JP2003024740A - 廃棄ガス浄化方法 - Google Patents

廃棄ガス浄化方法

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JP2003024740A
JP2003024740A JP2001213634A JP2001213634A JP2003024740A JP 2003024740 A JP2003024740 A JP 2003024740A JP 2001213634 A JP2001213634 A JP 2001213634A JP 2001213634 A JP2001213634 A JP 2001213634A JP 2003024740 A JP2003024740 A JP 2003024740A
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gas
liquid
specific gravity
volatile organic
adsorption
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JP2001213634A
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English (en)
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Masanobu Tomita
正伸 富田
Koichi Ikegami
孝一 池上
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Cosmo Engineering Co Ltd
Original Assignee
Cosmo Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 戻りガス量が少なく、揮発性有機化合物の回
収率が高く、比重が水と同程度であっても揮発性有機化
合物を水から効率よく分離回収可能な廃棄ガス浄化方法
を提供すること。 【解決手段】 本発明に係る廃棄ガス浄化方法は、2以
上の吸着塔を用い、廃棄ガス中の揮発性有機化合物の吸
着工程と再生工程とを交互に繰り返すものであり、吸着
塔の胴部に第3流通口を設け、再生工程中で、且つ、再
生工程の開始から吸着塔内部に吸着工程の残留ガスがな
くなるまでの初期パージ期間内は、残留ガスを第3流通
口から吸着工程にある他の吸着塔に供給すると共に、再
生工程中で、且つ、初期パージ期間の経過後は、吸着塔
内部の脱着ガスを該ガス中の揮発性有機化合物を液化回
収する回収装置に供給し、回収装置で処理された戻りガ
スを吸着工程にある他の吸着塔に供給するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄された冷蔵庫
の断熱材の処理工程等で排出される廃棄ガスに含まれる
揮発性有機化合物を、2以上の吸着塔を用い吸着工程と
再生工程を繰り返して廃棄ガスから除去する廃棄ガス浄
化方法において、再生工程の際に揮発性有機化合物を効
率よく回収する方法に関するものである。さらに、本発
明は、前記揮発性有機化合物が特定のフロン類又はシク
ロペンタンの少なくともいずれかであり、スチームを用
いて再生工程を行う場合に、特定のフロン類又はシクロ
ペンタンの少なくともいずれかを効率よく回収する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫の断熱材の処理工程等で排出され
る廃棄ガスには、通常、断熱材中の発泡剤が混入してい
る。このような発泡剤としては、従来はCFC11(ト
リクロロフルオロメタン)が用いられていたが、199
5年にいわゆる「オゾン層保護法」によりCFC11の
生産、消費が全廃されて以来、近年はシクロペンタン等
が用いられている。このため、新旧の発泡剤を用いた断
熱材を処理した廃棄ガス中には、新旧の断熱材を特に分
別して処理しない限り、CFC11とシクロペンタン等
との両方が含まれている。このような廃棄ガスの浄化方
法としては、従来より、2以上の吸着塔を用い吸着工程
と再生工程を繰り返す廃棄ガス浄化方法が行われてい
る。
【0003】例えば、図3に示すように、活性炭等の吸
着剤を用いた吸着塔を2基用い、吸着工程にある吸着塔
1ではブロアー3で供給される廃棄ガス中の揮発性有機
化合物を吸着層に吸着し、浄化された廃棄ガスを大気放
出口4から大気中に放出する一方、再生工程にある吸着
塔2ではスチーム供給手段5等からスチーム等の再生媒
体を供給して吸着工程の際に吸着塔2の吸着層に吸着し
た揮発性有機化合物を脱着し、この脱着ガスから回収装
置8を用いて揮発性有機化合物を回収し、回収処理後の
残部のガスを戻りガスとしてブロアー3から吸着工程に
ある吸着塔1に再び戻す廃棄ガス浄化装置20が知られ
ている。
【0004】この際、用いられる回収装置としては、例
えば図4に示すように、脱着ガスを第1冷却器81で常
温程度まで冷却してスチームやシクロペンタン等を凝縮
し、さらに第2冷却器82で10℃程度まで冷却してこ
れらを凝縮して、該冷却後の脱着ガスを比重差分離槽8
3を用いて、フロン類やシクロペンタンと、回収水とに
分離する回収装置8が知られている。
【0005】回収装置8では、フロン類又はシクロペン
タンの凝縮液は回収液としてこのまま系外に送出される
が、凝縮水は曝気槽84で曝気することにより含有され
ているフロン類又はシクロペンタンを放散させ回収水と
して再利用する方法が行われている。この際、未凝縮の
ガス成分は吸着工程にある吸着塔1に戻して揮発性有機
化合物を再吸着させ浄化して大気に放出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような廃棄ガスの浄化方法では、吸着工程から再生工程
に移行する際に、スチームが吸着塔内に残留する比較的
清浄な残留ガスをも押し出し、次いで揮発性有機化合物
を多く含む脱着ガスが該残留ガスと共に回収装置に導入
されることになる。このため、回収装置で処理するガス
量が残留ガス分だけ多くなると共にこの分だけ回収装置
内の脱着ガスの揮発性有機化合物の分圧が小さくなり、
この結果、揮発性有機化合物が凝縮し難く回収率が低く
なり、吸着工程にある吸着塔に戻る未凝縮ガスの量が増
大するという問題があった。
【0007】また、廃棄ガスに含まれる揮発性有機化合
物としては、水よりも比重の大きいフロン類や水よりも
比重の小さいシクロペンタン等があり、これらの混合割
合によっては揮発性有機化合物の比重が略1となること
がある。例えば、揮発性有機化合物がフロン類であるC
FC11(トリクロロフルオロメタン)とシクロペンタ
ンとを50重量%ずつ含むものである場合にはこの混合
物の比重が1.00になるため、比重差分離槽を用いて
も水と分離できないという問題があった。そして、この
ような問題を起こさせないためには、わざわざフロン類
を含む冷蔵庫とシクロペンタンを含む冷蔵庫とを投入管
理して両者が混在しないようにしたり、フロン類を含む
冷蔵庫とシクロペンタンを含む冷蔵庫とのそれぞれに専
用の回収設備を設けて2系統にしたりする必要があり、
処理コストが高くなるという問題があった。
【0008】さらに、空気による曝気で回収水中のフロ
ン類やシクロペンタンを除去する方法は、曝気された揮
発性有機化合物が戻るため、吸着塔等の吸着装置の負荷
が大きくなったり、曝気が不充分の場合にはポンプにキ
ャビテーションが発生する等の問題があった。
【0009】従って、本発明の目的は、戻りガス量が少
なく、さらには回収装置における揮発性有機化合物の回
収率が高く、回収装置の水相に同伴する揮発性有機化合
物を曝気することなく且つ揮発性有機化合物全体の比重
が水と同程度であっても揮発性有機化合物と水とを効率
よく分離回収可能な廃棄ガス浄化方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を行った結果、吸着塔の胴部に第3
流通口を設け、再生工程の開始から再生工程の吸着塔内
部に吸着工程の残留ガスがなくなるまでは、該残留ガス
を前記第3流通口から吸着工程にある他の吸着塔に供給
し、残留ガスがなくなった後は脱着ガスを回収装置に供
給すれば、回収装置からの戻りガス量を少なくし、回収
装置における揮発性有機化合物の回収率を高くすること
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。ま
た、回収装置を特定のものとすれば、揮発性有機化合物
の回収率が高くなることも見出した。
【0011】すなわち、本発明は、2以上の吸着塔を用
い、各吸着塔において、廃棄ガス中の揮発性有機化合物
を吸着層に吸着する吸着工程と、該吸着した揮発性有機
化合物をスチームで脱着する再生工程とを交互に繰り返
す廃棄ガス浄化方法において、前記吸着塔の胴部に第3
流通口を設け、再生工程中で、且つ、再生工程の開始か
ら吸着塔内部に吸着工程の残留ガスがなくなるまでの初
期パージ期間内は、前記残留ガスを前記第3流通口から
吸着工程にある他の吸着塔に供給すると共に、再生工程
中で、且つ、前記初期パージ期間の経過後は、吸着塔内
部の脱着ガスを該ガス中の揮発性有機化合物を液化回収
する回収装置に供給し、該回収装置で処理された戻りガ
スを前記吸着工程にある他の吸着塔に供給することを特
徴とする廃棄ガス浄化方法を提供するものである。
【0012】また、本発明は、前記揮発性有機化合物は
沸点20〜35℃、比重1.20以上のフロン類又はシ
クロペンタンの少なくともいずれかであり、前記脱着ガ
スは該揮発性有機化合物とスチームとを含むものであっ
て、前記回収装置は、前記脱着ガスを第1冷却器で35
〜50℃まで冷却した後に第1比重差分離槽で第1分離
ガス、第1軽比重液及び第1重比重液に分離し、前記第
1分離ガスを、第2冷却器で5〜15℃まで冷却した後
に第2比重差分離槽で第2分離ガス、第2軽比重液及び
第2重比重液に分離し、前記第2分離ガスを、乾燥剤充
填塔で露点が−15℃以下になるまで除湿した後に深冷
冷却器で−15℃以下に深冷冷却し、さらに該深冷冷却
されたガスを気液分離槽で第3分離ガス及び分離液に気
液分離し、該第3分離ガスを前記戻りガスとして用いる
と共に該分離液を第2回収液として回収し、前記第1軽
比重液及び前記第2軽比重液を第1回収液として回収
し、前記第1重比重液及び前記第2重比重液を50〜5
5℃に加熱し、該加熱で発生するガスを前記第1冷却器
の入口側に供給すると共に該加熱後の液を回収水として
回収するものであることを特徴とする前記廃棄ガス浄化
方法を提供するものである。
【0013】また、本発明は、前記揮発性有機化合物は
沸点20〜35℃、比重1.20以上のフロン類又はシ
クロペンタンの少なくともいずれかであり、前記脱着ガ
スは該揮発性有機化合物とスチームとを含むものであっ
て、前記回収装置は、前記脱着ガスを第1冷却器で35
〜50℃まで冷却した後に第1比重差分離槽で第1分離
ガス、第1軽比重液及び第1重比重液に分離し、前記第
1分離ガスを、乾燥剤充填塔で露点が−15℃以下にな
るまで除湿した後に深冷冷却器で−15℃以下に深冷冷
却し、さらに該深冷冷却されたガスを気液分離槽で第3
分離ガス及び分離液に気液分離し、該第3分離ガスを前
記戻りガスとして用いると共に該分離液を第2回収液と
して回収し、前記第1軽比重液を第1回収液として回収
し、前記第1重比重液を50〜55℃に加熱し、該加熱
で発生するガスを前記第1冷却器の入口側に供給すると
共に該加熱後の液を回収水として回収するものであるこ
とを特徴とする請求項1記載の廃棄ガス浄化方法を提供
するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る廃棄ガス浄化方法
は、2以上の吸着塔を用い、廃棄ガス中の揮発性有機化
合物を吸着する吸着工程と、該吸着した揮発性有機化合
物をスチームで脱着する再生工程とを交互に繰り返すも
のである。本発明で用いられる吸着塔としては、例え
ば、固形の吸着剤を充填する形式のものが用いられる。
【0015】また、本発明で用いられる吸着塔の形態と
しては、吸着塔内の吸着剤を挟んで相対する位置にガス
流通口があり、一方の流通口から導入されたガスが吸着
剤を通過して他方の流通口から排出可能な形態のものが
挙げられる。これら導入口は、塔頂部に第2流通口、こ
れらと吸着層を挟んで相対する塔底部に第1流通口及び
塔底近辺の胴部に第3流通口を設ける。第3流通口は塔
底部に溜まる凝縮水の水位よりも高い位置に設けられる
ものである。該位置としては、特に限定されないが、通
常30cm程度である。
【0016】このように流通口を設けると、吸着工程に
おいて廃棄ガスを吸着塔の下部から導入して上部から排
出し、且つ、再生工程においてスチームを吸着塔の上部
から導入して下部から排出するように用いられる場合
に、初期パージ期間内には第3流通口を開けてスチーム
の凝縮水を含まない残留ガスのみを排出することができ
ると共に、初期パージ期間後は第1流通口を開けてスチ
ームの凝縮水と共に脱着ガスを排出することができる。
ここで残留ガスとは、吸着工程終了後も吸着塔内に残留
するガスのことであり、再生工程でスチーム等が導入さ
れることにより押し出されるものである。残留ガスの組
成は、吸着工程時に吸着処理を経た後であるか経る前で
あるかにより異なるが、吸着剤からの揮発性有機化合物
の脱着が行われる前であるため、大体、廃棄ガスと吸着
処理後のガスとの間の値を採る。また、第2流通口は塔
頂部に設けられるため、吸着処理後の廃棄ガスを排出す
るときに吸着塔内に残留する量が少なくなる。
【0017】吸着塔に充填される吸着剤としては、廃棄
ガス中の吸着を目的とする揮発性有機化合物の種類によ
り異なるが、例えば、繊維状や粒状の活性炭等が用いら
れる。
【0018】本発明において、揮発性有機化合物として
は、例えば、シクロペンタン、フロン類等が挙げられる
が、このうち沸点20〜35℃、比重1.20以上のフ
ロン類や、シクロペンタンは、沸点や比重の点から脱着
ガス中から有効に除去回収することができる。本発明に
おいて、比重とは、25℃における比重を示す。このよ
うなフロン類としては、例えば、トリクロロフルオロメ
タン(CFC11)等が挙げられる。トリクロロフルオ
ロメタン(CFC11)は沸点が23.8℃、25℃に
おける比重が1.476である。また、シクロペンタン
は沸点が49.3℃である。
【0019】本発明に係る廃棄ガス浄化方法では、上記
吸着塔を2個以上を用いて吸着工程及び再生工程を行
う。本発明に係る廃棄ガス浄化方法を行う廃棄ガス浄化
装置としては、例えば、図1に示すフロー図のものが挙
げられる。図1中、1、2は吸着塔、3はブロアー、4
は大気放出口、5はスチーム供給手段、6は回収装置、
10は廃棄ガス浄化装置、11は吸着塔1の第1流通
口、12は吸着塔1の第2流通口、13は吸着塔1の第
3流通口、21は吸着塔2の第1流通口、22は吸着塔
2の第2流通口、23は吸着塔2の第3流通口、203
は初期パージガス戻り配管である。
【0020】第1流通口11、21はそれぞれバルブを
介して回収装置6に接続される。また、第2流通口1
2、22はそれぞれバルブを介して大気放出口4に接続
されると共にそれぞれバルブを介してスチーム供給手段
5に接続される。第3流通口13、23はそれぞれバル
ブを介して廃棄ガスや戻りガスを供給するブロアー3の
入口側31に接続されると共にそれぞれバルブを介して
ブロアー3の出口側32に接続される。また、回収装置
6は、脱着ガスの導入側が第1流通口11、21に接続
されると共に揮発性有機化合物の回収操作が行われた後
の戻りガスの排出側がブロアー3の入口側31に接続さ
れる。
【0021】次に、上記廃棄ガス浄化装置を用いる場合
の本発明に係る廃棄ガス浄化方法の作用について、吸着
塔1が吸着工程で同時に吸着塔2が再生工程を行う場合
について説明する。まず、吸着塔1の吸着工程では、廃
棄ガス及び回収装置6から導入される戻りガスがブロア
ー3で第3流通口13から吸着塔1に導入され、吸着処
理を経て浄化された後、第2流通口12から大気中に放
出される。
【0022】一方、上記吸着塔1の吸着工程と同時に行
われる吸着塔2の再生工程では、まず、スチームがスチ
ーム供給手段5で第2流通口22から吸着塔2に導入さ
れる。この際、吸着塔2内に残存する吸着塔2の吸着工
程の際の残留ガスが導入されるスチームにより吸着塔2
から追い出されるまでの期間内は、第1流通口21は閉
じておき第3流通口23を開けておく。残留ガスの組成
は吸着塔2の吸着工程において吸着処理を経ていない廃
棄ガスに略等しく、脱着ガスのように揮発性有機化合物
の濃度が高くないから、初期パージガス戻り配管203
を通りブロアー3を介して吸着塔1で吸着工程を経るこ
とにより浄化され大気中に放出される。本発明におい
て、このように吸着工程の際の残留ガスが導入されるス
チームにより吸着塔2から追い出されるまでの期間のこ
とを初期パージ期間という。初期パージ期間の設定は、
装置の規模や浄化の程度により適宜選択すればよい。例
えば、再生工程が始まってから2分間を初期パージ期間
とすることができる。
【0023】吸着塔2の再生工程において上記初期パー
ジ期間経過後は、速やかにバルブを切り換えて第1流通
口21は開けると共に第3流通口23を閉じる。このよ
うに流通口を制御すると、スチームにより吸着層から脱
着された揮発性有機化合物をスチーム等と共に含む脱着
ガスが、第1流通口21から回収装置6へ送られ揮発性
有機化合物の回収操作が行われる。回収操作が行われて
揮発性有機化合物の濃度が低くなり回収装置6から排出
される戻りガスは、ブロアー3の入口側31に戻され吸
着工程にある吸着塔1の第3流通口から導入されて吸着
処理後、大気に放出される。なお、第1流通口21を開
ける速度や第3流通口23を閉じる速度、又は開ける時
期と閉じる時期とのオーバーラップ時間については、装
置の規模や浄化の程度により適宜選択すればよい。例え
ば、オーバーラップ時間を10秒とすることができる。
【0024】上記のように、吸着塔1の吸着工程及び吸
着塔2の再生工程が終了した後は、吸着塔1の再生工程
及び吸着塔2の吸着工程を連続的又は断続的に行うこと
により、吸着塔ごとに、廃棄ガス中の揮発性有機化合物
を吸着層に吸着する吸着工程と、吸着した揮発性有機化
合物をスチームで脱着する再生工程とを交互に繰り返す
廃棄ガス浄化方法を行うことができる。
【0025】上記廃棄ガスの浄化方法は、再生工程にあ
る吸着塔内の残留ガスを吸着工程にある別の吸着塔に送
って処理するため、廃棄ガスと略同様の組成の残留ガス
が有効に吸着処理されて大気中に放出可能であると共
に、再生工程で発生する脱着ガスが残留ガスで希釈され
ることなく揮発性有機化合物の濃度の高いまま回収装置
で回収処理されるため、回収効率が高くなる。
【0026】次に、上記回収装置について詳細に説明す
る。本発明で用いられる回収装置は、脱着ガス中の揮発
性有機化合物を液化回収するものである。回収装置とし
ては、公知のものを用いてもよいが、以下のような回収
装置を用いると、より揮発性有機化合物の回収率が高い
ため好ましい。このような揮発性有機化合物の回収率の
高い回収装置としては、以下の第1の実施の形態及び第
2の実施の形態が挙げられ、これらは、上記揮発性有機
化合物は沸点20〜35℃、比重1.20以上のフロン
類又はシクロペンタンの少なくともいずれかであり、上
記脱着ガスは該揮発性有機化合物とスチームとを含むも
のである場合に用いられる。
【0027】回収装置の第1の実施の形態は、脱着ガス
を第1冷却器で35〜50℃まで冷却した後に第1比重
差分離槽で第1分離ガス、第1軽比重液及び第1重比重
液に分離し、第1分離ガスを、第2冷却器で5〜15℃
まで冷却した後に第2比重差分離槽で第2分離ガス、第
2軽比重液及び第2重比重液に分離し、第2分離ガス
を、乾燥剤充填塔で露点が−15℃以下になるまで除湿
した後に深冷冷却器で−15℃以下に深冷冷却し、さら
に該深冷冷却されたガスを気液分離槽で第3分離ガス及
び分離液に気液分離し、該第3分離ガスを戻りガスとし
て用いると共に該分離液を第2回収液として回収し、第
1軽比重液及び第2軽比重液を第1回収液として回収
し、第1重比重液及び前記第2重比重液を50〜55℃
に加熱し、該加熱で発生するガスを第1冷却器の入口側
に供給すると共に該加熱後の液を回収水として回収する
ものである。
【0028】回収装置の第1の実施の形態について、図
2を参照して説明する。図2中、6は回収装置、61は
第1冷却器、62は第1比重差分離槽、63は第2冷却
器、64は第2比重差分離槽、65は乾燥剤充填塔、6
6は深冷冷却器、67は気液分離槽、68は回収水加熱
槽、69は排水ポンプ、70はコントロールバルブ、7
1は温度制御装置である。
【0029】回収装置6の第1の実施の形態は、脱離ガ
スの導入口が第1冷却器61の入口側に接続され、第1
冷却器61の出口側が第1比重差分離槽62に接続され
る。第1比重差分離槽62は導入されたガス及び液体を
第1分離ガス、第1軽比重液及び第1重比重液に分離す
る。このうち、第1分離ガスの排出口は第2冷却器63
を介して第2比重差分離槽64に接続され、また、第1
軽比重液の排出口は第1回収液の回収ラインに接続さ
れ、また、第1重比重液の排出口は回収水加熱槽68に
接続される。
【0030】第2比重差分離槽64は、導入されたガス
及び液体を第2分離ガス、第2軽比重液及び第2重比重
液に分離する。このうち、第2分離ガスの排出口は、乾
燥剤充填塔65、深冷冷却器66及び気液分離槽67の
順に接続され、乾燥剤充填塔65で水を選択的に除去さ
れた後、深冷冷却され、気液分離して分離ガスの排出口
は戻りガスの輸送ラインに接続される。また分離液の排
出口は第2回収液の回収ラインに接続される。また、第
2軽比重液の排出口は上記第1軽比重液の排出口からの
第1回収液の回収ラインに合流して接続され、また、第
2重比重液の排出口は上記第1重比重液と同様に回収水
加熱槽68に接続される。
【0031】回収水加熱槽68は、コントロールバルブ
70で蒸気量を制御する温度制御装置71により第1重
比重液及び第2重比重液中に含まれる揮発性有機化合物
をガス成分として除去可能な温度に加熱し、ガス成分と
水成分とに分離する。ガス成分は上記冷却器1の入口側
に接続された配管により戻されて脱着ガスと共に回収装
置6で再度回収処理を行う。水成分は、排水ポンプ69
で回収水として回収する。
【0032】次に、上記回収装置を用い、且つ、上記揮
発性有機化合物は沸点20〜35℃、比重1.20以上
のフロン類及びシクロペンタンであり、上記脱着ガスは
該揮発性有機化合物とスチームとを含む場合の回収装置
の作用について説明する。まず、脱離ガスは第1冷却器
61で通常35〜50℃、好ましくは35〜40℃まで
冷却される。本発明の廃棄ガス浄化方法において上記回
収装置を用いる場合、脱離ガスは、第1冷却器61を通
過すると、フロン類はガス、シクロペンタンは一部が液
体、水はほとんどが液体として存在する。この状態にお
いて、第1比重差分離層62で第1分離ガス、第1軽比
重液及び第1重比重液に分離すると、第1分離ガスとし
て主にフロン類及びシクロペンタン、第1軽比重液とし
て主にシクロペンタン、第1重比重液として主に水をそ
れぞれ含む気液に分離される。
【0033】これらのうち、主にフロン類及びシクロペ
ンタンを含む第1分離ガスは、さらに、第2冷却器63
で通常5〜15℃、好ましくは5〜10℃まで冷却され
る。この条件下では第1分離ガス中に少量含まれる水分
は凝縮し、第1比重差分離槽62と同様の第2比重差分
離槽64とを用いることにより、第2重比重液に分離さ
れ、シクロペンタンを主成分とする第2軽比重液に分離
され、主に含まれる上記フロン類は一部液化し第2重比
重液の水に同伴する。しかし、この温度条件下では上記
フロン類の蒸気圧が十分に高いため、第2重比重液中の
フロン類の多くはガスのまま第2分離ガスとして乾燥剤
充填塔65に送られる。
【0034】例えば、フロン類がCFC11の場合、上
記のように沸点は23.8℃であるが、蒸気圧は5℃で
0.505kg/cm2A 、10℃で0.618kg/cm2A ほど
あるから、1気圧下でのCFC11の濃度は5〜10℃
まで冷却しても48.9〜59.8vol %ほどあり、第
2分離ガスに充分含まれている。
【0035】また、第1軽比重液は、主にシクロペンタ
ンを含む液体であり、第1回収液として回収される。ま
た、第1重比重液は、回収水加熱槽68で50〜55℃
に加熱し、該加熱で発生するガスを第1冷却器の入口側
に供給して回収装置内で再度回収操作を行うと共に、該
加熱後の液を回収水として回収する。回収水は、揮発性
有機化合物等が少ないため、例えば、再生スチームとし
て再利用することができる。
【0036】第2軽比重液は、第1軽比重液と同様に主
にシクロペンタンを含む液体であり、第1軽比重液と共
に第1回収液として回収される。また、第2重比重液は
主として水を含むものであり、第1重比重液と同様に回
収水加熱槽68で加熱し、該加熱で発生するガスを第1
冷却器の入口側に供給して回収装置内で再度回収操作を
行うと共に、該加熱後の液を回収水として回収する。
【0037】第2分離ガスは、主としてフロン類を含む
が水分も少量含んでいるため、乾燥剤充填塔65を用い
ることにより、乾燥剤充填塔65を通過後のガスの露点
が後の深冷冷却器66の設定温度未満になるようにす
る。このように乾燥することにより、第2分離ガスを深
冷冷却器66に通過させても水分が氷結することがなく
なり、後の気液分離層67で分離ガスと分離液とに分離
するときに、分離液として水をほとんど含まない濃度の
高いフロン類を第2回収液として回収することができ
る。なお、CFC11は、−20℃では、蒸気圧が0.
161kg/cm2A 、1気圧ではモル分率が15.6vol %
ほどであり、上記の10℃の場合に比べてガス中の濃度
が低くなってはいるものの、依然、未凝縮ガスして比較
的多く残っている。このため、分離ガスは、フロンを少
量含みつつ戻りガスとしてブロアー3に送られ、吸着塔
1の吸着工程で吸着浄化され、大気中に放出することが
できる。
【0038】上記第1の実施の形態によれば、回収装置
において、脱離ガス中の上記フロン類、シクロペンタン
及び水がそれぞれ効率よく濃度の高い第2回収液、第1
回収液及び回収水として回収されるため、吸着塔への戻
りガス中に上記フロン類、シクロペンタン及び水の含ま
れる量が少なくなる。このため、第2回収液、第1回収
液及び回収水を効率よく再利用や処理し易いと共に、戻
りガスによる吸着塔の負荷を少なくすることができる。
【0039】次に、上記揮発性有機化合物がフロン類を
含むがシクロペンタンを含まない場合について説明す
る。この場合は、揮発性有機化合物としてさらに、沸点
が第1冷却器の設定温度以上の揮発性有機化合物を含む
か否かにより作用が異なるため、分けて説明する。ま
ず、揮発性有機化合物がフロン類を含むが、シクロペン
タンも沸点が第1冷却器の設定温度以上の揮発性有機化
合物も共に含まない場合の作用について説明する。この
場合は、第1比重差分離槽の液相が実質的に第1重比重
液のみの1相、第2比重差分離槽の液相が実質的に第2
重比重液のみの1相であり、これらと第1軽比重液及び
第2軽比重液との分離の必要がなくこのまま回収水とし
て回収しうる点で、揮発性有機化合物がフロン類及びシ
クロペンタンを含む場合と異なる。すなわち、この場合
は、第1回収液は得られず、戻りガス、第2回収液及び
回収水のみが得られる。これ以外の作用は揮発性有機化
合物が上記フロン類及びシクロペンタンを含む場合と同
様であるため説明を省略する。
【0040】また、上記揮発性有機化合物がフロン類及
び沸点が第1冷却器の設定温度以上である揮発性有機化
合物を含み、シクロペンタンを含まない場合は、揮発性
有機化合物が上記フロン類及びシクロペンタンを含む場
合と同様に、戻りガス、第1回収液、第2回収液及び回
収水が得られる。ここで、第2回収液としては、沸点が
第1冷却器の設定温度以上である揮発性有機化合物を主
に含む液が得られる。この場合の作用は揮発性有機化合
物が上記フロン類及びシクロペンタンを含む場合と同様
である。
【0041】次に、上記揮発性有機化合物がシクロペン
タンを含むがフロン類を含まない場合の作用について説
明する。この場合は、揮発性有機化合物としてさらに、
沸点が20〜35℃、且つ、10℃の飽和蒸気圧が0.
4〜0.6kg/cm2A の揮発性有機化合物を含むか否かに
より作用が異なるため、分けて説明する。まず、上記揮
発性有機化合物がシクロペンタンを含むが、フロン類も
沸点が20〜35℃、且つ、10℃の飽和蒸気圧が0.
4〜0.6kg/cm2A の揮発性有機化合物も共に含まない
場合の作用について説明する。この場合は、第1比重差
分離槽の第1分離ガス及び第2比重差分離槽の第2分離
ガスが、蒸気として少量存在するシクロペンタンを含む
ものとなり、このため第2回収液の成分が第1回収液と
同様のシクロペンタンのみとなる点で揮発性有機化合物
が上記フロン類及びシクロペンタンを含む場合と異なる
が、この他の点は揮発性有機化合物が上記フロン類及び
シクロペンタンを含む場合と同様であるため、作用の説
明を省略する。なお、このように上記揮発性有機化合物
がシクロペンタンのみを含む場合には、第2分離ガス中
に含まれるシクロペンタン量が少量であるため、適宜、
深冷冷却器で深冷冷却を行わずにこのまま戻りガスとし
て用いることもできる。このように深冷冷却を行わない
と、深冷冷却器に用いる電力を節減することができるた
め好ましい。
【0042】また、上記揮発性有機化合物がシクロペン
タン及び沸点が20〜35℃、且つ、10℃の飽和蒸気
圧が0.4〜0.6kg/cm2A の揮発性有機化合物を含
み、フロン類を含まない場合は、揮発性有機化合物が上
記フロン類及びシクロペンタンを含む場合と同様に、戻
りガス、第1回収液、第2回収液及び回収水が得られ
る。ここで、第2回収液としては、沸点が20〜35
℃、且つ、10℃の飽和蒸気圧が0.4〜0.6kg/cm2
A の揮発性有機化合物を主に含む液が得られる。この場
合の作用は揮発性有機化合物が上記フロン類及びシクロ
ペンタンを含む場合と同様である。
【0043】次に、回収装置の第2の実施の形態につい
て説明する。該第2の実施の形態は、脱着ガスを第1冷
却器で35〜50℃まで冷却した後に第1比重差分離槽
で第1分離ガス、第1軽比重液及び第1重比重液に分離
し、第1分離ガスを、乾燥剤充填塔で露点が−15℃以
下になるまで除湿した後に深冷冷却器で−15℃以下に
深冷冷却し、さらに深冷冷却されたガスを気液分離槽で
第3分離ガス及び分離液に気液分離し、第3分離ガスを
戻りガスとして用いると共に該分離液を第2回収液とし
て回収し、第1軽比重液を第1回収液として回収し、第
1重比重液を50〜55℃に加熱し、該加熱で発生する
ガスを第1冷却器の入口側に供給すると共に該加熱後の
液を回収水として回収するものである。
【0044】第2の実施の形態が上記第1の実施の形態
と異なる点は、第1の実施の形態において第2冷却器6
3及び第2比重差分離槽64を省略した点であり、この
他は実質的に同様である。このため、第2の実施の形態
は、第1の実施の形態よりも第2比重差分離槽64等の
設備の数が少なくて済むため、第2回収液、第1回収液
及び回収水の効率よい再利用や処理し易さという点では
第1の実施の形態より若干劣るものの、戻りガス中の揮
発性有機化合物の濃度がそれほど低くなくて済む場合
や、第2回収液、第1回収液又は回収水の濃度がそれほ
ど高くなくて済む場合には、省スペース性に優れ、低コ
スト化できるため好ましい。
【0045】本発明に係る廃棄ガス浄化方法は、廃棄さ
れた冷蔵庫の断熱材から排出される発泡剤等を含む廃棄
ガス中の揮発性有機化合物の浄化方法として使用でき
る。
【0046】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限
するものではない。
【0047】実施例1〜3、比較例1〜2 表1及び下記に示す処理条件で廃棄ガス中の揮発性有機
化合物を浄化、回収した。得られた結果を表1及び表2
に示す。 (処理条件) ・吸着塔数 :2基 ・吸着剤の種類 :繊維状活性炭(BET比表面積700m2/g) ・吸着剤の充填量 :210kg/基 ・吸着塔切替え周期 :吸着12分、再生12分 ・初期パージ期間 :再生工程開始から2分間 ・第3流通口から第1流通口へのスイッチングの際のバルブの開閉速度:全閉か ら全開及び全開から全閉を10秒以内で行う。 ・廃棄ガスの種類 :空気と揮発性有機化合物との混合気体 ・廃棄ガス供給量 :50m3/min(25℃) ・廃棄ガス中の揮発性有機化合物の供給量の合計 :8.2m3/h(25℃) ・吸着工程12分間における吸着塔への揮発性有機化合物の供給量(廃棄ガスと しての供給量分) :10kg/ サイクル ・再生工程12分間における吸着塔からの揮発性有機化合物の脱着量(廃棄ガス としての供給量分): 9kg/ サイクル ・廃棄ガスとして供給した揮発性有機化合物の回収率 :90% *1 「kg/cm2A 」の「A 」とは、絶対圧であることを示す。
【0048】
【表1】 *1 図1に示す廃棄ガス浄化装置を用いた。 *2 図3に示す廃棄ガス浄化装置を用いた。 *3 図2に示す回収装置を用いた。 *4 図2に示す回収装置のうち乾燥剤充填塔及び深冷冷却器を削除したものを 用いた。 *5 図4に示す回収装置を用いた。 *6 深冷冷却器なし。 *7 「ppm 」は「容量ppm 」を示す。 *8 単位「Nm3 」の「N 」とは、0℃、1気圧に換算したガス量であることを 示す。 *9 初期パージガス戻りを実施しなかった。
【0049】
【表2】 *1 第1比重差分離槽で分離できなったため、回収液を得られなかった。
【0050】表1及び表2の比較例1、実施例1及び実
施例2の比較より、吸着塔内の残留ガスを初期パージ期
間内に吸着工程にある他の吸着塔に逃がすことにより、
戻りガス中の揮発性有機化合物量が減少させることがで
きる。特に回収装置で、冷却温度を−20℃と低くする
ことによりさらに飛躍的に減少させることができること
が分かった。また、表1及び表2の比較例2及び実施例
3の比較より、従来の比重差分離装置では水との分離が
困難であった比重1の揮発性有機化合物であっても、揮
発性有機化合物の沸点や比重を考慮して所定温度に冷却
して比重差分離操作すると共に、分離したガスを脱水す
ることにより、揮発性有機化合物と水とを分離すること
ができることが分かった。
【0051】
【発明の効果】本発明に係る廃棄ガスの浄化方法によれ
ば、初期パージ期間内は再生工程にある吸着塔内の残留
ガスを吸着工程にある他の吸着塔に供給するため、回収
装置内の脱着ガスが該残留ガス分多くなってしまうこと
を抑制でき、また、脱着ガスが残留ガスで希釈されるこ
とがないため、回収装置からの戻りガス量を減少させる
ことができると共に回収装置での揮発性有機化合物の回
収効率が向上する。また、回収装置において、冷却器の
冷却温度を特定範囲内に設定し、比重差分離槽及び乾燥
装置を併用することにより、比重差分離装置だけでは水
との分離が困難であった比重が略1の揮発性有機化合物
も水と分離することができる。特に、冷却器として深冷
冷却器を用いると、フロン類を液化して効率よく回収す
ることができる。上記回収装置は、揮発性有機化合物が
沸点20〜35℃、比重1.20以上のフロン類又はシ
クロペンタンの少なくともいずれかであり、上記脱着ガ
スは該揮発性有機化合物とスチームとを含むものである
場合に特に効率よく分離回収可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄ガス浄化方法に用いられる浄
化装置の一例のフロー図である。
【図2】図1の回収装置の一例を示すフロー図である。
【図3】従来の廃棄ガス浄化方法に用いられる浄化装置
の一例のフロー図である。
【図4】図3の回収装置の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1、2 吸着塔 3 ブロアー 4 大気放出口 5 スチーム供給手段 6、8 回収装置 10、20 廃棄ガス浄化装置 11、21 第1流通口 12、22 第2流通口 13、23 第3流通口 31 ブロアー入口側 32 ブロアー出口側 61、81 第1冷却器 62 第1比重差分離槽 63、82 第2冷却器 64 第2比重差分離槽 65 乾燥剤充填塔 66 深冷冷却器 67 気液分離槽 68 回収水加熱槽 69 排水ポンプ 70 コントロールバルブ 71 温度制御装置 83 比重差分離槽 84 曝気槽 203 初期パージガス戻り配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池上 孝一 東京都品川区東品川2−5−8 天王洲パ ークサイドビル コスモエンジニアリング 株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AB03 AC10 BA04 BA12 BA13 CA07 DA41 EA07 FA10 GA01 GB03 4D012 CA01 CA11 CA20 CB16 CD02 CE03 CF10 CH02 CH06 CJ05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の吸着塔を用い、各吸着塔におい
    て、廃棄ガス中の揮発性有機化合物を吸着層に吸着する
    吸着工程と、該吸着した揮発性有機化合物をスチームで
    脱着する再生工程とを交互に繰り返す廃棄ガス浄化方法
    において、 前記吸着塔の胴部に第3流通口を設け、 再生工程中で、且つ、再生工程の開始から吸着塔内部に
    吸着工程の残留ガスがなくなるまでの初期パージ期間内
    は、前記残留ガスを前記第3流通口から吸着工程にある
    他の吸着塔に供給すると共に、 再生工程中で、且つ、前記初期パージ期間の経過後は、
    吸着塔内部の脱着ガスを該ガス中の揮発性有機化合物を
    液化回収する回収装置に供給し、該回収装置で処理され
    た戻りガスを前記吸着工程にある他の吸着塔に供給する
    ことを特徴とする廃棄ガス浄化方法。
  2. 【請求項2】 前記揮発性有機化合物は沸点20〜35
    ℃、比重1.20以上のフロン類又はシクロペンタンの
    少なくともいずれかであり、前記脱着ガスは該揮発性有
    機化合物とスチームとを含むものであって、 前記回収装置は、前記脱着ガスを第1冷却器で35〜5
    0℃まで冷却した後に第1比重差分離槽で第1分離ガ
    ス、第1軽比重液及び第1重比重液に分離し、 前記第1分離ガスを、第2冷却器で5〜15℃まで冷却
    した後に第2比重差分離槽で第2分離ガス、第2軽比重
    液及び第2重比重液に分離し、 前記第2分離ガスを、乾燥剤充填塔で露点が−15℃以
    下になるまで除湿した後に深冷冷却器で−15℃以下に
    深冷冷却し、さらに該深冷冷却されたガスを気液分離槽
    で第3分離ガス及び分離液に気液分離し、該第3分離ガ
    スを前記戻りガスとして用いると共に該分離液を第2回
    収液として回収し、 前記第1軽比重液及び前記第2軽比重液を第1回収液と
    して回収し、 前記第1重比重液及び前記第2重比重液を50〜55℃
    に加熱し、該加熱で発生するガスを前記第1冷却器の入
    口側に供給すると共に該加熱後の液を回収水として回収
    するものであることを特徴とする請求項1記載の廃棄ガ
    ス浄化方法。
  3. 【請求項3】 前記揮発性有機化合物は沸点20〜35
    ℃、比重1.20以上のフロン類又はシクロペンタンの
    少なくともいずれかであり、前記脱着ガスは該揮発性有
    機化合物とスチームとを含むものであって、 前記回収装置は、前記脱着ガスを第1冷却器で35〜5
    0℃まで冷却した後に第1比重差分離槽で第1分離ガ
    ス、第1軽比重液及び第1重比重液に分離し、 前記第1分離ガスを、乾燥剤充填塔で露点が−15℃以
    下になるまで除湿した後に深冷冷却器で−15℃以下に
    深冷冷却し、さらに該深冷冷却されたガスを気液分離槽
    で第3分離ガス及び分離液に気液分離し、該第3分離ガ
    スを前記戻りガスとして用いると共に該分離液を第2回
    収液として回収し、 前記第1軽比重液を第1回収液として回収し、 前記第1重比重液を50〜55℃に加熱し、該加熱で発
    生するガスを前記第1冷却器の入口側に供給すると共に
    該加熱後の液を回収水として回収するものであることを
    特徴とする請求項1記載の廃棄ガス浄化方法。
  4. 【請求項4】 前記沸点20〜35℃、比重1.20以
    上のフロン類が、トリクロロフルオロメタンであること
    を特徴とする請求項2又は3記載の廃棄ガス浄化方法。
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