5〜7日間、好ましくは1〜3日間、さらに好ましくは
1〜2日間である。
【0030】なお、可溶化後かつリフォールディングの
前に、例えば抽出、塩析、透析、分配、結晶化、再結
晶、ゲルろ過、クロマトグラフィー等の公知で常用の精
製工程を導入することができ、好ましくは、たとえば
0.1モル/リットル リン酸緩衝液中セファデックス
(Sephadex)G−25(アマシャム ファルマ
シア バイオテク(株))にかけることにより精製する
ことができる。変性剤の分離は場合により0.1モル/
リットル リン酸緩衝液に対して透析することによって
も可能である。精製工程はリフォールディングに続いて
行うこともできる。一般にそのような精製としては例え
ば抽出、塩析、透析、分配、結晶化、再結晶、ゲルろ
過、クロマトグラフィー等が挙げられ、好ましい例とし
て透析や、たとえばSP−セファロース(アマシャム
ファルマシア バイオテク(株))、CM−5PW(ト
ーソー(株))あるいは、DEAE−5PW(トーソー
(株))を介したイオン交換クロマトグラフィー、たと
えばC4P−50(昭和電工(株))を用いた逆相クロ
マトグラフィー等による精製法が挙げられる。
【0031】本発明で得られるZAQリガンド(活性型
ZAQリガンド)は、真核細胞から得られるZAQリガ
ンドと同様の作用を有しており、真核細胞から得られる
ZAQリガンドの使用方法と同様にして用いることがで
きる。即ち、ZAQリガンドは腸管の収縮などを制御す
る活性を有し、ZAQリガンドをコードするDNA等が
欠損している場合あるいは発現量が異常に減少している
場合、例えば、消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便秘、
吸収不良性症候群など)等、種々の疾病が発症する。し
たがって、本発明の製造方法で得られるZAQリガンド
は、例えば、消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便秘、吸
収不良性症候群など)等、種々の疾病の治療・予防剤等
の医薬として使用することができる。例えば、生体内に
おいてZAQリガンドが減少あるいは欠損しているため
に、ZAQレセプターが発現している細胞における情報
伝達が十分に、あるいは正常に発揮されない患者がいる
場合に、ZAQリガンドを該患者に投与すること等によ
って、該患者におけるZAQリガンドの役割を十分に、
あるいは正常に発揮させることができる。ZAQリガン
ドを上記の治療・予防剤として使用する場合は、少なく
とも90%、好ましくは95%以上、より好ましくは9
8%以上、さらに好ましくは99%以上に精製されたも
のを使用するのが好ましい。
【0032】ZAQリガンドは、例えば、必要に応じて
糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイク
ロカプセル剤等として経口的に、あるいは水もしくはそ
れ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、または
懸濁液剤等の注射剤の形で非経口的に使用できる。例え
ば、ZAQリガンドを生理学的に認められる担体、香味
剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤等とと
もに一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形
態で混和することによって製造することができる。これ
ら製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な用
量が得られるようにするものである。錠剤、カプセル剤
等に混和することができる添加剤としては、例えば、ゼ
ラチン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムの
ような結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コー
ンスターチ、ゼラチン、アルギン酸等のような膨化剤、
ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳
糖またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミント、ア
カモノ油またはチェリーのような香味剤等が用いられ
る。調剤単位形態がカプセルである場合には、前記タイ
プの材料にさらに油脂のような液状担体を含有すること
ができる。注射のための無菌組成物は注射用水のような
ベヒクル中の活性物質、胡麻油、椰子油等のような天然
産出植物油等を溶解または懸濁させる等の通常の製剤実
施に従って処方することができる。注射用の水性液とし
ては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬
を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニ
トール、塩化ナトリウム等)等が挙げられ、適当な溶解
補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール
等)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等)、非イオン性界面活性
剤(例えば、ポリソルベート80TM、HCO−50等)
等と併用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ
油、大豆油等が挙げられ、溶解補助剤として安息香酸ベ
ンジル、ベンジルアルコール等と併用してもよい。ま
た、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム
緩衝液等)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウ
ム、塩酸プロカイン等)、安定剤(例えば、ヒト血清ア
ルブミン、ポリエチレングリコール等)、保存剤(例え
ば、ベンジルアルコール、フェノール等)、酸化防止剤
等と配合してもよい。調製された注射液は、通常、適当
なアンプルに充填される。
【0033】このようにして得られる製剤は、安全で低
毒性であるので、例えば、哺乳動物(例えばヒト、ラッ
ト、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ウマ、ネコ、イヌ、サル等)に対して投与すること
ができる。ZAQリガンドの投与量は、対象疾患、投与
対象、投与ルート等により差異はあるが、例えば、消化
器疾患の治療目的でZAQリガンドを経口投与する場
合、一般的に成人(60kgとして)においては、一日
につきZAQリガンドを約1mg〜1000mg、好ま
しくは約10〜500mg、より好ましくは約10〜2
00mg投与する。非経口的に投与する場合は、ZAQ
リガンドのペプチドの1回投与量は投与対象、対象疾患
等によっても異なるが、例えば、消化器疾患の治療目的
でZAQリガンドを注射剤の形で成人(体重60kgと
して)に投与する場合、一日につきZAQリガンドを約
1〜1000mg程度、好ましくは約1〜200mg程
度、より好ましくは約10〜100mg程度を患部に注
射することにより投与するのが好都合である。他の動物
の場合も、60kg当たりに換算した量を投与すること
ができる。
【0034】本発明明細書および図面において、塩基や
アミノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC-IUB Commis
sion on Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは
当該分野における慣用略号に基づくものであり、その例
を下記する。また、アミノ酸に関し光学異性体がありう
る場合は、特に明示しなければL−体を示すものとす
る。 DNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :伝令リボ核酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム DTT :ジチオスレイトール Gly(G):グリシン Ala(A):アラニン Val(V):バリン Leu(L):ロイシン Ile(I):イソロイシン Ser(S):セリン Thr(T):スレオニン Cys(C):システイン Met(M):メチオニン Glu(E):グルタミン酸 Asp(D):アスパラギン酸 Lys(K):リジン Arg(R):アルギニン His(H):ヒスチジン Phe(F):フェニルアラニン Tyr(Y):チロシン Trp(W):トリプトファン Pro(P):プロリン Asn(N):アスパラギン Gln(Q):グルタミン Asx :Asp+Asn Glx :Glu+Gln
【0035】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕ZAQレセプターのアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:2〕ZAQレセプターをコードするDNA
の塩基配列を示す(ZAQC)。 〔配列番号:3〕ZAQレセプターをコードするDNA
の塩基配列を示す(ZAQT)。 〔配列番号:4〕参考例1で用いられたプライマ−ZA
QC Salの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕参考例1で用いられたプライマ−ZA
QC Speの塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕参考例2で精製されたZAQ活性化ペ
プチドのN末端のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:7〕参考例3で用いられたプライマ−ZF
1の塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕参考例3で用いられたプライマーZF
2の塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕参考例3で用いられたプライマーZF
3の塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕参考例3で得られたヒト型ZAQリ
ガンドペプチドをコードするDNAの3’端塩基配列を
示す。 〔配列番号:11〕参考例3で用いられたプライマーZ
AQL−CFの塩基配列を示す。 〔配列番号:12〕参考例3で用いられたプライマーZ
AQL−XR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕参考4で得られたDNA断片の塩基
配列を示す。 〔配列番号:14〕参考例4で得られたDNA断片の塩
基配列を示す。 〔配列番号:15〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:16〕配列番号:15で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:17〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:18〕配列番号:17で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:19〕ヒト型ZAQリガンドのアミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:20〕配列番号:19で表わされるヒト型
ZAQリガンドをコードするcDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:21〕ヒト型ZAQリガンドのアミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:22〕配列番号:21で表わされるヒト型
ZAQリガンドをコードするcDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:23〕参考例4(4−1)で用いられたD
NA断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:24〕実施例1で用いられたDNA断片#
1の塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕実施例1で用いられたDNA断片#
2の塩基配列を示す。 〔配列番号:26〕実施例1で用いられたDNA断片#
3の塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕実施例1で用いられたDNA断片#
4の塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕実施例1で用いられたDNA断片#
5の塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕実施例1で用いられたDNA断片#
6の塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕ヒト型Bv8のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:31〕配列番号:30で表わされるヒト型
Bv8をコードするcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:32〕実施例2−1で用いられたDNA断
片#1の塩基配列を示す。 〔配列番号:33〕実施例2−1で用いられたDNA断
片#2の塩基配列を示す。 〔配列番号:34〕実施例2−1で用いられたDNA断
片#3の塩基配列を示す。 〔配列番号:35〕実施例2−1で用いられたDNA断
片#4の塩基配列を示す。 〔配列番号:36〕実施例2−1で用いられたDNA断
片#5の塩基配列を示す。 〔配列番号:37〕実施例2−1で用いられたDNA断
片#6の塩基配列を示す。 〔配列番号:38〕配列番号:21で表わされるヒト型
ZAQリガンドをコードする合成DNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:39〕配列番号:30で表わされるヒト型
Bv8をコードする合成DNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:40〕ヒト型Bv8前駆体ペプチドのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:41〕ヒト型Bv8前駆体ペプチドをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。
【0036】後述の参考例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)DH5α/pCR
2.1−ZAQCは、平成11(1999)年8月23
日から、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央
第6(郵便番号305−8566) 独立行政法人産業
技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 通商産業
省 工業技術院 生命工学工業技術研究所(NIB
H))に寄託番号FERMBP−6855として、平成
11(1999)年8月4日から、日本国大阪府大阪市
淀川区十三本町2−17−85 財団法人・発酵研究所
(IFO)に寄託番号IFO 16301として寄託さ
れている。後述の参考例1で得られた形質転換体エシェ
リヒア コリ(Escherichia coli) DH5α/pCR
2.1−ZAQTは、平成11(1999)年8月23
日から日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第
6(郵便番号305−8566) 独立行政法人産業技
術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 通商産業省
工業技術院 生命工学工業技術研究所(NIBH))
独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センタ
ーに寄託番号FERM BP−6856として、平成1
1(1999)年8月4日から財団法人・発酵研究所
(IFO)に寄託番号IFO 16302として寄託さ
れている。後述の参考例3で得られた形質転換体エシェ
リヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pH
MITAは、平成12(2000)年7月13日から日
本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便
番号305−8566)独立行政法人産業技術総合研究
所 特許生物寄託センター(旧 通商産業省 工業技術
院 生命工学工業技術研究所(NIBH))独立行政法
人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託番
号FERM BP−7219として、平成12(200
0)年5月26日から財団法人・発酵研究所(IFO)
に寄託番号IFO 16440として寄託されている。
後述の参考例3で得られた形質転換体エシェリヒア コ
リ(Escherichia coli) TOP10/pHMITG
は、平成12(2000)年7月13日から日本国茨城
県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号30
5−8566)独立行政法人産業技術総合研究所 特許
生物寄託センター(旧 通商産業省 工業技術院 生命
工学工業技術研究所(NIBH))独立行政法人産業技
術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託番号FER
M BP−7220として、平成12(2000)年5
月26日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番
号IFO 16441として寄託されている。後述の実
施例1で取得されたエシェリヒア コリ(Escherichia
coli)MM294(DE3)/pTCh1ZAQは、平
成13(2001)年4月27日から、日本国茨城県つ
くば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−
8566) 独立行政法人産業技術総合研究所 特許生
物寄託センター(旧 通商産業省 工業技術院 生命工
学工業技術研究所(NIBH))独立行政法人産業技術
総合研究所 特許生物寄託センターに寄託番号FERM
BP−7571として、平成13(2001)年1月
16日から受託番号IFO 16527として財団法人
発酵研究所(IFO)に寄託されている。後述の実施例
2で取得されたエシェリヒア コリ(Escherichia col
i)MM294(DE3)/pTCh2ZAQは、平成
13(2001)年4月27日から日本国茨城県つくば
市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−85
66) 独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄
託センター(旧 通商産業省工業技術院 生命工学工業
技術研究所(NIBH))独立行政法人産業技術総合研
究所 特許生物寄託センターに寄託番号FERM BP
−7572として、平成13(2001)年3月15日
から受託番号IFO 16587として財団法人発酵研
究所(IFO)に寄託されている。
【0037】以下の参考例および実施例によって本発明
をより具体的に説明するが、本発明はこれらに制限され
るものではない。
【0038】
【実施例】参考例1 ZAQレセプターをコードするc
DNAのクローニングと塩基配列の決定 ヒト脳下垂体cDNA(CLONTECH社)を鋳型と
し、2個のプライマー、プライマー1(5'- GTC GAC
ATG GAG ACC ACC ATG GGG TTC ATG G-3';配
列番号:4)及びプライマー2(5'- ACT AGT TTA
TTT TAG TCTGAT GCA GTC CAC CTC TTC -3';配
列番号:5)を用いてPCR反応を行った。該反応にお
ける反応液の組成は上記cDNAの10分の1量を鋳型
として使用し、Advantage2 Polymerase Mix(CLO
NTECH社)1/50量、プライマー1及びプライマ
ー2を各0.2μM, dNTPs 200μM、及び酵素に添付のバ
ッファーを加え、25μlの液量とした。PCR反応は、
94℃・2分の後、94℃・20秒、72℃・100秒
のサイクルを3回、94℃・20秒、68℃・100秒
のサイクルを3回、94℃・20秒、64℃・20秒、
68℃・100秒のサイクルを38回繰り返し、最後に
68℃・7分の伸長反応を行った。該PCR反応後の反
応産物をTAクローニングキット(Invitrogen社)の処
方に従いプラスミドベクターpCR2.1(Invitrogen社)へ
サブクローニングした。これを大腸菌DH5αに導入
し、cDNAをもつクローンをアンピシリンを含むLB
寒天培地中で選択した後、個々のクローンの配列を解析
した結果、新規Gタンパク質共役型レセプタータンパク
質をコードする2種類のcDNA配列ZAQC(配列番
号:2)及びZAQT(配列番号:3)を得た。このc
DNAより導き出されるアミノ酸配列を有するタンパク
質はいずれも同一配列(配列番号:1)を有したためZ
AQと命名し、配列番号:2で表されるDNAを含有す
る形質転換体を大腸菌(Escherichia coli)DH5α/pCR
2.1-ZAQCならびに配列番号:3で表されるDNAを含有
する形質転換体を大腸菌DH5α/pCR2.1-ZAQTと命名し
た。
【0039】参考例2 ZAQレセプターを活性化する
ペプチドの単離 (2−1)牛乳抽出液の調製 市販の低温殺菌牛乳を用いて、以下の操作を行い抽出液
を調製した。牛乳2 literを高速遠心機(CR26H、R10A型
ローター:日立株式会社)を用いて、10,000 rpm、 15
分間、4℃で遠心し、得られた上清をガーゼでろ過し、
脂質片を取り除いた。上清に最終濃度1 Mになるように
酢酸を加え、4℃にて30分間攪拌し、次いで高速遠心機
(CR26H、R10A型ローター:日立株式会社)を用いて10,
000 rpm、15分間遠心し上清をガーゼでろ過し不溶物を
除去した。上清に撹拌しながら2倍容のアセトンを加え4
℃にて3時間攪拌した。次いで高速遠心機(CR26H、R10A
型ローター:日立株式会社)を用いて10,000 rpm、15分
間遠心後、得られた上清をガーゼでろ過し不溶物を除去
した。得られた上清をロータリーエバポレーターにか
け、アセトンを除去し、最終的に1350 mlまで濃縮し
た。得られた濃縮液を、675mlごとに338 mlのジエチル
エーテルと混合し、分液ロート中にて激しく混和し、2
相分離後、水相を得た。得られた水相について同じ操作
をさらに1回繰り返し、清澄な水相を得た。得られた水
相を、ロータリーエバポレーターを用いて800 mlまで濃
縮し、最終的な抽出液を得た。
【0040】(2−2)牛乳抽出液のC18逆相クロマト
グラフィーによる粗分画 オクタデシル基を固定したシリカゲルを充填したカラム
Sep-Pak C18(Waters社)10 gをメタノールで膨潤後、1
M 酢酸で平衡化した。このカラムに、(2−1)で調
製した抽出液(牛乳2 liter分)を添着した。続いて、
このカラムに、100 mlの1 M 酢酸を流しゲルを洗浄し
た。次に、このカラムに200 mlの60% アセトニトリル/
0.1% トリフルオロ酢酸を流し、目的とする粗ペプチド
成分を溶出した。得られた溶出液を、エバポレーターを
用いて濃縮した後、凍結乾燥機(12EL; VirTis社)に
て凍結乾燥した。
【0041】(2−3)牛乳抽出液のスルホプロピルイ
オン交換クロマトグラフィーによる粗分画 ポリプロピレン製のカラムに100 mM塩酸中で膨潤させた
SP Sephadex C-25(Amersham Pharmacia Biotech 社)
を、容量が2 mlになるよう充填し、蒸留水及び2M ギ酸
アンモニウム(pH 4.0)で洗浄した後、I液(2 M ギ酸ア
ンモニウム:アセトニトリル:水=1:25:74)で平衡化
した。上記(2−2)で得られた凍結乾燥物をI液20 m
lに溶解し、SP Sephadex C-25 2 mlにロードした。I液
10 mlで洗浄後、II液(2 M ギ酸アンモニウム:アセト
ニトリル:水=1:2.5:6.5)、III液(2 M ギ酸アンモニ
ウム:アセトニトリル:水=1:1:2)、IV液(2 M ギ酸
アンモニウム:アセトニトリル:水=1:0.5:0.5)各10
mlで順次溶出した。得られたI液からIV液を、それぞれ
凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍結乾燥した。
【0042】(2−4)牛乳抽出液のTSKgel ODS80Ts逆
相高速液体クロマトグラフィーによる分画 TSKgel ODS-80Ts逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、4.6 mm x 25 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minで A液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸
留水)容量81.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% ア
セトニトリル)容量8.3%を流し、平衡化した。上記(2
−3)で得られたI液からIV液の凍結乾燥物を、それぞ
れ1 M 酢酸4 mlに溶解しクロマトグラフィー操作に処し
た。即ち、凍結乾燥物の溶液4 mlを該カラムに添着した
後、流速1 ml/minで、1分間かけてA液容量67%/B液
容量33% まで上昇させ、次いで40分間かけてA液容量67
%/B液容量33%からA液容量0%/B液容量100% ま
で、B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出
液を、1 mlずつフラクション番号をつけて分取し、各フ
ラクション2 μlを150 μl の0.2% Bovine Serum Album
in(BSA)/蒸留水と混合し凍結乾燥した。この乾燥物を
後述の(2−5)に記した細胞内Caイオン濃度上昇活性
測定用のアッセイ用サンプルとした。
【0043】(2−5)FLIPRを用いた細胞内Caイオン
濃度上昇活性の測定 ZAQ安定発現細胞株は以下のようにして調製した。すな
わち、参考例1で得たDH5α/pCR2.1−ZAQCの1クロー
ンを、アンピシリンを含むLB培地で振とう培養し、プラ
スミドpCR2.1−ZAQCを得た。これを制限酵素Sal Iおよ
びSpe Iで処理し、ZAQCをコードするインサート部分を
切り出した。同様に制限酵素Sal IおよびSpeIで処理し
たpAKKO−1.11Hと、該インサート部分をLigation Expre
ss Kit ( CLONTECH Laboratories, Inc.( CA, US
A ))を用いて連結し、大腸菌DH10Bにエレクトロポー
レーション法にて導入した。得られたクローンの有する
プラスミドの構造を、制限酵素処理ならびに配列解析で
確認し、正しい構築のものをCHO細胞発現用プラスミドp
AK−ZAQCとして使用した。このプラスミドpAK−ZAQCをC
HO/dhfr-細胞(American Type Culture Collection)に
CellPhect Transfection kit(Amersham Pharmacia Bio
tech社)を用いて形質導入することにより取得した。ま
ず、蒸留水120 μlに溶解したプラスミドDNA 4 μgに対
してBuffer A(CellPhect Transfection Kitに添付)12
0 μlを添加し、撹拌し、10分間静置後、Buffer B(Cel
lPhect Transfection Kitに添付)240 μlを添加し、激
しく撹拌し該DNAを含有するDNA−リン酸カルシウム
複合体を形成させた。 5 x 105個のCHO/ dhfr- 細胞を6
0 mmシャーレに播き、10%のウシ胎児血清(BIO WHITTA
KER 社)を含む Ham's F-12培地(日水製薬株式会社)
中で37℃、5%炭酸ガス中で1日間培養した後、該DN
A−リン酸カルシウム複合体の懸濁液480 μlをシャー
レの該細胞上に滴下させた。これを、37℃、5%炭酸ガ
ス中にて6時間培養した後、血清を含まない Ham's F-1
2培地で2回細胞を洗浄し、シャーレの該細胞上に15%
グリセロールを含む緩衝液(140 mM NaCl,25 mM HEPES,
1.4 mM Na2PO4, pH7.1) 1.2mlを添加し2分間処理し
た。これを、再度、血清を含まないHam's F-12培地で2
回洗浄した後、10%のウシ胎児血清を含む Ham's F-12
培地中で37℃、5%炭酸ガス中で一晩培養した。該細胞
をトリプシン処理により分散させてシャーレから回収
し、2 x 104 個ずつ6-well plateに植え込み、透析済み
10%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)、1 mM MEM非
必須アミノ酸溶液(大日本製薬株式会社)、100 units/
ml Penicillin、100 μg/mlStreptomycinを含む Dulbec
co's modified Eagle medium (DMEM) 培地(日水製薬株
式会社)中にて37℃、5%炭酸ガス中にて培養を開始し
た。 プラスミドの導入された形質転換CHO細胞は該培地
中で生育するが、非導入細胞は次第に死滅していくの
で、培養開始1日目、および2日目に培地を交換して死滅
細胞を除去した。培養開始8-10日後に生育してきた
形質転換CHO細胞のコロニーを約21個選んだ。 それぞれ
選択された細胞からRNAを市販のRNA単離用キットを用い
て回収し、以降公知のRT-PCR法によりZAQを高発現するZ
AQ発現CHO細胞B-1番クローン(以後ZAQC-B1細胞と略称す
る)を選別した。また、対照としてETA(エンドセリンA
レセプター)発現CHO細胞24番クローン(以後ETA24細
胞と略称する。Journal of Pharmacology and Experime
ntal Therapeutics, 279巻、675-685頁、1996年参照)
を用いた。上記(2−4)で得られたアッセイ用サンプ
ルについて、ZAQC-B1細胞及びETA24細胞における細胞内
Caイオン濃度上昇活性の測定をFLIPR(Molecular Device
s社)を用いて行った。 ZAQC-B1細胞、ETA24細胞共に10
%透析処理済ウシ胎児血清(以後d FBSとする)を加えたD
MEMで継代培養しているものを用いた。ZAQC-B1細胞、ET
A24細胞をそれぞれ15×104cells/mlとなるように培地(1
0% d FBS-DMEM)に懸濁し、FLIPR用96穴プレート(Black
plate clear bottom、Coster社)に分注器を用いて各ウ
ェルに200 μlずつ植え込み(3.0×104cells/200μl/ウ
ェル)、5%CO2インキュベーター中にて37℃で一晩培養
した後用いた(以後細胞プレートとする)。H/HBSS(ニッ
スイハンクス2(日水製薬株式会社) 9.8g、炭酸水素
ナトリウム 0.35g、HEPES 4.77 g 、水酸化ナトリウム
溶液で pH7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)20 m
l、250 mM Probenecid 200 μl、ウシ胎児血清(FBS) 2
00 μlを混合した。また、Fluo 3-AM(同仁化学研究
所) 2バイアル(50 μg)をジメチルスルフォキサイド 4
0 μl、20% Pluronic acid(Molecular Probes社)40
μlに溶解し、これを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に
加え、混和後、8連ピペットを用いて培養液を除いた細
胞プレートに各ウェル 100 μlずつ分注し、5% CO2
ンキュベーター中にて37℃で1時間インキュベートした
(色素ローディング)。上記(2−4)で得られたアッセ
イ用サンプルについて、各フラクションに、2.5 mM Pro
benecid、 0.2% BSAを含むH/HBSS 150 μlを加えて希
釈し、FLIPR用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster
社)へ移した(以後、サンプルプレートとする)。細胞プ
レートの色素ローディング終了後、H/HBSSに2.5 mM Pro
benecidを加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャ
ー(Molecular Devices社)を用いて細胞プレートを4回
洗浄し、洗浄後100 μlの洗浄バッファーを残した。こ
の細胞プレートとサンプルプレートをFLIPRにセットし
アッセイを行った(FLIPRにより、サンプルプレートから
50 μlのサンプルが細胞プレートへと移される)。その
結果、上記(2−3)IV液を上記(2−4)逆相高速液
体クロマトグラフィー分離して得られたフラクションN
o.53にZAQC-B1細胞に特異的な細胞内Caイオン濃度上昇
活性が見られた。
【0044】(2−6)TSKgel Super-Phenyl逆相高速
液体クロマトグラフィーによる精製(1) TSKgel Super-Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40
℃にて、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/
蒸留水)容量81.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60%
アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記(3
−4)で得られたフラクションNo.53についてクロマト
グラフィー操作を行った。即ち、フラクションNo.53の
溶液1 mlを該カラムに添着した後、流速1 ml/minで、1
分間かけてA液容量75%/B液容量25% まで上昇させ、
次いで75分間かけてA液容量67%/B液容量33%まで、
B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出液
を、500 μlずつフラクションNo.をつけて分取した。分
取フラクションより各25 μlづつ0.2% BSA 150 μlと
混合し凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させ
た。この乾燥物に、2.5 mM Probenecid、 0.2% BSAを
含むH/HBSS150 μl を加えて溶解し、この溶液50 μlを
用いて上記(2−5)の試験法により、細胞内Caイオン
濃度上昇活性を測定することにより、 ZAQC-B1細胞に対
するレセプター活性化作用を測定した。その結果、目的
とするZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を有
する成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、主としてフラ
クションNo.103-105に溶出されていることが判明した。
【0045】(2−7)μRPC C2/C18 ST 4.6/100逆相
高速液体クロマトグラフィーによる精製 μRPC C2/C18 ST 4.6/100逆相高速液体クロマトグラフ
ィー用カラム(Amersham Pharmacia Biotech社、 0.46
cm x 10 cm)を、40℃にて、流速1 ml/minでA液(ヘプ
タフルオロ酪酸/蒸留水)容量95%/B液(0.1%ヘプタフ
ルオロ酪酸/100%アセトニトリル)容量5%を流し平衡化
した。上記(2−6)で得られたTSKgel Super-Phenyl
逆相高速液体クロマトグラフィー分取フラクションのう
ちフラクションNo.103-105をそのままμRPC C2/C18 ST
4.6/100逆相カラムに添着した後、流速 1ml/minで 1
分間で A液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸/蒸留水)容量9
5%/B液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸/100% アセトニト
リル)容量5%からA液容量65%/B液容量35%まで急速
に上昇させ、これを次に、流速1 ml/minで、60分間かけ
てA液容量50%/B液容量50% まで直線的グラジエン
トで上昇させ溶出液を回収した。溶出液は、210 nmの紫
外吸収では単一なピークとして検出された。溶出液を、
500 μlずつフラクション番号をつけて分取し、分取フ
ラクションより各10 μlづつを0.2% BSA 150 μlと混
合し凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させ
た。この乾燥物に、2.5 mM Probenecid、 0.2% BSAを
含むH/HBSS 150 μlを加えて溶解し、この溶液50 μlを
用いて上記(3−5)の試験法により、 ZAQC-B1細胞に
対するレセプター活性化作用を測定した。その結果、目
的とするZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を
有する成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクショ
ンNo.82-84に溶出されていることが判明した。この活性
ピークは、210 nmの紫外吸収ピークに完全に一致し、単
一ペプチドにまで精製されたものと判断した。
【0046】(2−8)精製されたZAQ活性化ペプチド
の構造解析 上記(2−7)で得られたZAQ活性化成分について以下
の方法で構造決定を実施した。 ZAQ活性化成分精製標品
中の溶媒を真空濃縮機(サーバント)を用いて除去し、
得られた乾固物を溶媒DMSO(ジメチルサルフォキシド)に
溶解した。この溶液の一部をプロテインシークエンサー
(パーキンエルマー社、PE Biosystems Procise 491cLC)
を用いたN末端からのアミノ酸配列解析に供した。その
結果、N末端のアミノ酸残基から16番目のアミノ酸残
基のうち、14残基を同定することができた(Ala Val
Ile Thr Gly Ala Xaa Glu Arg Asp Val Gln Xaa Arg Al
aGly (配列番号:6;Xaaは未同定残基))。
【0047】参考例3 ヒト型ZAQリガンドペプチド
のcDNAのクローニング 参考例2で得られた牛乳から精製されたZAQを活性化す
るペプチドのN末端アミノ酸配列(配列番号:6)をク
エリーとしてデータベースをBlast検索したところ、配
列番号:6で表わされるアミノ酸配列を有するペプチド
をコードするDNAの塩基配列と同等な配列を含むヒト
EST(X40467)を見出した。本配列は完全長のオープンリ
ーディング・フレームを有していなかったので、以下に
RACE法により未確定部分の配列を明らかにし、引き続い
て完全長のオープンリーディング・フレームを有すcDNA
クローンを取得した。EST(X40467)の情報よりプライ
マー ZF1(配列番号:7)、ZF2(配列番号:8)とZF3(配
列番号:9)を作成し、ヒト精巣Marathon-Ready cDNA
(CLONTECH社)を鋳型として以下に記した3'RACE実験を実
施した。 ZF1: 5'-GGTGCCACGCGAGTCTCAATCATGCTCC-3' (配列番号:7) ZF2: 5'-GGGGCCTGTGAGCGGGATGTCCAGTGTG-3' (配列番号:8) ZF3: 5'-CTTCTTCAGGAAACGCAAGCACCACACC-3' (配列番号:9) 3'RACEのPCR反応液は50 x Advantage 2 Polymerase Mix
(CLONTECH社)を1 μl、添付の10 x Advantage 2 PCR b
uffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35mM Mg(OA
c)2 , 37.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonid
et-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)
を4 μl、10 μMプライマーZF1を 1 μl、10 μMプライ
マーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready
cDNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTECH
社、ヒト精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μl、及び蒸留
水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・60秒
の初期変性後、94℃・30秒-72℃・4分のサイクル反応を5
回、94℃・30秒-70℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30
秒-68℃・44分のサイクル反応を25回行った。続いて、該
PCR反応の反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。
反応液は50x Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH
社)を1 μl、添付の10 x Advantage 2PCR buffer (400
mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 37.5
μg/mlBSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5
μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10
μMプライマーZF2を 1 μl、10 μMプライマーAP2(プ
ライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに
添付のもの)を1 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈
液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応
を25回行った。さらに続いて、該PCR反応の反応液を鋳
型として2回目のnested PCRを実施した。反応液は50 x
Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)を1 μl、添
付の10x Advantage 2 PCR buffer (400 mM Tricine-KO
H, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc) 2 , 37.5μg/ml BSA,
0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μl、dNTP m
ixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10 μMプライ
マーZF3を 1 μl、10 μMプライマーAP2(プライマーAP
2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のもの
を用いた。)を1 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈
液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応
を25回行った。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載され
た方法に従ってクローニングした。クローニングされた
DNAの塩基配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、
3'端配列(配列番号:10)を得た。配列番号:10で
表わされる塩基配列及びEST(X40467)の情報によりプ
ライマーZAQL-CF (配列番号:11)及びZAQL-XR1 (配列
番号:12)を作成した。ヒト精巣Marathon-Ready cDNA
(CLONTECH社)を鋳型としてプライマーZAQL-CF とZAQL-
XR1を用いてPCRを実施した。 ZAQL-CF: 5'-CCACCATGAGAGGTGCCACG-3' (配列番号:11) ZAQL-XR1: 5'-CTCGAGCTCAGGAAAAGGATGGTG-3' (配列番号:12) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
1 μl、添付の10 x PCR bufferを5 μl、2.5 mM dNTP m
ixtureを4 μl、10 μMプライマーZAQL-CF及びZAQL-XR1
を各2.5 μl 、鋳型DNAを5μl、及び蒸留水を30 μlを
混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、
95℃・1分-60℃・1分-72℃・1分のサイクル反応を40回、お
よび72℃・10分の最終伸長反応とした。得られたDNA断片
をTOPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNA断片の塩基配列をABI377DNA
sequencerを用いて解読した結果、371bpの、そ
れぞれ配列番号:13および配列番号:14で表わされ
る塩基配列を有していることが明らかとなった。配列番
号:13で表わされる塩基配列を有するDNA断片を有す
るプラスミドをpHMITAと、配列番号:14で表わされる
塩基配列を有するDNA断片を有するプラスミドをpHMITG
と命名した。プラスミドpHMITA及びpHMITGにより大腸菌
(Escherichia coli) をトランスフォームさせ、それぞ
れエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pHMI
TAおよびエシェリヒア コリ(Escherichia coli)TOP1
0/pHMITGと命名した。これらのDNA断片の塩基配列を解
析した結果、配列番号:13で表わされるDNA断片は、
配列番号:15で表わされるヒト型ZAQリガンド前駆
体ペプチド(Aタイプ、105アミノ酸残基)をコードするDN
A(配列番号:16)を含んでおり、配列番号:14で
表わされるDNA断片は、配列番号:17で表わされるヒ
ト型ZAQリガンド前駆体ペプチド(Gタイプ、105アミ
ノ酸残基)をコードするDNA(配列番号:18)を含んで
いることが明らかとなった。また、配列番号:16およ
び配列番号:17で表わされる塩基配列は典型的なシグ
ナル配列を有しており、配列番号:16で表わされる塩
基配列を有するDNAは、配列番号:19で表わされるヒ
ト型ZAQリガンドペプチド(Aタイプ、86アミノ酸残
基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列番号:2
0)を含んでおり、配列番号:17で表わされる塩基配
列を有するDNAは、配列番号:21で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟体ペプチド(Gタイプ、86アミノ酸残
基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列番号:2
2)を含んでいることが明らかとなった。
【0048】参考例4 ヒト型ZAQリガンドペプチドの
哺乳動物細胞での産生 (4−1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド哺乳動物
細胞発現ベクターの構築 参考例3において取得したプラスミドpHMITGからEco R
I、Xho I制限酵素消化によってヒト型ZAQリガンド前駆
体ペプチドをコードするcDNAを含む382bpのDNA断片(配
列番号:23)を切出した。すなわち、プラスミドpHMI
TGをEco RIおよびXho Iで酵素消化し、得られたDNAを1.
5 %アガロースゲルを用いて電気泳動し、サイバーグリ
ーン染色される約382 bpのバンドを含むゲル片を剃刀で
切り取った。該ゲル片より Gene Clean spinDNA 抽出キ
ット(BIO 101社)を用いてDNA断片を回収した。得られ
たDNA断片をCMV-IEエンハンサーおよびchicken beta-ac
tin promoterを発現プロモーターとする哺乳動物細胞発
現ベクターpCAN618に対してEco RI、Xho I制限酵素切断
部位に定法に従ってクローニングした。クローニングさ
れたDNA断片の塩基配列を前述の方法により解読した結
果、配列番号:23で表わされる塩基配列を有している
ことが確認された。このヒト型ZAQリガンド前駆体ペプ
チドをコードするDNAを有する哺乳動物細胞発現ベクタ
ーをpCANZAQLg2と命名した。
【0049】(4−2)COS7細胞への発現ベクターの導
入 COS7細胞はATCCより購入し、DMEM培地(10% FBSを加え
たもの)を用いて継代培養しているものを用いた。DMEM
培地を用いてCOS7細胞を1.5×106cells/dishとなるよう
10cmシャーレにまき、37℃、5% CO2インキュベーター
中で一晩培養した。ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド
発現プラスミド(pCANZAQLg2)2μg(2μlのTEバッファ
ーに溶解)にバッファーEC(Effectene transfection r
eagent、QIAGEN)298μlを加え、さらにEnhancer 16μl
を加え、1秒間混和後室温で3分間放置した。さらにEffe
ctene Transfection Reagent 60μlを加え、10秒間混和
後室温で10分間放置した。前日にまいた細胞の上清を除
き、DMEM培地 10 mlで1回洗浄し、DMEM培地を9 mlを加
えた。プラスミド溶液にDMEM培地1mlを加えて混和後細
胞に滴下し、全体を混ぜた後37℃、5% CO2インキュベ
ーター中で一晩培養した。DMEM培地10 mlで2回洗浄
し、DMEM培地 10mlを加え、37℃、5% CO2インキュベー
ター中で一晩培養した。2日後、培養上清を回収した。
【0050】(4−3)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプ
チド発現COS7細胞培養上清からのZAQを活性化するペプ
チドの部分精製 (4−3−1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現C
OS7細胞培養上清抽出液の調製 ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現COS7細胞培養上
清を回収し、以下の操作を行い抽出液を調製した。先
ず、細胞培養上清(約18.5ml)に終濃度が1 Mになるよ
うに酢酸1.1 mlを滴下し、一時間攪拌した。さらにその
2倍容量のアセトンを加え、4℃にて30分間攪拌し、次い
で高速遠心機(CR26H、23型ローター:日立株式会社)
を用いて15,000 rpm, 30分間遠心し上清を得た。得られ
た上清をエバポレーターにかけ、アセトンを除去した
後、凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍結乾燥
した。
【0051】(4−3−2)ヒト型ZAQリガンド前駆体
ペプチド発現COS7細胞培養上清のSephadex G50ゲルろ過
クロマトグラフィー及びSepPakカラムクロマトグラフィ
ー 上記(4−3−1)で得られた凍結乾燥粉末を1M酢酸2m
lに溶解後、1 M酢酸で平衡化したSephadex G15 (直径3
cm、35ml、Pharmacia Biotech 社)カラムに吸着させた
後、1 M酢酸をカラムに流し、溶出液を5 mlづつフラク
ションNo.をつけて分取し、凍結乾燥機(12EL; Vi
rTis社)で凍結乾燥させた。SepPak C18-5gカラム(10m
l)を、メタノールにて膨潤後、0.1% トリフルオロ酢
酸/蒸留水を流し、平衡化した。Sephadex G50ゲルろ過
クロマトグラフィー分取フラクションのうちフラクショ
ンNo.1-16の凍結乾燥品をまとめて0.1%トリフルオロ酢
酸/蒸留水 3mlに溶解し、SepPak C18-5gカラムに添着し
た後、0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水 24mlで洗浄後、
0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリル20mlで溶出
した。得られた溶出液をサーバントにかけた。
【0052】(4−3−3)Super ODS逆相高速液体ク
ロマトグラフィーによる精製 TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)を流し、平衡化した。(4−3−2)で得られたSe
pPak C18-5gカラムフラクションをサーバントにかけた
後、Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィーに添着
し、流速 1ml/minで60分間で A液(0.1% トリフルオ
ロ酢酸/蒸留水)容量100%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/60% アセトニトリル)容量0%からA液容量0%/
B液容量100%まで直線的グラジエントで上昇させ、溶
出液を回収した。溶出液を、1 mlずつフラクションNo.
をつけて分取し、分取フラクション全量を凍結乾燥機
(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥
物にH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSAを加えたも
の150μlを加えて溶解し、この溶液を用いて下記(4−
3−4)の試験法により、 ZAQC-B1細胞に対するレセプ
ター活性化作用を測定した。
【0053】(4−3−4)ZAQリガンドの活性測定
(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定) 上記(4−3−3)で得られたサンプルについて、参考
例2(2−5)で得られたZAQ発現細胞(ZAQC-B1)
における細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定をFLIPRを
用いて行った。また、対照としてhOT7T175発現細胞(hOT
7T175-16;WO00/24890に記載)を用いた。ZAQ
C-B1細胞、hOT7T175-16細胞共に10%透析処理済ウシ胎
児血清(以後d FBSとする)を加えたDMEMで継代培養して
いるものを用いた。ZAQC-B1細胞、hOT7T175-16細胞をそ
れぞれ15×104cells/mlとなるように培地(10%dFBS-DME
M)に懸濁し、FLIPR用96穴プレート(Black plate clear
bottom、Coster社)に分注器を用いて各ウェルに200μl
ずつ播き(3.0×104cells/200μl/ウェル)、5% CO2イン
キュベーター中で37℃で一晩培養した後、用いた(以後
細胞プレートとする)。H/HBSS(HANKS' 9.8g、炭酸水素
ナトリウム 0.35g、HEPES 4.77 g 、水酸化ナトリウム
で pH7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)21ml、250
mM Probenecid 210μl、ウシ胎児血清(FBS) 210μlを
混合した。また、Fluo3-AM 2バイアル(50μg)をジメチ
ルスルフォキサイド 42μl、20% Pluronic acid 42μl
に溶解し、これを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に加
え、混和後、8連ピペットを用いて培養液を除いた細胞
プレートに各ウェル 100μlずつ分注し、5% CO2インキ
ュベーター中で37℃で1時間インキュベートした(色素ロ
ーディング)。上記(4−3−3)で得られたアッセイ
用サンプルについて、各フラクションにH/HBSSに2.5mM
Probenecid 、0.2% BSAを加えたもの150μlを加えて溶
解し、FLIPR用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster
社)へ移した(以後、サンプルプレートとする)。細胞プ
レートの色素ローディング終了後、H/HBSSに2.5mM Prob
enecidを加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャー
(Molecular Devices社)を用いて細胞プレートを4回洗
浄し、洗浄後100μlの洗浄バッファーを残した。この細
胞プレートとサンプルプレートをFLIPRにセットし、ア
ッセイを行った(FLIPRにより、サンプルプレートから0.
05mlのサンプルが細胞プレートへと移される)。フラク
ションNo.48-68にZAQC-B1細胞特異的な細胞内Caイオン
濃度上昇活性が見られた。このことから、目的とするZA
QC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を有する成
分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo.48-6
8に溶出されていることが判明した。
【0054】実施例1 大腸菌でのヒトZAQリガンド
(配列番号:21)の製造 実施例1−1 大腸菌でのヒトZAQリガンド発現プラ
スミドの構築 (a)以下に示す6種のDNA断片#1〜#6を用い
て、ZAQリガンドの構造DNAを調製した。 #1 : 5'-TATGGCGGTGATTACCGGTGCGTGCGAACGTGATGTGCAGTGCGGTG
CGGGTACCTGCTGCGCGATTAGCCTGTGGCTGCGTGGTCTG-3'
(配列番号:24)、 #2: 5'-CGTATGTGCACCCCGCTGGGTCGTGAAGGTGAAGAATGCCATCCGGG
TAGCCATAAAGTGCCGTTCTTCCGTAAACGTAAACATCATACCTG-3'
(配列番号:25)、 #3: 5'-CCCGTGCCTGCCGAACCTGCTGTGCAGCCGTTTCCCGGATGGTCGTT
ATCGTTGCAGCATGGATCTGAAAAACATTAACTTTTAGG-3' (配
列番号:26)、 #4: 5'-CACATACGCAGACCACGCAGCCACAGGCTAATCGCGCAGCAGGTACC
CGCACCGCACTGCACATCACGTTCGCACGCACCGGTAATCACCGCCA-3'
(配列番号:27)、 #5: 5'-AGGCACGGGCAGGTATGATGTTTACGTTTACGGAAGAACGGCACTTT
ATGGCTACCCGGATGGCATTCTTCACCTTCACGACCCAGCGGGGTG-3'
(配列番号:28)、 #6: 5'-GATCCCTAAAAGTTAATGTTTTTCAGATCCATGCTGCAACGATAACG
ACCATCCGGGAAACGGCTGCACAGCAGGTTCGGC-3' (配列番
号:29)。
【0055】(b)DNAオリゴマーのリン酸化 5’側になるべき上記#1および#6を除いた4種のD
NAオリゴマー(#2〜#5)各々を、25μlのリン
酸化反応液〔DNAオリゴマー10μg,50mM Tris
−HCl,pH7.6, 10mM MgCl2, 1mMスペルミ
ジン,10mM ジチオスレイトール(以後DTTと略
記),0.1mg/mlウシ血清アルブミン(以後BSAと
略記),1mM ATP,10ユニットT4ポリヌクレオ
チドキナーゼ(宝酒造)〕中で37℃・1時間反応さ
せ、各オリゴマーの5’末端をリン酸化した。フェノー
ル処理を行った後、2倍量のエタノールを加え、−70
℃に冷却した後、遠心でDNAを沈殿させた。
【0056】(c)DNAフラグメントの連結 上記(b)で得られたDNAフラグメントと上記#1お
よび#6を合わせ、120μlとした。この混合液を9
0℃で10分間保持した後、室温まで徐冷しアニーリン
グを行った後、TaKaRa DNA Ligation Kit ver.2(宝酒
造)を用いてライゲーション反応を行った。アニーリン
グ液30μlにキットに付属のII液30μlを加え、
よく混合した後、キットに付属のI液60μlを加え、
37℃・1時間反応させ、ライゲーションを行った。そ
の後、フェノール処理を行ない、水層を回収して2倍量
のエタノールを加え、−70℃に冷却した後、遠心でD
NAを沈殿させた。この様にして得られたDNAフラグ
メントをT4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝酒造)によ
るリン酸化を行った後、以下の工程(d)に供した。
【0057】(d) ZAQリガンド発現ベクターの構築 発現用ベクターとしてはpTCII(特開2000-178297
号に記載)をNdeIおよびBamHI(宝酒造)で3
7℃・2時間消化した後、1%アガロースゲル電気泳動
により4.3kbのDNA断片をQIAquick Gel Extracti
on Kit (キアゲン社)を用いて抽出し、25μlのT
E緩衝液に溶解した。このpTCIIのNdeI、Ba
mHI断片と上記により調製したZAQリガンドの構造
遺伝子(配列番号:38)をTaKaRa DNA ligation kit
ver.2 (宝酒造)を用いてライゲーション反応を行っ
た。この反応液を10μl用いて大腸菌JM109コン
ピテントセル(東洋紡)を形質転換し、10μg/ml
のテトラサイクリンを含むLB寒天培地上に播き、37
℃で1晩培養し、生じたテトラサイクリン耐性コロニー
選んだ。この形質転換体をLB培地で一晩培養し、QIAp
rep8 Miniprep Kit(キアゲン社)を用いてプラスミドp
TCh1ZAQを調製した。このZAQリガンドDNA
の塩基配列をアプライドバイオシステムズ社モデル37
7DNAシーケンサーを用いて確認した。プラスミドp
TCh1ZAQを大腸菌(Escherichiacoli)MM29
4(DE3)に形質転換し、ZAQリガンド発現株Esch
erichiacoli MM294(DE3)/ pTCh1ZAQを得た。
【0058】実施例1−2 ZAQリガンドの製造 上記のEscherichia coli MM294(DE3)/ pTCh1ZAQを5.
0mg/Lのテトラサイクリンを含むLB培地・1L
(1%ペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナ
トリウム)を用いて2L容フラスコ中で37℃、8時間
振とう培養した。得られた培養液を19Lの主発酵培地
(1.68%リン酸1水素ナトリウム、0.3%リン酸
2水素カリウム、0.1%塩化アンモニウム、0.05
%塩化ナトリウム、0.05%硫酸マグネシウム、0.
02%消泡剤、0.00025%硫酸第1鉄、0.00
05%塩酸チアミン、1.5%ブドウ糖、1.5%ハイ
ケースアミノ)を仕込んだ50L容発酵槽へ移植して、
30℃で通気攪拌を開始した。培養液の濁度が500ク
レット単位になったところで、イソプロピル−β−D−
チオガラクトピラノシドの最終濃度が12mg/Lにな
るように添加し、さらに4時間培養を行った。培養終了
後、培養液を遠心分離し、約200gの湿菌体を取得
し、−80℃で保存した。この形質転換大腸菌MM29
4(DE3)/pTCh1ZAQは、受託番号IFO
16527として財団法人発酵研究所(IFO)に寄託
されている。
【0059】実施例1−3 ZAQリガンドの活性化 実施例1−2で得られた菌体200gに、200mMト
リス/HCl、7Mグアニジン塩酸塩(pH8.0)4
00mlを加えて菌体を溶解した後、遠心分離(100
00rpm、1時間)を行った。上澄液に0.4Mアル
ギニン、50mMトリス/HCl、0.2mM GSS
G、1mM GSH(pH8.0)10リットルを加え
て、4℃で一晩活性化を行った。
【0060】実施例1−4 ZAQリガンドの精製 実施例1−3で活性化の終了した再生液をpH6.0に
調整し、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化
したSP−セファロースカラム(11.3cm×15c
m)に吸着させた後、600mM NaCl/50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で溶出し、ZAQリガンド
を含むフラクションをプールした。この画分を50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化したCM−5P
W(21.5mm×150mmL)に通液し、吸着、洗浄し
た後、0−100%B(B=50mM リン酸緩衝液+1
M NaCl、pH6.05)の段階勾配(60分)で溶出
を行いZAQリガンド画分(溶出時間約40分)を得
た。この画分を、さらに0.1%トリフルオロ酢酸で平
衡化したC4P−50(21.5mmID×300mmL、
昭和電工)に通液し、吸着、洗浄した後、25−50%
B(B:80%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ
酢酸)の段階勾配(60分)で溶出を行い、ZAQリガ
ンド画分(溶出時間約40分)をプールした後、凍結乾
燥を行い、ZAQリガンド凍結乾燥粉末約80mgを得
た。
【0061】実施例1−5 ZAQリガンドの特徴決定 (a)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いた
分析 実施例1−4で得られたZAQリガンドを100mM
DTTを添加したSample buffer[Laemml
i, Nature, 227, 680 (1979)]に懸濁し、95℃で1分
間加熱した後、マルチゲル15/25(第一化学薬品)
で電気泳動を行った。泳動後のゲルをクーマシー・ブリ
リアント・ブルー(Coomassie brilliant blue)で染色
した結果、参考例(4−3−3)で得られたCOS7細
胞由来の組換え型ZAQリガンド標品と同じ位置に、単
一の蛋白バンドが認められた。このことから、実施例1
−4で得られた大腸菌由来の組換え型ZAQリガンド標
品は極めて高純度であり、COS7細胞から調製した組
換え型ZAQリガンドと分子量的に同一であることが分
かった。
【0062】(b)アミノ酸組成分析 アミノ酸組成をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。その結果、
ZAQリガンド(配列番号:21で表されるアミノ酸配
列からなるペプチド)のDNAの塩基配列から推定され
るアミノ酸組成と一致した(表1)。
【表1】
【0063】(c)N末端アミノ酸配列分析 N末端アミノ酸配列を気相プロテインシーケンサー(P
Eアプライドバイオシステムズ モデル492)を用い
て決定した。その結果、得られたZAQリガンドのDN
Aの塩基配列から推定されたZAQリガンドのN末端ア
ミノ酸配列と一致した(表2)。
【表2】
【0064】(d)C末端アミノ酸分析 C末端アミノ酸をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。得られた
ZAQリガンドはDNAの塩基配列から推定されたC末
端アミノ酸と一致した(表3)。
【表3】 (e)質量分析 質量分析をnanoESIイオン源を装着したLCQイオントラッ
プ質量分析計(サーモクエスト社製)を用いて行った。
その結果、分子量9657.55±0.89が得られ、配列番号:
21の、しかも配列番号:21が有する10残基のCy
sが5対のジスルフィド結合を形成したZAQリガンド
の理論分子量(9657.3)と良く一致していた。
【0065】実施例1−6 ZAQリガンドの活性測定
(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定) 実施例1−4で得られた純化された大腸菌由来の組換え
型ZAQリガンド標品を参考例(4−3−4)の方法を
用いて、活性測定(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃度
上昇活性の測定)を行った。その結果、参考例(4−3
−3)で得られたCOS7細胞由来の組換え型標品(ZAQ
リガンドの精製品)と同等の活性を有していた。
【0066】実施例2 大腸菌でのヒトZAQリガンド
(配列番号:30,ヒト型Bv8)の製造 実施例2−1 大腸菌でのヒトZAQリガンド(ヒト型
Bv8)発現プラスミドの構築 (a)以下に示す6種のDNA断片#1〜#6を用い
て、ヒト型Bv8の構造遺伝子を調製した。 #1 : 5'- TATGGCGGTGATTACCGGTGCGTGCGATAAAGATAGCCAGTGCGGT
GGCGGTATGTGCTGTGCGGTGAGCATTTGGGTGAAA -3' (配
列番号:32)、 #2: 5'- AGCATTCGTATTTGCACCCCGATGGGCAAACTGGGCGATAGCTGCC
ATCCGCTGACCCGTAAAGTGCCGTTTTTTGGCCGCC -3' (配列
番号:33)、 #3: 5'- GTATGCATCATACCTGCCCGTGCCTGCCGGGCCTGGCGTGCCTGCG
CACCAGCTTTAACCGCTTTATTTGCCTGGCGCAGAAATAGG -3'
(配列番号:34)、 #4: 5'- CGAATGCTTTTCACCCAAATGCTCACCGCACAGCACATACCGCCAC
CGCACTGGCTATCTTTATCGCACGCACCGGTAATCACCGCCA -3'
(配列番号:35)、 #5: 5'- ATGATGCATACGGCGGCCAAAAAACGGCACTTTACGGGTCAGCGGA
TGGCAGCTATCGCCCAGTTTGCCCATCGGGGTGCAAATA -3' (配
列番号:36)、 #6: 5'- GATCCCTATTTCTGCGCCAGGCAAATAAAGCGGTTAAAGCTGGTGC
GCAGGCACGCCAGGCCCGGCAGGCACGGGCAGGT -3' (配列番
号:37)。
【0067】(b)DNAオリゴマーのリン酸化 5’側になるべき上記#1および#6を除いた4種のD
NAオリゴマー(#2〜#5)各々を、25μlのリン
酸化反応液〔DNAオリゴマー10μg,50mM Tris
−HCl,pH7.6, 10mM MgCl2, 1mMスペル
ミジン,10mM ジチオスレイトール(以後DTTと
略記),0.1mg/mlウシ血清アルブミン(以後B
SAと略記),1mM ATP,10ユニットT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼ(宝酒造)〕中で37℃・1時間
反応させ、各オリゴマーの5'末端をリン酸化した。フ
ェノール処理を行った後、2倍量のエタノールを加え、
−70℃に冷却した後、遠心でDNAを沈殿させた。
【0068】(c)DNAフラグメントの連結 上記(b)で得られたDNAフラグメントと上記#1お
よび#6を合わせ、120μlとした。この混合液を9
0℃で10分間保持した後、室温まで徐冷しアニーリン
グを行った後、TaKaRa DNA Ligation Kit ver.2(宝酒
造)を用いてライゲーション反応を行った。アニーリン
グ液30μlにキットに付属のII液30μlを加え、
よく混合した後、キットに付属のI液60μlを加え、
37℃・1時間反応させ、ライゲーションを行った。そ
の後、フェノール処理を行ない、水層を回収して2倍量
のエタノールを加え、−70℃に冷却した後、遠心でD
NAを沈殿させた。この様にして得られたDNAフラグ
メントをT4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝酒造)によ
るリン酸化を行った後、以下の工程(d)に供した。
【0069】(d) ヒト型Bv8発現ベクターの構築 発現用ベクターとしてはpTCII(特開2000-178297
号公報に記載)をNdeIおよびBamHI(宝酒造)
で37℃・2時間消化した後、1%アガロースゲル電気
泳動により4.3kbのDNA断片をQIAquick Gel Extrac
tion Kit(キアゲン社)を用いて抽出し、25μlのT
E緩衝液に溶解した。このpTCIIのNdeI、Ba
mHI断片と上記により調製したヒト型Bv8の構造遺
伝子(配列番号:39)をTaKaRa DNA ligation kit ve
r.2 (宝酒造)を用いてライゲーション反応を行った。
この反応液を10μl用いて大腸菌JM109コンピテ
ントセル(東洋紡)を形質転換し、10μg/mlのテ
トラサイクリンを含むLB寒天培地上に播き、37℃で
1晩培養し、生じたテトラサイクリン耐性コロニー選ん
だ。この形質転換体をLB培地で一晩培養し、QIAprep8
Miniprep Kit(キアゲン社)を用いてプラスミドpTC
h2ZAQを調製した。このヒト型Bv8DNAの塩基
配列をアプライドバイオシステムズ社モデル377DN
Aシーケンサーを用いて確認した。プラスミドpTCh
2ZAQを大腸菌(Escherichia coli)MM294(D
E3)に形質転換し、ヒト型Bv8発現株Escherichia
coliMM294(DE3)/ pTCh2ZAQを得た。
【0070】実施例2−2 ヒト型Bv8の製造 上記のEscherichia coli MM294(DE3)/ pTCh2ZAQを5.
0mg/Lのテトラサイクリンを含むLB培地・1L
(1%ペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナ
トリウム)を用いて2L容フラスコ中で37℃、8時間
振とう培養した。得られた培養液を19Lの主発酵培地
(1.68%リン酸1水素ナトリウム、0.3%リン酸
2水素カリウム、0.1%塩化アンモニウム、0.05
%塩化ナトリウム、0.05%硫酸マグネシウム、0.
02%消泡剤、0.00025%硫酸第1鉄、0.00
05%塩酸チアミン、1.5%ブドウ糖、1.5%ハイ
ケースアミノ)を仕込んだ50L容発酵槽へ移植して、
30℃で通気攪拌を開始した。培養液の濁度が500ク
レット単位になったところで、イソプロピル−β−D−
チオガラクトピラノシドの最終濃度が12mg/Lにな
るように添加し、さらに4時間培養を行った。培養終了
後、培養液を遠心分離し、約500gの湿菌体を取得
し、−80℃で保存した。
【0071】実施例2−3 ヒト型Bv8の活性化 実施例2−2で得られた菌体400gに、200mMト
リス/HCl、7Mグアニジン塩酸塩(pH8.0)8
00mlを加えて菌体を溶解した後、遠心分離(100
00rpm、1時間)を行った。上澄液に0.4Mアル
ギニン、50mMトリス/HCl、0.2mM GSS
G、1mM GSH(pH8.0)20リットルを加え
て、4℃で一晩活性化を行った。
【0072】実施例2−4 ヒト型Bv8の精製 実施例2−3で活性化の終了した再生液をpH6.0に
調整し、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化
したSP−セファロースカラム(11.3cm×15c
m)に吸着させた後、600mM NaCl/50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で溶出し、ヒト型Bv8を
含むフラクションをプールした。この画分を50mM
リン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化したSP−5PW
(21.5mm×150mmL)に通液し、吸着、洗浄
した後、0−100%B(B=50mM リン酸緩衝液
+1M NaCl、pH6.05)の段階勾配(60分)
で溶出を行いヒト型Bv8画分(溶出時間約40分)を
得た。この画分を、さらに0.1%トリフルオロ酢酸で
平衡化したC4P−50(21.5mmID×300m
mL、昭和電工)に通液し、吸着、洗浄した後、25−
50%B(B:80%アセトニトリル/ 0.1%トリフ
ルオロ酢酸)の段階勾配(60分)で溶出を行い、ヒト
型Bv8画分(溶出時間約30分)をプールした後、凍
結乾燥を行い、ヒト型Bv8凍結乾燥粉末約25mgを
得た。
【0073】実施例2−5 ヒト型Bv8の特徴決定 (a)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いた
分析 実施例2−4で得られたヒト型Bv8を100mM D
TTを添加したSample buffer[Laemmli,
Nature, 227, 680 (1979)]に懸濁し、95℃で1分間
加熱した後、マルチゲル15/25(第一化学薬品)で
電気泳動を行った。泳動後のゲルをクーマシー・ブリリ
アント・ブルー(Coomassie brilliantblue)で染色し
た結果、9kDaの位置に単一の蛋白バンドが認められ
た。このことから、実施例2−4で得られた大腸菌由来
の組換え型ヒト型Bv8の標品は極めて高純度であるこ
とが分かった。 (b)アミノ酸組成分析 アミノ酸組成をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。その結果、
ヒト型Bv8(配列番号:30で表されるアミノ酸配列
からなるペプチド)のDNAの塩基配列から推定される
アミノ酸組成と一致した(表4)。
【表4】
【0074】(c)N末端アミノ酸配列分析 N末端アミノ酸配列を気相プロテインシーケンサー(P
Eアプライドバイオシステムズ モデル492)を用い
て決定した。その結果、得られたヒト型Bv8のDNA
の塩基配列から推定されたヒト型Bv8のN末端アミノ
酸配列と一致した(表5)。
【表5】
【0075】(d)C末端アミノ酸分析 C末端アミノ酸をアミノ酸分析計(日立L−8500A
Amino Acid Analyzer)を用いて決定した。得られた
ヒト型Bv8はDNAの塩基配列から推定されたC末端
アミノ酸と一致した(表6)。
【表6】
【0076】(e)質量分析 質量分析をnanoESIイオン源を装着したLCQイ
オントラップ質量分析計(サーモクエスト社製)を用い
て行った。その結果、分子量8792.8±0.5が得
られ、配列番号:30の、しかも配列番号:30が有す
る10残基のCysが5対のジスルフィド結合を形成し
たヒト型Bv8の理論分子量(8792.5)と良く一致してい
た。
【0077】実施例2−6 ヒト型Bv8の活性測定
(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定) 実施例2−4で得られた純化された大腸菌由来の組換え
型ヒト型Bv8標品を参考例(4−3−4)の方法を用
いて、活性測定(FLIPRを用いた細胞内Caイオン濃度上
昇活性の測定)を行った。その結果、CHO細胞由来の組
換え型標品(ヒト型Bv8の精製品)と同等の活性を有
していた。
【0078】
【発明の効果】本発明の製造法は、従来の製造法に比
べ、薬理的に活性なZAQリガンドを工業的に大量にか
つ効率的に製造するために有用である。
【0079】
【配列表】 [SEQUENCE LISTING] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Method of Producing ZAQ ligand <130> P01-0292 <150> JP 2001-13027 <151> 2001-01-22 <150> JP 2001-147759 <151> 2001-05-17 <160> 41 <210> 1 <211> 393 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Glu Thr Thr Met Gly Phe Met Asp Asp Asn Ala Thr Asn Thr Ser 5 10 15 Thr Ser Phe Leu Ser Val Leu Asn Pro His Gly Ala His Ala Thr Ser 20 25 30 Phe Pro Phe Asn Phe Ser Tyr Ser Asp Tyr Asp Met Pro Leu Asp Glu 35 40 45 Asp Glu Asp Val Thr Asn Ser Arg Thr Phe Phe Ala Ala Lys Ile Val 50 55 60 Ile Gly Met Ala Leu Val Gly Ile Met Leu Val Cys Gly Ile Gly Asn 65 70 75 80 Phe Ile Phe Ile Ala Ala Leu Val Arg Tyr Lys Lys Leu Arg Asn Leu 85 90 95 Thr Asn Leu Leu Ile Ala Asn Leu Ala Ile Ser Asp Phe Leu Val Ala 100 105 110 Ile Val Cys Cys Pro Phe Glu Met Asp Tyr Tyr Val Val Arg Gln Leu 115 120 125 Ser Trp Glu His Gly His Val Leu Cys Thr Ser Val Asn Tyr Leu Arg 130 135 140 Thr Val Ser Leu Tyr Val Ser Thr Asn Ala Leu Leu Ala Ile Ala Ile 145 150 155 160 Asp Arg Tyr Leu Ala Ile Val His Pro Leu Arg Pro Arg Met Lys Cys 165 170 175 Gln Thr Ala Thr Gly Leu Ile Ala Leu Val Trp Thr Val Ser Ile Leu 180 185 190 Ile Ala Ile Pro Ser Ala Tyr Phe Thr Thr Glu Thr Val Leu Val Ile 195 200 205 Val Lys Ser Gln Glu Lys Ile Phe Cys Gly Gln Ile Trp Pro Val Asp 210 215 220 Gln Gln Leu Tyr Tyr Lys Ser Tyr Phe Leu Phe Ile Phe Gly Ile Glu 225 230 235 240 Phe Val Gly Pro Val Val Thr Met Thr Leu Cys Tyr Ala Arg Ile Ser 245 250 255 Arg Glu Leu Trp Phe Lys Ala Val Pro Gly Phe Gln Thr Glu Gln Ile 260 265 270 Arg Lys Arg Leu Arg Cys Arg Arg Lys Thr Val Leu Val Leu Met Cys 275 280 285 Ile Leu Thr Ala Tyr Val Leu Cys Trp Ala Pro Phe Tyr Gly Phe Thr 290 295 300 Ile Val Arg Asp Phe Phe Pro Thr Val Phe Val Lys Glu Lys His Tyr 305 310 315 320 Leu Thr Ala Phe Tyr Ile Val Glu Cys Ile Ala Met Ser Asn Ser Met 325 330 335 Ile Asn Thr Leu Cys Phe Val Thr Val Lys Asn Asp Thr Val Lys Tyr 340 345 350 Phe Lys Lys Ile Met Leu Leu His Trp Lys Ala Ser Tyr Asn Gly Gly 355 360 365 Lys Ser Ser Ala Asp Leu Asp Leu Lys Thr Ile Gly Met Pro Ala Thr 370 375 380 Glu Glu Val Asp Cys Ile Arg Leu Lys 385 390 <210> 2 <211> 1179 <212> DNA <213> Human <400> 2 atggagacca ccatggggtt catggatgac aatgccacca acacttccac cagcttcctt 60 tctgtgctca accctcatgg agcccatgcc acttccttcc cattcaactt cagctacagc 120 gactatgata tgcctttgga tgaagatgag gatgtgacca attccaggac gttctttgct 180 gccaagattg tcattgggat ggccctggtg ggcatcatgc tggtctgcgg cattggaaac 240 ttcatcttta tcgctgccct ggtccgctac aagaaactgc gcaacctcac caacctgctc 300 atcgccaacc tggccatctc tgacttcctg gtggccattg tctgctgccc ctttgagatg 360 gactactatg tggtgcgcca gctctcctgg gagcacggcc acgtcctgtg cacctctgtc 420 aactacctgc gcactgtctc tctctatgtc tccaccaatg ccctgctggc catcgccatt 480 gacaggtatc tggctattgt ccatccgctg agaccacgga tgaagtgcca aacagccact 540 ggcctgattg ccttggtgtg gacggtgtcc atcctgatcg ccatcccttc cgcctacttc 600 accaccgaga cggtcctcgt cattgtcaag agccaggaaa agatcttctg cggccagatc 660 tggcctgtgg accagcagct ctactacaag tcctacttcc tctttatctt tggcatagaa 720 ttcgtgggcc ccgtggtcac catgaccctg tgctatgcca ggatctcccg ggagctctgg 780 ttcaaggcgg tccctggatt ccagacagag cagatccgca agaggctgcg ctgccgcagg 840 aagacggtcc tggtgctcat gtgcatcctc accgcctacg tgctatgctg ggcgcccttc 900 tacggcttca ccatcgtgcg cgacttcttc cccaccgtgt tcgtgaagga gaagcactac 960 ctcactgcct tctacatcgt cgagtgcatc gccatgagca acagcatgat caacactctg 1020 tgcttcgtga ccgtcaagaa cgacaccgtc aagtacttca aaaagatcat gttgctccac 1080 tggaaggctt cttacaatgg cggtaagtcc agtgcagacc tggacctcaa gacaattggg 1140 atgcctgcca ccgaagaggt ggactgcatc agactaaaa 1179 <210> 3 <211> 1179 <212> DNA <213> Human <400> 3 atggagacca ccatggggtt catggatgac aatgccacca acacttccac cagcttcctt 60 tctgtgctca accctcatgg agcccatgcc acttccttcc cattcaactt cagctacagc 120 gactatgata tgcctttgga tgaagatgag gatgtgacca attccaggac gttctttgct 180 gccaagattg tcattgggat ggccctggtg ggcatcatgc tggtctgcgg cattggaaac 240 ttcatcttta tcgctgccct ggtccgctac aagaaactgc gcaacctcac caacctgctc 300 atcgccaacc tggccatctc tgacttcctg gtggccattg tctgctgccc ctttgagatg 360 gactactatg tggtgcgcca gctctcctgg gagcacggcc acgtcctgtg cacctctgtc 420 aactacctgc gcactgtctc tctctatgtc tccaccaatg ccctgctggc catcgccatt 480 gacaggtatc tggctattgt ccatccgctg agaccacgga tgaagtgcca aacagccact 540 ggcctgattg ccttggtgtg gacggtgtcc atcctgatcg ccatcccttc cgcctacttc 600 accaccgaga cggtcctcgt cattgtcaag agccaggaaa agatcttctg cggccagatc 660 tggcctgtgg accagcagct ctactacaag tcctacttcc tctttatctt tggcatagaa 720 ttcgtgggcc ccgtggtcac catgaccctg tgctatgcca ggatctcccg ggagctctgg 780 ttcaaggcgg tccctggatt ccagacagag cagatccgca agaggctgcg ctgccgcagg 840 aagacggtcc tggtgctcat gtgcatcctc accgcctacg tgctatgctg ggcgcccttc 900 tacggcttca ccatcgtgcg cgacttcttc cccaccgtgt ttgtgaagga gaagcactac 960 ctcactgcct tctacatcgt cgagtgcatc gccatgagca acagcatgat caacactctg 1020 tgcttcgtga ccgtcaagaa cgacaccgtc aagtacttca aaaagatcat gttgctccac 1080 tggaaggctt cttacaatgg cggtaagtcc agtgcagacc tggacctcaa gacaattggg 1140 atgcctgcca ccgaagaggt ggactgcatc agactaaaa 1179 <210> 4 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 4 gtcgacatgg agaccaccat ggggttcatg g 31 <210> 5 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 5 actagtttat tttagtctga tgcagtccac ctcttc 36 <210> 6 <211> 16 <212> PRT <213> Bovine <400> 6 Ala Val Ile Thr Gly Ala Xaa Glu Arg Asp Val Gln Xaa Arg Ala Gly 5 10 15 <210> 7 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 7 ggtgccacgc gagtctcaat catgctcc 28 <210> 8 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 8 ggggcctgtg agcgggatgt ccagtgtg 28 <210> 9 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 9 cttcttcagg aaacgcaagc accacacc 28 <210> 10 <211> 409 <212> DNA <213> Human <400> 10 cttcttcagg aaacgcaagc accacacctg tccttgcttg cccaacctgc tgtgctccag 60 gttcccggac ggcaggtacc gctgctccat ggacttgaag aacatcaatt tttaggcgct 120 tgcctggtct caggataccc accatccttt tcctgagcac agcctggatt tttatttctg 180 ccatgaaacc cagctcccat gactctccca gtccctacac tgactaccct gatctctctt 240 gtctagtacg cacatatgca cacaggcaga catacctccc atcatgacat ggtccccagg 300 ctggcctgag gatgtcacag cttgaggctg tggtgtgaaa ggtggccagc ctggttctct 360 tccctgctca ggctgccaga gaggtggtaa atggcagaaa ggacattcc 409 <210> 11 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 11 ccaccatgag aggtgccacg 20 <210> 12 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 12 ctcgagctca ggaaaaggat ggtg 24 <210> 13 <211> 371 <212> DNA <213> Human <400> 13 ccaccatgag aggtgccacg cgagtctcaa tcatgctcct cctagtaact gtgtctgact 60 gtgctgtgat cacaggggcc tgtgagcggg atgtccagtg tggggcaggc acctgctgtg 120 ccatcagcct gtggcttcga gggctgcgga tgtgcacccc gctggggcgg gaaggcgagg 180 agtgccaccc cggcagccac aagatcccct tcttcaggaa acgcaagcac cacacctgtc 240 cttgcttgcc caacctgctg tgctccaggt tcccggacgg caggtaccgc tgctccatgg 300 acttgaagaa catcaatttt taggcgcttg cctggtctca ggatacccac catccttttc 360 ctgagctcga g 371 <210> 14 <211> 371 <212> DNA <213> Human <400> 14 ccaccatgag aggtgccacg cgagtctcaa tcatgctcct cctagtaact gtgtctgact 60 gtgctgtgat cacaggggcc tgtgagcggg atgtccagtg tggggcaggc acctgctgtg 120 ccatcagcct gtggcttcga gggctgcgga tgtgcacccc gctggggcgg gaaggcgagg 180 agtgccaccc cggcagccac aaggtcccct tcttcaggaa acgcaagcac cacacctgtc 240 cttgcttgcc caacctgctg tgctccaggt tcccggacgg caggtaccgc tgctccatgg 300 acttgaagaa catcaatttt taggcgcttg cctggtctca ggatacccac catccttttc 360 ctgagctcga g 371 <210> 15 <211> 105 <212> PRT <213> Human <400> 15 Met Arg Gly Ala Thr Arg Val Ser Ile Met Leu Leu Leu Val Thr Val 5 10 15 Ser Asp Cys Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys 20 25 30 Gly Ala Gly Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg 35 40 45 Met Cys Thr Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser 50 55 60 His Lys Ile Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys 65 70 75 80 Leu Pro Asn Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys 85 90 95 Ser Met Asp Leu Lys Asn Ile Asn Phe 100 105 <210> 16 <211> 315 <212> DNA <213> Human <400> 16 atgagaggtg ccacgcgagt ctcaatcatg ctcctcctag taactgtgtc tgactgtgct 60 gtgatcacag gggcctgtga gcgggatgtc cagtgtgggg caggcacctg ctgtgccatc 120 agcctgtggc ttcgagggct gcggatgtgc accccgctgg ggcgggaagg cgaggagtgc 180 caccccggca gccacaagat ccccttcttc aggaaacgca agcaccacac ctgtccttgc 240 ttgcccaacc tgctgtgctc caggttcccg gacggcaggt accgctgctc catggacttg 300 aagaacatca atttt 315 <210> 17 <211> 105 <212> PRT <213> Human <400> 17 Met Arg Gly Ala Thr Arg Val Ser Ile Met Leu Leu Leu Val Thr Val 5 10 15 Ser Asp Cys Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys 20 25 30 Gly Ala Gly Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg 35 40 45 Met Cys Thr Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser 50 55 60 His Lys Val Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys 65 70 75 80 Leu Pro Asn Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys 85 90 95 Ser Met Asp Leu Lys Asn Ile Asn Phe 100 105 <210> 18 <211> 315 <212> DNA <213> Human <400> 18 atgagaggtg ccacgcgagt ctcaatcatg ctcctcctag taactgtgtc tgactgtgct 60 gtgatcacag gggcctgtga gcgggatgtc cagtgtgggg caggcacctg ctgtgccatc 120 agcctgtggc ttcgagggct gcggatgtgc accccgctgg ggcgggaagg cgaggagtgc 180 caccccggca gccacaaggt ccccttcttc aggaaacgca agcaccacac ctgtccttgc 240 ttgcccaacc tgctgtgctc caggttcccg gacggcaggt accgctgctc catggacttg 300 aagaacatca atttt 315 <210> 19 <211> 86 <212> PRT <213> Human <400> 19 Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys Gly Ala Gly 5 10 15 Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg Met Cys Thr 20 25 30 Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser His Lys Ile 35 40 45 Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Asn 50 55 60 Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys Ser Met Asp 65 70 75 80 Leu Lys Asn Ile Asn Phe 85 <210> 20 <211> 258 <212> DNA <213> Human <400> 20 gctgtgatca caggggcctg tgagcgggat gtccagtgtg gggcaggcac ctgctgtgcc 60 atcagcctgt ggcttcgagg gctgcggatg tgcaccccgc tggggcggga aggcgaggag 120 tgccaccccg gcagccacaa gatccccttc ttcaggaaac gcaagcacca cacctgtcct 180 tgcttgccca acctgctgtg ctccaggttc ccggacggca ggtaccgctg ctccatggac 240 ttgaagaaca tcaatttt 258 <210> 21 <211> 86 <212> PRT <213> Human <400> 21 Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys Gly Ala Gly 5 10 15 Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg Met Cys Thr 20 25 30 Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser His Lys Val 35 40 45 Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Asn 50 55 60 Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys Ser Met Asp 65 70 75 80 Leu Lys Asn Ile Asn Phe 85 <210> 22 <211> 258 <212> DNA <213> Human <400> 22 gctgtgatca caggggcctg tgagcgggat gtccagtgtg gggcaggcac ctgctgtgcc 60 atcagcctgt ggcttcgagg gctgcggatg tgcaccccgc tggggcggga aggcgaggag 120 tgccaccccg gcagccacaa ggtccccttc ttcaggaaac gcaagcacca cacctgtcct 180 tgcttgccca acctgctgtg ctccaggttc ccggacggca ggtaccgctg ctccatggac 240 ttgaagaaca tcaatttt 258 <210> 23 <211> 382 <212> DNA <213> Human <400> 23 gaattcgccc ttccaccatg agaggtgcca cgcgagtctc aatcatgctc ctcctagtaa 60 ctgtgtctga ctgtgctgtg atcacagggg cctgtgagcg ggatgtccag tgtggggcag 120 gcacctgctg tgccatcagc ctgtggcttc gagggctgcg gatgtgcacc ccgctggggc 180 gggaaggcga ggagtgccac cccggcagcc acaaggtccc cttcttcagg aaacgcaagc 240 accacacctg tccttgcttg cccaacctgc tgtgctccag gttcccggac ggcaggtacc 300 gctgctccat ggacttgaag aacatcaatt tttaggcgct tgcctggtct caggataccc 360 accatccttt cctgagctcg ag 382 <210> 24 <211> 88 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 24 tatggcggtg attaccggtg cgtgcgaacg tgatgtgcag tgcggtgcgg gtacctgctg 60 cgcgattagc ctgtggctgc gtggtctg 88 <210> 25 <211> 92 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 25 cgtatgtgca ccccgctggg tcgtgaaggt gaagaatgcc atccgggtag ccataaagtg 60 ccgttcttcc gtaaacgtaa acatcatacc tg 92 <210> 26 <211> 86 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 26 cccgtgcctg ccgaacctgc tgtgcagccg tttcccggat ggtcgttatc gttgcagcat 60 ggatctgaaa aacattaact tttagg 86 <210> 27 <211> 94 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 27 cacatacgca gaccacgcag ccacaggcta atcgcgcagc aggtacccgc accgcactgc 60 acatcacgtt cgcacgcacc ggtaatcacc gcca 94 <210> 28 <211> 93 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 28 aggcacgggc aggtatgatg tttacgttta cggaagaacg gcactttatg gctacccgga 60 tggcattctt caccttcacg acccagcggg gtg 93 <210> 29 <211> 81 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 29 gatccctaaa agttaatgtt tttcagatcc atgctgcaac gataacgacc atccgggaaa 60 cggctgcaca gcaggttcgg c 81 <210> 30 <211> 81 <212> PRT <213> Human <400> 30 Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Asp Lys Asp Ser Gln Cys Gly Gly Gly 5 10 15 Met Cys Cys Ala Val Ser Ile Trp Val Lys Ser Ile Arg Ile Cys Thr 20 25 30 Pro Met Gly Lys Leu Gly Asp Ser Cys His Pro Leu Thr Arg Lys Val 35 40 45 Pro Phe Phe Gly Arg Arg Met His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Gly 50 55 60 Leu Ala Cys Leu Arg Thr Ser Phe Asn Arg Phe Ile Cys Leu Ala Gln 65 70 75 80 Lys <210> 31 <211> 243 <212> DNA <213> Human <400> 31 gccgtgatca ccggggcttg tgacaaggac tcccaatgtg gtggaggcat gtgctgtgct 60 gtcagtatct gggtcaagag cataaggatt tgcacaccta tgggcaaact gggagacagc 120 tgccatccac tgactcgtaa agttccattt tttgggcgga ggatgcatca cacttgccca 180 tgtctgccag gcttggcctg tttacggact tcatttaacc gatttatttg tttagcccaa 240 aag 243 <210> 32 <211> 82 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 32 tatggcggtg attaccggtg cgtgcgataa agatagccag tgcggtggcg gtatgtgctg 60 tgcggtgagc atttgggtga aa 82 <210> 33 <211> 82 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 33 agcattcgta tttgcacccc gatgggcaaa ctgggcgata gctgccatcc gctgacccgt 60 aaagtgccgt tttttggccg cc 82 <210> 34 <211> 87 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 34 gtatgcatca tacctgcccg tgcctgccgg gcctggcgtg cctgcgcacc agctttaacc 60 gctttatttg cctggcgcag aaatagg 87 <210> 35 <211> 88 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 35 cgaatgcttt tcacccaaat gctcaccgca cagcacatac cgccaccgca ctggctatct 60 ttatcgcacg caccggtaat caccgcca 88 <210> 36 <211> 85 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 36 atgatgcata cggcggccaa aaaacggcac tttacgggtc agcggatggc agctatcgcc 60 cagtttgccc atcggggtgc aaata 85 <210> 37 <211> 80 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 37 gatccctatt tctgcgccag gcaaataaag cggttaaagc tggtgcgcag gcacgccagg 60 cccggcaggc acgggcaggt 80 <210> 38 <211> 258 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 38 gcggtgatta ccggtgcgtg cgaacgtgat gtgcagtgcg gtgcgggtac ctgctgcgcg 60 attagcctgt ggctgcgtgg tctgcgtatg tgcaccccgc tgggtcgtga aggtgaagaa 120 tgccatccgg gtagccataa agtgccgttc ttccgtaaac gtaaacatca tacctgcccg 180 tgcctgccga acctgctgtg cagccgtttc ccggatggtc gttatcgttg cagcatggat 240 ctgaaaaaca ttaacttt 258 <210> 39 <211> 243 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 39 gcggtgatta ccggtgcgtg cgataaagat agccagtgcg gtggcggtat gtgctgtgcg 60 gtgagcattt gggtgaaaag cattcgtatt tgcaccccga tgggcaaact gggcgatagc 120 tgccatccgc tgacccgtaa agtgccgttt tttggccgcc gtatgcatca tacctgcccg 180 tgcctgccgg gcctggcgtg cctgcgcacc agctttaacc gctttatttg cctggcgcag 240 aaa 243 <210> 40 <211> 108 <212> PRT <213> Human <400> 40 Met Arg Ser Leu Cys Cys Ala Pro Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Pro 5 10 15 Pro Leu Leu Leu Thr Pro Arg Ala Gly Asp Ala Ala Val Ile Thr Gly 20 25 30 Ala Cys Asp Lys Asp Ser Gln Cys Gly Gly Gly Met Cys Cys Ala Val 35 40 45 Ser Ile Trp Val Lys Ser Ile Arg Ile Cys Thr Pro Met Gly Lys Leu 50 55 60 Gly Asp Ser Cys His Pro Leu Thr Arg Lys Val Pro Phe Phe Gly Arg 65 70 75 80 Arg Met His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Gly Leu Ala Cys Leu Arg 85 90 95 Thr Ser Phe Asn Arg Phe Ile Cys Leu Ala Gln Lys 100 105 <210> 41 <211> 324 <212> DNA <213> Human <400> 41 atgaggagcc tgtgctgcgc cccactcctg ctcctcttgc tgctgccgcc gctgctgctc 60 acgccccgcg ctggggacgc cgccgtgatc accggggctt gtgacaagga ctcccaatgt 120 ggtggaggca tgtgctgtgc tgtcagtatc tgggtcaaga gcataaggat ttgcacacct 180 atgggcaaac tgggagacag ctgccatcca ctgactcgta aagttccatt ttttgggcgg 240 aggatgcatc acacttgccc atgtctgcca ggcttggcct gtttacggac ttcatttaac 300 cgatttattt gtttagccca aaag 324
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/12 A61P 43/00 101 1/14 C12N 15/00 ZNAA 43/00 101 A61K 37/02 Fターム(参考) 4B024 AA01 CA01 DA05 GA11 4B064 AG01 CA01 CA19 CC24 CE20 DA01 4C084 AA06 BA01 BA08 BA20 BA22 BA23 CA18 DC50 ZA661 ZA681 ZA721 ZA731 ZB212

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
    同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質またはその塩と結合する、または該タンパク質ま
    たはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはそ
    の塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ、レド
    ックスバッファー中でリフォールディングすることを特
    徴とする配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同一
    または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
    質またはその塩と結合する、または該タンパク質または
    その塩を活性化する能力を有する活性型のペプチドまた
    はその塩の製造方法。
  2. 【請求項2】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
    同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質またはその塩と結合する、または該タンパク質ま
    たはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはそ
    の塩が、配列番号:21で表わされるアミノ酸配列と同
    一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチ
    ドまたはその塩である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
    同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質またはその塩と結合する、または該タンパク質ま
    たはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはそ
    の塩が、配列番号:21で表わされるアミノ酸配列を含
    有するペプチドまたはその塩である請求項1記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
    同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質またはその塩と結合する、または該タンパク質ま
    たはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはそ
    の塩が、配列番号:19で表わされるアミノ酸配列を含
    有するペプチドまたはその塩である請求項1記載の製造
    方法。
  5. 【請求項5】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
    同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質またはその塩と結合する、または該タンパク質ま
    たはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはそ
    の塩が、配列番号:30で表わされるアミノ酸配列と同
    一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチ
    ドまたはその塩である請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
    同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質またはその塩と結合する、または該タンパク質ま
    たはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたはそ
    の塩が、配列番号:30で表わされるアミノ酸配列を含
    有するペプチドまたはその塩である請求項1記載の製造
    方法。
  7. 【請求項7】配列番号:21または配列番号:30で表
    わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
    ノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩を遺伝子工学
    的に原核細胞宿主中で発現させ、レドックスバッファー
    中でリフォールディングすることを特徴とする活性型の
    該ペプチドまたはその塩の製造方法。
  8. 【請求項8】配列番号:21、配列番号:19または配
    列番号:30で表わされるアミノ酸配列を含有するペプ
    チドまたはその塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発
    現させ、レドックスバッファー中でリフォールディング
    することを特徴とする活性型のペプチドまたはその塩の
    製造方法。
  9. 【請求項9】レドックスバッファーが還元型グルタチオ
    ンおよび酸化型グルタチオンを含有する緩衝液である請
    求項1記載の製造方法。
  10. 【請求項10】レドックスバッファー中の還元型グルタ
    チオンおよび酸化型グルタチオンの濃度が、それぞれ約
    0.01〜100ミリモル/リットルである請求項9記
    載の製造方法。
  11. 【請求項11】緩衝液がトリス緩衝液である請求項8記
    載の製造方法。
  12. 【請求項12】レドックスバッファーのpHが7から9
    の範囲である請求項1記載の製造方法。
  13. 【請求項13】レドックスバッファーのpHが約8であ
    る請求項1記載の製造方法。
  14. 【請求項14】レドックスバッファーが、メルカプト基
    を有さないアミノ酸を、さらに含有する請求項1記載の
    製造方法。
  15. 【請求項15】メルカプト基を有さないアミノ酸がアル
    ギニンである請求項14記載の製造方法。
  16. 【請求項16】メルカプト基を有さないアミノ酸のレド
    ックスバッファー中の濃度が約0.1〜1モル/リット
    ルである請求項14記載の製造方法。
  17. 【請求項17】0〜30℃下でリフォールディングする
    請求項1記載の製造方法。
  18. 【請求項18】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
    と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
    ンパク質またはその塩と結合する、または該タンパク質
    またはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたは
    その塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ、該
    細胞を可溶化し、ついでレドックスバッファー中でリフ
    ォールディングする請求項1記載の製造方法。
  19. 【請求項19】配列番号:21または配列番号:30で
    表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のア
    ミノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩を遺伝子工
    学的に原核細胞宿主中で発現させ、該細胞を可溶化し、
    ついでレドックスバッファー中でリフォールディングす
    る請求項7記載の製造方法。
  20. 【請求項20】還元剤非存在下で可溶化する請求項18
    または請求項19記載の製造方法。
  21. 【請求項21】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
    と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
    ンパク質またはその塩と結合する、または該タンパク質
    またはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたは
    その塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ、該
    細胞を変性剤で可溶化し、ついでメルカプト基を有さな
    いアミノ酸をさらに含有するpH7〜9のレドックスバ
    ッファーで、変性剤を不作用濃度まで希釈することを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
  22. 【請求項22】配列番号:21または配列番号:30で
    表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のア
    ミノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩を遺伝子工
    学的に原核細胞宿主中で発現させ、該細胞を変性剤で可
    溶化し、ついでメルカプト基を有さないアミノ酸をさら
    に含有するpH7〜9のレドックスバッファーで、変性
    剤を不作用濃度まで希釈することを特徴とする請求項7
    記載の製造方法。
  23. 【請求項23】変性剤がグアニジンまたは尿素である請
    求項21または請求項22記載の製造方法。
  24. 【請求項24】希釈液中の変性剤の濃度が、約0〜2モ
    ル/リットルになるまで、レドックスバッファーで希釈
    する請求項21または請求項22記載の製造方法。
  25. 【請求項25】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
    と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
    ンパク質またはその塩と結合する、または該タンパク質
    またはその塩を活性化する能力を有するペプチドまたは
    その塩を遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ、形
    成された封入体に存在する該ペプチドまたはその塩を、
    レドックスバッファー中でリフォールディングする請求
    項1記載の製造方法。
  26. 【請求項26】ペプチドが、配列番号:21または配列
    番号:30で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
    的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドである請求
    項25記載の製造方法。
  27. 【請求項27】配列番号:21または配列番号:30で
    表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のア
    ミノ酸配列を含有するペプチドを遺伝子工学的に発現さ
    せた原核細胞宿主を、変性剤で可溶化し、ついでメルカ
    プト基を有さないアミノ酸、還元型グルタチオンおよび
    酸化型グルタチオンを含有する緩衝液と反応させる活性
    型の該ペプチドまたはその塩の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016183118A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 東ソー株式会社 増殖因子前駆体のリフォールディング方法

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