JP2003023351A - 非整数分周器、およびフラクショナルn周波数シンセサイザ - Google Patents

非整数分周器、およびフラクショナルn周波数シンセサイザ

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JP2003023351A
JP2003023351A JP2001207871A JP2001207871A JP2003023351A JP 2003023351 A JP2003023351 A JP 2003023351A JP 2001207871 A JP2001207871 A JP 2001207871A JP 2001207871 A JP2001207871 A JP 2001207871A JP 2003023351 A JP2003023351 A JP 2003023351A
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Norio Matsuno
典朗 松野
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アキュムレータの動作電流に起因する電源を
介したノイズを低減させ、高C/Nと高速な周波数切替
を両立させることを可能にする非整数分周器、およびフ
ラクショナルN周波数シンセサイザを提供する。 【解決手段】 加算器9における重み付け数値は、−
4、−2、+2と、通常の2倍の数になっている。この
ため加算器9の出力値は−6、−4、−2、0、2、
4、6、8の、2の倍数からなる8値となる。加算器9
の出力信号の時間平均値は2×L’/M’となる。従っ
て、必要とされる分周比に対して、K’の値を適切に選
ぶことで、アキュムレータのモジュロM’とシグマ−デ
ルタ変調器への入力値L’は、常にL’/M’を1/4
以上3/4以下の範囲に収める様に選ぶことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非整数分周器、お
よびフラクショナルN周波数シンセサイザに関し、特
に、C/N劣化を抑制するように分周比を設定する非整
数分周器、およびフラクショナルN周波数シンセサイザ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の周波数シンセサイザは、基準信号
から任意の周波数の信号を作り出すために、周波数シン
セサイザの出力周波数を所定の非整数の分周比により分
周していた。また、上記の非整数の分周比は、周波数シ
ンセサイザが有する整数分周器の分周比の時間平均値と
して求められる。
【0003】しかしながら、整数分周器の分周比を時間
とともに変化させると、出力周波数に変調がかかり、周
波数シンセサイザのC/Nは劣化する。このC/Nの劣
化を抑制するためには、整数分周器の分周比の時系列的
変化が適切に制御される必要がある。
【0004】上記のような問題を解決するために、シグ
マ−デルタ変調器を用いた分周比制御器が利用されるこ
とが知られている。図3は、従来技術による分周比制御
器の構成を示す図である。以下、図3を用いて、従来技
術による3次のシグマ−デルタ変調器の1種である3段
1次MASHを用いた分周比制御器の構成および動作に
ついて説明する。
【0005】図3に示されている分周比制御器は、1次
シグマ−デルタ変調器(SDC)17、18、19と、
ディレイ素子(D)22、23、24と、加算器25、
26と、を有する。
【0006】1次シグマ−デルタ変調器17、18、1
9は、カスケード接続されている。1次シグマ−デルタ
変調器17は、3段1次MASHにおける1段目の1次
SDCである。また、1次シグマ−デルタ変調器18
は、2段目の1次SDC、1次シグマ−デルタ変調器1
9は、3段目の1次SDCである。
【0007】1次シグマ−デルタ変調器17、18、1
9は、それぞれアキュムレータ20とディレイ素子21
とを有する。アキュムレータ20のモジュロをM、1段
目のアキュムレータ20への入力をLとおく。
【0008】1次シグマ−デルタ変調器17、18、1
9それぞれの出力、ディレイ素子22を介した1次シグ
マ−デルタ変調器18の出力、ディレイ素子24を介し
た1次シグマ−デルタ変調器19の出力、およびディレ
イ素子23、24を介した1次シグマ−デルタ変調器1
9の出力は、重み付けをして加算される。この重み付け
加算は加算器25にて行われる。3段1次MASHの場
合、加算器25から出力される3段1次MASHの出力
信号は、−3、−2、−1、0、1、2、3、4の8値
のうちのいずれか1つをとる。
【0009】3段1次MASHの出力値は、加算器26
に入力され、加算器26のもう一方の入力に与えれられ
る数値Kに加算される。すなわち加算器26の出力値
は、K−3からK+4の8値をとる。上記の分周比制御
器は、基準周波数frefをクロック周波数として動作
する。
【0010】加算器26の出力値の時間平均値は、K+
L/Mとなる。従って加算器26の出力信号を、整数分
周器の分周比として利用することにより、時間平均値と
しては非整数の分周比n=K+L/Mが実現され、かつ
3次のシグマ−デルタ変調器が有するノイズシェービン
グ作用により、シンセサイザのC/N劣化が抑制され
る。
【0011】図4は、従来技術の周波数シンセサイザに
よる分周を示す図である。上記の従来技術の周波数シン
セサイザは、図3に示される従来技術による分周比制御
器を用いている。以下、図4を用いて、従来技術による
周波数シンセサイザの動作について説明する。
【0012】図3に示される分周比制御器における出力
周波数が750MHz帯、基準信号の周波数が1MHz
であるとする。例えば、所望の出力周波数が750から
751MHzの範囲にある場合、K=750となる。従
って整数分周器の分周比の瞬時値は、747、748、
749、750、751、752、753、754の8
値のうちのいずれか1つをとる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したような、
シグマ−デルタ変調器を始めとする1個ないしは複数の
アキュムレータを用いたフラクショナルNシンセサイザ
の問題点として、アキュムレータの動作電流に起因する
電源を介したノイズにより、シンセサイザのC/N劣化
が生じるという問題がある。以下、この問題点について
説明する。
【0014】ここで、先ほど説明したとおり、Mをアキ
ュムレータのモジュロとし、frefをシンセサイザの
基準周波数、K、Lを整数として、分周比をK+L/M
と表す。L/Mが0より大きく1/2より小さい範囲に
ある場合、アキュムレータの動作電流のスペクトルには
周波数fref×L/Mとその整数倍の成分が強く現れ
る。また、L/Mが1/2より大きく1より小さい範囲
にある場合、アキュムレータの動作電流のスペクトルに
は周波数fref×(M−L)/Mとその整数倍の成分
が強く現れる。これは次の様に理解できる。
【0015】L/Mという数値を1次SDCで発生させ
る場合を例に考える。1次SDCは、Mクロックの間に
「1」をL回出力する。すなわち、「1」が現れる頻度
は、L/Mとなり、結果として動作電流ベクトルは、周
波数L/M×fref、およびその整数倍で強くなる。
【0016】一方、「0」を出力する頻度に着目する
と、1次SDCは、Mクロックの間に「0」を(M−
L)回出力することから、動作電流スペクトルは、周波
数(M−L)/M×fref、およびその整数倍の周波
数で強くなる。
【0017】上記の「1」の出力頻度に起因する周波数
の成分と「0」の出力頻度に起因する周波数の成分とを
比較すると、より周波数の低い成分の方がスペクトル強
度は大きくなる。L/Mが0から1/2の範囲にある場
合には、「1」の出力頻度に起因する成分、すなわち周
波数L/M×fref、およびその整数倍の周波数成分
の方が周波数が低くなり、スペクトル上は、「1」の出
力頻度に起因する成分とその整数倍の方が、「0」の出
力頻度に起因する成分とその整数倍よりも強くなる。
【0018】一方、L/Mが1/2から1の範囲にある
場合には、「0」の出力頻度に起因する成分、すなわち
周波数(M−L)/M×frefおよびその整数倍の周
波数成分の方が周波数が低くなるため、「0」の出力頻
度に起因する成分とその整数倍の方が、「1」の出力頻
度に起因する成分とその整数倍よりもスペクトル強度が
大きくなる。
【0019】また、別の例として、L/Mという数値を
MASHで発生させる場合を例に考えると、1段目のシ
グマ−デルタ変調器の動作電流は、先に説明した1次シ
グマ−デルタ変調器の場合と同様である。2段目のシグ
マ−デルタ変調器の入力は、1段目のシグマ−デルタ変
調器の量子化誤差である。1段目のシグマ−デルタ変調
器の量子化誤差は、やはり、周波数L/M×fref、
もしくは(M−L)/M×frefとその高調波成分を
強く含むことから、これを入力として受ける2段目のシ
グマ−デルタ変調器の動作電流スペクトルも周波数L/
M×fref、もしくは(M−L)/M×frefとそ
の高調波成分を強く含む。
【0020】なお、MASHとは異なる構成を有するア
キュムレータを用いたフラクショナルNシンセサイザに
おいても、上記と類似の現象が生じる。
【0021】ここで図4に示した例において、750.
01MHzを発生させる場合を考えると、基準周波数は
1MHzであるので、L/M=0. 01となる。従って
アキュムレータの動作電流のスペクトルは、fref×
L/M=10kHz、およびその整数倍離れた周波数に
現れる。これを抑制するにはループフィルタの帯域を1
0kHzよりも充分狭く取る必要があるため、スプリア
ス抑制と周波数切替速度のトレードオフが発生する。
【0022】従来技術では、以上説明した機構により、
アキュムレータの動作電流に起因する電源を介したノイ
ズがシンセサイザのC/N劣化を劣化させる。もしく
は、このC/Nの劣化を防ぐためにループフィルタの帯
域を狭く取ると、今度は周波数切り替え速度が劣化す
る。
【0023】本発明は、以上述べた問題点を解決するも
のであり、アキュムレータの動作電流に起因する電源を
介したノイズを低減させ、高C/Nと高速な周波数切替
を両立させることを可能にする非整数分周器、およびフ
ラクショナルN周波数シンセサイザを提供することを目
的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明によれば、分周比が整数である
整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列的に制御す
る分周比制御器と、を有し、整数の分周比の時系列的な
制御に基づいて非整数の分周比nを生成する非整数分周
器であって、非整数の分周比nを、n=K+L/M
(K、Mは0以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが−
1/2以上、1/2以下である場合、分周比制御器は、
整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K±(2q+
1)(qは0以上の整数)に設定することを特徴とす
る。
【0025】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の非整数分周器において、分周比制御器は、1
個以上のアキュムレータを有することを特徴とする。
【0026】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1または2記載の非整数分周器において、分周比制御
器は、出力値を整数値とするシグマ−デルタ変調器を有
することを特徴とする。
【0027】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項3記載の非整数分周器において、シグマ−デルタ変調
器は、出力値を偶数値とすることを特徴とする。
【0028】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項3記載の非整数分周器において、シグマ−デルタ変調
器は、出力値を奇数値とすることを特徴とする。
【0029】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項3記載の非整数分周器において、シグマ−デルタ変調
器は、出力値を偶数値とする場合と、奇数値とする場合
と、を切り替えることを特徴とする。
【0030】また、請求項7記載の発明によれば、請求
項3記載の非整数分周器において、分周比制御器は、シ
グマ−デルタ変調器の出力値を、2おきの整数値に写像
する写像器を有することを特徴とする。
【0031】また、請求項8記載の発明によれば、請求
項7記載の非整数分周器において、写像器は、シグマ−
デルタ変調器の出力値を、偶数値に写像することを特徴
とする。
【0032】また、請求項9記載の発明によれば、請求
項7記載の非整数分周器において、写像器は、シグマ−
デルタ変調器の出力値を、奇数値に写像することを特徴
とする。
【0033】また、請求項10記載の発明は、分周比が
整数である整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列
的に制御する分周比制御器と、を有し、整数の分周比の
時系列的な制御に基づいて非整数の分周比nを生成する
非整数分周器であって、非整数の分周比nを、n=K+
L/M(K、Mは0以上の整数、Lは整数)とし、L/
Mが0以上、1/2以下である場合、分周比制御器は、
整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+1、
(sは整数)として、3おきの整数値に設定することを
特徴とする。
【0034】また、請求項11記載の発明は、分周比が
整数である整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列
的に制御する分周比制御器と、を有し、整数の分周比の
時系列的な制御に基づいて非整数の分周比nを生成する
非整数分周器であって、非整数の分周比nを、n=K+
L/M(K、Mは0以上の整数、Lは整数)とし、L/
Mが1/2以上、1以下である場合、分周比制御器は、
整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3t、(t
は整数)として、3おきの整数値に設定することを特徴
とする。
【0035】また、請求項12記載の発明は、分周比が
整数である整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列
的に制御する分周比制御器と、を有し、整数の分周比の
時系列的な制御に基づいて非整数の分周比nを生成する
非整数分周器であって、非整数の分周比nを、n=K+
L/M(K、Mは0以上の整数、Lは整数)として、分
周比制御器は、L/Mが0以上、1/2以下である場
合、整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+
1、(sは整数)として、3おきの整数値に設定し、L
/Mが1/2以上、1以下である場合、整数分周器の分
周比の瞬時値Nを、N=K+3t、(tは整数)とし
て、3おきの整数値に設定するように切り替えることを
特徴とする。
【0036】また、請求項13記載の発明によれば、請
求項10から12のいずれか1項に記載の非整数分周器
において、分周比制御器は、1個以上のアキュムレータ
を有することを特徴とする。
【0037】また、請求項14記載の発明によれば、請
求項10から13のいずれか1項に記載の非整数分周器
において、分周比制御器は、出力値を整数値とするシグ
マ−デルタ変調器を有することを特徴とする。
【0038】また、請求項15記載の発明によれば、請
求項14記載の非整数分周器において、シグマ−デルタ
変調器は、出力値を3おきの整数値とすることを特徴と
する。
【0039】また、請求項16記載の発明によれば、請
求項14または15記載の非整数分周器において、シグ
マ−デルタ変調器は、出力値を、3の倍数とする場合
と、3の倍数に1を足した数値とする場合と、3の倍数
に2を足した数値とする場合と、を切り替えることを特
徴とする。
【0040】また、請求項17記載の発明によれば、請
求項16記載の非整数分周器において、分周比制御器
は、シグマ−デルタ変調器の出力値を、3おきの整数値
に写像する写像器を有することを特徴とする。
【0041】また、請求項18記載の発明は、分周比が
整数である整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列
的に制御する分周比制御器と、を有し、整数の分周比の
時系列的な制御に基づいて非整数の分周比nを生成する
非整数分周器を有するフラクショナルN周波数シンセサ
イザであって、非整数の分周比nを、n=K+L/M
(K、Mは0以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが−
1/2以上、1/2以下である場合、分周比制御器は、
整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K±(2q+
1)(qは0以上の整数)に設定することを特徴とす
る。
【0042】また、請求項19記載の発明によれば、請
求項18記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、分周比制御器は、1個以上のアキュムレータを
有することを特徴とする。
【0043】また、請求項20記載の発明によれば、請
求項18または19記載のフラクショナルN周波数シン
セサイザにおいて、分周比制御器は、出力値を整数値と
するシグマ−デルタ変調器を有することを特徴とする。
【0044】また、請求項21記載の発明によれば、請
求項20記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、シグマ−デルタ変調器は、出力値を偶数値とす
ることを特徴とする。
【0045】また、請求項22記載の発明によれば、請
求項20記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、シグマ−デルタ変調器は、出力値を奇数値とす
ることを特徴とする。
【0046】また、請求項23記載の発明によれば、請
求項20記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、シグマ−デルタ変調器は、出力値を偶数値とす
る場合と、奇数値とする場合と、を切り替えることを特
徴とする。
【0047】また、請求項24記載の発明によれば、請
求項20記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、分周比制御器は、シグマ−デルタ変調器の出力
値を、2おきの整数値に写像する写像器を有することを
特徴とする。
【0048】また、請求項25記載の発明によれば、請
求項24記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、写像器は、シグマ−デルタ変調器の出力値を、
偶数値に写像することを特徴とする。
【0049】また、請求項26記載の発明によれば、請
求項24記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、写像器は、シグマ−デルタ変調器の出力値を、
奇数値に写像することを特徴とする。
【0050】また、請求項27記載の発明は、分周比が
整数である整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列
的に制御する分周比制御器と、を有し、整数の分周比の
時系列的な制御に基づいて非整数の分周比nを生成する
非整数分周器を有するフラクショナルN周波数シンセサ
イザであって、非整数の分周比nを、n=K+L/M
(K、Mは0以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが0
以上、1/2以下である場合、分周比制御器は、整数分
周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+1、(sは
整数)として、3おきの整数値に設定することを特徴と
する。
【0051】また、請求項28記載の発明は、分周比が
整数である整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列
的に制御する分周比制御器と、を有し、整数の分周比の
時系列的な制御に基づいて非整数の分周比nを生成する
非整数分周器を有するフラクショナルN周波数シンセサ
イザであって、非整数の分周比nを、n=K+L/M
(K、Mは0以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが1
/2以上、1以下である場合、分周比制御器は、整数分
周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3t、(tは整
数)として、3おきの整数値に設定することを特徴とす
る。
【0052】また、請求項29記載の発明は、分周比が
整数である整数分周器と、整数分周器の分周比を時系列
的に制御する分周比制御器と、を有し、整数の分周比の
時系列的な制御に基づいて非整数の分周比nを生成する
非整数分周器を有するフラクショナルN周波数シンセサ
イザであって、非整数の分周比nを、n=K+L/M
(K、Mは0以上の整数、Lは整数)として、分周比制
御器は、L/Mが0以上、1/2以下である場合、整数
分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+1、(s
は整数)として、3おきの整数値に設定し、L/Mが1
/2以上、1以下である場合、整数分周器の分周比の瞬
時値Nを、N=K+3t、(tは整数)として、3おき
の整数値に設定するように切り替えることを特徴とす
る。
【0053】また、請求項30記載の発明によれば、請
求項27から29のいずれか1項に記載のフラクショナ
ルN周波数シンセサイザにおいて、分周比制御器は、1
個以上のアキュムレータを有することを特徴とする。
【0054】また、請求項31記載の発明によれば、請
求項27から30のいずれか1項に記載のフラクショナ
ルN周波数シンセサイザにおいて、分周比制御器は、出
力値を整数値とするシグマ−デルタ変調器を有すること
を特徴とする。
【0055】また、請求項32記載の発明によれば、請
求項31記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、シグマ−デルタ変調器は、出力値を3おきの整
数値とすることを特徴とする。
【0056】また、請求項33記載の発明によれば、請
求項31または32記載のフラクショナルN周波数シン
セサイザにおいて、シグマ−デルタ変調器は、出力値
を、3の倍数とする場合と、3の倍数に1を足した数値
とする場合と、3の倍数に2を足した数値とする場合
と、を切り替えることを特徴とする。
【0057】また、請求項34記載の発明によれば、請
求項33記載のフラクショナルN周波数シンセサイザに
おいて、分周比制御器は、シグマ−デルタ変調器の出力
値を、3おきの整数値に写像する写像器を有することを
特徴とする。
【0058】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図2は、本発
明の第1の実施形態におけるフラクショナルN周波数シ
ンセサイザの構成を示す図である。また、図1は、図2
に示されている本発明の第1の実施形態におけるフラク
ショナルN周波数シンセサイザが有する分周比制御器の
構成を示す図である。
【0059】以下、図2を用いて、本実施形態における
フラクショナルN周波数シンセサイザの構成および動作
について説明する。本実施形態におけるフラクショナル
N周波数シンセサイザは、位相比較器(PD)11と、
チャージポンプ(CP)12と、ループフィルタ(L.
F.)13と、電圧制御発振器(VCO)14と、非整
数分周器30と、を有する。また、非整数分周器30
は、整数分周器15と、分周比制御器16と、を有す
る。
【0060】非整数分周器30は、電圧制御発振器14
の出力信号の周波数(出力周波数)foutをn分周
し、周波数fout/nを得る。
【0061】位相比較器11には、非整数分周器30に
より得られた周波数fout/nの分周波と、基準周波
数frefの基準信号と、が入力される。位相比較器1
1は、周波数fout/nと、基準周波数frefとを
比較し、分周波と基準信号との位相差を求める。
【0062】チャージポンプ12は、位相比較器11に
より求められた分周波と基準信号との位相差を電荷に変
換する。ループフィルタ13は、チャージポンプ12の
出力を平滑化し、電圧制御発振器14の制御電圧を出力
する。
【0063】整数分周器15の分周比Nは、分周比制御
器16により時系列的に制御され、時間平均値として非
整数の分周比nを実現する。整数分周器15の分周比を
時間と共に変化させると、電圧制御発振器14の出力に
は変調がかかり、シンセサイザのC/Nは劣化する。こ
れを防ぐために、分周比制御器16の発生する分周比制
御信号のパタンには工夫を要する。本実施形態では、C
/N劣化を抑制するために、分周比制御器16にシグマ
−デルタ変調器を利用する。以下、図1を用いて、本実
施形態における分周比制御器16の構成および動作につ
いて説明する。
【0064】本実施形態における分周批制御器16は、
1次シグマ−デルタ変調器(SDC)1、2、3と、デ
ィレイ素子(D)6、7、8と、加算器9、10と、を
有する。
【0065】1次シグマ−デルタ変調器1、2、3は、
カスケード接続されている。1次シグマ−デルタ変調器
1は、3段1次MASHにおける1段目の1次SDCで
ある。また、1次シグマ−デルタ変調器2は、2段目の
1次SDC、1次シグマ−デルタ変調器3は、3段目の
1次SDCである。
【0066】1次シグマ−デルタ変調器1は、アキュム
レータ4aとディレイ素子(D)5aとを有する。ま
た、アキュムレータ4aのモジュロをM’、アキュムレ
ータ4aへの入力をL’とおく。なお、L’およびM’
は整数値であるとする。
【0067】1次シグマ−デルタ変調器2は、アキュム
レータ4bとディレイ素子(D)5bとを有する。ま
た、アキュムレータ4bのモジュロをM’とおく。アキ
ュムレータ4bへの入力Q1 は、1次シグマ−デルタ変
調器1の量子化誤差である。
【0068】1次シグマ−デルタ変調器3は、アキュム
レータ4cとディレイ素子(D)5cとを有する。ま
た、アキュムレータ4cのモジュロをM’とおく。アキ
ュムレータ4cへの入力Q2 は、1次シグマ−デルタ変
調器2の量子化誤差である。
【0069】アキュムレータ4a、4b、4cは、クロ
ックごとに保持値と入力との和をとり、算出された和を
保持値として保持する。アキュムレータ4a、4b、4
cは、保持値がモジュロM’以上となると、オーバーフ
ローを生じ、それぞれ1次シグマ−デルタ変調器1、
2、3の出力として、オーバーフロー信号(overf
low)を出力する。また、ディレイ素子5a、5b、
5cは、信号を所定時間遅延させる。
【0070】1次シグマ−デルタ変調器1、2、3それ
ぞれの出力、ディレイ素子6を介した1次シグマ−デル
タ変調器2の出力、ディレイ素子8を介した1次シグマ
−デルタ変調器3の出力、およびディレイ素子7とディ
レイ素子8との両方を介した1次シグマ−デルタ変調器
3の出力は、クロックごとに、それぞれ重み付けされた
後、加算される。この重み付け加算は加算器9にて行わ
れる。
【0071】本実施形態の分周比制御器16は、従来技
術による分周比制御器と異なり、3個の1次のシグマ−
デルタ変調器出力を重み付け加算する加算器9におい
て、その重み付け数値が−4、−2、+2と、通常の2
倍の数になっている。本実施形態における重み付け数値
は、1次シグマ−デルタ変調器1、2、3の出力に対し
てはそれぞれ「+2」となっている。また、ディレイ素
子6を介した1次シグマ−デルタ変調器2の出力に対し
ては「−2」、ディレイ素子8を介した1次シグマ−デ
ルタ変調器3の出力に対しては「−4」、ディレイ素子
7とディレイ素子8との両方を介した1次シグマ−デル
タ変調器3の出力に対しては「+2」となっている。
【0072】上記のような各出力に対する重み付け数値
により、3段1次MASHの出力である加算器9の出力
値は、−6、−4、−2、0、2、4、6、8の、2の
倍数からなる8値(2おきの整数値)のうちのいずれか
1つをとる。また、この3段1次MASHへの入力信号
はL’、モジュロはM’であるので、この3段1次MA
SHの出力信号の時間平均値は2×L’/M’となる。
出力値に2がかかっているのは、加算器9における重み
付け数値が通常の2倍になっているためである。
【0073】この3段1次MASHの出力値は、加算器
10に入力され、加算器10のもう一方の入力に与えれ
られる数値K’に加算される。すなわち加算器10の出
力瞬時値はK’−6、K’−4、K’−2、K’、K’
+2、K’+4、K’+6、K’+8の8値(2おきの
整数値)のうちのいずれか1つをとる。なお、本実施形
態では、K’は正の整数値であるとする。
【0074】加算器10の出力値の時間平均値は、K’
+2×L’/M’となる。従って加算器10の出力信号
を、整数分周器15の分周比として利用することによ
り、時間平均値としては非整数の分周比n=K’+2×
L’/M’が実現され、かつ3次のシグマ−デルタ変調
器が有するノイズシェービング作用により、シンセサイ
ザのC/N劣化が抑制される。なお、分周比制御器16
は、基準周波数frefをクロック周波数として動作す
る。
【0075】ここで、本分周器において、所望の非整数
の分周比nに対し、K、Mを0以上の整数、Lは整数と
し、かつL/Mが−1/2以上、1/2以下の範囲にあ
り、かつn=K+L/Mが成り立つような場合を考え
る。このK、L、Mの組と、前記のK’、L’、M’の
組の対応は、それぞれK’=K−1、L’=L+M、
M’=2×Mとなる。
【0076】図5および図6は、本発明の第1の実施形
態のフラクショナルN周波数シンセサイザによる分周を
示す図である。以下、図5および図6を用いて、本実施
形態によるフラクショナルN周波数シンセサイザの動作
について説明する。
【0077】ここで、図5に示すように、749.5分
周から750.5分周の範囲の分周比が必要になる場合
について考える。この範囲の分周比を実現するために
K’=749に選ぶと、L’/M’は1/4から3/4
の範囲の中から選ぶことになる。
【0078】次に図6に示すように、750.5分周か
ら751.5分周の範囲の分周比が必要になる場合につ
いて考える。この範囲の分周比を実現するためにK’=
750に選ぶと、やはりL’/M’は1/4から3/4
の範囲の中から選ぶことになる。
【0079】従って、図1に示す分周比制御器16を用
いる場合、シグマ−デルタ変調器への入力値L’とアキ
ュムレータのモジュロM’との比L’/M’を、1/4
以上3/4以下の範囲に収める様に選ぶことができる。
【0080】ここで、K、L、Mの組と、K’、L’、
M’の組の対応は、それぞれK’=K−1、L’=L+
M、M’=2×Mであることを考慮すると、前記の
「L’/M’を1/4以上3/4以下の範囲に収める」
ということは、「L/Mを−1/2以上1/2以下の範
囲に収める」ことと等価である。
【0081】ここで、従来型のフラクショナルN周波数
シンセサイザの問題点として挙げた、アキュムレータの
動作電流に起因する電源を介したノイズがフラクショナ
ルN周波数シンセサイザのC/N劣化させるという問題
について考える。この問題点は、アキュムレータのモジ
ュロM、シグマ−デルタ変調器への入力信号をLとした
場合、L/Mが0より大きく1/2より小さい範囲にあ
る場合には、アキュムレータの動作電流のスペクトルに
は周波数fref×L/Mとその整数倍の成分が強く現
れ、L/Mが1/2より大きく1より小さい範囲にある
場合には、アキュムレータの動作電流のスペクトルには
周波数fref×(M−L)/Mとその整数倍の成分が
強く現れることにより生じる。フラクショナルN周波数
シンセサイザのC/N劣化の観点からすると、L/Mが
0、もしくは1に近い数値の場合、アキュムレータの動
作電流スペクトルにはループフィルタではカットできな
い低い周波数成分が含まれるため、特に問題が大きい。
【0082】これに対し、先に述べたとおり、図1に示
す分周比制御器16を用いる場合、シグマ−デルタ変調
器1への入力値L’とアキュムレータのモジュロM’と
の比L’/M’を、常に、1/4以上3/4以下の範囲
に収める様に選択することが可能である。従って、上記
のようにL’/M’を選択することによって、アキュム
レータの動作電流に起因する電源を介したノイズがフラ
クショナルN周波数シンセサイザのC/Nを特に劣化さ
せる、L’/M’が0、もしくは1に近くなる場合を回
避することができる。
【0083】従って、図1に示す分周比制御器を用いる
ことで、アキュムレータの動作電流に起因する電源を介
したノイズを低減させることが可能である。このこと
は、従来型フラクショナルN周波数シンセサイザよりも
ループバンド幅を広くとっても、従来型フラクショナル
N周波数シンセサイザと同等のC/Nが得られることを
意味する。従って、高C/Nでかつ高速な周波数切替を
両立させたフラクショナルN周波数シンセサイザを実現
することができる。
【0084】なお、本実施形態では、加算器9の出力値
(瞬時値)は、−6、−4、−2、0、2、4、6、8
であるとしたが、±2pあるいは±(2q+1)(p、
qは0以上の整数)といった2おきの整数値であれば、
他の値であってもよい。
【0085】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態におけるフラクショナルN周波数シンセサイザの構成
および動作は、図2で示され、本発明の第1の実施形態
において説明したフラクショナルN周波数シンセサイザ
の構成および動作と同様であるとする。また、図7は、
本発明の第2の実施形態におけるフラクショナルN周波
数シンセサイザが有する分周比制御器の構成を示す図で
ある。以下、特記しない限り、本実施形態における動作
および構成は、本発明の第1の実施形態と同様であると
して、図7を用いて、本実施形態における分周比制御器
の構成および動作について説明する。
【0086】本実施形態における分周批制御器は、1次
シグマ−デルタ変調器(SDC)31、32、33と、
ディレイ素子(D)36、37、38と、加算器39、
40と、を有する。
【0087】1次シグマ−デルタ変調器31、32、3
3は、カスケード接続されている。1次シグマ−デルタ
変調器31は、3段1次MASHにおける1段目の1次
SDCである。また、1次シグマ−デルタ変調器32
は、2段目の1次SDC、1次シグマ−デルタ変調器3
3は、3段目の1次SDCである。
【0088】1次シグマ−デルタ変調器31は、アキュ
ムレータ34aとディレイ素子(D)35aとを有す
る。また、アキュムレータ34aのモジュロをM’、ア
キュムレータ34aへの入力をL’とおく。なお、L’
およびM’は整数値であるとする。
【0089】1次シグマ−デルタ変調器32は、アキュ
ムレータ34bとディレイ素子(D)35bとを有す
る。また、アキュムレータ34bのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ34bへの入力Q1 は、1次シグマ
−デルタ変調器31の量子化誤差である。
【0090】1次シグマ−デルタ変調器33は、アキュ
ムレータ34cとディレイ素子(D)35cとを有す
る。また、アキュムレータ34cのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ34cへの入力Q2 は、1次シグマ
−デルタ変調器32の量子化誤差である。
【0091】1次シグマ−デルタ変調器31、32、3
3それぞれの出力、ディレイ素子36を介した1次シグ
マ−デルタ変調器32の出力、ディレイ素子38を介し
た1次シグマ−デルタ変調器33の出力、およびディレ
イ素子37とディレイ素子38との両方を介した1次シ
グマ−デルタ変調器33の出力は、クロックごとに、そ
れぞれ重み付けされた後、加算される。この重み付け加
算は加算器39にて行われる。
【0092】本実施形態の分周比制御器は、従来技術に
よる分周比制御器と異なり、3個の1次のシグマ−デル
タ変調器出力を重み付け加算する加算器39において、
その重み付け数値が−6、−3、+3と、通常の3倍の
数になっている。本実施形態における重み付け数値は、
1次シグマ−デルタ変調器31、32、33の出力に対
してはそれぞれ「+3」となっている。また、ディレイ
素子36を介した1次シグマ−デルタ変調器32の出力
に対しては「−3」、ディレイ素子38を介した1次シ
グマ−デルタ変調器33の出力に対しては「−6」、デ
ィレイ素子37とディレイ素子38との両方を介した1
次シグマ−デルタ変調器33の出力に対しては「+3」
となっている。
【0093】上記のような各出力に対する重み付け数値
により、3段1次MASHの出力である加算器39の出
力値は、−9、−6、−3、0、3、6、9、12の、
3の倍数からなる8値(3おきの整数値)のうちのいず
れか1つをとる。また、この3段1次MASHへの入力
信号はL’、モジュロはM’であるので、この3段1次
MASHの出力信号の時間平均値は3×L’/M’とな
る。出力値に3がかかっているのは、加算器39におけ
る重み付け数値が通常の3倍になっているためである。
【0094】この3段1次MASHの出力値は、加算器
40に入力され、加算器40のもう一方の入力に与えれ
られる数値K’に加算される。すなわち加算器40の出
力瞬時値はK’−9、K’−6、K’−3、K’、K’
+3、K’+6、K’+9、K’+12の8値(3おき
の整数値)のうちのいずれか1つをとる。
【0095】加算器40の出力値の時間平均値は、K’
+3×L’/M’となる。従って加算器40の出力信号
を、整数分周器15の分周比として利用することによ
り、時間平均値としては非整数の分周比n=K’+3×
L’/M’が実現され、かつ3次のシグマ−デルタ変調
器が有するノイズシェービング作用により、シンセサイ
ザのC/N劣化が抑制される。なお、分周比制御器16
は、基準周波数frefをクロック周波数として動作す
る。
【0096】図8および図9は、本発明の第2の実施形
態のフラクショナルN周波数シンセサイザによる分周を
示す図である。以下、図8および図9を用いて、本実施
形態によるフラクショナルN周波数シンセサイザの動作
について説明する。
【0097】ここで、図8に示すように、750.0分
周から750.5分周の範囲の分周比が必要になる場合
について考える。この範囲の分周比を実現するために
K’=748に選ぶと、L’/M’は2/3から5/6
の範囲の中から選ぶことになる。
【0098】次に、図9に示すように、750.5分周
から751.0分周の範囲の分周比が必要になる場合に
ついて考える。この範囲の分周比を実現するためにK’
=750に選ぶと、やはりL’/M’は1/6から1/
3の範囲の中から選ぶことになる。
【0099】従って、図7に示す分周比制御器16を用
いる場合、アキュムレータのモジュロM’とシグマ−デ
ルタ変調器への入力値L’は、L’/M’を1/6以上
1/3以下、もしくは2/3以上5/6以下の範囲に収
める様に選ぶことができる。
【0100】ここで、従来型のフラクショナルN周波数
シンセサイザの問題点として挙げた、アキュムレータの
動作電流に起因する電源を介したノイズがフラクショナ
ルN周波数シンセサイザのC/N劣化させるという問題
について考える。
【0101】アキュームレータのモジュロM、シグマ−
デルタ変調器への入力信号をLとおく。まず、Lが0よ
り大きく、M/2より小さい範囲にある場合について考
える。この場合、アキュムレータの動作電流のスペクト
ルには、周波数fref×L/Mとその整数倍の成分が
最も強く現れる。これに次いで強いスペクトルは、周波
数fref×(1−2×L/M)とその整数倍の周波数
に現れる。
【0102】次に、LがM/2より大きく(M−1)よ
り小さい範囲にある場合について考える。この場合、ア
キュムレータの動作電流のスペクトルには周波数fre
f×(M−L)/Mとその整数倍の成分が最も強く現れ
る。これに次いで強いスペクトルは、周波数fref×
(2×L/M−1)とその整数倍の周波数に現れる。
【0103】シンセサイザのC/N劣化の観点から考え
ると、L/Mが0、もしくは1に近い場合、アキュムレ
ータの動作電流スペクトルにはループフィルタではカッ
トできない低い周波数成分が含まれるため、特に問題が
大きい。
【0104】これに次いで問題が大きいのは、L/Mが
1/2に近い場合である。この場合もアキュムレータの
動作電流スペクトルにはループフィルタではカットでき
ない低い周波数成分が含まれるため、問題が大きい。
【0105】従来技術による分周比制御器に対し、図7
に示す分周比制御器を用いる場合、シグマ−デルタ変調
器への入力値L’とアキュムレータのモジュロM’との
比L’/M’を、常に、1/6以上1/3以下、もしく
は2/3以上5/6以下の範囲に収める様に選ぶことが
できる。
【0106】従って、アキュムレータの動作電流に起因
する電源を介したノイズがシンセサイザのC/Nを最も
劣化させる場合、すなわち、L’/M’が0、もしくは
1に近くなる場合、およびこれに次いでシンセサイザの
C/Nを劣化させるL’/M’が1/2に近くなる場合
を回避することができる。
【0107】従って、図7に示す分周比制御器を用いる
ことで、アキュムレータの動作電流に起因する電源を介
したノイズを低減させることが可能である。このこと
は、従来型フラクショナルN周波数シンセサイザよりも
ループバンド幅を広くとっても、従来型フラクショナル
N周波数シンセサイザと同等のC/Nが得られることを
意味する。従って、本実施形態におけるフラクショナル
N周波数シンセサイザでは、高C/Nでかつ高速な周波
数切替を両立させることができる。
【0108】なお、本実施形態では、加算器39の出力
値(瞬時値)は、−9、−6、−3、0、3、6、9、
12であるとしたが、3t、(3s+1)、あるいは
(3u+2)(s、t、uは整数)といった3おきの整
数値であれば、他の値であってもよい。
【0109】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態におけるフラクショナルN周波数シンセサイザの構成
および動作は、図2で示され、本発明の第1の実施形態
において説明したフラクショナルN周波数シンセサイザ
の構成および動作と同様であるとする。また、図10
は、本発明の第3の実施形態におけるフラクショナルN
周波数シンセサイザが有する分周比制御器の構成を示す
図である。以下、特記しない限り、本実施形態における
動作および構成は、本発明の第1の実施形態と同様であ
るとして、図10を用いて、本実施形態における分周比
制御器の構成および動作について説明する。
【0110】本実施形態における分周批制御器は、1次
シグマ−デルタ変調器(SDC)41、42、43と、
ディレイ素子(D)46、47、48と、加算器49、
50と、制御回路51と、を有する。
【0111】1次シグマ−デルタ変調器41、42、4
3は、カスケード接続されている。1次シグマ−デルタ
変調器41は、3段1次MASHにおける1段目の1次
SDCである。また、1次シグマ−デルタ変調器42
は、2段目の1次SDC、1次シグマ−デルタ変調器4
3は、3段目の1次SDCである。
【0112】1次シグマ−デルタ変調器41は、アキュ
ムレータ44aとディレイ素子(D)45aとを有す
る。また、アキュムレータ44aのモジュロをM’、ア
キュムレータ44aへの入力をL’とおく。なお、L’
およびM’は整数値であるとする。
【0113】1次シグマ−デルタ変調器42は、アキュ
ムレータ44bとディレイ素子(D)45bとを有す
る。また、アキュムレータ44bのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ44bへの入力Q1 は、1次シグマ
−デルタ変調器41の量子化誤差である。
【0114】1次シグマ−デルタ変調器43は、アキュ
ムレータ44cとディレイ素子(D)45cとを有す
る。また、アキュムレータ44cのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ44cへの入力Q2 は、1次シグマ
−デルタ変調器42の量子化誤差である。
【0115】1次シグマ−デルタ変調器41、42、4
3それぞれの出力、ディレイ素子46を介した1次シグ
マ−デルタ変調器42の出力、ディレイ素子48を介し
た1次シグマ−デルタ変調器43の出力、およびディレ
イ素子47とディレイ素子48との両方を介した1次シ
グマ−デルタ変調器43の出力は、クロックごとに、そ
れぞれ重み付けされた後、加算される。この重み付け加
算は加算器49にて行われる。
【0116】従来技術による分周比制御器と異なり、本
実施形態による分周比制御器における加算器49は、1
次シグマ−デルタ変調器41の出力値がハイレベルの場
合、1次シグマ−デルタ変調器41の出力値に対して、
重み付け値「+1」を重み付けする。また、加算器49
は、1次シグマ−デルタ変調器41の出力値がローレベ
ルの場合、1次シグマ−デルタ変調器41の出力値に対
して、重み付け値「−1」を重み付けする。
【0117】また、加算器49は、1次シグマ−デルタ
変調器42、43の出力に対して、重み付け値「+2」
を重み付けする。さらに、加算器49は、ディレイ素子
46を介した1次シグマ−デルタ変調器42の出力値に
対して重み付け値「−2」、ディレイ素子48を介した
1次シグマ−デルタ変調器43の出力値に対して重み付
け値「−4」、ディレイ素子47とディレイ素子48と
の両方を介した1次シグマ−デルタ変調器43の出力値
に対して重み付け値「+2」をそれぞれ重み付けする。
【0118】上記の各出力に対する重み付けによって、
3段1次MASHの出力である加算器49の出力値は、
±7、±5、±3、±1の8値のうちのいずれか1つを
とる。また、この3段1次MASHへの入力信号を
L’、モジュロをM’とおくと、この3段1次MASH
(加算器49)の出力信号の時間平均値は(2×L’/
M’−1)となる。
【0119】加算器50は、加算器49の出力信号に数
値K’を加算し、加算した数値を出力する。上記のよう
に、加算器49の出力値が±7、±5、±3、±1の8
値のうちのいずれか1つをとる場合、加算器50の出力
瞬時値は、K±7、K±5、K±3、K±1の8値のう
ちのいずれか1つをとる。また、加算器50の出力の時
間平均値は、K’+(2×L’/M’−1)となる。な
お、本実施形態の分周制御器は、基準周波数frefを
クロック周波数として動作する。
【0120】必要とされる分周比に対して、K’の値を
適切に選ぶことによって、シグマ−デルタ変調器への入
力値L’とアキュムレータのモジュロM’との比L’/
M’を、常に、1/4以上3/4以下の範囲に収めるよ
うに選ぶことができる。
【0121】例えば、第1の実施形態と同様に、74
9.5分周から750.5分周の範囲の分周比が必要と
なる場合、K’=749とすることによって、L’/
M’を、常に、1/4以上3/4以下の範囲に収めるよ
うに選ぶことができる。
【0122】上記のようにL’/M’の範囲を選択する
ことにより、アキュムレータの動作電流に起因する電源
を介したノイズがフラクショナルN周波数シンセサイザ
のC/Nを特に劣化させる場合であるL’/M’が
「0」もしくは「1」に近くなる場合を回避することが
可能となる。
【0123】制御回路35は、上記のK’、L’、M’
の値を生成する。入力信号36は、制御回路35の入力
信号であり、フラクショナルN周波数シンセサイザの出
力周波数のチャネル番号である。すなわち、制御回路3
5は、各チャネル番号に対応するK’、L’、M’の組
を格納しており、入力された入力信号36(チャネル番
号)に対応するK’、L’、M’の組を出力する。
【0124】上記の制御回路35は、一般によく知られ
ている論理回路の構成で実現できる。なお、本実施形態
では、入力信号36は、チャネル番号であるとしたが、
これに限らない。すなわち、入力信号36は、フラクシ
ョナルN周波数シンセサイザの出力周波数、分周比、あ
るいはその他の制御コードであっても一般によく知られ
ている論理回路の構成で実現できる。
【0125】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態におけるフラクショナルN周波数シンセサイザの構成
および動作は、図2で示され、本発明の第1の実施形態
において説明したフラクショナルN周波数シンセサイザ
の構成および動作と同様であるとする。また、図11
は、本発明の第4の実施形態におけるフラクショナルN
周波数シンセサイザが有する分周比制御器の構成を示す
図である。以下、特記しない限り、本実施形態における
動作および構成は、本発明の第1の実施形態と同様であ
るとして、図11を用いて、本実施形態における分周比
制御器の構成および動作について説明する。
【0126】本実施形態における分周批制御器は、1次
シグマ−デルタ変調器(SDC)61、62、63と、
ディレイ素子(D)66、67、68と、加算器69、
70と、を有する。
【0127】1次シグマ−デルタ変調器61、62、6
3は、カスケード接続されている。1次シグマ−デルタ
変調器61は、3段1次MASHにおける1段目の1次
SDCである。また、1次シグマ−デルタ変調器62
は、2段目の1次SDC、1次シグマ−デルタ変調器6
3は、3段目の1次SDCである。
【0128】1次シグマ−デルタ変調器61は、アキュ
ムレータ64aとディレイ素子(D)65aとを有す
る。また、アキュムレータ64aのモジュロをM’、ア
キュムレータ64aへの入力をL’とおく。なお、L’
およびM’は整数値であるとする。
【0129】1次シグマ−デルタ変調器62は、アキュ
ムレータ64bとディレイ素子(D)65bとを有す
る。また、アキュムレータ64bのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ64bへの入力Q1 は、1次シグマ
−デルタ変調器61の量子化誤差である。
【0130】1次シグマ−デルタ変調器63は、アキュ
ムレータ64cとディレイ素子(D)65cとを有す
る。また、アキュムレータ64cのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ64cへの入力Q2 は、1次シグマ
−デルタ変調器62の量子化誤差である。
【0131】1次シグマ−デルタ変調器61、62、6
3それぞれの出力、ディレイ素子66を介した1次シグ
マ−デルタ変調器62の出力、ディレイ素子68を介し
た1次シグマ−デルタ変調器63の出力、およびディレ
イ素子67とディレイ素子68との両方を介した1次シ
グマ−デルタ変調器63の出力は、クロックごとに、そ
れぞれ重み付けされた後、加算される。この重み付け加
算は加算器69にて行われる。
【0132】従来技術による分周比制御器と異なり、本
実施形態による分周比制御器における加算器69は、1
次シグマ−デルタ変調器61の出力値がハイレベルの場
合、1次シグマ−デルタ変調器61の出力値に対して、
重み付け値「+1」を重み付けする。また、加算器69
は、1次シグマ−デルタ変調器61の出力値がローレベ
ルの場合、1次シグマ−デルタ変調器61の出力値に対
して、重み付け値「−1」を重み付けする。
【0133】また、加算器69は、要求される分周比に
応じて、1次シグマ−デルタ変調器61の出力値に対す
る重み付け値を、1次シグマ−デルタ変調器61の出力
値がハイレベルの場合は「+2」、ローレベルの場合は
「0」となるように切り替える。
【0134】また、加算器69は、1次シグマ−デルタ
変調器62、63の出力に対して、重み付け値「+2」
を重み付けする。さらに、加算器69は、ディレイ素子
66を介した1次シグマ−デルタ変調器62の出力値に
対して重み付け値「−2」、ディレイ素子68を介した
1次シグマ−デルタ変調器63の出力値に対して重み付
け値「−4」、ディレイ素子67とディレイ素子68と
の両方を介した1次シグマ−デルタ変調器63の出力値
に対して重み付け値「+2」をそれぞれ重み付けする。
【0135】加算器70は、加算器69の出力信号に数
値K’を加算し、加算した数値を出力する。なお、本実
施形態の分周制御器は、基準周波数frefをクロック
周波数として動作する。
【0136】加算器69が1次シグマ−デルタ変調器6
1の出力値に対して、重み付け値「±1」を付加する場
合、3段1次MASHの出力値である加算器69の出力
値は、±7、±5、±3、±1の8値のうちのいずれか
1つをとる。加算器69が上記の出力値をとる場合、加
算器69の出力値の時間平均値は、(2×L’/M’−
1)となる。
【0137】加算器69が上記の出力値をとる場合、加
算器70の出力瞬時値は、K’±7、K’±5、K’±
3、K’±1の8値のうちのいずれか1つをとる。ま
た、加算器70の出力の時間平均値は、K’+(2×
L’/M’−1)となる。
【0138】また、加算器69が1次シグマ−デルタ変
調器61の出力値に対して、重み付け値「0あるいは+
2」を付加する場合、3段1次MASHの出力値である
加算器69の出力値は、−6、−4、−2、0、2、
4、6、8の8値のうちのいずれか1つをとる。加算器
69が上記の値をとる場合、加算器69の出力値の時間
平均値は、2×L’/M’となる。
【0139】加算器69が上記の出力値をとる場合、加
算器70の出力瞬時値は、K’−6、K’−4、K’−
2、K’、K’+2、K’+4、K’+6、K’+8の
8値のうちのいずれか1つをとる。また、加算器70の
出力の時間平均値は、K’+2×L’/M’となる。
【0140】上記のように、3段1次MASHの出力信
号の時間平均値は(2×L’/M’−1)、もしくは2
×L’/M’に切り替えられる。従って、必要とされる
分周比に応じて、K’の値を適切に選ぶことによって、
シグマ−デルタ変調器への入力値L’とアキュムレータ
のモジュロM’との比L’/M’を1/4以上3/4以
下の範囲に収める様に選ぶことができる。
【0141】例えば、第1の実施形態と同様に、74
9.5分周から750.5分周の範囲の分周比が必要と
なる場合、K’=749とすることによって、L’/
M’を、常に、1/4以上3/4以下の範囲に収めるよ
うに選ぶことができる。
【0142】上記のようにL’/M’の範囲を選択する
ことにより、アキュムレータの動作電流に起因する電源
を介したノイズがフラクショナルN周波数シンセサイザ
のC/Nを特に劣化させる場合であるL’/M’が
「0」もしくは「1」に近くなる場合を回避することが
可能となる。
【0143】また、本実施形態では、加算器69の出力
値(瞬時値)を±7、±5、±3、±1とする場合と、
−6、−4、−2、0、2、4、6、8とする場合と、
の間で加算器69の出力値の切り替えが行われたが、他
の出力値の場合で切り替えてもよい。例えば、加算器の
出力値を−11、−8、−5、−2、+1、+4、+
7、+10とする場合と、−9、−6、−3、0、+
3、+6、+9、+12とする場合と、の間で切替が行
われてもよい。
【0144】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態におけるフラクショナルN周波数シンセサイザの構成
および動作は、図2で示され、本発明の第1の実施形態
において説明したフラクショナルN周波数シンセサイザ
の構成および動作と同様であるとする。また、図12
は、本発明の第5の実施形態におけるフラクショナルN
周波数シンセサイザが有する分周比制御器の構成を示す
図である。以下、特記しない限り、本実施形態における
動作および構成は、本発明の第1の実施形態と同様であ
るとして、図12を用いて、本実施形態における分周比
制御器の構成および動作について説明する。
【0145】本実施形態における分周批制御器は、1次
シグマ−デルタ変調器(SDC)71、72、73と、
ディレイ素子(D)76、77、78と、加算器79、
81と、写像器80と、を有する。
【0146】1次シグマ−デルタ変調器71、72、7
3は、カスケード接続されている。1次シグマ−デルタ
変調器71は、3段1次MASHにおける1段目の1次
SDCである。また、1次シグマ−デルタ変調器72
は、2段目の1次SDC、1次シグマ−デルタ変調器7
3は、3段目の1次SDCである。
【0147】1次シグマ−デルタ変調器71は、アキュ
ムレータ74aとディレイ素子(D)75aとを有す
る。また、アキュムレータ74aのモジュロをM’、ア
キュムレータ74aへの入力をL’とおく。なお、L’
およびM’は整数値であるとする。
【0148】1次シグマ−デルタ変調器72は、アキュ
ムレータ74bとディレイ素子(D)75bとを有す
る。また、アキュムレータ74bのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ74bへの入力Q1 は、1次シグマ
−デルタ変調器71の量子化誤差である。
【0149】1次シグマ−デルタ変調器73は、アキュ
ムレータ74cとディレイ素子(D)75cとを有す
る。また、アキュムレータ74cのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ74cへの入力Q2 は、1次シグマ
−デルタ変調器72の量子化誤差である。
【0150】1次シグマ−デルタ変調器71、72、7
3それぞれの出力、ディレイ素子76を介した1次シグ
マ−デルタ変調器72の出力、ディレイ素子78を介し
た1次シグマ−デルタ変調器73の出力、およびディレ
イ素子77とディレイ素子78との両方を介した1次シ
グマ−デルタ変調器73の出力は、クロックごとに、そ
れぞれ重み付けされた後、加算される。この重み付け加
算は加算器79にて行われる。
【0151】加算器79は、1次シグマ−デルタ変調器
71、72、73の出力値にそれぞれ重み付け値「+
1」を重み付けする。また、加算器79は、ディレイ素
子76を介した1次シグマ−デルタ変調器72の出力値
に対して重み付け値「−1」、ディレイ素子78を介し
た1次シグマ−デルタ変調器73の出力値に対して重み
付け値「−2」、ディレイ素子77とディレイ素子78
との両方を介したシグマ−デルタ変調器73の出力値に
対して重み付け値「+1」を重み付けする。加算器79
により算出された出力値は、−3、−2、−1、0、
1、2、3、4の8値のうちのいずれか1つをとる。
【0152】写像器80は、加算器79の出力値を所定
の値に写像する。本実施形態では、写像器80は、加算
器79の出力値−3、−2、−1、0、1、2、3、4
を、それぞれ−6、−4、−2、0、2、4、6、8と
いった2おきの値に写像する。従って、写像器80の出
力信号の時間平均値は、2×L’/M’となる。
【0153】加算器81は、写像器80の出力信号に数
値K’を加算し、加算した数値を出力する。なお、本実
施形態の分周制御器は、基準周波数frefをクロック
周波数として動作する。
【0154】加算器81の出力瞬時値は、K’−6、
K’−4、K’−2、K’、K’+2、K’+4、K’
+6、K’+8の8値のうちのいずれか1つをとる。ま
た、加算器81の出力の時間平均値は、K’+2×L’
/M’となる。
【0155】従って、必要とされる分周比に応じてK’
の値を適切に選ぶことによって、シグマ−デルタ変調器
への入力値L’とアキュムレータのモジュロM’との比
L’/M’を1/4以上3/4以下の範囲に収める様に
選ぶことができる。
【0156】例えば、第1の実施形態と同様に、74
9.5分周から750.5分周の範囲の分周比が必要と
なる場合、K’=749とすることによって、L’/
M’を、常に、1/4以上3/4以下の範囲に収めるよ
うに選ぶことができる。
【0157】上記のようにL’/M’の範囲を選択する
ことにより、アキュムレータの動作電流に起因する電源
を介したノイズがフラクショナルN周波数シンセサイザ
のC/Nを特に劣化させる場合であるL’/M’が
「0」もしくは「1」に近くなる場合を回避することが
可能となる。
【0158】なお、本実施形態において、写像器80
は、加算器79の出力値−3、−2、−1、0、1、
2、3、4を、それぞれ−6、−4、−2、0、2、
4、6、8といった2おきの値に写像したが、2おきの
値であれば、他の値に写像してもよい。例えば、写像器
80は、加算器79の出力値−3、−2、−1、0、
1、2、3、4を、それぞれ−7、−5、−3、−1、
1、3、5、7といった2おきの値に写像してもよい。
【0159】(第6の実施形態)本発明の第6の実施形
態におけるフラクショナルN周波数シンセサイザの構成
および動作は、図2で示され、本発明の第1の実施形態
において説明したフラクショナルN周波数シンセサイザ
の構成および動作と同様であるとする。また、図13
は、本発明の第6の実施形態におけるフラクショナルN
周波数シンセサイザが有する分周比制御器の構成を示す
図である。以下、特記しない限り、本実施形態における
動作および構成は、本発明の第1の実施形態と同様であ
るとして、図13を用いて、本実施形態における分周比
制御器の構成および動作について説明する。
【0160】本実施形態における分周批制御器は、1次
シグマ−デルタ変調器(SDC)91、92、93と、
ディレイ素子(D)96、97、98と、加算器99、
101と、写像器100と、を有する。
【0161】1次シグマ−デルタ変調器91、92、9
3は、カスケード接続されている。1次シグマ−デルタ
変調器91は、3段1次MASHにおける1段目の1次
SDCである。また、1次シグマ−デルタ変調器92
は、2段目の1次SDC、1次シグマ−デルタ変調器9
3は、3段目の1次SDCである。
【0162】1次シグマ−デルタ変調器91は、アキュ
ムレータ94aとディレイ素子(D)95aとを有す
る。また、アキュムレータ94aのモジュロをM’、ア
キュムレータ94aへの入力をL’とおく。
【0163】1次シグマ−デルタ変調器92は、アキュ
ムレータ94bとディレイ素子(D)95bとを有す
る。また、アキュムレータ94bのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ94bへの入力Q1 は、1次シグマ
−デルタ変調器91の量子化誤差である。
【0164】1次シグマ−デルタ変調器93は、アキュ
ムレータ94cとディレイ素子(D)95cとを有す
る。また、アキュムレータ94cのモジュロをM’とお
く。アキュムレータ94cへの入力Q2 は、1次シグマ
−デルタ変調器92の量子化誤差である。
【0165】1次シグマ−デルタ変調器91、92、9
3それぞれの出力、ディレイ素子96を介した1次シグ
マ−デルタ変調器92の出力、ディレイ素子98を介し
た1次シグマ−デルタ変調器93の出力、およびディレ
イ素子97とディレイ素子98との両方を介した1次シ
グマ−デルタ変調器93の出力は、クロックごとに、そ
れぞれ重み付けされた後、加算される。この重み付け加
算は加算器99にて行われる。
【0166】加算器99は、1次シグマ−デルタ変調器
91、92、93の出力値にそれぞれ重み付け値「+
1」を重み付けする。また、加算器99は、ディレイ素
子96を介した1次シグマ−デルタ変調器92の出力値
に対して重み付け値「−1」、ディレイ素子98を介し
た1次シグマ−デルタ変調器93の出力値に対して重み
付け値「−2」、ディレイ素子97とディレイ素子98
との両方を介したシグマ−デルタ変調器93の出力値に
対して重み付け値「+1」を重み付けする。加算器99
により算出された出力値は、−3、−2、−1、0、
1、2、3、4の8値のうちのいずれか1つをとる。
【0167】写像器100は、加算器99の出力値を所
定の値に写像する。本実施形態では、写像器100は、
加算器99の出力値−3、−2、−1、0、1、2、
3、4を、それぞれ−9、−6、−3、0、3、6、
9、12といった3おきの値に写像する。従って、写像
器100の出力信号の時間平均値は、3×L’/M’と
なる。
【0168】加算器101は、写像器100の出力信号
に数値K’を加算し、加算した数値を出力する。なお、
本実施形態の分周制御器は、基準周波数frefをクロ
ック周波数として動作する。
【0169】加算器101の出力瞬時値は、K’−9、
K’−6、K’−3、K’、K’+3、K’+6、K’
+9、K’+12の8値のうちのいずれか1つをとる。
また、加算器101の出力の時間平均値は、K’+3×
L’/M’となる。
【0170】従って、必要とされる分周比に応じてK’
の値を適切に選ぶことによって、シグマ−デルタ変調器
への入力値L’とアキュムレータのモジュロM’との比
L’/M’を1/6以上1/3以下、もしくは2/3以
上5/6以下の範囲に収める様に選ぶことができる。
【0171】例えば、第2の実施形態と同様に、75
0.5分周から751.5分周の範囲の分周比が必要と
なる場合、K’=750とすることによって、L’/
M’を、常に、1/6以上1/3以下、もしくは2/3
以上5/6以下の範囲に収めるように選ぶことができ
る。
【0172】上記のようにL’/M’の範囲を選択する
ことにより、アキュムレータの動作電流に起因する電源
を介したノイズがフラクショナルN周波数シンセサイザ
のC/Nを最も劣化させる場合であるL’/M’が
「0」もしくは「1」に近くなる場合を回避することが
可能となる。さらに、L’/M’が「0」もしくは
「1」に近づく場合に次いでフラクショナルN周波数シ
ンセサイザのC/Nを劣化させるL’/M’が「1/
2」に近づく場合も同様に回避することが可能となる。
【0173】なお、本実施形態において、写像器100
は、加算器99の出力値−3、−2、−1、0、1、
2、3、4を、それぞれ−9、−6、−3、0、3、
6、9、12といった3おきの値に写像したが、3おき
の値であれば、他の値に写像してもよい。例えば、写像
器100は、加算器99の出力値−3、−2、−1、
0、1、2、3、4を、それぞれ−8、−5、−2、
1、4、7、10、13といった3おきの値に写像して
もよい。
【0174】以上、3段1次MASHを分周比制御器に
用いたフラクショナルN周波数シンセサイザについて説
明したが、より高次のMASHやシグマ−デルタ変調
器、あるいはそれ以外の構成によるアキュムレータを用
いた分周比制御器を用いたフラクショナルN周波数シン
セサイザにおいても、同様の分周比の瞬時値の選び方を
することで、同様の効果が得られる。
【0175】なお、上記の実施形態は本発明の好適な実
施の一例であり、本発明の実施形態は、これに限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々変形して実施することが可能となる。
【0176】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
整数分周器の分周比の瞬時値を2おきの整数値に設定す
ることによって、C/Nが特に劣化するL’/M’が0
あるいは1に近づく場合を回避し、高C/Nでかつ高速
な周波数切替を実現することが可能となる。
【0177】また、本発明によれば、整数分周器の分周
比の瞬時値を3おきの整数値に設定することによって、
C/Nが特に劣化するL’/M’が0、1/2、あるい
は1となる場合を回避し、高C/Nでかつ高速な周波数
切替を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における分周比制御器
の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるフラクショナ
ルN周波数シンセサイザの構成を示す図である。
【図3】従来技術による分周比制御器の構成を示す図で
ある。
【図4】従来技術におけるフラクショナルN周波数シン
セサイザによる分周を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態におけるフラクショナ
ルN周波数シンセサイザによる分周を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるフラクショナ
ルN周波数シンセサイザによる分周を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における分周比制御器
の構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるフラクショナ
ルN周波数シンセサイザの分周を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるフラクショナ
ルN周波数シンセサイザの分周を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態における分周比制御
器の構成を示す図である。
【図11】本発明の第4の実施形態における分周比制御
器の構成を示す図である。
【図12】本発明の第5の実施形態における分周比制御
器の構成を示す図である。
【図13】本発明の第6の実施形態における分周比制御
器の構成を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、17、18、19、31、32、33、4
1、42、43、61、62、63、71、72、7
3、91、92、93 1次シグマ−デルタ変調器 4a、4b、4c、20、34a、34b、34c、4
4a、44b、44c、64a、64b、64c、74
a、74b、74c、94a、94b、94cアキュム
レータ 5a、5b、5c、6、7、8、21、22、23、2
4、35a、35b、35c、36、37、38、45
a、45b、45c、46、47、48、65a、65
b、65c、66、67、68、75a、75b、75
c、76、77、78、95a、95b、95c、9
6、97、98 ディレイ素子 9、10、25、26、39、40、49、50、6
9、70、79、81、99、101 加算器 51 制御回路 80、100 写像器 11 位相比較器 12 チャージポンプ 13 ループフィルタ 14 電圧制御発振器 15 整数分周器 16 分周比制御器 30 非整数分周器 52、L、L’ 入力信号 M、M’ モジュロ K、K’ 数値

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分周比が整数である整数分周器と、該整
    数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器であっ
    て、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが−1/2以上、
    1/2以下である場合、 前記分周比制御器は、 前記整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K±(2q
    +1)(qは0以上の整数)に設定することを特徴とす
    る非整数分周器。
  2. 【請求項2】 前記分周比制御器は、 1個以上のアキュムレータを有することを特徴とする請
    求項1記載の非整数分周器。
  3. 【請求項3】 前記分周比制御器は、 出力値を整数値とするシグマ−デルタ変調器を有するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の非整数分周器。
  4. 【請求項4】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を偶数値とすることを特徴とする請求項3記載の
    非整数分周器。
  5. 【請求項5】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を奇数値とすることを特徴とする請求項3記載の
    非整数分周器。
  6. 【請求項6】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を偶数値とする場合と、奇数値とする場合と、を
    切り替えることを特徴とする請求項3記載の非整数分周
    器。
  7. 【請求項7】 前記分周比制御器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、2おきの整数値
    に写像する写像器を有することを特徴とする請求項3記
    載の非整数分周器。
  8. 【請求項8】 前記写像器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、偶数値に写像す
    ることを特徴とする請求項7記載の非整数分周器。
  9. 【請求項9】 前記写像器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、奇数値に写像す
    ることを特徴とする請求項7記載の非整数分周器。
  10. 【請求項10】 分周比が整数である整数分周器と、該
    整数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器であっ
    て、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが0以上、1/2
    以下である場合、 前記分周比制御器は、 前記整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+
    1、(sは整数)として、3おきの整数値に設定するこ
    とを特徴とする非整数分周器。
  11. 【請求項11】 分周比が整数である整数分周器と、該
    整数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器であっ
    て、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが1/2以上、1
    以下である場合、 前記分周比制御器は、 前記整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3t、
    (tは整数)として、3おきの整数値に設定することを
    特徴とする非整数分周器。
  12. 【請求項12】 分周比が整数である整数分周器と、該
    整数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器であっ
    て、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)として、 前記分周比制御器は、 L/Mが0以上、1/2以下である場合、前記整数分周
    器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+1、(sは整
    数)として、3おきの整数値に設定し、 L/Mが1/2以上、1以下である場合、前記整数分周
    器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3t、(tは整数)
    として、3おきの整数値に設定するように切り替えるこ
    とを特徴とする非整数分周器。
  13. 【請求項13】 前記分周比制御器は、 1個以上のアキュムレータを有することを特徴とする請
    求項10から12のいずれか1項に記載の非整数分周
    器。
  14. 【請求項14】 前記分周比制御器は、 出力値を整数値とするシグマ−デルタ変調器を有するこ
    とを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記
    載の非整数分周器。
  15. 【請求項15】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を3おきの整数値とすることを特徴とする請求項
    14記載の非整数分周器。
  16. 【請求項16】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を、3の倍数とする場合と、3の倍数に1を足し
    た数値とする場合と、3の倍数に2を足した数値とする
    場合と、を切り替えることを特徴とする請求項14また
    は15記載の非整数分周器。
  17. 【請求項17】 前記分周比制御器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、3おきの整数値
    に写像する写像器を有することを特徴とする請求項16
    記載の非整数分周器。
  18. 【請求項18】 分周比が整数である整数分周器と、該
    整数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器を有する
    フラクショナルN周波数シンセサイザであって、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが−1/2以上、
    1/2以下である場合、 前記分周比制御器は、 前記整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K±(2q
    +1)(qは0以上の整数)に設定することを特徴とす
    るフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  19. 【請求項19】 前記分周比制御器は、 1個以上のアキュムレータを有することを特徴とする請
    求項18記載のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  20. 【請求項20】 前記分周比制御器は、 出力値を整数値とするシグマ−デルタ変調器を有するこ
    とを特徴とする請求項18または19記載のフラクショ
    ナルN周波数シンセサイザ。
  21. 【請求項21】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を偶数値とすることを特徴とする請求項20記載
    のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  22. 【請求項22】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を奇数値とすることを特徴とする請求項20記載
    のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  23. 【請求項23】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を偶数値とする場合と、奇数値とする場合と、を
    切り替えることを特徴とする請求項20記載のフラクシ
    ョナルN周波数シンセサイザ。
  24. 【請求項24】 前記分周比制御器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、2おきの整数値
    に写像する写像器を有することを特徴とする請求項20
    記載のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  25. 【請求項25】 前記写像器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、偶数値に写像す
    ることを特徴とする請求項24記載のフラクショナルN
    周波数シンセサイザ。
  26. 【請求項26】 前記写像器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、奇数値に写像す
    ることを特徴とする請求項24記載のフラクショナルN
    周波数シンセサイザ。
  27. 【請求項27】 分周比が整数である整数分周器と、該
    整数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器を有する
    フラクショナルN周波数シンセサイザであって、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが0以上、1/2
    以下である場合、 前記分周比制御器は、 前記整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+
    1、(sは整数)として、3おきの整数値に設定するこ
    とを特徴とするフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  28. 【請求項28】 分周比が整数である整数分周器と、該
    整数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器を有する
    フラクショナルN周波数シンセサイザであって、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)とし、L/Mが1/2以上、1
    以下である場合、 前記分周比制御器は、 前記整数分周器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3t、
    (tは整数)として、3おきの整数値に設定することを
    特徴とするフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  29. 【請求項29】 分周比が整数である整数分周器と、該
    整数分周器の分周比を時系列的に制御する分周比制御器
    と、を有し、前記整数の分周比の時系列的な制御に基づ
    いて非整数の分周比nを生成する非整数分周器を有する
    フラクショナルN周波数シンセサイザであって、 前記非整数の分周比nを、n=K+L/M(K、Mは0
    以上の整数、Lは整数)として、 前記分周比制御器は、 L/Mが0以上、1/2以下である場合、前記整数分周
    器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3s+1、(sは整
    数)として、3おきの整数値に設定し、 L/Mが1/2以上、1以下である場合、前記整数分周
    器の分周比の瞬時値Nを、N=K+3t、(tは整数)
    として、3おきの整数値に設定するように切り替えるこ
    とを特徴とするフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  30. 【請求項30】 前記分周比制御器は、 1個以上のアキュムレータを有することを特徴とする請
    求項27から29のいずれか1項に記載のフラクショナ
    ルN周波数シンセサイザ。
  31. 【請求項31】 前記分周比制御器は、 出力値を整数値とするシグマ−デルタ変調器を有するこ
    とを特徴とする請求項27から30のいずれか1項に記
    載のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  32. 【請求項32】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を3おきの整数値とすることを特徴とする請求項
    31記載のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  33. 【請求項33】 前記シグマ−デルタ変調器は、 出力値を、3の倍数とする場合と、3の倍数に1を足し
    た数値とする場合と、3の倍数に2を足した数値とする
    場合と、を切り替えることを特徴とする請求項31また
    は32記載のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
  34. 【請求項34】 前記分周比制御器は、 前記シグマ−デルタ変調器の出力値を、3おきの整数値
    に写像する写像器を有することを特徴とする請求項33
    記載のフラクショナルN周波数シンセサイザ。
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