JP2003026265A - 液体注出装置 - Google Patents

液体注出装置

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JP2003026265A
JP2003026265A JP2001216932A JP2001216932A JP2003026265A JP 2003026265 A JP2003026265 A JP 2003026265A JP 2001216932 A JP2001216932 A JP 2001216932A JP 2001216932 A JP2001216932 A JP 2001216932A JP 2003026265 A JP2003026265 A JP 2003026265A
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JP
Japan
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diaphragm
packaging bag
liquid
inlet port
bag
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JP2001216932A
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English (en)
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Yoshikazu Kasai
淑和 葛西
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YUSHIN GIKEN KK
Original Assignee
YUSHIN GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体の注出操作に伴う、包装袋内への外気、
微生物等の不測の進入を防止するとともに、外気に接し
た被包装物の、包装袋内への戻流を防止する。 【解決手段】 軟質包装袋1の開口4に気密に連通され
て被包装物の注出をもたらすものであって、入口ポート
9および出口ポート11を有するとともに、両ポート間
に配置されて入口ポート9の開閉を司るダイヤフラム1
4を有する逆止弁6に、包装袋1に形成された開口部2
に気密に螺合する雌めじ部材7を設け、入口ポート9を
雌ねじ部材7の内側に開口させるとともに、出口ポート
11を注出口19に連通させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、醤油その他の調
味料,日本酒,ワイン,ウイスキー等のアルコール飲
料、食用油の他、軟硬各種の粒状物もしくは粉状物を含
むことのあるドレッシング,液体スープまたはみつ等の
液体を包装する、比較的大型の軟質包装袋に用いて好適
な液体注出装置に関し、その包装袋から液体を複数回に
わたって注出するに当たって、包装袋内への外気の入り
込みおよび、一旦外気に接した液体の袋内への戻流を有
効に防止するものである。
【0002】
【従来の技術】被包装物としての液体を包装袋から複数
回にわたって注出する場合に、例えば、注出の度毎の、
その包装袋内への外気の入り込み、ひいては、その外気
による袋内被包装物の酸化および風味劣化を防止するた
めの、従来の液体注出装置としては、特開平8−133
307号公報等に開示されているように、袋状容器の注
出口に逆止弁を取付けたものがある。
【0003】これは図9(a)に示すように、吸入口1
11および吐出口112を有する弁室113内に球状の
弁体114を収容するとともに、その弁室113に、弁
体114の周面と接する弁座115を設けたところにお
いて、弁室113の上部を拡径部とする一方、その下部
を、弁体外周との間に微小な間隙を保持する小径部とし
たものであり、液体の吐出終了後の、弁体114の復動
により吐出口112内に残留する液体の一部を弁室11
3内に吸引させ、吐出口内の液面を内奥に後退させるも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この従来技
術では、液体の吐出を終了して、弁室内の球状弁体11
4を復動させるべく、逆止弁それ自体を、先端が上向き
となる姿勢に復帰させるに際し、外気が、図9(b)に
例示するように、容器内の液面レベルとの関連の下で、
弁室113の弁体114より吸入口側、甚だしくは、そ
の吸入口111を経て容器内まで進入する事態が必然的
に発生することになるため、容器内の液体の、外気によ
る酸化や、微生物等の進入による容器内液体の腐敗のお
それが依然として残っていた。
【0005】この発明は、従来技術が抱えるこのような
問題点を解決することを課題とするものであり、それの
目的とするところは、液体の注出操作に伴う、包装袋内
への外気、微生物等の不測の進入はもちろん、一旦外気
に接触した被包装物の、包装袋内への戻流を十分に防止
して、袋内被包装物の酸化,微生物等による汚染をより
効果的に防止できる液体注出装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の液体注出装置
は、軟質包装袋、たとえば50〜150μm程度の厚さ
の、好ましくはガスバリア性にすぐれる積層フィルムか
らなる包装袋の開口に気密に連結されて被包装物の注出
をもたらすものであり、入口ポートおよび出口ポートを
有するとともに、これらの両ポート間に配置されて入口
ポートの開閉を司るダイヤフラムを有する逆止弁に、軟
質包装袋に形成された開口部に気密に螺合する雌ねじ部
材を設け、前記入口ポートを雌めじ部材の内側に開口さ
せ、出口ポートを、注出口に連通させたものである。
【0007】このように構成してなる装置の使用に当た
っては、軟質包装袋に、接着、熱融着等によって取付け
られた、多くは樹脂成形品からなる開口部のキャップを
取り外すとともに、たとえば、開口部の開口を密封する
シール材を剥離除去して、装置の雌ねじ部材を袋の開口
部に気密に螺合させることにより、装置の、軟質包装袋
への取付けを行う。この時点では、逆止弁は常閉姿勢に
あって、ダイアフラムの周縁部分の、入口ポートの周り
への接触下で、入出口ポートの連通を遮断している。
【0008】この場合、軟質包装袋内のスペースに残留
することのある空気その他の気体は、軟質包装袋を押圧
変形させて注出装置の注出口から排出することが好まし
く、この排出に際しては、逆止弁のダイヤフラムは、袋
内圧力の増加に基く変形によって入口ポートを開放し
て、それと出口ポートとの連通をもたらし、この一方
で、軟質包装袋に対する押圧力の解除による、その軟質
包装袋の、自身に固有の弾性復元力に基く袋内圧力の減
少により、逆止弁の常閉機能と併せて、入口ポートをよ
り確実に閉止する。
【0009】そして、注出装置の取付け後の袋内液体の
注出は、その軟質包装袋または、それを収めたフレーム
もしくはケースを把持して、その包装袋を傾動させるこ
とによって、逆止弁のダイヤフラムを、袋内液体の重量
をもって入口ポートから押し退け変形させて、入口ポー
トと出口ポートとを連通させることにより、その出口ポ
ートを経て所要に応じて行うことができる。
【0010】この一方で、所要量の液体の注出後は、軟
質包装袋を元の起立姿勢に戻すに際しての、その包装袋
の弾性復元力に基く袋内減圧等により、また、場合によ
ってはこれに加えて、包装袋を起立姿勢としたときの、
出口ポートに続く注出通路内の残留液体の重量により、
ダイヤフラムが変形されて入口ポートを閉止することに
なる。
【0011】従って、ここでは、袋内液体の注出および
それの停止のいずれに際しても、外気が包装袋内に進入
することがなく、また、外気と接触した液体が包装袋内
に戻ることもない。よって、軟質包装袋内の液体は、外
気,微生物等との接触から効果的に保護されることにな
る。
【0012】なお、袋内液体の注出の停止に当たって、
逆止弁のダイヤフラムが入口ポートを閉止した後は、軟
質包装袋の袋内圧力は減圧状態に保たれ、その装置は、
液体の注出量に相当するだけ圧潰変形された形状を維持
することになるので、そのダイヤフラムの、入口ポート
の意図しない開放は十分に防止されることになる。
【0013】ところで、かかる装置において、逆止弁の
出口ポートに、折れ曲がり注出ノズルを連絡した場合に
は、落下菌,浮遊塵埃等が逆止弁内へ進入するのを有効
に阻止することができる。
【0014】ここで好ましくは、逆止弁の、出口ポート
と隣接する位置に、ダイヤフラムに当接してその周縁部
分を入口ポートの周りに全周にわたって接触させる当接
リブおよび、ダイヤフラムの半径方向外側から出口ポー
トに連通する半径方向溝を設ける。これによれば、ダイ
ヤフラムが入口ポートを開放したときの、そのダイヤフ
ラムによる出口ポートの閉止を、当接リブによって防止
することができ、また、袋内液体の、入口ポートから出
口ポートへの流動を、半径方向溝を介して円滑かつ確実
に行わせることができる。
【0015】また好ましくは、逆止弁のダイヤフラム
を、可撓性にすぐれるともにガスバリア性にすぐれる素
材、たとえば、ゴム材料と、合成樹脂、金属もしくはガ
ラス材料との複合素材にて構成する。これによれば、ダ
イヤフラムのすぐれた可撓性の下で、入口ポートの開閉
を、高い応答性をもって確実に実現することができ、ま
た、すぐれたガスバリア性の下で、入口ポートを閉止す
るダイヤフラムへのガスの透過を十分に防止することが
できる。
【0016】ところで、ダイヤフラムを、入口ポートの
閉止位置に拘束するロック手段を設けた場合には、軟質
包装袋、それの収納フレーム等が転倒することがあって
も、ロック手段の作用下で入口ポートを閉止すること
で、袋内液体の不測の流出を防止することができる。
【0017】そしてまた好ましくは、前記雌めじ部材
に、軟質包装袋の開口を密閉するシール材に突き刺さる
爪部を設ける。これによれば、シール材を引き剥すこと
なく、また、開口付近への手指の接触なしに、包装袋の
開口部への雌めじ部材の螺合に伴って、その爪部でシー
ル材を円形状に破ることができる。なお、この爪部は、
鋭利な刃縁を有していないので、シール材の展張力が失
われると、それを切断も破断もすることができなくな
り、それ故に、被られたシール材は、いずれかの部分で
シール材の残部に連続することになる。従って、切り取
られたシール材が袋内へ落下して、液体の注出を事後的
に妨げることはない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基いて説明する。図1はこの発明の実
施の形態を示す要部断面図であり、図中1は軟質包装袋
を示す。
【0019】ここでは液体を包装した起立姿勢で示すこ
の軟質包装袋1は、たとえば、ナイロン/ポリエチレン
/リニアローデンシティポリエチレン、ポリエステルも
しくはナイロン/ドライラミネート/アルミニウム蒸着
もしくは透明蒸着ポリエステル/リニアローデンシティ
ポリエチレン、ポリエステルもしくはナイロン/ドライ
ラミネート/アルミニウム箔/リニアローデンシティポ
リエチレン等のフィルム構成を有する積層フィルムを、
四方シール袋,三方シール袋,ガゼット袋,スタンドパ
ウチ等の包装袋に製袋してなり、この軟質包装袋1は、
高い可撓性を有するとともに、材質に固有の弾性復元力
を有する。
【0020】ここで、このような軟質包装袋1は、たと
えば樹脂成形品を融着させて構成した開口部2を有し、
周囲に雄ねじ部を有するこの開口部2の、図ではキャッ
プを外して示す開口3は、多くは、開口部2の先端面に
融着、接着等させたシール材4をもって密閉されてい
る。
【0021】一方、液体注出装置5は、逆止弁6と、こ
の逆止弁6に一体的に形成されて開口部2の雄ねじ部に
螺合する雌めじ部材7と、逆止弁6の反対側に一体的に
形成した折れ曲がり注出ノズル8とを備えてなる。
【0022】ここで逆止弁6は、図2(a)に拡大断面図
で示すように、雌ねじ部材7の内側に連通する入口ポー
ト9を有する下側部材10と、注出ノズル8に連通する
出口ポート11を有する上側部材12とによって区画さ
れるスペース13内に、好ましくは、可撓性およびガス
バリア性にすぐれる円形のダイヤフラム14を配設し、
そしてその上側部材12の出口ポート11と隣接する位
置に、下方側へ突出してダイヤフラム14に当接し、そ
のダイヤフラム14の周縁部分を、入口ポート9の周り
で下側部材10に接触させる当接リブ15を、図2(b)
の上側部材12の底面を示すように、周方向に間隔をお
いて複数設けるとともに、それらの当接リブ間に、ダイ
ヤフラム14の外縁より半径方向外側から半径方向内方
に直線状に延びて出口ポート11に連通する複数本の半
径方向溝16を区画してなる。
【0023】このように構成してなる逆止弁6のダイヤ
フラムは、入口ポート9および出口ポート11のそれぞ
れに作用する圧力が等圧であるときは、図2(a)に示す
ように、当接リブ15に当接するダイヤフラム14の固
有の物性の下で、その周縁部分において入口ポート9の
周りにその全周にわたって接触することで、逆止弁6に
それ本来の機能を十分に発揮させて、出口ポート側から
入口ポート側への、気体および液体の流動を阻止する。
【0024】また、このダイヤフラム14は、出口ポー
ト側に作用する圧力もしくは力が、入口ポート側のそれ
より大きくなった場合には、図3に示すように、それの
全体的な変形下で入口ポート9の周りに完全に密着する
ので、この状態では、ダイヤフラム14より出口ポート
側へ一旦流出した液体の、包装袋1への戻流および、そ
の包装袋1への外気の進入は、ダイヤフラム14をもっ
てより有効に阻止されることになる。
【0025】この一方で、軟質包装袋1の傾動操作等に
より、入口ポート側からダイヤフラム14に作用する圧
力ないしは力が、出口ポート側のそれに勝った場合に
は、そのダイヤフラム14は、図4に示すように、当接
リブ15にその全周にわたって接触して入口ポート9を
完全に開口するので、入口ポート9からスペース13内
へ流入した袋内液体は、ダイヤフラム14の周囲から半
径方向溝16を介して出口ポート11へ流入し、そこか
ら折れ曲がり注出ノズル8を経て外部へ流出することが
できる。
【0026】ところで、逆止弁6のダイヤフラム14
は、可撓性にすぐれるものであることが入口ポート9の
開閉の応答性を高める上で、また、ガスバリア性にすぐ
れるものであることが、袋内液体の酸化その他の変質等
を防ぐ上で好ましく、このことは、たとえば、図5に、
図2(a)の要部を拡大して示すように、ダイヤフラム1
4の周縁部分が、その常態で、入口ポート9の周りに一
定以上の面積で接触する、0.3〜2mm程度の厚さのシリコ
ーンゴム、ビトン(デュポン社登録商標)等の可撓性に
すぐれるゴムもしくはエラストマ基材14aに、ポリエ
ステル、ナイロン、アルミニウム、ガラス等の、たとえ
ば7〜20μm程度の厚みのガスバリア性蒸着膜14bを設
けること、または、それらのいずれかのフィルム、箔等
を積層することをもって実現することができる。
【0027】なお、逆止弁6と一体に構成してなる雌め
じ部材7は、開口部2の周囲の雄ねじ部に気密に螺合す
るねじ部を有し、また好ましくは、その頂壁から下方へ
突出して開口シール材4に突き刺さる、雌ねじ部軸線に
対して偏って位置する爪部17を有する。この爪部17
は、雌ねじ部材7の、開口部2への螺合に当り、雌ねじ
部材7の回転中心の周りに回転しながらシール材4に刺
さり込んで、そのシール材4を円形状に破るべく機能す
る。なお、この爪部17は、シール材4の展張力の消失
後は、それを切断することも、破断することもできなく
なるので、シール材4が爪部17によって切り抜かれて
包装袋1内の落下等することはない。ところで、図では
爪部17を一個だけ設けているも、それを複数個設ける
ことも可能である。
【0028】そして、雌ねじ部材7とは反対側で逆止弁
6に一体的に連結した折れ曲がり注出ノズル8は、出口
ポート11に連通するとともに、逆止弁軸線に対してほ
ぼ直角に折れ曲がる注出流路18を有し、先端開口とし
ての注出口19を有する。
【0029】以上のような液体注出装置は、たとえば、
図1に示すように、被包装物としての液体を充填包装し
た軟質包装袋1を支持フレーム21のベース22上に載
置するとともに、それの開口部2を、二又に分岐され
て、好ましくは、開口部2に弾性的に掛合するフォーク
爪23にて支持し、そして、それの胴部を中間バンド2
4により拘束した包装袋1の起立姿勢の下で、それの開
口部2から図示しないキャップを取り外す一方、開口3
を密封するシール材を剥ぎ取って、またはそのままに、
装置の雌ねじ部材7を、開口部2に螺合させるとともに
嵌め込むことが、軟質包装袋1に気密に取り付けること
ができ、ここで後者の場合には、シール材4は、雌ねじ
部材7に設けた爪部17によって円形状に破られること
になる。
【0030】注出装置をこのようにして取付けた場合に
あって、軟質包装袋1の上部に空気その他の気体が残留
する場合には、その包装袋1を手指により押圧して袋内
圧力を外気のそれより高めることで、ダイヤフラム14
を変形させて袋内気体を外部に排出することが好まし
く、この排出後は、包装袋1に対する押圧力を除去して
軟質包装袋1に、それに固有の弾性復元力によって、元
形状に復する向きの力を発生させることにより、袋内圧
力を、外気のそれより低下させて、ダイヤフラム14
を、図3に示すように、入口ポート9の周りに完全に密
着させることができ、これにより、袋内への外気および
微生物等の進入を確実に防止することができる。
【0031】ここで、袋内液体の注出は、軟質包装袋1
を図6に示すように傾動させて入口ポート9に作用する
液体圧力ないしは重量をもって、逆止弁6のダイヤフラ
ム14を、図4に示すように、当接リブ15にその全周
にわたって接触する姿勢に変形および変位させ、かかる
状態の下で、袋内液体を、ダイヤフラム14の周りに開
口する半径方向溝16から、出口ポート9および注出流
路18を経て注出口19から流下させることにより行う
ことができる。なお、袋内液体のこのような注出は、袋
内液体の減少に伴う包装袋1の体積減少の下にて行われ
ることになるので、袋内容積の減少分を外気の侵入等を
もって補うことは不要であり、袋内液体の、外気および
微生物等との接触は十分に防止されることになる。
【0032】そして液体の注出の停止は、軟質包装袋1
を起立姿勢に復帰させることにより、袋内液体の圧力な
いしは重量の、ダイヤフラム14への作用の停止と同時
に、そのダイヤフラム14に、包装袋1の弾性復元力に
基く袋内負圧を作用させて、ダイヤフラム14を、図3
に示すように、包装袋1の内外圧力差によって入口ポー
ト9の周りに完全に密着させることにより行うことがで
き、これによってもまた、包装袋内への外気、微生物等
の進入は十分に防止されることになる。
【0033】ところで、軟質包装袋1のこのような起立
復帰に際し、出口ポート9から注出流路18内に残留し
た液体がダイヤフラム14上に逆流することもがあって
も、その液体は、ダイヤフラム14の上述したような逆
止作用をアシストするべく機能することになり、それが
入口ポート9から包装袋内へ戻ることはあり得ないの
で、袋内液体は、一旦外気等に接触した液体からも確実
に遮断させれることになる。また、図1、2に示すよう
な折れ曲がり注出流路18を、出口ポート11に連通さ
せた場合には、落下菌、浮遊塵埃等の逆止弁6への進入
もまた有効に防止される。かくしてここでは、袋内液体
は、外気、微生物等との接触から常に確実に保護される
ことになる。
【0034】このような注出装置において、たとえば、
支持フレーム21によって起立姿勢に維持されている軟
質包装袋1が、誤って倒伏等された場合の袋内液体の不
測の流出を防止するためには、袋内液体の不使用時に
は、逆止弁6のダイヤフラム14を入口ポート9の閉止
位置に拘束できるロック手段を設けることが好ましい。
【0035】図7はその一例を示す縦断面図である。こ
れは、注出ノズル8の頂壁8aに貫通して、出口ポート
11を経てダイヤフラム14を入口ポート9の周縁近傍
に押圧するロックロッド25を設けたものであり、図7
(a)に示すものは、ロックロッド25のクリック作動を
可能とするべく、たとえば中空のロッド25の中間部に
弾性変形可能な球状突部25aを設けるとともに、ノズ
ル頂壁8aに、ロッド25の、図示のようなロック姿勢
の下で、その球状突部25aを受容するほぼ球面状の拡
径部8bを設けたものであり、ロッド25はこのロック
姿勢で、ダイヤフラム14を、入口ポート9の少なくと
も周縁近傍に強制的に密着させることができる。また、
このロック機能では、ロッド25のつまみ25bを把持
して、球状突部25aを頂壁8a上へ抜き出すことでロッ
クを解除することができる。
【0036】また、図7(b)は、ロッド25に設けた同
様の球状突部25aを、それの弾性変形下で、好ましくは
拡径部下部の弾性変形と相俟って、拡径部8bから注出
通路18内へ押し込むことで逆止弁6をロックするもの
である。
【0037】そして、図7(c)は、ロックロッド25
を、ロック位置およびロック解除位置のそれぞれに保持
可能とするべく、注出ノズル頂壁8aに、上述したと同
様の二個の拡径部8c,8dを上下に隣接させて設けたも
のである。これによれば、球状突部25aが上部拡径部
8c内にあるときは、ロックは解除された状態にあり、
下部拡径部8d内にあるときはロック状態にある。
【0038】これらのいずれの場合に合っても、球状突
部25a、ひいては、ロックロッド25のクリック作動
を円滑なものとするためには、拡径部近傍部分、とくに
は括れ部を軟質材料にて構成することがの少なくとも一
方が好ましく、図7(c)は、拡径部分8c,8dをも含めて
それらの近傍部分を軟質材料により構成した場合を示
す。
【0039】なお、図示はしないが、ロックロッド25
を吐出ノズル頂壁8aに螺合させ、それの締込みによっ
て逆止弁6のロックを、そして、それを緩めることによ
ってロックの解除をそれぞれもたらすこともできる。
【0040】図8は、液体注出装置の他の実施形態を示
す要部縦断面図である。これはとくに、逆止弁6の上側
部材12の構造に変更を加えたものであって、下側部材
10と上側部材12とで区画されるスペース13内に円
形のダイヤフラム14を配置するとともに、このダイヤ
フラム14を、上側部材12の中央部分から図の下方側
へ突出させて設けた中央突部26に接触させて、その周
縁部分を、図1、2に示すと同様に、入口ポート9の周
りでその全周にわたって下側部材10に接触させ、ま
た、周方向の一個所に、下側部材10と上側部材12と
の間に画成されて、外気に開口する注出口を兼ねる出口
ポート11を設けたものである。
【0041】これによれば、先に述べたような注出ノズ
ル8を設けることが不要となる他、当接リブ15および
半径方向溝16もまた不要となって、装置構造をより簡
単にするとともに、液体の付着凝固のおそれを大きく低
減させることができる。
【0042】この装置では、袋内液体の注出に際し、ダ
イヤフラム14の変形に基いて、入口ポート9からダイ
ヤフラム14の反対側へ流出した液体は、袋1の傾動姿
勢の下で、注出口を兼ねる出口ポート11から直ちに注
出されることになり、注出ノズル8が存在しない分だ
け、注出装置内での液体滞留時間が短かくなる。従っ
て、液体の注出の停止に当っての包装袋1の起立復帰時
にダイヤフラム14の外側に残留することになる液体量
を、極く微量もしくはほぼ零とすることができ、次回の
注出操作によって改めて注出されることになる外気接触
残留液体を有効に取り除くことができる。なお、ここに
示す液体注出装置にもまた、図7に示すロックロッド2
5の如くのロック手段を設け得ることはもちろんであ
る。
【0043】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、袋内液体の繰返しの注出操作に
よっても、逆止弁の作用下で、外気および微生物等の、
包装袋内への進入を十分に防止することができ、また、
ダイヤフラムの外側へ一旦流出した液体の、袋内への戻
流を確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示す要部縦断面図で
ある。
【図2】 液体注出装置の要部拡大図である。
【図3】 入口ポートの完全閉止状態を示す縦断面図で
ある。
【図4】 入口ポートの全閉状態を示す縦断面図であ
る。
【図5】 ダイヤフラムの他の構成を示す縦断面図であ
る。
【図6】 袋内液体の注出状態を示す縦断面図である。
【図7】 ロック機構を例示する縦断面図である。
【図8】 液体注出装置の他の実施形態を示す要部縦断
面図である。
【図9】 従来技術を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 軟質包装袋 2 開口部 3 開口 4 シール材 5 液体注出装置 6 逆止弁 7 雌ねじ部材 8 注出ノズル 8a 頂壁 8b、8c、8d 拡径部 9 入口ポート 10 下側部材 11 出口ポート 12 上側部材 13 スペース 14 ダイヤフラム 15 当接リブ 16 半径方向溝 17 爪部 18 注出流路 19 注出口 21 支持フレーム 22 ベース 23 フォーク爪 24 中間バンド 25 ロッド 25a 球状部分 25b つまみ 26 中央突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E014 PA01 PB03 PC04 PD23 PE17 PF06 3E064 AA01 BA21 BB03 BC08 EA12 EA18 FA04 HM01 HR10 HS04 3H058 AA03 AA13 CA20 CA22 CA23 EE19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟質包装袋の開口に気密に連通されて被
    包装物の注出をもたらす装置であって、 入口ポートおよび出口ポートを有するとともに、これら
    の両ポート間に配置されて入口ポートの開閉を司るダイ
    ヤフラムを有する逆止弁に、軟質包装袋に形成された開
    口部に気密に螺合する雌めじ部材を設け、前記入口ポー
    トを雌ねじ部材の内側に開口させてなる液体注出装置。
  2. 【請求項2】 逆止弁の、出口ポートと隣接する位置
    に、ダイヤフラムに当接してその周縁部分を入口ポート
    の周りに全周にわたって接触させる当接リブおよび、ダ
    イヤフラムの半径方向外側から出口ポートに連通する半
    径方向溝を設けてなる請求項1に記載の液体注出装置。
  3. 【請求項3】 ダイヤフラムを、可撓性にすぐれるとと
    もに、ガスバリア性にすぐれる素材にて構成してなる請
    求項1もしくは2に記載の液体注出装置。
  4. 【請求項4】 ダイヤフラムを、ゴム材料と、合成樹
    脂、金属もしくはガラス材料との複合素材にて構成して
    なる請求項3に記載の液体注出装置。
  5. 【請求項5】 ダイヤフラムを、入口ポートの閉止位置
    に拘束するロック手段を設けてなる請求項1〜4のいず
    れかに記載の液体注出装置。
  6. 【請求項6】 雌ねじ部材に、軟質包装袋の開口を密閉
    するシール材に突き刺さる爪部を設けてなる請求項1〜
    5のいずれかに記載の液体注出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008202644A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Megatorr Corp 逆止弁及び真空ポンプ装置

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