JP2003033184A - クリプトスポリジウムの検出用キット及び検出方法 - Google Patents

クリプトスポリジウムの検出用キット及び検出方法

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JP2003033184A JP2001218374A JP2001218374A JP2003033184A JP 2003033184 A JP2003033184 A JP 2003033184A JP 2001218374 A JP2001218374 A JP 2001218374A JP 2001218374 A JP2001218374 A JP 2001218374A JP 2003033184 A JP2003033184 A JP 2003033184A
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Misaki Ota
美咲 大田
Hiroyuki Hara
弘之 原
Misako Kobayashi
美佐子 小林
Katsuhisa Shirai
勝久 白井
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Towa Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 迅速、簡便かつ高感度にクリプトスポリジウ
ム・パルバムを検出するための検出用キット及び検出方
法を提供する。 【解決手段】 特定の塩基配列の15〜25番の塩基を含
み、且つ、当該配列のうち連続した15塩基以上の塩基配
列からなるフォワードプライマーと、前記配列とは異な
る特定の塩基配列の10〜24番の塩基を含み、且つ、後者
の特定配列のうち連続した15塩基以上の塩基配列からな
るリバースプライマーとからなるプライマーセットを含
むことを特徴とする遺伝子増幅法によるクリプトスポリ
ジウム・パルバム検出用キット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料中のクリプト
スポリジウム・パルバム(Cryptosporidi
um parvum)の検出用キット及び検出方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】クリプトスポリジウム・パルバムは、胞
子虫類コクシジウム目アイメリア亜目に属する直径5μ
mの小型類円形の消化管寄生原虫である。この原虫に感
染すると、一般に激しい下痢と腹痛が主症状で感染から
1〜4週間後には自然治癒するケースが多いが、乳幼児
や高齢者では長期化、重症化するケースもある。またA
IDS患者では年余にわたってクリプトスポリジウム・
パルバムが腸粘膜で増殖を繰り返し、やがて衰弱死する
ケースが多い。
【0003】感染経路は、糞便の経口感染に起因するヒ
トからヒトへの感染、飲料水、食品汚染による経口感染
に起因する家畜からヒトへの感染、放牧場、畜舎周辺、
有機肥料使用の農地等の環境汚染による水を介してのヒ
トへの感染等様々な経路がある。感染した動物の糞便に
混じってクリプトスポリジウムのオーシスト(接合子
嚢)が環境中に排出されると、このオーシストが経口摂
取されて感染症の被害が拡大する。この原虫は塩素に対
して耐性を示すため、上水道に混入した場合、通常の浄
化施設では完全な処理が困難である。このことから、近
年水系による下痢症の集団発生を起こす病原微生物とし
て大きな問題となっている。
【0004】クリプトスポリジウム・パルバムに対する
有効な薬剤や治療法は確立していない。そのため早期発
見による予防処置が大変重要である。実際の環境水のク
リプトスポリジウム汚染を正確に知るためには、生存す
るオーシストの有無を知ることが必要となる。現在クリ
プトスポリジウム・パルバムの生死判定法としては、D
API/PI染色が知られている。この方法は、DAP
I及びPI溶液で試料を染色し、その染まり具合の差を
顕微鏡で観察する方法であるが、熟練を要し時間がかか
る等の問題点がある。
【0005】クリプトスポリジウム・パルバムのDNA
を増幅し、電気泳動やハイブリダイゼーションを用いて
検出する方法は既に開発されており、この方法により簡
便かつ迅速に試料中のオーシストを検出できるが、一般
的にDNAは生物の死亡後も長期間残っており、サンプ
ル中からクリプトスポリジウム・パルバムのDNAを増
幅し検出した場合、死亡しているクリプトスポリジウム
・パルバムからのDNAも検出してしまう可能性が高
い。そのため、実際のリスクよりも高く評価してしまう
可能性がある。
【0006】本発明者らはNASBA法によりヒートシ
ョックタンパク質86の一部分を増幅することを含む検
出方法(特開2001−112481号公報)を開示し
ている。この方法はRNAを鋳型としてRNA断片を増
幅するため、生存しているクリプトスポリジウム・パル
バムを検出できるという利点を有していた。しかしなが
ら、この方法では検出感度が低く、クリプトスポリジウ
ム・パルバムをより高感度で検出するための方法が望ま
れていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、迅速、簡便
かつ高感度にクリプトスポリジウム・パルバムを検出す
る手段を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、クリプトスポリジ
ウム・パルバムに特異的な塩基配列を有するヒートショ
ックタンパク質86遺伝子の核酸を鋳型にし、特定のプ
ライマーセットを用いて核酸断片を増幅したところ、高
効率に増幅することができることを見出した。このプラ
イマーセットを用いた増幅工程を行うことによりクリプ
トスポリジウム・パルバムを高感度で検出することがで
きるといった知見を得るにいたり、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、配列番号2に示す塩
基配列の15〜25番の塩基を含み、且つ、配列番号2のう
ち連続した15塩基以上の塩基配列からなるフォワードプ
ライマーと、配列番号3に示す塩基配列の10〜24番の塩
基を含み、且つ、配列番号3のうち連続した15塩基以上
の塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプラ
イマーセットを含むことを特徴とする遺伝子増幅法によ
るクリプトスポリジウム・パルバム検出用キットであ
る。また、本発明は、配列番号2に示す塩基配列の15〜
25番の塩基を含み、且つ、配列番号2のうち連続した15
塩基以上の塩基配列からなるフォワードプライマーと、
配列番号6に示す塩基配列の19〜24番の塩基を含み、且
つ、配列番号6のうち連続した15塩基以上の塩基配列か
らなるリバースプライマーとからなるプライマーセット
を含むことを特徴とする遺伝子増幅法によるクリプトス
ポリジウム・パルバム検出用キットである。さらに本発
明は、配列番号7に示す塩基配列の19〜31番の塩基を含
み、且つ、配列番号7のうち連続した15塩基以上の塩基
配列からなるフォワードプライマーと、配列番号3に示
す塩基配列の10〜24番の塩基を含み、且つ、配列番号3
のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなるリバース
プライマーとからなるプライマーセットを含むことを特
徴とする遺伝子増幅法によるクリプトスポリジウム・パ
ルバム検出用キットである。上記クリプトスポリジウム
・パルバム検出用キットには、さらに、ストリンジェン
トな条件下にて配列番号1において182〜473番の塩基配
列の少なくとも一部分に対し特異的にハイブリダイズす
るプローブがさらに含まれてもよい。
【0010】本発明はまた、上記3つのプライマーセッ
トのいずれか1つを用いて核酸断片を増幅する工程、及
び、得られた核酸断片を検出する工程を含むことを特徴
とする遺伝子増幅法によるクリプトスポリジウム・パル
バムの検出方法である。ここで、上記検出工程を、配列
番号1において182〜473番の塩基配列の少なくとも一部
分に対し特異的にハイブリダイズするプローブを少なく
とも1つ用いたハイブリダイゼーションにより行っても
よい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳述する。本発明
を適用したクリプトスポリジウム・パルバムの検出方法
は、サンプル中に含まれる核酸(DNA又はRNA)を
鋳型とし、所定のプライマーセットを用いて核酸断片を
増幅し、その核酸断片を検出することによって、サンプ
ル中のクリプトスポリジウム・パルバムの存在を判定す
るものである。
【0012】本方法においては、まず、クリプトスポリ
ジウム・パルバムに特異的な塩基配列を有する遺伝子の
核酸(DNA又はRNA)断片を増幅する。本発明にお
いて、核酸(DNA又はRNA)断片を増幅する工程に
おいては、当技術分野で周知のあらゆる増幅法を用いる
ことができるが、特にNASBA法、RT−PCR法、
又はPCR法が好ましい。また、増幅工程においては、
配列番号2に示す塩基配列の15〜25番の塩基を含み、且
つ、配列番号2のうち連続した15塩基以上の塩基配列か
らなるフォワードプライマーと、配列番号3に示す塩基
配列の10〜24番の塩基を含み、且つ、配列番号3のうち
連続した15塩基以上の塩基配列からなるリバースプライ
マーとを組み合わせたプライマーセット、配列番号2に
示す塩基配列の15〜25番の塩基を含み、且つ、配列番号
2のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなるフォワ
ードプライマーと、配列番号6に示す塩基配列の19〜24
番の塩基を含み、且つ、配列番号6のうち連続した15塩
基以上の塩基配列からなるリバースプライマーとを組み
合わせたプライマーセット、又は、配列番号7に示す塩
基配列の19〜31番の塩基を含み、且つ、配列番号7のう
ち連続した15塩基以上の塩基配列からなるフォワードプ
ライマーと、配列番号3に示す塩基配列の10〜24番の塩
基を含み、且つ、配列番号3のうち連続した15塩基以上
の塩基配列からなるリバースプライマーとを組み合わせ
たプライマーセットを用いる。プライマーの合成法は、
当技術分野で周知である。例えば、ホスホロアミダイト
法などの一般的なオリゴヌクレオチド合成法を用いるこ
とができる。このプライマーセットを用いることによっ
て、クリプトスポリジウム・パルバムに特異的な塩基配
列を含む核酸断片を、非常に効率よく増幅することがで
きる。具体的には、核酸断片として、ヒートショックタ
ンパク質86(heat shock protein
86、以下、HSP86という)遺伝子の少なくとも一
部を増幅することとなる(図13、以下、核酸増幅領域
と呼ぶ)。すなわち核酸増幅領域は、HSP86遺伝子
の塩基配列であり、HSP遺伝子は一般に熱ショックを
かけることにより大量のmRNAを生成する。配列番号
1に示す塩基配列は、増幅されるHSP86遺伝子のc
DNA(Strong, W.B.及びNelson, R.G., Mol. Bioche
m. Parasitol. 107 (1): 1-32, 2000:GenBank受託番号
AA555436)であり、後述するハイブリダイゼーションの
標的領域配列である。
【0013】本発明で用いられるサンプルとしては特に
限定されず、例えば、生体試料や環境試料等から抽出し
たDNA又はRNAを含む溶液を挙げることができる。
上記生体試料としては、糞便検体や生検試料等を挙げる
ことができる。上記環境試料としては、水道水、排液の
ような環境中から採取された試料を挙げることができ
る。当技術分野で周知の方法を適宜使用してDNA又は
RNAを抽出することができる。例えば、DNAを抽出
する場合には、フェノール抽出及びエタノール沈殿を行
う方法、ガラスビーズを用いる方法など、またRNAを
抽出する場合には、グアニジン−塩化セシウム超遠心
法、ホットフェノール法、又はAGPC法などを利用す
ることができる。
【0014】核酸断片を増幅する手法としては、特に限
定されないが、PCR法の原理を利用した公知の方法を
挙げることができる。PCR法の原理は、まず、鋳型と
なるDNA2本鎖を加熱して変性させて1本鎖にし(変
性)、次に、増幅したい特定部位のDNA鎖の両方の鎖
に相補的な2種類のオリゴヌクレオチドプライマーを反
応系に過剰に加えた状態で温度を下げて、プライマーと
DNA鎖の相補的な部位とが2本鎖を形成するようにし
(アニーリング)、そしてこの状態でDNA合成基質で
あるデオキシヌクレオシド三リン酸とDNAポリメラー
ゼとを作用させると、ポリメラーゼがプライマー部位か
らDNA相補鎖を合成していく(伸長)という、3段階
からなるDNA合成反応を繰り返して行うことにある。
サンプル中にDNAを含む場合は、PCR法、LAMP
法、ICAN法、RCA法、LCR法、SDA法等を挙
げることができ、サンプル中にRNAを含む場合には、
RT−PCR法、NASBA法、LAMP法、TMA法
等を挙げることができる。増幅は、核酸断片が検出可能
なレベルになるまで行う。
【0015】PCR法では、サンプルに含まれるDNA
を鋳型として、DNAポリメラーゼにより、プライマー
セットに含まれる一対のプライマー間の塩基配列を合成
するものである。PCR法によれば、変性、アニーリン
グ及び合成からなるサイクルを繰り返すことによって、
核酸断片を指数関数的に増幅させることができる。PC
Rの最適条件は、当業者であれば容易に決定することが
できる。RT−PCR法では、まず、サンプルに含まれ
るRNAを鋳型として、逆転写酵素反応によりcDNA
を作製し、その後、作製したcDNAを鋳型として一対
のプライマーを用いてPCR法を行うものである。
【0016】NASBA法は、サンプルに含まれるRN
Aを鋳型として、レトロウイルスの生活環を模倣した増
幅法で、逆転写酵素、RNaseH及びT7 RNAポ
リメラーゼの3種類の酵素を使用するものである。NA
SBA法における高い増幅効率はT7 RNAポリメラ
ーゼの高い活性に起因するものである。このNASBA
法では、T7 RNAポリメラーゼを使用するため、リ
バースプライマーの5’末端にT7プロモーター配列を
連結させて用いる。NASBA法は、予め逆転写反応を
実施する必要がなく、一定温度において増幅反応が進行
するため特殊な増幅装置を用いる必要がなくまた組織変
性が少なく、そして短時間(約90分)で10〜100コピー
を109コピー以上に増幅できるという点で、簡便かつ迅
速な方法である。従って本方法において、増幅工程にN
ASBA法を利用することが好ましい。
【0017】本方法においては、次いで、核酸断片を検
出する。すなわち、上述した増幅工程において増幅され
た核酸断片がクリプトスポリジウム・パルバムに特異的
なものであるか否かを判定する。検出工程は当技術分野
で周知のあらゆる方法により行うことができるが、クリ
プトスポリジウム・パルバムに対し特異的にハイブリダ
イズするプローブを用いたハイブリダイゼーションによ
り行うことが好ましい。本方法において、ハイブリダイ
ゼーションで使用するプローブには、ストリンジェント
な条件下で、クリプトスポリジウム・パルバムに特異的
な核酸配列(ヒートショックタンパク質86)に対し特
異的にハイブリダイズ可能なすべてのオリゴヌクレオチ
ドが含まれる。「ストリンジェントな条件」とは、クリ
プトスポリジウム・パルバムに特異的な核酸配列が、D
NAの塩基レベルにおいて相同性70%、好ましくは80%
以上、より好ましくは90%以上、さらにより好ましくは
95%以上の任意のDNAとハイブリダイゼーション可能
な条件を意味する。したがって、上記ヒートショックタ
ンパク質86の核酸配列に対して必ずしも完全に相補的
な塩基配列である必要はない。即ち、プローブには、上
記核酸配列に相補的な塩基配列に対して、1つ又は複数
の塩基が置換、欠失、挿入、及び/又は、付加した塩基
配列によって構成され、上記核酸配列に特異的にハイブ
リダイズできるオリゴヌクレオチドをも含む。ハイブリ
ダイズに必要な塩基配列で構成される部分と、付加的な
領域とを有するプローブであってもよい。また、上記プ
ローブはDNAであってもRNAであってもよい。
【0018】本発明においてストリンジェントな条件と
しては特に限定されず、例えば、5×SSC、0.5%
ブロッキング試薬、0.5%ポリビニルピロリドンK−
30、1%SDS、55℃でのハイブリダイゼーショ
ン、2×SSC、0.1%SDS、55℃での洗浄とい
う条件を挙げることができる。これらの条件は限定され
るものではなく、同様のストリンジェンシーを与える条
件も含まれる。
【0019】上記プローブとしては、配列番号1におけ
る182〜473番の塩基配列の少なくとも一部分を含むDN
A、例えば、配列番号8、9、10、11及び12、1
3、14、15又は16に示す塩基配列の少なくとも一
部分を含むDNAを好適に用いることができる。配列番
号8、9、10、11及び12、13、14、15又は
16に示す塩基配列の少なくとも一部分を含むDNA
は、少なくとも10塩基の鎖長であるのが好ましい。ス
トリンジェントな条件下で特異的なハイブリダイゼーシ
ョンを達成するには、より好ましくは20〜30塩基の
鎖長を有するプローブである。
【0020】増幅工程において用いたプライマーセット
と、検出工程において好ましく用いられる上記プローブ
との好ましい組み合わせを以下に示す: ・配列番号2の一部を含むフォワードプライマーと配列
番号3の一部を含むリバースプライマーとからなるプラ
イマーセットと、配列番号8、10、11及び12、1
3、14、15、又は16の一部を含むプローブとの組
み合わせ。
【0021】・配列番号2の一部を含むフォワードプラ
イマーと配列番号6の一部を含むリバースプライマーと
からなるプライマーセットと、配列番号13又は14の
一部を含むプローブとの組み合わせ。
【0022】・配列番号7の一部を含むフォワードプラ
イマーと配列番号3の一部を含むリバースプライマーと
からなるプライマーセットと、配列番号8、11及び1
2、15、又は16の一部を含むプローブとの組み合わ
せ。
【0023】本方法において、上記プローブは標識して
用いる。上記プローブを標識するための標識物質として
は、例えば、放射性同位体(32Pなど)、蛍光標識(フ
ルオレセイン、ローダミンなど)、酵素、抗原及び抗
体、並びに化学官能基などが挙げられる。当技術分野で
周知の方法としては、放射性同位元素を用いるランダム
プライム法が挙げられる。また周知の方法として、容易
に検出可能な反応生成物を生成することのできるビオチ
ン及び酵素(アルカリホスファターゼ、西洋ワサビパー
オキシダーゼ等)を標識物質として用いる方法が挙げら
れる。また周知の方法として、特異的な抗血清又はモノ
クローナル抗体が得られる抗原等を標識物質として用い
る方法を挙げることができる。このうち、ジゴキシゲニ
ンのような抗原やアルカリフォスタファーゼのような酵
素によって標識したものをプローブとして用いるのが好
ましい。
【0024】本方法においては、核酸断片とプローブと
をハイブリダイズ可能な条件で接触させる。本方法にお
いて、ハイブリダイゼーションとは一本鎖核酸における
相補的な領域同士で2本鎖分子を形成させることをい
う。ハイブリダイズ可能な条件下で接触させるとは、融
解温度(Tm)よりも低い温度条件下で、一本鎖核酸同
士を接触させることを意味する。Tmは、相補的領域の
塩基組成、ハイブリダイゼーション環境の塩濃度、又
は、共存する各種の成分等によって決定される。Tmに
近い温度ほどストリンジェンシーが高い条件ということ
ができ、より厳密なハイブリダイズを形成する。
【0025】本方法において、得られた核酸断片とプロ
ーブとをハイブリダイズさせる方法としては特に限定さ
れず、例えば、スロットブロットハイブリダイゼーショ
ン法、ドットブロットハイブリダイゼーション法、マイ
クロプレート法、ライトサイクラー法、タックマン法等
を挙げることができる。例えば、ドットブロットハイブ
リダイゼーション法は、ホルムアミドとホルムアルデヒ
ドで変性させたサンプルをニトロセルロース膜に直接ス
ポットし、特異的なプローブを用いてハイブリダイゼー
ションを行って、サンプル中のプローブに特異的な領域
を有するDNA又はRNAを検出するものである。
【0026】本方法において、検出とは、サンプル中に
クリプトスポリジウム・パルバムに由来する核酸(DN
A又はRNA)が一定の基準を超えて存在しているかど
うかを判定することをいう。ここで、一定の基準とは、
任意に決定できる値であるが、例えば、クリプトスポリ
ジウム・パルバムについての管理基準が設定されている
場合にはこの管理基準に準じて決定することができる。
すなわち、クリプトスポリジウム・パルバムの管理基準
が設定されている場合には、その管理基準を越えている
場合に陽性の結果を得られるように検出系の感度を設定
することができる。感度の調整は、増幅工程における反
応サイクルやプライマーセットの使用量といった核酸増
幅反応の条件を一定にすると共に、核酸断片に対するプ
ローブの添加濃度等を適宜調整することによって行うこ
とができる。
【0027】本方法は、サンプル中におけるクリプトス
ポリジウム・パルバムの検出のみならず、分離された微
生物がクリプトスポリジウム・パルバムであるかどうか
を判定するための試験、すなわちクリプトスポリジウム
・パルバムの同定に利用することもできる。
【0028】本方法によれば、クリプトスポリジウム・
パルバムのオーシストを直接検出できるため、サンプル
の顕微鏡観察を必要としない。従って本方法は糞便検体
及び水道水、下水のような環境試料中のクリプトスポリ
ジウム・パルバムを容易に検出することができる。ま
た、本方法で使用するプライマーセットによりクリプト
スポリジウム・パルバムに特異的な塩基配列を有する遺
伝子の一部を高効率で増幅でき、さらに、本方法で使用
するプローブによりクリプトスポリジウム・パルバムに
特異的な核酸断片のみを検出することができるため、本
方法によれば、サンプル中のクリプトスポリジウム・パ
ルバムを高感度で、すなわちサンプル中に含まれるクリ
プトスポリジウム・パルバム数が少ない場合であっても
確実に検出することができる。
【0029】本方法は、検出用キットを用いて非常に容
易に実施することができる。ここで、検出用キットは、
少なくともプライマーセットを含んでいる。また、検出
用キットは、さらに、反応液を構成するバッファー、d
NTP混合物、酵素類(逆転写酵素、RNaseH、T7
RNAポリメラーゼなど)、校正用の標準試料などを含
んでもよい。さらに、クリプトスポリジウム検出用キッ
トは、ストリンジェントな条件下にて、配列番号1にお
いて182〜473番の塩基配列に対し特異的にハイブリダイ
ズすることができるプローブを含んでもよい。ここで、
検出用キットはさらに、ハイブリダイゼーションバッフ
ァー、洗浄バッファー、検出用試薬(ABTS/H
等)、検出用バッファー(ABTS希釈バッファ
ー)、マイクロプレート、ナイロンメンブレン(ドット
ハイブリ用)などを含んでもよい。また、クリプトスポ
リジウム・パルバム検出用キットは、これら核酸試料の
分析用試薬類に加えて、各種生体試料、又は、環境試料
からクリプトスポリジウム・パルバムの核酸を抽出する
ための界面活性剤や酵素成分等を前処理用の試薬として
更に含んでいてもよい。
【0030】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。実施例中で使用するプライマー1〜6の塩基
配列はそれぞれ、プライマー1:配列番号2に示す塩基
配列の9〜30番、プライマー2:配列番号3に示す塩基
配列の9〜28番、プライマー3:配列番号4、プライマ
ー4:配列番号5、プライマー5:配列番号6に示す塩
基配列の10〜27番、プライマー6:配列番号7に示す塩
基配列の10〜34番である。
【0031】〔実施例1〕 プライマー1/T7−プライ
マー2/プローブ1を用いた、NASBA法+ブロット
ハイブリ法による検出 (RNA抽出)RNA抽出はMagExtractor
−RNA−キット(東洋紡績製)を用いて行った。まず
クリプトスポリジウム・パルバムHNJ−1株のオーシ
ストをバッファー(7.4.5 elution buffer, EPA Method
1622, 1999)により段階希釈した。各濃度(10
10、10、10、10及び10個/100
μl)の希釈液100μlをそれぞれチューブに入れ、
42℃で20分間熱処理した後、2−メルカプトエタノ
ールを1%含む700μLの溶解・吸着液を加えた。こ
れをドライアイス−エタノールで凍結し、室温で融解し
た。この凍結−融解処理を5回行った。懸濁液に5μL
の磁性ビーズ溶液を加え、ボルテックスで20秒間攪拌
した。室温で10分間転倒混和を行い、その後1分間静
置した。3000×gで10秒間遠心し、上清を捨て
た。600μLの洗浄液Iを加え、ボルテックスで10
秒間攪拌した。3000×gで10秒間遠心し、上清を
捨てた。800μLの洗浄液IIを加え、ボルテックスで
10秒間攪拌した。3000×gで10秒間遠心し、上
清を捨てた。再度800μLの洗浄液IIを加え、同様の
ことを行った。溶出液5μLを加え、ボルテックスで5
秒間攪拌した。65℃で2分間静置し、ビーズに吸着し
たRNAを溶出させた。再度ボルテックスで5秒間攪拌
した。3000×gで10秒間遠心し、上清に含まれる
RNAを回収した。
【0032】(NASBA法)NASBA Ampli
fication Kit AN2000−1(東洋紡
績製)により増幅した。まず1サンプルあたり5μLの
4×反応溶液、3μLのDMSO溶液、0.7μLのK
Cl溶液(2M)、0.9μLのNASBA水、0.5
μLのプライマー1(100μM)、0.5μLのT7
−プライマー2(プライマー2の5’末端にT7プロモ
ーター配列(AATTCTAATACGACTCACT
ATAGGG)を結合させたもの、100μM)を加え
て、NASBA反応溶液を調製した。微量遠心チューブ
に、10μLのNASBA反応溶液と5μLの抽出した
RNA溶液を加えてタッピングした。各チューブを65
℃で5分間、次いで41℃で5分間保温した。更に各チ
ューブにNASBA酵素溶液5μLを加え、タッピング
した後41℃で5分間保温した。これを軽く遠心(30
00×g、5秒)した後、41℃で90分間保温しRN
Aを増幅させた。
【0033】(プローブの作製)実験に用いたプローブ
の作製は、DIG DNA Labeling and
Detection Kit(ベーリンガーマンハイム
製)を用いて行った。まずクリプトスポリジウム・パル
バムHNJ−1株のRNAから、RT−PCRを用い
て、プローブ1の領域を増幅した。得られた増幅産物を
精製し、精製物の内の15μLを95℃で5分間熱変性
し、氷上で急冷した。これに2μLのヘキサヌクレオチ
ド混合液、2μLのビオチンRNAラベリングミックス
(ロシュ・ダイアグノスティックス)及び1μLのKl
enow酵素(2unit/μL)を加え、37℃で2
0時間保温して標識プローブを作製した。エタノール沈
殿によって標識プローブを沈殿させ、沈殿を70%エタ
ノールで洗浄した後、乾燥させて50μLの滅菌水に溶
かし、これをプローブ溶液として使用した。
【0034】(ドットブロットハイブリダイゼーション
法)NASBA増幅産物は、5’末端にDIG(ジゴキ
シゲニン)標識を行ったプローブ1(配列番号8)を用
いてドットブロットハイブリダイゼーションにより検出
した。
【0035】まずナイロンメンブレンを適切な大きさ
(2cm×10cm)に切り、各NASBA増幅産物を
1μLずつブロットしていった。ブロットしたメンブレ
ンを0.5M NaOH/1.5M NaClに2分間浸
し、RNAを変性させた。メンブレンを5×SSC
(0.75M NaCl、75mM クエン酸三ナトリウ
ム二水和物、pH7.0)中に移し、数分間振とうし
た。メンブレンを乾いた濾紙の上に置き風乾した。乾い
たメンブレンをラップに包み、ブロットした面を下にし
て、UVトランスイルミネーター上に置いた。5分間U
Vを照射してRNAを固定した。
【0036】RNAが固定されたメンブレンを5×SS
Cで湿らせた。メンブレンをハイブリバック(コスモ・
バイオ製)に移し、5mLのハイブリダイゼーションバ
ッファー(5×SSC、0.5%ブロッキング試薬、
0.5%ポリビニルピロリドンK−30、0.1%SD
S)を加えた後、55℃のウォーターバス中で30分間
保温した。メンブレンを新しいハイブリバックに入れ、
3μLのプローブ1溶液を含む1mLのハイブリダイゼ
ーションバッファーを加えて55℃で一晩保温した。メ
ンブレン上のスポットは、ベーリンガーマンハイム製の
DIG DNA Labeling and Dete
ction Kitを用いて発色させ、検出した。
【0037】メンブレンをハイブリバックから取り出
し、50mLの2×SSC/0.1%SDS溶液に浸し
て、室温で5分間振とうした。この操作を2回行った。
50mLの0.1×SSC/0.1%SDS溶液に浸し
て、55℃で20分間振とうした。この操作を2回行っ
た。50mLの洗浄バッファー1(0.1M マレイン
酸、0.15M NaCl、0.3%Tween20、
pH7.5)に浸して室温で10分間振とうした。その
後メンブレンを10mLのバッファー2(0.1M マ
レイン酸、0.15M NaCl、1%ブロッキング
剤、pH7.5)に浸して室温で30分間静置した。2μ
Lのアルカリフォスファターゼ標識−抗ジゴキシゲニン
抗体(750units/mL)を含む10mLのバッ
ファー2の中にメンブレンを移し、更に1時間静置し
た。メンブレンを50mLの洗浄バッファーに移し室温
で15分振とうした。この操作を2回行った。メンブレ
ンを10mLの検出バッファーに浸した後、200μL
のNBT/BCIP溶液を含む10mLの検出バッファ
ー(100mM Tris−HCl、100mM NaC
l、50mM MgCl、pH9.5)に移して発色
させた。
【0038】結果を図1に示した。図1に示したとお
り、20分後には10個から10個のスポットすべ
てにはっきりとした発色が現れた。この結果、この方法
がオーシスト1個からでも検出可能であることが示され
た。
【0039】〔比較例1〕 プライマー3/T7−プライ
マー4/プローブ2を用いた、NASBA法+ブロット
ハイブリ法による検出 プライマー1、T7−プライマー2及びプローブ1の代
わりに、それぞれプライマー3、T7−プライマー4及
びプローブ2(配列番号9)を用いた以外は、実施例1
と同様に行なった。このプライマー及びプローブは、特
開2001−112481号公報に記載の方法で使用さ
れたものである。
【0040】結果は図2に示した。図2に示したとお
り、20分後には10個から10個のスポットには
っきりとした発色が現れていることから、この方法がオ
ーシスト10個からしか検出できないことが示され
た。
【0041】〔実施例2〕 プライマー1/プライマー
2/プローブ2を用いた、RT−PCR法+ブロットハ
イブリ法による検出 T7−プライマー2の代わりにプライマー2を用い、核
酸増幅法としてNASBA法の代わりにDNase処理
とRT−PCR法を用いた以外は、実施例1と同様に行
った。
【0042】(DNase処理)抽出したRNA5μL
に1μLのDNaseI(宝酒造製)、2μLの10×
バッファー(1M 酢酸ナトリウム、50mM MgSO
、pH5.0)、12μLの滅菌水を加え混和した
後、37℃で1時間放置した。その後MagExtra
ctor−RNA−(東洋紡績製)によるRNAの再抽
出を行った。
【0043】(RT−PCR法)再抽出したRNAをR
everTra Dash キット(東洋紡績製)を用
いて増幅した。まず再抽出したRNA溶液5μLに4μ
Lの5×RTバッファー、2μLのdNTP(10m
M)、1μLのRNaseインヒビター、1μLのR.
T.Ace、1μLのプライマー2(10μM)及び8
μLの滅菌水を微量遠心チューブに加えて逆転写反応溶
液を調製した。これを42℃で60分間保温し、99℃
で5分間熱変性した。次いで、逆転写反応液に10μL
の10×バッファー、1μLのKOD Dash(2.
5U/μl)、2μLのプライマー1(10μM)、2
μLのプライマー2(10μM)及び65μLの滅菌水
を加えてPCR反応溶液を調製した。増幅条件は、98
℃で5分間の熱変性を行った後、98℃で25秒間の熱
変性、54℃で17秒間のアニ−リング及び74℃で4
5秒間の伸長反応を1サイクルとし、これを40サイク
ル行った。その後ハイブリダイゼーションによる検出工
程を行った。
【0044】結果は図3に示した。図3に示したとお
り、20分後には10個から10個のスポットすべ
てにはっきりとした発色が現れた。この結果、この方法
がオーシスト1個からでも検出可能であることが示され
た。
【0045】〔実施例3〕 プライマー1/プライマー
2/プローブ1を用いた、PCR法+ブロットハイブリ
法による検出 T7−プライマー2の代わりにプライマー2を用い、核
酸増幅法としてRNA抽出とNASBA法の代わりにそ
れぞれDNA抽出とPCR法を用いた以外は、実施例1
と同様に行った。
【0046】(DNA抽出)DNA抽出はMagExt
ractor−Genome−キット(東洋紡績製)を
用いて行った。まずクリプトスポリジウム・パルバムH
NJ−1株のオーシストをバッファー(7.4.5 elution
buffer, EPA Method 1622, 1999)により段階希釈し
た。各濃度(10、10、10、10、10
及び10個/100μl)の希釈液100μlをそれ
ぞれチューブに入れ、700μLの溶解・吸着液を加え
た。これをドライアイス−エタノールで凍結し、室温で
融解した。この凍結−融解処理を5回行った。懸濁液に
5μLの磁性ビーズ溶液を加え、ボルテックスで20秒
間攪拌した。室温で10分間転倒混和を行い、その後1
分間静置した。3000×gで10秒間遠心し、上清を
捨てた。600μLの洗浄液を加え、ボルテックスで1
0秒間攪拌した。3000×gで10秒間遠心し、上清
を捨てた。800μLの70%エタノールを加え、ボル
テックスで10秒間攪拌した。3000×gで10秒間
遠心し、上清を捨てた。再度800μLの70%エタノ
ールを加え、同様の操作を行った。滅菌水5μLを加
え、ボルテックスで5秒間攪拌した。10分間混和を行
い、ビーズに吸着したDNAを溶出させた。3000×
gで10秒間遠心し、上清に含まれるDNAを回収し
た。
【0047】(PCR法)抽出したDNAをTaKaR
a Ex Taq(宝酒造製)を用いて増幅した。まず微
量遠心チューブに、5μLの抽出DNA、10μLの1
0×PCRバッファー、8μLのdNTP(2.5m
M)、2μLのプライマー1(100μM)、2μLの
プライマー2(100μM)、0.5μLのTaKaR
a Ex Taq(5U/μl)及び72.5μLの滅菌
水を加えてPCR反応溶液を調製した。増幅条件は、9
4℃で5分間の熱変性を行った後、94℃で0.5分間
の熱変性、55℃で0.5分間のアニ−リング及び72
℃で1分間の伸長反応を1サイクルとし、これを40サ
イクル行った。その後ハイブリダイゼーションによる検
出工程を行った。結果は図4に示した。図4に示したと
おり、20分後には10個から10個のスポットす
べてにはっきりとした発色が現れた。この結果、この方
法がオーシスト1個からでも検出可能であることが示さ
れた。
【0048】〔実施例4〕 プライマー1/T7−プライ
マー2/プローブ3を用いた、NASBA法+マイクロ
プレート法による検出 プローブ1の代わりにプローブ3(配列番号10)を用
い、検出方法としてドットブロットハイブリダイゼーシ
ョン法の代わりにマイクロプレート法を用いた以外は実
施例1と同様に行った。
【0049】(マイクロプレート法)NASBA増幅産
物は、ビオチン標識を行ったプローブ3を用いてマイク
ロプレート法により検出した。まずNASBA増幅産物
を65℃で5分間熱変性し、氷上で急冷した。Stre
ptavidin Plates 655990(グライ
ナー製)にNASBA増幅産物を20μLずつ加え、室
温で15分間静置して固定化した。
【0050】プローブ3溶液を98℃で5分間熱変性
し、氷上で急冷した。このプローブ3溶液をハイブリダ
イゼーションバッファー(5×SSC、0.5%ブロッ
キング試薬、0.5%ポリビニルピロリドンK−30、
0.1%SDS)を用いて10pg/mLに希釈し、マ
イクロプレートに200μLずつ加えた後、40℃で2
時間保温した。
【0051】マイクロプレート中の溶液を除去し、20
0μlの2×洗浄バッファー(2×SSC、0.1%S
DS)により洗浄した。この操作を2回行った。HRP
標識−抗ビオチン標識抗体を希釈バッファー(50mM
Tris−HCl、0.15M NaCl、0.1%T
ween20)を用いて5μg/mLになるよう希釈
し、この溶液を200μLずつマイクロプレートに加え
た後、37℃で30分間保温した。
【0052】マイクロプレート中の溶液を除去し、20
0μLの0.1×洗浄バッファー(0.1×SSC、
0.1%SDS)により洗浄した。この操作を2回行っ
た。ABTS溶液(2,2’−アジノ−ジ−[3−エチ
ルベンズチアゾリンスルホネート(6)]、1mg/m
L)と30% 過酸化水素水を100対1の割合で混合
し、これを200μLずつマイクロプレートに加えた
後、37℃で30分間保温して、発色させた。
【0053】プレートリーダー(SPECTRA FL
UOR、TECAN製)で吸光度(OD405)を測定
し、各サンプルの吸光度とオーシストなしのコントロー
ルの吸光度との差をΔ吸光度とした。結果を図5に示し
た。オーシスト10個から10個まで両対数目盛で
直線の検量線が得られた。この結果、この方法によりオ
ーシスト10個から10個までの定量的な計数が可
能であることが示された。
【0054】〔実施例5〕 プライマー1/T7−プライ
マー/プローブ4を用いた、NASBA法+ライトサイ
クラー法による検出 プローブ1の代わりにプローブ4(配列番号11)及び
プローブ5(配列番号12)、検出方法としてドットブ
ロットハイブリダイゼーション法の代わりにライトサイ
クラー法を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0055】(ライトサイクラー法)抽出したRNAを
NASBA Amplification Kit A
N2000−1(東洋紡績製)を用いたライトサイクラ
ー法(ロシュ・ダイアグノスティックス)により増幅及
び定量を行った。プローブは3’末端にFITC(フル
オレセインイソチオシアネート)標識を行ったプローブ
4及び5’末端にLCRed 640標識を行ったプロ
ーブ5を用いた。
【0056】まず1サンプルあたり5μLの4×反応溶
液、3μLのDMSO溶液、0.7μLのKCl溶液
(2M)、0.1μLのBSA(100mg/mL)、
0.5μLのプライマー1(100μM)、0.5μL
のT7−プライマー2(100μM)、0.1μLのプ
ローブ4(20μM)、0.1μLのプローブ5(20
μM)を加えて、NASBA反応溶液を調製した。微量
遠心チューブに、10μLのNASBA反応溶液と5μ
Lの抽出したRNA溶液を加えてタッピングした。各チ
ューブを65℃で5分間、次いで41℃で5分間保温し
た。更に各々にNASBA酵素溶液5μLを加え、タッ
ピングした後41℃で5分間保温した。これを軽く遠心
(3000×g、5秒)した後ライトサイクラー用ガラ
スキャピラリーに移し替えた。ライトサイクラー(Li
ghtCycler V3システム、ロシュ・ダイアグ
ノスティックス製)により、41℃で90分間保温し、
励起光(470nm)での蛍光(640nm)を測定し
て45分後の増加速度を求めた。求めた蛍光の増加速度
は核酸増幅速度に相当し、オーシストなしのコントロー
ルの核酸増幅速度との差をΔ核酸増幅速度とした。
【0057】結果を図6に示した。オーシスト数は対数
目盛、Δ核酸増幅速度は普通目盛でオーシスト10
から10個まで直線の検量線が得られた。この結果、
この方法によりオーシスト10個から10個までの
定量的な計数が可能であることが示された。
【0058】〔実施例6〕 プライマー1/T7−プライ
マー2/プローブ1を用いた、NASBA法+タックマ
ン法による検出 プローブ4とプローブ1を用いるライトサイクラー法の
代わりに、5’末端にFAM(6−カルボキシフルオレ
セイン)標識し、かつ3’末端にTAMRA(6−カル
ボキシローダミン)標識したプローブ1と滅菌水を用い
るTaq Man法を行った以外は実施例5と同様に行
った。
【0059】結果を図7に示した。オーシスト数は対数
目盛、Δ核酸増幅速度は普通目盛でオーシスト10
から10個まで直線の検量線が得られた。この結果、
この方法によりオーシスト10個から10個までの
定量的な計数が可能であることが示された。
【0060】〔実施例7〕 プライマー1/T7−プライ
マー5/プローブ6を用いた、NASBA法+ブロット
ハイブリ法による検出 T7−プライマー2及びプローブ1の代わりにそれぞれ
T7−プライマー5及びプローブ6(配列番号13)を
用いた以外は、実施例1と同様に行った。
【0061】結果は図8に示した。図8に示したとお
り、20分後には10個から10個のスポットすべ
てにはっきりとした発色が現れた。この結果、この方法
がオーシスト1個からでも検出可能であることが示され
た。
【0062】〔実施例8〕 プライマー1/T7−プライ
マー5/プローブ7を用いた、NASBA法+マイクロ
プレート法による検出 T7−プライマー2及びプローブ3の代わりにそれぞれ
T7−プライマー5及びプローブ7(配列番号14)を
用いた以外は、実施例4と同様に行った。結果を図9に
示した。オーシスト10個から10個まで両対数目
盛で直線の検量線が得られた。この結果、この方法によ
りオーシスト10個から10個まで定量的な計数が
可能であることが示された。
【0063】〔実施例9〕 プライマー6/T7−プライ
マー2/プローブ8を用いた、NASBA法+ブロット
ハイブリ法による検出 プライマー1及びプローブ1の代わりにそれぞれプライ
マー6及びプローブ8(配列番号15)を用いた以外
は、実施例1と同様に行った。
【0064】結果は図10に示した。図10に示したと
おり、20分後には10個から10個のスポットす
べてにはっきりとした発色が現れた。この結果、この方
法がオーシスト1個からでも検出可能であることが示さ
れた。
【0065】〔実施例10〕 プライマー6/T7−プライ
マー2/プローブ9を用いた、NASBA法+マイクロ
プレート法による検出 プライマー1及びプローブ4の代わりにそれぞれプライ
マー6及びプローブ9(配列番号16)を用いた以外
は、実施例4と同様に行った。
【0066】結果を図11に示した。オーシスト10
個から10個まで両対数目盛で直線の検量線が得られ
た。この結果、この方法によりオーシスト10個から
10 個まで定量的な計数が可能であることが示され
た。
【0067】〔実施例11〕 5種の菌株の検出 表1に示した、クリプトスポリジウム・パルバム 杏林
大株、クリプトスポリジウム・パルバム HNJ−1
株、クリプトスポリジウム・ベイレイ タイプ株、クリ
プトスポリジウム・ミュリス RN−66株、サッカロマ
イセス・セレビシエ及びエシェリヒア・コリの5株を用
いた以外は、実施例1と同様に行った。
【0068】
【表1】
【0069】結果を図12に示した。図12において、
スポット1はクリプトスポリジウム・パルバム 杏林大
株、スポット2はクリプトスポリジウム・パルバム H
NJ−1株、スポット3はクリプトスポリジウム・ベイ
レイ タイプ株、スポット4はクリプトスポリジウム・
ミュリス RN−66株、スポット5はサッカロマイセス
・セレビシエ IFO0234株、及びスポット6はエ
シェリヒア・コリ IFO3301株、を示す。
【0070】図12に示したとおり、本発明の方法は、
クリプトスポリジウム・パルバム杏林大株及びクリプト
スポリジウム・パルバム HNJ−1株のみを特異的に
検出することが明らかである。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、迅速、簡便かつ高感度
にクリプトスポリジウム・パルバムを検出する手段が提
供される。
【0072】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Towa Kagaku Co., Ltd. <120> Kit for highly sensitive detection of Cryptosporidium parvum <130> P01-0451 <140> <141> <160> 16 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 606 <212> DNA <213> Cryptosporidium parvum <400> 1 gaacagttca gtaagaatct taagttaggt attcatgaag atactaccaa cagaaataag 60 atcagtgagc tcctaagata tcaaacatca aagagtggtg aggaactcac aagcttaaga 120 gaatatgttg atagaatgaa ggaaaatcaa aaggaaattt actacattac tggtgaatct 180 attcaagcag tacaaaactc accattcctt gagaagctta gaaagttaga ttatgaggta 240 atttacatgg ttgacccaat tgacgaatac tgtgtacaac aaatgaagga attcgatggc 300 aagaagttga gatgctgtac taaggaaggt cttactttag aggaaactgc tgaggagaag 360 gaagcctttg aagctctcca gaaggaatat gagcctttat gccagttaat taaagaggtt 420 cttcatgata aggttgataa ggttatcaca tctcagcgta tttctgactc accatgtgta 480 ctcgttacat ctgaatttgg atggtctgca aatatggaac gtatcatgaa ggctcaagct 540 cttagagata caagtatgac atcctatatg atgtcaagaa gactatggaa attaatcata 600 taactc 606 <210> 2 <211> 38 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 2 ttcaagcagt acaaaactca ccattccttg agaagctt 38 <210> 3 <211> 42 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 3 ggtgagtcag aaatacgctg agatgtgata accttatcaa cc 42 <210> 4 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 4 caaacatcaa agagtggtga gg 22 <210> 5 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 5 ttgcagacca tccaaattca 20 <210> 6 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 6 gcttcaaagg cttccttctc ctcagcagtt tcctctaaag taaga 45 <210> 7 <211> 48 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 7 tcgatggcaa gaagttgaga tgctgtacta aggaaggtct tactttag 48 <210> 8 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 8 ggaaactgct gaggagaagg aagcc 25 <210> 9 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 9 tgctgaggag aaggaagcct ttgaagc 27 <210> 10 <211> 276 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 10 gtacaaaact caccattcct tgagaagctt agaaagttag attatgaggt aatttacatg 60 gttgacccaa ttgacgaata ctgtgtacaa caaatgaagg aattcgatgg caagaagttg 120 agatgctgta ctaaggaagg tcttacttta gaggaaactg ctgaggagaa ggaagccttt 180 gaagctctcc agaaggaata tgagccttta tgccagttaa ttaaagaggt tcttcatgat 240 aaggttgata aggttatcac atctcagcgt atttct 276 <210> 11 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 11 ttagaggaaa ctgctgagga gaag 24 <210> 12 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 12 aagcctttga agctctccag aa 22 <210> 13 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 13 agaagttgag atgctgtact aagga 25 <210> 14 <211> 176 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 14 gtacaaaact caccattcct tgagaagctt agaaagttag attatgaggt aatttacatg 60 gttgacccaa ttgacgaata ctgtgtacaa caaatgaagg aattcgatgg caagaagttg 120 agatgctgta ctaaggaagg tcttacttta gaggaaactg ctgaggagaa ggaagc 176 <210> 15 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 15 tatgagcctt tatgccagtt aa 22 <210> 16 <211> 165 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 16 aagaagttga gatgctgtac taaggaaggt cttactttag aggaaactgc tgaggagaag 60 gaagcctttg aagctctcca gaaggaatat gagcctttat gccagttaat taaagaggtt 120 cttcatgata aggttgataa ggttatcaca tctcagcgta tttct 165
【0073】
【配列フリーテキスト】配列番号1:クリプトスポリジ
ウム・パルバムのヒートショックタンパク質86(hs
p86)遺伝子の塩基配列(GenBank受託番号AA55543
6)。 配列番号2:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、増幅工程で用いるプライマー1の部分を含
む塩基配列(190f)。 配列番号3:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、増幅工程で用いるプライマー2の部分を含
む塩基配列(465r)。 配列番号4:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、増幅工程で用いるプライマー3(82
f)。 配列番号5:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、増幅工程で用いるプライマー4(511
r)。 配列番号6:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、増幅工程で用いるプライマー5の部分を含
む塩基配列(365r)。 配列番号7:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、増幅工程で用いるプライマー6の部分を含
む塩基配列(302f)。 配列番号8:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、検出工程で用いるプローブ1(342
f)。 配列番号9:クリプトスポリジウム・パルバムの検出方
法において、検出工程で用いるプローブ2(348
f)。 配列番号10:クリプトスポリジウム・パルバムの検出
方法において、検出工程で用いるプローブ3(190f
−465r)。 配列番号11:クリプトスポリジウム・パルバムの検出
方法において、検出工程で用いるプローブ4(337
f)。 配列番号12:クリプトスポリジウム・パルバムの検出
方法において、検出工程で用いるプローブ5(362
f)。 配列番号13:クリプトスポリジウム・パルバムの検出
方法において、検出工程で用いるプローブ6(302
f)。 配列番号14:クリプトスポリジウム・パルバムの検出
方法において、検出工程で用いるプローブ7(190f
−365r)。 配列番号15:クリプトスポリジウム・パルバムの検出
方法において、検出工程で用いるプローブ8(388
f)。 配列番号16:クリプトスポリジウム・パルバムの検出
方法において、検出工程で用いるプローブ9(301f
−465r)。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるプライマー1/T7−プライマ
ー2/プローブ1を用いたNASBA法+ブロットハイ
ブリ法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出
結果を示す。
【図2】比較例1におけるプライマー3/T7−プライマ
ー4/プローブ2を用いたNASBA法+ブロットハイ
ブリ法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出
結果を示す。
【図3】実施例2におけるプライマー1/プライマー2
/プローブ2を用いたRT−PCR法+ブロットハイブ
リ法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出結
果を示す。
【図4】実施例3におけるプライマー1/プライマー2
/プローブ1を用いたPCR法+ブロットハイブリ法に
よる、クリプトスポリジウム・パルバムの検出結果を示
す。
【図5】実施例4におけるプライマー1/T7−プライマ
ー2/プローブ3を用いたNASBA法+マイクロプレ
ート法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出
結果を示す。
【図6】実施例5におけるプライマー1/T7−プライマ
ー/プローブ4を用いたNASBA法+ライトサイクラ
ー法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出結
果を示す。
【図7】実施例6におけるプライマー1/T7−プライマ
ー2/プローブ1を用いたNASBA法+タックマン法
による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出結果を
示す。
【図8】実施例7におけるプライマー1/T7−プライマ
ー5/プローブ6を用いたNASBA法+ブロットハイ
ブリ法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出
結果を示す。
【図9】実施例8におけるプライマー1/T7−プライマ
ー5/プローブ7を用いたNASBA法+マイクロプレ
ート法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検出
結果を示す。
【図10】実施例9におけるプライマー6/T7−プライ
マー2/プローブ8を用いたNASBA法+ブロットハ
イブリ法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検
出結果を示す。
【図11】実施例10におけるプライマー6/T7−プライ
マー2/プローブ9を用いたNASBA法+マイクロプ
レート法による、クリプトスポリジウム・パルバムの検
出結果を示す。
【図12】本発明の方法による5種の菌株の検出結果を
示す。スポット1はクリプトスポリジウム・パルバム
杏林大株、スポット2はクリプトスポリジウム・パルバ
ムHNJ−1株、スポット3はクリプトスポリジウム・
ベイレイ タイプ株、スポット4はクリプトスポリジウ
ム・ミュリス RN-66株、スポット5はサッカロマイセ
ス・セレビシエ IFO0234株、及びスポット6は
エシェリヒア・コリIFO3301株を示す。
【図13】本発明で使用するプライマー1〜6の塩基配
列と、クリプトスポリジウム・パルバムのヒートショッ
クタンパク質86の塩基配列との対応関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/569 C12R 1:90 //(C12Q 1/04 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:90) (C12Q 1/68 C12R 1:90) (72)発明者 原 弘之 広島県東広島市鏡山3丁目13番26号 東和 科学株式会社内 (72)発明者 小林 美佐子 東京都中央区日本橋箱崎町10番2号 東和 科学株式会社内 (72)発明者 白井 勝久 東京都中央区日本橋箱崎町10番2号 東和 科学株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA09 CA20 HA12 4B063 QA01 QA19 QQ05 QQ20 QQ42 QR56 QR62 QS25 QS34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2に示す塩基配列の15〜25番の
    塩基を含み、且つ、配列番号2のうち連続した15塩基以
    上の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番
    号3に示す塩基配列の10〜24番の塩基を含み、且つ、配
    列番号3のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなる
    リバースプライマーとからなるプライマーセットを含む
    ことを特徴とする遺伝子増幅法によるクリプトスポリジ
    ウム・パルバム検出用キット。
  2. 【請求項2】 配列番号2に示す塩基配列の15〜25番の
    塩基を含み、且つ、配列番号2のうち連続した15塩基以
    上の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番
    号6に示す塩基配列の19〜24番の塩基を含み、且つ、配
    列番号6のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなる
    リバースプライマーとからなるプライマーセットを含む
    ことを特徴とする遺伝子増幅法によるクリプトスポリジ
    ウム・パルバム検出用キット。
  3. 【請求項3】 配列番号7に示す塩基配列の19〜31番の
    塩基を含み、且つ、配列番号7のうち連続した15塩基以
    上の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番
    号3に示す塩基配列の10〜24番の塩基を含み、且つ、配
    列番号3のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなる
    リバースプライマーとからなるプライマーセットを含む
    ことを特徴とする遺伝子増幅法によるクリプトスポリジ
    ウム・パルバム検出用キット。
  4. 【請求項4】 ストリンジェントな条件下にて、配列番
    号1において182〜473番の塩基配列の少なくとも一部分
    に対し特異的にハイブリダイズするプローブをさらに含
    む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遺伝子増幅法
    によるクリプトスポリジウム・パルバム検出用キット。
  5. 【請求項5】 配列番号2に示す塩基配列の15〜25番の
    塩基を含み、且つ、配列番号2のうち連続した15塩基以
    上の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番
    号3に示す塩基配列の10〜24番の塩基を含み、且つ、配
    列番号3のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなる
    リバースプライマーとからなるプライマーセットを用い
    て核酸断片を増幅する工程、及び、得られた核酸断片を
    検出する工程を含むことを特徴とする遺伝子増幅法によ
    るクリプトスポリジウム・パルバムの検出方法。
  6. 【請求項6】 配列番号2に示す塩基配列の15〜25番の
    塩基を含み、且つ、配列番号2のうち連続した15塩基以
    上の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番
    号6に示す塩基配列の19〜24番の塩基を含み、且つ、配
    列番号6のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなる
    リバースプライマーとからなるプライマーセットを用い
    て核酸断片を増幅する工程、及び、得られた核酸断片を
    検出する工程を含むことを特徴とする遺伝子増幅法によ
    るクリプトスポリジウム・パルバムの検出方法。
  7. 【請求項7】 配列番号7に示す塩基配列の19〜31番の
    塩基を含み、且つ、配列番号7のうち連続した15塩基以
    上の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番
    号3に示す塩基配列の10〜24番の塩基を含み、且つ、配
    列番号3のうち連続した15塩基以上の塩基配列からなる
    リバースプライマーとからなるプライマーセットを用い
    て核酸断片を増幅する工程、及び、得られた核酸断片を
    検出する工程を含むことを特徴とする遺伝子増幅法によ
    るクリプトスポリジウム・パルバムの検出方法。
  8. 【請求項8】 上記検出工程を、配列番号1において18
    2〜473番の塩基配列の少なくとも一部分に対し特異的に
    ハイブリダイズするプローブを少なくとも1つ用いたハ
    イブリダイゼーションにより行う、請求項5〜7のいず
    れか1項に記載の遺伝子増幅法によるクリプトスポリジ
    ウム・パルバムの検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111118189A (zh) * 2020-01-07 2020-05-08 西北农林科技大学 牛微小隐孢子虫特异性引物及其pcr检测方法和应用

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001112481A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Goda Hiroshi クリプトスポリジウム・パルバムに由来するrnaの検出方法

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