JP2003032889A - 発電電力の調整方法 - Google Patents

発電電力の調整方法

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JP2003032889A
JP2003032889A JP2001218411A JP2001218411A JP2003032889A JP 2003032889 A JP2003032889 A JP 2003032889A JP 2001218411 A JP2001218411 A JP 2001218411A JP 2001218411 A JP2001218411 A JP 2001218411A JP 2003032889 A JP2003032889 A JP 2003032889A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計画値の変更によるずれが生じても、当該所
定時間内における同時同量を達成する発電電力の調整方
法を提供する。 【解決手段】 電力卸事業者用システム100におい
て、計画値作成部102は、指示値受信部101で受信
された指示値から負荷を配分する計画値を作成し、計画
値送信部104から発電事業者用システム200へ送信
する。また、計画値修正部103は、計画値が変更され
た場合にも同時同量を達成するように、発電量受信部1
05で受信された発電量を参照して計画値を修正する。
発電事業者用システム200において、発電機制御部2
02は、計画値受信部203で受信された計画値を目標
に発電機205を制御する。発電電力量は、発電量モニ
ター部204で計測され、発電量送信部201から送信
される。発電電力は、電力系統ネットワーク500を介
して需要家用システム300へ送電される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力小売事業に関
連して用いられる発電電力の調整方法に関し、より特定
的には、所定の規定時間内における需要電力と供給電力
の同時同量を達成するため、電力小売事業者に対して電
力を提供する事業(以下、電力卸事業と称する)に関連
して用いられる発電電力の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電力小売事業や電力卸事業は
法令によって規制されていた。したがって、これらの事
業における発電電力の調整方法には従来の例がない。
【0003】ここで、従来の電気事業者(電力会社)が
用いる発電電力の調整方法について概説する。電気事業
者は、需要家に対して供給される電気の周波数や電圧が
常に一定の値になるように、需要変動に即応して瞬時的
な出力調整を行い、系統周波数の安定性を確保してい
る。
【0004】具体的には、負荷が変動して発電電力と需
要電力との間に不平衡が生じると、発電機の回転速度が
変化して周波数が変動する。そこで、発電機への入力を
調整して回転数を一定に保つために、調速機が用いられ
る。さらに、周波数が規定値からずれた際には、その偏
差を自動的に検出して調速機を制御し、発電機の出力調
整を行う。このような制御方法を自動周波数制御(AF
C: Automatic Frequency Control)という。
【0005】このような調整方法を用いて、電力系統の
周波数や連系線の電力潮流を規定値に維持することは電
気事業者の責務である。これに対して、電力卸事業を行
う電力卸事業者には以上のような責務はない。したがっ
て、電気卸事業者は、系統周波数を常に監視して、需要
変動に即応した瞬時的な発電電力の調整を行う必要はな
い。
【0006】しかし、電力小売事業を行う電力小売事業
者は、所定時間内(典型的には30分間の単位時間内)
において需要と供給の同時同量を達成することを目指し
ている。なぜなら、需要量が発電量より多い場合には、
不足分の電力は高い料金で電力会社から自動的に供給さ
れ、逆に、発電量が需要量より多い場合には、余分の電
力は非常に安い料金で電力会社へ自動的に買い取られる
ことから、需要量に対して発電量が多くても少なくても
コスト高になるからである。また、電力小売事業者は、
電力会社との約款により、30分間の単位時間内におい
て同時同量を達成するように義務づけられていることが
ある。このことから、電力卸事業者は、電力小売事業者
との契約により、典型的には当該30分間において電力
小売事業者が要求した電力を確実に供給しなければなら
ないという責務を負うことがある。
【0007】具体的には、電力小売事業者は、契約を結
んだ複数の需要家の需要量を集計し、集計した需要量を
満たすように、所定の時間内における発電量を電力卸事
業者に対して指示する。電力卸事業者は、自らが所有
し、または発電事業者が所有する複数の発電機の総発電
量が電力小売事業者から指示された発電量と等しくなる
ように、各発電機に対して適切な負荷を配分する計画を
行って、計画に従った発電量(以下、計画値と称する)
を指示する。こうして、需要量に対応する電力が需要家
に対して供給されることになり、当該30分間における
同時同量を達成することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】もっとも、需要家の需
要量は当該30分の間にも刻々と変動する。また、その
変動を電力小売事業者が予測したとしても、必ずしも予
測通りに変動するとは限らない。そのことから、電力小
売事業者は、当該30分の間においても、電力卸事業者
に対する発電量の指示値を変更することが考えられる。
このような場合において、電力卸事業者は、電力会社が
行うAFCのような自動制御ができないことから、各発
電機に対する計画値を再び変更しなければならない。
【0009】また、電力卸事業者から負荷の配分を受け
た発電機が事故等によってトリップし、または性能が低
下した場合には、電力卸事業者は、電力小売事業者から
指示された発電量を供給できるように、当該30分の間
においても各発電機に対する計画値を再び変更しなけれ
ばならない。
【0010】ここで、発電機に対して発電量の変更を指
示する場合には、計画値の変動量がわずかでない限り、
実際の発電量が直ちに計画値に達することはない。なぜ
なら、一般的に、発電機は、単位時間あたりの発電量の
増加率および減少率において性能限界を有しているの
で、計画値の変動量がわずかでない限り、計画値の変更
に対して瞬間的に追従することができないからである。
したがって、発電機に対して発電量の変更を指示するた
びに、実際の発電量は当初の計画からずれていくことに
なる。もちろん、このずれは、次の30分間における発
電量の再計画によって修正されるが、当該ずれが発生し
た30分間においては同時同量を達成することができな
い、という問題点が残る。
【0011】この点、電力卸事業者は、ずれが発生した
時点で直ちに各発電機に対する負荷配分を再計画して、
各発電機へ計画値を指示し、その後もずれが解消するま
で再計画と指示とを繰り返すことよって、ずれが発生し
た当該30分間においても同時同量を達成することは可
能である。しかし、このように再計画を短い時間で繰り
返し行うためには、全発電機の発電量をリアルタイムに
計測するシステムと、計測された値に基づいてリアルタ
イムに再計画を行う非常に高速な計算機が必要となり、
コスト高である。また、各発電機への計画値の変更指示
も繰り返し行われるために、通信コストがかさむことに
なる。
【0012】そこで、本発明の目的は、所定時間内(典
型的には30分の間)において実際の発電量と計画値と
の間にずれが生じて、計画値の変更が生じた場合であっ
ても、全発電機に対する負荷配分を再計画することな
く、当該所定時間内における同時同量を達成する発電電
力の調整方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、供給すべき発電量の目標値として発電機に与え
る計画値が離散的に変更されたときに、追従して運転す
る発電機において連続的に変化する発電量の総和と計画
値の総和とが規定時間内に等しくなるように調整する発
電電力の調整方法であって、計画値が変更された時点か
ら発電量が計画値に一致する時点までの計画値と発電量
との差分量の総和を算出する積算ステップと、積算ステ
ップにおいて算出された差分量の総和を相殺する量の電
力量を規定時間内の一部分に割り付けるように計画値を
修正する修正ステップとを含む、発電電力の調整方法で
ある。
【0014】上記のように、第1の発明によれば、発電
量と計画値との間に生じたずれ量を相殺するように計画
値を修正するので、全発電機に対する負荷配分を再計画
することなく、当該規定時間内(典型的には30分間)
における同時同量を達成することができる。
【0015】第2の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、積算ステップは、発電機の発電電力量を計測
して計画値との差分量の総和を算出することを特徴とす
る。
【0016】上記のように、第2の発明によれば、発電
機における発電電力量を実際に計測した結果を用いるの
で、現実に生じた発電量と計画値とのずれ量を正確に相
殺することができる。
【0017】第3の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、修正ステップは、差分量の総和を相殺する量
の電力量を規定時間内の一部分に均等に割り付けるよう
に計画値を修正することを特徴とする。
【0018】上記のように、第3の発明によれば、規定
時間内(例えば30分間)の一部分に均等に割り付ける
ので、修正前の計画値と修正後の計画値との差が小さく
なる。したがって、最大(または最小)発電量を抑える
ことができるとともに、発電機に対する負荷を減らすこ
とができる。
【0019】第4の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、修正ステップは、差分量の総和を相殺する量
の電力量を規定時間をさらに細分化した所定の単位時間
内に割り付けるように計画値を修正することを特徴とす
る。
【0020】上記のように、第4の発明によれば、規定
時間(例えば30分間)をさらに細分化した所定の単位
時間内(例えば5分間)に割り付けるので、例えば、計
画が変更された後の5分間という早い段階で同時同量を
達成することができる。したがって、計画がその後に再
変更された場合にも、規定時間(30分間)における同
時同量を達成するように計画値の再修正を行うことがで
きる。
【0021】第5の発明は、第4の発明に従属する発明
であって、修正ステップは、発電機における発電可能上
限値と、発電可能下限値と、最大変動許容量と、最大許
容変動率とに基づく制限を超えないように計画値を修正
することを特徴とする。
【0022】上記のように、第5の発明によれば、発電
機が現実に発電できるような負荷を割り付けることがで
きるので、修正された計画値に対して発電機が追従でき
ない状態は生じない。したがって、修正された計画値と
発電量との間にずれ量が生じないので、当該規定時間内
(典型的には30分間)における同時同量を達成するこ
とができる。なお、ここでいう最大変動許容量とは、後
述するように、発電機出力を上昇・下降させる際の最大
変動許容量であって、発電機の性能等の制限から許容で
きる最大の変動量をいう。また、最大許容変動率とは、
発電機が出力を変動させる際に許容できる最大の単位時
間あたりの変動量の変化率をいう。
【0023】第6の発明は、第4の発明に従属する発明
であって、所定の単位時間は、計画値が離散的に変更さ
れうる所定の時間間隔と等しくなるように選ばれること
を特徴とする。
【0024】上記のように、第6の発明によれば、計画
値が変更される可能性のあるタイミングまでに同時同量
を達成することができるので、計画が再変更された場合
であっても、同様の処理をすることによって、規定時間
(30分間)における同時同量を達成することができ
る。
【0025】第7の発明は、第4の発明に従属する発明
であって、修正ステップは、所定の単位時間内のうち、
さらに発電機を安定して運転するために必要な時間を差
し引いた時間内に割り付けることを特徴とする。
【0026】上記のように、第7の発明によれば、次の
単位時間までには、発電機の出力が一定となって安定す
る。したがって、発電機に負荷をかけるハンチング動作
が生じることもない。また、計画が次の単位時間におい
て再変更された場合にも、発電機出力の変化率が許容限
界を超えないように、計画値の再修正を行うことができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の第1の実施形態に係る発電電力の調整方法を実現す
るシステムを含む電力小売システム全体の関係を例示し
たブロック図である。図1において、本電力小売システ
ムは、電力卸事業者が保有する電力卸事業者用システム
100と、電力を供給する発電事業者が保有する発電事
業者用システム200と、電力を消費する需要家が保有
する需要家用システム300と、電力小売事業者が保有
する電力小売事業者用システム400と、電力系統ネッ
トワーク500とを含む。電力系統ネットワーク500
は、発電事業者用システム200において発電された電
力を需要家用システム300へ供給するための経路であ
り、通常は電力会社によって管理されている。
【0028】なお、図中の太字の矢印は電力の流れを表
している。また、図1において、発電事業者用システム
200および需要家用システム300は、説明の便宜の
ためにそれぞれを1つずつしか示していないが、典型的
にはそれぞれ複数個が存在するものとする。
【0029】さらに、電力卸事業者用システム100
は、指示値受信部101と、計画値作成部102と、計
画値修正部103と、計画値送信部104と、発電量受
信部105とを含む。また、発電事業者用システム20
0は、発電量送信部201と、発電機制御部202と、
計画値受信部203と、発電量モニター部204と、発
電機205とを含む。
【0030】以上のような電力小売システムにおいて、
需要と供給の同時同量を達成する動作について概説す
る。図1において、需要家用システム300は、電力を
消費し、消費した電力を電力小売事業者用システム40
0へ通知する。典型的には、需要家用システム300
は、ビルや工場などの電力を消費する各種設備と、その
消費電力を計測して送信する設備とを備えている。
【0031】電力小売事業者用システム400は、典型
的には複数の需要家用システム300から通知された消
費電力量を集計し、電力の総需要量を算出する。ここ
で、全需要家に必要な電力の総供給量は、必ずしも算出
された総需要量に等しいわけではない。なぜなら、算出
された総需要量は過去の所定期間において消費された電
力の総量であり、将来の所定期間において必要な電力の
総供給量とは異なるからである。そこで、電力小売事業
者用システム400は、過去の需要実績、気温、湿度、
天候などのデータを参照して、全需要家に必要な電力の
総供給量を予測する。
【0032】ここで、30分間における同時同量を実現
するという観点からすれば、当該予測は、30分間隔で
行われるだけでは十分とは言えない。そこで、電力小売
事業者用システム400は、前日中に当日一日分の需要
予測を30分間隔で一括して行って、電力卸事業者用シ
ステム100へ予め通知しておくとともに、当日は、さ
らに当該30分間をさらに6等分した5分間隔で需要量
を予測し、供給すべき発電量を必要に応じて電力卸事業
者用システム100へ通知する。以上の通知は、供給す
べき電力の指示値として送信される。このように、指示
値とは、電力小売事業者用システム400から電力卸事
業者用システム100へ送られる電力計画値を指すもの
と定義する。この指示値は、典型的にはインターネット
等の通信回線を介して電力卸事業者用システム100へ
送られる。なお、ここでは、電力小売事業者用システム
400は、5分間隔で需要量を予測して、電力卸事業者
用システム100へ通知するとしたが、他の時間間隔
(例えば1分ごと)でもよい。ただし、頻繁に需要予測
と通信を行うためには高速な計算機と頻繁な通信とが必
要になってコスト高となるので、ここでは、5分間隔を
好適例とする。
【0033】電力卸事業者用システム100において、
指示値受信部101は、通信回線を介して送られてきた
指示値を受信し、計画値作成部102へ入力する。計画
値作成部102は、発電事業者が所有する複数の発電機
の総発電量が指示値と等しくなるように、各発電機に対
して適切な負荷を配分する計画を行う。ここで、このよ
うにして作成された各発電機に対する発電指令値を計画
値と定義する。この計画値は、計画値送信部104によ
り、対応する発電機を有する発電事業者用システム20
0へ、典型的にはインターネット等の通信回線を介して
送信される。
【0034】発電事業者用システム200において、計
画値受信部203は、電力卸事業者用システム100か
ら送られてきた計画値を受信し、発電機制御部202へ
入力する。発電機制御部202は、典型的にはDCS
(Distributed Control Syst
em)を含み、入力された計画値を発電目標値として、
発電機205の発電電力量が計画値と一致するように、
発電機205を制御する。発電機205の発電電力量
は、発電量モニター部204によって例えば1秒間隔で
計測され、発電機制御部202へフィードバック入力さ
れるとともに、発電量送信部201へ入力される。発電
量送信部201は、計測された発電量を典型的にはイン
ターネット等の通信回線を介して電力卸事業者用システ
ム100へ送信する。なお、当該送信は必ずしも1秒毎
に行われる必要はなく、所定の時間あたりの発電量を積
算した値が所定の時間間隔で送信されればよい。ただ
し、当該送信の時間間隔は、電力小売事業者用システム
400から指示値が送信される際の時間間隔(上述では
5分間隔)以下の時間間隔で行われる必要がある。ま
た、発電機205によって発電された電力は、電力系統
ネットワーク500を介して、需要家用システム300
へ送電される。
【0035】さらに、電力卸事業者用システム100に
おいて、発電量受信部105は、上述のように発電事業
者用システム200の発電量送信部201から送られて
きた発電電力量を受信して、計画値作成部102および
計画値修正部103へ入力する。計画値修正部103
は、計画値作成部102からの計画値が入力され、計画
値が変更された場合にも同時同量を達成するように、入
力された発電量を参照し、後述する処理を行って計画値
を修正する。
【0036】また、計画値作成部102は、或る発電機
のトリップや出力低下などが原因となって当該発電機に
おける計画値と実際の発電量とが乖離してきたときに
は、各発電機の総発電量が指示値と再び等しくなるよう
に、負荷を再配分する計画を行う。具体的には、当該発
電機が理論上許される発電量の最大増加率(後述する最
大上方変動許容量)で発電を行ったとしても、同時同量
を達成すべき30分の間には計画値に達することができ
ないときには、当該発電機の計画値を修正するだけで同
時同量を達成することはできない。そこで、計画値作成
部102は、入力された発電量を参照して計画値との差
分値を算出し、同時同量を達成すべき30分における残
り時間から必要な電力を発電する場合の発電量変化率を
計算する。そして、計算された発電量変化率が発電機の
最大上方変動許容量を上回る場合には、同時同量を達成
できない場合として上述の再計画を実行する。
【0037】以上のような計画値作成部102および計
画値修正部103の動作は、典型的には、一般的なコン
ピュータシステムによって実行可能なプログラムによっ
て実現される。その場合、電力卸事業者用システム10
0は、典型的には当該プログラムを記憶した記録媒体
(例えば、半導体メモリー、ハードディスク、CD−R
OMなど)を実装することになる。もちろん、電力卸事
業者用システム100は、通信回線から伝送されてくる
プログラムを利用してもよい。
【0038】次に、同時同量を達成すべき30分間の途
中で計画値が変更された場合における計画値修正部10
3の動作について説明する。図2は、計画値を途中で修
正する場合の処理の流れを示したフローチャートであ
る。図2のステップS10において、計画値修正部10
3は、計画値作成部102から入力された計画値が変更
された否かを判断する。変更された場合には、処理はス
テップS20へ進む。変更されていない場合には、処理
は終了する。
【0039】ステップS20において、計画値修正部1
03は、発電量受信部105から入力された発電量と計
画値との差分量を積算し、計画値から実際の発電量がど
れほどずれているか、すなわち計画値の示す電力量に対
する実際の発電量の不足量または過剰量の総量を算出す
る。前述のように、発電機は、単位時間あたりの発電量
の増加率および減少率において性能限界を有しているの
で、計画値の変更に対して瞬間的に追従することができ
ず、計画値の変動量がわずかでない限り、上記のような
不足量または過剰量が生じる。したがって、積算した値
を算出すれば、後述するように、不足量または過剰量の
総量を相殺するように修正された計画値を作成すること
ができる。
【0040】ステップS30において、計画値修正部1
03は、計画値と実際の発電量とが一致したか否かを判
断する。一致しない場合には、発電機205が計画値の
変更に対して追従しきれておらず、さらに計画値に対す
る実際の発電量の不足量または過剰量が生じるので、処
理はステップS20へ戻り、不足量または過剰量の積算
を続行する。一致する場合には、発電機205が計画値
の変更に対して追従するに至ったので、処理はサブルー
チンステップS40へ進む。
【0041】サブルーチンステップS40において、計
画値修正部103は、ステップS30において積算され
た不足量または過剰量の総量を相殺するように修正され
た計画値を作成する。本サブルーチンにおける計画値修
正部103の動作の詳細については後述する。
【0042】ステップS50において、計画値修正部1
03は、修正された計画値を計画値送信部104を介し
て発電事業者用システム200へ送信する。
【0043】なお、上述のステップS20およびS30
において、計画値修正部103は、現実の発電量が計画
値に追従するまで、発電量受信部105から入力された
発電量と計画値との差分量を積算する。しかし、これら
の処理に代えて、計画値修正部103は、変更前の計画
値と変更後の計画値との差と、理論上許される発電機2
05の発電量の最大増加率(後述する最大上方変動許容
量)とを用いて、計画値の示す電力量に対して実際に発
生すると予測される発電量の不足量または過剰量の総量
を算出してもよい。
【0044】次に、サブルーチンステップS40におい
て、計画値修正部103が計画値を修正する詳細な動作
について、以下に異なる2種類の動作例(およびその変
形例)について説明する。まず、第1の処理として、計
画値の変更があった当該30分間が終了した時点で同時
同量が達成されるように、計画値を緩やかに修正する処
理について説明する。
【0045】図3は、この第1の処理について、サブル
ーチンステップS40のさらに詳細な処理の流れを示し
たフローチャートである。図3のステップS401にお
いて、計画値修正部103は、図2のステップS20に
おいて積算された不足量または過剰量の総量を、次の送
信時点から当該30分が終了する時点までの残り時間に
均等に割り付ける。例えば、同時同量を達成すべき30
分間のうち、開始後5分の時に計画値が修正された場合
には、次の送信時は開始後10分の時である。したがっ
て、その時点からの残り時間は20分であるから、積算
された不足量または過剰量の総量を当該20分間に均等
に割り付け、修正量を算出する。
【0046】ステップS402において、計画値修正部
103は、ステップS401において算出された修正量
を計画値に加えて、修正計画値を算出する。このように
計画値を修正すれば、例えば上述の残り20分間で積算
された不足量または過剰量の総量を相殺するように発電
量を調整することができる。
【0047】ステップS403において、計画値修正部
103は、次の送信タイミングか否かを判定する。次の
送信タイミング(例えば、同時同量を達成すべき30分
間のうち、開始後5分の時に計画値が修正された場合に
は、開始後10分の時)であれば、本サブルーチン処理
は終了し、前述のように図2のステップS50におい
て、修正計画値は、計画値送信部104を介して発電事
業者用システム200へ送信される。送信タイミングで
なければ、それまで待機する。
【0048】以上の動作について、さらに具体的な数値
を例示しつつ、図を用いて説明する。図4は、上述の動
作によって計画値が修正された場合の30分間における
発電電力量の推移を示したグラフである。図4におい
て、実線は計画値作成部102が作成した計画値の推移
を示し、点線は実際の発電量を示し、一点鎖線は修正さ
れた計画値を示している。
【0049】まず、図中の0分から5分までの区間にお
いて、発電機205は、計画値20(kWh)に追従し
て発電を行っている。次に、5分の時点で、計画値は2
0(kWh)から80(kWh)へ変更されている。こ
れに対して、上述のように発電機205は、計画値の変
更に対して瞬間的に追従することができないことから、
点線のように発電量を変化させながら、6分の時点で計
画値に追従するに至っている。
【0050】なお、当該点線の傾きは、理論的には発電
機205が有する発電量の最大増加率を示すことになる
が、実際には諸般の条件により理論値とは異なることも
考えられる。したがって、ここでは、実際に発電量モニ
ター部204において計測された発電量が示されている
ものとする。しかし、別例として、実際に計測された発
電量を用いることなく、発電機205の発電量の最大増
加率を用いて、計画値の示す電力量に対して実際に発生
すると予測される発電量の不足量または過剰量の総量を
算出してもよいことは前述したとおりである。
【0051】ここで、図中の点線と実線とで囲まれた斜
線部分の面積(以下、3角形の面積と称する)は、実際
の発電量と計画値との差分量を積算した量に対応する。
すなわち、計画値の示す電力量に対する実際の発電量の
不足量の総量を示すことになる。したがって、当該総量
を次の送信タイミングである10分の時点から30分の
時点までの20分間に均等に割り付けるには、この3角
形の面積に等しくなるように、10分の時点から30分
の時点までの20分間における現在の計画値(実線)と
修正された計画値(一点鎖線)とで囲まれた面積を決定
すればよい。図では、3角形の面積(=底辺×高さ/
2)は、例えば、次式(1)のように求められる。但
し、Δtは割り付けのための単位時間であり、ここでは
1分間である。 Δt×(80−20)/2=30 …(1)
【0052】したがって、この30を20分間に均等に
割り付けると、現在の計画値と修正された計画値との差
分量は、30/20Δt=1.5となる。なお、実際の
発電量(点線)は、必ずしも直線的に変化するわけでは
ないが、3角形の面積に相当する面積は容易に求めるこ
とができる。以上の計算は、図3のステップS402の
処理に対応する。
【0053】以上より、修正量は1.5(kWh)であ
り、修正された計画値は、80+1.5=81.5(k
Wh)となる。当該計算は、ステップS403の処理に
対応する。なお、以上の計算は、実際の発電量が計画値
に追従するに至った6分の時点で行うことができる。
【0054】このようにして算出された修正された計画
値は、10分の時点で発電事業者用システム200の計
画値受信部203へ送られ、さらに発電機制御部202
へ入力される。その結果、発電機制御部202は発電目
標値を上書きされて、発電機を新たな発電目標値になる
よう制御する。ここで、発電量の変動量はわずか(上述
の例では1.5kWh)であるので、発電機205は瞬
間的に追従することができる。したがって、以上のよう
な処理によって、変更された計画通りに30分間におけ
る同時同量を達成することができる。
【0055】なお、以上は計画値が大きくなる方向へ変
更された場合を例に説明したが、計画値が小さくなる方
向へ変更された場合であっても同様に考えることができ
るので、説明は省略する。
【0056】以上のように、第1の処理によれば、30
分間の一部分に均等に割り付けるので、修正前の計画値
と修正後の計画値との差が小さくなる。したがって、最
大(または最小)発電量を抑えることができるととも
に、発電機205に対する負荷を減らすことができる。
【0057】次に、以上の処理とは異なる第2の処理と
して、計画値の変更があった時点から次の5分間隔で行
われる送信タイミングまでに同時同量が達成されるよ
う、計画値を5分以内の範囲で急激に修正する処理につ
いて説明する。
【0058】図5は、この第2の処理について、サブル
ーチンステップS40のさらに詳細な処理の流れを示し
たフローチャートである。図5のステップS451にお
いて、計画値修正部103は、図2のステップS20に
おいて積算された不足量または過剰量の総量を現時点か
ら次の送信タイミングまでの残り時間に割り付けること
ができる電力量割り付けパターンを選択する。ここで、
電力割り付けパターンは、残り時間や不足量または過剰
量の総量などに応じて、相当数の異なるパターンが用意
されており、パターン記憶部(図示されない)等に記憶
されて、計画値修正部103の要求に応じて呼び出され
るものとする。また、計画値修正部103は、不足量ま
たは過剰量の総量と残り時間とに適合する割り付けパタ
ーンを1つ呼び出すが、その際には割り付けられる電力
の最大値が小さいもの(または最小値が大きいもの)か
ら順に呼び出すものとする。なぜなら、電力量が小さい
ほど発電コストが低くなるからである。
【0059】なお、ここでは、割り付けられる電力の最
大値が発電機205の発電可能上限値を超えず、最小値
が発電可能下限値を下回らないことを前提としている
が、当該比較判断を条件判断ステップとして付加しても
よい。
【0060】ステップS452において、計画値修正部
103は、ステップS451において選択された配分パ
ターンが、発電機205の最大上方変動許容量の範囲内
にあるか否かを判断する。最大上方変動許容量とは、発
電機205の出力を上昇させる際の最大変動許容量であ
って、発電機205の性能等の制限から許容できる単位
時間あたりの最大の変動量をいう。範囲内にあれば、処
理はステップS453へ進む。範囲外であれば、次の割
り付けパターンを選択するために、ステップS451へ
戻る。
【0061】ステップS453において、計画値修正部
103は、選択された割り付けパターンが、発電機20
5の最大下方変動許容量の範囲内にあるか否かを判断す
る。最大下方変動許容量とは、発電機205の出力を下
降させる際の最大変動許容量であって、発電機205の
性能等の制限から許容できる単位時間あたりの最大の変
動量をいう。範囲内にあれば、処理はステップS454
へ進む。範囲外であれば、次の割り付けパターンを選択
するために、ステップS451へ戻る。
【0062】ステップS454において、計画値修正部
103は、選択された割り付けパターンが、発電機20
5における発電量の変動率が許容範囲内にあるか否かを
判断する。ここで、発電量の最大許容変動率とは、発電
機205が出力を変動させる際に許容できる最大の単位
時間あたりの変動量の変化率をいう。範囲内にあれば、
処理はステップS455へ進む。範囲外であれば、次の
割り付けパターンを選択するために、ステップS451
へ戻る。なお、このような制限は、発電機の出力を急激
に変化させることができないことに基づく。
【0063】ステップS455において、計画値修正部
103は、選択された割り付けパターンから、次の送信
タイミングまでの残り時間における修正計画値を決定す
る。典型的には、残り時間までの修正計画値を1分の単
位時間ごとに設定する。その後、本サブルーチン処理は
終了して、前述のように図2のステップS50におい
て、修正計画値は、計画値送信部104を介して発電事
業者用システム200へ送信される。
【0064】以上のように、ここでは予め用意された電
力量の割り付けパターンのうち、割り付けられる電力の
最大値が小さいものから順に選択し、上方および下方へ
の最大変動許容量(ステップS452,S453)と、
許容できる最大変動率(ステップS454)とを条件と
し、これらの条件を満たすパターンを修正計画値として
採用する例について説明した。しかし、このように単純
な条件判断ではなく、割り付けられる電力の最大値、上
方および下方への変動量、変動率といったファクターに
対して所定の重み付けを行うなど、公知の線形計画法や
遺伝的アルゴリズム(GA)などの手法を用いて、最適
なパターンを選択したり、修正計画値を直接算出したり
してもよい。なお、このような条件判断は、前述した第
1の処理において行われてもよい。
【0065】以上の動作について、さらに具体的な数値
を例示しつつ、図を用いて説明する。図6は、上述の動
作によって計画値が修正された場合の30分間における
発電電力量の推移を示したグラフである。図6におい
て、実線、点線、一点鎖線は図4と同様であり、図中の
0分から5分までの区間においても、図4と全く同様で
あるので、説明を省略する。
【0066】したがって図6においても、図4と同様
に、図中の点線と実線とで囲まれた斜線部分の三角形の
面積は、計画値の示す電力量に対する実際の発電量の不
足量の総量に対応することになる。ここで、当該総量を
現在時刻の6分の時点から次の送信タイミングである1
0分の時点までの4分間に割り付けるためのパターン
は、図中では当該区間における斜線部分の台形に対応す
る。したがって、当該台形の面積(=(上底+下底)×
高さ/2)は、三角形の面積(=30)に等しく、例え
ば、次式(2)のように求められる。但し、Δtは割り
付けのための単位時間であり、ここでは1分間である。 (2Δt+4Δt)×10/2=30 …(2)
【0067】上式(2)によれば、台形の下底に対応す
る時間長4Δtで発電機205の出力は計画値に収束す
る。また、上方および下方への最大変動許容量、すなわ
ち、台形の斜辺の傾きや、最大変動率、すなわち斜辺と
上底との角度も、許容範囲内にあるものとする。このよ
うな割り付けパターンを選択する処理は、図3のステッ
プS451〜S454の処理に対応する。
【0068】また、当該パターンによれば、7分の時点
から9分の時点までの修正計画値は、90であり、修正
開始時点である6分の時点および修正終了時点である1
0分の時点での修正計画値は、それぞれ変更後の計画値
(=80)と等しい。このような修正計画値の決定は計
算は、ステップS455の処理に対応する。
【0069】ただし、上記のような第2の処理について
は、以下の2つの問題点がある。まず、第1に、上記第
2の処理によれば、発電機205は、単位時間の終了時
点(例えば10分の時点)で初めて計画値に収束するよ
うにその出力を調整される。したがって、次の単位時間
において計画値が修正された場合には、さらに連続して
出力を変化させることになり、ハンチング動作となる可
能性がある。このようなハンチング動作は、発電機20
5に過大な負荷をかけ、ひいてはその寿命を縮めること
になりかねない。また、第2に、発電機205には許容
できる発電量の変化率に限界がある。にもかかわらず、
上記第2の処理のように単位時間の終了時点に向けて出
力を変化させると、次の単位時間の開始時点における出
力の変化率が許容限界を超える場合も考えられ、電力量
の調整が十分にできなくなる可能性がある。
【0070】そこで、第2の処理の変形例として、5分
間隔で行われる送信タイミングまでに修正するのではな
く、さらに早い時点、すなわち発電機205の出力が安
定するのに要する所定の時間を差し引いた時点までに修
正を完了する処理を行う。そうすれば、計画値が変更さ
れる可能性がある次の送信タイミングまでには、発電機
205の出力は一定となって安定するので、ハンチング
動作をすることもなく、また、変化率が許容限界を超え
ることもない。
【0071】以上の動作について、さらに具体的な数値
を例示しつつ、図を用いて説明する。図7は、上述の動
作によって計画値が修正された場合の30分間における
発電電力量の推移を示したグラフである。図7は、図6
とほぼ同様であるが、計画値の示す電力量に対する実際
の発電量の不足量の総量は、現在時刻の6分の時点を始
点とし、9分の時点を終点とする3分間の区間に割り付
けられる。ここで、終点の時点は、次の送信タイミング
である10分の時点から、発電機205の出力が安定す
るのに要する時間(ここでは、1分間とする)を差し引
いて算出される。
【0072】このような区間に電力量を割り付けるため
のパターンは、図中では当該区間における斜線部分の台
形に対応する。したがって、当該台形の面積(=(上底
+下底)×高さ/2)は、三角形の面積(=30)に等
しく、例えば、次式(3)のように求められる。但し、
Δtは割り付けのための単位時間であり、ここでは1分
間である。 (Δt+3Δt)×15/2=30 …(3)
【0073】上式(3)によれば、台形の下底に対応す
る時間長3Δtで発電機205の出力は計画値に収束す
る。また、上方および下方への最大変動許容量、すなわ
ち、台形の斜辺の傾きや、最大変動率、すなわち斜辺と
上底との角度も、許容範囲内にあるものとする。このよ
うな割り付けパターンを選択する処理は、図3のステッ
プS451〜S454の処理に対応する。
【0074】また、当該パターンによれば、7分の時点
から8分の時点までの修正計画値は、95であり、修正
開始時点である6分の時点および修正終了時点である9
分の時点での修正計画値は、それぞれ変更後の計画値
(=80)と等しい。このような修正計画値の決定は計
算は、ステップS455の処理に対応する。
【0075】こうして、上記第2の処理およびその変形
例のように算出された修正計画値は、一括して直ちに発
電事業者用システム200の計画値受信部203へ送ら
れ、さらに発電機制御部202へ入力される。その結
果、発電機制御部202は発電目標値を上書きされて、
発電機を新たな発電目標値になるよう制御する。もちろ
ん、各修正計画値を単位時間である1分ごとに送信して
もよいし、1分毎に実際の発電量との差分量を再計算し
て、各修正計画値をさらに修正して送信してもよい。以
上のような処理によって、計画が変更された後の5分
間、または発電機205の出力が安定するのに要する時
間を差し引いた4分間に同時同量を達成することができ
るので、計画がさらに次に変更タイミングにおいて再変
更された場合であっても、再度同様の処理を行うことに
より、やはり30分間における同時同量を達成すること
ができる。
【0076】(第2の実施形態)図8は、本発明の第2
の実施形態に係る発電電力の調整方法を実現するシステ
ムを含む電力小売システム全体の関係を例示したブロッ
ク図である。図8において示される本電力小売システム
は、図1と同様に、電力卸事業者用システム150と、
発電事業者用システム250と、需要家用システム30
0と、電力小売事業者用システム400と、電力系統ネ
ットワーク500とを含むが、電力卸事業者用システム
150および発電事業者用システム250の構成が異な
る。
【0077】すなわち、図8の電力卸事業者用システム
150は、図1の電力卸事業者用システム100から、
計画値修正部103および発電量受信部105が省略さ
れており、発電事業者用システム250は、発電事業者
用システム200から発電量送信部201が省略され
て、計画値修正部210が追加されている。
【0078】この計画値修正部210は、図1の計画値
修正部103と同様の動作を行う。したがって、計画値
修正部210の動作は、図2のフローチャートに示され
る処理の流れと同様である。但し、計画値修正部210
は、計画値受信部203から出力する計画値を監視し
て、計画値が変更されたか否かを判断し(ステップS1
0)、実際の発電量を発電量モニター部204から直接
に取得し(ステップS20)、修正された計画値を発電
機制御部202へ直接に入力するものとする(ステップ
S50)。
【0079】以上のような構成によれば、発電量モニタ
ー部204によって計測された発電量を電力卸事業者用
システム100へ送信することなく、発電事業者用シス
テム200内部で計画値を修正する処理を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る発電電力の調整
方法を実現するシステムを含む電力小売システム全体の
関係を例示したブロック図である。
【図2】計画値を途中で修正する場合の処理の流れを示
したフローチャートである。
【図3】第1の処理について、サブルーチンステップS
40のさらに詳細な処理の流れを示したフローチャート
である。
【図4】第1の処理によって計画値が修正された場合の
30分間における発電電力量の推移を示したグラフであ
る。
【図5】第2の処理について、サブルーチンステップS
40のさらに詳細な処理の流れを示したフローチャート
である。
【図6】第2の処理によって計画値が修正された場合の
30分間における発電電力量の推移を示したグラフであ
る。
【図7】第2の処理の変形例によって計画値が修正され
た場合の30分間における発電電力量の推移を示したグ
ラフである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る発電電力の調整
方法を実現するシステムを含む電力小売システム全体の
関係を例示したブロック図である。
【符号の説明】
100 電力卸事業者用システム 101 指示値受信部 102 計画値作成部 103 計画値修正部 104 計画値送信部 105 発電量受信部 150 電力卸事業者用システム 200 発電事業者用システム 201 発電量送信部 202 発電機制御部 203 計画値受信部 204 発電量モニター部 205 発電機 210 計画値修正部 250 発電事業者用システム 300 需要家用システム 400 電力小売事業者用システム 500 電力系統ネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 幹也 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 5G066 KA01 KA06 KA12 KB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給すべき発電量の目標値として発電機
    に与える計画値が離散的に変更されたときに、追従して
    運転する前記発電機において連続的に変化する前記発電
    量の総和と前記計画値の総和とが規定時間内に等しくな
    るように調整する発電電力の調整方法であって、 前記計画値が変更された時点から前記発電量が前記計画
    値に一致する時点までの前記計画値と前記発電量との差
    分量の総和を算出する積算ステップと、 前記積算ステップにおいて算出された前記差分量の総和
    を相殺する量の電力量を前記規定時間内の一部分に割り
    付けるように前記計画値を修正する修正ステップとを含
    む、発電電力の調整方法。
  2. 【請求項2】 前記積算ステップは、前記発電機の発電
    電力量を計測して前記計画値との差分量の総和を算出す
    ることを特徴とする、請求項1に記載の発電電力の調整
    方法。
  3. 【請求項3】 前記修正ステップは、前記差分量の総和
    を相殺する量の電力量を前記規定時間内の一部分に均等
    に割り付けるように前記計画値を修正することを特徴と
    する、請求項1に記載の発電電力の調整方法。
  4. 【請求項4】 前記修正ステップは、前記差分量の総和
    を相殺する量の電力量を前記規定時間をさらに細分化し
    た所定の単位時間内に割り付けるように前記計画値を修
    正することを特徴とする、請求項1に記載の発電電力の
    調整方法。
  5. 【請求項5】 前記修正ステップは、前記発電機におけ
    る発電可能上限値と、発電可能下限値と、最大変動許容
    量と、最大許容変動率とに基づく制限を超えないように
    前記計画値を修正することを特徴とする、請求項4に記
    載の発電電力の調整方法。
  6. 【請求項6】 前記所定の単位時間は、前記計画値が離
    散的に変更されうる所定の時間間隔と等しくなるように
    選ばれることを特徴とする、請求項4に記載の発電電力
    の調整方法。
  7. 【請求項7】 前記修正ステップは、前記所定の単位時
    間内のうち、さらに前記発電機を安定して運転するため
    に必要な時間を差し引いた時間内に割り付けることを特
    徴とする、請求項4に記載の発電電力の調整方法。
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