JP2003022575A - 光ディスク - Google Patents
光ディスクInfo
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- JP2003022575A JP2003022575A JP2001208668A JP2001208668A JP2003022575A JP 2003022575 A JP2003022575 A JP 2003022575A JP 2001208668 A JP2001208668 A JP 2001208668A JP 2001208668 A JP2001208668 A JP 2001208668A JP 2003022575 A JP2003022575 A JP 2003022575A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、光ディスクに関し、例えばDWD
D方式の光ディスクに適用して、隣接トラックへのデー
タの記録によるエラーレートの劣化を有効に回避する。 【解決手段】 本発明は、隣接するグルーブの深さ又は
隣接するランドの高さが、順次循環的に切り換えられて
なるランド記録用又はグルーブ記録用の光ディスクにお
いて、グルーブ又はランドの底面をディスク表面に対し
て斜めに傾いた面により形成する。また磁壁が移動して
なる超解像方式のランド記録用又はグルーブ記録用の光
ディスクにおいて、グルーブ又はランド底面を、磁壁の
移動を制限する程度の粗面により形成する。
D方式の光ディスクに適用して、隣接トラックへのデー
タの記録によるエラーレートの劣化を有効に回避する。 【解決手段】 本発明は、隣接するグルーブの深さ又は
隣接するランドの高さが、順次循環的に切り換えられて
なるランド記録用又はグルーブ記録用の光ディスクにお
いて、グルーブ又はランドの底面をディスク表面に対し
て斜めに傾いた面により形成する。また磁壁が移動して
なる超解像方式のランド記録用又はグルーブ記録用の光
ディスクにおいて、グルーブ又はランド底面を、磁壁の
移動を制限する程度の粗面により形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに関
し、例えばDWDD(Domain Wall Displacement Detec
tion) 方式による光ディスクに適用することができる。
本発明は、隣接するグルーブの深さ又は隣接するランド
の高さが、順次循環的に切り換えられてなるランド記録
用又はグルーブ記録用の光ディスクにおいて、グルーブ
又はランドの底面をディスク表面に対して斜めに傾いた
面により形成することにより、又は磁壁が移動してなる
超解像方式のランド記録用又はグルーブ記録用の光ディ
スクにおいて、グルーブ又はランド底面を、磁壁の移動
を制限する程度の粗面により形成することにより、高密
度記録において、隣接トラックへのデータの記録による
エラーレートの劣化を有効に回避することができるよう
にする。
し、例えばDWDD(Domain Wall Displacement Detec
tion) 方式による光ディスクに適用することができる。
本発明は、隣接するグルーブの深さ又は隣接するランド
の高さが、順次循環的に切り換えられてなるランド記録
用又はグルーブ記録用の光ディスクにおいて、グルーブ
又はランドの底面をディスク表面に対して斜めに傾いた
面により形成することにより、又は磁壁が移動してなる
超解像方式のランド記録用又はグルーブ記録用の光ディ
スクにおいて、グルーブ又はランド底面を、磁壁の移動
を制限する程度の粗面により形成することにより、高密
度記録において、隣接トラックへのデータの記録による
エラーレートの劣化を有効に回避することができるよう
にする。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクの製造工程において
は、カッティング装置によりディスク原盤を露光した
後、このディスク原盤を現像、電鋳処理してスタンパを
作成し、このスタンパよりディスク基板を作成して光デ
ィスクを作成するようになされている。
は、カッティング装置によりディスク原盤を露光した
後、このディスク原盤を現像、電鋳処理してスタンパを
作成し、このスタンパよりディスク基板を作成して光デ
ィスクを作成するようになされている。
【0003】すなわち図5は、この種の製造工程の説明
に供する断面図であり、光ディスクの製造工程では、表
面を充分に平滑化してなるガラス基板1の表面に、スピ
ンコートによりレジスト2を塗布し、カッティングマシ
ーンによりこのレジスト2を露光する(図5(A))。
さらに所定の現像工程により、このガラス基板1を現像
し、これにより例えばグルーブに対応するらせん状溝3
をガラス基板1上に形成する(図5(B))。
に供する断面図であり、光ディスクの製造工程では、表
面を充分に平滑化してなるガラス基板1の表面に、スピ
ンコートによりレジスト2を塗布し、カッティングマシ
ーンによりこのレジスト2を露光する(図5(A))。
さらに所定の現像工程により、このガラス基板1を現像
し、これにより例えばグルーブに対応するらせん状溝3
をガラス基板1上に形成する(図5(B))。
【0004】光ディスクの製造工程は、このガラス基板
1を電鋳処理した後、ガラス基板1を剥離させることに
より、らせん状溝3を転写してなるスタンパ4を作成す
る(図5(C))。さらにこのスタンパ4を使用して、
透明樹脂材料を射出成形することにより、表面にらせん
状溝3を形成してなるディスク基板5を作成し(図5
(D))、このディスク基板5に情報記録面等を作成し
て光ディスクを作成するようになされている。
1を電鋳処理した後、ガラス基板1を剥離させることに
より、らせん状溝3を転写してなるスタンパ4を作成す
る(図5(C))。さらにこのスタンパ4を使用して、
透明樹脂材料を射出成形することにより、表面にらせん
状溝3を形成してなるディスク基板5を作成し(図5
(D))、このディスク基板5に情報記録面等を作成し
て光ディスクを作成するようになされている。
【0005】このようにして作成される光ディスクにお
いては、超解像による再生方式の1つとしてDWDD方
式による再生方法が提案されるようになされている。
いては、超解像による再生方式の1つとしてDWDD方
式による再生方法が提案されるようになされている。
【0006】すなわちこのDWDD方式による光ディス
クにおいては、図6に示すように、ディスク基板6上
に、再生層7、切断層8、記録層9による3層構造によ
り情報記録層10が形成される。この光ディスクにおい
ては、レーザービームの照射により切断層8の温度を局
所的にキュリー温度以上に加熱すると、この領域で再生
層7の磁壁が移動し、再生層7において、1つのマーク
の大きさが拡大して観察される。これによりこの光ディ
スクでは、光学系のMTF(Modulation Transfer Func
tion)による解像度に比して、密に記録した情報を確実
に再生することができるようになされている。
クにおいては、図6に示すように、ディスク基板6上
に、再生層7、切断層8、記録層9による3層構造によ
り情報記録層10が形成される。この光ディスクにおい
ては、レーザービームの照射により切断層8の温度を局
所的にキュリー温度以上に加熱すると、この領域で再生
層7の磁壁が移動し、再生層7において、1つのマーク
の大きさが拡大して観察される。これによりこの光ディ
スクでは、光学系のMTF(Modulation Transfer Func
tion)による解像度に比して、密に記録した情報を確実
に再生することができるようになされている。
【0007】これに対して特開平11−296910号
公報においては、隣接するグルーブの深さを異ならせる
ことにより、光学系のMTF(Modulation Transfer Fu
nction)による解像度に比して、トラックピッチを密に
設定してトラッキングエラー信号を確実に再生する方法
が提案されるようになされている。
公報においては、隣接するグルーブの深さを異ならせる
ことにより、光学系のMTF(Modulation Transfer Fu
nction)による解像度に比して、トラックピッチを密に
設定してトラッキングエラー信号を確実に再生する方法
が提案されるようになされている。
【0008】すなわち例えば波長655〔nm〕のレー
ザービームを、開口数0.52の光学系により光ディス
クに照射する場合、解像度の限界は0.63〔nm〕で
あり、トラックピッチが0.6〔μm〕の場合、従来の
構成においては、トラッキング制御することが困難にな
る。これによりこの場合、上述したDWDD方式により
マークを充分に再生できる場合でも、結局、光ディスク
に所望のデータを記録再生できなくなる。
ザービームを、開口数0.52の光学系により光ディス
クに照射する場合、解像度の限界は0.63〔nm〕で
あり、トラックピッチが0.6〔μm〕の場合、従来の
構成においては、トラッキング制御することが困難にな
る。これによりこの場合、上述したDWDD方式により
マークを充分に再生できる場合でも、結局、光ディスク
に所望のデータを記録再生できなくなる。
【0009】これに対して特開平11−296910号
公報に開示の手法においては、このような深さの異なる
グルーブを光ディスクの半径方向に例えば2本周期で繰
り返すことにより、トラッキングエラー信号を検出可能
な限界を2倍に拡大することができ、これにより従来に
比して一段とトラックピッチを密に設定することができ
る。
公報に開示の手法においては、このような深さの異なる
グルーブを光ディスクの半径方向に例えば2本周期で繰
り返すことにより、トラッキングエラー信号を検出可能
な限界を2倍に拡大することができ、これにより従来に
比して一段とトラックピッチを密に設定することができ
る。
【0010】この特開平11−296910号公報に開
示の手法による光ディスクは、図5との対比により図7
に示すように、深さを深く作成する側のグルーブの深さ
に対応する膜厚dによりレジスト2を塗布し、深さを深
く作成する側のグルーブについては、この膜厚dの分、
レジスト2を露光するように、深さを浅く作成する側の
グルーブについては、深さ方向にレジスト2を途中まで
露光するように、2本のレーザービームを同時並列的に
照射してスタンパを作成するようになされている(図7
(A)〜(D))。
示の手法による光ディスクは、図5との対比により図7
に示すように、深さを深く作成する側のグルーブの深さ
に対応する膜厚dによりレジスト2を塗布し、深さを深
く作成する側のグルーブについては、この膜厚dの分、
レジスト2を露光するように、深さを浅く作成する側の
グルーブについては、深さ方向にレジスト2を途中まで
露光するように、2本のレーザービームを同時並列的に
照射してスタンパを作成するようになされている(図7
(A)〜(D))。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのように隣
接するグルーブの深さを異ならせる方法と、DWDD方
式とを組み合わせるようにすれば、一段と光ディスクの
記録密度を向上できると考えられる。しかしながらこれ
らの方式を組み合わせた場合、隣接トラックにデータを
記録した場合に、エラーレートが劣化する問題がある。
接するグルーブの深さを異ならせる方法と、DWDD方
式とを組み合わせるようにすれば、一段と光ディスクの
記録密度を向上できると考えられる。しかしながらこれ
らの方式を組み合わせた場合、隣接トラックにデータを
記録した場合に、エラーレートが劣化する問題がある。
【0012】すなわち図8は、記録時におけるレーザー
ビームの光量をパラメータに設定して、これら2つの方
式の組み合わせによる再生結果を示す特性曲線図であ
り、縦軸はエラーレートである。これら2つの方式の組
み合わせによる場合、符号L1により示すように、何ら
隣接トラックにデータを記録していない場合には、書き
込み時のレーザービームの光量を適切に設定して、充分
なエラーレートを確保することができる。しかしながら
隣接トラックにデータを記録している場合、符号L2に
より示すように、エラーレートが著しく劣化することが
判った。
ビームの光量をパラメータに設定して、これら2つの方
式の組み合わせによる再生結果を示す特性曲線図であ
り、縦軸はエラーレートである。これら2つの方式の組
み合わせによる場合、符号L1により示すように、何ら
隣接トラックにデータを記録していない場合には、書き
込み時のレーザービームの光量を適切に設定して、充分
なエラーレートを確保することができる。しかしながら
隣接トラックにデータを記録している場合、符号L2に
より示すように、エラーレートが著しく劣化することが
判った。
【0013】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、高密度記録において、隣接トラックへのデータの記
録によるエラーレートの劣化を有効に回避することがで
きる光ディスクを提案しようとするものである。
で、高密度記録において、隣接トラックへのデータの記
録によるエラーレートの劣化を有効に回避することがで
きる光ディスクを提案しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め請求項1の発明においては、半径方向に断面を取って
見たときに、隣接するグルーブの深さ又は隣接するラン
ドの高さが、順次循環的に切り換えられてなるランド記
録又はグルーブ記録の光ディスクに適用して、グルーブ
又はランドの底面が、ディスク表面に対して斜めに傾い
た面により形成されてなるようにする。
め請求項1の発明においては、半径方向に断面を取って
見たときに、隣接するグルーブの深さ又は隣接するラン
ドの高さが、順次循環的に切り換えられてなるランド記
録又はグルーブ記録の光ディスクに適用して、グルーブ
又はランドの底面が、ディスク表面に対して斜めに傾い
た面により形成されてなるようにする。
【0015】また請求項3の発明においては、レーザー
ビームの照射による局所的な加熱により、磁壁が移動し
てなる超解像方式のランド記録又はグルーブ記録による
光ディスクに適用して、少なくともグルーブ又はランド
の底面が、磁壁の移動を制限する程度の、粗面により形
成されてなるようにする。
ビームの照射による局所的な加熱により、磁壁が移動し
てなる超解像方式のランド記録又はグルーブ記録による
光ディスクに適用して、少なくともグルーブ又はランド
の底面が、磁壁の移動を制限する程度の、粗面により形
成されてなるようにする。
【0016】請求項1の構成によれば、所定の対物レン
ズを介して照射されるレーザービームに対して、グルー
ブ又はランドの底面が、ディスク表面に対して斜めに傾
いた面により形成されてなることにより、ランド又はグ
ルーブを目標にしてレーザービームを照射して、隣接す
るグルーブ又はランドにレーザービームが入射しても、
このレーザービームについては、グルーブ又はランドに
形成された情報記録面への垂直な入射を防止することが
できる。これにより効率の良い熱エネルギーへの変換が
妨げられ、これらグルーブ又はランドの温度上昇を少な
くすることができる。これによりこれらグルーブ又はラ
ンドにはデータを記録し難くすることができ、また記録
されたデータを再生し難くすることができ、これらによ
り隣接トラックへのデータの記録によるエラーレートの
劣化を有効に回避することができる。
ズを介して照射されるレーザービームに対して、グルー
ブ又はランドの底面が、ディスク表面に対して斜めに傾
いた面により形成されてなることにより、ランド又はグ
ルーブを目標にしてレーザービームを照射して、隣接す
るグルーブ又はランドにレーザービームが入射しても、
このレーザービームについては、グルーブ又はランドに
形成された情報記録面への垂直な入射を防止することが
できる。これにより効率の良い熱エネルギーへの変換が
妨げられ、これらグルーブ又はランドの温度上昇を少な
くすることができる。これによりこれらグルーブ又はラ
ンドにはデータを記録し難くすることができ、また記録
されたデータを再生し難くすることができ、これらによ
り隣接トラックへのデータの記録によるエラーレートの
劣化を有効に回避することができる。
【0017】また請求項3の構成によれば、少なくとも
グルーブ又はランドの底面が、磁壁の移動を制限する程
度の、粗面により形成されてなることにより、隣接する
ランド又はグルーブからのデータの再生を目的するレー
ザービームによっては、グルーブ又はランドにおける磁
壁の移動を防止して、これらグルーブ又はランドに記録
されたデータによる再生結果への影響を少なくすること
ができる。これにより隣接トラックへのデータの記録に
よるエラーレートの劣化を有効に回避することができ
る。
グルーブ又はランドの底面が、磁壁の移動を制限する程
度の、粗面により形成されてなることにより、隣接する
ランド又はグルーブからのデータの再生を目的するレー
ザービームによっては、グルーブ又はランドにおける磁
壁の移動を防止して、これらグルーブ又はランドに記録
されたデータによる再生結果への影響を少なくすること
ができる。これにより隣接トラックへのデータの記録に
よるエラーレートの劣化を有効に回避することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
発明の実施の形態を詳述する。
【0019】(1)実施の形態の構成
図2は、本発明の実施の形態に係る光ディスク製造工程
に適用されるカッティングマシーンを示すブロック図で
ある。このカッティングマシーン11は、ディスク原盤
12を露光してグルーブの潜像を形成する。
に適用されるカッティングマシーンを示すブロック図で
ある。このカッティングマシーン11は、ディスク原盤
12を露光してグルーブの潜像を形成する。
【0020】ここでディスク原盤12は、表面を充分に
平滑化してなるガラス基板13の表面に、スピンコート
により所定膜厚でレジスト14を塗布して作成される。
この実施の形態において、ディスク原盤12は、スピン
コートの条件の設定、レジストの粘度の設定等により、
このディスク原盤12により作成する光ディスクのグル
ーブの深さより、所定膜厚だけこのレジスト14の膜厚
が厚くなるように設定されるようになされている。カッ
ティングマシーン11においては、図示しないスピンド
ルモータによりこのディスク原盤12を所定の回転速度
により回転駆動する。
平滑化してなるガラス基板13の表面に、スピンコート
により所定膜厚でレジスト14を塗布して作成される。
この実施の形態において、ディスク原盤12は、スピン
コートの条件の設定、レジストの粘度の設定等により、
このディスク原盤12により作成する光ディスクのグル
ーブの深さより、所定膜厚だけこのレジスト14の膜厚
が厚くなるように設定されるようになされている。カッ
ティングマシーン11においては、図示しないスピンド
ルモータによりこのディスク原盤12を所定の回転速度
により回転駆動する。
【0021】カッティングマシーン11において、レー
ザー光源15は、露光用のレーザービームを出射する。
なおレーザー光源15は、例えば波長λ351〔nm〕
のレーザービームを出射するKrレーザ、波長442
〔nm〕のレーザービームを出射するHe−Cdレーザ
等が適用される。
ザー光源15は、露光用のレーザービームを出射する。
なおレーザー光源15は、例えば波長λ351〔nm〕
のレーザービームを出射するKrレーザ、波長442
〔nm〕のレーザービームを出射するHe−Cdレーザ
等が適用される。
【0022】電気光学変調器(EOM:Electro Optica
l Modulator )16は、自動光量制御回路(APC:Au
to Power Control)17の駆動により、このレーザー光
源15から出射されるレーザービームの光量を補正して
出射し、検光子18は、この電気光学変調器16から出
射されるレーザービームを検光する。これによりカッテ
ィングマシーン11は、自動光量制御回路17による電
気光学変調器16の制御によりレーザービームの光量を
制御できるようになされている。
l Modulator )16は、自動光量制御回路(APC:Au
to Power Control)17の駆動により、このレーザー光
源15から出射されるレーザービームの光量を補正して
出射し、検光子18は、この電気光学変調器16から出
射されるレーザービームを検光する。これによりカッテ
ィングマシーン11は、自動光量制御回路17による電
気光学変調器16の制御によりレーザービームの光量を
制御できるようになされている。
【0023】ビームスプリッタ20、21は、検光子1
8を透過するレーザービームの光路上に順次配置され
て、このレーザービームをそれぞれ反射光と透過光との
2つの光束に分離し、フォトディテクタ19は、これら
ビームスプリッタ20、21の透過光を受光して、受光
光量に応じて信号レベルが変化する光量検出信号を出力
する。自動光量制御回路17は、この光量検出信号に基
づいてレーザービームの光量を一定光量に維持するよう
に、電気光学変調器16を駆動する。これによりカッテ
ィングマシーン11は、ビームスプリッタ20、21で
それぞれ反射されるレーザービームの光量を一定光量に
維持するようになされている。
8を透過するレーザービームの光路上に順次配置され
て、このレーザービームをそれぞれ反射光と透過光との
2つの光束に分離し、フォトディテクタ19は、これら
ビームスプリッタ20、21の透過光を受光して、受光
光量に応じて信号レベルが変化する光量検出信号を出力
する。自動光量制御回路17は、この光量検出信号に基
づいてレーザービームの光量を一定光量に維持するよう
に、電気光学変調器16を駆動する。これによりカッテ
ィングマシーン11は、ビームスプリッタ20、21で
それぞれ反射されるレーザービームの光量を一定光量に
維持するようになされている。
【0024】第1及び第2の変調光学系22及び23
は、ビームスプリッタ20、21でそれぞれ反射される
レーザービームの光量を変調する。すなわち第1の変調
光学系22において、集光レンズ25は、ビームスプリ
ッタ20の反射光を受光して音響光学変調器(AOM:
Accoustic Optical Modulator )26に入射し、音響光
学変調器26は、駆動回路28を介して供給される制御
信号S1に応じて、入射光の光量を補正して出射し、続
く集光レンズ29は、この音響光学変調器26の出射光
をほぼ平行光線により出射する。
は、ビームスプリッタ20、21でそれぞれ反射される
レーザービームの光量を変調する。すなわち第1の変調
光学系22において、集光レンズ25は、ビームスプリ
ッタ20の反射光を受光して音響光学変調器(AOM:
Accoustic Optical Modulator )26に入射し、音響光
学変調器26は、駆動回路28を介して供給される制御
信号S1に応じて、入射光の光量を補正して出射し、続
く集光レンズ29は、この音響光学変調器26の出射光
をほぼ平行光線により出射する。
【0025】また同様に、第2の変調光学系23におい
て、集光レンズ30は、ビームスプリッタ21の反射光
を受光して音響光学変調器31に入射し、音響光学変調
器31は、駆動回路32を介して供給される制御信号S
2に応じて、入射光の光量を補正して出射し、続く集光
レンズ33は、この音響光学変調器31の出射光をほぼ
平行光線により出射する。λ/2波長板34は、この集
光レンズ33の出射光を受け、偏向面を90度変化させ
て出射する。これらによりカッティングマシーン11
は、これら2つの光束をそれぞれディスク原盤12の露
光に適した光量に変調して出射する。
て、集光レンズ30は、ビームスプリッタ21の反射光
を受光して音響光学変調器31に入射し、音響光学変調
器31は、駆動回路32を介して供給される制御信号S
2に応じて、入射光の光量を補正して出射し、続く集光
レンズ33は、この音響光学変調器31の出射光をほぼ
平行光線により出射する。λ/2波長板34は、この集
光レンズ33の出射光を受け、偏向面を90度変化させ
て出射する。これらによりカッティングマシーン11
は、これら2つの光束をそれぞれディスク原盤12の露
光に適した光量に変調して出射する。
【0026】ミラー36は、この第1の変調光学系22
から出射されるレーザービームの光路を90度折り曲げ
て出射し、偏向光学系37は、このミラー36より光路
が折り曲げられたレーザービームの出射方向を蛇行させ
て出射する。すなわちこの偏向光学系37において、電
圧制御型発振回路(VCO:Voltage Controlled Oscil
lator )38は、制御信号S4に応じた周波数により正
弦波信号を発振して出力し、駆動回路39は、この正弦
波信号により音響光学偏向器(AOD:Acoustic Optic
al Deflector )40を駆動する。
から出射されるレーザービームの光路を90度折り曲げ
て出射し、偏向光学系37は、このミラー36より光路
が折り曲げられたレーザービームの出射方向を蛇行させ
て出射する。すなわちこの偏向光学系37において、電
圧制御型発振回路(VCO:Voltage Controlled Oscil
lator )38は、制御信号S4に応じた周波数により正
弦波信号を発振して出力し、駆動回路39は、この正弦
波信号により音響光学偏向器(AOD:Acoustic Optic
al Deflector )40を駆動する。
【0027】ウェッジプリズム41は、ミラー36より
得られるレーザービームのビーム形状を整形して出射
し、音響光学偏向器40は、このレーザービームの出射
方向を駆動回路39による駆動に応じて変化させて出射
し、続くウェッジプリズム42は、この音響光学偏向器
40より出射されるレーザービームのビーム形状を整形
して出射する。これによりカッティングマシーン11で
は、このレーザービームの出射方向の偏向により、光デ
ィスクに形成されるグルーブを蛇行させ、さらにはアド
レスデータ等を記録するようになされている。
得られるレーザービームのビーム形状を整形して出射
し、音響光学偏向器40は、このレーザービームの出射
方向を駆動回路39による駆動に応じて変化させて出射
し、続くウェッジプリズム42は、この音響光学偏向器
40より出射されるレーザービームのビーム形状を整形
して出射する。これによりカッティングマシーン11で
は、このレーザービームの出射方向の偏向により、光デ
ィスクに形成されるグルーブを蛇行させ、さらにはアド
レスデータ等を記録するようになされている。
【0028】ミラー44は、第2の変調光学系23から
出射されるレーザービームの光路を90度折り曲げ、偏
向光学系37より出射されるレーザービームとほぼ平行
な光路により出射する。
出射されるレーザービームの光路を90度折り曲げ、偏
向光学系37より出射されるレーザービームとほぼ平行
な光路により出射する。
【0029】集光光学系45は、ディスク原盤12上に
おいて、ディスク原盤12の回転に応じてディスク原盤
12の内周側から外周側に順次移動する移動テーブルに
保持され、偏向光学系37より出射されるレーザービー
ム、ミラー44で反射されたレーザービームをディスク
原盤12に照射する。
おいて、ディスク原盤12の回転に応じてディスク原盤
12の内周側から外周側に順次移動する移動テーブルに
保持され、偏向光学系37より出射されるレーザービー
ム、ミラー44で反射されたレーザービームをディスク
原盤12に照射する。
【0030】すなわち集光光学系45において、ミラー
46は、偏向光学系37より出射されるレーザービーム
の光路を90度折り曲げて出射し、偏光ビームスプリッ
タ47は、このミラー46より出射されるレーザービー
ムを反射すると共に、ミラー44より得られるレーザー
ビームを透過し、これによりこれら2つのレーザービー
ムを所定間隔だけ隔てて、レンズ48に向けて出射す
る。レンズ48は、これらレーザービームの間隔を調整
し、ミラー49は、このレンズ48より出射されるレー
ザービームを反射して、ディスク原盤12に向けて出射
する。対物レンズ50は、このミラー49で反射された
レーザービームをディスク原盤12に照射する。
46は、偏向光学系37より出射されるレーザービーム
の光路を90度折り曲げて出射し、偏光ビームスプリッ
タ47は、このミラー46より出射されるレーザービー
ムを反射すると共に、ミラー44より得られるレーザー
ビームを透過し、これによりこれら2つのレーザービー
ムを所定間隔だけ隔てて、レンズ48に向けて出射す
る。レンズ48は、これらレーザービームの間隔を調整
し、ミラー49は、このレンズ48より出射されるレー
ザービームを反射して、ディスク原盤12に向けて出射
する。対物レンズ50は、このミラー49で反射された
レーザービームをディスク原盤12に照射する。
【0031】これによりカッティングマシーン11で
は、ディスク原盤12に、第1及び第2の変調光学系2
2及び23によるグルーブの潜像をらせん状に併設して
形成するようになされている。カッティングマシーン1
1では、これら第1及び第2の変調光学系22及び23
によるレーザービームの光量の設定により、これら潜像
が異なる深さにより形成するようになされている。
は、ディスク原盤12に、第1及び第2の変調光学系2
2及び23によるグルーブの潜像をらせん状に併設して
形成するようになされている。カッティングマシーン1
1では、これら第1及び第2の変調光学系22及び23
によるレーザービームの光量の設定により、これら潜像
が異なる深さにより形成するようになされている。
【0032】すなわち図1は、このようにして潜像が形
成されてなるディスク原盤12を、スタンパ等との対比
により示す断面図である。ディスク原盤12は、カッテ
ィングマシーン11による露光の後(図1(A))、現
像され(図1(B))、その後電鋳処理された後、メッ
キの部分より剥離され、これによりグルーブの形状を転
写してなるスタンパ55が作成される(図1(C))。
またこのスタンパ55を用いた射出成形により、表面に
グルーブを形成してなるディスク基板56が作成され
(図1(D))、このディスク基板56に情報記録面等
を作成して光ディスクが作成される。
成されてなるディスク原盤12を、スタンパ等との対比
により示す断面図である。ディスク原盤12は、カッテ
ィングマシーン11による露光の後(図1(A))、現
像され(図1(B))、その後電鋳処理された後、メッ
キの部分より剥離され、これによりグルーブの形状を転
写してなるスタンパ55が作成される(図1(C))。
またこのスタンパ55を用いた射出成形により、表面に
グルーブを形成してなるディスク基板56が作成され
(図1(D))、このディスク基板56に情報記録面等
を作成して光ディスクが作成される。
【0033】この実施の形態では、このようにして作成
される光ディスクが、DWDD方式による光ディスクと
なるように、所定の磁性材料等の積層によりこの情報記
録面が作成される。またランド記録できるように、グル
ーブの幅、グルーブ間の間隔であるトラックピッチが設
定されるようになされている。なおこの実施の形態で
は、トラックピッチが0.6〔μm〕に設定される。
される光ディスクが、DWDD方式による光ディスクと
なるように、所定の磁性材料等の積層によりこの情報記
録面が作成される。またランド記録できるように、グル
ーブの幅、グルーブ間の間隔であるトラックピッチが設
定されるようになされている。なおこの実施の形態で
は、トラックピッチが0.6〔μm〕に設定される。
【0034】また半径方向に断面を取って見たとき、第
1及び第2の変調光学系22及び23による光量の設定
に対応して、隣接するグルーブの深さが順次循環的に切
り換えられるようになされている。
1及び第2の変調光学系22及び23による光量の設定
に対応して、隣接するグルーブの深さが順次循環的に切
り換えられるようになされている。
【0035】また上述したように、ディスク原盤12に
より作成する光ディスクのグルーブの深さより、所定膜
厚だけレジスト14の膜厚が厚くなるように設定されて
いることにより、ディスク基板56に形成される各グル
ーブにおいては、底面が、ディスク表面に対して斜めに
傾いた面により形成される。具体的には、レーザービー
ムが照射される側である基板56側より見て、先端が凹
形状となる形状に形成されるようになされている。
より作成する光ディスクのグルーブの深さより、所定膜
厚だけレジスト14の膜厚が厚くなるように設定されて
いることにより、ディスク基板56に形成される各グル
ーブにおいては、底面が、ディスク表面に対して斜めに
傾いた面により形成される。具体的には、レーザービー
ムが照射される側である基板56側より見て、先端が凹
形状となる形状に形成されるようになされている。
【0036】またレジスト14の選定、現像条件の設
定、射出成形時の条件の設定等により、ディスク基板5
6に形成される各グルーブにおいては、少なくとも各グ
ルーブの表面が、磁壁の移動を制限する程度の粗面によ
り形成されるようになされている。なおこの実施の形態
では、この粗面が、算術平均粗さ0.4〔nm〕以上、
100〔nm〕以下の範囲に設定されるようになされて
いる。
定、射出成形時の条件の設定等により、ディスク基板5
6に形成される各グルーブにおいては、少なくとも各グ
ルーブの表面が、磁壁の移動を制限する程度の粗面によ
り形成されるようになされている。なおこの実施の形態
では、この粗面が、算術平均粗さ0.4〔nm〕以上、
100〔nm〕以下の範囲に設定されるようになされて
いる。
【0037】(2)実施の形態の動作
以上の構成において、この実施の形態においては、カッ
ティングマシーン11において(図2)、レーザー光源
15から出射されたレーザービームがビームスプリッタ
20及び21により2つの光束に分離され、これら2つ
の光束が第1及び第2の変調光学系22及び23により
所定の光量に設定された後、また1方の光束の出射方向
が偏向光学系37により変調された後、集光光学系45
により、回転するディスク原盤12に照射され、これに
よりディスク原盤12にらせん状に、2本のグルーブに
よる潜像が併設されて形成される。
ティングマシーン11において(図2)、レーザー光源
15から出射されたレーザービームがビームスプリッタ
20及び21により2つの光束に分離され、これら2つ
の光束が第1及び第2の変調光学系22及び23により
所定の光量に設定された後、また1方の光束の出射方向
が偏向光学系37により変調された後、集光光学系45
により、回転するディスク原盤12に照射され、これに
よりディスク原盤12にらせん状に、2本のグルーブに
よる潜像が併設されて形成される。
【0038】光ディスクにおいては、このディスク原盤
12が現像されてスタンパが作成され(図1)、このス
タンパを用いた射出成形によりディスク基板56が作成
され、このディスク基板56に情報記録面等が作成され
て形成される。
12が現像されてスタンパが作成され(図1)、このス
タンパを用いた射出成形によりディスク基板56が作成
され、このディスク基板56に情報記録面等が作成され
て形成される。
【0039】このとき光ディスクにおいては、この情報
記録面の設定により、磁壁の移動によりマークが拡大し
て検出される方式であるDWDDの超解像に適用できる
ように形成され、これにより円周方向に、再生光学系の
MTFによる解像度より高密度にマーク列を形成して、
極めて高密度に記録されたデータを再生することが可能
となる。
記録面の設定により、磁壁の移動によりマークが拡大し
て検出される方式であるDWDDの超解像に適用できる
ように形成され、これにより円周方向に、再生光学系の
MTFによる解像度より高密度にマーク列を形成して、
極めて高密度に記録されたデータを再生することが可能
となる。
【0040】また2つの露光用レーザービームの光量が
異なることにより、2本のグルーブで深さが異なるよう
に形成され、これにより半径方向に断面を取って見たと
き、この断面に現れる隣接するグルーブの深さが順次循
環的に切り換えられるように形成される。これにより光
ディスクは、半径方向であるトラックピッチについて
も、光学系のMTFによる解像度より高密度化して、確
実にトラッキングエラー信号を作成することが可能とな
る。
異なることにより、2本のグルーブで深さが異なるよう
に形成され、これにより半径方向に断面を取って見たと
き、この断面に現れる隣接するグルーブの深さが順次循
環的に切り換えられるように形成される。これにより光
ディスクは、半径方向であるトラックピッチについて
も、光学系のMTFによる解像度より高密度化して、確
実にトラッキングエラー信号を作成することが可能とな
る。
【0041】さらに光ディスクにおいては、レジスト1
4を厚めに形成して深さ方向に途中まで露光してグルー
ブを作成することにより、レーザービームが照射される
側である基板56側より見て、先端が凹形状となる形状
に形成されるように各グルーブが形成され、これにより
グルーブの底面がディスク表面に対して斜めに傾いた曲
面により形成される。
4を厚めに形成して深さ方向に途中まで露光してグルー
ブを作成することにより、レーザービームが照射される
側である基板56側より見て、先端が凹形状となる形状
に形成されるように各グルーブが形成され、これにより
グルーブの底面がディスク表面に対して斜めに傾いた曲
面により形成される。
【0042】またレジスト14の選定、現像条件の設
定、射出成形時の条件の設定等により、算術平均粗さ
0.4〔nm〕以上、100〔nm〕以下の粗面が各グ
ルーブに形成され、これにより磁壁の移動を制限する程
度の粗面により形成される。
定、射出成形時の条件の設定等により、算術平均粗さ
0.4〔nm〕以上、100〔nm〕以下の粗面が各グ
ルーブに形成され、これにより磁壁の移動を制限する程
度の粗面により形成される。
【0043】これらにより光ディスクでは、隣接するラ
ンドにデータを記録した場合でも、エラーレートの劣化
を有効に回避することができる。
ンドにデータを記録した場合でも、エラーレートの劣化
を有効に回避することができる。
【0044】すなわち隣接トラックへのデータの記録に
よるエラーレートの劣化原因の解析のために、図7で説
明した作成工程で作成された光ディスクを用いて検討し
たところ、深さの深い側のグルーブを間に挟んで、隣接
するトラックにデータを記録した場合、エラーレートが
著しく劣化するのに対し、深さの浅い側のグルーブを間
に挟んで、隣接するトラックにデータを記録した場合、
エラーレートの著しい劣化は観察することができなかっ
た。
よるエラーレートの劣化原因の解析のために、図7で説
明した作成工程で作成された光ディスクを用いて検討し
たところ、深さの深い側のグルーブを間に挟んで、隣接
するトラックにデータを記録した場合、エラーレートが
著しく劣化するのに対し、深さの浅い側のグルーブを間
に挟んで、隣接するトラックにデータを記録した場合、
エラーレートの著しい劣化は観察することができなかっ
た。
【0045】このためさらに深さの深い側のグルーブ、
深さの浅い側のグルーブをそれぞれトラッキング制御目
標にして、マーク作成の基本周期Tに対して周期2Tの
マーク及びスペースを記録し、再生結果を観察した。
深さの浅い側のグルーブをそれぞれトラッキング制御目
標にして、マーク作成の基本周期Tに対して周期2Tの
マーク及びスペースを記録し、再生結果を観察した。
【0046】図3(A)は、深さの浅い側のグルーブに
おける再生結果であり、記録時の光量を徐々に増大させ
ると、信号レベルCS及びノイズレベルNSが徐々に増
大することが判った。これに対して深さの深い側のグル
ーブにおける再生結果においては、図3(B)に示すよ
うに、記録時のピーク光量が一定値を越えると、急激に
信号レベルCDが立ち上がるのに対し、ノイズレベルN
Dにおいては、ほぼ一定レベルに保持されることが判っ
た。因みに、グルーブは、本来の記録部であるランドに
比して幅が狭いことにより、CNRは20〔dB〕台で
あった。
おける再生結果であり、記録時の光量を徐々に増大させ
ると、信号レベルCS及びノイズレベルNSが徐々に増
大することが判った。これに対して深さの深い側のグル
ーブにおける再生結果においては、図3(B)に示すよ
うに、記録時のピーク光量が一定値を越えると、急激に
信号レベルCDが立ち上がるのに対し、ノイズレベルN
Dにおいては、ほぼ一定レベルに保持されることが判っ
た。因みに、グルーブは、本来の記録部であるランドに
比して幅が狭いことにより、CNRは20〔dB〕台で
あった。
【0047】すなわち深さの浅い側のグルーブにおいて
は、レーザービーム光量の増大に応じて徐々にマークが
形成されるのに対し、深さの深い側のグルーブにおいて
は、少ない光量によってもほぼ完全にマークが作成され
ることが判った。
は、レーザービーム光量の増大に応じて徐々にマークが
形成されるのに対し、深さの深い側のグルーブにおいて
は、少ない光量によってもほぼ完全にマークが作成され
ることが判った。
【0048】これらによりこの実施の形態に係るような
高密度記録再生の光ディスクにおいては、ランドにレー
ザービームを照射して記録する場合に、隣接するグルー
ブにもマーク、スペースが形成され、このグルーブに記
録されたマーク及びスペースがランドに照射したレーザ
ービームにより再生されることにより、このような隣接
トラックへの記録によりエラーレートが劣化するものと
考えられる。すなわちこのような高密度記録に係る光デ
ィスクにおいては、ランド記録において、目的のランド
に隣接するグルーブに、レーザービームの入射を避け得
ないためである。因みに、例えばこの実施の形態のよう
にトラックピッチを0.6〔μm〕により形成した場
合、光ディスクに対しては直径1〔μm〕程度のビーム
径によりレーザービームが照射される。
高密度記録再生の光ディスクにおいては、ランドにレー
ザービームを照射して記録する場合に、隣接するグルー
ブにもマーク、スペースが形成され、このグルーブに記
録されたマーク及びスペースがランドに照射したレーザ
ービームにより再生されることにより、このような隣接
トラックへの記録によりエラーレートが劣化するものと
考えられる。すなわちこのような高密度記録に係る光デ
ィスクにおいては、ランド記録において、目的のランド
に隣接するグルーブに、レーザービームの入射を避け得
ないためである。因みに、例えばこの実施の形態のよう
にトラックピッチを0.6〔μm〕により形成した場
合、光ディスクに対しては直径1〔μm〕程度のビーム
径によりレーザービームが照射される。
【0049】このような解析結果に従って図7で説明し
た従来の作成方法によるディスク基板の電子顕微鏡によ
り観察したところ、深さの浅い側のグルーブにおいて
は、底面の断面形状が丸型あるいはV型であり、かつ表
面が荒れているのに対し、深さの深い側のグルーブにお
いては、底面が平坦で、かつ底面が滑らかであることが
判った。
た従来の作成方法によるディスク基板の電子顕微鏡によ
り観察したところ、深さの浅い側のグルーブにおいて
は、底面の断面形状が丸型あるいはV型であり、かつ表
面が荒れているのに対し、深さの深い側のグルーブにお
いては、底面が平坦で、かつ底面が滑らかであることが
判った。
【0050】すなわち深さの浅い側のグルーブにおいて
は、底面の断面形状が丸型あるいはV型であることによ
り、対物レンズにより照射されて入射するレーザービー
ムにおいては、このグルーブに形成された情報記録面に
対して斜め入射し、これにより効率良く熱エネルギーに
変換されないのに対し、深さの深い側のグルーブにおい
ては、底面が平坦であることにより、入射したレーザー
ビームが効率良く熱エネルギーに変換される。これによ
り深さの浅い側のグルーブにおいては、記録時の光量の
増大に伴い信号レベルCSが徐々に増大するようにマー
クが形成されるのに対し、深さの深い側のグルーブにお
いては、少ない光量により信号レベルCSが飽和する程
度にまで速やかにマークが形成されるものと考えられ、
その結果、深さの深い側のグルーブ側に隣接するトラッ
クに、データを記録した場合、この種の光ディスクにお
いては、エラーレートが劣化するものと考えられる。
は、底面の断面形状が丸型あるいはV型であることによ
り、対物レンズにより照射されて入射するレーザービー
ムにおいては、このグルーブに形成された情報記録面に
対して斜め入射し、これにより効率良く熱エネルギーに
変換されないのに対し、深さの深い側のグルーブにおい
ては、底面が平坦であることにより、入射したレーザー
ビームが効率良く熱エネルギーに変換される。これによ
り深さの浅い側のグルーブにおいては、記録時の光量の
増大に伴い信号レベルCSが徐々に増大するようにマー
クが形成されるのに対し、深さの深い側のグルーブにお
いては、少ない光量により信号レベルCSが飽和する程
度にまで速やかにマークが形成されるものと考えられ、
その結果、深さの深い側のグルーブ側に隣接するトラッ
クに、データを記録した場合、この種の光ディスクにお
いては、エラーレートが劣化するものと考えられる。
【0051】またこのような記録時における情報記録面
の挙動のみならず、再生時においても、深さの浅い側の
グルーブにおいては、効率の悪い熱エネルギーへの変換
により、レーザービームの照射された部位の温度が、磁
壁が移動可能となる温度に容易に温度上昇しないのに対
し、深さの浅い側のグルーブにおいては、効率の良い熱
エネルギーへの変換により、レーザービームの照射され
た部位が、磁壁の移動が容易となる温度に速やかに温度
上昇することになる。これによりこの光ディスクにおけ
るDWDD方式による再生の機構が、深さの浅い側のグ
ルーブにおいては有効に機能しないのに対し、深さの深
い側のグルーブにおいては有効に機能し、これによって
も深さの深い側のグルーブ側に隣接するトラックに、デ
ータを記録した場合、エラーレートが劣化するものと考
えられる。
の挙動のみならず、再生時においても、深さの浅い側の
グルーブにおいては、効率の悪い熱エネルギーへの変換
により、レーザービームの照射された部位の温度が、磁
壁が移動可能となる温度に容易に温度上昇しないのに対
し、深さの浅い側のグルーブにおいては、効率の良い熱
エネルギーへの変換により、レーザービームの照射され
た部位が、磁壁の移動が容易となる温度に速やかに温度
上昇することになる。これによりこの光ディスクにおけ
るDWDD方式による再生の機構が、深さの浅い側のグ
ルーブにおいては有効に機能しないのに対し、深さの深
い側のグルーブにおいては有効に機能し、これによって
も深さの深い側のグルーブ側に隣接するトラックに、デ
ータを記録した場合、エラーレートが劣化するものと考
えられる。
【0052】また深さの浅い側のグルーブにおいては、
表面が荒れていることにより、再生時、磁壁の移動が妨
げられ、これによってもDWDD方式による再生の機構
が有効に機能しないのに対し、深さの浅い側のグルーブ
においては、何ら磁壁の移動が妨げられないことによ
り、DWDD方式による再生の機構が有効に機能し、こ
れによっても深さの深い側のグルーブ側に隣接するトラ
ックにデータを記録した場合に、エラーレートが劣化す
るものと考えられる。
表面が荒れていることにより、再生時、磁壁の移動が妨
げられ、これによってもDWDD方式による再生の機構
が有効に機能しないのに対し、深さの浅い側のグルーブ
においては、何ら磁壁の移動が妨げられないことによ
り、DWDD方式による再生の機構が有効に機能し、こ
れによっても深さの深い側のグルーブ側に隣接するトラ
ックにデータを記録した場合に、エラーレートが劣化す
るものと考えられる。
【0053】これに対してこの実施の形態においては、
レジストの厚さを厚くして、深さの深い側のグルーブに
ついても、深さの浅いグルーブと同様に、深さ方向にレ
ジストを途中まで露光して形成したことにより、このよ
うにエラーレートの劣化が発生する深さの深い側のグル
ーブについても、深さの浅い側のグルーブと同様に、底
面をディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成さ
れ、さらに磁壁の移動を制限する程度の粗面により形成
され、これらにより高密度記録において、隣接トラック
へのデータの記録によるエラーレートの劣化を有効に回
避することができる。
レジストの厚さを厚くして、深さの深い側のグルーブに
ついても、深さの浅いグルーブと同様に、深さ方向にレ
ジストを途中まで露光して形成したことにより、このよ
うにエラーレートの劣化が発生する深さの深い側のグル
ーブについても、深さの浅い側のグルーブと同様に、底
面をディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成さ
れ、さらに磁壁の移動を制限する程度の粗面により形成
され、これらにより高密度記録において、隣接トラック
へのデータの記録によるエラーレートの劣化を有効に回
避することができる。
【0054】なお種々に実験した結果によれば、磁壁の
移動を制限する効果は、算術平均粗さが0.4〔nm〕
以上で現れ、望ましくは算術平均粗さ1.0〔nm〕以
上、より好ましくは算術平均粗さ数10〔nm〕で顕著
な効果を得ることができる。
移動を制限する効果は、算術平均粗さが0.4〔nm〕
以上で現れ、望ましくは算術平均粗さ1.0〔nm〕以
上、より好ましくは算術平均粗さ数10〔nm〕で顕著
な効果を得ることができる。
【0055】なおグルーブの表面を粗面に形成すること
により、レーザービームの乱反射によりランドより得ら
れる戻り光へ混入が低減され、これによりこのようなエ
ラーレートの低下が防止されるとも考えられる。しかし
ながら算術平均粗さ100〔nm〕以下の粗面において
は、レーザービームを乱反射する現象は観察されないに
対し、磁壁の移動は、この程度の粗さでも充分に制限さ
れる。これによりこのようにして粗面化して防止される
エラーレートの劣化は、磁壁の移動を制限することによ
るものと判断することができる。
により、レーザービームの乱反射によりランドより得ら
れる戻り光へ混入が低減され、これによりこのようなエ
ラーレートの低下が防止されるとも考えられる。しかし
ながら算術平均粗さ100〔nm〕以下の粗面において
は、レーザービームを乱反射する現象は観察されないに
対し、磁壁の移動は、この程度の粗さでも充分に制限さ
れる。これによりこのようにして粗面化して防止される
エラーレートの劣化は、磁壁の移動を制限することによ
るものと判断することができる。
【0056】図4は、図8との対比によりこの実施の形
態に係る光ディスクの記録再生結果を示す特性曲線図で
ある。この特性曲線図によれば、記録時において、充分
なレーザービームのピーク光量を確保すれば、隣接トラ
ックにデータを記録した場合でも(曲線L11)、隣接
トラックに何らデータを記録していない場合でも(曲線
L21)、充分なエラーレートを確保できることが判
る。
態に係る光ディスクの記録再生結果を示す特性曲線図で
ある。この特性曲線図によれば、記録時において、充分
なレーザービームのピーク光量を確保すれば、隣接トラ
ックにデータを記録した場合でも(曲線L11)、隣接
トラックに何らデータを記録していない場合でも(曲線
L21)、充分なエラーレートを確保できることが判
る。
【0057】(3)実施の形態の効果
以上の構成によれば、隣接するグルーブの深さが、順次
循環的に切り換えられてなるランド記録用の光ディスク
において、グルーブの底面をディスク表面に対して斜め
に傾いた面により形成することにより、高密度記録にお
いて、隣接トラックへのデータの記録によるエラーレー
トの劣化を有効に回避することができる。
循環的に切り換えられてなるランド記録用の光ディスク
において、グルーブの底面をディスク表面に対して斜め
に傾いた面により形成することにより、高密度記録にお
いて、隣接トラックへのデータの記録によるエラーレー
トの劣化を有効に回避することができる。
【0058】特に、この断面形状が、レーザービームが
照射される側より見て先端が凹形状となる形状であるこ
とにより、単にレジストの厚さを厚くして深さの浅いグ
ルーブと同様の作成手法により深さの深いグルーブを作
成して、隣接トラックへのデータの記録によるエラーレ
ートの劣化を有効に回避することができる。
照射される側より見て先端が凹形状となる形状であるこ
とにより、単にレジストの厚さを厚くして深さの浅いグ
ルーブと同様の作成手法により深さの深いグルーブを作
成して、隣接トラックへのデータの記録によるエラーレ
ートの劣化を有効に回避することができる。
【0059】またグルーブの底面を、磁壁の移動を制限
する程度の粗面により形成することにより、高密度記録
において、隣接トラックへのデータの記録によるエラー
レートの劣化を有効に回避することができる。
する程度の粗面により形成することにより、高密度記録
において、隣接トラックへのデータの記録によるエラー
レートの劣化を有効に回避することができる。
【0060】またこの粗面を、算術平均粗さが0.1
〔nm〕以上、100〔nm〕以下に設定することによ
り、効率良く磁壁の移動を制限して、隣接トラックへの
データの記録によるエラーレートの劣化を有効に回避す
ることができる。
〔nm〕以上、100〔nm〕以下に設定することによ
り、効率良く磁壁の移動を制限して、隣接トラックへの
データの記録によるエラーレートの劣化を有効に回避す
ることができる。
【0061】(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、DWDD方式による
光ディスクであって、かつ半径方向に断面を取って見た
隣接するグルーブの深さが順次循環的に切り換えられて
なる光ディスクに本発明を適用して、グルーブの底面を
ディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成すると
共に、グルーブの底面を粗面化する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、グルーブの底面をディスク
表面に対して斜めに傾いた面により形成することによる
エラーレートの劣化を防止する技術については、DWD
D方式による光ディスクの他に、相変化型の光ディスク
等にも広く適用することができる。またグルーブの底面
を粗面化してエラーレートの劣化を防止する技術につい
ては、DWDD方式に限らず、磁壁の移動を伴う超解像
度による光ディスクに広く適用することができる。すな
わち光ディスクに応じて、必要に応じて一方だけの技術
を適用するようにしても、エラーレートの劣化を防止す
ることができる。
光ディスクであって、かつ半径方向に断面を取って見た
隣接するグルーブの深さが順次循環的に切り換えられて
なる光ディスクに本発明を適用して、グルーブの底面を
ディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成すると
共に、グルーブの底面を粗面化する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、グルーブの底面をディスク
表面に対して斜めに傾いた面により形成することによる
エラーレートの劣化を防止する技術については、DWD
D方式による光ディスクの他に、相変化型の光ディスク
等にも広く適用することができる。またグルーブの底面
を粗面化してエラーレートの劣化を防止する技術につい
ては、DWDD方式に限らず、磁壁の移動を伴う超解像
度による光ディスクに広く適用することができる。すな
わち光ディスクに応じて、必要に応じて一方だけの技術
を適用するようにしても、エラーレートの劣化を防止す
ることができる。
【0062】また上述の実施の形態においては、ランド
記録の光ディスクに本発明を適用して、グルーブの底面
をディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成する
と共に、グルーブの底面を粗面化する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、グルーブ記録による場合
にも広く適用することができる。なおこの場合、グルー
ブ間のランドについて、ランドの底面をディスク表面に
対して斜めに傾いた面により形成し、またランド底面を
粗面化することにより、エラーレートの劣化を防止する
ことができる。
記録の光ディスクに本発明を適用して、グルーブの底面
をディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成する
と共に、グルーブの底面を粗面化する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、グルーブ記録による場合
にも広く適用することができる。なおこの場合、グルー
ブ間のランドについて、ランドの底面をディスク表面に
対して斜めに傾いた面により形成し、またランド底面を
粗面化することにより、エラーレートの劣化を防止する
ことができる。
【0063】また上述の実施の形態においては、何らレ
ーザービームの光量分布を制御することなく、深さ方向
にレジストを途中まで露光してグルーブの底面をディス
ク表面に対して斜めに傾いた面により形成すると共に、
グルーブの底面を粗面化する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、レーザービームの光量分布の補正
により、深さ方向にレジストを途中まで露光してグルー
ブの底面をディスク表面に対して斜めに傾いた面により
形成するようにしてもよく、さらにはレジストをマスク
に使用した異方性エッチング等によりグルーブの底面を
ディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成するよ
うにしてもよい。
ーザービームの光量分布を制御することなく、深さ方向
にレジストを途中まで露光してグルーブの底面をディス
ク表面に対して斜めに傾いた面により形成すると共に、
グルーブの底面を粗面化する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、レーザービームの光量分布の補正
により、深さ方向にレジストを途中まで露光してグルー
ブの底面をディスク表面に対して斜めに傾いた面により
形成するようにしてもよく、さらにはレジストをマスク
に使用した異方性エッチング等によりグルーブの底面を
ディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成するよ
うにしてもよい。
【0064】また上述の実施の形態においては、深さ方
向にレジストを途中まで露光してグルーブの底面を粗面
化する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
例えばガラス原盤の表面を粗面化すると共に、このガラ
ス原盤の表面まで露光させるようにして、グルーブの底
面を粗面化する場合等、種々の作成手法を広く適用する
ことができる。
向にレジストを途中まで露光してグルーブの底面を粗面
化する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
例えばガラス原盤の表面を粗面化すると共に、このガラ
ス原盤の表面まで露光させるようにして、グルーブの底
面を粗面化する場合等、種々の作成手法を広く適用する
ことができる。
【0065】また上述の実施の形態においては、深さの
異なる2本のグルーブを併設する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば深さの異なる3本の
グルーブを併設する場合等にも広く適用することができ
る。
異なる2本のグルーブを併設する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば深さの異なる3本の
グルーブを併設する場合等にも広く適用することができ
る。
【0066】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、隣接する
グルーブの深さ又は隣接するランドの高さが、順次循環
的に切り換えられてなるランド記録用又はグルーブ記録
用の光ディスクにおいて、グルーブ又はランドの底面を
ディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成するこ
とにより、又は磁壁が移動してなる超解像方式のランド
記録用又はグルーブ記録用の光ディスクにおいて、グル
ーブ又はランドの底面を、磁壁の移動を制限する程度の
粗面により形成することにより、高密度記録において、
隣接トラックへのデータの記録によるエラーレートの劣
化を有効に回避することができる。
グルーブの深さ又は隣接するランドの高さが、順次循環
的に切り換えられてなるランド記録用又はグルーブ記録
用の光ディスクにおいて、グルーブ又はランドの底面を
ディスク表面に対して斜めに傾いた面により形成するこ
とにより、又は磁壁が移動してなる超解像方式のランド
記録用又はグルーブ記録用の光ディスクにおいて、グル
ーブ又はランドの底面を、磁壁の移動を制限する程度の
粗面により形成することにより、高密度記録において、
隣接トラックへのデータの記録によるエラーレートの劣
化を有効に回避することができる。
【図1】本発明の実施の形態に係る光ディスクの製造方
法の説明に供する断面図である。
法の説明に供する断面図である。
【図2】図1の光ディスクの製造に適用されるカッティ
ングマシーンを示す側面図である。
ングマシーンを示す側面図である。
【図3】従来構成による深さの深いグルーブと深さの浅
いグルーブとの記録再生結果を示す特性曲線図である。
いグルーブとの記録再生結果を示す特性曲線図である。
【図4】図1の光ディスクの製造方法による光ディスク
の評価結果を示す特性曲線図である。
の評価結果を示す特性曲線図である。
【図5】従来の光ディスクの製造方法の説明に供する断
面図である。
面図である。
【図6】DWDD方式の光ディスクを示す断面図であ
る。
る。
【図7】グルーブの深さを異ならせる方式による光ディ
スクの製造方法の説明に供する断面図である。
スクの製造方法の説明に供する断面図である。
【図8】図7の光ディスクの評価結果を示す特性曲線図
である。
である。
1、13……ガラス原盤、2、14……レジスト、4、
55……スタンパ、5、56……ディスク原盤、11…
…カッティングマシーン、12……ディスク原盤
55……スタンパ、5、56……ディスク原盤、11…
…カッティングマシーン、12……ディスク原盤
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 福島 義仁
東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ
ー株式会社内
(72)発明者 坂本 哲洋
東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ
ー株式会社内
Fターム(参考) 5D029 WB06 WB19 WD16
5D075 FG17 FG18
Claims (6)
- 【請求項1】半径方向に断面を取って見たときに、隣接
するグルーブの深さ又は隣接するランドの高さが、順次
循環的に切り換えられてなるランド記録用又はグルーブ
記録用の光ディスクであって、 前記グルーブ又はランドの底面が、ディスク表面に対し
て斜めに傾いた面により形成されたことを特徴とする光
ディスク。 - 【請求項2】前記断面形状は、 レーザービームが照射される側より見て先端が凹形状と
なる形状であることを特徴とする請求項1に記載の光デ
ィスク。 - 【請求項3】レーザービームの照射による局所的な加熱
により、磁壁が移動してなる超解像方式のランド記録用
又はグルーブ記録用の光ディスクであって、 少なとくもグルーブ又はランドの底面が、前記磁壁の移
動を制限する程度の粗面により形成されたことを特徴と
する光ディスク。 - 【請求項4】粗面は、 算術平均粗さが0.1〔nm〕以上、100〔nm〕以
下であることを特徴とする請求項3に記載の光ディス
ク。 - 【請求項5】半径方向に断面を取って見たときに、隣接
するグルーブの深さ又は隣接するランドの高さが、順次
循環的に切り換えられてなることを特徴とする請求項3
に記載の光ディスク。 - 【請求項6】前記グルーブ又はランドの底面が、ディス
ク表面に対して斜めに傾いた面により形成されたことを
特徴とする請求項5に記載の光ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001208668A JP2003022575A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 光ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001208668A JP2003022575A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 光ディスク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003022575A true JP2003022575A (ja) | 2003-01-24 |
Family
ID=19044447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001208668A Pending JP2003022575A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 光ディスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003022575A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004072968A1 (ja) * | 2003-02-14 | 2004-08-26 | Sony Corporation | 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤、記録再生装置および記録再生方法 |
-
2001
- 2001-07-10 JP JP2001208668A patent/JP2003022575A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004072968A1 (ja) * | 2003-02-14 | 2004-08-26 | Sony Corporation | 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤、記録再生装置および記録再生方法 |
US7236449B2 (en) | 2003-02-14 | 2007-06-26 | Sony Corporation | Optical recording medium, stamper for producing optical recording medium, recording/reproducing apparatus, and recording/reproducing method |
CN100343914C (zh) * | 2003-02-14 | 2007-10-17 | 索尼株式会社 | 光学记录介质、制造其的原盘、记录/再现设备及方法 |
KR101014091B1 (ko) | 2003-02-14 | 2011-02-14 | 소니 주식회사 | 광기록 매체, 광기록 매체 제조용 원반, 기록 재생 장치및 기록 재생 방법 |
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