JP2003023988A - 大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法、粉豆乳及び粉豆乳を加工した乳製品 - Google Patents
大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法、粉豆乳及び粉豆乳を加工した乳製品Info
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Abstract
丸ごと用いるので、栄養価が非常に高く、且つ、味わい
や食感の滑らかさ等の味覚上の評価においても大きく改
善されて食用に適し、しかも、簡便で短時間に製造する
ことのできる大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法、粉
豆乳及び粉豆乳を加工した乳製品を提供する。 【解決手段】 原料大豆粉と水とを混合する撹拌工程
と、混合された水と原料大豆粉を所定温度で煮沸し、粉
豆汁を造る煮沸工程と、該粉豆汁を所定温度まで冷ます
冷却工程と、該粉豆汁にトランスグルタミナーゼを添加
する酵素添加工程と、該粉豆汁を加熱することにより、
該酵素を活性化せしめた後、失活せしめ、粉豆乳とする
加熱工程と、該粉豆乳を所定温度まで冷ます冷却工程
と、からなるようにした。
Description
係り、特に、大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法に関
する。
する。図2は、従来の丸大豆を原料とする豆乳の製造方
法の各工程を示すフローチャートであり、前処理工程
(S101)と、浸漬工程(S102)と、磨砕工程
(S103)と、煮沸工程(S104)と、冷却工程
(S105)と、濾過工程(S106)と、からなって
いる。
(S101)において、選別及び洗浄し、浸漬工程(S
102)において、水に数時間浸し、水を吸わせて柔ら
かくした後、磨砕工程(S103)において、磨り潰
し、煮沸工程(S104)において、水を加えて100
℃以上の温度に加熱して煮沸し、いわゆる豆汁(ご)を
造る。そして、冷却工程(S105)で、10℃以下程
度にまで冷ました後、濾過工程(S106)において、
この豆汁(ご)を漉して搾ることにより、おから(10
8)を分離し、豆乳(106)が製造される。
(S103)の後であって、煮沸工程(S104)の前
に行うようにした、通称、生搾りと呼ばれる製造方法も
知れられており、その場合、濾過工程(S106)で、
生の豆乳と生のおからに分離し、その生の豆乳につい
て、煮沸工程(S104)と冷却工程(S105)を経
て豆乳(106)が製造される。
例、原料丸大豆(102)の投入から前処理工程(S1
01)を経て浸漬工程(S102)までは、約8時間程
度を要する。特に、浸漬工程(S102)において、原
料丸大豆(102)に充分に水を吸わせるための浸漬時
間がその大半を占めている。また、磨砕工程(S10
3)から濾過工程(S106)までは、約2時間程度を
要する。従って、全工程(S101〜S106)では、
略10時間程度を要することとなり、非常に長時間の作
業を強いられている。
上記した濾過工程において、豆汁(ご)を漉して搾り、
豆乳とおからとに分離されている。これは、おからの食
物繊維等が、豆乳の味わいや食感の滑らかさ等に悪影響
を及ぼすことから、味わいや食感の滑らかさ等の味覚上
の評価を良好なものとするためにも必須の工程とされて
いる。
多くを含み、食物繊維が大変に豊富であることが知られ
ているが、食用に供されるのは極一部であり、大部分
は、家畜の飼料や肥料となるか或いは廃棄されてしまう
のが通例であり、栄養価の高いおからの有効利用が図ら
れているとは言い難い。
め丸大豆を粉砕した大豆粉とし、この大豆紛を原料とし
た豆乳、即ち粉豆乳を製造する方法も知られている。こ
の大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法では、大豆の栄
養素や食物繊維を丸ごと含んだ粉豆乳を製造できること
から、栄養価の非常に高いものが製造可能であり、ま
た、丸大豆を水に数時間浸し、水を吸わせて柔らかくす
る必要も無いので、製造時間が非常に短縮されるという
利点もある。
製造方法では、本来分離すべきおからの食物繊維等が未
分離であることから、味わいや食感の滑らかさ等の味覚
上の評価において、劣悪なものになり、食用に適さない
ものとなる。つまり、栄養価は高いものの、不味い。従
って、殆ど商品化もされず、市場流通もされていない。
を原料とする豆乳と区別するために、大豆粉を原料とす
る豆乳を粉豆乳と称し、また、従来の豆乳製造における
豆汁(ご)に相当するものを粉豆汁と称する。
に鑑みてなされたものであり、栄養価の優れたおからを
分離せずに、大豆を丸ごと用いるので、栄養価が非常に
高く、且つ、味わいや食感の滑らかさ等の味覚上の評価
においても大きく改善されて食用に適し、しかも、簡便
で短時間に製造することのできる大豆粉を原料とする粉
豆乳の製造方法、粉豆乳及び粉豆乳を加工した乳製品を
提供することを目的とする。
料とする粉豆乳の製造について、鋭意研究検討を重ねた
処、粉豆乳の製造工程において、タンパク質のゲル化作
用を有する酵素として知られるトランスグルタミナーゼ
(特公平1−50382号公報、特公平6−65280
号公報等参照、以下、TGと略称する場合がある)を添
加することにより、おからを分離せずとも、粉豆乳の味
わいや食感の滑らかさ等の味覚上の評価において大きく
改善することができることを見出し、本提案に及ぶもの
である。
粉を原料とする粉豆乳の製造方法は、原料大豆粉と水と
を混合する撹拌工程と、混合された水と原料大豆粉を所
定温度で煮沸し、粉豆汁を造る煮沸工程と、該粉豆汁を
所定温度まで冷ます冷却工程と、該粉豆汁にトランスグ
ルタミナーゼを添加する酵素添加工程と、該粉豆汁を加
熱することにより、該酵素を活性化せしめた後、失活せ
しめ、粉豆乳とする加熱工程と、該粉豆乳を所定温度ま
で冷ます冷却工程と、からなることを特徴とする。
この粉豆汁に特定の酵素(トランスグルタミナーゼ)を
添加し作用せしめることにより、味わいや食感の滑らか
さ等を改善した粉豆乳を得ることができるものである。
このようにして得られた粉豆乳は、おからを分離してい
ないので大豆の成分を全て含むことから、極めて栄養価
の高いものとなり、且つ、味わいや食感の滑らかさ等の
点でも改善されているので、食用に適したものとなる。
を活性化せしめる第1加熱処理と、トランスグルタミナ
ーゼを失活せしめる第2加熱処理とを含むことが好まし
い。
タミナーゼを活性化せしめて、粉豆汁のタンパク質をゲ
ル化せしめ、次いで、第2加熱処理で、トランスグルタ
ミナーゼを失活せしめることにより、得られた粉豆乳の
成分中からは、トランスグルタミナーゼは検出されない
ようになる。
20〜70分間の加熱処理であることが好ましく、より
好ましくは、品温55〜60℃で30〜60分間の加熱
処理である。
ナーゼを活性化させるための加熱処理であり、当該酵素
は、略70℃以上では失活してしまうので、70℃以下
で且つ活性化に最適な温度で適宜時間加熱するものであ
る。
で10〜60分間の加熱処理であることが好ましく、よ
り好ましくは、品温80〜100℃で20〜60分間の
加熱処理である。
ナーゼを失活させるための加熱処理であり、当該酵素
は、略70℃以上で失活するので、70℃以上で且つ失
活に最適な温度で適宜時間加熱するものである。
て製造されたものであることが好ましい。
と、味覚上の良し悪しや日保ちの良さ等に悪影響を及ぼ
すので、予め大豆の皮の剥皮の際に、雑菌の多い皮を完
全に除去し、且つ無菌状態にまで研磨された大豆(子
葉)を用いて、原料大豆粉を製造するものである。
造方法により得られた粉豆乳である。本発明の粉豆乳
は、丸大豆を粉砕した大豆粉を全て含むものであるの
で、極めて栄養価が高く、食物繊維の豊富な豆乳とな
る。
は、前記粉豆乳の製造方法により得られた粉豆乳を加工
した乳製品である。なお、乳製品としては、バター、チ
ーズ、アイスクリーム、クリーム、ヨーグルト、プリン
等、牛乳による乳製品の場合と同様の種類のものを常法
により製造可能である。
図面中、図1に基づいて説明する。図1は本発明の大豆
粉を原料とする粉豆乳の製造方法の各工程を示すフロー
チャートである。
は水である。原料大豆粉2は、予め丸大豆を選別して粉
砕し、生の大豆粉としたものである。
粉2と水4を撹拌して混ぜ合わせる。
2と水4を100℃以上に加熱する。原料大豆粉2は生
の大豆粉なので、これを加熱失活するためである。煮沸
工程S2により、粉豆汁が造られる。この粉豆汁は、従
来の豆乳製造で言えば豆汁(ご)に相当するものである
が、本発明では、大豆粉から製造していることから、従
来の豆汁(ご)とは区別されるので、便宜上、粉豆汁と
称しているものである。
工程S1、煮沸工程S2までの所要時間は、略25分程
度である。本発明にあっては、原料が大豆粉であること
から、従来の豆乳の製造方法における浸漬工程のような
非常に長時間を要する工程が不要であることによる。前
述したように、従来の豆乳の製造方法においては、原料
丸大豆の投入から前処理工程を経て浸漬工程までの所要
時間が8時間程度を要することに比べると著しい作業時
間の短縮を図ることが可能である。
た粉豆汁を10℃以下程度になるまで貯乳して冷却す
る。
ナーゼ(TG)を冷却工程S3で冷却された粉豆汁に添
加する。TGの添加は、TGを0.2重量%程度含有す
るTG製剤を粉豆汁に対して0.1〜0.4重量%程度
になるように溶解することで行う。
ゲル化作用を有する酵素であり、食品蛋白中に含量の多
いグルタミン残基とリジン残基間に架橋を形成させ、ゲ
ル状物質を製造できるものとして知られている。このト
ランスグルタミナーゼを粉豆汁に添加し作用させること
で、食物繊維等が混在していることによる食感の劣悪さ
が解消されて、滑らかな食感となる。
加されたトランスグルタミナーゼを活性化せしめた後、
失活せしめるための加熱処理を行う。
活性化せしめるための1回目の加熱処理(第1加熱処
理)と、当該酵素を失活せしめるための2回目の加熱処
理(第2加熱処理)との2段階の加熱処理を行うように
する。
ランスグルタミナーゼを活性化させるために、品温で3
0℃〜70℃、好ましくは55〜60℃に加熱する。当
該酵素は、略70℃以上では失活してしまうので、70
℃以下で且つ最も活性化する温度で適宜加熱する。時間
的には、20〜70分間、好ましくは30〜60分間の
範囲で適宜時間の加熱を行えばよい。
ランスグルタミナーゼを失活させるために、品温で、7
0℃〜100℃に加熱する。当該酵素は、略70℃以上
で失活するので、当該酵素が完全に失活するように、7
0℃以上の温度で適宜加熱する。時間的には、10〜6
0分間の範囲で適宜時間の加熱を行えばよい。
が添加された粉豆汁に、1回目の加熱処理で活性化した
当該酵素が作用して、滑らかな食感の粉豆乳が造られ、
また、2回目の加熱処理で当該酵素は失活し、粉豆乳か
ら当該酵素は検出されないようになる。
回目との2段階の加熱処理をする場合を説明をしたが、
必ずしも明確に2段階に分けて加熱処理を行う必要は無
く、例えば、50℃程度から徐々に時間をかけて100
℃程度まで昇温させるようにすれば、トランスグルタミ
ナーゼの活性化と失活を1回の加熱処理で行うこともで
きるし、また、加熱処理を3回又は4回に分けて行なう
ことにより、完璧な当該酵素の活性化と失活を期すこと
もできる。
た粉豆乳を7〜13℃程度にまで冷却し、粉豆乳6が製
造される。
豆を粉砕した大豆粉である原料大豆粉2を丸ごと全部含
むものであり、従来の豆乳と異なり、おからの分離を行
わないので、栄養価が非常に高く、食物繊維を豊富に含
んだものであり、また、トランスグルタミナーゼの働き
で、おからを未分離であるにもかかわらず、味わいや食
感が損なわれておらず、味覚評価においても良好であ
り、食用に適したものとなる。
品として使用することができ、いわゆる乳製品の原料と
して有効に用いることができる。乳製品としては、例え
ば、バター、チーズ、アイスクリーム、クリーム、ヨー
グルト、プリン等の牛乳を原料とした乳製品の場合と同
様の種類のものを挙げることができ、これら乳製品を従
来の豆乳により製造する場合と同様の常法により製造可
能である。
方法で得られた粉豆乳は、非常に栄養価が高く、食物繊
維を豊富に含むものであるので、この粉豆乳を原料とし
て加工した乳製品も、非常に高い栄養価と豊富な食物繊
維を含むものとなる。
説明するが、これら実施例は例示的に示されるもので限
定的に解釈すべきでないことはいうまでもない。
大豆粉自体は、特に限定されるものではないが、味覚上
の良し悪しや日保ちの良さ等は、原料大豆粉の品質に大
きく影響されるものでもある。例えば、味覚上の良し悪
しは、大豆の皮の剥皮がより完全であることが重要であ
るし、また、日保ちの良さは、原料大豆粉が無菌状態に
保たれている必要があり、雑菌は主に大豆の皮に存在す
ることから、この観点からも、大豆の皮の完全なる除去
が重要である。即ち、原料大豆粉となる大豆としては、
大豆の皮が完全に除去された上、子葉表面が研磨されて
雑菌が完全に除去された無菌研磨子葉を用いることが大
切である。
豆を子葉と胚芽と皮とに完全に分離し、その子葉を粉砕
して原料大豆粉とする技術についても、以下に説明す
る。なお、丸大豆を子葉と胚芽と皮とに完全に分離する
方法の詳細は、特公平1−43544号公報、特開20
01−17107号公報に記載されている。
要旨は、原料丸大豆から異物を除去するための選別工程
と、品温で40℃〜120℃で加熱することにより豆を
柔軟とする加熱工程と、大豆の皮をずらすことによって
大豆の皮に亀裂を生じさせる補助脱皮工程と、大豆の剥
皮を行なう剥皮工程と、剥皮工程で剥皮された皮を除去
する風選工程と、風選処理された大豆混合物から脱皮さ
れなかった丸大豆と半割れ子葉及び胚芽の混合物とに分
離する第1篩分け工程と、次いでその半割れ子葉及び胚
芽の混合物を子葉と胚芽とに分離する第2篩分け工程
と、第2篩分け工程によって分離された子葉を冷却する
冷却工程と、冷却処理された子葉の剥皮を行う再剥皮工
程とからなることである。
ついて、図3に基づき、以下に製造例を挙げて、より詳
細に説明する。
(原田産業(株)製)にかけ大豆より大きい異物(コー
ン、泥塊など)又は大豆より小さい異物(草の実、朝顔
の種など)を除き、ついで石抜き装置(原田産業(株)
製)によって混入している石などを除き、ロール選別機
(原田産業(株)製)に通して異形物を除去した(選別
工程S11)。
風空気温度約100℃、品温約60℃で5分程度加熱し
た(加熱工程S12)。
業(株)製)(二本のゴムローラーの隙間は、1〜5m
m、二本のゴムローラーの回転は、1本が809回転/
分、他の1本が1050回転/分で、両者の回転数の差
は約20%の条件で使用した。)にかけて大豆に亀裂を
おこさせた(補助脱皮工程S13)。
業(株)製)(複数の羽根の回転数は、300回転/分
であった。)で剥皮した(剥皮工程S14)。この剥皮
機には集塵手段が設置されており、この集塵手段によっ
て剥皮された皮の半分程度が除去される。
面を磨くための磨き機(研磨機)として周知の構造のも
のを転用したものであり、その基本的構造は、複数の回
転する羽根を内部に有する固定状態の網状ドラムと、原
料投入用のホッパーとを有するものである。網状ドラム
に投入された原料大豆、即ち上記補助脱皮機によって亀
裂を入れられた大豆は、回転する複数の羽根と網状ドラ
ムとの相互作用によって完全に皮が剥けた状態となる。
このとき、羽根の回転は大豆が小割状態とならないよう
に調節される。脱皮された大豆、即ち半割大豆(子
葉)、胚芽及び集塵手段によって除去されない皮は網状
ドラム内を移動して製品出口から排出されるようになっ
ている。このとき、網状ドラム内を子葉及び胚芽ととも
に移動する大きめの皮は集塵手段によって製品とは別の
方向に集められる。また、網状ドラムから脱落した皮及
びその他の夾雑物は下方に落下し、別の集塵手段によっ
て集められる。
却ファンの風量は12m3/min程度である。また、冷却時
間は、季節によって変動があることはいうまでもない
が、例えば、冬場では1時間程度、夏場では3時間程
度、春秋はその中間程度を目安として、適宜調整され
る。子葉の品温でいえば、冬場は10℃程度、夏場で2
0℃程度に冷却すれば充分である。
て剥離された皮のうち上記集塵装置によって除去されな
かったものを除去した(風選工程S15)。剥皮工程S
14及び風選工程S15で分離された皮は飼料等として
利用される。
多段式篩装置(原田産業(株)製)にかけて子葉と胚芽
とに分離した(篩分け工程S16)。
1の篩にかけて未だ脱皮されていない丸大豆(未脱皮丸
大豆)と、二つの子葉に分かれた子葉(半割れ子葉)と
胚芽との混合物とに分けた(第1篩分け工程S16
a)。
篩にかけて半割れ子葉と胚芽とに分離した(第2篩分け
工程S16b)。分離された胚芽は胚芽製品として利用
する。
ているが、この分離された子葉を冷却タンク(冷却ファ
ン付、容量約8m3、原田産業(株)製)によって、常
温風冷で冷却した(冷却工程S17)。
(株)製)で再度剥皮処理して子葉に残った皮を分離し
た(再剥皮工程S18)。なお、この再剥皮工程S18
における剥皮機は、前述した剥皮工程S14における剥
皮機と同様の構造を有するものであり、従来から豆類等
の表面を磨くための磨き機(研磨機)として周知の構造
のものを転用したものである。
残っている子葉の比率を求めると、略0.2%であり、
略100%に極めて近い割合で皮を除去できることが確
認されている(特開2001−17107号公報参
照)。
と、再剥皮工程S18という2度の研磨工程を経ている
ので、皮が略完全に除去されるのみならず、その表面は
研磨により略無菌の状態とされる。
機械(株)製〕により粉砕して大豆粉を製造し、本発明
で用いる原料大豆粉2とすれば、皮の除去が完全になさ
れ、且つ雑菌も完全に除去されていることから、味覚上
の良し悪しも日保ちの良さも極めて優れたものとなる。
た丸大豆を子葉と胚芽と皮に分離する方法により得られ
た無菌研磨子葉を粉砕して大豆粉とし、これを原料大豆
粉2として用いるものである。
意し、水4を13L用意して、これを撹拌装置〔(株)
ペリカン製〕により、均質になるまで混ぜ合わせた(撹
拌工程S1)。
より、約100℃の温度で、4.5分間煮沸した(煮沸
工程S2)。
ン製〕で10℃以下の温度になるまで冷ました(冷却工
程S3)。
タミナーゼ製剤〔製品名:アクティバ・スーパーガー
ド、TG含有量:0.2重量%、味の素(株)製〕を5
0g添加した(酵素添加工程S4)。
〔(株)ペリカン製〕を用いて、1回目の加熱処理とし
て、湯煎温度で約70℃(品温で約58℃)、40分間
の加熱処理を施してTG酵素を活性化せしめた後、第2
回目の加熱処理として、湯煎温度で約100℃(品温で
約90℃)、30分間の加熱処理を施してTG酵素を失
活し、粉豆乳を造った(加熱工程S5)。
冷却し、粉豆乳6を得た。この粉豆乳6の成分を調べた
ところ、表1に示す結果が得られた。また、併せて味覚
評価を行ったところ、表2に示す結果が得られた。
法(図2参照)により、通常の条件で豆乳を製造し、得
られた豆乳の成分を調べたところ、表1に示す結果が得
られた。また、併せて味覚評価を行ったところ、表2に
示す結果が得られた。
外は、実施例1と同様の手順で粉豆乳を製造し、得られ
た粉豆乳の成分を調べたところ、表1に示す結果が得ら
れた。また、併せて味覚評価を行ったところ、表2に示
す結果が得られた。
発明の粉豆乳)では、比較例1(従来の豆乳)に比べ
て、食物繊維、レシチン、サポニン、イソフラボン等が
2倍〜20倍程度も多く含まれていることが確認され
た。これは、比較例1(従来の豆乳)では、おからを分
離しているのに対し、実施例1(本発明の粉豆乳)で
は、おからの成分も全て含んでいることによるものと考
えられる。なお、比較例2(TG無添加の粉豆乳)は、
TGの添加を行わなかった以外は、実施例1と同様のも
のであるため、成分的には略同様であった。
G無添加の粉豆乳)では、味覚評価が不良であったのに
対し、実施例1(本発明の粉豆乳)では、比較例1(従
来の豆乳)と同等の良好な味覚評価が得られた。
価の優れたおからを分離せずに、大豆を丸ごと用いるの
で、栄養価が非常に高く、且つ、味わいや食感の滑らか
さ等の味覚上の評価においても大きく改善されて食用に
適し、しかも、簡便で短時間に製造することのできる大
豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法、粉豆乳及び粉豆乳
を加工した乳製品を提供することができるという大きな
効果を奏する。
法の各工程を示すフローチャートである。
各工程を示すフローチャートである。
工程を示すフローチャートである。
大豆,106:豆乳,108:おから,S1:撹拌工
程,S2:煮沸工程,S3:冷却工程,S4:酵素添加
工程,S5:加熱工程,S6:冷却工程,S11:選別
工程,S12:加熱工程,S13:補助脱皮工程,S1
4:剥皮工程,S15:風選工程,S16:篩分け工
程,S16a:第1篩分け工程,S16b:第2篩分け
工程,S17:冷却工程,S18:再剥皮工程,S10
1:前処理工程,S102:浸漬工程,S103:磨砕
工程,S104:煮沸工程,S105:冷却工程,S1
06:濾過工程。
Claims (7)
- 【請求項1】 原料大豆粉と水とを混合する撹拌工程
と、混合された水と原料大豆粉を所定温度で煮沸し、粉
豆汁を造る煮沸工程と、該粉豆汁を所定温度まで冷ます
冷却工程と、該粉豆汁にトランスグルタミナーゼを添加
する酵素添加工程と、該粉豆汁を加熱することにより、
該酵素を活性化せしめた後、失活せしめ、粉豆乳とする
加熱工程と、該粉豆乳を所定温度まで冷ます冷却工程
と、からなることを特徴とする大豆粉を原料とする粉豆
乳の製造方法。 - 【請求項2】 前記加熱工程は、トランスグルタミナー
ゼを活性化せしめる第1加熱処理と、トランスグルタミ
ナーゼを失活せしめる第2加熱処理とを含むことを特徴
とする請求項1記載の大豆粉を原料とする粉豆乳の製造
方法。 - 【請求項3】 前記第1加熱処理は、品温30〜70℃
で20〜70分間の加熱処理であることを特徴とする請
求項2記載の大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法。 - 【請求項4】 前記第2加熱処理は、品温70〜100
℃で10〜60分間の加熱処理であることを特徴とする
請求項2又は3記載の大豆粉を原料とする粉豆乳の製造
方法。 - 【請求項5】 前記原料大豆粉が、無菌研磨子葉を粉砕
して製造されたものであることを特徴とする請求項1〜
4のいずれか1項記載の大豆粉を原料とする粉豆乳の製
造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載の大豆
粉を原料とする粉豆乳の製造方法により製造された粉豆
乳。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項記載の大豆
粉を原料とする粉豆乳の製造方法により製造された粉豆
乳を加工した乳製品。
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JP2001213129A JP2003023988A (ja) | 2001-07-13 | 2001-07-13 | 大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法、粉豆乳及び粉豆乳を加工した乳製品 |
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2001
- 2001-07-13 JP JP2001213129A patent/JP2003023988A/ja active Pending
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