JP2003027722A - 畳床被覆用防水シート - Google Patents

畳床被覆用防水シート

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JP2003027722A
JP2003027722A JP2001213123A JP2001213123A JP2003027722A JP 2003027722 A JP2003027722 A JP 2003027722A JP 2001213123 A JP2001213123 A JP 2001213123A JP 2001213123 A JP2001213123 A JP 2001213123A JP 2003027722 A JP2003027722 A JP 2003027722A
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JP
Japan
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tatami
waterproof sheet
covering
woven
tatami mat
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JP2001213123A
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English (en)
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Tsunemasa Hosoda
常正 細田
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Hagiwara Industries Inc
Original Assignee
Hagiwara Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水性を有し、且つ、廃棄物処理時に環境保
護の問題を解決することができる、柔軟性を有する畳床
被覆用防水シートを提供することを目的とする。 【解決手段】 紙、織編布または不織布の少なくとも片
面に生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂フィル
ムをラミネートしてなる畳床被覆用防水シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畳床被覆用防水シ
ートに関するものである。詳しくは、本発明は、畳表と
畳床の間に挿入させる防水シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、畳は畳床の上に畳表を敷き、そ
の周囲を縁布を当てて畳床に縫い合わせている。そし
て、畳床の材料としては、従来、稲藁が使用されていた
が、最近では、インシュレーションボード等が使用され
るようになってきた。また、畳表は天然のい草から作ら
れるのは勿論であるが、最近では、合成樹脂からなる人
工のい草からも作られるようになってきた。
【0003】ところが、水等を畳表の上にこぼした場
合、畳床に吸収された水分は飛散し難いのでなかなか乾
燥せず、不快感が何時までも残るのみならず、衛生的に
も好ましくなく、また、畳床が腐る場合もあった。そこ
で、畳床と畳表の間にポリエチレンやポリプロピレン等
のポリオレフィン樹脂フィルム等の防水シートを挿入さ
せて、畳表の上にこぼされた水等が畳床に吸収されるの
を阻止し、畳床が湿るのを防止させる方法が行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記使
用済みの畳を廃棄処理、例えば、土中埋設する場合に
は、畳床と畳表の間に挿入した防水シートのポリオレフ
ィン樹脂が生分解性がないため、そのままの状態で永く
残存し、廃棄物公害を引き起こする可能性があり、環境
保護の見地に対する社会的要求の高まりからその改善が
求められている。本発明は、上記の問題点に鑑みてなさ
れたもので、廃棄物処理時に環境保護の問題を解決する
ことができ、防水性を有し、且つ、柔軟性を有する畳床
被覆用防水シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、防水シートとし
て、生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂フィル
ムを用いることにより、廃棄物処理時に環境保護の問題
を解決することができ、上記目的が達成されることを見
出し、本発明を完成した。即ち、本発明の要旨は、紙、
織編布または不織布の少なくとも片面に生分解性を有す
る脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムをラミネートして
なることを特徴とする畳床被覆用防水シート、に存す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に使用される生分解性を有する脂肪族ポリ
エステルとしては、脂肪族グリコール類と脂肪族ジカル
ボン酸を縮合して得られる脂肪族ポリエステル、環状ラ
クトン類を開環重合して得られる脂肪族ポリエステル、
合成系脂肪族ポリエステルなどが挙げられる。
【0007】脂肪族グリコール類と脂肪族ジカルボン酸
を縮合して得られる脂肪族ポリエステルとしては、主と
して脂肪族グリコール類と脂肪族二塩基酸またはその酸
無水物とから合成されるポリエステルを主成分とするも
のであり、分子量を充分に高くするため、末端にヒドロ
キシル基を有する比較的高分子量のポリエステルプレポ
リマーを合成した後、カップリング剤により、さらにこ
れらプレポリマーをカップリングさせたものである。
【0008】原料のグリコール類としては、例えば、エ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
等があげられる。エチレンオキシドも利用することがで
きる。これらのグリコール類は併用しても良い。
【0009】また、脂肪族二塩基酸またはその誘導体と
しては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン
酸、ドデカン二酸、無水コハク酸、無水アジピン酸ある
いはそのジメチルエステル等の低級アルコールエステル
などがあり、これらは市販されているので本発明に利用
することができる。二塩基酸またはその酸無水物は併用
しても良い。
【0010】上記比較的高分子量のポリエステルプレポ
リマーを合成するには、エステル化に続く脱グリコール
反応の際に、脱グリコール反応触媒を使用することが必
要である。脱グリコール反応触媒としては、例えばアセ
トアセトイル型チタンキレート化合物、並びに有機アル
コキシチタン化合物等のチタン化合物が挙げられる。こ
れらのチタン化合物は併用もできる。これらの例として
は、例えばジアセトアセトキシオキシチタン、テトラエ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキ
シチタン等が挙げられる。チタン化合物の使用割合は、
ポリエステルプレポリマー100重量部に対して0.0
01〜1重量部、望ましくは0.01〜0.1重量部で
ある。チタン化合物はエステル化の最初から加えても良
く、また脱グリコール反応の直前に加えても良い。
【0011】本発明の脂肪族ポリエステルを得るために
は、上記で得られた数平均分子量が5,000以上、望
ましくは10,000以上の末端基が実質的にヒドロキ
シル基を有するポリエステルプレポリマーに、更に数平
均分子量を高めるためにカップリング剤が使用される。
カップリング剤としては、ジイソシアナート、オキサゾ
リン、ジエポキシ化合物、酸無水物等が挙げられ、特に
ジイソシアナートが好適である。なお、オキサゾリンや
ジエポキシ化合物の場合はヒドロキシル基を酸無水物等
と反応させ、末端をカルボキシル基に変換してからカッ
プリング剤を使用することが必要である。
【0012】ジイソシアナートには特に制限はないが、
例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,4−
トリレンジイソシアナートと2,6−トリレンジイソシ
アナートとの混合体、ジフェニルメタンジイソシアナー
ト、1,5−ナフチレンジイソシアナート、キシリレン
ジイソシアナート、水素化キシリレンジイソシアナー
ト、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイ
ソシアナートが挙げられ、特にヘキサメチレンジイソシ
アナートが生成樹脂の色相、ポリエステル添加時の反応
性等の点から好ましい。これらカップリング剤の添加量
は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対して
0.1〜5重量部、望ましくは0.5〜3重量部であ
る。
【0013】本発明で用いられる脂肪族ポリエステル
は、融点が120℃以下、好ましくは90〜120℃範
囲の範囲のもの、例えば、ポリエチレンアジペート、ポ
リプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポ
リヘキシルアジペート、ポリブチレンサクシネート、ポ
リブチレンサクシネートアジペート等が好適に用いられ
る。
【0014】本発明では、上記脂肪族ポリエステル樹脂
を用いて、フィルムを成形する。このフィルムの成形方
法は、空冷インフレーション法、水冷インフレーション
法、Tダイ成形法のいずれでも良い。
【0015】さらに、上記の樹脂に対し、必要に応じ
て、酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、、紫外線吸収
剤、顔料、艶消剤、蛍光増白剤滑り剤、結晶核剤、無機
フィラー、カーボンブラック、増粘剤、粘度安定剤等を
任意の割合で添加することができる。
【0016】本発明においては、紙、織編布または不織
布の少なくとも片面に上記脂肪族ポリエステル樹脂フイ
ルムのラミネート層を被覆して畳床被覆用防水シートを
得る。ラミネート方法としては、押出ラミネート法、ド
ライラミネート法、熱圧着ラミネート法などが採用でき
るが、押出ラミネート法が成形性の点で好ましい。押出
ラミネート法においては、溶融温度は220〜260℃
が好ましく、冷却ロールの表面温度は10〜50℃が望
ましい。押出ラミネート法により基布の少なくとも片面
に被覆層を設ける前に、接着性向上のために、予め基布
の表面をコロナ放電処理またはプラズマ処理等の表面処
理を施すことが好ましい。ラミネート層の厚みは任意と
することができるが、畳床被覆用防水シートとしては1
0〜100μmが好ましく、20〜60μmがより好ま
しい。
【0017】本発明においては、紙、織編布または不織
布の少なくとも片面に脂肪族ポリエステル系樹脂フィル
ムをラミネートして畳床被覆用防水シートを得る。紙と
しては、特に制限はないが、クラフト紙が好適である。
織編布としては、上記脂肪族ポリエステル系樹脂の延伸
糸を経緯糸に用いて織編成し織編布を形成する。織布の
織組織としては、平織、綾織、絡み織、模紗織など種々
の形状が使用され、編布としては、横編み、縦編みいず
れでもよく、具体的にはトリコット編、ミラニーズ編、
ラッセル編等が挙げられる。延伸糸の形態としては、モ
ノフィラメント、マルチフィラメント、フラットヤー
ン、スプリットヤーンなどいずれも使用でき、延伸糸の
製造方法は特に限定されるものではなく、公知の技術を
採用すればよい。上記織編布の糸の打込密度は、5〜4
0本/2.54cmの範囲であり、好ましくは10〜2
0本/2.54cmの範囲である。また、基布の目付量
としては、100〜500g/mの範囲であり、好ま
しくは150〜300g/mの範囲である。
【0018】また、不織布としては、溶融押出された繊
維状物をランダムに積み重ね、溶融状態の繊維状物同士
を溶融接着させてシート化するメルトブロー方式や、冷
却された繊維状物同士を熱エンボスロールにより溶融接
着させてシート化するスパンボンド方式のいずれも使用
できる。
【0019】上記した畳床被覆用防水シートを畳表と畳
床の間に挿入させると、畳表の上にこぼされた水等が畳
床に浸透するのを遮断し、畳床が水等を吸収するのを防
止することができる。即ち、上記防水シートがフイルム
の上面に紙、織編布または不織布を設けている場合に
は、畳の上部よりお茶等の液体をこぼした場合、紙、織
編布または不織布が一度これを吸収し畳表の裏面に付着
することを防止し、紙、織編布または不織布の層を通じ
て四方に分散させた後、より広い面積から蒸発をさせる
効果がある。また、フィルムの下面に紙、織編布または
不織布を設けている場合には、補強と調湿の効果を有
し、更に快適な調湿畳を得ることができる。
【0020】
【実施例】実施例1 クラフト紙50g/mの片面にコロナ処理を施した
後、融点が115℃のポリブチレンサクシネート(昭和
高分子社製、ビオノーレ#1903)を用いて、240
℃で押出ラミネート法にてラミネート層20μmを設け
て畳床被覆用防水シートを得た。得られた畳床被覆用防
水シートは防水試験で十分防水効果があり、畳表と畳床
との間に挿入して縁布を当てて畳床に縫合わせしたとこ
ろ、良好に縫い合わせが可能であった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の畳床被覆
用防防水シートは、紙、織編布または不織布の少なくと
も片面に生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂フ
ィルムをラミネートしてなるものであり、畳表と畳床と
の間にこの畳床被覆用防水シートを挿入したものは、畳
表の上にこぼされた水等が畳床に浸透するのを遮断し、
畳床の含水率を低く押さえることができるので、快適な
生活を送ることができ、しかも、畳床の腐敗を起こし難
いので、実用上非常に有用なものである。また、生分解
性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムを用いて
いるので、使用済みの畳を廃棄物処理する場合には、環
境保護の問題を解決することができ、畳床被覆用防水シ
ートとして好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙、織編布または不織布の少なくとも片
    面に生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂フィル
    ムをラミネートしてなることを特徴とする畳床被覆用防
    水シート。
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリエステル系樹脂が融点90〜
    120℃範囲のものである請求項1に記載の畳床被覆用
    防水シート。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリエステル系樹脂がポリエチレ
    ンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレ
    ンアジペート、ポリヘキシルアジペート、ポリブチレン
    サクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートか
    らなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物である請
    求項1または請求項2に記載の畳床被覆用防水シート。
JP2001213123A 2001-07-13 2001-07-13 畳床被覆用防水シート Pending JP2003027722A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6900264B2 (en) * 2001-08-29 2005-05-31 Georgia Tech Research Corporation Compositions comprising rigid-rod polymers and carbon nanotubes and process for making the same

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