JP2003025212A - バレル研磨機用バレルタンク - Google Patents

バレル研磨機用バレルタンク

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JP2003025212A
JP2003025212A JP2001216751A JP2001216751A JP2003025212A JP 2003025212 A JP2003025212 A JP 2003025212A JP 2001216751 A JP2001216751 A JP 2001216751A JP 2001216751 A JP2001216751 A JP 2001216751A JP 2003025212 A JP2003025212 A JP 2003025212A
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barrel
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JP2001216751A
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Mikio Yamamoto
美紀夫 山本
Hiroyuki Sugie
宏之 杉江
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Hoshizaki Electric Co Ltd
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Hoshizaki Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バレル研磨機用バレルタンクの寿命を長いする
こと。 【解決手段】内側に研磨対象物Aを収納するための収納
空間Sを形成し、収納空間Sを形成するタンク壁部17
は、内側に設けた衝撃緩和層17bと、衝撃緩和層17
bを覆って収納空間Sに面する覆い板24,25を備
え、覆い板24,25は耐磨耗性及び潤滑性が衝撃緩和
層17bより優れていること。衝撃緩和層17bとして
は、軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択され、
覆い板24,25を成形する素材としては、ポリエチレ
ン又はポリアミド合成樹脂等が選択される。覆い板2
4,25は、交換可能に備えられることもある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バレル研磨機に備
えるバレルタンクの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バレル研磨機は、バレルタンクの内側の
収納空間に、工作物又は焼肉用ロストル等の研磨対象物
を、研磨チップや洗浄剤等と共に投入し、バレルタンク
を回転させて研磨対象物の研磨を行うものである。該バ
レルタンクは、横断面形状が円又は多角形の筒部と、筒
部の両端を覆う端板部と、筒部の投入口を開閉する蓋部
とを備え、内側に収納空間を形成してある。これら部材
は、収納空間を形成するタンク壁部を鋼板で構成すると
共に、収納空間に面する箇所にゴム層を内張りしてあ
る。ゴム層は、タンク内壁面に研磨対象物が衝突すると
きの損傷や騒音を抑えるためのものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、焼肉用ロス
トル等のように角部の有る重たい研磨対象物を研磨する
ときには、バレルタンクの回転と共に移動する研磨対象
物の角部がタンクの内壁面に強く衝突するため、内張り
してあるゴム層の磨耗損傷が早くなる。このゴム層の磨
耗損傷を放置して研磨を続行するときには、騒音が大き
くなると共に、タンク壁部を構成する鋼板が著しく変形
したり孔開きが生じ、運転不可能な状態に至ることにな
る。そこで、本発明は、上記問題を解決するために、従
来よりも寿命の長いバレルタンクの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】寿命を長くするために請
求項1記載の本発明が採用した手段は、内側に研磨対象
物を収納するための収納空間を形成し、該収納空間を形
成するタンク壁部の内側に衝撃緩和層を備えたバレル研
磨機用バレルタンクにおいて、前記タンク壁部は、前記
衝撃緩和層を覆って前記収納空間に面する覆い板を備
え、該覆い板は耐磨耗性及び潤滑性が前記衝撃緩和層よ
り優れていることを特徴とするバレル研磨機用バレルタ
ンクである。前記衝撃緩和層としては、軟質のゴム層又
は軟質の合成樹脂層等が選択される。前記覆い板を成形
する素材としては、ポリエチレン又はポリアミド合成樹
脂等が選択される。前記覆い板は、交換可能に備えられ
ることもある。
【0005】請求項1記載の本発明にあっては、タンク
壁部の内壁面を形成する覆い板の耐磨耗性及び潤滑性が
優れているので、研磨対象物が衝突して生じる内壁面の
磨耗損傷が、内壁面をゴム層のみで形成した従来に比べ
て遙に小さくなり、タンク壁部の寿命を長くすることが
可能になると共に、磨耗損傷を受けない衝撃緩和層が衝
突時の衝撃力を緩和するので、タンク全体の振動や騒音
を抑制できる。
【0006】寿命を長くするために請求項2記載の本発
明が採用した手段は、内側に研磨対象物を収納するため
の収納空間を形成したバレル研磨機用バレルタンクにお
いて、前記収納空間を形成するタンク壁部は、二枚の鋼
板で衝撃緩和層を挟んで積層した基本積層部を有する積
層板と、該積層板を覆って前記収納空間に面する耐磨耗
性及び潤滑性に優れた覆い板とを備えたことを特徴とす
るバレル研磨機用バレルタンクである。前記二枚の鋼板
は、一方を硬鋼とし、他方を軟鋼とすることもある。ま
た、前記二枚の鋼板は、クロムモリブデン鋼等の高張力
鋼とすることもある。前記衝撃緩和層としては、ゴム層
又は軟質の合成樹脂層等が選択される。前記覆い板は、
従来の内張りしたゴム層に比べて耐磨耗性及び潤滑性が
優れており、ポリエチレン又はポリアミド樹脂等から成
形される。
【0007】請求項2記載の本発明にあっては、タンク
壁部の内壁面を形成する覆い板の耐磨耗性及び潤滑性が
優れているので、研磨対象物が衝突して生じる内壁面の
磨耗損傷が、内壁面をゴム層のみで形成した従来に比べ
て遙に小さくなり、タンク壁部の寿命を長くすることが
可能になると共に、衝突時の衝撃力を、衝撃緩和層を二
枚の鋼板で挟んだ積層板が吸収するので、タンク全体の
振動や騒音を抑制できる。積層板は、衝突時の衝撃力を
受けると、二枚の鋼板が一時的に弾性変形して弾性歪エ
ネルギーを貯えると共に、放出する弾性歪エネルギーを
衝撃緩和層に吸収させながら、元の状態に復元するた
め、耐衝撃性と形状復元性とに優れている。
【0008】タンク壁部の寿命を更に長くできるように
するために請求項3記載の本発明が採用した手段は、前
記覆い板は、前記積層板に対して交換可能となっている
請求項2記載のバレル研磨機用バレルタンクである。覆
い板の交換は、研磨対象物の投入口を利用するか、また
は、タンクの着脱自在な側壁部を取り外して得た側部の
開口部を利用して、タンク内部へ覆い板を出し入れして
行うようにする。
【0009】請求項3記載の本発明にあっては、バレル
研磨機の長期に亘る運転により覆い板が消耗したときに
は、積層板に損傷を与える事態となる前に、新しい覆い
板と交換してタンク壁部の寿命を延ばすことができる。
【0010】タンクの構造に応じて覆い板の交換が容易
となるようにするために請求項4記載の本発明が採用し
た手段は、前記バレルタンクを構成する基盤部の内側
に、前記覆い板と一体化した前記積層板を交換可能に設
けた請求項2記載のバレル研磨機用バレルタンクであ
る。バレルタンクの基盤部と積層板との接続は、バレル
タンクの基盤部のボルト用孔へ通通するボルトと、この
ボルトに螺合するナットとの組み合わせからなる接合具
を用い、着脱自在にできるようにするとよい。この場
合、積層板にボルトを取着しておく場合と、積層板にナ
ットを取着しておく場合とがある。
【0011】請求項4記載の本発明にあっては、消耗し
た覆い板を新しい覆い板と交換する場合には、消耗した
覆い板と一体となっている積層板を、バレルタンクの基
盤部からタンク外部へ取り出し、新しい覆い板と一体と
なっている積層板と交換する。消耗した覆い板を除去し
て積層板に新しい覆い板を一体化する作業は、覆い板の
交換作業とは別に、タンク外部で行うことができる。
【0012】衝撃緩和の能力を増大させるために請求項
5記載の本発明が採用した手段は前記積層板は、前記基
本積層部の複数を衝撃緩和層を介して積層したものであ
る請求項2,3又は4記載のバレル研磨機用バレルタン
クである。請求項5記載の本発明にあっては、積層板が
二枚以上の鋼板と複数の衝撃緩和層とを備えているた
め、耐衝撃性と形状復元性とが更に優れている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るバレル研磨機
用バレルタンク(以下、「本発明バレルタンク」とい
う)を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0014】(第1の実施の形態)図1乃至図4は本発
明バレルタンクの第1の実施の形態を示すものであっ
て、図1は本発明バレルタンクを備えたバレル研磨機を
示す断面した正面図、図2は同バレル研磨機を示す部分
断面した側面図、図3(A)、(B)はタンク基盤部と
覆い板との接合構造の要部を拡大して示す側面図、図4
は覆い板の交換がタンク側部からできる構造を断面して
示す正面図である。
【0015】本実施の形態に係るバレル研磨機1は、図
1及び図2に示す如く、外ケーシング2と、外ケーシン
グ2の内部に配設した左右の架台3,3と、左右の架台
3,3に軸受具4,4を介して回転自在に配設した本発
明バレルタンク5と、本発明バレルタンク5を回転駆動
する駆動装置6と、本発明バレルタンク5の下方に配置
した回収ホッパー7とを備えている。外ケーシング2
は、固定のカバー部8と、移動自在な開閉蓋9とを備
え、開閉蓋9の開いた開口部を介して本発明バレルタン
ク5へ研磨対象物Aや研磨チップ等を投入できるように
してある。
【0016】前記駆動装置6は、外ケーシング2の下方
の架台10に固定した減速機付きの可変速モータ11
と、可変速モータ11の出力軸11a及び本発明バレル
タンク5の支持軸12に取着したプーリ13,14と、
両プーリ13,14に張架した伝動ベルト15とを備
え、可変速モータ11を調節することで本発明バレルタ
ンク5を最適な回転速度で駆動するようにしてある。回
収ホッパー7は、研磨の終了した発明バレルタンク5か
ら排出した研磨対象物Aや研磨チップ等を回収するもの
であり、必要に応じて排水ホース16を延設し、洗浄液
を回収できるようにしてある。
【0017】前記本発明バレルタンク5は、横断面が多
角形又は円形(図示略)の筒状で水平な周壁部18と、
周壁部18の左右両側に接合した側壁部19,19と、
各側壁部19の中心に接合した水平な支持軸12,12
と、周壁部18に開口した投入口21を覆う着脱自在な
蓋20と、閉じた蓋20を固定するロック装置22とを
備えている。本発明バレルタンク5は、蓋20で覆われ
ていない投入口21から収納空間Sへ研磨対象物Aと共
に研磨チップ等が投入された後に、投入口21を蓋20
で覆うと共に、蓋20をロック装置22で固定して回転
駆動することで研磨対象物Aを研磨するように構成して
ある。
【0018】前記本発明バレルタンク5は、周壁部1
8、側壁部19,19及び閉じた蓋20からなるタンク
壁部17の内部に収納空間Sを形成してある。タンク壁
部17は、図3に示す如く、厚みが6mm程度の鋼板か
ら剛体に成形された外側の基盤部17aと、厚みが12
mm程度の軟質のゴム又は軟質の合成樹脂等から成形さ
れた内側の衝撃緩和層17bと、衝撃緩和層17bを覆
って収納空間Sに面するように更に内側に設けた板厚み
が5〜15mm程度の複数枚の覆い板23,24,25
(図1〜3参照)とを備えている。覆い板23は周壁部
18に備えられるものであり、覆い板24は左右の各側
壁部19に備えられるものであり、覆い板25は蓋20
(図3参照)に備えられるものである。タンク壁部17
は、外側の基盤部17aに中間の衝撃緩和層17bを密
着接合すると共に、覆い板23,24,25を、衝撃緩
和層17bに密着して取り付けた状態から分離して交換
できるようにしてある。覆い板23,24,25は、耐
磨耗性及び潤滑性が衝撃緩和層17bより優れているポ
リエチレン又はポリアミド樹脂等から成形されている。
【0019】前記衝撃緩和層17bに覆い板23,2
4,25を密着させて取付ける構造としては、図3
(A)に示す如く、覆い板23,24,25を接合用ボ
ルト26の頭部26aが埋め込まれた状態に成形し、基
盤部17a及び衝撃緩和層17bに穿設したボルト挿通
孔27にボルト26を挿通し、タンク外側からボルト2
6にシールパッキン29を介してナット28を螺着する
ものと、同図(B)に示す如く、覆い板23,24,2
5の裏面に不織布等からなる接着促進シート30を熱溶
着等で予め接合し、衝撃緩和層17bの表面に接着剤で
接合するものとがある。なお、覆い板23,24,25
は、衝撃緩和層17bの表面に接着剤で直に接合できる
場合には、接着促進シート30は不要である。接着剤と
しては、剥離の容易なホットメルト等が選択される。
【0020】磨耗損傷して消耗した覆い板23,24を
新しい覆い板23,24と交換する方法としては、タン
ク壁部17に開口した投入口21を潜り抜けるようにし
て、覆い板23,24の出し入れを行う。各覆い板2
3,24は、投入口21を通過できる大きさに、複数の
小片に分割されることもある。別態様の交換方法として
は、図4に示す如く、タンク壁部17の周壁部18に側
壁部19を取り付けるボルト・ナット31を螺脱して、
周壁部18から側壁部19を取り外して形成した側部の
開口部を利用して、タンク内部へ覆い板23,24を出
し入れして行う。蓋20の覆い板25を新しい覆い板2
5と交換する場合には、蓋20の全体を取り外して行
う。
【0021】前述の如く、本発明バレルタンク5は、タ
ンク壁部17の内面を形成する覆い板23,24,25
に研磨対象物Aが衝突しても、覆い板23,24,25
の優れた耐磨耗性及び潤滑性により、覆い板23,2
4,25に生じる磨耗損傷を、内壁面がゴム層のみから
なる従来のバレルタンクに比べて遙に小さくできる。そ
の結果、本発明バレルタンク5は、タンク壁部17の寿
命を長くすることが可能になると共に、衝突時の衝撃力
を、衝撃緩和層17bが緩和するので、タンク全体の振
動や騒音を抑制できる。
【0022】更に、本実施の形態に係る本発明バレルタ
ンク5は、バレル研磨機1の長期に亘る運転により覆い
板23,24,25が消耗したときには、衝撃緩和層1
7bに損傷を与える事態となる前に、新しい覆い板2
3,24,25と交換してタンク壁部17の寿命を延ば
すことができる。
【0023】(第2の実施の形態)図5は本発明バレル
タンクの第2の実施の形態を示すものであって、タンク
壁部の積層部を拡大して断面したものである。本実施の
形態に係る本発明バレルタンク35が前記第1の実施の
形態に係る本発明バレルタンク5(図1〜4参照)と大
きく相違する点は、周壁部18、側壁部19,19及び
閉じた蓋20を形成するタンク壁部36を、同図(A)
に示す如く、中間の衝撃緩和層37cを二枚の鋼板37
a,37bで挟んで積層した基本積層部37を有する積
層板38と、積層板38を覆って収納空間Sに面する覆
い板23,24,25と、で形成したことであり、この
相違点以外の構成は、前記第1の実施の形態と実質的に
同一である。
【0024】前記二枚の鋼板37a,37bは、板厚み
が0.5〜1.0mm程度のものであって、一方を硬鋼
とし、他方を軟鋼とすることもある。また、二枚の鋼板
37a,37bは、クロムモリブデン鋼等の高張力鋼と
することもある。殊に、クロムモリブデン鋼としたとき
には、靱性があり、引張強さが高いため、衝撃に耐える
と共に、衝撃時の応力を分散できる。前記衝撃緩和層3
7cとしては、衝撃の吸収を図るために、層厚みが2〜
3mm程度の軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選
択される。覆い板23,24,25は、前記第1の実施
の形態と同様のものであって、ポリエチレン又はポリア
ミド樹脂等から板厚みが5〜15mm程度に成形され、
耐磨耗性及び潤滑性が従来のバレルタンクの内壁面を形
成するゴム層や前記衝撃緩和層37cよりも優れてい
る。
【0025】前記覆い板23,24,25は、タンク壁
部36を構成する積層板38に対して、交換可能な状態
で密着させるように取付けられる。この取付け構造は、
前記第1の実施の形態の場合と同様に、覆い板23,2
4,25の各裏面に不織布等からなる接着促進シート
(図示略)が熱溶着等で予め接合され、積層板38の表
面に衝撃緩和層39を介し又は介することなく接着剤で
接合する。また、別態様の取付け方法としては、図3
(A)に示す場合と同様に、覆い板23,24,25を
接合用ボルト26の頭部26aが埋め込まれた状態で成
形し、積層板38に穿設したボルト挿通孔にボルト26
を挿通し、タンク外側からボルト26にシールパッキン
29を介してナット28を螺着して行う。
【0026】本実施の形態に係る本発明バレルタンク
は、タンク壁部36の内面を形成する覆い板23,2
4,25に研磨対象物が衝突しても、覆い板23,2
4,25の優れた耐磨耗性及び潤滑性とにより、覆い板
23,24,25に生じる磨耗損傷を、内壁面がゴム層
のみからなる従来のバレルタンクに比べて遙に小さくで
きるため、タンク壁部の寿命を長くすることが可能にな
ると共に、衝突時の衝撃力を、衝撃緩和層を二枚の鋼板
で挟んだ積層板38が吸収するので、タンク全体の振動
や騒音を抑制できる。積層板38は、衝突時の衝撃力を
受けると、二枚の鋼板37a,37bが一時的に弾性変
形して弾性歪エネルギーを貯えると共に、放出する弾性
歪エネルギーを衝撃緩和層37cに吸収させながら、元
の状態に復元するため、耐衝撃性と形状復元性とに優
れ、騒音を抑制できる。殊に、二枚の鋼板37a,37
bにクロムモリブデン鋼等の高張力鋼を用いたときに
は、耐衝撃性と形状復元性の向上が図れる。
【0027】なお、前記積層板38は、同図(B)に示
す如く、非常に重たい研磨対象物Aに対処するために、
前記基本積層部37の複数を衝撃緩和層39を介して積
層したもとすることもある。この衝撃緩和層39は、衝
撃緩和層37cと同様に、層厚みが2〜3mm程度の軟
質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択される。基本
積層部37の複数を衝撃緩和層39を介して積層した場
合には、積層板38が二枚以上の鋼板37a,37bと
複数の衝撃緩和層37cとを備えているため、耐衝撃性
及び形状復元性が更に優れている。
【0028】(第3の実施の形態)図6及び図7は本発
明バレルタンクの第3の実施の形態を示すものであっ
て、図6(A)は本発明バレルタンクを中間省略した平
面図、同図(B)は横断面した側面図、図7(A)は積
層板と覆い板とが一体化したライナー組を示す平面図、
同図(B)は断面した正面図である。
【0029】前記本発明バレルタンク45は、周壁部1
8,側壁部19,19及び閉じた蓋20からなるタンク
壁部17の内部に収納空間Sを形成してある。タンク壁
部17は、厚みが6mm程度の鋼板から剛性体に成形さ
れた外側の基盤部17aと、基盤部17aの内側に交換
可能に配設して収納空間Sに面する複数のライナー組4
7,48,49とを備えている。本発明バレルタンク4
5は、前記第1の実施の形態と同様に、バレル研磨機に
備えられる。
【0030】前記周壁部18に配設されるライナー組4
7は、前記第2の実施の形態で用いられる積層板38
と、覆い板23とを一体化したものである。この積層板
38は、中間の衝撃緩和層37cを二枚の鋼板37a,
37bで挟んで積層した基本積層部37を有している。
二枚の鋼板37a,37bは、クロムモリブデン鋼等の
高張力鋼とすることもある。殊に、鋼板37aをクロム
モリブデン鋼としたときには、靱性があり、引張強さが
高いため、衝撃に耐えると共に、衝撃時の応力を分散で
きる。衝撃緩和層37cとしては、衝撃の吸収を図るた
めに、層厚みが5〜8mm程度の軟質のゴム層又は軟質
の合成樹脂層等が選択される。前記各側壁部19に配設
されるライナー組48は、積層板38と、覆い板24と
を一体化したものである。前記蓋20に配設されるライ
ナー組49は、積層板38と、覆い板25とを一体化し
たものである。積層板38と覆い板23(24,25)
との一体化は、積層板38と覆い板23(24,25)
との間に、層厚みが1〜2mm程度の軟質のゴム層又は
軟質の合成樹脂層等からなる衝撃緩和層50を介在さ
せ、この状態で三者を加熱圧着して接合して行われる。
【0031】本発明バレルタンク45の基盤部17aと
ライナー組47,48,49の各積層板38との接続
は、積層板38を接合用ボルト26の頭部26aが埋め
込まれた状態に成形し、基盤部46aに穿設したボルト
挿通孔27にボルト26を挿通し、タンク外側からボル
ト26にシールパッキン29を介してナット28を螺着
して行う。ボルト26は、積層板38を構成する鋼板3
7bに溶接しておくこともある。なお、基盤部17aと
ライナー組47,48,49との接続方法の別態様とし
ては、図示は省略したが、ライナー組47,48,49
の各積層板38にナット28を埋設し、タンク外部から
ボルト挿通孔27にシールパッキンを介して挿通したボ
ルト26を、ナット28に螺着して行うことも可能であ
る。
【0032】消耗した覆い板23,24,25を新しい
覆い板23,24,25と交換する場合には、消耗した
覆い板23(24,25)と積層板38とが一体となっ
ているライナー組47,48,49を、バレルタンクの
基盤部17aから外してタンク外部へ取り出し、新しい
覆い板23(24,25)を備えたライナー組47,4
8,49と交換する。消耗した覆い板23(24,2
5)を除去して積層板38に新しい覆い板23(24,
25)を一体化する作業は、タンク外部で行うことがで
きる。
【0033】前述の如く、本発明バレルタンク45は、
タンク壁部17の内面を形成する覆い板23,24,2
5に研磨対象物が衝突しても、覆い板23,24,25
の優れた耐磨耗性及び潤滑性により、覆い板23,2
4,25に生じる磨耗損傷が、内壁面がゴム層のみから
なる従来のバレルタンクに比べて遙に小さくできるた
め、タンク壁部の寿命を長くすることが可能になると共
に、衝突時の衝撃力を、衝撃緩和層を二枚の鋼板で挟ん
だ積層板38が吸収するので、タンク全体の振動や騒音
を抑制できる。積層板38は、衝突時の衝撃力を受ける
と、二枚の鋼板37a,37bが一時的に弾性変形して
弾性歪エネルギーを貯えると共に、放出する弾性歪エネ
ルギーを衝撃緩和層37cに吸収させながら、元の状態
に復元するため、耐衝撃性及び形状復元性に優れ、騒音
を抑制できる。
【0034】なお、前記積層板38は、同図(B)に示
す如く、非常に重たい研磨対象物Aに対処するために、
前記基本積層部37の複数を衝撃緩和層39(図5
(B)参照)を介して積層したものを用いることも可能
である。この場合には、積層板38が二枚以上の鋼板3
7a,37bと複数の衝撃緩和層37cとを備えている
ため、耐衝撃性及び形状復元性が更に優れていると共
に、騒音の抑制も優れている。
【0035】
【発明の効果】請求項1及び2記載の本発明バレルタン
クは、覆い板に生じる磨耗損傷を、内面がゴム層のみの
従来に比べて遙に小さくできるため、タンク壁部の寿命
を長くすることが可能になるため、タンク全体の振動や
騒音を抑制できるバレル研磨機の寿命を長くすることが
できる。請求項2記載の本発明バレルタンクは、積層板
が耐衝撃性と形状復元性とに優れているため、重量のあ
る研磨対象物を投入して研磨しても、変形することなく
運転できる。
【0036】請求項3及び4記載の本発明バレルタンク
は、消耗した覆い板を新しい覆い板と交換してタンク壁
部の寿命を更に長くできる。請求項4記載の本発明バレ
ルタンクは、消耗した覆い板と一体となっている積層板
をタンク外部へ取り出し、新しい覆い板と一体となって
いる積層板と交換できるため、覆い板の交換が容易とな
る。
【0037】請求項5記載の本発明バレルタンクは、積
層板が二枚以上の鋼板と複数の衝撃緩和層とを備えて耐
衝撃性と形状復元性とを更に向上させているため、重量
のある研磨対象物を投入して研磨しても、変形すること
なく運転できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明バレルタンクの第1の実施の形態を示す
ものであって、本発明バレルタンクを備えたバレル研磨
機を示す断面した正面図である。
【図2】同実施の形態を示すものであって、同バレル研
磨機を示す部分断面した側面図である。
【図3】同実施の形態を示すものであって、タンク基盤
部と覆い板との接合構造の要部を拡大して示す側面図で
ある。
【図4】同実施の形態を示すものであって、覆い板の交
換がタンク側部からできる構造を断面して示す正面図で
ある。
【図5】本発明バレルタンクの第2の実施の形態を示す
ものであって、タンク壁部の断面を拡大したものであ
る。
【図6】本発明バレルタンクの第3の実施の形態を示す
ものであって、同図(A)は本発明バレルタンクの中間
省略して部分断面した平面図、同図(B)は横断面した
側面図である。
【図7】同実施の形態を示すものであって、同図(A)
は積層板と覆い板とが一体化したライナー組を示す平面
図、同図(B)はライナー組を断面した正面図である。
【符号の説明】
A…研磨対象物、S…収納空間、17(36)…タンク
壁部、17a…基盤部、17b…衝撃緩和層、24,2
5…覆い板、37…基本積層部、38…積層板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側に研磨対象物を収納するための収納空
    間を形成し、該収納空間を形成するタンク壁部の内側に
    衝撃緩和層を備えたバレル研磨機用バレルタンクにおい
    て、前記タンク壁部は、前記衝撃緩和層を覆って前記収
    納空間に面する覆い板を備え、該覆い板は耐磨耗性及び
    潤滑性が前記衝撃緩和層より優れていることを特徴とす
    るバレル研磨機用バレルタンク。
  2. 【請求項2】内側に研磨対象物を収納するための収納空
    間を形成したバレル研磨機用バレルタンクにおいて、前
    記収納空間を形成するタンク壁部は、二枚の鋼板で衝撃
    緩和層を挟んで積層した基本積層部を有する積層板と、
    該積層板を覆って前記収納空間に面する耐磨耗性及び潤
    滑性に優れた覆い板とを備えたことを特徴とするバレル
    研磨機用バレルタンク。
  3. 【請求項3】前記覆い板は、前記積層板に対して交換可
    能となっている請求項2記載のバレル研磨機用バレルタ
    ンク。
  4. 【請求項4】前記バレルタンクを構成する基盤部の内側
    に、前記覆い板と一体化した前記積層板を交換可能に設
    けた請求項2記載のバレル研磨機用バレルタンク。
  5. 【請求項5】前記積層板は、前記基本積層部の複数を衝
    撃緩和層を介して積層したものである請求項2,3又は
    4記載のバレル研磨機用バレルタンク。
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