JP2003024865A - フィルム基板の湿式処理方法及び湿式処理装置 - Google Patents

フィルム基板の湿式処理方法及び湿式処理装置

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JP2003024865A
JP2003024865A JP2001211312A JP2001211312A JP2003024865A JP 2003024865 A JP2003024865 A JP 2003024865A JP 2001211312 A JP2001211312 A JP 2001211312A JP 2001211312 A JP2001211312 A JP 2001211312A JP 2003024865 A JP2003024865 A JP 2003024865A
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liquid
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wet processing
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Akira Matsuoka
顕 松岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カットされたフィルム基板や長尺のフィルム
基板に対して簡単な操作で現像やリンス等の湿式処理を
可能とする湿式処理方法及び湿式処理装置を得る。 【解決手段】 液体を通過させるための複数の貫通孔を
有する支持板60上に、フィルム基板71を固定するこ
となく載置した状態で、処理液シャワー部56、リンス
シャワー部58を通過させる。リンスシャワー部58に
おいては、ノズル59a,59bによってフィルム基板
71の上方及び下方からリンス液をオフセットされた位
置に噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム基板の湿
式処理方法及び湿式処理装置、特に、液晶表示素子を構
成するフィルム基板上に所定形状の導電体層を形成する
際の湿式処理方法及び湿式処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】近年、液晶表示素子など表示装置
は軽量化の要求が高まっており、樹脂などの軽くて薄い
フィルム基板を用いた液晶表示素子が注目されている。
【0003】図8,9にこの種の液晶表示素子を模式的
に示す。この液晶表示素子10は、一対の透明フィルム
基板12,14間に液晶20とスペーサ24を挟持した
ものであり、液晶20はシール材22によって封止され
ている。フィルム基板12,14の対向面には透明電極
16,18(ITOが好適に使用される)が微小な間隔
で帯状にかつ互いに直交する方向に形成されており、さ
らに、絶縁膜26,28が形成されている。なお、絶縁
膜26,28上には図示しないが配向膜が形成されてい
ることもある。
【0004】この液晶表示素子10の製造工程におい
て、フィルム基板12,14上に電極16,18を所定
の形状に形成するには、通常、フォトリソグラフィ法に
よっている。即ち、まず、フィルム基板上にスパッタリ
ングなどでITOの電極膜を形成し、基板を洗浄する。
次に、電極膜上にスピンコータなどを用いてフォトレジ
ストを均一な厚みに塗布し、該フォトレジスト上に電極
パターンに対応したマスクを被せ、露光を行う。続い
て、マスクを取り外した後、現像液で可溶性の部分を溶
解除去する。次に、再び基板を洗浄し、ウエットエッチ
ング法又はドライエッチング法でフォトレジストから露
出した電極膜を除去する。そして、不要になったフォト
レジストを除去し、さらに基板を洗浄する。
【0005】液晶表示素子の製造工程には、前記電極形
成工程を始め多くの湿式処理工程が含まれている。湿式
処理工程では、所定寸法にカットされた複数のフィルム
基板を連続的に処理するため、フィルム基板をローラ上
で搬送しながら、上方から基板に対して液体(現像液、
エッチング液、洗浄液、純水等)を噴射するのが一般的
である。
【0006】ところで、フィルム基板を単独で製造ライ
ンに流すと、フィルム基板が搬送ローラ等に巻き込まれ
たり、折れ曲がるおそれを有している。フィルム基板が
ローラに巻き込まれたり折れ曲がったりすると、透明電
極が破損してしまうという問題点がある。そこで、本発
明者らはフィルム基板を額縁状の保持具に固定した状態
で製造ラインに流すことを検討した。
【0007】しかし、フィルム基板は柔軟であるために
保持具に固定する作業が繁雑であり、固定するための機
構が複雑となり、製造上のコストアップや種々のトラブ
ルの原因となることが判明した。また、フィルム基板を
カットすることなくロール状に巻回された状態から引き
出して長尺のままで製造ラインに流す場合には、たとえ
好ましい額縁状の保持具が得られたとしても、それを使
用することはできない。
【0008】そこで、本発明の目的は、カットされたフ
ィルム基板や長尺のフィルム基板に対して簡単な操作で
湿式処理を可能とする湿式処理方法及び湿式処理装置を
提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、前記目的に加えて、
良好な湿式処理が可能な湿式処理方法及び湿式処理装置
を提供することにある。
【0010】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係るフィルム基板の湿式処理方法は、液体
を通過させるための複数の貫通部分を有する支持体上
に、少なくとも1面に導電体層が形成されたフィルム基
板を固定することなく載置した状態で、該フィルム基板
に液体を付与する液付与領域を通過させることを特徴と
する。
【0011】本発明に係る処理方法において、フィルム
基板は支持体上に載置された状態で液付与領域を通過
し、このとき液体はフィルム基板の上方あるいは下方か
ら噴射され、下方から噴射された液体は支持体に形成さ
れた複数の貫通部分を通じてフィルム基板の下面に付与
される。フィルム基板は支持体上に固定することなく載
置しただけであり、固定手段を別途設ける必要はなく、
支持体上へフィルム基板を配する処理は極めて簡単であ
り、液体による湿式状態よってフィルム基板が支持体上
で位置ずれを生じる可能性は低く、貫通部分の存在によ
ってフィルム基板の上下面共に良好に湿式処理すること
ができる。また、支持体からフィルム基板を取り外す作
業も簡単である。
【0012】なお、貫通部分とは、支持体に形成された
複数の円形、楕円形、四角形等の孔、複数の平行した長
孔、網目状部分などであり、その合計開口率はフィルム
基板を載置する部分の20%以上であることが好まし
い。また、湿式処理とは、フィルム基板の洗浄、その上
に形成される電極の現像、エッチング、剥離、すすぎ等
の液体をフィルム基板に接触させる工程を含む各種工程
であり、透明電極の形成時のみでなく、例えば、配向膜
や絶縁膜などの各種薄膜の形成時における洗浄やすすぎ
など、フィルム基板に対する他の様々な処理における湿
式処理を含む。
【0013】本発明に係る処理方法においては、所定寸
法にカットされたフィルム基板あるいは長尺のフィルム
基板のいずれでも処理することができる。カットフィル
ム基板に対しては、複数の貫通部分を有する板状の支持
体を使用すればよい。この板状支持体上にカットフィル
ム基板を載置した状態でローラ等で搬送し、液付与領域
を通過させる。長尺フィルム基板に対しては、複数の貫
通部分を有するベルトを無端状に張り渡し、その上面に
長尺フィルム基板を載置すればよい。無端状ベルトに対
してはカットフィルム基板を載置して搬送することも可
能である。
【0014】本発明に係る処理方法において、前記液付
与領域では、フィルム基板の上方及び下方から液体を噴
射するようにしてもよい。この場合、上方及び下方から
液体をオフセットされた位置に噴射することが好まし
い。支持体上に載置されただけのフィルム基板は下方か
ら噴射された液体によって若干持ち上げられて支持体と
の間に隙間ができ、フィルム基板の下面に満遍なく液体
が付与される。フィルム基板が部分的に持ち上げられた
としても、その近傍は上方から噴射される液体によって
押圧されるため、フィルム基板が支持体上で位置ずれを
生じにくい。
【0015】また、フィルム基板を支持体上に載置する
前に、支持体の支持面又はフィルム基板の支持体対向面
の少なくとも一方を濡らしておくことが好ましく、液付
与領域に搬送される前に支持体に対するフィルム基板の
密着性を確保しておくことができる。
【0016】本発明に係るフィルム基板の湿式処理装置
は、液体を通過させるための複数の貫通部分を有し、フ
ィルム基板を固定することなく載置するための支持体
と、この支持体上にフィルム基板を載置した状態で、該
フィルム基板に液体を付与するための液付与手段とを備
えたことを特徴とする。
【0017】以上の構成からなる湿式処理装置を使用す
れば、フィルム基板を簡単な取扱いで湿式処理すること
ができる。この湿式処理装置において、支持体の貫通部
分は、その合計開口率がフィルム基板の載置部分の20
%以上であることが好ましい。支持体は複数の貫通部分
を有する板状体であってもよく、また、複数の貫通部分
を有し、無端状に張り渡されたベルト状体であってもよ
い。
【0018】さらに、本発明に係る湿式処理装置は、フ
ィルム基板を支持体上に載置する前に、支持体の支持面
に液体を付与する前液付与手段を備えることが好まし
い。また、液付与手段は、フィルム基板の上方及び下方
から液体を付与する噴射ノズルを有していてもよい。こ
の噴射ノズルは上方及び下方に互いにオフセットされた
位置に配置されていることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るフィルム基板
の湿式処理方法及び湿式処理装置の実施形態について、
添付図面を参照して説明する。
【0020】(第1実施形態、図1〜5参照)図1は本
発明に係る湿式処理装置の第1実施形態の全体構成を示
す。この湿式処理装置30は、処理槽31(前処理槽3
2、本処理槽33、リンス槽34とで構成されている)
の内部に複数の搬送ローラ45を設置して支持板60を
矢印A方向に搬送するようにしたもので、入口側(図1
の左側)には給送ローラ44、出口側(図1の右側)に
は排出ローラ47がそれぞれ設置されている。また、本
処理槽33とリンス槽34の仕切り部には液切りローラ
46が設置されている。
【0021】支持板60は、所定寸法にカットされたフ
ィルム基板71をその上面に載せて搬送するためのもの
で、給送ローラ44から処理槽31に導入され、搬送ロ
ーラ45上を矢印A方向に搬送され、排出ローラ47か
ら外部に排出される。なお、支持板60の構成、形状等
については後述する。
【0022】前処理槽32には前シャワー部51と基板
載置部53が設けられている。前シャワー部51には、
搬送ローラ45の上方に、複数の前処理液噴射ノズル5
2が搬送方向Aと直交する方向に並設されている。基板
載置部53には、搬送ローラ45の上方に、基板載置機
構54が設けられている。基板載置機構54は図示しな
い収納スペースに収納されたフィルム基板の束から吸着
盤55でフィルム基板71を1枚ずつ吸着保持し、該フ
ィルム基板71を搬送ローラ45上の支持板60上に供
給する。
【0023】本処理槽33には、搬送ローラ45の上方
に、処理液シャワー部56が設置されており、複数の処
理液噴射ノズル57が搬送方向Aと直交する方向に複数
列設置されている。
【0024】リンス槽34には、搬送ローラ45の上方
及び下方に、リンスシャワー部58が設置されており、
複数のリンス液噴射ノズル59a,59bが搬送方向A
と直交する方向に複数列設置されている。リンス液とし
ては例えば純水を用いることができる。
【0025】ここで、支持板60について説明する。支
持板60は、使用する薬品に耐性があり、フィルム基板
より剛性のあるものであればどのような材質でもよく、
例えば、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル
樹脂などが挙げられる。この支持板60は、液体を通過
させるための複数の貫通部分を形成したもので、フィル
ム基板71を固定することなく単に載置した状態で支持
する。貫通部分とは、具体的には、図2(A)に示す複
数の孔61(円形を示すが、楕円形、四角形等任意であ
る)、図2(B)に示す複数の平行した長孔62、図2
(C)に示す網目63である。好適には、フィルム基板
71の処理対象面とは反対側の面を支持板60に面する
ように載置する。
【0026】これらの貫通部分61,62,63は、下
方から液体が噴射されたとき、支持板60上に載置され
たフィルム基板71の下面に液体を付与する機能を有し
ている。また、フィルム基板71の近傍に滞留する液を
これらの貫通部分を介して下方に逃がす機能も有してい
る。貫通部分の形状は任意であるが、液体の付与を効果
的に行うために合計開口率はフィルム基板71の載置部
分に対して少なくとも20%以上であることが好まし
い。孔61の大きさは、円形であれば直径10mm以
下、四角形であれば1辺が10mm以下、長孔62は幅
10mm以下、網目63は10mm角以下であることが
好ましい。貫通部分がこれらの数値を超えると、液体の
噴射圧によって貫通部分のエッジにクラックが生じるお
それがある。
【0027】支持板60上に載置されたフィルム基板7
1に対してシャワーが施されているイメージを図3に示
す。図3は上方からシャワーされている状態を示し、リ
ンス槽34内にあっては下方からもシャワーされる。シ
ャワーの圧力に関しては、0.3MPa未満に設定する
ことが望ましい。これ以上の圧力になると、フィルム基
板71に傷を生じたり、フィルム基板71が支持板60
から外れるおそれがある。なお、リンス槽34内でのシ
ャワーについては後に詳述する。
【0028】図5は湿式処理装置30の制御部40を示
す。この制御部40はCPU41を中心として構成さ
れ、CPU41は前記給送ローラ44、搬送ローラ4
5、液切りローラ46及び排出ローラ47を制御する。
さらに、CPU41は前記前シャワー部51、基板載置
部53、処理液シャワー部56、リンスシャワー部58
及びその他の機器を制御する。
【0029】次に、以上の構成からなる湿式処理装置3
0による湿式処理について説明する。
【0030】支持板60は給送ローラ44から前シャワ
ー部51に導入され、ノズル52によって前処理液シャ
ワー(例えば、純水シャワー)をかけられる。この前処
理液シャワーは支持板60を濡らしてフィルム基板71
との密着性を高めることを主たる目的とする。
【0031】次に、基板載置機構54によって1枚のフ
ィルム基板71を支持体60上に載置する。フィルム基
板71は支持板60と共に処理液シャワー部56に搬送
され、ここで、ノズル57から処理液がかけられる。処
理液とは、処理の種類に応じて、現像液、エッチング
液、剥離液等である。
【0032】次に、フィルム基板71はリンスシャワー
部58に搬送され、ここで上下のノズル59a,59b
からリンス液(例えば、純水)をかけられる。このリン
スシャワー部58において、上方のノズル59aと下方
のノズル59bとは、図4に示すように、互いにオフセ
ットされた位置に配置されている。即ち、搬送方向Aに
対して千鳥状に配置されている。
【0033】ノズル59a,59bからはフィルム基板
71に対してリンス液がオフセットされた位置に噴射さ
れる。支持板60上に載置されただけのフィルム基板7
1は下方からの噴射圧によって若干持ち上げられて支持
板60との間に隙間ができ、フィルム基板71の下面に
満遍なくリンス液が付与される。フィルム基板71が部
分的に持ち上げられたとしても、その近傍はノズル59
aからの噴射圧によって押圧されるため、フィルム基板
71が支持板60上で位置ずれを生じにくい。
【0034】その後、フィルム基板71は支持板60と
共に排出ローラ47から装置外に排出される。その後、
フィルム基板71は支持板60から分離され、適宜乾燥
などの処理を施して次工程に備える。支持板60は適宜
のタイミングで再度給送ローラ44によって処理槽31
に導入されてもよい。
【0035】処理液や、前処理液、リンス液として目的
とする処理に最適な液体を使用した複数の処理槽を用意
しておき、複数の処理を実行してもよい。同じ処理槽
を、処理液、前処理液、リンス液を適宜代えて繰り返し
使用することで複数の処理を実行してもよい。
【0036】(実験例1)ここで、本発明者らが前記湿
式処理装置30を用いて行った実験例について説明す
る。
【0037】ITOの透明電極膜を全面に形成したフィ
ルム基板71(幅300mm、長さ400mm、厚さ1
00μm)に、スピンコーターでフォトレジストを塗布
し、100℃のオーブンを通過させて乾燥させた。電極
膜上に電極パターンを形成したフォトマスクを乗せて紫
外線を照射し、フォトレジストを露光した。そして、現
像、エッチング、剥離の各工程を前記湿式処理装置30
を用いて処理した。
【0038】処理液シャワー部56から噴射される処理
液は、各工程ごとに、現像液、エッチング液、剥離液を
使用した。支持板60としては、直径5mmの円形孔を
60%の開口率で等ピッチに形成したものを使用した。
各工程において、処理対象面を上側に向けてフィルム基
板を支持板上に載置するようにした。
【0039】支持板60にはフィルム基板71が載置さ
れる前にノズル52から純水による前シャワーがかけら
れるため、フィルム基板71の支持板60に対する密着
性が良好で、次工程でフィルム基板71の位置ずれは生
じなかった。また、リンスシャワー部58では上下方向
から互いにオフセットされた位置に純水が噴射されるた
め、フィルム基板71の下面にも純水が回り込み、十分
に効果的なリンスを行うことができた。
【0040】(第2実施形態、図6,7参照)図6は本
発明に係る湿式処理装置の第2実施形態の全体構成を示
す。この湿式処理装置130は、カットフィルム基板だ
けでなく長尺フィルム基板72をも湿式処理できるよう
にしたもので、前記第1実施形態の支持板60に代え
て、複数の貫通部分を有する支持ベルト160を無端状
に張り渡し、フィルム基板72を支持して搬送する。
【0041】詳しくは、この湿式処理装置130は、処
理槽131(循環槽132、本処理槽133、リンス槽
134とで構成されている)の内部に複数のローラ14
5に支持された支持ベルト160を無端状に張り渡た
し、長尺フィルム基板72を矢印A方向に搬送するよう
にしたもので、入口側(図6の左側)には給送ローラ1
44a,144b、出口側(図6の右側)には排出ロー
ラ147a,147bがそれぞれ設置されている。ま
た、本処理槽133とリンス槽134の仕切り部には液
切りローラ146が設置されている。
【0042】支持ベルト160は、前記支持板60と同
様の、液体を通過させる貫通部分を有しており、複数の
ローラ145の少なくとも一つから回転駆動力を伝達さ
れ、時計回り方向に回転駆動される。長尺フィルム基板
72は、給送ローラ144aから処理槽131に導入さ
れ、支持ベルト160上を矢印A方向に搬送され、排出
ローラ147bから外部に排出される。
【0043】本処理槽133には、支持ベルト160の
上方に、処理液シャワー部156が設置されており、複
数の処理液噴射ノズル157が搬送方向Aと直交する方
向に複数列設置されている。
【0044】リンス槽134には、支持ベルト160の
上方及び下方に、リンスシャワー部158が設置されて
おり、複数のリンス液噴射ノズル159a,159bが
搬送方向Aと直交する方向に複数列設置されている。ま
た、リンス槽134内の最終段の噴射ノズル159cは
第1後シャワー部として後処理液(例えば、純水)を噴
射するようになっている。
【0045】循環槽132には、入口側に前シャワー部
として前処理液(例えば、純水)を噴射する噴射ノズル
151が設けられ、出口側に第2後シャワー部として後
処理液(例えば、純水)を噴射する噴射ノズル152が
設けられている。これらのノズル151,152及び前
記第1後シャワー部のノズル159cは支持ベルト16
0の全幅にわたって処理液をかけるものである。
【0046】図6に示す湿式処理装置130において
は、循環槽132と本処理槽133との間、リンス槽1
34と循環槽132との間にもそれぞれ液切りローラを
配置している。
【0047】なお、支持ベルト160に形成された貫通
部分の構成、作用、効果は前記第1実施形態で説明した
支持板60の貫通部分と同様である。また、各処理部に
おけるシャワーの状態も図3に示したとおりである。リ
ンスシャワー部158においてリンス液がフィルム基板
72の上方及び下方からオフセットされた位置に噴射さ
れることも第1実施形態と同じである。
【0048】図7は湿式処理装置130の制御部140
を示す。この制御部140はCPU141を中心として
構成され、CPU141は前記給送ローラ144a,1
44b、ベルト駆動ローラ145、液切りローラ146
及び排出ローラ147a,147bを制御する。さら
に、CPU141は前記前シャワー部151、処理液シ
ャワー部156、リンスシャワー部158、第1後シャ
ワー部159c、第2後シャワー部152及びその他の
機器を制御する。
【0049】次に、以上の構成からなる湿式処理装置1
30による湿式処理について説明する。
【0050】支持ベルト160は一定の速度でエンドレ
スに回転駆動され、前シャワー部ノズル151によって
その表面に前処理液シャワー(例えば、純水シャワー)
をかけられる。この前処理液シャワーは支持ベルト16
0を濡らしてフィルム基板72との密着性を高めること
を主たる目的とする。
【0051】長尺のフィルム基板72は給送ローラ14
4a,144bによって循環槽132の入口側に導入さ
れ、支持ベルト160に乗せられて処理液シャワー部1
56に搬送され、ここで、ノズル157から処理液がか
けられる。処理液とは、処理の種類に応じて、現像液、
エッチング液、剥離液等である。
【0052】次に、フィルム基板72はリンスシャワー
部158に搬送され、ここで上下のノズル159a,1
59bからリンス液をかけられる。このリンスシャワー
部158において、上方のノズル159aと下方のノズ
ル159bとは、図4に示したように、互いにオフセッ
トされた位置に配置されており、フィルム基板72の下
面にも十分にリンス液が回り込むことは前記第1実施形
態で説明したとおりである。
【0053】フィルム基板72は、リンスシャワーの最
終段階で第1後シャワーノズル159cから後処理液を
かけられ、その後、排出ローラ147a,147bから
装置外に排出される。
【0054】一方、支持ベルト160は第2後シャワー
ノズル152からその表裏面に後処理液をかけられ、処
理槽131の下部へ回り込む。
【0055】(実験例2)ここで、本発明者らが前記湿
式処理装置130を用いて行った実験例について説明す
る。
【0056】ITOの透明電極膜を全面に形成してロー
ル状に巻き取った長尺フィルム基板72(幅300m
m、長さ200m、厚さ100μm)に、ロールコータ
ーでフォトレジストを塗布し、100℃のオーブンを通
過させて乾燥させた。電極膜上に電極パターンを形成し
たフォトマスクを乗せて紫外線を照射し、フォトレジス
トを露光した。そして、現像、エッチング、剥離の各工
程を前記湿式処理装置130を用いて処理した。
【0057】処理液シャワー部156から噴射される処
理液は、各工程ごとに、現像液、エッチング液、剥離液
を使用した。支持ベルト160としては、直径5mmの
円形孔を60%の開口率で等ピッチに形成したものを使
用した。各工程において、処理対象面を上側に向けてフ
ィルム基板を支持板上に載置するようにした。
【0058】支持ベルト160にはフィルム基板72が
載置される前にノズル151から純水による前シャワー
がかけられるため、フィルム基板72の支持ベルト16
0に対する密着性が良好で、次工程でフィルム基板72
の位置ずれは生じなかった。また、リンスシャワー部1
58では上下方向から互いにオフセットされた位置にリ
ンス液が噴射されるため、フィルム基板72の下面にも
リンス液が回り込み、十分に効果的なリンスを行うこと
ができた。
【0059】(他の実施形態)なお、本発明に係る湿式
処理方法及び湿式処理装置は前記実施形態に限定するも
のではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することが
できる。
【0060】特に、処理槽の構成、各シャワー部におけ
る噴射ノズルの配置、支持板や支持ベルトの搬送機構等
は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る湿式処理装置の第1実施形態を示
す全体構成図。
【図2】前記第1実施形態で使用される各種の支持板を
示す平面図。
【図3】フィルム基板に対するシャワーの状態を示す斜
視図。
【図4】リンスシャワーの状態を示す説明図。
【図5】第1実施形態の制御部を示すブロック図。
【図6】本発明に係る湿式処理装置の第2実施形態を示
す全体構成図。
【図7】第2実施形態の制御部を示すブロック図。
【図8】フィルム基板を用いた液晶表示素子の一例を示
す断面図。
【図9】図8に示した液晶表示素子の要部を示す分解斜
視図。
【符号の説明】
30,130…湿式処理装置 31,131…処理槽 33,133…本処理槽 34,134…リンス槽 51…前シャワー部 53…基板載置部 56,156…処理液シャワー部 58,158…リンスシャワー部 59a,59b,159a,159b…オフセットノズ
ル 60…支持板 61,62,63…貫通部分(孔、長孔、網目) 71,72…フィルム基板 151…前シャワーノズル 152,159c…後シャワーノズル 160…支持ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/30 501 G03F 7/30 501 Fターム(参考) 2H088 FA05 FA14 FA16 FA17 FA19 FA20 FA21 FA25 FA27 FA28 FA29 FA30 HA01 2H096 AA23 AA27 GA17 GA21 GA60 HA19 LA02 3B201 AA04 AB14 AB42 AB48 BB24 BB92 BB93 CC01 4D075 AA01 AA34 AA40 AA53 AA57 AA65 BB57X CA22 DA06 DB31 DC24 EA05 EA06 EA45 4F042 AA02 AA08 DF05 DF17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1面に導電体層が形成された
    フィルム基板を湿式処理する方法において、 液体を通過させるための複数の貫通部分を有する支持体
    上にフィルム基板を固定することなく載置した状態で、
    該フィルム基板に液体を付与する液付与領域を通過させ
    ること、 を特徴とするフィルム基板の湿式処理方法。
  2. 【請求項2】 前記液付与領域においては、フィルム基
    板の上方及び下方から液体を噴射することを特徴とする
    請求項1記載のフィルム基板の湿式処理方法。
  3. 【請求項3】 前記液付与領域においては、フィルム基
    板の上方及び下方から液体をオフセットされた位置に噴
    射することを特徴とする請求項1記載のフィルム基板の
    湿式処理方法。
  4. 【請求項4】 フィルム基板を前記支持体上に載置する
    前に、支持体の支持面又はフィルム基板の支持体対向面
    の少なくとも一方を濡らしておくことを特徴とする請求
    項1、請求項2又は請求項3記載のフィルム基板の湿式
    処理方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1面に導電体層が形成された
    フィルム基板を湿式処理する湿式処理装置において、 液体を通過させるための複数の貫通部分を有し、フィル
    ム基板を固定することなく載置するための支持体と、 前記支持体上にフィルム基板を載置した状態で、該フィ
    ルム基板に液体を付与するための液付与手段と、 を備えたことを特徴とするフィルム基板の湿式処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記支持体の貫通部分は、その合計開口
    率がフィルム基板の載置部分の20%以上であることを
    特徴とする請求項5記載のフィルム基板の湿式処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記支持体は複数の貫通部分を有する板
    状体であることを特徴とする請求項5又は請求項6記載
    のフィルム基板の湿式処理装置。
  8. 【請求項8】 前記支持体は複数の貫通部分を有し、無
    端状に張り渡されたベルト状体であることを特徴とする
    請求項5又は請求項6記載のフィルム基板の湿式処理装
    置。
  9. 【請求項9】 フィルム基板を前記支持体上に載置する
    前に、支持体の支持面に液体を付与する前液付与手段を
    備えたことを特徴とする請求項5、請求項6、請求項7
    又は請求項8記載のフィルム基板の湿式処理装置。
  10. 【請求項10】 前記液付与手段は、フィルム基板の上
    方及び下方から液体を付与する噴射ノズルを有し、該噴
    射ノズルは上方及び下方に配置されていることを特徴と
    する請求項5、請求項6、請求項7、請求項8又は請求
    項9記載のフィルム基板の湿式処理装置。
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