JP2003026874A - 帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止性樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品において、金型非接触面や高い絞り比
を有する深絞り部でも、金型接触面と同様に優れた帯電
防止性を有するポリオレフィン系樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂(A)と、低密度
ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンから選択さ
れた少なくとも一種のポリエチレン系樹脂(B)と、帯
電防止剤(C)とを含む帯電防止性樹脂組成物を調製す
る。ポリエチレン系樹脂(B)は、エチレンと直鎖状α
−C5-8オレフィンとの割合(モル比)が、前者/後者
=80/20〜99.9/0.1程度の共重合体であ
り、かつ密度が0.9〜0.95g/cm3程度の直鎖
状低密度ポリエチレンであってもよい。前記樹脂組成物
で形成されたシートを熱成形することにより、表裏面双
方での帯電防止性に優れた成形品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体や電子部品
等の精密部品の包装材料として適した帯電防止性樹脂組
成物、その組成物で構成されたシート、及びそのシート
で形成された成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体や電子部品用包装材料とし
ては、静電気による障害又は破壊(ESD破壊)や粉塵
の付着を防ぐために、少なくとも帯電防止レベルまでの
表面導電性が付与されたプラスチック材料が用いられて
いる。半導体や電子部品用包装材料としては、例えば、
エンボステープやトレー、マガジン等の電子部品搬送用
容器などが挙げられるが、電子機器の製品寿命は短く、
電子部品のリニューアルも頻繁に行われる。そこで、電
子部品搬送用容器の成形方法は、金型費用のかかる射出
成形から、金型が安価で形状修正が容易な真空成形(シ
ートの熱成形)に移行している。
【0003】通常、絶縁レベルのプラスチックを帯電防
止レベルにするために、低分子量の帯電防止剤の塗布や
練り込みが行われている。帯電防止剤を塗布した場合
は、即効性に優れるが、成形品を繰り返し使用すると、
表面の被膜が除去される虞がある。帯電防止剤を練り込
んだ場合は、表面の被膜が除去されても、帯電防止剤の
ブリードアウトによって帯電防止性が回復する。
【0004】しかし、帯電防止剤を練り込んでも、熱成
形による絞り度の大きな部位(例えば、容器のコーナー
部)では、帯電防止効果が低下し、帯電防止性効果が有
効に発現し難い。特に、最近、電子部品搬送用容器にお
いて、熱成形品は、射出成形品並みの寸法精度が求めら
れ、成形品の各部位で高い絞りが要求されている。従っ
て、高い絞り比を有する部位でも、充分な帯電防止効果
を示す成形品、及びそのためのシートが求められる。
【0005】また、電子部品搬送用容器の中で、摩擦や
振動によって発生する磨耗紛の発生を嫌う用途では、ポ
リプロピレン系樹脂で形成された容器が好ましく使用さ
れる。しかし、ポリプロピレン系樹脂は、成形条件によ
って結晶構造が変化しやすく、この変化によって帯電防
止性の発現速度が左右される。例えば、金型に接触する
面は急冷により帯電防止性の発現が早いが、反対面は徐
冷されることにより帯電防止性の発現が遅れる。
【0006】特開昭63−105061号公報には、低
密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖
状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン
と、帯電防止剤とを含む帯電防止特性を有する熱可塑性
樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いたフィルムが開示
されている。また、特開平2−308825号公報に
は、HDPEとLLDPEとの混合樹脂に、帯電防止剤
0.05〜0.68重量%を添加した組成物で構成され
た一軸延伸包装用フィルムが開示されている。しかし、
これらのフィルムは、機械的特性及び耐熱性や、高い絞
り比を有する部位や金型非接触面で、帯電防止性の効果
や発現が充分でない。
【0007】特開平5−38753号公報には、ポリプ
ロピレンなどのポリオレフィンと、ポリオキシアルキレ
ングリコール類と、空隙率0.75〜0.95の無機多
孔質粉体とを含む樹脂組成物で構成された延伸ポリオレ
フィンフィルムが開示されている。この文献では、無機
多孔質の多孔内に帯電防止剤を取り込ませることによ
り、多量の帯電防止剤の配合を可能とし、帯電防止効果
を向上させている。しかし、このフィルムでも、機械的
特性が低下し、高い絞り比を有する部位や金型との非接
触面での帯電防止性の発現が充分でない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、成形品において、金型非接触面や高い絞り比を有す
る深絞り部でも、金型接触面と同様に高い帯電防止性を
付与できるポリオレフィン系樹脂組成物、その組成物で
構成されたシート、及びそのシートで形成された成形品
を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、ドローダウンなどを
生じることがなく、熱成形性及び二次成形性に優れ、高
い帯電防止性を成形品の全体に亘り、均一に付与できる
ポリオレフィン系樹脂組成物、その組成物で構成された
シート、及びそのシートで形成された成形品を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、ポリプロピレン系樹脂と特定のポリエチレン
系樹脂と帯電防止剤とを組み合わせることにより、成形
品において、金型非接触面及び容器などの成形品の絞り
部でも金型接触面と同様に優れた帯電防止性を付与でき
るポリオレフィン系樹脂組成物を見出し、本発明を完成
するに至った。
【0011】すなわち、本発明の帯電防止性樹脂組成物
は、ポリプロピレン系樹脂(A)と、低密度ポリエチレ
ン及び直鎖状低密度ポリエチレンから選択された少なく
とも一種のポリエチレン系樹脂(B)と、帯電防止剤
(C)とを含む。ポリエチレン系樹脂(B)は、エチレ
ンと直鎖状C5-8α−オレフィンとの割合(モル比)
が、前者/後者=80/20〜99.9/0.1程度の
共重合体であり、かつ密度が0.9〜0.95g/cm
3程度の直鎖状低密度ポリエチレンであってもよい。帯
電防止剤(C)は、アミン系帯電防止剤、脂肪酸アミド
系帯電防止剤、脂肪酸エステル系帯電防止剤、ポリオキ
シアルキレン系帯電防止剤等であってもよい。樹脂成分
のメルトインデックスについて、ポリプロピレン系樹脂
(A)のメルトインデックスが0.2〜2g/10分程
度で、ポリエチレン系樹脂(B)のメルトインデックス
が1.2〜10g/10分程度であり、かつポリプロピ
レン系樹脂(A)のメルトインデックス(MIA)とポ
リエチレン系樹脂(B)のメルトインデックス(M
B)との割合(MIA/MIB)が、MIA/MIB=1
/1.5〜1/30程度であってもよい。帯電防止剤
(C)の割合は、ポリプロピレン系樹脂(A)とポリエ
チレン系樹脂(B)との合計100重量部に対して、
0.1〜5重量部程度である。
【0012】本発明には、前記樹脂組成物で形成された
シートも含まれる。本発明には、このシートを熱成形し
て得られた成形品も含まれる。
【0013】本発明には、前記組成物で構成されたシー
トを熱成形することにより、得られた容器の表裏面双方
での帯電防止性を改善する方法も含まれる。
【0014】
【発明の実施の形態】[ポリプロピレン系樹脂(A)]
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリプロピレ
ン系樹脂(A)を含んでいる。ポリプロピレン系樹脂
(A)は、具体的には、プロピレンホモポリマー又はプ
ロピレン−α−オレフィン共重合体が含まれる。α−オ
レフィンとしては、エチレン、1−ブテン、3−メチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウン
デセン、1−ドデセン等のα−C2-16(好ましくはC
2-8、さらに好ましくはC2-4)オレフィンが例示でき
る。共重合体において、プロピレンとα−オレフィンと
の割合(モル比)が、プロピレン/α−オレフィン=7
0/30〜100/0、好ましくは80/20〜100
/0、さらに好ましくは90/10〜100/0(特に
95/5〜100/0)程度である。α−オレフィンの
割合が30モル%を超えると、剛性や耐熱性が低下す
る。用途に応じて、ホモポリマー、共重合体を使い分け
ることが可能であり、成形品の剛性の点からは、プロピ
レン含量が90〜100モル%程度のポリマー、例え
ば、プロピレンホモポリマーが使用でき、帯電防止性の
点からは、共重合体が使用できる。
【0015】共重合体の形態は、ブロック共重合体、ラ
ンダム共重合体のいずれでもよい。なお、ブロック共重
合体は、弾性率が低下し、シート化したとき、剛性、腰
が低下し易い。そのため、ポリプロピレン系樹脂全体
は、非ブロック共重合体であるのが好ましい。
【0016】ポリプロピレン系樹脂はアタクチック重合
体であってもよく、その立体規則性は、特に限定され
ず、アイソタクチック、シンジオタクチック、メタロセ
ン触媒により生成するメタロセン構造等が例示できる。
これらのうち、簡便性及び経済性の点から、従来より汎
用されているアイソタクチック構造を有するポリプロピ
レン系樹脂が好ましい。
【0017】ポリプロピレン系樹脂(A)は単独で又は
二種以上組み合わせて使用できる。
【0018】ポリプロピレン系樹脂(A)のメルトイン
デックス(MIA)は、0.1〜5g/10分、好まし
くは0.2〜2g/10分、さらに好ましくは0.5〜
1g/10分程度である。メルトインデックスMIA
高すぎると、弾性率、剛性が低下するとともに、熱成形
時にドローダウンしやすくなり、二次成形が困難とな
る。また、成形品の厚みが不均一になるだけでなく、し
わの原因になる。メルトインデックスMIAが低すぎる
と、押出成形が困難となる。なお、メルトインデックス
MIAは、JIS K 7210に準じて、JIS K
7210の表1の条件14(試験温度230℃、試験
荷重21.18N)で測定した値である。
【0019】[ポリエチレン系樹脂(B)]帯電防止性
を向上させるため、本発明のポリオレフィン系樹脂組成
物は、さらにポリエチレン系樹脂(B)を含んでいる。
このポリエチレン系樹脂(B)は、低密度ポリエチレン
(LDPE)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(L
LDPE)である。
【0020】低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリ
エチレンの密度は、0.9〜0.95g/cm3、好ま
しくは0.91〜0.945g/cm3、さらに好まし
くは0.91〜0.94g/cm3(特に0.91〜
0.93g/cm3)程度である。
【0021】前記ポリエチレン系樹脂(B)のうち、特
に、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。直鎖状低密
度ポリエチレンを用いると、延伸部(配向部)での帯電
防止性、特に成形品における高絞り比の部位での帯電防
止性の早期発現や効果を高めることができる。また、金
型の非接触部でも、接触部と同様に帯電防止性の早期発
現や帯電防止性を発揮でき、成形品における表面と裏面
との帯電防止性の差異を少なくできる。また、直鎖状低
密度ポリエチレンを用いると、少なくともシート表面近
傍(例えば、シート表面から5μmまでの深さ)で、直
鎖状低密度ポリエチレンが連続相を形成し易い。すなわ
ち、直鎖状低密度ポリエチレンを用いると、シート表面
近傍で、直鎖状低密度ポリエチレンとポリプロピレンと
が両連続構造(網目構造)を形成している。シートの内
部では、ポリプロピレンがマトリックスで直鎖低密度ポ
リエチレンが分散相である海島構造を形成しているよう
である。
【0022】直鎖状低密度ポリエチレンとは、低圧重合
法によって得られる分岐鎖の少ないポリエチレンであっ
て、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である。α
−オレフィンとしては、具体的に、エチレン以外のα−
オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、
4−メチル−1−ペンテン等のα−C3-12オレフィンが
例示できる。これらのα−オレフィンのうち、好ましく
はα−C5-10オレフィン、さらに好ましくはα−C3-8
オレフィン、さらに好ましくは直鎖状α−C5-8オレフ
ィン(例えば、1−ヘキサンや1−オクテン等)であ
る。これらのα−オレフィンは、単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。
【0023】直鎖状低密度ポリエチレンにおいて、エチ
レンとα−オレフィンとの割合(モル比)は、エチレン
/α−オレフィン=80/20〜99.9/0.1、好
ましくは85/15〜99.5/0.5、さらに好まし
くは90/10〜99/1程度である。
【0024】ポリエチレン系樹脂(B)は単独で又は二
種以上組み合わせて使用できる。
【0025】ポリエチレン系樹脂(B)のメルトインデ
ックス(MIB)は、1〜15g/10分、好ましくは
1.2〜10g/10分、さらに好ましくは2〜8g/
10分程度である。メルトインデックスMIBが高すぎ
ると、熱成形時にドローダウンしやすく、成形品の厚み
が不均一になるだけでなく、しわの原因になる。メルト
インデックスMIBが低すぎると、ポリプロピレン系樹
脂(A)とのブレンド系において、分散性が悪く、帯電
防止性の発現が遅れる虞がある。なお、メルトインデッ
クスMIBは、JIS K 7210に準じて、JIS
K 7210の表1の条件4(試験温度190℃、試
験荷重21.18N)で測定した値である。
【0026】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物にお
いて、前記両樹脂のメルトインデックスの関係は、ポリ
プロピレン系樹脂(A)のメルトインデックスMIA
りもポリエチレン系樹脂(B)のメルトインデックスM
Bの方が大きい関係が好ましく、例えば、MIA/MI
B=1/1.5〜1/30、好ましくは1/2〜1/2
0、さらに好ましくは1/3〜1/10程度である。前
記メルトインデックス比がこの範囲にあると、少なくと
もシート表面近傍において、(A)ポリプロピレン系樹
脂と(B)ポリエチレン系樹脂とが相分離構造を有し、
かつ(B)ポリエチレン系樹脂が連続相を形成し易い。
帯電防止剤はポリプロピレン系樹脂(A)相内よりも、
ポリエチレン系樹脂(B)相内において移動し易いた
め、ポリエチレン系樹脂層が表面近傍で連続相を形成す
ると、帯電防止剤は表面にブリードし易くなり、早期の
帯電防止効果が発現される。
【0027】前記メルトインデックスの関係は、主に熱
成形過程でのドローダウンの点からも規定される。この
ような関係を有するポリプロピレン系樹脂(A)とポリ
エチレン系樹脂(B)とを用いてもドローダウンが生じ
る場合には、ポリエチレン系樹脂(B)として低密度ポ
リエチレンを使用したり、高溶融張力ポリプロピレンな
どをさらに添加してもよい。
【0028】ポリプロピレン系樹脂(A)とポリエチレ
ン系樹脂(B)との割合(重量比)は、ポリプロピレン
系樹脂(A)/ポリエチレン系樹脂(B)=50/50
〜99/1、好ましくは60/40〜95/5、さらに
好ましくは65/35〜90/10(例えば、70/3
0〜90/10)程度である。ポリプロピレン系樹脂
(A)の割合が少なすぎると、耐熱性や剛性、弾力性等
が低下する。ポリエチレン系樹脂(B)の割合が少なす
ぎると、帯電防止性の改良効果が低く、特に絞り比が高
い部位での帯電防止性の発現が遅れる。
【0029】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に
は、必要であれば、さらに、エチレン系樹脂、例えば、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、分岐鎖状ポ
リエチレン、低分子量ポリエチレン、アイオノマー、塩
素化ポリエチレン等を含んでいてもよい。
【0030】[(C)帯電防止剤]前記組成物と帯電防
止剤(C)とを組み合わせると、帯電防止性に優れた樹
脂組成物が得られる。
【0031】帯電防止剤(C)としては、例えば、ノニ
オン性帯電防止剤、アニオン性帯電防止剤、カチオン性
帯電防止剤、両性帯電防止剤等の帯電防止剤が挙げられ
る。
【0032】ノニオン性帯電防止剤としては、多価アル
コール脂肪酸エステル[グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖
等の多価アルコールと脂肪酸とのエステル、例えば、グ
リセリンC6-24脂肪酸エステル(特に、グリセリンC
8-18脂肪酸エステル)などのグリセリン脂肪酸エステ
ル;これらのグリセリン脂肪酸エステルに対応するショ
糖脂肪酸エステル;ソルビタンC6-24脂肪酸エステル
(特に、ソルビタンC8-18脂肪酸エステル)などのソル
ビタン脂肪酸エステル]、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル[例えば、ポリオキシエチレン(オキシエチレ
ン基平均付加モル数1〜30)C6-24アルキルエーテル
(特に、ポリオキシエチレンC8-18アルキルエーテル)
など]、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
[例えば、ポリオキシエチレン(オキシエチレン基平均
付加モル数1〜30)C6-24アルキルフェニルエーテル
(特に、ポリオキシエチレンC8-18アルキルフェニルエ
ーテル)など]、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アルキルアミン(いわゆる、アルキルジエタノール
アミン)[例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)C6-24アルキルアミン(特に、N,N−ビス(2−
ヒドロキシエチル)C8-18アルキルアミン)など]、N
−2−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキル
アミン(いわゆる、ヒドロキシアルキルアミンモノエタ
ノールアミン)[例えば、N−2−ヒドロキシエチル−
N−2−ヒドロキシC6-24アルキルアミン(特に、N−
2−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシC8-18アル
キルアミン)など]、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン[例えば、ポリオキシエチレン(オキシエチレン基平
均付加モル数1〜30)C6-24アルキルアミン(特に、
ポリオキシエチレンC8-18アルキルアミン)など]、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)脂肪酸アミド
[例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)C
6-24脂肪酸アミド(特に、N,N−ビス(2−ヒドロキ
シエチル)C8-18脂肪酸アミド)など]、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン脂肪酸エステル[例えば、ポリオ
キシエチレン(オキシエチレン基平均付加モル数1〜3
0)C6-24アルキルアミンC6-24脂肪酸エステル(特
に、ポリオキシエチレンC8-18アルキルアミンC8-18
肪酸エステル)など]、アルキルジエタノールアミド
[例えば、C6-24アルキルジエタノールアミド(特に、
8-18アルキルジエタノールアミド)など]、ポリオキ
シエチレンアルキルアミド[例えば、ポリオキシエチレ
ン(オキシエチレン基平均付加モル数1〜30)C6-24
アルキルアミド(特に、ポリオキシエチレンC8-18アル
キルアミド)など]等が挙げられる。
【0033】アニオン性帯電防止剤としては、アルキル
スルホン酸塩[例えば、C6-24アルキルスルホン酸塩
(特に、C8-18アルキルスルホン酸塩)など]、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩[例えば、C6-24アルキルベン
ゼンスルホン酸塩(特に、C8- 18アルキルベンゼンスル
ホン酸塩)など]、アルキルジフェニルエーテルジスル
ホン酸塩[例えば、C6-24アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩(特に、C8-18アルキルジフェニルエー
テルスルホン酸塩)など]、アルキル硫酸エステル塩
[例えば、C6-24アルキル硫酸エステル塩(特に、C
8-18アルキル硫酸エステル塩)など]、アルキルホスフ
ェート[例えば、C6-24アルキルホスフェート(特に、
8-18アルキルホスフェート)など]等が挙げられる。
塩としては、アンモニア、アミン、アルカリ金属(例え
ば、ナトリウム)やアルカリ土類金属等との塩が挙げら
れる。
【0034】カチオン性帯電防止剤としては、テトラア
ルキルアンモニウム塩[例えば、テトラC1-24アルキル
アンモニウム塩(特に、テトラC1-18アルキルアンモニ
ウム塩)など]、トリアルキルベンジルアンモニウム塩
[例えば、トリC1-24アルキルベンジルアンモニウム塩
(特に、トリC1-18アルキルベンジルアンモニウム塩)
など]等が挙げられる。塩としては、ハロゲン原子(例
えば、塩素原子、臭素原子)、過塩素酸等との塩が挙げ
られる。
【0035】両性帯電防止剤としては、アルキルベタイ
ン[例えば、C1-24アルキルベタイン(特に、C1-18
ルキルベタイン)など]、アルキルイミダゾリウムベタ
イン[例えば、C1-24アルキルイミダゾリウムベタイン
(特に、C1-18アルキルイミダゾリウムベタイン)な
ど]、ヒドロキシアルキルイミダゾリン硫酸エステル
[例えば、ヒドロキシC1-24アルキルイミダゾリン硫酸
エステル(特に、ヒドロキシC1-18アルキルイミダゾリ
ン硫酸エステル)]等が挙げられる。
【0036】前記帯電防止剤のHLB値は、1〜20、
好ましくは2〜15、さらに好ましくは2〜12程度で
ある。
【0037】これらの帯電防止剤(C)のうち、ポリオ
レフィン系樹脂との相溶性との点から、ノニオン性帯電
防止剤、特に、アミン系帯電防止剤[前記のN,N−ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミンやN−2−
ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミ
ン、ポリオキシエチレンアルキルアミン等]、脂肪酸ア
ミド系帯電防止剤[前記のN,N−ビス(2−ヒドロキ
シエチル)脂肪酸アミドなど]、脂肪酸エステル系帯電
防止剤[前記のグリセリン脂肪酸エステルやソルビタン
脂肪酸エステル等の多価アルコールの脂肪酸エステルな
ど]、ポリオキシアルキレン系帯電防止剤[前記のポリ
オキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
アミド等]等が好ましい。これらのうち、アルキルジエ
タノールアミンが汎用され、特に、透明性が必要な場合
に好ましい。これらの帯電防止剤(C)は、単独で又は
二種以上組み合わせて使用できる。
【0038】帯電防止剤(C)の重量平均分子量は、2
000以下、好ましくは150〜1000、さらに好ま
しくは200〜1000程度である。
【0039】帯電防止剤(C)の割合は、ポリプロピレ
ン系樹脂(A)及びポリエチレン系樹脂(B)の総量は
100重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは
0.3〜2重量部、さらに好ましくは0.5〜1.5重
量部程度である。なお、(A)〜(C)成分の種類によ
って、最適な範囲は変化し、一概には言えないが、帯電
防止剤(C)が多すぎると、樹脂組成物の物性低下や表
面のべとつきが発生し汚れの原因となり、帯電防止剤
(C)が少なすぎると、帯電防止効果が充分ではない。
【0040】[他の添加剤]本発明の帯電防止性樹脂組
成物には、帯電防止効果を調整する目的で、高分子量の
帯電防止剤、金属酸化物、カーボンブラック、導電性付
与剤、高級アルコール等を加えてもよい。
【0041】さらに、必要に応じて、着色剤、分散剤、
離型剤、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定
化剤等)、難燃剤、滑剤、アンチブロッキング剤、充填
剤等を添加してもよい。
【0042】[ポリオレフィン系樹脂シート]本発明の
ポリオレフィン系樹脂シートは、前記樹脂組成物で構成
されている。シート全体の厚みは、0.01〜3mm、
好ましくは0.1〜2mm、さらに好ましくは0.15
〜1.5mm程度であってもよい。
【0043】前記シートは、単層シートであってもよ
く、複数の層で構成された積層シートであってもよい。
積層シートでは、少なくとも一方の最表層を、本発明の
樹脂組成物で構成するのが好ましい。積層シートは、共
押出法、ヒートラミネーションやドライラミネーション
等の方法により調製でき、必ずしも接着剤を必要としな
い。なお、本発明の樹脂組成物やシートで表層を構成
し、中間層を帯電防止剤を含まない層にすることによ
り、高価な帯電防止剤の使用量を低減することができ
る。
【0044】前記シート(特に、帯電防止剤を含有する
シート)は、JIS K 6911に準拠して測定した
表面固有抵抗値が、成形後温度20℃、湿度50%RH
で2週間経過したとき、1.0×1013Ω/□以下、好
ましくは1.0×1012〜1.0×108Ω/□、さら
に好ましくは1.0×1011〜1.0×108Ω/□程
度であり、帯電防止効果及び帯電防止能の回復力に優れ
る。
【0045】前記シートの製造方法は、特に制限され
ず、前記樹脂組成物のペレットを、通常の押出し成形機
に供給し、溶融混練してダイ[フラット状、T状(Tダ
イ)、円筒状(サーキュラダイ)等]から押出してシー
ト状に成形できる。シートは、延伸(一軸延伸や二軸延
伸等)してもよいが、通常、押し出し方向にドロー(引
取り)を作用させた未延伸シートである。また、化学発
泡剤の添加や発泡ガスの含浸によって、発泡押出成形
し、発泡シートとしてもよい。なお、シート成形におい
て、押し出されたシートは、通常、冷却ロール(チルロ
ール)で冷却され、巻き取ることができる。このような
シート成形において、シートの一方の面が冷却されて
も、シート両面での帯電防止性を向上できる。溶融温度
は、150〜250℃、好ましくは200〜240℃程
度である。得られたシートはその一面ないし両面に、さ
らに帯電防止剤、カーボンブラック、金属酸化物等の導
電性付与剤、離型剤等を塗布してもよい。
【0046】[二次成形品]本発明のポリオレフィン系
樹脂シートは、自由吹込成形、真空成形、折り曲げ加
工、圧空成形、マッチモールド成形、熱板成形等の慣用
の熱成形などで二次成形することができる。二次成形品
としては、例えば、包装用材料、食品用容器、薬品用容
器、トレー、エンボステープ又はキャリアテープ、マガ
ジン等が挙げられる。
【0047】本発明の樹脂組成物及びシートでは、金型
に対する非接触面のみならず、延伸や配向が生じる熱成
形域での帯電防止性も大きく向上できる。より具体的に
は、収容凹部を成形すると、収容凹部の底壁の内外面及
び側壁の内外面での帯電防止性を早期に発現でき、しか
も持続できる。そのため、成形容器の積重ねや積重ねた
成形容器の取り出し、テープの巻回や巻回したテープの
巻き戻しにおいて、剥離帯電することもない。
【0048】シートや二次成形品の表面は、表面処理
(例えば、コロナ放電やグロー放電等の放電処理、酸処
理、焔処理等)を行ってもよい。シートや二次成形品の
表面は、導電処理又は帯電防止処理(例えば、帯電防止
剤、カーボンブラック、金属酸化物等の導電性付与剤の
塗布や混練)や、導電性被膜又は帯電防止層(例えば、
導電性インキによる被膜など)を形成してもよい。
【0049】本発明のシートは、帯電防止性及びその回
復力に優れるとともに、耐熱性や外観等の各種特性に優
れるので、前記二次成形品の中でも、静電気障害が懸念
される部品又は部材、例えば、半導体や電子部品等の精
密部品の包装材料、半導体や電子部品を収容するための
収容凹部を有する搬送用成形品(例えば、電子部品搬送
用トレー、キャリアテープ等)、液晶などの電子部品用
包装材料に有用である。
【0050】
【発明の効果】本発明の帯電防止性樹脂組成物を用いる
と、金型非接触面や高い絞り比を有する深絞り部でも、
金型接触面と同様に優れた帯電防止性を有する成形品が
得られる。また、二次成形で延伸や配向しても高い帯電
防止性を維持でき、成形品全体に亘り均一に帯電防止で
きる。さらに、二次成形においてドローダウンを抑制で
きるため、耐熱性や外観に優れた成形品を簡便に得るこ
とができる。また、本発明のシートは、高度な帯電防止
性を有するので、半導体や電子部品の搬送容器として有
用である。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。なお、実施例における各評価項目の評価方法、及び
用いた各成分の内容は以下の通りである。
【0052】[表面固有抵抗]金型で成形して1日間放
置した容器の底面及び側面の平坦部を切り抜き、20
℃、60%RHで4日間調湿した。JIS K6911
に準拠し、金型接触面及び非接触面の表面固有抵抗を測
定した。容器の概略断面図を図1に示す。図1に示すよ
うに、底面金型接触面の表面抵抗を表面抵抗A、底面金
型非接触面の表面抵抗を表面抵抗B、側面金型接触面の
表面抵抗を表面抵抗C、側面金型非接触面の表面抵抗を
表面抵抗Dとした。
【0053】[ドローダウン(DD)量]成形したシー
トを、流動方向(MD方向)に240mm、幅方向(T
D方向)に50mmの短冊状に任意で切り取り、50m
m幅側の両端を固定し、両面からセラミックヒーターで
等加熱速度で昇温した(20℃/分)。融点以上に加熱
されると、シートは一旦膨張し、次いで張り戻り現象を
示し、その後自重で垂れはじめる。175℃における垂
れ量(mm)を測定し、MDでのドローダウン(DD)
量とした。
【0054】[電子顕微鏡による観察方法]成形したシ
ートを、1,7−オクタジエン(関東化学株式会社)に
1時間浸漬し、乾燥後、ドラフト内で四酸化オスミウム
(関東化学株式会社)の蒸気に2日間さらし、染色す
る。染色したシートから超薄切片を調製し、透過型電子
顕微鏡によって、厚み方向の観察を行った。
【0055】[各成分の内容] (A)ポリプロピレン系樹脂 PP1:ホモポリプロピレン(トクヤマ(株)製、RW
110、MI=0.5) PP2:ブロックポリプロピレン(日本ポリケム(株)
製、EC9、MI=0.5) PP3:ホモポリプロピレン(チッソ(株)製、NEW
STREN SH9000、MI=0.3)。
【0056】(B)ポリエチレン系樹脂 LLDPE1:直鎖状低密度ポリエチレン(出光石油化
学(株)製、0144N、MI=1.2) LLDPE2:直鎖状低密度ポリエチレン(出光石油化
学(株)製、0234、MI=2) LLDPE3:直鎖状低密度ポリエチレン(出光石油化
学(株)製、1014D、MI=9) LLDPE4:直鎖状低密度ポリエチレン(出光石油化
学(株)製、2024N、MI=25) LDPE:低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ペト
ロセン207、MI=8) HDPE:高密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ニポ
ロンハード5700、密度0.95g/cm3、MFR
=1.0)。
【0057】(C)帯電防止剤 帯電防止剤:アルキルジエタノールアミン(花王(株)
製、エレストマスター320)。
【0058】実施例1〜9及び比較例1 表1に示す割合で各成分をドライブレンドした後、押出
機(スクリュー径115mm、スクリュー長3200m
m)によって、シリンダー温度230℃で溶融混練した
後、T−ダイより、ダイ温度230℃でシート状に押し
出した。このシート状物を、冷却ロールによって冷却し
て、幅640mm×厚み0.7mmのシートを製造し
た。エアギャップは200mmとし、引き取り速度は
5.5m/分とした。シーティング後、金型を用いて、
図1で示す容器を成形し、1日間室温で放置した。得ら
れたシートのDD量及び容器の表面抵抗値を測定した結
果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】表1の結果より、実施例1〜9(特に実施
例1〜7)のシートは、帯電防止性及び二次成形性のい
ずれも優れている。これに対して、比較例1のシート
は、帯電防止性が充分でない。
【0061】なお、透過型電子顕微鏡観察の結果、実施
例1のシートは、表面近傍で、(B)ポリエチレン系樹
脂が面方向に伸びた状態で、(A)ポリプロピレン系樹
脂との両連続相を形成し、シート内部では、(B)ポリ
エチレン系樹脂が分散相で(A)ポリプロピレン系樹脂
がマトリックスである海島構造を形成しているのが確認
された。これに対して、実施例9のシートでは、実施例
1に比べて、低粘度の(B)ポリエチレン系樹脂を使用
しているにもかかわらず、(B)ポリエチレン系樹脂が
分散相で、(A)ポリプロピレン系樹脂がマトリックス
である海島構造を形成しているのが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で得られた容器の概略断面図
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 85/86 C08K 5/00 4F208 C08J 5/18 CES C08L 23/08 4J002 C08K 5/00 B29K 23:00 C08L 23/08 B65D 1/00 A // B29K 23:00 85/38 S Fターム(参考) 3E033 AA10 BA15 BA16 BB01 CA17 DD01 FA04 3E067 AA11 AB41 BA10A BA26A BB15A BB16A BB22A CA21 FA01 3E086 AB01 AD05 BA02 BA15 BB35 CA31 3E096 BA08 CA13 EA02 FA07 GA01 4F071 AA18 AA19 AA20 AA51 AC10 AC12 AE16 AF38 AH04 AH05 BA01 BB06 BC01 BC04 4F208 AA07K AA08K AA11A AA11K AB09 AC01 MA01 MB01 MG11 4J002 BB03X BB05X BB12W BB14W CH053 EH046 EH056 EN106 EN136 EP026 EV256 EW046 FD103 FD106

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂(A)と、低密度
    ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンから選択さ
    れた少なくとも一種のポリエチレン系樹脂(B)と、帯
    電防止剤(C)とを含む帯電防止性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエチレン系樹脂(B)が、エチレン
    と直鎖状C5-8α−オレフィンとの割合(モル比)が、
    前者/後者=80/20〜99.9/0.1の共重合体
    であり、かつ密度が0.9〜0.95g/cm3の直鎖
    状低密度ポリエチレンである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 帯電防止剤(C)が、アミン系帯電防止
    剤、脂肪酸アミド系帯電防止剤、脂肪酸エステル系帯電
    防止剤及びポリオキシアルキレン系帯電防止剤から選択
    された少なくとも一種である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ポリプロピレン系樹脂(A)のメルトイ
    ンデックスが0.2〜2g/10分、ポリエチレン系樹
    脂(B)のメルトインデックスが1.2〜10g/10
    分であり、かつポリプロピレン系樹脂(A)のメルトイ
    ンデックス(MIA)とポリエチレン系樹脂(B)のメ
    ルトインデックス(MIB)との割合(MIA/MIB
    が、MIA/MIB=1/1.5〜1/30である請求項
    1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 帯電防止剤(C)の割合が、ポリプロピ
    レン系樹脂(A)とポリエチレン系樹脂(B)との合計
    100重量部に対して、0.1〜5重量部である請求項
    1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 メルトインデックス0.5〜1g/10
    分のホモポリプロピレン(A)、メルトインデックス2
    〜8g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(B)及び
    帯電防止剤(C)を含む組成物であって、ホモポリプロ
    ピレン(A)のメルトインデックス(MIA)と直鎖状
    低密度ポリエチレン(B)のメルトインデックス(MI
    B)との割合(MIA/MIB)が、MIA/MIB=1/
    2〜1/20であり、ホモポリプロピレン(A)と直鎖
    状低密度ポリエチレン(B)との割合(重量比)が、前
    者/後者=60/40〜95/5であり、かつ帯電防止
    剤(C)の割合が、ホモポリプロピレン(A)及び直鎖
    状低密度ポリエチレン(B)の合計100重量部に対し
    て、0.3〜2重量部である帯電防止性組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の樹脂組成物で形成された
    シート。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の樹脂組成物で形成された
    シートであって、少なくともシート表面近傍で、(A)
    ポリプロピレン系樹脂と(B)ポリエチレン系樹脂との
    相分離構造を有し、かつ(B)ポリエチレン系樹脂が連
    続相を形成している請求項7記載のシート。
  9. 【請求項9】 少なくとも請求項1記載の樹脂組成物で
    形成された層で構成されているシート。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のシートを熱成形して得
    られた成形品。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の組成物で構成されたシ
    ートを熱成形することにより、得られた容器の表裏面双
    方での帯電防止性を改善する方法。
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