JP2003022924A - 積層型電子部品の製造方法 - Google Patents
積層型電子部品の製造方法Info
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Abstract
発生及び印刷マスクのメッシュの存在により、導体パタ
ーン形状にバラツキが生じる。その結果、導体パターン
間の間隔と導体パターンの線幅を大きくする必要があ
り、電子部品の形状が大型化する。また、フォトリソグ
ラフィー技術によって形成した場合には、グリーンシー
トに導体パターンを形成できない。 【解決手段】 キャリアシート表面上に感光性導電ペー
ストを塗布してキャリアシート上に感光性導電膜を形成
する第1の工程、キャリアシート上の感光性導電膜を絶
縁体層に転写することにより絶縁体層表面全体に感光性
導電膜を形成する第2の工程及び、絶縁体層の表面に形
成された感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によ
って所定のパターン形状の導体パターンを形成する第3
の工程を有する。
Description
ターンを積層し、これらの積層体内に導体パターンによ
って回路素子が形成された積層型電子部品の製造方法に
関する。
ル、コンデンサ、トランス、コモンモードチョークコイ
ル、バラン、方向性結合器及び、複数の素子を一体化し
たフィルタ等がある。従来の積層型電子部品に、図13
に示す様に絶縁体層131と導体パターン132を交互
に積層し、絶縁層間の導体パターンを接続して積層体内
にコイルが形成されたものがある。コイルの両端は、積
層体の端面に引き出され、積層体の端面に設けられた外
部電極に接続される。この様な積層体型電子部品は、絶
縁体層と導体パターンを順次印刷する、いわゆる印刷積
層法や、導体パターンが印刷されたシートを積層する、
いわゆるシート積層法によって形成される。
ては小型化、軽量化、高性能化が進み、電子機器に実装
される電子部品も小型化、軽量化、高性能化が望まれて
いる。従来の積層体型電子部品は、導体パターンがスク
リーン印刷により形成されるので、印刷する際の導体ペ
ーストのダレやニジミの発生及び、印刷マスクのメッシ
ュの存在により、導体パターンの形状(特に線幅)のバ
ラツキが数十μmあった。従って、従来の積層体型電子
部品は、導体パターン間の間隔と導体パターンの線幅を
40μm以上にする必要があり、小型化、軽量化、高性
能化できなかった。
ンを感光性導体ペーストを用いた厚膜フォトリソグラフ
ィー技術によって形成することが行われている。導体パ
ターンを、感光性導体ペーストによる厚膜フォトリソグ
ラフィー技術を用いて形成した場合、導体パターンの線
幅を15±3μm、導体パターン間の間隔を15μmま
で小さくできる。しかしながら、この様な従来の積層型
電子部品は、絶縁性のグリーンシート表面に感光性導体
ペーストを印刷した場合、感光性導体ペースト中の感光
剤が絶縁性のグリーンシート内に吸収されてしまうた
め、露光しても所定のパターン形状に硬化させることが
できず、現像時に導電材が除去されて導体パターンが正
確に形成できなかった。従って、従来の積層型電子部品
は、導体パターンを形成する絶縁体層は予め絶縁材料を
焼成することにより形成する必要があった。その結果、
この様な従来の積層型電子部品は、何回も焼成すること
により積層体のひずみが大きくなるという問題があっ
た。
絶縁性のグリーンシート表面に感光剤の吸収を阻害する
ための膜を形成した後、このグリーンシートに感光性導
体ペーストを印刷することが行われている。しかしなが
ら、感光剤の吸収を阻害するための膜を構成する材料や
その厚みによっては、下層のグリーンシートと上層のグ
リーンシートの密着力が低下し、積層型電子部品の素子
強度が劣化するという問題があった。本発明は、高精細
度の導体パターンを形成して小型化、軽量化、高性能化
できる積層型電子部品の製造方法を提供することを目的
とする。
の製造方法は、予め感光性導電ペーストによって形成さ
れた感光性導電膜を、絶縁体層上に配置して導体パター
ンを形成することにより前述の課題を解決するものであ
る。すなわち、絶縁体層と導体パターンを積層し、積層
体内に導体パターンによって回路素子が形成された積層
型電子部品の製造方法において、キャリアシート表面上
に感光性導電ペーストを塗布してキャリアシート上に感
光性導電膜を形成する第1の工程、キャリアシート上の
感光性導電膜を絶縁体層に転写することにより絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、絶
縁体層の表面に形成された感光性導電膜をフォトリソグ
ラフィー技術によって所定のパターン形状の導体パター
ンを形成する第3の工程を有する。また、本発明は、絶
縁体層と導体パターンを積層し、積層体内に導体パター
ンによって回路素子が形成された積層型電子部品の製造
方法において、キャリアシート表面上に感光性導電ペー
ストを塗布してキャリアシート上に感光性導電膜を形成
し、感光性導電膜を露光する第1の工程、キャリアシー
ト上の感光性導電膜を絶縁体層に転写することにより絶
縁体層表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及
び、絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像す
ることにより所定のパターン形状の導体パターンを形成
する第3の工程を有する。
ンを積層し、絶縁体層間の所定の導体パターンが絶縁体
層のスルーホール内の導体を介して接続され、積層体内
に導体パターンによって回路素子が形成された積層型電
子部品の製造方法において、キャリアシート表面上に感
光性導電ペーストを塗布してキャリアシート上に感光性
導電膜を形成する第1の工程、キャリアシート上の感光
性導電膜を絶縁体層に転写することにより絶縁体層表面
全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、絶縁体
層の表面に形成された感光性導電膜をフォトリソグラフ
ィー技術によって所定のパターン形状の導体パターンを
形成する第3の工程を有する。またさらに、本発明は、
絶縁体層と導体パターンを積層し、絶縁体層間の所定の
導体パターンが絶縁体層のスルーホール内の導体を介し
て接続され、積層体内に導体パターンによって回路素子
が形成された積層型電子部品の製造方法において、キャ
リアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布してキャ
リアシート上に感光性導電膜を形成し、感光性導電膜を
露光する第1の工程、キャリアシート上の感光性導電膜
を絶縁体層に転写することにより絶縁体層表面全体に感
光性導電膜を形成する第2の工程及び、絶縁体層の表面
に形成された感光性導電膜を現像することによりフォト
リソグラフィー技術によって所定のパターン形状の導体
パターンを形成する第3の工程を有する。
法は、予めキャリアシート表面に感光性導電ペーストを
用いて感光性導電膜が形成される。このキャリアシート
上の感光性導電膜は、露光する前又は露光した後に、乾
燥した状態で絶縁シートの表面又は、下層の絶縁体層上
に形成された絶縁体層の表面に接触させて所定の温度で
所定の圧力を加えることにより、絶縁シートの表面全体
又は、下層の絶縁体層上に形成された絶縁体層の表面全
体に転写される。そして、この感光性導電膜は、露光す
る前に転写された場合、露光、現像することにより絶縁
シートの表面又は、下層の絶縁体層上に形成された絶縁
体層の表面に所定のパターン形状の導体パターンが形成
され、露光した後に転写された場合、現像することによ
り絶縁シートの表面又は、下層の絶縁体層上に形成され
た絶縁体層の表面に所定のパターン形状の導体パターン
が形成される。本発明の積層型電子部品の製造方法は、
この様にして導体パターンが形成されるので、感光剤が
絶縁体層に吸収されることがなく、導体パターンを所定
の形状に正確に形成することができる。また、本発明の
積層型電子部品の製造方法は、キャリアシート上で導体
パターンを形成することなく、感光性導電膜の状態で、
絶縁シートの表面全体又は、下層の絶縁体層上に形成さ
れた絶縁体層の表面全体に転写されるので、キャリアシ
ートの運搬により導体パターンが変形することがない。
図1乃至図10を参照して説明する。図1は本発明の積
層型電子部品の製造方法の第1の実施例を示す断面図で
ある。本発明の積層型電子部品は、まず図1(A)に示
す様にキャリアシート10の表面に感光性導電ペースト
を塗布し、乾燥させてキャリアシート10上に感光性導
電膜12Aが形成される。キャリアシート10は、PE
T(マイラー)、塩化ビニル、ポリエチレン、アセテー
ト等様々な素材のものを用いることができるが、例えば
厚さ75μmのPETフィルムが用いられ、感光性導電
ペーストを塗布する面に後述の工程で剥離しやすくする
ためにあらかじめシリコン、フッ素、ウレタン等の離形
剤や、ペインタブルシリコンや、酸化スズ系帯電防止剤
を塗布するなどして表面処理が施される。感光性導電膜
12Aは、このキャリアシート10上に、銀、銀とパラ
ジウムの合金、銅、ニッケル等の導電材料に感光剤が混
入された感光性導電ペーストをスクリーン印刷、スピン
コート、ドクターブレード等の方法を用いて厚みが一様
になるように塗布されて形成される。感光性導電膜12
Aの厚みは、導体パターンの厚みによっても異なるが、
例えば60℃で15分乾燥させて10μm程度にする。
次に、図1(B)に示す様にこのキャリアシート10の
感光性導電膜12Aが形成された面を絶縁体層11と対
向させて感光性導電膜12Aと絶縁体層11とを接触さ
せ、所定の温度で垂直方向(キャリアシート10と絶縁
体層11の積層方向)に所定の圧力を所定時間加えるこ
とにより、感光性導電膜12Aと絶縁体層11を密着さ
せる。絶縁体層11は、磁性体又は誘電体等の絶縁体
に、後述の現像液によって溶解することのないバインダ
を加えて形成される。また、この絶縁体層11は、セラ
ミックグリーンシート、下層の絶縁体層上に印刷された
未焼成の絶縁材料の層、下層の絶縁体層上に積層された
セラミックグリーンシート等によって構成される。感光
性導電膜12Aと絶縁体層11は、例えば、絶縁体層1
1を誘電体に有機系バインダを加えて形成したセラミッ
クグリーンシートで構成し、感光性導電膜12Aを銀に
バインダと感光剤を混入したもので形成し、温度を室温
25℃とした場合、60kg/cm2の圧力を加えた時
は5分間で感光性導電膜12Aと絶縁体層11の密着力
が感光性導電膜12Aとキャリアシート10の密着力よ
りも大きくなり、100kg/cm2の圧力を加えた時
は1分間で感光性導電膜12Aと絶縁体層11の密着力
が感光性導電膜12Aとキャリアシート10の密着力よ
りも大きくなる。さらに、感光性導電膜12Aが絶縁体
層11に密着したキャリアシート10を剥がすことによ
り、図1(C)に示す様に絶縁体層11に感光性導電膜
12Aが転写され、絶縁体層11の表面全体に感光性導
電膜12Aが形成される。続いて、図1(D)に示す様
にこの絶縁体層11表面に形成された感光性導電膜12
A上に所定のパターン形状の孔を有するマスク13を搭
載し、このマスク13を介して紫外線等の光線を照射す
ることにより感光性導電膜12Aを所定のパターン形状
に露光する。次に、この感光性導電膜12Aを、前述の
絶縁体層を溶解することのない現像液(例えば、水系現
像液)を用いて現像することにより感光されていない部
分が除去され、これを乾燥することにより図1(E)に
示す様に絶縁体層11表面に所定のパターン形状の導体
パターン12が形成される。
法の第2の実施例を示す断面図である。本発明の積層型
電子部品は、まず図2(A)に示す様にキャリアシート
20の表面に感光性導電ペーストを塗布し、乾燥させて
キャリアシート20上に感光性導電膜22Aが形成され
る。キャリアシート20は、例えば厚さ75μmのPE
Tフィルムが用いられ、感光性導電ペーストを塗布する
面に後述の工程で剥離しやすくするためにあらかじめ表
面処理が施される。感光性導電膜22Aは、このキャリ
アシート20上に、銀、銀とパラジウムの合金、銅、ニ
ッケル等の導電材料に感光剤が混入された感光性導電ペ
ーストを厚みが一様になるように塗布されて形成され
る。感光性導電膜22Aの厚みは、導体パターンの厚み
によっても異なるが、例えば60℃で15分乾燥させて
10μm程度にする。次に、図2(B)に示す様にこの
キャリアシート20の感光性導電膜22A上に所定のパ
ターン形状の孔を有するマスク23を搭載し、このマス
ク23を介して紫外線等の光線を照射することにより感
光性導電膜22Aを所定のパターン形状に露光する。さ
らに、図2(C)に示す様にこのキャリアシート20上
の感光性導電膜22Aと絶縁体層21とを接触させ、所
定の温度で垂直方向に所定の圧力を所定時間加えること
により、感光性導電膜22Aと絶縁体層21を密着させ
る。絶縁体層21は、磁性体又は誘電体等の絶縁体に、
後述の現像液によって溶解することのないバインダを加
えて形成される。続いて、キャリアシート20を剥がす
ことにより、図1(D)に示す様に絶縁体層21に感光
性導電膜22Aが転写され、絶縁体層21の表面全体に
露光処理が施された感光性導電膜22Aが形成される。
次に、この感光性導電膜22Aを、前述の絶縁体層を溶
解することのない現像液(例えば、水系現像液)を用い
て現像することにより感光されていない部分が除去さ
れ、これを乾燥することにより図2(E)に示す様に絶
縁体層11表面に所定のパターン形状の導体パターン2
2が形成される。この様にして導体パターンを形成した
場合、感光性導電膜の完全に硬化している露光面が絶縁
体層と接触しているので、オーバーエッチングされるこ
となく、絶縁体層上に導体パターンを確実に形成するこ
とができ、前述の実施例のものよりも現像の精度が向上
する。
子部品の第1の実施例を示す分解斜視図である。絶縁体
層31A、31B、31Cは、磁性体、誘電体等の絶縁
体を用いて形成される。絶縁体層31Aの表面には、コ
イル用導体パターン32Aが形成される。コイル用導体
パターン32Aは、渦巻状に形成され、外側の端が絶縁
体層31Aの端面に引き出される。絶縁体層31Bの表
面には、コイル用導体パターン32Bが形成される。コ
イル用導体パターン32Bは、一端が絶縁体層31Bに
設けられたスルーホール内の導体を介してコイル用導体
パターン32Aの内端と接続され、他端が絶縁体層31
Bの端面に引き出される。なお、絶縁体層31Cは、保
護用の絶縁体層である。そして、絶縁体層31A〜31
Cとコイル用導体パターン32A、32Bの積層体内に
このコイル用導体パターン32Aとコイル用導体パター
ン32Bによってコイルが形成される。これらの積層体
のコイルの端部が引き出された端面に外部電極が形成さ
れ、コイルの端部と外部電極が接続される。
て製造される。まず、キャリアシート表面に感光性導電
ペーストを用いて感光性導電膜を形成する。次に、この
キャリアシート上の感光性導電膜を、露光する前又は露
光した後に、絶縁性のグリーンシートに転写してコイル
用導体パターンが形成される。この時、コイル用導体パ
ターン42Aは、このキャリアシート上の感光性導電膜
を、露光する前又は露光した後に、絶縁性のグリーンシ
ートに転写し、露光する前に転写された場合には露光、
現像することにより、露光した後に転写された場合には
現像することにより図4(A)に示す様に、キャリアシ
ートS1上に形成された絶縁性のグリーンシート41A
の表面に渦巻き状に形成される。また、コイル用導体パ
ターン42Bは、このキャリアシート上の感光性導電膜
を、露光する前又は露光した後に、あらかじめスルーホ
ール内に導電材が充填された絶縁性のグリーンシートに
転写し、露光する前に転写された場合には露光、現像す
ることにより、露光した後に転写された場合には現像す
ることにより図4(B)に示す様に、キャリアシートS
2上に形成された絶縁性のセラミックグリーンシート4
1Bの表面に、一端がスルーホール内の導電材と接続さ
れる様に形成される。そして、これらの絶縁性のセラミ
ックグリーンシート41A、41B及び、保護用の絶縁
性のセラミックグリーンシート41Cを図4(C)に示
す様に積層し、これら積層体を一体焼成して積層体内に
コイルが形成される。また、この様な積層型電子部品は
以下のようにしても製造することができる。まず、キャ
リアシート上に感光性導電ペーストを用いて形成された
感光性導電膜を、露光する前又は露光した後に、スルー
ホールを有する絶縁性のグリーンシートに転写し、露光
する前に転写された場合には露光、現像することによ
り、露光した後に転写された場合には現像することによ
り図5(A)に示す様に絶縁性のグリーンシート51B
の表面に、内側端がスルーホールH上を覆う様に配置さ
れた渦巻き状の導体パターン52Aが形成される。次
に、図5(B)に示す様に、この絶縁性のグリーンシー
ト51Bを、導体パターン52A側を絶縁性のグリーン
シート51Aと対向させた状態でグリーンシート51A
上に積層する。この時、スルーホール内には、グリーン
シート51Bをグリーンシート51A上に積層する前又
は、グリーンシート51Bをグリーンシート51A上に
積層した後に導電材が充填される。そして、キャリアシ
ート上に感光性導電ペーストを用いて形成された感光性
導電膜を、露光する前又は露光した後に、絶縁性のグリ
ーンシートに転写し、露光する前に転写された場合には
露光、現像することにより、露光した後に転写された場
合には現像することにより表面に導体パターン52Bが
形成された絶縁性のグリーンシート51Cを、図5
(C)に示す様にグリーンシート51B上に積層し、こ
れら積層体を一体焼成して積層体内にコイルが形成され
る。なお、この時、導体パターン52Bを絶縁性のグリ
ーンシート51B上に形成し、このグリーンシート51
B上に絶縁性のグリーンシート51Cを積層してもよ
い。さらに、この様な積層型電子部品は絶縁体層を印刷
法で形成して製造することもできる。まず、キャリアシ
ート上に感光性導電ペーストで形成された感光性導電膜
を、露光する前又は露光した後に、予めキャリアシート
上に印刷された絶縁体層に転写し、露光する前に転写さ
れた場合には露光、現像することにより、露光した後に
転写された場合には現像することにより図6(A)に示
す様にキャリアシートS上の絶縁体層61Aの表面に渦
巻き状の導体パターン62Aが形成される。次に、図6
(B)に示す様に、この絶縁体層61Aの表面全体に絶
縁材料を印刷してスルーホールを有する絶縁体層61B
を形成した後、このスルーホール内に導電材を充填す
る。さらに、キャリアシート表面に感光性導電ペースト
を用いて感光性導電膜を形成し、このキャリアシート上
の感光性導電膜を、露光する前又は露光した後に、絶縁
体層61Bに転写し、露光する前に転写された場合には
露光、現像することにより、露光した後に転写された場
合には現像することにより図6(C)に示す様に絶縁体
層61Bの表面に、一端がスルーホール内の導電材と接
続された導体パターン62Bが形成される。そして、絶
縁体層41Bの表面全体に絶縁材料を印刷して絶縁体層
61Cを形成し、これら積層体を一体焼成して積層体内
にコイルが形成される。またさらに言えば、この様な積
層型電子部品は、前述の実施例を参考にして絶縁体層を
印刷法とシート法を適宜組合せて形成して製造すること
もできる。
子部品の第2の実施例を示す分解斜視図である。絶縁体
層71A、71B、71Cは、誘電体を用いて形成され
る。絶縁体層71Aの表面には、コンデンサ用導体パタ
ーン72Aが形成される。コンデンサ用導体パターン7
2Aの一端は、絶縁体層71Aの端面に引き出される。
絶縁体層71Bの表面には、コンデンサ用導体パターン
72Bが形成される。コンデンサ用導体パターン72B
は、コンデンサ用導体パターン72Aと対向する位置に
形成され、一端が絶縁体層71Bの端面に引き出され
る。なお、絶縁体層71Cは、保護用の絶縁体層であ
る。そして、絶縁体層71Bを介して対向したコンデン
サ用導体パターン72Aとコンデンサ用導体パターン7
2Bによって、絶縁体層71A〜71Cとコンデンサ用
導体パターン72A、72Bの積層体内にコンデンサが
形成される。これらの積層体のコンデンサの端部が引き
出された端面に外部電極が形成され、コンデンサの端部
と外部電極が接続される。この様な積層型電子部品のコ
ンデンサ用導体パターン32A、32Bは、キャリアシ
ート上に感光性導電ペーストを用いて形成された感光性
導電膜を、露光する前又は露光した後に、絶縁体層に転
写し、露光する前に転写された場合には露光、現像する
ことにより、露光した後に転写された場合には現像する
ことにより絶縁体層上に形成される。
子部品の第3の実施例を示す分解斜視図である。絶縁体
層81A、81B、81C、81D、81E、81F、
81Gは、磁性体、誘電体等の絶縁体を用いて形成され
る。絶縁体層81A、81B、81Cの表面には、それ
ぞれ1ターン未満のコイル用導体パターン82が形成さ
れる。そして、絶縁体層81A〜81Cのコイル用導体
パターン82が絶縁体層のスルーホール内の導体を介し
てらせん状に接続されて第1のコイルが形成される。こ
の第1のコイルの両端は、絶縁体層の対向する側面に引
き出される。絶縁体層81D、81E、81Fの表面に
は、それぞれ1ターン未満のコイル用導体パターン83
が形成される。そして、絶縁体層81D〜81Fのコイ
ル用導体パターン83が絶縁体層のスルーホール内の導
体を介してらせん状に接続されて第2のコイルが形成さ
れる。この第2のコイルは、第1のコイルと電磁気的に
結合するように、絶縁体層41Dを介して第1のコイル
と対向する位置に形成される。また、この第2のコイル
の両端は、絶縁体層の対向する側面に引き出される。な
お、絶縁体層81Gは、保護用の絶縁体である。これら
の積層体のコイルの端部が引き出された端面に外部電極
が形成され、コイルの端部と外部電極が接続される。こ
の積層型電子部品は、トランス、コモンモードチョーク
コイル、バラン等として用いられる。この様な積層型電
子部品のコイル用導体パターン82、83は、キャリア
シート上に感光性導電ペーストを用いて形成された感光
性導電膜を、露光する前又は露光した後に、絶縁体層に
転写し、露光する前に転写された場合には露光、現像す
ることにより、露光した後に転写された場合には現像す
ることにより絶縁体層上に形成される。
子部品の第4の実施例を示す分解斜視図である。絶縁体
層91A、91B、91C、91D、91Eは、磁性
体、誘電体等の絶縁体を用いて形成される。絶縁体層9
1Aの表面には、コイル用導体パターン92Aが形成さ
れる。コイル用導体パターン92Aは、一端が絶縁体層
91Aの端面に引き出される。絶縁体層91Bの表面に
は、コイル用導体パターン92Bが形成される。コイル
用導体パターン92Bは、渦巻状に形成され、内側端が
絶縁体層91Bのスルーホール内の導体を介してコイル
用導体パターン92Aの他端に接続される。コイル用導
体パターン92Bの外側端は、絶縁体層91Bの端面に
引き出される。そして、この渦巻状のコイル用導体パタ
ーン92Bとコイル用導体パターン92Aとで第1のコ
イルが形成される。絶縁体層91Cの表面には、コイル
用導体パターン93Bが形成される。コイル用導体パタ
ーン93Bは、コイル用導体パターン92Bと対向する
位置に渦巻状に形成され、外側端が絶縁体層91Cの端
面に引き出される。絶縁体層91Dの表面には、コイル
用導体パターン93Aが形成される。コイル用導体パタ
ーン93Aは、一端が絶縁体層91Dの端面に引き出さ
れると共に、他端が絶縁体層91Dのスルーホール内の
導体を介してコイル用導体パターン93Bの内側端に接
続される。そして、このコイル用導体パターン93Aと
渦巻状のコイル用導体パターン93Bとで第2のコイル
が形成される。なお、絶縁体層91Eは、保護用の絶縁
体層である。絶縁体層91A〜91Eとコイル用導体パ
ターン92A、92B、93A、93Bの積層体内に
は、コイル用導体パターン92A、92B、93A、9
3Bによって、互いに電磁気的に結合した2つのコイル
が形成される。積層体のコイルの端部が引き出された端
面に外部電極が形成され、コイルの端部と外部電極が接
続される。この積層型電子部品は、トランス、コモンモ
ードチョークコイル、バラン等として用いられる。この
様な積層型電子部品のコイル用導体パターン92A、9
2B、93A、93Bは、キャリアシート上に感光性導
電ペーストを用いて形成された感光性導電膜を、露光す
る前又は露光した後に、絶縁体層に転写し、露光する前
に転写された場合には露光、現像することにより、露光
した後に転写された場合には現像することにより絶縁体
層上に形成される。
電子部品の第5の実施例を示す分解斜視図である。絶縁
体層101A、101B、101C、101D、101
E、101Fは、磁性体、誘電体等の絶縁体を用いて形
成される。絶縁体層101Aの表面には、アース用導体
パターン102が形成される。このアース用導体パター
ン102は絶縁体層101Aの対向する端面まで引き出
される。絶縁体層101Bと絶縁体層101Cの表面に
は、それぞれコイル用導体パターン103とコイル用導
体パターン104が互いに線対称になる様に形成され
る。このコイル用導体パターン103、104は、スル
ーホール内の導体を介して絶縁体層101Bの導体パタ
ーン103と絶縁体層101Cの導体パターン103を
らせん状に接続して第1のコイルが形成され、スルーホ
ール内の導体を介して絶縁体層101Bの導体パターン
104と絶縁体層101Cの導体パターン104をらせ
ん状に接続して第2のコイルが形成される。この第1の
コイルと第2のコイルは、同じターン数になる様に形成
され、絶縁体層101Bの導体パターン103と導体パ
ターン104が接続されることにより互いに接続され
る。そして、絶縁体層101C上の導体パターン103
の一端と導体パターン104の一端が絶縁体層101C
の同じ端面に引き出される。絶縁体層101Dと絶縁体
層101Eの表面には、それぞれコイル用導体パターン
105とコイル用導体パターン106が互いに線対称に
なる様に形成される。このとき、絶縁体層101Dのコ
イル用導体パターン105、106は、絶縁体層101
Cのコイル用導体パターン103、104と対向する位
置に形成される。このコイル用導体パターン105、1
06は、スルーホール内の導体を介して絶縁体層101
Dの導体パターン105と絶縁体層101Eの導体パタ
ーン105をらせん状に接続して第3のコイルが形成さ
れ、スルーホール内の導体を介して絶縁体層101Dの
導体パターン106と絶縁体層101Eの導体パターン
106をらせん状に接続して第4のコイルが形成され
る。この第3のコイルと第4のコイルは、同じターン数
になる様に形成され、絶縁体層101Dの導体パターン
105と導体パターン106が接続されることにより互
いに接続される。この絶縁体層101Dの導体パターン
105と導体パターン106の共通接続端は、アース用
導体パターン102が引き出された一方の端面まで引き
出される。また、絶縁体層101E上の導体パターン1
05の一端と導体パターンの一端が絶縁体層101Eの
同じ端面まで引き出される。絶縁体層101Fは保護用
の絶縁体層である。絶縁体層101A〜101Fとアー
ス用導体パターン102とコイル用導体パターン10
3、104、105、106の積層体内には、コイル用
導体パターン103、104によって直列に接続された
第1のコイルと第2のコイルが、コイル用導体パターン
105、106によって直列に接続された第3のコイル
と第4のコイルが形成される。第1のコイルと第3のコ
イルが電磁気的に結合し、第2のコイルと第4のコイル
が電磁気的に結合する。積層体のコイル用導体パターン
の端部が引き出された端面に外部電極が形成され、コイ
ルの端部と外部電極が接続される。この積層型電子部品
は、バランとして用いられる。この様な積層型電子部品
のコイル用導体パターン103、104、105、10
6は、キャリアシート上に感光性導電ペーストで形成し
た感光性導電膜を、露光する前又は露光した後に、絶縁
体層に転写し、露光する前に転写された場合には露光、
現像することにより、露光した後に転写された場合には
現像することにより絶縁体層上に形成される。
電子部品の第6の実施例を示す分解斜視図である。絶縁
体層111A、111B、111Cは、磁性体、誘電体
等の絶縁体を用いて形成される。絶縁体層111Aの表
面には、線路用導体パターン112が形成される。線路
用導体パターン112は、絶縁体層111Aの表面にコ
の字状に形成され、両端部が絶縁体層111Aの端面ま
で引き出される。絶縁体層111Bの表面には、線路用
導体パターン113が形成される。線路用導体パターン
113は、絶縁体層111Aの表面にコの字状に形成さ
れ、両端部が絶縁体層111Bの端面まで引き出され
る。この線路用導体パターン112、113は、互いに
電磁気的に結合する様に両端部以外が絶縁体層111B
を介して対向して形成される。そして、絶縁体層111
A〜111Cと線路用導体パターン112、113の積
層体内に、絶縁体層を介して対向し、互いに電磁気的に
結合した2つの線路用導体パターンによって、方向性結
合器が形成される。この様な積層型電子部品の線路用導
体パターン112、113は、キャリアシート上に感光
性導電ペーストで形成した感光性導電膜を、露光する前
又は露光した後に、絶縁体層に転写し、露光する前に転
写された場合には露光、現像することにより、露光した
後に転写された場合には現像することにより絶縁体層上
に形成される。
電子部品の第7の実施例を示す分解斜視図である。絶縁
体層121A、121B、121C、121D、121
E、121Fは、磁性体、誘電体等の絶縁体を用いて形
成される。絶縁体層121Aの表面には、アース用導体
パターン122が形成される。このアース用導体パター
ン122は絶縁体層121Aの対向する端面まで引き出
される。絶縁体層121Bの表面には、コンデンサ用導
体パターン123、124が形成される。絶縁体層12
1C〜121Eの表面には、それぞれコイル用導体パタ
ーン125とコイル用導体パターン126が形成され
る。このコイル用導体パターン125、126は、スル
ーホール内の導体を介して絶縁体層121C〜121E
の導体パターン125をらせん状に接続して第1のコイ
ルが形成され、スルーホール内の導体を介して絶縁体層
121C〜121Eの導体パターン126をらせん状に
接続して第2のコイルが形成される。また、絶縁体層1
21Cのコイル用導体パターン125は、絶縁体層12
1Cのスルーホール内の導体を介してコンデンサ用導体
パターン123と接続される。さらに、絶縁体層121
Cのコイル用導体パターン126は、絶縁体層121C
のスルーホール内の導体を介してコンデンサ用導体パタ
ーン124と接続される。この様にして、絶縁体層12
1A〜121Fとアース用導体パターン122とコンデ
ンサ用導体123、124とコイル用導体パターン12
5、126の積層体内には、アース用導体パターン12
2とコンデンサ用導体123、124によって2つのコ
ンデンサが形成され、コイル用導体パターン125、1
26によって2つのコイルが形成させる。そして、この
2つのコイルと2つのコンデンサが所定の回路を構成す
るように接続されてLCフィルタが形成される。この様
な積層型電子部品のコイル用導体パターン125、12
6は、キャリアシート上に感光性導電ペーストで形成し
た感光性導電膜を、露光する前又は露光した後に、絶縁
体層に転写し、露光する前に転写された場合には露光、
現像することにより、露光した後に転写された場合には
現像することにより絶縁体層上に形成される。この様に
して形成された2つのコイル用導体パターンは、従来の
方法で形成したものよりも2つのパターン間の間隔を狭
くできる。また、アース用導体パターン122とコンデ
ンサ用導体パターン123、124は、従来の様に印刷
によって形成されてもよいし、コイル用導体パターンと
同様にして形成してもよい。コンデンサ用導体123、
124をコイル用導体パターンと同様の方法で形成した
場合、従来の方法よりも2つのパターン間の間隔を狭く
でき、大きな容量をえることができる。
の実施例を述べたが、本発明はこれらの実施例に限られ
るものではない。例えば、図3に示した本発明の製造方
法に係る積層型電子部品の第1の実施例において、コイ
ル用導体パターンは、渦巻き状以外にも直線状、ミアン
ダー状、L字状、U字状等様々な形状にすることができ
る。また、このコイルは、図12に示す様に絶縁体層間
の1ターン未満のコイル用導体パターンを接続して形成
してもよいし、コイル用導体パターンの両端を絶縁体層
の端面に引き出して形成してもよい。また、図8に示し
た本発明の製造方法に係る積層型電子部品の第3の実施
例では、2つのコイルを絶縁体層の積層方向に重畳した
ものを示したが、絶縁体層の表面に2つのコイル用導体
パターンを形成して2つのコイルが積層体内に横に並ぶ
様に形成してもよい。さらに、図11に示した本発明の
製造方法に係る積層型電子部品の第6の実施例におい
て、2つの線路は同じ絶縁体層上に並べて形成してもよ
い。
品の製造方法は、キャリアシート表面上に感光性導電ペ
ーストを塗布してキャリアシート上に感光性導電膜を形
成する第1の工程、キャリアシート上の感光性導電膜を
絶縁体層に転写することにより絶縁体層表面全体に感光
性導電膜を形成する第2の工程及び、絶縁体層の表面に
形成された感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術に
よって所定のパターン形状の導体パターンを形成する第
3の工程を有するので、導体パターンの線幅と導体パタ
ーン間の間隔を従来の半分程度にすることができると共
に、導体パターンの形状のバラツキを従来のものよりも
小さくできる。従って、本発明の積層型電子部品の製造
方法は、積層型電子部品を小型化、軽量化、高性能化で
きる。また、キャリアシート表面の感光性導電膜を転写
する絶縁体層を未焼成の材料の層又は、絶縁性のセラミ
ックグリーンシートにより構成した場合、一体焼成する
ことができるので、従来のものよりも歪みを小さくでき
る。また、本発明の積層型電子部品の製造方法は、キャ
リアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布してキャ
リアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工程、キ
ャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転写するこ
とにより絶縁体層表面全体に感光性導電膜を形成する第
2の工程及び、絶縁体層の表面に形成された感光性導電
膜をフォトリソグラフィー技術によって所定の形状のコ
イル用導体パターンを形成する第3の工程を有するの
で、導体ペーストのだれやニジミの発生によって従来厚
みを厚くできなかった、コイル用導体パターンの厚みを
従来のものよりも厚く形成でき、内部抵抗を低減してイ
ンダクタのQ値を向上させることができる。また、コイ
ル用導体パターン間の間隔を狭くできるので、1層あた
りのターン数を増やしてインダクタンス値を大きくでき
る。さらに、コイル用導体パターンの形状のバラツキの
低減により、インダクタンスの周波数特性及び、自己共
振周波数のバラツキを低減できる。またさらに、絶縁体
層間の1ターン未満のコイル用導体パターンを接続して
形成した場合、絶縁体層を介して隣接するコイル用導体
パターンの対向面積を正確に決定できるので、インダク
タンス値のバラツキを従来よりも小さくできる。さら
に、本発明の積層型電子部品の製造方法は、キャリアシ
ート表面上に感光性導電ペーストを塗布してキャリアシ
ート上に感光性導電膜を形成する第1の工程、キャリア
シート上の感光性導電膜を絶縁体層に転写することによ
り絶縁体層表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工
程及び、絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜をフ
ォトリソグラフィー技術によって所定の形状のコンデン
サ用導体パターンを形成する第3の工程を有するので、
コンデンサ用導体パターンの面積及び、絶縁体層を介し
て対向するコンデンサ用導体パターンの対向面積を設計
通りに正確に形成でき、容量等の電気特性のバラツキを
小さくできる。またさらに、本発明の積層型電子部品の
製造方法は、キャリアシート表面上に感光性導電ペース
トを塗布してキャリアシート上に感光性導電膜を形成す
る第1の工程、キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁
体層に転写することにより絶縁体層表面全体に感光性導
電膜を形成する第2の工程及び、絶縁体層の表面に形成
された感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によっ
て所定の形状の線路用導体パターンを形成する第3の工
程を有するので、線路用導体パターンの形状のバラツキ
が小さくなり、挿入損失、リターンロス、結合度、アイ
ソレーション等の電気特性のバラツキを小さくできる。
また、本発明の積層型電子部品の製造方法は、積層体内
で電磁気的に結合する2つ以上のコイルを構成するコイ
ル用導体パターンが、キャリアシート表面上に感光性導
電ペーストを塗布してキャリアシート上に感光性導電膜
を形成する工程、キャリアシート上の感光性導電膜を絶
縁体層に転写することにより絶縁体層表面全体に感光性
導電膜を形成する工程及び、絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定の形状のコイル用導体パターンを形成する工程によっ
て形成されるので、コイル用導体パターン間の間隔を従
来よりも狭くしたり、1層あたりのターン数を増やした
りして電磁気的な結合を大きくできる。また、2つのコ
イルによってコモンモードチョークコイルを形成した場
合、コイル用導体パターンの厚みを厚くして内部抵抗を
小さくできるので、信号ラインの損失を小さくでき、ま
たコイル用導体パターン間の間隔を狭くできるので、コ
イルの線路長を長くでき、2つのコイル間の電磁気的な
結合を強くできる。さらに、2つのコイルを用いてバラ
ンを形成した場合、挿入損失、リターンロス、位相差等
の特性を改善することができる。さらに、本発明の積層
型電子部品の製造方法は、コイル用導体パターンとコン
デンサ用導体パターンを有する導体パターンが、キャリ
アシート表面上に感光性導電ペーストを塗布してキャリ
アシート上に感光性導電膜を形成する工程、キャリアシ
ート上の感光性導電膜を絶縁体層に転写することにより
絶縁体層表面全体に感光性導電膜を形成する工程及び、
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜をフォトリソ
グラフィー技術によって所定の形状の導体パターンを形
成する工程により形成されるので、LCフィルタの形状
を大きくすることなく、コイル用導体パターンの1層あ
たりのターン数を増やすことができる。また、コイル用
導体パターンとコンデンサ用導体パターンの形状を一定
にできるので、LCフィルタの特性のバラツキを小さく
できる。
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
1の実施例を示す分解斜視図である。
図である。
断面図である。
を示す断面図である。
2の実施例を示す分解斜視図である。
3の実施例を示す分解斜視図である。
4の実施例を示す分解斜視図である。
第5の実施例を示す分解斜視図である。
第6の実施例を示す分解斜視図である。
第7の実施例を示す分解斜視図である。
である。
Claims (24)
- 【請求項1】 絶縁体層と導体パターンを積層し、積層
体内に該導体パターンによって回路素子が形成された積
層型電子部品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工
程、該キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転
写することにより該絶縁体層表面全体に感光性導電膜を
形成する第2の工程及び、該絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定のパターン形状の導体パターンを形成する第3の工程
を有することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項2】 絶縁体層と導体パターンを積層し、積層
体内に該導体パターンによって回路素子が形成された積
層型電子部品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成し、該感光性
導電膜を露光する第1の工程、該キャリアシート上の感
光性導電膜を絶縁体層に転写することにより該絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、該
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像するこ
とにより所定のパターン形状の導体パターンを形成する
第3の工程を有することを特徴とする積層型電子部品の
製造方法。 - 【請求項3】 絶縁体層と導体パターンを積層し、該絶
縁体層間の所定の導体パターンが該絶縁体層のスルーホ
ール内の導体を介して接続され、積層体内に該導体パタ
ーンによって回路素子が形成された積層型電子部品の製
造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工
程、該キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転
写することにより該絶縁体層表面全体に感光性導電膜を
形成する第2の工程及び、該絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定のパターン形状の導体パターンを形成する第3の工程
を有することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項4】 絶縁体層と導体パターンを積層し、該絶
縁体層間の所定の導体パターンが該絶縁体層のスルーホ
ール内の導体を介して接続され、積層体内に該導体パタ
ーンによって回路素子が形成された積層型電子部品の製
造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成し、該感光性
導電膜を露光する第1の工程、該キャリアシート上の感
光性導電膜を絶縁体層に転写することにより該絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、該
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像するこ
とによりフォトリソグラフィー技術によって所定のパタ
ーン形状の導体パターンを形成する第3の工程を有する
ことを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項5】 前記スルーホールを有する絶縁体層は、
あらかじめスルーホール内に導電材が充填され、この絶
縁体層表面に、該スルーホール内の導電材と接続された
所定のパターン形状の導体パターンが形成された請求項
3又は請求項4に記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項6】 前記スルーホールを有する絶縁体層は、
絶縁体層表面に、該スルーホール上を覆う様に所定のパ
ターン形状の導体パターンが形成された後、該スルーホ
ール内に導電材が充填される請求項3又は請求項4に記
載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項7】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積層
し、該絶縁体層間の所定のコイル用導体パターンが該絶
縁体層のスルーホール内の導体を介して接続されて積層
体内にコイルが形成された積層型電子部品の製造方法に
おいて、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工
程、該キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転
写することにより該絶縁体層表面全体に感光性導電膜を
形成する第2の工程及び、該絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定の形状のコイル用導体パターンを形成する第3の工程
を有することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項8】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積層
し、該絶縁体層間の所定のコイル用導体パターンが該絶
縁体層のスルーホール内の導体を介して接続されて積層
体内にコイルが形成された積層型電子部品の製造方法に
おいて、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成し、該感光性
導電膜を露光する第1の工程、該キャリアシート上の感
光性導電膜を絶縁体層に転写することにより該絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、該
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像するこ
とによりフォトリソグラフィー技術によって所定の形状
のコイル用導体パターンを形成する第3の工程を有する
ことを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項9】 前記スルーホールを有する絶縁体層は、
あらかじめスルーホール内に導電材が充填され、この絶
縁体層表面に、該スルーホール内の導体と接続された所
定の形状のコイル用導体パターンが形成された請求項7
又は請求項8に記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項10】 前記スルーホールを有する絶縁体層
は、前記絶縁体層表面に、該スルーホール上を覆う様に
所定の形状のコイル用導体パターンが形成された後、該
スルーホール内に導電材が充填された請求項7又は請求
項8に記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項11】 絶縁体層とコンデンサ用導体パターン
を積層して積層体内にコンデンサが形成された積層型電
子部品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工
程、該キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転
写することにより該絶縁体層表面全体に感光性導電膜を
形成する第2の工程及び、該絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定の形状のコンデンサ用導体パターンを形成する第3の
工程を有することを特徴とする積層型電子部品の製造方
法。 - 【請求項12】 絶縁体層とコンデンサ用導体パターン
を積層して積層体内にコンデンサが形成された積層型電
子部品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成し、該感光性
導電膜を露光する第1の工程、該キャリアシート上の感
光性導電膜を絶縁体層に転写することにより該絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、該
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像するこ
とにより所定の形状のコンデンサ用導体パターンを形成
する第3の工程を有することを特徴とする積層型電子部
品の製造方法。 - 【請求項13】 絶縁体層と線路用導体パターンを積層
して積層体内に方向性結合器が形成された積層型電子部
品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工
程、該キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転
写することにより該絶縁体層表面全体に感光性導電膜を
形成する第2の工程及び、該絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定の形状の線路用導体パターンを形成する第3の工程を
有することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項14】 絶縁体層と線路用導体パターンを積層
して積層体内に方向性結合器が形成された積層型電子部
品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成し、該感光性
導電膜を露光する第1の工程、該キャリアシート上の感
光性導電膜を絶縁体層に転写することにより該絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、該
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像するこ
とにより所定の形状の線路用導体パターンを形成する第
3の工程を有することを特徴とする積層型電子部品の製
造方法。 - 【請求項15】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積
層し、該絶縁体層間の所定のコイル用導体パターンが該
絶縁体層のスルーホール内の導体を介して接続されて積
層体内に電磁気的に結合した2つ以上のコイルが形成さ
れた積層型電子部品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工
程、該キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転
写することにより該絶縁体層表面全体に感光性導電膜を
形成する第2の工程及び、該絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定の形状のコイル用導体パターンを形成する第3の工程
を有することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項16】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積
層し、該絶縁体層間の所定のコイル用導体パターンが該
絶縁体層のスルーホール内の導体を介して接続されて積
層体内に電磁気的に結合した2つ以上のコイルが形成さ
れた積層型電子部品の製造方法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成し、該感光性
導電膜を露光する第1の工程、該キャリアシート上の感
光性導電膜を絶縁体層に転写することにより該絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、該
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像するこ
とにより所定の形状のコイル用導体パターンを形成する
第3の工程を有することを特徴とする積層型電子部品の
製造方法。 - 【請求項17】 前記スルーホールを有する絶縁体層
は、あらかじめスルーホール内に導電材が充填され、こ
の絶縁体層表面に、該スルーホール内の導電材と接続さ
れた所定の形状のコイル用導体パターンが形成された請
求項15又は請求項16に記載の積層型電子部品の製造
方法。 - 【請求項18】 前記スルーホールを有する絶縁体層
は、絶縁体層表面に、該スルーホール上を覆う様に所定
の形状のコイル用導体パターンが形成された後、該スル
ーホール内に導電材が充填される請求項15又は請求項
16に記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項19】 絶縁体層と、コイル用導体パターンと
コンデンサ用導体パターンを有する導体パターンとを積
層し、該絶縁体層間の所定の導体パターン同士が該絶縁
体層のスルーホール内の導体を介して接続されて積層体
内にLCフィルタが形成された積層型電子部品の製造方
法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成する第1の工
程、該キャリアシート上の感光性導電膜を絶縁体層に転
写することにより該絶縁体層表面全体に感光性導電膜を
形成する第2の工程及び、該絶縁体層の表面に形成され
た感光性導電膜をフォトリソグラフィー技術によって所
定の形状の導体パターンを形成する第3の工程を有する
ことを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項20】 絶縁体層と、コイル用導体パターンと
コンデンサ用導体パターンを有する導体パターンとを積
層し、該絶縁体層間の所定の導体パターン同士が該絶縁
体層のスルーホール内の導体を介して接続されて積層体
内にLCフィルタが形成された積層型電子部品の製造方
法において、 キャリアシート表面上に感光性導電ペーストを塗布して
該キャリアシート上に感光性導電膜を形成し、該感光性
導電膜を露光する第1の工程、該キャリアシート上の感
光性導電膜を絶縁体層に転写することにより該絶縁体層
表面全体に感光性導電膜を形成する第2の工程及び、該
絶縁体層の表面に形成された感光性導電膜を現像するこ
とにより所定の形状の導体パターンを形成する第3の工
程を有することを特徴とする積層型電子部品の製造方
法。 - 【請求項21】 前記スルーホールを有する絶縁体層
は、あらかじめスルーホール内に導電材が充填され、こ
の絶縁体層表面に、該スルーホール内の導電材と接続さ
れた所定のパターン形状の導体パターンが形成された請
求項19又は請求項20に記載の積層型電子部品の製造
方法。 - 【請求項22】 前記スルーホールを有する絶縁体層
は、絶縁体層表面に、該スルーホール上を覆う様に所定
のパターン形状の導体パターンが形成された後、該スル
ーホール内に導電材が充填される請求項19又は請求項
20に記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項23】 前記キャリアシート表面の感光性導電
膜を転写する絶縁体層が未焼成の絶縁材料の層で構成さ
れた請求項1乃至22のいずれかに記載の積層型電子部
品の製造方法。 - 【請求項24】 前記キャリアシート表面の感光性導電
膜を転写する絶縁体層がセラミックグリーンシートで構
成された請求項1乃至22のいずれかに記載の積層型電
子部品の製造方法。
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JP2001206258A JP4335478B2 (ja) | 2001-07-06 | 2001-07-06 | 積層型電子部品の製造方法 |
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JP2003022924A true JP2003022924A (ja) | 2003-01-24 |
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JP (1) | JP4335478B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019066468A1 (ko) * | 2017-09-27 | 2019-04-04 | (주)이노시아 | 고정세 선폭을 가지는 칩인덕터 제조방법 및 이에 사용되는 감광성 물질 |
-
2001
- 2001-07-06 JP JP2001206258A patent/JP4335478B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2019066468A1 (ko) * | 2017-09-27 | 2019-04-04 | (주)이노시아 | 고정세 선폭을 가지는 칩인덕터 제조방법 및 이에 사용되는 감광성 물질 |
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