JP2003022900A - 常圧パルスプラズマ処理方法 - Google Patents

常圧パルスプラズマ処理方法

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JP2003022900A
JP2003022900A JP2001206525A JP2001206525A JP2003022900A JP 2003022900 A JP2003022900 A JP 2003022900A JP 2001206525 A JP2001206525 A JP 2001206525A JP 2001206525 A JP2001206525 A JP 2001206525A JP 2003022900 A JP2003022900 A JP 2003022900A
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Kazuyoshi Iwane
和良 岩根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常圧プラズマ処理装置において、簡易な構成
で、発生したプラズマを被処理基材の処理表面に有効に
接触させる方法の提供。 【解決手段】 大気圧近傍の圧力下に、一対の電極の少
なくとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、当該一対
の電極間に処理ガスを導入し、電界を印加することによ
り発生させた放電プラズマを用い被処理基材を処理する
プラズマ処理方法であって、被処理基材の背面から排気
してプラズマ発生部と被処理基材の処理面に圧力差を生
じさせることを特徴とするプラズマ処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧近傍での電
界を利用した放電プラズマにより被処理基材の処理を効
率よく行う方法に関し、特に、プラズマ発生部と被処理
基材の処理面に圧力差を生じさせプラズマ処理を効率よ
く行う常圧プラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】常圧プラズマ処理方法においては、従来
の低圧プラズマ処理とは異なり、処理対象の基材等を真
空チャンバー内で処理する必要がなく、その装置として
は、上下の平行平板型電極間に電圧を印加してプラズマ
放電を発生させ、下部電極上に設置された基材を処理す
る簡易な装置や、2枚の電極間に電圧を印加し、その放
電空間に処理ガスを流し、発生したプラズマを基材に吹
き付けるガンタイプのプラズマ処理装置が挙げられる。
【0003】これらの処理方法において、処理効率を上
げるには、発生するプラズマを基材表面にいかに有効に
接触させるかが重要な課題である。この問題の解決策の
一つとして、上記の平行平板型電極間に基材を設置する
方法においては、被処理基材の背面などにバイアスやア
ースをして、電圧に差をかけ電気的にプラズマを集絞す
る方法や、ガンタイプの方法においては、ガンの先端を
絞るなどの構造的に工夫する方法が考えられている。
【0004】しかしながら、平行平板型電極間に基材を
設置する方法においては、被処理基材の背面に電圧を印
加すると、アークが落ちやすく、また新たに電圧が必要
であり装置的に複雑になってしまう問題がある。また、
ガンタイプの方法においては、大がかりな開発費が必要
であり、更に装置が非常に複雑、かつ大型化しなければ
ならないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、常圧プラズ
マ処理装置において、簡易な構成で、発生したプラズマ
を被処理基材の処理表面に有効に接触させる方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、大気圧条件下でのプラズ
マ処理方法において、プラズマ発生部と被処理基材の処
理面に圧力差を生じさせ、圧力差による流体の流れを利
用し、所望の位置にプラズマを集絞することが出きるこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明の第1の発明は、大気圧
近傍の圧力下に、一対の電極の少なくとも一方の対向面
に固体誘電体を設置し、当該一対の電極間に処理ガスを
導入し、電界を印加することにより発生させた放電プラ
ズマを用い被処理基材を処理するプラズマ処理方法であ
って、被処理基材の背面から排気してプラズマ発生部と
被処理基材の処理面に圧力差を生じさせることを特徴と
するプラズマ処理方法である。
【0008】また、本発明の第2の発明は、被処理基材
が、繊維、織布、不織布、多孔質体、貫通孔を有する形
状の積層フィルムのいずれかであることを特徴とする第
1の発明に記載のプラズマ処理方法である。
【0009】また、本発明の第3の発明は、貫通孔を有
する形状の積層フィルムが、レーザーによりビアホール
加工をされた銅張積層体であることを特徴とする第2の
発明に記載のプラズマ処理方法である。
【0010】また、本発明の第4の発明は、電界の印加
が、電界立ち上がり時間10μs以下、電界強度が5〜
250kV/cmのパルス電界の印加であることを特徴
とする第1〜3のいずれかの発明に記載の常圧プラズマ
処理方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、大気圧近傍の圧力下、
処理ガスの雰囲気下、一対の電極の少なくとも一方の対
向面に固体誘電体を設置し、当該一対の電極間にパルス
状等の電界を印加することにより発生させた放電プラズ
マを用い、電極間に設置した被処理基材の表面を処理す
るプラズマ処理方法、または、放電空間外に設置した被
処理基材の表面に放電プラズマを吹きつける方法であっ
て、被処理基材の背面から排気してプラズマ発生部と被
処理基材の処理面に圧力差を生じさせ、圧力差による流
体の流れを利用し、プラズマを処理面に効率良く接触さ
せる方法である。以下、詳細に説明する。
【0012】本発明の概略を図で説明する。図1は、電
極間に設置した被処理基材の表面を処理するプラズマ処
理方法の一例を説明する図である。図1において、1は
電源、2は上部電極、3は下部電極、4はプラズマ、5
は被処理基材である。図1におけるプラズマ処理方法
は、上部電極2と下部電極3に電源1から電圧を印加
し、電極間に存在する処理ガスを励起しプラズマを発生
させ、下部電極3上に設置された被処理基材5の表面を
プラズマで処理する際、下部電極3の下側から、矢印方
向に引圧してプラズマガス4が放電空間から、被処理基
材5の表面に流れるように圧力差を生じさせ、プラズマ
処理をする方法である。
【0013】図2は、放電空間外に設置した被処理基材
の表面に放電プラズマを吹きつける方法の一例を説明す
る図である。図2において、プラズマ発生器6は、2枚
の平行平板電極からなる一対の電極又は内部電極と円筒
型外側電極からなる一対の電極に電源から電圧を加え、
電極間に流通させる処理ガスのプラズマを発生させるプ
ラズマ発生器である。4はプラズマ発生器からのプラズ
マガス、5は被処理基材である。図2におけるプラズマ
処理方法は、プラズマ発生器6からプラズマ4を被処理
基材5に吹き付ける際、基材背面から矢印方向に引圧し
てプラズマガス4が放電空間から、被処理基材5の表面
に流れるように圧力差を生じさせ、プラズマ処理をする
方法である。
【0014】ここで、大気圧近傍の圧力下とは、1.3
33×104〜10.664×104Paの圧力下を指
す。中でも、圧力調整が容易で、装置が簡便になる9.
331×104〜10.397×104Paの範囲が好ま
しい。
【0015】上記電極としては、銅、アルミニウム等の
金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間化合物等
からなるものが挙げられる。電極の形状としては、特に
限定されないが、電界集中によるアーク放電の発生を
避けるために、対向電極間の距離が一定となる構造であ
ることが好ましい。この条件を満たす電極構造として
は、例えば、平行平板型、円筒対向平板型、球対向平板
型、双曲対向平板型、同軸円筒型構造等が挙げられる。
なお、下部電極の下側から引圧する場合においては、下
部電極の形状を引圧できる形状にしておくのが好まし
い。
【0016】また、略一定構造以外では、円筒対向円筒
型で円筒曲率の大きなものもアーク放電の原因となる電
界集中の度合いが小さいので対向電極として用いること
ができる。曲率は少なくとも半径20mm以上が好まし
い。固体誘電体の誘電率にもよるが、それ以下の曲率で
は、電界集中によるアーク放電が集中しやすい。それぞ
れの曲率がこれ以上であれば、対向する電極の曲率が異
なっても良い。曲率は大きいほど近似的に平板に近づく
ため、より安定した放電が得られるので、より好ましく
は半径40mm以上である。
【0017】さらに、プラズマを発生させる電極は、一
対のうち少なくとも一方の対向面に固体誘電体が配置さ
れていれば良く、一対の電極は、短絡に至らない適切な
距離をあけた状態で対向してもよく、直交してもよい。
【0018】上記固体誘電体は、電極の対向面の一方又
は双方に設置される。この際、固体誘電体と設置される
側の電極が密着し、かつ、接する電極の対向面を完全に
覆うようにすることが好ましい。固体誘電体によって覆
われずに電極同士が直接対向する部位があると、そこか
らアーク放電が生じやすいためである。
【0019】上記固体誘電体の形状は、シート状でもフ
ィルム状でもよく、厚みが0.01〜4mmであること
が好ましい。厚すぎると放電プラズマを発生するのに高
電圧を要することがあり、薄すぎると電圧印加時に絶縁
破壊が起こり、アーク放電が発生することがある。ま
た、固体誘電体の形状として、容器型のものも用いるこ
とができる。
【0020】固体誘電体の材質としては、例えば、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート
等のプラスチック、ガラス、二酸化珪素、酸化アルミニ
ウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化
物、チタン酸バリウム等の複酸化物、及びこれらの複層
化したもの等が挙げられる。
【0021】特に、固体誘電体は、比誘電率が2以上
(25℃環境下、以下同じ)であることが好ましい。比
誘電率が2以上の誘電体の具体例としては、ポリテトラ
フルオロエチレン、ガラス、金属酸化膜等を挙げること
ができる。さらに高密度の放電プラズマを安定して発生
させるためには、比誘電率が10以上の固定誘電体を用
いことが好ましい。比誘電率の上限は特に限定されるも
のではないが、現実の材料では18,500程度のもの
が知られている。比誘電率が10以上の固体誘電体とし
ては、例えば、酸化チタニウム5〜50重量%、酸化ア
ルミニウム50〜95重量%で混合された金属酸化物皮
膜、または、酸化ジルコニウムを含有する金属酸化物皮
膜からなり、その被膜の厚みが10〜1000μmであ
るものを用いることが好ましい。
【0022】上記電極間の距離は、固体誘電体の厚さ、
印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮し
て適宜決定されるが、1〜50mmであることが好まし
い。1mm未満では、電極間の間隔を置いて設置するの
に充分でないことがある。50mmを超えると、均一な
放電プラズマを発生させにくい。
【0023】上記電極間には、電界が印加され、プラズ
マを発生させるが、パルス電界を印加することが好まし
く、特に、電界の立ち上がり及び/又は立ち下がり時間
が、10μs以下である電界が好ましい。10μsを超
えると放電状態がアークに移行しやすく不安定なものと
なり、パルス電界による高密度プラズマ状態を保持しに
くくなる。また、立ち上がり時間及び立ち下がり時間が
短いほどプラズマ発生の際のガスの電離が効率よく行わ
れるが、40ns未満の立ち上がり時間のパルス電界を
実現することは、実際には困難である。より好ましくは
50ns〜5μsである。なお、ここでいう立ち上がり
時間とは、電圧(絶対値)が連続して増加する時間、立
ち下がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して減少する
時間を指すものとする。
【0024】上記パルス電界の電界強度は、10〜10
00kV/cmとなるようにするのが好ましい。電界強
度が10kV/cm未満であると処理に時間がかかりす
ぎ、1000kV/cmを超えるとアーク放電が発生し
やすくなる。
【0025】上記パルス電界の周波数は、0.5〜10
0kHzであることが好ましい。0.5kHz未満であ
るとプラズマ密度が低いため処理に時間がかかりすぎ、
100kHzを超えるとアーク放電が発生しやすくな
る。より好ましくは、1〜100kHzであり、このよ
うな高周波数のパルス電界を印加することにより、処理
速度を大きく向上させることができる。
【0026】また、上記パルス電界におけるひとつのパ
ルス継続時間は、1〜1000μsであることが好まし
い。1μs未満であると放電が不安定なものとなり、1
000μsを超えるとアーク放電に移行しやすくなる。
より好ましくは、3〜200μsである。ここで、ひと
つのパルス継続時間とは、ON、OFFの繰り返しから
なるパルス電界における、ひとつのパルスの連続するO
N時間を言う。
【0027】本発明において被処理基材の背面から排気
する方法としては、特に限定されないが、通常の減圧装
置であればよく、例えば、真空ポンプ、ファン等が挙げ
られる。
【0028】本発明で処理できる基材としては、流体を
通過させることができる形状のものであればどのような
ものでもよく、本発明の表面処理方法によれば、様々な
形状を有する基材の処理に容易に対応することができ
る。例えば、有穴系、繊維系、植物系、紙系基材等が挙
げられる。具体的には、繊維、織布、不織布、多孔質
体、貫通孔を有するフィルム等であり、特に、レーザー
によりビアホール加工をされた銅張積層体の処理に有効
である。銅張積層体の処理においては、レーザー加工後
のビアホール周辺及び内壁の残滓(スミア)を除去する
のに用いると有効である。なお、基材を支持台に載せ、
その背面から引圧する場合は、流体を通過できるように
加工した非導電材(例えば、プラスチック板など)製の
支持台を用いるのが好ましい。
【0029】上記処理においては、放電プラズマ発生空
間に存在する気体(以下、処理用ガスという。)の選択
により任意の処理が可能である。
【0030】上記処理用ガスとして、CF4、C26
CClF3、SF6等のフッ素含有化合物ガスを用いるこ
とによって、撥水性表面を得ることができる。
【0031】また、処理用ガスとして、O2、O3、水、
空気等の酸素元素含有化合物、N2、NH3等の窒素元素
含有化合物、SO2、SO3等の硫黄元素含有化合物を用
いて、基材表面にカルボニル基、水酸基、アミノ基等の
親水性官能基を形成させて表面エネルギーを高くし、親
水性表面を得ることができる。また、アクリル酸、メタ
クリル酸等の親水基を有する重合性モノマーを用いて親
水性重合膜を堆積することもできる。
【0032】さらに、Si、Ti、Sn等の金属の金属
−水素化合物、金属−ハロゲン化合物、金属アルコラー
ト等の処理用ガスを用いて、SiO2、TiO2、SnO
2等の金属酸化物薄膜を形成させ、基材表面に電気的、
光学的機能を与えることができ、ハロゲン系ガスを用い
てエッチング処理、ダイシング処理を行ったり、酸素系
ガスを用いてレジスト処理や有機物汚染の除去を行った
り、アルゴン、窒素等の不活性ガスによるプラズマで表
面クリーニングや表面改質を行うこともできる。
【0033】経済性及び安全性の観点から、上記処理用
ガス単独雰囲気よりも、以下に挙げるような希釈ガスに
よって希釈された雰囲気中で処理を行うことが好まし
い。希釈ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、
キセノン等の希ガス、窒素気体等が挙げられる。これら
は単独でも2種以上を混合して用いてもよい。また、希
釈ガスを用いる場合、処理用ガスの割合は1〜10体積
%であることが好ましい。
【0034】なお、上述したように、雰囲気ガスとして
は電子を多く有する化合物の方がプラズマ密度を高め高
速処理を行う上で有利である。よって入手の容易さと経
済性、処理速度を考慮した上で最も望ましい選択は、ア
ルゴン及び/又は窒素を希釈ガスとして含有する雰囲気
である。
【0035】本発明のパルス電界を用いた大気圧放電で
は、全くガス種に依存せず、電極間において直接大気圧
に放電を生じせしめることが可能であり、より単純化さ
れた電極構造、放電手順による大気圧プラズマ装置、及
び処理手法でかつ高速処理を実現することができる。ま
た、パルス周波数、電圧、電極間隔等のパラメータによ
りクリーニングレート等の処理パラメータも調整でき
る。
【0036】
【実施例】本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
【0037】実施例1 図3(a)に示す厚さ1mmのポリイミドフィルムに炭
酸ガスレーザーによるレーザー加工で150μm間隔に
100μmφのスルーホール11を開けた基板10を用
い、そのデスミア処理を行った。スルーホール11に
は、図3(b)にその拡大図を示したがスミア12が付
着したものであった。被処理基板10を図4に示す常圧
プラズマ処理装置を用いてデスミア処理を行った。図4
の常圧プラズマ処理装置は、2枚の平行平板電極からな
るプラズマ発生部6からなり、平行平板電極にVP-P
20kV、周波数=10kHz、立上がり時間=5μs
のパルス電圧を印加し、処理ガスとして乾燥空気を流し
てプラズマ4を発生させ、支持台7に載せた被処理基材
10に吹き付け、スルーホール11のスミアを取り除い
た。一方、支持台7の下側から引圧し、プラズマ発生部
6から発生するプラズマ4を被処理基材10表面に導く
ようにした。プラズマ照射部分の処理効果をビアホール
中の残滓(スミア)の様子を処理前後で実体顕微鏡で観
察して確かめた。実体顕微鏡による定点観察の結果、ビ
アホール周辺及び内壁面に存在したスミアがプラズマ照
射後消失していることを確認した。
【0038】実施例2 図5の装置を用い、PET繊維表面を処理した。120
0mm×100mmのSUS製上部電極2と貫通孔を多
数有する1200mm×100mmのSUS製下部電極
3に電源1からVP-P=20kV、周波数=10kH
z、立上がり時間=5μsのパルス電圧を印加し、処理
ガスとしてAr/O2=9/1SLM雰囲気にした。な
お、上部電極は、固体誘電体のアルミナで被覆したもの
を用いた。また、下部電極の下側から引圧し、プラズマ
4が上部電極から下部電極側に流れるように差圧を設け
た。一方、被処理基材であるPET繊維は、ロール14
で巻き取られるようにプラズマ発生部を通過させ、親水
処理を行った。処理後のPET繊維は、接着性及び染色
性が改善されていた。
【0039】
【発明の効果】本発明の常圧プラズマ処理によれば、プ
ラズマ流を容易に生じさせることができるので、異常放
電が起こりにくく、任意の形、大きさの被処理基材を簡
単に処理ができ、また、処理条件を用意に変更ができ
る。さらに、簡単な引圧装置で実施でき、特別な磁界、
電界を付与することなく、プロッターのような大がかり
な位置可変装置を必要としない。また、本発明の方法
は、大気圧下での実施が可能であるので、容易にインラ
イン化でき、本発明の方法を用いることにより処理工程
全体の速度効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の概略を説明する一例の図であ
る。
【図2】本発明の方法の概略を説明する一例の図であ
る。
【図3】実施例1で用いた被処理基材を説明する図であ
る。
【図4】実施例1の処理方法を説明する図である。
【図5】実施例2の処理方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 電源(高電圧パルス電源) 2 上部電極 3 下部電極 4 プラズマ 5 被処理基材 6 プラズマ発生器 7 支持台 10 ポリイミド基板 11 スルーホール 12 スミア 13 PET繊維 14 ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧近傍の圧力下に、一対の電極の少
    なくとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、当該一対
    の電極間に処理ガスを導入し、電界を印加することによ
    り発生させた放電プラズマを用い被処理基材を処理する
    プラズマ処理方法であって、被処理基材の背面から排気
    してプラズマ発生部と被処理基材の処理面に圧力差を生
    じさせることを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 【請求項2】 被処理基材が、繊維、織布、不織布、多
    孔質体、貫通孔を有する形状の積層フィルムのいずれか
    であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理
    方法。
  3. 【請求項3】 貫通孔を有する形状の積層フィルムが、
    レーザーによりビアホール加工をされた銅張積層体であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理方
    法。
  4. 【請求項4】 電界の印加が、電界立ち上がり時間10
    μs以下、電界強度が5〜250kV/cmのパルス電
    界の印加であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の常圧プラズマ処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100875233B1 (ko) * 2007-02-06 2008-12-19 (주)에스이 플라즈마 돌출된 플라즈마 배출구 주위에 흡입구가 형성된 플라즈마발생장치
CN104822871A (zh) * 2012-11-07 2015-08-05 韦内托纳米科技股份两合公司 纤维基质处理方法以及用于实施该方法的机器

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