JP2003031786A - 光検出装置および放射線検出装置 - Google Patents

光検出装置および放射線検出装置

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JP2003031786A
JP2003031786A JP2001212299A JP2001212299A JP2003031786A JP 2003031786 A JP2003031786 A JP 2003031786A JP 2001212299 A JP2001212299 A JP 2001212299A JP 2001212299 A JP2001212299 A JP 2001212299A JP 2003031786 A JP2003031786 A JP 2003031786A
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radiation
amorphous carbon
tft
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Satoshi Okada
岡田  聡
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に形成されたキャパシタ部150やT
FT部160の静電気破壊を防止する光検出装置および
放射線検出装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 入射光または入射の放射線を電気信号に
変換し、蓄積するキャパシタ部150と、電気信号を外
部に読み出すためのTFT部160とが、基板101上
に形成される光検出装置または放射線検出装置におい
て、基板101をアモルファスカーボンとしたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光検出装置および
放射線検出装置に関し、特に、医療用診断、非破壊検査
等に使用される放射線検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レントゲン撮影におけるフィルム
レス化の流れの中、種々のX線エリアセンサーが発表さ
れており、その方式もダイレクト方式(X線を直接電気
信号に変換して読み取るタイプ)とインダイレクト方式
(X線を一旦可視光に変換して可視光を電気信号に変換
して読み取るタイプ)の2つに大別される。
【0003】図16は、インダイレクト方式の代表的な
X線エリアセンサーの断面図を示す。図16において、
150はアモルファスシリコンを用いたMIS型フォト
センサー部、160はTFTスイッチ部である。100
1はガラスからなる基板、103はクロム等よりなる下
電極層、104は窒化膜等よりなるゲート絶縁膜、10
5はアモルファスシリコン等よりなる活性層、106は
マイクロクリスタルシリコン等よりなるオーミックコン
タクト層、107はアルミ等よりなる上電極層、108
は窒化シリコン等よりなる保護層、109は沃化セシウ
ム(CsI:Tl)等からなる蛍光体層、110はアル
ミ等からなる反射層である。また裏面側に示した101
1は遮光層である。
【0004】図16の矢印方向から入射したX線は反射
膜110を透過し、沃化セシウム109で吸収される。
X線を吸収した沃化セシウム109はバルク中で可視光
を全方向に発光する。発光した光をフォトセンサー部1
50で電気信号に変換し、TFT部160でスイッチン
グして読み出す。
【0005】これを等価回路にしたものが、図17であ
る。図17において、1201は活性層105によって
形成されるキャパシタ部、1202はゲート絶縁膜10
4によって形成されるキャパシタ部であり、この120
1と1202によってMIS型フォトセンサー部が形成
されている。1203はTFT部で160に対応してい
る。
【0006】また、1204はバイアスライン、120
5はバイアス用の電源、1206はシグナルライン、1
207はアンプ、1208はゲートライン、1209は
シグナル読み出し装置、1210はゲートドライブ装置
である。
【0007】ここで、簡単に駆動を説明する。まず、バ
イアス用電源1205より一定の電圧を投入し、バイア
スライン1204を通して、キャパシタ部1201及び
1202をリフレッシュしておく。その後、同じくバイ
アス用電源1205より違う一定電圧を投入した状態
で、X線を放射し、可視光をキャパシタ部1201に当
てると、その光に相当した量の電子・ホール対(キャリ
ア)が発生する。
【0008】このキャリアをキャパシタ部1201及び
1202に蓄積した状態でゲートライン1208より一
定電圧を投入すると、TFT部1203が導通し、相当
の電荷がシグナルライン1206に流れる。これをアン
プ1207によって増幅し、シグナル読み出し装置12
09で信号処理を行うことによって、信号出力を取り出
すことができる。図17では、3×3のピクセルで表現
したが、この数に限定はない。
【0009】図16に示すエリアセンサの製造工程を示
した断面図が、図18(a)から図18(c)と図19
(a)から図19(c)である。図18(a)に示すよ
うに、ガラス基板1001にスパッタ等の方法で下電極
層103となるクロム等を蒸着し、パターニングを行
う。次に、図18(b)に示すように、CVD等によっ
てゲート絶縁層104、活性層105、オーミックコン
タクト層106を連続して蒸着した後、上電極層107
と下電極層103との間を導通するためのコンタクトホ
ールを形成する。次に、図18(c)に示すように、ス
パッタ等の方法で、上電極層107となるアルミ層を蒸
着し、パターニングを行った後、TFTチャネル部のオ
ーミックコンタクト層を除去する。
【0010】次に、図19(a)に示すように、CVD
等の方法によって保護層108となる窒化シリコンを蒸
着する。次に、図19(b)に示すように、抵抗加熱蒸
着等の方法により、蛍光体層109となる沃化セシウム
を蒸着した後、スパッタ等の方法により反射層110と
なるアルミを蒸着する。最後に、図19(c)に示すよ
うに、基板の裏面にスピンコート等の方法により、遮光
膜1011を塗布する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上で説明したX線セ
ンサ等の放射線検出装置では、静電気が発生することが
よくある。特に、製造工程時の、インラインのローラの
回転時や洗浄後のエアナイフ、成膜その他の工程での治
具をリセットするときなど、常時発生しうる。この静電
気が基板上に発生した場合、静電気はキャパシタ部やT
FT部に蓄積され、キャパシタ部やTFT部を破壊して
しまうことがあった。
【0012】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、基板上に形成されたキャパシタ部やTFT部の静
電気破壊を防止する光検出装置および放射線検出装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明は、入射光を電気信号に変換し、蓄積する
キャパシタ部と、該電気信号を外部に読み出すためのT
FT部とが、基板上に形成される光検出装置において、
前記基板をアモルファスカーボンとしたことを特徴とす
る。
【0014】また、本発明は、入射の放射線が変換され
て発生したキャリアを蓄積するキャパシタ部と、該発生
したキャリアに相当する電荷を読み出すためのTFT部
とが、基板上に形成される放射線検出装置において、前
記基板をアモルファスカーボンとしたことを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して詳細に説明する。
【0016】(実施形態1)図1は実施形態1の1画素
領域における平面図、図2は図1のA−A線で切断した
断面図を示す。図1および図2において、101はアモ
ルファスカーボンからなる基板、150はMIS型フォ
トセンサー部、160はTFTスイッチ部を示す。
【0017】また、102は低誘電率の層間絶縁膜、1
03はクロム等よりなる下電極、104は窒化膜等より
なるゲート絶縁膜、105はアモルファスシリコン等よ
りなる活性層、106はマイクロクリスタルシリコン等
よりなるオーミックコンタクト層、107はアルミ等よ
りなる上電極層、108は窒化シリコン等よりなる保護
層、109は沃化セシウム(CsI:Tl)等からなる
蛍光体層、110はアルミ等からなる反射層である。
【0018】図2の矢印方向から入射したX線はアモル
ファスカーボン基板101及び各層102〜108を透
過し、沃化セシウム109で吸収される。X線を吸収し
た沃化セシウム109はバルク中で可視光を全方向に発
光する。発光した光をフォトセンサー部150で電気信
号に変換し、TFT部160でスイッチングして読み出
す。
【0019】これを、等価回路にしたものが、図3であ
る。201は活性層105によって形成されるキャパシ
タ部、202はゲート絶縁膜104によって形成される
キャパシタ部であり、この201と202によってMI
S型フォトセンサー部が形成されている。203はTF
T部で160に対応している。204はバイアスライ
ン、205はバイアス用の電源、206はシグナルライ
ン、207はアンプ、208はゲートライン、209は
シグナル読み出し装置、210はゲートドライブ装置で
ある。図3では蛍光体層は示していない。
【0020】ここで、簡単に駆動を説明する。最初、バ
イアス用電源205より一定の電圧を投入し、バイアス
ライン204を通して、201及び202のキャパシタ
部をリフレッシュしておく。その後、同じくバイアス用
電源205より違う一定電圧を投入した状態で、X線を
放射し、可視光がキャパシタ部201に当たると、その
光に相当した量の電子・ホール対(キャリア)が発生す
る。
【0021】このキャリアをキャパシタ部201及び2
02に蓄積した状態でゲートライン208より一定電圧
を投入すると、TFT部203が導通し、相当の電荷が
シグナルライン206に流れる。これをアンプ207に
よって増幅し、シグナル読み出し装置209で信号処理
を行うことによって、信号出力を取り出すことができ
る。図3では、3×3のピクセルで表現したが、この数
に限定はない。
【0022】本実施形態の製造工程を示した断面図が、
図4(a)から図4(e)である。図4(a)に示すよ
うに、アモルファスカーボン基板101にスパッタ等の
方法で層間絶縁膜102と下電極層103となるクロム
等とを蒸着し、クロム等の下電極層103のパターニン
グを行う。次に、図4(b)に示すように、CVD等に
よってゲート絶縁層104、活性層105、オーミック
コンタクト層106を連続して蒸着した後、上電極層1
07と下電極層103との間を導通するためのコンタク
トホールを形成する。
【0023】次に、図4(c)に示すように、スパッタ
等の方法で、上電極層となるアルミ層107を蒸着し、
パターニングを行った後、TFTチャネル部のオーミッ
クコンタクト層を除去して、素子間分離する。
【0024】次に、図4(d)に示すように、CVD等
の方法によって窒化シリコン等の保護層108を蒸着す
る。次に、図4(e)に示すように、抵抗加熱蒸着等の
方法により、沃化セシウム109を蒸着した後、スパッ
タ等の方法によりアルミ等の反射層110を蒸着する。
【0025】本実施例では、フォトセンサー部にMIS
型のものを取り上げたが、この他、PIN型フォトダイ
オードを用いてもかまわない。この場合は、PIN型ダ
イオードが入射光を電気信号に変換すると同時にキャパ
シターとしても振舞うものである。また、TFTにはア
モルファスシリコンを用いた逆スタガード型のものを取
り上げたが、この他、材料としてはポリシリコンを用い
てもかまわないし、TFT構造タイプとして、スタガー
ド型のものを用いてもかまわない。
【0026】上記の実施形態では、静電気が発生するこ
とがよくある。特に、製造工程時における、インライン
のローラの回転時や洗浄後のエアナイフ、成膜その他の
工程での治具をリセットするときなど、常時発生しう
る。
【0027】このとき、基板に高抵抗率のガラスを用い
ている場合、発生した静電気は素子に蓄積されてしま
う。その結果、形成された素子が破壊されてしまうこと
があった。しかし、本実施形態では、抵抗率が4.2E
−3と低いアモルファスカーボンを基板に用いているた
め、静電気が発生しても電荷は蓄積されにくい。そのた
め、静電気による破壊が少なくなった。
【0028】また、アモルファスカーボンのX線吸収係
数は、60KeVのX線で0.25/cm、30KeV
のX線で0.337/cmなので、例えば、1mm厚の
基板を用いた場合のX線の透過量は、それぞれ96.3
%、95.8%と、高い効率を維持することができる。
そのため、裏面からX線を入射しても、X線の損失を最
小限に抑えることが可能になった。
【0029】これは、従来は蛍光体側からX線を入射さ
せていたため、図15に示すように蛍光体の膜厚を増や
すと、センサの感度が低下したが、本実施形態では、蛍
光体が形成される面の裏面からX線を入射させることが
可能となり、蛍光体109の膜厚を増やしてもセンサの
感度の低下を招くことはないことを意味する。すなわ
ち、蛍光体層の膜厚を向上させX線の吸収量を向上させ
ることによって、センサの感度を向上させることが可能
となった。図5は本実施形態の蛍光体膜厚とセンサ感度
の関係を示す。
【0030】また、蛍光体層の発光はX線の入射側に近
いほど強いので、X線を裏面から入射させることが可能
になったことによって、MTF(Modulation
Transfer Function)の低下も最小
限に抑えることが可能となった。
【0031】さらに、アモルファスカーボン基板は透光
性でないので、従来例で設けている遮光層1011を省
くことが可能となったため、遮光層塗布工程でうける機
械的衝撃による蛍光体の破壊を招くこともなくなり、遮
光層1011形成の手間も省くことも可能になった。
【0032】(実施形態2)図6は実施形態2の1画素
領域における平面図、図7は図6のB−B線で切断した
断面図を示す。本実施形態では実施形態1と違い、変換
層として、エレクトロンとホールに変換するものを利用
し、TFT部をスタガード型にし、活性層にポリシリコ
ンを用いている。図6および図7において、550はポ
リシリコンを用いたスタガード型TFT部、560はス
トレッジキャパシタ部である。
【0033】501はアモルファスカーボンからなる基
板、502は第1の層間絶縁層、503はポリシリコン
よりなる活性層、504は活性層503にイオン注入し
て低抵抗化したドーピング層、505はゲート絶縁層、
506はクロム等よりなる第1の電極層、507は第2
の層間絶縁層、508はアルミ等よりなる第2の電極
層、509は導電性樹脂、510は変換層用の第3の電
極層、511はCdTe等よりなる変換層、512は変
換層用の第4の電極層である。ここで、ストレッジキャ
パシタ部560の電極は基板501と第2の電極層50
8により形成されており、基板501が全画素共通のグ
ランド電極として機能しているため、専用に電極を引き
回す必要がない。
【0034】図7の矢印方向から入射したX線が第4の
電極層512を透過し、変換層511で吸収される。X
線を吸収した変換層511ではバルク中でエレクトロン
とホールが発生する。発生したキャリアは導電性樹脂5
09を介してストレッジキャパシタ部560に蓄積さ
れ、TFT部550でスイッチングして読み出される。
この時、ストレッジキャパシタ部560の一方の電極
は、接地されたアモルファスカーボンであるため、スト
レッジキャパシタ形成用に特別な接地用配線を形成する
必要がない。
【0035】これを、等価回路にしたものが図8であ
る。601は、変換層511によって形成されるダイオ
ード、602は導電性樹脂509によって発生する抵抗
成分、603はストレッジキャパシタ部560、604
はTFT部550に対応している。605はバイアスラ
イン、606はバイアス用の電源、607はシグナルラ
イン、608はアンプ、609はゲートライン、610
はシグナル読み出し装置、611はゲートドライブ装置
である。
【0036】ここで、簡単に駆動を説明する。最初、バ
イアス用電源606より一定の電圧を投入し、バイアス
ライン605を通して、ダイオード601に一定の電界
をかけておく。その状態で、X線を放射し、ダイオード
601にX線が放射されると、その量に相当した電子・
ホール対(キャリア)が発生する。このキャリアをスト
レッジキャパシタ部603に蓄積した状態でゲートライ
ン609より一定電圧を投入すると、TFT部604が
導通し、相当の電荷がシグナルライン607に流れる。
これをアンプ608によって増幅し、読み出し装置61
0で信号処理を行うことによって、信号出力を取り出す
ことができる。図8では、3×3のピクセルで表現した
が、この数に限定はない。
【0037】図9(a)から図9(c)と図10(a)
から図10(d)は本実施形態の製造工程を示した断面
図である。図9(a)に示すように、アモルファスカー
ボン基板501にCVD等の方法で第1の層間絶縁膜5
02を形成し、ストレッジキャパシタ部が形成される箇
所を除去した後、同じくCVD等の方法でシリコンより
成る活性層503を蒸着、パターニングを行う。つい
で、活性層503の形成の際、エキシマレーザーアニー
ルによって活性層503をポリシリコン化するが、この
際、アモルファスカーボンは耐熱温度が高い(1000
℃以上)ゆえ、アニールを行うことによって生じる温度
上昇による不具合をおこすことがない。
【0038】次に、図9(b)に示すように、再びCV
D等によってゲート絶縁層505を形成した後、スパッ
タ等の方法でクロム等を積層後、第1の電極層506を
パターニング形成する。次に、図9(c)に示すよう
に、第1の電極層506をセルフアラインにして活性層
503にイオンを注入してドーピング層504を形成す
る。この時もイオンの活性化を高温にして行うが、先の
ポリシリコンの形成時と同じく、温度上昇による不具合
を発生することがない。
【0039】次に、図10(a)に示すように、CVD
等の方法により、第2の層間絶縁膜507を形成した
後、ドーピング層504との接合を取るためのコンタク
トホールを形成する。次に、図10(b)に示すよう
に、スパッタ等の方法によりアルミ等からなる第2の電
極層508を形成する。次に、図10(c)に示すよう
に、スクリーン印刷等の方法によって導電性樹脂509
をパターン形成する。次に、図10(d)に示すよう
に、あらかじめ作成された510〜512からなる波長
変換体をバンプ形成する。
【0040】本実施例では、変換層としてII-VI族半導
体のCdTeを取り上げたが、これ以外にZnTe、Z
nSe、ZnS、CdSe、CdSなどのII-VI族半導
体やGaAs、AlSb、InPなどのIII-V族半導
体、更にはGaSeなどのIII-VI半導体を用いることが
可能である。更には、これらに不純物をドーピングした
半導体を用いることも可能である。また、TFTにはポ
リシリコンを用いたスタガード型を取り上げたが、実施
形態1と同様アモルファスシリコンを用いてもかまわな
いし、逆スタガード型を用いてもかまわない。
【0041】本実施形態によれば、実施形態1と同様
に、抵抗率が4.2E−3と低いアモルファスカーボン
を基板に用いたことによって、アモルファスカーボンが
発生した静電気を効率よく逃がすので、静電気破壊を防
止することが可能になる。
【0042】また、アモルファスカーボンは耐熱温度が
高い(1000℃以上)ゆえ、素子形成に際しての高温
プロセスを導入でき、ポリシリコンプロセスを導入する
ことも可能となる。
【0043】更には、アモルファスカーボンは抵抗率が
低いため、固定電位(例えばグランド)用の配線の引き
回しを行うことなく、本実施形態で示したようにストレ
ッジキャパシタの片側電極など、必要な場所で固定電位
を得ることが可能となる。
【0044】(実施形態3)図11は実施形態3の1画
素領域における平面図、図12は図11のC−C線で切
断した断面図を示す。本実施形態では実施形態1、2と
違い、変換層として、エレクトロンとホールに変換する
ものを素子上に直接蒸着するものとし、TFT部を逆ス
タガード型にし、活性層805にポリシリコンを用いて
いる。860はストレッジキャパシタ部、850はTF
Tスイッチ部である。
【0045】図11および図12において、801はア
モルファスカーボンからなる基板、802は低誘電率の
層間絶縁膜、803はクロム等よりなる下電極、804
は窒化膜等よりなるゲート絶縁膜、805はポリシリコ
ン等よりなる活性層、806はマイクロクリスタルシリ
コン等よりなるオーミックコンタクト層、807はアル
ミ等よりなる上電極層、808は窒化シリコン等よりな
る保護層、809はPbI2 等からなる変換層、810
はバイアス用の第3の電極層である。ここで、ストレッ
ジキャパシタ部860の電極は基板801とオーミック
コンタクト層806により形成されており、基板801
が全画素共通のグランド電極として機能しているため、
専用に電極を引き回す必要がない。
【0046】図12の矢印方向から入射したX線は第3
の電極層810を透過し、変換層809に吸収される。
X線を吸収した変換層PbI2809ではバルク中でエ
レクトロンとホールが発生する。発生したキャリアはス
トレッジキャパシタ部860に蓄積され、TFT部86
0でスイッチングして読み出される。この時、実施形態
2と同様、ストレッジキャパシタ部860の電極の一方
は、接地されたアモルファスカーボンであるため、スト
レッジキャパシタ形成用に特別な接地用配線を引き回す
必要がない。
【0047】これを、等価回路にしたものが図13であ
る。901は、変換層809によって形成されるダイオ
ード、903はストレッジキャパシタ部860、904
はTFT部850に対応している。905はバイアスラ
イン、906はバイアス用の電源、907はシグナルラ
イン、908はアンプ、909はゲートライン、910
はシグナル読み出し装置、911はゲートドライブ装置
である。本実施形態の駆動は、基本的に実施形態2と同
じであるため、説明は省略する。図13では、3×3の
ピクセルで表現したが、この数に限定はない。
【0048】本実施形態の製造工程を示した図が、図1
4(a)から図14(e)である。まず、図14(a)
に示すように、アモルファスカーボン基板801にCV
D等の方法で層間絶縁膜802を形成し、ストレッジキ
ャパシタ部が形成される箇所を除去した後、スパッタ等
の方法でクロム等から成るゲート電極803を蒸着、パ
ターニングを行う。次に、図14(b)に示すように、
CVD等の方法により、ゲート絶縁膜804と活性層8
05を連続で形成する。
【0049】ポリシリコン形成の際、エキシマレーザー
アニールによって活性層をポリシリコン化するが、この
際、アモルファスカーボンの耐熱温度が高い(1000
℃以上)ゆえ、アニールを行うことによって生じる温度
上昇による不具合をおこすことがない。次に、図14
(c)に示すように、CVD等の方法によって、マイク
ロクリスタルシリコン等のオーミックコンタクト層80
6を形成し、続いてスパッタ等の方法によってアルミ等
の上電極層807を形成、パターニングした後、TFT
チャネル部のオーミックコンタクト層806と上電極層
807を除去する。次に、図14(d)に示すように、
CVD等の方法により、保護層808を形成した後、ス
トレッジキャパシタ部をエッチング除去する。次に、図
14(e)に示すように、抵抗加熱等の方法によりPb
2 等から成る変換層809を蒸着した後、スパッタ等
の方法により第3の電極層810を形成する。
【0050】基板をアモルファスカーボンにしたため、
変換層PbI2の形成に際して、膜質を向上させるため
の基板温度範囲を広く取ることが可能となり、変換層の
変換効率を向上させることも可能となる。
【0051】本実施例では、蒸着可能な材料として、P
bI2を取り上げたが、これ以外にHgI2も適用が可能
である。また、TFTにはポリシリコンを用いた逆スタ
ガード型を取り上げたが、実施形態1、2と同様アモル
ファスシリコンを用いてもかまわないし、スタガード型
を用いてもかまわない。
【0052】本実施形態によれば、実施形態1または2
と同様に、抵抗率が4.2E−3と低いアモルファスカ
ーボンを基板に用いたことによって、発生した静電気を
効率よく逃がすので、静電気破壊を防止することが可能
になる。
【0053】また、アモルファスカーボンは耐熱温度が
高い(1000℃以上)ため、素子形成の際に高温プロ
セスを導入でき、ポリシリコンプロセスを導入すること
は勿論、変換層蒸着に対しても温度の制約を緩和するこ
とが可能となる。
【0054】更には、アモルファスカーボンは抵抗率が
低いため、固定電位(例えばグランド)用の配線の引き
回しを行うことなく、実施形態2と同じく、ストレッジ
キャパシタの片側電極など、必要な場所で固定電位を得
ることが可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような効果がある。 (1)キャパシタ部とTFT部とが形成される基板をア
モルファスカーボンとしたことによって、キャパシタ部
およびTFT部等の素子を形成するプロセス等で発生す
る静電気を効率よく逃がすことが可能になり、静電気に
よる素子破壊を防止することが可能となった。 (2)さらに、アモルファスカーボンは透光性でないた
め、裏面における遮光が不必要となった。 (3)放射線を光に変換する蛍光体層をキャパシタ部等
の素子上に形成して、蛍光体層が形成される面の反対の
面からX線を入射させる構成にしたことによって、MT
Fの低下を最小限に抑えることが可能となった。 (4)さらに、蛍光体層を十分に厚くすることにより、
センサの感度を向上させることが可能となった。 (5)基板をアモルファスカーボンとしたことによっ
て、キャパシタ部の一方の電極にすることが可能にな
り、固定電位用の配線を形成する必要がなくなった。 (6)アモルファスカーボンは耐熱温度が高く、高温プ
ロセスの導入が可能となったため、ポリシリコンの形成
ができるようになっただけでなく、波長変換体を直接蒸
着する場合でも温度の制約を少なくし、最適な状態で行
うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における1画素領域の平面
図である。
【図2】本発明の実施形態1のA−A線における断面図
である。
【図3】本発明の実施形態1の等価回路図である。
【図4】本発明の実施形態1の製造プロセスを示す断面
図である。
【図5】蛍光体形成面の裏面からX線を入射させたとき
の蛍光体膜厚とセンサ感度との関係を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の実施形態2の1画素領域における平面
図である。
【図7】本発明の実施形態2のB−B線における断面図
である。
【図8】本発明の実施形態2の等価回路図である。
【図9】本発明の実施形態2の製造プロセスを示す断面
図である。
【図10】本発明の実施形態2の製造プロセスを示す断
面図である。
【図11】本発明の実施形態3の1画素領域における平
面図である。
【図12】本発明の実施形態3のC−C線における断面
図である。
【図13】本発明の実施形態3の等価回路図である。
【図14】本発明の実施形態3の製造プロセスを示す断
面図である。
【図15】蛍光体形成面からX線を入射させたときの蛍
光体膜厚とセンサ感度との関係を示すグラフである。
【図16】従来例の層構成を示す断面図である。
【図17】従来例の等価回路図である。
【図18】従来例の製造プロセスを示す断面図である。
【図19】従来例の製造プロセスを示す断面図である。
【符号の説明】
101 アモルファスカーボン基板 150 アモルファスシリコンを用いたMIS型フォト
センサー部 160 TFTスイッチ部 102 低誘電率の層間絶縁膜 103 クロム等よりなる下電極 104 窒化膜等よりなるゲート絶縁膜 105 アモルファスシリコン等よりなる活性層 106 マイクロクリスタルシリコン等よりなるオーミ
ックコンタクト層 107 アルミ等よりなる上電極層 108 窒化シリコン等よりなる保護層 109 沃化セシウム(CsI:Tl)等からなる蛍光
体層 110 アルミ等からなる反射層 501 アモルファスカーボン基板 550 ポリシリコンを用いたスタガード型TFT部 560 ストレッジキャパシタ部 502 第1の層間絶縁膜 503 ポリシリコンよりなる活性層 504 イオン注入して低抵抗化したドーピング層 505 ゲート絶縁層 506 クロム等よりなる第1の電極層 507 第2の層間絶縁層 508 アルミ等よりなる第2の電極層 509 導電性樹脂 510 変換層用の第3の電極層 511 CdTe等よりなる変換層 512 変換層用の第4の電極層 801 アモルファスカーボン基板 860 ストレッジキャパシタ部 850 TFTスイッチ部 802 低誘電率の層間絶縁膜 803 クロム等よりなる下電極 804 窒化膜等よりなるゲート絶縁膜 805 ポリシリコン等よりなる活性層 806 マイクロクリスタルシリコン等よりなるオーミ
ックコンタクト層 807 アルミ等よりなる上電極層 808 窒化シリコン等よりなる保護層 809 PbI2等からなる変換層 810 バイアス用の第3の電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/10 H01L 31/00 A H04N 5/321 27/14 K 5/335 31/10 A Fターム(参考) 2G088 EE01 FF02 GG19 GG20 GG21 JJ05 JJ09 JJ32 JJ35 JJ37 KK32 LL11 LL12 4M118 AB01 BA05 CA14 CB05 CB11 DD09 FB03 FB09 FB13 FB16 5C024 AX11 AX17 CY47 EX03 GX06 GX07 GY31 HX35 HX44 HX47 HX50 5F049 MA05 MB05 NA20 NB05 RA02 RA08 SS03 SZ20 WA07 5F088 AA04 AB05 BA10 BB03 BB07 EA04 EA08 GA02 HA15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を電気信号に変換し、蓄積するキ
    ャパシタ部と、該電気信号を外部に読み出すためのTF
    T部とが、基板上に形成された光検出装置において、前
    記基板をアモルファスカーボンとしたことを特徴とする
    光検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光検出装置と、放射線を
    光に変換する蛍光体層と、を有することを特徴とする放
    射線検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光検出装置の前記キャパ
    シタ部および前記TFT部上に、放射線を光に変換する
    蛍光体層が形成された放射線検出装置において、 前記放射線を前記蛍光体層が形成される面の反対側から
    入射させる構成にしたことを特徴とする放射線検出装
    置。
  4. 【請求項4】 入射放射線をキャリアに変換する変換層
    で変換されたキャリアを蓄積するキャパシタ部と、該蓄
    積されたキャリアに相当する電荷を読み出すTFT部と
    が、基板に形成され、前記キャパシタ部と前記変換層と
    が導電性樹脂を介して接続された放射線検出装置におい
    て、 前記基板をアモルファスカーボンとしたことを特徴とす
    る放射線検出装置。
  5. 【請求項5】 入射放射線のキャリアへの変換層で変換
    されたキャリアを蓄積するキャパシタ部と、該キャリア
    に相当する電荷を読み出すTFT部とが、基板に形成さ
    れ、前記変換層が放射線入射側に蒸着された放射線検出
    装置において、 前記基板をアモルファスカーボンとしたことを特徴とす
    る放射線検出装置。
  6. 【請求項6】 前記基板を共通電極として利用すること
    を特徴とする請求項4もしくは5記載の放射線検出装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010237163A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Fujifilm Corp 放射線検出装置
JP2011128165A (ja) * 2011-02-10 2011-06-30 Konica Minolta Holdings Inc 可搬型放射線画像検出器
JP2014006233A (ja) * 2011-07-20 2014-01-16 Fujifilm Corp 放射線撮像装置
KR101766595B1 (ko) 2016-10-04 2017-08-09 경희대학교 산학협력단 분할된 파장변환필터를 구비한 엑스선 검출기

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